説明

ゲームプログラム、ゲーム装置、ゲームシステム及びゲーム処理方法

【課題】複数のプレイヤが同一のゲームを一緒にプレイすることのできる新規なゲームプログラム、ゲーム装置、ゲームシステム及びゲーム処理方法を提供すること。
【解決手段】メインプレイヤは、モニタに表示されるモニタ用ゲーム画像を見ながら、コントローラを操作する。サブプレイヤは、端末装置のLCDに表示される端末用ゲーム画像を見ながら、端末装置を操作する。LCDには、メインプレイヤが見ているモニタ用ゲーム画像と実質的に同じゲーム画像が表示される。サブプレイヤは、端末装置のLCDの画面上に設けられたタッチパネルにタッチすることによって、タッチ位置に対応するゲーム世界内の位置に、種々のイベントを発生させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームプログラム、ゲーム装置、ゲームシステム及びゲーム処理方法に関し、特に、複数のプレイヤが同一のゲームを一緒にプレイすることのできるゲームプログラム、ゲーム装置、ゲームシステム及びゲーム処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
非特許文献1には、或るプレイヤ(メインプレイヤ)がプレイヤキャラクタを操作してゲームをプレイしている間、別のプレイヤ(サブプレイヤ)がメインプレイヤを補助することが可能なゲームが開示されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】「スーパーマリオギャラクシー 取扱説明書」,任天堂株式会社,2007年11月1日,p.8−9
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
非特許文献1に記載のゲームでは、メインプレイヤとサブプレイヤは同一の画面を見ながら、それぞれの操作(メインプレイヤはプレイヤキャラクタの操作、サブプレイヤはメインプレイヤを補助するための操作)を行う必要があった。
【0005】
本発明は、複数のプレイヤが同一のゲームを一緒にプレイすることのできる新規なゲームプログラム、ゲーム装置、ゲームシステム及びゲーム処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的は、例えば以下のような構成により達成される。
【0007】
第1の構成例は、タッチパネルを備える可搬型表示装置からの入力、および少なくとも一つの入力装置からの入力に応じてゲーム処理を行うゲーム装置のコンピュータを、第1入力受付手段、第2入力受付手段、ゲーム処理手段、画像生成手段、第1表示制御手段、および第2表示制御手段として機能させるゲームプログラムである。
【0008】
上記第1入力受付手段は、上記タッチパネルからの入力を受け付ける。上記第2入力受付手段は、上記入力装置からの入力を受け付ける。上記ゲーム処理手段は、上記第1入力受付手段によって受け付けた上記タッチパネルからの入力および上記第2入力受付手段によって受け付けた上記入力装置からの入力に基づいて所定のゲーム処理を行う。上記画像生成手段は、上記ゲーム処理手段によるゲーム処理結果に応じて、同一のゲーム世界における第1ゲーム画像および第2ゲーム画像を生成する。上記第1表示制御手段は、上記画像生成手段によって生成された上記第1ゲーム画像を上記可搬型表示装置へ出力する。上記第2表示制御手段は、上記画像生成手段によって生成された上記第2ゲーム画像を上記可搬型表示装置とは異なる表示装置へ出力する。さらに、上記ゲーム処理手段は、上記タッチパネルにより指示された上記第2ゲーム画像上の位置に対応する上記ゲーム世界内の位置に、所定のイベントを発生させる。
【0009】
なお、上記所定のイベントは、上記入力手段からの入力に基づいて行われるゲームの進行を補助するイベントを含んでいてもよい。
【0010】
また、上記所定のイベントは、上記入力手段からの入力に基づいて行われるゲームの進行を邪魔するイベントを含んでいてもよい。
【0011】
また、上記ゲーム処理手段は、上記入力装置からの入力に基づいて上記ゲーム世界内の所定のオブジェクトを移動させてもよい。
【0012】
また、上記ゲーム世界には、上記可搬型表示装置からの入力に基づいて移動されるオブジェクトが存在しなくてもよい。
【0013】
また、上記ゲーム処理によって進行されるゲームは、上記可搬型表示装置からの入力が無くても目的達成可能なゲームであってもよい。
【0014】
また、上記入力手段からの入力は、上記ゲーム処理によって進行されるゲームの成否に直接的に影響し、上記可搬型表示装置からの入力は、上記ゲーム処理によって進行されるゲームの成否に直接的には影響しなくてもよい。
【0015】
また、上記第1ゲーム画像と上記第2ゲーム画像が、実質的に同一のゲーム画像であってもよい。
【0016】
また、上記ゲーム世界における特定のオブジェクトの表示態様が、上記第1ゲーム画像と上記第2ゲーム画像とで異なっていてもよい。
【0017】
また、上記第1ゲーム画像における上記特定のオブジェクトの表示態様は、上記第2ゲーム画像における上記特定のオブジェクトの表示態様よりもプレイヤにとって有利な表示態様であってもよい。
【0018】
また、上記第1ゲーム画像と上記第2ゲーム画像が、同一のゲーム世界の同一の範囲を示すゲーム画像であってもよい。
【0019】
また、上記第1ゲーム画像と上記第2ゲーム画像が、上記ゲーム世界を同一方向から見たゲーム画像であってもよい。
【0020】
また、上記画像生成手段は、上記第1ゲーム画像のスクロールに連動してスクロールする上記第2ゲーム画像を生成してもよい。
【0021】
また、上記第1表示制御手段は、上記第1ゲーム画像を無線送信により上記可搬型表示装置へ出力してもよい。
【0022】
また、上記第1表示制御手段は、上記第1ゲーム画像を圧縮して上記可搬型表示装置へ出力してもよい。
【0023】
また、上記可搬型表示装置には上記タッチパネルとは異なる入力部が設けられてもよい。そして、上記第1入力受付手段は、上記タッチパネルからの入力に加えて上記入力部からの入力も受け付けてもよい。
【0024】
また、上記ゲームプログラムは、上記可搬型表示装置からの信号に基づいて変位量を決定する変位量決定手段として上記コンピュータをさらに機能させてもよい。そして、上記画像生成手段は、上記変位量決定手段によって決定された上記変位量に応じて、上記第2ゲーム画像に表示される上記ゲーム世界の範囲に対する上記第1ゲーム画像に表示される上記ゲーム世界の範囲の相対位置を変更してもよい。
【0025】
また、上記変位量決定手段は、上記可搬型表示装置からの信号に基づいて当該可搬型表示装置の動きを検出し、当該可搬型表示装置の動きに応じて上記変位量を決定してもよい。
【0026】
第2の構成例は、タッチパネルを備える可搬型表示装置からの入力、および少なくとも一つの入力装置からの入力に応じてゲーム処理を行うゲーム装置である。当該ゲーム装置は、第1入力受付手段、第2入力受付手段、ゲーム処理手段、画像生成手段、第1表示制御手段、および第2表示制御手段を備える。
【0027】
第3の構成例は、タッチパネルを備える可搬型表示装置からの入力、および少なくとも一つの入力装置からの入力に応じてゲーム処理を行うゲームシステムである。当該ゲームシステムは、第1入力受付手段、第2入力受付手段、ゲーム処理手段、画像生成手段、第1表示制御手段、および第2表示制御手段を備える。
【0028】
第4の構成例は、タッチパネルを備える可搬型表示装置からの入力、および少なくとも一つの入力装置からの入力に応じてゲーム処理を行うゲーム処理方法である。当該ゲーム処理方法は、第1入力受付ステップ、第2入力受付ステップ、ゲーム処理ステップ、画像生成ステップ、第1表示制御ステップ、および第2表示制御ステップを備える。
【0029】
上記第1入力受付ステップでは、上記タッチパネルからの入力を受け付ける。上記第2入力受付ステップでは、上記入力装置からの入力を受け付ける。上記ゲーム処理ステップでは、上記第1入力受付ステップにおいて受け付けられた上記タッチパネルからの入力および上記第2入力受付ステップによって受け付けられた上記入力装置からの入力に基づいて所定のゲーム処理を行う。上記画像生成ステップでは、上記ゲーム処理ステップにおけるゲーム処理結果に応じて、同一のゲーム世界における第1ゲーム画像および第2ゲーム画像を生成する。上記第1表示制御ステップでは、上記画像生成ステップにおいて生成された上記第1ゲーム画像を上記可搬型表示装置へ出力する。上記第2表示制御ステップでは、上記画像生成ステップによって生成された上記第2ゲーム画像を上記可搬型表示装置とは異なる表示装置へ出力する。さらに、上記ゲーム処理ステップでは、上記タッチパネルにより指示された上記第2ゲーム画像上の位置に対応する上記ゲーム世界内の位置に、所定のイベントを発生させる。
