説明

クッション性の有るアンダーワイヤー

クッション性の有るアンダーワイヤーは、異なる幅とサイズとを有する様々の異なるブラジャーと協働している。このクッション性の有るアンダーワイヤーは、調節可能であり、また、ブラジャーの外周部分に沿って接続された複層のケーシング内に位置されている。このケーシングは、ブラジャーのブレストカップ部分を形成するのに使用される1つ以上の材料層に接続されている。ケーシングの少なくとも一部は、クッション性、並びに/若しくは保護性のバリアーによって重ねられている。このクッション性のバリアーは、快適性と女性を引きつける魅力との両方を与えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ブラジャーに関する。より詳細には、本発明は、ブラジャーのためのクッション性の有るアンダーワイヤーに関する。
【背景技術】
【0002】
ブラジャー、若しくはブラジャーカップの下縁を形成並びにサポートするためのアンダーワイヤー部材の使用が、本分野で長く知られている。ここで、“アンダーワイヤー”という用語は、このような部材を参照するのに共通して使用されている。アンダーワイヤーは、例えば、1対のブラジャーカップに夫々対応し、金属からなる1対のU字型ワイヤーフレームのような複数の形状をなすことができる。代わって、アンダーワイヤーは、両ブラジャーカップを横切る単一かつ一体的なワイヤーフレームであり得る。これら様々なアンダーワイヤーは、金属、若しくは、プラスチック又はポリマー材料のような他の比較的硬質の材料で代表的に形成されている。
【0003】
これらアンダーワイヤーフレームの従来の目的は、外見上のために着用者の体に容易になじむのに十分な可撓性を有しつつ、バストのためのサポートを与えることである。従来のアンダーワイヤーフレームに関連した欠点は、アンダーワイヤーフレームが、時間と共にブラジャーの材料をすり減らす可能性があり、着用者の衣服にダメージを与えると考えられ、また、アンダーワイヤーが、着用者のバストの大きさと相対的な硬さとに快適に応じるように個々に形成されなければならず、様々な使用者からの必要性に応じた適合性の不快感並びに欠如を与えてしまうことである。
【0004】
以上の観点から、着用に快適な、弾性の、そして着用者の胸部を適切にサポートするアンダーワイヤー、若しくはアンダーワイヤーフレームの必要性が常にある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、上述された欠点を克服するクッション性の有るアンダーワイヤーを提供することである。
【0006】
本発明の他の目的は、優れた快適性と、サポートと、女性を引きつける魅力とを与える、クッション性の有るアンダーワイヤーを提供することである。
【0007】
本発明の更なる他の目的は、分厚い外形、並びに/若しくは硬いこわばった感じを回避する、クッション性の有るアンダーワイヤーを提供することである。
【0008】
本発明の更なる他の目的は、また、調整可能であり、従って複数の異なるサイズのブラジャーに使用され得るクッション性の有るアンダーワイヤーを提供することである。
【0009】
本発明の更なる目的は、ブラジャーに通常組み合わされ得るクッション性の有るアンダーワイヤーの構造を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明のこれら並びに他の目的と効果とは、異なる幅とサイズとを有する様々の異なるブラジャーと協働するのに適した、クッション性の有る1つ以上のアンダーワイヤーによって達成される。1つ以上のアンダーワイヤーは、調節可能な1つ以上の端部を有していることが好ましい。アンダーワイヤーは、様々のブラジャーの外周部分に沿って接続され得る複層のケーシング内に位置されることが好ましい。このケーシングは、ブラジャーのブレストカップ部分を形成するのに使用される1つ以上の材料層に接続されることができる。ケーシングの少なくとも一部は、クッション性の、並びに/若しくは保護性のバリアーによって重ねられている。このバリアーは、快適性と女性を引きつける魅力との両方を改善することが好ましい。
【0011】
本発明の他の並びに更なる目的、効果、特徴は、同じ参照符号が同じ構造部材を示している添付図面と共に以下の仕様を参照することによって理解されるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
