説明

カーテン吊りハンガー

【課題】作業室内の保温効果や防塵効果を向上することができ、かつ、搬送に危険性が伴うことがなく、荷物の搬送が容易となるカーテン吊りハンガーを提供する。
【解決手段】帯状板材1と帯状板材2との間に短冊状カーテン3が配され、当該短冊状カーテン3の上端部が帯状板材1および帯状板材2により挟まれている。ハンガーユニット50aにおいて、U字状の被連結部材8は帯状板材1の一面上に立設される。被連結部材8の立設位置は、帯状板材1の中央から端部(図面右側)に寄った位置に設定される。また、ハンガーユニット50aにおいて、U字状の他の被連結部材は帯状板材2の一面上に立設される。当該他の被連結部材の立設位置は、帯状板材2の中央から端部(図面左側)に寄った位置に設定される。ハンガーユニット50aの被連結部材8と、ハンガーユニット50bの上記他の被連結部材とは、連結部材10で連結される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カーテンを吊るためのカーテン吊りハンガーに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、防虫、防塵または保温効果の向上のために、間仕切りカーテンが使用されている。間仕切りカーテンとしては、ノレン式のものが多く利用されている。
【0003】
上記の間仕切りカーテンとしては、2枚のカーテン(シート)の各々の上端を複数のブラケット(フック)で吊り下げるもの(折り畳み型カーテン)がある。この場合、上記のカーテンが作業室の間口の中央を基準として両側に往復動可能に取り付けられる。荷物を搬送等する場合には、一方のカーテンを折りたたむことにより左側に移動させるとともに、他方のカーテンを折りたたむことにより右側に移動させることによって、間口を中央から開口する。
【0004】
また、間仕切りカーテンの他例としては、複数(3枚以上)のカーテンの各々の上端を、作業室の間口の上端部に固定するもの(短冊型カーテン)がある(例えば、特許文献1参照)。このような短冊型カーテンにおいては、各カーテンは、隣り合うカーテンと一部重なり合うように配される。これにより、カーテンと隣り合うカーテンとの間に隙間が生じるのを防止している。
【特許文献1】特開2002−330860号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述の折り畳み型カーテンは、間口の中央を基準として開閉される構成であるので、当該間口の中央以外の位置から荷物を作業室内に搬送したい場合には、間仕切りカーテンを広範囲に移動させる必要がある。その結果、作業者に手間がかかるとともに、必要以上に間口を開口させるので、防塵効果や保温効果等を向上することが困難となる。
【0006】
また、上述の短冊型カーテンは、作業室の間口を必要以上に開口する必要がないので防塵効果や保温効果等を向上することは困難ではないが、台車で荷物を作業室内に搬送する場合に、複数のカーテンを両側に押し退ける必要が生じる。その結果、特に軽量の荷物を台車に載置して搬送する場合には、カーテンが荷物に接触し、台車から荷物が落下する危険性がある。
【0007】
これらの課題に鑑みて、本発明の目的は、作業室内の保温効果や防塵効果を向上することができ、かつ、搬送に危険性が伴うことがなく、搬送が容易となるカーテン吊りハンガーを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の発明に係るカーテン吊りハンガーの要旨とするところは、カーテンレールに沿って移動可能に設けられたランナーに吊支され、複数の短冊状カーテンを吊り下げるカーテン吊りハンガーであって、
前記ランナーに掛止される掛止部材と、
前記短冊状カーテンを保持するとともに、前記掛止部材に取り付けられ、一面に第1ガイドを有し、当該一面に対向する他面に第2ガイドを有する保持部材と、を含むハンガーユニットを少なくとも2つ備え、
一の前記ハンガーユニットにおける前記第2ガイドと他の前記ハンガーユニットにおける前記第1ガイドとを連結しつつ、前記第1ガイドおよび前記第2ガイドに沿って移動する連結部材をさらに備えたことにある。
【0009】
