説明

ガラス成形品の製造システムおよび製造方法

【課題】ダイレクトプレス方式において、一方の成形機の処理能力の低下に起因する生産効率の低下を抑制可能な、ガラス成形品の製造システムおよび製造方法を提供する。
【解決手段】溶融ガラスdをガラス塊成形型111に受けてガラス塊gを連続成形するガラス塊成形機110と、ガラス塊をプレス成形型121によりプレス成形してガラス成形品lを連続成形するプレス成形機120とを有するガラス成形品製造システムにおいて、ガラス塊成形機により成形されたガラス塊を収容し、収容されているガラス塊をプレス成形型に供給可能にするバッファ機130と、ガラス塊成形機により成形されたガラス塊を、ガラス塊成形機、プレス成形機、およびガラス塊収容機の間で搬送路を切替えて搬送する搬送手段140と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガラス成形品の製造システムおよび製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
溶融ガラスをガラス塊成形型に受けてガラス塊を連続成形し、軟化状態にあるガラス塊をプレス成形型に搬送してプレス成形し、光学レンズ等のガラス成形品を連続成形する、いわゆるダイレクトプレス方式によるガラス成形品の製造方法が知られている。ダイレクトプレス方式では、溶融ガラスからガラス塊を成形する工程、およびガラス塊をプレス成形する工程が連続して行われるので、プリフォームを加熱軟化させてガラス成形品をプレス成形するリヒートプレス方式に比して、ガラス成形品の生産効率を向上させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平6−157051号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、故障修理等のためにガラス塊成形機またはプレス成形機のうち一方の成形機の処理能力が低下(処理停止を含む。)すると、成形機間の処理能力が不均衡となり、一般に、他方の成形機の処理能力も低下してしまう。そして、両方の成形機の処理能力が低下すると、ダイレクトプレス方式によるガラス成形品の生産効率が低下してしまう。特に、プレス成形機は、故障修理等以外に成形条件の変更等を目的として、ガラス塊成形機に比して頻繁に停止してしまう。
【0005】
そこで、本発明は、ダイレクトプレス方式において、一方の成形機の処理能力の低下に起因する生産効率の低下を抑制可能な、ガラス成形品の製造システムおよび製造方法を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のある観点によれば、溶融ガラスをガラス塊成形型に受けてガラス塊を連続成形するガラス塊成形機と、ガラス塊をプレス成形型によりプレス成形してガラス成形品を連続成形するプレス成形機とを有するガラス成形品製造システムにおいて、ガラス塊成形機により成形されたガラス塊を収容し、収容されているガラス塊をプレス成形型に供給可能にするガラス塊収容機と、ガラス塊成形機により成形されたガラス塊を、ガラス塊成形機、プレス成形機、およびガラス塊収容機の間で搬送路を切替えて搬送する搬送部と、を備えることを特徴とするガラス成形品製造システムが提供される。
【0007】
かかる構成によれば、ガラス塊収容機を介してガラス塊を搬送することで、一方の成形機の処理能力の低下に起因する生産効率の低下を抑制することができる。
【0008】
上記ガラス成形品製造システムは、ガラス塊成形機およびプレス成形機の処理能力を示す処理能力情報をガラス塊成形機およびプレス成形機から各々に取得し、双方の情報を比較し、搬送部によるガラス塊の搬送の切替え、およびガラス塊収容機によるガラス塊の収容および供給を制御する制御部をさらに備えてもよい。これにより、両方の成形機の処理能力に応じて、ガラス塊の搬送路の切替え、収容・供給を自動制御することができる。
【0009】
上記ガラス塊成形機の処理能力がプレス成形機の処理能力を上回る場合に、搬送部は、ガラス塊成形機により成形されたガラス塊の少なくとも一部を、ガラス塊収容機に搬送してもよい。これにより、プレス成形機の処理能力が低下しても、ガラス塊成形機の処理能力を低下させずに、ガラス塊を連続成形することができる。
【0010】
上記ガラス塊成形機の処理能力がプレス成形機の処理能力を下回る場合に、搬送部は、ガラス塊収容機に収容されているガラス塊を、プレス成形に適した温度に保温または加熱した状態で、プレス成形型に搬送してもよい。これにより、ガラス塊成形機の処理能力が低下しても、プレス成形機の処理能力を低下させずに、ガラス成形品を連続成形することができる。
【0011】