図面、特に図1には、本発明の図示の実施形態に従い、参照符号10によって全体的に示されたブラジャーが与えられている。本発明の一態様で示されているように、好ましくは様々な異なるブラジャーと協働するのに適した1つ以上のアンダーワイヤー20が、ケーシング30中に位置されている。
【0013】
このケーシング30は、これの外周部分40に沿って、並びに/若しくは、好ましくは、ブラジャー10の1つ以上のブレストカップ部分50に密接した関係で、ブラジャー10に動作的に接続されている。
【0014】
本発明の好ましい一態様において、クッション性の有るバリアー60が、前記ケーシング30と協働している。ここで、“協働”という用語は、バリアー60が、ケーシング30、並びに/若しくはブラジャー10と分離可能に接続されても良いし、ケーシング30、並びに/若しくはブラジャー10と一体的に形成されても、良いし、若しくは、以下に説明された意図された効果を少なくとも与えるように、ケーシング30、並びに/若しくはブラジャー10と動作的に接続されても良いことを意味するように意図されている。
【0015】
図2に示された本発明の一態様において、各アンダーワイヤー20は、弓形に曲げられていることが好ましく、ばね金属、弾性プラスチック、又は他の同様の柔軟材料で形成、並びに/若しくは、これらいずれかの組み合わせで形成されることができる。
【0016】
図示されているように、各アンダーワイヤー20は薄く、ほぼ平らな2つの主面が目立たないようなサイズ、並びに/若しくは構成であることが好ましい。
【0017】
即ち、各アンダーワイヤー20は、本発明のこの態様において、図2Aに示されたもののように、滑らかでほぼ平らな矩形の断面を有していることが好ましい。また、他の形状/構造が、使用されることもできる。
【0018】
好ましくは、前記1つ以上のアンダーワイヤー20の各端部22、並びに/若しくは全長は、キャップ、即ちシース24中に収容されることができる。このシース24は、比較的ソフトで滑らかの、並びに/若しくは、可撓性の材料で形成されている。このような材料は、着用の間の快適さの向上のために、並びに/若しくはケーシング30並びに/若しくはブラジャー10へのダメージに対する耐久性のある保護のために、プラスチック、若しくはエラストマー材料であり得る。各アンダーワイヤー20は、適切な方法(例えば、接着、裁縫、ステッチ等)で、ケーシング30内でこれに接続、若しくは取着されることが好ましい。アンダーワイヤー20は、着用者の胸部をサポート、バストアップ、並びに/若しくは寄せる(bias)ように機能することが好ましい。
【0019】
図3、並びに3Aないし3Cには、本発明の他の態様における、可変の断面を有したアンダーワイヤー20が与えられている。図示されているように、各アンダーワイヤー20は、しなやかに曲げられた2つの主面を有する可変かつほぼ卵形状の断面を有することができる。本発明のこの態様において、各アンダーワイヤー20は、これの広がり、若しくは長さに沿った方向に変形する滑らかな卵形状の断面を有することが好ましい。例えば、好ましくは各アンダーワイヤー20の両端部22に位置する1つ以上の第1の部分が、図3A並びに3Cに示されたもののような第1の方向性(orientation)を有することができ、また、好ましくは各アンダーワイヤー20の中央部26に沿って設けられた1つ以上の第2の部分が、図3Bに示されたもののような(例えば、第1の方向性から90度回転された)第2の方向性を有することができる。本発明のこのような態様によって、アンダーワイヤー20は、複数の異なるサイズのブラジャーに組み込まれ、並びに/若しくは、比較的同じカップサイズの種々に異なる形状の胸部に、好ましくは快適に一致、並びに/若しくはこのような胸部を収容することができる。また、他の形状、構造、並びに/若しくは方向付けが使用されることもできる。
【0020】
図1,2,並びに3において、本発明の他の態様として、キャップ、即ちシース24は、可撓性の部材28(例えば、圧縮ばね、引張ばね、ピボット部材等)によってアンダーワイヤー20と協働することができる。好ましくは、この可撓性の部材28は、この部材が関連付けられた各端部22を、端部との相互作用、若しくは端部に加えられる力に応じて(例えば、長手方向、並びに/若しくは横方向に)移動させることができる。また、他の構造も考えられ、これが本発明の範囲内であることに注意すべきである。
【0021】
