説明

ガス化装置及びガス化方法

【課題】 ガス化効率の低下を軽減して、かつ、ガス化装置を安定運転することにある。
【解決手段】 炭素含有固体原料として、例えば、石炭を粉砕する石炭ミル1と、石炭ミル1から排出される粉砕された石炭が供給され、高温高圧下でガス化剤と反応させて生成ガスを発生させるガス化炉33と、ガス化炉33から排出される生成ガス中のチャーを捕集する捕集手段43と、捕集手段43で捕集したチャーを受け入れるロックホッパ装置47と、ロックホッパ装置47から排出されるチャーを昇圧した搬送ガスで搬送する搬送管70を備えるガス化装置において、 石炭ミル1とガス化炉33の間の石炭を供給する流路途中に分級機74を設け、分級機74にチャーを搬送して異物を除去し、異物が除去されたチャーをガス化炉33に供給することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガス化装置及びガス化方法に係り、特に炭素含有固体原料をガス化剤と高温高圧下で反応させて生成ガスを発生させるガス化装置及びガス化方法に関する。
【背景技術】
【0002】
この種のガス化装置としては、炭素含有固体原料として、例えば、石炭を粉砕し、高温高圧下のガス化炉に供給してガス化剤と反応させ、一酸化炭素及び水素に富む生成ガスを発生させ、ガス化炉から排出される生成ガス中の未燃炭素などの飛散物(以下、チャーという)を捕集して、ガス化炉に供給するガス化装置が提案されている(例えば、特許文献1)。特に、チャー回収系の配管などの閉塞を防止するため、チャーに含まれる凝集した未燃炭素などの粒径の大きな粒子を篩で除去している。しかし、特許文献1のガス化装置は、チャーを直接ガス化炉に供給しているため、チャーを更に昇圧して供給するための設備が必要となり、ガス化装置の構成が複雑になるという問題がある。
【0003】
そこで、捕集したチャーを搬送管で石炭粉砕手段に供給するガス化装置が提案されている(例えば、特許文献2)。これによれば、石炭とともにチャーをガス化炉に供給できることから、チャーを供給するための設備を別途設ける必要がなく、ガス化装置の構成を簡素化できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平8−269465号公報
【特許文献2】特開2005−120167号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、捕集したチャーにはガス化できない灰の焼結物などの粒径の大きな異物が含まれ、これらの異物により配管などが閉塞してガス化装置を安定運転できないおそれがある。これに対し、特許文献2のガス化装置は、チャーを石炭粉砕手段に供給して異物を含むチャーを粉砕していることから、配管などの閉塞を防止できる。しかし、ガス化できない灰の焼結物などの異物がガス化炉に混入して、ガス化効率が低下するという問題がある。
【0006】
本願発明の課題は、ガス化効率の低下を軽減して、かつ、ガス化装置を安定運転することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明のガス化装置は、炭素含有固体原料を粉砕する粉砕手段と、粉砕手段から排出される粉砕された炭素含有固体原料が供給され、高温高圧下でガス化剤と反応させて生成ガスを発生させるガス化炉と、ガス化炉に供給するガス化剤量を制御する制御手段と、ガス化炉から排出される生成ガス中のチャーを捕集する捕集手段と、捕集手段で捕集したチャーを受け入れるロックホッパ装置と、ロックホッパ装置から排出されるチャーを昇圧した搬送ガスで搬送する搬送管を備えるガス化装置において、粉砕手段とガス化炉の間の炭素含有固体原料を供給する流路途中に異物除去手段を設け、搬送管は粉砕手段と異物除去手段の間の流路に連結され、搬送管の管路途中には、チャーに水を加えて撹拌する撹拌槽と、撹拌槽で生成されるスラリを水と固形物に分離する固液分離手段が設けられ、異物除去手段とガス化炉の流路途中には、異物除去手段から排出される粉砕した炭素含有固体原料とチャーの混合物を貯留する供給容器と、供給容器の下方に設けられる回転式供給手段と、回転式供給手段で切り出される混合物の流量を計測するインパクト流量計が設けられ、回転式供給手段の回転数とインパクト流量計の流量から混合物の混合比率を求め、制御手段は混合比率に基づいてガス化剤量を制御することを特徴とする。
【0008】
これによれば、異物除去手段でチャーに含まれる灰の焼結物などのガス化できない異物を除去できることから、ガス化効率の低下を軽減して、かつ、原料供給系の配管などの閉塞を防止できることから、ガス化装置を安定運転できる。
【0009】
