説明

ガス絶縁電気機器用絶縁スペーサ

【課題】信頼性が高くしかも構成が簡単で、経済的に製作できるガス絶縁電気機器用絶縁スペーサを提供する。
【解決手段】絶縁スペーサ10は、中心導体12を埋め込む成型絶縁体11を有しており、この成型絶縁体11部分を金属容器1、2のフランジ1A、2A間に配置し、複数本の締結貫通ボルト5により連結固定する。この絶縁スペーサ10は、成型絶縁体11の外周側をフランジ1A、2A寸法より短くすると共に一方の側面を薄い環状に成型した薄肉部11Aを設けている。成型絶縁体11の薄肉部11Aには、フランジ1A、2A間の寸法を規定し、かつ金属容器1、2間の電流通路を形成する断面L字状の環状金具14を嵌め合わせて配置し、環状金具14と成型絶縁体11の薄肉部11Aとを複数の結合ボルト15により固定している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はガス絶縁電気機器用絶縁スペーサに係り、特に金属容器間の接続部に配置するガス絶縁電気機器用絶縁スペーサに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、ガス絶縁開閉装置(以下「GIS」と略称する。)等のガス絶縁電気機器では、接地する円筒状の金属容器の接続部となるフランジ間に、絶縁スペーサを配置して連結してガス区画し、各金属容器内にSFガス等の絶縁ガスを、0.4〜0.6MPa程度の高圧で封入している。
【0003】
GISは、金属容器内に収納する遮断器や断路器や接地開閉器、更には母線等の各機器で構成され、これら各機器間は運用や絶縁ガスの処理時間を考慮した適切な間隔でガス区画するため、絶縁スペーサでガス区画を密閉している。
【0004】
通常、絶縁スペーサは絶縁性能を満足すると共に、高気圧ガスを密閉するための機械的強度も必要であるため、主としてアルミナ充填のエポキシ材料やシリカ充填のエポキシ樹脂材料が使用されている。しかも、絶縁スペーサは径方向の寸法を小さくするため、絶縁物の沿面方向の電界を低減するように片側が膨らみ、反対側が窪んでいる凹凸形状の所謂コーンスペーサと呼ばれるものや、或いは凹凸形状のない所謂ディスクスペーサと呼ばれるものが使用される。
【0005】
例えば特許文献1に、金属容器のフランジ間に配置して連結するコーンスペーサ形の絶縁スペーサが記載されている。この絶縁スペーサは、スペーサ本体となる成型絶縁体の中央部に高電圧導体を支持し、しかも成型絶縁体の外周部に環状金属材を配置している。そして、環状金属材は絶縁スペーサが金属容器のフランジ間に配置され、締結貫通ボルトで連結固定するとき、連結時の締付力を環状金属材で受け、成型絶縁体の割れを防止している。成型絶縁体の部分は、環状金属材及び押圧材で挟持して金属容器のフランジ間に固定している。
【0006】
また、例えば特許文献2に、ディスクスペーサ形の絶縁スペーサが記載されている。この特許文献2の絶縁スペーサは、中心部に中心導体を埋め込み、外周部に複数の埋め込み金具を設けて形成している。この絶縁スペーサは、埋め込み金具を活用して金属製の環状フランジにボルトで固定しており、環状フランジの部分のみを金属容器のフランジ間に配置し、締結貫通ボルトで連結固定している。
【0007】
【特許文献1】特開平3−124210号公報
【特許文献2】特開2007−14070号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記した特許文献1の絶縁スペーサは、金属容器のフランジ間に締結貫通ボルトで連結固定する際、連結時の締付力を環状金属材で受けさせることはできる。しかし、絶縁スペーサの成型絶縁体の部分を、環状金属材及び押圧材で挟持する構造であるため、多数の締結貫通ボルトの締付力不均一や、締結貫通ボルトを規定トルク以上の過度の締付力で、成型絶縁体の部分が割れる恐れがある。
【0009】