前記カーテン吊りハンガーにおいて、前記第1ガイドおよび第2ガイドは、略U字状の被連結部材であり得る。
【0010】
前記カーテン吊りハンガーにおいて、前記保持部材は、2つの帯状板材から構成され、
前記短冊状カーテンの上端部が、前記2つの帯状板材の間に挟持され得る。
【0011】
前記カーテン吊りハンガーにおいて、前記短冊状カーテンは、当該短冊状カーテンの上端が前記保持部材の上端から突出するように、前記保持部材に保持され得る。
【0012】
第2の発明に係るカーテン吊りハンガーの要旨とするところは、カーテンレールに沿って移動可能に設けられたランナーに吊支され、複数の短冊状カーテンを吊り下げるカーテン吊りハンガーであって、
前記短冊状カーテンを保持するとともに、一面に第1ガイドを有し、当該一面に対向する他面に第2ガイドを有する保持部材を含むハンガーユニットを少なくとも2つ備え、
一の前記ハンガーユニットにおける前記第2ガイドと他の前記ハンガーユニットにおける前記第1ガイドとを連結しつつ、前記ランナーに吊支されるとともに、前記第1ガイドおよび前記第2ガイドに沿って移動する連結部材をさらに備えたことにある。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、複数のハンガーユニットにより挟持される複数の短冊状カーテンを、カーテンレールの長さ方向に往復動可能(移動式)に構成することによって、以下の効果が奏される。
【0014】
第1に、複数の短冊状カーテンを使用することによって、作業室の間口を所望の位置で開口することができる。それにより、作業者は荷物を当該間口の所望の位置から作業室内に搬送することができる。また、間口の端から荷物を搬送する場合に、折り畳み型カーテンのように、カーテンを広範囲に移動させる必要がないので、作業室内の保温効果や防塵効果等を向上することができるとともに、作業者に手間がかからない。
【0015】
第2に、複数の短冊状カーテンを、カーテンレールの長さ方向に往復動可能に構成することによって、荷物を作業室内に搬送するときに、作業者は、第1ガイドおよび第2ガイドに沿って移動する連結部材を介して短冊状カーテンを所望の範囲で容易に移動させることが可能となる。
【0016】
固定式の短冊型カーテンの場合、作業者が台車で荷物を作業室内に搬送する際に、当該短冊型カーテンが荷物に接触する可能性が大きい。短冊型カーテンが荷物に接触すると、台車から荷物が落下する場合があり、搬送に危険性が伴う。これに対して、本発明では、搬送中に短冊状カーテンが荷物に接触することがないので、台車から荷物が落下することがなく、搬送に危険性が伴うことはない。したがって、作業室内への荷物の搬送が容易となる。
【0017】
以上により、本発明に係るカーテン吊りハンガーによれば、作業室内の保温効果や防塵効果を向上することができ、かつ、搬送に危険性が伴うことがなく、荷物の搬送が容易になるという特有の効果が奏される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態に係るカーテン吊りハンガーについて図面を参照しながら説明する。
【0019】
(第1の実施の形態)
【0020】
図1は、第1の実施の形態に係るカーテン吊りハンガーの構成を示す斜視図であり、図2は、カーテン吊りハンガーの構成を示す正面図である。
【0021】
図1および図2に示すように、本実施の形態に係るカーテン吊りハンガー100は、帯状板材1および帯状板材2(保持部材)、ならびに、S字状の掛止部材7、U字状の被連結部材8(第1ガイド)、および後述のU字状の被連結部材9(第2ガイド(図1では図示せず))から構成される複数のハンガーユニットを含む。
【0022】
以下においては、説明の便宜上、上記複数のハンガーユニットとして、2つのハンガーユニット50a,50bを用いる場合について説明する。なお、2つのハンガーユニット50a,50bの構成部材は同一であるので、これらの構成部材を示す符号を同一とする。
【0023】
帯状板材1と帯状板材2との間に、ビニール製または布製等の短冊状カーテン3が配され、当該短冊状カーテン3の上端部が帯状板材1および帯状板材2により挟持されている。
【0024】
