カバーを有する横編機
【課題】 必要な部品点数を削減し、簡単な構成で円滑な開閉が可能となるカバーを有する横編機を提供する。
【解決手段】 前面カバー２は、上縁側がホルダー２０の取付部２０ａに取付けられる。ホルダー２０の両側方で貫通孔２０ｂには、紙面に垂直な方向の共通な軸線２５ａまわりに、ホルダー２０を旋回変位が可能な状態で支持する軸部材３６を含む軸受機構２５が挿入される。上面走行体３０は、後端側に回転軸３１を備え、中心軸線方向の両側に、歯３２ａが一定の角度ピッチで外周に形成される歯車３２が固定される。上面走行体３０の側面の走行ローラ３３，３４を支持するガイドレール１０には、上部に、歯車３２の３２ａの歯と噛合する刻みも設けられる。ホルダー２０と上面走行体３０との連結に蝶番構造となる部品を用いる必要はなく、部品点数を削減し、簡単な構成で円滑な開閉が可能となる。
【解決手段】 前面カバー２は、上縁側がホルダー２０の取付部２０ａに取付けられる。ホルダー２０の両側方で貫通孔２０ｂには、紙面に垂直な方向の共通な軸線２５ａまわりに、ホルダー２０を旋回変位が可能な状態で支持する軸部材３６を含む軸受機構２５が挿入される。上面走行体３０は、後端側に回転軸３１を備え、中心軸線方向の両側に、歯３２ａが一定の角度ピッチで外周に形成される歯車３２が固定される。上面走行体３０の側面の走行ローラ３３，３４を支持するガイドレール１０には、上部に、歯車３２の３２ａの歯と噛合する刻みも設けられる。ホルダー２０と上面走行体３０との連結に蝶番構造となる部品を用いる必要はなく、部品点数を削減し、簡単な構成で円滑な開閉が可能となる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、針床や糸道レールなどを含む主要な可動部分を、少なくとも前面から覆う開閉式のカバーを有する横編機に関する。
【背景技術】
【０００２】
従来から、横編機では、針床、針床に沿って往復走行するキャリッジ、針床の上方に架設される糸道レール、糸道レールに沿って移動するヤーンキャリア、などの主要な可動部分の少なくとも前面側を、カバーで覆う状態で、編地の編成を可能にしている。主要な可動部分をカバーで覆うことで、作業者の身体が可動部分に触れないようにして安全性を確保し、異物の侵入や塵埃の飛散を防止し、騒音の低減を図ることができる（たとえば、特許文献１参照）。カバーは透明であり、覆っている状態でも横編機の動作状態を監視することはできる。ただし、メンテナンス作業の必要時などには、少なくとも横編機の前面側はカバーを除く必要がある。特許文献１には、前面を覆うカバーの上縁を、上面の前縁付近で旋回自在に支持し、前面を覆うカバーを開くと、支持する部分を後退させてカバーを上面に移動させることが可能な、カバーを有する横編機の構成が開示されている。
【０００３】
特許文献１に開示される構成では、横編機の上部に、前後方向に延びるようにガイドレールを設け、カバー支持部をガイドレールに沿って滑動するスライドバックで支持する。カバー支持部は、幅方向にわたって延びるベースを有し、ベースの両側端付近には、前方に延びる二本のカバー支持腕がそれぞれ固定される。カバー支持腕の前端には、ブロックを取付け、ブロックに支持される軸で、カバーの上縁の枠体に両側方でそれぞれ取付けられるカバー取付部材を、揺動自在に支持する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
【特許文献１】特公平１−５１５７５号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
特許文献１で、ベースやカバー支持腕を含むカバー支持部は、ガイドレールに沿って上面を前後に往復走行する、上面走行体と考えることができる。このような、上面走行体の前縁に旋回支持する開閉式のカバーを有する横編機では、カバー上縁の枠体に対する旋回支持のために、特許文献１のカバー取付部材、ブロックおよび軸のような専用の部品か、蝶番などの汎用の部品を、幅方向の複数箇所に取付けることが必要となり、部品点数が増えて、製造原価が上昇する。また、複数の部品の取付けの際に、旋回の軸線がずれると、カバーの開閉を円滑に行うことができなくなってしまう。
【０００６】
本発明の目的は、必要な部品点数を削減し、簡単な構成で円滑な開閉が可能となるカバーを有する横編機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
本発明は、大略的に矩形で、閉状態では横編機の前面を覆い、開状態では横編機の上面に移動する前面カバーと、
横編機の上面の両側方に設けられ、前後に延びるガイドレールと、
ガイドレールで支持される走行ローラを有し、開状態では後方に、閉状態では前方に、それぞれ移動する上面走行体とを備える、
カバーを有する横編機において、
