説明

ゲームシステム、ゲームシステムの制御方法、ならびに、プログラム

【課題】ゲーム装置の稼働状況をユーザへ効果的に伝えるのに好適なゲームシステム等を提供する。
【解決手段】ゲームシステムが備えるサーバ装置220において、登録要求受信部221は、ゲーム装置から送信された開始登録要求および終了登録要求を受信する。記憶部222は、受信された開始登録要求および終了登録要求に対するゲームの開始時刻および終了時刻を、ゲーム装置の識別名に対応付けて、それぞれ記憶する。稼働状況要求受信部223は、端末装置から送信された稼働状況要求を受信する。取得部224は、稼働状況要求が受信されると、ゲーム装置の識別名ごとの記憶された終了時刻と当該終了時刻以後の直近の開始時刻との差分から、ゲーム装置ごとの稼働状況もしくは複数のゲーム装置全体の稼働状況を取得する。稼働状況応答送信部225は、取得された稼働状況を指定する稼働状況応答を、稼働状況要求を送信した端末装置へ送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム装置の稼働状況をユーザへ効果的に伝えるのに好適なゲームシステム、ゲームシステムの制御方法、ならびに、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、インターネット等を用いて、サーバから各端末へ各種の情報を配信するシステムが知られている。例えば特許文献1には、インターネット等を介して複数のユーザが参加できるネットワークゲームにおいて、ゲーム進行に応じてゲーム情報を各ユーザに容易に周知させる技術が開示されている。具体的に、特許文献1では、いずれかの通信装置において受け付けられたメッセージデータがサーバを介して各通信装置に配信されることで、ゲームをプレイしていなかったユーザが、ゲームの進行等についての情報を知ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−55988号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、ゲームをプレイしていなかったユーザは、ゲームをプレイしようとする際、上記のようなゲームの進行等のようなゲーム内部に関する情報だけでなく、各端末の稼働状況を知りたい場合もある。すなわち、例えばゲームセンターやアミューズメントパーク等に設置された不特定多数のユーザがゲームをプレイすることのできるゲーム装置についての稼働状況を、当該ゲーム装置から離れた場所にいるユーザからも認識できるようにしたい、との要望がある。例えば、プレイしたいゲームがあり、そのゲームを提供するゲーム装置が空いているか、あるいはどれくらい混雑しており、プレイするまでどれくらいの時間待ちそうか、といった情報を、ユーザが認識したいと思うような場合である。さらにはまた、複数のプレイヤが対戦したり、互いに協力したりして楽しむことのできるゲームでは、単にゲーム装置が空いているという情報に加え、対戦・協力相手となるプレイヤがいそうかという情報も、ユーザが取得したいと思うような場合もある。
【0005】
本発明は、上記のような課題を解決するもので、ゲーム装置の稼働状況をユーザへ効果的に伝えるのに好適なゲームシステム、ゲームシステムの制御方法、ならびに、プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係るゲームシステムは、複数のゲーム装置と、サーバ装置と、端末装置と、を備えるゲームシステムであって、以下のように構成する。
【0007】
まず、複数のゲーム装置のそれぞれは、開始登録要求送信部、終了登録要求送信部を備える。
【0008】
開始登録要求送信部は、当該ゲーム装置においてゲームが開始されると、当該ゲーム装置の識別名を指定する開始登録要求をサーバ装置へ送信する。
【0009】
ここで「開始登録要求」とは、後述するサーバ装置の記憶部にゲームが開始された時刻を登録するための、サーバ装置への要求命令をいう。また「ゲーム装置の識別名」とは、複数のゲーム装置のそれぞれを識別するための情報であり、各ゲーム装置にはあらかじめそれぞれ異なる識別名が設定される。当該識別名には、例えばゲーム装置の製造番号が用いられてもよいし、あるいはMACアドレス等のようなネットワーク上の識別情報が用いられてもよい。開始登録要求には、当該開始登録要求を送信したゲーム装置の識別名が指定されることで、サーバ装置は、複数のゲーム装置のうちどのゲーム装置においてゲームが開始されたかを判別することができる。
【0010】
終了登録要求送信部は、当該ゲーム装置においてゲームが終了されると、当該ゲーム装置の識別名を指定する終了登録要求をサーバ装置へ送信する。
【0011】
ここで「終了登録要求」とは、後述するサーバ装置の記憶部にゲームが終了された時刻を登録するための、サーバ装置への要求命令をいう。終了登録要求には、上記開始登録要求と同様、当該終了登録要求を送信したゲーム装置の識別名が指定されることで、サーバ装置は、複数のゲーム装置のうちどのゲーム装置においてゲームが終了されたかを判別することができる。
【0012】
次に、サーバ装置は、登録要求受信部、記憶部を備える。
【0013】
登録要求受信部は、ゲーム装置から送信された開始登録要求および終了登録要求を受信する。
【0014】
すなわちサーバ装置の登録要求受信部は、上記ゲーム装置の開始登録要求送信部と終了登録要求送信部とに対応するものであり、複数のゲーム装置のうちいずれかのゲーム装置からネットワークを介して送信された開始登録要求および終了登録要求を受信する。
【0015】
記憶部は、受信された開始登録要求に対するゲームの開始時刻を、当該開始登録要求に指定されるゲーム装置の識別名に対応付けて、および、受信された終了登録要求に対するゲームの終了時刻を、当該終了登録要求に指定されるゲーム装置の識別名に対応付けて、それぞれ記憶する。
【0016】
ここで記憶部は、データを格納するための記憶領域であり、ゲーム装置の識別名に対応付けて、ゲームの開始時刻と終了時刻とを記憶する。すなわち記憶部には、ゲーム装置においていつゲームが開始され、そしていつゲームが終了され、さらにまたいつゲームが開始されたか、等といった情報が、複数のゲーム装置のそれぞれについて蓄積されて記憶される。
【0017】
そして、端末装置は、稼働状況要求送信部を備える。
【0018】
稼働状況要求送信部は、稼働状況要求をサーバ装置へ送信する。
【0019】
ここで「稼働状況」とは、ゲーム装置の稼働の状況、すなわち、ゲーム装置がプレイ中か否か、そしてどの程度頻度にプレイされおり、プレイの待ち時間はどの程度か、等を示す指標をいう。当該稼働状況は、複数のゲーム装置のそれぞれを対象とするものであってもよいし、複数のゲーム装置全体を対象とするものであってもよい。端末装置は、このような稼働状況を取得するためのサーバ装置への要求命令である「稼働状況要求」を生成し、サーバ装置へ送信する。
【0020】
そして、サーバ装置は、稼働状況要求受信部、取得部、稼働状況応答送信部をさらに備える。
【0021】
稼働状況要求受信部は、端末装置から送信された稼働状況要求を受信する。
【0022】
すなわちサーバ装置の稼働状況要求受信部は、上記端末装置の稼働状況送信部に対応するものであり、端末装置からネットワークを介して送信された稼働状況要求を受信する。
【0023】
取得部は、稼働状況要求が受信されると、ゲーム装置の識別名ごとの記憶された終了時刻と当該終了時刻以後の直近の開始時刻との差分から、ゲーム装置ごとの稼働状況もしくは複数のゲーム装置全体の稼働状況を取得する。
【0024】
すなわちサーバ装置の取得部は、端末装置から送信された稼働状況要求を受信すると、記憶部に記憶されている複数のゲーム装置のそれぞれについての開始時刻と終了時刻とから、稼働状況を取得する。このとき取得部は、ゲーム装置の識別名ごとの記憶された終了時刻と当該終了時刻以後の直近の開始時刻との差分、すなわち、あるゲーム装置でゲームが終了されてから当該ゲーム装置で次に再びゲームが開始されるまでの時間間隔、を算出し、当該時間間隔に基づいて、稼働状況を取得する。
【0025】
例えば、あるゲーム装置について、ゲームが終了されてから再び開始されるまでの時間間隔が相対的に大きい場合、当該ゲーム装置はどのプレイヤにもプレイされていない時間が長いということであり、あまり稼働していないということを意味する。あるいは逆に、あるゲーム装置について、ゲームが終了されてから再び開始されるまでの時間間隔が相対的に小さい場合、当該ゲーム装置は引き続いて何度もプレイされているということであり、頻繁に稼働しているということを意味する。取得部は、このような時間間隔に基づいて、ゲーム装置ごとの稼働状況もしくは複数のゲーム装置全体の稼働状況を取得する。
【0026】
ここで「ゲーム装置ごとの稼働状況」とは、複数のゲーム装置のうちの個々のゲーム装置についての稼働状況であり、どのゲーム装置が頻繁に稼働しており、どのゲーム装置があまり稼働していないか、等といった状況を表すものである。すなわち、当該稼働状況は、すぐにゲームをプレイできそうなゲーム装置があるか否か、あるいは待ち時間はどれくらいか、といった状況を推測するものである。さらに、同じゲームを提供するゲーム装置が複数存在し、そのうち特定のゲーム装置だけ頻繁に稼働していることが当該稼働状況から認識できる場合には、当該稼働状況は、特定のプレイヤがプレイし続けており、プレイの対戦相手や協力相手がいそうである、ということの推測につながるものとなる。
これに対して「複数のゲーム装置全体の稼働状況」とは、複数のゲーム装置全体についてまとめた稼働状況であり、全体としてゲーム装置が頻繁に稼働しているのか否かの状況を表すものである。このときの「複数のゲーム装置全体」は、例えばゲームセンターのような1つの施設に設置されたゲーム装置の全体を指すものであってもよいし、あるいはゲームセンターに設置されたゲーム装置のうち、同じゲームを提供する複数のゲーム装置の全体を指すものであってもよい。ゲームセンターに設置されたゲーム装置全体の稼働状況は、ゲームセンター全体として混雑しているか否かの状況を表すものであり、同じゲームを提供する複数のゲーム装置全体の稼働状況は、どのゲームの人気があって混雑しているか、そして当該ゲームをプレイするには待ち時間がどれくらいになるか、といった状況を推測するものとなる。
【0027】
稼働状況応答送信部は、取得された稼働状況を指定する稼働状況応答を、稼働状況要求を送信した端末装置へ送信する。
【0028】
ここで「稼働状況応答」とは、上述した「稼働状況要求」に対する応答であり、稼働状況応答送信部は、当該稼働状況応答を、上記取得部によって取得された稼働状況を指定して、稼働状況要求を送信した端末装置へと送り返す。
【0029】
そして、端末装置は、稼働状況応答受信部、提示部をさらに備える。
【0030】
稼働状況応答受信部は、サーバ装置から送信された稼働状況応答を受信する。
【0031】
すなわち端末装置の稼働状況応答受信部は、上記サーバ装置の稼働状況応答送信部に対応するものであり、サーバ装置からネットワークを介して送信された稼働状況応答を受信する。稼働状況応答を受信した端末装置は、当該稼働状況応答に指定された稼働状況、すなわちサーバ装置の記憶部から取得された稼働状況を取得することができる。
【0032】
提示部は、受信された稼働状況応答に指定される稼動状況を提示する。
【0033】
すなわち端末装置がサーバ装置からの稼働状況応答を受信すると、当該端末装置の提示部は、そこに指定される稼働状況を、例えばモニタに文字や絵、図形等で表示させて、あるいはスピーカから音声を出力させて、当該端末装置のユーザに提示する。
【0034】
このような構成により、本発明のゲームシステムは、ゲーム装置について、ゲームが終了されてから再び開始されるまでの時間間隔、すなわちゲーム装置がいずれのプレイヤにも利用されていない時間から稼働状況を取得し、端末装置のユーザへ提示する。その結果、ユーザは、当該ゲーム装置とは離れた場所にいても、当該稼働状況から、ゲームがどれくらいプレイされているかを、ゲーム装置ごとや複数のゲーム装置全体について認識することができ、プレイするまでの待ち時間の推測や、プレイの対戦相手や協力相手がいそうか等の推測につなげることができる。
【0035】
