説明

カラー陰極線管

【課題】局部ドーミング現象時の色ずれの発生を防止することができるカラー陰極線管を提供する。
【解決手段】パネル中央部から赤色蛍光体の中心線までのパネルの長手方向における距離をR1、パネル中央部から青色蛍光体の中心線までのパネルの長手方向における距離をB1とし、Hp=|B1−R1|/2とし、シャドウマスクの局部ドーミング前において、パネル中央部から赤色蛍光体に対応した電子ビームの中心までのパネルの長手方向における距離をBR1、パネル中央部から青色蛍光体に対応した電子ビームの中心までのパネルの長手方向における距離をBB1とし、Bp=|BB1−BR1|/2とし、ΔS=Bp−Hpとし、ΔSとBpとの比ΔS/Bpは、前記パネルの中央部から前記端部に向かうにつれて大きくなり、パネル中央部からの距離が1/3から2/3の範囲内で最大となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テレビ受像機等に用いられるカラー陰極線管に関する。
【背景技術】
【0002】
図4(a)は、カラー陰極線管の概略構成の一例を示した断面図である。パネル1及びファンネル2によって真空に維持されたガラス容器を構成している。ガラス容器内に、シャドウマスク(色選別電極)3と、地磁気による電子ビーム4の軌道への影響を軽減する磁気シールド5と、これらを支持するフレーム6とが内蔵されている。
【0003】
ファンネル2のネック部に電子銃7が内蔵されている。電子銃7から射出された電子ビーム4は、偏向ヨーク8により偏向されて、シャドウマスク3に形成されたスロット状の開孔を通過して、パネル1の内面に形成された矩形状の蛍光体スクリーン9上を走査する。
【0004】
図4(b)はパネル1の平面図であり、パネル1を表面側から見た図である。以下説明の便宜のために、図4(a)、(b)に図示したように、管軸に垂直な水平方向軸をX軸、管軸に垂直な上下方向軸をY軸、管軸をZ軸とするXYZ−3次元直交座標系を設定する。X軸とY軸とは管軸(Z軸)上で交差する。この3次元直交座標系において、上側に向かう方向を+Y方向、パネル1の表面側から見て右側に向かう方向を+X方向とする。
【0005】
図5は、蛍光体スクリーン9の一部を示す平面図である。赤色蛍光体10R、緑色蛍光体10G及び青色蛍光体10Bを1トリオとし、これをトリオ30とする。さらに、赤色蛍光体11R、緑色蛍光体11G及び青色蛍光体11Bを1トリオとし、これをトリオ31とする。斜線部は黒色光吸収体12である。
【0006】
図5に示したように、トリオ30において、赤色蛍光体10Rの中心線のX座標をR1、緑色蛍光体10Gの中心線のX座標をG1、青色蛍光体中10Bの中心線のX座標をB1としたとき、ホールピッチ(Hp)は下記の式(1)で表される。
【0007】
式(1) Hp=|B1−R1|/2
また、トリオ31において、赤色蛍光体11Rの中心線のX座標をR2、緑色蛍光体11Gの中心線のX座標をG2、青色蛍光体中10Bの中心線のX座標をB2とする。このとき、正接ピッチ(Tp)は下記の式(2)で表される。正接ピッチ(Tp)は、蛍光体やシャドウマスクの開孔を通過した電子ビームが均等に並んでいる状態のピッチである。
【0008】
式(2) Tp=|G2−G1|/3
図6は、図5のトリオ30において、電子ビームの位置を追加した図である。電子ビーム20R、電子ビーム20G、電子ビーム20Bは、それぞれ赤色蛍光体10R、緑色蛍光体10G、青色蛍光体10Bに対応している。この3本の電子ビームにおいて、電子ビーム20Rの中心のX座標をBR1、電子ビーム20Gの中心のX座標をBG1、電子ビーム20Bの中心のX座標をBB1とする。このとき、ビームピッチ(Bp)は、下記の式(3)で表される。
【0009】
式(3) Bp=|BB1−BR1|/2
前記のような従来のカラー陰極線管においては、ドーミングによる色ズレの問題が指摘されている。カラー陰極線管が使用される条件下では、画面領域の中で明暗がある場合が多く、明るい領域では、電子ビーム4の密度が高くなり、電子ビーム4の射突エネルギーが暗い部分より相対的に大きくなる。この場合、明るい領域でシャドウマスク3が局所的に熱膨張を起こし、変形することを局部ドーミング現象という。
【0010】
局部ドーミングの発生現象について、図7を参照しながら説明する。電子銃7から射出された電子ビーム4は、シャドウマスク3を通過し、パネル1内面に形成された蛍光体スクリーン9面に到達する。射出される電子ビーム4の80%以上は、シャドウマスク3に射突してこれを加熱する。
【0011】