短冊状カーテン3の幅は、帯状板材1および帯状板材2の幅よりも大きく設定される。また、短冊状カーテン3は、当該短冊状カーテン3の上端面が帯状板材1および帯状板材2の上端面よりも突出するように配される。これにより、後述のカーテンレール5と短冊状カーテン3の上端面との隙間を最小限にすることができるので、保温効果や防塵効果等が損なわれることを抑制することができる。なお、短冊状カーテン3の突出した部分の略中央には、切り欠き3aが設けられている。
【0025】
短冊状カーテン3を保持する帯状板材1および帯状板材2の各々の中央には貫通孔4が設けられている。
【0026】
短冊状カーテン3の上方にはカーテンレール5が設けられている。カーテンレール5には、当該カーテンレール5に沿って往復動可能に複数のランナー(滑車具)6が設けられている。ランナー6の下部にはリング部材6aが取り付けられている。リング部材6aは、カーテンレール5の長さ方向に垂直な軸の回りに回動可能な構成となっている。
【0027】
上記掛止部材7の一端部はリング部材6aに掛止され、その他端部は帯状板材1および帯状板材2の各貫通孔4に挿入されることにより掛止される。これにより、短冊状カーテン3は、ランナー6を介してカーテンレール5の長さ方向に沿って往復動可能となる。
【0028】
ハンガーユニット50aにおいて、U字状の被連結部材8は帯状板材1の一面上に立設される。被連結部材8の立設位置は、帯状板材1の中央から端部(図面右側)に寄った位置に設定される。
【0029】
また、ハンガーユニット50aにおいて、後述のU字状の被連結部材9(図1では図示せず)は帯状板材2の一面上に立設される。被連結部材9の立設位置は、帯状板材2の中央から端部(図面左側)に寄った位置に設定される。すなわち、被連結部材8と後述の被連結部材9とは略S字を形成するように配される。なお、被連結部材8と被連結部材9とが略逆S字を形成するように配されてもよい。
【0030】
ハンガーユニット50bは、カーテンレール5の長さ方向において上記ハンガーユニット50aに隣り合うように配される。ハンガーユニット50aに挟持された短冊状カーテン3の一部とハンガーユニット50bに挟持された短冊状カーテン3の一部とは重なり合っている。それにより、防塵効果や保温効果等を向上できる。
【0031】
ハンガーユニット50aの被連結部材8と、ハンガーユニット50bの後述の被連結部材9(図1では図示せず)とは、リング状の連結部材10により連結される。
【0032】
図3は、ハンガーユニット50aとハンガーユニット50bとの位置関係を示す模式的上面図である。なお、図3においては、帯状板材1と帯状板材2と間に挟持される短冊状カーテン3の図示を省略している。
【0033】
図3(a)は、複数の短冊状カーテン3により作業室の間口を閉じている状態を示している。図3(a)に示すように、ハンガーユニット50aおよびハンガーユニット50bは、図1のカーテンレール5の長さ方向に並ぶように、連結部材10によりそれぞれ連結されている。
【0034】
作業室の間口を開口するには、ハンガーユニット50aに対応するランナー6(図1)およびハンガーユニット50bに対応するランナー6(図1)を、カーテンレール5に沿って間口の片側方向へ移動させる。これにより、図3(b)に示すように、図3(a)のハンガーユニット50aおよびハンガーユニット50bが反時計回りに移動する。ハンガーユニット50aとハンガーユニット50bとを連結する連結リング10は、被連結部材8および被連結部材9に沿って移動する。上記ランナー6(図1)の移動は手動式であっても自動式であってもよい。
【0035】
ランナー6の移動を自動式で行う場合、例えば2つの滑車間に巻回されるチェーンに当該ランナー6を連結する。そして、2つの滑車のうち一方の滑車を駆動モータにより回転駆動する。これにより、チェーンの移動に伴ってランナー6が移動する。
【0036】
そして、上記各ランナー6(図1)を、カーテンレール5に沿って間口の片側方向へさらに移動させる。これにより、図3(c)に示すように、図3(b)のハンガーユニット50bは、ハンガーユニット50aに対してカーテンレール5の長さ方向に垂直に重なり合う。それにより、複数の短冊状カーテン3(図1)は、その平面方向がカーテンレール5の長さ方向に垂直となるよう配される。このようにして、作業室の間口が開口される。
