説明

カップリングスリーブ案内ユニットを有するエッジングミル

【解決手段】 金属ストランドの側方のエッジングのためのエッジングミルであって、このエッジングミルが、それらエッジングロールの中心軸線でもって垂直に設けられた、相対して圧下可能な該エッジングロール9、10の対体を有しており、これらエッジングロールが、ロールスタンド台架の内側に軸受けされており、且つ、それぞれに、カップリングスリーブ27、28およびリンク軸29、30を介して、回転駆動装置35、36に接続されている様式の上記エッジングミルは、カップリングスリーブ27、28が、ロールスタンド台架の内側の、水平方向に指向する横ビーム6、6aの間で、走行路16の上に軸受けされていることによって特徴付けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属ストランドの側方のエッジングのためのエッジングミルであって、
このエッジングミルが、それらエッジングロールの中心軸線でもって垂直に設けられた、相対して圧下可能な(anstellbaren)該エッジングロールの対体を有しており、
これらエッジングロールが、
ロールスタンド台架の内側に軸受けされており、且つ、それぞれに、カップリングスリーブおよびリンク軸を介して、回転駆動装置に接続されている様式の上記エッジングミルに関する。
【背景技術】
【0002】
この様式のエッジングミルは、大規模に、竪型ロールスタンド、またはエッジングミルスタンドとして、1つまたは多数の横方向ヘッド、またはトラバース材によって構成され、これらの上に、ロールの回転駆動装置が支承されている。
【0003】
特許文献1から、熱間作動のためのエッジングミルが公知であり、
このエッジングミルが、エッジングロールの中心軸線でもって垂直に設けられた、相対して圧下可能なエッジングロールの対体を有しており、これらエッジングロールが、リンク軸を用いて、少なくとも1つの回転駆動装置に接続されている。
【0004】
このエッジングミルは、両方のロールのための回転駆動装置が、工場フロアの下方で固定式に配設されており、且つ、それぞれに1つの固定式の伝動機構と、それぞれにリンク軸でもって駆動的に結合されていることによって、特徴付けられている。
重い、電気的なモータから成る、1つの回転駆動装置を出発点として、駆動力は、水平方向に設けられ一貫した且つ回転軸受けされた駆動軸と、および両側で分岐されたかさ歯車伝動装置段とを用いて、垂直方向に対して鋭角のもとで傾斜された両方のリンク軸へと伝達され、これらリンク軸が、それら自体、これらリンク軸の回転運動を、リンク軸頭部収容部内において、リンク軸頭部を介してエッジングロールへと伝達する。
【0005】
この公知のエッジングミルは、メンテナンス頻度が高いという欠点を有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】ヨーロッパ特許第1 606 067 B1号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の課題は、冒頭に記載した様式のエッジングミルを、このエッジングミルがモジュール的な構造を有するように改良することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この課題は本発明に従い、カップリングスリーブが、ロールスタンド台架の内側の、水平方向に指向する横ビームの間で、走行路の上に軸受けされていることによって解決される。本発明によって、エッジングミルのために必要な構造深さは最適化される。
駆動モータとエッジングロールとの間に設けられた伝動装置としてのかさ歯車段の配設は、この伝動装置およびリンク軸の互いの中への入れ子式の構造を可能にし、このリンク軸が、かさ歯車段とカップリングスリーブとの間に装着されている。
【発明の効果】
【0009】
本発明に従うエッジングミルは、2つの横方向ヘッド、および、2つの上側の横ビーム、2つの中間の横ビームおよび2つの下側の横ビームを有するロールスタンド台架を備えており、これら横ビームが、それぞれに、これら横方向ヘッドの間に保持されている。
これら横方向ヘッドは、少なくとも、それぞれに1つのエッジングロール圧下装置を収容しており、このエッジングロール圧下装置が、機械的な圧下手段、または液圧的な圧下手段を備えており、および、このエッジングロール圧下装置が、しかしながら同様に、機械的な圧下手段と液圧的な圧下手段とを備えていることは可能である。このエッジングロール圧下装置は、エッジングロールセットの上に作用し、且つ圧延力を加える。
