説明

クッションバネの掛止め構造

【課題】簡単な構成によって、パッド部材を極力傷つけないようクッションバネをフレーム枠に掛止めることにある。
【解決手段】クッションバネ(30A〜30D)一側のフック部32に、パッド部材4Pを支持するための一対の樹脂製支持部材50A,50Bを取付けるとともに、一対の支持部材50A,50Bの高さ寸法を、フレーム枠12に対する爪部20の突出高さ以上に設定して、フック部32を爪部20に掛止めたのち、車両用シート一方側のパッド部材4Pを、爪部20の両側に配置する一対の支持部材50A,50Bで支持する構成とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用シートのフレーム枠に対するクッションバネの掛止め構造に関する。
【背景技術】
【0002】
この種のクッションバネの掛止め構造として、シートクッションのフレーム枠上にクッションバネを張設する掛止め構造が公知である(特許文献1を参照)。そしてこの掛止め構造では、クッションバネ一端側を屈曲してなるフック部を、前方側のフレーム枠上面より突出形成の爪部に対して、シート幅方向に掛け渡し状として掛止する。そしてクッションバネ他端側を、後方側のフレーム枠パイプフレームに固定することで、クッションバネをフレーム枠上に張設する構成である。そして爪部は、フレーム枠上面より直立した直立片と、その上部でシート前側に延設した延設片を備えた板部材(側面視略L字状)である。
そして上述した公知の掛止め構造によれば、L字状の爪部にフック部材を掛止めることにより、クッションバネの張設状態が良好に保持されるので、クッションバネ上にパッド部材を安定的に配設することができる。
【特許文献1】特開2001−120383号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら上記公知技術は、張設状態のクッションバネより爪部がパッド部材側に必然的に突出する構成とされている。このため、この突出した爪部(延設片)にパッド部材が接触して破損する(いわゆるパッド切れが発生する)ことがあった。
もっとも爪部を超える高さ寸法の支持台をフレーム枠に配設してパッド部材を支持してもよいのであるが、フレーム枠などの構成が複雑となるとともに、掛止め作業の前に支持台をフレーム枠に配設する前作業が必要となり面倒である。
本発明は上述の点に鑑みて創案されたものであり、本発明が解決しようとする課題は、簡単な構成によって、パッド部材を極力傷つけないようクッションバネをフレーム枠に掛止めることにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決するための手段として、第1発明のクッションバネの掛止め構造では、クッションバネ一端側のフック部を、フレーム枠一方側上面より突出形成の爪部に対して、シート幅方向に掛け渡し状として掛止する構成を備える。そしてクッションバネ他端側をフレーム枠他方側に取付けて、車両用シートのフレーム枠上にクッションバネを張設状態とする。そして張設状態のクッションバネ上にパッド部材を配設するのであるが、そうすると張設状態のクッションバネより爪部が突出してパッド部材が破損する危険性がある。
【0005】
そこで本発明では、クッションバネのフック部に、シートクッションを支持するための一対の樹脂製支持部材を取付けるとともに、支持部材の高さ寸法を、フレーム枠に対する爪部の突出高さ以上に設定した。そしてフック部を爪部に掛止めたのち、車両用シート一方側のパッド部材を、爪部の両側に配置する一対の支持部材で支持する簡単な構成によって、パッド部材側に爪部が極力突出しないように(好ましくはパッド部材側と爪部の接触を極力回避して)、クッションバネをフレーム枠に掛止めることができる。
【0006】
第2発明のクッションバネの掛止め構造は、第1発明に記載のクッションバネの掛止め構造であって、一対の支持部材間に露出したフック部材又はその一部を、樹脂製の被覆部材で被覆する構成とした。こうすることで、掛止め状態時のクッションバネ(フック部)と爪部が直接的に接触しにくくなり、両者の接触が原因の異音発生を防止又は低減することができる。
【0007】