【0037】
(第1の実施の形態における主たる効果)
【0038】
第1の実施の形態においては、複数のハンガーユニットにより挟持される複数の短冊状カーテン3を、カーテンレール5の長さ方向に往復動可能(移動式)に構成することによって、以下の効果が奏される。
【0039】
第1に、横並びに配された複数の短冊状カーテン3を使用することによって、作業室の間口を所望の位置で開口することができるので、作業者は、荷物を当該間口の所望の位置から作業室内に搬送することができる。また、間口の端から荷物を搬送する場合に、折り畳み型カーテンのように、カーテンを広範囲に移動させる必要がないので、作業室内の保温効果や防塵効果等を向上することができるとともに、作業者に手間がかからない。
【0040】
第2に、複数の短冊状カーテン3を、カーテンレール5の長さ方向に往復動可能に構成することによって、荷物を作業室内に搬送するときに、作業者は被連結部材8および被連結部材9に沿って移動する連結部材10を介して短冊状カーテン3を所望の範囲で容易に移動させることが可能となる。
【0041】
固定式の短冊型カーテンの場合、作業者が台車で荷物を作業室内に搬送する際に、当該短冊型カーテンが荷物に接触する可能性が大きい。短冊型カーテンが荷物に接触すると、台車から荷物が落下する場合があり、搬送に危険性が伴う。これに対して、本実施の形態では、搬送中に短冊状カーテン3が荷物に接触することがないので、台車から荷物が落下することがなく、搬送に危険性が伴うことはない。したがって、作業室内への荷物の搬送が容易となる。
【0042】
以上により、本発明に係るカーテン吊りハンガー100によれば、作業室内の保温効果や防塵効果を向上することができ、かつ、搬送に危険性が伴うことがなく、荷物の搬送が容易になるという特有の効果が奏される。
【0043】
さらに、通常、カーテンの取り付け工事は高所(2〜4mの位置)で行われる場合が多いが、本発明では、帯状板材1および帯状板材2に挟持された短冊状カーテン3を、一つずつ順次、掛止部材7を介してランナー6に引っ掛けて、その後、各ハンガーユニットを連結部材10で連結することができるので、折り畳み型カーテンに比べて、取り付け性に優れている。
【0044】
(第2の実施の形態)
【0045】
続いて、第2の実施の形態に係るカーテン吊りハンガーの構成について図面を参照しながら説明する。図4は第2の実施の形態に係るカーテン吊りハンガーの構成を示す正面図であり、図5は当該カーテン吊りハンガーの構成を示す上面図である。
【0046】
図4および図5に示すように、第2の実施の形態に係るカーテン吊りハンガー110の構成が、上述した第1の実施の形態に係るカーテン吊りハンガー100の構成と異なる点は、次の点である。
【0047】
本実施の形態に係るカーテン吊りハンガー110は、第1の実施の形態におけるハンガーユニット50a,50bの一構成部材であるS字状の掛止部材7を備えない構成の複数のハンガーユニットを含む。すなわち、本実施の形態に係るハンガーユニット51a,51bは、帯状板材1および帯状板材2、ならびに、U字状の被連結部材8および被連結部材9から構成される。
【0048】
また、本実施の形態に係るカーテン吊りハンガー110の構成は、次の点で第1の実施の形態に係るカーテン吊りハンガー100の構成と異なる。すなわち、ハンガーユニット51aの被連結部材8と、ハンガーユニット51bの被連結部材9とは、連結部材10の代わりに、リング状の連結部材20により連結されている。当該連結部材20は固定部材6bを介してランナー6に取り付けられている。なお、上記連結部材20として後述の連結部材10a(図7)を用いることが可能である。
【0049】
被連結部材8は図示しないビスにより帯状板材1に取り付けられており、被連結部材9はビス1aにより帯状板材2に取り付けられている。なお、図5においては、上記ビス1aの図示が省略されている。
【0050】
このように、本実施の形態においては、被連結部材8と被連結部材9とを連結する連結部材20をランナー6に取り付けることによって掛止部材7が不要となる。これにより、部品点数を削減することができる。
