説明

カーエアコンのスイッチ装置

【課題】機能の正確な理解を促すカーエアコンのスイッチ装置を提供する。
【解決手段】車両室内の空調を制御するECU8にその制御態様を指示するべく操作されるスイッチ20を有するカーエアコンのスイッチ装置において、スイッチ20の操作を通じて指示されたECU8の制御態様に応じて発揮される特定の機能を示す表示態様に切り替えられる液晶画面11を備えるカーエアコンのスイッチ装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カーエアコンのスイッチ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、自動車には、乗車中の環境を快適なものにするため、車室内の空気調節を行うエアコンが設けられている。カーエアコンは、例えば、非特許文献1に示されるようなスイッチ装置の操作によって任意に設定された環境に車両の室内を空調する。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】トヨタ自動車株式会社発行、「ALLION 取扱書」、2010年4月26日初版、191頁
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、非特許文献1に開示されているカーエアコンのスイッチ装置には、「A/C」と表示されたA/Cスイッチが設けられている。このA/Cスイッチは、気化した冷媒を液化するために設けられるコンプレッサーの作動の有無を切り替える際に操作される。換言すれば、エアコンに冷房あるいは除湿機能を発揮させるためには、A/Cスイッチをオン操作する必要がある。しかし、同スイッチとエアコンの機能との関係を正しく理解しているユーザは少ないと想定される。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、機能の正確な理解を促すカーエアコンのスイッチ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、車両室内の空調を制御する制御手段にその制御態様を指示するべく操作されるスイッチを有するカーエアコンのスイッチ装置において、前記スイッチの操作を通じて指示された前記制御手段の制御態様に応じて発揮される特定の機能を示す表示態様に切り替えられる表示装置を備えることを要旨とする。
【0007】
カーエアコンのスイッチ装置は、例えばダッシュボードに設けられるが、その搭載スペースは限られている。そのため、各スイッチの操作に伴い発揮される機能の表示をイラストやマーク、略語を用いることで、スイッチ装置の全体をコンパクトにまとめている。しかし、それらの中には、スイッチの機能をユーザに伝えきれていないものも多く存在する。この点、同構成よれば、スイッチの操作に応じて発揮される機能が表示装置に表示される。これにより、車両ユーザに、そのスイッチの操作によって発揮される機能を視覚を通じて容易に認識させることができる。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のカーエアコンのスイッチ装置において、前記表示装置は、前記スイッチの操作部分に設けられることを要旨とする。
多くの場合、ユーザは、スイッチの操作部分を視認しながら操作する。従って、同構成によれば、ユーザは、操作に応じて表示態様が変化した表示装置を視認することになる。このため、ユーザは、スイッチを正確に操作したか否かを視線を動かすことなく容易に認識することができる。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のカーエアコンのスイッチ装置において、前記スイッチは、前記特定の機能として冷房機能及び除湿機能のオンオフを切り替えるA/Cスイッチであって、前記制御手段は、前記A/Cスイッチがオンの状態であるとき、そのときの設定環境及び室内環境に応じて、除湿機能と冷房機能との両機能又は除湿機能のみの作動状態とし、前記表示態様は、この第1の状態又は第2の状態を示すものであることを要旨とする。
【0010】
A/Cスイッチは、エアコンが冷房機能及び除湿機能を発揮するために必要とされるコンプレッサーの作動の有無を切り替えるスイッチである。制御手段は、コンプレッサーが作動しているとき、設定環境及び室内環境に応じて、エアコンの空調動作を除湿機能と冷房機能との両機能を作動させた状態と、除湿機能のみを作動させた状態とに切り替える。このため、ユーザは、どちらの機能が作動しているのかわかりにくい。この点、同構成によれば、どちらの機能が作動しているのかをユーザに報知することができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明では、機能の正確な理解を促すカーエアコンのスイッチ装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本実施形態のカーエアコンの概略構成を示すブロック図。
