ゲーム機
【課題】抽選用媒体を用いて抽選ゲームを行うように構成されたゲーム機において、構造の簡素化を図りつつ、抽選用媒体を1つずつ適確に上昇移動させる。
【解決手段】抽選用のボールbを上昇させるためのリフト機構42を備えたゲーム機であって、リフト機構42は、上下に往復動させられ、1つのボールbを受容可能な昇降部材424と、昇降部材424にボールbを導くための傾斜面430aを有するガイドレール430の端部に設けられたストッパ425と、を備え、ストッパ425は、上方に進出してボールbの通過を阻止する上動位置と、下方に退避してボールbの通過を許容する下動位置との間で上下動可能とされ、かつ上動位置に向けて付勢されており、昇降部材424の降下にともなってストッパ425が押し下げられて下動位置に移動することにより、ボールbが重力の作用で傾斜面430aから昇降部材424に移動するように構成される。
【解決手段】抽選用のボールbを上昇させるためのリフト機構42を備えたゲーム機であって、リフト機構42は、上下に往復動させられ、1つのボールbを受容可能な昇降部材424と、昇降部材424にボールbを導くための傾斜面430aを有するガイドレール430の端部に設けられたストッパ425と、を備え、ストッパ425は、上方に進出してボールbの通過を阻止する上動位置と、下方に退避してボールbの通過を許容する下動位置との間で上下動可能とされ、かつ上動位置に向けて付勢されており、昇降部材424の降下にともなってストッパ425が押し下げられて下動位置に移動することにより、ボールbが重力の作用で傾斜面430aから昇降部材424に移動するように構成される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームセンタなどに設置されるいわゆるアーケード型のゲーム機として用いるのに好適なゲーム機に関し、より詳しくは、たとえばボールなどの抽選用媒体を用いてゲームを行うように構成されたゲーム機に関する。
【背景技術】
【0002】
アーケード型のゲーム機としては、メダルを所定のメダルゲームフィールド内に投入させてゲームを行わせるものがある。このようなゲーム機においては、メダルを用いて単純なゲームを進行させるだけではなく、メダルゲームの進行状況に応じて、たとえばボールを利用した抽選ゲームを行うための抽選装置を備えることにより、ゲームを複雑化し、その興趣を高めるようにしたものがある。
【0003】
特許文献1に開示されたゲーム機において、抽選装置は、ボールを転動させるための一対のレール(転動用部材)と、当該一対のレールの下方に位置する抽選部と、抽選に用いるボールを上昇させて一対のレール上に投入する投入機構(リフト機構)とを備えている。上記抽選部は、複数の入賞孔を有する入賞部とされており、投入されたボールは、一対のレール上を転動した後に、一対のレールが相対的に離間させられることにより、落下していずれかの入賞孔に入る。そして、プレイヤは、当該入賞孔に応じた賞を受ける。ここでの抽選結果によっては、さらに大きな賞を受けるべく、入賞孔を通過したボールを、リフト機構によって持ち上げた後に再度一対のレール上に投入していずれかの入賞孔に入れる抽選を行う。
【0004】
この際、入賞孔を通過したボールは、リフト機構に隣接して設けられた傾動可能なシーソー状のガイド部材上に落下させられる。このガイド部材は、常時的にリフト機構側の端部が上方に位置するように付勢されており、通常時には、リフト機構とは反対側の端部が下方に傾斜してボールを保持可能な姿勢にある。一方、抽選を行う際には、ベース(昇降部材)が下降してガイド部材の端部に引っ掛かることにより、当該端部が下方に向けて傾斜した状態とされる。この状態において、ガイド部材上のボールは、ガイド部材に沿ってリフト機構の方へと移動し、ベース上に載る。そして、ベースが上昇させられ、ベースに載ったボールは、一対のレール上へ投入される。このような構成によれば、抽選に用いるボールを、循環させて利用しつつ、所望のタイミングに限ってベース上に載せて高位に移動させることができる。
【0005】
しかしながら、このようなガイド部材が傾動させられる構成では、ボールをリフト機構まで導くための構造が大掛かりであり、ガイド部材そのものの占有スペースを大きく確保する必要があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2006−61250号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、このような事情のもとで考え出されたものであって、抽選用媒体を用いて物理的抽選ゲームを行うように構成されたゲーム機において、構造の簡素化を図りつつ、抽選に使用する抽選用媒体を1つずつ適確に上昇移動させることができるようにすることを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を採用した。
【0009】
本発明によって提供されるゲーム機は、所定の抽選に用いられる抽選用媒体を上昇させるためのリフト機構を備えたゲーム機であって、上記リフト機構は、一定範囲で上下方向に往復動させられ、1つの上記抽選用媒体を受容可能な昇降部材と、上記昇降部材に上記抽選用媒体を導くための傾斜面を有するガイド部材に設けられ、上記昇降部材とは別部材によって構成されたストッパと、を備えており、上記ストッパは、上記傾斜面より上方に進出して上記抽選用媒体の通過を阻止する上動位置と、上記昇降部材の降下にともない、上記傾斜面より下方に退避して上記抽選用媒体の通過を許容する下動位置と、の間で上下動可能とされるとともに、上記上動位置に向けて付勢されており、上記ストッパは、上記昇降部材側に突出する突出部を有しており、上記突出部が上記昇降部材と当接しながら押し下げられることにより上記下動位置に移動するように構成されていることを特徴としている。
【0010】
本発明に係るゲーム機のリフト機構においては、昇降部材の上下移動に連動させて、ストッパを上動位置と下動位置との間で上下動させることにより、抽選用媒体を所望のタイミングで昇降部材に導くことができる。したがって、かかる構成のリフト機構によれば、比較的に簡単な構造とし、かつコンパクト化を図りつつ、抽選用媒体を1つずつ適確に上昇移動させることができる。
【0011】
上記構成によればまた、ストッパの上下動動作を簡単な構造によって実現することができる。
【0012】
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明に係るゲーム機の一実施形態の全体外観図である。
【図2】図1に示すゲーム機の電気的構成を示すブロック図である。
【図3】図1に示すゲーム機のメダルゲームフィールドの構成例を示す概略正面図である。
【図4】図3に示される構成の部分縦断面図である。
【図5】図1に示すゲーム機の要部正面図である。
【図6】転動用部材の取り付け状態を説明するための要部側面図である。