【0051】
また、各連結部材20を各ランナー6に取り付けることによって、一のハンガーユニットの被連結部材8と被連結部材9とが、それぞれ各連結部材20を介して各ランナー6に吊支される。すなわち、ハンガーユニット51a,51bの両端が連結部材20を介してランナー6に吊支されるので、短冊状カーテン3が揺れることを防止または抑制することができる。したがって、防塵効果や保温効果をより向上することができる。
【0052】
さらに、第1の実施の形態のように、短冊状カーテン3に切り欠き3aを形成する必要がない。それにより、保温効果および防塵効果をより向上することが可能となる。
【0053】
なお、作業室の間口を開口する場合および閉じる場合におけるハンガーユニット51a,51bの動きは、上述の図3で説明した動きと同様であるので、これらの説明については省略する。
【0054】
(他の実施の形態)
【0055】
図6は、上述のカーテン吊りハンガー100の他の形態を示す模式的上面図である。図6に示すように、他の形態に係るカーテン吊りハンガー100aは、上述のカーテン吊りハンガー100と同様に複数のハンガーユニット(図6では、これらを、ハンガーユニット50a,50b,50c,50d,50eとする)を備える。
【0056】
本例では、ハンガーユニット50aとハンガーユニット50bとは連結部材10により連結され、ハンガーユニット50cとハンガーユニット50dとは連結部材10により連結され、ハンガーユニット50dとハンガーユニット50eとは連結部材10により連結されているが、ハンガーユニット50bとハンガーユニット50cとは連結部材10により連結されていない。
【0057】
このように、複数のハンガーユニットのうち、一部のハンガーユニットを連結部材10により連結しないことによって、荷物の搬送の際に、作業室の間口を小さい範囲で開口する場合、すなわち、当該間口を大きい範囲で開口する必要がない場合に、作業者は、最小限のハンガーユニットを移動させるだけで済む。例えば、ハンガーユニット50bとハンガーユニット50cとが連結部材10により連結されている場合に、作業室の間口を小さい範囲で開口する際には、ハンガーユニット50aを基点として、4つのハンガーユニット50b,50c,50d,50eを移動させる必要が生じるが、図6の例では、ハンガーユニット50bまたはハンガーユニット50cを移動させるだけで、間口を小さい範囲で開口することが可能となる。したがって、作業者に手間がかからない。
【0058】
図7は、上述の連結部材10の他の形態を示す模式的平面図である。図7に示すように、他の形態に係る連結部材10aは、平面視で略C字状の連結部材本体21を備える。この連結部材本体21の一方の端部には、フィンガー部22が回動可能に取り付けられている。
【0059】
フィンガー部22の先端には嵌合部23が設けられている。また、連結部材本体21の他方の端部には、被嵌合部24が設けられている。嵌合部23が被嵌合部24に嵌合されることにより、連結部材10aは閉じられたリング状の状態となる。
【0060】
このような連結部材10aを採用することにより、作業者は、ハンガーユニット同士を容易に連結することができるとともに、当該連結部材10aの取り外しも容易に行うことができる。
【0061】
また、上記実施の形態では、第1ガイドおよび第2ガイドとして、U字状の被連結部材8および被連結部材9を採用することとしたが、これに限定されるものではなく、帯状板材1,2の各々に溝または開口部を設け、この溝同士または開口部同士を連結部材10により連結する構成を採用してもよい。
【0062】
また、上記実施の形態では、短冊状カーテン3を帯状板材1および帯状板材2の2枚の帯状板材により挟持することとしたが、これに限定されるものではなく、図8に示すように、当該短冊状カーテン3が1枚の帯状板材1により保持されてもよい。この場合、短冊状カーテン3は、複数のビス1aにより帯状板材1に固定される。
【0063】
以上、本発明に係るカーテン吊りハンガーの態様を説明したが、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲内で、当業者の知識に基づき種々の改良、修正または変形を加えた態様で実施し得るものであり、これらの態様はいずれも本発明の技術的範囲に属するものである。