また、本発明のゲームシステムにおいて、
開始登録要求に対するゲームの開始時刻は、当該開始登録要求を送信したゲーム装置が設定し、
終了登録要求に対するゲームの終了時刻は、当該終了登録要求を送信したゲーム装置が設定する
ように構成することができる。
【0036】
すなわち、複数のゲーム装置のそれぞれは、その内部にリアルタイムクロック等の計時部を備え、当該ゲーム装置においてゲームが開始および終了されると、当該計時部の機能により、ゲームの開始時刻および終了時刻を取得する。そして、取得した開始時刻および終了時刻を、開始登録要求および終了登録要求に指定して、ゲーム装置の開始登録要求送信部および終了登録要求送信部は、当該開始登録要求および終了登録要求をサーバ装置へ送信する。これらの開始登録要求および終了登録要求を受信したサーバ装置は、当該開始登録要求および終了登録要求に指定されるゲームの開始時刻および終了時刻を、同時に指定されるゲーム装置の識別名に対応付けて、それぞれ記憶部に記憶する。
【0037】
また、本発明のゲームシステムにおいて、
開始登録要求に対するゲームの開始時刻は、登録要求受信部が当該開始登録要求を受信した時刻であり、
終了登録要求に対するゲームの終了時刻は、登録要求受信部が当該終了登録要求を受信した時刻である
ように構成することができる。
【0038】
すなわち、複数のゲーム装置のそれぞれにおけるゲームの開始時刻および終了時刻は、当該ゲームが開始および終了されたゲーム装置が設定するのではなく、サーバ装置が、開始登録要求および終了登録要求を受信した時刻を、その内部に備えられたリアルタイムクロック等の計時部の機能によって取得し、ゲームの開始時刻および終了時刻として設定する。
【0039】
このようにサーバ装置が設定したゲームの開始時刻および終了時刻は、ゲーム装置における真のゲームの開始時刻および終了時刻に比べ、ネットワークを介した送受信の時間だけ遅延が生じうるものになる。一方で、送受信される開始登録要求および終了登録要求には、それぞれゲームの開始時刻および終了時刻の情報が指定される必要がない。そのため、送受信されるデータ量をなるべく抑制することができる。また、複数のゲーム装置が、それぞれ個別にリアルタイムクロック等の計時部を備える必要がなく、サーバ装置が一括して時間を管理すればよいため、ゲーム装置がそれぞれ開始時刻および終了時刻を設定する場合に比べ、より平易な構成で本発明のゲームシステムを実現することができる。
【0040】
また、本発明のゲームシステムにおいて、
取得部は、ゲーム装置の識別名ごとに差分の平均、減衰平均、もしくは、分散を取得し、当該取得された平均、減衰平均、もしくは、分散に基づいて、稼働状況を取得する
ように構成することができる。
【0041】
すなわちこの場合、サーバ装置の取得部は、ゲーム装置ごとの稼働状況を取得する際に、算出された差分について、ゲーム装置の識別名ごとの平均、減衰平均、もしくは、分散に着目する。
【0042】
例えば、算出された差分について、取得した平均の値が相対的に小さい場合は、そのゲーム装置は比較的頻繁に稼働しているということを意味し、取得した平均の値が相対的に大きい場合は、そのゲーム装置はあまり稼働していないということを意味する。
一方、算出された差分について、何らかの重みをつけた平均、すなわち、減衰平均を取得すると、取得部は、より柔軟に稼働状況を取得できる。例えば、時間に重みをつけ、最近の差分ほど重視されるように平均をとると、取得部は、より現在の状況を正確に表した稼働状況を取得することができる。
また、算出された差分について、平均に加えて分散を取得することで、取得部は、稼働状況について、どの程度の幅で異なる値を有する差分から稼働状況を取得したかの情報、すなわち、稼働状況の信頼度等の情報をさらに取得することができる。
【0043】
また、本発明のゲームシステムにおいて、
取得部は、複数のゲーム装置全体についての差分の平均、減衰平均、もしくは、分散を取得し、当該取得された平均、減衰平均、もしくは、分散に基づいて、稼働状況を取得する
ように構成することができる。
【0044】
すなわちこの場合、サーバ装置の取得部は、複数のゲーム装置全体の稼働状況を取得する際に、上記のような算出された差分についてのゲーム装置ごとの平均、減衰平均、もしくは、分散を、複数のゲーム装置全体に範囲を拡げて取得する。
【0045】
このときの「複数のゲーム装置全体」は、上記と同様、例えばゲームセンターのような1つの施設に設置されたゲーム装置の全体を指すものであってもよいし、あるいはゲームセンターに設置されたゲーム装置のうち、同じゲームを提供する複数のゲーム装置の全体を指すものであってもよい。これにより、取得部は、ゲームセンター全体、あるいは、同じゲームを提供する複数のゲーム装置の全体についての稼働状況を、平均、減衰平均、もしくは、分散といった種々の指標に基づいて、取得することができる。
【0046】
上記目的を達成するため、本発明の第2の観点に係るゲームシステムは、ゲーム装置と、サーバ装置と、端末装置と、を備えるゲームシステムであって、当該ゲーム装置は、開始登録要求送信部、終了登録要求送信部を備え、当該サーバ装置は、登録要求受信部、記憶部、稼働状況要求受信部、取得部、稼働状況応答送信部を備え、当該端末装置は、稼働状況要求送信部、稼働状況応答受信部、提示部を備え、以下のように構成する。
【0047】
(a)ゲーム装置において、
開始登録要求送信部は、当該ゲーム装置においてゲームが開始されると、開始登録要求をサーバ装置へ送信し、
終了登録要求送信部は、当該ゲーム装置においてゲームが終了されると、終了登録要求をサーバ装置へ送信する。
(b)サーバ装置において、
登録要求受信部は、ゲーム装置から送信された開始登録要求および終了登録要求を受信し、
記憶部は、受信された開始登録要求に対するゲームの開始時刻、および、受信された終了登録要求に対するゲームの終了時刻を、それぞれ記憶する。
(c)端末装置において、
稼働状況要求送信部は、稼働状況要求をサーバ装置へ送信する。
(d)さらにサーバ装置において、
稼働状況要求受信部は、端末装置から送信された稼働状況要求を受信し、
取得部は、稼働状況要求が受信されると、記憶された終了時刻と当該終了時刻以後の直近の開始時刻との差分から、ゲーム装置の稼働状況を取得し、
稼働状況応答送信部は、取得された稼働状況を指定する稼働状況応答を、稼働状況要求を送信した端末装置へ送信する。
(e)さらに端末装置において、
稼働状況応答受信部は、サーバ装置から送信された稼働状況応答を受信し、
提示部は、受信された稼働状況応答に指定される稼動状況を提示する。
【0048】
このような構成により、本発明のゲームシステムは、当該ゲームシステムが備えるゲーム装置が複数の場合に限らず、単一のゲーム装置を備える場合にも、当該ゲーム装置の稼働状況を、ユーザへ効果的に伝えることができる。
【0049】
上記目的を達成するため、本発明の第3の観点に係るゲームシステムの制御方法は、複数のゲーム装置と、サーバ装置と、端末装置と、を備えるゲームシステムが実行する制御方法であって、当該複数のゲーム装置のそれぞれは、開始登録要求送信部、終了登録要求送信部を備え、当該サーバ装置は、登録要求受信部、記憶部、稼働状況要求受信部、取得部、稼働状況応答送信部を備え、当該端末装置は、稼働状況要求送信部、稼働状況応答受信部、提示部を備える。
そして当該制御方法は、当該複数のゲーム装置のそれぞれにおいて、開始登録要求送信工程、終了登録要求送信工程を備え、当該サーバ装置において、登録要求受信工程、記憶工程、稼働状況要求受信工程、取得工程、稼働状況応答送信工程を備え、当該端末装置において、稼働状況要求送信工程、稼働状況応答受信工程、提示工程を備え、以下のように構成する。
【0050】
(a)複数のゲーム装置のそれぞれにおいて、
開始登録要求送信工程では、開始登録要求送信部が、当該ゲーム装置においてゲームが開始されると、当該ゲーム装置の識別名を指定する開始登録要求をサーバ装置へ送信し、
終了登録要求送信工程では、終了登録要求送信部が、当該ゲーム装置においてゲームが終了されると、当該ゲーム装置の識別名を指定する終了登録要求をサーバ装置へ送信する。
(b)サーバ装置において、
登録要求受信工程では、登録要求受信部が、ゲーム装置から送信された開始登録要求および終了登録要求を受信し、
記憶工程では、記憶部に、受信された開始登録要求に対するゲームの開始時刻を、当該開始登録要求に指定されるゲーム装置の識別名に対応付けて、および、受信された終了登録要求に対するゲームの終了時刻を、当該終了登録要求に指定されるゲーム装置の識別名に対応付けて、それぞれ記憶させる。
(c)端末装置において、
稼働状況要求送信工程では、稼働状況要求送信部が、稼働状況要求をサーバ装置へ送信する。
(d)さらにサーバ装置において、
稼働状況要求受信工程では、稼働状況要求受信部が、端末装置から送信された稼働状況要求を受信し、
取得工程では、取得部が、稼働状況要求が受信されると、ゲーム装置の識別名ごとの記憶された終了時刻と当該終了時刻以後の直近の開始時刻との差分から、ゲーム装置ごとの稼働状況もしくは複数のゲーム装置全体の稼働状況を取得し、
稼働状況応答送信工程では、稼働状況応答送信部が、取得された稼働状況を指定する稼働状況応答を、稼働状況要求を送信した端末装置へ送信する。
(e)さらに端末装置において、
稼働状況応答受信工程では、稼働状況応答受信部が、サーバ装置から送信された稼働状況応答を受信し、
提示工程では、提示部が、受信された稼働状況応答に指定される稼動状況を提示する。
【0051】
上記目的を達成するため、本発明の第4の観点に係るプログラムは、ゲーム装置用プログラムと、サーバ装置用プログラムと、端末装置用プログラムと、を備えるプログラム群であって、
ゲーム装置用プログラムは、複数のゲーム装置用コンピュータのそれぞれをゲーム装置として機能させ、複数のゲーム装置用コンピュータのそれぞれに、上記の制御方法の開始登録要求送信工程、終了登録要求送信工程の各工程を実行させるように構成し、
サーバ装置用プログラムは、サーバ装置用コンピュータをサーバ装置として機能させ、サーバ装置用コンピュータに、上記の制御方法の登録要求受信工程、記憶工程、稼働状況要求受信工程、取得工程、稼働状況応答送信工程の各工程を実行させるように構成し、
端末装置用プログラムは、端末装置用コンピュータを端末装置として機能させ、端末装置用コンピュータに、上記の制御方法の稼働状況要求送信工程、稼働状況応答受信工程、提示工程の各工程を実行させるように構成する。
【0052】
また、本発明のプログラムは、コンパクトディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、ディジタルビデオディスク、磁気テープ、半導体メモリ等のコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体に記録することができる。
【0053】
上記プログラムは、プログラムが実行されるコンピュータとは独立して、コンピュータ通信網を介して配付・販売することができる。また、上記情報記憶媒体は、コンピュータとは独立して配付・販売することができる。
【発明の効果】
【0054】
本発明によれば、ゲーム装置の稼働状況をユーザへ効果的に伝えるのに好適なゲームシステム、ゲームシステムの制御方法、ならびに、プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明の実施形態に係るゲームシステムが実現される典型的な情報処理装置の概要構成を示す模式図である。
【図2】本発明の実施形態に係るゲームシステムの構成概要を示す模式図である。
【図3A】本発明の実施形態に係るゲーム装置の概要構成を示す模式図である。
【図3B】本発明の実施形態に係るサーバ装置の概要構成を示す模式図である。
【図3C】本発明の実施形態に係る端末装置の概要構成を示す模式図である。
【図4】複数のゲーム装置が備えられたゲームセンターの様子を示す図である。
【図5】開始登録要求および終了登録要求が送信される様子を示す図である。
【図6A】ゲーム装置の識別名ごとに記憶された、ゲームの開始時刻および終了時刻を示す図である。
【図6B】ゲーム装置の識別名とそれぞれが提供するゲームとの対応関係を示す図である。
【図7】稼働状況要求が送信される様子を示す図である。
