カラオケ装置および端末装置
【課題】 店舗の形態や客層に合わせて最適なICM(情報・宣伝広告)を再生することのできるカラオケ装置を提供する。
【解決手段】配信センタにおいて、複数のICMデータ(情報・宣伝広告データ)を共通データ,ボックス向けデータ,ナイト向けデータ,家庭向けデータに分類して記憶しておく、通信カラオケ装置などの端末装置が配信センタにダウンロードの要求をするとき、その端末装置が設置されている店舗形態を送信して、その形態に適合したICMデータのみをダウンロードする。また、端末装置でICMを再生するとき、そのときの客層などに基づいて最適なICMを検索して再生する。さらに、配信センタからダウンロードされたICMデータを端末装置側で再度加工(編集)して再生する。これにより、常に最適なICMを再生することができる。
【解決手段】配信センタにおいて、複数のICMデータ(情報・宣伝広告データ)を共通データ,ボックス向けデータ,ナイト向けデータ,家庭向けデータに分類して記憶しておく、通信カラオケ装置などの端末装置が配信センタにダウンロードの要求をするとき、その端末装置が設置されている店舗形態を送信して、その形態に適合したICMデータのみをダウンロードする。また、端末装置でICMを再生するとき、そのときの客層などに基づいて最適なICMを検索して再生する。さらに、配信センタからダウンロードされたICMデータを端末装置側で再度加工(編集)して再生する。これにより、常に最適なICMを再生することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、装置の立ち上げ時やカラオケ曲が演奏されていない曲間に情報やCMなどを再生する情報サービス(ICM(Interactive Commercial Message))データを再生するカラオケ装置および端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
カラオケボックスなどに設置されるカラオケ装置は、顧客が来店した立ち上げ時、カラオケ曲が演奏されていない曲間、カラオケ装置の終了時などにCMや情報などを再生するようにしているものがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、CMや情報は客層や端末のタイプ(店舗の形態)を考慮して的確なものを再生しなければその効果が半減してしまう。たとえば、中高年の客が多い店舗でアイドル系の新曲情報を再生しても全くリクエスト向上の効果がないばかりか顧客に悪い印象を与えてしまう場合がある。
【0004】
このため、客層や端末タイプに合わせて種々のICMデータが作成されるが、各端末装置がこの種々のICMデータを全てダウンロードしたのでは、データ量が膨大であるため通信時間が掛かるうえ大きな記憶装置が必要となる問題点があり、さらに、全てのデータを使用するわけではないためダウンロードが無駄になる欠点があった。
【0005】
また、配信センタにおいても、端末毎の細かい事情に合わせて多種多様なICMデータを全て揃えて各端末装置(カラオケ装置)からのダウンロードに応じることは、記憶・通信の負荷が非常に大きいという問題点があった。
【0006】
この発明は、端末のタイプ毎に別のICMデータをダウンロードすることにより、また、ダウンロードしたICMデータを端末の状況に合わせて再編集することにより、効率的に最適なICMを再生することのできるカラオケ装置および端末装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明は、情報や宣伝広告を再生する情報サービスデータを配信センタからダウンロードして上映する装置において、前記配信センタに対して自己の装置種類データを送信する手段と、該自己の装置種類データに対応して選択された情報サービスデータを受信する手段と、受信した情報サービスデータを該情報サービスデータの種類を示す選択データと対応づけて複数記憶する記憶手段と、選択データを指示する選択データ指示手段と、該指示された選択データに基づいて前記記憶手段から対応する情報サービスデータを検索する検索手段と、該検索された情報サービスデータを再生する再生手段と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
この発明では、ICMデータを配信センタからダウンロードするとき、配信センタに対して自己の装置種類データを送信し、自己にあったもののみをダウンロードする。自己の装置種類データとは、たとえば、この装置がどのような店舗に設置されているかを示すデータを用いる。すなわち、カラオケボックスと飲食店では客層が異なるため、それぞれその客層に適合したICMデータのみをダウンロードする。これにより、不要なデータをダウンロードすることがなくなり、ダウンロードが効率的になる。
【0009】
また、この発明では、情報や宣伝広告(ICM)を再生するとき、再生するICMデータを抽出するための選択データを指示する。この指示された選択データに基づいて適当なICMデータを検索し、これを再生する。選択データとしては、情報・宣伝広告のジャンルや若者向き,女性向きなどのターゲットなどを用いる。これにより、そのときの客層に適したICMを選択して再生することができる。
【発明の効果】
【0010】
以上のようにこの発明によれば、通信カラオケ装置が設置されている店舗の形態に合わせて、適当なICMデータのみをダウンロードするようにしたことにより、各通信カラオケ装置の客層に適合したICMデータのみをダウンロードすることができ、ダウンロードを効率的にすることができる。また、この発明によれば、ICMを再生するとき、選択データによって適当なものを検索するようにしたことにより、そのときの客層に適したICMを選択して再生することができる。
【0011】
このように、この発明では、ICMデータを配信センタからダウンロードするときに予め装置種類データに基づく絞り込みを行っておき、そのなかから再生時の検索を行う。これにより、無駄なデータをダウンロードすることがなくなるうえ、予め絞り込まれているため、検索も容易になるという利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
図1はこの発明の実施形態である通信カラオケ装置を含む通信カラオケ配信システムの一部を示す図である。この図は、配信センタ1とカラオケボックスBとの接続形態を示している。配信センタ1には記憶装置2が接続されている。記憶装置2は大容量のハードディスク装置などで構成されており、図2に示すような楽曲データファイルやICMデータファイルが設定されている。ここで、ICMデータとは、カラオケ装置において、カラオケ曲が演奏されていないとき(曲間)に情報や宣伝広告(Information and Commercial Message:以下ICMという)を再生するためのデータである。カラオケボックスBにおいては、ローカルホスト4が通信回線(ISDN回線)を介して配信センタ1と接続される。ローカルホスト4はカラオケボックスBの店舗に設置されている複数台の通信カラオケ装置7を統括管理する装置であり、配信センタ1からダウンロードされた楽曲データを各通信カラオケ装置7に配信するとともに、配信センタ1からダウンロードされたICMデータを編集したのち、各通信カラオケ装置7に配信する。この編集のためローカルホスト4には入力装置5が接続されている。また、ローカルホスト4には店内モニタ6が接続されている。店内モニタ6はロビーや店頭に設置されるモニタであり、ローカルホスト4が自らICMを再生し、この店内モニタ6に客寄せのために表示する。
【0013】
