説明

カラーフィルタ、液晶表示装置およびカラーフィルタの製造方法

【課題】生産性に優れながら、十分なセルギャップを得ることができ、かつ表示品位の低下が少ないカラーフィルタなどを提供する。
【解決手段】基板と、前記基板上にこの順に形成される第1〜第3の着色層と、を有し、表示領域に隣接して額縁部が形成されるカラーフィルタであって、前記第1〜第3の着色層を用いてブラックマトリクス、画素部、前記額縁部を構成し、前記表示領域にある前記第1〜第3の着色層が積層して、メイン柱を構成し、前記表示領域にある前記第1〜第3の着色層のうち、2以上の着色層が積層してなり、前記メイン柱より低いサブ柱を構成し、前記額縁部にある前記第1〜第3の着色層のうち、2以上の着色層が積層してなり、前記サブ柱よりも低い額縁柱を構成することを特徴とするカラーフィルタである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶表示装置、特にVA方式、TN方式、又はIPS方式の液晶テレビに用いられるカラーフィルタ等に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置は、カラーフィルタ等の表示側基板と液晶駆動側基板とを対向させ、両者の間に液晶層を形成し、液晶駆動側基板により液晶層内の液晶分子の配列を電気的に制御して表示側基板の透過光又は反射光の量を選択的に変化させ、表示を行うものである。
【0003】
現在、カラーフィルタは、液晶の配向方式により、以下のような層構成が一般的である。すなわち、VA(Vertical Alignment)方式においては、ブラックマトリクス層+着色層(RGB)+透明電極層+柱+リブの層構成であり、TN(Twisted Nematic)方式では、ブラックマトリクス層+着色層(RGB)+透明電極層+柱であり、IPS(In Plane Switching)方式では、ブラックマトリクス層+着色層+オーバーコート層+柱の層構成である。液晶テレビの低価格化のニーズは強く、カラーフィルタに対するコストダウンが求められている。カラーフィルタを低コスト化する方法として、ガラスや感光性樹脂といった材料の低コスト化が挙げられるが、さらなる低コスト化が求められている。
【0004】
また、カラーフィルタを低コスト化する方法として、層構成を削減することによる工程数を削減する方法は、非常に有用な方法であり、これまで、着色層を積層して柱(フォトスペーサーとも呼ばれる)の代わりとすることで、工程を削減する方法が提案されている(特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−90191号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、カラーフィルタの低価格化はさらに求められており、さらにカラーフィルタの製造工程を削減し、生産性を向上することが求められている。
【0007】
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたもので、生産性に優れながら、十分なセルギャップを得ることができ、かつ表示品位の低下が少ないカラーフィルタなどを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前述した目的を達成するための本発明は、以下のとおりである。
(1)基板と、前記基板上にこの順に形成される第1の着色層、第2の着色層及び第3の着色層と、を少なくとも有し、表示領域に隣接して額縁部が形成されるカラーフィルタであって、前記表示領域にある前記第1の着色層、前記第2の着色層及び前記第3の着色層のうち2つの着色層が積層して、ブラックマトリクスを構成し、前記表示領域にある前記第1の着色層、前記第2の着色層及び前記第3の着色層のうちいずれか1つの着色層により、画素部を構成し前記第1の着色層、前記第2の着色層及び前記第3の着色層のうち2以上の着色層が積層して、前記額縁部を構成し、前記表示領域にある前記第1の着色層、前記第2の着色層及び前記第3の着色層が積層して、メイン柱を構成し、前記表示領域にある前記第1の着色層、前記第2の着色層及び前記第3の着色層のうち、2以上の着色層が積層して、前記メイン柱より低いサブ柱を構成し、前記額縁部にある前記第1の着色層、前記第2の着色層及び前記第3の着色層のうち、2以上の着色層が積層して、前記メイン柱より低い額縁柱を構成することを特徴とするカラーフィルタ。
(2)前記サブ柱を構成する前記第3の着色層の底面積が、前記メイン柱を形成する前記第3の着色層よりも小さいことを特徴とする(1)に記載のカラーフィルタ。
(3)前記サブ柱を構成する前記第2の着色層が、前記画素部を形成する前記第2の着色層から離れた突起状であることを特徴とする(1)に記載のカラーフィルタ。
(4)前記サブ柱を構成する前記第2の着色層の幅が、前記メイン柱を構成する前記第2の着色層の幅より、狭いことを特徴とする(1)に記載のカラーフィルタ。
(5)前記サブ柱を構成する前記第1の着色層及び/又は前記第2の着色層に、孔部が設けられていることを特徴とする(1)に記載のカラーフィルタ。
(6)前記サブ柱を構成する前記第1の着色層の厚さが、前記メイン柱を構成する前記第1の着色層の厚さよりも薄いことを特徴とする(1)に記載のカラーフィルタ。
(7)前記サブ柱を構成する前記第2の着色層の厚さが、前記メイン柱を構成する前記第2の着色層の厚さよりも薄いことを特徴とする(1)に記載のカラーフィルタ。
(8)さらに、前記基板上に前記第3の着色層の次に形成される第4の着色層を有し、前記表示領域にある前記第1の着色層、前記第2の着色層、前記第3の着色層及び前記第4の着色層のうち2つの着色層が積層して、ブラックマトリクスを構成し、前記表示領域にある前記第1の着色層、前記第2の着色層、前記第3の着色層及び前記第4の着色層のうちいずれか1つの着色層により、画素部を構成し前記第1の着色層、前記第2の着色層、前記第3の着色層及び前記第4の着色層のうち2以上の着色層が積層して、前記額縁部を構成し、前記表示領域にある前記第1の着色層、前記第2の着色層、前記第3の着色層及び前記第4の着色層のうち、3以上の着色層が積層して、メイン柱を構成し、前記表示領域にある前記第1の着色層、前記第2の着色層、前記第3の着色層及び前記第4の着色層のうち、2以上の着色層が積層してなり、前記メイン柱より低いサブ柱を構成し、前記額縁部にある前記第1の着色層、前記第2の着色層、前記第3の着色層及び前記第4の着色層のうち、2以上の着色層が積層してなり、前記メイン柱よりも低い額縁柱を構成することを特徴とする(1)〜(7)のいずれかに記載のカラーフィルタ。
(9)前記額縁部を構成する、前記第1の着色層、前記第2の着色層、前記第3の着色層及び前記第4の着色層のうちの2以上の着色層のうち、少なくとも1つの着色層の厚さが、前記画素部を構成する前記第1の着色層、前記第2の着色層、前記第3の着色層及び前記第4の着色層のうち対応する着色層の厚さよりも薄いことを特徴とする(1)〜(8)のいずれかに記載のカラーフィルタ。
(10)さらに、前記額縁部の周縁にある周縁部に、前記第1の着色層、前記第2の着色層及び前記第3の着色層、または、前記第1の着色層、前記第2の着色層、前記第3の着色層及び第4の着色層のうち2以上の着色層が積層してなる周縁部柱を有することを特徴とする(1)〜(9)のいずれかに記載のカラーフィルタ。
(11)前記メイン柱の頂部と、前記画素部の表面との高さの差であるセルギャップが1.5〜5.0μmであることを特徴とする(1)〜(10)のいずれかに記載のカラーフィルタ。
(12)さらに、前記第1の着色層、前記第2の着色層及び前記第3の着色層、または、前記第1の着色層、前記第2の着色層、前記第3の着色層及び第4の着色層の上にオーバーコート層を有し、前記メイン柱の頂部のオーバーコート層の表面と、前記画素部の上のオーバーコート層の表面との高さの差であるセルギャップが1.5〜5.0μmであることを特徴とする(1)〜(10)のいずれかに記載のカラーフィルタ。
(13)(1)〜(12)のいずれかに記載のカラーフィルタを有することを特徴とする液晶表示装置。