【図8A】ゲーム装置ごとに記憶された終了時刻とそれ以後の直近の開始時刻との差分が算出される様子を示す図である。
【図8B】算出された差分時間から稼働状況が取得される流れを示す図である。
【図9】稼働状況応答が送信される様子を示す図である。
【図10A】複数のゲーム装置についての稼働状況が提示される様子を示す図である。
【図10B】ゲーム装置ごとの稼働状況が提示される様子を示す図である。
【図11A】本発明の実施形態に係るゲーム装置の処理の流れを示すフローチャートである。
【図11B】本発明の実施形態に係るサーバ装置の処理の流れを示すフローチャートである。
【図11C】本発明の実施形態に係る端末装置の処理の流れを示すフローチャートである。
【図12】算出された差分時間の分散を用いて、ゲーム装置ごとの稼働状況が提示される様子を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0056】
以下に本発明の実施形態を説明する。以下では、理解を容易にするため、ゲーム用の情報処理装置を利用して本発明が実現される実施形態を説明するが、以下に説明する実施形態は説明のためのものであり、本願発明の範囲を制限するものではない。したがって、当業者であればこれらの各要素を均等なものに置換した実施形態を採用することが可能であるが、これらの実施形態も本発明の範囲に含まれる。
【0057】
(実施形態1)
本実施形態に係るゲームシステムは、インターネット等のコンピュータ通信網に接続されたサーバ用コンピュータにおいて所定のプログラムを動作させてサーバ装置として機能させ、ゲーム装置や端末装置と通信可能に設定することによって、実現される。
【0058】
ここで、ゲーム装置、サーバ装置、および、端末装置は、それぞれ処理能力等に相違はあるものの、その根本的な動作原理や構成は共通する。そこで、以下では、情報処理装置の概要を説明した上で、各装置に適用した場合の違いについては、それに応じて適宜説明することとする。
【0059】
図1は、本発明の実施形態に係るゲーム装置、サーバ装置、および、端末装置が実現される典型的な情報処理装置の概要構成を示す模式図である。以下、本図を参照して説明する。
【0060】
情報処理装置100は、CPU(Central Processing Unit)101と、ROM(Read Only Memory)102と、RAM(Random Access Memory)103と、インターフェース104と、コントローラ105と、外部メモリ106と、画像処理部107と、DVD−ROM(Digital Versatile Disc ROM)ドライブ108と、NIC(Network Interface Card)109と、音声処理部110と、を備える。各種の入出力装置は、適宜省略することができる。
【0061】
ゲーム用のプログラムおよびデータを記憶したDVD−ROMをDVD−ROMドライブ108に装着して、情報処理装置100の電源を投入することにより、当該プログラムが実行され、本実施形態のゲーム装置、サーバ装置が実現される。
【0062】
端末装置においては、携帯可能とするために、DVD−ROMドライブ108を利用するのではなく、ROMカセット用スロットを利用することも可能である。この場合、プログラムが記録されたROMカセットを挿入して、当該プログラムを実行することで、本実施形態の端末装置が実現される。
【0063】
また、NIC 109は、端末装置においては、無線LANカードとするのが典型的である。一方、ゲーム装置やサーバ装置においては、有線LANカードとしてインターネットに接続するのが典型的である。
【0064】
CPU 101は、情報処理装置100全体の動作を制御し、各構成要素と接続され制御信号やデータをやりとりする。また、CPU 101は、レジスタ(図示せず)という高速アクセスが可能な記憶域に対してALU(Arithmetic Logic Unit)(図示せず)を用いて加減乗除等の算術演算や、論理和、論理積、論理否定等の論理演算、ビット和、ビット積、ビット反転、ビットシフト、ビット回転等のビット演算などを行うことができる。さらに、マルチメディア処理対応のための加減乗除等の飽和演算や、三角関数等、ベクトル演算などを高速に行えるように、CPU 101自身が構成されているものや、コプロセッサを備えて実現するものがある。
【0065】
ROM 102には、電源投入直後に実行されるIPL(Initial Program Loader)が記録され、これが実行されることにより、DVD−ROMに記録されたプログラムをRAM 103に読み出してCPU 101による実行が開始される。また、ROM 102には、情報処理装置100全体の動作制御に必要なオペレーティングシステムのプログラムや各種のデータが記録される。
【0066】
RAM 103は、データやプログラムを一時的に記憶するためのもので、DVD−ROMから読み出したプログラムやデータ、その他ゲームの進行やチャット通信に必要なデータが保持される。また、CPU 101は、RAM 103に変数領域を設け、当該変数に格納された値に対して直接ALUを作用させて演算を行う、また、RAM 103に格納された値を一旦レジスタに格納してからレジスタに対して演算を行い、演算結果をメモリに書き戻す、などの処理を行う。
【0067】
インターフェース104を介して接続されたコントローラ105は、ユーザが行う各種の操作入力を受け付ける。
【0068】
例えばコントローラ105には、上下左右を示す操作入力を行うのに利用される方向ボタンや、決定操作、取消操作、メニュー表示などの指示入力を行うためのボタンが、その表面の所定の位置に配置される。これら各ボタンには圧力センサが配備され、いずれのボタンが押圧操作されているかを検知することができる。ユーザは、コントローラ105に配置されたこれら各ボタンを押圧操作することで、情報処理装置100への操作指示を入力する。
【0069】
あるいはコントローラ105は、主に指でボタンを押圧するタイプのものに限らず、操作入力部が表示部に重畳され、ユーザからの接触を検知することで操作入力を受け付けるような、いわゆるタッチパネル形式のもの等であってもよい。
【0070】
インターフェース104を介して着脱自在に接続された外部メモリ106には、ゲーム等のプレイ状況(過去の成績等)を示すデータ、ゲームの進行状態を示すデータ、ネットワーク対戦の場合のチャット通信のログ(記録)のデータなどが書き換え可能に記憶される。ユーザは、コントローラ105を介して指示入力を行うことにより、これらのデータを適宜外部メモリ106に記録することができる。
【0071】
DVD−ROMドライブ108に装着されるDVD−ROMには、ゲームを実現するためのプログラムとゲームに付随する画像データや音声データが記録される。CPU 101の制御によって、DVD−ROMドライブ108は、これに装着されたDVD−ROMに対する読み出し処理を行って、必要なプログラムやデータを読み出し、これらはRAM 103等に一時的に記憶される。
【0072】
画像処理部107は、DVD−ROMから読み出されたデータをCPU 101や画像処理部107が備える画像演算プロセッサ(図示せず)によって加工処理した後、これを画像処理部107が備えるフレームメモリ(図示せず)に記録する。フレームメモリに記録された画像情報は、所定の同期タイミングでビデオ信号に変換され画像処理部107に接続されるモニタ(図示せず)へ出力される。これにより、各種の画像表示が可能となる。
【0073】
端末装置のモニタとしては、小型の液晶ディスプレイを利用するのが典型的であり、コントローラ105としてタッチパネルを利用する場合には、当該タッチパネルの表示パネルがモニタとして機能する。サーバ装置のモニタとしては、CRT(Cathode Ray Tube)やプラズマディスプレイなどの表示装置を利用することも可能である。
【0074】
画像演算プロセッサは、2次元の画像の重ね合わせ演算やαブレンディング等の透過演算、各種の飽和演算を高速に実行できる。
【0075】
また、仮想3次元空間に配置され、各種のテクスチャ情報が付加されたポリゴン情報を、Zバッファ法によりレンダリングして、所定の視点位置から仮想3次元空間に配置されたポリゴンを所定の視線の方向へ俯瞰したレンダリング画像を得る演算の高速実行も可能である。
【0076】
さらに、CPU 101と画像演算プロセッサが協調動作することにより、文字の形状を定義するフォント情報にしたがって、文字列を2次元画像としてフレームメモリへ描画したり、各ポリゴン表面へ描画したりすることが可能である。フォント情報は、ROM 102に記録されているが、DVD−ROMに記録された専用のフォント情報を利用することも可能である。
【0077】
NIC 109は、情報処理装置100をインターネット等のコンピュータ通信網(図示せず)に接続するためのものであり、LAN(Local Area Network)を構成する際に用いられる10BASE−T/100BASE−T規格にしたがうものや、電話回線を用いてインターネットに接続するためのアナログモデム、ISDN(Integrated Services Digital Network)モデム、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)モデム、ケーブルテレビジョン回線を用いてインターネットに接続するためのケーブルモデム等と、これらとCPU 101との仲立ちを行うインターフェース(図示せず)により構成される。
【0078】
音声処理部110は、DVD−ROMから読み出した音声データをアナログ音声信号に変換し、これに接続されたスピーカ(図示せず)から出力させる。また、CPU 101の制御の下、ゲームの進行の中で発生させるべき効果音や楽曲データを生成し、これに対応した音声をスピーカから出力させる。
【0079】
音声処理部110では、DVD−ROMに記録された音声データがMIDIデータである場合には、これが有する音源データを参照して、MIDIデータをPCMデータに変換する。また、ADPCM形式やOgg Vorbis形式等の圧縮済音声データである場合には、これを展開してPCMデータに変換する。PCMデータは、そのサンプリング周波数に応じたタイミングでD/A(Digital/Analog)変換を行って、スピーカに出力することにより、音声出力が可能となる。
【0080】
このほか、情報処理装置100は、ハードディスク等の大容量外部記憶装置を用いて、ROM 102、RAM 103、外部メモリ106、DVD−ROMドライブ108に装着されるDVD−ROM等と同じ機能を果たすように構成してもよい。
【0081】
また、ユーザからの文字列の編集入力を受け付けるためのキーボードや、各種の位置の指定および選択入力を受け付けるためのマウスなどを接続する形態も採用することができる。また、本実施形態の情報処理装置100にかえて、汎用のパーソナルコンピュータを利用することもできる。
【0082】
上記のように、サーバ装置は、情報処理装置100でプログラムを実行することで実現されるが、一般的なコンピュータ上に実現することとしても良い。情報処理装置100と一般的なコンピュータとは、その構成や機能に大きな相違はないからである。上記のように、本願では、一般的なコンピュータと情報処理装置100とを同じように扱って説明する。
【0083】
以上で説明した情報処理装置100は、いわゆる「コンシューマ向けテレビゲーム装置」に相当するものであるが、コンピュータ通信網への通信機能を持つ機器であれば、本発明を実現することができる。したがって、携帯電話、携帯ゲーム機器、カラオケ装置、一般的なビジネス用コンピュータなど、種々の計算機上で本発明を実現することが可能である。
【0084】
例えば、一般的なコンピュータは、上記情報処理装置100と同様に、CPU、RAM、ROM、DVD−ROMドライブ、及び、NICを備え、情報処理装置100よりも簡易な機能を備えた画像処理部を備え、外部記憶装置としてハードディスクを有する他、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、磁気テープ等が利用できるようになっている。また、コントローラ105ではなく、キーボードやマウスなどを入力装置として利用する。