なお、図1の構成ではローカルホスト4が配信センタ1と通信する構成になっているが、通信カラオケ装置が1台のみ設置されている店舗では通信カラオケ装置が直接配信センタと通信し、ICMデータの編集も通信カラオケ装置が実行するものとする。
【0014】
図2は配信センタ1に接続されている記憶装置2の一部構成を示す図である。記憶装置2には楽曲データファイルおよびICMデータファイルが設定されている。楽曲データファイルには、約1万曲のカラオケ曲の楽曲データが記憶されている。また、ICMデータファイルは、共通データファイルのほか、端末形態(通信カラオケ装置が設置されている場所の形態)に応じてボックス向けデータファイル,ナイト向けデータファイルおよび家庭向けデータファイルの4種類に分割されている。ボックス向けデータは、カラオケボックスなどのカラオケ専門の店舗向けのデータであり、主として曲目紹介情報や種々の割引サービスの広告などのデータからなっている。ナイト向けデータは、スナック,バーなどの夜間営業の飲食店向けのデータであり、主として酒など商品広告のデータからなっている。家庭向けのデータは、家庭で利用されやすい商品の広告や天気予報などの情報データからなっている。端末装置(通信カラオケ装置やローカルホスト)からICMデータのダウンロードを要求されたとき、その通信カラオケ装置の端末形態に応じてICMデータを選択してダウンロードする。すなわち、カラオケボックスの端末装置からダウンロードの要求を受けた場合には、共通データとボックス向けデータをダウンロードする。また、スナックやバーの端末装置からダウンロードの要求を受けた場合には、共通データとナイト向けデータをダウンロードする。また、家庭に設置されている通信カラオケ装置からダウンロードの要求を受けた場合には共通データおよび家庭向けデータをダウンロードする。
【0015】
また、共通データと家庭向けデータを除くICMデータ(この例ではボックス向けデータおよびナイト向けデータ)は、完成データと編集可データに分類される。完成データはICMを再生するための全てのデータを含んでおり、そのまま再生することがICMを再生できるものであり、編集可データはICMを再生するためのデータのうち一部が欠けている(空欄になっている)ものであり、端末装置側で前記空欄部分を自店に適合するように補って再生するものである。家庭向けデータおよび一般家庭にも配信される共通データは、編集の余地がないため全て完成データである。
【0016】
また、さらに、各ICMデーのヘッダ(図4参照)には、そのデータの種類などを示す選択データが書き込まれている。選択データはジャンルデータおよびタイプデータからなっている。ジャンルデータはICMの種類を示すデータであり、情報,商品広告,イベント広告などの種類を識別するデータからなっている。タイプデータはICMのターゲットを示すデータであり、若者向き,中高年向き,女性向きなどを示すデータからなっている。通信カラオケ装置がICMを再生するときこの選択データに基づいて適当なICMデータを選択する。
【0017】
図3はこの発明の実施形態であるカラオケ装置のブロック図である。このカラオケ装置は、音源や音声データ処理部を駆動してカラオケ演奏音を発生するいわゆる音源カラオケ装置である。音源や音声データ処理部の動作はカラオケ演奏用の楽曲データに基づいて制御される。また、カラオケ演奏音の発生と同期して歌詞や背景映像がモニタ29に表示される。楽曲データはハードディスク17に約1万曲分が記憶されている。また、ハードディスク17には楽曲データのほか、ICMデータが記憶されている。カラオケ装置全体の動作を制御するCPU10には、バスを介してROM11,RAM12,ハードディスク(HDD)17,通信制御部16,コマンダ受信部13,操作部14,表示部15,音源19,音声データ処理部20,DSP21,文字パターン展開部26,LDチェンジャ27および表示制御部28が接続されている。
【0018】
ROM11には、システムプログラム,カラオケ演奏プログラム,ICM再生プログラム,ローダおよび文字パターンデータが記憶されている。システムプログラムは、この装置の基本動作を制御するプログラムである。カラオケ演奏プログラムは、楽曲データに基づいて音源19,音声データ処理部20,DSP21などを駆動し、カラオケ演奏音を発生するとともに歌詞の表示や背景映像の再生を制御するプログラムである。ICM再生プログラムはICMデータを読み出しICMを再生するプログラムである。ローダは、配信センタやローカルホストから楽曲データやICMデータをダウンロードするためのプログラムである。文字パターンデータは、コード情報として与えられる歌詞,曲名や情報の内容などを文字パターンに展開するためのデータである。この文字パターンデータは文字パターン展開部26が歌詞データに基づいて歌詞を表示するときやICMデータに基づいてICMの文字データを表示するときに用いられる。RAM12にはハードディスク17から読み出した楽曲データを記憶する楽曲データ記憶エリア12aおよびハードディスク17から読み出したICMデータを記憶するICMデータ記憶エリア12bが設定される。
【0019】
通信制御部16は通信回線を介して配信センタ1やローカルホスト4と交信し、楽曲データやICMデータをダウンロードするためのコントローラである。通信制御部16はDMA回路を内蔵しており、ダウンロードされた楽曲データやICMデータをCPU10を介さずに直接ハードディスク17に書き込むことができる。ハードディスク17には約1万曲の楽曲データを記憶した楽曲データファイル17aおよび複数のICMデータを記憶したICMデータファイル17bが設定されている。
【0020】
コマンダ受信部13はコマンダ30から送られてくる赤外線信号を受信してデータを復元する。コマンダ30は、曲番号登録キーやテンキーなど各種キースイッチを備えている。利用者がこれらのキースイッチを操作すると、コマンダ30は操作されたキースイッチに対応する赤外線コード信号を出力する。コマンダ受信部13はこの赤外線コード信号を受信してCPU10に伝達する。操作部14はカラオケ装置のフロントパネルに設けられており、上記コマンダ30と同様のモード選択スイッチやテンキーなどを含んでいる。表示部15も操作部14と同様カラオケ装置のフロントパネルに設けられており、現在演奏中の曲番号や予約曲数などを表示するLEDマトリクス表示器を含んでいる。
【0021】
音源19は、楽曲データに含まれる楽音データに基づいて楽音信号を形成する。音声データ処理部20は、楽曲データに含まれる音声データに基づいてバックコーラスなどの音声信号を再生する。音源19が形成した楽音信号および音声データ処理部20が再生した音声信号はDSP21に入力される。DSP21は、これら楽音信号および音声信号に対してリバーブ,エコーなどの効果を付与する。DSP21が付与する効果の種類や程度は、楽曲データに含まれているDSP制御データに基づいて制御される。効果が付与された楽音信号,音声信号はD/Aコンバータ23でアナログ信号(カラオケ演奏音)に変換されたのちアンプ23に出力される。アンプにはマイク24から歌唱音声信号も入力される。アンプ23はカラオケ演奏音と歌唱音声信号をミキシング・増幅してスピーカ25を駆動する。また、音声データ処理部20は、ICM再生プログラムが動作しているとき、ICMデータに含まれるアナウンス用の音声データを再生する。
【0022】
また、文字パターン展開部26は、カラオケ演奏時には楽曲データの歌詞トラックの文字コードデータを文字パターンを展開し、ICM再生時にはICMデータの文字表示トラックの文字コードデータを文字パターンに展開する。LDチェンジャ27はカラオケ演奏時およびICM再生時に所定の背景映像(動画)を再生する。文字パターン展開部26が展開した文字パターンおよびLDチェンジャが再生した背景映像は表示制御部28によって合成され、モニタ29に表示される。