図4を参照した本発明の好ましい態様において、ケーシング30は、ブレストカップ部分50、並びに/若しくは外周部分と動作的に接続されている。本発明のこの態様のケーシング30は、3つの材料層、即ち内層32と中間層34と外層36とを有していることが好ましい。
【0022】
前記内層32は、1つ以上のアンダーワイヤー20を実質的に囲むように各アンダーワイヤー20に対して位置され、アンダーワイヤーのための内側カバーを形成していることが好ましい。内層32は、また、ケーシング30、並びに/若しくはブラジャーに関連付けられた様々な他の材料層を貫通した、1つ以上のアンダーワイヤー20の破壊を最小、若しくは防止するのに適した材料で形成されることが好ましい。内層32は、また、不織物、非伸張性の材料で形成され得るが、これらである必要はない。内層32は、好ましくは軽量であり、例えば、1平方ヤード(91.4cm)当り約5オンス(0.1417475kg)±10%のポリエステルでできている。最も好ましくは、内層32は、“Tietex(登録商標)”として販売されている織物材料でできている。内層32の破壊強度(puncture strength)は、1平方インチ(6.4516cm)当り少なくとも約110ポンド(49.8951607kg)である。内層32の張力は、少なくとも約55ポンド(24.95858035kg)である。内層32の好ましい厚さは、約0.53mmないし約0.84mmである。
【0023】
前記中間層34は、少なくとも1つのアンダーワイヤー20を実質的に囲んでアンダーワイヤーのための中間カバーを形成するように、内層32と外層36との間に位置されることが好ましい。この中間層34は、また、ケーシング30、並びに/若しくはブラジャー10に関連付けられた様々な他の材料層を貫通した、1つ以上のアンダーワイヤー20の破壊を最小、若しくは無くし、また、クッション効果を与えるのに適した材料で形成されていることが好ましい。中間層34は、また、不織物、非伸張性の材料であることが好ましいが、これらである必要はない。中間層34は、また、例えば、1平方ヤード(91.4cm)当り約1.8オンス(0.0510291kg)ないし1平方ヤード(91.4cm)当り約2.2オンス(0.0623689kg)のナイロン・タフタのように軽量の材料で形成されていることが好ましい。中間層34の張力は、少なくとも約70ポンド(31.7514659kg)であることが好ましく、一方、中間層34の引張り幅(tensile width)は、少なくとも約60ポンド(27.2275422kg)であることが好ましい。
【0024】
前記外層36は、前記中間層34の周りに位置されてケーシング30を形成するように、外層、内層32、並びに/若しくは中間層34の一部を少なくとも重ねるように折ることが好ましい。外層36は、また、更なるクッション効果を与えるのに適した材料で形成されることが好ましい。外層36は、内層32と中間層34との両方がそうであり得るように、前に述べられた機能を達成するのに適した様々な材料で形成されることができる。最も好ましくは、外層36は、適切なタフェタ(Tafetta)の織物材料で形成されている。代わりに、外層36は、中間層34と同じ、若しくは異なる材料であり得る。外層36は、また、例えば、織物含有量において約78%ないし約84%のナイロン、並びに/若しくは、織物含有量において約16%ないし22%のスパンデックスのような材料の異なる組み合わせで形成されることができる。好ましくは、外層36は、1平方ヤード(91.4cm)当り約5オンス(0.1417475kg)ないし1平方ヤード(91.4cm)当り約5.8(0.1644271kg)オンスであり、軽量である。外層36の引張り幅は、33lbsであり、一方、外層の引張り長さ(tensile length)は、少なくとも25lbsであることが好ましい。前記ブレストカップ部分50は、1種の材料層で形成されることが好ましい。
【0025】
各層は、これに関連付けられた様々な所望の特徴(例えば、バルキー性、弾性、人を引きつける魅力等)を有することができる。各層は、同じ構造、若しくは形状を有する必要はない。各層は、様々な効果を与えるために、別々の形状、サイズ、並びに/若しくは構成を有することができる。また、各層は、所望に応じて、所望の効果(例えば、快適さ、サポート、美的な魅力等)を与えるのに唯一不可欠な他の層に対して位置、並びに/若しくは取着されることができる。
【0026】