上記ガラス塊成形機の処理能力がプレス成形機の処理能力を下回る場合に、搬送部は、ガラス塊収容機に収容されているガラス塊を、ガラス塊成形型に搬送した後、プレス成形に適した温度に保温または加熱した状態で、プレス成形型に搬送してもよい。これにより、ガラス塊成形機の処理能力が低下しても、プレス成形機の処理能力を低下させずに、ガラス塊をプレス成形することができる。
【0012】
上記ガラス塊成形機の処理能力情報は、ガラス塊成形機の稼動状況を示す情報を含み、上記プレス成形機の処理能力情報は、プレス成形機の稼動状況を示す情報を含んでもよい。これにより、両方の成形機の稼動状況に応じて、ガラス塊の搬送路の切替え、収容・供給を自動制御することができる。
【0013】
上記ガラス塊成形機の処理能力情報は、ガラス塊成形機によるガラス塊の送出タイミングを示す情報を含んでもよい。これにより、ガラス塊の送出タイミングが変化する場合でも、送出タイミングに同期させてガラス塊の搬送路の切替え、収容・供給を自動制御することができる。
【0014】
上記ガラス塊収容機は、ガラス塊成形機以外の他の成形機により成形されたガラス塊を収容し、上記搬送部は、他の成形機により成形されたガラス塊を、ガラス塊成形機、プレス成形機、およびガラス塊収容機の間で搬送路を切替えて搬送してもよい。これにより、ガラス塊成形機の処理能力が低下しても、ガラス塊成形機の処理能力の低下に起因する生産効率の低下を抑制することができる。
【0015】
また、本発明の別の観点によれば、溶融ガラスをガラス塊成形型に受けてガラス塊を連続成形するガラス塊成形工程と、ガラス塊をプレス成形型によりプレス成形してガラス成形品を連続成形するプレス成形工程とを有するガラス成形品製造方法において、ガラス塊成形工程により成形されたガラス塊を収容し、収容されているガラス塊をプレス成形型に供給可能にするガラス塊収容工程と、ガラス塊成形工程により成形されたガラス塊を、ガラス塊成形機、プレス成形機、およびガラス塊収容機の間で搬送路を切替えて搬送する搬送工程と、を含むことを特徴とするガラス成形品製造方法が提供される。
【0016】
かかる方法によれば、ガラス塊収容工程を介して両方の成形工程の処理能力が均衡するようにガラス塊を搬送することで、一方の成形工程の処理能力の低下に起因する生産効率の低下を抑制することができる。
【発明の効果】
【0017】
以上説明したように本発明によれば、ダイレクトプレス方式において、一方の成形機の処理能力の低下に起因する生産効率の低下を抑制可能な、ガラス成形品の製造システムおよび製造方法を提供しようとするものである。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る成形システムの全体構成を示す図である。
【図2】第1の実施形態に係る成形システムの構成例を示す図である。
【図3A】成形システムの動作方法(通常動作時)を示す図である。
【図3B】成形システムの動作方法(プレス成形機の処理能力低下時)を示す図である。
【図3C】成形システムの動作方法(ガラス塊成形機の処理能力低下時)を示す図である。
【図3D】成形システムの動作方法(ガラス塊成形機の処理能力低下時)を示す図である。
【図4】第2の実施形態に係る成形システムの構成例を示す図である。
【図5A】成形システムの動作方法(通常動作時)を示す図である。
【図5B】成形システムの動作方法(ガラス塊成形機の処理能力低下時)を示す図である。
【図5C】成形システムの動作方法(ガラス塊成形機の処理能力低下時)を示す図である。
【図5D】成形システムの動作方法(ガラス塊成形機の処理能力低下時)を示す図である。
【図6】従来技術に係る成形システムの概要を示す図である。
【図7】従来技術に係る成形システムの動作方法(通常動作時)を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0020】
以下では、図6および図7を参照しながら、従来技術に係るガラス成形品製造システム(以下、成形システムとも称する。)について説明した上で、図1〜図5を参照しながら、本発明の実施形態に係る成形システムについて説明する。
【0021】
[1.従来技術に係る成形システム1]
図6および図7は、従来技術に係る成形システム1の概要および動作方法を各々に示す図である。図6に示すように、成形システム1は、ガラス塊成形機10、プレス成形機20、第1のハンドラ45、およびコントローラ(不図示)を含む。
【0022】
ガラス塊成形機10は、溶融ガラスdをガラス塊成形型11に受けてガラス塊gを連続成形する。溶融ガラスdは、流出パイプ(不図示)から連続的に流出するガラス流を所定の重量で滴下することで、ガラス塊成形型11に供給される。ガラス塊成形型11は、冷却ガスを上方に吹出し可能な冷却ガス吹出孔(不図示)が設けられた受け面12を有する。溶融ガラスdは、冷却ガスの吹出圧により空中に浮上した状態で、所定温度まで降温されてガラス塊gとして成形される。
【0023】