【0010】
同様に、
これら横方向ヘッドは、少なくとも、それぞれに1つの釣り合いシリンダーを収容しており、この釣り合いシリンダーが、釣り合いを保つこと、即ちほぼ遊びの無い圧延装置の歪みを可能にし、且つ、例えばロール交換のための移動運動を実施する。
【0011】
これら横方向ヘッドは、横ビームによって結合されており、これら横ビームが、圧延プロセスからの力を、全ての3つの空間方向内において収容する。それに加えて、走行路が、これら横ビームの上に設けられており、これら走行路が、釣り合いトラバース材、エッジングロールセット、および、エッジングロール・カップリングスリーブ案内ユニットを案内する。
これら走行路は、所定の使用目的のために、特にエッジングミルの中央に向かって下方へと、傾斜されている。同様に、釣り合いシリンダー、およびロール圧下装置は、最適な力−および運動伝達のために傾斜されている。
【0012】
釣り合いトラバース材は、釣り合いシリンダーと結合されている。例えば、これら釣り合いトラバース材は、上側の横ビームの上で案内されており、且つ、形状的に係合して、エッジングロールセットと結合されている。
エッジングロール交換の際に、これら釣り合いトラバース材は、エッジングミル内において留まり、従って、単にエッジングロールだけが交換されるべきである。
【0013】
エッジングロールセットは、ロール圧下によって、圧延材に対して押圧され、且つ、圧延力を加える。
このエッジングロールは、下方へと整向された圧延ロールネックを備えており、この圧延ロールネックが、形状的に係合する結合を介して、カップリングスリーブとエッジングロール・カップリングスリーブ案内ユニット内において結合されており、且つ、従って、回転モーメントが、伝動装置から、このカップリングスリーブを介して、ロールへと伝達される。この場合、有利な方法で、この形状的に係合する結合が、ロール側の偏平ロールネックによって、カップリングスリーブ内における相応する窪み部と共に形成され、この窪み部が、有利には、摩擦板を介して保護されている。
【0014】
エッジングロールセットは、走行路を介して、上側の横ビームの上で案内されている。エッジングロールにおけるこれら適当な案内は、有利には回転可能であり、且つ、このことによって、それら支承部内においてエッジングロールが支承されている該支承部の上での拘束が回避される。
【0015】
エッジングロール・カップリングスリーブ案内ユニットは、下側の横ビームの上の走行路の上で案内されており、且つ、従って、個別のモジュールとして、エッジングミル内へと組み込まれている。エッジングロール・カップリングスリーブ・位置移動および保持装置における、適当な案内は、同様に回転可能であり、従って、この案内は、支承部内における、および、エッジングロールと上記装置との間の結合部における拘束を回避する。
上記装置は、エッジングロールの交換の際に、エッジングミル内において留まり、且つ、この装置とエッジングロールとの間の形状的に係合する結合によって、エッジングロールの圧下運動に追従する。エッジングロールとエッジングロール・カップリングスリーブ案内ユニットとの間の結合位置は、有利には、調心リングを備えており、この調心リングが、正確にエッジングロールの運動に追従することを、このエッジングロール・カップリングスリーブ案内ユニットに許容する。
【0016】
それぞれのエッジングロール・カップリングスリーブ案内ユニットは、長さ補償手段を有するリンク軸を介して、それぞれに、伝動装置と結合されており、この伝動装置が、不動にエッジングミルの下側で設けられている。これらリンク軸自体は、リングの様式の工具収容部を、組み付けの目的のために、例えばC字形のフック状体によって備えている。
付加的に、これらリンク軸は、有利には、長さ補償を制動する制動装置を備えており、この制動装置が、同様に、メンテナンスの目的および組み付けの目的のために使用される。
【0017】
伝動装置は、有利には、2段式に、かさ歯車セットおよび平歯車セットでもって構成されている。伝動装置段の順序および構造的な入れ子状態によって、必要な構造深さの著しい減少が達せられる。
【0018】
それぞれの伝動装置は、それぞれに1つの軸を介して、側方に設けられた駆動モータと結合されている。この軸は、剛性に、またはリンク軸として構成され得る。この場合、同様に駆動モータの構造的な位置も、可変に、現場での状況に適合され得ることは有利である。
