説明

クライアント特定支援システム及びクライアント特定支援方法

【課題】ウェブサーバにアクセスがあったクライアントから取得した情報が過去に取得した情報と完全一致しない場合でもクライアントを特定する。
【解決手段】クライアントがウェブサーバにアクセスした場合、当該クライアントから所定の項目に関する情報を取得し、データベースに登録されているクライアント情報のうちに取得した所定の項目に関する情報と一致するものがあるか否かを判定し、一致するクライアント情報があると場合、過去にアクセスがあったクライアントであると特定する。また、一致するクライアント情報がない場合、一致している項目の割合の値に基づいて算出される値が所定の値以上であるか否かを判定し、所定の値以上であると判定した場合、過去にアクセスがあったクライアントであると特定し、所定の値以上でない場合、取得した所定の項目に関する情報を新たにデータベースに登録する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウェブサーバにアクセスがあったクライアントの特定を支援するクライアント特定支援システム及びクライアント特定支援方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ウェブサーバ側からクライアントを特定する方法として、クライアントIP(Interne protocol)を利用する方法及びクッキーを利用する方法が知られている。更に、他の方法として、ウェブブラウザから取得できる情報が過去に取得した情報と完全一致する場合にクライアントをユニークに特定する方法も提案されている。
【0003】
また、クライアントがサイトリストサーバにアクセスし、サイトリストサーバでユーザ認証を行うことによって、ユーザが過去にアクセスした情報にウェブサーバが適切にアクセスすることができる技術も知られている(例えば、特許文献1参照)。この技術によれば、ユーザがウェブメールサーバ上のメールを閲覧する場合、ウェブブラウザ、携帯電話機、又は情報携帯端末等の異なる端末からアクセスしても、既読/未読情報を適切に表示することが可能になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−287068号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
IPアドレスを利用してクライアントを特定する方法の場合、クライアントのIPアドレスが固定されていないと、ウェブサーバはクライアントを特定することができない。また、クッキーを利用してクライアントを特定する方法の場合、ウェブブラウザの設定がクッキーの利用不可となっている場合、クライアントを特定することができない。
【0006】
更に、ウェブブラウザから取得できる情報を用いる方法では、ウェブブラウザから取得した情報が1つでも異なる場合、本来同一のクライアントとして認識しなければならないクライアントをウェブサーバは別のクライアントとして認識してしまう。
【0007】
一方、上記特許文献1に記載の技術では、サイトリストサーバがユーザ認証を行うことによりユーザを特定することはできるが、クライアントを特定することができない。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ウェブサーバにアクセスがあったクライアントから取得した情報が過去に取得した情報と完全一致しない場合でもクライアントを特定することが可能なクライアント特定支援システム及びクライアント特定支援方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、ウェブサーバと、データベースと、ウェブサーバ及びデータベースとそれぞれ通信可能に接続された情報取得システムと、を含むクライアント支援システムであって、データベースは、ウェブサーバにアクセスがあったクライアントに関するクライアント情報を所定の項目毎に登録し、情報処理システムは、クライアントがウェブサーバにアクセスした場合、当該クライアントから所定の項目に関する情報を取得する取得手段と、データベースに登録されているクライアント情報のうちに取得手段で取得した所定の項目に関する情報と一致するものがあるか否かを判定する判定手段と、この判定手段で一致するクライアント情報があると判定した場合、ウェブサーバにアクセスしたクライアントを過去にアクセスがあったクライアントであると特定する第1の特定手段と、既述の判定手段で一致するクライアント情報がないと判定した場合、一致する項目の割合に基づいて算出される値が所定の値以上であるか否かを判定し、所定の値以上であると判定した場合、過去にアクセスがあったクライアントであると特定する第2の特定手段と、所定の値以上でないと判定した場合、取得手段で取得した所定の項目に関する情報をデータベースに登録する登録手段と、を有することを特徴とする。