絶縁スペーサの成型絶縁体に割れが生ずると、ガス絶縁電気機器の金属容器内に封入した絶縁ガスが漏れ出し、遂には絶縁破壊事故に至り、或いは極端な場合には、急激な絶縁ガスの放出で爆発事故が発生し、ガス絶縁電気機器の信頼性が低下することになる。これを避けるためには、絶縁スペーサの主要部である成型絶縁体の形状を変更して厚さを増し、成型絶縁体の強度を増加させ、更には環状金属材と押圧材の配置等の工夫が必要となるが、絶縁スペーサを経済的に製作できなくなる問題があった。
【0010】
また、上記した特許文献2の絶縁スペーサは、金属製の環状フランジにボルトで固定するものであるため、ガス絶縁電気機器の絶縁信頼性を維持するには、環状フランジの寸法分だけ金属容器を大きくせねばならず、ガス絶縁電気機器を経済的に製作できなくなるという問題があった。
【0011】
本発明の目的は、信頼性が高くしかも構成が簡単で、経済的に製作できるガス絶縁電気機器用絶縁スペーサを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、中心導体を埋め込んだ絶縁スペーサを、前記成型絶縁体の外周部に金属材を介在させて金属容器のフランジ間に配置し、前記フランジ間を複数本の締結貫通ボルトにより連結固定するガス絶縁電気機器用絶縁スペーサを構成する際、前記絶縁スペーサはその外周側を前記フランジ寸法より短くすると共に一方の側面を薄く環状に成型した薄肉部を設け、前記薄肉部にフランジ間の寸法を規定し、かつ前記金属容器間の電流通路を形成する断面L字状の環状金具を嵌め合わせ配置し、前記環状金具と成型絶縁体の周端部とを複数の結合ボルトにより固定して構成したことを特徴としている。
【0013】
好ましくは、前記成型絶縁体の薄肉部に、前記締結貫通ボルトを通すU字状の切り欠き溝を複数形成したことを特徴としている。
【発明の効果】
【0014】
本発明のようにガス絶縁電気機器用絶縁スペーサを構成すれば、薄肉部を有する成型絶縁体と断面がL字状の環状金具とを別々に製作し、成型絶縁体の薄肉部に環状金具を配置して結合ボルトで一体に固定して構成した絶縁スペーサは、金属容器のフランジ間に配置して複数本の締結貫通ボルトにより連結固定することができる。このため、絶縁スペーサの成型絶縁体の分で金属容器のガス区画の気密性能を良好に維持できると共に、環状金具で金属容器間を接続する接続導体を兼用して循環電流の電流通路も確保でき、信頼性の高い絶縁スペーサを経済的に製作することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明のガス絶縁電気機器用絶縁スペーサは、中心導体を埋め込んだ成型絶縁体を有している。絶縁スペーサは、成型絶縁体の外周部に金属材を介在させて金属容器のフランジ間に配置し、複数本の締結貫通ボルトにより連結固定する。そして、絶縁スペーサは、成型絶縁体の外周側を前記フランジ寸法より短くすると共に一方の側面を薄く環状に成型した薄肉部を設けている。この薄肉部には、フランジ間の寸法を規定し、かつ金属容器間の電流通路を形成する断面L字状の環状金具を嵌め合わせて配置し、環状金具と成型絶縁体の薄肉部を複数の結合ボルトにより固定している。
【実施例1】
【0016】
以下、本発明の一実施例のガス絶縁電気機器用絶縁スペーサを、図1から図6を用いて説明する。図1及び図2に示す実施例では、本発明を適用した絶縁スペーサ10を、内部に高電圧の通電導体3、4を配置すると共に、SFガス等の絶縁ガスを封入する円筒状の金属容器1、2を、ガス区画して連結するため、フランジ1A、2A間に配置したものである。
【0017】
絶縁スペーサ10は、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂を用いて成型する成型絶縁体11と、この内部に埋め込んだ中心導体12を有しており、中心導体12は各通電導体3、4と接続される。この絶縁スペーサ10を配置した金属容器1、2のフランジ1A、2A間は、図2に示す如く複数本のスタッドボルトと称される締結貫通ボルト5及びナット6により所定の締付力で締め付け、連結固定される。
【0018】