(14)基板上に、少なくとも第1の着色層、第2の着色層及び第3の着色層を形成し、表示領域と、前記表示領域に隣接する額縁部と、を形成するカラーフィルタの製造方法であって、前記表示領域にある前記第1の着色層、前記第2の着色層及び前記第3の着色層のうち2つの着色層が積層して、ブラックマトリクスを構成し、前記表示領域にある前記第1の着色層、前記第2の着色層及び前記第3の着色層のうちいずれか1つの着色層により、画素部を構成し前記第1の着色層、前記第2の着色層及び前記第3の着色層のうち2以上の着色層が積層して、前記額縁部を構成し、前記表示領域にある前記第1の着色層、前記第2の着色層及び前記第3の着色層が積層して、メイン柱を構成し、前記表示領域にある前記第1の着色層、前記第2の着色層及び前記第3の着色層のうち、2以上の着色層が積層して、前記メイン柱より低いサブ柱を構成し、前記額縁部にある前記第1の着色層、前記第2の着色層及び前記第3の着色層のうち、2以上の着色層が積層して、前記メイン柱より低い額縁柱を構成することを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
(15)前記サブ柱を構成する前記第3の着色層の底面積を、前記メイン柱を形成する前記第3の着色層よりも小さいように形成することを特徴とする(14)に記載のカラーフィルタの製造方法。
(16)前記サブ柱を構成する前記第2の着色層を、前記画素部を形成する前記第2の着色層から離れた突起状に形成することを特徴とする(14)に記載のカラーフィルタの製造方法。
(17)前記サブ柱を構成する前記第2の着色層の幅を、前記メイン柱を構成する前記第2の着色層の幅より、狭く形成することを特徴とする(14)に記載のカラーフィルタの製造方法。
(18)前記サブ柱を構成する前記第1の着色層に、孔部を設けることを特徴とする(14)に記載のカラーフィルタの製造方法。
(19)階調マスクを用いて、前記サブ柱を構成する前記第1の着色層の厚さが、前記メイン柱を構成する前記第1の着色層の厚さよりも薄いように形成することを特徴とする(14)に記載のカラーフィルタの製造方法。
(20)階調マスクを用いて、前記サブ柱を構成する前記第2の着色層の厚さを、前記メイン柱を構成する前記第2の着色層の厚さよりも薄いように形成することを特徴とする(14)に記載のカラーフィルタの製造方法。
(21)さらに、前記基板上に前記第3の着色層の次に第4の着色層を形成し、前記表示領域にある前記第1の着色層、前記第2の着色層、前記第3の着色層及び前記第4の着色層のうち2つの着色層が積層して、ブラックマトリクスを構成し、前記表示領域にある前記第1の着色層、前記第2の着色層、前記第3の着色層及び前記第4の着色層のうちいずれか1つの着色層により、画素部を構成し前記第1の着色層、前記第2の着色層、前記第3の着色層及び前記第4の着色層のうち2以上の着色層が積層して、前記額縁部を構成し、前記表示領域にある前記第1の着色層、前記第2の着色層、前記第3の着色層及び前記第4の着色層のうち、3以上の着色層が積層して、メイン柱を構成し、前記表示領域にある前記第1の着色層、前記第2の着色層、前記第3の着色層及び前記第4の着色層のうち、2以上の着色層が積層してなり、前記メイン柱より低いサブ柱を構成し、前記額縁部にある前記第1の着色層、前記第2の着色層、前記第3の着色層及び前記第4の着色層のうち、2以上の着色層が積層してなり、前記メイン柱よりも低い額縁柱を構成することを特徴とする(14)〜(20)のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
(22)階調マスクを用いて、前記額縁部を構成する、前記第1の着色層、前記第2の着色層、前記第3の着色層及び第4の着色層のうちの2以上の着色層のうち、少なくとも1つの着色層の厚さを、前記画素部を構成する前記第1の着色層、前記第2の着色層、前記第3の着色層及び第4の着色層のうち対応する着色層の厚さよりも薄いように形成することを特徴とする(14)〜(21)のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
(23)さらに、前記額縁部の周縁に、前記第1の着色層、前記第2の着色層及び前記第3の着色層、または、前記第1の着色層、前記第2の着色層、前記第3の着色層及び前記第4の着色層のうち2以上の着色層が積層してなる周縁部柱を形成することを特徴とする(14)〜(22)のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
【0009】
上記構成のカラーフィルタによれば、第1、第2、第3の着色層を形成するだけで、ブラックマトリクスとメイン柱、サブ柱、額縁柱が得られるため、従来必要であった独立したブラックマトリクス形成工程及び各種の柱形成工程を省くことができ、生産性に優れたカラーフィルタを得ることができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明により、生産性に優れながら、十分なセルギャップを得ることができ、かつ表示品位の低下が少ないカラーフィルタなどを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】(a)第1の実施形態に係るカラーフィルタ1の概略平面図、(b)カラーフィルタ1の部分的な概略平面図
【図2】(a)第1の実施形態に係るカラーフィルタ1の製造工程を説明する部分斜視図、(b)(a)でのA−A’部分断面図。
【図3】図2の続きの図。
【図4】図3の続きの図。
【図5】(a)第2の実施形態に係るカラーフィルタ33の製造工程を説明する部分平面図、(b)(a)でのA−A’部分断面図であり、(c)(a)でのB−B’部分断面図。
【図6】図5の続きの図。
【図7】図6の続きの図。
【図8】(a)第3の実施形態に係るカラーフィルタ37の製造工程を説明する部分平面図、(b)(a)でのA−A’部分断面図であり、(c)(a)でのB−B’部分断面図。
【図9】図8の続きの図。
【図10】図9の続きの図。
【図11】(a)第4の実施形態に係るカラーフィルタ43の製造工程を説明する部分平面図、(b)(a)でのA−A’部分断面図であり、(c)(a)でのB−B’部分断面図。
【図12】図11の続きの図。
【図13】図12の続きの図。
【図14】(a)第5の実施形態に係るカラーフィルタ47の製造工程を説明する部分平面図、(b)(a)でのA−A’部分断面図であり、(c)(a)でのB−B’部分断面図。
【図15】図14の続きの図。
【図16】図15の続きの図。
【図17】(a)第6の実施形態に係るカラーフィルタ51の製造工程を説明する部分平面図、(b)(a)でのA−A’部分断面図であり、(c)(a)でのB−B’部分断面図。
【図18】図17の続きの図。
【図19】図18の続きの図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(第1の実施形態)
以下、図面を参照しながら、本発明の第1の実施形態について説明する。本発明のカラーフィルタは、カラーフィルタと、液晶駆動側基板(不図示)と、カラーフィルタと液晶駆動側基板との間に形成される液晶層(不図示)とを具備し、カラーフィルタと液晶駆動側基板に対し垂直または水平な方向に電界を発生させ、液晶を駆動させる液晶表示装置(不図示)におけるカラーフィルタとして説明する。つまり、VA方式においては、カラーフィルタに、さらに透明電極層(共通電極として作用する)とリブ(液晶分子の配向制御用の突起)を設け、カラーフィルタの共通電極と液晶駆動側基板の画素電極との間に、カラーフィルタに対して垂直な方向に電界を発生させる。TN方式においては、カラーフィルタに、さらに透明電極層(共通電極として作用する)を設け、カラーフィルタの共通電極と液晶駆動側基板の画素電極との間に、カラーフィルタに対して垂直な方向に電界を発生させる。また、IPS方式においては、カラーフィルタにオーバーコート層を設け、液晶駆動側基板の櫛歯状の共通電極と画素電極との間に、カラーフィルタと液晶駆動側基板に対し水平な方向に電界を発生させる。
【0013】
(カラーフィルタ1の構成)
まず、図1を参照して、第1の実施形態に係るカラーフィルタ1について説明する。図1(a)は、第1の実施形態に係るカラーフィルタ1の概略平面図であり、図1(b)は、カラーフィルタ1の部分的な概略平面図である。なお、各図面は、各構成要素を模式的に示したもので、実際の大きさや相対的な大きさの比率を正確に示したものではない。
