説明

ゲームカード発行情報生成装置、プログラム、ゲームカード発行装置、ゲームカード発行情報生成方法、ゲームカード発行方法、ゲームカード情報記憶装置、ゲーム進行状況関連情報通知装置、ゲームカード情報記憶方法およびゲーム進行状況関連情報通知方法

【課題】 顧客の購買意欲や来店意欲の刺激、および特定日での顧客の来店促進効果に優れたゲームカードを発行できる装置および方法を提供する。
【解決手段】 図2は、ビンゴゲームカード発行装置の例を示す。月別データ割当部25は、月指定入力部11への入力にしたがって月別データ記憶部33のデータをカードに割当てる。升目入力部12および数字入力部13への入力は、升目数設定部23および数字設定部24によりカードに割当てられる。当選条件記憶部32に記憶されている条件は、当選条件設定部22によりカードに設定される。発注者入力部14への入力情報は、ゲームカード発行情報記憶処理部26が情報をゲームカード発行情報記憶部34に記憶させる際に用いられる。カード発行部50は、ゲームカード発行情報生成部21の情報にしたがってカードを発行し、カード発行制御部28は、その際の制御を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームカード発行情報生成装置、プログラム、ゲームカード発行装置、ゲームカード発行情報生成方法、ゲームカード発行方法、ゲームカード情報記憶装置、ゲーム進行状況関連情報通知装置、ゲームカード情報記憶方法およびゲーム進行状況関連情報通知方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ポイントカードには、買い物等で獲得したポイント数が単に表示されるものがある。しかし、このようなポイントカードは、面白みに欠け、顧客の購買意欲や来店意欲の刺激という意味ではインパクトに欠ける。
【0003】
そこで、ゲームがポイントの獲得と併行して進行し、ゲームに当選すると例えばボーナスポイントが与えられるように構成されたポイントカード(ゲームカード)がある。しかしながら、このようなゲームカードによるポイントサービスも、近年は多くの店舗において行われているため、次第に競業者との差別化が困難になり、顧客の購買意欲や来店意欲の刺激という効果が得にくくなりつつある。
【0004】
また、従来のポイントサービスは、顧客による購入代金の増大や来店日数の増大には寄与できても、店舗側が営業戦略上希望する特定日での顧客の来店促進、例えば、イベント開催日、特定商品の特売日、商品の大量入荷日等を考慮した来店促進が図れないという問題があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、本発明は、顧客の購買意欲や来店意欲の刺激、および特定日での顧客の来店促進効果に優れたゲームカードを発行できるゲームカード発行情報生成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するために、本発明のゲームカード発行情報生成装置は、
当選可能なゲームを進行させるためのデータが記憶されたゲームカードを発行する情報を生成する装置であって、
前記ゲームカードは、1月〜12月までのいずれかの月に対応したカードであり、その月の初日から終日までの少なくとも一部の日について、それぞれの日に対応するデータが記憶されており、前記データが記憶されているいずれかの日に、その日に対応するマークを記入することでゲームが進行し、
前記ゲームカード発行情報生成装置は、
前記ゲームの当選種に対応させてそれぞれの当選条件が記憶される当選条件記憶部と、
1月〜12月までのそれぞれの月に対応させたデータが記憶される月別データ記憶部と、
1月〜12月までのいずれかの月を指定入力する月指定入力部と、
前記当選条件記憶部に記憶されている情報、前記月別データ記憶部に記憶されている情報、および前記月指定入力部に入力された情報を用いて前記ゲームカードの発行情報を生成するゲームカード発行情報生成部とを有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明のゲームカード発行情報生成装置によれば、前記の通り、データが記憶されているいずれかの日に、その日に対応するマークを記入することでゲームが進行するゲームカードを発行できるため、特定日での顧客の来店促進効果に優れる。また、このような斬新なゲームカードを発行できることにより、本発明のゲームカード発行情報生成装置は、顧客の購買意欲や来店意欲の刺激に対しても優れた効果を発揮する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