【図7】転動用部材の取り付け状態を説明するための要部平面図である。
【図8】図5のVIII−VIII線に沿う部分断面図である。
【図9】図1に示すゲーム機の要部縦断面図である。
【図10】リフト機構の構造を説明するための要部縦断面図である。
【図11】リフト機構の構造を説明するための要部正面図である。
【図12】リフト機構の作動を説明するための要部縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明に係るゲーム機の好ましい実施形態につき、図面を参照しつつ具体的に説明する。
【0015】
図1〜図12は、本発明に係るゲーム機の一実施形態を示している。図1によく表われているように、本実施形態のゲーム機Aは、下部筐体10上に筒状のショーケース11が載設され、かつこのショーケース11上に上部カバー12が設けられた構成を有しており、ショーケース11によって囲まれた空間部には、後述するメダルゲームフィールドMFやセンターユニットCUが設けられている。下部筐体10の外周面部には、複数の操作パネル部13が等間隔で設けられており、それらの操作パネル部13と同数の複数人(たとえば6人)が同時にゲームを行なうことができるようになっている。各操作パネル部13には、後述する抽選ゲーム等に使用される操作ボタン13Aのほか、詳細な図示説明は省略するが、メダルを溜めておくためのメダル留置部、メダル投入口などが設けられている。操作パネル部13の奥方には、メダルゲームフィールドMFから落とされたメダルを払い出すメダル払出口13Bも設けられている。また、各操作パネル部13の左右両側の下部筐体10内部には、メダル投入装置14が設けられている。メダル投入装置14は、ショーケースの外側でプレイヤにより投入されたメダルを所望の方向に向けて転がしつつ、ショーケース11内のメダルゲームフィールドMFへと導くように構成されている。メダルゲームフィールドMFは、複数の操作パネル部13の個々に対応してたとえば計6箇所設けられている。隣接するメダルゲームフィールドMFとの間には、後述する電子ゲームにおいて所定の結果が得られたことによって行われるミニ抽選ユニットMUが設けられている。
【0016】
ゲーム機Aには、図2に電気的な構成を示すように、後述する画像表示装置2やプッシャゲーム機構3、さらにはセンターユニットCUなどの各部の動作を制御するマイクロコンピュータ9が搭載されている。
【0017】
図3によく表れているように、メダルゲームフィールドMFには、液晶ディスプレイなどを用いた電子ゲーム実行用の画像表示装置2と、プッシャゲーム機構3とが設置されている。
【0018】
画像表示装置2とプッシャゲーム機構3との間には、複数のチャッカ21が横方向に並んで設けられている。チャッカ21の手前側には、アクリル樹脂などからなる透明の助走板22が設けられている。図4に表れているように、助走板22は、通常時には奥方(チャッカ21側)に向かうほど低位となる傾斜姿勢をとる一方、所定の場合には手前側に位置する横方向の回動軸221周りに回動させられて起立姿勢をとるように構成されている。チャッカ21と助走板22との間にはメダルmが落下しうる隙間が設けられている。メダル投入装置14には、図示しないメダル送出機構を介して、メダルmを立てたまま初速を与えて助走板22上に転がすためのガイド部材141が設けられており、このガイド部材141は、操作パネル部13に設けられたダイヤル13Cによって横方向に揺動可能とされている。これにより、プレイヤは、たとえば特定のチャッカ21に狙いを定めるようにするなどして、ガイド部材141の先端から初速を与えられたメダルmを送出する方向を自由に選択することができる。
【0019】
各チャッカ21は、たとえば内部に設けられたセンサSaによりメダルmの通過が検出されるように構成されている。助走板22上を転がってきたメダルmがチャッカ21に入ると、マイクロコンピュータ9は、画像表示装置2で展開される電子ゲームやチャッカ21を利用した所定のゲームを実行する。センターユニットCUやミニ抽選ユニットMUにおける抽選ゲームは、所定のゲームの結果に応じて実行されるように構成されている。図4に表れているように、チャッカ21に入ったメダルmおよびチャッカ21に入らなかったメダルmのいずれもプッシャゲーム機構3上に落下する。なお、チャッカ21については、たとえば図3の矢印Na方向に常時または間欠的に往復動を行なう構成とすることもできる。
【0020】
プッシャゲーム機構3は、固定プレート30上に可動プレート31が重ねられ、かつこの可動プレート31がモータ(図示略)の駆動によって一定のストロークで往復動を行なうように構成されたものである。可動プレート31が手前側に前進したときに、固定プレート30上に載っている複数枚のメダルmどうしが固定プレート30の手前に向けてうまく押し合うと、この固定プレート30の先端縁30aからその手前下方にメダルmが落下するようになっている。可動プレート31の往復動は、常時繰り返して実行されるように構成されているが、これに代えて、たとえば画像表示装置2において実行されるゲーム結果に対応させて可動プレート31を間欠的に動作させるようにしてもかまわない。固定プレート30から落下したメダルmは、メダル払出口13Bを通じて操作パネル部13上のメダル留置部に払い出されるようになっている。プッシャゲーム機構3の側方には、画像表示装置2において実行される電子ゲームやミニ抽選ユニットMUにおける抽選ゲームで所定の当たりとなった場合に固定プレート30および可動プレート31上にメダルmを払い出すためのメダル払出口32が設けられている。なお、固定プレート30の両側方には、メダル回収口301が設けられており、このメダル回収口301に入ったメダルmは、所定のメダル貯留部(図示略)に回収される。
【0021】
センターユニットCUは、抽選用媒体としてのボールbを用いて抽選ゲームを行う抽選装置4と、図示しないメダル払い出し機構とを具備して構成されている。図5または図10に表れているように、抽選装置4は、転動用部材40と、この転動用部材40の下方に位置する抽選部41と、抽選に用いるボールbを上昇させて転動用部材40上に投入するリフト機構42と、抽選ゲームが終了したボールbを回収する回収機構43とを備えている。本実施形態においては、抽選装置4によって実行される抽選ゲームは、たとえば最大数千枚ものメダルが払い出される大当たり(以下、SJP(スーパージャックポット)という)を獲得するための抽選である。
【0022】