【0010】
また、他の本発明は、ウェブサーバと、ウェブサーバにアクセスがあったクライアントに関するクライアント情報を所定の項目毎に登録するデータベースと、ウェブサーバ及びデータベースとそれぞれ通信可能に接続された情報取得システムと、を含むクライアント支援システムのクライアント特定支援方法であって、情報取得システムは、クライアントがウェブサーバにアクセスした場合、当該クライアントから所定の項目に関する情報を取得するステップと、データベースに登録されているクライアント情報のうちに取得した所定の項目に関する情報と一致するものがあるか否かを判定するステップと、判定するステップで一致するクライアント情報があると判定した場合、ウェブサーバにアクセスしたクライアントを過去にアクセスがあったクライアントであると特定するステップと、判定するステップで一致するクライアント情報がないと判定した場合、一致する項目の割合に基づいて算出される値が所定の値以上であるか否かを判定し、所定の値以上であると判定した場合、過去にアクセスがあったクライアントであると特定するステップと、所定の値以上でないと判定した場合、取得した所定の項目に関する情報をデータベースに登録するステップと、を有することを特徴とするクライアント特定支援方法。
【発明の効果】
【0011】
本発明によると、ウェブサーバにアクセスがあったクライアントから取得した情報が過去に取得した情報と完全一致しない場合でもクライアントを特定することが可能なクライアント特定支援システム及びクライアント特定支援方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施の形態に係るクライアント特定支援システムを含むネットワーク構成を示す図である。
【図2】同実施の形態に係るデータベースのテーブル構造の一例を示す図である。
【図3】同実施の形態に係るクライアント特定支援処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0014】
図1は、クライアント特定支援システム100を含むネットワーク構成を示している。同図に示すように、クライアント特定支援システム100に含まれるウェブサーバ30はインターネット20を介してクライアント10と通信可能に接続されている。クライアント10は、携帯電話機、PDA(Personal digital assistant)等の携帯情報端末装置、又は、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置であり、ウェブブラウザを有している。
【0015】
クライアント特定支援システム100は、ウェブサーバ30と、情報取得システムと40、データベース50とを有している。
【0016】
ウェブサーバ30は、クライアント10のウェブブラウザにより閲覧可能な情報等を提供する。
【0017】
情報取得システム40は、ウェブサーバ30及びデータベース50と通信可能に構成されており、更に、情報取得処理プログラム41と、判定処理プログラム42とを有している。なお、情報取得システム40のハードウェア構成については、従来よりある情報処理装置と同様であるためハードウェアの図示及び説明は省略する。
【0018】
情報取得処理プログラム41は、ウェブサーバ30にアクセスがあったクライアント10に関し、所定の項目に関する情報を当該クライアント10から取得する機能を実現するプログラムである。また、判定処理プログラム42は、情報取得処理プログラム41が実行されることによりクライアント10から取得した所定の項目に関する情報に基づいてデータベース50にアクセスし、データベース50に登録されているクライアント情報のうちにクライアント10から取得した所定の項目に関する情報と一致するものがあるか否か等の処理に基づいて、クライアントを特定する機能を実現するプラグラムである。情報取得処理プログラム41及び判定処理プログラム42が実行されることにより実現される機能の詳細については後述する。
【0019】
データベース50は、情報取得処理プログラム41が実行されてクライアント10から取得した所定の項目に関する情報をクライアント情報として登録する。図2は、クライアント情報を登録するデータベース50のテーブル構造の一例を示している。
【0020】
図2に示すように、テーブル60は、端末ID欄61、第1情報欄61a〜第N情報欄61nを有している。すなわち、テーブル60は、ウェブサーバ30にアクセスがあった異なるクライアント10に関し、それぞれ第1情報欄61a〜第N情報欄61n(所定の項目毎)に情報をクライアント情報として登録するように構成されている。
【0021】