【図2】本実施形態のスイッチ装置を示す正面図。
【図3】図1に示すECUにおける空調制御の処理手順を示すフローチャート。
【図4】図1に示すコントロールユニットにおける空調制御の処理手順を示すフローチャート。
【図5】(a)は、A/Cスイッチがオフのとき、(b)は、A/Cスイッチがオンの状態で、エアコンが冷房機能及び除湿機能の双方を機能させている作動状態のとき、(c)は、A/Cスイッチがオンの状態で、エアコンが除湿機能のみを機能させている作動状態のときの液晶画面の表示態様を示す正面図。
【図6】(a)は、他の実施形態において、A/Cスイッチがオフのとき、(b)は、A/Cスイッチがオンの状態で、エアコンが冷房機能及び除湿機能の双方を機能させている作動状態のとき、(c)は、A/Cスイッチがオンの状態で、エアコンが除湿機能のみを機能させている作動状態のときのナビゲーションシステムにおけるディスプレイの表示態様を示す正面図。
【図7】(a)は、他の実施形態において、A/Cスイッチがオンの状態で、エアコンが冷房機能及び除湿機能の双方を機能させている作動状態のとき、(b)は、A/Cスイッチがオンの状態で、エアコンが除湿機能のみを機能させている作動状態のときのナビゲーションシステムにおけるディスプレイの表示態様を示す正面図。
【図8】(a)は、他の実施形態において、A/Cスイッチがオフのとき、(b)は、A/Cスイッチがオンの状態で、エアコンが冷房機能及び除湿機能の双方を機能させている作動状態のとき、(c)は、A/Cスイッチがオンの状態で、エアコンが除湿機能のみを機能させている作動状態のときのインジケータの点灯態様を示す正面図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明のカーエアコンのスイッチ装置の一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示されるように、カーエアコン1は、図示しない車両に搭載される温度設定スイッチ2、内気センサ3、外気センサ4、日射センサ5、AUTOスイッチ6及びA/Cスイッチ7からの情報を基に制御手段としてのECU8によって制御される。AUTOスイッチ6は、ECU8におけるオート機能の作動の有無を切り替えるスイッチである。すなわち、AUTOスイッチ6がオン操作されている場合、ECU8は、温度設定スイッチ2の操作を通じて設定される設定温度に応じて、車両に設けられる吹き出し口の選択、並びにその吹き出し口から室内に送風される空調風の温度及び風量を自動制御する。温度設定スイッチ2は、ユーザにより操作されて、ユーザの希望温度情報をECU8に入力する。内気センサ3は、車両室内の温度情報及び湿度情報を取得して、その情報をECU8に入力する。外気センサ4は、車両室外の温度情報及び湿度情報を取得して、その情報をECU8に入力する。日射センサ5は、車両室内に注がれる日射量の情報を取得して、その情報をECU8に入力する。ECU8は、各センサ等を通じて入力される情報に基づき設定温度に空調するための最適な制御状態(風量等)を演算し、これに基づき空調制御を行う。また、ECU8は、その制御状態を示す制御情報をコントロールユニット9へ出力する。コントロールユニット9は、ECU8からの制御情報に基づき表示制御装置10の制御を通じて液晶画面11の表示制御を行う。液晶画面11は、表示制御装置10からの指令に基づき文字等を表示する。
【0014】
図2に示されるように、車両のダッシュボードには、AUTOスイッチ6及びA/Cスイッチ7から構成される円形のスイッチ装置20が設けられている。スイッチ装置20は、中央部で上下に分割されており、上側はAUTOスイッチ6、下側はA/Cスイッチ7とされている。A/Cスイッチ7は、気化した冷媒を液化するために設けられる図示しないコンプレッサーの作動の有無を切り替えるスイッチである。ECU8は、AUTOスイッチ6及びA/Cスイッチ7が、押し操作される毎に各機能の作動の有無、すなわちオンとオフとを切り替える。AUTOスイッチ6の表面には、「AUTO」と印字されている。コントロールユニット9のメモリ9aには、各種の制御プログラム及び表示設定データが記憶されている。図1に示されるように、表示設定データは、空調動作と液晶画面11に表示させる内容とを関連付けたものである。メモリ9aに記憶されている表示設定データには、A/C機能がオンで空調動作が冷房のときは「冷房・除湿」と、A/C機能がオンで空調動作が暖房のときは「除湿」と、A/C機能がオフのときは「A/C」と表示するように記憶されている。コントロールユニット9は、ECU8からの制御情報に基づき現在の空調の制御状態を認識し、メモリ9aに記憶された表示設定データを参照して、液晶画面11に表示する内容を決定する。そしてコントロールユニット9は、その決定した表示内容を液晶画面11に表示させる旨示す表示指令を生成する。表示制御装置10は、コントロールユニット9において生成された表示指令に基づき液晶画面11の表示制御を行う。
