説明

ガス・ハイドレートの採収方法

【課題】本発明は、ハイドレート層からガスを産出する方法及び装置を提供する。
【解決手段】ハイドレート層からガスを産出する方法及び装置は、ハイドレート層(14)を貫通しかつハイドレート層の下の帯水層(12)に更に延びる少なくとも一つの坑井(10)の使用を含む。帯水層は、ハイドレート層までかつその中へ産出される比較的温かい水を供給してそれによりハイドレート層からガスの流出をもたらす。適切な流れ制御及び監視装置(30)が帯水層から産出された水及びハイドレート層から産出されたガスの流れを制御するために含まれる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般にガス・ハイドレートからガスを生成する方法に関する。特には、本発明は、分離ガスを放出するためにガス・ハイドレート層を帯水層からの温水と接触させる方法である。
【背景技術】
【0002】
ガス・ハイドレートは、水分子によって囲まれたガス分子で構成される結晶性固体である。構造は、結晶性構造がガス分子の存在によって安定化されるということを除いて、氷に類似する。この2種類の分子は、異なるが、真の化学結合なしで、機械的に混ざる。ガス・ハイドレートは、適切な分子の大きさを有している多数のガスで形成されてもよい。これらは、二酸化炭素、硫化水素、及びメタンを含んでいる、いくつかの低炭素数炭化水素を含む。天然ガス・ハイドレートは、メタン及び場合によっては他の炭化水素を封じ込めている変形氷構造である。
【0003】
ハイドレートは、堆積物の層の間隙に形成される傾向がある。しかしながら、それらは、また純粋なハイドレートの瘤塊又は堆積物として見られることもある。ガス・ハイドレートは、約500m以上の深度の海底で一般的に見出される温度及び圧力で安定している。この深度は、特定位置の状態により変化することがあり、例えば、米国東海岸では、概ね800mの深度までハイドレートができない傾向にある。また、ガス・ハイドレートは、ハイドレートの一単位体積が標準状態におけるメタンガスの約172単位体積に等しいのでガス濃縮装置として機能する。しかしながら、しばしばハイドレート自体は、堆積物中で低濃度であり、平均して体積の2%を占めている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ハイドレートに捕捉されたメタンガスは、クリーン・エネルギーの大きな可能がある発生源を表す。これらのハイドレート鉱床を開発することの重要な問題の一つとして、ガスを生成しかつ収集するための適切な方法を見出すことがある。本発明は、下にある帯水層から熱を取り出しハイドレ−ト鉱床から効率的にガスを解放し地上に産出させる適当なサイクルを行う生産システムを記述する。更に、メタン抽出に続いて同じ位置にハイドレートの形のCO2を封入することが提案されている。この処理は、CO2を隔離しかつ環境を助けるような働きをするばかりでなく、メタン抽出に続いて海底を安定化するために用いることもできる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、ハイドレートに捕捉されたガスを産出する方法である。方法は、一つ以上の坑井の使用を通してガスを放出させ及び収集することを目的とする単一又は複数の生産装置を含む。典型的なガス収集装置として、二つの基本構成がある。第1の構成は、水源とガスを産出させるための導管又は経路を封入する単一のウェルを含む。この構成では、坑井は、ハイドレート領域を通リ抜けて完了しかつ水生産領域又は帯水層に延びている。第2の構成は、二つのウェルを含む。第1のウェルは、帯水領域(貯水領域)に延びかつ水源を提供する。第2のウェルは、ハイドレートから放出されたガスの産出に用いられかつハイドレート領域に又はハイドレート領域を貫通して伸びている。いずれの構成においても、少なくとも一つのウェルは、より深くドリルされ(即ち、ハイドレート鉱床の下に伸びており)かつハイドレートの下の帯水層又は水生産領域で終了される。ある場合には、帯水層の特性により、帯水層からの流れを増大するために破砕操作が実行されてもよい。より深い帯水層水は、ハイドレートを加熱し、それを不安定化し、それによりガスを放出するために十分に熱くなければならない。生産を増大するために、ハイドレート鉱床に水平フラクチャを形成又は生成してもよい。ハイドレート鉱床は、薄いのが典型的であるので、ほとんどのフラクチャ幾何学的な配置は、水平方向である。水平フラクチャは、温かい水が広い面積でハイドレートに接触できるようにすることによってハイドレートを加熱することを容易にすることに特に有益である。ウェルがハイドレート鉱床の下の領域で終了する場合には、鉱床のより高い領域のハイドレートが不安定にならないことを確実にするために適切な準備をする必要がある。例えば、ハイドレートの横方向にわたって温度を監視する必要がある。温度が一定の閾値を超えるならば、加熱を減少又は削減する必要がある。
【0006】