図6および図7に表れているように、転動用部材40は、外周縁に上向きに起立した起立壁40cを有する平面視円形の皿状とされている。この皿状部分の上面がボールを転動させるための転動面40aとなっており、その中央部には、1つの排出口40bが設けられている。転動面40aは、図5および図6に表れているように、垂直方向のいずれの断面においても中央に向かうほど低位となるなだらかな形状とされている。この転動面40aに対しては、後述する中央筐体60の投入口63を介してボールbが投入されうる。投入口63の先端は、ボールbを転動面40aの周方向に放出することができるように方向付けられている。排出口40bは、転動面40aを転動したボールbを落下させて低位の抽選部41に導くためのものであり、ボールbが通過しうる貫通孔とされている。投入口63を通じて転動面40a上にボールbが投入されると、当該ボールbは、転動面40a上において螺旋を描きながら転動し、やがて中央に到って排出口40bから落下する。
【0023】
転動用部材40はブラケット440上に固定されており、このブラケット440は、水平軸440aを中心として中央筐体60に回動可能に支持されている。本実施形態においては、中央筐体60は、富士山をモチーフとした部分円錐状の側面パネル61と、側面パネル61に連結された正面パネル62とを備え、これらのパネル61,62に包囲された所定の内部空間を有する構成とされている。上記水平軸440aは、排出口40bの下端に位置し、かつ延び方向が平面視において排出口40bのほぼ中心を通るように設定されており、中央筐体60の正面パネル62に対して直角な方向に沿って延びている。ブラケット440の端部には、連結ロッド441の一端が枢動可能に連結されており、連結ロッド441の他端は、中央筐体60(正面パネル62)に支持されたモータM1によって回転させられる回転板442の偏心位置に対して枢動可能に連結されている。このような構成により、モータM1が駆動すると、ブラケット440の端部は上下に往復動させられ、ブラケット440に固定された転動用部材40は水平軸440aを中心として揺動する。
【0024】
図5に表れているように、抽選部41は、振り分け部材410と、転動用部材411,412と、入賞テーブル413とを備えており、この抽選部41において、後述する第1および第2の抽選が行われる。振り分け部材410は、中央部でつながる左側および右側の通路410a,410bを有している。これら通路410a,410bは、ボールbが通過可能な同一平面状とされており、図8に表れているように、平面視において、くの字状に折れ曲がっている。振り分け部材410は、ブラケット450上に固定されており、このブラケット450は、水平軸450aを中心として回動可能に支持されている。水平軸450aは上記水平軸440aの真下に位置しており、振り分け部材410の中央部は排出口40bの真下に位置している。ブラケット450の端部には、連結ロッド451の一端が枢動可能に連結されており、連結ロッド451の他端は、中央筐体60(正面パネル62)に支持されたモータM2によって回転させられる回転板452の偏心位置に対して枢動可能に支持されている。これにより、モータM2が駆動すると、ブラケット450の端部は上下に往復動させられ、振り分け部材410は、水平軸450aを中心として揺動する。この際、排出口40bからボールbが落下すると、当該ボールbは、重力の作用によって通路410a,410bのうち先端が下方に傾斜している方に進む。すなわち、排出口40bから落下したボールbは、その落下するタイミングに応じてほぼ1/2の確率で通路410a,410bのいずれかに振り分けられ、転動用部材411,412のいずれかに放出される。
【0025】
図8に表れているように、通路410a,410bの先端には、それぞれ、通路410a,410bを通過したボールbを検出するセンサSbが設けられている。本実施形態においては、ボールbが通路410a,410bのいずれかを通過することによって第1の抽選が行われる。第1の抽選は、SJPの当選確率を通常確率または高確率のいずれかに振り分ける抽選とされている。たとえば、ボールbが、通路410aを通過して転動用部材411上に放出された場合には高確率となり、通路410bを通過して転動用部材412上に放出された場合には通常確率となる。
【0026】
転動用部材411,412は、いずれも上記した転動用部材40と同様の構成とされており、それぞれ、転動面411a,412aおよび排出口411b,412bを有している。ただし、転動用部材411,412は、中央筐体60に固定されており、この点において揺動可能とされた転動用部材40とは異なる。振り分け部材410の通路410a,410bの先端は、それぞれ、通路410a,410bを通過してきたボールbを転動面411a,412aの周方向に放出することができるように方向付けられている。転動面411a(転動面412a)上に放出されたボールbは、螺旋を描きながら転動し、やがて中央に至って排出口411b(排出口412b)から落下する。そして、当該落下したボールbは、中央筐体60の手前側に形成された通路64a(通路64b)を経て後述する入賞テーブル413の上部プレート413A上に放出される。
【0027】
入賞テーブル413は、所定の円周上に沿って一定間隔で配列された複数の入賞孔413b(本実施形態では24個)を有している。複数の入賞孔413bは、ボールbが通過しうる大きさであり、円環状の上部プレート413Aに形成されている。上部プレート413Aは、平面状ではなく波打つように適宜傾斜させられており、各入賞孔413bがその周辺部よりも低位に位置している。図9に表れているように、上部プレート413Aの下方には、上部プレート413Aと重なりつつもスライド用のアクチュエータ(図示略)によって円周方向にスライドされるスライドプレート413Cが設けられている。スライドプレート413Cには、入賞孔413bと同一の大きさで同一間隔となるように複数の孔413dが形成されている。また、上部プレート413Aとスライドプレート413Cとの間には、入賞孔413bに入ったボールbを検知するセンサScが各入賞孔413bと対応するように設けられている。上部プレート413A上にボールbが放出される際、スライドプレート413Cは、各孔413dが上部プレート413Aの入賞孔413bとずれた位置関係にある。そのため、ボールbは、スライドプレート413Cの上面に支持され、一つの入賞孔413bに半分ほど入った状態で一旦保持される。ボールbが入賞孔413bに入って保持された状態になると、当該入賞孔413bに対応するセンサScからマイクロコンピュータ9にボールbを検知した旨の信号が出力される。その後、スライドプレート413Cは、各孔413dが上部プレート413Aの各入賞孔413bと重なるように上記アクチュエータによって円周方向にスライドさせられ、これにより、ボールbが孔413dから落下する。スライドプレート413Cの下方には、各孔413dから落下したボールbを受け止めて回収機構43に送るための複数のレール413Eと、これらレール413Eを支持する下部プレート413Fが設けられている。孔413dから落下したボールbは、レール413Eを経由して回収機構43に送られる。
【0028】
