説明

カバーの取付構造、及び槓桿式秤

【課題】従来の体重計では、カバーの側方に向けて荷重が働くと、計量値に大きな誤差が生じることがあった。
【解決手段】カバー2の各側壁部22とベース3の各側壁部32との間には、水平位置固定バネ8が取り付けられている。水平位置固定バネ8は、コイル部8aを挟んだ一端部にフック部8b、他端部に係止部8cを備えた引張コイルバネから構成されている。ベース2の側壁部22にはバネ係止孔25が設けられている。側壁部32には、水平位置固定バネ8のコイル部8aが挿通されるバネ挿通孔38が設けられている。底板部31にはホルダー36が設けられている。水平位置固定バネ8は、係止部8cをバネ係止孔25の周縁に係止させると共に、フック部8bをホルダー36の引掛孔37aに掛けられてカバー2とベース3との間に介装され、側壁部22のバネ係止孔25の周縁部を、側壁部32のバネ挿通孔38の周縁部に向けて付勢している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、槓桿式秤が備えるカバーの取付構造、及び槓桿式秤に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、カバーをベースに取り付けて構成される槓桿式秤としては、下記の特許文献1に記載の体重計が開示されている。この体重計は、ベースの内面の4隅にある各支点刃で、それぞれベースの中央部側に向けて延びたアームの一端を支持している。ベースの前側隅部の支点刃で支持された各アームは、ベースの後端部まで延びてその先端部を受け台で支持されている。ベースの後側隅部の支点刃で支持された各アームの他端は、ベースの前側隅部の支点刃で支持された各アームの中央部で支持されている。受け台はロードセルの可動部に取り付けられている。
【0003】
カバーの内面の4隅の中央部寄りには、それぞれ重点刃が取り付けられている。各重点刃は、それぞれアームに支持されている。ベースとカバーとの間には引っ張りバネが介装されており、この引っ張りバネによりカバーはベース側に付勢されて、ベースに対するカバーの取付位置が所定の位置に保たれている。
【0004】
上方からカバーに荷重が加えられると、ベースの後側隅部の支点刃で支持された各アームが、前側隅部の支点刃で支持されたアームを下方に付勢する。ベースの前側隅部の支点刃で支持されたアームは、カバーから直接加えられる荷重と、ベースの後側隅部の支点刃で支持された各アームから加えられる荷重とを、受け台を介してロードセルに伝達する。これによりカバーに加えられた荷重がロードセルで検知され、体重が計量される。
【0005】
【特許文献1】特開平8−86686号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この種の体重計では、カバーの上に足を載置する際に加えられる荷重がカバーの側方に向けて働くと、ベースに対するカバーの取付位置がずれ、これに伴いアームでの重点刃の支持位置が、所定の位置からずれることがある。また、アームが水平方向に移動して、支点刃でのアームの支持位置が、所定の位置からずれることがある。これらの位置ずれが生じると、アームによりロードセルに伝達される荷重値も本来伝達されるべき値と異なる値となり、計量値に大きな誤差が生じることがあった。
【0007】
本発明は、上記課題を解決することのできるカバーの取付構造、及び槓桿式秤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この欄の記載は特許請求の範囲の記載に応じて変更されます。
このような課題を解決するために、本発明のカバーの取付構造は、槓桿式秤が備えるベースの備える側壁に、カバーの備える側壁を対面させてベースに取り付けられるカバーの取付構造であって、前記カバーの備える側壁の所定箇所を、前記ベースの備える側壁の対応箇所に対して所定の中立位置に付勢する付勢手段を備えることを特徴とする。
また、本発明のカバーの取付構造は、前記付勢手段は、前記ベースの側壁を貫通するベース側孔と、前記ベース側孔に向かい合って位置して前記カバーの側壁を貫通するカバー側孔とを挿通して、一端を前記ベースに固定されると共に他端を前記カバー側孔の周縁部に係止されて前記カバーを前記ベース側に付勢する引張コイルバネから形成され、前記カバー側孔の周縁部が前記カバーの内側に向けて屈曲していることを特徴とする。
また、本発明のカバーの取付構造は、前記引張コイルバネは、前記他端にフック部を備え、前記ベースは、前記引張コイルバネの前記フック部が掛けられる引掛孔が形成されたホルダーを備え、前記フック部は、前記引掛孔に下側から上側に挿通させて前記引掛孔に掛けられていることを特徴とする。
