説明

クレーンゲーム機における筐体サイズ可変構造

【課題】1台の機械で筐体サイズを可変し、無駄な設置スペースを残すことなく効率の良い台数の設置が行え、デザイン性が統一可能であり、筐体サイズの可変で景品展示スペース面積を可変することにより、同遊戯方法のまま景品サイズに左右されることなく遊戯者の戸惑いを軽減することができるクレーンゲーム機における筐体サイズ可変構造を提供する。
【解決手段】筐体前部形成部10Aと筐体後部形成部10Bを一部重ね合わせた構造である。サイズを変更する移動機構を操作することにより筐体後部形成部10Bを前後方向に移動させて筐体の前後方向のサイズを変更することができる。設置する施設の面積に応じクレーンゲーム機のサイズを変えて効率的に配置することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クレーンゲーム機の箱の器側と蓋側との関係の様に、重ねる仕組みにすることにより筐体サイズを自由に可変させて遊戯面積を可変できるクレーンゲーム機の筐体構造に関する。
【背景技術】
【0002】
ゲーム機において、その筐体の一部をゲームの状況に適合した高さなどに変更できるものが従来より存在する。
特許文献1は、この種の構造を示す景品取得ゲームである。
これはゲーム機盤面の高さが3段階に調節できるミニサイズのエアホッケーのゲーム機であり、ホッケーフィールドの高さを変えてプレイヤ対象を子供から大人まで遊戯をさせるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−74120号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のクレーンゲーム機では、施設の設置面積を有効に扱うために筐体の大きさや販売元が異なる種類の機械を購入しなくてはならず、当然販売元が異なれば筐体の大きさはもちろん、筐体デザインや筐体色についても統一感は全くなかった。各ゲーム機の筐体サイズもそれぞれの機種が持つサイズしかないため、設置面積を有効に使う際、機械の抜き取りや、台数構成に限界があった。そのため、施設内に余剰スペースが残ってしまう要因となっていた。また、筐体が小から大サイズまで変わってしまうことにより、それぞれの筐体サイズ専用で景品が必要となり、購入に手間が掛っていた。さらに遊戯方法も各メーカーで異なるので、遊戯者が戸惑う場合も見受けられた。
【0005】
本発明の目的は、1台の機械で筐体サイズを可変し、無駄な設置スペースを残すことなく効率の良い台数の設置が行え、デザイン性が統一可能であり、筐体サイズの可変で景品展示スペース面積を可変することにより、同遊戯方法のまま景品サイズに左右されることなく遊戯者の戸惑いを軽減することができるクレーンゲーム機における筐体サイズ可変構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するために本発明の請求項1は、クレーンゲーム機の一部を形成する矩形状の第1の筐体形成部と、クレーンゲーム機の他の一部を形成する矩形状の第2の筐体形成部とから構成され、第1の筐体形成部に第2の筐体形成部の一部を重ね、第2の筐体形成部を第1の筐体形成部に対し前進させる機構および後退させる機構を備え、クレーンゲーム機筐体の容積を変更可能に構成したことを特徴とする。
本発明の請求項2は、請求項1記載の発明において前記第1の筐体形成部は、プレイフィールドの前部を形成する筐体前部形成部であり、前記第2の筐体形成部は、プレイフィールドの後部を形成する筐体後部形成部であり、前記筐体前部形成部の側部に沿って設けた案内部材と、前記筐体後部形成部に前記案内部材に係合する係合部材と、前記係合部材を回転させる回転機構とを備え、前記回転機構により前記係合部材を回転させ、筐体前部形成部を筐体後部形成部に対し前後に移動させることにより、クレーンゲーム機の奥行き方向の容積を変更可能に構成したことを特徴とする。
本発明の請求項3は、請求項2記載の発明において前記筐体前部形成部の前面にスライド型シャッタを設け、該シャッタを下げることより、筐体前部形成部の前面に設けられている景品取り出し口を閉じ、該シャッタを上げることにより景品落下口を閉じることを特徴とする。