第3発明のクッションバネの掛止め構造は、第1発明又は第2発明に記載のクッションバネの掛止め構造であって、一対の支持部材を、爪部を把持可能な間隔寸法でフック部に配設した。そして爪部両側に配置の一対の支持部材でもって爪部を把持することにより、クッションバネを爪部により確実に掛止めることができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明の第1発明によれば、簡単な構成によって、パッド部材を極力傷つけないようクッションバネをフレーム枠に掛止めることができる。そして第2発明によれば、異音発生などの不都合を回避することができる。そして第3発明によれば、より確実にクッションバネをフレーム枠に張設することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図1〜図5を参照して説明する。各図には、車両用シート前側に符号F、車両用シート後側に符号Bを付すこととする。
[実施例1]
本実施例の車両用シート2は、図1を参照して、シートクッション4とシートバック6を備える。そしてシートクッション4は、4本のクッションバネ(後述する第一クッションバネ30A〜第四クッションバネ30D)を、シート骨格をなすフレーム枠10上に張設して構成されており、その上にパッド部材4Pを配設する構成である。
そして本実施例では、このシートクッション4のフレーム枠10を例にとり、クッションバネ30A〜30Dの掛止め構造を説明することとする。
【0010】
(フレーム枠)
シートクッション4のフレーム枠10は、図1を参照して、前方骨格を構成する前方フレーム12と、側方骨格を構成する一対の側方フレーム14,14を有する。そして一対の側方フレーム14,14には、そのシート後側Bにおいてパイプフレーム16が橋渡し状に配設されている。
そして本実施例の前方フレーム12は、上方視横長な長方形状の部材であり、シート後側Bが下方に向けて傾斜状とされている(図2を参照)。そしてこの前方フレーム12上面(傾斜面)に、クッションバネ30A〜30Dを掛止め可能な爪部20が突出形成されている。
【0011】
(爪部)
本実施例の爪部20は、図2を参照して側面視略L字状をなしており、前方フレーム12上面一部を幅寸法W1で切起こして構成した直立部22と、その上部側をシート前側Fに屈曲してなる延設部24を備える。そして本実施例では、図4を参照して、前方フレーム12上面に対する爪部20の突出高さ寸法(前方フレーム12上面から延設部24までの高さ寸法)がT1に設定されている。
そして本実施例では、クッションバネの本数に対応して4つの爪部20が前方フレーム12にシート幅方向に所定間隔をあけて形成されている。
【0012】
(クッションバネ)
本実施例では、上述の通り、クッションバネ30A〜30Dをフレーム枠10上に張設する構成(各クッションバネの配置関係は後述)である。
そしてこれら4本のクッションバネ30A〜30Dは同一の構成を備える。例えば第一クッションバネ30A(図1で見て右端に配置)は、正面視で屈曲状の略逆S字が連なったジグザグ状の線材である。そして本実施例では、この第一クッションバネ30A一端(シート前側F端)がシート幅方向に屈曲して、上記爪部20に対してシート幅方向(図1で見て左右方向)に掛け渡し状として掛止め可能なフック部32とされている。そして第一クッションバネ30A一端側のフック部32に連接して、第一直線部34と、フック部32と同方向に屈曲する第一屈曲部36と、第二直線部38と、フック部32と反対方向に屈曲する第二屈曲部39とが順に形成されてなる。
一方、第一クッションバネ30A他端側(シート後側B端)は直線状とされており、その先端にパイプフレーム16に係止可能な係止具40(側面視略J字状、詳細図面は省略)が取付けられている。
【0013】
そしてクッションバネ30A〜30Dを張設するに際して、先ずその他端側の係止具40をフレーム枠10後方側のパイプフレーム16に係止する。そしてクッションバネ30A〜30Dの各々のフック部32を、前方フレーム12の爪部20に対して、シート幅方向に掛け渡し状として掛止する。しかしそうすると張設状態のクッションバネ30A〜30Dより爪部20が突出して、クッションバネ30A〜30D上のパッド部材4Pが破損する危険性がある。
そこで本実施例では、後述する支持部材(50A,50B)を使用して、パッド部材4Pを極力傷つけないよう、クッションバネ30A〜30Dをフレーム枠10に掛止める構成としたものである。