破線3aで示した箇所は、局部ドーミング現象が生じた箇所を表している。この箇所では、シャドウマスク3が電子ビーム4の射突エネルギーにより局所的に熱膨張し、変形している。この変形により、B点にあった開孔がC点に移動している。これにより、この開孔を通過した電子ビーム4が蛍光体スクリーン9上に射突する地点がD点からE点へ移動し、色ずれが発生する。
【0012】
ここで、図8に蛍光体スクリーン9内における各色の蛍光体位置に対する各色の電子ビーム4の相対位置を示している。前記のような局部ドーミングが発生した場合、図8(a)に示すように、赤色、緑色、青色の電子ビームはパネル1の中央方向へと移動する。また、局部ドーミング現象時には、図7に示したように、シャドウマスク3は破線3aの状態になることから、シャドウマスク3とパネル1内面との間の距離が小さくなる。このため、図8(b)に示すように、赤色に対応した電子ビームと、青色に対応した電子ビームとの間の距離が小さくなる。
【0013】
その結果、図8(a)及び(b)の状態が組み合わさり、図8(c)の状態になる。すなわち、蛍光体スクリーン9上において、パネル1の中央部に対し右側(+X側)では、3色の電子ビーム4の移動量は赤(R)<緑(G)<青(B)となり、3色間の間隔がずれ、色ずれを発生する。
【0014】
この問題を解決するための技術として、例えば特許文献1に提案されたものがある。図9は、特許文献1に提案されているビームピッチとホールピッチの関係を示す図である。図9の横軸は、蛍光体面上の中心からの距離を表している。蛍光体面上の中心からの距離は、パネル1の中央部から蛍光体スクリーン9の長手方向端部までの距離を1としたときの距離に相当する。図9の縦軸は、ビーム並び率とBM並び率との差を示している。算出式は異なるが、ビーム並び率は、前記式(3)のビームピッチ(Bp)に相当し、BM並び率は前記式(1)のホールピッチに相当する。
【0015】
図9は、蛍光体スクリーン9上の電子ビーム4の密度が均一に動作しているときを示している。特許文献1の技術は、図9に示したように、蛍光体スクリーン9の領域の2/3の位置で、ビーム並び率とBM並び率との差を最大と設定することにより、局部ドーミング現象時に発生する色ずれを防止できるとしている。
【特許文献1】特開平3−236140号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
しかしながら、前記のように、蛍光体面上の中心から2/3の位置でビーム並び率とBM並び率との差を最大としたカラー陰極線管には、以下のような問題があった。
【0017】
局部ドーミング現象に最も影響を受ける位置は、蛍光体面上の中心から2/3の位置だけでなく、後に説明するように蛍光体面上の中心から1/3〜2/3の領域に及んでいる。また、局部ドーミング現象に最も影響を受ける長手方向の中心軸上かつ1/3〜2/3の領域と、影響が小さい短手方向の末端領域とでは、局部ドーミング現象時のビーム並び率(ビームピッチBp)の変化率に差が生じる。その結果、ビーム並び率(ビームピッチBp)とBM並び率(ホールピッチHp)との差を長手方向で、かつパネル1上の2/3の距離点で最大とすると、ビーム並び率(ビームピッチBp)の変化率との相違が生じ、色ずれが発生しやすくなる。
【0018】
本発明は、前記のような従来の問題を解決するものであり、局部ドーミング現象時の色ずれの発生を防止したカラー陰極線管を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0019】
前記目的を達成するために、本発明のカラー陰極線管は、パネル内面に赤、緑、青の蛍光体がストライプ状に形成された蛍光体スクリーンと、前記蛍光体間に形成された黒色の光吸収体と、電子銃から発射された3本の電子ビームを、それぞれ赤、緑、青の前記蛍光体に対応させて照射するための開孔を設けたシャドウマスクとを備えたカラー陰極線管であって、前記パネルの長手方向において、赤、緑、青の1組の蛍光体を1トリオとし、前記1トリオにおいて、前記パネルの中央部から赤色蛍光体の中心線までの前記パネルの長手方向における距離をR1、前記パネルの中央部から青色蛍光体の中心線までの前記パネルの長手方向における距離をB1とし、ホールピッチHpを、Hp=|B1−R1|/2とし、前記シャドウマスクに局部ドーミングが生じる前の状態のときに、前記1トリオにおいて、前記パネルの中央部から赤色蛍光体に対応した前記電子ビームの中心までの前記パネルの長手方向における距離をBR1、前記パネルの中央部から青色蛍光体に対応した前記電子ビームの中心までの前記パネルの長手方向における距離をBB1とし、ビームピッチBpを、Bp=|BB1−BR1|/2とし、ピッチ差ΔSを、ΔS=Bp−Hpとし、前記パネルの長手方向において、前記パネルの中央部から前記蛍光体スクリーンの端部までの距離を1としたときに、前記ピッチ差ΔSと前記ビームピッチBpとの比ΔS/Bpは、前記パネルの中央部から前記端部に向かうにつれて大きくなり、前記パネルの中央部からの距離が1/3から2/3の範囲内で最大となることを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、局部ドーミング現象時の色ずれの発生を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