【0014】
カラーフィルタ1は、実際の液晶表示装置にて画像などが表示される表示領域3と、表示領域3の周囲にあり液晶表示装置のベゼルに対応する額縁部6と、額縁部6のさらに周囲にあり、液晶表示装置に組み込まれる際には切断されることが多い周縁部7とに分けられる。表示領域3は、実際に液晶表示装置に組み込まれた際に、観察者から観察される領域で有り、図1(b)に示すように、赤、緑、青の画素部4と、各画素部以外の部分でのバックライト光を遮蔽し、隣接する各画素の混色を防止するためのブラックマトリクス5を有する。額縁部6は、液晶表示装置の回路や光源を隠すための遮光部分である。
【0015】
メイン柱11は、表示領域3のブラックマトリクス5にあり、カラーフィルタと対向する液晶駆動側基板との距離(セルギャップと呼ばれる)を決める柱である。
サブ柱13は、表示領域3のブラックマトリクス5にあり、カラーフィルタと液晶駆動側基板とを貼り合わせる際に、メイン柱の補助として働き、セルギャップが狭くなりすぎることを防ぐ。そのため、サブ柱13は、メイン柱11よりも低い。また、液晶パネルとした際には、メイン柱が塑性変形するほどの荷重がかからないよう、パネルを指などで押された際に、荷重を分散する効果を有する。
額縁柱15は、額縁部6にあり、液晶パネルの額縁部6付近において、セルギャップが変化するのを防ぐ。額縁柱15は、メイン柱11よりも低い。
周縁部柱17は、カラーフィルタと液晶駆動側基板とを貼り合わせる際に、周縁部7の基板に過大な荷重がかかり、破損することを防ぐ。つまり、通常の張り合わせ工程は、パネルごとに切断する前の状態で行われるため、基板が過大にたわむことを防ぐために、周縁部7にも柱が必要である。周縁部柱17は、メイン柱11よりも低い。
なお、メイン柱、サブ柱、額縁柱、周縁部柱は、図1においては円形で示されているが、前述した機能を有するのであれば形状は問わない。例えば楕円形、正方形、長方形などでもよい。
【0016】
(カラーフィルタ1の製造方法)
続いて、図2〜図4を用いて、図1に示したカラーフィルタ1の構成の詳細と製造方法について説明する。図2〜図4の(a)は、第1の実施形態に係るカラーフィルタ1の製造工程を説明する部分斜視図であり、(b)は、各(a)でのA−A’部分断面図である。また、図2〜4で図示する領域は、図1(b)で破線で囲まれた領域に対応する。
【0017】
まず、図2に示すように、基板21上に、赤色着色層23を形成する。赤色着色層23は、表示領域3においてはほぼ格子状に、額縁部6においては全面に、周縁部7においては周縁部柱17に対応する箇所に形成される。
【0018】
次に、図3に示すように、基板21及び赤色着色層23の上に、緑色着色層25を形成する。緑色着色層25は、表示領域3においてはほぼ櫛状に、額縁部6においては額縁柱15に対応する箇所に、周縁部7においては周縁部柱17に対応する箇所に形成される。
【0019】
さらに、図4に示すように、基板21、赤色着色層23及び緑色着色層25の上に、青色着色層27を形成する。青色着色層27は、表示領域3においてはほぼストライプ状に、額縁部6においては全面に、周縁部7においては周縁部柱17に対応する箇所に形成される。
【0020】
赤色着色層23、緑色着色層25、青色着色層27の形成は、感光性樹脂を塗布した後、所定の適切なパターンを有するフォトマスクを用いて露光し、現像してパターニングした後、焼成工程を経ることで形成される。赤、青、緑の各着色層23、25、27については、各色に応じた適切な着色剤等を分散し含有させた感光性樹脂を用いる。
【0021】
赤色着色層23、緑色着色層25、青色着色層27を形成した結果、表示領域3の中に、1層の着色層からなる画素部4と、着色層が2層以上積層したブラックマトリクス5と、が得られた。また、表示領域3のブラックマトリクス5において、3層の着色層が積層してなるメイン柱11と、3層の着色層が積層してなるサブ柱13が得られた。なお、サブ柱13は、2層の着色層の積層により形成されても良い。
【0022】
額縁部6においては、赤色着色層23と青色着色層27とが積層し、十分な遮光性能を持つ。また、額縁部6において、緑色着色層25が形成された箇所は、周囲の額縁部6よりも高くなり額縁柱15となる。なお、遮光性能を確保できる限り、額縁部6は、赤色着色層23と緑色着色層25の積層であっても、緑色着色層25と青色着色層27の積層であってもよい。また、額縁部6で、3色の着色層の積層であってもよいが、額縁柱15と高さの差を出すため、額縁部6を構成する着色層を、階調マスクを用いて形成し、厚さを調節する必要がある。なお、額縁柱15は、2層の着色層の積層により形成されても良い。
【0023】
なお、額縁部6をさらに薄くするため、階調マスクを用いて、額縁部6を構成する1つ以上の着色層(図4においては赤色着色層23と青色着色層27のいずれかまたは両方)の厚さを薄くしても良い。
【0024】
周縁部7においては、3層の着色層が積層してなる周縁部柱17が得られる。
【0025】
(基板21)
基板21は特に限定されるものではなく、カラーフィルタに一般的に用いられる基板を使用することができる。例えば、ホウ珪酸ガラス、アルミノホウ珪酸ガラス、無アルカリガラス、石英ガラス、合成石英ガラス、ソーダライムガラス、ホワイトサファイアなどの可撓性のない透明なリジット材、あるいは、透明樹脂フィルム、光学用樹脂フィルムなどの可撓性を有する透明なフレキシブル材を用いることができる。前記フレキシブル材としては、ポリメチルメタクリレート等のアクリル、ポリアミド、ポリアセタール、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、トリアセチルセルロース、シンジオタクティック・ポリスチレン、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、フッ素樹脂、ポリエーテルニトリル、ポリカーボネート、変性ポリフェニレンエーテル、ポリシクロヘキセン、ポリノルボルネン系樹脂、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリアリレート、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、熱可塑性ポリイミド等からなるものを挙げることができるが、一般的なプラスチックからなるものも使用可能である。特に、無アルカリガラスは、熱膨脹率の小さい素材であり、寸法安定性および高温加熱処理における特性に優れており、好ましい。
【0026】
(ブラックマトリクス5)
ブラックマトリクス5は、2層以上の着色層が積層して形成される。つまり、赤色の画素部4と緑色の画素部4との間は、赤色着色層23と緑色着色層25の積層部分がブラックマトリクス5として機能する。同様に、緑色の画素部4と青色の画素部4との間は、緑色着色層25と青色着色層27の積層部分がブラックマトリクス5として機能し、青色の画素部4と赤色の画素部4との間は、青色着色層27と赤色着色層23の積層部分がブラックマトリクス5として機能する。ブラックマトリクス5は、2色以上の着色層の積層で形成されるため、十分な光学濃度を有し、十分な遮光性能を得ることができる。
【0027】
(着色層)
赤色着色層23、緑色着色層25、青色着色層27は、顔料等の各色の着色剤を含む感光性樹脂で形成される。着色層の厚さは0.5μm〜5μmの範囲にあることが望ましい。この範囲より膜厚が小さい、あるいは大きい場合、パターニング特性などの性能を保つのが難しいからである。
【0028】
(感光性樹脂層)
各着色層に使用される感光性樹脂としては、ネガ型感光性樹脂およびポジ型感光性樹脂のいずれも用いることができる。
【0029】