次に、本発明の実施形態について説明する。ただし、以下の実施形態は例示であり、本発明を限定するものではない。
【0009】
<ゲームカード発行情報生成装置、プログラムおよびゲームカード発行情報生成方法>
本発明のゲームカード発行情報生成装置において、前記ゲームカードは特に限定されないが、例えば、1月〜12月までのいずれかの月に対応したビンゴゲームカードであり、その月のいずれかの日に対応する数字が各升目に記入されており、各升目のいずれかに対応する日に、前記升目にマークを記入することでゲームが進行し、縦、横および斜めの少なくとも一つの列にマークが揃ったときに当選となることが好ましい。また、この場合において、本発明のゲームカード発行情報生成装置が、前記ビンゴゲームカードの升目数を入力する升目数入力部をさらに有し、前記ゲームカード発行情報生成部は、前記升目数入力部に入力された情報をさらに用いて前記ビンゴゲームカードの発行情報を生成することがより好ましい。
【0010】
前記ビンゴゲームカードの各升目の数字は、例えば、前記ゲームカード発行情報生成部によりランダムに設定されても良い。しかし、店舗側が営業戦略上希望する特定日での顧客の来店を促進する観点から、本発明のゲームカード発行情報生成装置が、前記ビンゴゲームカードの各升目に、前記ビンゴゲームカードが対応する月のいずれかの日に対応する数字を入力する、数字入力部をさらに有し、前記ゲームカード発行情報生成部は、前記数字入力部に入力された情報をさらに用いて前記ビンゴゲームカードの発行情報を生成することがより好ましい。
【0011】
また、本発明のゲームカード発行情報生成装置は、
前記ゲームカードの発注者を入力する発注者入力部と、
前記発注者に関連付けて前記ゲームカード発行情報を記憶するゲームカード発行情報記憶部と、
前記発注者に関連付けて前記ゲームカード発行情報を前記ゲームカード発行情報記憶部に記憶させるための処理を行うゲームカード発行情報記憶処理部と、をさらに有することが好ましい。
【0012】
そして、本発明のゲームカード発行情報生成方法は、
当選可能なゲームを進行させるためのデータが記憶されたゲームカードを発行する情報を生成する方法であって、
前記ゲームカードは、1月〜12月までのいずれかの月に対応したカードであり、その月の初日から終日までの少なくとも一部の日について、それぞれの日に対応するデータが記憶されており、前記データが記憶されているいずれかの日に、その日に対応するマークを記入することでゲームが進行し、
前記ゲームカード発行情報生成方法は、
当選条件記憶部に前記ゲームの当選種に対応させて記憶されたそれぞれの当選条件と、月別データ記憶部に1月〜12月までのそれぞれの月に対応させて記憶されたデータと、1月〜12月までのいずれかの月を指定入力する月指定入力部に入力された情報とを用いて、ゲームカード発行情報生成部が前記ゲームカードの発行情報を生成する。
【0013】
図1のブロック図に、本発明のゲームカード発行情報生成装置の機能的構成の一例を示す。同図においては、ゲームカードは、1月〜12月までのいずれかの月に対応したビンゴゲームカードである。図示の通り、このゲームカード発行情報生成装置は、入力部10、処理部20、記憶部30、および表示部40を有し、コンピュータ装置をプログラムによって動作させることによって実現される。前記コンピュータ装置は、例えば、記憶装置、演算装置例えばCPU(central processing unit)、入出力装置等を含む。より具体的には、前記コンピュータ装置は、特に限定されないが、入力部10、処理部20、および表示部40は、例えば、図4に示すようなパソコン71から構成されていても良く、記憶部30は、例えば、図4に示すような磁気リーダーライター72から構成されていても良い。パソコンのOSは、特に限定されないが、例えばWindows(登録商標)でも良いし、その他の任意のOSでも良い。また、前記プログラムは、例えば、パソコン用ソフトウェアに格納されたプログラムであっても良い。