プレス成形機20は、ガラス塊gをプレス成形型21によりプレス成形してガラス成形品lを連続成形する。プレス成形型21は、ガラス成形品lの成形形状に応じた成形面が設けられた上型および下型(不図示)を有する。ガラス塊gは、上型および下型の間に配置された状態で、所定のプレス圧でプレス成形されて所定温度まで冷却され、プレス成形型21からガラス成形品lとして取り出される。
【0024】
ガラス塊成形機10の第1のターンテーブル13上には、所定数のガラス塊成形型11が等間隔に配置される。プレス成形機20の第2のターンテーブル23上には、所定数のプレス成形型21が等間隔に配置される。第1のハンドラ45は、第1および第2のターンテーブル13、23の間欠的な回転駆動(以下、インデックス駆動と称する。)に応じて、ガラス塊成形型11上のガラス塊gをプレス成形型21に搬送する。第1のハンドラ45は、プレス成形に適した温度のガラス塊gを搬送可能なハンドリング機構を有し、コントローラにより制御される。
【0025】
コントローラは、予め準備されたプログラムに従って、成形システム1の他の各部を制御する。コントローラは、ガラス塊成形機10およびプレス成形機20の処理能力を監視しており、一方の成形機の処理能力に応じて他方の成形機の処理能力を調節する。
【0026】
図7に示すように、溶融ガラスdは、第1のターンテーブル13のインデックス駆動に応じて、位置Aでガラス塊成形型11に供給され、第1のターンテーブル13の回転により位置Bへ移動するまでにガラス塊成形型11上で降温されてガラス塊gとして成形される。ガラス塊gは、第1および第2のターンテーブル13、23のインデックス駆動に応じて、第1のハンドラ45により位置Cのガラス塊成形型11から位置Dのプレス成形型21に搬送される。
【0027】
ガラス塊gは、第2のターンテーブル23の回転により位置Eへ移動するとプレス成形型21により所定のプレス圧でプレス成形され、位置Fへ移動するまでにプレス成形型21上で冷却されてガラス成形品lとして成形される。なお、ガラス塊gは、位置Dでプレス成形型21の下型上に配置された後に、上型を被せられて型組みされる。
【0028】
ここで、ガラス塊gは、プレス成形に適した温度でプレス成形型21に搬送されるので、加熱工程を殆ど経ずにプレス成形される。なお、加熱工程を施す場合には、第2のターンテーブル23の位置DまたはD’に加熱装置が設けられてもよい。ガラス成形品lは、位置Gへ移動すると取出しハンドラ(不図示)によりプレス成形型21から取り出される。
【0029】
ここで、溶融ガラスdの供給からガラス成形品lの取り出しに至る各工程は、第1および第2のターンテーブル13、23のインデックス駆動、および第1のハンドラ45の駆動に応じて連続的に行われる。つまり、連続的に供給される溶融ガラスdから複数のガラス成形品lが連続成形される。
【0030】
しかし、故障修理等のためにガラス塊成形機10またはプレス成形機20のうち一方の成形機の処理能力が低下(処理停止を含む。)すると、成形機間の処理能力が不均衡となり、一般に、他方の成形機の処理能力も低下してしまう。そして、両方の成形機の処理能力が低下することで、ダイレクトプレス方式によるガラス成形品lの生産効率が低下してしまう。
【0031】
例えば、プレス成形機20では、成形機の故障修理、成形型の故障修理、成形条件の変更等のために、処理能力が低下してしまう場合がある。そして、プレス成形機20の処理能力が低下すると、プレス成形機20に供給されるガラス塊gの数量が実際に処理可能な数量を上回り、プレス成形機20に対するガラス塊gの供給量が過剰となる。この場合、コントローラは、プレス成形機20の処理能力の低下に応じて、ガラス塊成形機10の処理能力を低下(処理停止を含む。)させるように調節する。
【0032】
同様に、ガラス塊成形機10の処理能力が低下すると、プレス成形機20に対するガラス塊gの供給量が不足する。このため、コントローラは、ガラス塊成形機10の処理能力の低下に応じて、プレス成形機20の処理能力を低下(処理停止を含む。)させるように調節する。
【0033】
[2.第1の実施形態に係る成形システム100]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る成形システム100の全体構成を示す図である。図1に示すように、成形システム100は、ガラス塊成形機110、プレス成形機120、バッファ機130(ガラス塊収容機)、搬送手段140(搬送部)、およびコントローラ150(制御部)からなる。
【0034】
ガラス塊成形機110は、溶融ガラスdからガラス塊gを連続成形し、プレス成形機120は、ガラス塊gをプレス成形してガラス成形品lを連続成形する。バッファ機130は、ガラス塊gを収容し、収容しているガラス塊gをプレス成形機120に供給可能する。搬送手段140は、ガラス塊gを、ガラス塊成形機110、プレス成形機120、バッファ機130の間で搬送路を切替えて搬送する。
【0035】