【発明の効果】
【0030】
本発明によれば、複数のプレイヤが同一のゲームを一緒にプレイすることのできる新規なゲームプログラム、ゲーム装置、ゲームシステム及びゲーム処理方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の一実施形態に係るゲームシステム1の一例を示す外観図
【図2】図1のゲーム装置本体5の一例を示す機能ブロック図
【図3】図1の端末装置6の外観構成の一例を示す図
【図4】ユーザが端末装置6を把持した様子の一例を示す図
【図5】図3の端末装置6の内部構成の一例を示すブロック図
【図6】ゲーム世界を示す図
【図7】モニタ2に表示されるモニタ用ゲーム画像の一例
【図8】LCD61に表示される端末用ゲーム画像の一例
【図9】LCD61に表示される端末用ゲーム画像の一例
【図10】モニタ2に表示されるモニタ用ゲーム画像の一例
【図11】モニタ2に表示されるモニタ用ゲーム画像の一例
【図12】モニタ2に表示されるモニタ用ゲーム画像の一例
【図13】LCD61に表示される端末用ゲーム画像の一例
【図14】モニタ2に表示されるモニタ用ゲーム画像の一例
【図15】LCD61に表示される端末用ゲーム画像の一例
【図16】モニタ用ゲーム画像に表示されるゲーム世界の表示範囲に対する、端末用ゲーム画像に表示されるゲーム世界の表示範囲の相対位置を示す図
【図17】モニタ2に表示されるモニタ用ゲーム画像の一例
【図18】LCD61に表示される端末用ゲーム画像の一例
【図19】外部メインメモリ12のメモリマップ
【図20】ゲームプログラムD1に基づくゲーム処理の流れを示すフローチャート
【図21】イベント発生処理の流れを示すフローチャート
【図22】表示範囲更新処理の流れを示すフローチャート
【図23】LCD61に表示される端末用ゲーム画像の一例
【発明を実施するための形態】
【0032】
図1を参照して、本発明の一実施形態に係るゲームシステムについて説明する。
【0033】
図1において、ゲームシステム1は、表示手段の一例である家庭用テレビジョン受像機(以下、モニタと記載する)2と、モニタ2に接続コードを介して接続する据置型のゲーム装置3とから構成される。モニタ2は、スピーカ2aを備える。また、ゲーム装置3は、光ディスク4と、ゲーム装置本体5と、端末装置6と、コントローラ7a〜7d(以下、特にこれらのコントローラ7a〜7dを区別して説明する必要が無い場合には、単にコントローラ7と記す)とを含む。
【0034】
光ディスク4には、ゲーム装置本体5において実行されるための情報処理プログラム(典型的にはゲームプログラム)が記憶されている。
【0035】
モニタ2は、ゲーム装置本体5から出力されるゲーム画像を表示する。モニタ2はスピーカ2aを有しており、スピーカ2aは、ゲーム装置本体5から出力されるゲーム音声を出力する。
【0036】
ゲーム装置本体5は、光ディスク4に記憶されたゲームプログラム等に基づいてゲーム処理等を実行する。
【0037】
コントローラ7には、複数の操作部(操作ボタン)が設けられている。そして、コントローラ7は、操作部に対する入力状態(各操作ボタンが押下されたか否か)を示す操作データ(コントローラ操作データ)を例えばBluetooth(登録商標)の技術を用いてゲーム装置本体5に送信する。
【0038】
また、コントローラ7には、モニタ2の表示画面近傍(図1では画面の上側)に設けられた2つのLEDモジュール(以下、マーカと記載する)8Lおよび8Rを有するマーカ8を撮像するための撮像部と、当該撮像部によって撮像された画像内におけるマーカの位置を算出する撮像情報演算部が設けられている。撮像情報演算部によって算出されたマーカの位置は、マーカ座標データとしてゲーム装置本体5に送信される。ゲーム装置本体5では、当該マーカ座標データに基づいて、コントローラ7の動きや位置や姿勢等を算出することができる。
【0039】
さらに、コントローラ7には、加速度センサおよびジャイロセンサが設けられている。加速度センサによって検出された加速度を示す加速度データと、ジャイロセンサによって検出された角速度を示す角速度データは、ゲーム装置本体5に送信される。ゲーム装置本体5では、当該加速度データおよび/または角速度データに基づいて、コントローラ7の向きや動きを算出することができる。
【0040】
端末装置6は、ユーザが把持可能な程度の大きさであり、ユーザは端末装置6を手に持って動かしたり、あるいは、端末装置6を自由な位置に配置したりして使用することが可能な可搬型の装置である。詳細な構成は後述するが、端末装置6は、表示手段であるLCD(Liquid Crystal Display:液晶表示装置)61、および入力手段(後述するタッチパネル62やジャイロセンサ604等)を備える。端末装置6とゲーム装置本体5とは無線(有線であってもよい)によって通信可能である。端末装置6は、ゲーム装置本体5で生成された画像(例えばゲーム画像)のデータをゲーム装置本体5から受信し、当該データが示す画像をLCD61に表示する。なお、本実施形態では表示装置としてLCDを用いているが、端末装置6は、例えばEL(Electro Luminescence:電界発光)を利用した表示装置等、他の任意の表示装置を有していてもよい。また、端末装置6は、ゲーム装置本体5へ、自機に対して行われた操作の内容を表す操作データを送信する。
【0041】
次に、図2を参照して、ゲーム装置本体5の内部構成について説明する。図2は、ゲーム装置本体5の構成の一例を示すブロック図である。ゲーム装置本体5は、CPU(Central Processing Unit)10、システムLSI(Large Scale Integration)11、外部メインメモリ12、ROM/RTC(Read Only Memory/Real Time Clock)13、ディスクドライブ14、およびAV−IC(Audio Video−Integrated Circuit)15等を有する。
【0042】
システムLSI11には、CPU10の他、外部メインメモリ12、ROM/RTC13、ディスクドライブ14、およびAV−IC15が接続される。揮発性の外部メインメモリ12は、CPU10のワーク領域やバッファ領域として用いられる。ROM/RTC13は、ゲーム装置本体5の起動用のプログラムが組み込まれるROM(いわゆるブートROM)と、時間をカウントするクロック回路(RTC)とを有する。ディスクドライブ14は、光ディスク4からプログラムデータやテクスチャデータ等を読み出し、後述する内部メインメモリ35または外部メインメモリ12に読み出したデータを書き込む。
【0043】
システムLSI11には、入出力プロセッサ(I/Oプロセッサ)31、GPU(Graphics Processor Unit)32、DSP(Digital Signal Processor)33、VRAM(Video RAM)34、および内部メインメモリ35が設けられる。
【0044】
GPU32は、CPU10からのグラフィクスコマンド(作画命令)に従って画像を生成する。なお、本実施形態においては、ゲーム装置本体5は、モニタ2に表示するゲーム画像と、端末装置6に表示するゲーム画像との両方を生成することがある。以下では、モニタ2に表示されるゲーム画像を「モニタ用ゲーム画像」と呼び、端末装置6に表示されるゲーム画像を「端末用ゲーム画像」と呼ぶことがある。
【0045】
DSP33は、オーディオプロセッサとして機能し、内部メインメモリ35や外部メインメモリ12に記憶されるサウンドデータや音波形(音色)データを用いて、音声データを生成する。なお、本実施形態においては、ゲーム音声についてもゲーム画像と同様、モニタ2のスピーカ2aから出力するゲーム音声と、端末装置6のスピーカから出力するゲーム音声との両方が生成されることがある。以下では、モニタ2から出力されるゲーム音声を「モニタ用ゲーム音声」と呼び、端末装置6から出力されるゲーム音声を「端末用ゲーム音声」と呼ぶことがある。
【0046】
上記のようにゲーム装置本体5において生成される画像および音声のうち、モニタ2に出力される画像データおよび音声のデータは、AV−IC15によって読み出される。AV−IC15は、AVコネクタ16を介して、読み出した画像データをモニタ2に出力するとともに、読み出した音声データをモニタ2に内蔵されるスピーカ2aに出力する。これによって、モニタ2に画像が表示されるとともにスピーカ2aから音が出力される。
【0047】
また、ゲーム装置本体5において生成される画像および音声のうち、端末装置6に出力される画像データおよび音声のデータは、入出力プロセッサ31等によって端末装置6へ送信される。入出力プロセッサ31等による端末装置6へのデータの送信については後述する。