それぞれのエッジングロール、およびこれらエッジングロールの案内ユニットは、媒体チェーンを介して、作動のために必要な媒体、および電気的な結合に接続されていることは可能である。この媒体チェーンを介して、有利には、潤滑油、液圧油、および電流が供給され、この電流は、エッジングミルに接続された測定機器のために必要とされる。
【0019】
本発明の有利な実施形態は、従属請求項、明細書および図面から与えられる。
【0020】
本発明の有利な実施形態において、カップリングスリーブは、横ビームの上に、またはこれら横ビームに沿って支承されている、案内ユニット、特に揺動部材を介して、横方向に移動可能に、且つ揺動するように支承されている。
【0021】
有利には、揺動部材は、それぞれに、案内ボックスまたは横ビームの内側で、囲繞する制動部を滑動する状態で、または転動する状態で、横ビームの上で位置移動可能である。
【0022】
有利には、揺動部材は、滑動体を介して、条片の上で位置移動可能であり、これら揺動部材が、横ビームの上に装着されており、且つ、これら揺動部材が、カップリングスリーブの位置移動を、エッジングロールの圧下の方向において許容する。同様に、カップリングスリーブは、チョックを介して、有利には、横ビームの間で軸受けされている。
【0023】
ころ軸受及び/またはアンギュラーころ軸受の使用によって、カップリングスリーブがチョックの内側で回転可能であることが保障される。
【0024】
エッジングロールがこのエッジングロールの上側の端部において横ビームに対して有している、同じ運動可能性は、チョックの領域内において、このチョックが、位置移動可能に、横ビームに対して支承されていることによって保証される。
【0025】
構造的な観点において、それに加えて、カップリングスリーブは、結合手段、特に鋸歯状の刻み目、またはキーを介して、リンク軸と結合されている場合、有利である。この場合、カップリングスリーブが、エッジングロールを、形状的に係合して、特に、偏平ロールネックとして形成された圧延ロールネックを介して、収容していることは可能である。
【0026】
有利には、エッジングロールの下側の圧延ロールネックは、調心リングを介して、カップリングスリーブ内において位置決めされている。
【0027】
不可避の摩耗の結果を可能な限り僅かに保持するために、カップリングスリーブは、下側の圧延ロールネックを、交換可能な摩擦板を介して、収容されている。
【0028】
保護装置、特に保護カラー部、またはラビリンス装置は、ロール案内ユニット内における、即ち下側の圧延ロールネックの領域内におけるエッジングロールの支承部内への汚染物の侵入に対する効果的な保護を成し遂げる。
【0029】
エッジングミルは、
2つの横方向ヘッド、および、これら横方向ヘッドの間に設けられた、少なくとも2つの横ビームの対体を有する、ロールスタンド台架を備えており、
これら横ビームの間で、エッジングロールが、エッジングされるべき金属ストランドの幅に相応して、両方向に往復運動可能である。
【0030】
この場合、横方向ヘッドは、それぞれに、ロール圧下装置を収容しており、
これらロール圧下装置が、それぞれに、両方のエッジングロール内の1つのエッジングロールに対して作用する。付加的に、横方向ヘッドは、少なくとも、それぞれに1つの釣り合いシリンダーを、圧延装置の予負荷のため、および、ロール交換の際の移動運動の実施のために有している。
【0031】
エッジングロールの回転運動は、直接的に、同期軸を介して、ただ1つの駆動モータと結合された変速伝動機構によって、または、それぞれに1つの、独自の駆動モータを介して駆動される変速伝動機構によって、リンク軸へと伝達され得る。
更に別の選択的な実施形態において、両方のリンク軸が、1つの共通の変速伝動機構、およびこの変速伝動機構に引き続いての同期軸を介して、駆動モータと結合されている。
【0032】
多数の個別のモジュールへの、エッジングミルの分離によって、
従来技術に比して、改善されたメンテナンス性および取扱い性、および、比較的に僅かの故障に対しての抵抗力の無さが与えられる。構造的な変更は、容易に実施可能である。
特に、エッジングロールの釣り合い部材、エッジングロール、エッジングロール・カップリングスリーブ案内ユニット、および主駆動伝動装置のモジュール構造様式は、本発明にとって本質的である。
【0033】
要約すれば、本発明は、エッジングミルが、従来のエッジングミルよりもより容易にメンテナンス可能であり、且つより容易に取扱い可能であることに利点がある。
【0034】