コントローラ150は、ガラス塊成形機110、プレス成形機120、バッファ機130、および搬送手段140を制御する。コントローラ150は、両方の成形機110、120から処理能力を示す情報(処理能力情報)を取得し、バッファ機130からガラス塊gの収容量を示す情報を取得する。コントローラ150は、成形システム100の各部から取得した情報に基づき、各部を制御するための制御情報を生成して各部に供給する。特に、コントローラ150は、両方の成形機110、120の処理能力を比較し、搬送手段140によるガラス塊gの搬送路の切替え、およびバッファ機130によるガラス塊gの収容および供給を制御する。
【0036】
両方の成形機110、120の処理能力情報は、各成形機110、120の稼働状況を示す情報を含む。ここで、各成形機110、120の稼動状況は、例えば、稼動の有無、処理能力(単位時間当りの成形数等)により表される。
【0037】
また、ガラス塊成形機110の処理能力情報は、ガラス塊成形機110によるガラス塊gの送出タイミングを示す情報(送出タイミング情報)を含んでも良い。ここで、ガラス溶解炉(不図示)から流出パイプを通じて滴下する溶融ガラス流を用いてガラス塊gを成形する場合、ガラス溶解炉内の溶解ガラス量に応じて溶融ガラスdの滴下速度が変化し、成形機110からガラス塊gを送出するタイミングも変化してしまう。送出タイミング情報は、成形システム100の各部の動作をガラス塊gの送出タイミングに同期させるために利用される。
【0038】
コントローラ150は、プログラム等のソフトウェア手段および/または制御回路等のハードウェア手段を用いて制御動作を行う。ガラス塊成形機110の処理能力をCa、プレス成形機120の処理能力をCbと想定して、コントローラ150による基本的な制御動作について説明する。まず、Ca=Cbの場合、コントローラ150は、ガラス塊成形機110により連続成形されるガラス塊gをプレス成形機120に搬送するように、搬送手段140を制御する。
【0039】
一方、Ca>Cbの場合、コントローラ150は、ガラス塊成形機110により連続成形されるガラス塊gのうち、プレス成形機120の処理能力Cbに相当する部分をプレス成形機120に搬送するように、搬送手段140を制御する。また、コントローラ150は、処理能力Cbを上回る部分をバッファ機130に搬送して収容するように、搬送手段140およびバッファ機130を制御する。
【0040】
同様に、Ca<Cbの場合、コントローラ150は、ガラス塊成形機110により連続成形されるガラス塊gをプレス成形機120に搬送するように、搬送手段140を制御する。また、コントローラ150は、処理能力Caを上回る部分をバッファ機130から供給してプレス成形機120に搬送するように、バッファ機130および搬送手段140を制御する。
【0041】
なお、上記制御動作では、ガラス塊成形機110により連続成形されたガラス塊gをプレス成形する場合について説明したが、ガラス塊成形機110または他の成形機により予め成形されたガラス塊gをプレス成形してもよい。この場合、予め成形されたガラス塊gは、バッファ機130に収容され、バッファ機130からプレス成形機120に供給される。
【0042】
図2は、第1の実施形態に係る成形システム100の構成例を示す図である。図2に示すように、成形システム100は、ガラス塊成形機110、プレス成形機120、バッファ機130、搬送手段140、およびコントローラ150(図1参照)を含む。ガラス塊成形機110およびプレス成形機120については、従来技術に係るガラス塊成形機10およびプレス成形機20と同様に機能する。
【0043】
なお、以下では、ガラス塊成形機110、プレス成形機120、バッファ機130、搬送手段140にターンテーブルが設けられる場合について説明するが、ターンテーブルの代わりに、X−Yテーブル、ベルトコンベア等が設けられてもよい。ここで、ガラス塊成形機110、プレス成形機120、バッファ機130、搬送手段140に設けられるターンテーブル等は、互いに同期してインデックス駆動されることが望ましい。また、ガラス塊成形機110、プレス成形機120、バッファ機130、搬送手段140に各々に設けられるターンテーブルは、2以上設けられてもよい。
【0044】
バッファ機130は、ガラス塊成形型111からプレス成形型121に搬送されるガラス塊gをバッファ枠131に一時的に収容する。バッファ枠131は、ガラス塊gを収容する収容空間であり、プレス成形に適した温度にガラス塊gを保温・加熱する加熱装置が設けられてもよい。バッファ機130には、多段式の第3のターンテーブル133が設けられ、各段には、所定数のバッファ枠131が等間隔に配置される。なお、第3のターンテーブル133は、ガラス塊成形機110とプレス成形機120の処理能力の不均衡の程度や、不均衡時に要求される継続稼動時間に応じて、例えば200〜2000個程度のガラス塊gを収容するように、その収容量を設定される。なお、第3のターンテーブル133は、一段式のターンテーブルとして構成されてもよい。