【0085】
このような情報処理装置100によって実現されるゲーム装置、サーバ装置、および、端末装置は、図2に示されるようなゲームシステムを構成する。すなわち、ゲームシステム200は、複数のゲーム装置210a〜210i、1台のサーバ装置220、および、複数の端末装置230a〜230nを備え、これらはインターネットを介して通信可能に接続される。
【0086】
とくに複数の端末装置230a〜230nのそれぞれは、ユーザが装置全体を把持して移動することができるようにするため、パネル型の表示部と複数のキーによる入力部とを備えたいわゆる携帯電話のような形状をするものとして、以下、説明する。各端末装置230a〜230nは、無線通信の機能を備え、それぞれが管轄される基地局経由でインターネットにアクセスし、サーバ装置220との通信を行う。
【0087】
なお、本発明における端末装置230は、このような携帯電話の形状をしたものに限らず、インターネットに接続可能な情報機器であれば、携帯用のゲーム装置やその他の一般的なコンピュータを用いても実現可能である。
【0088】
そして、これらゲーム装置210a〜210i、サーバ装置220、および、端末装置230a〜230nの概要構成の詳細は、それぞれ、図3A〜図3Cに示すようなものとなる。
【0089】
まず図3Aは、ゲーム装置210の構成概要を示す模式図である。複数のゲーム装置210a〜210iのそれぞれは、本図に示すように構成される。すなわち、複数のゲーム装置210a〜210iのそれぞれは、開始登録要求送信部211、終了登録要求送信部212を備え、インターネットを介してサーバ装置220と接続される。
【0090】
ここで、開始登録要求送信部211は、当該ゲーム装置210においてゲームが開始されると、当該ゲーム装置210の識別名を指定する開始登録要求をサーバ装置220へ送信する。そして、終了登録要求送信部212は、当該ゲーム装置210においてゲームが終了されると、当該ゲーム装置210の識別名を指定する終了登録要求をサーバ装置220へ送信する。
【0091】
すなわち、開始登録要求送信部211および終了登録要求送信部212は、当該ゲーム装置210において、プレイヤがゲームを開始したか否か、および、終了したか否かを、当該ゲーム装置210が備えるコントローラ105の入力情報等に基づいて、判断する。そして、ゲームが開始および終了されると、それらの時刻を後述するサーバ装置220に記憶させるため、当該ゲーム装置210の識別名を指定する開始登録要求および終了登録要求を生成して、インターネットを介してサーバ装置220へと送信する。このような開始登録要求送信部211および終了登録要求送信部212は、例えばCPU 101がROM 102やRAM 103等と協働しながら、NIC 109の機能を用いることで実現される。
【0092】
そして図3Bは、サーバ装置220の構成概要を示す模式図である。本図に示すように、サーバ装置220は、登録要求受信部221、記憶部222、稼働状況要求受信部223、取得部224、稼働状況応答送信部225を備え、インターネットを介して複数のゲーム装置210a〜210i、および、複数の端末装置230a〜230nと接続される。
【0093】
登録要求受信部221は、ゲーム装置210から送信された開始登録要求および終了登録要求を受信する。
【0094】
すなわち登録要求受信部221は、上記ゲーム装置210の開始登録要求送信部211および終了登録要求送信部212に対応するものであり、複数のゲーム装置210a〜210iのうちのいずれかから送信された開始登録要求および終了登録要求を受信する。そして、当該受信した登録要求を記憶部222へと供給する。このような登録要求受信部221は、例えばCPU 101がROM 102やRAM 103等と協働しながら、NIC 109の機能を用いることで実現される。
【0095】
記憶部222は、受信された開始登録要求に対するゲームの開始時刻を、当該開始登録要求に指定されるゲーム装置210の識別名に対応付けて、および、受信された終了登録要求に対するゲームの終了時刻を、当該終了登録要求に指定されるゲーム装置210の識別名に対応付けて、それぞれ記憶する。
【0096】
すなわち記憶部222には、複数のゲーム装置210a〜210iのそれぞれについて、いつゲームが開始され、そしていつゲームが終了されたか、についての情報が蓄積して記憶される。このような記憶部222は、例えばRAM 103や、ハードディスク等の大容量外部記憶装置の機能によって実現される。
【0097】
稼働状況要求受信部223は、端末装置230から送信された稼働状況要求を受信する。
【0098】
すなわち稼働状況要求受信部223は、後述する端末装置230の稼働状況要求送信部231に対応するものであり、当該稼働状況要求送信部231が送信した稼働状況要求を受信する。そして、当該受信した稼働状況要求を取得部224へと供給する。このような稼働状況要求受信部223は、例えばCPU 101がROM 102やRAM 103等と協働しながら、NIC 109の機能を用いることで実現される。
【0099】
取得部224は、稼働状況要求が受信されると、ゲーム装置210の識別名ごとの記憶された終了時刻と当該終了時刻以後の直近の開始時刻との差分から、ゲーム装置210ごとの稼働状況もしくは複数のゲーム装置210a〜210i全体の稼働状況を取得する。
【0100】
すなわち取得部224は、上記稼働状況受信部223が受信した稼働状況要求が供給されると、記憶部222にアクセスし、記憶された開始時刻と終了時刻とに基づいて、稼働状況を取得する。なお、稼働状況を取得する詳細な方法は、後述する。そして、当該取得した稼働状況を、稼働状況応答送信部225へと供給する。このような取得部224は、例えばCPU 101がROM 102やRAM 103等と協働することで実現される。
【0101】
稼働状況応答送信部225は、取得された稼働状況を指定する稼働状況応答を、稼働状況要求を送信した端末装置230へ送信する。
【0102】
すなわち稼働状況応答送信部225は、取得部224が取得した稼働状況を受け取り、当該稼働状況を指定する稼働状況応答を生成し、インターネットを介して端末装置230へと送信する。この稼働状況応答は、稼働状況要求受信部223が受信した稼働状況要求に対する応答であるため、稼働状況応答送信部225は、当該稼働状況要求を送信した端末装置230へと送信する。このような稼働状況応答送信部225は、例えばCPU 101がROM 102やRAM 103等と協働しながら、NIC 109の機能を用いることで実現される。
【0103】
一方で図3Cは、端末装置230の構成概要を示す模式図である。複数の端末装置230a〜230nのそれぞれは、本図に示すように構成される。すなわち、複数の端末装置230a〜230nのそれぞれは、稼働状況要求送信部231、稼働状況応答受信部232、提示部233を備え、インターネットを介してサーバ装置220と接続される。
【0104】
まず、稼働状況要求送信部231は、稼働状況要求をサーバ装置220へ送信する。そして、稼働状況応答受信部232は、サーバ装置220から送信された稼働状況応答を受信する。
【0105】
すなわち、端末装置230のユーザが、離れた場所にあるゲーム装置210の稼働状況を取得したい旨の要求を、当該端末装置230が備えるコントローラ105等により入力すると、稼働状況要求送信部231は、稼働状況要求を生成し、インターネットを介してサーバ装置220へと送信する。そして稼働状況応答受信部232は、当該稼働状況要求に対する応答である稼働状況応答をサーバ装置220から受信し、当該受信した稼働状況応答を提示部233へと供給する。このような稼働状況要求送信部231および稼働状況応答受信部232は、例えばCPU 101がROM 102やRAM 103等と協働しながら、NIC 109の機能を用いることで実現される。
【0106】
提示部233は、受信された稼働状況応答に指定される稼動状況を提示する。
【0107】
すなわち提示部233は、稼働状況応答受信部232が受信した稼働状況応答に指定される稼働状況、すなわちサーバ装置220の記憶部222から取得された稼働状況を、モニタに出力することで、ユーザに提示する。このような提示部233は、例えばCPU 101がROM 102やRAM 103等と協働しながら、画像処理部107の機能を用いることで実現される。
【0108】
図4は、複数のゲーム装置210が備えられたゲームセンターの様子を示す図である。本実施形態に係るゲームシステム200が備える複数のゲーム装置210は、本図に示すようなゲームセンター400内に設置され、当該ゲームセンター400内の様々なプレイヤ401a〜401dがゲームをプレイすることができるように構成される。
【0109】
ゲームセンター400内に設置されたゲーム装置210a〜210iのそれぞれには、あらかじめ提供すべきゲームがインストールされる。ここでは具体的に、4台のゲーム装置210a〜210dは、ゲームAというゲーム(例えば格闘ゲーム)を提供し、3台のゲーム装置210e〜210gは、ゲームBというゲーム(例えばシューティングゲーム)を提供し、2台のゲーム装置210h,210iは、ゲームCというゲーム(例えばクイズゲーム)を提供する。
【0110】
ゲームセンター400内のプレイヤ401a〜401dは、自身がプレイしたいと思うゲームを提供するゲーム装置210のもとでゲームのプレイを開始し、ゲームを楽しむことができる。具体的に本図では、プレイヤ401aはゲーム装置210aにおいて、プレイヤ401bはゲーム装置210cにおいて、プレイヤ401cはゲーム装置210gにおいて、そしてプレイヤ401dはゲーム装置210hにおいて、それぞれのゲーム装置210が提供するゲームをプレイしている様子が示されている。
【0111】
このようなゲームセンター400内の状況を、当該ゲームセンター400とは離れた場所にいるユーザが知りたいと思うような場合がある。例えば、当該ゲームセンター400内ですぐにゲームをプレイできそうか、どのゲームの人気があるか、ゲームの対戦相手はいるか、等といった情報である。
【0112】
一般的に、IDカード等によってプレイヤ401の識別をすることで、どのプレイヤ401がどのゲーム装置210でゲームをプレイしているかを、離れた場所にいるユーザが認識することはできる。そして、当該離れた場所にいるユーザは、当該識別されたプレイヤ401がどのゲーム装置210でいつからいつまでプレイしたのかを追跡することで、ゲームセンター400内のおおよその状況を認識することはできる。
【0113】
しかし、現金やメダルでプレイが可能な多くのゲーム装置210では、プレイヤ401の識別を行わないため、個々のプレイヤ401がどのゲーム装置210でいつからいつまでプレイしたかを判別することはできない。また、IDカード等によってプレイヤ401の識別可能なゲーム装置210においても、プレイヤ401は、プレイを待っていたり、ゲーム装置210間を移動していたり、あるいは休憩していたり等、様々に行動するため、プレイヤ401があるゲーム装置210でゲームのプレイを終了してから次にいずれかのゲーム装置210でゲームのプレイを開始するまでの時間は、必ずしもプレイの待ち時間ともならない。そのため、個々のプレイヤ401のプレイの追跡からは、ゲームセンター400内の状況を的確に推定することは困難な場合が多い。
【0114】
そこで、本実施形態では、個々のプレイヤ401のプレイ状況を追跡するのではなく、ゲーム装置210がいずれのプレイヤ401にも利用されていない時間を利用して、待ち時間等の状況を取得する。
【0115】
具体的に、あるゲーム装置210においてあるプレイヤ401がゲームを終了してから、次のプレイヤ401(前のプレイヤ401と同一の場合もある。)がプレイを開始するまでの時間が極めて短いときは、以下のいずれかの状況である、と推測できる。
(1)当該ゲーム装置210を一人のプレイヤ401が占有してプレイしている。
(2)当該ゲーム装置210をプレイしようと待っているプレイヤ401がおり、プレイの終了後、すぐに次のプレイヤ401がプレイを開始する。
【0116】