前記ブレストカップ部分50は、様々な様式の効果を与え、着用者の胸部の女性を引きつける魅力を高めることが望まれるような優れた制御、サポート、並びに/若しくはバストアップを容易に与えるのに適するようにモールド成形可能であることが好ましい。好ましくは、ブレストカップ部分50は、このような課題を達成するのに適した、若しくは通常知られた既知の技術を使用して(例えば、裁縫、編み、織り、若しくはモールド成形等によって)形成されることができる。
【0027】
本発明の他の態様において、更なる層が、また、与えられ得ることに注意すべきである。例えば、別の接着、若しくは結合層(図示されず)が、様々なカップ層を一緒に溶融、若しくは結合させるために使用されることができる。この結合層は、ブレストカップ部分を形成するのに使用される材料に関連付けられた弾性特性を補うのに十分な弾性特性を有することができる。結合層は、マイクロファイバー、並びに/若しくは特定の不織物を含んだ様々な布、並びに/若しくは材料を形成する技術と協働するのに適している。ブレストカップ部分50のように、外周部分40は、また、様々な層、並びに/若しくは材料で形成されることができる。各層は、これに関連した様々な所望の特徴(例えば、バルキー性、弾性、人を引きつける魅力等)を有することができる。
【0028】
各層は、同じ構造、若しくは形状を有する必要はない。各層は、様々な効果を与えるように、別々の形状、サイズ、並びに/若しくは構成であり得る。また、各層は、所望に応じて、所望の効果(例えば、快適性、サポート、美的な魅力等)を与えるのに唯一不可欠な他の層に対して位置、並びに/若しくは取着されることができる。外周部分40は、様々な様式の効果を与え、また、着用者の胸部の女性を引きつける魅力を高めることが望まれるような優れた制御、サポート、並びに/若しくはバストアップを容易に与えるのに適するようにモールド成形可能であることが好ましい。
【0029】
好ましくは、前記外周部分40は、このような課題を達成するのに適した、若しくは従来知られた既知の技術を使用して(例えば、裁縫、編み、織り、モールド成形等によって)形成されることができる。図4に示されているように、各ブレストカップ部分のクッション性の有るバリアー60は、ケーシング30、ブレストカップ部分50、並びに/若しくは外周部分40によってアンダーワイヤー20に機能的に接続されている。ブレストカップ部分50並びに/若しくは外周部分40と同様に、クッション性の有るバリアー60は、また、様々な層、並びに/若しくは材料で形成されることができる。各層は、これに関連した様々な所望の特徴(例えば、バルキー性、弾性、人を引きつける魅力等)を有することができる。各層は、同じ構造、若しくは形状を有する必要はない。各層は、様々な効果を与えるように、別々の形状、サイズ、並びに/若しくは構造であり得る。また、各層は、所望に応じて、所望の効果(例えば、快適性、サポート、美的な魅力等)を与えるのに唯一不可欠な他の層に位置、並びに/若しくは取着されることができる。
【0030】
前記クッション性の有るバリアー60は、様々な様式の効果を与え、着用者の胸部の女性を引きつける魅力を高めることが望まれるような優れた制御、サポート、並びに/若しくはバストアップを容易に与えるのに適するようにモールド成形されることが好ましい。クッション性の有るバリアー60は、このような課題を達成するのに適した、若しくは従来知られた既知の技術を使用して(例えば、ラミネーション、裁縫、編み、織り、モールド成形等によって)形成されることができる。クッション性の有るバリアー60は、分厚い外観、並びに/若しくはアンダーワイヤーが位置されているブラジャーの一部分としばしば関連した硬い、こわばった感触を除去、若しくは減じることが好ましい。クッション性の有るバリアー60は、ケーシング30、ブレストカップ部分50、並びに/若しくは外周部分40によって、アンダーワイヤー20に関係した様々な別の位置に配置されることができる。例えば、クッション性の有るバリアー60は、ブレストカップ部分50の反対側に設けられるように配置されることができ、このときアンダーワイヤー20、並びに/若しくはケーシング30は、バリアーとブレストカップ部分との間に配置されている。
【0031】
本発明の他の実施形態において、前記ブレストカップ部分50は、ケーシング30の少なくとも一部が、アンダーワイヤー20と接触しないで、ブレストカップ部分50の少なくとも一部が、アンダーワイヤーと接触するように、ブレストカップ部分自体とケーシング30とが重なるように折られることができる。更に他の実施形態において、クッション性の有るバリアー60は、ケーシング30の少なくとも一部が、アンダーワイヤーと接触しないで、クッション性の有るバリアー60が、アンダーワイヤーと接触するように、バリアー自体とケーシング30とが重なるように折られることができる。