【0045】
搬送手段140は、搬送枠141、第4のターンテーブル143、第1〜第4のハンドラ145、146、147、148により構成される。搬送手段140は、バッファ枠131に収容されているガラス塊gを、プレス成形に適した温度に保温または加熱した状態で、搬送枠141を用いてバッファ枠131からプレス成形型121に搬送する。
【0046】
搬送枠141は、ガラス塊gの搬送時に各ガラス塊gが配置される空間である。搬送枠141は、温度センサの検出値に基づいて赤外線ヒータ等の加熱装置をフィードバック制御することで、プレス成形に適した温度にガラス塊gを保温または加熱する。なお、搬送枠141は、バッファ機130に設けられた加熱装置により、プレス成形に適した温度でガラス塊gをプレス成形型121に搬送可能であれば、加熱装置を設けられなくてもよい。
【0047】
第1のハンドラ145は、第1および第2のターンテーブル113、123のインデックス駆動に応じて、ガラス塊成形型111上のガラス塊gをプレス成形型121に搬送する。第2のハンドラ146は、第1および第3のターンテーブル113、133のインデックス駆動に応じて、ガラス塊成形型111からバッファ枠131にガラス塊gを搬送する。第2のハンドラ146は、プレス成形機120の処理能力が低下し、プレス成形機120に対するガラス塊gの供給量が過剰になると、ガラス塊成形型111からバッファ枠131にガラス塊gを搬送する。
【0048】
第3のハンドラ147は、第3および第4のターンテーブル133、143のインデックス駆動に応じて、バッファ枠131から搬送枠141にガラス塊gを搬送する。第4のハンドラ148は、第2および第4のターンテーブル123、143のインデックス駆動に応じて、搬送枠141からプレス成形型121にガラス塊gを搬送する。
【0049】
なお、第3のターンテーブル133が多段式の場合に、第2のハンドラ146および第3のハンドラ147は、回転機構とともに、ターンテーブル133の各段に配置されたバッファ枠131に/からガラス塊gを搬送するために昇降機構を有している。
【0050】
コントローラ150は、予め準備されたプログラムに従って、成形システム100の各部を制御する。コントローラ150は、ガラス塊成形機110およびプレス成形機120の処理能力を監視しており、双方の成形機の処理能力の差に応じて、ガラス塊gの搬送路を切換え、ガラス塊収容機130によるガラス塊gの収容および供給を制御する。
【0051】
図2に示す例では、第1のターンテーブル113上に6個のガラス塊成形型111が配置され、第2のターンテーブル123上に6個のプレス成形型121が配置されている。また、第3のターンテーブル133上に24個(1段〜4段の各段に6個)のバッファ枠131が配置され、第4のターンテーブル143上に6個の搬送枠141が配置されている。なお、図2〜図5では、バッファ枠131の配置が模式的に示されているが、実際の仕様に応じては、例えば200〜2000個程度のバッファ枠131が第3のターンテーブル133上に配置される。ここで、第1〜第4のターンテーブル113、123、133、143上に配置されるガラス塊成形型111、プレス成形型121、バッファ枠131、搬送枠141の数は、あくまでも例示であり、任意の数(互いに異なる数でもよい。)に設定される。
【0052】
図3A〜3Dは、成形システム100の動作方法を示す図である。
【0053】
図3Aに示すように、通常動作時に、溶融ガラスdは、位置Aでガラス塊成形型111に供給され、位置Bへ移動するまでに降温されてガラス塊gとして成形される。ガラス塊gは、第1のハンドラ145により位置Cのガラス塊成形型111から位置Dのプレス成形型121に搬送される。ガラス塊gは、位置Eへ移動するとプレス成形され、位置Fへ移動するまでに冷却されてガラス成形品lとして成形される。ガラス成形品lは、位置Gへ移動すると取出しハンドラ(不図示)によりプレス成形型121から取り出される。
【0054】
図3Bに示すように、プレス成形機120の処理能力が低下すると、溶融ガラスdから成形されたガラス塊gは、第2のハンドラ146により位置Hのガラス塊成形型111から位置I(多段式のターンテーブルの場合、位置Iが高さ方向に複数存在することになる。)のバッファ枠131に搬送される。なお、位置Hは、位置Bと位置Cの間で他の位置に設定されてもよい。
【0055】