従来技術から公知のコンセプトに比して、本発明に従うエッジングミルは、より故障が起き難く、且つ、比較的に僅かの重量、および比較的に僅かの構造深さを有する比較的に小さな個別のモジュールを有している。
【0035】
リンク軸とエッジングロールとの間に設けられた伝動装置は、それぞれに1つの従動側のかさ歯車を有しており、この従動側のかさ歯車が、駆動側の平歯車の上側で、中間軸に設けられている。リンク軸フランジは、かさ歯車に側方で並んで、駆動軸の端部に装着されている。
【0036】
駆動軸の端部に、リンク軸のカップリングスリーブが装着されており、これらカップリングスリーブが、リンク軸フランジと、結合手段、特に有歯部またはキーを介して、結合されている。これらリンク軸のカップリングスリーブは、駆動軸の端部に焼き嵌めされている。
【0037】
伝動装置は、2つの、独自の駆動モータによって、または、ただ1つの共通の駆動モータによって駆動され、その際、これら伝動装置が、変速伝動機構、および歯車伝動機構、並びに同期軸の組み合わせを介して結合されている。
【0038】
次に、本発明を実施例において詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】部分的に断面にされた、エッジングミルの側面図である。
【図2】拡大された図示における、図1の切断線II−IIに沿っての、複数のエッジングロール内の1つのエッジングロールのカップリングスリーブ案内ユニットの領域内における、エッジングミルの横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
エッジングミル(図1)は、横方向ヘッド2、3、および、上側、中間、および下側の横ビーム4、5および6の対体を有するロールスタンド台架、またはフレーム1を備えている。これら上側の横ビーム4の対体の間に、それぞれに、エッジングロール9、10の上側の軸受ハウジング7、8が設けられている。
釣り合いトラバース材11、12は、エッジングロール9、10が、横ビーム4、5および6の間で、エッジングされるべき金属ストランドの厚さに相応して、両方向に往復位置移動可能であるように作用する。これらエッジングロール9、10の下側の軸受ハウジング13、14は、両方の中間の横ビーム5の領域内において設けられている。
【0041】
上側の横ビーム4、並びに中間の横ビーム5、または下側の横ビーム6の上側面の上に、傾斜された走行路15、16が装着されており、
これら走行路を介して、自体で公知の方法で、釣り合いトラバース材が、圧下装置17、18、19および20によって移動され、
これら圧下装置が、側方から、釣り合いトラバース材11、12に対して押圧し、且つ、これら釣り合いトラバース材でもって、軸受ハウジング13もしくは14、並びに、これら軸受ハウジング内において軸受けされたエッジングロール9、10、および、これらエッジングロール9、10を、圧延されるべき金属ストランドに対して圧下する。
エッジングロール9、10の精確な位置の調節のため、および解離の回避のために、圧下駆動装置の間に、付加的に、釣り合いシリンダー21、22が設けられており、
これら釣り合いシリンダーが、これら釣り合いシリンダーのピストンロッド23、24でもって、これら釣り合いトラバース材11、12に取り付けられており、且つ、圧下装置17〜20の位置決め不正確さを補償する。
【0042】
エッジングロール9、10は、それぞれに、圧延ロールネック25、26、および、カップリングスリーブ27、28を備えており、
これらカップリングスリーブ27、28を介して、これらエッジングロールが、リンク軸29、30と協働し、
これらリンク軸が、例えば、キー(Passfeder)を介して、カップリングスリーブ27、28と結合されており、且つ、これらリンク軸の駆動モーメントが、エッジングロール9、10へと伝達される。
リンク軸29、30は、それぞれに、長さ補償手段を備えており、同様に、これらリンク軸がリンク部材を介して角度調節可能であり、従って、これらリンク軸が、エッジングロール9、10が、エッジングされるべき金属ストランドの幅に相応して占める位置に追従可能である。付加的に、リンク軸29、30において、前記長さ補償を必要のある場合に制動する装置が設けられていることは可能である。組み付けの目的のために、リングがリンク軸29、30に装着されていることは可能である。
【0043】
リンク軸29、30は、2段式の伝動装置31、32によって駆動される。これら伝動装置は、それら自体、剛性の軸を介して、またはリンク軸33、34を介して駆動される。駆動モータ35、36は、軸33、34を駆動し、その際、これら駆動モータ35、36と、軸33、34との間に、(図示されていない)変速伝動機構が間挿されることは可能である。