図5および図9に表れているように、入賞テーブル413の外周部には、各入賞孔413bにボールbが入った場合のメダルmの払い出し枚数を表示する表示部413Gが、各入賞孔413bと個々に対応するように設けられている。これらの表示部413Gは、本実施形態ではたとえばLEDドットマトリクスによって構成されており、マイクロコンピュータ9によって制御されるようになっている。マイクロコンピュータ9は、第1の抽選の結果に応じて各表示部413Gに表示させるメダルmの払い出し枚数を変動させることができる。たとえば、SJPの当選確率が通常確率の状態では、24個の入賞孔413bのうち2個の入賞孔413bに対応する表示部413Gには「SJP」の表示がなされ、他の22個の入賞孔413bに対応する表示部413Gには「100」や「200」といったSJP以外の払い出し枚数が表示される。これに対し、SJPの当選確率が高確率の状態では、4個の入賞孔413bに対応する表示部413Gに「SJP」の表示がなされる。第1の抽選が開始される時点では、表示部413Gの表示は通常確率状態とされている。第1の抽選においてボールbが振り分け部材410の通路410aを通過した場合には、センサSbでの検出信号に基づいて表示部413Gの表示を高確率状態に変動させる。そして、本実施形態では、入賞テーブル413の入賞孔413bのいずれか一つに入ることをもって第2の抽選が終了する。
【0029】
上記構成の入賞テーブル413は、下部筐体10に対して垂直軸周りに回転可能に支持されており、抽選ゲーム時にはマイクロコンピュータ9が図示しないモータを制御することによって適宜回転させられる。また、中央筐体60も下部筐体10に対して上記垂直軸周りに回転可能に支持されている。ただし、中央筐体60は、入賞テーブル413とは別個独立して回転可能とされており、抽選ゲーム時にはマイクロコンピュータ9が図示しないモータを制御することによって適宜回転させられる。
【0030】
図10に表れているように、回収機構43は、中央筐体60に支持されたガイドレール430を含んで構成されている。ガイドレール430は、その長手方向の一端部が入賞テーブル413のレール413Eに臨むように開口するとともに、一端部から他端部に向けて下がる傾斜面430aを有しており、当該他端部に隣接して設けられたリフト機構42にボールbを導くものである。また、中央筐体60には、レール413Eに載ったボールbがガイドレール430に載ることなく落下するのを防止するための仕切板65が設けられている(図9参照)。ボールbの載ったレール413Eがガイドレール430に対向する位置に到達すると、当該ボールbはガイドレール430に乗り移り、リフト機構42の方へと移動する。
【0031】
リフト機構42は、中央筐体60の内部に設けられている。このリフト機構42は、図10に表れているように、上下のプーリ421,422に掛け回されたベルト423と、ベルト423に固定されたボール載置用の昇降部材424と、下方のプーリ422を駆動するモータM3とを具備している。昇降部材424は、1つのボールbを受容可能とされており、モータM3の駆動により一定範囲内で上下に往復動するように構成されている。上記ガイドレール430の他端部には、ストッパ425が設けられている。このストッパ425は、傾斜面430aより上方に進出する上動位置と傾斜面430aより下方に退避する下動位置との間で上下動可能とされるとともに、バネ426によって上方に弾力付勢されており、通常時にはバネ426の付勢力によって上動位置にある。ストッパ425は、図11に表れているように、傾斜面430aの幅方向Y1,Y2の端部寄りに偏倚して位置している。ストッパ425が上動位置にあるとき、ガイドレール430上のボールbはストッパ425によって昇降部材424側への移動が阻止されており、傾斜面430a上に留置されている。また、上記通常時には、昇降部材424はボールbを載せていない状態で最下位よりも少し上方の通常待機位置(図10における実線で表す位置)に停止している。図10に表れているように、ストッパ425にはまた、昇降部材424が最下位に向けて下降するときに当該昇降部材424と当接しうる突出部425aが設けられている。この突出部425aは、傾斜面430aよりも下方においてガイドレール430の端部よりも昇降部材424側へ突出している。
【0032】
抽選ゲームを開始するとき、マイクロコンピュータ9がモータM3を制御することでベルト423が作動させられ、昇降部材424は、最下位へと下降移動させられる(図10における下側の仮想線)。このとき、昇降部材424の左端部がストッパ425の突出部425aに引っ掛かることにより、ストッパ425は押し下げられて下動位置に移動する。そうすると、傾斜面430a上のボールbは重力の作用によって転がりながら昇降部材424の方へと移動する。そして、昇降部材424にボールbが載ると、当該ボールbが載ったことは図示しないセンサによって検出され、昇降部材424は最上位の僅か下方の投入待機位置へと上昇移動させられる(図10における上側の仮想線)。このとき、ボールbは、正面パネル62の上部に設けられた投入口63に臨んでおり、プレイヤはボールbを見ることができる。ただし、昇降部材424は、下部に設けられたコイルバネ424Aの付勢力により若干傾斜した姿勢を保持しており、ボールbが投入口63にこぼれ落ちることはない。
【0033】
昇降部材424は、たとえば操作ボタン13Aを用いて行われるプレイヤの入力操作があると、速やかに最上位に移動させられる。このとき、図12に表れているように、昇降部材424は、その左端部が投入口63付近に固定された係止片427に引っ掛かることにより、昇降部材424の投入口63側が下方に向くように傾斜する。そして、昇降部材424に載せられていたボールbは、投入口63を通過して転動用部材40の転動面40a上に投入される。
【0034】
上記メダル払い出し機構は、抽選ゲームの終了後に該当するプレイヤのメダルゲームフィールドMF上にメダルmを払い出すためのものであり、中央筐体60の内部に設けられている。詳細な図示説明は省略するが、上記メダル払い出し機構は、通常時にはリフト機構42を挟んで抽選装置4の転動用部材40等とは反対側の側面パネル61の内側に折り畳まれて収納される一方、メダル払い出し時には伸張させられてメダルゲームフィールドMF上まで通ずるメダル搬送経路を形成するように構成されている。メダル払い出し時には、中央筐体60の上部に設けられた図示しないボウルから上記メダル搬送経路上にメダルmが供給される。
【0035】
本実施形態のゲーム機Aにおいては、メダルゲームフィールドMFで画像表示装置2を使用して行われる電子ゲームにおいて所定の結果が生じると、抽選ゲームを行う権利が発生する。そうすると、中央筐体60が上記垂直軸周りに回転し、抽選ゲームの権利を得たプレイヤの正面に抽選部41が向く位置で停止する。次いで、リフト機構42のモータM3が作動し、ボールbを載せた昇降部材424が投入待機位置まで上昇する。このとき、転動用部材40および振り分け部材410は、モータM1,M2の作動によって揺動している。次いで、プレイヤの操作ボタン13Aの入力操作によって、ボールbが投入口63を通じて転動用部材40の転動面40a上に投入される。本実施形態においては、投入されたボールbが重力の作用によって移動するのにともなって、転動用部材40および抽選部41において、順次上記した第1および第2の抽選が行われる。