【0023】
図4は楽曲データおよびICMデータの例を示す図である。同図(A)は楽曲データ全体の構成を示しており、同図(B)はトラックの例として楽音トラック中のメロディトラックの構成を示している。楽曲データは、ヘッダ,楽音トラック,歌詞トラック,音声制御トラック,DSP制御トラックからなっている。ヘッダは、この楽曲データに関する種々のデータが書き込まれる部分であり、曲名,ジャンル,発売日,曲の演奏時間(長さ)などのデータを含んでいる。
【0024】
楽音トラック,歌詞トラック,音声制御トラック,DSP制御トラックの各トラックは全て同図(B)に示すようなMIDIフォーマットで記述されている。MIDIフォーマットは、複数のイベントデータと各イベントデータ間の時間間隔を示すデュレーションデータΔtからなっている。シーケンスプログラムは、所定のテンポクロックでΔtをカウントし、Δtをカウントアップしたときこれに続くイベントデータを読み出して所定の処理部へ出力する。
【0025】
楽音トラックは、メロディトラック,リズムトラックを初めとして種々のパートのトラックを含んでいる。楽音トラックのイベントデータは楽音の発音(ノートオンイベント)や楽音の消音(ノートオフイベント)データなどであり、各イベントデータはイベント種類(ノートオン,ノートオフ,音色変更など),ノートナンバ(音高),ベロシティなどで構成されている。
【0026】
歌詞トラックは、モニタ29上に歌詞を表示するためのシーケンスデータを記憶したトラックである。このシーケンスデータは楽音データではないが、インプリメンテーションの統一をとり、作業工程を容易にするためこのトラックもMIDIデータ形式のシステム・エクスクルーシブ・メッセージで記述されている。音声制御トラックは、音声データ部に記憶されている音声データの発生タイミングや再生ピッチなどを指定するシーケンストラックである。音声データ部には、音源19で合成しにくいバックコーラスやハーモニー歌唱などの人声が記憶されている。DSP制御トラックには、DSP21の動作を制御するDSP制御データがデュレーションデータとともに書き込まれている。
【0027】
同図(C)はICMデータの構成を示す図である。ICMの再生はカラオケの楽曲データの演奏と同じ機能部(音源19,音声データ処理部20,パターン展開部26など)を用いて実行されるため、ICMデータはほぼカラオケ楽曲データと同じように構成されている。すなわち、BGMトラックが(楽曲データの)楽音トラックに対応し、表示トラックが歌詞トラックに対応し、アナウンス制御トラックが音声制御トラックに対応し、DSP制御トラックが効果制御トラックに対応している。音声データはアナウンスの音声を断片に分割して記憶したものである。この断片の音声データを所定の順序で組み合わせることにより、アナウンスが構成される。なお、ICMデータのヘッダには、このICMデータを識別するICM番号とこのICMを選択抽出するための上記選択データが書き込まれている。
【0028】
図5は端末装置(ローカルホスト4または通信カラオケ装置7)および配信センタ1のダウンロード動作を示すフローチャートである。同図(A)において、端末装置は配信センタ1と回線を接続すると、まず、配信センタ1に対して自己の端末形態データ(この端末装置が設置されている店舗の形態を示すデータ)を送信する(s1)。これに応じて配信センタ1が共通データおよび対応する形態別データを送信してくるため、この共通データおよび形態別データを受信して(s2,s3)、これを記憶装置に記憶する。通信カラオケ装置7が直接配信センタ1と通信する場合にはハードディスク17にこれを書き込めばよく、ローカルホスト4が配信センタ1と通信する場合には内蔵しているハードディスクや半導体メモリなどの記憶手段にこれを記憶すればよい。
【0029】
また、同図(B)において、配信センタ1は、端末装置から通信回線が接続されると、まず端末装置からその端末装置の端末形態データを受信する(s5)。この端末形態データの受信ののち、当該端末装置に対して共通データおよび該端末装置の設置形態に適した形態別データをダウンロード(送信)する(s6,s7)。
【0030】
このように、通信カラオケ装置やローカルホストなどの端末装置は、該端末装置が設置されている店舗(または家庭)の形態に適したデータのみを選択してダウンロードするため、配信センタ1に多くのデータが登録されていてもそのうち必要なもののみをダウンロードできるため、通信効率を向上し、記憶手段の容量を節約することができる。
【0031】
図6は、ICM再生のスケジュールテーブルを示す図である。このスケジュールテーブルは各通信カラオケ装置7に記憶されているものであり、カラオケ曲がリクエストされない曲間のどの順序でICMを再生するかを指定するものである。同図のスケジュールテーブルはカラオケボックスのスケジュールテーブルの例であり、昼間は主婦の顧客が多く、平日の夜間は若者の顧客が多く、週末の夜間はサラリーマンの顧客が多いことに基づいてスケジュールが作成されている。
【0032】
このようにスケジュールは、ICM番号を直接指定する場合もあり、選択データを示して該当するICMデータを抽出させる場合もある。この場合でも、ダウンロード時に当該端末形態向けのデータのみがダウンロードされているため、選択データとこの端末形態とで2重の選択がされていることになり、常に的確なICMデータを選択することができる。
【0033】
なお、端末形態データを選択データに含めることにより、配信センタ1から全てのICMデータをダウンロードし、端末装置側でこれを識別するようにすることもできる。
【0034】
図7はICM再生プログラムを示すフローチャートである。カラオケ演奏が終了し、次のカラオケ曲の予約がないとき、すなわち、曲間にこの動作が実行される。この動作がスタートすると、そのときのポインタに基づいてスケジュールテーブルを参照し(s10)、スケジュールを読み出す。スケジュールがICM番号であるか選択データであるかをs11で判断する。ICM番号の場合には、その番号で指定されるICMデータをハードディスク17からRAM12に読み出す(s12)。一方、選択データの場合には、その選択データに該当するデータを検索し(s13)、最も適当なものをハードディスク17からRAM12に読み出す(s14)。
【0035】
s15では読み出されたデータに基づいてシーケンス動作を実行することによりICMを再生する(s15)。この動作をこのICMデータが終了するか(s16)、新たなカラオケ曲の予約が入力される(s17)まで継続する。ICMデータ終了してまだ次のカラオケ曲の予約がない場合には(s16)、ポインタを歩進して(s18)、次のICMデータの読み出しに進む(s10)。一方、カラオケ曲の予約が入力された場合には、ICM再生の途中であっても直ちに再生を打ち切り(s19)、カラオケ演奏動作に進む。
【0036】
また、ICMデータのうち前記編集可データは、端末装置(ローカルホストまたは通信カラオケ装置)でデータを付加して編集することができる。以下、この編集動作を説明する。この実施形態では、ローカルホスト4に入力装置5が接続されており、ローカルホスト4においてICMデータの編集を行う。入力装置5は、キーボードやマウスなどパーソナルコンピュータに付属する入力デバイスでもよく、また、スキャナやカメラなどの画像入力装置を用いて画像を入力するようにしてもよい。
【0037】