【0044】
伝動装置31、32は、伝動装置32に基づいて詳細に図示されているように、それぞれに、駆動側のかさ歯車56、従動側のかさ歯車57、駆動側の平歯車58、従動側の平歯車59、リンク軸フランジ60、駆動軸61、中間軸62、および駆動軸63を備えている。このかさ歯車57は、平歯車58の上側で、中間軸62に設けられている。
カップリングスリーブ64、65は、リンク軸29、30と、駆動軸61の端部との間の駆動結合を形成している。これらカップリングスリーブ64、65は、リンク軸フランジ60と、それぞれに、結合手段、特に鋸歯状の刻み目(Hirthverzahnung)、またはキーを介して結合されている。
駆動モータの駆動モーメントが、変速伝動機構、及び/または歯車伝動機構、並びに同期軸の適当な組み合わせを介して、両方のリンク軸29、30へと伝達される場合に、2つの駆動モータ35、36の使用の代わりに、同様に、ただ1つの駆動モータが設けられていることは可能である。リンク軸フランジ60に対するフランジ結合を形成するために、カップリングスリーブ64、65は、それぞれの駆動軸61の端部に焼き嵌め可能である。
【0045】
適当な変速伝動機構、特に歯車伝動機構、および1つの同期軸が設けられる場合に、2つの駆動モータ35、36の使用の代わりに、両方のリンク軸29、30の駆動が、同様に、ただ1つの駆動モータによって実現されることは可能である。
【0046】
エッジングロール9の圧延ロールネック25(図2)は、摩擦板37を介して、カップリングスリーブ27内において支承されている。この摩擦板37は、ねじを介して、カップリングスリーブ27と結合されており、且つ、損摩の場合に交換可能である。
付加的に、この圧延ロールネック25は、調心リング38を介して、カップリングスリーブ27内において保持されている。
【0047】
圧延ロールネック25と共に、カップリングスリーブ27は、ころ軸受39およびアンギュラーころ軸受40を介して、回転可能に、チョック41内において軸受けされている。カップリングスリーブ27は、下方へと、走路リング42を介して、チョック41に対して封隙されている。
これら案内条片43、44は、互いに並列して位置している横ビーム6、6aの内側での、チョック41の位置移動を可能にし、その際、これら案内条片43が、これら横ビーム6、6aに固定されており、これに対して、これら案内条片44が、外側を囲繞する状態で、チョック41に装着されている。この場合、走行路16は、この走行路の上側に、案内ボックス45を備えており、この案内ボックス内において、条片46、47の間に、揺動部材48が、滑動体49、49aの上で移動可能である。この揺動部材48は、基礎本体50および軸51を備えており、この軸を介して、この揺動部材48が、強固にチョック41と結合されている。
【0048】
汚染物の侵入から保護するために、カップリングスリーブ27の上側で、チョック41への移行部において、封隙リング52、および更に別の走路リング53、並びに、保護カラー部54が設けられている。
更に別の保護カラー部55は、圧延ロールネック25に設けられている。同様に、カップリングスリーブ27の下側に、封隙リング52aが設けられている。
【符号の説明】
【0049】
1 フレーム
2 横方向ヘッド
3 横方向ヘッド
4 横ビーム
5 横ビーム
6 横ビーム
7 軸受ハウジング
8 軸受ハウジング
9 エッジングロール
10 エッジングロール
11 釣り合いトラバース材
12 釣り合いトラバース材
13 軸受ハウジング
14 軸受ハウジング
15 走行路
16 走行路
17 圧下装置
18 圧下装置
19 圧下装置
20 圧下装置
21 釣り合いシリンダー
22 釣り合いシリンダー
23 ピストンロッド
24 ピストンロッド
25 圧延ロールネック
26 圧延ロールネック
27 カップリングスリーブ
28 カップリングスリーブ
29 リンク軸
30 リンク軸
31 伝動装置
32 伝動装置
33 軸
34 軸
35 駆動モータ
36 駆動モータ
37 摩擦板
38 調心リング
39 ころ軸受
40 アンギュラーころ軸受
41 チョック
42 走路リング
43 案内条片
44 案内条片
45 案内ボックス
46 条片
47 条片
48 揺動部材
49 滑動体
49a 滑動体
50 基礎本体
51 軸
52 封隙リング
52a 封隙リング
53 走路リング
54 保護カラー部