【0036】
本実施形態のリフト機構42においては、上述したように、傾斜面430aより上方に進出する上動位置と傾斜面430aより下方に退避する下動位置との間で上下動可能とされ、かつバネ426によって上動位置に向けて弾力付勢されたストッパ425を備えることにより、通常時には、抽選に用いるボールbを傾斜面430a上に留置しておくことができる。
【0037】
一方、抽選ゲームを開始する際には、昇降部材424が下降させられることにともなってストッパ425の突出部425aが押し下げられて当該ストッパ425が下動位置まで退避し、ボールbが昇降部材424上に載る。次いで、昇降部材424が上昇移動させられ、これにともなってストッパ425が上動位置に戻る。かかる構成のリフト機構42によれば、比較的に簡単な構造とし、かつコンパクト化を図りつつ、抽選に使用するボールbを1つずつ適確に上昇移動させることができる。
【0038】
上記構成のリフト機構42によれば、傾斜面430a上に複数のボールbを留置させておくこともできる。この場合、ストッパ425は昇降部材424が降下したときに限り下動位置に退避させられることにより、昇降部材424に1個のボールbが受容され、後続するボールbは傾斜面430a上に位置することになる。そして、昇降部材424が上昇移動させられると、これにともなってストッパ425が上動位置に戻る。この際、ストッパ425が傾斜面430aの幅方向Y1,Y2の端部寄りに位置しているため、上記後続するボールbは、ストッパ425によって確実にその移動が阻止されることになり、傾斜面430aの下方端部から不当に落下することもない。
【0039】
加えて、上記構成のリフト機構42によれば、上記実施形態とは異なり、たとえば複数のボールbを順次転動用部材40上に投入して抽選ゲームを実行するように構成する場合においても、容易に対応することができる。
【0040】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明の技術的範囲は上記した実施形態に限定されるものではない。本発明に係るゲーム機の各部の具体的な構成は、発明の思想から逸脱しない範囲内で種々な変更が可能である。
【0041】
上記実施形態では、遊技物としてメダルmを用いたゲーム機Aについて説明したが、本発明に係るゲーム機はこれに限定されるものではなく、たとえば、ぬいぐるみや菓子などの景品を獲得するゲーム機にも適用することができる。
【0042】
上記実施形態においては、ストッパ425がガイドレール430(ガイド部材)の長手方向の端部における幅方向の端部寄りに設けられた構成とされていたが、ストッパ425が設けられる位置は、これに限定されるものではない。たとえば、ストッパは、ガイド部材の長手方向の中央や幅方向の中央に位置していてもよく、昇降部材の降下にともなって下動位置に移動させられる構成であれば、どの位置に設けられていてもよい。
【0043】
ストッパを上動位置に向けて付勢する手段としては、上記実施形態のようなバネ426に限定されるものではなく、ゴムなどの他の弾性体を用いてもよく、また、弾性体に代えて、ソレノイドなどの電磁力を利用したものを用いてもよい。
【0044】
本発明でいう抽選用媒体としては、ボールのような球体に限定されず、たとえば、円柱、円筒、あるいは多面体などの非球状の物体を用いることができ、ガイド部材の傾斜面上を転動ないし摺動するなどにより移動可能なものであれば、いかなるものであってもよい。
【符号の説明】
【0045】
A ゲーム機
b ボール(抽選用媒体)
m メダル
CU センターユニット
MF メダルゲームフィールド
4 抽選装置
42 リフト機構
424 昇降部材
425 ストッパ
425a 突出部
430 ガイドレール(ガイド部材)
430a 傾斜面
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームセンタなどに設置されるいわゆるアーケード型のゲーム機として用いるのに好適なゲーム機に関し、より詳しくは、たとえばボールなどの抽選用媒体を用いてゲームを行うように構成されたゲーム機に関する。
【背景技術】
【0002】
アーケード型のゲーム機としては、メダルを所定のメダルゲームフィールド内に投入させてゲームを行わせるものがある。このようなゲーム機においては、メダルを用いて単純なゲームを進行させるだけではなく、メダルゲームの進行状況に応じて、たとえばボールを利用した抽選ゲームを行うための抽選装置を備えることにより、ゲームを複雑化し、その興趣を高めるようにしたものがある。
【0003】
特許文献1に開示されたゲーム機において、抽選装置は、ボールを転動させるための一対のレール(転動用部材)と、当該一対のレールの下方に位置する抽選部と、抽選に用いるボールを上昇させて一対のレール上に投入する投入機構(リフト機構)とを備えている。上記抽選部は、複数の入賞孔を有する入賞部とされており、投入されたボールは、一対のレール上を転動した後に、一対のレールが相対的に離間させられることにより、落下していずれかの入賞孔に入る。そして、プレイヤは、当該入賞孔に応じた賞を受ける。ここでの抽選結果によっては、さらに大きな賞を受けるべく、入賞孔を通過したボールを、リフト機構によって持ち上げた後に再度一対のレール上に投入していずれかの入賞孔に入れる抽選を行う。
【0004】
この際、入賞孔を通過したボールは、リフト機構に隣接して設けられた傾動可能なシーソー状のガイド部材上に落下させられる。このガイド部材は、常時的にリフト機構側の端部が上方に位置するように付勢されており、通常時には、リフト機構とは反対側の端部が下方に傾斜してボールを保持可能な姿勢にある。一方、抽選を行う際には、ベース(昇降部材)が下降してガイド部材の端部に引っ掛かることにより、当該端部が下方に向けて傾斜した状態とされる。この状態において、ガイド部材上のボールは、ガイド部材に沿ってリフト機構の方へと移動し、ベース上に載る。そして、ベースが上昇させられ、ベースに載ったボールは、一対のレール上へ投入される。このような構成によれば、抽選に用いるボールを、循環させて利用しつつ、所望のタイミングに限ってベース上に載せて高位に移動させることができる。
【0005】
