説明

カプセル型入浴装置

【課題】 本発明は、温熱効果によって新陳代謝を促進し、もって人体細胞活性化による健康増進を図ることができるコンパクトな入浴装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明は、中央部に紫外線灯及び赤外線灯を設けその左右両側部に温水噴射ノズル列7,7を設けて成る上蓋部Aと、平板面8に設置した鉱石盤10,10,10及びマットから成る本体部Bと、この本体部の下方部に噴気孔を臨設した蒸気発生器部と、前記本体部から排出される残留水の貯水槽16を設けて成る貯水槽部Cとからカプセル型の入浴装置である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カプセル型の入浴装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
高温多湿の夏があるわが国では、古代より温泉や風呂は生活に密着した心身ともに癒される健康回復の場であったが、温泉施設は全国的には飽和状態にある中で、設備の老朽化が進み、維持管理やリニューアルに莫大な経費が必要となっているのが現状である。
【0003】
これに対し現在、注目を浴びているのが湯のない風呂の岩盤浴施設であり、これは温泉と同様の効果と効能があり、身体への負担が少ない施設である。即ち、岩盤浴は健康維持と高齢化社会に対応した健康増進施設として今後ますます重要な施設となろうとしている。これに関連する従来公知の技術文献としては、次のようなものが見られる。
【0004】
【特許文献1】登録実用新案第3107667号公報
【特許文献2】登録実用新案第3104787号公報
【特許文献3】特開2006-25859号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、これらの具体的な設備においては十分な効果、効能を挙げることが困難な施設であることに鑑み、温熱効果によって新陳代謝を促進し、もって人体細胞活性化による健康増進を図ることができるコンパクトな入浴装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、中央部に紫外線灯及び赤外線灯を設けその左右両側部に温水噴射ノズル列を設けて成る上蓋部と、平板面に設置した鉱石盤及びマットから成る本体部と、この本体部の下方部に噴気孔を臨設した蒸気発生器部と、前記本体部から排出される残留水の貯水槽部とから成るカプセル型の入浴装置である。
【発明の効果】
【0007】
第1に、上蓋体の天井面の左右両側部に配列した強力な温水ジェット噴射流を、前部,中部,後部の3領域を分けて数分毎に人体の位置を、胸部分−腹部分−脚部分へと移動して噴射することによって、蒸気温度を下げながら人体の全身にわたって均等にジェットマッサージを行うことができる。
【0008】
また、上蓋体の天井面に設置した赤外線灯の照射によって温熱効果を発揮し、紫外線灯の照射によって殺菌効果をあげることができる。
【0009】
さらに、上蓋体の天井面に設置したマイナスイオン発生器から発生するマイナスイオンによってカプセル内部に爽快感を与えることができるようになる。
【0010】
第2に、本体部の構造は、使用者が平板体のマット上面に仰向けに横たわることにより人体の背面部分を温めることになるから、人体は蒸気によって加熱された鉱石盤により強力な遠赤外線の放射熱線を受けて加温され、またマイナスイオンが豊富に発生し、いずれによっても人体細胞を活性化することができるようになる。
【0011】
このように、本装置は、カプセル内部において上方部と下方部とから蒸気を充満させることによって入浴することができるようになる。
【0012】
第3に、以上のような構造により、スチームサウナによる温熱効果と、温水ジェット噴射によるマッサージ効果と、マイナスイオン送風によるマイナスイオン効果と、鉱石盤による遠赤外線効果という複合機能を発揮した入浴装置となっている。
【0013】
第4に、貯水槽部の構造は、カプセル内部で使用する温水を集合した残留水を、外部への排水管を設置しない場合に備えて貯蔵処理することができるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
上蓋部においては、本体部上に横たわる人体の全身部分に及んでマイナスイオンの発生と間欠的に繰返し行う温水ジェットの噴射によってマッサージ効果を高め、かつ紫外線灯及び赤外線灯によって殺菌と温熱を行う。
【0015】
本体部においては、スチームによって加熱された鉱石盤から発生する遠赤外線の温熱深達作用によって人体細胞の活性化を行う。
【0016】
本体部で発生して貯水槽に貯まった水は、貯水槽において貯蔵することになるが、使用者の交代毎に又はある程度の水位に達した時には、排水ボタンを押して貯水槽から外部に排出するようにする。
【実施例】
【0017】
本発明の装置は、主に次の3つの構造部分から成る。
A.上蓋部
B.本体部
C.貯水槽部
【0018】
上蓋部A、は次の構造から成る。
【0019】
1は開閉把持部2を有する上蓋体で、この上蓋体の天井面部3の中央部にはマイナスイオン発生器4と紫外線灯5,5と赤外線灯6,6とを設置し、左右両側部には噴射ノズル列7,7を設置する。
【0020】
前記上蓋体1の天井面部に設けた左右の噴射ノズル列7,7は、左右両側方から同時噴射する領域を前側部,中央部,後側部の3つに分け、この3領域から噴射時間を数分毎の間隔をおいて間欠的に人体に噴射するようにする。
【0021】
本体部Bは、次の構造から成る。
【0022】
8は平板体で、この平板体には間隔をおいて三個の方形状に成る凹み部9,9,9を設ける。
【0023】
10,10,10は前記凹み部9・・に嵌着設置する鉱石盤で、この鉱石盤は例えば「貴宝石」(登録商標)の一枚ものでもよいし、当該鉱石粒子を固形化して一枚構成にしたものでもよい。
【0024】
前記鉱石盤の「貴宝石」は、Sio2 82.25%を主成分とし、他にAl2O3,Fe2O3,CaO,MgO,KaO,TiO2を含み、遠赤外線放射率は96.70%である。
【0025】
11は前記平板体8の上面部に敷くスポンジ状のマットである。
【0026】
12は本体部Bの前側部に形成した包囲部で、この包囲部の内側台上には枕部13を設ける。
【0027】
14は前記平板体8の下方部に設置した蒸気発生器で、この蒸気発生器の構造は上方の前記平板体5の各鉱石盤10,10,10の下方部に臨設する噴気孔15,15,15を設ける。
【0028】
貯水槽部Cは、次の構造から成る。
【0029】
16は貯水槽で、この貯水槽は前記平板体上で使用して排出される温水を貯蔵するもので、この貯水槽は前記上蓋部分A及び本体部分Bの全体の支持台ともなる。
【0030】
17,17は配線管である。
【0031】
18は前記本体部Bの包囲部12の外側部に設けたコントロール部で、ここでは本装置運転の入切、コース時間の選択、カプセル内部温度の設定、紫外線灯、赤外線灯、マイナスイオン発生器の入切を行う。
【0032】
なお、他の実施例としては、前記平板体8部分にバイブレーターを設置してマッサージ効果をあげるようにすることができる。
【0033】
本発明装置を使用した結果を示したものが次の図表であり、ダイエット効果を12名の女性について実験したものである。
【0034】
試用期間:2005年12月29日〜2006年1月14日(17日間)
使用回数:計84回
使用者平均年齢:38歳
使用者性別:女性のみ
【表1】