また、搬送管の管路途中にチャーに水を加えて撹拌する撹拌槽と、撹拌槽で生成されるスラリを水と固形物に分離する固液分離手段を設けたことから、チャーに吸着した塩素、フッ素、ホウ素などの金属を腐食する成分を除去できる。さらに、炭素含有固体原料とチャーの混合比率を求め、その混合比率に基づいて、ガス化炉に供給するガス化剤量を制御できるから、炭素含有固体原料とチャーの混合比率が変動に応じて所定量のガス化剤をガス化炉に供給でき、ガス化装置をより一層安定運転できる。
【0010】
また、ロックホッパ装置又は搬送管から弁を介して分岐して設けられた配管に、内部の圧力がロックホッパ装置内又は搬送ガスより低く設定されるチャー貯留容器を連結してもよい。これによれば、チャー回収系で配管などの閉塞が発生した場合、圧力差を利用して閉塞物を含むチャーをチャー貯留容器に抜き出して閉塞を解除できることから、より一層ガス化装置を安定運転できる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、ガス化効率の低下を軽減でき、かつ、ガス化装置を安定運転することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施形態1のガス化装置の全体構成図である。
【図2】本発明の実施形態2のガス化装置の全体構成図である。
【図3】本発明の実施形態3のガス化装置の全体構成図である。
【図4】本発明の実施形態4のガス化装置の全体構成図である。
【図5】本発明の実施形態4のガス化装置の要部構成図である。
【図6】本発明の実施形態5のガス化装置の要部構成図である。
【図7】本発明の実施形態6のガス化装置の要部構成図である。
【図8】本発明の実施形態7のガス化装置の要部構成図である。
【図9】本発明の実施形態8のガス化装置の要部構成図である。
【図10】本発明の実施形態9のガス化装置の要部構成図である。
【図11】本発明の実施形態10のガス化装置の全体構成図である。
【図12】本発明の実施形態11のガス化装置の要部構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明のガス化装置及びガス化方法を実施の形態に基づいて説明する。
(実施形態1)
図1に本発明の実施形態1のガス化装置の全体構成図を示す。図示のように本実施形態のガス化装置は、炭素含有固体原料として、例えば、石炭を図示しない石炭バンカから石炭ミル1に投入する。石炭ミル1は、石炭を粉砕して微粉炭にするとともに、石炭ミル1に供給される熱風により微粉炭を乾燥するようになっている。乾燥した微粉炭は、熱風を搬送ガスとして微粉炭供給管3を介して微粉炭バンカ5に気流搬送される。微粉炭バンカ5の下方にはモーター7で駆動するロータリーバルブ9が設けられ、貯留した微粉炭を所定量切り出すようになっている。切り出された微粉炭は昇圧された搬送ガス、例えば、窒素ガス11で微粉炭供給管3を介して異物除去手段としての分級機74Aに導かれる。分級機74は、微粉炭中の粗粒や粉砕されなかった木片などの異物を除去し、残渣をライン76から排出するようになっている。分級機74Aを通過した微粉炭はロックホッパ装置12Aに導かれる。
【0014】
ロックホッパ装置12Aは、常圧ホッパ13、ロックホッパ17、フィードホッパ21及び弁15、19、23により構成されている。常圧ホッパ13、ロックホッパ17のそれぞれには、図示しない加圧管と脱圧管が備えられている。分級機74Aを通過した微粉炭は、常圧ホッパ14に受け入れられ、弁15を介して常圧状態のロックホッパ17に排出される。微粉炭を受け入れたロックホッパ17内は、弁15、19が閉状態で加圧管から供給される不活性ガス、例えば、窒素ガスにより昇圧される。ロックホッパ17内がフィードホッパ21内と同圧力になった後、弁19を開き、微粉炭をフィードホッパ21に排出して弁19を閉じる。その後、ロックホッパ17は微粉炭の受け入れ準備として、弁15、19が閉状態で、内部のガスを脱圧管から抜き出して常圧となる。フィードホッパ21は、内部があらかじめガス化炉33内よりも高い圧力に昇圧され、微粉炭を受け入れ貯留した後、弁23を開け、ロータリーバルブ9で微粉炭を所定量切り出す。切り出された微粉炭は窒素ガス11により微粉炭供給管31内を気流搬送されてガス化炉33に供給する。その後フィードホッパ21は、微粉炭の受け入れ準備として、弁19、23が閉状態で、加圧管から供給される窒素ガスにより、内部をガス化炉33よりも高い圧力に昇圧される。
【0015】