【0032】
かくして、前記ブレストカップ部分50とクッション性の有るバリアー60とは、内側ポケット62と外側ポケット64との両方を形成するために協働することが好ましい。内側ポケット62は、アンダーワイヤー20を受けてくるみ、かくして包むようになっていることが好ましく、外側ポケット64は、ケーシング30を受けて包むようになっていることが好ましい。アンダーワイヤー20、ケーシング30、並びに/若しくは外周部分40が、内側ポケット62、並びに/若しくは外側ポケット64に関係した様々な方法、並びに/若しくは様々な位置で、ブレストカップ部分50、並びに/若しくはクッション性の有るバリアー60に動作的に接続され得ることに注意しなければならない。かくして、クッション性の有るバリアー60は、本発明の述べられた目的を達成するのに適した、複雑かつクッション性の有るアンダーワイヤーを形成するために、ケーシング30、ブレストカップ部分50、並びに/若しくは外周部分40と協働することが好ましい。
【0033】
本発明の好ましい態様の幾つかを説明しつつ、以下の説明は、クッション性の有るサポート用アンダーワイヤーを形成するための好ましい方法である。第1の工程で、ケーシング30が、アンダーワイヤー20の少なくともほぼ周りに位置されることが好ましい。次に、このケーシング30が、ブレストカップ部分50と外周部分40とに連続して、好ましくは同時に、接続若しくは取着されることができる。そして、クッション性の有るバリアー60が、内側ポケットと外側ポケットとを形成するように、ブレストカップ部分50、並びに/若しくは外周部分40に同様に同時に接続される。このとき、ケーシング30、並びに/若しくはアンダーワイヤー20は、内側ポケット、並びに/若しくは外側ポケット中に位置、並びに/若しくはポケットに囲まれている。図4に示されているように、中間層34は、一実施形態において、図示されているようにケーシング30の内面近くで径方向に延びていても良いし、若しくはこの内面の一部近くのみに延びていても良い。
【0034】
図5を参照すると、ブラジャー10の後面図が示されている。このブラジャー10は、着用者の乳房組織を支えるため、また快適性を向上させるために、各ブレストカップ部分50に接続されたループ状のストラップ構造をさらに有している。ブラジャー10は、第1のフラップ64と第2のフラップ66とを有し、第1のフラップ64は第1のブレストカップ68に接続され、第2のフラップ66は第2のブレストカップ70に接続されていることが好ましい。好ましくは、第1のフラップ64と第2のフラップ66との各々は、各ブレストカップの三側で接続されている織物のほぼ直角形状セクションである。第1のフラップ64は、第1のブレストカップ68の長さ方向に沿ってステッチ処理によって接続されることが好ましい。同様に、第2のフラップ66も、第2のステッチ処理によって第2のブレストカップ70の長さに沿って接続されている。第1のフラップ64は、前側面が第1のバンド72に、また、対向した後側面が第2のバンド74にさらに縫われている。また、第2のフラップ66は、第1の前側面が第3のバンド76に、第2の側面が第4のバンド78に、他のステッチ機能によって縫われている。図6には、図5の第1のフラップ64の詳細図が示されている。この第1のフラップ64は、着用者の胸部の最下縁の相補的な位置に設けられるように配置され、この結果、胸部が第1のブレストカップ68中にあるとき、吊り形式の部材(sling type member)を形成する。
【0035】
このようにして、前記第1のフラップ64は、着用者の胸部下にサポートを加え、また、乳房組織が入れられてそこに快適に保持されるためのポケットを第1のブレストカップ68近くに形成することが好ましい。同様に、第2のフラップ66は、着用者の他方の胸部の更なるサポートのための第2のポケットを、他の第2のブレストカップ70近くに形成している。好ましくは、第1のフラップ64と第2のフラップ66との各々は、ブラジャーの残りの部分を形成している同じ、若しくは別の材料で形成されている。一実施形態において、第1のフラップ64と第2のフラップ66とは、ナイロンとスパンデックスとの組み合わせ、より詳細には、76%のナイロンと24%のスパンデックスとであり得る。代わりに、第1のフラップ64と第2のフラップ66とは、コットン、若しくは複合材料であり得る。しかし、当業者は、第1のフラップ64と第2のフラップとの各々の外面が、最大限の快適性を着用者に与えるために研磨材を使用することなく滑らかであることは理解されるべきである。