図8にカメラを用いた入力装置の例を示す。この入力装置は、シートに描かれた画像をカメラから入力する装置である。回転ドラム40は複数の撮影用シード41を内側に保持する。この回転ドラム40の内側にはカメラ42およびライト43が設けられている。カメラ42およびライト43は同一方向に向けて設置されており、回転ドラム40に保持された複数の撮影用シート41のうち1枚を証明・撮影するように設置されている。回転ドラム40はモータ44を含む駆動装置45の駆動により、撮影用シート41の1枚分の角度ずつステップ的に回転する。画像の取り込みは、編集可データを再生しながら、これに同期して撮影用シート41をカメラ42で撮影することによって行えばよい。たとえば、再生されるICMの1シーン毎に1枚の撮影用シート(画像)41を用い、シーンが進むと回転ドラム40を1ステップ回転させて次の撮影用シート41をカメラ42の視野に入れるようにする。これによって撮影された複数の画像をハードディスク17の画像記憶エリア17cに記憶し、複数の撮影用シート41を用いてスライドショーをすることができ、各画像の切換タイミングをICMデータのトラックに書き込んでおくことにより、ICMデータを再生しながらスライドショーをすることができる。各画像はこの店舗の外観や店長の顔写真など該店舗が独自に作成したものを用いることができるため、店舗独自の画像を用いたICMを再生することができる。
【0038】
図9は上記入力装置を用いてICMデータに背景映像を付加する映像編集動作を示すフローチャートである。上記実施形態において、この動作はローカルホスト4が実行する。まず、s21で編集するICMデータの選択を受け付ける。選択されたICMデータを記憶手段(カラオケ装置7の場合にはハードディスク17)から読み出し(s22)、このデータを再生する。再生と並行して前記入力装置5から映像を入力する(s24)。したがって、モニタ29には再生されるICMデータの文字データと入力された画像とが合成されて表示される(s25)。ICMデータの終了マークが読み出されるまでs23以下の動作を実行する。この間、シーンが変わる毎に入力装置の画像が(係員の作業で)切り換えられてゆき、複数の画像が入力される。終了マークが読み出されると、カメラ42から入力された画像データを記憶手段に格納する(s27)。そして、この画像をBGVとして用いるようにICMデータのヘッダおよびトラックを編集する(s28)。編集を終えたICMデータを記憶手段の元のエリアに再格納して(s29)、動作を終える。
【0039】
このように、配信センタ1からダウンロードされてきたICMデータに店舗独自の画像を付加して編集することができる。これにより、配信センタ1は最大公約数的なICMデータを作成しておくのみでよく、全ての端末装置に対してそのデータをダウンロードすればよく簡略である。
【0040】
また、ICMデータに背景映像を付加するのみでなく、各トラックの内容を編集することもできる。図10,図11は文字を表示するための表示トラック(図4(C)参照)を編集可能なICMデータおよびその編集例を示す。この例では、配信センタが、表示すべき文字の一部をあらかじめ空欄にしたICMデータを作成し、端末装置側がこの文字を補充するようにしている。図11(A)に示すように、文字が空欄になっている部分には文字表示イベントデータに変えて編集マークが書き込まれている。なお、この動作では入力装置としてキーボードやマウスなどパーソナルコンピュータに通常付属している入力装置を用いればよい。
【0041】
図10のフローチャートにおいて、まず、編集するICMデータを選択する(s31)。選択されたデータを記憶手段(ハードディスク17)から読み出し(s32)、ここのデータの再生を開始する(s33)。編集マークまたは終了マークが読み出されるまで(s34,s35)、データの再生を継続する。編集マークが読み出されると(s34)、再生を一旦停止し、操作者の入力を受け付ける(s37)。文字トラックで編集マークが挿入されている部分は、画面上では図11(B)の_(アンダーライン)の部分が編集マークの部分である。同図の画面表示はこのアンダーラインの部分毎に停止するため、係員が「6」時を入力し、「100」円を入力し、さらに「店舗の名称」と「電話番号」を入力すると(s37)、それぞれのデータが編集マークに代えて文字トラックに書き込まれる(s38)。全ての画面についてこの操作が終了すると、このICMデータが終了し終了マークが読み出される(s35)。終了マークが読み出されるとこのデータを記憶手段の元のエリアに格納して(s39)、動作を終える。
【0042】
このように、文字データを端末装置で入力してICMデータを完成することができるため、配信センタで作成したICMデータのアウトラインを端末装置で完成することができ、いわゆるイージーオーダーのように簡略に各店舗独自のICMを作成することができ、配信センタの負担も軽くすることができる。
【0043】
なお、入力装置の形態は上記実施形態に限定されない。また、編集するデータは背景映像や文字トラックに限定されない。
【0044】
また、前記カメラ用いた入力装置で画像を取り込んで記憶手段に蓄積したが、当該ICMデータの再生中にカメラ42がリアルタイムに撮影している画像をBGVとして表示するようにしてもよい。この場合、被写体は撮影用シート41に限定されず、付近の(360°)風景などどのようなものでもよい。また、ドラム40の回転を連続的にすれば途切れのない動画を記憶装置無しで提供することができる。
【0045】
また、上記実施形態では予め編集可能とされた編集可データを編集するようにしているが、そのままで再生可能な完成データを編集するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】この発明の実施形態である通信カラオケ装置を含む通信カラオケ配信システムの構成を示す図
【図2】同通信カラオケ配信システムの配信センタのファイル構成を示す図
【図3】前記通信カラオケ装置のブロック図
【図4】同通信カラオケ装置で用いられる楽曲データおよびICMデータの構成を示す図
【図5】端末装置(通信カラオケ装置またはローカルホスト)と配信センタ間のICMデータダウンロード動作を示すフローチャート
【図6】前記通信カラオケ装置のICM再生のスケジュールテーブルを示す図
【図7】同通信カラオケ装置のICM再生動作を示すフローチャート
【図8】前記端末装置のICM編集用データの入力装置の例を示す図
【図9】同端末装置におけるICMデータ編集動作を示すフローチャート
【図10】同端末装置におけるICMデータ編集動作を示すフローチャート
【図11】編集されるICMデータの例を示す図
【符号の説明】
【0047】
1…配信センタ
2…記憶装置
3…通信回線
4…ローカルホスト
5…入力装置
7…通信カラオケ装置
【技術分野】
【0001】
この発明は、装置の立ち上げ時やカラオケ曲が演奏されていない曲間に情報やCMなどを再生する情報サービス(ICM(Interactive Commercial Message))データを再生するカラオケ装置および端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
カラオケボックスなどに設置されるカラオケ装置は、顧客が来店した立ち上げ時、カラオケ曲が演奏されていない曲間、カラオケ装置の終了時などにCMや情報などを再生するようにしているものがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、CMや情報は客層や端末のタイプ(店舗の形態)を考慮して的確なものを再生しなければその効果が半減してしまう。たとえば、中高年の客が多い店舗でアイドル系の新曲情報を再生しても全くリクエスト向上の効果がないばかりか顧客に悪い印象を与えてしまう場合がある。
【0004】
このため、客層や端末タイプに合わせて種々のICMデータが作成されるが、各端末装置がこの種々のICMデータを全てダウンロードしたのでは、データ量が膨大であるため通信時間が掛かるうえ大きな記憶装置が必要となる問題点があり、さらに、全てのデータを使用するわけではないためダウンロードが無駄になる欠点があった。