端末ID欄61には、ウェブサーバ30にアクセスがあったクライアント毎に与えられる番号(通し番号)が登録される。第1情報欄61aから第N情報欄61nには、クライアント情報が登録される。より詳細には、例えば、図2に示すように、第1の情報欄61aには環境変数を示す環境変数情報、第2情報欄61bにはシステムフォントを示すシステムフォント情報が登録される。更に、他の情報欄には、クライアントにインストールされているソフトウェアに関するソフトウェア情報、プラグイン情報、及びIPアドレス情報等が登録される(図示を省略している。)。
【0022】
なお、第1情報欄61aから第N情報欄61nに登録される情報は、クライアント特定支援システム100の管理者によって予め設定しておく。
【0023】
また、ウェブサーバ30に多くの異なるクライアントのアクセスがあった場合、テーブル60には、当該アクセスがあったクライアントの数だけ端末IDが発番され、それぞれ所定の項目毎にクライアント情報が登録される。このようにデータベース50に多くのクライアント情報が登録された場合、少数のクライアントを特定可能な特殊項目が存在するようになる。
【0024】
より詳細には、例えば、少数のクライアントにしかインストールされていないソフトウェアが存在する場合、当該ソフトウェア情報を登録する情報欄が特殊項目になる。また、多数のクライアントに存在するが少数のクライアントには存在しない情報、例えば、一般的にインストールされているフォントを削除している場合、システムフォント情報を登録する情報欄が特殊項目になる。更に、IPアドレスを登録する欄の内容が一致する場合も、特殊項目としても良い。なお、どのような条件(例えば、既述の少数の定義)の場合に特殊項目とするかは、クライアント特定支援システム100の管理者が予め設定しておく。
【0025】
次に、クライアント特定支援システム100で実行されるクライアント特定支援処理について、図3を参照しながら説明する。
【0026】
ウェブサーバ30が、クライアント10によるウェブブラウザを介したアクセスを検出した場合(S101)、ウェブサーバ30は情報取得システム40から情報取得処理プログラム41をコールする(S102)。
【0027】
ステップS102においてウェブサーバ30にコールされた情報取得処理プログラム41は、その一部がクライアント10で実行される。これにより、クライアント10は、環境変数情報、及びシステムフォント情報等の予め設定された既述の所定の項目に関する情報を取得し、これら取得した情報をウェブサーバ30へ返却する。更に、ウェブサーバ30はクライアント10から返却された情報を情報取得システム40へ送信する。これにより、情報取得システム40は、設定せれた項目について、クライアント10に関する情報を取得する(S103)。
【0028】
次に、情報取得システム40は判定処理プログラム42を実行し、以下の処理を行う。
【0029】
情報取得システム40は、情報取得処理プログラム41が実行されることによって得られたクライアントに関する情報(環境変数情報、及びシステムフォント情報等)に基づいて、データベース50をサーチする(S104)。なお、情報取得システム40は、データベース50をサーチする際には、端末ID毎に、情報欄61a〜61n(項目)の情報が一致するか否かを所定のメモリエリア(図示省略。)に記憶する。
【0030】
次に、情報取得システム40は、サーチ結果に基づいて、データベース50に登録されているクライアント情報のうちにクライアント10から取得した情報と一致するものがあるか否かを判定する(S105)。
【0031】
一致する情報があると判定した場合(S105:YES)、情報取得システム40は、ウェブサーバ30にアクセスをしたクライアント10を、データベース50に登録されている過去にアクセスがあったクライアントであると特定する(S106)。
【0032】
一方、一致する情報がないと判定した場合(S105:NO)、情報取得システム40は、既述のメモリエリアに記憶した情報に基づいて、クライアント毎に、情報が一致した情報欄(項目)の割合を算出する(S107)。
【0033】
次に、情報取得システム40は、既述のメモリエリアに記憶した情報に基づいて、情報が一致した情報欄の中に特殊項目に一致する項目欄があるか否かを判定する(S108)。
【0034】
特殊項目に一致する項目がある場合(S108:YES)、当該項目欄毎に所定の重みづけ計算を行って値を算出し、更に複数の特殊項目となる項目が複数ある場合は全ての特殊項目について重みづけ計算を行って値を加算した後、その値(又は加算した値)を既述のメモリエリアの記憶された割合の値に加算する(S109)。
【0035】
重みづけの計算は、本実施の形態においては、算出式=1−(希少情報を有する端末ID数/全体の端末ID数)を用いて算出する。ここで、希少情報とは、少数のクライアントしか有していない情報であり、例えば、少数のクライアントにしかインストールされていないソフトウェアがある場合、そのソフトウェアを示す情報である。
【0036】