本発明のカラー陰極線管によれば、局部ドーミング現象時に、パネルの長手方向において、3色の電子ビームが大幅にミスランディングし色むら現象が最大となる領域の色ずれを補正できる。
【0022】
前記本発明のカラー陰極線管においては、前記パネルの中央部からの距離が1/3から2/3の範囲の全域において、前記ピッチ差ΔSと前記ビームピッチBpとの比ΔS/Bpは最大になっていることが好ましい。この構成によれば、色むら防止に特に有利になる。
【0023】
また、少なくとも前記パネルの中央部からの距離が1/3から2/3の範囲では、前記シャドウマスクの局部ドーミング前において、前記3本の電子ビームの前記各蛍光体への射突位置は、前記3本の電子ビームの各中心が前記各蛍光体の中心線上にある状態に比べ、前記パネルの長手方向の端部側にずらした設定になっていることが好ましい。この構成によれば、輝度の低下も最小限に抑えることができる。
【0024】
また、前記カラー陰極線管の管軸に直交する軸のうち前記パネルの長手方向の軸をX軸とすると、前記パネルの中央部からの距離が1/3から2/3の範囲内の少なくとも一部において、前記パネルの短手方向における前記ピッチ差ΔSと前記ビームピッチBpとの比ΔS/Bpは、前記パネルのX軸近傍において最大になっていることが好ましい。この構成によれば、パネルの短手方向において、3色の電子ビームが大幅にミスランディングし色むら現象が最大となる領域の色ずれを補正できる。
【0025】
また、前記1トリオにおいて、前記パネルの中央部から緑色蛍光体の中心線までの前記パネルの長手方向の距離をG1とし、前記1トリオに隣接する別の1トリオにおいて、前記パネルの中央部から緑色蛍光体の中心線までの前記パネルの長手方向における距離をG2とし、Tp=|G2−G1|/3としたときに、前記パネル全域においてTp≧Hpの関係を満足することが好ましい。この構成によれば、パネル内面とシャドウマスクとの距離のばらつきによって、電子ビームが所定の蛍光体以外の蛍光体へ射突することの防止に有利になる。
【0026】
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施の形態について説明する。カラー陰極線管の全体構成は、図4に示した従来のカラー陰極線管とほぼ同一であるので詳細な説明を省略する。また、以下の各実施の形態においても、図4(a)、(b)に示したように、管軸に垂直な水平方向軸をX軸、管軸に垂直な上下方向軸をY軸、管軸をZ軸とするXYZ−3次元直交座標系を設定する。この座標系において、上側に向かう方向を+Y方向、パネル表面側から見て右側に向かう方向を+X方向とする。さらに前記式(1)〜(3)で定義したホールピッチ(Hp)、正接ピッチ(Tp)、ビームピッチ(Bp)を用いる。
【0027】
(実施の形態1)
図1(a)の2点鎖線は、蛍光体スクリーン位置と局部ドーミングによるビームピッチの変化率の比率との関係を示す。横軸の蛍光体スクリーン位置は、パネル1の中央部から蛍光体スクリーン9の長手方向端部までの距離を1としたときの距離に相当する。このことは、図1(b)についても同様である。
【0028】
ビームピッチ変化率は、局部ドーミング前のビームピッチをBp1、局部ドーミング後のビームピッチをBp2とすると、以下の式(4)で表される。
【0029】
式(4) [(Bp2−Bp1)/Bp1]×100
縦軸の数値は、式(4)で算出されるビームピッチ変化率そのものの数値ではなく、最大のビームピッチ変化率を100%としたときのビームピッチ変化率の比率である。図1(a)から分かるように、ビームピッチ変化率(2点鎖線)は、パネル中央から周辺へかけて減少する。
【0030】
図1(a)の実線は、蛍光体スクリーン位置と局部ドーミングによる電子ビームのパネル上でのパネル中心方向への電子ビーム移動量との関係を示す。電子ビーム移動量を示す実線における縦軸の数値は、電子ビーム移動量を、最大移動量を100%としたときの比率で表したものになる。