ネガ型感光性樹脂は特に限定されることはなく、一般的に使用されるネガ型感光性樹脂を用いることができる。例えば、架橋型樹脂をベースとした化学増幅型感光性樹脂、具体的にはポリビニルフェノールに架橋剤を加え、さらに酸発生剤を加えた化学増幅型感光性樹脂等が挙げられる。また、アクリル系ネガ型感光性樹脂として、紫外線照射によりラジカル成分を発生する光重合開始剤と、分子内にアクリル基を有し、発生したラジカルにより重合反応を起こして硬化する成分と、その後の現像により未露光部が溶解可能となる官能基(例えば、アルカリ溶液による現像の場合は酸性基をもつ成分)とを含有するものを用いることができる。上記のアクリル基を有する成分のうち、比較的低分子量の多官能アクリル分子としては、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート(DPPA)、テトラメチルペンタトリアクリレート(TMPTA)等が挙げられる。また、高分子量の多官能アクリル分子としては、スチレン‐アクリル酸‐ベンジルメタクリレート共重合体の一部のカルボン酸基部分にエポキシ基を介してアクリル基を導入したポリマーや、メタクリル酸メチル‐スチレン‐アクリル酸共重合体等が挙げられる。
なお、ポジ型感光性樹脂も特に限定されるものではなく、一般的に使用されるものを用いることができる。具体的には、ノボラック樹脂をベース樹脂とした化学増幅型感光性樹脂等が挙げられる。
【0030】
また、感光性樹脂の塗布方法としては、例えばスピンコート法、キャスティング法、ディッピング法、バーコート法、ブレードコート法、ロールコート法、グラビアコート法、フレキソ印刷法、スプレーコート法、ダイコート法等がある。
【0031】
赤、緑、青の各着色層23、25、27に用いる感光性樹脂に含有させる着色剤も特に限定されるものではなく、一般的に使用される顔料を始めとして、種々の公知のものを適切に選択し用いることができる。
【0032】
なお、本実施形態においてカラーフィルタ1は、赤色、青色、緑色の3色の着色層のみを有するが、さらに、黄色やシアンなどの他色の着色層を設け、4色や5色の着色層を有するカラーフィルタとしてもよい。この場合、柱やブラックマトリックスを構成する着色層は赤色、緑色、青色の3色に限らない。例えば、メイン柱部を赤色+青色+黄色+シアンの4つの着色層で構成してもよいし、額縁部を赤色+シアンで構成してもよい。
【0033】
(オーバーコート層)
オーバーコート層は、カラーフィルタ1をIPS方式の液晶表示装置に使用する場合に、各着色層を覆うように形成される。オーバーコート層は、可視光域で透明な樹脂膜、もしくは無機膜で形成される。樹脂膜の場合、通常0.5μm〜2.5μm程度の厚さを有し、感光性樹脂あるいは熱硬化性樹脂を用いて形成される。オーバーコート層を感光性樹脂にて形成する場合、感光性樹脂を塗布した後、露光し、現像、焼成することにより形成される。上記の感光性樹脂としては、ネガ型感光性樹脂およびポジ型感光性樹脂のいずれも用いることができる。オーバーコート層を熱硬化性樹脂にて形成する場合には、熱硬化性樹脂を塗布した後、焼成することで形成される。オーバーコート層を無機膜で形成する場合、酸化ケイ素膜、窒化ケイ素膜等の透明無機膜を、スパッタリング法、真空蒸着法、CVD法等の一般的な成膜方法を用いて形成する。透明無機膜の膜厚は、通常0.05〜2.0μm程度である。
【0034】
(セルギャップ)
メイン柱11と、画素部4を構成する着色層(例えば赤色着色層23)の最表面の高さの差であるセルギャップは、1.5〜5.0μmであることが好ましい。セルギャップの値が液晶層の厚さとなるため、セルギャップが1.5μmより低いとセルギャップの制御が難しく、5.0μmより高いとメイン柱の形成が困難になるためである。画面表示の高速応答が求められる場合には、セルギャップが小さいほうが好ましく、セルギャップを2μm程度とすることが好ましい。着色層上にオーバーコート層を設ける場合には、メイン柱11を覆うオーバーコート層と、画素部4の赤色着色層23を覆うオーバーコート層の高さの差であるセルギャップが、1.5〜5.0μmであることが好ましい。同様に、セルギャップが1.5μmより低いとセルギャップの制御が難しく、5.0μmより高いとメイン柱の形成が困難になるためである。
【0035】
(第1の実施形態の効果)
第1の実施形態によれば、3色の着色層を形成するだけで、ブラックマトリクス、メイン柱、サブ柱などを形成でき、独立したブラックマトリクス形成工程と各種の柱の形成工程を必要としないため、簡略な製造工程によりカラーフィルタを製造でき、生産性が高く、低コスト化が可能である。
【0036】
また、メイン柱11と、画素部4の赤色着色層23の高さの差であるセルギャップは、十分に高い。また、ブラックマトリクス5と額縁部6は十分な遮光性能を有する。
【0037】
(第2の実施形態)
次に、本発明のカラーフィルタの第2の実施形態について図5〜図7を用いて説明する。図5〜図7の(a)は、第2の実施形態に係るカラーフィルタ33の製造工程を説明する部分平面図であり、(b)は、(a)でのA−A’部分断面図であり、(c)は、(a)でのB−B’部分断面図である。以下の実施形態で第1の実施形態と同一の様態を果たす要素には同一の番号を付し、重複した説明は避ける。なお、図7中の破線は画素部4の領域に対応し、点線は各種柱の領域に対応する。図10、図13、図16、図19において同じである。
【0038】
第2の実施形態においては、図6(a)、(b)で示すとおり、サブ柱13を形成する箇所の緑色着色層31は、画素部4を形成する緑色着色層31から独立して離されて形成され、略円柱状または略多角柱状の略突起状に形成されている。
【0039】
第2の実施形態に係るカラーフィルタ33の製造工程を説明する。まず、図5に示すとおり、第1の実施形態と同様に、基板21の上に赤色着色層23を形成する。
【0040】
次いで、図6に示すとおり、基板21及び赤色着色層23の上に緑色着色層31を形成する。図6(a)、(b)で示すとおり、サブ柱13を形成する箇所の緑色着色層31は、画素部4を形成する緑色着色層31から独立して離されて形成され、略突起状に形成されている。
【0041】
さらに、図7に示すとおり、基板21、赤色着色層23及び緑色着色層31の上に、青色着色層27を形成する。サブ柱13を形成する箇所の青色着色層27の厚さは、メイン柱11が形成される箇所の青色着色層27よりも小さい。これは、着色層が感光性樹脂の塗布・硬化によって行われるため、同じ工程でも、塗布する箇所の形状により、積層効率に差ができ、平坦な箇所に塗布する場合は厚い着色層が形成され、略突起状の箇所に塗布する場合は、薄い着色層が形成されるからである。なお、サブ柱13を構成する青色着色層27は、図7においては画素部4を構成する青色着色層27と一体化しているが、図4に示す青色着色層27のように、他の青色着色層27から独立していても良い。
【0042】
したがって、突起上の緑色着色層31の上に形成された青色着色層27で構成されたサブ柱13は、メイン柱11よりも低くなる。
【0043】
第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を奏することができ、少ない製造工程にて、十分なセルギャップと十分な表示品位を有するカラーフィルタが得られる。
【0044】
(第3の実施形態)
次に、本発明のカラーフィルタの第3の実施形態について図8〜図10を用いて説明する。図8〜図10の(a)は、第3の実施形態に係るカラーフィルタ37の製造工程を説明する部分平面図であり、(b)は、(a)でのA−A’部分断面図であり、(c)は、(a)でのB−B’部分断面図である。
【0045】
第3の実施形態においては、図9(a)、(b)で示すとおり、サブ柱13を形成する箇所の緑色着色層35の幅は、メイン柱11を形成する箇所の緑色着色層35の幅よりも狭い。
【0046】
第3実施形態に係るカラーフィルタ37の製造工程を説明する。まず、図8に示すとおり、第1の実施形態と同様に、基板21の上に赤色着色層23を形成する。
【0047】
次いで、図9に示すとおり、基板21及び赤色着色層23の上に緑色着色層35を形成する。図9(a)、(b)で示すとおり、サブ柱13を形成する箇所の緑色着色層35の、画素部の長手方向に平行な幅は、メイン柱11を形成する箇所の緑色着色層35の、画素部の長手方向に平行な幅よりも狭い。
【0048】