【0014】
本実施例の掛止め構造は、パッド部材4Pを支持する一対の支持部材(50A,50B)と、クッションバネ30A〜30Dを連結して一体化する連結具60を備える。
(一対の支持部材)
一対の支持部材(第一支持部材50A,第二支持部材50B)は、図2を参照して、いずれも側面視略半円状の樹脂部材(典型的にはポリエチレン樹脂やポリプロピレン樹脂などの樹脂製)である。そして第一支持部材50Aの長さ寸法は、第二支持部材50Bよりも若干大きく(長く)設定されている。
そして図4を参照して、本実施例の一対の支持部材50A,50Bは、その底面から半円側頂点までの高さ(厚み)寸法T2が、上述の爪部20突出高さ寸法T1よりも高く設定してある。
【0015】
そして図3を参照して、この一対の支持部材50A,50Bを、各々、その底面側が前方フレーム12を臨む位置配置として、クッションバネ30A〜30Dの各々のフック部32に、シート幅方向に所定間隔をあけて配設する。こうすることで後述するパッド部材4Pの配設時においては、これら一対の支持部材50A,50Bがその半円形状側(角部のない形状)でパッド部材4Pに当接する。
このとき長尺な第一支持部材50Aをフック部32先端側に折返し状に配設することにより、フック部32が正面視略逆J状となり爪部20に安定して掛止めることができる。
【0016】
そして、一対の支持部材50A,50Bの離間寸法W2は、上述の爪部20の幅寸法W1とほぼ同一設定(ゼロ隙間設定)とされている。そして後述するクッションバネ30A〜30Dの掛止め時においては、一対の支持部材50A,50B間のフック部32を湾曲させて一対の支持部材50A,50B間の隙間を拡開しつつ、フック部32を爪部20に嵌込み掛止める。そして掛止め後は、一対の支持部材50A,50B間のフック部32が元の直線状となり、爪部20両側に配置の一対の支持部材50A,50Bでもって、爪部20を把持する。
【0017】
(連結具)
本実施例の連結具60は、図2を参照して、上述の4本のクッションバネ30A〜30Dを、所定の配置状態を維持して連結する樹脂部材である。
そこでクッションバネ30A〜30Dの配置関係を詳しく説明する。図1を参照して、本実施例のフレーム枠10には、第一クッションバネ30A及び第二クッションバネ30Bが一対とされて右側に配置されている。そして第三クッションバネ30C及び第四クッションバネ30Dが他対とされて左側に配置されている。これら一対と他対は、上方視で左右対称となるよう配置されている。
【0018】
そして第一クッションバネ30Aのフック部32と、第二クッションバネ30Bのフック部32は互いに対面状とされており、それらの第二直線部38が互いに近接して配置する構成である。また第三クッションバネ30Cのフック部32と、第四クッションバネ30Dのフック部32も互いに対面状とされており、それらの第二直線部38が互いに近接して配置する構成である。
そしてフレーム枠10内方においては、第二クッションバネ30Bと第三クッションバネ30Cが互いに隣接して配置しており、これらのフック部32は互いに反対方向を向いている。そして、第二クッションバネ30Bの第一直線部34と第三クッションバネ30Cの第一直線部34が近接して配置する構成である。
【0019】
そして連結具60は、図1及び図3を参照して、クッションバネ30A〜30Dの第一屈曲部36を被覆するカバー部62と、クッションバネ30A〜30Dを連結する連結部(第一連結部64、第二連結部65、第三連結部66)を備える。そして本実施例の連結具60は、このカバー部62と連結部(64,65,66)が連なった一体成型品として構成されている。
そして第一連結部64は、第二クッションバネ30Bの第一直線部34と第三クッションバネ30Cの第一直線部34(両バネの近接部位)を橋渡し状に連結する部位である。
また第二連結部65は、第一クッションバネ30Aの第二直線部38と第二クッションバネ30Bの第二直線部38(両バネの近接部位)を橋渡し状に連結する部位である。また第三連結部66は、第三クッションバネ30Cの第二直線部38と第四クッションバネ30Dの第二直線部38(両バネの近接部位)を橋渡し状に連結する部位である。