【0005】
また、配信センタにおいても、端末毎の細かい事情に合わせて多種多様なICMデータを全て揃えて各端末装置(カラオケ装置)からのダウンロードに応じることは、記憶・通信の負荷が非常に大きいという問題点があった。
【0006】
この発明は、端末のタイプ毎に別のICMデータをダウンロードすることにより、また、ダウンロードしたICMデータを端末の状況に合わせて再編集することにより、効率的に最適なICMを再生することのできるカラオケ装置および端末装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明は、情報や宣伝広告を再生する情報サービスデータを配信センタからダウンロードして上映する装置において、前記配信センタに対して自己の装置種類データを送信する手段と、該自己の装置種類データに対応して選択された情報サービスデータを受信する手段と、受信した情報サービスデータを該情報サービスデータの種類を示す選択データと対応づけて複数記憶する記憶手段と、選択データを指示する選択データ指示手段と、該指示された選択データに基づいて前記記憶手段から対応する情報サービスデータを検索する検索手段と、該検索された情報サービスデータを再生する再生手段と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
この発明では、ICMデータを配信センタからダウンロードするとき、配信センタに対して自己の装置種類データを送信し、自己にあったもののみをダウンロードする。自己の装置種類データとは、たとえば、この装置がどのような店舗に設置されているかを示すデータを用いる。すなわち、カラオケボックスと飲食店では客層が異なるため、それぞれその客層に適合したICMデータのみをダウンロードする。これにより、不要なデータをダウンロードすることがなくなり、ダウンロードが効率的になる。
【0009】
また、この発明では、情報や宣伝広告(ICM)を再生するとき、再生するICMデータを抽出するための選択データを指示する。この指示された選択データに基づいて適当なICMデータを検索し、これを再生する。選択データとしては、情報・宣伝広告のジャンルや若者向き,女性向きなどのターゲットなどを用いる。これにより、そのときの客層に適したICMを選択して再生することができる。
【発明の効果】
【0010】
以上のようにこの発明によれば、通信カラオケ装置が設置されている店舗の形態に合わせて、適当なICMデータのみをダウンロードするようにしたことにより、各通信カラオケ装置の客層に適合したICMデータのみをダウンロードすることができ、ダウンロードを効率的にすることができる。また、この発明によれば、ICMを再生するとき、選択データによって適当なものを検索するようにしたことにより、そのときの客層に適したICMを選択して再生することができる。
【0011】
このように、この発明では、ICMデータを配信センタからダウンロードするときに予め装置種類データに基づく絞り込みを行っておき、そのなかから再生時の検索を行う。これにより、無駄なデータをダウンロードすることがなくなるうえ、予め絞り込まれているため、検索も容易になるという利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
図1はこの発明の実施形態である通信カラオケ装置を含む通信カラオケ配信システムの一部を示す図である。この図は、配信センタ1とカラオケボックスBとの接続形態を示している。配信センタ1には記憶装置2が接続されている。記憶装置2は大容量のハードディスク装置などで構成されており、図2に示すような楽曲データファイルやICMデータファイルが設定されている。ここで、ICMデータとは、カラオケ装置において、カラオケ曲が演奏されていないとき(曲間)に情報や宣伝広告(Information and Commercial Message:以下ICMという)を再生するためのデータである。カラオケボックスBにおいては、ローカルホスト4が通信回線(ISDN回線)を介して配信センタ1と接続される。ローカルホスト4はカラオケボックスBの店舗に設置されている複数台の通信カラオケ装置7を統括管理する装置であり、配信センタ1からダウンロードされた楽曲データを各通信カラオケ装置7に配信するとともに、配信センタ1からダウンロードされたICMデータを編集したのち、各通信カラオケ装置7に配信する。この編集のためローカルホスト4には入力装置5が接続されている。また、ローカルホスト4には店内モニタ6が接続されている。店内モニタ6はロビーや店頭に設置されるモニタであり、ローカルホスト4が自らICMを再生し、この店内モニタ6に客寄せのために表示する。
【0013】
なお、図1の構成ではローカルホスト4が配信センタ1と通信する構成になっているが、通信カラオケ装置が1台のみ設置されている店舗では通信カラオケ装置が直接配信センタと通信し、ICMデータの編集も通信カラオケ装置が実行するものとする。
【0014】
図2は配信センタ1に接続されている記憶装置2の一部構成を示す図である。記憶装置2には楽曲データファイルおよびICMデータファイルが設定されている。楽曲データファイルには、約1万曲のカラオケ曲の楽曲データが記憶されている。また、ICMデータファイルは、共通データファイルのほか、端末形態(通信カラオケ装置が設置されている場所の形態)に応じてボックス向けデータファイル,ナイト向けデータファイルおよび家庭向けデータファイルの4種類に分割されている。ボックス向けデータは、カラオケボックスなどのカラオケ専門の店舗向けのデータであり、主として曲目紹介情報や種々の割引サービスの広告などのデータからなっている。ナイト向けデータは、スナック,バーなどの夜間営業の飲食店向けのデータであり、主として酒など商品広告のデータからなっている。家庭向けのデータは、家庭で利用されやすい商品の広告や天気予報などの情報データからなっている。端末装置(通信カラオケ装置やローカルホスト)からICMデータのダウンロードを要求されたとき、その通信カラオケ装置の端末形態に応じてICMデータを選択してダウンロードする。すなわち、カラオケボックスの端末装置からダウンロードの要求を受けた場合には、共通データとボックス向けデータをダウンロードする。また、スナックやバーの端末装置からダウンロードの要求を受けた場合には、共通データとナイト向けデータをダウンロードする。また、家庭に設置されている通信カラオケ装置からダウンロードの要求を受けた場合には共通データおよび家庭向けデータをダウンロードする。
【0015】
また、共通データと家庭向けデータを除くICMデータ(この例ではボックス向けデータおよびナイト向けデータ)は、完成データと編集可データに分類される。完成データはICMを再生するための全てのデータを含んでおり、そのまま再生することがICMを再生できるものであり、編集可データはICMを再生するためのデータのうち一部が欠けている(空欄になっている)ものであり、端末装置側で前記空欄部分を自店に適合するように補って再生するものである。家庭向けデータおよび一般家庭にも配信される共通データは、編集の余地がないため全て完成データである。
【0016】
また、さらに、各ICMデーのヘッダ(図4参照)には、そのデータの種類などを示す選択データが書き込まれている。選択データはジャンルデータおよびタイプデータからなっている。ジャンルデータはICMの種類を示すデータであり、情報,商品広告,イベント広告などの種類を識別するデータからなっている。タイプデータはICMのターゲットを示すデータであり、若者向き,中高年向き,女性向きなどを示すデータからなっている。通信カラオケ装置がICMを再生するときこの選択データに基づいて適当なICMデータを選択する。