本発明の請求項4は、請求項1記載の発明において前記第1の筐体形成部は、プレイフィールドの左部を形成する筐体左部形成部であり、前記第2の筐体形成部は、プレイフィールドの右部を形成する筐体右部形成部であり、前記筐体左部形成部の側部に沿って設けた案内部材と、前記筐体右部形成部に前記案内部材に係合する係合部材と、前記係合部材を回転させる回転機構とを備え、前記回転機構により前記係合部材を回転させ、筐体左部形成部を筐体右部形成部に対し左右に移動させることにより、クレーンゲーム機の左右方向の容積を変更可能に構成したことを特徴とする。
本発明の請求項5は、請求項1記載の発明において 前記第1の筐体形成部は、プレイフィールドの下部を形成する筐体下部形成部であり、前記第2の筐体形成部は、プレイフィールドの上部を形成する筐体上部形成部であり、前記筐体下部形成部の側部に沿って設けた案内部材と、前記筐体上部形成部に前記案内部材に係合する係合部材と、前記係合部材を回転させる回転機構とを備え、前記回転機構により前記係合部材を回転させ、筐体下部形成部を筐体上部形成部に対し上下に移動させることにより、クレーンゲーム機の上下方向の容積を変更可能に構成したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
上記構成によれば、以下のような効果を有する。
・筐体の全体サイズが小さくなったり大きくなったりするので、設置スペースを有効に使うことができる。
・1台の機械で遊戯面積が小さくなったり大きくなったりするので、景品展示スペースの面積を可変でき、景品の大きさに左右されることなく運営可能となる。
・同じゲーム手法での統一化が可能で、遊戯者への遊戯方法の戸惑いを軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1A】本発明による筐体サイズ可変構造を採用したクレーンゲーム機の実施の形態を示す斜視図で、前後のスペースを縮小した状態を示している。
【図1B】本発明による筐体サイズ可変構造を採用したクレーンゲーム機の実施の形態を示す斜視図で、前後のスペースを拡大した状態を示している。
【図2】図1Aおよび図1Bの前後に可変する機構に注目した側面図である。
【図3】図1Aおよび図1Bの前後に可変する機構に注目した正面図である。
【図4】筐体前部形成部と筐体後部形成部を前後に移動させる機構の詳細図で、最も縮めた状態および最も拡大した状態をそれぞれ示している。
【図5】筐体前部形成部と筐体後部形成部を前後に移動させる機構の斜視図,部分拡大部および平面図を示している。
【図6A】クレーン移動機構の詳細を示す正面図である。
【図6B】クレーン移動機構のX移動およびY移動を説明するための図である。
【図7A】X軸搬送メカ用レールの伸縮の機構を説明するための斜視図である。
【図7B】X軸搬送メカおよびY軸搬送メカを動作させる機構を説明するための図である。
【図8】図1Aの筐体構造にシャッタを設置した構造を説明するため斜視図である。
【図9A】本発明による筐体サイズ可変構造を採用したクレーンゲーム機の他の実施の形態を示す斜視図で、左右のスペースを縮小した状態を示している。
【図9B】本発明による筐体サイズ可変構造を採用したクレーンゲーム機の他の実施の形態を示す斜視図で、左右のスペースを拡大した状態を示している。
【図10A】筐体左部形成部と筐体右部形成部を左右に移動させる機構の詳細図で、最も縮めた状態および最も拡大した状態をそれぞれ示している。
【図10B】筐体右部形成部を左右に移動させる機構の斜視図である。
【図11A】本発明による筐体サイズ可変構造を採用したクレーンゲーム機のさらに他の実施の形態を示す斜視図で、上下のスペースを縮小した状態を示している。
【図11B】本発明による筐体サイズ可変構造を採用したクレーンゲーム機のさらに他の実施の形態を示す斜視図で、上下のスペースを拡大した状態を示している。
【図12】筐体下部形成部と筐体上部形成部を上下に移動させる機構の実施の形態を示す図である。
【図13】筐体下部形成部と筐体上部形成部を上下に移動させる機構の他の実施の形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図1A〜図13を参照して筐体サイズ可変構造を詳細に説明する。