従って、あるゲーム装置210におけるあるプレイの終了時刻から、次のプレイの開始時刻までの差分が短い、ということは、そのゲーム装置210が混雑しており、そのゲーム装置210における待ち時間は長い、と推測ができる。逆に、あるゲーム装置210におけるあるプレイの終了時刻から、次のプレイの開始時刻までの差分が長い、ということは、そのゲーム装置210は空いており、そのゲーム装置210でプレイをしようと考えればすぐにプレイが開始できるので、そのゲーム装置210における待ち時間は短い、と推測ができる。このように、あるゲーム装置210における終了時刻から次の開始時刻までの差分の長短と、そのゲーム装置における待ち時間の長短とは、一方が長ければ他方が短い、という逆転した関係になっている。
【0117】
このような特性は、ゲーム装置210単体に限るものではなく、同じゲームを提供しているゲーム装置210群や、同じ施設内に設置されているゲーム装置210群も、同様の特性を有する。本実施形態では、このような特性を利用して、ゲーム装置210やゲーム装置210群の混雑の度合や待ち時間の長短等といった稼働状況を推定する。
【0118】
これを達成するため、ゲームセンター400内に設置されたゲーム装置210a〜210iのそれぞれは、様々なプレイヤ401a〜401dによってゲームがプレイされるごとに、以下のような開始登録要求および終了登録要求を送信する処理を実行し、その開始時刻および終了時刻をサーバ装置220に記憶させる。
【0119】
具体的にはゲーム装置210の開始登録要求送信部211および終了登録要求送信部212が、それぞれ当該ゲーム装置210においてプレイヤ401がゲームを開始したか否か、および、終了したか否かを、当該ゲーム装置210が備えるコントローラ105の入力情報等に基づいて、判断する。そして、ゲームが開始および終了されたと判断すると、当該ゲーム装置210の内部に備えられたリアルタイムクロック等の計時部の機能により、当該ゲームの開始時刻および終了時刻を取得する。
【0120】
図5は、開始登録要求および終了登録要求が送信される様子を示す図である。開始登録要求送信部211および終了登録要求送信部212は、それぞれ取得した開始時刻および終了時刻と、当該ゲーム装置210の識別名と、を指定する開始登録要求501および終了登録要求502を生成して、インターネットを介してサーバ装置220へと送信する。具体的に本図では、ゲーム装置210aから開始登録要求501が送信され、ゲーム装置210bから終了登録要求502が送信され、ゲーム装置210cから開始登録要求501と終了登録要求502が続けて送信される様子が示されている。
【0121】
ここで、開始登録要求501および終了登録要求502とは、サーバ装置220の記憶部222に開始時刻および終了時刻等を記憶させるためのサーバ装置220への要求命令であり、これらのデータをサーバ装置220へ適切に送信するため、ネットワーク通信に適した伝送形式にされたものである。
【0122】
また、ゲーム装置210の識別名とは、ゲームシステム200が備える複数のゲーム装置210a〜210iのそれぞれを識別するための情報であり、各ゲーム装置210にはあらかじめそれぞれ異なる識別名が設定される。当該識別名には、例えばゲーム装置210の製造番号が用いられてもよいし、あるいはMACアドレス等のようなネットワーク上の識別情報が用いられてもよい。ゲームの開始時刻および終了時刻に加え、ゲーム装置210の識別名が指定されることで、サーバ装置220は、複数のゲーム装置210a〜210iのうちどのゲーム装置210においてゲームが開始・終了されたかの情報を記憶することができる。
【0123】
送信された開始登録要求501および終了登録要求502は、本図に示すように、それぞれサーバ装置220へインターネットを介して伝送される。その後、それぞれがサーバ装置220へと到達すると、サーバ装置220の登録要求受信部221が、到達した開始登録要求501および終了登録要求502を、それぞれ受信する。
【0124】
これらを受信したサーバ装置220は、開始登録要求501に指定される開始時刻を、同じく開始登録要求501に指定されるゲーム装置210の識別名に対応付けて、および、終了登録要求502に指定される終了時刻を、同じく終了登録要求502に指定されるゲーム装置210の識別名に対応付けて、サーバ装置220が備える記憶部222に記憶する。すなわちサーバ装置220は、ハードディスク等の記憶装置によって構成される記憶部222を備え、各ゲーム装置210a〜210iにおけるゲームの開始時刻および終了時刻を記憶し、蓄積していく。
【0125】
図6Aは、ゲーム装置210の識別名ごとに記憶された、ゲームの開始時刻および終了時刻の履歴を示す図である。本図に示すように、複数のゲーム装置210a〜210iのそれぞれにおいてゲームが開始され、そして終了されるたびに、その開始時刻および終了時刻が当該ゲーム装置210の識別名に対応付けられて、サーバ装置220の記憶部222に履歴600として記憶される。
【0126】
具体的には本図の履歴600に示すように、記憶部222には、以下のような開始時刻と終了時刻が、ゲーム装置210ごとに記憶されている。
すなわち、ゲーム装置210aでは、当該ゲームが、
(a1)まず、6月3日の10時01分12秒に開始され、その後10時12分54秒に終了され、
(a2)次に、6月3日の10時13分13秒に開始され、その後10時23分21秒に終了され、
(a3)そして、6月3日の10時24分49秒に開始され、その後10時52分01秒に終了され、
(a4)さらに、6月3日の10時52分31秒に開始され、その後11時06分44秒に終了されている。
一方で、ゲーム装置210bでは、当該ゲームが、
(b1)まず、6月3日の10時21分43秒に開始され、その後10時35分33秒に終了され、
(b2)次に、6月3日の10時44分27秒に開始され、その後10時49分16秒に終了され、
(b3)そして、6月3日の11時04分19秒に開始され、その後11時08分29秒に終了され、
(b4)さらに、6月3日の11時19分45秒に開始され、その後未だ終了していない、すなわち引き続きプレイ中である。
さらに、その他のゲーム装置210c〜210iについても、それぞれが提供するゲームが、本図に示すようなそれぞれの時刻に開始され、終了されている。
【0127】
なお、本図ではゲーム装置210の識別名として、便宜上、各ゲーム装置210a〜210iに付された符号を用いているが、実際には、例えばゲーム装置の製造番号等のような、当該識別名として用いられる情報が記憶部222に記憶されることになる。
【0128】
さらに、図6Bは、ゲーム装置210の識別名とそれぞれが提供するゲームとの対応関係を示す図である。サーバ装置220は、その記憶部222に、上記ゲーム装置210の識別名ごとのゲームの開始時刻および終了時刻に加え、本図に示すような各ゲーム装置210が提供するゲームの情報、すなわち、ゲームセンター400内において、4台のゲーム装置210a〜210dはゲームAを提供し、3台のゲーム装置210e〜210gはゲームBを提供し、2台のゲーム装置210h,210iはゲームCを提供する、という情報を、ゲーム装置210の識別名に対応付けた対応関係601として記憶する。後述する稼働状況を、提供するゲームごとにも取得できるようにするためである。
【0129】
このように、本実施形態のゲームシステム300は、インターネットを介して接続された複数のゲーム装置210a〜210iのそれぞれにおけるゲームの開始時刻および終了時刻を、1台のサーバ装置220の記憶部222に集め、蓄積して記憶していく。
【0130】
その後、端末装置230を所有し、ゲームセンター400とは異なる離れた場所にいるユーザが、ゲームをプレイしたいと思い、ゲームセンター400内の様子、すなわち混雑状況等の稼働状況を知りたいと思った場合について、以下説明する。
【0131】
図7は、稼働状況要求が送信される様子を示す図である。本図は例として、ゲームシステム200が備える複数の端末装置230a〜230nのうち、端末装置230bを所有するユーザ701が、ゲームセンター400内に設置されたゲーム装置210a〜210iの稼働状況を取得したいと思った場合を示している。
【0132】
このとき当該ユーザ701は、自己の所有する端末装置230bが備えるコントローラ105等を用いて、ゲームセンター400内の稼働状況を取得したい旨を入力する。すると当該端末装置230bにおいて、稼働状況要求送信部231が、稼働状況要求を生成し、インターネットを介してサーバ装置220へと送信する。
【0133】
ここで、稼働状況要求702とは、サーバ装置220の記憶部222から稼働状況を取得するためのサーバ装置220への要求命令であり、当該要求命令をサーバ装置220へ適切に送信するため、ネットワーク通信に適した伝送形式にされたものである。
【0134】
送信された稼働状況要求702は、本図に示すように、それぞれサーバ装置220へインターネットを介して伝送される。その後、サーバ装置220へと到達すると、サーバ装置220の稼働状況要求受信部223が当該稼働状況要求702を受信する。
【0135】
稼働状況要求702を受信すると、次にサーバ装置220の取得部224が、記憶部222に記憶されたゲームの開始時刻と終了時刻とから、稼働状況を取得する。このとき具体的には以下の図8Aおよび図8Bに示すように、取得部224は、ゲーム装置210の識別名ごとに、記憶された終了時刻と当該終了時刻以後の直近の開始時刻との差分を算出し、当該差分に基づいて、稼働状況を取得する。
【0136】
図8Aは、ゲーム装置210の識別名ごとに記憶された終了時刻とそれ以後の直近の開始時刻との差分が算出される様子を示す図である。本図では、上記図6Aと同様、ゲーム装置210の識別名ごとにゲームの開始時刻と終了時刻が、履歴600として記憶されている。取得部224は、このように記憶されている終了時刻のそれぞれに着目し、当該終了時刻の直近の開始時刻との差分、すなわち、各ゲーム装置210において、ゲームが終了されてから次に再びゲームが開始されるまでの間の時間を算出する。
【0137】
具体的には本図に示すように、ゲーム装置210aにおけるゲームの開始時刻と終了時刻からは、
(a1)1つ目の終了時刻である6月3日の10時12分54秒と、それ以後の直近の開始時刻である10時13分13秒と、の差分として、00分19秒という時間が算出され、
(a2)2つ目の終了時刻である6月3日の10時23分21秒と、それ以後の直近の開始時刻である10時24分49秒と、の差分として、01分28秒という時間が算出され、
(a3)3つ目の終了時刻である6月3日の10時52分01秒と、それ以後の直近の開始時刻である10時52分31秒と、の差分として、00分30秒という時間が算出される。
一方で、ゲーム装置210bにおけるゲームの開始時刻と終了時刻からは、
(b1)1つ目の終了時刻である6月3日の10時35分33秒と、それ以後の直近の開始時刻である10時44分27秒と、の差分として、08分54秒という時間が算出され、
(b2)2つ目の終了時刻である6月3日の10時49分16秒と、それ以後の直近の開始時刻である11時04分19秒と、の差分として、15分03秒という時間が算出され、
(b3)3つ目の終了時刻である6月3日の11時08分29秒と、それ以後の直近の開始時刻である11時19分45秒と、の差分として、11分16秒という時間が算出される。
さらに、その他のゲーム装置210c〜210iについても同様に、それぞれにおけるゲームの開始時刻と終了時刻から、このような差分時間が算出される。
【0138】
そして、図8Bは、算出された差分時間から稼働状況が取得される流れを示す図である。取得部224は、上記のように算出された差分時間について、本図に示すように3通りの平均をとる。そして、当該3通りの平均のそれぞれから、稼働状況を取得する。
【0139】
第1に、取得部224は、算出された差分時間について、ゲーム装置210ごとでの平均をとる。すなわち、差分時間は、1つのゲーム装置210でプレイされたゲームの回数に応じて、1つのゲーム装置についていくつも算出されるが、ここでは取得部224は、ゲーム装置210ごとに差分時間の平均をとり、1つのゲーム装置210について1つの平均値を取得する。
【0140】