【0015】
次に、カーエアコン1の制御態様について説明する。ECU8は、AUTOスイッチ6がオン操作されたこと、又は、図示しない風量スイッチによって任意の風量に設定されたこと(設定風量が変化された場合も含む)を検出したときに空調制御を実行する。
【0016】
図3のフローチャートに示されるように、AUTOスイッチ6がオン操作されると、ECU8は、温度設定スイッチ2から設定温度データを取得する(ステップS1)。次に、ECU8は、内気センサ3から車室内の温度及び湿度のデータを取得し(ステップS2)、外気センサ4から外気の温度及び湿度のデータを取得する(ステップS3)。さらに、ECU8は、日射センサ5から日射量のデータを取得する(ステップS4)。そしてECU8は、A/Cスイッチ7がオンされているか否かを判断する(ステップS5)。ステップS5でYES、すなわち、A/Cスイッチ7がオンの場合には、ECU8は、ステップS1からステップS4を通じて取得される各種データに基づき、コンプレッサーを作動させて、設定温度の空調状態に近づけるように図示しない空調装置を制御する(ステップS6)。ステップS5でNO、すなわち、A/C機能がオフの場合には、ECU8は、コンプレッサーを作動させない状態で、設定温度の空調状態に近づけるように図示しない空調装置を制御する(ステップS7)。そして、ECU8は、空調装置の制御状態を示す信号をコントロールユニット9へ出力し(ステップS8)、一連の処理を終了する。なお、ECU8におけるこの一連の処理は、AUTOスイッチ6がオンされている間中、繰り返し実行される。
【0017】
次に、液晶画面11の表示態様について説明する。ここでは、コントロールユニット9における処理手順を図4に示すフローチャートに従って説明する。このフローチャートは、メモリ9aに記憶された制御プログラムに従い実行される。また、当該フローチャートは、車両の駆動源、例えばエンジンが始動されたとき、正確には車両の電源が投入されたとき実行される。なお、図5(a)に示されるように、コントロールユニット9は、通常、液晶画面11に「A/C」と表示させている。
【0018】
車両の電源が投入されると、図4に示されるように、コントロールユニット9は、まず、空調の制御情報を取得する(ステップS11)。そして、A/Cスイッチ7がオンとされているか否かを判断する(ステップS12)。ステップS12においてYES、すなわちA/Cスイッチ7がオンとされている場合には、設定温度が内気の温度よりも低いか否かを判断する(ステップS13)。ステップS13においてYES、すなわち設定温度が内気の温度よりも低い場合には、メモリ9aに記憶された表示設定データを参照してエアコンの空調動作が冷房のときの表示設定を読み込む(ステップS14)。そして読み込んだ表示設定を表示制御装置10を通じて液晶画面11に表示させる(ステップS15)。ここでは、図5(b)に示されるように、液晶画面11に「冷房」及び「除湿」と文字を表示させる。そして、その処理を終了する。
【0019】
ステップS12においてNO、すなわち、A/Cスイッチ7がオフとされている場合には、メモリ9aからエアコンの空調動作がオフのときの表示設定を読み込む(ステップS16)。そして、ステップS15にその処理を移行する。ここでは、図5(a)に示されるように、液晶画面11に「A/C」と文字を表示させる。
【0020】
ステップS13においてNO、すなわち設定温度が内気の温度よりも高い場合には、メモリ9aからエアコンの空調動作が暖房のときの表示設定を読み込む(ステップS17)。そして、ステップS15にその処理を移行する。ここでは、図5(c)に示されるように、液晶画面11に「除湿」と文字を表示させる。
【0021】
このように、液晶画面11の表示を「A/C」という表示から「除湿」、「冷房」のわかりやすい言葉に切り替えることにより、ユーザは、A/Cスイッチ7の果たす機能を容易に認識することができる。例えば、暖房時に「除湿」と表示させることにより、フロントガラスの曇り取り等の必要があるときにA/Cスイッチのオン操作を促すことができる。また、ユーザがA/Cスイッチ7をオン操作することによって作動するエアコンの機能を正確に理解することで、該当するエアコンの機能、すなわち冷房機能及び除湿機能の作動が必要の無いときに、A/Cスイッチ7のオフ操作を促す効果もある。すなわち、A/Cスイッチ7を常時オンさせるような無駄をなくすことを促すことができる。コンプレッサーの消費電力は大きい。従って、同コンプレッサーの作動が必要のないとき、すなわち除湿機能の作動が必要のないとき、A/Cスイッチ7をオフ操作することにより消費電力を抑えることができる。特に、電気自動車等の電動車両においては、これに伴う低燃費効果を期待できる。