ここで、プレス成形機120の処理が停止すると、第1および第3のターンテーブル113、133のインデックス駆動に応じて、ガラス塊成形型111上の全てのガラス塊gがバッファ枠131に搬送される。一方、プレス成形機120の処理能力が低下すると、処理能力の低下に応じた数量のガラス塊gがバッファ枠131に搬送される。例えば、処理能力50%の場合には、あるガラス塊gがガラス塊成形型111からプレス成形型121へ搬送されると、次のガラス塊gがガラス塊成形型111からバッファ枠131へ搬送される。なお、バッファ機130に収容されているガラス塊gの数量がバッファ機130の収容上限数量に達すると、コントローラ150は、ガラス塊成形機110の処理を停止させる。
【0056】
図3Cに示すように、ガラス塊成形機110の処理能力が低下すると、バッファ機130に収容されているガラス塊gは、第3のハンドラ147により位置Jのバッファ枠131から位置Kの搬送枠141に搬送される。そして、図3Dに示すように、搬送枠141に搬送されたガラス塊gは、位置Lへ移動するまでに、プレス成形に適した温度に保温・加熱され、第4のハンドラ148により位置Lの搬送枠141から位置Mのプレス成形型121に搬送される。なお、位置Jは、第3のターンテーブル133上で他の位置に設定されてもよく、位置K、Lは、第4のターンテーブル143上で他の位置に設定されてもよく、位置Mは、第2のターンテーブル123上で他の位置に設定されてもよい。
【0057】
ここで、ガラス塊成形機110の処理が停止し、ガラス塊成形型111上のガラス塊gの全てがプレス成形型121に搬送されてしまうと、プレス成形型121に搬送されるガラス塊gは、第2〜第4のターンテーブル123、133、143のインデックス駆動に応じて、バッファ枠131から搬送枠141を介してプレス成形型121に搬送される。一方、ガラス塊成形機110の処理能力が低下すると、処理能力の低下に応じた数量のガラス塊gがバッファ枠131から搬送枠141を介してプレス成形型121に搬送される。例えば、処理能力50%の場合には、あるガラス塊gがガラス塊成形型111からプレス成形型121へ搬送されると、次のガラス塊gがバッファ枠131から搬送枠141を介してプレス成形型121に搬送される。
【0058】
なお、ガラス塊成形機110の処理が停止し、かつバッファ機130に収容されているガラス塊gの数量が0になると、コントローラ150は、プレス成形機120の処理を停止させる。
【0059】
[3.第2の実施形態に係る成形システム200]
図4は、第2の実施形態に係る成形システム200の構成例を示す図である。第1の実施形態に係る成形システム100では、バッファ機130とプレス成形機120の間で搬送手段140によりガラス塊gが搬送される場合について説明した。一方、第2の実施形態に係る成形システム200では、ガラス塊成形機210とプレス成形機220との間で搬送手段240によりガラス塊gが搬送される。ガラス塊成形機210、プレス成形機220、バッファ機230については、第1の実施形態に係るガラス塊成形機110、プレス成形機120、バッファ機130と同様に機能する。
【0060】
搬送手段240は、バッファ枠231に収容されているガラス塊gを、プレス成形に適した温度で保温・加熱した状態で、搬送枠241を用いてガラス塊成形型211からプレス成形型221に搬送する。搬送手段240は、搬送枠241、第4のターンテーブル243、第1〜第4のハンドラ245、246、247、248により構成される。
【0061】
第1のハンドラ245は、第1および第2のターンテーブル213、223のインデックス駆動に応じて、ガラス塊成形型211上のガラス塊gをプレス成形型221に搬送する。第2のハンドラ246は、第1および第3のターンテーブル213、233のインデックス駆動に応じて、ガラス塊成形型211からバッファ枠231にガラス塊gを搬送し、バッファ枠231からガラス塊成形型211にガラス塊gを搬送する。なお、第2のハンドラ246は、ガラス塊成形型211からバッファ枠231へガラス塊gを搬送するハンドラ、およびバッファ枠231からガラス塊成形型211へガラス塊gを搬送するハンドラとして、別々に構成されてもよい。
【0062】
第2のハンドラ246は、プレス成形機220の処理能力が低下し、プレス成形機220に対するガラス塊gの供給量が過剰になると、ガラス塊成形型211からバッファ枠231にガラス塊gを搬送する。また、第2のハンドラ246は、ガラス塊成形機210の処理能力が低下し、プレス成形機220に対するガラス塊gの供給量が不足すると、バッファ枠231からガラス塊成形型211にガラス塊gを搬送する。
【0063】
第3のハンドラ247は、第1および第4のターンテーブル213、243のインデックス駆動に応じて、ガラス塊成形型211から搬送枠241にガラス塊gを搬送する。第4のハンドラ248は、第2および第4のターンテーブル223、243のインデックス駆動に応じて、搬送枠241からプレス成形型221にガラス塊gを搬送する。
【0064】
図5A〜5Dは、成形システム200の動作方法を示す図である。
【0065】