【0048】
入出力プロセッサ31は、それに接続される構成要素との間でデータの送受信を実行したり、外部装置からのデータのダウンロードを実行したりする。入出力プロセッサ31は、フラッシュメモリ17、ネットワーク通信モジュール18、コントローラ通信モジュール19、拡張コネクタ20、メモリカード用コネクタ21、コーデックLSI27に接続される。コーデックLSI27は端末通信モジュール28に接続される。
【0049】
ゲーム装置本体5は、インターネット等のネットワークに接続して外部情報処理装置(例えば他のゲーム装置や、各種サーバ等)と通信を行うことが可能である。すなわち、入出力プロセッサ31は、ネットワーク通信モジュール18およびアンテナ22を介してネットワークに接続し、ネットワークに接続される外部情報処理装置と通信することができる。フラッシュメモリ17には、ゲーム装置本体5と外部情報処理装置との間で送受信されるデータの他、ゲーム装置本体5を利用してプレイしたゲームのセーブデータ(処理の結果データまたは途中データ)が記憶されてもよい。また、フラッシュメモリ17には、ゲームプログラム等のプログラムが記憶されてもよい。
【0050】
また、ゲーム装置本体5は、コントローラ7からの操作データを受信することが可能である。すなわち、入出力プロセッサ31は、アンテナ23およびコントローラ通信モジュール19を介して、コントローラ7から送信される操作データ等を受信し、内部メインメモリ35または外部メインメモリ12のバッファ領域に記憶(一時記憶)する。
【0051】
また、ゲーム装置本体5は、端末装置6との間で画像や音声等のデータを送受信することが可能である。入出力プロセッサ31は、GPU32が生成したゲーム画像(端末用ゲーム画像)のデータをコーデックLSI27へ出力する。コーデックLSI27は、入出力プロセッサ31からの画像データに対して所定の圧縮処理を行う。端末通信モジュール28は、端末装置6との間で無線通信を行う。したがって、コーデックLSI27によって圧縮された画像データは、端末通信モジュール28によってアンテナ29を介して端末装置6へ送信される。なお、本実施形態では、ゲーム装置本体5から端末装置6へ送信される画像データはゲームに用いるものであり、ゲームにおいては表示される画像に遅延が生じるとゲームの操作性に悪影響が出る。そのため、ゲーム装置本体5から端末装置6への画像データの送信に関しては、できるだけ遅延が生じないようにすることが好ましい。したがって、本実施形態では、コーデックLSI27は、例えばH.264規格といった高効率の圧縮技術を用いて画像データを圧縮する。なお、それ以外の圧縮技術を用いてもよいし、通信速度が十分である場合には無圧縮で画像データを送信する構成であってもよい。また、端末通信モジュール28は、例えばWi−Fiの認証を受けた通信モジュールであり、例えばIEEE802.11n規格で採用されるMIMO(Multiple Input Multiple Output)の技術を用いて端末装置6との間の無線通信を高速に行うようにしてもよいし、他の通信方式を用いてもよい。
【0052】
また、ゲーム装置本体5は、画像データの他、音声データを端末装置6へ送信する。すなわち、入出力プロセッサ31は、DSP33が生成した音声データ(端末用ゲーム音声)を、コーデックLSI27を介して端末通信モジュール28へ出力する。コーデックLSI27は、音声データに対しても画像データと同様に圧縮処理を行う。音声データに対する圧縮の方式は、どのような方式であってもよいが、圧縮率が高く、音声の劣化が少ない方式が好ましい。また、他の実施形態においては、音声データは圧縮されずに送信されてもよい。端末通信モジュール28は、圧縮された画像データおよび音声データを、アンテナ29を介して端末装置6へ送信する。
【0053】
さらに、ゲーム装置本体5は、上記画像データおよび音声データの他に、必要に応じて各種の制御データを端末装置6へ送信する。制御データは、端末装置6が備える構成要素に対する制御指示を表すデータであり、例えばマーカ部(図5に示すマーカ部65)の点灯を制御する指示や、カメラ(図5に示すカメラ66)の撮像を制御する指示等を表す。入出力プロセッサ31は、CPU10の指示に応じて制御データを端末装置6へ送信する。
【0054】
また、ゲーム装置本体5は、端末装置6から各種データを受信可能である。詳細は後述するが、本実施形態では、端末装置6は、操作データ、画像データ、および音声データを送信する。端末装置6から送信される各データは、アンテナ29を介して端末通信モジュール28によって受信される。ここで、端末装置6からの画像データおよび音声データは、ゲーム装置本体5から端末装置6への画像データおよび音声データと同様の圧縮処理が施されている。したがって、これら画像データおよび音声データについては、端末通信モジュール28からコーデックLSI27に送られ、コーデックLSI27によって伸張処理が施されて入出力プロセッサ31に出力される。操作データは、端末通信モジュール28で受信された後、コーデックLSI27を介して入出力プロセッサ31に出力される。入出力プロセッサ31は、端末装置6から受信したデータを、内部メインメモリ35または外部メインメモリ12のバッファ領域に記憶(一時記憶)する。
【0055】
また、ゲーム装置本体5は、拡張コネクタ20やメモリカード用コネクタ21を介して、他の機器や外部記憶媒体に接続することが可能である。
【0056】
ゲーム装置本体5(例えば、前部主面)には、電源ボタン24、リセットボタン25、光ディスク4を脱着する投入口、およびゲーム装置本体5の投入口から光ディスク4を取り出すイジェクトボタン26等が設けられている。
【0057】
なお、他の実施形態においては、ゲーム装置本体5が備える各構成要素のうちでいくつかの構成要素は、ゲーム装置本体5とは別体の拡張機器として構成されてもよい。このとき、拡張機器は、例えば拡張コネクタ20を介してゲーム装置本体5と接続されるようにしてもよい。具体的には、拡張機器は、例えばコーデックLSI27、端末通信モジュール28、およびアンテナ29の各構成要素を備えており、拡張コネクタ20に対して着脱可能であってもよい。これによれば、上記各構成要素を備えていないゲーム装置本体に対して上記拡張機器を接続することによって、当該ゲーム装置本体を端末装置6と通信可能な構成とすることができる。
【0058】
次に、図3〜図5を参照して、端末装置6の構成について説明する。なお、図3は、端末装置6の外観構成の一例を示す図である。図3の(a)部は端末装置6の正面図であり、(b)部は上面図であり、(c)部は右側面図であり、(d)部は下面図である。図4は、ユーザが端末装置6を把持した様子の一例を示す図である。
【0059】
図3に示されるように、端末装置6は、大略的には横長の長方形の板状形状であるハウジング60を備える。ハウジング60は、ユーザが把持することができる程度の大きさである。
【0060】
端末装置6は、ハウジング60の表面にLCD61を有する。LCD61は、ハウジング60の表面の中央付近に設けられる。したがって、ユーザは、図4に示すようにLCD61の両側部分のハウジング60を持つことによって、LCD61の画面を見ながら端末装置6を持って動かすことができる。
【0061】
図3の(a)部に示すように、端末装置6は、操作手段として、LCD61の画面上にタッチパネル62を有する。本実施形態では、タッチパネル62は、抵抗膜方式のタッチパネルである。ただし、タッチパネル62は、抵抗膜方式に限らず、例えば静電容量方式等、任意の方式のタッチパネルを用いることができる。また、タッチパネル62は、シングルタッチ方式でもよいし、マルチタッチ方式であってもよい。本実施形態では、タッチパネル62として、LCD61の解像度と同解像度(検出精度)のものを利用する。ただし、必ずしもタッチパネル62の解像度とLCD61の解像度とが一致している必要はない。このように、端末装置6がタッチパネル62を備えているため、ユーザは、端末装置6を動かしながらタッチパネル62を操作することができる。つまり、ユーザは、LCD61の画面を動かしつつ、その画面に対して直接(タッチパネル62によって)入力を行うことができる。
【0062】
図3に示すように、端末装置6は、操作手段として、2つのアナログスティック63Aおよび63Bと、複数の操作ボタン64A〜64Lとを備えている。各アナログスティック63Aおよび63Bは、方向を指示するデバイスである。各アナログスティック63Aおよび63Bは、ユーザの指で操作されるスティック部がハウジング60の表面に対して任意の方向(上下左右および斜め方向の任意の角度)にスライドまたは傾倒することができるように構成されている。
【0063】
