説明

キャップ付き容器

【課題】キャップの弛み止め機能を、キャップの着脱を繰り返し行っても十分に保つことができるキャップ付き容器を提案する。
【解決手段】本発明のキャップ付き容器は、キャップ3が、容器本体1の口部1cの外周面に設けた係合部nとねじ止めされる内筒3bと、内筒3bを取り囲む同心二重配置になる外筒3cとを備え、口部1cの根元台座部1cに、口部1cの径方向外側に突設する大凸部1cと、大凸部1cから周方向に間隔をおいて配設されて大凸部1cより低い突設量となる小凸部1cとを設け、内筒3bの内側壁部に、大凸部1cと突き当たってキャップ3のねじ込みを終了させるストッパー3bと、ねじ込み終了直前に小凸部1cを乗り越えて内筒3bを撓み変形させるとともに、ねじ込み終了時に小凸部1cと係合してその相互間の接触圧を残留させる弛み止め突起3bを設けたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗剤や化粧品、あるいは洗浄・除菌剤等の内容物を充填した容器本体を、ねじ込み式のキャップにて密閉するキャップ付き容器に関し、特に、キャップのねじ込み終了姿勢を維持する弛み止め機能につき、キャップの着脱を繰り返し行っても、その機能を長期にわたり十分に保つことができる技術を提案するものである。
【背景技術】
【0002】
容器の口部にキャップをねじ込み装着して、容器内の充填空間を密閉するキャップ付きの容器は、キャップのねじ込み終了姿勢を維持すべく、例えば容器本体に凸部を形成する一方、キャップにこの凸部に対応する凹部を設けて、キャップのねじ込み終了時に凸部が凹部に嵌まり込むことでキャップの弛みを防止することが行われている。
【0003】
ところで、従来のこの種の容器は、キャップを含むすべての部材が合成樹脂で構成されているのが普通であり、キャップの取り付け、取り外しを繰り返すと、凸部と凹部との擦れによって両者が次第に削れていくのが避けられないため、凸部と凹部の相互間に隙間が生じてキャップが僅かに弛んでしまうことがあり、また、凸部と凹部との引っかかりも浅くなって、小さな外力が加わった場合でも、簡単にキャップが回動してしまうおそれもあった。これらの点を解決しようとする従来技術としては、例えば特許文献1に示すような、キャップを、外キャップと、内キャップと、リング部材との3つの部材で構成し、キャップのねじ込み終了時に凸部を設けたリング部材を撓ませて、凹部との擦れを低減させようとするものが知られているが、特許文献1に示す構造では、構成部材の増加と構造の複雑化が避けられず、未だ改善の余地が残されていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実公平5−7157号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は、内容物を充填した容器本体にキャップをねじ込み装着するキャップ付き容器に関し、キャップのねじ込み終了姿勢を維持する弛み止め機能を、キャップの着脱を繰り返し行っても、長期にわたり十分に保つことができる技術を提案するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、内容物を排出する口部を備える容器本体と、該容器本体の口部に着脱自在に保持されて該口部を閉塞するキャップとを備える容器であって、
前記キャップが、前記口部の外周面に設けた係合部とねじ止めされる内筒と、該内筒を取り囲む同心二重配置になる外筒とを備え、
前記口部の根元台座部に、該口部の径方向外側に突設する大凸部と、該大凸部から周方向に間隔をおいて配設されて該大凸部より低い突設量となる小凸部とを設け、
前記内筒の内側壁部に、前記大凸部と突き当たって該キャップのねじ込みを終了させるストッパーと、ねじ込み終了直前に前記小凸部を乗り越えて該内筒を撓み変形させるとともに、ねじ込み終了時に該小凸部と係合してその相互間の接触圧を残留させる弛み止め突起を設けたキャップ付き容器である。
【0007】
前記弛み止め突起を、前記内筒の肉厚を部分的に薄肉にした薄肉部に設けることが望ましい。
【0008】
前記ストッパーの背面部にて、前記内筒と前記外筒とを相互につなぐ補強リブを備えることが望ましい。
【0009】
前記弛み止め突起の背面部にて、前記内筒と前記外筒とを相互につなぎ、該内筒の撓み変形量を抑制する変形抑制リブを備えることが望ましい。