具体的には、端末IDが10000番まで発番されており、希少情報有する端末IDが10個の場合は、1−(10/10000)=0.9999パーセントとなる。このような計算を特殊項目毎に行う。また、既述のメモリエリアに記憶されている割合は、全ての項目(情報欄)が10(既述の第N情報のN=10の場合)であり、一致した項目が9つであった場合は、90パーセントになる。よって、これらを加算して算出される値は、90.9999パーセントになる。なお、このようにして算出された値も既述のメモリエリアに端末ID毎に記憶される。
【0037】
上述したステップS107乃至S109の処理は、データベース50に登録されている端末ID毎に行われる。
【0038】
特殊項目に一致する項目がない場合(S108:NO)、情報取得システム40は、既述のメモリエリアを参照し、割合の値が100パーセント以上になっている端末IDがあるか否かを判定する(S110)。なお、100パーセント以上になっている端末IDが複数ある場合は、情報取得システム40は、更に、最も割合の値が高い端末IDを選択する。
【0039】
割合の値が100パーセント以上になっている端末IDがある場合(S110:YES)、情報取得システム40は、ウェブサーバ30にアクセスをしたクライアント10がデータベース50に登録されているクライアントであると特定し、データベース50に登録されている当該端末IDのクライアント情報をクライアント10から取得した情報に基づいて更新する(S111)。なお、100パーセント以上になっている端末IDが複数ある場合は、最も割合の値が高い端末IDとして選択された端末IDがデータベース50に登録されているクライアントであると特定され、そのクライアント情報が更新される。
【0040】
一方、割合の値が100パーセント以上になっている端末IDがない場合(S110:NO)、情報取得システム40は、ウェブサーバ30にアクセスしたクライアント10が新たにアクセスされたクライアントであると認識し、新規の端末IDを発番し、当該端末IDに対応付けて、クライアント10から取得した情報をデータベース50に登録する(S112)。
【0041】
したがって、情報取得システム40は、ウェブサーバ30にアクセスがあったクライアント10は過去にウェブサーバ30にアクセスした経験のあるクライアントであるか、新たにアクセスしたクライアントであるかをデータベース50に登録されているクライアント情報に基づいて判定することができる。
【0042】
以上のように構成されたクライアント特定支援システム100によると、ウェブサーバ30にアクセスがあったクライアント10から取得した情報が過去にクライアント10から取得したデータベース50に登録されている情報と完全一致しない場合でも、クライアント10を特定することが可能になる。
【0043】
よって、ウェブサーバ30は、特定したクライアント10に関してデータベース50に登録されている情報を用いて、クライアント10に適切な情報を提供することができる。
【0044】
例えば、ウェブサーバ30は、クライアント10が特定された後、データベース50に登録されているクライアント10のクライアント情報を用いて当該クライアント10のユーザの嗜好をリサーチし、当該リサーチ結果に基づいて嗜好情報を提供することができる。例えば、ウェブサーバ30は、リサーチ結果に基づいて、クライアント10のユーザに対してより必要であると推測される広告を提供することが可能になる。
【0045】
更に、ウェブサーバ30は、データベース50の第2情報欄61bに登録されているソフトウェア情報に基づいて、類似の機能を有するソフトウェア、及び機能拡張ソフトウェアの情報をクライアント10のユーザに提供し、販売促進を図ることが可能になる。
【0046】
また更に、クライアント10から取得した情報とデータベース50に登録されている過去に取得した情報とが異なる場合は、ステップS111の処理によって、クライアント10の情報を更新することができる。この更新された情報を利用することにより、クライアント10のユーザに対して販売促進等の広告をタイムリーに提供することが可能になる。
【0047】
なお、特殊項目になる他の例としては、例えば、クライアント特定支援システム100が日本国内からのアクセスを想定している環境においては、OS(Operating System)の言語が日本語以外の言語を示す場合、ウェブブラウザの言語が日本語以外の言語を示す場合、及び日本以外のタイムゾーンを示す場合が特殊項目になる。
【0048】
また、既述の実施の形態では、クライアント特定支援システム100は、ウェブサーバ30、情報取得システム40及びデータベース50のように、異なる装置を含むことによって構成される場合を説明しているが、これに限るものではない。例えば、クライアント特定支援システム100は、情報取得システム40、及びデータベース50がウェブサーバ30内に組み込まれている構成でも良い。更に言えば、クライアント特定支援システム100は、ウェブサーバ30、情報取得システム40、及びデータベース50の既述した機能を実現できる構成が含まれていれば良い。