弁、パイプ及びセンサを含んでいる、坑内生産機構により、仕上げ部を通してのハイドレート領域への帯水層水の制御された流れが可能になる。この仕上げ部は、破砕、特に水平破砕を含んでもよい。また、生産機構は、同じか又は別の垂直又は水平坑井を通してハイドレート領域でより高く配置された(可能的に別の水平水圧破砕を含んでいる)仕上げ部を通して放出されたガスの生産を許容してもよい。(数百メートルの)厚いハイドレート鉱床に対して、仕上げ/水平破砕のいくつかの層を、ガスを効率的に放出しかつ収集するために最初に用いてもよい。より薄いハイドレート鉱床に対しては、単一の仕上げ/水平破砕がハイドレート鉱床の上部に向けて生成されてもよい。設置された生産機構を、温かい帯水層からの水の流れと地表への放出されたガスの生産との間を交互に行うために更に用いてもよい。ある場合には、放出されたガスと一緒にハイドレート領域に注入された水を生産しかつ帯水層からの新しい温水でハイドレート領域を満たすことが有益である。生産された水は、帯水層に再注入するか又は適切に廃棄することができる。
【0007】
適当な数のセンサを、生産ウェル内又は個別の監視ウェルで温度、圧力及び流量の計測を介して坑内での作業を監視するために配置してもよい。例えば、温度を、生産ウェルに近い及び離れたハイドレート層の上部の両方が大気へのメタン漏洩を防ぐために分解しないことを確保するために枝堀りウェルを通して監視してもよい。また、ガス及び音響検出器を用いてもよい。センサからの入力によって適当な坑内弁を作動させ、水注入を調整することによって沈殿物の加熱を制御することができる。生産ウェルは、生産されたガスを圧縮ステーションに向けてかつ更なる処理/分配に対して続けて導く大きなパイプラインに典型的に結合されている。沈殿物で形成されたハイドレートに対して、破砕は、生産処理をかなり促進する。ハイドレート層の一定の加熱を必要とするので、ハイドレートに注入された水を、定期的に排出し、かつ下の帯水層からの新しい温水を補充しなければならない。
【0008】
更に、ガス・ハイドレート・ウェルは、CO2をウェルの下方にかつ先に掘りつくされたメタン・ハイドレート領域に注入することによってハイドレートとしてCO2を隔離するために用いられてもよい。CO2及びメタン・ハイドレートは、同様な圧力/温度及び水状態の下で形成することができる。CO2ハイドレート形成に必要な坑内温度及び圧力は、CO2ハイドレート形成が可能であることを確保するように典型的に評価される。そうであれば、設置された生産機構は、典型的に液体形式である、CO2を、それがその場所にある水と混合しかつハイドレートを形成する成形に注入するために用いられる。
【0009】
上述したCO2隔離処理は、まさに現代の環境問題を扱うことばかりでなく、坑内構造を安定化/補強する働きをすることもできる。海底下のハイドレート鉱床は、海底の不安定化をもたらす危険性が高いことが知られている。提案したCO2隔離処理は、メタン・ハイドレートを置き換えかつ既存の構造を補強することによって解決策を提供する。近々の形成不安定性を予測しかつメタン生産からCO2隔離への切換えを開始するときを決定することを助けるために音響検出器を用いることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明は、ハイドレート層の下の帯水層又は水生層或いは領域からの比較的温かい水を用いてガス・ハイドレート層からガスを産出させる方法である。
【0011】
図1は、単一のケースで囲まれた坑井10が帯水層12又は水生層或いは領域から水を流出させかつガス・ハイドレート層14から発生したガスを産出させるために用いられる、本発明の第1の実施形態を示す。坑井は、ガス・ハイドレート層を貫通し帯水層まで延びている。該帯水層は、ハイドレート層よりかなり下に(即ち、深く)位置決めされるか又は配置されているのが好ましい。帯水層の特性に応じて、水出量を増大するために刺激作業を実行するのが望ましい。これは、水圧破砕、酸処理等、を含んでもよい。同様に、また、帯水層からの水による処理の前にハイドレート鉱床を破砕することが望ましい。必要ならば、帯水層水を、適当なポンプ装置を用いて適当に加圧してもよい。
【0012】
一度坑井が帯水層に達したならば、水を、ガス・ハイドレート層に注入するのがよい。帯水層からの比較的温かい水の流入は、ハイドレートに捕捉、即ち取り込まれていたガスを放出させる。注入された水は、比較的迅速に冷却するので、従って注入された水を汲出しかつ新しい温水を再注入するのが好ましい。生成された水は、水の中で又は水により発生されたメタンを有している場合がある。この混合された水及びガスは、その場又は地表のいずれかで分離するのがよい。分離された水は、ハイドレート層、帯水層又は、代替の帯水層のような、代替の格納位置に再注入されてもよい。帯水層12からハイドレート層14への水の流れを制御するためにある弁18又は他の坑井流れ制御機器又は装置を用いてもよい。(例えば、米国特許第6,352,119号明細書及び第6,691,785号明細書に記述されたような)フラッパ弁、ボール弁及び層分離弁(formation isolation valves)が好ましい。特に好ましい実施形態では、弁システム18は、適切な制御システムによって地表から選択的に制御される。この制御システムは、地表から弁まで延びているワイヤ又はライン20のような電気又は油圧伝達システムを含んでもよい。また、制御システムは、適切な無線技術を含んでもよい。