ガス化炉33は、例えば、気流層式のガス化炉であり、微粉炭中の灰分の溶融温度以上、例えば、1300℃〜1600℃の加圧状態、例えば、2.5MPaに維持されている。ガス化炉33は理論燃焼酸素量以下のガス化剤38で微粉炭を部分燃焼によって熱分解及びガス化させて、水素と一酸化炭素を主成分とする生成ガスを発生させている。微粉炭中の灰分は有害成分が溶出しにくい溶融スラグとしてガス化炉33の底部から排出されるようになっている。発生した生成ガスはガス化炉33の頂部から排出され生成ガス管39を介して熱回収ボイラ40に導かれる。熱回収ボイラ40は、内部に伝熱管が備えら、生成ガスの熱を回収するようになっている。熱回収ボイラ40の底部から排出される生成ガスは、例えば、400℃に冷却されて生成ガス管41を介して捕集手段43に導かれる。捕集手段43は、例えば、遠心分離式のサイクロン45と、生成ガスをろ過するフィルタ46を直列に連結したものであり、生成ガス中のチャーを捕集するようになっている。捕集したチャーは捕集手段43の底部からロックホッパ装置47A、Bへ排出するようになっている。なお、捕集手段43から排出された生成ガスは、適宜処理され、複合発電、燃料電池などの燃料や合成ガスなどの原料に利用される。
【0016】
次に、実施形態1の特徴部を説明する。ロックホッパ装置47A、Bは捕集手段43の下方に並列して設けられ、チャーホッパ50、ロックホッパ58及び弁54、62により構成されている。ロックホッパ58は図示しない加圧管と脱圧管が備えられている。捕集手段43から排出されたチャーは、チャーホッパ50に受け入れられ、弁54を介してロックホッパ58に排出される。ロックホッパ58は、チャーを受け入れた後、弁54、62を閉状態とし、内部のガスを脱圧管から排出して減圧した後、弁62を開けてチャーをフィードホッパ64に排出する。その後、ロックホッパ58内は、チャーの受け入れ準備として弁54、62が閉状態で、加圧管から供給される窒素ガスによりガス化炉33内と同程度の圧力に昇圧される。
【0017】
フィードホッパ64内のチャーは、ロータリーバルブ9により所定量切り出され搬送管70を介して微粉炭バンカ5に気流搬送される。微粉炭バンカ5に搬送されたチャーはロータリーバルブ9により所定量切り出され、窒素ガス11により分級機74Aに搬送される。分級機74Aはチャーに含まれる粗粒やガス化できない灰の焼結物などの異物を除去し、残渣をライン76から排出するようになっている。分級機74Aを通過したチャーはロックホッパ装置12Aを介して微粉炭とともにガス化炉33に供給されガス化される。
これによれば、ガス化炉33から排出される未燃炭素を含むチャーを捕集し、ガス化炉33に供給してガス化していることから、ガス化効率を向上できる。さらに、チャーに含まれる灰の焼結物などのガス化できない異物を分級機74Aで連続して除去していることから、異物がガス化炉33に混入することによるガス化効率の低下を軽減でき、かつ、微粉炭供給系の配管などの閉塞を防止できることから、ガス化装置を安定運転できる。
【0018】
また、常圧の微粉炭供給系に分級機74Aを設け、常圧で異物を除去していることから、分級機74Aのメンテナンスや異物の系外排出が容易となる。さらに、高圧で使用される複雑で高価な機器を使用することなく異物を除去できることから、ガス化装置を安価にできる。
【0019】
また、チャー回収系のロックホッパ58に備えられた脱圧管から、生成ガスに同伴されている水蒸気を系外へ排出できることから、水蒸気の凝縮によるチャーの凝集を抑えて凝集物による配管などの閉塞を軽減でき、より一層ガス化装置を安定運転できる。さらに、水蒸気の凝縮を防止するためのスチームトレースなどの加温装置を簡略または削除できることから、ガス化装置を安価にできる。
【0020】
また、水分凝縮によりチャーが凝集した場合であっても、減圧時にドレン部分では衝撃を伴うフラッシュ蒸発が生じ、凝集物が自己崩壊的に粉砕されることから、ロックホッパ58以降での水分によるチャーの凝集を防止でき、より一層安定運転できる。
【0021】
なお、実施形態1はサイクロン45とフィルタ46は下方に並列に配置した2つのロックホッパ装置47A、Bに連結しているが、サイクロン45とフィルタ46を1つのロックホッパ装置47Aに連結するようにしてもよい。
【0022】
また、微粉炭供給系に使用される配管は、不活性ガスによる生成ガスの熱量低下を軽減するため、少ない搬送ガスで微粉炭を搬送できる径の小さな配管、例えば、径が20mm以下の配管を使用してもよい。
【0023】
(実施形態2)
図2に実施形態2のガス化装置の全体構成図を示す。実施形態2が実施形態1と相違する点は、図示のようにガス化炉33への微粉炭供給系を2つ設け、バーナー36及び下段バーナー37のいずれか一方又は両方にチャーを供給できるようにしている点である。
【0024】
微粉炭供給系は、分級機74Aが上方に設けられたロックホッパ装置12Aと、分級機74Bが上方に設けられたロックホッパ装置12Bから構成されている。微粉炭バンカ5と分級機74A、Bの間の微粉炭供給管3は分岐して設けられ、分級機74A、Bの頂部にそれぞれ連結されている。微粉炭供給管3のそれぞれには、分岐した搬送管70が連結されている。ロックホッパ装置12Aは微粉炭供給管31Aを介してバーナー36に連結され、ロックホッパ装置12Bは微粉炭供給管31Bを介して下段バーナー37に連結されている。