【0014】
図1のゲームカード発行情報生成装置における入力部10は、例えば、キーボード、ポインティング・デバイス等を含んで構成され、機能的には、同図に示す通り、月指定入力部11、升目入力部12、数字入力部13および発注者入力部14を含む。
【0015】
処理部20は、例えば、演算装置、記憶装置等を含んで構成され、機能的には、図示の通り、ゲームカード発行情報生成部21、ゲームカード発行情報記憶処理部26、および表示制御部27を含む。ゲームカード発行情報生成部21は、当選条件設定部22、升目数設定部23、数字設定部24および月別データ割当部25を含む。
【0016】
記憶部30は、例えば記憶装置を含んで構成され、機能的には、図示の通り、プログラム記憶部31、当選条件記憶部32、月別データ記憶部33、およびゲームカード発行情報記憶部34を含む。
【0017】
このゲームカード発行情報生成装置は、ゲームカード発行情報生成部21が、記憶部30に記憶されている情報と、入力部10に入力された情報を用いてゲームカード発行情報を生成する。より具体的には以下の通りである。
【0018】
すなわち、まず、月指定入力部11は、1月〜12月のいずれかの月を指定入力できるように構成されている。月別データ記憶部33は、1月〜12月の各月のデータを記憶している。月別データ割当部25は、月指定入力部11への指定入力にしたがって、月別データ記憶部33に記憶されているいずれかの月のデータをゲームカードに割当てる。
【0019】
升目入力部12は、ビンゴゲームカードの升目数を入力できるように構成され、入力された升目数は、升目数設定部23により前記ビンゴゲームカードに割当てられる。数字入力部13は、各升目に、前記ビンゴゲームカードが対応する月のいずれかの日に対応する数字を入力できるように構成され、入力された数字は、数字設定部24により前記ビンゴゲームカードに割当てられる。
【0020】
当選条件記憶部32には、ビンゴゲームの当選種に対応させてそれぞれの当選条件が記憶されており、記憶されている当選条件は、当選条件設定部22により前記ビンゴゲームカードに設定される。前記当選種は、例えば、マークがそろった列の数によって割当てられていることが好ましい。前記当選種は、特に限定されないが、例えば、ビンゴ1列(マークがそろった列の数が1)で50ポイント、2列で100ポイント、3列で300ポイント等のポイント数を進呈するように設定しても良い。また、例えば、ビンゴ1列で500円、2列で1,000円、3列で5,000円の商品券プレゼント等の特典企画を設定しても良い。
【0021】
さらに、発注者入力部14は、ゲームカードの発注者が入力できるように構成されている。入力された発注者の情報は、ゲームカード発行情報記憶処理部26が発注者に関連付けてゲームカード発行情報をゲームカード発行情報記憶部34に記憶させる際に用いられる。
【0022】
<ゲームカード発行装置およびゲームカード発行方法>
本発明のゲームカード発行装置は、本発明のゲームカード発行情報生成装置と、前記ゲームカード発行情報を用いて電子媒体カードとしてのゲームカードを発行するカード発行部とを有する。また、本発明のゲームカード発行方法は、全基本発明のゲームカード発行情報生成方法を含み、カード発行部が、前記ゲームカード発行情報を用いて電子媒体カードとしてのゲームカードを発行する。
【0023】
図2のブロック図に、本発明のゲームカード発行装置の機能的構成の一例を示す。図示の通り、このゲームカード発行装置は、カード発行部50を備えていること、および処理部20がカード発行制御部28を含むこと以外は図1のゲームカード発行情報生成装置と同一の機能的構成を有する。カード発行部50は、ゲームカード発行情報生成部21が生成したゲームカード発行情報にしたがってゲームカードを発行する。そして、カード発行制御部28は、カード発行部50がゲームカードを発行する際の制御を行う。
【0024】
カード発行部50は、ゲームカード発行情報生成装置と別体でも良いし、一体でも良い。例えば、図4の磁気リーダーライター72が、ゲームカード発行情報生成装置における記憶部30を構成すると共に、カード発行部50を兼ねていても良い。