【0017】
図3はこの発明の実施形態であるカラオケ装置のブロック図である。このカラオケ装置は、音源や音声データ処理部を駆動してカラオケ演奏音を発生するいわゆる音源カラオケ装置である。音源や音声データ処理部の動作はカラオケ演奏用の楽曲データに基づいて制御される。また、カラオケ演奏音の発生と同期して歌詞や背景映像がモニタ29に表示される。楽曲データはハードディスク17に約1万曲分が記憶されている。また、ハードディスク17には楽曲データのほか、ICMデータが記憶されている。カラオケ装置全体の動作を制御するCPU10には、バスを介してROM11,RAM12,ハードディスク(HDD)17,通信制御部16,コマンダ受信部13,操作部14,表示部15,音源19,音声データ処理部20,DSP21,文字パターン展開部26,LDチェンジャ27および表示制御部28が接続されている。
【0018】
ROM11には、システムプログラム,カラオケ演奏プログラム,ICM再生プログラム,ローダおよび文字パターンデータが記憶されている。システムプログラムは、この装置の基本動作を制御するプログラムである。カラオケ演奏プログラムは、楽曲データに基づいて音源19,音声データ処理部20,DSP21などを駆動し、カラオケ演奏音を発生するとともに歌詞の表示や背景映像の再生を制御するプログラムである。ICM再生プログラムはICMデータを読み出しICMを再生するプログラムである。ローダは、配信センタやローカルホストから楽曲データやICMデータをダウンロードするためのプログラムである。文字パターンデータは、コード情報として与えられる歌詞,曲名や情報の内容などを文字パターンに展開するためのデータである。この文字パターンデータは文字パターン展開部26が歌詞データに基づいて歌詞を表示するときやICMデータに基づいてICMの文字データを表示するときに用いられる。RAM12にはハードディスク17から読み出した楽曲データを記憶する楽曲データ記憶エリア12aおよびハードディスク17から読み出したICMデータを記憶するICMデータ記憶エリア12bが設定される。
【0019】
通信制御部16は通信回線を介して配信センタ1やローカルホスト4と交信し、楽曲データやICMデータをダウンロードするためのコントローラである。通信制御部16はDMA回路を内蔵しており、ダウンロードされた楽曲データやICMデータをCPU10を介さずに直接ハードディスク17に書き込むことができる。ハードディスク17には約1万曲の楽曲データを記憶した楽曲データファイル17aおよび複数のICMデータを記憶したICMデータファイル17bが設定されている。
【0020】
コマンダ受信部13はコマンダ30から送られてくる赤外線信号を受信してデータを復元する。コマンダ30は、曲番号登録キーやテンキーなど各種キースイッチを備えている。利用者がこれらのキースイッチを操作すると、コマンダ30は操作されたキースイッチに対応する赤外線コード信号を出力する。コマンダ受信部13はこの赤外線コード信号を受信してCPU10に伝達する。操作部14はカラオケ装置のフロントパネルに設けられており、上記コマンダ30と同様のモード選択スイッチやテンキーなどを含んでいる。表示部15も操作部14と同様カラオケ装置のフロントパネルに設けられており、現在演奏中の曲番号や予約曲数などを表示するLEDマトリクス表示器を含んでいる。
【0021】
音源19は、楽曲データに含まれる楽音データに基づいて楽音信号を形成する。音声データ処理部20は、楽曲データに含まれる音声データに基づいてバックコーラスなどの音声信号を再生する。音源19が形成した楽音信号および音声データ処理部20が再生した音声信号はDSP21に入力される。DSP21は、これら楽音信号および音声信号に対してリバーブ,エコーなどの効果を付与する。DSP21が付与する効果の種類や程度は、楽曲データに含まれているDSP制御データに基づいて制御される。効果が付与された楽音信号,音声信号はD/Aコンバータ23でアナログ信号(カラオケ演奏音)に変換されたのちアンプ23に出力される。アンプにはマイク24から歌唱音声信号も入力される。アンプ23はカラオケ演奏音と歌唱音声信号をミキシング・増幅してスピーカ25を駆動する。また、音声データ処理部20は、ICM再生プログラムが動作しているとき、ICMデータに含まれるアナウンス用の音声データを再生する。
【0022】
また、文字パターン展開部26は、カラオケ演奏時には楽曲データの歌詞トラックの文字コードデータを文字パターンを展開し、ICM再生時にはICMデータの文字表示トラックの文字コードデータを文字パターンに展開する。LDチェンジャ27はカラオケ演奏時およびICM再生時に所定の背景映像(動画)を再生する。文字パターン展開部26が展開した文字パターンおよびLDチェンジャが再生した背景映像は表示制御部28によって合成され、モニタ29に表示される。
【0023】
図4は楽曲データおよびICMデータの例を示す図である。同図(A)は楽曲データ全体の構成を示しており、同図(B)はトラックの例として楽音トラック中のメロディトラックの構成を示している。楽曲データは、ヘッダ,楽音トラック,歌詞トラック,音声制御トラック,DSP制御トラックからなっている。ヘッダは、この楽曲データに関する種々のデータが書き込まれる部分であり、曲名,ジャンル,発売日,曲の演奏時間(長さ)などのデータを含んでいる。
【0024】
楽音トラック,歌詞トラック,音声制御トラック,DSP制御トラックの各トラックは全て同図(B)に示すようなMIDIフォーマットで記述されている。MIDIフォーマットは、複数のイベントデータと各イベントデータ間の時間間隔を示すデュレーションデータΔtからなっている。シーケンスプログラムは、所定のテンポクロックでΔtをカウントし、Δtをカウントアップしたときこれに続くイベントデータを読み出して所定の処理部へ出力する。
【0025】
楽音トラックは、メロディトラック,リズムトラックを初めとして種々のパートのトラックを含んでいる。楽音トラックのイベントデータは楽音の発音(ノートオンイベント)や楽音の消音(ノートオフイベント)データなどであり、各イベントデータはイベント種類(ノートオン,ノートオフ,音色変更など),ノートナンバ(音高),ベロシティなどで構成されている。
【0026】
歌詞トラックは、モニタ29上に歌詞を表示するためのシーケンスデータを記憶したトラックである。このシーケンスデータは楽音データではないが、インプリメンテーションの統一をとり、作業工程を容易にするためこのトラックもMIDIデータ形式のシステム・エクスクルーシブ・メッセージで記述されている。音声制御トラックは、音声データ部に記憶されている音声データの発生タイミングや再生ピッチなどを指定するシーケンストラックである。音声データ部には、音源19で合成しにくいバックコーラスやハーモニー歌唱などの人声が記憶されている。DSP制御トラックには、DSP21の動作を制御するDSP制御データがデュレーションデータとともに書き込まれている。
【0027】
同図(C)はICMデータの構成を示す図である。ICMの再生はカラオケの楽曲データの演奏と同じ機能部(音源19,音声データ処理部20,パターン展開部26など)を用いて実行されるため、ICMデータはほぼカラオケ楽曲データと同じように構成されている。すなわち、BGMトラックが(楽曲データの)楽音トラックに対応し、表示トラックが歌詞トラックに対応し、アナウンス制御トラックが音声制御トラックに対応し、DSP制御トラックが効果制御トラックに対応している。音声データはアナウンスの音声を断片に分割して記憶したものである。この断片の音声データを所定の順序で組み合わせることにより、アナウンスが構成される。なお、ICMデータのヘッダには、このICMデータを識別するICM番号とこのICMを選択抽出するための上記選択データが書き込まれている。