このように4本のクッションバネ30A〜30Dを、上記配置状態を維持して連結部(64,65,66)で一体的に連結しておくことで、後述の掛止め作業を同時に行うことができる。
【0020】
ところで図1を参照して、上述の配置でクッションバネ30A〜30Dをフレーム枠10上に配置した場合、それらの一部(専ら一端側のフック部32、第一直線部34と第一屈曲部36)が前方フレーム12に乗り上げるように配置する。このような構成であると、シートクッション4に乗員が着座するたびにクッションバネ30A〜30Dの各々の一部が前方フレーム12に接触して異音(例えば金属音)が生じ、乗員に不快感を与えることが懸念される。
そこで本実施例では、上記不都合を回避するため、クッションバネ30A〜30Dの各々の一部を樹脂部材で支持する構成としてある。詳しくは、フック部32を支持部材(50A,50B)で支持するとともに、第一直線部34に連なる第一屈曲部36を、連結具60(カバー部62)で被覆して支持する。このように各樹脂部材でもって、クッションバネ30A〜30Dの各々の一部と前方フレーム12が直接的に接触しないようにすることで、両部材の接触による異音発生などの不都合が極力回避されることとなる。
【0021】
(掛止め構造)
そして図1を参照して、上述の連結具60により連結したクッションバネ30A〜30Dを、各々の他端に設けた係止具40でもってパイプフレーム16にシート上下方向より係止する。そしてクッションバネ30A〜30Dの各々のフック部32を、各爪部20に対してシート幅方向(左右方向)に掛け渡し状として掛止めて、クッションバネ30A〜30Dをフレーム枠10に張設する。
そして図4を参照して、シート前側F(車両用シート一方側)のパッド部材4Pを、爪部20の両側に配置する一対の支持部材50A,50Bで支持する。このように爪部20の突出寸法T1よりも高い寸法T2の一対の支持部材50A,50Bでパッド部材4Pを支持することにより、爪部20をパッド部材4Pに極力接触させることなく、クッションバネ30A〜30Dをフレーム枠10に掛止めることができる。
このように本実施例によれば、一対の支持部材50A,50Bを配設するだけの簡単な構成によって、パッド部材4Pを極力傷つけないようクッションバネ30A〜30Dをフレーム枠10に掛止めることができる。
【0022】
[実施例2]
実施例2の基本構造は実施例1とほぼ同一であるため、共通の構造等については対応する符号を付すことで詳細な説明を省略する。
そして実施例2の掛止め構造では、一対の支持部材50A,50B間に露出したフック部32材を、樹脂製の被覆部材52で被覆する構成とした。そして本実施例の被覆部材52は、一対の支持部材50A,50Bに橋渡し状に設けられており、典型的には一体成型品として構成されている。
そして本実施例によれば、一対の支持部材50A,50B間に露出したフック部32全部を被覆部材52で被覆することにより、掛止め状態時のクッションバネ30A〜30D(フック部32)と爪部20が直接的に接触しにくくされている。このためフック部32と爪部20の接触が原因の異音発生を防止又は低減することができる。
【0023】
本実施形態のクッションバネの掛止め構造は、上述した実施例に限定されるものではなく、その他各種の実施形態を取り得る。
(1)本実施例では側面視略L字状の爪部20の例を説明したが、この爪部20はフック部32を掛止め可能であればどのような形状であってもよく、例えば側面視で、横U字状、Z字状、C字状、E字状などの各種形状を取り得る。また爪部は、棒部材や板部材をフレーム枠10に立設した簡単な構成であってもよい。
また本実施例では、爪部20を、前方フレーム12上面一部を切起こして構成する例(部品点数を低減する例)を説明した。これとは異なり、前方フレーム12とは別部材の爪部20を用いてもよい。
【0024】
(2)また本実施例では、側面視略半円状の支持部材(50A,50B)を例示したが、支持部材(50A,50B)は、パッド部材4Pを極力傷つけることなく支持可能であればどのような形状でもよい。好ましくは側面視半円形,半楕円形,楕円形,円形のような角部のない形状や、R付け三角やR付け四角などの角部を落とした多角形状である。