さらに、図10に示すとおり、基板21、赤色着色層23及び緑色着色層35の上に、青色着色層27を形成する。サブ柱13を形成する箇所の緑色着色層35の幅は、メイン柱11を形成する箇所の緑色着色層35の幅より狭いため、サブ柱13を形成する箇所の青色着色層27の厚さは、メイン柱11が形成される箇所の青色着色層27よりもうすい。これは、幅の狭い、サブ柱13を形成する箇所の緑色着色層35の上に、青色着色層27を形成する場合は、積層効率が悪く、低くなるからである。
【0049】
したがって、幅の狭い緑色着色層35の上に形成された青色着色層27で構成されたサブ柱13は、メイン柱11よりも低くなる。
【0050】
第3の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を奏することができ、少ない製造工程にて、十分なセルギャップと十分な表示品位を有するカラーフィルタが得られる。
【0051】
(第4の実施形態)
次に、本発明のカラーフィルタの第4の実施形態について図11〜図13を用いて説明する。図11〜図13の(a)は、第4の実施形態に係るカラーフィルタ43の製造工程を説明する部分平面図であり、(b)は、(a)でのA−A’部分断面図であり、(c)は、(a)でのB−B’部分断面図である。
【0052】
第4の実施形態においては、図11(a)、(b)で示すとおり、サブ柱13を形成する箇所の赤色着色層39に、孔部41を有する。
【0053】
第4実施形態に係るカラーフィルタ43の製造工程を説明する。まず、図11に示すとおり、基板21の上に赤色着色層39を形成する。赤色着色層39のパターニングの際に、孔部41が得られるようにパターニングを行う。なお、図11では、基板21が露出する程度まで、赤色着色層39を貫通した孔部41を形成したが、孔部41は必ずしも貫通する必要はなく、単なるくぼみであっても良い。
【0054】
次いで、図12に示すとおり、基板21及び赤色着色層39の上に緑色着色層25を形成する。図12(a)、(b)で示すとおり、赤色着色層39の孔部41の存在により、サブ柱13を形成する箇所の緑色着色層25は、くぼみとなる。
【0055】
さらに、図13に示すとおり、基板21、赤色着色層39及び緑色着色層25の上に、青色着色層27を形成する。サブ柱13を形成する箇所の緑色着色層25は、くぼんでいるため、サブ柱13はメイン柱11よりも低くなる。
【0056】
第4の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を奏することができ、少ない製造工程にて、十分なセルギャップと十分な表示品位を有するカラーフィルタが得られる。なお、前述の説明では、最初に形成される赤色着色層に孔部が形成されるとしているが、次に形成される緑色着色層のサブ柱を形成する箇所に孔部を形成しても良い。その際、赤色着色層に孔部を形成してもしなくてもよい。
【0057】
(第5の実施形態)
次に、本発明のカラーフィルタの第5の実施形態について図14〜図16を用いて説明する。図14〜図16の(a)は、第5の実施形態に係るカラーフィルタ47の製造工程を説明する部分平面図であり、(b)は、(a)でのA−A’部分断面図であり、(c)は、(a)でのB−B’部分断面図である。
【0058】
第5の実施形態においては、図14(b)で示すとおり、サブ柱13を形成する箇所の赤色着色層45の厚さを、階調マスクを用いて低くする。
【0059】
第5実施形態に係るカラーフィルタ47の製造工程を説明する。まず、図14に示すとおり、基板21の上に赤色着色層45を形成する。赤色着色層45のパターニングの際に、サブ柱13を形成する箇所の赤色着色層45の厚さが薄くなるように、階調マスクを用いてパターニングを行う。階調マスクの詳細については、後述する。
【0060】
次いで、図15に示すとおり、基板21及び赤色着色層45の上に緑色着色層25を形成する。
【0061】
さらに、図16に示すとおり、基板21、赤色着色層45及び緑色着色層25の上に、青色着色層27を形成する。サブ柱13を形成する箇所の赤色着色層45の厚さが薄いため、サブ柱13はメイン柱11よりも低くなる。
【0062】
第5の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を奏することができ、少ない製造工程にて、十分なセルギャップと十分な表示品位を有するカラーフィルタが得られる。
【0063】
(第6の実施形態)
次に、本発明のカラーフィルタの第6の実施形態について図17〜図19を用いて説明する。図17〜図19の(a)は、第6の実施形態に係るカラーフィルタ51の製造工程を説明する部分平面図であり、(b)は、(a)でのA−A’部分断面図であり、(c)は、(a)でのB−B’部分断面図である。
【0064】
第6の実施形態においては、図18(b)で示すとおり、サブ柱13を形成する箇所の緑色着色層49の厚さを、階調マスクを用いて低くする。
【0065】
第6実施形態に係るカラーフィルタ51の製造工程を説明する。まず、図17に示すとおり、第1の実施形態と同様に、基板21の上に赤色着色層23を形成する。
【0066】
次いで、図18に示すとおり、基板21及び赤色着色層23の上に緑色着色層49を形成する。緑色着色層49のパターニングの際に、サブ柱13を形成する箇所の緑色着色層49の厚さが薄くなるように、階調マスクを用いてパターニングを行う。
【0067】
さらに、図19に示すとおり、基板21、赤色着色層23及び緑色着色層49の上に、青色着色層27を形成する。サブ柱13を形成する箇所の緑色着色層49の厚さが薄いため、サブ柱13はメイン柱11よりも低くなる。
【0068】
第6の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を奏することができ、少ない製造工程にて、十分なセルギャップと十分な表示品位を有するカラーフィルタが得られる。
【0069】
なお、第2〜第6の実施形態においては、周縁部7及び周縁部柱17の形成については省略したが、第2〜第6の実施形態において、カラーフィルタの製造時には周縁部7及び周縁部柱17を有していても良い。
【0070】
また、第2〜第6の実施形態においても、各カラーフィルタは、図1のような、表示領域3、額縁部6を少なくとも有する構成を有する。
【0071】
(階調マスク)
階調マスクは、透明基板と、遮光膜と、透過率調整機能を有する半透明膜とが順不同に積層され、透明基板上に遮光膜が設けられた遮光部と、透明基板上に半透明膜のみが設けられた半透過部と、透明基板上に遮光膜および半透明膜のいずれも設けられていない透過部とを有する。
【0072】
遮光膜は、実質的に露光光を透過しないものであり、露光波長における平均透過率が0.1%以下であることが好ましい。遮光膜としては、一般にカラーフィルタに用いられる遮光膜を用いることができ、例えばクロム、酸化クロム、窒化クロム、酸化窒化クロム、モリブデンシリサイド、タンタル、アルミニウム、ケイ素、酸化ケイ素、酸化窒化ケイ素などの膜が挙げられる。中でも、クロム、酸化クロム、窒化クロム、酸化窒化クロム等のクロム系膜が好適に用いられる。このようなクロム系膜は、最も使用実績があり、コスト、品質の点で好ましいからである。このクロム系膜は、単層であってもよく、2層以上が積層されたものであってもよい。
【0073】
遮光膜の膜厚としては、特に限定されるものではなく、例えばクロム膜の場合には50nm〜150nm程度とすることができる。
【0074】
遮光膜の成膜方法としては、例えばスパッタリング法、イオンプレーティング法、真空蒸着法などの物理蒸着法(PVD)が用いられる。成膜後、遮光膜のパターニングを行う。パターニング方法は特に限定されないが、通常はリソグラフィー法が用いられる。
【0075】
半透明膜を得る方法には、露光機の解像限界以下の微細なスリットやメッシュのパターンを遮光膜に形成する方法と、任意の透過率を有する膜をさらに積層する方法とのいずれかが用いられる。通常、前者の膜を用いるものをグレートーンマスクやスリットマスク、後者の膜を用いるものをハーフトーンマスクやスタックドレイヤーマスクなどと呼ぶ。
【0076】