【0028】
図5は端末装置(ローカルホスト4または通信カラオケ装置7)および配信センタ1のダウンロード動作を示すフローチャートである。同図(A)において、端末装置は配信センタ1と回線を接続すると、まず、配信センタ1に対して自己の端末形態データ(この端末装置が設置されている店舗の形態を示すデータ)を送信する(s1)。これに応じて配信センタ1が共通データおよび対応する形態別データを送信してくるため、この共通データおよび形態別データを受信して(s2,s3)、これを記憶装置に記憶する。通信カラオケ装置7が直接配信センタ1と通信する場合にはハードディスク17にこれを書き込めばよく、ローカルホスト4が配信センタ1と通信する場合には内蔵しているハードディスクや半導体メモリなどの記憶手段にこれを記憶すればよい。
【0029】
また、同図(B)において、配信センタ1は、端末装置から通信回線が接続されると、まず端末装置からその端末装置の端末形態データを受信する(s5)。この端末形態データの受信ののち、当該端末装置に対して共通データおよび該端末装置の設置形態に適した形態別データをダウンロード(送信)する(s6,s7)。
【0030】
このように、通信カラオケ装置やローカルホストなどの端末装置は、該端末装置が設置されている店舗(または家庭)の形態に適したデータのみを選択してダウンロードするため、配信センタ1に多くのデータが登録されていてもそのうち必要なもののみをダウンロードできるため、通信効率を向上し、記憶手段の容量を節約することができる。
【0031】
図6は、ICM再生のスケジュールテーブルを示す図である。このスケジュールテーブルは各通信カラオケ装置7に記憶されているものであり、カラオケ曲がリクエストされない曲間のどの順序でICMを再生するかを指定するものである。同図のスケジュールテーブルはカラオケボックスのスケジュールテーブルの例であり、昼間は主婦の顧客が多く、平日の夜間は若者の顧客が多く、週末の夜間はサラリーマンの顧客が多いことに基づいてスケジュールが作成されている。
【0032】
このようにスケジュールは、ICM番号を直接指定する場合もあり、選択データを示して該当するICMデータを抽出させる場合もある。この場合でも、ダウンロード時に当該端末形態向けのデータのみがダウンロードされているため、選択データとこの端末形態とで2重の選択がされていることになり、常に的確なICMデータを選択することができる。
【0033】
なお、端末形態データを選択データに含めることにより、配信センタ1から全てのICMデータをダウンロードし、端末装置側でこれを識別するようにすることもできる。
【0034】
図7はICM再生プログラムを示すフローチャートである。カラオケ演奏が終了し、次のカラオケ曲の予約がないとき、すなわち、曲間にこの動作が実行される。この動作がスタートすると、そのときのポインタに基づいてスケジュールテーブルを参照し(s10)、スケジュールを読み出す。スケジュールがICM番号であるか選択データであるかをs11で判断する。ICM番号の場合には、その番号で指定されるICMデータをハードディスク17からRAM12に読み出す(s12)。一方、選択データの場合には、その選択データに該当するデータを検索し(s13)、最も適当なものをハードディスク17からRAM12に読み出す(s14)。
【0035】
s15では読み出されたデータに基づいてシーケンス動作を実行することによりICMを再生する(s15)。この動作をこのICMデータが終了するか(s16)、新たなカラオケ曲の予約が入力される(s17)まで継続する。ICMデータ終了してまだ次のカラオケ曲の予約がない場合には(s16)、ポインタを歩進して(s18)、次のICMデータの読み出しに進む(s10)。一方、カラオケ曲の予約が入力された場合には、ICM再生の途中であっても直ちに再生を打ち切り(s19)、カラオケ演奏動作に進む。
【0036】
また、ICMデータのうち前記編集可データは、端末装置(ローカルホストまたは通信カラオケ装置)でデータを付加して編集することができる。以下、この編集動作を説明する。この実施形態では、ローカルホスト4に入力装置5が接続されており、ローカルホスト4においてICMデータの編集を行う。入力装置5は、キーボードやマウスなどパーソナルコンピュータに付属する入力デバイスでもよく、また、スキャナやカメラなどの画像入力装置を用いて画像を入力するようにしてもよい。
【0037】
図8にカメラを用いた入力装置の例を示す。この入力装置は、シートに描かれた画像をカメラから入力する装置である。回転ドラム40は複数の撮影用シード41を内側に保持する。この回転ドラム40の内側にはカメラ42およびライト43が設けられている。カメラ42およびライト43は同一方向に向けて設置されており、回転ドラム40に保持された複数の撮影用シート41のうち1枚を証明・撮影するように設置されている。回転ドラム40はモータ44を含む駆動装置45の駆動により、撮影用シート41の1枚分の角度ずつステップ的に回転する。画像の取り込みは、編集可データを再生しながら、これに同期して撮影用シート41をカメラ42で撮影することによって行えばよい。たとえば、再生されるICMの1シーン毎に1枚の撮影用シート(画像)41を用い、シーンが進むと回転ドラム40を1ステップ回転させて次の撮影用シート41をカメラ42の視野に入れるようにする。これによって撮影された複数の画像をハードディスク17の画像記憶エリア17cに記憶し、複数の撮影用シート41を用いてスライドショーをすることができ、各画像の切換タイミングをICMデータのトラックに書き込んでおくことにより、ICMデータを再生しながらスライドショーをすることができる。各画像はこの店舗の外観や店長の顔写真など該店舗が独自に作成したものを用いることができるため、店舗独自の画像を用いたICMを再生することができる。
【0038】
図9は上記入力装置を用いてICMデータに背景映像を付加する映像編集動作を示すフローチャートである。上記実施形態において、この動作はローカルホスト4が実行する。まず、s21で編集するICMデータの選択を受け付ける。選択されたICMデータを記憶手段(カラオケ装置7の場合にはハードディスク17)から読み出し(s22)、このデータを再生する。再生と並行して前記入力装置5から映像を入力する(s24)。したがって、モニタ29には再生されるICMデータの文字データと入力された画像とが合成されて表示される(s25)。ICMデータの終了マークが読み出されるまでs23以下の動作を実行する。この間、シーンが変わる毎に入力装置の画像が(係員の作業で)切り換えられてゆき、複数の画像が入力される。終了マークが読み出されると、カメラ42から入力された画像データを記憶手段に格納する(s27)。そして、この画像をBGVとして用いるようにICMデータのヘッダおよびトラックを編集する(s28)。編集を終えたICMデータを記憶手段の元のエリアに再格納して(s29)、動作を終える。
【0039】
このように、配信センタ1からダウンロードされてきたICMデータに店舗独自の画像を付加して編集することができる。これにより、配信センタ1は最大公約数的なICMデータを作成しておくのみでよく、全ての端末装置に対してそのデータをダウンロードすればよく簡略である。
【0040】
また、ICMデータに背景映像を付加するのみでなく、各トラックの内容を編集することもできる。図10,図11は文字を表示するための表示トラック(図4(C)参照)を編集可能なICMデータおよびその編集例を示す。この例では、配信センタが、表示すべき文字の一部をあらかじめ空欄にしたICMデータを作成し、端末装置側がこの文字を補充するようにしている。図11(A)に示すように、文字が空欄になっている部分には文字表示イベントデータに変えて編集マークが書き込まれている。なお、この動作では入力装置としてキーボードやマウスなどパーソナルコンピュータに通常付属している入力装置を用いればよい。