【0031】
図1(a)において、蛍光体スクリーン位置が0付近(パネル中央付近)では、ビームピッチ変化率(2点鎖線)は大きいが、電子ビーム移動量(実線)が少ない。このため、パネル中央付近では、自色欠けは発生し難く、色むらも発生し難い。なお、自色欠けとは、蛍光体の全幅が発光せず、非発光域(欠け)が生じている状態である。自色欠けについては、後に図2を参照して改めて説明する。
【0032】
蛍光体スクリーン位置が2/3から1の範囲では、電子ビーム移動量(実線)が比較的大きく自色欠けは発生し易いが、ビームピッチ変化率(2点鎖線)が小さいため、輝度の低下はあっても顕著な色むらは発生しない。蛍光体スクリーン位置が1/3から2/3の範囲は、電子ビーム移動量(実線)が大きく自色欠けが発生し易い上に、ビームピッチ変化率(2点鎖線)も大きいので色むらが顕著に現れる領域となる。このことの詳細は、後に図2を参照しながら説明する。
【0033】
図1(b)は、蛍光体スクリーン位置と(ΔS/Bp)×100との関係を示す図である。ΔSはピッチ差であり、下記の式(5)で表される。
【0034】
式(5) ΔS=Bp−Hp
ビームピッチBpは前記式(3)で定義しており、ホールピッチHpは前記式(1)で定義している。
【0035】
図1(b)は、蛍光体スクリーン9全域に電子ビーム4が均一に動作し、点灯後数十分放置し、シャドウマスク3の熱膨張を安定させた状態を示している。本実施の形態は、蛍光体スクリーン位置が0から大きくなるにつれて、(ΔS/Bp)×100を大きくし、1/3から2/3の範囲内で(ΔS/Bp)×100を最大にするというものである。これは、前記のように、蛍光体スクリーン位置が1/3〜2/3の範囲において、色むら現象が最大となることに対応させている。(ΔS/Bp)×100の最大値は1〜2%が好ましく、図1(b)の例では、2%である。
【0036】
なお、色むら現象を防止する設定値の対象を、ΔSではなくΔS/Bpとしたのは、ビームピッチBpは画面中央から周辺へ行くにしたがって大きくすることが通常であることを考慮したためである。
【0037】
図1(b)では、蛍光体スクリーン位置が1/3から2/3の範囲内で(ΔS/Bp)×100は、一定値としている。この構成は、色むら現象が大きくなる領域の全域において、ΔS/Bpを最大にしているので、色むら防止に特に有利になる。また、色むらを防止できれば、他の構成でもよく、図1(b)の例に比べ、一定値の範囲が狭いものでもよく、最大値が極値になっていてもよい。
【0038】
図2は、局部ドーミング前後の各色蛍光体とそれらに対応する電子ビームの射突位置を説明する図である。局部ドーミング前とは、電子ビーム4の蛍光体スクリーン上での密度を均一にして点灯後数十分以上放置して、シャドウマスク3の温度分布が安定した状態をいう。
【0039】
図2の各図において、黒色光吸収体12の間に、赤色蛍光体10R、緑色蛍光体10G、青色蛍光体10Bが形成されている。赤色蛍光体10Rには電子ビーム20Rが射突し、緑色蛍光体10Gには電子ビーム20Gが射突し、青色蛍光体10Bには電子ビーム20Bが射突している。
【0040】
図2の各図には、3組分の電子ビーム(実線、破線、一点鎖線)を図示しているが、図示を見易くするため、符号は1組分の電子ビーム(実線)のみに付した。
【0041】
図2(a)は、局部ドーミング前の状態を示している。実線で示した電子ビームは、局部ドーミング前のビームピッチBpとホールピッチHpとの関係が、Bp=Hpの例を示している。実線で示した電子ビームは、局部ドーミング前は、図2(a)のように、各色蛍光体(10R、10G、10B)の中心と各色に対応する電子ビーム(20R、20G、20B)の中心とが一致している。
【0042】
図2(b)は、ビームピッチBpの変化が無いことを前提としたときに、ドーミングにより、電子ビーム(20R、20G、20B)が移動した状態を示している。図2(b)に示したように、電子ビーム(20R、20G、20B)は、画面中央方向(図の左側)に移動している。移動量は条件によって異なるが、図2(b)は、蛍光体(10R、10G、10B)の全幅が発光せず非発光域が生じている状態まで電子ビームが移動した例を示している。この状態が前記の自色欠けの生じている状態である。
【0043】
しかしながら、前記の通り、図2(b)はビームピッチBpの変化が無いことを前提としているので、図2(b)の状態は実際とは異なる。すなわち、実際には、電子ビーム(20R、20G、20B)の移動と同時にビームピッチBpも小さくなる。
【0044】
