説明

カンデサルタン・シレキセチルの改善された製造方法

【課題】有機溶媒で長時間還流攪拌が不要であり、塩化水素ガスを使用しないため危険ではなく、全体的な反応工程が温和な条件で単純化されて量産に適するうえ、特に製造収率を大きく向上させることができ、高純度のカンデサルタン・シレキセチルを製造する方法を提供する。
【解決手段】本発明のカンデサルタン・シレキセチルの製造方法は、トリチルカンデサルタン・シレキセチル化合物としての(±)−1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル−2−エトキシ−1−[[2’−(N−トリフェニルメチル−1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル]メチル−1H−ベンズイミダゾール−7−カルボキシレートからトリフェニルメタン保護基を除去する方法で、アルコールに塩化アセチルを添加した溶液を用いてトリフェニルメタン保護基を除去することにより、カンデサルタン・シレキセチルを製造する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高血圧治療剤(angiotensin2 receptor antagonist)として使われているカンデサルタン・シレキセチルの改善された製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
カンデサルタン・シレキセチル(Candesartan Cilexetil)は下記化学式1で表される。
<化学式1>
【化1】

【0003】
従来、カンデサルタン・シレキセチルの製造方法として、下記化学式2の化合物に含まれているトリフェニルメタン保護基を脱保護化して目的化合物のカンデサルタン・シレキセチルを製造する方法が用いられた。
<化学式2>
【化2】

【0004】
すなわち、下記反応式1のように、化学式2の化合物であるトリチルカンデサルタン・シレキセチル化合物としての(±)−1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル−2−エトキシ−1−[[2’−(N−トリフェニルメチル−1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル]メチル−1H−ベンズイミダゾール−7−カルボキシレートのトリフェニルメタン保護基を脱保護化してカンデサルタン・シレキセチルを製造した。
<反応式1>
【化3】

【0005】
前記反応式1のようにカンデサルタン・シレキセチルを製造する方法が特許文献1、特許文献2および特許文献3に開示されている。
特許文献1に開示された製造方法は、前記反応式1において、トリフェニルメタン保護基を除去するために1N−HClを用いて室温で1時間攪拌し、ワークアップ(work-up)した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーを用いてカンデサルタン・シレキセチルを分離することを特徴とする。
ところが、上述した従来の技術は、塩酸を過量(2.7当量)使用し、収率が低い(トリチルカンデサルタンから47%の2段階収率)という大きな欠点を持っており、カラムクロマトグラフィーを用いるために量産には適さない。
特許文献2は、特許文献1の改善された方法であって、トリフェニルメタン保護基を除去するためにメタノールに溶けている塩化水素を用いて、5℃で3.5時間攪拌してカンデサルタン・シレキセチルを製造することを特徴とする。
【0006】
ところが、このような従来の技術は、トリフェニルメタン保護基を除去するためにアルコールに溶けている塩化水素の使用により、下記化学式3で表される副産物としてのカンデサルタン・シレキセチルケトン化合物が1.0%程度と高く得られるという欠点があり、塩化水素ガスの使用が製造工程の危険性をもたらすうえ、製造工程が長くて量産に適さない。
<化学式3>
【化4】

【0007】
特許文献3は、トリメチルカンデサルタン・シレキセチル化合物を水とメタノールを用いて16.5時間還流攪拌して脱保護した後、メタノールで精製してカンデサルタン・シレキセチルの59.73%の収率と99.82%のHPLC純度で製造し、或いはトルエン、ギ酸およびメタノールを用いて10時間還流攪拌して脱保護した後、メタノールで精製してカンデサルタン・シレキセチルの66.02%の収率と99.83%のHPLC純度で製造することを特徴とする。
【0008】
ところが、前記製造方法は、トリフェニルメタン保護基を除去するために10〜16.5時間長らく還流攪拌しなければならないという欠点があり、収率が59.73%および66.02%と非常に低くて量産には適さない。
【0009】
したがって、前記反応式1によるカンデサルタン・シレキセチルの従来の製造方法は、化学式2の化合物を脱保護化する段階で長い時間の反応時間を必要とするか、或いは反応完結の後に長い製造工程を経るか、或いはシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離しなければならないなど製造工程が複雑であって、量産には適さない。
【0010】
そこで、本発明者は、前記反応式1でトリフェニルメタン保護基を除去し、カンデサルタン・シレキセチルを高い純度および収率で得るための製造方法を研究したところ、アルコールに塩化アセチルを添加した溶液を用いてトリフェニルメタン保護基を除去し、カンデサルタン・シレキセチルを製造することにより、カンデサルタン・シレキセチルの量産に適し、特に高純度および高収率で製造することができる、改善された製造方法を完成した。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】ヨーロッパ特許第459,136号明細書
【特許文献2】米国特許第5,578,733号明細書
【特許文献3】米国公開特許第2005/0250827号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の目的は、(±)−1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル−2−エトキシ−1−[[2’−(N−トリフェニルメチル−1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル]メチル−1H−ベンズイミダゾール−7−カルボキシレート化合物からトリフェニルメタン保護基を除去し、高収率および高純度で目的化合物としてのカンデサルタン・シレキセチルを製造する方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するために、本発明は、下記化学式2で表される(±)−1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル−2−エトキシ−1−[[2’−(N−トリフェニルメチル−1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル]メチル−1H−ベンズイミダゾール−7−カルボキシレート化合物からトリフェニルメタン保護基を除去することにより、下記化学式1で表される化合物としてのカンデサルタン・シレキセチルを製造する方法において、
(a)化学式2の化合物をジクロロメタン溶液に溶解させる段階と、
(b)前記ジクロロメタン溶液にアルコールと塩化アセチルとの混合溶液を添加し、反応させてトリフェニルメタン保護基を除去し、化学式1の化合物を生成させる段階と、
(c)酢酸エチルとn−ヘキサンとの混合溶媒を添加して化学式1の化合物の結晶を析出させる段階とを含んでなる、化学式1の化合物であるカンデサルタン・シレキセチルの製造方法を提供する。
<化学式1>
【化5】