ハーフトーンマスクに使用される任意の透過率を有する半透明膜としては、例えばクロム、モリブデンシリサイド、タンタル、アルミニウム、ケイ素等の酸化物、窒化物、炭化物などの膜が挙げられる。半透明膜および遮光膜を同一エッチング設備、工程でパターニングし得るという利点から、半透明膜と遮光膜が同系の材料からなる膜であることが好ましい。前述するように遮光膜がクロム系膜であることが好ましいことから、半透明膜も、酸化クロム、窒化クロム、酸化窒化クロム、酸化窒化炭化クロムなどのクロム系膜であることが好ましい。また、これらのクロム系膜は、機械的強度に優れており、さらには安定しているため、長時間の使用に耐えうるマスクとすることができる。
【0077】
また、半透明膜は、単層であってもよく、複数の層で構成されていてもよい。これにより、複数の透過率を有する多階調のマスクとすることができる。
【0078】
半透明膜の膜厚としては、例えばクロム膜の場合は5nm〜50nm程度とすることができ、また酸化クロム膜の場合は5nm〜150nm程度とすることができる。半透明膜の透過率はその膜厚により変わるので、膜厚を制御することで所望の透過率とすることができる。また、半透明膜が酸素、窒素、炭素などを含む場合は、その透過率は組成により変わるので、膜厚と組成とを同時にコントロールすることで所望の透過率を実現できる。
【0079】
半透明膜の成膜方法としては、例えばスパッタリング法、イオンプレーティング法、真空蒸着法などの物理蒸着法(PVD)が用いられる。例えばスパッタリング法を用いて酸化窒化炭化クロム膜を成膜する場合は、Arガス等のキャリアガス、酸素(炭酸)ガス、窒素ガスを反応装置内に導入し、Crターゲットを用いた反応性スパッタリング法にて酸化窒化炭化クロム膜を成膜することができる。この際、酸化窒化炭化クロム膜の組成の制御は、Arガス、酸素(炭酸)ガス、窒素ガスの流量の割合を制御することにより行うことができる。成膜後、パターニングを行い、半透明膜を形成する。
【0080】
以上、添付図面を参照しながら、本発明に係るカラーフィルタ等の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【実施例】
【0081】
以下、本発明について実施例を用いて具体的に説明する。
[実施例1]
1.ネガ型の感光性樹脂組成物の調製
重合槽中にメタクリル酸メチル(MMA)を63重量部、アクリル酸(AA)を12重量部、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル(HEMA)を6重量部、ジエチレングリコールジメチルエーテル(DMDG)を88重量部仕込み、攪拌し溶解させた後、2,2´−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)を7重量部添加し、均一に溶解させた。その後、窒素気流下、85℃で2時間攪拌し、更に100℃で1時間反応させた。得られた溶液に、更にメタクリル酸グリシジル(GMA)を7重量部、トリエチルアミンを0.4重量部、及びハイドロキノンを0.2重量部添加し、100℃で5時間攪拌し、共重合樹脂溶液(固形分50%)を得た。
【0082】
次に下記の材料を室温で攪拌、混合して感光性樹脂組成物とした。
<感光性樹脂組成物の組成>
・上記共重合樹脂用液(固形分50%):16重量部
・ジペンタエリスリトールペンタアクリレート(サートマー社 SR399):24重量部
・オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社 エピコート180S70):4重量部
・2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン:4重量部
・ジエチレングリコールジメチルエーテル:52重量部
【0083】
2.着色層用感光性樹脂組成物の調製
次に、下記組成の赤色用感光性樹脂組成物、緑色用感光性樹脂組成物、および青色用感光性樹脂組成物を調製した。
<赤色用感光性樹脂組成物の組成>
・C.I.ピグメントレッド254:8重量部
(BASF社「イルガーフォーレッド B-CF」)
・C.I.ピグメントイエロー150:2重量部
(バイエル社製「E‐4GN」)
・ポリスルホン酸型高分子分散剤:3重量部
・上記の感光性樹脂組成物:30重量部
・酢酸−3−メトキシブチル:57重量部
【0084】
<緑色用感光性樹脂組成物の組成>
・C.I.ピグメントグリーン36:5重量部
(アビシア社製 モナストラルグリーンθY−C)
・C.I.ピグメントイエロー150:5重量部
(バイエル社製「E‐4GN」)
・ポリスルホン酸型高分子分散剤:3重量部
・上記の感光性樹脂組成物:30重量部
・酢酸−3−メトキシブチル:57重量部
【0085】
<青色用感光性樹脂組成物の組成>
・C.I.ピグメントブルー15:6:8重量部
(大日精化工業株式会社製「Chromofine Blue 5201A」)
・C.I.ピグメントバイオレット23:2重量部
(山陽色素株式会社製「Fast Violet BLD」)
・ポリスルホン酸型高分子分散剤:3重量部
・上記の感光性樹脂組成物:30重量部
・酢酸−3−メトキシブチル:57重量部
【0086】
3.着色層の作製
(赤色着色層の作製)
透明基板として、大きさが300mm×400mm、厚みが0.7mmのガラス基板(コーニング社製EAGLE XGガラス)を準備した。この基板を定法にしたがって洗浄した後、基板の片側に、赤色用感光性樹脂組成物をスピンコート法により塗布し、100℃で3分間乾燥させた。次いで、第1の実施形態に対応したパターンを有する赤色着色層用のフォトマスクを介して、超高圧水銀ランプで露光した後、0.05wt%水酸化カリウム水溶液で現像し、その後、基板を230℃の雰囲気下に30分間の加熱処理を施すことで、厚さ約3.2μmの赤色着色層を形成した。この赤色着色層のパターンは図2のようであり、表示領域内に略格子状のパターンで、額縁部の全面を覆うパターンで、周縁部に略円柱状のパターンで形成され、長方形状(150μm×450μm)の赤色の画素部が得られる大きさとした。
【0087】
(緑色着色層の作製)
次に、緑色用感光性樹脂組成物を用いて、同様の操作により、緑色着色層を形成した。この緑色着色層は図3のようであり、表示領域内に略櫛状のパターンで、額縁部に略円柱状のパターンで、周縁部で赤色着色層上に円柱状のパターンで形成された。基板上に形成された緑色着色層の厚さは約3.2μmであったが、赤色着色層上に形成された緑色着色層の厚さは約2.6μmであった。
【0088】
(青色着色層の作製)
次に、青色用感光性樹脂組成物を用いて、同様の操作により、青色着色層を形成した。この青色着色層は図4のようであり、表示領域内に略ストライプ状のパターンで、額縁部では全面を覆うパターンで、周縁部で緑色着色層上に円柱状のパターンで形成された。基板上に形成された青色着色層の厚さは約3.2μmであったが、赤色着色層と緑色着色層とで形成されたブラックマトリックス上のメイン柱部青色着色層の厚さは約2.1μmであった。
【0089】
4.オーバーコート層の作製
着色層を形成済みの上記カラーフィルター基板に、ネガ型感光性樹脂組成物を用いて、同様の操作により、オーバーコート層を形成した。ただしオーバーコート層を露光するさいにはフォトマスクを使用しないことで、表示領域、額縁部、周縁部がオーバーコート層で覆われるようにした。オーバーコート層の厚さは周縁部で約1.5μmであった。
【0090】
[実施例2]
実施例2−1、2−2、2−3として、[実施例1]で調製した着色層用のネガ型感光性樹脂組成物を用い、第2、第3、第4の実施形態のそれぞれに対応したパターンを有するフォトマスクを用いて、カラーフィルタを作製した。
(赤色着色層の作製)
第2、第3、第4の実施形態に対応したパターンを有するフォトマスクを用い、実施例1と同様の操作によりそれぞれ、図5、図8、図11のようなパターンを形成した。赤色着色層の厚さは約2.4μmとなるように塗布条件は変更した。
(緑色着色層の作製)
第2、第3、第4の実施形態に対応したパターンを有するフォトマスクを用い、実施例1と同様の操作によりそれぞれ、図6、図9、図12のようなパターンを形成した。緑色着色層の厚さは約2.4μmとなるように塗布条件は変更した。赤色着色層上に形成された緑色着色層の厚さは約2.1μmであった。
(青色着色層の作製)