また、本発明の槓桿式秤は、ベースの周囲を囲う側壁に、カバーの周囲を囲う側壁を対面させて、前記カバーを前記ベースに取り付けて構成された槓桿式秤であって、上記カバーの取付構造を用いて前記カバーを前記ベースに取り付けたことを特徴とする。
また、本発明の槓桿式秤は、前記カバーの周囲を囲う側壁に互いに向き合って位置する一対の前記所定箇所を、各前記所定箇所に対面する前記ベースの側壁の各対応箇所に対して所定の中立位置に付勢する付勢手段を設けたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ベースに対するカバーの取付位置のずれを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の最良の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態の体重計1を上方から見た斜視図である。また、図2は、体重計1のカバー2を内面側から見た斜視図である。また、図3は、体重計1のベース3を内面側から見た斜視図である。
【0011】
図1に示すように、体重計1は、荷重の加えられるカバー2を、ベース3に取り付けて構成されている。カバー2の外面は平坦に構成されており、後端部の左右方向の中央部には、カバー2に加えられた荷重を計量値として表示する表示部2aが設けられている。表示部2aは、カバー2の内面側からカバー2の外面側を臨んで配置されている。カバー2の外面の左右方向の両側部は、それぞれ被験者が左右の足を載置する載置部2bとなっている。
【0012】
図2に示すように、カバー2は、略四角形状の板状体から構成される荷重受部21と、この荷重受部21の縁部から内面側に延びる側壁部22とを備えて構成されている。荷重受部21の内面の左右の一対の側壁部22の近傍には、後述するサイドスプリング9のフック部9bの掛けられる係止片28が形成されている。また、荷重受部21の内面の四隅にはカバー金具23が固定されている。カバー金具23には、平板体から構成された重点刃24が、図3中の矢印A方向に揺動自在に取り付けられている。
【0013】
荷重受部21の前端側の左右の隅部に位置するカバー金具23は、重点刃24の一主面を荷重受部21の後端側の左右の幅方向の中央部に向けて荷重受部21に固定されている。また、荷重受部21の後端側の左右の隅部に位置するカバー金具23は、重点刃24の一主面を荷重受部21の前端側に向けて荷重受部21に固定されている。
【0014】
また、各側壁部22には、後述する水平位置固定バネ8の係止部8cが係止される、カバー側孔としてのバネ係止孔25が設けられている。バネ係止孔25の周囲の側壁部22は、カバー2の内側に屈曲しており、この屈曲部分には後述する水平位置固定バネ8の係止部8cが収容される。各側壁部22が備えるバネ係止孔25は、対向して位置する側壁部22のバネ係止孔25と向かい合って位置している。
【0015】
図3に示すように、ベース3は、略四角形状の板状体から構成される底板部31と、この底板部31の縁部から内面側に延びる側壁部32とを備えて構成されている。各側壁部32には、後述する水平位置固定バネ8のコイル部8aが挿通される、ベース側孔としてのバネ挿通孔38が設けられている。また、底板部31の内面の左右の一対の側壁部32の近傍には、後述するサイドスプリング9の係止部9cの係止されるバネ固定孔35が形成されている。また、底板部31の内面の四隅には、ベース金具33が固定されている。
【0016】
各ベース金具33は、その上縁から下縁側に向けて延びる切込溝34aが形成された支点刃34を備えている。底板部31の前端側の左右の隅部に位置するベース金具33は、支点刃34の一主面を底板部31の後端側の左右の幅方向の中央部に向けて底板部31に固定されている。また、底板部31の後端側の左右の隅部に位置するベース金具33は、支点刃34の一主面を底板部31の前端側に向けて底板部31に固定されている。
【0017】
底板部31の前端側のベース金具33が備える各支点刃34は、それぞれ短機槓桿4の基端部4bを支持している。各短機槓桿4は、後述する中間エッジ6に先端部4aを挿通されている。また、底板部31の後端側のベース金具33が備える各支点刃34は、それぞれ長機槓桿5の基端部5bを支持している。各長機槓桿5は、後述する中間エッジ6に先端部5a寄りの中央部5cを挿通され、先端部5aを連結片71に固定されている。