図2(c)は、電子ビーム(20R、20G、20B)の移動と同時にビームピッチBpも小さくなった状態を示している。図2(b)と図2(c)とにおいて、実線で示した電子ビーム(20R、20G、20B)同士を比較してみると、図2(c)では、赤色に対応する電子ビーム20Rと青色に対応する電子ビーム20Bとが共に、緑色に対応する電子ビーム20Gに近づいている。この状態では、各色蛍光体における電子ビームの欠け量の関係は、赤の欠け量<緑の欠け量<青の欠け量となり、色むらが発生してしまう。
【0045】
すなわち、色むらは、電子ビームの移動量が大きく、かつビームピッチBpの変化も大きい範囲で発生する。このような範囲は、図1(b)を参照して説明したように、蛍光体スクリーン位置が1/3から2/3の範囲である。
【0046】
これに対して、図2(a)において破線で示した電子ビームは、局部ドーミング前のビームピッチBpとホールピッチHpとの関係が、Bp>Hpとした例を示している。この破線で示した電子ビームにおいて、Bp=Hpとした実線の例と同じ量のビーム移動があったときの状態を、図2(b)に破線で示している。さらに、実線の例と同じ量のビームピッチの変化があったときの状態を、図2(c)に破線で示している。
【0047】
前記の通り、図2(b)の状態は、図2(a)の状態からビームピッチBpの変化が無いことを前提としている。このため、図2(b)の破線部分は、図2(a)のビームピッチBpを保ったまま、電子ビームが移動した状態になっており、各色蛍光体における電子ビームの欠け量が不均一になっている。
【0048】
一方、前記の通り、図2(c)の状態は、電子ビームの移動と同時にビームピッチBpも小さくなった状態を示している。破線の電子ビームは、あらかじめBp>Hpと設定した状態が、ドーミングによるビームピッチBpの縮小によって、Bp=Hpとなるように変位することにより、各色蛍光体における電子ビームの欠け量が均一になっている。このことにより、輝度は低下することになるが、各色蛍光体における電子ビームの欠け量は均一になるので、色むらの発生は回避することができる。
【0049】
図2(a)の1点鎖線は、より好ましい設定状態を示している。1点鎖線で示した電子ビームの設定は、局部ドーミング前における各色に対応する電子ビームの射突位置が、各色蛍光体に対し外寄り(パネル中心側と反対側)に変位した位置になるようにしたものである。これは、前記の通り、局部ドーミングによる電子ビームはパネル中心側に移動することに着眼したものである。
【0050】
図2(b)において、破線と1点鎖線とを比べてみると、あらかじめ電子ビームの射突位置を外寄りに変位させていた1点鎖線の電子ビームの位置は、破線の電子ビームの位置に比べ、各色蛍光体における電子ビームの欠け量が小さくなる位置である。一方、電子ビームの移動と同時にビームピッチBpも小さくなった図2(c)では、ドーミングによるビームピッチBpの縮小によって、各色蛍光体における電子ビームの欠け量が均一になっている。
【0051】
すなわち、1点鎖線の設定では、破線の設定と同様に各色の欠け量を均一にして色むらの発生を回避できるとともに、各色の欠け量を小さくできるので、輝度の低下も最小限に抑えることができる。
【0052】
このような設定は、前記のように、色むらが顕著に現れ易い領域、すなわち、パネル長手方向において、長手端を1として1/3〜2/3の領域において、ΔS/Bpを最大にして設定すればよい。
【0053】
以下の表1に、具体的な数値例(単位μm)を示す。プラスの数値は、各色外側においてビームが黒色吸収体に重なり合っている量、マイナスの数値は各色外側の欠け量を表している。
【0054】
【表1】

【0055】
表1の結果から分かるように、Bp>Hpとした図2の破線に相当する例は、局部ドーミング時において、各色の欠け量が等しく、色むらの発生が抑えられているといえる。Bp>Hpに加えて局部ドーミング前の電子ビームの射突位置を外寄りにした図2の1点鎖線に相当する例は、各色の欠け量が等しくかつ小さい。このため、この例では色むらの発生及び輝度低下のいずれもが抑えられているといえる。
【0056】
(実施の形態2)
図3(a)は、横軸は蛍光体スクリーン位置であり、パネル1の短手方向(Y軸方向)におけるX軸上からの距離を表している。横軸の値は、X軸上を0とし蛍光体スクリーン9の上側端部までの距離を1、下側端部までの距離を−1としたときの値を示している。このことは図3(b)についても同様である。
【0057】
縦軸は局部ドーミング現象時のビームピッチ(Bp)変化率及び電子ビーム移動量を示し、いずれもX軸上を100%としている。2点鎖線がビームピッチ(Bp)変化率であり、実線が電子ビーム移動量である。ビームピッチ(Bp)及び電子ビーム移動量共に、X軸上で最大になり、短手方向の末端に向けて小さくなる。