第2に、取得部224は、算出された差分時間について、提供するゲームごとでの平均をとる。すなわちここで取得部224は、ゲーム装置210ごとよりもさらに差分時間の平均をとる範囲を拡げ、同じゲームを提供するゲーム装置210については、まとめて1つの平均値を取得する。具体的に取得部224は、記憶部222に記憶されたゲーム装置210と提供するゲームとの対応関係601を参照しながら、ゲームAを提供する4台のゲーム装置210a〜210dについて差分時間の平均値を取得し、ゲームBを提供する3台のゲーム装置210e〜210gについて差分時間の平均値を取得し、ゲームCを提供する2台のゲーム装置210h,210iについて差分時間の平均値を取得する。
【0141】
第3に、取得部224は、算出された差分時間について、ゲームセンター400全体での平均をとる。すなわちここで取得部224は、上記2通りの場合よりもさらに差分時間の平均をとる範囲を拡げ、ゲームセンター400が備える複数のゲーム装置210a〜210iの全体について、1つの平均値を取得する。
【0142】
なおこのとき、これら差分時間についての3通りの平均について、過去どれくらいの期間についてのものにするかはいくつかの可能性がある。例えば、過去1日についての平均をとってもよいし、直前の1時間についての平均をとってもよい。一般的に、長い期間についての平均をとった場合は、平均値の統計的な精度がよいものとなるのに対し、直前の短い期間についての平均をとった場合は、ゲーム装置210a〜210iについての現在の稼働状況をより直接的に表したものとなる。
【0143】
さらにこのとき、上記差分時間についての3通りの平均として、減衰平均、すなわち差分時間ごとに何らかの重みをつけてとった平均、を用いるようにしてもよい。例えば、時間に重みをつけ、新しく算出された差分時間ほど重視されるように平均をとると、ゲーム装置210a〜210iについての現在の稼働状況を重視しつつ、取得部224は、より柔軟な稼働状況の取得が可能となる。
【0144】
そして、取得部224は、これら3通りについて取得された差分時間の平均値のそれぞれから、稼働状況を取得する。すなわち、取得部224は、ゲーム装置210ごとの差分時間の平均値からは、ゲーム装置210ごとの稼働状況を取得し、提供するゲームごとでの差分時間の平均値からは、提供するゲームごとの稼働状況を取得し、ゲームセンター400が備える複数のゲーム装置210a〜210iの全体での差分時間の平均値からは、当該全体での稼働状況を取得する。
【0145】
このとき取得される稼働状況は、差分時間の平均値の大きさに基づいて、いくつかの段階に分けて取得されるのが典型的である。ここでは、図10Aおよび図10Bにおいて後述するように、稼働状況は、稼働度1から稼働度5までの5段階に分けて表されるものとする。すなわち取得部224は、差分時間の平均値の大きさを、あらかじめ定められた第1から第4までの閾値と比較し、5段階の稼働度のうちのいずれに属するのかを判別する。例えば、あまりゲームがプレイされておらず、差分時間の平均値が相対的に大きい場合には、稼働度1や稼働度2といった相対的に低い稼働度が取得される。一方で、ゲームが頻繁にプレイされ、差分時間の平均値が相対的に小さい場合には、稼働度5や稼働度4といった相対的に高い稼働度が取得される。
【0146】
取得部224が稼働状況を取得すると、次にサーバ装置220の稼働状況応答送信部225が、以下のような稼働状況応答を送信する処理を実行する。
【0147】
図9は、稼働状況応答が送信される様子を示す図である。サーバ装置220の稼働状況応答送信部225は、取得された稼働状況を指定する稼働状況応答901を生成し、稼働状況要求702を送信した端末装置230bへと送信する。取得した稼働状況を、端末装置230bのユーザ701に提示するためである。
【0148】
ここで稼働状況応答901とは、稼働状況要求702に対する応答であり、稼働状況の取得を要求した端末装置230へ、当該要求に従って取得された稼働状況のデータを適切に送信するため、ネットワーク通信に適した伝送形式にされたものである。
【0149】
送信された稼働状況応答901は、稼働状況を要求したユーザ701が有する端末装置230bへインターネットを介して伝送され、その後端末装置230bへと到達すると、端末装置230bの稼働状況応答受信部232が当該稼働状況応答901を受信する。
【0150】
稼働状況応答901を受信すると、次に端末装置230bの提示部233が、受信された稼働状況応答901に指定される稼働状況を、ユーザ701に提示する。具体的に、以下の図10Aおよび図10Bを参照して説明する。
【0151】
図10Aは、複数のゲーム装置210についての稼働状況が提示される様子を示す図である。本図に示すように、提示部233は、受信された稼働状況応答901に指定される稼働状況を、端末装置230bが備えるモニタ1001に、画像処理部107等を介して表示することで、ユーザ701へと提示する。
【0152】
具体的に本図では、提示部233は、ゲームA、ゲームB、ゲームCといったゲームごとでの稼働状況と、ゲームセンター400全体での稼働状況をモニタ1001に表示している。すなわち、提示部233は
(1)ゲームAを提供する4台のゲーム装置210a〜210d全体についての稼働状況、
(2)ゲームBを提供する3台のゲーム装置210e〜210g全体についての稼働状況、
(3)ゲームCを提供する2台のゲーム装置210h,210i全体についての稼働状況、および、
(4)ゲームセンター400内に設置されたこれら9台のゲーム装置210a〜210i全体についての稼働状況、
という4個の稼働状況をモニタ1001に表示している。
【0153】
このとき表示される稼働状況は、上述したように、取得部224によって稼働度1から稼働度5までの5段階に分けられて取得されており、当該取得された稼働度に基づいて、星印1個から星印5個までの5段階に分けられて、表示される。
【0154】
具体的に本図では、ゲームAは星印4個で、ゲームBは星印1個で、ゲームCは星印2個で、それぞれ稼働状況が表されている。すなわち、ユーザ701は、ゲームAは比較的頻繁にプレイされ、混雑している一方で、ゲームBやゲームCはあまりプレイされておらず、混雑していないということを、当該モニタ1001に表示された稼働状況から認識することができる。すなわち、ユーザ701は、ゲームAは人気があり、プレイするには待ち時間が比較的長そうであるということ、および、ゲームBやゲームCはあまり人気がなく、プレイするには待ち時間はあまりなさそうであるということを、認識できる。
【0155】
さらに本図では、ゲームセンター400全体の稼働状況は、星印2個で表されている。すなわち、ユーザ701は、ゲームセンター400全体としては、あまり頻繁にはゲームがプレイされておらず、ゲームセンター400内のプレイヤ401の数があまり多くなく、混雑していないということを、当該モニタ1001に表示された稼働状況から認識することができる。
【0156】
さらに、これらゲームごと、および、ゲームセンター400全体での稼働状況に加え、提示部233は、ゲーム装置210ごとの稼働状況についても、ユーザ701へ提示する。具体的に、端末装置230bのユーザ701が、当該端末装置230bが備える操作ボタン等を用いて、モニタ1001内のゲームAの項目を選択し、ゲームAについてのゲーム装置210ごとの稼働状況を表示させた場合について説明する。
【0157】
図10Bは、ゲーム装置210ごとの稼働状況が提示される様子を示す図である。本図に示すように、ゲームAを提供する4台のゲーム装置210a〜210dのそれぞれについての稼働状況は、上記図10Aと同様、星印1個から星印5個までの5段階に分けられて、モニタ1001に表示される。
【0158】
具体的に本図では、ゲーム装置210aやゲーム装置210cは、それぞれ稼働状況が星印5個と4個で表されている。そのため、ユーザ701は、これらが比較的頻繁にプレイされ、混雑しているということを認識することができる。一方、ゲーム装置210bやゲーム装置210dは、それぞれ稼働状況が星印2個と1個で表されている。そのため、ユーザ701は、これらがあまりプレイされておらず、混雑していないということを認識することができる。そのため、ユーザ701は、ゲーム装置210bやゲーム装置210dでなら、ゲームAを比較的短い待ち時間でプレイすることができそうである、ということを認識できる。また、ユーザ701は、ゲーム装置210aやゲーム装置210cでは、誰かがプレイをしている可能性が高く、すぐにはプレイできなさそうである、ということを認識できる。
一方で、当該ゲームAが、例えば対戦型格闘ゲームのように複数のプレイヤ401が対戦するゲームであった場合には、ゲーム装置210aやゲーム装置210cで誰かがプレイをしている可能性が高いということは、対戦相手となるプレイヤ401がいそうであるということである。ユーザ701は、空いているゲーム装置210bやゲーム装置210dで、当該対戦相手のプレイヤ401と対戦ができそうだということを、当該モニタ1001に表示された稼働状況から推測することができる。
【0159】
このような構成によって、ユーザ701は、ゲームセンター400内のゲーム装置210a〜210iについての稼働状況を、ゲームごとやゲームセンター400全体について、あるいは個々のゲーム装置210ごとに、得ることができる。その結果、ユーザ701は、ゲームセンター400とは離れた場所にいても、当該稼働状況をもとに、プレイするまでの待ち時間の推測や、プレイの対戦相手や協力相手がいそうか等の推測をすることができる。
【0160】
図11A〜図11Cは、本実施形態のゲームシステム200に係る処理の流れを示すフローチャートである。ここまで説明してきた本実施形態において実現される処理の流れまとめて、以下に説明する。
【0161】
まず図11Aは、ゲーム装置210の処理の流れを示すフローチャートである。ゲームセンター400内に設置された複数のゲーム装置210a〜210iのそれぞれは、本図に示されるような流れで処理を実行する。
【0162】
ゲーム装置210の処理が開始されると、各種初期化処理を行った後、まずゲーム装置210は、ゲームが開始されたか否かを判定する(ステップS111)。すなわちゲーム装置210は、ゲーム装置210が備えるコントローラ105等によりプレイヤ401からの各種入力処理を受け付け、ゲーム装置210が提供するゲームのプレイ開始の入力を受け付けたか否かを判定する。ゲームが開始されないと(ステップS111;NO)、ゲーム装置210の処理はステップS111に留まり、ゲームが開始されるまで待機する。
【0163】
ゲームが開始されると(ステップS111;YES)、次にゲーム装置210の開始登録要求送信部211が、当該ゲーム装置210の識別名と当該ゲームの開始時刻とを指定する開始登録要求501を生成し、当該開始登録要求501をサーバ装置220へと送信する(ステップS112)。当該ゲーム装置210においてプレイされたゲームの開始時刻を、サーバ装置220に登録するためである。
【0164】
開始登録要求501を送信すると、次にゲーム装置210は、開始されたゲームを進行させる(ステップS113)。すなわち、ゲーム装置210は、当該ゲーム装置210が提供する、例えば格闘ゲームやシューティングゲーム、クイズゲーム等のゲームを、プレイヤ401のプレイに応じ、適宜ゲーム画像をモニタに表示させ、楽曲をスピーカから出力する等によって、進行させる。
【0165】
その後、ゲーム装置210は、進行中のゲームが終了したか否かを判定する(ステップS114)。終了していなければ(ステップS114;NO)、ゲーム装置210の処理は再びステップS113へと戻り、さらにゲームを進行させる。
【0166】
最終的にゲームが終了すると(ステップS114;YES)、今度はゲーム装置210の終了登録要求送信部212が、当該ゲーム装置210の識別名と当該ゲームの終了時刻とを指定する終了登録要求502を生成し、当該終了登録要求502をサーバ装置220へと送信する(ステップS115)。当該ゲーム装置210においてプレイされたゲームの終了時刻を、サーバ装置220に登録するためである。
【0167】