前面カバーの閉状態での上縁側を、両側方間にわたって連続して保持し、少なくとも両側方には水平な軸線を共通にする空間が開口するホルダーと、
上面走行体の前端の少なくとも両側方で、該軸線まわりの旋回が自在なように、該空間に挿入されてホルダーを支持する軸部材とを、
含むことを特徴とするカバーを有する横編機である。
【０００８】
また本発明は、前記上面走行体で水平な軸線まわりに回転自在に支持され、端部が上面走行体の両側方に突出する回転軸と、
回転軸の両端部にそれぞれ取付けられ、外周には一定の角度ピッチの歯を有する二つの歯車とを含み、
前記ガイドレールには、歯車に上方から臨む位置に、歯車の歯が嵌合する形状の刻みが該角度ピッチに対応する一定のピッチで前後の方向に形成される、
ことを特徴とする。
【０００９】
また本発明の前記ホルダーは、前記閉状態で、前記上面走行体の前端部分の前方上を覆い、前記開状態で先端が前記前面カバーが開く際のストッパとなる上面部を有する、
ことを特徴とする。
【００１０】
また本発明は、前記横編機の上面の前端側で、前記閉状態で前方まで移動する上面走行体の前縁よりも前方に、
前記閉状態、および閉状態と開状態との移行時、前記ホルダーを下方から支持し、
前記開状態では、前記前面カバーを下方から支持する、
ローラが設けられる、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【００１１】
本発明によれば、閉状態で、上面走行体は横編機の上面の前方に移動し、上面走行体の前端にはホルダーが旋回自在に支持される。ホルダーは、大略的に矩形の前面カバーの上縁側を両側方間にわたって連続して保持する。ホルダーは、少なくとも両側方で、空間に挿入される軸部材によって支持されるので、ホルダーと上面走行体との連結に蝶番などの部品を用いる必要はなく、部品点数を削減することができる。また、両側方での支持は、水平な軸線を共通にしているので、両側方での旋回変位の支持を軸線のずれなく行うことができ、簡単な構成で円滑な開閉が可能となる。
【００１２】
また本発明によれば、二つのガイドレールには一定のピッチで刻みが形成されている。この刻みは、歯車の外周に有する歯の一定の角度ピッチに対応する一定のピッチで前後の方向に形成される。回転軸の両端で同期して回転する歯車は、ガイドレールとの間で滑ることはなく、上面走行体は前後の走行を円滑に行うことができる。刻みは歯車に上方から臨む位置に形成されているので、上面走行体の荷重などの負荷がかからず、歯車の歯とガイドレールの刻みとの間での摩耗などを軽減することができる。
【００１３】
また本発明によれば、閉状態ではホルダーの上面部が上面走行体の前端部分の前方上を覆い、開状態で上面部の先端が前面カバーを開く際にストッパとなって、前面カバーが開きすぎないようにすることができる。
【００１４】
また本発明によれば、前面カバーを開閉し、開いた前面カバーを横編機の上面に移動させる際に、ホルダーおよび前面カバーを下方からローラで支持するので、円滑な開閉と引込みとを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【００１５】
【図１】図１は、本発明の一実施例であるカバーを有する横編機１の主要部分の構成を簡略化して示す右側面図である。
【図２】図２は、図１のカバーを有する横編機１の上面前端付近の構成を示す部分的な右側面図である。
【図３】図３は、図１のカバーを有する横編機１の上面右端付近の簡略化した正面図、ならびに図２の切断面線Ｂ−ＢおよびＣ−Ｃから見て簡略化した断面図である。
【図４】図４は、図１のカバーを有する横編機１の上面右端付近の構成を、上面走行体３０とその支持部分とに分離して示す部分的な平面図である。
【図５】図５は、ホルダー２０の閉状態と開状態とを示す右側面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【００１６】
以下、図１〜図５で、本発明の一実施例としてのカバーを有する横編機１の構成について説明する。本実施例で、先に説明してある部分と対応する部分に同一の参照符を付し、重複する説明を省略する場合がある。
【実施例】
【００１７】
図１は、本発明の一実施例であるカバーを有する横編機１について、右側面側の主要部分の構成を簡略化して示す。左側面側も、基本的に同等の構成を有する。図の左右方向が前後方向となり、紙面に垂直な方向が水平な幅方向となる。カバーを有する横編機１は、前面側に透明な合成樹脂製の前面カバー２を有する。実線は前面カバー２の閉状態を示し、二点鎖線は前面カバー２の開状態を示す。前面カバー２は、閉状態と開状態との間を、矢符２Ａで示すような旋回変位で移行する。開状態では、前面カバー２を、カバーを有する横編機１の上面に、矢符２Ｂで示すような進退変位で、引込ませたり引出したりすることもできる。カバーを有する横編機１は、上面の前側にも透明な合成樹脂製の上面カバー３を有する。上面カバー３は、開状態の前面カバー２と連動して、矢符２Ｂの方向に進退する。閉状態で、前面カバー２および上面カバー３は、横編機本体４の前面と上面の前側とを覆う。横編機本体４の右側面は、右側面上カバー５および右側面下カバー６で覆われる。本実施例のカバーを有する横編機１では、閉状態で、鉛直方向に対して前面カバー２が傾斜しているけれども、横編機の構成に応じて、傾斜させずに鉛直方向に立てることもできる。