【0010】
内容物を排出する円筒状の口部を備えた容器本体と、この容器本体の口部に着脱自在に保持されて該口部を閉塞するキャップとを備える容器であって、
前記キャップが、前記口部の外周面に設けた係合部とねじ止めされる内キャップと、この内キャップを内装保持する外キャップからなり、
前記口部の根元台座部に、該口部の径方向外側に突設する大凸部と、該大凸部から周方向に間隔をおいて配設されて該大凸部より低い突設量となる小凸部とを設け、
前記内キャップの内側壁部に、前記大凸部と突き当たって該キャップのねじ込みを終了させるストッパーと、ねじ込み終了直前に前記小凸部を乗り越えて該内筒を撓み変形させるとともに、ねじ込み終了時に該小凸部と係合してその相互間の接触圧を残留させる弛み止め突起を設けることが望ましい。
【0011】
前記弛み止め突起を、前記内キャップの肉厚を部分的に薄肉にした薄肉部に設けることが望ましい。
【0012】
前記外キャップに、前記ストッパーの背面部に向けて突設する補強リブを設けることが望ましい。
【0013】
前記外キャップに、前記弛み止め突起の背面部に向けて突設して、該内キャップの撓み変形量を抑制する変形抑制リブを設けることが望ましい。
【発明の効果】
【0014】
容器本体の口部にねじ込み保持されるキャップを、内筒と外筒との同心二重配置で構成し、容器本体の口部の根元台座部に、口部の径方向外側に突設する大凸部と、大凸部から周方向に間隔をおいて配設されて大凸部より低い突設量となる小凸部とを設け、キャップの内筒の内側壁部に、大凸部と突き当たってキャップのねじ込みを終了させるストッパーと、ねじ込み終了直前に小凸部を乗り越えて内筒を撓み変形させるとともに、ねじ込み終了時に小凸部と係合してその相互間の接触圧を残留させる弛み止め突起を設けたので、内筒の撓み変形によって小凸部と弛み止め突起との削れが抑制され、繰り返しキャップを着脱させても、弛み止め機能を長期にわたり十分に維持することができる。また、ねじ込み終了時には、小凸部と弛み止め突起との接触圧が残っているので、キャップの弛みがより効果的に抑制される。さらに、弛み止め機能を設けてもなお、構成部材の増加につながることがない。
【0015】
弛み止め突起を、キャップの内筒の肉厚を部分的に薄肉にした薄肉部に設ける場合は、弛み止め突起を設けた部位をより撓み易くすることが可能となり、小凸部と弛み止め突起との削れをより効果的に抑制することができるので、弛み止め機能が維持されるキャップの着脱回数を更に増加させることができる。
【0016】
ストッパーの背面部にて、キャップの内筒と外筒とを相互につなぐ補強リブを設ける場合は、ねじ込み終了時に強い回動力がキャップに加わる際にも、ストッパーに十分な耐久性を与えることができる。
【0017】
弛み止め突起の背面部にて、キャップの外筒と内筒とを相互につないで内筒の撓み変形量を抑制する変形抑制リブを設ける場合は、弛み止め突起に対する変形抑制リブの位置や高さを変更することで、より厳密に所期する撓み変形量を得ることができるので、小凸部と弛み止め突起との削れを抑制しつつ、不用意なキャップの開栓を防止することができる。
【0018】
内筒と外筒とを同心二重配置にしたキャップ代えて、内キャップと外キャップとで構成されるキャップを用いる場合は、それぞれの機能に適した樹脂材料を選択することが可能となるので、例えば容器本体よりも硬度の高い樹脂材料を内キャップに使用して小凸部との削れに対する耐久性を向上させるとともに、外キャップは装飾性に優れる材料を採用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明に従うキャップ付き容器の要部を示す図であって、(a)は容器本体の軸線を境に半分を断面で示した部分側面図であり、(b)はA−A線に沿う断面図である。
【図2】図1に示す状態から容器本体の軸線を中心に90度回転させて示した図であって、(a)は容器本体の軸線を境に半分を断面で示した部分側面図であり、(b)はB−B線に沿う断面図である。
【図3】図2に示すキャップに、変形抑制リブを追加した状態を示す図であって、(a)は容器本体の軸線を境に半分を断面で示した部分側面図であり、(b)はC−C線に沿う断面図につき、変形抑制リブを配設する位置を仮想線で示す図である。