各操作ボタン64A〜64Lには、ゲームプログラムに応じた機能が適宜割り当てられる。例えば、十字ボタン64Aおよび操作ボタン64E〜64Hは、方向指示操作や選択操作等に用いられてもよいし、各操作ボタン64B〜64Eは、決定操作やキャンセル操作等に用いられてもよい。
【0064】
図3の(a)部に示すように、端末装置6は、マーカ65Aおよびマーカ65Bからなるマーカ部(図5に示すマーカ部65)をハウジング60の表面に備えている。マーカ65Aおよびマーカ65Bは、それぞれ1以上の赤外LEDで構成される。マーカ部65は、上述したマーカ8と同様、マーカ部65に対するコントローラ7の動き等をゲーム装置本体5が算出するために用いられる。また、ゲーム装置本体5は、マーカ部65が備える各赤外LEDの点灯を制御することが可能である。
【0065】
端末装置6は、カメラ66を備えている。カメラ66は、ハウジング60の表面に設けられる。したがって、カメラ66は、端末装置6を持っているユーザの顔を撮像することができ、一例としてLCD61を見ながらゲームを行っている状態におけるユーザを撮像することができる。
【0066】
なお、端末装置6は、音声入力手段であるマイク(図5に示すマイク609)を備えている。マイク609は、マイクロフォン用孔60bの内側となるハウジング60内部に設けられる。マイク609は、ユーザの音声等、端末装置6の周囲の音を検出する。
【0067】
端末装置6は、スピーカ(図5に示すスピーカ607)を備えている。スピーカ607の出力音は、ハウジング60の下側側面に設けられたスピーカ孔60aから出力される。
【0068】
また、端末装置6は、他の装置を端末装置6に接続するための拡張コネクタ67を備えている。
【0069】
なお、図3に示した端末装置6に関して、各操作ボタンやハウジング60の形状や、各構成要素の数および設置位置等は単なる一例に過ぎず、他の形状、数、および設置位置であってもよい。
【0070】
次に、図5を参照して、端末装置6の内部構成について説明する。図5は、端末装置6の内部構成の一例を示すブロック図である。図5に示すように、端末装置6は、図3に示した構成の他、タッチパネルコントローラ601、磁気センサ602、加速度センサ603、ジャイロセンサ604、ユーザインタフェースコントローラ(UIコントローラ)605、コーデックLSI606、スピーカ607、サウンドIC608、マイク609、無線モジュール610、アンテナ611、赤外線通信モジュール612、フラッシュメモリ613、電源IC614、電池615、およびバイブレータ619を備える。これらの電子部品は、電子回路基板上に実装されてハウジング60内に収納される。
【0071】
UIコントローラ605は、各種の入出力部に対するデータの入出力を制御するための回路である。UIコントローラ605は、タッチパネルコントローラ601、アナログスティック63(アナログスティック63Aおよび63B)、操作ボタン64(各操作ボタン64A〜64L)、マーカ部65、磁気センサ602、加速度センサ603、ジャイロセンサ604、およびバイブレータ619に接続される。また、UIコントローラ605は、コーデックLSI606と拡張コネクタ67とに接続される。また、UIコントローラ605には電源IC614が接続され、UIコントローラ605を介して各部に電力が供給される。電源IC614には内蔵の電池615が接続され、電力が供給される。また、電源IC614には、コネクタ等を介して外部電源から電力を取得可能な充電器616またはケーブルを接続することが可能であり、端末装置6は、充電器616またはケーブルを用いて外部電源からの電力供給と充電とを行うことができる。
【0072】
タッチパネルコントローラ601は、タッチパネル62に接続され、タッチパネル62の制御を行う回路である。タッチパネルコントローラ601は、タッチパネル62からの信号に基づいて所定の形式のタッチ位置データを生成してUIコントローラ605へ出力する。タッチ位置データは、タッチパネル62の入力面において入力が行われた位置の座標を表す。なお、タッチパネルコントローラ601は、タッチパネル62からの信号の読み込み、および、タッチ位置データの生成を所定時間に1回の割合で行う。また、UIコントローラ605からタッチパネルコントローラ601へは、各種の制御指示が出力される。
【0073】
アナログスティック63は、スティック部がスライドした(または傾倒した)方向および量を表すスティックデータをUIコントローラ605へ出力する。また、操作ボタン64は、各操作ボタン64A〜64Lに対する入力状況(押下されたか否か)を表す操作ボタンデータをUIコントローラ605へ出力する。
【0074】
磁気センサ602は、磁界の大きさおよび方向を検知することで方位を検出する。検出された方位を示す方位データは、UIコントローラ605へ出力される。また、UIコントローラ605から磁気センサ602へは、磁気センサ602に対する制御指示が出力される。磁気センサ602に関しては、MI(磁気インピーダンス)素子、フラックスゲートセンサ、ホール素子、GMR(巨大磁気抵抗)素子、TMR(トンネル磁気抵抗)素子、あるいはAMR(異方性磁気抵抗)素子等を用いたセンサがあるが、方位を検出することができればどのようなものが用いられてもよい。
【0075】
加速度センサ603は、ハウジング60の内部に設けられ、3軸(図3の(a)部に示すxyz軸)方向に沿った直線加速度の大きさを検出する。検出された加速度を表す加速度データはUIコントローラ605へ出力される。また、UIコントローラ605から加速度センサ603へは、加速度センサ603に対する制御指示が出力される。
【0076】
ジャイロセンサ604は、ハウジング60の内部に設けられ、上記x軸、y軸、およびz軸の3軸周りの角速度をそれぞれ検出する。検出された角速度を表す角速度データは、UIコントローラ605へ出力される。また、UIコントローラ605からジャイロセンサ604へは、ジャイロセンサ604に対する制御指示が出力される。
【0077】
バイブレータ619は、例えば振動モータやソレノイドであり、UIコントローラ605からバイブレータ619へ出力される制御指示に応じて、バイブレータ619が作動することによって端末装置6に振動が発生する。
【0078】
UIコントローラ605は、上記の各構成要素から受け取ったタッチ位置データ、スティックデータ、操作ボタンデータ、方位データ、加速度データ、および角速度データを含む操作データ(以下、端末操作データと称す)をコーデックLSI606に出力する。
【0079】
コーデックLSI606は、ゲーム装置本体5へ送信するデータに対する圧縮処理、およびゲーム装置本体5から送信されたデータに対する伸張処理を行う回路である。コーデックLSI606には、LCD61、カメラ66、サウンドIC608、無線モジュール610、フラッシュメモリ613、および赤外線通信モジュール612が接続される。また、コーデックLSI606は、CPU617と内部メモリ618とを含む。例えば、端末装置6は、ゲーム処理自体を行わない構成であるが、端末装置6の管理や通信のための最小限のプログラムを実行する必要がある。一例として、電源投入時にフラッシュメモリ613に格納されたプログラムを内部メモリ618に読み出してCPU617が実行することで、端末装置6が起動する。また、内部メモリ618の一部の領域は、LCD61のためのVRAMとして使用される。
【0080】
カメラ66は、ゲーム装置本体5からの指示に従って画像を撮像し、撮像した画像データをコーデックLSI606へ出力する。また、コーデックLSI606からカメラ66へは、画像の撮像指示等、カメラ66に対する制御指示が出力される。なお、カメラ66は、動画の撮影も可能である。すなわち、カメラ66は、繰り返し撮像を行って画像データをコーデックLSI606へ繰り返し出力することも可能である。
【0081】
サウンドIC608は、スピーカ607およびマイク609への音声データの入出力を制御する回路である。
【0082】
コーデックLSI606は、カメラ66からの画像データ、マイク609からの音声データ、およびUIコントローラ605からの端末操作データを、無線モジュール610を介してゲーム装置本体5へ送信する。本実施形態では、コーデックLSI606は、画像データおよび音声データに対して、コーデックLSI27と同様の圧縮処理を行う。圧縮された画像データおよび音声データと、端末操作データとは、送信データとして無線モジュール610に出力される。無線モジュール610にはアンテナ611が接続されており、無線モジュール610はアンテナ611を介してゲーム装置本体5へ上記送信データを送信する。無線モジュール610は、ゲーム装置本体5の端末通信モジュール28と同様の機能を有している。すなわち、無線モジュール610は、例えばIEEE802.11nの規格に準拠した方式により、無線LANに接続する機能を有する。