【００１８】
横編機本体４の背面側には、幅方向の両側に、ブラケット７が設けられる。ブラケット７の上部間には糸立台が取付けられ、編糸をコーンに巻いた状態で、複数、立てておくことができる。ブラケット７の上部には、支持部７ａも設けられる。支持部７ａには、支持ねじ８，９でガイドレール１０が取付けられる。ガイドレール１０は、横編機本体４の上部の両側方に、前端から後端付近まで延びる長さを有する。
【００１９】
前面カバー２は、上縁側がホルダー２０の取付部２０ａに取付けられる。ホルダー２０の両側方で貫通孔２０ｂには、軸部材３６を含む軸受機構２５が挿入される。両側方の軸受機構２５は、共通の水平な軸線２５ａまわりに、ホルダー２０を旋回自在な状態で支持する。前面カバー２の下縁側には、取手２１が設けられる。作業者は、カバーを有する横編機１の前面側に立ち、取手２１を持って、前面カバー２の開閉操作を行うことができる。
【００２０】
上面カバー３は、ガイドレール１０に沿って前後に走行可能な上面走行体３０に取付けられる。上面走行体３０は、後端部に回転軸３１を備える。回転軸３１には、両側端に、歯車３２が固定される。歯車３２は、外周に一定の角度ピッチで歯３２ａが形成されている。上面走行体３０の側面には、走行ローラ３３，３４が間隔をあけて設けられる。走行ローラ３３，３４は、ガイドレール１０で前後に走行可能な状態で支持される。ガイドレール１０には、上部に歯車３２の歯３２ａと噛合する刻みも設けられる。前面カバー２や上面カバー３は、不透明でもカバーとしての機能を果すことができるけれども、透明であれば、閉状態でも内部が見えるのでさらに好ましい。
【００２１】
図２は、図１のカバーを有する横編機１の上面前端付近の構成を、右側面上カバー５を省略して示す。ガイドレール１０の下部の前側には、支持板１１が固定される。支持板１１の前端には、ローラ支持部１１ａが設けられ、ガイドレール１０の前端よりも前方かつ上方に張出した位置に、支持ローラ１２を回転可能な状態で支持する。ガイドレール１０に対して走行可能な上面走行体３０の側面の前端付近には、軸受機構２５が取付けられる。軸受機構２５は、円筒状の筒部材２６を有し、筒部材２６がホルダー２０の貫通孔２０ｂに挿入される。前面カバー２はホルダー２０の取付部２０ａに、取付ねじ２７で取付けられる。筒部材２６には、内側に軸孔２６ａが形成されている。軸受機構２５はさらに軸部材３６を含み、軸部材３６の軸部３６ａが、筒部材２６の軸孔２６ａに嵌合して、軸孔２６ａと軸部３６ａとの間が摺動する。軸部材３６は、取付ねじ３７，３８で上面走行体３０の側面に取付けられ、ホルダー２０を旋回自在に支持する。上面カバー３は、取付ねじ３９，４０で、上面走行体３０の上部に取付けられる。
【００２２】
軸受機構２５では、両側方から軸部材３６の軸部３６ａを別個に挿入しているけれども、軸部３６ａの替りに、両側方間にわたる一本の軸であってもよい。また、貫通孔２０ｂを、軸部材３６の軸部３６ａに適合するように形成して、筒部材２６を用いずに、軸部材３６とホルダー２０との間で直接、軸受を形成させることもできる。また、筒部材２６の材質に、ポリアセタール樹脂や各種軸受金属などを使用すれば、摺動抵抗の低減や耐久性の向上を図ることができる。
【００２３】
図３は、図１のカバーを有する横編機１の上面右端付近の構成を、（ａ）は正面から、（ｂ）および（ｃ）は図２の切断面線Ｂ−ＢおよびＣ−Ｃから見て示す。なお、（ａ）では、図１の前面カバー２、およびホルダー２０の主要部を二点鎖線で簡略化して示す。（ｂ）に示すように、走行ローラ３３は、ガイドレール１０の下側に設ける支持部１０ａで支持される。図示は省略しているけれども、他の走行ローラ３４も同様に支持部１０ａで支持される。（ｃ）に示すように、ガイドレール１０には上側にガイド部１０ｂも設けられ、ガイド部１０ｂには歯車３２の歯３２ａが噛合する角孔１０ｃが歯３２ａの角度ピッチに対応する一定のピッチで形成されている。上面走行体３０の後端には、取付板４１が取付ねじ４２，４３で取付けられる。取付板４１は、回転軸３１を回転自在に支持する。回転軸３１は、中心軸線３１ａの両端に設ける二つの歯車３２が同等に回転し、ガイド部１０ｂによって同期して移動するように案内される。ガイド部１０ｂは、上方から歯車３２に臨むので、上面走行体３０からの荷重を軽減し、角孔１０ｃや歯３２ａの摩耗などを防ぐことができる。なお、回転軸３１は、上面走行体３０の後端ではない位置に設けることもできる。