【0025】
なお、ゲームカードは、特に限定されないが、磁気カードの場合は、例えば、サーマルカード(再書き込み不可能なカード)であっても良いし、リライトカード(再書き込み可能なカード)であっても良い。また、ゲームカード発行情報が書き込めるカードであれば、磁気カードに限定されず、例えば、ICカード、メモリーカード、二次元バーコードカード等であっても良い。前記ゲームカードは、例えば、電子化されたゲームデータを電子画像で表示できるカード(電子画像表示カード)が好ましく、前記電子画像を携帯電話等で表示可能であることがより好ましい。カードの材質等も特に限定されず、PET、紙等任意である。そして、カード発行部50は、採用されたカードに対応してゲームカード発行情報の書き込みや読み出しが可能であることが好ましい。
【0026】
<ゲームカード情報記憶装置、ゲーム進行状況関連情報通知装置、ゲームカード情報記憶方法およびゲーム進行状況関連情報通知方法>
本発明のゲームカード情報記憶装置は、前記ゲームカード発行情報生成装置により発行されたゲームカードに記憶されている、前記ゲームカードの発注者に関連する情報およびゲームの進行状況に関連する情報を読み取る読取部と、前記読取部により読み取られた前記ゲームカード発注者関連情報および前記ゲーム進行状況関連情報を記憶するゲームカード情報記憶部とを有する。また、本発明のゲーム進行状況関連情報通知装置は、本発明のゲームカード情報記憶装置と、前記ゲーム進行状況関連情報を前記ゲームカード発注者に通知する通知部と、を有する。
【0027】
そして、本発明のゲームカード情報記憶方法は、前記ゲームカード発行情報生成装置により発行されたゲームカードに記憶されている、前記ゲームカードの発注者に関連する情報およびゲームの進行状況に関連する情報を読取部により読み取り、前記読取部により読み取られた前記ゲームカード発注者関連情報および前記ゲーム進行状況関連情報をゲームカード情報記憶部により記憶する。さらに、本発明のゲーム進行状況関連情報通知方法は、本発明のゲームカード情報記憶方法を含み、前記ゲーム進行状況関連情報を通知部により前記ゲームカード発注者に通知する。
【0028】
前記本発明のゲームカード情報記憶装置またはゲームカード情報記憶方法によれば、例えば、ゲームカード発注者(顧客)の情報を、さらには各発注者(顧客)のゲームの進行状況をも、データベース化して管理することができる。さらに、前記本発明のゲーム進行状況関連情報通知装置またはゲーム進行状況関連情報通知方法によれば、ゲーム進行状況関連情報をゲームカード発注者(顧客)に通知することで、ゲームカード発注者(顧客)の来店を促すことが可能である。
【0029】
<ゲームカードによる顧客来店促進>
以下、本発明を用いた顧客来店促進の一例を、より具体的な実施形態により示す。
【0030】
本発明は、例えば、スーパーマーケット、薬局店等の店舗で用いることができるが、これに限定されず、例えば、店舗を持つ任意の小売業、サービス業等に用いても良い。なお、以下では、ビンゴゲームカードを用いた実施形態を示す。
【0031】
すなわち、まず、前述の図2および図4に示したゲームカード発行装置を用いてビンゴゲームカードを発行する。ゲームカード発行装置およびゲームカード発行方法の概要は、例えば前述の通りである。図3に、発行されるビンゴゲームカードに記入される升目および数字(以下、「ビンゴゲームカレンダー」という)の例を示す。図3(A)は、升目数3×3=9のビンゴゲームカレンダー61を、図3(B)は、升目数4×4=16のビンゴゲームカレンダー62を、図3(C)は、升目数5×5=25のビンゴゲームカレンダー63を、図3(D)は、升目数6×6=36のビンゴゲームカレンダー64を、それぞれ示す。図示の通り、ビンゴゲームカレンダー61〜64は、それぞれ、各升目に、7月のいずれかの日を示す数値が記入されている。なお、図3(D)に示す通り、ビンゴゲームカレンダー64の一部の升目には、ゲーム開始前から「ラッキー」マークが記入されている。これにより、ビンゴゲームカレンダー64において、例えば、12日と27日の升目にマークが記入されれば、斜めの列にマークが揃い、当選したこととなる。また、例えば、4日、5日、20日および25日の升目にマークが記入されれば、縦の列にマークが揃い、当選したこととなる。