その後、ゲーム装置210の処理は、ステップS111へと戻る。すなわち、ゲーム装置210は、ゲームが開始されたか否かを判定する処理を行い、ゲームが開始されるまで待機する。そして、ゲームが開始されると、上記ステップS112〜S115までの処理を実行し、当該ゲームの開始時刻と終了時刻をサーバ装置220へ送信し続ける。
【0168】
一方で図11Bは、サーバ装置220の処理の流れを示すフローチャートである。上記のような処理を行う複数のゲーム装置210a〜210iとネットワークを介して接続されたサーバ装置220は、本図に示されるような流れで処理を実行する。
【0169】
サーバ装置220の処理が開始されると、各種初期化処理を行った後、まずサーバ装置220の登録要求受信部221が、複数のゲーム装置210a〜210iのいずれかから送信された開始登録要求501または終了登録要求502を受信したか否かを判定する(ステップS121)。すなわち、複数のゲーム装置210a〜210iのそれぞれは、それぞれにおいてプレイされたゲームの開始時刻と終了時刻をサーバ装置220へと送信するが、ここでサーバ装置220の登録要求受信部221は、そのうちいずれかのゲーム装置210からの開始登録要求501または終了登録要求502を受信したか否かを判定する。
【0170】
開始登録要求501または終了登録要求502を受信すると(ステップS121;YES)、サーバ装置220は、当該受信した開始登録要求501または終了登録要求502に指定されるゲーム装置210の識別名に対応付けて、開始時刻または終了時刻を、記憶部222に記憶する(ステップS122)。すなわち記憶部222には、複数のゲーム装置210a〜210iのうち、どのゲーム装置210においていつゲームが開始・終了されたか、という情報が蓄積して記憶されていく。
【0171】
その後、サーバ装置220の処理は、ステップS121へと戻る。すなわち、引き続き複数のゲーム装置210a〜210iのいずれかから開始登録要求501または終了登録要求502を受信したか否かを判定する。そして、これらを受信する限り、ゲーム装置210の識別名に対応付けて、開始時刻または終了時刻を記憶する処理を実行する。
【0172】
一方、開始登録要求501または終了登録要求502を受信していない場合は(ステップS121;NO)、サーバ装置220の稼働状況要求受信部223が、端末装置230a〜230nのいずれかから送信された稼働状況要求702を受信したか否かを判定する(ステップS123)。すなわち、端末装置230a〜230nのそれぞれは、複数のゲーム装置210a〜210iの稼働状況を取得するため、稼働状況要求702をサーバ装置220へと送信するが、ここでサーバ装置220の稼働状況要求受信部223は、そのうちいずれかの端末装置230からの稼働状況要求702を受信したか否かを判定する。
【0173】
稼働状況要求702を受信すると(ステップS123;YES)、サーバ装置220の取得部224が、稼働状況を取得する(ステップS124)。具体的には、ゲーム装置210の識別名ごとに記憶部222に記憶された終了時刻と当該終了時刻以後の直近の開始時刻との差分から、ゲーム装置210が提供するゲームごと、ゲームセンター400全体、そして個々のゲーム装置210ごと、のそれぞれについて、稼働状況を取得する。
【0174】
稼働状況を取得すると、次にサーバ装置220の稼働状況応答送信部225が、当該取得された稼働状況を指定する稼働状況応答901を生成し、稼働状況要求702を送信した端末装置230へ、当該稼働状況応答901を送信する(ステップS125)。稼働状況の取得を要求した端末装置230へ、取得した稼働状況を提供するためである。
【0175】
その後、サーバ装置220の処理は、ステップS121へと戻る。一方、稼働状況要求702を受信しなかった場合もまた(ステップS125;NO)、サーバ装置220の処理は、ステップS121へと戻る。すなわち、引き続き開始登録要求501や終了登録要求502、そして稼働状況要求702の受信の有無を判定し、これらを受信する限り、開始時刻と終了時刻の記憶、そして稼働状況の取得等といった対応する処理を実行し続ける。
【0176】
さらに図11Cは、端末装置230の処理の流れを示すフローチャートである。ゲームシステム200が備える端末装置230a〜230nのそれぞれは、本図に示されるような流れで処理を実行する。
【0177】
端末装置230の処理が開始されると、各種初期化処理を行った後、まず端末装置230は、稼働状況を取得するか否かを判定する(ステップS131)。すなわち端末装置230は、端末装置230が備えるコントローラ105等によりユーザ701からの各種入力処理を受け付け、ユーザ701から、複数のゲーム装置210a〜210iについての稼働状況を取得する旨の要求を受け付けたか否かを判定する。当該取得する旨の要求がない場合(ステップS131;NO)、端末装置230の処理はステップS131に留まり、取得する旨の要求がなされるまで待機する。
【0178】
稼働状況を取得する旨の要求がなされると(ステップS131;YES)、次に端末装置230の稼働状況要求送信部231が、稼働状況要求702をサーバ装置220へと送信する(ステップS132)。ゲーム装置210a〜210iについての稼働状況を、サーバ装置220から取得するためである。
【0179】
稼働状況要求702を送信すると、次に端末装置230の稼働状況応答受信部232が、サーバ装置220から稼働状況応答901を受信したか否かを判定する(ステップS133)。ここで稼働状況応答901は、稼働状況要求702に対するサーバ装置220からの応答である。稼働状況応答901を受信していない場合は(ステップS133;NO)、端末装置230の処理はステップS131にとどまり、稼働状況応答901を受信するまで待機する。稼働状況応答901を受信できないと、ユーザ701に提示する稼働状況の取得ができないからである。
【0180】
稼働状況応答901を受信すると、次に端末装置230の提示部233が、受信した稼働状況応答901に指定される稼働状況を提示する(ステップS134)。すなわち、ここで提示部233は、上記図10Aや図10Bのように、ゲームごとの稼働状況やゲームセンター400全体についての稼働状況、そして個々のゲーム装置210ごとの稼働状況を、端末装置230のモニタ1001に表示することで、ユーザ701に提示する。
【0181】
その後、端末装置230の処理は、ステップS131へと戻る。すなわち、端末装置230は、複数のゲーム装置210a〜210iについての稼働状況を取得するか否かを判定する処理を行い、取得する旨の要求がなされるまで待機する。そして、取得する旨の要求がなされると、上記ステップS132〜S134までの処理を実行し、サーバ装置220から稼働状況を取得し、ユーザ701に提示する処理を実行する。
【0182】
このような構成によって、本実施形態に係るゲームシステム200は、ゲームセンター400内の複数のゲーム装置210a〜210iについて、ゲームが終了されてから再び開始されるまでの時間間隔、すなわちゲーム装置210がいずれのプレイヤ401にも利用されていない時間から稼働状況を取得し、端末装置230のユーザ701へ提示する。その結果、ユーザ701は、ゲームセンター400とは離れた場所にいても、当該稼働状況をもとに、プレイするまでの待ち時間の推測や、プレイの対戦相手や協力相手がいそうか等の推測をすることができる。
【0183】
(他の実施形態)
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されず、種々の変形および応用が可能である。また、上述した実施形態の各構成要素を自由に組み合わせることも可能である。
【0184】
例えば、上記実施形態では、サーバ装置220の記憶部222に記憶されるゲームの開始時刻および終了時刻は、当該ゲームがプレイされたゲーム装置210が設定した。しかしこれに限らず、サーバ装置220が設定するようにしてもよい。
【0185】
具体的には、サーバ装置220の登録要求受信部221が開始登録要求501を受信した時刻、そして終了登録要求502を受信した時刻を、それぞれゲームの開始時刻および終了時刻としてもよい。すなわち、サーバ装置220は、その内部にリアルタイムクロック等の計時部を備え、当該計時部の機能により、開始登録要求501および終了登録要求502を受信した時刻を、記憶部222に記憶されるゲームの開始時刻および終了時刻として設定してもよい。
【0186】
このようにサーバ装置220が設定したゲームの開始時刻および終了時刻は、ゲーム装置210における真のゲームの開始時刻および終了時刻に比べ、ネットワークを介した送受信の時間だけ遅延が生じうるものになる。しかし、上述したように稼働状況はこれらの差分に基づいて取得されるため、送受信による遅延が概ね一定であれば、取得される稼働状況に大きな違いはないことが想定される。一方で、送受信される開始登録要求501および終了登録要求502には、それぞれゲームの開始時刻および終了時刻の情報が指定される必要がない。そのため、送受信されるデータ量をなるべく抑制することができる。また、複数のゲーム装置210a〜210iが、それぞれ個別にリアルタイムクロック等の計時部を備える必要がなく、サーバ装置220が一括して時間を管理すればよいため、複数のゲーム装置210a〜210iがそれぞれ開始時刻および終了時刻を設定する場合に比べ、より平易な構成で本発明のゲームシステム200を実現することができる。
【0187】
また、上記実施形態では、サーバ装置220の取得部224は、稼働状況を取得する際、ゲーム装置210の識別名ごとの記憶された終了時刻と当該終了時刻以後の直近の開始時刻との差分についての、平均、もしくは、減衰平均を算出し、稼働状況を取得した。さらにこれに加え、取得部224は、当該差分時間についての分散を算出し、稼働状況として用いるようにしてもよい。
【0188】
図12は、取得部224が取得した差分時間の分散を用いて、ゲーム装置210ごとの稼働状況が提示される様子を示す図である。本図は、上記図10Bと同様、ゲームAを提供する4台のゲーム装置210a〜210dのそれぞれについての稼働状況が、星印1個から星印5個までの5段階に分けられて、モニタ1001に表示される様子を示している。
【0189】
このとき本図では、端末装置230bの提示部233は、取得された差分時間の分散の情報をさらに用い、星印に斜線を付した態様で、稼働状況をモニタ1001に表示する。すなわち、提示部233は、差分時間の平均値だけでなく、その平均をとられた複数の差分時間がどの程度の幅で異なる値をもっているかの情報まで加味して、稼働状況を表示する。
【0190】
具体的に本図では、ゲーム装置210aは、稼働状況が星印2個から星印5個までの幅で表されている。すなわち、ゲーム装置210aは、あるときは頻繁にプレイされているときもあれば、一方であまりプレイされていないときもある。これを見たユーザ701は、当該ゲーム装置210aでは、すぐにゲームをプレイできかもしれないし、そうでないかもしれない、という情報を得ることができる。
【0191】
一方でゲーム装置210bは、稼働状況が星印4個から星印5個までの幅で表されている。すなわち、ゲーム装置210bは、概ね継続して頻繁にプレイされている状況にある。すなわち、ゲーム装置210bには、誰か一人のプレイヤ401が続けてプレイしている可能性が高いことが、分散を用いないときよりも高い信頼度で得られる。このとき、当該ゲームAが、例えば対戦型格闘ゲームのように複数のプレイヤ401が対戦するゲームであった場合には、ユーザ701は、ゲームの対戦相手となるプレイヤ401がいそうであるということを、推測することができる。
【0192】
また、ゲーム装置210cは、稼働状況が星印1個から星印3個までの幅で表され、ゲーム装置210dは、稼働状況が星印2個から星印3個までの幅で表されている。すなわち、ゲーム装置210cやゲーム装置210dは、ときどきプレイされるが、総じてあまり頻繁にはプレイされていない状況にある。これを見たユーザ701は、当該ゲーム装置210c,210dでは、ほとんど待ち時間なく、すぐにでもゲームをプレイできそうだ、という情報を得ることができる。
【0193】
このように、算出された差分時間について分散の情報も用い、稼働状況に幅をもたせて提示することで、本発明のゲームシステム200は、信頼度等の情報を付加して、ゲーム装置210の稼働状況を端末装置230のユーザ701に提示することができる。