(3)また本実施例では、一対の支持部材50A,50Bの高さ(厚み)寸法T2を爪部20の突出高さ寸法T1よりも高く設定した例を説明した。これとは異なり、一対の支持部材50A,50Bの高さ(厚み)寸法T2と爪部20の突出高さ寸法T1を同一に設定してもよい。この構成であっても、一対の支持部材50A,50Bが、爪部20とともにパッド部材4Pを支持することにより、パッド部材4P側への爪部20の突出を極力回避することができる。
(4)また本実施例では、4本のクッションバネ30A〜30Dを張設する例を説明したが、クッションバネは単数から複数本のいずれでもよく、フレーム枠10のクッション性能に対応して適宜変更可能である。
また本実施例では、各々別体のクッションバネ30A〜30Dを用いたが、一本の線材を例えば略U字状に湾曲させたのち、各々の自由端をジグザグ形状として構成してもよい。また本実施例では、クッションバネの一部をフック部32とした例を説明したが、クッションバネとは異なる別部材のフック部を用いてもよい。
【0025】
(5)また実施例2では、一対の支持部材50A,50B間に露出したフック部32(全部)を、樹脂製の被覆部材で被覆する例を説明した。これとは異なり一対の支持部材50A,50B間に露出したフック部32一部を覆う筒状の被覆部材を嵌装する構成としてもよい。
(6)また本実施例では、専らシートクッション4を例に採り説明したが、本掛止め構造は、クッションバネを掛止める必要のあるフレーム枠に好適に採用できる。例えばシートバック6のフレーム枠にクッションバネを取付ける際にも採用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】シートクッションフレームの上方正面図である。
【図2】取付け構造の分解斜視図である。
【図3】取付け構造の縦断面図である。
【図4】シートクッションフレームの前側斜視図である。
【図5】実施例2の取付け構造の斜視図である。
【符号の説明】
【0027】
2 車両用シート
4 シートクッション
4P パッド部材
6 シートバック
10 フレーム枠
12 前方フレーム
14 側方フレーム
16 パイプフレーム
20 爪部
22 直立部
24 延設部
30A 第一クッションバネ
30B 第二クッションバネ
30C 第三クッションバネ
30D 第四クッションバネ
32 フック部
34 第一直線部
36 第一屈曲部
38 第二直線部
39 第二屈曲部
40 係止具
50A 第一支持部材
50B 第二支持部材
52 被覆部材
60 連結具
62 カバー部
64 第一連結部
65 第二連結部
66 第三連結部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両用シートのフレーム枠上にクッションバネを張設したのち、前記クッションバネ上にパッド部材を配設するに際して、前記クッションバネ一端側のフック部を、前記フレーム枠一方側上面より突出形成の爪部に対して、前記シート幅方向に掛け渡し状として掛止するとともに、前記クッションバネ他端側を前記フレーム枠他方側に取付けて、前記クッションバネを張設状態とするためのクッションバネの掛止め構造において、
前記フック部に、前記パッド部材を支持するための一対の樹脂製支持部材を取付けるとともに、前記一対の支持部材の高さ寸法を、前記フレーム枠に対する前記爪部の突出高さ以上に設定して、
前記フック部を前記爪部に掛止めたのち、前記車両用シート一方側の前記パッド部材を、前記爪部の両側に配置する前記一対の支持部材で支持する構成としたクッションバネの掛止め構造。
【請求項2】
前記一対の支持部材間に露出した前記フック部材又はその一部を、樹脂製の被覆部材で被覆する構成とした請求項1に記載のクッションバネの掛止め構造。
【請求項3】
前記一対の支持部材を、前記爪部を把持可能な間隔寸法で前記フック部に配設し、
前記一対の支持部材で前記爪部を把持状態として、前記クッションバネを前記爪部に掛止める構成とした請求項1又は2に記載のクッションバネの掛止め構造。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−142475(P2009−142475A)
【公開日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−323288(P2007−323288)
【出願日】平成19年12月14日(2007.12.14)
【出願人】(000241500)トヨタ紡織株式会社 (2,945)