【0049】
更に、クライアント特定支援システム100が運用を開始した直後については、データベース50に登録されているクライアント情報は非常に少ない。このため、所定数のクライアント情報がデータベース50に登録されるまでは、クライアント10から取得した情報とクライアント情報とが全ての情報欄(項目)で一致した場合のみクライアント10を特定するように構成しても良い。より詳細には、クライアント特定支援システム100は、所定数のクライアント情報がデータベース50に登録されるまで、既述のステップS107乃至S111の処理を実行できないようにし、データベース50に所定数のクライアント情報が登録されたタイミングでステップS107乃至S111の処理が実行されるように構成する。これにより、クライアント10から取得した情報とデータベース50に登録されているクライアント情報とが全て一致しない場合、クライアント10を特定する精度を更に向上させることができる。
【0050】
なお、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、その実施に際して様々な変形が可能である。
【0051】
上記実施の形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0052】
(付記1)
ウェブサーバと、データベースと、前記ウェブサーバ及び前記データベースとそれぞれ通信可能に接続された情報取得システムと、を含むクライアント支援システムであって、
前記データベースは、
前記ウェブサーバにアクセスがあったクライアントに関するクライアント情報を所定の項目毎に登録し、
前記情報処理システムは、
クライアントが前記ウェブサーバにアクセスした場合、当該クライアントから前記所定の項目に関する情報を取得する取得手段と、
前記データベースに登録されているクライアント情報のうちに前記取得手段で取得した前記所定の項目に関する情報と一致するものがあるか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段で一致するクライアント情報があると判定した場合、前記ウェブサーバにアクセスしたクライアントを過去にアクセスがあったクライアントであると特定する第1の特定手段と、
前記判定手段で一致するクライアント情報がないと判定した場合、一致する前記項目の割合に基づいて算出される値が所定の値以上であるか否かを判定し、前記所定の値以上であると判定した場合、過去にアクセスがあったクライアントであると特定する第2の特定手段と、
前記所定の値以上でないと判定した場合、前記取得手段で取得した前記所定の項目に関する情報を前記データベースに登録する登録手段と、
を有することを特徴とするクライアント特定支援システム。
【0053】
(付記2)
前記所定の項目は、前記データベースに登録済みのクライアント情報に基づいて、希少情報を有するクライアントを特定可能な特殊項目を含み、
前記一致する項目の割合に基づいて算出される値は、前記一致する項目の割合の値に前記特殊項目について所定の重みづけ計算を行って算出した値を加算して得られる、ことを特徴とする付記1記載のクライアント特定支援システム。
【0054】
(付記3)
ウェブサーバと、前記ウェブサーバにアクセスがあったクライアントに関するクライアント情報を所定の項目毎に登録するデータベースと、前記ウェブサーバ及び前記データベースとそれぞれ通信可能に接続された情報取得システムと、を含むクライアント支援システムのクライアント特定支援方法であって、
前記情報取得システムは、
クライアントが前記ウェブサーバにアクセスした場合、当該クライアントから前記所定の項目に関する情報を取得するステップと、
前記データベースに登録されているクライアント情報のうちに前記取得した前記所定の項目に関する情報と一致するものがあるか否かを判定するステップと、
前記判定するステップで一致するクライアント情報があると判定した場合、前記ウェブサーバにアクセスしたクライアントを過去にアクセスがあったクライアントであると特定するステップと、
前記判定するステップで一致するクライアント情報がないと判定した場合、一致する前記項目の割合に基づいて算出される値が所定の値以上であるか否かを判定し、前記所定の値以上であると判定した場合、過去にアクセスがあったクライアントであると特定するステップと、
前記所定の値以上でないと判定した場合、前記取得した前記所定の項目に関する情報を前記データベースに登録するステップと、
を有することを特徴とするクライアント特定支援方法。
【0055】
(付記4)
前記所定の項目は、前記データベースに登録済みのクライアント情報に基づいて、希少情報を有するクライアントを特定可能な特殊項目を含み、