【0025】
これによれば、微粉炭やチャーを燃焼させて熱量を得るためのバーナーと、ガス化反応のためのバーナーで、ガス化剤38の供給量を変えることができ、効率よくガス化反応を行うことができる。特に、一度高温雰囲気を経た反応性の低いチャーを、ガス化剤38を多く供給する下段バーナー37に供給することで、チャーの反応量を多くでき、未反応のチャーの発生量を低減できる。
【0026】
(実施形態3)
図3に実施形態3のガス化装置の全体構成図を示す。実施形態3が実施形態1と相違する点は、図示のように搬送管70の管路途中に撹拌層80を設けてチャーに水を加えて撹拌し、チャーに吸着している塩素などの金属を腐食する成分を除去してガス化炉33に供給するようにしている点である。撹拌層80で生成されたチャーと水のスラリはポンプ82により固液分離手段84に導入され、例えば、遠心分離により水と固形物に分離される。固形物は図示しない昇圧された窒素ガスにより搬送管70を介して微粉炭バンカ5に搬送される。塩素などの成分を含む廃液は固液分離手段84から排出され適宜処理される。その他の構成は実施形態1と同じであるので、同一の符号を付して説明を省略する。
【0027】
石炭には塩素などの金属を腐食する成分が含まれていることから、これらの成分がガス化炉33でガス化して生成ガスに含まれると、チャーに含まれる多孔質の未燃炭素などに吸着して数千ppmに濃縮される。このような状態のチャーをガス化炉33に供給すると生成ガス中の塩素などの濃度が高くなり、ガス化装置の腐食を助長することになる。そこで、撹拌層80でチャーに吸着している塩素などの成分を水に溶解させて除去することにより、生成ガス中の塩素などの濃度上昇を抑えることができ、金属などの腐食の問題を軽減できる。
【0028】
(実施形態4)
図4は実施形態4のガス化装置の全体構成図であり、図5は実施形態4の要部構成図である。実施形態4が実施形態1と相違する点は、図示のようにガス化剤38の供給量を制御する制御手段90を設け、微粉炭とチャーの混合比率に基づいてガス化剤38の供給量を制御するようにしている点である。その他の構成は実施形態1と同じであるので、同一の符号を付して説明を省略する。
【0029】
微粉炭とチャーの混合比率は、ロータリーバルブ9の回転数信号と、ロータリーバルブ9の後流側に設けられた後述するインパクト流量計98の瞬間流量信号が制御手段90に入力されることにより逐次演算される。また、フィードホッパ21の外壁に設けられたロードセル97の荷重信号と、インパクト流量計98の瞬間流量信号が制御手段90に入力され、荷重信号の時間変化と、瞬間流量信号により微粉炭とチャーの混合物の流量が逐次演算される。そして、この混合比率と流量により、反応に必要なガス化剤量が演算される。
【0030】
一方、ガス化剤38の流路途中には、流量調節弁91と流量計100が設けられ、流量計100で計測したガス化剤38の瞬間流量信号は、制御手段90に入力される。この瞬間流量信号と必要ガス化剤量に基づいて、流量調節弁91の開度が調節され、ガス化炉33へのガス化剤38の供給量が制御される。
【0031】
これによれば、操業条件の変更によりチャーの発生量が変動し、微粉炭とチャーの混合比率が変化した場合であっても、混合比率を逐次演算して、その混合比率に基づいてガス化剤38の供給量を自動制御できることから、所定量のガス化剤38をガス化炉33に供給でき、ガス化装置を安定運転できる。
【0032】
なお、インパクト流量計98とは検出板が内蔵され、落下してくる粉体が検出板に衝突するときの衝撃力を検出するものである。微粉炭とチャーはかさ密度が異なり、混合比率が変わるとインパクト流量計98の指示値が比例で変化することから、この密度差を利用して混合比率を求めることができる。微粉炭とチャーのかさ密度は、一例として微粉炭が530kg/m3であり、チャーが150kg/m3である。
【0033】
また、本実施形態は、搬送管70を微粉炭供給管3に連結しているが、搬送管70を分岐して石炭ミル1に連結し、ガス化装置の起動時に発生したチャーを石炭ミル1に供給して粉砕、乾燥するようにしてもよい。ガス化装置の起動時は軽油を助燃することから、チャーに含まれる水分量が多くなり、チャーが凝集して配管などを閉塞しやすい。そのため、ガス化装置の起動時に発生したチャーを石炭ミル1に供給することにより、凝集したチャーを粉砕、乾燥することができることから、配管などの閉塞を防止でき、ガス化装置を安定運転できる。軽油助燃終了後は、チャーを分級機74Aに搬送しチャー中の異物を除去する。
【0034】
なお、実施形態4は、微粉炭及びチャーと窒素ガスを流路途中に設けられたエジェクター95に供給して気流搬送するようにしているが、これに代えて昇圧された窒素ガスを流路内に供給して気流搬送するようにしてもよい。
【0035】