【0036】
かくして、本発明は、これの好ましい形状を特に参照して説明されているが、様々な変更並びに変形が、規定されているような本発明の精神並びに範囲から逸脱することなく果たされ得ることは明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の図示の一実施形態に従ったブラジャーの前面斜視図である。
【図2】本発明の図示の一実施形態に従ったアンダーワイヤーの平面図である。
【図2A】A−A線に沿って切断された図2のアンダーワイヤーの断面図である。
【図3】本発明の他の図示の実施形態に従った別のアンダーワイヤーの平面図である。
【図3A】A−A線に沿って切断され、第1の方向性の断面を示した図3のアンダーワイヤーの断面図である。
【図3B】B−B線に沿って切断され、第2の方向性の断面を示した図3のアンダーワイヤーの断面図である。
【図3C】C−C線に沿って切断され、図3Aの第1の方向性にほぼ一致した第3の方向性の断面を示した図3のアンダーワイヤーストラップの断面図である。
【図4】本発明の図示の一実施形態に従ったクッション性の有るアンダーワイヤーの拡大した側断面図である。
【図5】図5の吊り部を形成しているフラップを有した図1のブラジャーの後面図である。
【図6】図5の吊り部とフラップとを有したブレストカップを後面からみた詳細図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体と、
この本体の表若しくは中に設けられ、各々が側方エッジを有している1対のブレストカップと、
各々が、前記1対の側方エッジの各々の所に配置されている1対のアンダーワイヤーケーシングと、
各々が、前記1対のアンダーワイヤーケーシングの各々の中に位置されている1対のアンダーワイヤーとを具備しており、この1対のアンダーワイヤーの各々は、ばね端部を有し、前記1対の側方エッジの一方は、この上に第1のクッションバリアーを有し、この第1のクッションバリアーは、前記1対のアンダーワイヤーの一方を包むための第1の内側ポケットを形成している、着用者の乳房組織をサポートするためのブラジャー。
【請求項2】
前記1対の側方エッジの他方の上に第2のクッションバリアーをさらに具備しており、この第2のクッションバリアーは、前記1対のアンダーワイヤーの他方を包むための第2の内側ポケットを形成している請求項1のブラジャー。
【請求項3】
前記1対の側方エッジの一方は、第1の外側ポケットを形成するように前記第1のクッションバリアーと協働しており、前記1対のアンダーワイヤーケーシングの一方は、前記第1の外側ポケット上、若しくは上方に配置されている請求項2のブラジャー。
【請求項4】
前記1対の側方エッジの他方は、第2の外側ポケットを形成するように前記第2のクッションバリアーと協働しており、また、前記1対のアンダーワイヤーケーシングの他方は、前記第2の外側ポケット上、若しくは上方に配置されている請求項3のブラジャー。
【請求項5】
前記1対のアンダーワイヤーケーシングの少なくとも一方は、前記第1のクッションバリアーと、前記1対の側方エッジの一方と、中に前記1対のアンダーワイヤーの一方とを有している請求項4のブラジャー。
【請求項6】
前記1対のアンダーワイヤーケーシングの他方は、前記第2のクッションバリアーと、前記1対の側方エッジの他方と、中に前記1対のアンダーワイヤーの他方とを有している請求項5のバリアー。
【請求項7】
前記1対のアンダーワイヤーケーシングの少なくとも一方は、内層と、中間層と、外層とを有している請求項6のブラジャー。
【請求項8】
前記1対のアンダーワイヤーケーシングの他方は、内層と、中間層と、外層とを有している請求項6のブラジャー。
【請求項9】
前記1対のアンダーワイヤーは、各々が調節可能である請求項1のブラジャー。
【請求項10】
前記1対のアンダーワイヤーケーシングの一方の前記外層は、前記中間層近くに設けられており、この中間層は、この中間層の一部、前記内層、並びに/若しくは前記中間層を少なくともオーバーラップさせるように折り重なっている請求項8のブラジャー。
【請求項11】