【００２４】
図４は、図１のカバーを有する横編機１の上面右端付近の構成を、上面走行体３０とその支持部分とに分離して示す。ガイドレール１０には、一定のピッチで刻みとなる角孔１０ｃが形成されているので、回転軸３１の両側の歯車３２を滑らずに同一の走行距離で並進させ、上面走行体３０を直進させることができる。刻みは、角孔１０ｃばかりではなく、ラックなどの歯形であってもよい。上面走行体３０の底面は、側方で前端側に延出され、後述するホルダー２０のストッパ部に対する当接部３０ａとなる。
【００２５】
図５は、前面カバー２の閉状態を（ａ）で、開状態を（ｂ）でそれぞれ簡略化して示す。ホルダー２０は、アルミニウムなどの金属押出し材で一体に形成され、取付部２０ａおよび貫通孔２０ｂとともに、支持部２０ｃ、前面部２０ｄ、上面部２０ｅおよびストッパ部２０ｆを含む断面形状を有する。ホルダー２０は、切削加工や合成樹脂の成型、あるいは部材の組合せで形成することもできる。ホルダー２０には、貫通孔２０ｂを設けないでも、少なくとも軸部材３６を挿入可能で、水平な軸線を共通にする空間が両側方に形成されていればよい。貫通孔２０ｂは、支持部２０ｃの基端に形成される。支持部２０ｃの先端は、先端に取付２０ａが設けられる前面部２０ｄと、上面部２０ｅとに分岐する。閉状態で、上面部２０ｅは、上面走行体３０の前端部分の前方上を覆う。上面部２０ｅの先端は、開状態で、図４に示す上面走行体３０の当接部３０ａに当接するストッパ部２０ｆとなる。
【００２６】
ホルダー２０の前面部２０ｄの下面側は、一定の半径Ｒを有する円弧状に形成される。この円弧の中心位置は軸受機構２５の軸線２５ａの中心に一致するので、図１の矢符２Ａに示す前面カバー２の開閉を、支持ローラ１２で支持しながら、円滑に行うことができる。
【００２７】
また、図１の矢符２Ｂに示す前面カバー２の進退時は、（ｂ）に示すように、支持ローラ１２で前面カバー２を下方から支持することができる。支持ローラ１２の位置が移動しないのに対して、前面カバー２、ホルダー２０および回転軸３１は、左右への移動で円滑な進退が可能となる。支持ローラ１２が設けられる位置は、図４に示すように、ホルダー２０に対して側端寄りの位置となる。すなわち、支持ローラ１２は、カバーを有する横編機１の上面の前端側で、閉状態で前方まで移動する上面走行体３０の前縁よりも前方に設けられ、閉状態、および閉状態と開状態との移行時、ホルダー２０を下方から支持し、開状態では、前面カバー２を下方から支持する。取付ねじ２７による前面カバー２の取付けを、支持ローラ１２よりも幅方向の内側で行えば、支持ローラ１２はホルダー２０と前面カバー２との間を円滑に移動することができる。
【００２８】
以上で説明した実施例では、横編機本体４の上面の前部にも可動式の上面カバー３を設けるようにしているけれども、たとえば上面の全体を糸立台などで固定して覆い、可動式のカバーは前面カバー２のみにすることもできる。
【符号の説明】
【００２９】
１ カバーを有する横編機
２ 前面カバー
３ 上面カバー
１０ ガイドレール
１０ｃ 角孔
１１ 支持板
１２ 支持ローラ
２０ ホルダー
２０ａ 取付部
２０ｂ 貫通孔
２０ｅ 上面部
２０ｆ ストッパ部
２５ 軸受機構
３０ 上面走行体
３１ 回転軸
３２ 歯車
３２ａ 歯
３６ 軸部材
【技術分野】
【０００１】
本発明は、針床や糸道レールなどを含む主要な可動部分を、少なくとも前面から覆う開閉式のカバーを有する横編機に関する。
【背景技術】
【０００２】
従来から、横編機では、針床、針床に沿って往復走行するキャリッジ、針床の上方に架設される糸道レール、糸道レールに沿って移動するヤーンキャリア、などの主要な可動部分の少なくとも前面側を、カバーで覆う状態で、編地の編成を可能にしている。主要な可動部分をカバーで覆うことで、作業者の身体が可動部分に触れないようにして安全性を確保し、異物の侵入や塵埃の飛散を防止し、騒音の低減を図ることができる（たとえば、特許文献１参照）。カバーは透明であり、覆っている状態でも横編機の動作状態を監視することはできる。ただし、メンテナンス作業の必要時などには、少なくとも横編機の前面側はカバーを除く必要がある。特許文献１には、前面を覆うカバーの上縁を、上面の前縁付近で旋回自在に支持し、前面を覆うカバーを開くと、支持する部分を後退させてカバーを上面に移動させることが可能な、カバーを有する横編機の構成が開示されている。
【０００３】
特許文献１に開示される構成では、横編機の上部に、前後方向に延びるようにガイドレールを設け、カバー支持部をガイドレールに沿って滑動するスライドバックで支持する。カバー支持部は、幅方向にわたって延びるベースを有し、ベースの両側端付近には、前方に延びる二本のカバー支持腕がそれぞれ固定される。カバー支持腕の前端には、ブロックを取付け、ブロックに支持される軸で、カバーの上縁の枠体に両側方でそれぞれ取付けられるカバー取付部材を、揺動自在に支持する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