【0083】
以上のように、端末装置6からゲーム装置本体5へ送信される送信データには、端末操作データ、画像データ、および音声データが含まれる。なお、拡張コネクタ67を介して端末装置6に他の装置が接続される場合には、当該他の装置から受け取ったデータが上記送信データにさらに含まれていてもよい。また、赤外線通信モジュール612は、他の装置との間で例えばIRDAの規格に従った赤外線通信を行う。コーデックLSI606は、赤外線通信によって受信したデータを、必要に応じて上記送信データに含めてゲーム装置本体5へ送信してもよい。
【0084】
また、上述のように、ゲーム装置本体5から端末装置6へは、圧縮された画像データおよび音声データが送信される。これらのデータは、アンテナ611および無線モジュール610を介してコーデックLSI606で受信される。コーデックLSI606は、受信した画像データおよび音声データを伸張する。伸張された画像データは、LCD61へ出力され、当該画像データに応じた画像がLCD61に表示される。また、伸張された音声データは、サウンドIC608へ出力され、当該音声データに応じた音がスピーカ607から出力される。
【0085】
また、ゲーム装置本体5から受信されるデータに制御データが含まれる場合、コーデックLSI606およびUIコントローラ605は、制御データに従った制御指示を各部に行う。上述のように、制御データは、端末装置6が備える各構成要素(本実施形態では、カメラ66、タッチパネルコントローラ601、マーカ部65、各センサ602〜604、バイブレータ619、および赤外線通信モジュール612)に対する制御指示を表すデータである。本実施形態では、制御データが表す制御指示としては、上記各構成要素を動作させたり、動作を休止(停止)させたりする指示が考えられる。すなわち、ゲームで使用しない構成要素については電力消費を抑えるために休止させてもよく、その場合、端末装置6からゲーム装置本体5へ送信される送信データには、休止した構成要素からのデータが含まれないようにする。
【0086】
次に、図6〜図18を参照して、本実施形態のゲームシステムにおいて実行されるゲームの一例を説明する。
【0087】
このゲームの目的は、プレイヤがコントローラ7を操作して、図6に示すようなゲーム世界(2次元の仮想空間)においてプレイヤキャラクタをゴール地点まで到達させることである。
【0088】
図6に示すように、ゲーム世界には、例えば、プレイヤキャラクタP1、敵キャラクタE1、通常ブロックNB、アイテムブロックIB等が存在している。
【0089】
プレイヤキャラクタP1は、プレイヤによって操作されるキャラクタである。敵キャラクタE1は、所定のアルゴリズムに基づいてコンピュータによって制御される。
【0090】
通常ブロックNBは、プレイヤキャラクタP1の足場として利用できる。プレイヤキャラクタP1は、通常ブロックNBを下から叩くことによって、通常ブロックNBを破壊することができる。
【0091】
アイテムブロックIBは、見た目は通常ブロックNBと同じであるが、その中に何らかのアイテム(プレイヤキャラクタP1を一定時間だけ無敵状態にするアイテムなど)が隠されているブロックである。プレイヤキャラクタP1がアイテムブロックIBを下から叩くことによって、当該アイテムブロックIBの中に隠されていたアイテムが出現する。
【0092】
このゲームでは、1人以上のプレイヤ(メインプレイヤ)がそれぞれのコントローラ7を用いてそれぞれのプレイヤキャラクタを操作して遊んでいるときに、別のプレイヤ(サブプレイヤ)が端末装置6を用いてゲーム世界に各種のイベントを発生させて、メインプレイヤを補助することが可能である。以下、サブプレイヤによる端末装置6を用いた補助操作について具体的に説明する。
【0093】
図7は、或るプレイヤ(以下、プレイヤAと称す)がコントローラ7aを用いてプレイヤキャラクタP1を操作して遊んでいるときにモニタ2に表示されるモニタ用ゲーム画像の一例を示している。メインプレイヤは、モニタ2に表示されるモニタ用ゲーム画像を見ながら、コントローラ7を操作する。
【0094】
図8は、モニタ2に図7のモニタ用ゲーム画像が表示されている時点と同じ時点において端末装置6のLCD61に表示されている端末用ゲーム画像を示している。サブプレイヤは、LCD61に表示される端末用ゲーム画像を見ながら、端末装置6を操作する。
【0095】
図7と図8とを見比べれば明らかなように、LCD61には、メインプレイヤが見ているモニタ用ゲーム画像と実質的に同じゲーム画像が表示される。すなわち、モニタ用ゲーム画像と端末用ゲーム画像には同一のゲーム世界を同一方向から見た画像が表示されており、モニタ用ゲーム画像に表示されるゲーム世界の表示範囲と、端末用ゲーム画像に表示されるゲーム世界の表示範囲も、ほぼ同じである。
【0096】
なお、図7のモニタ用ゲーム画像と図8の端末用ゲーム画像とが異なる点は、モニタ用ゲーム画像においてはアイテムブロックIBに隠されているアイテムが非表示であるのに対して、端末用ゲーム画像においてはアイテムブロックIBに隠されているアイテムが表示されている点である。その結果、メインプレイヤにとっては、どのアイテムがどのブロックに隠されているかは、ブロックを下から叩いてみるまで分からないが、サブプレイヤにとっては、どのアイテムがどのブロックに隠されているかが予め分かる。また、端末用ゲーム画像には、隠し通路(モニタ用ゲーム画像上では見えない通路)を示す矢印HPが表示されている。
【0097】
サブプレイヤは、端末装置6のタッチパネル62にタッチすることによって、タッチ位置に対応するゲーム世界内の位置に、種々のイベントを発生させることができる。例えば、タッチ位置に対応するゲーム世界内の位置に何も存在しない場合には、その位置に新たな通常ブロックNBを出現させることができる。なお、他の実施形態では、通常ブロックNBとは異なるブロックを出現させてもよい。また、タッチ位置に対応するゲーム世界内の位置に敵キャラクタが存在する場合には、その敵キャラクタの動きを停止させることができる。また、タッチ位置に対応するゲーム世界内の位置に通常ブロックNBが存在する場合には、その通常ブロックNBを破壊することができる。
【0098】
例えば、サブプレイヤは、アイテムボックスIBに隠されているアイテムをプレイヤキャラクタP1が入手できるようにするために、図9に示すように、アイテムボックスIBの下方の何も無い所をタッチして、そこに新たな通常ブロックNBを出現させることができる。サブプレイヤがゲーム世界に新たな通常ブロックNBを出現させると、図10に示すように、メインプレイヤが見ているモニタ用ゲーム画像にも、その通常ブロックNBが出現することになる。その結果、メインプレイヤは、図11に示すように、その通常ブロックNBを足場として利用して、アイテムブロックIBに隠されたアイテムを出現させることができる。
【0099】
図12は、図11の状態からプレイヤキャラクタP1がゴール地点に向かって少し前進したときのモニタ用ゲーム画像を示している。プレイヤキャラクタP1がゴール地点に向かって前進した結果、モニタ2に表示されるゲーム世界がスクロールしていることが分かる。そして、図13は、モニタ2に図12のモニタ用ゲーム画像が表示されている時点と同じ時点において端末装置6のLCD61に表示されている端末用ゲーム画像を示している。
【0100】
図12および図13では、プレイヤキャラクタP1に敵キャラクタE2が近づきつつある。ここで、サブプレイヤがメインプレイヤを補助するために、図13に示すように敵キャラクタE2をタッチすると、図14に示すように敵キャラクタE2の動きが停止する。
【0101】
なお、サブプレイヤは、メインプレイヤを補助するのではなく、逆に、メインプレイヤの邪魔をすることも可能である。例えば、サブプレイヤは、図15に示すような位置に新たな通常ブロックNBを出現させることによって、プレイヤキャラクタP1が左方向へ逃げるのを邪魔することができる。
【0102】
このように、このゲームでは、サブプレイヤはLCD61に表示されているゲーム世界の所望の位置をタッチして、当該タッチ位置に所定のイベントを発生させることによって、メインプレイヤによるゲームの進行を補助したり邪魔したりすることができる。
【0103】
なお、図7〜図15に示したように、端末用ゲーム画像に表示されるゲーム世界の表示範囲は、モニタ用ゲーム画像に表示されるゲーム世界の表示範囲と基本的には同一であるが、これらの表示範囲をずらすことも可能である。
【0104】