前記1対のアンダーワイヤーの一方は、ばねに接続された部材を備えた端部を有しており、この部材は、第1の圧縮位置から第2の伸張位置に移動する請求項1のブラジャー。
【請求項12】
本体と、
この本体の表若しくは中に設けられ、各々が側方エッジを有している1対のブレストカップと、
各々が、前記1対の側方エッジの各々の所に配置されている1対のアンダーワイヤーケーシングと、
各々が、前記1対のアンダーワイヤーケーシングの各々の中に配置され、ばね状の先端部を有している1対のアンダーワイヤーとを具備しており、前記1対の側方エッジの各々は、この上に1対のクッションバリアーの一方を有し、前記1対のクッションバリアーの一方は、前記アンダーワイヤーの一方を包むための第1の内側ポケットを形成し、前記1対のクッションバリアーの他方は、前記1対のアンダーワイヤーの他方を包むための第2の内側ポケットを形成し、前記1対のクッションバリアーの一方は、前記1対のアンダーワイヤーの一方の一部に重なるような所定の広がりを有し、そして、前記アンダーワイヤーケーシングの一方は、前記広がりと、ブレストカップの前記側方エッジの一方と、前記1対のアンダーワイヤーの一方との上、若しくは上方に配置されている、着用者の乳房組織をサポートするためのブラジャー。
【請求項13】
前記1対のアンダーワイヤーは、両方が調節可能である請求項12のブラジャー。
【請求項14】
前記1対のアンダーワイヤーは、着用者への快適性を改善し、ブラジャーのいらいらを減じ、そして材料の破壊に対する保護を与えるように形成されている請求項13のブラジャー。
【請求項15】
前記1対のアンダーワイヤーケーシングの他方は、前記1対のアンダーワイヤーの他方に重なるような第2の広がりを有しており、前記1対のアンダーワイヤーケーシングの他方は、前記第2の広がりと、1対のブレストカップの前記1対の側方エッジの他方と、前記1対のアンダーワイヤーの他方とに渡って設けられている請求項13のブラジャー。
【請求項16】
前記1対のアンダーワイヤーケーシングの各々は、内層と、中間層と、外層とを有している請求項12のブラジャー。
【請求項17】
前記1対のアンダーワイヤーケーシングは、両方が多層構造である請求項12のブラジャー。
【請求項18】
前記1対のアンダーワイヤーの各々は、可変の断面を有している請求項12のブラジャー。
【請求項19】
前記1対のクッションバリアーは、タフェタの織物材料で形成されている請求項15のブラジャー。
【請求項20】
本体と、
この本体に設けられ、かつ各々が側方エッジを有している1対のブレストカップと、
各々が、1対の前記側方エッジの各々の所に配置され、ポリエステルからなる内側織物層と、ナイロンタフタの材料からなる中間層並びに外層とで少なくとも構成されている1対のアンダーワイヤーケーシングと、
各々が、前記1対のアンダーワイヤーケーシングの各々に配置され、ばねを備えた端部を有している1対のアンダーワイヤーとを具備しており、前記1対の側方エッジの一方は、この上に第1のクッションバリアーを有し、この第1のクッションバリアーは、前記1対のアンダーワイヤーの一方を中に包むための第1の内側ポケットを形成しており、前記1対のアンダーワイヤーケーシングの一方は、前記1対のアンダーワイヤーと前記第1のクッションバリアーの一部とを覆うように設けられている、着用者の乳房組織をサポートするためのブラジャー。

【図1】
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【図2】
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【図2A】
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【図3】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2007−507624(P2007−507624A)
【公表日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−534037(P2006−534037)
【出願日】平成16年9月29日(2004.9.29)
【国際出願番号】PCT/US2004/031879
【国際公開番号】WO2005/048750
【国際公開日】平成17年6月2日(2005.6.2)
【出願人】(302003303)サラ リー コーポレーション (9)
【Fターム(参考)】