【0018】
図4に示すように、短機槓桿4の基端部4bには、支点刃34を受ける支点溝41が形成されている。また、基端部4b寄りの中央部4cには、重点刃24を受ける重点溝42が形成されている。また、先端部4aには、中間エッジ6を受ける作用点溝43が形成されている。短機槓桿4には、カバー2に加えられた荷重が、重点刃24を介して伝達される。
【0019】
図5に示すように、長機槓桿5の基端部5bには、支点刃34を受ける支点溝51が形成されている。また、基端部5b寄りの中央部5cには、重点刃24を受ける力点溝52が形成されている。また、先端部5a寄りの中央部5cには、中間エッジ6を受ける荷重伝達溝53が形成されている。長機槓桿5には、カバー2に加えられた荷重が、重点刃24を介して伝達される。
【0020】
中間エッジ6は、略四角形の環状を呈した平板から構成されており、短機槓桿4の作用点溝43及び長機槓桿5の荷重伝達溝53を対向する一対の辺部の内側縁部で受けている。図3に示すように、短機槓桿4の先端部4aは、中間エッジ6を介して長機槓桿5の下方に吊り下げられた状態となっている。これにより、長機槓桿5には、短機槓桿4の受けた荷重が、中間エッジ6を介して伝達される。
【0021】
図3に示すように、連結片71には伝達槓桿72が取り付けられている。連結片71から突出した伝達槓桿72の先端部には、略四角形の環状を呈した終端エッジ73が挿通されている。終端エッジ73には取付片74が取り付けられており、伝達槓桿72は終端エッジ73を介して取付片74に吊り下げられた状態となっている。取付片74は、終端エッジ73とロードセル75の可動部とを固定している。ロードセル75の固定部は、固定片76を介してベース3に固定されている。
【0022】
また、底板部31には、後述する水平位置固定バネ8を取り付けるためのホルダー36が設けられている。ホルダー36が備えるバネ固定片37には、水平位置固定バネ8のフック部8bが掛けられる引掛孔37aが設けられている。ホルダー36は、各側壁部32の幅方向の中央部の近傍に位置して設けられている。各側壁部32の近傍に位置するホルダー36は、対向して位置する側壁部32のホルダー36と向かい合って位置している。
【0023】
図6に示すように、カバー2の各側壁部22とベース3の各側壁部32との間には、カバー2の側壁部22をベース3の側壁部32側に付勢する水平位置固定バネ8が取り付けられている。水平位置固定バネ8は、コイル部8aを挟んだ一端部にフック部8b、他端部に係止部8cを備えた引張コイルバネから構成されている。水平位置固定バネ8はコイル部8aがバネ係止孔25及びバネ挿通孔38よりもやや小さく、係止部8cがバネ係止孔25よりも大きな外形を有している。
【0024】
水平位置固定バネ8は、係止部8cをバネ係止孔25の周縁に係止され、コイル部8aをバネ係止孔25及びバネ挿通孔38に挿通され、フック部8bをホルダー36の引掛孔37aに掛けられてカバー2とベース3との間に介装されている。フック部8bは、下側から上側に向けて引掛孔37aに挿通されて、引掛孔37aに掛けられている。これにより、バネ係止孔25の周縁部のバネ挿通孔38の周縁部に対する位置が、図6(a)に示すように、両者が近接する所定の取付位置(中立位置)に付勢され、例えば、ベース3へのカバー2の取付位置が、図6(b)に示すように所定の取付位置から水平方向にずれたとしても、この付勢力によりカバー2は図6(a)に示す位置に戻るようになっている。
【0025】
図7に示すように、カバー2の荷重受部21とベース3の底板部31との間には、カバー2の荷重受部21をベース3の底板部31側に付勢するサイドスプリング9が取り付けられている。サイドスプリング9は、水平位置固定バネ8と同様にコイル部9a,フック部9b,及び係止部9cを備えており、底板部31のバネ固定孔35に係止部9cを係止させ、荷重受部21の係止片28にフック部9bを掛けてカバー2とベース3との間に介装され、バネ固定孔35の周縁部を係止片28に向けて付勢している。
【0026】
次に、本実施形態の体重計1での計量時の動作について説明する。ベース3が床面上に載置された状態において、図3に示すように、体重計1が備える各槓桿4,5は、支点刃34で基端部4b,5bを支持されると共に、先端部4a及び先端部5a寄りの中央部5cをそれぞれ中間エッジ6で支持されている。また、長機槓桿5は、先端部5aを連結片71で支持されている。このような状態で、各槓桿4,5は、重点刃24を介してカバー2を支持している。
【0027】