【特許文献１】特公平１−５１５７５号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
特許文献１で、ベースやカバー支持腕を含むカバー支持部は、ガイドレールに沿って上面を前後に往復走行する、上面走行体と考えることができる。このような、上面走行体の前縁に旋回支持する開閉式のカバーを有する横編機では、カバー上縁の枠体に対する旋回支持のために、特許文献１のカバー取付部材、ブロックおよび軸のような専用の部品か、蝶番などの汎用の部品を、幅方向の複数箇所に取付けることが必要となり、部品点数が増えて、製造原価が上昇する。また、複数の部品の取付けの際に、旋回の軸線がずれると、カバーの開閉を円滑に行うことができなくなってしまう。
【０００６】
本発明の目的は、必要な部品点数を削減し、簡単な構成で円滑な開閉が可能となるカバーを有する横編機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
本発明は、大略的に矩形で、閉状態では横編機の前面を覆い、開状態では横編機の上面に移動する前面カバーと、
横編機の上面の両側方に設けられ、前後に延びるガイドレールと、
ガイドレールで支持される走行ローラを有し、開状態では後方に、閉状態では前方に、それぞれ移動する上面走行体とを備える、
カバーを有する横編機において、
前面カバーの閉状態での上縁側を、両側方間にわたって連続して保持し、少なくとも両側方には水平な軸線を共通にする空間が開口するホルダーと、
上面走行体の前端の少なくとも両側方で、該軸線まわりの旋回が自在なように、該空間に挿入されてホルダーを支持する軸部材とを、
含むことを特徴とするカバーを有する横編機である。
【０００８】
また本発明は、前記上面走行体で水平な軸線まわりに回転自在に支持され、端部が上面走行体の両側方に突出する回転軸と、
回転軸の両端部にそれぞれ取付けられ、外周には一定の角度ピッチの歯を有する二つの歯車とを含み、
前記ガイドレールには、歯車に上方から臨む位置に、歯車の歯が嵌合する形状の刻みが該角度ピッチに対応する一定のピッチで前後の方向に形成される、
ことを特徴とする。
【０００９】
また本発明の前記ホルダーは、前記閉状態で、前記上面走行体の前端部分の前方上を覆い、前記開状態で先端が前記前面カバーが開く際のストッパとなる上面部を有する、
ことを特徴とする。
【００１０】
また本発明は、前記横編機の上面の前端側で、前記閉状態で前方まで移動する上面走行体の前縁よりも前方に、
前記閉状態、および閉状態と開状態との移行時、前記ホルダーを下方から支持し、
前記開状態では、前記前面カバーを下方から支持する、
ローラが設けられる、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【００１１】
本発明によれば、閉状態で、上面走行体は横編機の上面の前方に移動し、上面走行体の前端にはホルダーが旋回自在に支持される。ホルダーは、大略的に矩形の前面カバーの上縁側を両側方間にわたって連続して保持する。ホルダーは、少なくとも両側方で、空間に挿入される軸部材によって支持されるので、ホルダーと上面走行体との連結に蝶番などの部品を用いる必要はなく、部品点数を削減することができる。また、両側方での支持は、水平な軸線を共通にしているので、両側方での旋回変位の支持を軸線のずれなく行うことができ、簡単な構成で円滑な開閉が可能となる。
【００１２】
また本発明によれば、二つのガイドレールには一定のピッチで刻みが形成されている。この刻みは、歯車の外周に有する歯の一定の角度ピッチに対応する一定のピッチで前後の方向に形成される。回転軸の両端で同期して回転する歯車は、ガイドレールとの間で滑ることはなく、上面走行体は前後の走行を円滑に行うことができる。刻みは歯車に上方から臨む位置に形成されているので、上面走行体の荷重などの負荷がかからず、歯車の歯とガイドレールの刻みとの間での摩耗などを軽減することができる。
【００１３】
また本発明によれば、閉状態ではホルダーの上面部が上面走行体の前端部分の前方上を覆い、開状態で上面部の先端が前面カバーを開く際にストッパとなって、前面カバーが開きすぎないようにすることができる。
【００１４】
また本発明によれば、前面カバーを開閉し、開いた前面カバーを横編機の上面に移動させる際に、ホルダーおよび前面カバーを下方からローラで支持するので、円滑な開閉と引込みとを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【００１５】