<化学式2>
【化6】

本発明は、従来の技術で言及した下記反応式1による方法と同様に、トリフェニルメタン保護基を除去することにより、化学式1の化合物であるカンデサルタン・シレキセチルを製造するのである。
<反応式1>
【化7】

【0014】
本発明は、化学式2の化合物に含まれているトリフェニルメタン保護基を脱保護化するために、化学式2の化合物をジクロロメタン溶液に溶解させた後、前記ジクロロメタン溶液にアルコールと塩化アセチルとの混合溶液を添加し、反応させてトリフェニルメタン保護基を除去し、化学式1の化合物を生成させるのである。
【0015】
本発明において、化学式2の化合物を脱保護化するための反応温度は低温であることがよく、好ましくは−25℃〜25℃の範囲、さらに好ましくは−10℃〜10℃の範囲を維持することがよい。
【0016】
また、本発明は、化学式2の化合物のトリフェニルメタン保護基を脱保護化して、化学式1で表される化合物としてのカンデサルタン・シレキセチルを生成させるに際して、アルコールと塩化アセチルとの混合溶液を添加して反応させることにより、化学式2の化合物のトリフェニルメタン保護基を脱保護化して、化学式1の化合物であるカンデサルタン・シレキセチルを生成することができる。
【0017】
本発明において、化学式2の化合物のトリフェニルメタン保護基を脱保護化して、化学式1の化合物であるカンデサルタン・シレキセチルを生成させるために使用されるアルコールと塩化アセチルとの混合溶液は、塩化アセチルがアルコールと反応して塩化水素と酢酸アルキルになり、反応溶媒中で塩化水素を生成させてトリフェニルメタン保護基を除去するために作用するものであるから、従来の技術のように塩化水素ガスを別途注入する必要がなくて製造工程が安全であり、化学式2の化合物を基準として、アルコールは3倍量、塩化アセチルは1.6当量を使用することが反応時間、純度および収率を最適化することができる。
【0018】
また、本発明で化学式2の化合物を脱保護化するために使用されるアルコール溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、1−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノールまたはこれらの混合溶媒を使用することができる。
【0019】
本発明は、前記化学式2の化合物のトリフェニルメタン保護基を脱保護化して、化学式1の化合物であるカンデサルタン・シレキセチルを生成させる反応が完結すると、アルコールとジクロロメタンとの反応混合物(生成物を含む)に精製水を添加した後、水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを中性に調節して層分離させ、生成物を含んでいる有機層(下層)を得た後、有機層の溶媒を蒸留で除去し、しかる後に、酢酸エチルとn−ヘキサンを添加して、化学式1の化合物であるカンデサルタン・シレキセチル結晶を析出させて得ることができる。
【0020】
この際、結晶を析出させるために添加される酢酸エチルとn−ヘキサンの比率は、最も好ましくは化学式2の化合物の使用量を基準として酢酸エチルは3〜7倍、n−ヘキサンは8〜12倍とするとき、高収率と高純度で目的化合物としての化学式1の化合物を得ることができる。
【0021】
本発明は、析出された化学式1の化合物、すなわちカンデサルタン・シレキセチル結晶を公知の方法でアルコール溶媒を用いて精製することができ、アルコール溶媒としてはメタノール、エタノール、イソプロパノール、t−ブタノールまたはこれらの混合溶媒を使用することができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、化学式2の化合物に含まれているトリフェニルメタン保護基を除去させてカンデサルタン・シレキセチルを製造するに際して、アルコールに塩化アセチルを添加した混合溶液を用いてトリフェニルメタン保護基を除去させてカンデサルタン・シレキセチルを生成させることで、有機溶媒で長時間還流攪拌が不要であり、塩化水素ガスを使用しないため危険ではなく、全体的な反応工程が温和な条件で単純化されて量産に適するうえ、特に製造収率を大きく向上させることができ(反応収率は95.1%)、高純度(HPLC純度は99.9%以上)のカンデサルタン・シレキセチルを製造する上で有用に利用できる。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の製造方法を下記の実施例に基づいてさらに詳細に説明する。ところが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0024】
<参考実験例1>本発明に係る化学式1で表される化合物の結晶析出溶媒比率の実験
一つ目、n−ヘキサンの量を定めるために、化学式2の化合物の使用量を基準として、酢酸エチルを5倍に固定し、n−ヘキサンの量を6、8、12、14倍に変化させながら、下記実施例1と同様の方法で製造して得られた化学式1の化合物に対する収率および結晶状態は、下記表1のとおりである。
【表1】