また、図6(a)に示すように、カバー2の側壁部22とベース3の側壁部32との間に介装された水平位置固定バネ8の付勢力により、側壁部22のバネ係止孔25の周縁部が、側壁部32のバネ挿通孔38の周縁部に向けて付勢されて、カバー2が所定の取付位置に位置している。また、図7に示すように、カバー2の荷重受部21とベース3の底板部31との間に介装されたサイドスプリング9の付勢力により、ベース3の底板部31のバネ固定孔35の周縁部が、カバー2の荷重受部21の係止片28に向けて付勢されている。
【0028】
カバー2の重量やサイドスプリング9の付勢力により、各槓桿4,5には、重点刃24を介して所定の大きさの荷重が加えられている。短機槓桿4で受けられたこの荷重は、中間エッジ6を介して長機槓桿5に伝達される。長機槓桿5は、重点刃24から直接受けた荷重と、中間エッジ6を介して短機槓桿4から伝達された荷重とを、先端部5aの固定された連結片71に伝達する。
【0029】
このようにして連結片71に伝達された荷重は、伝達槓桿72から終端エッジ73を介してロードセル75に伝達され、ロードセル75が撓む。撓んだロードセル75に生じた弾発力で、各槓桿4,5には重点刃24から加えられる荷重に抗してカバー2を上方に押し付ける力が働く。これにより、ベース3に対するカバー2の取付位置が所定の位置に保たれている。
【0030】
この状態で、被験者がカバー22の載置部2bに両足を載置する等して、カバー22に荷重が加えられると、カバー2のカバー金具23から重点刃24を介して各槓桿4,5に荷重が伝達される。このようにして加えられた荷重は、支点刃34との接触点を支点として各槓桿4,5をベース3の底板部31側に回動させるように働き、ロードセル75の撓み量が大きくなる。この撓み量の変化を検知することにより荷重の計量が行われる。
【0031】
被験者がカバー22の載置部2bに両足を載置する際等に、カバー2に対して水平方向への荷重が働くと、カバー2が、水平位置固定バネ8及びサイドスプリング9の付勢力に抗して、ベース3に対する取付位置から水平方向にずれる。これにより、各槓桿4,5による重点刃24の支持位置や、支点刃34による各槓桿4,5の支持位置が所定の位置からずれて、これらの位置が所定の位置にある場合とで、ロードセル75の可動部に加えられる荷重に違いが生じ、計量値に大きな誤差が生じる虞がある。
【0032】
しかしながら、本実施形態の体重計1は、カバー2の側壁部22とベース3の側壁部32との間に介装されて、側壁部22のバネ係止孔25の周縁部を、側壁部32のバネ挿通孔38の周縁部に向けて付勢する水平位置固定バネ8を備えていることから、カバー2をより大きな力でベース3への取付位置に付勢してベース3に対するカバー2の取付位置のずれを防止することができる。このため、各槓桿4,5に対する重点刃24の移動、及び、支点刃34に対する各槓桿4,5の移動をより大きな力で規制することができる。この結果、各槓桿4,5による重点刃24の支持位置や、支点刃34による各槓桿4,5の支持位置が所定の位置からずれた状態で計量が行われるのを防止して、計量値に大きな誤差が生じるのを防ぐことができる。
【0033】
しかも、カバー2の対向して位置する各側壁部22のバネ係止孔25の周縁部が、水平位置固定バネ8によりベース3の各側壁部32が備えるバネ挿通孔38側に付勢されていることから、向かい合って位置する一対の水平位置固定バネ8の付勢力を用いたより大きな力で、カバー2をベース3への取付位置に付勢することができ、ベース3に対するカバー2の取付位置のずれを効果的に防止することができる。
【0034】
また、各側壁部22のバネ係止孔25の周縁部がカバー2の内側に屈曲しており、この屈曲部分で水平位置固定バネ8の係止部8cを収容することから、係止部8cが側壁部22の外面よりも外側に突出した状態となるのを防止して、体重計1を取り扱い易くすることができる。また、カバー2に装飾用のカバーを取り付ける構成の場合には、係止部8cが邪魔になるのを防止することもできる。
【0035】
上記実施形態の説明では、水平位置固定バネ8が、コイル部8aを挟んだ一端部にフック部8b、他端部に係止部8cを備える構成を有した場合について説明したが、カバー2の側壁部22の所定箇所を、ベース3の側壁部32の対応箇所に対して所定の中立位置(取付位置)に付勢するのであれば、その構成は任意である。例えば、コイル部8aを挟んだ一端部にフック部8bに代えて係止部を水平位置固定バネ8が備える構成としてもよい。また、コイル部8aを挟んだ他端部に係止部8cに代えてフック部を水平位置固定バネ8が備え、このフック部をカバー2の側壁部22にバネ係止孔25に代えて設けられた係止片に掛ける構成としてもよい。