図5Aに示すように、通常動作時に、溶融ガラスdは、位置Aでガラス塊成形型211に供給され、位置Bへ移動するまでに降温されてガラス塊gとして成形される。ガラス塊gは、第1のハンドラ245により位置Cのガラス塊成形型211から位置Dのプレス成形型221に搬送される。ガラス塊gは、位置Eへ移動するとプレス成形され、位置Fへ移動するまでに冷却されてガラス成形品lとして成形される。ガラス成形品lは、位置Gへ移動すると取出しハンドラ(不図示)によりプレス成形型221から取り出される。
【0066】
図5Bに示すように、ガラス塊成形機210の処理能力が低下すると、バッファ機230に収容されているガラス塊gは、第2のハンドラ246により位置Hのバッファ枠231から位置Iのガラス塊成形型211に搬送される。次に、図5Cに示すように、ガラス塊成形型211に搬送されたガラス塊gは、第3のハンドラ247により位置Jのガラス塊成形型211から位置Kの搬送枠241に搬送される。そして、図5Dに示すように、搬送枠241に搬送されたガラス塊gは、位置Lへ移動するまでに、プレス成形に適した温度に保温・加熱され、第4のハンドラ248により位置Lの搬送枠241から位置Mのプレス成形型221に搬送される。
【0067】
なお、位置Hは、第3のターンテーブル233上で他の位置に設定されてもよく、位置I、Jは、第1のターンテーブル213上の他の位置に設定されてもよい。また、位置K、Lは、第4のターンテーブル243上で他の位置に設定されてもよく、位置Mは、第2のターンテーブル223上の他の位置に設定されてもよい。
【0068】
ここで、ガラス塊成形機210の処理が停止し、ガラス塊成形型211上のガラス塊gの全てがプレス成形型221に搬送されてしまうと、プレス成形型221に搬送されるガラス塊gは、第2〜第4のターンテーブル223、233、243のインデックス駆動に応じて、バッファ枠231からガラス塊成形型211を介してプレス成形型221に搬送される。一方、ガラス塊成形機210の処理能力が低下すると、処理能力の低下に応じた数量のガラス塊gがバッファ枠231からガラス塊成形型211および搬送枠241を介してプレス成形型221に搬送される。例えば、処理能力50%の場合には、あるガラス塊gがガラス塊成形型211からプレス成形型221へ搬送されると、次のガラス塊gがバッファ枠231からガラス塊成形型211および搬送枠241を介してプレス成形型221へ搬送される。
【0069】
なお、ガラス塊成形機210の処理が停止し、かつバッファ機230に収容されているガラス塊gの数量が0になると、コントローラ(不図示)は、プレス成形機220の処理を停止させる。
【0070】
ここで、第1のターンテーブル213上には、バッファ機230に収容されていたガラス塊gと収容されていなかったガラス塊gが混在する場合がある。この場合には、第1および第3のターンテーブル213、233のインデックス駆動とガラス塊gの区分の関係を記憶しておき、位置C、Jのガラス塊成形型211上のガラス塊gの区分に応じて、ガラス塊gの搬送先(プレス成形型221または搬送枠241)を判断し、第1のハンドラ245または第3のハンドラ247を制御すればよい。または、位置C、Jのガラス塊成形型211上のガラス塊gの温度を検知し、検知結果に応じてガラス塊gの区分を判断し、第1のハンドラ245または第3のハンドラ247を制御してもよい。
【0071】
[4.まとめ]
以上説明したように、本発明の実施形態に係るガラス成形品製造システムによれば、ガラス塊収容機130、230を介してガラス塊gを搬送することで、一方の成形機の処理能力の低下に起因する生産効率の低下を抑制することができる。よって、ダイレクトプレス方式において、一方の成形機の処理能力の低下に起因する生産効率の低下を抑制することができる。
【0072】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【符号の説明】
【0073】
100、200 ガラス成形品製造システム
110、210 ガラス塊成形機
111、211 ガラス塊成形型
113、213 第1のターンテーブル
120、220 プレス成形機
121、221 プレス成形型
123、223 第2のターンテーブル
130、230 バッファ機
131、231 バッファ枠
133、233 第3のターンテーブル
140、240 搬送手段
141、241 搬送枠
143、243 第4のターンテーブル
145、245 第1のハンドラ
146、246 第2のハンドラ
147、247 第3のハンドラ
148、248 第4のハンドラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
溶融ガラスをガラス塊成形型に受けてガラス塊を連続成形するガラス塊成形機と、前記ガラス塊をプレス成形型によりプレス成形してガラス成形品を連続成形するプレス成形機とを有するガラス成形品製造システムにおいて、