【0025】
表1に示すように、n−ヘキサンを6倍使用した場合には目的化合物としての化学式1で表される化合物の収率が89.1%と比較的低く、n−ヘキサンを14倍使用した場合には結晶状態が不良であって、本発明で目的とする化学式1の化合物を高収率で製造するためには、化学式2の化合物の使用量を基準として酸エチルを5倍にするとき、n−ヘキサンの量を8〜12倍にした。
【0026】
二つ目、酢酸エチルの量を定めるために、化学式2の化合物の使用量を基準として、n−ヘキサンを10倍に固定し、酢酸エチルの量を1、3、7、9倍に変化させながら、下記実施例1と同様の方法で製造して得られた化学式1の化合物に対する収率および結晶状態は、下記表2のとおりである。
【表2】

【0027】
表2に示すように、酢酸エチルを1倍使用した場合には目的化合物としての化学式1の化合物を製造するための結晶状態が不良であり、酢酸エチルを9倍使用した場合には収率が88.2%と低くて、本発明で目的とする化合物1の化合物を高収率で製造するためには、化学式2の化合物の使用量を基準としてn−ヘキサンを10倍にするとき、酢酸エチルの量を3〜7倍にした。
【0028】
したがって、本発明に係る目的化合物としての化学式1の化合物を製造するための結晶析出溶媒は化学式2の化合物の使用量を基準として酢酸エチル3〜7倍とn−ヘキサン8〜12倍の混合溶媒を使用するが、この混合溶媒で析出、濾過して粗カンデサルタン・シレキセチルを得た後、イソプロパノールで精製して95.1%の高収率と高純度(HPLC純度:99.9%以上)で目的化合物としての化学式1の化合物を得ることができる。
【0029】
<実施例1>カンデサルタン・シレキセチル(化学式1)の製造
メタノール30mLに5〜10℃で塩化アセチル1.33mLを入れ、1時間攪拌して混合溶液を製造した。ジクロロメタン50mLに(±)−1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル−2−エトキシ−1−[[2’−(N−トリフェニルメチル−1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル]メチル−1H−ベンズイミダゾール−7−カルボキシレート10gを仕込み、攪拌しながら−10〜10℃に冷却した後、前記で製造した混合溶液をゆっくり添加した。反応混合物を−10〜10℃で1時間攪拌した後、精製水40mLを添加し、しかる後に、10〜15℃で水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH6.8程度に調節し、30分間攪拌した。有機層を分離した後、真空蒸留した。蒸留液に酢酸エチル50mLとn−ヘキサン100mLを添加して20〜25℃で16時間攪拌した。生成された結晶を濾過して粗カンデサルタン・シレキセチルを得た後、イソプロパノール55mLを添加して38〜42℃で24時間加熱攪拌した。反応混合物を20〜25℃に冷却した後、濾過、洗浄および乾燥させてカンデサルタン・シレキセチル6.81gを得た(収率95.1%)。
m/e 610.7(parention); 1H NMR(DMSO-d6) δ1.18(m, 1H), 1.26(m, 2H), 1.33(m,2H), 1.37(t, 3H), 1.38(d, 3H), 1.43(m, 1H), 1.60(m, 2H), 1.79(m, 2H), 4.53(m,1H), 4.57(q, 2H), 5.47(dd, 2H), 6.75(q, 1H), 6.86(d, 2H), 6.96(d, 2H), 7.18(dd,1H), 7.42(bd, 1H), 7.43(dd, 1H), 7.51(ddd, 1H), 7.59(1H), 7.60(1H), 7.70(dd,1H)
【0030】
<実施例2>カンデサルタン・シレキセチル(化学式1)の製造
メタノール30mLに5〜10℃で塩化アセチル1.33mLを入れ、1時間攪拌して混合溶液を製造した。ジクロロメタン50mLに(±)−1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル−2−エトキシ−1−[[2’−(N−トリフェニルメチル−1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル]メチル−1H−ベンズイミダゾール−7−カルボキシレート10gを仕込み、攪拌しながら−10〜10℃に冷却した後、前記で製造した混合溶液をゆっくり添加した。反応混合物を−10〜10℃で1時間攪拌した後、精製水40mLを添加し、しかる後に、10〜15℃で水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH6.9程度に調節し、30分間攪拌した。有機層を分離した後、真空蒸留した。蒸留液に酢酸エチル50mLとn−ヘキサン120mLを添加して20〜25℃で16時間攪拌した。生成された結晶を濾過して粗カンデサルタン・シレキセチルを得た後、イソプロパノール55mLを添加して38〜42℃で24時間加熱攪拌した。反応混合物を20〜25℃に冷却した後、濾過、洗浄および乾燥させてカンデサルタン・シレキセチル6.86gを得た(収率95.8%)。