【産業上の利用可能性】
【0194】
以上説明したように、本発明によれば、ゲーム装置の稼働状況をユーザへ効果的に伝えるのに好適なゲーム装置、ゲーム装置の制御方法、ならびに、プログラムを提供することができる。
【符号の説明】
【0195】
100 情報処理装置
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 インターフェース
105 コントローラ
106 外部メモリ
107 画像処理部
108 DVD−ROMドライブ
109 NIC
110 音声処理部
200 ゲームシステム
210(210a〜210i) ゲーム装置
211 開始登録要求送信部
212 終了登録要求送信部
220 サーバ装置
221 登録要求受信部
222 記憶部
223 稼働状況要求受信部
224 取得部
225 稼働状況応答送信部
230(230a〜230n) 端末装置
231 稼働状況要求送信部
232 稼働状況応答受信部
233 提示部
400 ゲームセンター
401(401a〜401d) プレイヤ
501 開始登録要求
502 終了登録要求
600 (開始時刻と終了時刻の)履歴
601 (ゲーム装置と提供するゲームとの)対応関係
701 ユーザ
702 稼働状況要求
901 稼働状況応答
1001 モニタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のゲーム装置と、サーバ装置と、端末装置と、を備えるゲームシステムであって、
(a)前記複数のゲーム装置のそれぞれは、
当該ゲーム装置においてゲームが開始されると、当該ゲーム装置の識別名を指定する開始登録要求を前記サーバ装置へ送信する開始登録要求送信部、
当該ゲーム装置においてゲームが終了されると、当該ゲーム装置の識別名を指定する終了登録要求を前記サーバ装置へ送信する終了登録要求送信部
を備え、
(b)前記サーバ装置は、
前記ゲーム装置から送信された開始登録要求および終了登録要求を受信する登録要求受信部、
前記受信された開始登録要求に対するゲームの開始時刻を、当該開始登録要求に指定されるゲーム装置の識別名に対応付けて、および、前記受信された終了登録要求に対するゲームの終了時刻を、当該終了登録要求に指定されるゲーム装置の識別名に対応付けて、それぞれ記憶する記憶部
を備え、
(c)前記端末装置は、
稼働状況要求を前記サーバ装置へ送信する稼働状況要求送信部
を備え、
(d)前記サーバ装置は、
前記端末装置から送信された稼働状況要求を受信する稼働状況要求受信部、
前記稼働状況要求が受信されると、前記ゲーム装置の識別名ごとの前記記憶された終了時刻と当該終了時刻以後の直近の開始時刻との差分から、前記ゲーム装置ごとの稼働状況もしくは前記複数のゲーム装置全体の稼働状況を取得する取得部、
前記取得された稼働状況を指定する稼働状況応答を、前記稼働状況要求を送信した端末装置へ送信する稼働状況応答送信部
をさらに備え、
(e)前記端末装置は、
前記サーバ装置から送信された稼働状況応答を受信する稼働状況応答受信部、
前記受信された稼働状況応答に指定される稼動状況を提示する提示部
をさらに備える
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のゲームシステムであって、
前記開始登録要求に対するゲームの開始時刻は、当該開始登録要求を送信したゲーム装置が設定し、
前記終了登録要求に対するゲームの終了時刻は、当該終了登録要求を送信したゲーム装置が設定する
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項3】
請求項1に記載のゲームシステムであって、
前記開始登録要求に対するゲームの開始時刻は、前記登録要求受信部が当該開始登録要求を受信した時刻であり、
前記終了登録要求に対するゲームの終了時刻は、前記登録要求受信部が当該終了登録要求を受信した時刻である
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載のゲームシステムであって、
前記取得部は、前記ゲーム装置の識別名ごとに前記差分の平均、減衰平均、もしくは、分散を取得し、当該取得された平均、減衰平均、もしくは、分散に基づいて、稼働状況を取得する
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項に記載のゲームシステムであって、
前記取得部は、前記複数のゲーム装置全体についての前記差分の平均、減衰平均、もしくは、分散を取得し、当該取得された平均、減衰平均、もしくは、分散に基づいて、稼働状況を取得する
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項6】
ゲーム装置と、サーバ装置と、端末装置と、を備えるゲームシステムであって、
(a)前記ゲーム装置は、
当該ゲーム装置においてゲームが開始されると、開始登録要求を前記サーバ装置へ送信する開始登録要求送信部、
当該ゲーム装置においてゲームが終了されると、終了登録要求を前記サーバ装置へ送信する終了登録要求送信部
を備え、
(b)前記サーバ装置は、
前記ゲーム装置から送信された開始登録要求および終了登録要求を受信する登録要求受信部、
前記受信された開始登録要求に対するゲームの開始時刻、および、前記受信された終了登録要求に対するゲームの終了時刻を、それぞれ記憶する記憶部
を備え、
(c)前記端末装置は、
稼働状況要求を前記サーバ装置へ送信する稼働状況要求送信部
を備え、
(d)前記サーバ装置は、
前記端末装置から送信された稼働状況要求を受信する稼働状況要求受信部、
前記稼働状況要求が受信されると、前記記憶された終了時刻と当該終了時刻以後の直近の開始時刻との差分から、前記ゲーム装置の稼働状況を取得する取得部、
前記取得された稼働状況を指定する稼働状況応答を、前記稼働状況要求を送信した端末装置へ送信する稼働状況応答送信部
をさらに備え、
(e)前記端末装置は、
前記サーバ装置から送信された稼働状況応答を受信する稼働状況応答受信部、
前記受信された稼働状況応答に指定される稼動状況を提示する提示部
をさらに備える
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項7】
複数のゲーム装置と、サーバ装置と、端末装置と、を備えるゲームシステムが実行する制御方法であって、当該複数のゲーム装置のそれぞれは、開始登録要求送信部、終了登録要求送信部を備え、当該サーバ装置は、登録要求受信部、記憶部、稼働状況要求受信部、取得部、稼働状況応答送信部を備え、当該端末装置は、稼働状況要求送信部、稼働状況応答受信部、提示部を備え、
前記制御方法は、
(a)前記複数のゲーム装置のそれぞれにおいて、
前記開始登録要求送信部が、当該ゲーム装置においてゲームが開始されると、当該ゲーム装置の識別名を指定する開始登録要求を前記サーバ装置へ送信する開始登録要求送信工程、
前記終了登録要求送信部が、当該ゲーム装置においてゲームが終了されると、当該ゲーム装置の識別名を指定する終了登録要求を前記サーバ装置へ送信する終了登録要求送信工程
を備え、
(b)前記サーバ装置において、
前記登録要求受信部が、前記ゲーム装置から送信された開始登録要求および終了登録要求を受信する登録要求受信工程、
前記記憶部に、前記受信された開始登録要求に対するゲームの開始時刻を、当該開始登録要求に指定されるゲーム装置の識別名に対応付けて、および、前記受信された終了登録要求に対するゲームの終了時刻を、当該終了登録要求に指定されるゲーム装置の識別名に対応付けて、それぞれ記憶させる記憶工程
を備え、
(c)前記端末装置において、
前記稼働状況要求送信部が、稼働状況要求を前記サーバ装置へ送信する稼働状況要求送信工程
を備え、
(d)前記サーバ装置において、
前記稼働状況要求受信部が、前記端末装置から送信された稼働状況要求を受信する稼働状況要求受信工程、
前記取得部が、前記稼働状況要求が受信されると、前記ゲーム装置の識別名ごとの前記記憶された終了時刻と当該終了時刻以後の直近の開始時刻との差分から、前記ゲーム装置ごとの稼働状況もしくは前記複数のゲーム装置全体の稼働状況を取得する取得工程、
前記稼働状況応答送信部が、前記取得された稼働状況を指定する稼働状況応答を、前記稼働状況要求を送信した端末装置へ送信する稼働状況応答送信工程
をさらに備え、
(e)前記端末装置において、
前記稼働状況応答受信部が、前記サーバ装置から送信された稼働状況応答を受信する稼働状況応答受信工程、
前記提示部が、前記受信された稼働状況応答に指定される稼動状況を提示する提示工程
をさらに備える
ことを特徴とする制御方法。
【請求項8】
複数のゲーム装置用コンピュータのそれぞれをゲーム装置として機能させるゲーム装置用プログラムと、サーバ装置用コンピュータをサーバ装置として機能させるサーバ装置用プログラムと、端末装置用コンピュータを端末装置として機能させる端末装置用プログラムと、を備えるプログラムであって、
(a)前記ゲーム装置用プログラムは、前記複数のゲーム装置用コンピュータのそれぞれを、
当該ゲーム装置用コンピュータにおいてゲームが開始されると、当該ゲーム装置用コンピュータの識別名を指定する開始登録要求を前記サーバ装置用コンピュータへ送信する開始登録要求送信部、
当該ゲーム装置用コンピュータにおいてゲームが終了されると、当該ゲーム装置用コンピュータの識別名を指定する終了登録要求を前記サーバ装置用コンピュータへ送信する終了登録要求送信部
として機能させ、
(b)前記サーバ装置用プログラムは、前記サーバ装置用コンピュータを、
前記ゲーム装置用コンピュータから送信された開始登録要求および終了登録要求を受信する登録要求受信部、
前記受信された開始登録要求に対するゲームの開始時刻を、当該開始登録要求に指定されるゲーム装置用コンピュータの識別名に対応付けて、および、前記受信された終了登録要求に対するゲームの終了時刻を、当該終了登録要求に指定されるゲーム装置用コンピュータの識別名に対応付けて、それぞれ記憶する記憶部
として機能させ、
(c)前記端末装置用プログラムは、前記端末装置用コンピュータを、
稼働状況要求を前記サーバ装置用コンピュータへ送信する稼働状況要求送信部
として機能させ、
(d)前記サーバ装置用プログラムは、前記サーバ装置用コンピュータを、
前記端末装置用コンピュータから送信された稼働状況要求を受信する稼働状況要求受信部、
前記稼働状況要求が受信されると、前記ゲーム装置用コンピュータの識別名ごとの前記記憶された終了時刻と当該終了時刻以後の直近の開始時刻との差分から、前記ゲーム装置用コンピュータごとの稼働状況もしくは前記複数のゲーム装置用コンピュータ全体の稼働状況を取得する取得部、
前記取得された稼働状況を指定する稼働状況応答を、前記稼働状況要求を送信した端末装置用コンピュータへ送信する稼働状況応答送信部
としてさらに機能させ、
(e)前記端末装置用プログラムは、前記端末装置用コンピュータを、
前記サーバ装置用コンピュータから送信された稼働状況応答を受信する稼働状況応答受信部、
前記受信された稼働状況応答に指定される稼動状況を提示する提示部
としてさらに機能させる
ことを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【図11A】
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【図11B】
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【図11C】
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【図12】
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【公開番号】特開2013−5906(P2013−5906A)
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−140124(P2011−140124)
【出願日】平成23年6月24日(2011.6.24)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】