【0013】
帯水層からの水の流れを選択的に制御する機構を設けることに加えて、またウェル地表機器の予想外の故障の場合に、坑井を通って地表への水及び/又はガスの流れ、又は坑井への海水の流入を防ぐためのフェイルセーフ(安全)機構を供給することも望ましい。係る機構は、どんな適切な装置であってもよい。しかしながら、弁を用いたシステム30が好ましい。より詳細には、フラッパ弁、ボール弁及び層分離弁が好ましい。代替実施形態では、地表への坑井流体の流れ又は流入を防ぐためにBOPsを用いてもよい。
【0014】
図1に示すように、ケーシング22は、坑井とハイドレート層との間で流体連通を達成するために穴が開けられていなければならない。ハイドレート層の大きさにより、層24、25、26の複数の位置に穴を配置するか又は位置付けることが有用であるか又は望ましい。一度ケーシングに穴が形成されたならば、ハイドレート層成が破砕されてもよいし又はさもなければ処理されてもよい。水注入の場所及びタイミング並びにガス生成の場所及びタイミングを選択的に選ぶために、穴を密封するか又は塞ぐために内部分離機構28を含んでもよい。好適な実施形態では、穴を選択的に開くか又は分離するためにスライディング・スリーブ機構を用いてもよい。代替実施形態では、穴を密封するために化学的分離機構を用いてもよい。係る化学的分離機構は、穴への又は穴からの流体の流れを実質的に防ぐか又は制限するのに適するセメント又はポリマー・ベース材料又は他の材料を含んでもよい。
【0015】
それらに限定されないが、温度センサ(例えば、米国特許第5,286,109号明細書に記述されるようなSchulumbergerのDistributed Temperature System (DTS))、圧力センサ、ガス検出器及び音響センサ(例えば、受振器)を含んでいるセンサ・パッケージを、水攻法処理を監視しかつハイドレート層の処理を適格に制御するために必要な坑内制御弁及び機器のいずれかの始動をトリガするために配置されてもよい。例えば、ハイドレートへの水注入を止めるか又は減少させること、及びガス生成を開始するためにスライディング・スリーブ又は他の弁を開くことである。また、生成処理をより良く制御しかつハイドレート領域を不安定にすることを避けるために、生成しているウェルから離れて温度又は受動的地震事象を監視するために別のウェルを用いることもできる。
【0016】
本発明の別の実施形態では、図2に示すように、地表102からガス・ハイドレート層104を通りかつ帯水層又は保水層又は領域106に延びている第1の坑井100が設けられる。第2の坑井108は、地表102からガス・ハイドレート層104に延びている。第1の坑井は、帯水層とガス・ハイドレートとの間を流体流通させ、帯水層から流出した水をガス・ハイドレートに接触させる。好適には、第1の坑井は、水又はガスが地表へ導かれるか又は流出するのを防ぐために(ハイドレート形成のレベルの上の)地表から密封又は分離される。代替的に、水及び/又はガスは、連通が第2の坑井と確立されるまで、第1の坑井から流出し、ハイドレート領域への水注入がその後に続く。一度係る連通が確立されたならば、次いで、第1の坑井は、地表から分離されてもよい。好適には、弁システム110は、必要に応じて、帯水層を分離するために用いられる。本発明において有用な弁は、それらに限定されないが、フラッパ弁、ボール弁及び層分離弁を含む。好適な実施形態では、(弁又はフラッパのような)流れ制御機構の適切な装置を、ハイドレート層に水を供給し、ガスを生成及び分離し、そして水を帯水層に再注入するために用いてもよい。この実施形態は、ハイドレートの継続融解が発生しない場合に特に有用である。
【0017】
帯水層からの水がハイドレートに接触すると、ガスが放出される。この放出されたガスは、水と一緒に、第2の坑井を通って地表に流出されるか又は導かれてもよい。第2の坑井は、いくつかの適切な流れ制御及び計測機構を含んでもよい。好適には、第2の坑井は、層から地表へ流出された流体の流れを制御するための少なくとも一つの弁装置又はシステム112を含む。
【0018】
本発明の更に別の実施形態では、図3に示すように、地表202からガス・ハイドレート層又は堆積層204を通りかつ帯水層又は他の保水層206に延びている坑井200が設けられている。坑井は、地表から帯水層に延びている導管208をその中に含するか又は配置している。導管は、ドリル・ストリング、ケーシング又はコイル・チュービング(管)を含む、あらゆる適切な材料であってもよい。第1の流れ制御機構210が帯水層からハイドレート層への水の流れを制御するためにハイドレート層の下方かつ帯水層の上方に配置される。この機構は、あらゆる適切な装置又は材料を含んでもよいが、弁が好ましい。弁は、オペレータによって地表から制御することができるのが更に好ましい。第2の流れ制御機構212が帯水層からの水で処理されるか又は接触されるハイドレート層内の区域又は領域に実質的に隣接して配置される。好適な実施形態では、第2の流れ制御機構は、スライディング・スリーブである。しかしながら、あらゆる適切な装置を用い得るということが理解されるべきである。スライディング・スリーブは、オペレータによって選択的に開閉されてもよい。ハイドレート層及び処理パラメータの特定の特質により、あらゆる数の流れ制御機構をハイドレート層内に配置してもよく、それぞれが処理される区域又は領域に一般的に対応している。
