説明

カラー陰極線管、色選別機構及びカラー陰極線管における色選別機構の温度補償方法

【課題】製造の容易化を図り、安価に得られるカラー陰極線管、これに用いる色選別機構、さらに色選別機構の温度補償方法を提供するものである。
【解決手段】陰極線管体内に電子銃と蛍光面と色選別機構を有してなる陰極線管であって、色選別機構45は、支持フレーム60に支持された色選別用電極薄板63と、支持フレーム60の複数箇所にスプリングホルダー65A、65B、71C、71Dを介して取り付けられた支持スプリング68A〜68Dとを有し、所要のスプリングホルダー65A、65Bがラテラルバイメタル構造で形成され成る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カラー陰極線管とその色選別機構、及びカラー陰極線管における色選別機構の温度補償方法に関する。
【背景技術】
【0002】
通常、図5に示すように、カラー陰極線管1は、陰極線管体2の前面パネル3の内面に赤(R),緑(G)及び青(B)の蛍光体層からなるカラー蛍光面4が形成され、このカラー蛍光面4に対向して色選別機構5が配置され、ネック部6内に電子銃7が配置されて成る。色選別機構5は、これに取り付けられている支持スプリング(図示せず)の先端の嵌合孔を、パネル3の内側壁に一体のパネルピン13に嵌合させてパネル3に支持している。カラー陰極線管1では、電子銃7から出射したRGBに対応した電子ビーム8〔8R,8G,8B〕が色選別機構5を通過して所要の赤蛍光体層、緑蛍光体層及び青蛍光体層に照射される。各電子ビーム8R,8G,8Bはファンネル部9の外側に配置された偏向ヨーク10により水平、垂直方向に走査され、所要のカラー画像を表示する。図では理解を容易にするために3つの電子ビーム8R,8G,8Bを1本の電子ビーム8で代表して示している。
【0003】
カラー陰極線管1においては、動作時に電子ビーム8が色選別機構5に照射されることにより、色選別機構5が熱膨張し、電子ビーム8のカラー蛍光面4への到達位置が変位し、特に画面周辺で色ずれを起こす。この色ずれを回避するために、熱膨張したときには色選別機構をカラー蛍光面4側に変移させている。
【0004】
すなわち、図6の模式図で示すように、前面パネル3の内面に赤蛍光体層4R、緑蛍光体層4G、青蛍光体層4Bからなるカラー蛍光面4が形成され、このカラー蛍光面4にグリルハイトGHを隔てて色選別機構5が配置される。カラー蛍光面4の各色蛍光体層4R,4G,4Bは画面垂直方向(紙面に垂直方向)に延びるストライプ状に形成されている。色選別機構5は、画面垂直方向に沿って延びる多数のグリッド素体11がスリット状の電子ビーム透過孔12を形成するように画面水平方向に配列された色選別用電極薄板13を、支持フレーム(図示せず)に支持されて構成されている。1つの電子ビーム透過孔12はRGB3色の蛍光体層4R、4G及び4Bに対応して形成される。
【0005】
カラー陰極線管の動作初期には、色選別機構5が実線状態にあり、電子ビーム8G(代表して緑の電子ビームを示す)は電子ビーム透過孔12を通過して緑蛍光体層4Gに照射される。動作中、色選別機構5が電子ビーム8に照射されて熱膨張すると、破線で示すように色選別用電極薄板13は膨張し、電子ビーム透過孔12が画面水平方向に位置ずれする。電子ビーム透過孔12が位置ずれすると、電子ビーム8の軌道がずれる。すなわち、位置ずれした電子ビーム透過孔12′を通過した電子ビーム8′は、本来叩くべき緑蛍光体層4Gから外れた青蛍光体層4Bを叩くことになり、色ずれを起こしユニフォミティーを劣化させる。このため、色選別機構5をカラー蛍光面4側に変移させて、電子ビーム8の軌道上に電子ビーム透過孔12が位置するようにして色選別機構5に対する温度補償をおこない、いわゆる温度ドリフトによる色ずれを回避している。
【0006】
そこで、従来から色選別機構5には温度補償機能を付加した構成が採用されている。図7に温度補償機能を付加した色選別機構の一例を示す。この色選別機構15は、アパーチャグリルと呼ばれるもので、一対の相対向する支持部材16及び17と、支持部材16及び17の端部間を差し渡して接合した弾性付与部材18及び19からなる枠型の支持フレーム20と、両支持部材16及び17間に所要に力で引っ張って架張した多数のグリッド素体11及びスリット状の電子ビーム透過孔12を有する色選別用電極薄板21とから構成される。各支持部材16、17及び弾性付与部材18、19には、スプリングホルダー23〔23A,23B,23C,23D〕が溶接され、このスプリングホルダー23〔23A,23B,23C,23D〕に、先端にパネルピンに嵌合する嵌合孔24を有する支持スプリング25〔25A,25B,25C,25D〕が溶接される。そして、弾性付与部材18及び19の裏面、すなわち色選別用電極薄板21が取り付けられる側とは反対側の面に、弾性付与部材(低熱膨張係数)18、19と共同でバイメタル構造を構成する高熱膨張係数の温度補償部材(通称STCプレートという)26が溶着される(特許文献1参照)。