【0058】
また、実線及び2点鎖線で示した各値は、パネル1の長手方向(X軸方向)においては同じ位置の値である。具体的には、各値のX軸方向の位置は、パネル1の中央部から蛍光体スクリーン9の長手方向端部までの距離を1としたときに、±1/2の位置である。このことは、図3(b)についても同様である。
【0059】
図3(b)は、蛍光体スクリーン位置と(ΔS/Bp)×100との関係を示している。図3(a)に示したように、ビームピッチ(Bp)変化率は、X軸上が最大となり、短手方向末端に近づくにつれて、小さくなっている。このことに対応させて、ΔS/Bpは、X軸上で最大とし、短手方向末端に近づくにつれて、小さくしている。
【0060】
この構成は、前記実施の形態1の構成と組み合わせるのが好ましい。具体的には、実施の形態1のように、蛍光体スクリーン位置が1/3から2/3の範囲内の少なくとも一部においてΔS/Bpが最大になる構成にするとともに、ΔS/Bpが最大になっている部分においては、ΔS/BpはX軸上で最大となり、短手方向末端に近づくにつれて小さくしている構成にすればよい。
【0061】
すなわち、実施の形態1と実施の形態2とを組み合わせることにより、蛍光体スクリーン9全域において、局部ドーミング現象時とそれ以外の通常の状態において、ミスランディングによって発生する色ずれの防止ができることになる。このことにより、画面全域でコントラスト、色純度を向上させることができる。
【0062】
(実施の形態3)
パネル内面とシャドウマスクとの間の距離は、シャドウマスクの開孔を通過後の電子ビームの進行距離であるので、ビームピッチ(Bp)に比例的に影響する。一方、既知の通り、蛍光体ストライプはパネルにシャドウマスクを装着した状態で、パネル内面に塗布した蛍光体膜を電子ビームに相当する露光光線で露光し、現像することにより形成される。このため、パネル内面とシャドウマスクとの間の距離の変化は、ビームピッチ(Bp)と同様に、ホールピッチ(Hp)にも比例的に影響する。
【0063】
すなわち、パネル内面とシャドウマスクとの間の距離がばらつくと、このばらつきの量に応じて、ビームピッチ(Bp)及びホールピッチ(Hp)が変化することになる。このため、パネル内面とシャドウマスクとの間の距離がばらついても、前記のBp>Hpの関係に設定することによる色むら防止効果は変りない。
【0064】
しかしながら、パネル内面とシャドウマスクとの間の距離がばらついて、ビームピッチ(Bp)やホールピッチ(Hp)が拡大又は縮小して蛍光体の間隔が不均一になると、言い換えれば、蛍光体間の黒色光吸収体の幅が不均一になると、幅の縮小した黒色光吸収体も形成されることになる。このような黒色光吸収体は、その幅の余裕も減少し、電子ビームが所定の色以外の色の蛍光体に射突するまでの余裕が減少してしまうという問題がある。
【0065】
ここで、図5を参照しながら、ホールピッチHpと正接ピッチTpとの関係について説明する。ホールピッチHp及び正接ピッチTpについては、すでに説明したが、説明の便宜のため、改めて説明する。
【0066】
図5に示したように、トリオ30において、赤色蛍光体10Rの中心線のX座標をR1、緑色蛍光体10Gの中心線のX座標をG1、青色蛍光体中10Bの中心線のX座標をB1としたとき、ホールピッチHpは、前記式(1)の通り下記のように表される。
【0067】
Hp=|B1−R1|/2
トリオ30における緑色蛍光体10Gの中心線のX座標をG1、トリオ31における緑色蛍光体11Gの中心線のX座標をG2としたとき、正接ピッチTpは、前記式(2)の通り、下記のように表される。
【0068】
Tp=|G2−G1|/3
正接ピッチTpは、蛍光体やシャドウマスクの開孔を通過した電子ビームが均等に並んでいる状態のピッチである。すなわち、正接ピッチTpは、理想的な基準値のことである。
【0069】
なお、蛍光体の形成時において、パネル内面とシャドウマスクとの間の距離ががばらついても、G2−G1の値は設定値とほぼ同じ値を確保できる。このため、G2及びG1を実測し前記式により算出したTpの値を、基準値Tpとして取り扱うことができる。
【0070】
Hp=Tpのときは、各色蛍光体が均一ピッチで並んでいる状態である。このときは、赤色蛍光体10Rと緑色蛍光体10Gとの間、緑色蛍光体10Gと青色蛍光体中10Bとの間、及び青色蛍光体中10Bと赤色蛍光体11Rとの間における黒色光吸収体12の幅も均一である。このときの黒色光吸収体12の幅をBkとする。
【0071】