しかしながら、このようなガイド部材が傾動させられる構成では、ボールをリフト機構まで導くための構造が大掛かりであり、ガイド部材そのものの占有スペースを大きく確保する必要があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2006−61250号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、このような事情のもとで考え出されたものであって、抽選用媒体を用いて物理的抽選ゲームを行うように構成されたゲーム機において、構造の簡素化を図りつつ、抽選に使用する抽選用媒体を1つずつ適確に上昇移動させることができるようにすることを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を採用した。
【0009】
本発明によって提供されるゲーム機は、所定の抽選に用いられる抽選用媒体を上昇させるためのリフト機構を備えたゲーム機であって、上記リフト機構は、一定範囲で上下方向に往復動させられ、1つの上記抽選用媒体を受容可能な昇降部材と、上記昇降部材に上記抽選用媒体を導くための傾斜面を有するガイド部材に設けられ、上記昇降部材とは別部材によって構成されたストッパと、を備えており、上記ストッパは、上記傾斜面より上方に進出して上記抽選用媒体の通過を阻止する上動位置と、上記昇降部材の降下にともない、上記傾斜面より下方に退避して上記抽選用媒体の通過を許容する下動位置と、の間で上下動可能とされるとともに、上記上動位置に向けて付勢されており、上記ストッパは、上記昇降部材側に突出する突出部を有しており、上記突出部が上記昇降部材と当接しながら押し下げられることにより上記下動位置に移動するように構成されていることを特徴としている。
【0010】
本発明に係るゲーム機のリフト機構においては、昇降部材の上下移動に連動させて、ストッパを上動位置と下動位置との間で上下動させることにより、抽選用媒体を所望のタイミングで昇降部材に導くことができる。したがって、かかる構成のリフト機構によれば、比較的に簡単な構造とし、かつコンパクト化を図りつつ、抽選用媒体を1つずつ適確に上昇移動させることができる。
【0011】
上記構成によればまた、ストッパの上下動動作を簡単な構造によって実現することができる。
【0012】
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明に係るゲーム機の一実施形態の全体外観図である。
【図2】図1に示すゲーム機の電気的構成を示すブロック図である。
【図3】図1に示すゲーム機のメダルゲームフィールドの構成例を示す概略正面図である。
【図4】図3に示される構成の部分縦断面図である。
【図5】図1に示すゲーム機の要部正面図である。
【図6】転動用部材の取り付け状態を説明するための要部側面図である。
【図7】転動用部材の取り付け状態を説明するための要部平面図である。
【図8】図5のVIII−VIII線に沿う部分断面図である。
【図9】図1に示すゲーム機の要部縦断面図である。
【図10】リフト機構の構造を説明するための要部縦断面図である。
【図11】リフト機構の構造を説明するための要部正面図である。
【図12】リフト機構の作動を説明するための要部縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明に係るゲーム機の好ましい実施形態につき、図面を参照しつつ具体的に説明する。
【0015】
図1〜図12は、本発明に係るゲーム機の一実施形態を示している。図1によく表われているように、本実施形態のゲーム機Aは、下部筐体10上に筒状のショーケース11が載設され、かつこのショーケース11上に上部カバー12が設けられた構成を有しており、ショーケース11によって囲まれた空間部には、後述するメダルゲームフィールドMFやセンターユニットCUが設けられている。下部筐体10の外周面部には、複数の操作パネル部13が等間隔で設けられており、それらの操作パネル部13と同数の複数人(たとえば6人)が同時にゲームを行なうことができるようになっている。各操作パネル部13には、後述する抽選ゲーム等に使用される操作ボタン13Aのほか、詳細な図示説明は省略するが、メダルを溜めておくためのメダル留置部、メダル投入口などが設けられている。操作パネル部13の奥方には、メダルゲームフィールドMFから落とされたメダルを払い出すメダル払出口13Bも設けられている。また、各操作パネル部13の左右両側の下部筐体10内部には、メダル投入装置14が設けられている。メダル投入装置14は、ショーケースの外側でプレイヤにより投入されたメダルを所望の方向に向けて転がしつつ、ショーケース11内のメダルゲームフィールドMFへと導くように構成されている。メダルゲームフィールドMFは、複数の操作パネル部13の個々に対応してたとえば計6箇所設けられている。隣接するメダルゲームフィールドMFとの間には、後述する電子ゲームにおいて所定の結果が得られたことによって行われるミニ抽選ユニットMUが設けられている。
【0016】
ゲーム機Aには、図2に電気的な構成を示すように、後述する画像表示装置2やプッシャゲーム機構3、さらにはセンターユニットCUなどの各部の動作を制御するマイクロコンピュータ9が搭載されている。
【0017】
図3によく表れているように、メダルゲームフィールドMFには、液晶ディスプレイなどを用いた電子ゲーム実行用の画像表示装置2と、プッシャゲーム機構3とが設置されている。
【0018】
画像表示装置2とプッシャゲーム機構3との間には、複数のチャッカ21が横方向に並んで設けられている。チャッカ21の手前側には、アクリル樹脂などからなる透明の助走板22が設けられている。図4に表れているように、助走板22は、通常時には奥方(チャッカ21側)に向かうほど低位となる傾斜姿勢をとる一方、所定の場合には手前側に位置する横方向の回動軸221周りに回動させられて起立姿勢をとるように構成されている。チャッカ21と助走板22との間にはメダルmが落下しうる隙間が設けられている。メダル投入装置14には、図示しないメダル送出機構を介して、メダルmを立てたまま初速を与えて助走板22上に転がすためのガイド部材141が設けられており、このガイド部材141は、操作パネル部13に設けられたダイヤル13Cによって横方向に揺動可能とされている。これにより、プレイヤは、たとえば特定のチャッカ21に狙いを定めるようにするなどして、ガイド部材141の先端から初速を与えられたメダルmを送出する方向を自由に選択することができる。
【0019】
各チャッカ21は、たとえば内部に設けられたセンサSaによりメダルmの通過が検出されるように構成されている。助走板22上を転がってきたメダルmがチャッカ21に入ると、マイクロコンピュータ9は、画像表示装置2で展開される電子ゲームやチャッカ21を利用した所定のゲームを実行する。センターユニットCUやミニ抽選ユニットMUにおける抽選ゲームは、所定のゲームの結果に応じて実行されるように構成されている。図4に表れているように、チャッカ21に入ったメダルmおよびチャッカ21に入らなかったメダルmのいずれもプッシャゲーム機構3上に落下する。なお、チャッカ21については、たとえば図3の矢印Na方向に常時または間欠的に往復動を行なう構成とすることもできる。