前記ガラス塊成形機により成形されたガラス塊を収容し、前記収容されているガラス塊を前記プレス成形型に供給可能にするガラス塊収容機と、
前記ガラス塊成形機により成形されたガラス塊を、前記ガラス塊成形機、前記プレス成形機、および前記ガラス塊収容機の間で搬送路を切替えて搬送する搬送部と、
を備えることを特徴とする、ガラス成形品製造システム。
【請求項2】
前記ガラス塊成形機および前記プレス成形機の処理能力を示す処理能力情報を前記ガラス塊成形機および前記プレス成形機から各々に取得し、双方の情報を比較し、前記搬送部による前記ガラス塊の搬送路の切替え、および前記ガラス塊収容機による前記ガラス塊の収容および供給を制御する制御部をさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載のガラス成形品製造システム。
【請求項3】
前記ガラス塊成形機の処理能力が前記プレス成形機の処理能力を上回る場合に、前記搬送部は、前記ガラス塊成形機により成形されたガラス塊の少なくとも一部を、前記ガラス塊収容機に搬送することを特徴とする、請求項1または2に記載のガラス成形品製造システム。
【請求項4】
前記ガラス塊成形機の処理能力が前記プレス成形機の処理能力を下回る場合に、前記搬送部は、前記ガラス塊収容機に収容されているガラス塊を、プレス成形に適した温度に保温または加熱した状態で、前記プレス成形型に搬送することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載のガラス成形品製造システム。
【請求項5】
前記ガラス塊成形機の処理能力が前記プレス成形機の処理能力を下回る場合に、前記搬送部は、前記ガラス塊収容機に収容されているガラス塊を、前記ガラス塊成形型に搬送した後、プレス成形に適した温度に保温または加熱した状態で、前記プレス成形型に搬送することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載のガラス成形品製造システム。
【請求項6】
前記ガラス塊成形機の処理能力情報は、前記ガラス塊成形機の稼動状況を示す情報を含み、前記プレス成形機の処理能力情報は、前記プレス成形機の稼動状況を示す情報を含むことを特徴とする、請求項2に記載のガラス成形品製造システム。
【請求項7】
前記ガラス塊成形機の処理能力情報は、前記ガラス塊成形機による前記ガラス塊の送出タイミングを示す情報を含むことを特徴とする、請求項2に記載のガラス成形品製造システム。
【請求項8】
前記ガラス塊収容機は、前記ガラス塊成形機以外の他の成形機により成型されたガラス塊を収容し、
前記搬送部は、前記他の成形機により成型されたガラス塊を、前記ガラス塊成形機、前記プレス成形機、および前記ガラス塊収容機の間で搬送路を切替えて搬送することを特徴とする、請求項1に記載のガラス成形品製造システム。
【請求項9】
溶融ガラスをガラス塊成形型に受けてガラス塊を連続成形するガラス塊成形工程と、前記ガラス塊をプレス成形型によりプレス成形してガラス成形品を連続成形するプレス成形工程とを有するガラス成形品製造方法において、
前記ガラス塊成形工程により成形されたガラス塊を収容し、前記収容されているガラス塊を前記プレス成形型に供給可能にするガラス塊収容工程と、
前記ガラス塊成形工程により成形されたガラス塊を、前記ガラス塊成形機、前記プレス成形機、および前記ガラス塊収容機の間で搬送路を切替えて搬送する搬送工程と、
を含むことを特徴とする、ガラス成形品製造方法。
【請求項10】
前記ガラス塊成形工程および前記プレス成形工程の処理能力を示す処理能力情報を各々に取得し、双方の情報を比較し、前記搬送部による前記ガラス塊の搬送路の切替え、および前記ガラス塊収容機工程による前記ガラス塊の収容および供給を制御する工程をさらに含むことを特徴とする、請求項9に記載のガラス成形品製造方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3A】
image rotate

【図3B】
image rotate

【図3C】
image rotate

【図3D】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5A】
image rotate

【図5B】
image rotate

【図5C】
image rotate

【図5D】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2010−254547(P2010−254547A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−298186(P2009−298186)
【出願日】平成21年12月28日(2009.12.28)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】