図1A,図1Bは本発明による筐体サイズ可変構造を採用したクレーンゲーム機の実施の形態を示す斜視図で、それぞれ前後のスペースを縮小した状態および拡大した状態を示している。
クレーンゲーム機10は筐体前部形成部10Aと筐体後部形成部10Bで構成され、筐体前部形成部10Aの内側に筐体後部形成部10Bが重なっており、筐体後部形成部10Bを前後に移動させて筐体サイズを変えることができる。
筐体は2プレイ用でクレーンキャッチャ101と102,プレイフィールド103と104および景品落下部105と106がそれぞれ左右に設けられている。さらには操作パネル107と108が、景品払出し口109と110が左右にそれぞれ設置されている。筐体前後の拡大縮小にしたがってプレイフィールド103,104および景品落下部105,106が拡大縮小する。
【0010】
図2および図3は図1Aおよび図1Bの前後に可変する機構に注目した側面図および正面図をそれぞれ示している。
図2(a)では、筐体前部形成部10Aのプレイフィールド103aと、筐体後部形成部10Bのプレイフィールド103bが最も大きく重なった状態(筐体サイズが最小)を示しており、図2(b)では最も引き伸ばした状態(筐体サイズが最大)を示している。第2プレイ部分のプレイフィールド104a,104bも同様である。クレーンキャッチャ101,102は筐体前部形成部10A,10Bの前後の移動にも係わらず円滑に作動するように機構(図7A参照)を備えている。筐体の奥行きは増減できるが、左右および上下のサイズは変わらない構造である。
【0011】
図4は筐体前部形成部と筐体後部形成部を前後に移動させる機構の側面図、図5は前後に移動させる機構の斜視図,部分拡大部および平面図を示している。
筐体前部形成部10Aの底板にラック板12(案内部材に相当)が設置されており、筐体前部形成部10Aの底板の奥に筐体後部形成部10Bの底板に接して回転するローラ13が設けられている。筐体後部形成部10B側の両端にギヤ11,11(係止部材に相当)が固定された軸15が回転可能に設けられている。軸15の中央に傘歯車16が固定され、ギヤ11,11はラック板12(筐体前部形成部10Aの左右に2個設置されている)にそれぞれ噛合している。さらに一端に傘歯車9が、他端に回転ノブ7をそれぞれ取り付けた軸8が回転可能に設けられている。傘歯車9は傘歯車16に噛合している。回転ノブ7は筐体後部形成部10Bの背面の外側に設けられ、クレーンゲーム機設置の際、回転ノブ7を操作することにより筐体サイズを調整することができる。
回転ノブ7を回転させると、傘歯車9の回転が傘歯車16に伝達され両端のギヤ11,11が回転してラック板12を移動させることにより筐体前部形成部10Aが前後に移動する。
【0012】
図6Aは、クレーン移動機構の詳細を示す正面図、図6Bは、クレーン移動機構のX移動およびY移動を説明するための図である。
クレーンキャッチャ101は爪18a,18bを有するキャッチャ部22と、該キャッチャ部22を支持する伸縮アーム24から構成され、伸縮アーム24の他端はY軸搬送メカ17に取り付けられている。クレーンキャッチャ101はY軸搬送メカ17によってY軸レール21に沿ってY軸方向に移動させられる。
Y軸レール21の端部は、X軸搬送メカ39に取り付けられている。X軸搬送メカ39に搬送ローラ23a,23b,23c,23dが取り付けられており、X軸レール棹を搬送ローラ23a,23bと搬送ローラ23c,23dとの間に挟み込んでいる。
Y軸レール21全体がX軸レール棹の上をX軸方向に移動させられる。
なお、クレーンキャッチャを搬送する機構のレール部の長さも筐体サイズの変更にしたがい円滑に移動させるための構造となっている。
【0013】
図7AはX軸搬送メカ用レールの伸縮の機構を説明するための斜視図である。
X軸レール棹はレール25と、溝26aを有するレール26とから構成され、レール25が溝26aに挿入された状態となり、X軸方向に移動可能となっている。レール26は長孔26b,26cを有し、該長孔26b,26cに、レール25の側面に植設された4本のガイドピン27a,27b,27c,27dが嵌合されている。これによりX軸レール棹の長さがX軸方向に筐体後部形成部10Bの移動によって調整される。図7A(a)は筐体サイズを最も縮めた状態を、図7A(b)は筐体サイズを最も拡大した状態をそれぞれ示している。