【0022】
以上詳述したように、本実施形態によれば、以下に示す効果が得られる。
(1)A/Cスイッチ7に液晶画面11を設けた。これにより、同A/Cスイッチ7がオン操作された状態において、設定環境によって切り替わるエアコンの作動状態をユーザに報知するようにした。このため、ユーザは、A/Cと表示されるA/Cスイッチ7の操作によってエアコンが発揮する機能が、冷房機能及び除湿機能であることを容易に認識することができる。
【0023】
(2)ユーザが操作を行うA/Cスイッチ7に液晶画面11を設けたことで、ユーザは、同A/Cスイッチ7の操作時に同液晶画面11を視認することになる。液晶画面11はA/Cスイッチ7の操作時にその表示態様が変化するので、同A/Cスイッチ7を操作したか否かを容易に認識することができる。
【0024】
(3)液晶画面11の「A/C」の表示を「除湿」、「冷房」のわかりやすい言葉に切り替えることにより、ユーザは、A/Cスイッチ7の果たす機能を容易に認識することができる。
【0025】
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態において、A/Cスイッチ7は、車室内においてダッシュボード以外の部位に設けてもよい。例えば、A/Cスイッチ7をステアリングに設けてステアリングスイッチとしてもよい。
【0026】
・上記実施形態では、A/Cスイッチ7は車両のダッシュボードに設けられたが、A/Cスイッチ7はナビゲーションシステムに組み込まれていてもよい。例えば、図6(a)に示すように、タッチ式のディスプレイ31にA/Cスイッチ32を設ける。そして、A/Cスイッチ32がタッチ操作されてコンプレッサーがオンされたときには、ECU8におけるエアコンの制御状態に応じて、図6(b)に示される冷房と除湿との機能の両方を表す「冷・除」の表示と、図6(c)に示される除湿機能を表す「除湿」の表示とに切り替える。このようにしても、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。なお、この場合には、上記実施形態に開示した機械式のA/Cスイッチ7は省略される。従って、同A/Cスイッチ7に設けられる液晶画面11も省略される。
【0027】
・上記別例では、A/Cスイッチ32が操作されたとき、ディスプレイ31に表示されたA/Cスイッチ32自体の表示態様が切り替わるとされたが、同A/Cスイッチ32の近傍にその機能を表示させるようにしてもよい。例えば、図6(a)に示されるA/Cスイッチ32がタッチ操作されて、コンプレッサーがオンされたときには、ECU8におけるエアコンの制御状態に応じて、図7(a)及び図7(b)に示されるように、A/Cスイッチ32の右側に機能を表示させるようにしてもよい。また、A/Cスイッチ32とその機能を示すアイコン33とを直線などの連結線34で結ぶことにより、A/Cスイッチ32とアイコン33との関連性を視覚的に把握することができる。このようにしても、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0028】
・上記実施形態では、A/Cスイッチ7に設けられた液晶画面11の表示態様が変化することによって、同A/Cスイッチ7の操作に伴いエアコンが発揮する機能を報知するようにしたが、インジケータを用いることによってエアコンが発揮する機能を報知するようにしてもよい。
【0029】
具体的には、図8(a)に示されるように、例えば、ダッシュボード等のユーザの視認しやすい位置に、2つのLED41,42を設ける。このLED41,42は、横並びに配置され、LED41のすぐ下には「冷房」と、LED42のすぐ下には「除湿」と記載されている。コントロールユニット9は、ECU8におけるエアコンの空調動作に応じて、LED41,42の点灯と消灯とを切り替える。
【0030】
コントロールユニット9は、A/Cスイッチ7がオン操作された場合、設定温度が室内の温度よりも低いとき、すなわちエアコンの動作状態が冷房の場合には、図8(b)に示されるように、LED41,42ともに点灯させる。ユーザは、LED41,42の点灯を通じて、A/Cスイッチ7のオン操作によって、エアコンが冷房機能及び除湿機能を作動させていることを認識することができる。また、設定温度が室内の温度よりも高い場合、すなわちエアコンの動作状態が暖房の場合には、図8(c)に示されるように、コントロールユニット9は、LED41は消灯、LED42は点灯させる。これにより、ユーザは、LED41の消灯及びLED42の点灯を通じて、A/Cスイッチ7のオン操作によって、エアコンが除湿機能を作動させていることを認識することができる。
【0031】