【0007】
カラー陰極線管の動作時に色選別機構15が熱膨張すると、STCプレート26と弾性付与部材18、19で構成されるバイメタル構造が作用して、弾性付与部材18、19が両端をカラー蛍光面側に変位するように湾曲され、一方支持スプリング25〔25A〜25D〕は一端がパネルピンにて固定されているため、結果として色選別機構15をカラー蛍光面側に変位させ、温度補償を行っている。
【0008】
また、図8に示すように、スプリンホルダー23を2枚の熱膨張係数の異なる材料板を平面接合してバイメタル構造となして、温度補償機能を持たせた色選別機構も提案されている。このスプリングホルダー23では、支持スプリング25が取り付けられる側を高熱膨張係数の材料板27とし、支持フレームに取り付けられる側を低熱膨張材料板28として平面接合される。スプリングホルダー23が熱膨張することにより、スプリングホルダー23は内側に湾曲し、これがために、色選別機構はカラー蛍光面側に変移し、温度補償がなされる。
【0009】
一方、色選別機構として、図9に示すようなシャドウマスクと呼ばれる色選別機構も知られている。このシャドウマスク31は、プレス成形された枠型の支持フレーム32上に、多数の電子ビーム透過孔33を有する色選別用電極薄板34を取り付けて構成される。支持フレーム32の側面には、直接に先端にパネルピン嵌合する嵌合孔35を有する複数の支持スプリング36が溶接される。このシャドウマスク31では、図10に示すように、支持スプリング36が熱膨張係数の異なる材料板38及び39を側面で接合した、いわゆるラテラル接合のバイメタル構造で形成される。カラー蛍光面側が高熱膨張の材料板38であり、反対側が低熱膨張係数の材料板39である。
【0010】
このシャドウマスク31においては、熱膨張すると、支持スプリング36が図11に示すように、実線図示状態aから破線図示状態bに湾曲するが、支持スプリング36の基部が支持フレ−ム32に溶接部40を水平にして溶着されているので、その溶着部40を水平に維持するために、鎖線図示状態cにシャドウマスク31を変移することになる。すなわち、シャドウマスク31は、カラー蛍光面側に変移し、温度補償している。
【0011】
【特許文献1】特開2000−182529号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
ところで、前述したアパーチャグリル15において、スプリングホルダー23に平面接合型のバイメタル構造を用いた場合、このバイメタル構造のスプリングホルダー23はカラー陰極線管の真空中に配置されるため、接合面からのガス漏れが厳禁とされる。そのため、平面接合型バイメタルのスプリングホルダー23の作製においては、1000℃以上の圧接条件が不可欠となり、加工コストが高くなる。また、平面接合型のバイメタルは、一般的な温度制御用の接点材であるが、板厚の薄いものが大半であるため、スプリングホルダー用の板厚2mm〜3mmの材料は特注となり割高になっている。
【0013】
また、シャドウマスク31では、ラテラル接合型の支持スプリング36が使用されている。このラテラル接合型のバイメタルの温度変形は板厚に無関係であるが、支持スプリングとして用いた場合には、スプリング強度から板厚に制約が生じる。すなわち、スプリング強度の確保から必要な板厚が要求される。
【0014】
本発明は、上述の点に鑑み、製造の容易化を図り、安価に得られるカラー陰極線管、これに用いる色選別機構、さらにカラー陰極線管における色選別機構の温度補償方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明に係るカラー陰極線管は、陰極線管体内に電子銃と蛍光面と色選別機構を有してなる陰極線管であって、色選別機構が、支持フレームに支持された色選別用電極薄板と、支持フレームの複数箇所にスプリングホルダーを介して取り付けられた支持スプリングとを有し、所要のスプリングホルダーがラテラルバイメタル構造で形成されていることを特徴とする。