成型絶縁体11は、外周端面部がフランジ1A、2A間に挟持するように配置され、締結貫通ボルト5及びナット6により締め付け固定するとき、絶縁スペーサ10部分におけるガス気密を維持するため、成型絶縁体11の両面又は各フランジ1A、2Aに形成されるに溝内に、Oリング13を配置している。
【0019】
絶縁スペーサ10の主要部をなす成型絶縁体11は、その外周端部を各フランジ1A、2Aの寸法より短く形成し、しかも図3に示す如く成型絶縁体11の一方の側面(図1及び図2では右側の側面)の厚みを薄くして環状に成型した薄肉部1Aを設けている。この成型絶縁体11の薄肉部11Aには、断面がL字状の環状金具14を配置し、環状金具14の自由端で寸法を短くした成型絶縁体11の外周端面を覆っている。
【0020】
この構造とすることにより、金属容器1、2のフランジ1A、2A間に絶縁スペーサ10を配置し、締結貫通ボルト5及びナット6で連結固定したとき、薄肉部11Aに嵌め合わせ配置したL字状の環状金具14により、Oリング13の過度な変形を防ぐようにフランジ1A、2A間の寸法を規制し、しかも環状金具14で金属容器1、2間の電流通路を形成させている。
【0021】
そして、成型絶縁体11の他方の側面から、結合ボルト15を環状金具14にねじ込むことにより、図3に示す如く環状金具14を成型絶縁体11の薄肉部11Aに一体に固定している。なお、断面がL字状の環状金具14は、例えば後述するような所定厚さ寸法の一枚の金属板を、切削加工することにより容易に製作することができる。
【0022】
図3に、絶縁スペーサ10の成型絶縁体11と、断面がL字状の環状金具14との寸法関係を示している。成型絶縁体11の厚さ寸法L1であるとき、環状金具14の配置や結合ボルト15の配置を考慮して薄肉部11Aは、厚さ寸法L2に成型している。また、結合ボルト15は、過大な締め付けによる押付力が働いた場合は、成型絶縁体11の割れを引き起こし、或いは成型絶縁体11に残留応力が残り、経年劣化により残留応力の存在する部分から割れが発生する恐れがある。
【0023】
これらを防ぐため、結合ボルト15の過大な押付力が働かぬように、ねじ溝のない部分の長さ寸法L4とワッシャー15Aの厚さ寸法L5から決まる有効長さ(L4−L5)と、成型絶縁体11の薄肉部11Aの厚さ寸法L2とは、(L4−L5)≦L2の関係となるようにする必要がある(ワッシャー15Aなしのときは、L4≦L2)。
【0024】
結合ボルト15による締め付け固定にあたっては、結合ボルト15の有効長さ(L4−L5)と成型絶縁体11の厚さL2との関係が、(L4−L5)=L2となるようにすれば良いものである。成型絶縁体11と環状金具14は、完全に密着して固定される必要はないし、この間に微小ギャップが存在していても性能上は問題ない。絶縁性能については、結合ボルト15が環状金具14と完全に固定されて導通されるため、結合ボルト15は電気的に接続されることから、絶縁低下の恐れもなくなる。
【0025】
また、金属容器1、2間のガス区画の維持は、フランジ1A、2Aと成型絶縁体11がOリング13により気密を保持されているから、成型絶縁体11の厚みと環状金具14の厚みを管理すれば、気密維持の性能は確保できる。例えば、JIS規格の高気圧気密に適用するOリング(P300)の変形量は、1.3mm〜1.7mmである。このことから、成型絶縁体11の厚さ寸法L1と環状金具14の厚さ寸法L3の差が、両接触面を考慮して、0<(L3−L1)≦0.2mmの公差で管理されていると、Oリング13の変形量から考えれば、十分に気密を維持できる。
【0026】
この成型絶縁体11の厚さ寸法L1と、薄肉部11Aに配置すると共に成型絶縁体11の端面を覆う環状金具14の自由端側の厚さ寸法L3は、上記した略等しい寸法関係に形成する。これにより、図2に示す如く環状金具14を成型絶縁体11の薄肉部11Aに固定した絶縁スペーサ10を、フランジ1A、2A間に配置し、締結貫通ボルト5を挿入してナット6により締め付けることで一体に固定するとき、環状金具14と金属容器1、2のフランジ1A、2Aは、完全に密着固定される。