【0032】
また、図5に、発行されるビンゴゲームカードの一例を示す。図示の通り、このビンゴゲームカード80は、升目数5×5=25のビンゴゲームカレンダーが記入されていると共に、カード発注者(顧客)情報としての「会員コード」、およびゲーム進行状況(ビンゴ獲得列数)が記入されており、さらに、ビンゴ獲得列数に応じたポイント数進呈(当選種)情報が記入されている。
【0033】
カードは、前述の通り、特に限定されないが、例えば、PET等により形成されたサーマルカードまたはリライトカードが好ましい。これらによりビンゴゲームを発行する場合、例えば、カード裏の磁気面にビンゴカレンダーのデータを登録し、そのデータに基き表の印字面にビンゴカレンダーを印刷する。
【0034】
次に、顧客が前記ビンゴゲームカードを持参して来店した場合、レジカウンターに設置した磁気リーダーライターのビンゴカレンダー読取部により、磁気面に登録されたビンゴカレンダーのデータを読み取る。そして、前記磁気リーダーの日付検索システムにより、来店日と同一日に対応する数字が記入されたビンゴカレンダー升目(ビンゴカレンダー座標データ)を検索し、マーク印字部により前記升目にマーク(以下、来店マークまたは来店ビンゴマークということがある)を印字(記入)する。マーク印字の際、サーマルカードの場合は、例えば前記升目に記入された数字の上に重ねてマークを印字すれば良く、リライトカードの場合は、例えば、前記升目に記入された数字を一旦消去し、あらためてマーク付数字を印字すれば良い。なお、図6に、このような処理の模式図を示す。
【0035】
前記磁気リーダーライターは、例えば、前記ゲームカード発行装置の記憶部およびカード発行部としての機能を備えた磁気リーダーライターがさらに前記ビンゴカレンダー読取部、前記日付検索システムおよび前記マーク印字部の機能を備えたものでも良いし、別個の磁気リーダーライターであっても良い。また、レジカウンターに設置する、前記ビンゴカレンダー読取部、前記日付検索システムおよび前記マーク印字部の機能を備えた機器は、磁気リーダーライターには限定されない。例えば、ゲームカードが、磁気カード以外のICカード、メモリーカード、二次元バーコードカード、電子画像表示カード(携帯電話用電子画像表示カード等)等である場合は、カードの種類に対応した機器であることが好ましい。
【0036】
図7の模式図に、前記ビンゴゲームカード80がマークの記入により変化していく様子を示す。図7(A)は来店前すなわちマーク未記入の状態を表し、図7(B)はビンゴ1列獲得、図7(C)はビンゴ2列獲得、図7(D)はビンゴ3列獲得状態をそれぞれ表す。
【0037】
そして、ビンゴ獲得列数(マークがそろった列の数)により、顧客に特典(当選種)を進呈する。特典は特に限定されず、例えば前述の通り、ビンゴ1列(マークがそろった列の数が1)で50ポイント、2列で100ポイント、3列で300ポイント等のポイント数を進呈するように設定しても良いし、ビンゴ1列で500円、2列で1,000円、3列で5,000円の商品券プレゼント等の特典企画を設定しても良い。
【0038】
また、ビンゴゲームカード発注者(顧客)に対し、会員コードを発番することができる。すなわち、例えば、顧客に固有の会員コードを磁気リーダーライターに入力し、前記会員コードをビンゴゲームカード(磁気カード)の磁気面に登録および印字面に印字することで、会員コードを発番する。会員コード発番後は、例えば、来店時、磁気リーダーライターにより、ビンゴカレンダーに来店マークを印字すると共に、カードに登録された会員コードデータを読み取り、前記磁気リーダーライター内のゲームカード情報記憶部により、会員コードデータおよび会員コードに連動した来店日時、ビンゴ進行状況、ビンゴ獲得データ等を記憶する。これらのデータは、例えば、磁気リーダーライターに接続可能なメモリーカードやケーブル等の媒体を用い、例えばパソコン等の別の記憶媒体に取り込み、保存することが可能である。
【0039】