【0016】
本発明に係る色選別機構は、支持フレームに支持された色選別用電極薄板と、支持フレームの複数箇所にスプリングホルダーを介して取り付けられた支持スプリングとを有し、所要のスプリングホルダーがラテラルバイメタル構造で形成されていることを特徴とする。
【0017】
本発明に係るカラー陰極線管における色選別機構の温度補償方法は、色選別用電極薄板が支持された支持フレームの側面に、ラテラルバイメタル構造のスプリングホルダーを介して複数の支持スプリングが取り付けられた色選別機構を設け、色選別機構を、支持スプリングを介して蛍光面に対向して前面パネルの内側壁に支持し、色選別機構の温度上昇に伴って、スプリングホルダーを支持フレームの取り付け面内で変形させて、色選別機構を蛍光面側に変移させることを特徴とする。
【0018】
本発明では、色選別機構の温度補償機能を、ラテラル接合型のバイメタル構造のスプリングホルダーによって持たせている。スプリングホルダーに、ラテラル接合型のバイメタルを用いることで、材料の板厚の制約を受けることがない。ラテラル接合型のバイメタルは、例えばレーザ溶接により常温処理で製造することができる。ラテラル接合型のバイメタル構造のスプリングホルダーは、必要な補正量を確保することができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明に係るカラー陰極線管及び色選別機構によれば、製造の容易化を図ることができ、より安価にカラー陰極線管及び色選別機構を提供することができる。
本発明に係るカラー陰極線管における色選別機構の温度補償方法によれば、安価に得られる構成で必要な温度ドリフト補正を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0021】
図1に、本発明に係るカラー陰極線管の一実施の形態の概略構成を示す。本実施の形態に係るカラー陰極線管41は、陰極線管体42の前面パネル43の内面に赤(R),緑(G)及び青(B)の蛍光体層からなるカラー蛍光面44が形成され、このカラー蛍光面44に対向して後述の本実施形態の色選別機構45が配置され、ネック部46内に電子銃47が配置されて成る。色選別機構45は、これに取り付けられている支持スプリング(図示せず)の先端の嵌合孔を、パネル43の内側壁に一体のパネルピン53に嵌合させて前面パネル43に支持される。ファンネル部49の外周に電子ビーム48〔48R,48G,48B〕を水平方向及び垂直方向に走査するための偏向ヨーク50が配置される。図では理解を容易にするために3つの電子ビーム48R,48G,48Bを1本の電子ビーム48で代表して示している。
【0022】
このカラー陰極線管41では、電子銃47から出射したRGBに対応した電子ビーム48〔48R,48G,48B〕が色選別機構45を通過してカラー蛍光面44の所要の赤蛍光体層、緑蛍光体層及び青蛍光体層に照射される。各電子ビーム48R,48G,48Bは、偏向ヨーク50によりカラー蛍光面44上を水平、垂直方向に走査され、所要のカラー画像を表示する。
【0023】
図2に、本発明に係る色選別機構45の一実施の形態を示す。本実施の形態に係る色選別機構45は、いわゆるアパーチャグリルに適用した場合である。本実施の形態に係る色選別機構45は、断面L字状の一対の相対向する支持部材56及び57と、支持部材56及び57の端部間を差し渡して接合した弾性付与部材58及び59からなる枠型の支持フレーム60と、両支持部材56及び57間に所要の力で引張り架張した多数のグリッド素体61及びスリット状の電子ビーム透過孔62を有する色選別用電極薄板63とから構成される。
【0024】
そして、本実施の形態においては、特に、支持部材56及び57にラテラル接合型のバイメタル構造で形成したスプリングホルダー65〔65A,65D〕の一端が溶接などにより取り付けられ、このスプリングホルダー65〔65A,65D〕の他端にパネルピン53と嵌合する嵌合孔67を先端に有した支持スプリング68A及び68Dがそれぞれ溶接等により取り付けられる。ラテラル接合のバイメタル構造によるスプリングホルダー65A及び65Dは、図3に示すように、高熱膨張係数の材料板86と低熱膨張係数の材料板87とを並列するように側面同志を接合し、例えばレーザ溶接で接合して形成される。
【0025】