【0020】
プッシャゲーム機構3は、固定プレート30上に可動プレート31が重ねられ、かつこの可動プレート31がモータ(図示略)の駆動によって一定のストロークで往復動を行なうように構成されたものである。可動プレート31が手前側に前進したときに、固定プレート30上に載っている複数枚のメダルmどうしが固定プレート30の手前に向けてうまく押し合うと、この固定プレート30の先端縁30aからその手前下方にメダルmが落下するようになっている。可動プレート31の往復動は、常時繰り返して実行されるように構成されているが、これに代えて、たとえば画像表示装置2において実行されるゲーム結果に対応させて可動プレート31を間欠的に動作させるようにしてもかまわない。固定プレート30から落下したメダルmは、メダル払出口13Bを通じて操作パネル部13上のメダル留置部に払い出されるようになっている。プッシャゲーム機構3の側方には、画像表示装置2において実行される電子ゲームやミニ抽選ユニットMUにおける抽選ゲームで所定の当たりとなった場合に固定プレート30および可動プレート31上にメダルmを払い出すためのメダル払出口32が設けられている。なお、固定プレート30の両側方には、メダル回収口301が設けられており、このメダル回収口301に入ったメダルmは、所定のメダル貯留部(図示略)に回収される。
【0021】
センターユニットCUは、抽選用媒体としてのボールbを用いて抽選ゲームを行う抽選装置4と、図示しないメダル払い出し機構とを具備して構成されている。図5または図10に表れているように、抽選装置4は、転動用部材40と、この転動用部材40の下方に位置する抽選部41と、抽選に用いるボールbを上昇させて転動用部材40上に投入するリフト機構42と、抽選ゲームが終了したボールbを回収する回収機構43とを備えている。本実施形態においては、抽選装置4によって実行される抽選ゲームは、たとえば最大数千枚ものメダルが払い出される大当たり(以下、SJP(スーパージャックポット)という)を獲得するための抽選である。
【0022】
図6および図7に表れているように、転動用部材40は、外周縁に上向きに起立した起立壁40cを有する平面視円形の皿状とされている。この皿状部分の上面がボールを転動させるための転動面40aとなっており、その中央部には、1つの排出口40bが設けられている。転動面40aは、図5および図6に表れているように、垂直方向のいずれの断面においても中央に向かうほど低位となるなだらかな形状とされている。この転動面40aに対しては、後述する中央筐体60の投入口63を介してボールbが投入されうる。投入口63の先端は、ボールbを転動面40aの周方向に放出することができるように方向付けられている。排出口40bは、転動面40aを転動したボールbを落下させて低位の抽選部41に導くためのものであり、ボールbが通過しうる貫通孔とされている。投入口63を通じて転動面40a上にボールbが投入されると、当該ボールbは、転動面40a上において螺旋を描きながら転動し、やがて中央に到って排出口40bから落下する。
【0023】
転動用部材40はブラケット440上に固定されており、このブラケット440は、水平軸440aを中心として中央筐体60に回動可能に支持されている。本実施形態においては、中央筐体60は、富士山をモチーフとした部分円錐状の側面パネル61と、側面パネル61に連結された正面パネル62とを備え、これらのパネル61,62に包囲された所定の内部空間を有する構成とされている。上記水平軸440aは、排出口40bの下端に位置し、かつ延び方向が平面視において排出口40bのほぼ中心を通るように設定されており、中央筐体60の正面パネル62に対して直角な方向に沿って延びている。ブラケット440の端部には、連結ロッド441の一端が枢動可能に連結されており、連結ロッド441の他端は、中央筐体60(正面パネル62)に支持されたモータM1によって回転させられる回転板442の偏心位置に対して枢動可能に連結されている。このような構成により、モータM1が駆動すると、ブラケット440の端部は上下に往復動させられ、ブラケット440に固定された転動用部材40は水平軸440aを中心として揺動する。
【0024】
図5に表れているように、抽選部41は、振り分け部材410と、転動用部材411,412と、入賞テーブル413とを備えており、この抽選部41において、後述する第1および第2の抽選が行われる。振り分け部材410は、中央部でつながる左側および右側の通路410a,410bを有している。これら通路410a,410bは、ボールbが通過可能な同一平面状とされており、図8に表れているように、平面視において、くの字状に折れ曲がっている。振り分け部材410は、ブラケット450上に固定されており、このブラケット450は、水平軸450aを中心として回動可能に支持されている。水平軸450aは上記水平軸440aの真下に位置しており、振り分け部材410の中央部は排出口40bの真下に位置している。ブラケット450の端部には、連結ロッド451の一端が枢動可能に連結されており、連結ロッド451の他端は、中央筐体60(正面パネル62)に支持されたモータM2によって回転させられる回転板452の偏心位置に対して枢動可能に支持されている。これにより、モータM2が駆動すると、ブラケット450の端部は上下に往復動させられ、振り分け部材410は、水平軸450aを中心として揺動する。この際、排出口40bからボールbが落下すると、当該ボールbは、重力の作用によって通路410a,410bのうち先端が下方に傾斜している方に進む。すなわち、排出口40bから落下したボールbは、その落下するタイミングに応じてほぼ1/2の確率で通路410a,410bのいずれかに振り分けられ、転動用部材411,412のいずれかに放出される。
【0025】
図8に表れているように、通路410a,410bの先端には、それぞれ、通路410a,410bを通過したボールbを検出するセンサSbが設けられている。本実施形態においては、ボールbが通路410a,410bのいずれかを通過することによって第1の抽選が行われる。第1の抽選は、SJPの当選確率を通常確率または高確率のいずれかに振り分ける抽選とされている。たとえば、ボールbが、通路410aを通過して転動用部材411上に放出された場合には高確率となり、通路410bを通過して転動用部材412上に放出された場合には通常確率となる。
【0026】
転動用部材411,412は、いずれも上記した転動用部材40と同様の構成とされており、それぞれ、転動面411a,412aおよび排出口411b,412bを有している。ただし、転動用部材411,412は、中央筐体60に固定されており、この点において揺動可能とされた転動用部材40とは異なる。振り分け部材410の通路410a,410bの先端は、それぞれ、通路410a,410bを通過してきたボールbを転動面411a,412aの周方向に放出することができるように方向付けられている。転動面411a(転動面412a)上に放出されたボールbは、螺旋を描きながら転動し、やがて中央に至って排出口411b(排出口412b)から落下する。そして、当該落下したボールbは、中央筐体60の手前側に形成された通路64a(通路64b)を経て後述する入賞テーブル413の上部プレート413A上に放出される。