【図１】図１は、本発明の一実施例であるカバーを有する横編機１の主要部分の構成を簡略化して示す右側面図である。
【図２】図２は、図１のカバーを有する横編機１の上面前端付近の構成を示す部分的な右側面図である。
【図３】図３は、図１のカバーを有する横編機１の上面右端付近の簡略化した正面図、ならびに図２の切断面線Ｂ−ＢおよびＣ−Ｃから見て簡略化した断面図である。
【図４】図４は、図１のカバーを有する横編機１の上面右端付近の構成を、上面走行体３０とその支持部分とに分離して示す部分的な平面図である。
【図５】図５は、ホルダー２０の閉状態と開状態とを示す右側面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【００１６】
以下、図１〜図５で、本発明の一実施例としてのカバーを有する横編機１の構成について説明する。本実施例で、先に説明してある部分と対応する部分に同一の参照符を付し、重複する説明を省略する場合がある。
【実施例】
【００１７】
図１は、本発明の一実施例であるカバーを有する横編機１について、右側面側の主要部分の構成を簡略化して示す。左側面側も、基本的に同等の構成を有する。図の左右方向が前後方向となり、紙面に垂直な方向が水平な幅方向となる。カバーを有する横編機１は、前面側に透明な合成樹脂製の前面カバー２を有する。実線は前面カバー２の閉状態を示し、二点鎖線は前面カバー２の開状態を示す。前面カバー２は、閉状態と開状態との間を、矢符２Ａで示すような旋回変位で移行する。開状態では、前面カバー２を、カバーを有する横編機１の上面に、矢符２Ｂで示すような進退変位で、引込ませたり引出したりすることもできる。カバーを有する横編機１は、上面の前側にも透明な合成樹脂製の上面カバー３を有する。上面カバー３は、開状態の前面カバー２と連動して、矢符２Ｂの方向に進退する。閉状態で、前面カバー２および上面カバー３は、横編機本体４の前面と上面の前側とを覆う。横編機本体４の右側面は、右側面上カバー５および右側面下カバー６で覆われる。本実施例のカバーを有する横編機１では、閉状態で、鉛直方向に対して前面カバー２が傾斜しているけれども、横編機の構成に応じて、傾斜させずに鉛直方向に立てることもできる。
【００１８】
横編機本体４の背面側には、幅方向の両側に、ブラケット７が設けられる。ブラケット７の上部間には糸立台が取付けられ、編糸をコーンに巻いた状態で、複数、立てておくことができる。ブラケット７の上部には、支持部７ａも設けられる。支持部７ａには、支持ねじ８，９でガイドレール１０が取付けられる。ガイドレール１０は、横編機本体４の上部の両側方に、前端から後端付近まで延びる長さを有する。
【００１９】
前面カバー２は、上縁側がホルダー２０の取付部２０ａに取付けられる。ホルダー２０の両側方で貫通孔２０ｂには、軸部材３６を含む軸受機構２５が挿入される。両側方の軸受機構２５は、共通の水平な軸線２５ａまわりに、ホルダー２０を旋回自在な状態で支持する。前面カバー２の下縁側には、取手２１が設けられる。作業者は、カバーを有する横編機１の前面側に立ち、取手２１を持って、前面カバー２の開閉操作を行うことができる。
【００２０】
上面カバー３は、ガイドレール１０に沿って前後に走行可能な上面走行体３０に取付けられる。上面走行体３０は、後端部に回転軸３１を備える。回転軸３１には、両側端に、歯車３２が固定される。歯車３２は、外周に一定の角度ピッチで歯３２ａが形成されている。上面走行体３０の側面には、走行ローラ３３，３４が間隔をあけて設けられる。走行ローラ３３，３４は、ガイドレール１０で前後に走行可能な状態で支持される。ガイドレール１０には、上部に歯車３２の歯３２ａと噛合する刻みも設けられる。前面カバー２や上面カバー３は、不透明でもカバーとしての機能を果すことができるけれども、透明であれば、閉状態でも内部が見えるのでさらに好ましい。
【００２１】
図２は、図１のカバーを有する横編機１の上面前端付近の構成を、右側面上カバー５を省略して示す。ガイドレール１０の下部の前側には、支持板１１が固定される。支持板１１の前端には、ローラ支持部１１ａが設けられ、ガイドレール１０の前端よりも前方かつ上方に張出した位置に、支持ローラ１２を回転可能な状態で支持する。ガイドレール１０に対して走行可能な上面走行体３０の側面の前端付近には、軸受機構２５が取付けられる。軸受機構２５は、円筒状の筒部材２６を有し、筒部材２６がホルダー２０の貫通孔２０ｂに挿入される。前面カバー２はホルダー２０の取付部２０ａに、取付ねじ２７で取付けられる。筒部材２６には、内側に軸孔２６ａが形成されている。軸受機構２５はさらに軸部材３６を含み、軸部材３６の軸部３６ａが、筒部材２６の軸孔２６ａに嵌合して、軸孔２６ａと軸部３６ａとの間が摺動する。軸部材３６は、取付ねじ３７，３８で上面走行体３０の側面に取付けられ、ホルダー２０を旋回自在に支持する。上面カバー３は、取付ねじ３９，４０で、上面走行体３０の上部に取付けられる。