さらに、パソコン等に取り込んだ前記会員コードデータ、来店日時、ビンゴ進行状況、ビンゴ獲得データ等は、パソコンソフトウェア等を用いてデータベース化することができる。さらに、前記会員コードに連動して顧客の氏名、住所、電話番号等も含めてデータベース化する事で、顧客ごとのビンゴ進行状況、ビンゴ獲得状況、今後何日に来店すればビンゴ獲得となるか等のデータもデータベース化出来る。なお、図8に、このようなデータベース化のフローチャートの一例を示す。図示の通り、このフローチャートは、S10〜S70のステップからなり、各ステップにおける動作は、(S10)会員コードに連動し、氏名・住所・電話番号等のマスターデータを入力処理する(S20)入力したマスターデータを会員コードに連動させて処理する(S30)会員コードと入力マスターデータを連動したデータを記憶させる(S40)会員コードに来店日時・ビンゴ進行及び獲得データを連動させて処理する(S50)会員コードに来店日時・ビンゴ進行及び獲得のデータを連動させて記憶させる(S60)会員コードに来店日時・ビンゴ進行データとビンゴカレンダーデータを連動させて何日に来店すればビンゴ獲得となるかを算出処理する(S70)会員コードに来店日時・ビンゴ進行データとビンゴカレンダーデータを連動させて何日に来店すればビンゴ獲得となるかを算出した結果をデータで記憶する、という動作である。
【0040】
そして、このように構築したデータベースに基き、ゲーム進行状況関連情報をゲームカード発注者(顧客)に通知することができる。具体的には、例えば以下の通りである。
【0041】
図9に、前記ゲーム進行状況関連情報を通知するための装置の概略を示す。図示の通り、この装置は、図8のフローチャートにより構築したデータベース91、データベース91を格納したパソコン92およびパソコン92に接続されたメールサーバ93から構成されている。メールサーバ93は、ゲームカード発注者(顧客)の携帯電話94との間でメールの送受信が可能である。
【0042】
この装置を用いれば、例えば、以下のように、顧客の携帯電話を用いて新規会員登録を行い、ゲーム進行状況関連情報を通知することができる。すなわち、まず、図示の通り、下記の操作を行う。
(1)空メールを送信
例えば、顧客は携帯電話94にURLもしくはメールアドレスを入力し、または、URLもしくはメールアドレスをQRコード化し読み取った後、メールサーバ93へメールを送信する。(URLもしくは携帯メールアドレス付き空メール)
(2)登録案内メール着信
登録ご案内のコメントと登録用URLを記載した登録フォーム(入会申し込みフォーム)メールをメールサーバ93から顧客の携帯電話94に返信する。
(3)サーバに送信
顧客側は、前記登録用URLにアクセスし、登録フォームで属性(会員コード、携帯メールアドレス、氏名、電話番号等)の入力後、メールサーバ93へ入力データを送信する。
(4)登録完了メール着信
メールサーバ93から顧客の携帯電話94に登録完了通知メールを送信する。
【0043】
上記(1)〜(4)の操作後、パソコン92により、データベース91内の会員コードとメールで送信されたメールアドレス、氏名、電話番号等のデータとを連携処理し、さらに、連携されたデータを記憶する。
【0044】
上記の準備が整うと、その後、顧客にゲーム進行状況関連情報を通知することが可能となる。すなわち、まず、前記データベースに保存されたビンゴ進行状況データ、ビンゴカレンダーデータ等から、顧客毎に、次回何日に来店するとビンゴが獲得なるか、またはリーチ(ビンゴ獲得の一段階前の状態)となるか等のデータを構築できる。そして、顧客の携帯メールアドレス宛に、例えば、「次回29日にご来店いただくとビンゴ獲得となり特典がございます」等のメッセージを掲載したメールを自動配信可能となる。このメールには、例えば、ご来店御礼のメッセージ、広告、ビンゴゲーム進行状況を示す画像データ等を同時に掲載しても良い。これにより、顧客はビンゴ獲得の楽しみを持って来店することになり、店舗にとっては来店促進効果が得られることとなる。
【0045】
本発明は、特定日での顧客の来店促進効果に優れ、例えば、バーゲンセールス期間中に特に多くなる顧客数を、それ以外の通常販売日にも来店してくれるように誘導すること等も可能となる。また、顧客に経済的なゆとりが生まれていると推定される日、例えば、ボーナスシーズン中における特定の日、月末等の給料日、年金支払日等の前後に、顧客の来店を促進するように動機付けすることもできる。