前記一致する項目の割合に基づいて算出される値は、前記一致する項目の割合の値に前記特殊項目について所定の重みづけ計算を行って算出した値を加算して得られる、ことを特徴とする付記3記載のクライアント特定支援方法。
【産業上の利用可能性】
【0056】
本発明は、ウェブサーバにアクセスがあったクライアントの特定を支援するシステム及び方法に広く適用可能である。
【符号の説明】
【0057】
10・・・クライアント
20・・・インターネット
30・・・ウェブサーバ
40・・・情報取得システム
41・・・情報取得処理プログラム
42・・・判定処理プログラム
50・・・データベース
60・・・テーブル
61・・・端末ID欄
61a〜61n・・・情報欄
100・・・クライアント特定支援システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェブサーバと、データベースと、前記ウェブサーバ及び前記データベースとそれぞれ通信可能に接続された情報取得システムと、を含むクライアント支援システムであって、
前記データベースは、
前記ウェブサーバにアクセスがあったクライアントに関するクライアント情報を所定の項目毎に登録し、
前記情報処理システムは、
クライアントが前記ウェブサーバにアクセスした場合、当該クライアントから前記所定の項目に関する情報を取得する取得手段と、
前記データベースに登録されているクライアント情報のうちに前記取得手段で取得した前記所定の項目に関する情報と一致するものがあるか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段で一致するクライアント情報があると判定した場合、前記ウェブサーバにアクセスしたクライアントを過去にアクセスがあったクライアントであると特定する第1の特定手段と、
前記判定手段で一致するクライアント情報がないと判定した場合、一致する前記項目の割合に基づいて算出される値が所定の値以上であるか否かを判定し、前記所定の値以上であると判定した場合、過去にアクセスがあったクライアントであると特定する第2の特定手段と、
前記所定の値以上でないと判定した場合、前記取得手段で取得した前記所定の項目に関する情報を前記データベースに登録する登録手段と、
を有することを特徴とするクライアント特定支援システム。
【請求項2】
前記所定の項目は、前記データベースに登録済みのクライアント情報に基づいて、希少情報を有するクライアントを特定可能な特殊項目を含み、
前記一致する項目の割合に基づいて算出される値は、前記一致する項目の割合の値に前記特殊項目について所定の重みづけ計算を行って算出した値を加算して得られる、ことを特徴とする請求項1記載のクライアント特定支援システム。
【請求項3】
ウェブサーバと、前記ウェブサーバにアクセスがあったクライアントに関するクライアント情報を所定の項目毎に登録するデータベースと、前記ウェブサーバ及び前記データベースとそれぞれ通信可能に接続された情報取得システムと、を含むクライアント支援システムのクライアント特定支援方法であって、
前記情報取得システムは、
クライアントが前記ウェブサーバにアクセスした場合、当該クライアントから前記所定の項目に関する情報を取得するステップと、
前記データベースに登録されているクライアント情報のうちに前記取得した前記所定の項目に関する情報と一致するものがあるか否かを判定するステップと、
前記判定するステップで一致するクライアント情報があると判定した場合、前記ウェブサーバにアクセスしたクライアントを過去にアクセスがあったクライアントであると特定するステップと、
前記判定するステップで一致するクライアント情報がないと判定した場合、一致する前記項目の割合に基づいて算出される値が所定の値以上であるか否かを判定し、前記所定の値以上であると判定した場合、過去にアクセスがあったクライアントであると特定するステップと、
前記所定の値以上でないと判定した場合、前記取得した前記所定の項目に関する情報を前記データベースに登録するステップと、
を有することを特徴とするクライアント特定支援方法。
【請求項4】
前記所定の項目は、前記データベースに登録済みのクライアント情報に基づいて、希少情報を有するクライアントを特定可能な特殊項目を含み、
前記一致する項目の割合に基づいて算出される値は、前記一致する項目の割合の値に前記特殊項目について所定の重みづけ計算を行って算出した値を加算して得られる、ことを特徴とする請求項3記載のクライアント特定支援方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−150724(P2012−150724A)
【公開日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−10142(P2011−10142)
【出願日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】