【0027】
この結果、環状金具14と金属容器1、2のフランジ1A、2A間は、電気的には非常に小さい例えば1mΩ以下の接触抵抗で接続された電流通路が形成される。このため、ガス絶縁機器の通常の運用中に、通電導体3、4を数千Aの商用定格電流が流れるとき、商用定格電流で発生する磁束を打ち消すように、通電導体3、4に流れる電流と同程度の循環電流が、環状金具14により電気的に接続された金属容器1、2を流れるようにすることができる。
【0028】
それ故、絶縁スペーサ10の簡単な構造の変更で、図3に示す如く成型絶縁体11の厚さ寸法L1及び環状金具14の厚さ寸法L3を、適切に管理することにより、金属容器1、2のガス区画の気密性能を維持できると共に、絶縁スペーサ10の連結固定時に循環電流の電流通路も確保できるため、信頼性が高く簡単な構造の絶縁スペーサ10を経済的に製作できる。
【0029】
図4に示すように成型絶縁体11と断面がL字状の環状金具14とは、複数本(図3では3本)の結合ボルト15により締め付けて一体に固定し、両者が分離されない絶縁スペーサ10の構成にする。
【0030】
絶縁スペーサ10の製作にあたっては、成型絶縁体11と環状金具14のそれぞれを、図5のように分離して製作しておき、これら両者を図6に示す如く嵌め合わせ、その後図4に示す如く複数本の結合ボルト15で一体に固定すれば、容易に構成することができる。
【0031】
図5に示すように、L字状の環状金具14は、成型絶縁体11の薄肉部11Aに接する内側平坦部に、締結貫通ボルト5を通すためのボルト穴14Aと、結合ボルト15用のボルト穴14Bを形成している。また、同様に成型絶縁体11の薄肉部11Aに、締結貫通ボルト5用のボルト穴11B、及び結合ボルト15用のボルト穴11Cを形成している。なお、ボルト穴11Cの部分は、結合ボルト15の頭部が成型絶縁体11の寸法内に収まるようにするため、収納座11Dを形成している。
【0032】
本発明に用いるL字形状の環状金具14は、1個で一体に構成されているため、厚みの公差管理が厳しくないから、環状金具14の過大な加工精度が必要なく、製作した環状金具14に対する不良率も小さくでき、経済的に製作できる。そのために、低価格な絶縁スペーサの提供が可能となる。
【0033】
また、絶縁スペーサ10の取り付け時等に加わる不慮の衝撃を考慮した場合、結合ボルト15のワッシャー15Aは、衝撃を吸収できるテフロン(登録商標)やゴム材などの柔らかい緩衝材料を使用すると、更にスペーサ割れに対する安全性が高くなる。また、成型絶縁体11と環状金具14の間にも、緩衝材を挿入することができる。この場合、結合ボルト15の締め付けにより、緩衝材の厚みは薄くなるため、薄くなった実際の厚み15Aを考慮して、これらの寸法関係を、(L4−5A)≦L2≦L4となるように調整する。
【0034】
本発明の絶縁スペーサ10を、金属容器1、2のフランジ1A、2A間に取り付けてガス絶縁電気機器を組み立てる場合を説明する。まず、図1に示すように環状金具14と成型絶縁体11を結合ボルト15で一体に固定した絶縁スペーサ10を、フランジ1A、2A間に配置してから、締結貫通ボルト5を通し、ナット6により締結して固定する。このように組み立てると、絶縁性能と絶縁ガスの気密性能を満足する構造にすることができる。
【0035】
上記の例では、本発明を単相形の絶縁スペーサ10に適用したもので説明したが、図7に示すように三相一括形の絶縁スペーサ10にも簡単に適用することができる。三相一括形の絶縁スペーサ10は、中心導体12の3本が成型絶縁体11に埋め込まれるようになるだけであって、他の部分は単相形と同一の構成であり、同様の効果を達成することができる。
【実施例2】
【0036】
図8及び図9に、本発明を適用した絶縁スペーサ10の他の例を示している。この絶縁スペーサ10は、成型絶縁体11の薄肉部11Aに、締結貫通ボルト5を通す複数個のボルト穴を設けることに替えて、U字状の切り欠き溝16を形成したものである。