また、ガス化剤38の供給量は、微粉炭とチャーの混合比率に基づいて制御できればよく、実施形態4に限定されるものではない。以下に、実施形態4の変形例である実施形態5、6について説明する。
【0036】
(実施形態5)
図6に実施形態5のガス化装置の要部構成図を示す。実施形態5が実施形態4と相違する点は、図示のように微粉炭バンカ5とフィードホッパ64から排出される微粉炭及びチャーの瞬間流量を計測し、この瞬間流量から微粉炭とチャーの混合比率を求めるようにしている点である。その他の構成は実施形態4と同じであるので、同一の符号を付して説明を省略する。
【0037】
瞬間流量は、微粉炭バンカ5に連結された微粉炭供給管3の下流側と、フィードホッパ64に連結された搬送管70の下流側とに設けられた流量計103で計測される。これによれば、制御手段90に入力される流量計103で計測した瞬間流量信号により、微粉炭とチャーの混合比率を演算できることから、微粉炭とチャーの混合比率が変化した場合であっても、所定量のガス化剤38をガス化炉33に供給でき、ガス化装置を安定運転できる。
【0038】
なお、流量計103は気流搬送される粉体を非接触で流量計測できるものであればよく、例えば、差圧式、マイクロ波式、静電容量式、放射線式などの粉体流量計を使用してもよい。
【0039】
(実施形態6)
図7に実施形態6のガス化装置の要部構成図を示す。実施形態6は流量計103で計測した瞬間流量信号に代えて、微粉炭バンカ5及びフィードホッパ64のそれぞれの外壁に設けられたロードセル97で計測した荷重信号を制御手段90に入力し、荷重信号の時間変化から微粉炭とチャーの混合比率を逐次演算するようにしている。その他の構成は実施形態4と同じであるので、同一の符号を付して説明を省略する。
【0040】
これによれば、微粉炭とチャーの混合比率が変化した場合であっても、ロードセル97の荷重信号の時間変化から、微粉炭とチャーの混合比率を演算でき、所定量のガス化剤38をガス化炉33に供給できることから、ガス化装置を安定運転できる。特に、ロックホッパ装置47A、Bで減圧しチャーの温度を下げていることから、熱応力と内圧の影響が緩和され、フィードホッパ64でのチャーの重量計測の精度を向上できる。その結果、ガス化剤38の供給量の精度も向上でき、ガス化装置をより一層安定運転できる。例えば、生成ガスから捕集したチャーをそのままフィードホッパ64に貯留して、ロードセル97により重量を計測すると、熱応力と内圧の影響によりフィードホッパ64の上下に配置した図示しない伸縮継手に大きな反力が生じ、ロードセル97で精度よく重量計測ができない。
【0041】
(実施形態7)
図8に実施形態1の他の実施形態を示す。図8は実施形態7のガス化装置の要部構成図である。実施形態7が実施形態1と相違する点は、図示のようにロックホッパ装置47A、Bの各々から弁110を介して抜き出し管111を分岐して設け、内部の圧力がロックホッパ装置47A、B又は窒素ガス11より低く設定される抜き出しホッパ112に連結している点である。その他の構成は実施形態1と同じであるので、同一の符号を付して説明を省略する。
【0042】
捕集手段43で捕集したチャーには、配管などを閉塞される異物などが含まれているため、チャー回収系で配管などの閉塞が発生することがある。チャー回収系で閉塞すると、チャーを微粉炭供給系に安定供給できず、ガス化装置を安定運転できないことから、この閉塞を解除する必要がある。そこで、閉塞を解除する
ため、ロックホッパ装置47A、B内または窒素ガス11より低い圧力に設定された抜き出しホッパ112を設け、閉塞物を含むチャーを抜き出しホッパ112に抜き出すようにしている。なお、抜き出しホッパ112内は、チャーが弁113を介して排出されるとともに、配管114へ内部のガスを排出して常圧となる。一方、ホッパ50内は、捕集手段43から高圧の生成ガスが流入し高圧状態になる。
【0043】
これによれば、チャー回収系で閉塞が発生した場合、弁110を開け、ロックホッパ装置47A、Bと抜き出しホッパ112の圧力差を利用し、閉塞物を含むチャーを減圧しながら抜き出しホッパ112に抜き出して系外に排出できることから、チャー回収系の閉塞を解除でき、ガス化装置を安定運転できる。
【0044】
なお、排出されたチャーは廃棄してもよく、ガス化炉33に供給するようにしてもよい。
【0045】
また、閉塞の発生がなくとも、ホッパ50内のチャーを抜き出しホッパ112に抜き出してもよい。例えば、ガス化装置の起動時に発生するチャーは、系内で発生した凝縮水や、ガス化装置のメンテナンスに伴って発生する保温剤や断熱材などの異物を含むことがある。また、これらの異物が核や起点となって、チャーを凝集させて粗粒を形成して配管などを閉塞させる原因となる。そのため、定期メンテナンス後やコールドスタート後など、起動直後はガス化装置が不安定な状態になるおそれがある。そこで、起動直後、望ましくは運転初期からチャーをガス化炉33に戻す前までの時間に発生するチャーをホッパ50に貯留しておき、その全量を抜き出しホッパ112に抜き出すようにしてもよい。