【0019】
第1の弁210が開きかつ帯水層からの水が上に向って流れると、スライディング・スリーブ212を開け、水をハイドレートと接触させるのがよい。ガスが流出されると、それは、帯水層からの水と一緒に、上に向って地表へ流れる。地表では、水とガスとは、分離されてもよい。ある場合には、別のウェル又は同じ坑井を用いて生成のために用いられた帯水層又は別の帯水層へ戻すように分離された水を再注入することが望ましい。係る場合には、スライディング・スリーブを分離された水が下へ又は導管を通って再注入されるときに分離された水がハイドレート層に入るのを防ぐために閉鎖位置に移動させてもよい。代替的に、水を帯水層に再注入させるように第2の導管214を供給してもよい。このように、水とガスは、第1の導管を通して地表へ流出させられ、かつ水は、第2の導管を通して再注入される。従って、分離された水を再注入するために産出を中断させる必要がない。複数の領域がハイドレート形成で処理されている場合には、低い領域、その後に続いて上の領域を選択的に処理することが望ましい。オペレータ制御式流れ制御装置212は、特定の領域の選択的処理を許容する。
【0020】
ハイドレートがガスに変換されると、ハイドレート鉱床の回りのエリア、並びに鉱床それ自体が不安定になる。不安定化のリスクが存在する場合には、このリスクを最小化するように坑井を設計するか又は構成することが望ましい。例えば、ハイドレート鉱床のポケット(窪み)を、ハイドレート鉱床が安定したままであるように生成されたポケットが互いに十分に離間されるように選択的に生成してもよい。代替的に、ネットワーク又は坑井及び/又はパイプラインを、ハイドレート生成又は除去の沈下効果を低減するか又は最小化するように所定の場所に置かれてもよい。完全な不安定化を防ぐために、温度監視ウェルをハイドレート鉱床の上部に生成してもよい。温度が変化するについて、ハイドレート層を制御し、加熱できるように水の流れを調整してもよい。
【0021】
本発明の別の実施形態では、CO2を、生成されるメタンを効果的に置き換えるために、ハイドレート層に注入又はさもなければ配置してもよい。このように、CO2は、収納されるか又はさもなければ廃棄されかつまたメタンの除去に続いてハイドレート層を安定化させる働きをしてもよい。好適には、CO2は、水と混合されかつ、液体形式で供給されハイドレート層に注入される。更に好適には、CO2は、超臨界形態で供給される。
【0022】
ハイドレート層からメタンを生成するために用いた同じ坑井を用いてCO2を配置してもよい。代替的に、実行される操作の特性に応じて、更なる坑井を設けてもよい。例えば、一実施形態では、メタンを、第1の坑井から産出してもよい。メタン産出操作が完了すると、CO2を、同じ坑井を下に向けて注入してもよい。別の実施形態では、第1の坑井は、帯水層からハイドレート層に水を生成するためにまず用いられてもよい。第2の坑井は、地表へメタンを産出するために用いられてもよい。この第1の坑井は、一度十分な量の水がハイドレート層に供給されたならば、CO2をハイドレート層に配置するために用いられてもよい。
【0023】
代替実施形態では、CO2は、コイル・チュービングを通してハイドレート層に供給されるか又は配置されてもよい。チュービングは、坑井の中を通りかつハイドレート層に実質的に隣接して配置されてもよい。CO2がハイドレート層から移動するか又はそれから遠くに移動するのを防ぐためにパッカーのような適切な坑井分離機構を用いてもよい。また、CO2は、水と混合されかつ注入されてもよい。
【0024】
これらの特定の実施形態は、あらゆる適切な装置の構成を用いてもよいので、本発明の適用範囲を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】図1は、本発明の単一坑井実施形態の図である。
【図2】図2は、本発明の複数坑井実施形態の図である。
【図3】流出させた水を再注入するための坑井構成を示す図である。
【符号の説明】
【0026】
10 坑井
12 帯水層
18 弁
20 ライン
22 ケーシング
24 層
25 層
26 層
28 内部分離機構
30 システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
その中に位置するガス・ハイドレート鉱床を有し、かつ上記鉱床が液体源を更に含んでいる、地下層からガスを採収する方法であって、
(a)上記ガス・ハイドレート鉱床を貫通しかつ上記液体源に達している坑井を設ける段階と、及び
(b)上記液体源から上記ガス・ハイドレート鉱床に液体を流入させる段階と、
を具備することを特徴とする方法。
【請求項2】