【0041】
図10のフローチャートにおいて、まず、編集するICMデータを選択する(s31)。選択されたデータを記憶手段(ハードディスク17)から読み出し(s32)、ここのデータの再生を開始する(s33)。編集マークまたは終了マークが読み出されるまで(s34,s35)、データの再生を継続する。編集マークが読み出されると(s34)、再生を一旦停止し、操作者の入力を受け付ける(s37)。文字トラックで編集マークが挿入されている部分は、画面上では図11(B)の_(アンダーライン)の部分が編集マークの部分である。同図の画面表示はこのアンダーラインの部分毎に停止するため、係員が「6」時を入力し、「100」円を入力し、さらに「店舗の名称」と「電話番号」を入力すると(s37)、それぞれのデータが編集マークに代えて文字トラックに書き込まれる(s38)。全ての画面についてこの操作が終了すると、このICMデータが終了し終了マークが読み出される(s35)。終了マークが読み出されるとこのデータを記憶手段の元のエリアに格納して(s39)、動作を終える。
【0042】
このように、文字データを端末装置で入力してICMデータを完成することができるため、配信センタで作成したICMデータのアウトラインを端末装置で完成することができ、いわゆるイージーオーダーのように簡略に各店舗独自のICMを作成することができ、配信センタの負担も軽くすることができる。
【0043】
なお、入力装置の形態は上記実施形態に限定されない。また、編集するデータは背景映像や文字トラックに限定されない。
【0044】
また、前記カメラ用いた入力装置で画像を取り込んで記憶手段に蓄積したが、当該ICMデータの再生中にカメラ42がリアルタイムに撮影している画像をBGVとして表示するようにしてもよい。この場合、被写体は撮影用シート41に限定されず、付近の(360°)風景などどのようなものでもよい。また、ドラム40の回転を連続的にすれば途切れのない動画を記憶装置無しで提供することができる。
【0045】
また、上記実施形態では予め編集可能とされた編集可データを編集するようにしているが、そのままで再生可能な完成データを編集するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】この発明の実施形態である通信カラオケ装置を含む通信カラオケ配信システムの構成を示す図
【図2】同通信カラオケ配信システムの配信センタのファイル構成を示す図
【図3】前記通信カラオケ装置のブロック図
【図4】同通信カラオケ装置で用いられる楽曲データおよびICMデータの構成を示す図
【図5】端末装置(通信カラオケ装置またはローカルホスト)と配信センタ間のICMデータダウンロード動作を示すフローチャート
【図6】前記通信カラオケ装置のICM再生のスケジュールテーブルを示す図
【図7】同通信カラオケ装置のICM再生動作を示すフローチャート
【図8】前記端末装置のICM編集用データの入力装置の例を示す図
【図9】同端末装置におけるICMデータ編集動作を示すフローチャート
【図10】同端末装置におけるICMデータ編集動作を示すフローチャート
【図11】編集されるICMデータの例を示す図
【符号の説明】
【0047】
1…配信センタ
2…記憶装置
3…通信回線
4…ローカルホスト
5…入力装置
7…通信カラオケ装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報や宣伝広告を再生する情報サービスデータを配信センタからダウンロードして上映するカラオケ装置において、
前記配信センタに対して自己の装置種類データを送信する手段と、
該自己の装置種類データに対応して選択された情報サービスデータを受信する手段と、
受信した情報サービスデータを該情報サービスデータの種類を示す選択データと対応づけて複数記憶する記憶手段と、
選択データを指示する選択データ指示手段と、
該指示された選択データに基づいて前記記憶手段から対応する情報サービスデータを検索する検索手段と、
該検索された情報サービスデータを再生する再生手段と、
を備えたことを特徴とするカラオケ装置。
【請求項2】
情報や宣伝広告を再生する情報サービスデータを配信センタからダウンロードして上映する端末装置において、
前記配信センタに対して自己の装置種類データを送信する手段と、
該自己の装置種類データに対応して選択された情報サービスデータを受信する手段と、
受信した情報サービスデータを該情報サービスデータの種類を示す選択データと対応づけて複数記憶する記憶手段と、
選択データを指示する選択データ指示手段と、
該指示された選択データに基づいて前記記憶手段から対応する情報サービスデータを検索する検索手段と、
該検索された情報サービスデータを再生する再生手段と、
を備えたことを特徴とする端末装置。
【請求項1】
情報や宣伝広告を再生する情報サービスデータを配信センタからダウンロードして上映するカラオケ装置において、
前記配信センタに対して自己の装置種類データを送信する手段と、
該自己の装置種類データに対応して選択された情報サービスデータを受信する手段と、
受信した情報サービスデータを該情報サービスデータの種類を示す選択データと対応づけて複数記憶する記憶手段と、
選択データを指示する選択データ指示手段と、
該指示された選択データに基づいて前記記憶手段から対応する情報サービスデータを検索する検索手段と、
該検索された情報サービスデータを再生する再生手段と、
を備えたことを特徴とするカラオケ装置。
【請求項2】
情報や宣伝広告を再生する情報サービスデータを配信センタからダウンロードして上映する端末装置において、
前記配信センタに対して自己の装置種類データを送信する手段と、
該自己の装置種類データに対応して選択された情報サービスデータを受信する手段と、
受信した情報サービスデータを該情報サービスデータの種類を示す選択データと対応づけて複数記憶する記憶手段と、
選択データを指示する選択データ指示手段と、
該指示された選択データに基づいて前記記憶手段から対応する情報サービスデータを検索する検索手段と、
該検索された情報サービスデータを再生する再生手段と、
を備えたことを特徴とする端末装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2006−133805(P2006−133805A)
【公開日】平成18年5月25日(2006.5.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−7946(P2006−7946)
【出願日】平成18年1月16日(2006.1.16)
【分割の表示】特願平8−73458の分割
【原出願日】平成8年3月28日(1996.3.28)
【出願人】(000004075)ヤマハ株式会社 (5,930)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年5月25日(2006.5.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年1月16日(2006.1.16)
【分割の表示】特願平8−73458の分割
【原出願日】平成8年3月28日(1996.3.28)
【出願人】(000004075)ヤマハ株式会社 (5,930)
【Fターム(参考)】
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