【産業上の利用可能性】
【0046】
以上説明した通り、本発明によれば、データが記憶されているいずれかの日に、その日に対応するマークを記入することでゲームが進行するゲームカードを発行できるため、特定日での顧客の来店促進効果に優れる。また、このような斬新なゲームカードを発行できることにより、本発明は、顧客の購買意欲や来店意欲の刺激に対しても優れた効果を発揮する。本発明は、例えば、スーパーマーケット、薬局店等の店舗で用いることができるが、これに限定されず、例えば、店舗を持つ任意の小売業、サービス業等に用いても良い。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明のゲームカード発行情報生成装置の機能的構成の一例を示すブロック図である。
【図2】本発明のゲームカード発行装置の機能的構成の一例を示すブロック図である。
【図3】発行されるビンゴゲームカードに記入される升目および数字(ビンゴゲームカレンダー)の例を示す図である。
【図4】本発明のゲームカード発行情報生成装置またはゲームカード発行装置の例を示す図である。
【図5】発行されるビンゴゲームカードの一例を示す図である。
【図6】顧客が前記ビンゴゲームカードを持参して来店した場合の処理の模式図である。
【図7】ビンゴゲームカードがマークの記入により変化していく様子を示す模式図である。
【図8】顧客ごとのビンゴ進行状況等のデータベース化のフローチャートの一例を示す図である。
【図9】ゲーム進行状況関連情報を通知するための装置の概略を示す図である。
【符号の説明】
【0048】
10 入力部
11 月指定入力部
12 升目入力部
13 数字入力部
14 発注者入力部
20 処理部
21 ゲームカード発行情報生成部
22 当選条件設定部
23 升目数設定部
24 数字設定部
25 月別データ割当部
26 ゲームカード発行情報記憶処理部
27 表示制御部
28 カード発行制御部
30 記憶部
31 プログラム記憶部
32 当選条件記憶部
33 月別データ記憶部
34 ゲームカード発行情報記憶部
40 表示部
50 カード発行部
61〜64 ビンゴカレンダー
71 パソコン
72 磁気リーダーライター
80 ビンゴゲームカード
91 データベース
92 パソコン
93 メールサーバ
94 携帯電話

【特許請求の範囲】
【請求項1】
当選可能なゲームを進行させるためのデータが記憶されたゲームカードを発行する情報を生成する装置であって、
前記ゲームカードは、1月〜12月までのいずれかの月に対応したカードであり、その月の初日から終日までの少なくとも一部の日について、それぞれの日に対応するデータが記憶されており、前記データが記憶されているいずれかの日に、その日に対応するマークを記入することでゲームが進行し、
前記ゲームカード発行情報生成装置は、
前記ゲームの当選種に対応させてそれぞれの当選条件が記憶される当選条件記憶部と、
1月〜12月までのそれぞれの月に対応させたデータが記憶される月別データ記憶部と、
1月〜12月までのいずれかの月を指定入力する月指定入力部と、
前記当選条件記憶部に記憶されている情報、前記月別データ記憶部に記憶されている情報、および前記月指定入力部に入力された情報を用いて前記ゲームカードの発行情報を生成するゲームカード発行情報生成部と、
を有するゲームカード発行情報生成装置。
【請求項2】
前記ゲームカードはビンゴゲームカードであり、
前記ビンゴゲームカードは、1月〜12月までのいずれかの月に対応したカードであり、その月のいずれかの日に対応する数字が各升目に記入されており、各升目のいずれかに対応する日に、前記升目にマークを記入することでゲームが進行し、縦、横および斜めの少なくとも一つの列にマークが揃ったときに当選となる、請求項1記載のゲームカード発行情報生成装置。
【請求項3】
前記ビンゴゲームカードの升目数を入力する升目数入力部をさらに有し、
前記ゲームカード発行情報生成部は、前記升目数入力部に入力された情報をさらに用いて前記ビンゴゲームカードの発行情報を生成する、請求項2記載のゲームカード発行情報生成装置。