【0036】
また、上記実施形態の説明では、水平位置固定バネ8として引張コイルバネを用いた場合について説明したが、圧縮コイルバネを用いてカバー2の側壁部22の所定箇所を、ベース3の側壁部32の対応箇所に対して所定の中立位置に付勢する構成としてもよい。また、上記実施形態の説明では、カバー2が備える4つの側壁部22とベース3が備える4つの側壁部32との間に、それぞれ水平位置固定バネ81を1つずつ介装した場合について説明しが、各側壁部22と側壁部32との間に介装する水平位置固定バネ8の個数は任意である。
【0037】
また、ベースの備える側壁に、カバーの備える側壁を対面させてベースにカバー取り付けられる構成を有するのであれば、ベース及びカバーの形状は任意であり、ベース及びカバーが必ずしもそれぞれ4つの側壁部を備える必要はない。例えば、ベースが円形の底板部の周囲を囲う側壁を有する構成を有し、カバーが円形の荷重受部21の周囲を囲う側壁を有する構成を有した他の槓桿式秤にも本発明を適用することができる。
【0038】
また、上記実施形態では、ロードセル75を用いて計量を行う体重計1に本発明を適用した場合について説明したが、他の槓桿式秤にも、本発明は適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の一実施形態の体重計の外観構成の概略を示す斜視図である。
【図2】図1に示す体重計が備えるカバーの構成の概略を示す斜視図である。
【図3】図1に示す体重計が備えるベースの構成の概略を示す斜視図である。
【図4】図3に示すベースが備える短機槓桿の構成の概略を示す側面図である。
【図5】図3に示すベースが備える長機槓桿の構成の概略を示す側面図である。
【図6】図1に示す体重計が備えるカバーのベースへの取付構造を説明する第1の断面図である。
【図7】図1に示す体重計が備えるカバーのベースへの取付構造を説明する第2の断面図である。
【符号の説明】
【0040】
1 体重計
2 カバー
21 荷重受部
22 側壁部
3 ベース
31 底板部
32 側壁部
36 ホルダー
37 バネ固定片
37a 引掛孔
38 バネ挿通孔
8 水平位置固定バネ
8a コイル部
8b フック部
8c 係止部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
槓桿式秤が備えるベースの備える側壁に、カバーの備える側壁を対面させてベースに取り付けられるカバーの取付構造であって、
前記カバーの備える側壁の所定箇所を、前記ベースの備える側壁の対応箇所に対して所定の中立位置に付勢する付勢手段を備えることを特徴とするカバーの取付構造。
【請求項2】
前記付勢手段は、前記ベースの側壁を貫通するベース側孔と、前記ベース側孔に向かい合って位置して前記カバーの側壁を貫通するカバー側孔とを挿通して、一端を前記ベースに固定されると共に他端を前記カバー側孔の周縁部に係止されて前記カバーを前記ベース側に付勢する引張コイルバネから形成され、
前記カバー側孔の周縁部が前記カバーの内側に向けて屈曲していることを特徴とする請求項1に記載のカバーの取付構造。
【請求項3】
前記引張コイルバネは、前記他端にフック部を備え、
前記ベースは、前記引張コイルバネの前記フック部が掛けられる引掛孔が形成されたホルダーを備え、
前記フック部は、前記引掛孔に下側から上側に挿通させて前記引掛孔に掛けられていることを特徴とする請求項2に記載のカバーの取付構造。
【請求項4】
ベースの周囲を囲う側壁に、カバーの周囲を囲う側壁を対面させて、前記カバーを前記ベースに取り付けて構成された槓桿式秤であって、
請求項1〜請求項3の何れかに記載の取付構造を用いて前記カバーを前記ベースに取り付けたことを特徴とする槓桿式秤。
【請求項5】
前記カバーの周囲を囲う側壁に互いに向き合って位置する一対の前記所定箇所を、各前記所定箇所に対面する前記ベースの側壁の各対応箇所に対して所定の中立位置に付勢する付勢手段を設けたことを特徴とする請求項4に記載の槓桿式秤。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−69126(P2009−69126A)
【公開日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−241069(P2007−241069)
【出願日】平成19年9月18日(2007.9.18)
【出願人】(000133179)株式会社タニタ (303)