第2、第3、第4の実施形態に対応したパターンを有するフォトマスクを用い、実施例1と同様の操作によりそれぞれ、図7、図10、図13のようなパターンを形成した。青色着色層の厚さは約2.4μmとなるように塗布条件は変更した。赤色着色層と緑色着色層とで形成されたブラックマトリックス上のメイン柱部青色着色層の厚さは約1.4μmであった。
【0091】
[実施例3]
[実施例1]で調製した着色層用のネガ型感光性樹脂組成物を用い、第5の実施形態に対応したパターンを有するフォトマスクを用いて、カラーフィルタを作製した。
(赤色着色層の作製)
第5の実施形態に対応したパターンを有するフォトマスクを用い、実施例2と同様の操作により図14のようなパターンを形成した。サブ柱が形成されるブラックマトリックス部分の赤色着色層の厚さを薄くするため、当該箇所を形成するフォトマスクのパターンは光透過率16%のグレートーンパターンとした。光透過率16%のグレートーンパターンは、フォトマスク上の遮光膜に1.0μm×1.0μmサイズの略正方形透過部をx方向、y方向ともに2.5μmのピッチで配置することで形成した。赤色着色層の厚さは画素部で約2.4μm、グレートーンパターンで形成した部分で約1.9μmだった。
(緑色着色層の作製)
第5の実施形態に対応したパターンを有するフォトマスクを用い、実施例2と同様の操作によりそれぞれ、図15のようなパターンを形成した。緑色着色層の厚さは約2.4μm、赤色着色層上に形成された緑色着色層の厚さは約2.1μmであった。
(青色着色層の作製)
第5の実施形態に対応したパターンを有するフォトマスクを用い、実施例2と同様の操作によりそれぞれ、図16のようなパターンを形成した。青色着色層の厚さは約2.4μm、赤色着色層と緑色着色層とで形成されたブラックマトリックス上のメイン柱部青色着色層の厚さは約1.4μmであった。
【0092】
[比較例1]
1.ブラックマトリックス層用感光性樹脂組成物の調製
まず、下記分量の成分を混合し、サンドミルにて十分に分散し、黒色顔料分散液を調製した。
<黒色顔料分散液の組成>
・黒色顔料:23重量部
・高分子分散材(ビックケミー・ジャパン(株) Disperbyk111):2重量部
・溶剤(ジエチレングリコールジメチルエーテル):75重量部
次に、上記黒色顔料分散液を、下記分量の成分を十分混合して、遮光部用感光性樹脂組成物を得た。
<遮光部用感光性樹脂組成物の組成>
・上記黒色顔料分散液:40重量部
・実施例1の感光性樹脂組成物:25重量部
・ジエチレングリコールジメチルエーテル:35重量部
【0093】
2.カラーフィルタの作製
(ブラックマトリクスの作製)
透明基板として、大きさが300mm×400mm、厚みが0.7mmのガラス基板(コーニング社製EAGLE XGガラス)を準備した。この基板を定法にしたがって洗浄した後、基板の片側に、ブラックマトリックス層用のネガ型感光性樹脂組成物をスピンコート法により塗布し、100℃で3分間乾燥させた。次いで、ブラックマトリックス層用のフォトマスクを介して、超高圧水銀ランプで露光した後、0.05wt%水酸化カリウム水溶液で現像し、その後、基板を230℃の雰囲気下に30分間の加熱処理を施すことで、厚さ約1.2μm、線幅30μm、ピッチ150μmのブラックマトリックス層を形成した。
【0094】
(着色層の作製)
次いで、ガラス基板上にブラックマトリックスを覆うように、実施例1で調製した赤色着色層用のネガ型感光性樹脂組成物をスピンコート法により塗布し、赤色パターン用のフォトマスクを介して、露光、現像して、厚さ約2.4μmの赤色着色層を形成した。この赤色パターンは、長方形状(150μm×450μm)とした。
その後、実施例1で調製した緑色着色層用のネガ型感光性樹脂組成物、実施例1で調製した青色着色層用のネガ型感光性樹脂組成物を用いて、同様の操作により、緑色着色層、青色着色層を形成した。これにより、赤色着色層、緑色着色層、青色着色層が配列された着色層を形成した。
(柱の形成)
さらに、実施例1で調製したネガ型感光性樹脂組成物をスピンコート法により塗布し、フォトスペーサー用のフォトマスクを介して、露光、現像して、高さ約3.5μmの柱状のフォトスペーサーを形成した。
【0095】
[カラーフィルタの評価]
実施例1、2、3および比較例1のカラーフィルタ額縁部の光学濃度、メイン柱・サブ柱・額縁柱・周縁部柱の高さを測定した。
光学濃度は、オリンパス光学工業(株)製、分光測色計、OSP−SP200により測色し、分光のY値からOD(光学濃度)値を算出した。
各柱の高さは、高さプロファイルを、KLA−Tencor P−15(KLA−Tencor Japan Ltd.社製)により測定し、着色画素表面と柱部との高低差および、ガラス基板面と柱部の高低差を算出した。
実施例と比較例の評価結果を以下の表1、表2にまとめた。
【0096】
【表1】

【0097】
【表2】

【0098】
評価結果から分かるように、実施例1、2、3は、独立したブラックマトリクス形成工程やフォトスペーサー形成工程を有しないが、十分なブラックマトリクスの光学濃度を持ち、十分なセルギャップ(メイン柱の画素部最表面からの高さ)を持つカラーフィルタを得ることができた。
【符号の説明】
【0099】
1………カラーフィルタ
3………表示領域
4………画素部
5………ブラックマトリクス
6………額縁部
7………周縁部
11………メイン柱
13………サブ柱
15………額縁柱
17………周縁部柱
21………基板
23………赤色着色層
25………緑色着色層
27………青色着色層
31………緑色着色層
33………カラーフィルタ
35………緑色着色層
37………カラーフィルタ
39………赤色着色層
41………孔部
43………カラーフィルタ
45………赤色着色層
47………カラーフィルタ
49………緑色着色層
51………カラーフィルタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板上にこの順に形成される第1の着色層、第2の着色層及び第3の着色層と、
を少なくとも有し、
表示領域に隣接して額縁部が形成されるカラーフィルタであって、
前記表示領域にある前記第1の着色層、前記第2の着色層及び前記第3の着色層のうち2つの着色層が積層して、ブラックマトリクスを構成し、
前記表示領域にある前記第1の着色層、前記第2の着色層及び前記第3の着色層のうちいずれか1つの着色層により、画素部を構成し
前記第1の着色層、前記第2の着色層及び前記第3の着色層のうち2以上の着色層が積層して、前記額縁部を構成し、
前記表示領域にある前記第1の着色層、前記第2の着色層及び前記第3の着色層が積層して、メイン柱を構成し、
前記表示領域にある前記第1の着色層、前記第2の着色層及び前記第3の着色層のうち、2以上の着色層が積層して、前記メイン柱より低いサブ柱を構成し、
前記額縁部にある前記第1の着色層、前記第2の着色層及び前記第3の着色層のうち、2以上の着色層が積層して、前記メイン柱より低い額縁柱を構成する
ことを特徴とするカラーフィルタ。
【請求項2】
前記サブ柱を構成する前記第3の着色層の底面積が、前記メイン柱を形成する前記第3の着色層よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタ。
【請求項3】
前記サブ柱を構成する前記第2の着色層が、前記画素部を形成する前記第2の着色層から離れた突起状であることを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタ。
【請求項4】
前記サブ柱を構成する前記第2の着色層の幅が、前記メイン柱を構成する前記第2の着色層の幅より、狭いことを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタ。
【請求項5】
前記サブ柱を構成する前記第1の着色層及び/又は前記第2の着色層に、孔部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタ。
【請求項6】
前記サブ柱を構成する前記第1の着色層の厚さが、前記メイン柱を構成する前記第1の着色層の厚さよりも薄いことを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタ。
【請求項7】