次に、各色蛍光体幅を維持したまま、Hpが増減した場合を考えてみる。Hpが1単位、例えば1μm小さくなった場合は、赤色蛍光体10Rと緑色蛍光体10Gとの間、及び緑色蛍光体10Gと青色蛍光体中10Bとの間の黒色光吸収体12の幅は、Bk−1となる。そして、青色蛍光体中10Bと赤色蛍光体11Rとの間の幅は、Bk+2となる。
【0072】
黒色光吸収体12の幅が小さいほど、電子ビームが射突すべき蛍光体以外の蛍光体に射突し易くなる。したがって、Hpが1単位小さくなった場合の最も不利な黒色光吸収体12の幅は、Bk−1となる。
【0073】
Hpが1単位減少する前後において、基準値であるTpの値は不変である。一方、Hpが1μm小さくなると、Hp=Tp−1となり、Tp>Hpの関係が成り立つ。
【0074】
次に、Hpが1単位、例えば1μm大きくなった場合は、赤色蛍光体10Rと緑色蛍光体10Gとの間、及び緑色蛍光体10Gと青色蛍光体中10Bとの間の黒色光吸収体12の幅は、Bk+1となる。そして、青色蛍光体中10Bと赤色蛍光体11Rとの間の幅はBk−2となる。この場合の最も不利な黒色光吸収体12の幅はBk−2となる。
【0075】
Hpが1単位増加する前後において、基準値であるTpの値は不変である。一方、Hpが1μm大きくなると、Hp=Tp+1となり、Tp<Hpの関係が成り立つ。
【0076】
以上より、Hpが1μm増減した場合、最も不利な黒色光吸収体12の幅は、Hpが1μm大きくなったとき、すなわちTp<HpのときのBk−2となる。したがって、Hp=Tpの基準で製造したとしても、製造ばらつきにより、Hpが1μm大きくなった場合は、黒色光吸収体12のうちその幅が減少するものについては、減少量は1μmの2倍相当分(2μm)になる。他方、Hpが1μm小さくなったとき、すなわちTp>Hpのときは、黒色光吸収体12のうちその幅が減少するものについては、減少量は1μmの等倍分(1μm)の減少に止まることになる。
【0077】
このことから、Tp>Hpの設定で製造すれば、Hpが大きくなるようにばらついても、黒色光吸収体12の幅が前記のBk−2となる部分は、あらかじめ大きく設定しているので、必要な幅を確保することが可能になる。また、Tp>Hpの設定で製造し、Hpが小さくなるようにばらついた場合は、製造後においてもTp>Hpとなる。この場合、黒色光吸収体12の幅の減少量は、Hpの減少量の等倍分に止まることになる。
【0078】
他方、Tp>Hpの設定で製造し、Hpが大きくなるようにばらついても、製造後においてTp≧Hpとなっていればよい。すなわち、Hpの増加がHp=Tpとなるまでの範囲であれば、Hpは基準値に近づき、黒色光吸収体12も基準値に近づくので、製造ばらつきは基準値に近づくように作用することになる。
【0079】
したがって、製造後においてTp≧Hpの状態になっていれば、この状態は必要な黒色光吸収体の幅が確保された状態であるといえ、ミスランディングによる色ずれに有利な状態であるといえる。
【0080】
したがって、実施の形態1の構成や、実施の形態1と実施の形態2とを組み合わせた構成に加えて、パネル全域でTp≧Hpとなるように設定すれば、色むらの発生を回避できるとともに、パネル内面とシャドウマスクとの距離のばらつきによって、電子ビームが所定の蛍光体以外の蛍光体へ射突することの防止に有利になる。
【産業上の利用可能性】
【0081】
本発明によれば、局部ドーミング現象時の色ずれの発生を防止することができるので、テレビ受像機等に用いられるカラー陰極線管に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】(a)は、局部ドーミング現象時において、パネル長手方向でかつX軸上のビームピッチ変化と電子ビーム移動量との関係を示す図、(b)は、本発明の一実施の形態に係る蛍光体スクリーン位置と、ピッチ差ΔSとビームピッチBpとの比ΔS/Bpとの関係を示す図。
【図2】(a)は局部ドーミング前における各色蛍光体とそれらに対応する電子ビームの射突位置を示す図、(b)はビームピッチBpの変化が無いことを前提としたときに、局部ドーミング後における各色蛍光体とそれらに対応する電子ビームの射突位置を示す図、(c)は局部ドーミング後における各色蛍光体とそれらに対応する電子ビームの射突位置を示す図。
【図3】(a)は蛍光体スクリーン位置と、局部ドーミング現象時のビームピッチ(Bp)変化率及び電子ビーム移動量との関係を示す図、(b)は本発明の一実施の形態に係る蛍光体スクリーン位置と、ピッチ差ΔSとビームピッチBpとの比ΔS/Bpとの関係を示す図。
【図4】(a)はカラー陰極線管の概略構成の一例を示した断面図、(b)は蛍光体スクリーン9を表面側から見た図。