例えば、図16に示すように、端末用ゲーム画像に表示されるゲーム世界の表示範囲を、モニタ用ゲーム画像に表示されるゲーム世界の表示範囲よりもPrだけ前方(すなわちゴール地点に向かう方向)に設定してもよい。そうすることによって、LCD61には、モニタ2に表示されている範囲(図17参照)よりも少し前方の範囲(図18参照)が表示されるため、サブプレイヤが、メインプレイヤよりも先回りして、足場となる通常ブロックNBを設置しておく等の補助が可能となる。
【0105】
なお、本実施形態では、サブプレイヤは、端末装置6を左右方向に動かすことによって、モニタ用ゲーム画像に表示されるゲーム世界の表示範囲に対する、端末用ゲーム画像に表示されるゲーム世界の表示範囲の相対位置(すなわち図16に示すPrの値)を変化させることが可能である。具体的には、端末装置6を右方向に動かせば、モニタ用ゲーム画像に表示されるゲーム世界の表示範囲に対する、端末用ゲーム画像に表示されるゲーム世界の表示範囲の相対位置が、右方向(すなわちゴール地点に向かう方向)へシフトし、端末装置6を左方向に動かせば、相対位置が左方向(すなわちスタート地点に向かう方向)へシフトする。なお、端末装置6の動きは、例えば加速度センサ603によって検出することができる。
【0106】
次に、図19〜図22を参照して、上記ゲームを実現するためのゲームシステムの動作について詳細に説明する。
【0107】
図19は、上記ゲームを実行するときにゲーム装置本体5の外部メインメモリ12に記憶される各種データの一例を示している。
【0108】
ゲームプログラムD1は、ゲーム装置本体5のCPU10に、上記ゲームを実現するためのゲーム処理を実行させるためのプログラムである。ゲームプログラムD1は、例えば、光ディスク4から外部メインメモリ12にロードされる。
【0109】
ゲーム世界情報D2は、ゲーム世界を規定する情報である。ゲーム世界情報D2には、例えば、ゲーム世界における各種オブジェクト(プレイヤキャラクタ、敵キャラクタ、通常ブロック、アイテムブロック、アイテム等)の位置、姿勢、状態、画像等の情報や、背景画像などの情報が含まれている。なお、本実施形態では、ゲーム世界は2次元の仮想空間であるため、ゲーム世界における各種オブジェクトの位置は、例えば図6に示すワールド座標系の2次元座標によって表される。
【0110】
コントローラ操作データD3は、コントローラ7から周期的に送信される操作データである。なお、コントローラ7a〜7dのうちの複数のコントローラ7を使用して複数のメインプレイヤが同時にゲームをプレイする場合には、これらの複数のコントローラ7からのコントローラ操作データが、互いに判別可能な状態で、外部メインメモリ12に格納される。
【0111】
端末操作データD4は、端末装置6から周期的に送信される操作データである。前述のように、端末操作データD4には、タッチ位置データ、加速度データ等が含まれている。
【0112】
モニタ用ゲーム画像の表示範囲情報D5は、モニタ用ゲーム画像に表示されるゲーム世界の表示範囲を示す情報である。モニタ用ゲーム画像の表示範囲情報D5は、例えば、図6に示すワールド座標系のX座標値によって表される。
【0113】
相対位置情報D6は、モニタ用ゲーム画像に表示されるゲーム世界の表示範囲に対する、端末用ゲーム画像に表示されるゲーム世界の表示範囲の相対位置を示す情報である。相対位置情報D6は、例えば、図16に示すPrの値として表される。
【0114】
端末用ゲーム画像の表示範囲情報D7は、端末用ゲーム画像に表示されるゲーム世界の表示範囲を示す情報である。端末用ゲーム画像の表示範囲情報D7は、例えば、図6に示すワールド座標系のX座標値によって表される。
【0115】
次に、図20〜図22のフローチャートを参照して、ゲームプログラムD1に基づいてゲーム装置本体5のCPU10によって実行されるゲーム処理の流れを説明する。
【0116】
ゲームプログラムD1の実行が開始されると、まず図20のステップS10において、CPU10は、初期設定を行う。当該初期設定では、プレイヤキャラクタの位置を初期位置に設定する処理や、モニタ用ゲーム画像の表示範囲情報D5、相対位置情報D6および端末用ゲーム画像の表示範囲情報D7を初期値に設定する処理などが行われる。
【0117】
ステップS11において、CPU10は、端末装置6から端末操作データD4を取得する。
【0118】
ステップS12において、CPU10は、イベント発生処理を実行する。以下、図21のフローチャートを参照して、イベント発生処理の詳細について説明する。
【0119】
イベント発生処理が開始されると、まずステップS20において、CPU10は、端末操作データD3に含まれるタッチ位置データを、ワールド座標に変換する。当該変換は、端末用ゲーム画像の表示範囲情報D7に基づいて行われる。これにより、サブプレイヤがタッチしたLCD61上の位置に対応するゲーム世界内の位置が判定される。
【0120】
ステップS21において、CPU10は、ステップS20において変換されたワールド座標と、ゲーム世界情報D2に含まれている各オブジェクトの位置情報とを比較して、サブプレイヤがゲーム世界内の何も無い所(すなわち、プレイヤキャラクタ、敵キャラクタ、通常ブロック等の各種オブジェクトが存在しない所)をタッチしたかどうかを判定する。そして、サブプレイヤがゲーム世界内の何も無い所をタッチしたと判定された場合には処理はステップS22に進み、そうでない場合には処理はステップS23に進む。
【0121】
ステップS22において、CPU10は、サブプレイヤがタッチしたゲーム世界内の位置(すなわち、ステップS20において変換されたワールド座標が示すゲーム世界内の位置)に、新たな通常ブロックNBを配置する。すなわち、ゲーム世界情報D2に、新たな通常ブロックNBの情報が追加される。
【0122】
ステップS23において、CPU10は、ステップS20において変換されたワールド座標と、ゲーム世界情報D2に含まれている各敵キャラクタの位置情報とを比較して、サブプレイヤがいずれかの敵キャラクタをタッチしたかどうかを判定する。そして、サブプレイヤがいずれかの敵キャラクタをタッチしたと判定された場合には処理はステップS24に進み、そうでない場合には処理はステップS25に進む。
【0123】
ステップS24において、CPU10は、サブプレイヤがタッチした敵キャラクタを停止させる。すなわち、ゲーム世界情報D2に含まれる当該敵オブジェクトの状態を示す情報が、通常状態から停止状態へと変更される。
【0124】
ステップS25において、CPU10は、ステップS20において変換されたワールド座標と、ゲーム世界情報D2に含まれている各通常ブロックNBの位置情報とを比較して、サブプレイヤがいずれかの通常ブロックNBをタッチしたかどうかを判定する。そして、サブプレイヤがいずれかの通常ブロックNBをタッチしたと判定された場合には処理はステップS26に進み、そうでない場合にはイベント発生処理は終了する。
【0125】
ステップS26において、CPU10は、サブプレイヤがタッチした通常ブロックNBを破壊する。すなわち、ゲーム世界情報D2に含まれる当該通常ブロックNBの情報を削除する。そして、イベント発生処理は終了する。
【0126】
イベント発生処理が終了すると、処理は図20のステップS13に進む。
【0127】
ステップS13において、CPU10は、コントローラ7からコントローラ操作データD3を取得する。
【0128】
ステップS14において、CPU10は、コントローラ操作データD3に基づいてプレイヤキャラクタを制御する。具体的には、ゲーム世界情報D2に含まれるプレイヤキャラクタに関する情報(位置、姿勢、状態)が、コントローラ操作データD3に基づいて変更される。
【0129】
ステップS15において、CPU10は、所定のアルゴリズムに従って敵キャラクタ等を制御する。具体的には、ゲーム世界情報D2に含まれる敵キャラクタに関する情報(位置、姿勢、状態)が、所定のアルゴリズムに従って変更される。
【0130】
ステップS16において、CPU10は、表示範囲更新処理を実行する。表示範囲更新処理では、モニタ用ゲーム画像に表示されるゲーム世界の表示範囲と、端末用ゲーム画像に表示されるゲーム世界の表示範囲が、それぞれ更新される。以下、図22のフローチャートを参照して、表示範囲更新処理の詳細について説明する。
【0131】
表示範囲更新処理が開始されると、まずステップS30において、CPU10は、プレイヤキャラクタの現在位置に基づいて、モニタ用ゲーム画像に表示されるゲーム世界の表示範囲を更新する。すなわち、ゲーム世界情報D2に含まれるプレイヤキャラクタの位置情報に基づいて、モニタ用ゲーム画像の表示範囲情報D5が更新される。なお、ゲーム世界に複数のプレイヤキャラクタが存在する場合には、これらの複数のプレイヤキャラクタの位置情報に基づいて、モニタ用ゲーム画像の表示範囲情報D5が更新される。
【0132】