【００２２】
軸受機構２５では、両側方から軸部材３６の軸部３６ａを別個に挿入しているけれども、軸部３６ａの替りに、両側方間にわたる一本の軸であってもよい。また、貫通孔２０ｂを、軸部材３６の軸部３６ａに適合するように形成して、筒部材２６を用いずに、軸部材３６とホルダー２０との間で直接、軸受を形成させることもできる。また、筒部材２６の材質に、ポリアセタール樹脂や各種軸受金属などを使用すれば、摺動抵抗の低減や耐久性の向上を図ることができる。
【００２３】
図３は、図１のカバーを有する横編機１の上面右端付近の構成を、（ａ）は正面から、（ｂ）および（ｃ）は図２の切断面線Ｂ−ＢおよびＣ−Ｃから見て示す。なお、（ａ）では、図１の前面カバー２、およびホルダー２０の主要部を二点鎖線で簡略化して示す。（ｂ）に示すように、走行ローラ３３は、ガイドレール１０の下側に設ける支持部１０ａで支持される。図示は省略しているけれども、他の走行ローラ３４も同様に支持部１０ａで支持される。（ｃ）に示すように、ガイドレール１０には上側にガイド部１０ｂも設けられ、ガイド部１０ｂには歯車３２の歯３２ａが噛合する角孔１０ｃが歯３２ａの角度ピッチに対応する一定のピッチで形成されている。上面走行体３０の後端には、取付板４１が取付ねじ４２，４３で取付けられる。取付板４１は、回転軸３１を回転自在に支持する。回転軸３１は、中心軸線３１ａの両端に設ける二つの歯車３２が同等に回転し、ガイド部１０ｂによって同期して移動するように案内される。ガイド部１０ｂは、上方から歯車３２に臨むので、上面走行体３０からの荷重を軽減し、角孔１０ｃや歯３２ａの摩耗などを防ぐことができる。なお、回転軸３１は、上面走行体３０の後端ではない位置に設けることもできる。
【００２４】
図４は、図１のカバーを有する横編機１の上面右端付近の構成を、上面走行体３０とその支持部分とに分離して示す。ガイドレール１０には、一定のピッチで刻みとなる角孔１０ｃが形成されているので、回転軸３１の両側の歯車３２を滑らずに同一の走行距離で並進させ、上面走行体３０を直進させることができる。刻みは、角孔１０ｃばかりではなく、ラックなどの歯形であってもよい。上面走行体３０の底面は、側方で前端側に延出され、後述するホルダー２０のストッパ部に対する当接部３０ａとなる。
【００２５】
図５は、前面カバー２の閉状態を（ａ）で、開状態を（ｂ）でそれぞれ簡略化して示す。ホルダー２０は、アルミニウムなどの金属押出し材で一体に形成され、取付部２０ａおよび貫通孔２０ｂとともに、支持部２０ｃ、前面部２０ｄ、上面部２０ｅおよびストッパ部２０ｆを含む断面形状を有する。ホルダー２０は、切削加工や合成樹脂の成型、あるいは部材の組合せで形成することもできる。ホルダー２０には、貫通孔２０ｂを設けないでも、少なくとも軸部材３６を挿入可能で、水平な軸線を共通にする空間が両側方に形成されていればよい。貫通孔２０ｂは、支持部２０ｃの基端に形成される。支持部２０ｃの先端は、先端に取付２０ａが設けられる前面部２０ｄと、上面部２０ｅとに分岐する。閉状態で、上面部２０ｅは、上面走行体３０の前端部分の前方上を覆う。上面部２０ｅの先端は、開状態で、図４に示す上面走行体３０の当接部３０ａに当接するストッパ部２０ｆとなる。
【００２６】
ホルダー２０の前面部２０ｄの下面側は、一定の半径Ｒを有する円弧状に形成される。この円弧の中心位置は軸受機構２５の軸線２５ａの中心に一致するので、図１の矢符２Ａに示す前面カバー２の開閉を、支持ローラ１２で支持しながら、円滑に行うことができる。
【００２７】
また、図１の矢符２Ｂに示す前面カバー２の進退時は、（ｂ）に示すように、支持ローラ１２で前面カバー２を下方から支持することができる。支持ローラ１２の位置が移動しないのに対して、前面カバー２、ホルダー２０および回転軸３１は、左右への移動で円滑な進退が可能となる。支持ローラ１２が設けられる位置は、図４に示すように、ホルダー２０に対して側端寄りの位置となる。すなわち、支持ローラ１２は、カバーを有する横編機１の上面の前端側で、閉状態で前方まで移動する上面走行体３０の前縁よりも前方に設けられ、閉状態、および閉状態と開状態との移行時、ホルダー２０を下方から支持し、開状態では、前面カバー２を下方から支持する。取付ねじ２７による前面カバー２の取付けを、支持ローラ１２よりも幅方向の内側で行えば、支持ローラ１２はホルダー２０と前面カバー２との間を円滑に移動することができる。
【００２８】
以上で説明した実施例では、横編機本体４の上面の前部にも可動式の上面カバー３を設けるようにしているけれども、たとえば上面の全体を糸立台などで固定して覆い、可動式のカバーは前面カバー２のみにすることもできる。
【符号の説明】
【００２９】
１ カバーを有する横編機
２ 前面カバー
３ 上面カバー
１０ ガイドレール
１０ｃ 角孔