スプリンホルダー65A及び65Dは、その接合面と直交する平面、すなわち材料板86,87の平面の上端側を支持部材56、57の側面に溶接等により取り付けられる。材料板86、87の平面の下端側に支持スプリング68A、68Dが溶接等により取り付けられる。高熱膨張率の材料板86は支持スプリングの先端側に設けられ、低熱膨張率の材料板87はこれと反対側に設けられる。
【0026】
一方、弾性付与部材58及び59には、バイメタル構造でない金属板によるスプリングホルダー71B及び71Cの一端が溶接などにより取り付けられ、このスプリングホルダー71B及び71Cの他端にパネルピン53と嵌合する嵌合孔67を先端に有した支持スプリング68B及び68Cがそれぞれ溶接等により取り付けられる。また。弾性付与部材58及び59の裏面、すなわち色選別用電極薄板63が取り付けられる側とは反対側の面に、弾性付与部材(低熱膨張係数)58、59と共同でバイメタル構造を構成する高熱膨張係数の温度補償部材(通称STCプレートという)72が溶接等により取り付けられる。
【0027】
本実施の形態における色選別機構45では、温度上昇を受けたとき、ラテラル接合型バイメタル構造のスプリングホルダー65は、図4の実線図示状態から鎖線図示状態に湾曲する。しかし、支持スプリング68の先端は嵌合孔67を介してパネルピン(いわゆる位置決めピン)53に固定されているので、結果としてパネルピン53を中心に支持スプリング68が回動し、色選別機構45の全体を前面パネル内面のカラー蛍光面44側に変移する(破線図示状態参照)。すなわち、色選別機構45の温度上昇に伴って、スプリングホルダー65は、支持部材56、57の取り付け面内で変形させて色選別機構45を蛍光面44側に変移させる。従って、カラー陰極線管の動作初期、すなわち補正前の状態では色選別機構45の色選別用電極薄板63の面とカラー蛍光面44を有する前面パネル43内面との距離、すなわちグリルハイトがGH1であったのが、温度上昇により、グリルハイトがGH2(GH2<GH1)となる。これにより温度ドリフト補正ができ、色ずれを防ぎユニフォミティーの劣化を防止することができる。
【0028】
また、弾性付与部材58、59においても、STCプレート72により、温度上昇に伴って湾曲し、色選別機構45をカラー蛍光面44側へ変移させる。このSTCプレート72とラテラル接合型バイメタル構造のスプリングホルダー65との共同で、より好ましい温度ドリフト補正が行える。
【0029】
本実施の形態における色選別機構45によれば、上述したようにスプリングホルダー65〔65A,65D〕をラテラル接合型のバイメタル構造で形成している。このときのスプリングホルダー65〔65A、65D〕の温度変形は材料板86、87の板厚に無関係である。スプリングホルダー65〔65A、65D〕は支持スプリング68〔68A〜68D〕と違ってスプリング強度を考慮する必要が無く、板厚の制約を受けなくて済む。つまり、板厚の厚い材料板86、87を用いることができ、ラテラル接合に際して、常温雰囲気の中で例えばレーザ溶接により接合することができる、いわゆる常温処理が可能になる。このため、ラテラル接合が容易になり、色選別機構の製造の容易化を図ることができ、より安価に色選別機構を提供することができる。
【0030】
従って、本実施の形態に係るカラー陰極線管41によれば、上述の色選別機構45を備えることにより、製造の容易化を図ることができ、より安価にカラー陰極線管を提供することができる。
【0031】
上述の実施の形態では、本発明をアパーチャグリルに適用したが、その他、シャドウマスクにも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明に係るカラー陰極線管の一実施の形態を示す概略構成図である。
【図2】本発明に係る色選別機構の一実施の形態を示す構成図である。
【図3】本発明に係る色選別機構のスプリングホルダーの部分の拡大斜視図である。
【図4】本発明に係る色選別機構の動作説明に供する説明図である。
【図5】従来のカラー陰極線管の例を示す概略構成図である。
【図6】色選別機構の温度補償の説明に供する説明図である。
【図7】従来の色選別機構(アパーチャグリル)の一例を示す構成図である。
【図8】従来の色選別機構(アパーチャグリル)の他の例を示す平面接合型のバイメタル構造のスプリングホルダー及び支持スプリングの部分の拡大斜視図である。
【図9】従来の色選別機構(シャドウマスク)の一例を示す構成図である。
【図10】従来の色選別機構(シャドウマスク)に用いられるラテラル接合型のバイメタル構造の支持スプリングの模式図である。
【図11】ラテラル接合型のバイメタル構造の支持スプリングの動作説明図である。