ステップS31において、CPU10は、端末操作データD4に含まれる加速度データに基づいて、端末装置6が右方向に動いたかどうかを判断する。そして、端末装置6が右方向に動いたと判断された場合には処理はステップS32に進み、そうでない場合には処理はステップS33に進む。
【0133】
ステップS32において、CPU10は、モニタ用ゲーム画像に表示されるゲーム世界の表示範囲に対する、端末用ゲーム画像に表示されるゲーム世界の表示範囲の相対位置を、右方向(すなわちゴール地点に向かう方向)へシフトさせる。具体的には、端末装置6が右方向へ動いた移動量に応じて、相対位置情報D6の値を増加させる。そして、処理はステップS35に進む。
【0134】
ステップS33において、CPU10は、端末操作データD4に含まれる加速度データに基づいて、端末装置6が左方向に動いたかどうかを判断する。そして、端末装置6が左方向に動いたと判断された場合には処理はステップS34に進み、そうでない場合には処理はステップS35に進む。
【0135】
ステップS34において、CPU10は、モニタ用ゲーム画像に表示されるゲーム世界の表示範囲に対する、端末用ゲーム画像に表示されるゲーム世界の表示範囲の相対位置を、左方向(すなわちスタート地点に向かう方向)へシフトさせる。具体的には、端末装置6が左方向へ動いた移動量に応じて、相対位置情報D6の値を減少させる。そして、処理はステップS35に進む。
【0136】
ステップS35において、CPU10は、モニタ用ゲーム画像の表示範囲情報D5と、相対位置情報D6とに基づいて、端末用ゲーム画像の表示範囲を更新する(すなわち、端末用ゲーム画像の表示範囲情報D7を更新する)。そして、表示範囲更新処理は終了する。
【0137】
表示範囲更新処理が終了すると、処理は図20のステップS17に進む。
【0138】
ステップS17において、CPU10は、ゲーム世界情報D2およびモニタ用ゲーム画像の表示範囲情報D5に基づいて、モニタ用ゲーム画像を生成する。生成されたモニタ用ゲーム画像は、ゲーム装置本体5からモニタ2へと出力されて、モニタ2に表示される。なお、モニタ用ゲーム画像の生成処理の一部または全部が、CPU10からの指示に応じてGPU32によって行われてもよい。
【0139】
ステップS18において、CPU10は、ゲーム世界情報D2および端末用ゲーム画像の表示範囲情報D7に基づいて、端末用ゲーム画像を生成する。生成された端末用ゲーム画像は、ゲーム装置本体5から端末装置6へと出力されて、端末装置6のLCD61に表示される。なお、端末用ゲーム画像の生成処理の一部または全部が、CPU10からの指示に応じてGPU32によって行われてもよい。
【0140】
なお、ステップS17で生成されるモニタ用ゲーム画像とステップS18で生成される端末用ゲーム画像とで、特定のオブジェクト(例えば図7および図8に示すアイテムボックスIB)の表示態様を異ならせてもよい。また、例えば図23に示すように、サブプレイヤ用のメニューアイコンIa〜Ic等が、端末用ゲーム画像にのみ表示されてもよい。
【0141】
以上のように、本実施形態によれば、メインプレイヤが見るモニタ2と、サブプレイヤが見るLCD61には、同一のゲーム世界が表示され、タッチパネル62を用いてサブプレイヤが指示したゲーム世界内の位置に、所定のイベントが発生する。よって、サブプレイヤは、メインプレイヤを補助および/または邪魔することができる。
【0142】
また、本実施形態によれば、メインプレイヤが見る画面(モニタ2)とサブプレイヤが見る画面(LCD61)が異なるため、サブプレイヤがゲーム世界内の所望の位置を指示するためのポインタまたはカーソルをモニタ用ゲーム画像に表示する必要がなく、また、ゲーム世界内の所望の位置を指示するためにサブプレイヤがモニタ用ゲーム画像をタッチする必要もない。よって、モニタ用ゲーム画像の視認性を阻害することなく、サブプレイヤによるゲーム世界内の所望の位置の指示が可能である。
【0143】
また、本実施形態によれば、サブプレイヤによるゲーム世界内の所望の位置の指示は、タッチパネル62を用いて行われるため、所望の位置を簡単且つ容易に指示することができる。
【0144】
また、本実施形態によれば、メインプレイヤが見る画面(モニタ2)とサブプレイヤが見る画面(LCD61)には、実質的に同一のゲーム画像が表示されるため、サブプレイヤは、メインプレイヤと一緒に同じゲームをプレイしているという感覚を得られる。
【0145】
また、本実施形態によれば、モニタ用ゲーム画像のスクロールに合わせて端末用ゲーム画像が自動的にスクロールするため、サブプレイヤは、プレイヤキャラクタを追いかけるように端末用ゲーム画像を手動でスクロールさせる必要がない。
【0146】
また、本実施形態によれば、モニタ用ゲーム画像に表示されるゲーム世界の表示範囲に対する、端末用ゲーム画像に表示されるゲーム世界の表示範囲の相対位置を、サブプレイヤが変更することができるので、サブプレイヤは、自分が操作しやすいように相対位置を適宜に変更することができる。
【0147】
また、上記相対位置は、端末装置60を動かすことによって変更できるので、サブプレイヤは、簡単且つ直感的に相対位置を変更することができる。
【0148】
また、本実施形態によれば、モニタ用ゲーム画像と端末用ゲーム画像の両方の画像が、ゲーム装置本体5において同一のゲーム世界情報D2に基づいて生成される。よって、例えば、モニタ用ゲーム画像がゲーム装置本体5で生成され、端末用ゲーム画像が端末装置6で生成されるというように、これらの2つのゲーム画像が異なる情報処理装置において個別に生成される場合と比較して、これらの2つのゲーム画像の内容が矛盾してしまうおそれがない。
【0149】
また、本実施形態によれば、サブプレイヤは可搬型の端末装置6を用いてメインプレイヤを補助および/または邪魔することができるので、サブプレイヤは、メインプレイヤの視界の外で端末装置6を操作することが可能である。よって、サブプレイヤは、メインプレイヤに事前に察知されることなくゲーム世界にイベントを発生させて、メインプレイヤを驚かせることができる。
【0150】
なお、上記実施形態は、あくまでも本発明の一実施形態に過ぎず、本発明の範囲を何ら限定するものではない。
【0151】
例えば、上記実施形態では、ゲーム世界が2次元の仮想空間であるが、他の実施形態では、ゲーム世界が3次元の仮想空間であってもよい。
【0152】
また、上記実施形態では、端末装置6が左右方向へ移動したことに応じて、モニタ用ゲーム画像の表示範囲に対する端末用ゲーム画像の表示範囲の相対位置を変更しているが、他の実施形態では、端末装置6の任意の動き(例えば回転等)に応じて上記相対位置を変更してもよい。さらに他の実施形態では、端末装置6に設けられた操作ボタン64によって上記相対位置を変更できるようにしてもよい。
【0153】
また、上記実施形態では、図20〜図22に示した複数の処理を1つのコンピュータ(CPU10)が実行しているが、他の実施形態では、これらの複数の処理を複数のコンピュータが分担して実行してもよい。さらに他の実施形態では、これらの複数の処理の一部をハードウェア回路によって実現してもよい。
【0154】
また、上記実施形態では、図20〜図22に示した複数の処理を1台の情報処理装置(ゲーム装置本体5)において実行しているが、他の実施形態では、これらの複数の処理を複数の情報処理装置(例えば、ゲーム装置本体5とサーバ装置)が分担して実行してもよい。
【0155】
また、上記実施形態では、光ディスク4からゲーム装置本体5へゲームプログラムD1が供給されているが、他の実施形態では、任意のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体(例えば、CD−ROM、半導体メモリ等)からゲーム装置本体5へゲームプログラムD1が供給されてもよい。さらに他の実施形態では、ゲーム装置本体5内部の不揮発性メモリ(ROM/RTC13、フラッシュメモリ17)にゲームプログラムD1が予め格納されていてもよい。さらに他の実施形態では、他の情報処理装置(ゲーム装置やサーバ装置)からゲーム装置本体5へゲームプログラムD1が送信されてもよい。
【符号の説明】
【0156】
1…ゲームシステム
2…モニタ
2a…スピーカ
3…ゲーム装置
4…光ディスク
5…ゲーム装置本体
6…端末装置
60…ハウジング
61…LCD
62…タッチパネル
63…アナログスティック
64…操作ボタン
65…マーカ部
66…カメラ
67…拡張コネクタ
68…足部
7a〜7d…コントローラ
8(8L,8R)…マーカ
P1…プレイヤキャラクタ
E1,E2…敵キャラクタ
NB…通常ブロック
IB…アイテムブロック
Ia〜Ic…メニューアイコン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