１１ 支持板
１２ 支持ローラ
２０ ホルダー
２０ａ 取付部
２０ｂ 貫通孔
２０ｅ 上面部
２０ｆ ストッパ部
２５ 軸受機構
３０ 上面走行体
３１ 回転軸
３２ 歯車
３２ａ 歯
３６ 軸部材
【特許請求の範囲】
【請求項１】
大略的に矩形で、閉状態では横編機の前面を覆い、開状態では横編機の上面に移動する前面カバーと、
横編機の上面の両側方に設けられ、前後に延びるガイドレールと、
ガイドレールで支持される走行ローラを有し、開状態では後方に、閉状態では前方に、それぞれ移動する上面走行体とを備える、
カバーを有する横編機において、
前面カバーの閉状態での上縁側を、両側方間にわたって連続して保持し、少なくとも両側方には水平な軸線を共通にする空間が開口するホルダーと、
上面走行体の前端の少なくとも両側方で、該軸線まわりの旋回が自在なように、該空間に挿入されてホルダーを支持する軸部材とを、
含むことを特徴とするカバーを有する横編機。
【請求項２】
前記上面走行体で水平な軸線まわりに回転自在に支持され、端部が上面走行体の両側方に突出する回転軸と、
回転軸の両端部にそれぞれ取付けられ、外周には一定の角度ピッチの歯を有する二つの歯車とを含み、
前記ガイドレールには、歯車に上方から臨む位置に、歯車の歯が嵌合する形状の刻みが該角度ピッチに対応する一定のピッチで前後の方向に形成される、
ことを特徴とする請求項１記載のカバーを有する横編機。
【請求項３】
前記ホルダーは、前記閉状態で、前記上面走行体の前端部分の前方上を覆い、前記開状態で先端が前記前面カバーが開く際のストッパとなる上面部を有する、
ことを特徴とする請求項１または２記載のカバーを有する横編機。
【請求項４】
前記横編機の上面の前端側で、前記閉状態で前方まで移動する上面走行体の前縁よりも前方に、
前記閉状態、および閉状態と開状態との移行時、前記ホルダーを下方から支持し、
前記開状態では、前記前面カバーを下方から支持する、
ローラが設けられる、
ことを特徴とする請求項１または２記載のカバーを有する横編機。
【請求項１】
大略的に矩形で、閉状態では横編機の前面を覆い、開状態では横編機の上面に移動する前面カバーと、
横編機の上面の両側方に設けられ、前後に延びるガイドレールと、
ガイドレールで支持される走行ローラを有し、開状態では後方に、閉状態では前方に、それぞれ移動する上面走行体とを備える、
カバーを有する横編機において、
前面カバーの閉状態での上縁側を、両側方間にわたって連続して保持し、少なくとも両側方には水平な軸線を共通にする空間が開口するホルダーと、
上面走行体の前端の少なくとも両側方で、該軸線まわりの旋回が自在なように、該空間に挿入されてホルダーを支持する軸部材とを、
含むことを特徴とするカバーを有する横編機。
【請求項２】
前記上面走行体で水平な軸線まわりに回転自在に支持され、端部が上面走行体の両側方に突出する回転軸と、
回転軸の両端部にそれぞれ取付けられ、外周には一定の角度ピッチの歯を有する二つの歯車とを含み、
前記ガイドレールには、歯車に上方から臨む位置に、歯車の歯が嵌合する形状の刻みが該角度ピッチに対応する一定のピッチで前後の方向に形成される、
ことを特徴とする請求項１記載のカバーを有する横編機。
【請求項３】
前記ホルダーは、前記閉状態で、前記上面走行体の前端部分の前方上を覆い、前記開状態で先端が前記前面カバーが開く際のストッパとなる上面部を有する、
ことを特徴とする請求項１または２記載のカバーを有する横編機。
【請求項４】
前記横編機の上面の前端側で、前記閉状態で前方まで移動する上面走行体の前縁よりも前方に、
前記閉状態、および閉状態と開状態との移行時、前記ホルダーを下方から支持し、
前記開状態では、前記前面カバーを下方から支持する、
ローラが設けられる、
ことを特徴とする請求項１または２記載のカバーを有する横編機。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【公開番号】特開２０１１−１４４４８３（Ｐ２０１１−１４４４８３Ａ）
【公開日】平成２３年７月２８日（２０１１．７．２８）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１０−７４５１（Ｐ２０１０−７４５１）
【出願日】平成２２年１月１５日（２０１０．１．１５）
【出願人】（０００１５１２２１）株式会社島精機製作所 (357)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２３年７月２８日（２０１１．７．２８）
【国際特許分類】
【出願日】平成２２年１月１５日（２０１０．１．１５）
【出願人】（０００１５１２２１）株式会社島精機製作所 (357)
【Ｆターム（参考）】
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