【0037】
成型絶縁体11の薄肉部11Aにボルト穴を設ける場合、薄肉部11A付近の機械的強度を十分にするため、この部分を厚くする必要があり、組み立て時などで万が一衝撃が加わった場合、薄肉部11Aが割れる恐れがある。これに対し、成型絶縁体11の薄肉部11Aに、U字状の切り欠き溝16を形成する場合は、薄肉部11Aで割れる恐れもなく信頼性も高まるし、成型絶縁体11全体の直径を小さくできるため、より経済的に絶縁スペーサ10を製作することができる。
【0038】
また、成型絶縁体11の結合ボルト15の頭部を収める部分も、円形にザグリした形状に替えて、U字状の収納座11Dに形成すれば、上記と同様に成型絶縁体11の薄肉部11Aの機械的強度の低下を抑制することができる。
【0039】
なお、絶縁スペーサ10は、ディスクスペーサ形では両側面が対象であるので問題とならないが、コーンスペーサ形では凹面と凸面が存在するために、取り付け向きの自由度も必要になる。絶縁スペーサ10の取り付け向きの自由度をあげるためには、結合ボルト15のボルト穴を絶縁スペーサ面の向きに対して交互に設ける構造となるように成型すると、1種類の成型絶縁体11で、どちらの取り付け面でも対応させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の一実施例であるガス絶縁電気機器用絶縁スペーサの組み立て使用状態を示す概略縦断面図である。
【図2】図1のガス絶縁電気機器用絶縁スペーサを別の位置で断面した組み立て使用状態を示す概略縦断面図である。
【図3】図1に示すガス絶縁電気機器用絶縁スペーサの端部を拡大した分解図である。
【図4】図1のガス絶縁電気機器用絶縁スペーサの組み立て状態を示す側面図である。
【図5】図2を分解して示す側面図である。
【図6】図2の分解斜視図である。
【図7】本発明を適用した三相一括型のガス絶縁電気機器用絶縁スペーサの組み立て状態を示す側面図である。
【図8】本発明の他の実施例であるガス絶縁電気機器用絶縁スペーサの組み立て使用状態を示す概略縦断面図である。
【図9】図8のガス絶縁電気機器用絶縁スペーサの組み立て状態を示す側面図である。
【符号の説明】
【0041】
1、2…金属容器、3、4…通電導体、5…締結貫通ボルト、6…ナット、10…絶縁スペーサ、11…成型絶縁体、11A…薄肉部、12…中心導体、14…環状金具、15…結合ボルト、16…切り欠き溝。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
成型絶縁体に中心導体を埋め込んだ絶縁スペーサを、前記成型絶縁体の外周部に金属材を介在させて金属容器のフランジ間に配置し、前記フランジ間を複数本の締結貫通ボルトにより連結固定するガス絶縁電気機器用絶縁スペーサにおいて、前記絶縁スペーサはその外周側を前記フランジ寸法より短くすると共に一方の側面を薄く環状に成型した薄肉部を設け、前記薄肉部にフランジ間の寸法を規定し、かつ前記金属容器間の電流通路を形成する断面L字状の環状金具を嵌め合わせ配置し、前記環状金具と成型絶縁体の薄肉部を複数の結合ボルトにより固定して構成したことを特徴とするガス絶縁電気機器用絶縁スペーサ。
【請求項2】
請求項1において、前記成型絶縁体の薄肉部に、前記締結貫通ボルトを通すU字状の切り欠き溝を複数形成したことを特徴とするガス絶縁電気機器用絶縁スペーサ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−296785(P2009−296785A)
【公開日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−147649(P2008−147649)
【出願日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【出願人】(501383635)株式会社日本AEパワーシステムズ (168)
【Fターム(参考)】