【図5】蛍光体スクリーン9の一部を示す平面図。
【図6】図5のトリオ30において、電子ビームの位置を追加した図。
【図7】局部ドーミングの発生現象説明する図。
【図8】(a)は赤色、緑色、青色の電子ビームが−X方向へ移動した状態を示す図、(b)は電子ビーム間の距離が小さくなった状態を示す図、(c)は(a)及び(b)の状態が組み合わさった状態を示す図。
【図9】従来のビームピッチとホールピッチの関係の一例を示す図。
【符号の説明】
【0083】
1 パネル
2 ファンネル
3 シャドウマスク(色選別電極)
4 電子ビーム
5 磁気シールド
6 フレーム
7 電子銃
8 偏向ヨーク
9 蛍光体スクリーン
10R,11R 赤色蛍光体
10G,11G 緑色蛍光体
10B,11B 青色蛍光体
20R 赤色蛍光体に対応した電子ビーム
20G 緑色蛍光体に対応した電子ビーム
20B 青色蛍光体に対応した電子ビーム
30,31 トリオ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パネル内面に赤、緑、青の蛍光体がストライプ状に形成された蛍光体スクリーンと、
前記蛍光体間に形成された黒色の光吸収体と、
電子銃から発射された3本の電子ビームを、それぞれ赤、緑、青の前記蛍光体に対応させて照射するための開孔を設けたシャドウマスクとを備えたカラー陰極線管であって、
前記パネルの長手方向において、赤、緑、青の1組の蛍光体を1トリオとし、
前記1トリオにおいて、前記パネルの中央部から赤色蛍光体の中心線までの前記パネルの長手方向における距離をR1、前記パネルの中央部から青色蛍光体の中心線までの前記パネルの長手方向における距離をB1とし、ホールピッチHpを、
Hp=|B1−R1|/2
とし、前記シャドウマスクに局部ドーミングが生じる前の状態のときに、前記1トリオにおいて、前記パネルの中央部から赤色蛍光体に対応した前記電子ビームの中心までの前記パネルの長手方向における距離をBR1、前記パネルの中央部から青色蛍光体に対応した前記電子ビームの中心までの前記パネルの長手方向における距離をBB1とし、ビームピッチBpを、
Bp=|BB1−BR1|/2
とし、ピッチ差ΔSを、
ΔS=Bp−Hp
とし、前記パネルの長手方向において、前記パネルの中央部から前記蛍光体スクリーンの端部までの距離を1としたときに、前記ピッチ差ΔSと前記ビームピッチBpとの比ΔS/Bpは、前記パネルの中央部から前記端部に向かうにつれて大きくなり、前記パネルの中央部からの距離が1/3から2/3の範囲内で最大となることを特徴とするカラー陰極線管。
【請求項2】
前記パネルの中央部からの距離が1/3から2/3の範囲の全域において、前記ピッチ差ΔSと前記ビームピッチBpとの比ΔS/Bpは最大になっている請求項1に記載のカラー陰極線管。
【請求項3】
少なくとも前記パネルの中央部からの距離が1/3から2/3の範囲では、前記シャドウマスクの局部ドーミング前において、前記3本の電子ビームの前記各蛍光体への射突位置は、前記3本の電子ビームの各中心が前記各蛍光体の中心線上にある状態に比べ、前記パネルの長手方向の端部側にずらした設定になっている請求項1又は2に記載のカラー陰極線管。
【請求項4】
前記カラー陰極線管の管軸に直交する軸のうち前記パネルの長手方向の軸をX軸とすると、前記パネルの中央部からの距離が1/3から2/3の範囲内の少なくとも一部において、前記パネルの短手方向における前記ピッチ差ΔSと前記ビームピッチBpとの比ΔS/Bpは、前記パネルのX軸近傍において最大になっている請求項1から3のいずれかに記載のカラー陰極線管。
【請求項5】
前記1トリオにおいて、前記パネルの中央部から緑色蛍光体の中心線までの前記パネルの長手方向の距離をG1とし、前記1トリオに隣接する別の1トリオにおいて、前記パネルの中央部から緑色蛍光体の中心線までの前記パネルの長手方向における距離をG2とし、
Tp=|G2−G1|/3
としたときに、
前記パネル全域においてTp≧Hpの関係を満足する請求項1から4のいずれかに記載のカラー陰極線管。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−300221(P2008−300221A)
【公開日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−145648(P2007−145648)
【出願日】平成19年5月31日(2007.5.31)
【出願人】(503217783)MT映像ディスプレイ株式会社 (176)
【Fターム(参考)】