【0014】
図7BはX軸搬送メカおよびY軸搬送メカを動作させる機構を説明するための図である。
X軸搬送メカ39内にはモータ41が設けられ、モータ41の出力が図示しないギヤ群を介してプーリ38に伝達される。プーリ38は搬送ローラ23a(図6B参照)の軸に固定されており、プーリ38の回転が搬送ローラ23aに伝達される。また、プーリ38の回転はベルト35を介してプーリ37にも伝達される。プーリ37は搬送ローラ23b(図6B参照)の軸に固定されており、プーリ37の回転が搬送ローラ23bに伝達される。
レール21の断面は下面に開口溝を有する矩形空洞形である。伸縮アーム24に取り付けられたY軸搬送メカ17の上面に支持板36,36が設けられ、支持板36,36に回転可能に4個の案内ローラ34,34,34,34(図6A参照)が取り付けられている。
案内ローラ34,34,34,34は矩形空洞形のレール21の開口溝脇の底板に載り、クレーンキャッチャ101を支持するとともにY軸方向の移動を案内する。
【0015】
レール21の端部にモータ31の出力をギヤ群32を介して伝達するプーリ33が設けられている。このプーリ33とY軸搬送メカに設けられたプーリ(図示されていない)との間にベルト(図示されていない)が掛け渡されており、モータ31の駆動によってクレーンキャッチャ101をY軸方向に移動する。
【0016】
図8は図1Aの筐体構造にシャッタを設置した構造を説明するため斜視図である。
矩形状の板28a〜28fの両端をレールガイド29,29に嵌合させてなるシャッタ28が1プレイ側,2プレイ側の両方に設けられる。
図8の例では2プレイ側にシャッタ28が取り付けられ、シャッタ28を下ろした状態で景品払出し口110が閉じられる。シャッタ28を押し上げると景品取り出し口110は開口し、押し上げられたシャッタの一部が景品落下口106の手前部分を覆う。
【0017】
図9A,図9Bは本発明による筐体サイズ可変構造を採用したクレーンゲーム機の他の実施の形態を示す斜視図で、それぞれ左右のスペースを縮小した状態および拡大した状態を示している。
クレーンゲーム機20は筐体左部形成部20Aと筐体右部形成部20Bで構成され、筐体左部形成部20Aと筐体右部形成部20Bの一端がサイズ調整板50内に重なった構造である。筐体左部形成部20Aまたは筐体右部形成部20Bを回転ノブ41により左右に移動させて筐体の左右のサイズを変えることができる。回転ノブ41を接続部42aに接続して回転させると、筐体左部形成部20A側のサイズを、回転ノブ41を接続部42bに接続して回転させると、筐体右部形成部20B側のサイズをそれぞれ変えることができる。
筐体は2プレイ用でクレーンキャッチャー201と202,プレイフィールド203と204および景品落下部205と206が左右にそれぞれ設けられている。さらには操作部パネル207と208および景品払出し口209と210が左右にそれぞれ設置されている。筐体左右の拡大縮小にしたがってプレイフィールド203,204および景品落下部205,206の左右方向が拡大縮小する。
【0018】
図10Aは筐体左部形成部と筐体右部形成部を左右に移動させる機構の詳細図で、最も縮めた状態および最も拡大した状態をそれぞれ示している。図10Bは筐体右部形成部を左右に移動させる機構の斜視図である。
筐体左部形成部20Aの底板にラック板46aが設置されている。同様に筐体右部形成部20Bの底板にラック板46bが設置されている。ラック板46aにギヤ45aが、ラック板46bにギヤ45bがそれぞれ噛合している。
【0019】
サイズ調整板50の底板50aに2個の軸支持台49b,49bが設けられ、軸支持台49b,49bに、両端にギヤ45b,61bが取り付けられた軸48bが回転可能に支持されている。ギヤ45bはラック板46bに噛合し、ギヤ61bはラック板62bにそれぞれ噛合している。