【図4】本発明に従うキャップ付き容器の他の実施の形態を示す図であって、(a)は容器本体の軸線を境に半分を断面で示した部分側面図であり、(b)はD−D線に沿う断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照して、本発明をより具体的に説明する。
図1は、本発明に従うキャップ付き容器の要部を示す図であって、(a)は容器本体の軸線を境に半分を断面で示した部分側面図であり、(b)はA−A線に沿う断面図であり、図2は、図1に示す状態から容器本体の軸線を中心に90度回転させて示した図であって、(a)は容器本体の軸線を境に半分を断面で示した部分側面図であり、(b)はB−B線に沿う断面図であり、図3は、図2に示すキャップに、変形抑制リブを追加した状態を示す図であって、(a)は容器本体の軸線を境に半分を断面で示した部分側面図であり、(b)はC−C線に沿う断面図につき、変形抑制リブを配設する位置を仮想線で示す図であり、図4は、本発明に従うキャップ付き容器の他の実施の形態を示す図であり、(a)は容器本体の軸線を境に半分を断面で示した部分側面図であり、(b)はD−D線に沿う断面図である。なお何れの図も、容器本体にキャップのねじ込みが完了した、ねじ込み終了姿勢を示している。
【0021】
図1(a)、図2(a)において、1は容器本体であり、2は注出栓であり、3はキャップである。容器本体1、注出栓2、キャップ3は何れも合成樹脂からなるものであるが、容器本体1はガラスとすることもできる。図示の例で容器本体1は、底部付きの胴部1aに、肩部1bを介して円筒状の口部1cを連結しており、その内側を内容物が充填される充填空間Mとしている。容器本体1は、例えばシャンプー等を充填するボトルタイプの容器に限られず、ハンドクリーム等を充填するチューブタイプの容器であってもよい。
【0022】
口部1cの側部外周壁1cには、螺旋状に形成された係合部nが形成されており、口部1cの根元台座部1cには、図1(b)、図2(b)に示すように、口部1cの径方向外側に突設する大凸部1cと、大凸部1cから周方向に間隔をおいて配設されるとともに大凸部1cより低い突設量となる小凸部1cとを設けている。図示の例では、2つの大凸部1cを互いに対向する位置に配置し、これらの大凸部1cから容器本体1の軸線を中心に90度ずらした位置に、2つの小凸部1cを配設しているが、大凸部1c、及び小凸部1cは、それぞれ少なくとも1つ設けられていればよい。また大凸部1cの輪郭面は、口部1cから径方向外側に向かうストレート面と、このストレート面の端縁から口部1cに向かう略円弧状の曲面とから形成されていて、2つの大凸部1cは、容器本体1の軸線を中心として点対称の関係で配置されている。
【0023】
また、図1(a)、図2(a)に示す例では、口部1cの先端開口1cの外壁面に爪部1cが形成されており、注出栓2に天面壁2aより同心二重配置で垂下される内壁2b、及び外壁2cが設けられていて、内壁2b、及び外壁2cの相互間に形成される環状凹部に爪部1cを挿入させるとともに外壁2cの先端に設けられた爪部2dを爪部1cに係合させて、注出栓2を口部1cに位置決め固定している。また、天面壁2aの中央部には注出孔2eが設けられていて、充填空間Mに充填された内容物を外界に向けて注出させることができる。
【0024】
キャップ3は、図1(a)、図2(a)に示すように、天面壁3aよりそれぞれ垂下される、内筒3bと、内筒3bを取り囲んで同心二重配置になる外筒3cとを備えている。内筒3bの内側壁部には、口部1cに設けた係合部nに適合する被係合部n´が形成されていて、容器本体1の口部1cにキャップ3を着脱自在にねじ止め保持することができる。また、内側壁部の先端には、図1(b)、図2(b)に示すように、キャップ3のねじ込み終了時に大凸部1cのストレート面と突き当たるストッパー3bと、小凸部1cと係合する弛み止め突起3bとが形成されている。図示の例では、2つのストッパー3bを互いに対向する位置に配置し、これらのストッパー3bから容器本体1と共通の軸線となるキャップ3の軸線を中心に90度ずらした位置に、2つの弛み止め突起3bを配設しているが、ストッパー3b、及び弛み止め突起3bは、それぞれ少なくとも1つ設けられていればよい。また、天面壁3aの中央部には、注出孔2eと適合する環状リブ3dが設けられており、キャップ3のねじ込み終了時には注出孔2eに入り込んで、充填空間Mを確実に密閉することができる。