【符号の説明】
【0033】
41・・カラー陰極線管、42・・陰極線管体、43・・前面パネル、44・・カラー蛍光面、45・・色選別機構、46・・ネック部、47・・電子銃、48〔48R,48G,48B〕・・電子ビーム、49・・ファンネル部、50・・偏向ヨーク、53・・パネルピン、56、57・・支持部材、58、59・・弾性付与部材、60・・支持フレーム、61・・グリッド素体、62・・電子ビーム透過孔、63・・色選別用電極薄板、65〔65A,65B〕・・ラテラル接合型バイメタル構造のスプリングホルダー、67・・嵌合孔、68〔68A,68B,68C,68D〕・・支持スプリング、71〔71C,71D〕・・スプリングホルダー、72・・STCプレート、86、87・・材料板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
陰極線管体内に電子銃と蛍光面と色選別機構を有してなる陰極線管であって、
前記色選別機構は、
支持フレームに支持された色選別用電極薄板と、
前記支持フレームの複数箇所にスプリングホルダーを介して取り付けられた支持スプリングとを有し、
所要の前記スプリングホルダーがラテラルバイメタル構造で形成されている
ことを特徴とするカラー陰極線管。
【請求項2】
前記支持フレームが、相対向する一対の支持部材と、両支持部材間に取り付けられた弾性付与部材とで形成され、
前記色選別用電極薄板が、スリット状の多数の電子ビーム透過孔が配列されるように、前記一対の支持部材の相対向する方向に延長された多数のグリッド素体を配列した電極薄板で形成され、
前記色選別用電極薄板が前記一対の支持部材間に架張されている
ことを特徴とする請求項1記載のカラー陰極線管。
【請求項3】
前記ラテラルバイメタル構造は、熱膨張係数が異なる部材が前記支持スプリングの延長方向に並列接合されている
ことを特徴とする請求項1記載のカラー陰極線管。
【請求項4】
前記ラテラルバイメタル構造のスプリングホルダーが前記支持部材に取り付けられ、
前記弾性付与部材の前記色選別用電極薄板と反対側の面に温度補償部材が取り付けられている
ことを特徴とする請求項2記載のカラー陰極線管。
【請求項5】
支持フレームに支持された色選別用電極薄板と、
前記支持フレームの複数箇所にスプリングホルダーを介して取り付けられた支持スプリングとを有し、
所要の前記スプリングホルダーがラテラルバイメタル構造で形成されている
ことを特徴とする色選別機構。
【請求項6】
前記支持フレームが、相対向する一対の支持部材と、両支持部材間に取り付けられた弾性付与部材とで形成され、
前記色選別用電極薄板が、スリット状の多数の電子ビーム透過孔が配列されるように、前記一対の支持部材の相対向する方向に延長された多数のグリッド素体を配列した電極薄板で形成され、
前記色選別用電極薄板が前記一対の支持部材間に架張されている
ことを特徴とする請求項5記載の色選別機構。
【請求項7】
前記ラテラルバイメタル構造は、熱膨張係数が異なる部材が前記支持スプリングの延長方向に並列接合されている
ことを特徴とする請求項5記載の色選別機構。
【請求項8】
前記ラテラルバイメタル構造のスプリングホルダーが前記支持部材に取り付けられ、
前記弾性付与部材の前記色選別用電極薄板と反対側の面に温度補償部材が取り付けられている
ことを特徴とする請求項6記載の色選別機構。
【請求項9】
色選別用電極薄板が支持された支持フレームの側面に、ラテラルバイメタル構造のスプリングホルダーを介して複数の支持スプリングが取り付けられた色選別機構を設け、
前記色選別機構を、支持スプリングを介して蛍光面に対向して前面パネルの内側壁に支持し、
前記色選別機構の温度上昇に伴って、スプリングホルダーを前記支持フレームの取り付け面内で変形させて、前記色選別機構を蛍光面側に変移させる
ことを特徴とするカラー陰極線管における色選別機構の温度補償方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2008−135293(P2008−135293A)
【公開日】平成20年6月12日(2008.6.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−320663(P2006−320663)
【出願日】平成18年11月28日(2006.11.28)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】