【産業上の利用可能性】
【0064】
本発明に係るカーテン吊りハンガーは、工場内等の作業室の間口を開閉するカーテン等に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】第1の実施の形態に係るカーテン吊りハンガーの構成を示す斜視図である。
【図2】カーテン吊りハンガーの構成を示す正面図である。
【図3】一方のハンガーユニットと他方のハンガーユニットとの位置関係を示す模式的上面図である。
【図4】第2の実施の形態に係るカーテン吊りハンガーの構成を示す正面図である。
【図5】第2の実施の形態に係るカーテン吊りハンガーの構成を示す上面図である。
【図6】カーテン吊りハンガーの他の形態を示す模式的上面図である。
【図7】連結部材の他の形態を示す模式的平面図である。
【図8】短冊状カーテンを1枚の帯状板材により保持する状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0066】
1,2 帯状板材(保持部材)
3 短冊状カーテン
5 カーテンレール
6 ランナー
7 掛止部材
8 被連結部材(第1ガイド)
9 被連結部材(第2ガイド)
10,10a,20 連結部材
50a,50b,50c,50d,50e,51a,51b ハンガーユニット
100,100a,110 カーテン吊りハンガー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カーテンレールに沿って移動可能に設けられたランナーに吊支され、複数の短冊状カーテンを吊り下げるカーテン吊りハンガーであって、
前記ランナーに掛止される掛止部材と、
前記短冊状カーテンを保持するとともに、前記掛止部材に取り付けられ、一面に第1ガイドを有し、当該一面に対向する他面に第2ガイドを有する保持部材と、を含むハンガーユニットを少なくとも2つ備え、
一の前記ハンガーユニットにおける前記第2ガイドと他の前記ハンガーユニットにおける前記第1ガイドとを連結しつつ、前記第1ガイドおよび前記第2ガイドに沿って移動する連結部材をさらに備えたことを特徴とするカーテン吊りハンガー。
【請求項2】
前記第1ガイドおよび第2ガイドは、略U字状の被連結部材であることを特徴とする請求項1に記載のカーテン吊りハンガー。
【請求項3】
前記保持部材は、2つの帯状板材から構成され、
前記短冊状カーテンの上端部が、前記2つの帯状板材の間に挟持されることを特徴とする請求項1または2に記載のカーテン吊りハンガー。
【請求項4】
前記短冊状カーテンは、当該短冊状カーテンの上端が前記保持部材の上端から突出するように、前記保持部材に保持されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のカーテン吊りハンガー。
【請求項5】
カーテンレールに沿って移動可能に設けられたランナーに吊支され、複数の短冊状カーテンを吊り下げるカーテン吊りハンガーであって、
前記短冊状カーテンを保持するとともに、一面に第1ガイドを有し、当該一面に対向する他面に第2ガイドを有する保持部材を含むハンガーユニットを少なくとも2つ備え、
一の前記ハンガーユニットにおける前記第2ガイドと他の前記ハンガーユニットにおける前記第1ガイドとを連結しつつ、前記ランナーに吊支されるとともに、前記第1ガイドおよび前記第2ガイドに沿って移動する連結部材をさらに備えたことを特徴とするカーテン吊りハンガー。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2009−130(P2009−130A)
【公開日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−151084(P2007−151084)
【出願日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【特許番号】特許第4081779号(P4081779)
【特許公報発行日】平成20年4月30日(2008.4.30)
【出願人】(507163585)
【Fターム(参考)】