【0025】
そして図示の例では、内筒3bに、その肉厚を部分的に薄肉にしたフラットな断面形状を有する薄肉部3bを設けていて、薄肉部3bの中間部に弛み止め突起3bが形成されている。これにより、内筒3bの肉厚が均一である場合に比して、弛み止め突起3bの周辺を容易に撓み変形させることができる。
【0026】
さらに図示の例では、ストッパー3bの背面部にて、内筒3bと外筒3cとを相互につなぐ補強リブ3eを備えており、ストッパー3bを強固に保持している。
【0027】
上記のような構成となるキャップ付き容器において、キャップ3を容器本体1の口部1cにねじ止め固定するに当たっては、キャップ3を図1(b)、図2(b)に示すように矢印の向きに回転させる。キャップ3の回転が進むと、図示するように口部1cに設けた大凸部1cのストレート面にキャップ3のストッパー3bが突き当り、キャップ3のねじ込みが終了する。ここでねじ込みの終了直前においては、弛み止め突起3bが小凸部1cを乗り越える際に、内筒3b、特には薄肉部3bが撓み変形するので、小凸部1cと弛み止め突起3bとの削れを有効に抑制することができる。また、ねじ込み終了時においては、弛み止め突起3bと小凸部1cとは接触していて、弛み止め突起3bと小凸部1cとの相互間には接触圧が残った状態となっているので、キャップ3の弛みをより効果的に抑制してねじ込み終了姿勢を維持することができる。
特に、ストッパー3bの背面部に補強リブ3eを設ける場合には、キャップ3のねじ込みが所期する位置で確実に終了するため、小凸部1cと弛み止め突起3bとの相互間に隙間が生じることがなく確実に接触圧を残した状態にできるので、より有効にねじの弛みを抑えることができる。
なお、キャップ3を開栓する際に、弛み止め突起3bが大凸部1cに接触しても、弛み止め突起3bは大凸部1cの円弧状の曲面に沿って移動することになるので、開栓の妨げになくことがなく、キャップ3をスムーズに回転させることができる。
【0028】
図3(a)、(b)に示すように、弛み止め突起3bの背面部にて、内筒3bと外筒3cとを相互につなぎ、内筒3bの撓み変形量を抑制する変形抑制リブ3fを設ける場合は、例えば内筒3bの先端を基準とする変形抑制リブ3fの先端までの距離(変形抑制リブ3fの高さ)を変更することによって、所期する撓み変形量を得ることができ、小凸部1cと弛み止め突起3bとの削れを抑制しつつ、不用意なキャップ3の開栓を防止することができる。また、変形抑制リブ3fの配設位置は、図示するように弛み止め突起3bの真後ろに設ける場合だけに限られず、例えば、弛み止め突起3bから間隔をおいて弛み止め突起3bを2つ配置し、2つの弛み止め突起3bで両端支持するようにしてもよく、弛み止め突起3bからの間隔に応じて、所期する撓み変形量を得ることもできる。
【0029】
また、図4(a)、(b)に示すように、内筒3bと外筒3cとを同心二重配置にしてそれらを天面壁3aに連結した一体型のキャップ3に代えて、内キャップ31と外キャップ32とで構成される組み合わせ型のキャップ30を用いることもできる。図示の例で内キャップ31の内側壁部には、前述の内筒3bと同様に、被係合部n´、ストッパー3b、及び弛み止め突起3bが形成されており、外側壁部には、爪部31aが設けられていて、外キャップ32の内側壁部に設けた凸部32aと係合させて、相互に連結させている。また図示の例では、外キャップ32から、ストッパー3bの背面部に向けて突設する補強リブ32bを設けてストッパー3bを支持することで、上記補強リブ3eと同様の効果を与えているが、この補強リブ32bに代えて、ストッパー3bの背面部から外キャップ32の内壁面に向けて突設するリブを設けてもよい。さらに、外キャップ32から弛み止め突起3bの背面部に向けて突設して、内キャップ31の撓み変形量を抑制する変形抑制リブを設けてもよく、またこの変形抑制リブは、外キャップ32からの突設に代えて弛み止め突起3bの背面部から外キャップ32の内壁面に向けて突設するものであってもよい。なお、内キャップ31と外キャップ32との相互間には、図示しない回り止め機構(例えば内キャップ31の内側壁部に凹部を設け、外キャップ32の外側壁部に、この凹部に適合する凸部を設ける)が設けられているので、外キャップ32の回動に応じて内キャップ31も回動することができる。ここで容器本体1は、ガラスとすることもできるが、樹脂材料を用いる場合は、容器本体1の樹脂材料(例えばPET)よりも硬度の高い樹脂材料(例えばPOM、PBT、Ny)を内キャップ31に使用して小凸部1cとの削れに対する耐久性を向上させるとともに、外キャップ32は装飾性に優れる材料を採用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0030】