・上記実施形態では、液晶画面11は、A/Cスイッチ7のオン操作に伴うエアコンの空調動作を表示させるために設けたが、他の機能を表示するスイッチに設けてもよい。例えば、花粉除去機能を切り替えるスイッチなどに設けてもよい。このようにすることで、そのスイッチに対応する機能をユーザにわかりやすく報知することができる。
【0032】
・上記実施形態では、液晶画面11には、「A/C」、「除湿」、「冷房」といった文字が表示されるようにしたが、イラストやマークなどであってもよい。また、文字も英語や日本語だけでなく、ドイツ語、中国語など他の言語であってもよい。
【0033】
・上記実施形態では、AUTOスイッチ6をA/Cスイッチ7と並べて設けたが、必ずしも並べて設ける必要はない。また、AUTOスイッチ6自体を設けなくてもよい。
・上記実施形態では、A/Cスイッチ7のオン操作に伴うエアコン機能の表示装置として液晶画面11を採用したが、文字やマーク、イラストなどを変更して表示できるインジケータ、あるいはディスプレイであればよい。このようにしても、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0034】
・上記実施形態では、ECU8が行う冷房機能の作動の有無の判断、及び暖房機能の作動の有無の判断基準は、設定温度と室温との温度差としたが、これ以外の温度差を判断基準としてもよい。例えば、ユーザが希望する設定温度に空調するためにECU8が算出する必要吹き出し風温度と室温との温度差、或いは、カーエアコン1が実際に吐出する実測吹き出し風温度と室温との温度差を判断基準としてもよい。また、室温に代えて設定温度との温度差を冷房機能及び暖房機能の作動の有無の判断基準としてもよい。すなわち、必要吹き出し風温度と設定温度との温度差、或いは、実測吹き出し風温度と設定温度の温度差を判断基準としてもよい。なお、実測吹き出し風温度を採用して判断を行う場合、空調風の吐出口に、同空調風の温度を計測する風温度計を設ける必要がある。
【0035】
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について以下に追記する。
(イ)請求項1に記載のカーエアコンのスイッチ装置において、前記表示装置は、タッチパネルであって、前記スイッチは、前記タッチパネル上に設けられた電気的なボタンを有し、同ボタンのタッチ操作に応じて、そのボタン領域の表示が前記特定の機能態様に切り替えられるカーエアコンのスイッチ装置。
【0036】
同構成によれば、ナビゲーションシステムなど、タッチパッドを搭載する車両に適用することができる。
(ロ)請求項1に記載のカーエアコンのスイッチ装置において、前記表示装置は、前記スイッチの操作を通じて点灯の有無が切り替えられるインジケータであるカーエアコンのスイッチ装置。
【0037】
同構成によれば、ユーザは、インジケータの点灯の有無を通じて、エアコンが発揮する特定の機能を認識することができる。
【符号の説明】
【0038】
1…カーエアコン、2…温度設定スイッチ、3…内気センサ、4…外気センサ、5…日射センサ、6…AUTOスイッチ、7,32…A/Cスイッチ、8…ECU、9…コントロールユニット、9a…メモリ、10…表示装置、11…液晶画面、20…スイッチ装置、31…ディスプレイ,33…アイコン、34…連結線、41,42…LED。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両室内の空調を制御する制御手段にその制御態様を指示するべく操作されるスイッチを有するカーエアコンのスイッチ装置において、
前記スイッチの操作を通じて指示された前記制御手段の制御態様に応じて発揮される特定の機能を示す表示態様に切り替えられる表示装置を備えるカーエアコンのスイッチ装置。
【請求項2】
請求項1に記載のカーエアコンのスイッチ装置において、
前記表示装置は、前記スイッチの操作部分に設けられるカーエアコンのスイッチ装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のカーエアコンのスイッチ装置において、
前記スイッチは、前記特定の機能として冷房機能及び除湿機能のオンオフを切り替えるA/Cスイッチであって、
前記制御手段は、前記A/Cスイッチがオンの状態であるとき、そのときの設定環境及び室内環境に応じて、除湿機能と冷房機能との両機能又は除湿機能のみの作動状態とし、前記表示態様は、この第1の状態又は第2の状態を示すものであるカーエアコンのスイッチ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−116330(P2012−116330A)
【公開日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−267880(P2010−267880)
【出願日】平成22年11月30日(2010.11.30)
【出願人】(000003551)株式会社東海理化電機製作所 (3,198)
【Fターム(参考)】