55 保護カラー部
56 駆動側のかさ歯車
57 従動側のかさ歯車
58 駆動側の平歯車
59 従動側の平歯車
60 リンク軸フランジ
61 駆動軸
62 中間軸
63 駆動軸
64 リンク軸29のカップリングスリーブ
65 リンク軸30のカップリングスリーブ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属ストランドの側方のエッジングのためのエッジングミルであって、
このエッジングミルが、それらエッジングロールの中心軸線でもって垂直に設けられた、相対して圧下可能な該エッジングロール(9、10)の対体を有しており、
これらエッジングロールが、
ロールスタンド台架の内側に軸受けされており、且つ、それぞれに、カップリングスリーブ(27、28)およびリンク軸(29、30)を介して、回転駆動装置(35、36)に接続されている様式の上記エッジングミルにおいて、
カップリングスリーブ(27、28)が、ロールスタンド台架の内側の、水平方向に指向する横ビーム(6、6a)の間で、走行路(16)の上に軸受けされていることを特徴とするエッジングミル。
【請求項2】
カップリングスリーブ(27、28)は、横ビーム(6、6a)の上に、またはこれら横ビームに沿って支承されている、案内ユニット、特に揺動部材(48)を介して、
横方向に移動可能に、且つ揺動するように支承されていることを特徴とする請求項1に記載のエッジングミル。
【請求項3】
揺動部材(48)は、それぞれに、案内ボックス(45)または横ビーム(6、6a)の内側で、
囲繞する制動部を滑動する状態で、または転動する状態で、横ビーム(6、6a)の上で位置移動可能であることを特徴とする請求項2に記載のエッジングミル。
【請求項4】
揺動部材(48)は、滑動体(49、49a)を介して、条片(46)の上で位置移動可能であり、これら揺動部材が、横ビーム(6、6a)の上に装着されており、且つ、これら揺動部材が、カップリングスリーブ(27、28)の位置移動を、エッジングロールの圧下の方向において許容することを特徴とする請求項3に記載のエッジングミル。
【請求項5】
カップリングスリーブ(27、28)は、チョック(41)を介して、横ビーム(6、6a)の間で軸受けされていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載のエッジングミル。
【請求項6】
カップリングスリーブ(27、28)は、軸受、特にころ軸受およびアンギュラーころ軸受を介して、チョック(41)の内側で軸受けされていることを特徴とする請求項5に記載のエッジングミル。
【請求項7】
チョック(41)は、案内条片(43、44)を介して、位置移動可能に、横ビーム(6、6a)に対して支承されていることを特徴とする請求項5または6に記載のエッジングミル。
【請求項8】
カップリングスリーブ(27、28)は、結合手段、特に有歯部、特に鋸歯状の刻み目、またはキーを介して、リンク軸(29、30)と結合されていることを特徴とする請求項1から7のいずれか一つに記載のエッジングミル。
【請求項9】
カップリングスリーブ(27、28)は、エッジングロール(9、10)を、形状的に係合して、特に、偏平ロールネックとして形成された圧延ロールネック(25、26)を介して、収容していることを特徴とする請求項1から8のいずれか一つに記載のエッジングミル。
【請求項10】
エッジングロール(9、10)の下側の圧延ロールネック(25、26)は、調心リングを介して、カップリングスリーブ(27、28)内において位置決めされていることを特徴とする請求項9に記載のエッジングミル。
【請求項11】
カップリングスリーブ(27、28)は、下側の圧延ロールネック(25、26)を、交換可能な摩擦板(37)を介して、収容されていることを特徴とする請求項9または10に記載のエッジングミル。
【請求項12】
下側の圧延ロールネック(25、26)は、保護装置、特に、保護カラー部(54、55)またはラビリンス装置を介して、圧延ロールネックの支承部内への汚染物の侵入に対して、保護されていることを特徴とする請求項9から11のいずれか一つに記載のエッジングミル。
【請求項13】
工場フロアの下側で、媒体チェーンが収納されており、
この媒体チェーンが、リンク軸(29、30)とエッジングロール(9、10)との間に設けられた伝動装置(31、32)と結合されており、且つ、
この媒体チェーンが、作動のために必要な媒体の、特に潤滑剤および電圧の、カップリングスリーブ(27、28)及び/またはエッジングロール(9、10)への供給のために、使用されることを特徴とする請求項1から12のいずれか一つに記載のエッジングミル。