【0031】
<実施例3>カンデサルタン・シレキセチル(化学式1)の製造
メタノール30mLに5〜10℃で塩化アセチル1.33mLを入れ、1時間攪拌して混合溶液を製造した。ジクロロメタン50mLに(±)−1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル−2−エトキシ−1−[[2’−(N−トリフェニルメチル−1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル]メチル−1H−ベンズイミダゾール−7−カルボキシレート10gを仕込み、攪拌しながら−10〜10℃に冷却した後、前記で製造した混合溶液をゆっくり添加した。反応混合物を−10〜10℃で1時間攪拌した後、精製水40mLを添加し、しかる後に、10〜15℃で水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH6.9程度に調節し、30分間攪拌した。有機層を分離した後、真空蒸留した。蒸留液に酢酸エチル50mLとn−ヘキサン100mLを添加して20〜25℃で16時間攪拌した。生成された結晶を濾過して粗カンデサルタン・シレキセチルを得た後、イソプロパノール55mLを添加して38〜42℃で24時間加熱攪拌した。反応混合物を20〜25℃に冷却した後、濾過、洗浄および乾燥させてカンデサルタン・シレキセチル6.77gを得た(収率94.6%)。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記化学式2の化合物である(±)−1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル−2−エトキシ−1−[[2’−(N−トリフェニルメチル−1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル]メチル−1H−ベンズイミダゾール−7−カルボキシレートからトリフェニルメタン保護基を除去することにより、下記化学式1の化合物であるカンデサルタン・シレキセチルを製造する方法において、
(a)化学式2の化合物をジクロロメタン溶液に溶解させる段階と、
(b)前記ジクロロメタン溶液にアルコールと塩化アセチルとの混合溶液を添加し、脱保護反応させてトリフェニルメタン保護基を除去し、化学式1の化合物を生成させる段階と、
(c)酢酸エチルとn−ヘキサンを添加して化学式1の化合物の結晶を析出させる段階とを含んでなる、下記化学式1の化合物であるカンデサルタン・シレキセチルの製造方法。
<化学式1>
【化1】

<化学式2>
【化2】

【請求項2】
(b)段階で塩化アセチルと混合されるアルコールは、メタノール、エタノール、イソプロパノール、1−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノールおよびこれらの混合液の中から選ばれることを特徴とする、請求項1に記載のカンデサルタン・シレキセチルの製造方法。
【請求項3】
(b)段階における脱保護反応は−25〜25℃で行うことを特徴とする、請求項1に記載のカンデサルタン・シレキセチルの製造方法。
【請求項4】
(c)段階の結晶析出溶媒は、化学式2の化合物を基準として酢酸エチル3〜7倍とn−ヘキサン8〜12倍の混合溶媒であることを特徴とする、請求項1に記載のカンデサルタン・シレキセチルの製造方法。
【請求項5】
(b)段階で生成された化学式1の化合物に精製水を添加し、水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを中性に調節した後、生成物を含んでいる有機層を分離させる段階をさらに含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載のカンデサルタン・シレキセチルの製造方法。


【公開番号】特開2012−126719(P2012−126719A)
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−257867(P2011−257867)
【出願日】平成23年11月25日(2011.11.25)
【出願人】(501336480)ドン ワ ファーマシューティカルズ カンパニー リミテッド (3)
【Fターム(参考)】