【0046】
これによれば、凝集物や異物を含んだチャーを、あらかじめ系外に排出できることから、配管などの閉塞の発生を未然に防止でき、より一層ガス化装置を安定運転できる。
【0047】
また、捕集したチャーを繰り返しガス化炉33に供給するガス化装置においては、微粉炭に含まれる塩化物やナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属などの微量成分やすすなどがチャーに付着し濃縮される。このようなチャーは、熱回収ボイラ40の伝熱管に付着して伝熱を阻害してガス化装置の効率を低下させ、また、フィルタ46の目詰まりの原因となる。そのため、定期的にチャーを系外に抜き出すことで、チャーの凝集や付着を軽減でき、これらに起因するトラブルを防止できる。
【0048】
なお、実施形態7はホッパ50に抜き出し管111を連結しているが、搬送管70に抜き出し管111を連結するようにしてもよい。
【0049】
以下に、実施形態7の変形例である実施形態8、9について説明する。
【0050】
(実施形態8)
図9は実施形態8のガス化装置の要部構成図である。実施形態8が実施形態7と相違する点は、図示のように抜き出し管111をロックホッパ58に連結している点である。その他の構成は実施形態7と同じであるので、同一の符号を付して説明を省略する。これによれば、閉塞の解除が不完全な場合であっても、加圧管から窒素ガスを供給することによりロックホッパ58内を加圧でき、閉塞を解除するまで、繰り返し閉塞物を系外に排出する運転を行うことができることから、より一層ガス化装置を安定運転できる。
【0051】
(実施形態9)
図10は実施形態9のガス化装置の要部構成図であり、図示のように実施形態9が実施形態7と相違する点は、配管114に造粒機200を連結し、造粒機200に系外に抜き出したチャーと造粒用流体201を投入し、チャーを造粒している点である。その他の構成は実施形態7と同じであるので、同一の符号を付して説明を省略する。
【0052】
これによれば、抜き出したチャーを造粒できることから、微粉炭の1/3〜1/4程度のかさ密度のチャーの容積を減らすことができ、また、造粒したチャーの野積みが可能となる。その結果、チャーを保管しやすく、チャーを廃棄するか、ガス化炉33に供給するかの選択が容易となり、ガス化装置の運用性が向上できる。
【0053】
なお、造粒機200としては、圧縮造粒方式や振動混練造粒方式の造粒機を用いることができる。造粒用流体201は、例えば、水やタールなどをバインダとして造粒時に添加することで固さや耐水性などを調整することができる。
【0054】
また、造粒したチャーを粉砕してガス化炉33に供給する場合、チャーに含まれるガス化できない灰の焼結物なども粉砕されてガス化炉に混入されることから、ガス化効率が低下するおそれがある。
【0055】
(実施形態10)
図11に実施形態1の他の実施形態を示す。図11は実施形態10のガス化装置の全体構成図である。実施形態10が実施形態1と相違する点は、図示のように搬送管70の流路途中に造粒機200を設けてチャーを造粒し、造粒したチャーを搬送管70を介して石炭ミル1に気流搬送し粉砕、乾燥した後、石炭とともにガス化炉33に供給している点である。その他の構成は実施形態1と同じであるので、同一の符号を付して説明を省略する。
これによれば、チャーを造粒して減容化できることから、巨大なホッパやサイロを用いることなく容易にチャーを貯留、保管することができる。さらに、粉粒性、流動性が高いチャーの飛散を防止してハンドリング性を向上できることから、チャーによる作業環境の汚れを防止できる。
また、造粒したチャーを石炭ミル1に供給していることから、石炭ミル1に供給される熱風を利用して、造粒に使用した造粒用流体201を乾燥させることができる。
【0056】
なお、実施形態10は、造粒したチャーを石炭ミル1で粉砕してガス化炉に供給していることから、チャーに含まれるガス化できない異物がガス化炉に混入してガス化効率が低下するおそれがある。
【0057】
(実施形態11)
図12に実施形態9の他の実施形態を示す。図12は実施形態11の全体構成図である。図示のように実施形態11が実施形態9と相違する点は、ロックホッパ装置47A、Bに代えて、加圧ロックホッパ装置210A、Bを並列して設け、捕集したチャーを微粉炭供給系に搬送せずに、直接ガス化炉33に供給している点である。その他の構成は実施形態9と同じであるので、同一の符号を付して説明を省略する。
【0058】
加圧ロックホッパ装置210A、Bは、ロックホッパ214、フィードホッパ218及び弁212、216、220により構成されている。ロックホッパ214及びフィードホッパ218には図示しない加圧管と脱圧管が備えられている。