【請求項4】
前記ビンゴゲームカードの各升目に、前記ビンゴゲームカードが対応する月のいずれかの日に対応する数字を入力する、数字入力部をさらに有し、
前記ゲームカード発行情報生成部は、前記数字入力部に入力された情報をさらに用いて前記ビンゴゲームカードの発行情報を生成する、請求項2または3記載のゲームカード発行情報生成装置。
【請求項5】
前記当選種は、マークがそろった列の数によって割当てられている、請求項2〜4のいずれかに記載のゲームカード発行情報生成装置。
【請求項6】
前記ゲームカードの発注者を入力する発注者入力部と、
前記発注者に関連付けて前記ゲームカード発行情報を記憶するゲームカード発行情報記憶部と、
前記発注者に関連付けて前記ゲームカード発行情報を前記ゲームカード発行情報記憶部に記憶させるための処理を行うゲームカード発行情報記憶処理部と、をさらに有する、請求項1〜5のいずれかに記載のゲームカード発行情報生成装置。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれかに記載のゲームカード発行情報生成装置をコンピュータ装置によって実現させるプログラム。
【請求項8】
請求項1〜6のいずれかに記載のゲームカード発行情報生成装置と、
前記ゲームカード発行情報を用いて電子媒体カードとしてのゲームカードを発行するカード発行部と、を有するゲームカード発行装置。
【請求項9】
当選可能なゲームを進行させるためのデータが記憶されたゲームカードを発行する情報を生成する方法であって、
前記ゲームカードは、1月〜12月までのいずれかの月に対応したカードであり、その月の初日から終日までの少なくとも一部の日について、それぞれの日に対応するデータが記憶されており、前記データが記憶されているいずれかの日に、その日に対応するマークを記入することでゲームが進行し、
前記ゲームカード発行情報生成方法は、
当選条件記憶部に前記ゲームの当選種に対応させて記憶されたそれぞれの当選条件と、月別データ記憶部に1月〜12月までのそれぞれの月に対応させて記憶されたデータと、1月〜12月までのいずれかの月を指定入力する月指定入力部に入力された情報とを用いて、ゲームカード発行情報生成部が前記ゲームカードの発行情報を生成する、ゲームカード発行情報生成方法。
【請求項10】
請求項9記載のゲームカード発行情報生成方法を含み、
カード発行部が、前記ゲームカード発行情報を用いて電子媒体カードとしてのゲームカードを発行するゲームカード発行方法。
【請求項11】
請求項6記載のゲームカード発行情報生成装置により発行されたゲームカードに記憶されている、前記ゲームカードの発注者に関連する情報およびゲームの進行状況に関連する情報を読み取る読取部と、
前記読取部により読み取られた前記ゲームカード発注者関連情報および前記ゲーム進行状況関連情報を記憶するゲームカード情報記憶部と、
を有するゲームカード情報記憶装置。
【請求項12】
請求項11記載のゲームカード情報記憶装置と、
前記ゲーム進行状況関連情報を前記ゲームカード発注者に通知する通知部と、を有するゲーム進行状況関連情報通知装置。
【請求項13】
請求項6記載のゲームカード発行情報生成装置により発行されたゲームカードに記憶されている、前記ゲームカードの発注者に関連する情報およびゲームの進行状況に関連する情報を読取部により読み取り、
前記読取部により読み取られた前記ゲームカード発注者関連情報および前記ゲーム進行状況関連情報をゲームカード情報記憶部により記憶する、
ゲームカード情報記憶方法。
【請求項14】
請求項13記載のゲームカード情報記憶方法を含み、
前記ゲーム進行状況関連情報を通知部により前記ゲームカード発注者に通知する、ゲーム進行状況関連情報通知方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−125109(P2007−125109A)
【公開日】平成19年5月24日(2007.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−318616(P2005−318616)
【出願日】平成17年11月1日(2005.11.1)
【出願人】(300075142)テクノウイング株式会社 (3)