前記サブ柱を構成する前記第2の着色層の厚さが、前記メイン柱を構成する前記第2の着色層の厚さよりも薄いことを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタ。
【請求項8】
さらに、前記基板上に前記第3の着色層の次に形成される第4の着色層を有し、
前記表示領域にある前記第1の着色層、前記第2の着色層、前記第3の着色層及び前記第4の着色層のうち2つの着色層が積層して、ブラックマトリクスを構成し、
前記表示領域にある前記第1の着色層、前記第2の着色層、前記第3の着色層及び前記第4の着色層のうちいずれか1つの着色層により、画素部を構成し
前記第1の着色層、前記第2の着色層、前記第3の着色層及び前記第4の着色層のうち2以上の着色層が積層して、前記額縁部を構成し、
前記表示領域にある前記第1の着色層、前記第2の着色層、前記第3の着色層及び前記第4の着色層のうち、3以上の着色層が積層して、メイン柱を構成し、
前記表示領域にある前記第1の着色層、前記第2の着色層、前記第3の着色層及び前記第4の着色層のうち、2以上の着色層が積層してなり、前記メイン柱より低いサブ柱を構成し、
前記額縁部にある前記第1の着色層、前記第2の着色層、前記第3の着色層及び前記第4の着色層のうち、2以上の着色層が積層してなり、前記メイン柱よりも低い額縁柱を構成する
ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のカラーフィルタ。
【請求項9】
前記額縁部を構成する、前記第1の着色層、前記第2の着色層、前記第3の着色層及び前記第4の着色層のうちの2以上の着色層のうち、少なくとも1つの着色層の厚さが、前記画素部を構成する前記第1の着色層、前記第2の着色層、前記第3の着色層及び前記第4の着色層のうち対応する着色層の厚さよりも薄いことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のカラーフィルタ。
【請求項10】
さらに、前記額縁部の周縁にある周縁部に、前記第1の着色層、前記第2の着色層及び前記第3の着色層、または、前記第1の着色層、前記第2の着色層、前記第3の着色層及び第4の着色層のうち2以上の着色層が積層してなる周縁部柱を有することを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載のカラーフィルタ。
【請求項11】
前記メイン柱の頂部と、前記画素部の表面との高さの差であるセルギャップが1.5〜5.0μmであることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載のカラーフィルタ。
【請求項12】
さらに、前記第1の着色層、前記第2の着色層及び前記第3の着色層、または、前記第1の着色層、前記第2の着色層、前記第3の着色層及び第4の着色層の上にオーバーコート層を有し、
前記メイン柱の頂部のオーバーコート層の表面と、前記画素部の上のオーバーコート層の表面との高さの差であるセルギャップが1.5〜5.0μmであることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載のカラーフィルタ。
【請求項13】
請求項1〜12のいずれか1項に記載のカラーフィルタを有することを特徴とする液晶表示装置。
【請求項14】
基板上に、少なくとも第1の着色層、第2の着色層及び第3の着色層を形成し、
表示領域と、前記表示領域に隣接する額縁部と、を形成するカラーフィルタの製造方法であって、
前記表示領域にある前記第1の着色層、前記第2の着色層及び前記第3の着色層のうち2つの着色層が積層して、ブラックマトリクスを構成し、
前記表示領域にある前記第1の着色層、前記第2の着色層及び前記第3の着色層のうちいずれか1つの着色層により、画素部を構成し
前記第1の着色層、前記第2の着色層及び前記第3の着色層のうち2以上の着色層が積層して、前記額縁部を構成し、
前記表示領域にある前記第1の着色層、前記第2の着色層及び前記第3の着色層が積層して、メイン柱を構成し、
前記表示領域にある前記第1の着色層、前記第2の着色層及び前記第3の着色層のうち、2以上の着色層が積層して、前記メイン柱より低いサブ柱を構成し、
前記額縁部にある前記第1の着色層、前記第2の着色層及び前記第3の着色層のうち、2以上の着色層が積層して、前記メイン柱より低い額縁柱を構成する
ことを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
【請求項15】
前記サブ柱を構成する前記第3の着色層の底面積を、前記メイン柱を形成する前記第3の着色層よりも小さいように形成することを特徴とする請求項14に記載のカラーフィルタの製造方法。
【請求項16】
前記サブ柱を構成する前記第2の着色層を、前記画素部を形成する前記第2の着色層から離れた突起状に形成することを特徴とする請求項14に記載のカラーフィルタの製造方法。
【請求項17】
前記サブ柱を構成する前記第2の着色層の幅を、前記メイン柱を構成する前記第2の着色層の幅より、狭く形成することを特徴とする請求項14に記載のカラーフィルタの製造方法。
【請求項18】
前記サブ柱を構成する前記第1の着色層に、孔部を設けることを特徴とする請求項14に記載のカラーフィルタの製造方法。
【請求項19】
階調マスクを用いて、前記サブ柱を構成する前記第1の着色層の厚さが、前記メイン柱を構成する前記第1の着色層の厚さよりも薄いように形成することを特徴とする請求項14に記載のカラーフィルタの製造方法。
【請求項20】
階調マスクを用いて、前記サブ柱を構成する前記第2の着色層の厚さを、前記メイン柱を構成する前記第2の着色層の厚さよりも薄いように形成することを特徴とする請求項14に記載のカラーフィルタの製造方法。
【請求項21】
さらに、前記基板上に前記第3の着色層の次に第4の着色層を形成し、
前記表示領域にある前記第1の着色層、前記第2の着色層、前記第3の着色層及び前記第4の着色層のうち2つの着色層が積層して、ブラックマトリクスを構成し、
前記表示領域にある前記第1の着色層、前記第2の着色層、前記第3の着色層及び前記第4の着色層のうちいずれか1つの着色層により、画素部を構成し
前記第1の着色層、前記第2の着色層、前記第3の着色層及び前記第4の着色層のうち2以上の着色層が積層して、前記額縁部を構成し、
前記表示領域にある前記第1の着色層、前記第2の着色層、前記第3の着色層及び前記第4の着色層のうち、3以上の着色層が積層して、メイン柱を構成し、
前記表示領域にある前記第1の着色層、前記第2の着色層、前記第3の着色層及び前記第4の着色層のうち、2以上の着色層が積層してなり、前記メイン柱より低いサブ柱を構成し、
前記額縁部にある前記第1の着色層、前記第2の着色層、前記第3の着色層及び前記第4の着色層のうち、2以上の着色層が積層してなり、前記メイン柱よりも低い額縁柱を構成する
ことを特徴とする請求項14〜20のいずれか1項に記載のカラーフィルタの製造方法。
【請求項22】
階調マスクを用いて、前記額縁部を構成する、前記第1の着色層、前記第2の着色層、前記第3の着色層及び第4の着色層のうちの2以上の着色層のうち、少なくとも1つの着色層の厚さを、前記画素部を構成する前記第1の着色層、前記第2の着色層、前記第3の着色層及び第4の着色層のうち対応する着色層の厚さよりも薄いように形成することを特徴とする請求項14〜21のいずれか1項に記載のカラーフィルタの製造方法。
【請求項23】
さらに、前記額縁部の周縁に、前記第1の着色層、前記第2の着色層及び前記第3の着色層、または、前記第1の着色層、前記第2の着色層、前記第3の着色層及び前記第4の着色層のうち2以上の着色層が積層してなる周縁部柱を形成することを特徴とする請求項14〜22のいずれか1項に記載のカラーフィルタの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2012−159757(P2012−159757A)
【公開日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−20392(P2011−20392)
【出願日】平成23年2月2日(2011.2.2)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】