ギヤ45bはギヤ47bが噛合し、ギヤ47bは軸63に取り付けられている。軸63の他端は接続部42bであり、接続部42b(図9A参照)に回転ノブ41を取り付け回転操作することにより上述したように筐体の左右のサイズを調整することができる。
【0020】
図11A,図11Bは本発明による筐体サイズ可変構造を採用したクレーンゲーム機のさらに他の実施の形態示す斜視図で、それぞれ上下のスペースを縮小した状態および拡大した状態を示している。
クレーンゲーム機30は、筐体下部形成部30Aと筐体上部形成部30Bで構成され、筐体下部形成部30Aに筐体上部形成部30Bの一端が重なった構造であり、筐体上部形成部30Bを上下に移動させて筐体の上下のサイズを変えることができる。筐体下部形成部30Aの両側面に上下調節板55a,55bが取り付けられており、上下調節板55a,55bの中に上下スライド板59a,59bが嵌合し、上下調節板55a,55bの中を上下スライド板59a,59bが上下に移動できるようになっている。
筐体は2プレイ用でクレーンキャッチャ301と302,プレイフィールド303と304および景品落下部305と306が左右にそれぞれ設けられている。さらには操作パネル307と308および景品払出し口309と310が左右にそれぞれ設置されている。筐体上下の拡大縮小にしたがってプレイフィールド空間は上下に拡大縮小する。
【0021】
図12は筐体下部形成部と筐体上部形成部を上下に移動させる機構の実施の形態を示す図である。
筐体上部形成部30Bに固定された上下スライド板59a,59bの側部にラック板54a,54bが設けられている。軸53の両端にギヤ52a,52bが固定され、ギヤ52a,52bはラック板54a,54bに噛合している。
筐体下部形成部30Aに取り付けられたモータ56a,56bの出力はギヤ群57a,57bを介してギヤ51a,51bに伝達され、ギヤ51a,51bはギヤ52a,52bにそれぞれ噛合している。
上下スライド板59bの側部の3箇所に上下調整板55bに対し回転接触する案内ローラ58,58,58が設けられている。同様に上下スライド板59aの側部の3箇所にも案内ローラが設けられている。
上下のサイズを変更する場合、モータ56a,56bを駆動することによりギヤ52a,52bを回転させ上下スライド板59a,59bを上下に移動させる。
【0022】
図13は筐体下部形成部と筐体上部形成部を上下に移動させる機構の他の実施の形態を示す図である。
筐体上部形成部30Bに固定された上下スライド板75に円筒ネジ74が固定されている。ネジ棒73が円筒ネジ74に噛合し、ネジ棒73の端部にギヤ72が取り付けられている。筐体下部形成部30Aに取り付けられたモータ76の出力はギヤ群77を介してギヤ71に伝達される。ギヤ71はギヤ72に噛合している。
上下スライド板75の側部の4箇所に上下調整板55aに対し回転接触する案内ローラ78,78,78,78が設けられている。同様に上下スライド板55bの側部の4箇所にも案内ローラが設けられている。
上下のサイズを変更する場合、モータ76を駆動することによりネジ棒73を回転させ上下スライド板75を上下調節板55a(55b)内を上下に移動させる。
【0023】
以上の実施の形態は、前後の筐体サイズ変更および左右の筐体サイズ変更を回転ノブなどを用いて手動で筐体サイズを変える例について説明したが、モータを設置してモータを作動させて筐体サイズを変えることができる。
また、上下に筐体サイズ変更をモータの駆動力により行う例について説明したが、回転ノブを設け、手動により上下に筐体サイズを変えることができる。
【産業上の利用可能性】
【0024】
イベント会場やゲームセンタに設置される業務用クレーンゲーム機である。
【符号の説明】
【0025】
10,20,30 クレーンゲーム機
10A 筐体前部形成部
10B 筐体後部形成部
20A 筐体左部形成部
20B 筐体右部形成部
30A 筐体下部形成部
30B 筐体上部形成部
101,102,201,202,301,302 クレーンキャッチャ
103,104,203,204,303,304 プレイフィールド
105,106,205,206,305,306 景品落下口
107,108,207,208,307,308 操作パネル