【0059】
次に、実施形態11の動作を説明する。捕集手段43から排出されたチャーは、ガス化炉33内と同程度の圧力に昇圧されているロックホッパ214に貯留される。チャーを貯留したロックホッパ214内は、弁212,216が閉状態で、加圧管から供給される不活性ガス、例えば、窒素ガスによりフィードホッパ218と同程度の圧力に昇圧される。一方、フィードホッパ218は、チャー受け入れ準備として、弁216、220が閉状態で、ガス化炉33内よりも高い圧力、例えば、2.7MPaに昇圧されている。チャーは、ロックホッパ214で所定の圧力に昇圧された後、弁216を開け、フィードホッパ218に排出される。フィートホッパ218に貯留されたチャーは、ロータリーバルブ65で切り出された後、搬送管70を介して窒素ガス11によりガス化炉33のバーナー36に供給されてガス化される。
【0060】
一方、抜き出しホッパ112で抜き出したチャーは、造粒機200に投入され、造粒用流体201、例えば、水やタールをバインダとして造粒され、廃棄し又は石炭ミル1などの粉砕手段で粉砕されてガス化炉33に供給される。
【0061】
これによれば、チャーをガス化炉に直接供給するガス化装置において、ロックホッパ214で閉塞が発生した場合、ロックホッパ214と抜き出しホッパ112の圧力差を利用して閉塞物を含むチャーを系外に抜き出し閉塞を解除できることから、ガス化装置を安定運転できる。さらに、閉塞の解除が不十分であっても、弁110、212、216閉じ、窒素ガスを加圧管から供給してロックホッパ214内を昇圧でき、閉塞を解除するまで、繰り返し閉塞物を系外に排出する運転を行うことができることから、より一層ガス化装置を安定運転できる。
【0062】
なお、抜き出し管111の連結位置は、ロックホッパ214の底部に限定されず、フィードホッパ218の底部や搬送管70に連結するようにしてもよい。
【0063】
また、造粒機200を設けずに、抜き出したチャーを直接廃棄し、又は搬送管70などによりガス化炉33に供給するようにしてもよい。
【0064】
また、チャーの供給系は、少ない窒素ガスでチャーを搬送し生成ガスの熱量の低下を軽減できるように、径の小さな配管が使用されるが、抜き出し管111などは常圧で運転されるため径の大きな配管を使用できることから、閉塞物の抜き出しを容易に行うことができ、より一層ガス化装置を安定運転できる。
【0065】
なお、実施形態11は、チャーに含まれるガス化できない異物がガス化炉33に供給されることから、ガス化効率が低下するおそれがある。
【0066】
また、実施形態11は、微粉炭供給系に分級機を設けていないが、分級機を設けて微粉炭に含まれる粗粒や粉砕されなかった木片などの異物を除去してもよい。
【0067】
なお、石炭には、10数パーセントのアルミナ、シリカ、カルシウムなどの灰分やクロム、水銀などの有害金属が含まれているため、その利用が困難であったが、本発明によれば、石炭を有効利用できる。
【符号の説明】
【0068】
1 石炭ミル
3 微粉炭供給管
12A、B ロックホッパ装置
33 ガス化炉
43 捕集手段
47A、B ロックホッパ装置
70 搬送管
74A、B 分級機
80 攪拌層
84 固液分離手段
90 制御手段
97 ロードセル
98 インパクト流量計
103 流量計
112 抜き出しホッパ
200 造粒機

【特許請求の範囲】
【請求項1】
炭素含有固体原料を粉砕する粉砕手段と、該粉砕手段から排出される粉砕された炭素含有固体原料が供給され、高温高圧下でガス化剤と反応させて生成ガスを発生させるガス化炉と、該ガス化炉に供給するガス化剤量を制御する制御手段と、前記ガス化炉から排出される生成ガス中のチャーを捕集する捕集手段と、該捕集手段で捕集したチャーを受け入れるロックホッパ装置と、該ロックホッパ装置から排出されるチャーを昇圧した搬送ガスで搬送する搬送管を備えるガス化装置において、
前記粉砕手段と前記ガス化炉の間の炭素含有固体原料を供給する流路途中に異物除去手段を設け、前記搬送管は前記粉砕手段と前記異物除去手段の間の前記流路に連結され、
前記搬送管の管路途中には、前記チャーに水を加えて撹拌する撹拌槽と、該撹拌槽で生成されるスラリを水と固形物に分離する固液分離手段が設けられ、
前記異物除去手段と前記ガス化炉の流路途中には、前記異物除去手段から排出される前記粉砕した炭素含有固体原料と前記チャーの混合物を貯留する供給容器と、該供給容器の下方に設けられる回転式供給手段と、該回転式供給手段で切り出される前記混合物の流量を計測するインパクト流量計が設けられ、
前記回転式供給手段の回転数と前記インパクト流量計の流量から前記混合物の混合比率を求め、前記制御手段は前記混合比率に基づいて前記ガス化剤量を制御することを特徴とするガス化装置。
【請求項2】