タッチパネルを備える可搬型表示装置からの入力、および少なくとも一つの入力装置からの入力に応じてゲーム処理を行うゲーム装置のコンピュータを、
前記タッチパネルからの入力を受け付ける第1入力受付手段、
前記入力装置からの入力を受け付ける第2入力受付手段、
前記第1入力受付手段によって受け付けた前記タッチパネルからの入力および前記第2入力受付手段によって受け付けた前記入力装置からの入力に基づいて所定のゲーム処理を行うゲーム処理手段、
前記ゲーム処理手段によるゲーム処理結果に応じて、同一のゲーム世界における第1ゲーム画像および第2ゲーム画像を生成する画像生成手段、
前記画像生成手段によって生成された前記第1ゲーム画像を前記可搬型表示装置へ出力する第1表示制御手段、および
前記画像生成手段によって生成された前記第2ゲーム画像を前記可搬型表示装置とは異なる表示装置へ出力する第2表示制御手段として機能させ、
前記ゲーム処理手段は、前記タッチパネルにより指示された前記第2ゲーム画像上の位置に対応する前記ゲーム世界内の位置に、所定のイベントを発生させる、ゲームプログラム。
【請求項2】
前記所定のイベントは、前記入力手段からの入力に基づいて行われるゲームの進行を補助するイベントを含む、請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項3】
前記所定のイベントは、前記入力手段からの入力に基づいて行われるゲームの進行を邪魔するイベントを含む、請求項1または2に記載のゲームプログラム。
【請求項4】
前記ゲーム処理手段は、前記入力装置からの入力に基づいて前記ゲーム世界内の所定のオブジェクトを移動させる、請求項1〜3のいずれかに記載のゲームプログラム。
【請求項5】
前記ゲーム世界には、前記可搬型表示装置からの入力に基づいて移動されるオブジェクトが存在しない、請求項4に記載のゲームプログラム。
【請求項6】
前記ゲーム処理によって進行されるゲームは、前記可搬型表示装置からの入力が無くても目的達成可能なゲームである、請求項4または請求項5に記載のゲームプログラム。
【請求項7】
前記入力手段からの入力は、前記ゲーム処理によって進行されるゲームの成否に直接的に影響し、
前記可搬型表示装置からの入力は、前記ゲーム処理によって進行されるゲームの成否に直接的には影響しない、請求項4または請求項5に記載のゲームプログラム。
【請求項8】
前記第1ゲーム画像と前記第2ゲーム画像が、実質的に同一のゲーム画像である、請求項1〜7のいずれかに記載のゲームプログラム。
【請求項9】
前記ゲーム世界における特定のオブジェクトの表示態様が、前記第1ゲーム画像と前記第2ゲーム画像とで異なる、請求項8に記載のゲームプログラム。
【請求項10】
前記第1ゲーム画像における前記特定のオブジェクトの表示態様は、前記第2ゲーム画像における前記特定のオブジェクトの表示態様よりもプレイヤにとって有利な表示態様である、請求項9に記載のゲームプログラム。
【請求項11】
前記第1ゲーム画像と前記第2ゲーム画像が、同一のゲーム世界の同一の範囲を示すゲーム画像である、請求項1〜7のいずれかに記載のゲームプログラム。
【請求項12】
前記第1ゲーム画像と前記第2ゲーム画像が、前記ゲーム世界を同一方向から見たゲーム画像である、請求項1〜7のいずれかに記載のゲームプログラム。
【請求項13】
前記画像生成手段は、前記第1ゲーム画像のスクロールに連動してスクロールする前記第2ゲーム画像を生成する、請求項1〜12のいずれかに記載のゲームプログラム。
【請求項14】
前記第1表示制御手段は、前記第1ゲーム画像を無線送信により前記可搬型表示装置へ出力する、請求項1〜13のいずれかに記載のゲームプログラム。
【請求項15】
前記第1表示制御手段は、前記第1ゲーム画像を圧縮して前記可搬型表示装置へ出力する、請求項1〜14のいずれかに記載のゲームプログラム。
【請求項16】
前記可搬型表示装置には前記タッチパネルとは異なる入力部が設けられており、
前記第1入力受付手段は、前記タッチパネルからの入力に加えて前記入力部からの入力も受け付ける、請求項1〜15のいずれかに記載のゲームプログラム。
【請求項17】
前記可搬型表示装置からの信号に基づいて変位量を決定する変位量決定手段として前記コンピュータをさらに機能させ、
前記画像生成手段は、前記変位量決定手段によって決定された前記変位量に応じて、前記第2ゲーム画像に表示される前記ゲーム世界の範囲に対する前記第1ゲーム画像に表示される前記ゲーム世界の範囲の相対位置を変更する、請求項1〜7,12のいずれかに記載のゲームプログラム。
【請求項18】
前記変位量決定手段は、前記可搬型表示装置からの信号に基づいて当該可搬型表示装置の動きを検出し、当該可搬型表示装置の動きに応じて前記変位量を決定する、請求項17に記載のゲームプログラム。
【請求項19】
タッチパネルを備える可搬型表示装置からの入力、および少なくとも一つの入力装置からの入力に応じてゲーム処理を行うゲーム装置であって、
前記タッチパネルからの入力を受け付ける第1入力受付手段、
前記入力装置からの入力を受け付ける第2入力受付手段、
前記第1入力受付手段によって受け付けた前記タッチパネルからの入力および前記第2入力受付手段によって受け付けた前記入力装置からの入力に基づいて所定のゲーム処理を行うゲーム処理手段、
前記ゲーム処理手段によるゲーム処理結果に応じて、同一のゲーム世界における第1ゲーム画像および第2ゲーム画像を生成する画像生成手段、
前記画像生成手段によって生成された前記第1ゲーム画像を前記可搬型表示装置へ出力する第1表示制御手段、および
前記画像生成手段によって生成された前記第2ゲーム画像を前記可搬型表示装置とは異なる表示装置へ出力する第2表示制御手段を備え、
前記ゲーム処理手段は、前記タッチパネルにより指示された前記第2ゲーム画像上の位置に対応する前記ゲーム世界内の位置に、所定のイベントを発生させる、ゲーム装置。
【請求項20】
タッチパネルを備える可搬型表示装置からの入力、および少なくとも一つの入力装置からの入力に応じてゲーム処理を行うゲームシステムであって、
前記タッチパネルからの入力を受け付ける第1入力受付手段、
前記入力装置からの入力を受け付ける第2入力受付手段、
前記第1入力受付手段によって受け付けた前記タッチパネルからの入力および前記第2入力受付手段によって受け付けた前記入力装置からの入力に基づいて所定のゲーム処理を行うゲーム処理手段、
前記ゲーム処理手段によるゲーム処理結果に応じて、同一のゲーム世界における第1ゲーム画像および第2ゲーム画像を生成する画像生成手段、
前記画像生成手段によって生成された前記第1ゲーム画像を前記可搬型表示装置へ出力する第1表示制御手段、および
前記画像生成手段によって生成された前記第2ゲーム画像を前記可搬型表示装置とは異なる表示装置へ出力する第2表示制御手段を備え、
前記ゲーム処理手段は、前記タッチパネルにより指示された前記第2ゲーム画像上の位置に対応する前記ゲーム世界内の位置に、所定のイベントを発生させる、ゲームシステム。
【請求項21】
タッチパネルを備える可搬型表示装置からの入力、および少なくとも一つの入力装置からの入力に応じてゲーム処理を行うゲーム処理方法であって、
前記タッチパネルからの入力を受け付ける第1入力受付ステップ、
前記入力装置からの入力を受け付ける第2入力受付ステップ、
前記第1入力受付ステップにおいて受け付けられた前記タッチパネルからの入力および前記第2入力受付ステップによって受け付けられた前記入力装置からの入力に基づいて所定のゲーム処理を行うゲーム処理ステップ、
前記ゲーム処理ステップにおけるゲーム処理結果に応じて、同一のゲーム世界における第1ゲーム画像および第2ゲーム画像を生成する画像生成ステップ、
前記画像生成ステップにおいて生成された前記第1ゲーム画像を前記可搬型表示装置へ出力する第1表示制御ステップ、および
前記画像生成ステップによって生成された前記第2ゲーム画像を前記可搬型表示装置とは異なる表示装置へ出力する第2表示制御ステップとして機能させ、
前記ゲーム処理ステップでは、前記タッチパネルにより指示された前記第2ゲーム画像上の位置に対応する前記ゲーム世界内の位置に、所定のイベントを発生させる、ゲーム処理方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate


【公開番号】特開2012−239794(P2012−239794A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−115581(P2011−115581)
【出願日】平成23年5月24日(2011.5.24)
【出願人】(000233778)任天堂株式会社 (1,115)
【Fターム(参考)】