本発明によれば、内容物を充填した容器本体にキャップをねじ込み装着するキャップ付き容器に関し、キャップのねじ込み終了姿勢を維持する弛み止め機能を、キャップの着脱を繰り返し行っても、十分に保つことができる。
【符号の説明】
【0031】
1 容器本体
1a 胴部
1b 肩部
1c 口部
1c 根元台座部
1c 大凸部
1c 小凸部
2 注出栓
2a 天面壁
2b 内壁
2c 外壁
2d 爪部
2e 注出孔
3 キャップ
3a 天面壁
3b 内筒
3b ストッパー
3b 弛み止め突起
3b 薄肉部
3c 外筒
3d 環状リブ
3e 補強リブ
3f 変形抑制リブ
30 キャップ
31 内キャップ
31a 爪部
32 外キャップ
32a 凸部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内容物を排出する口部を備える容器本体と、該容器本体の口部に着脱自在に保持されて該口部を閉塞するキャップとを備える容器であって、
前記キャップが、前記口部の外周面に設けた係合部とねじ止めされる内筒と、該内筒を取り囲む同心二重配置になる外筒とを備え、
前記口部の根元台座部に、該口部の径方向外側に突設する大凸部と、該大凸部から周方向に間隔をおいて配設されて該大凸部より低い突設量となる小凸部とを設け、
前記内筒の内側壁部に、前記大凸部と突き当たって該キャップのねじ込みを終了させるストッパーと、ねじ込み終了直前に前記小凸部を乗り越えて該内筒を撓み変形させるとともに、ねじ込み終了時に該小凸部と係合してその相互間の接触圧を残留させる弛み止め突起を設けたキャップ付き容器。
【請求項2】
前記弛み止め突起を、前記内筒の肉厚を部分的に薄肉にした薄肉部に設けてなる請求項1記載のキャップ付き容器。
【請求項3】
前記ストッパーの背面部にて、前記内筒と前記外筒とを相互につなぐ補強リブを備えてなる請求項1又は2記載のキャップ付き容器。
【請求項4】
前記弛み止め突起の背面部にて、前記内筒と前記外筒とを相互につなぎ、該内筒の撓み変形量を抑制する変形抑制リブを備えてなる請求項1〜3の何れかに記載のキャップ付き容器。
【請求項5】
内容物を排出する円筒状の口部を備えた容器本体と、この容器本体の口部に着脱自在に保持されて該口部を閉塞するキャップとを備える容器であって、
前記キャップが、前記口部の外周面に設けた係合部とねじ止めされる内キャップと、この内キャップを内装保持する外キャップからなり、
前記口部の根元台座部に、該口部の径方向外側に突設する大凸部と、該大凸部から周方向に間隔をおいて配設されて該大凸部より低い突設量となる小凸部とを設け、
前記内キャップの内側壁部に、前記大凸部と突き当たって該キャップのねじ込みを終了させるストッパーと、ねじ込み終了直前に前記小凸部を乗り越えて該内筒を撓み変形させるとともに、ねじ込み終了時に該小凸部と係合してその相互間の接触圧を残留させる弛み止め突起を設けたキャップ付き容器。
【請求項6】
前記弛み止め突起を、前記内キャップの肉厚を部分的に薄肉にした薄肉部に設けてなる請求項5記載のキャップ付き容器。
【請求項7】
前記外キャップは、前記ストッパーの背面部に向けて突設する補強リブを備えてなる請求項5又は6記載のキャップ付き容器。
【請求項8】
前記外キャップは、前記弛み止め突起の背面部に向けて突設して、該内キャップの撓み変形量を抑制する変形抑制リブを備えてなる請求項5〜7の何れかに記載のキャップ付き容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−136275(P2012−136275A)
【公開日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−291178(P2010−291178)
【出願日】平成22年12月27日(2010.12.27)
【出願人】(000006909)株式会社吉野工業所 (2,913)
【Fターム(参考)】