炭素含有固体原料を粉砕する粉砕手段と、該粉砕手段から排出される粉砕された炭素含有固体原料が供給され、高温高圧下でガス化剤と反応させて生成ガスを発生させるガス化炉と、該ガス化炉に供給するガス化剤量を制御する制御手段と、前記ガス化炉から排出される生成ガス中のチャーを捕集する捕集手段と、該捕集手段で捕集したチャーを受け入れるロックホッパ装置と、該ロックホッパ装置から排出されるチャーを昇圧した搬送ガスで搬送する搬送管を備えるガス化装置において、
前記粉砕手段と前記ガス化炉の間の炭素含有固体原料を供給する流路途中に異物除去手段を設け、前記搬送管は前記粉砕手段と前記異物除去手段の間の前記流路に連結され、
前記搬送管の管路途中には、前記チャーに水を加えて撹拌する撹拌槽と、該撹拌槽で生成されるスラリを水と固形物に分離する固液分離手段が設けられ、
前記粉砕手段と前記異物除去手段の間の流路途中には、前記粉砕手段から排出される粉砕された炭素含有固体原料を貯留する原料容器と、前記搬送管が連結され前記チャーを貯留するチャー容器と、前記原料容器と前記チャー容器のそれぞれの下方に設けられる流量計が設けられ、
前記流量計で計測した流量から前記粉砕した炭素含有固体原料と前記チャーの混合比率を求め、前記制御手段は前記混合比率に基づいて前記ガス化剤量を制御することを特徴とするガス化装置。
【請求項3】
請求項2に記載のガス化装置において、
前記流量計に代えて前記原料容器と前記チャー容器のそれぞれの外壁にロードセルを設け、該ロードセルで計測した重量から前記混合比率を求めることを特徴とするガス化装置。
【請求項4】
請求項1に記載のガス化装置において、
前記ロックホッパ装置又は前記搬送管から弁を介して分岐して設けられた配管に連結され、内部の圧力が前記ロックホッパ装置内又は前記搬送ガスより低く設定されるチャー貯留容器を設けることを特徴とするガス化装置。
【請求項5】
粉砕した炭素含有固体原料をガス化炉に供給して高温高圧下でガス化剤と反応させて生成ガスを発生させるとともに、前記生成ガス中のチャーを捕集して減圧した後、昇圧した搬送ガスで搬送してガス化するガス化方法において、
前記チャーに含まれる異物を除去し、異物が除去された前記チャーを前記炭素含有固体原料に混合して前記ガス化炉に供給し、前記炭素含有固体原料と前記チャーの混合比率に基づいて前記ガス化剤の供給量を制御することを特徴とするガス化方法。
【請求項6】
請求項5に記載のガス化方法において、
前記チャーに含まれる異物は、前記チャーを前記炭素含有固体原料に混合した後に除去され、前記異物を除去した混合物を容器に貯留し、前記容器から排出された前記混合物の排出量と前記排出された混合物の流量のインパクト流量計の計測値から前記炭素含有固体原料と前記チャーの混合比率を求め、該混合比率に基づいて前記ガス化剤の供給量を制御することを特徴とするガス化方法。
【請求項7】
請求項5に記載のガス化方法において、
前記炭素含有固体原料を原料容器に貯留し、異物を含む前記チャーをチャー容器に貯留し、前記原料容器から排出された前記炭素含有固体原料と前記チャー容器から排出された異物を含む前記チャーを混合した後に前記異物を除去し、前記原料容器から排出された前記炭素含有固体原料の流量と前記チャー容器から排出された前記チャーの流量から前記炭素含有固体原料と前記チャーの混合比率を求め、該混合比率に基づいて前記ガス化剤の供給量を制御することを特徴とするガス化方法。
【請求項8】
請求項7に記載のガス化方法において、
前記炭素含有固体原料の流量と前記チャーの流量に代えて、前記原料容器の重量と前記チャー容器の重量から前記混合比率を求めることを特徴とするガス化方法。
【請求項9】
請求項5に記載のガス化方法において、前記ガス化炉の運転開始初期に発生したチャーを系外に抜き出すことを特徴とするガス化方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−12146(P2011−12146A)
【公開日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−156523(P2009−156523)
【出願日】平成21年7月1日(2009.7.1)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成16年度〜20年度、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構、多目的石炭ガス製造技術開発(EAGLE)/パイロット試験設備およびゼロエミッション化技術に関する研究、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
【出願人】(000217686)電源開発株式会社 (207)
【出願人】(000005441)バブコック日立株式会社 (683)