上記ガス・ハイドレート鉱床を上記液体源からの液体に接触させガスを産出する段階を更に具備することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
上記ガスを復元する段階を更に具備することを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
上記ハイドレート鉱床の下に配置された坑井分離機構を設ける段階を更に具備することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
上記ハイドレート鉱床の上に配置された坑井分離機構を設ける段階を更に具備することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
上記坑井は、ケーシングに入れられることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
上記ケーシングに穴を開ける段階を更に具備することを特徴とする請求項1に方法。
【請求項8】
上記穴は、上記液体源に実質的に隣接して上記ケーシングに配置されることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
上記穴は、上記ハイドレート鉱床に実質的に隣接して上記ケーシングに配置されることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項10】
上記穴を選択的に分離する機構を設ける段階を更に具備することを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
上記機構は、スライディング・スリーブであることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
上記分離機構は、弁であることを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項13】
上記分離機構は、弁であることを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項14】
第2の流体をハイドレート鉱床に配置する段階を更に具備し、上記第2の流体は、ハイドレートを形成することができるように構成されることを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項15】
上記第2の流体は、CO2であることを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項16】
一つのセンサを設ける段階を更に具備することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項17】
上記流体は、上記ガスから分離されかつ上記液体源に再注入されることを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項18】
上記流体は、上記ガスから分離されかつ上記地下層に再注入されることを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項19】
上記ハイドレート鉱床の温度を監視する段階を更に具備することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項20】
音響センサを用いて受動的地震活動を監視する段階を更に具備することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項21】
上記液体源からの液体が上記ハイドレート鉱床に生成される速度は、上記監視からの入力に依存することを特徴とする請求項19又は20のいずれかに記載の方法。
【請求項22】
上記監視は、別の坑井から実行されることを特徴とする請求項19又は20のいずれかに記載の方法。
【請求項23】
その中に位置付けされたガス・ハイドレート鉱床を有しており、液体源を更に含んでいる地下層からガスを採収する方法であって、
(a)上記ガス・ハイドレート鉱床を貫通する第1の坑井を設ける段階と、
(b)上記液体源及び上記ハイドレート鉱床を貫通する第2の坑井を設ける段階と、
(c)ガスを生成するために上記ハイドレート鉱床を上記液体源からの液体に接触させる段階と、及び
(d)上記ガスを採収する段階と、
を具備することを特徴とする方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2008−510085(P2008−510085A)
【公表日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−525417(P2007−525417)
【出願日】平成17年8月3日(2005.8.3)
【国際出願番号】PCT/IB2005/052599
【国際公開番号】WO2006/016333
【国際公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【出願人】(500177204)シュラムバーガー ホールディングス リミテッド (51)
【Fターム(参考)】