【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】全体の斜視図
【図2】全体の側面図
【図3】本体部要部の斜視図
【図4】上蓋体部の天井面部の平面図
【図5】本体部の上側面部の平面図
【図6】本体部の構造関係を示した側面図
【符号の説明】
【0036】
A 上蓋部
B 本体部
C 貯水槽部
1 上蓋体
2 開閉把持部
3 天井面部
4 マイナスイオン発生器
5,5 紫外線灯
6,6 赤外線灯
7,7 噴射ノズル列
8 平板体
9,9,9 凹み部
10,10,10 鉱石盤
11 マット
12 包囲部
13 枕部
14 蒸気発生器
15,15,15 噴気孔
16 貯水槽

【特許請求の範囲】
【請求項1】
中央部に紫外線灯及び赤外線灯を設けその左右両側部に温水噴射ノズル列を設けて成る上蓋部と、平板面に設置した鉱石盤及びマットから成る本体部と、この本体部の下方部に噴気孔を臨設した蒸気発生器部と、前記本体部から排出される残留水の貯水槽部とから成ることを特徴とするカプセル型入浴装置。
【請求項2】
本体部においてバイブレーター機能部を設置して成る請求項1に記載したカプセル型入浴装置。



【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2007−289566(P2007−289566A)
【公開日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−123396(P2006−123396)
【出願日】平成18年4月27日(2006.4.27)
【出願人】(500267240)
【Fターム(参考)】