【請求項14】
伝動装置(31、32)は、2段式に、かさ歯車セット(56、57)および平歯車セット(58、59)でもって構成されていることを特徴とする請求項13に記載のエッジングミル。
【請求項15】
ロールスタンド台架は、2つの横方向ヘッド(2、3)、および、これら横方向ヘッドの間に設けられた、少なくとも2つの横ビーム(4、5、6、6a)の対体を備えており、
これら横ビームの間で、エッジングロール(9、10)が、エッジングされるべき金属ストランドの幅に相応して、両方向に往復運動可能であることを特徴とする請求項1から14のいずれか一つに記載のエッジングミル。
【請求項16】
横方向ヘッド(2、3)は、それぞれに、ロール圧下装置(17、18、19、20)を収容しており、
これらロール圧下装置が、それぞれに、両方のエッジングロール(9、10)内の1つのエッジングロールに対して作用することを特徴とする請求項15に記載のエッジングミル。
【請求項17】
横方向ヘッド(2、3)は、少なくとも、それぞれに1つの釣り合いシリンダー(21、22)を、圧延装置の予負荷のため、および、ロール交換の際の移動運動の実施のために有していることを特徴とする請求項15に記載のエッジングミル。
【請求項18】
エッジングロール(9、10)は、走行路(15、16)を介して、横ビーム(4、6、6a)の上で案内されており、その際、
適当な案内部が、エッジングロール(9、10)において、回転可能に形成されていることを特徴とする請求項1から17のいずれか一つに記載のエッジングミル。
【請求項19】
エッジングロール(9、10)の案内部は、それぞれの、エッジングロール・カップリングスリーブ・位置移動および保持装置に対して回転可能であることを特徴とする請求項1から16のいずれか一つに記載のエッジングミル。
【請求項20】
それぞれに、
従動側のかさ歯車(57)が、駆動側の平歯車(58)の上側で、中間軸(62)に設けられており、且つ、
リンク軸フランジ(60)が、かさ歯車(57)に側方で並んで、駆動軸(61)の端部に装着されていることを特徴とする請求項14に記載のエッジングミル。
【請求項21】
駆動軸(61)の端部において、
リンク軸(29、30)のカップリングスリーブが装着されており、
これらカップリングスリーブが、
リンク軸フランジ(60)と、結合手段、特に有歯部またはキーを介して、結合されていることを特徴とする請求項20に記載のエッジングミル。
【請求項22】
リンク軸(29、30)のカップリングスリーブは、駆動軸(61)の端部に焼き嵌めされていることを特徴とする請求項21に記載のエッジングミル。
【請求項23】
伝動装置(31、32)は、個別の駆動モータによって駆動され、その際、
これら伝動装置が、変速伝動機構、および歯車伝動機構、並びに同期軸の組み合わせを介して結合されていることを特徴とする請求項14、20〜22のいずれか一つに記載のエッジングミル。
【請求項24】
カップリングスリーブ(27、28)とリンク軸フランジ(60)との間で、
それぞれに、1つのリンク軸(29、30)は、長さ補償手段、
長さ補償を、必要のある場合に制動する装置、
組み付けの目的のために必要なリングを有して設けられていることを特徴とする請求項20から23のいずれか一つに記載のエッジングミル。
【請求項25】
駆動モータ(35、36)とそれぞれに所属する駆動軸(63)との間に、
それぞれに1つの、連結装置を有する剛性の軸(33、34)、または、それぞれに1つの、長さ補償のための手段を有するリンク軸が設けられていることを特徴とする請求項20から24のいずれか一つに記載のエッジングミル。


【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2013−515610(P2013−515610A)
【公表日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−545213(P2012−545213)
【出願日】平成22年12月13日(2010.12.13)
【国際出願番号】PCT/EP2010/069435
【国際公開番号】WO2011/076595
【国際公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【出願人】(390035426)エス・エム・エス・ジーマーク・アクチエンゲゼルシャフト (320)