109,110,209,210,309,310 景品払出し口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
クレーンゲーム機の一部を形成する矩形状の第1の筐体形成部と、クレーンゲーム機の他の一部を形成する矩形状の第2の筐体形成部とから構成され、
第1の筐体形成部に第2の筐体形成部の一部を重ね、第2の筐体形成部を第1の筐体形成部に対し前進させる機構および後退させる機構を備え、
クレーンゲーム機筐体の容積を変更可能に構成したことを特徴とするクレーンゲーム機における筐体サイズ可変構造。
【請求項2】
前記第1の筐体形成部は、プレイフィールドの前部を形成する筐体前部形成部であり、
前記第2の筐体形成部は、プレイフィールドの後部を形成する筐体後部形成部であり、
前記筐体前部形成部の側部に沿って設けた案内部材と、
前記筐体後部形成部に前記案内部材に係合する係合部材と、
前記係合部材を回転させる回転機構とを備え、
前記回転機構により前記係合部材を回転させ、筐体前部形成部を筐体後部形成部に対し前後に移動させることにより、クレーンゲーム機の奥行き方向の容積を変更可能に構成したことを特徴とする請求項1記載のクレーンゲーム機における筐体サイズ可変構造。
【請求項3】
前記筐体前部形成部の前面にスライド型シャッタを設け、
該シャッタを下げることより、筐体前部形成部の前面に設けられている景品取り出し口を閉じ、該シャッタを上げることにより景品落下口を閉じることを特徴とする請求項2記載のクレーンゲーム機における筐体サイズ可変構造。
【請求項4】
前記第1の筐体形成部は、プレイフィールドの左部を形成する筐体左部形成部であり、
前記第2の筐体形成部は、プレイフィールドの右部を形成する筐体右部形成部であり、
前記筐体左部形成部の側部に沿って設けた案内部材と、
前記筐体右部形成部に前記案内部材に係合する係合部材と、
前記係合部材を回転させる回転機構とを備え、
前記回転機構により前記係合部材を回転させ、筐体左部形成部を筐体右部形成部に対し左右に移動させることにより、クレーンゲーム機の左右方向の容積を変更可能に構成したことを特徴とする請求項1記載のクレーンゲーム機における筐体サイズ可変構造。
【請求項5】
前記第1の筐体形成部は、プレイフィールドの下部を形成する筐体下部形成部であり、
前記第2の筐体形成部は、プレイフィールドの上部を形成する筐体上部形成部であり、
前記筐体下部形成部の側部に沿って設けた案内部材と、
前記筐体上部形成部に前記案内部材に係合する係合部材と、
前記係合部材を回転させる回転機構とを備え、
前記回転機構により前記係合部材を回転させ、筐体下部形成部を筐体上部形成部に対し上下に移動させることにより、クレーンゲーム機の上下方向の容積を変更可能に構成したことを特徴とする請求項1記載のクレーンゲーム機における筐体サイズ可変構造。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8】
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【図9A】
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【図9B】
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【図10A】
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【図10B】
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【図11A】
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【図11B】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2010−252903(P2010−252903A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−103994(P2009−103994)
【出願日】平成21年4月22日(2009.4.22)
【出願人】(310009993)株式会社タイトー (207)