【0027】
入賞テーブル413は、所定の円周上に沿って一定間隔で配列された複数の入賞孔413b(本実施形態では24個)を有している。複数の入賞孔413bは、ボールbが通過しうる大きさであり、円環状の上部プレート413Aに形成されている。上部プレート413Aは、平面状ではなく波打つように適宜傾斜させられており、各入賞孔413bがその周辺部よりも低位に位置している。図9に表れているように、上部プレート413Aの下方には、上部プレート413Aと重なりつつもスライド用のアクチュエータ(図示略)によって円周方向にスライドされるスライドプレート413Cが設けられている。スライドプレート413Cには、入賞孔413bと同一の大きさで同一間隔となるように複数の孔413dが形成されている。また、上部プレート413Aとスライドプレート413Cとの間には、入賞孔413bに入ったボールbを検知するセンサScが各入賞孔413bと対応するように設けられている。上部プレート413A上にボールbが放出される際、スライドプレート413Cは、各孔413dが上部プレート413Aの入賞孔413bとずれた位置関係にある。そのため、ボールbは、スライドプレート413Cの上面に支持され、一つの入賞孔413bに半分ほど入った状態で一旦保持される。ボールbが入賞孔413bに入って保持された状態になると、当該入賞孔413bに対応するセンサScからマイクロコンピュータ9にボールbを検知した旨の信号が出力される。その後、スライドプレート413Cは、各孔413dが上部プレート413Aの各入賞孔413bと重なるように上記アクチュエータによって円周方向にスライドさせられ、これにより、ボールbが孔413dから落下する。スライドプレート413Cの下方には、各孔413dから落下したボールbを受け止めて回収機構43に送るための複数のレール413Eと、これらレール413Eを支持する下部プレート413Fが設けられている。孔413dから落下したボールbは、レール413Eを経由して回収機構43に送られる。
【0028】
図5および図9に表れているように、入賞テーブル413の外周部には、各入賞孔413bにボールbが入った場合のメダルmの払い出し枚数を表示する表示部413Gが、各入賞孔413bと個々に対応するように設けられている。これらの表示部413Gは、本実施形態ではたとえばLEDドットマトリクスによって構成されており、マイクロコンピュータ9によって制御されるようになっている。マイクロコンピュータ9は、第1の抽選の結果に応じて各表示部413Gに表示させるメダルmの払い出し枚数を変動させることができる。たとえば、SJPの当選確率が通常確率の状態では、24個の入賞孔413bのうち2個の入賞孔413bに対応する表示部413Gには「SJP」の表示がなされ、他の22個の入賞孔413bに対応する表示部413Gには「100」や「200」といったSJP以外の払い出し枚数が表示される。これに対し、SJPの当選確率が高確率の状態では、4個の入賞孔413bに対応する表示部413Gに「SJP」の表示がなされる。第1の抽選が開始される時点では、表示部413Gの表示は通常確率状態とされている。第1の抽選においてボールbが振り分け部材410の通路410aを通過した場合には、センサSbでの検出信号に基づいて表示部413Gの表示を高確率状態に変動させる。そして、本実施形態では、入賞テーブル413の入賞孔413bのいずれか一つに入ることをもって第2の抽選が終了する。
【0029】
上記構成の入賞テーブル413は、下部筐体10に対して垂直軸周りに回転可能に支持されており、抽選ゲーム時にはマイクロコンピュータ9が図示しないモータを制御することによって適宜回転させられる。また、中央筐体60も下部筐体10に対して上記垂直軸周りに回転可能に支持されている。ただし、中央筐体60は、入賞テーブル413とは別個独立して回転可能とされており、抽選ゲーム時にはマイクロコンピュータ9が図示しないモータを制御することによって適宜回転させられる。
【0030】
図10に表れているように、回収機構43は、中央筐体60に支持されたガイドレール430を含んで構成されている。ガイドレール430は、その長手方向の一端部が入賞テーブル413のレール413Eに臨むように開口するとともに、一端部から他端部に向けて下がる傾斜面430aを有しており、当該他端部に隣接して設けられたリフト機構42にボールbを導くものである。また、中央筐体60には、レール413Eに載ったボールbがガイドレール430に載ることなく落下するのを防止するための仕切板65が設けられている(図9参照)。ボールbの載ったレール413Eがガイドレール430に対向する位置に到達すると、当該ボールbはガイドレール430に乗り移り、リフト機構42の方へと移動する。
【0031】
リフト機構42は、中央筐体60の内部に設けられている。このリフト機構42は、図10に表れているように、上下のプーリ421,422に掛け回されたベルト423と、ベルト423に固定されたボール載置用の昇降部材424と、下方のプーリ422を駆動するモータM3とを具備している。昇降部材424は、1つのボールbを受容可能とされており、モータM3の駆動により一定範囲内で上下に往復動するように構成されている。上記ガイドレール430の他端部には、ストッパ425が設けられている。このストッパ425は、傾斜面430aより上方に進出する上動位置と傾斜面430aより下方に退避する下動位置との間で上下動可能とされるとともに、バネ426によって上方に弾力付勢されており、通常時にはバネ426の付勢力によって上動位置にある。ストッパ425は、図11に表れているように、傾斜面430aの幅方向Y1,Y2の端部寄りに偏倚して位置している。ストッパ425が上動位置にあるとき、ガイドレール430上のボールbはストッパ425によって昇降部材424側への移動が阻止されており、傾斜面430a上に留置されている。また、上記通常時には、昇降部材424はボールbを載せていない状態で最下位よりも少し上方の通常待機位置(図10における実線で表す位置)に停止している。図10に表れているように、ストッパ425にはまた、昇降部材424が最下位に向けて下降するときに当該昇降部材424と当接しうる突出部425aが設けられている。この突出部425aは、傾斜面430aよりも下方においてガイドレール430の端部よりも昇降部材424側へ突出している。
【0032】
抽選ゲームを開始するとき、マイクロコンピュータ9がモータM3を制御することでベルト423が作動させられ、昇降部材424は、最下位へと下降移動させられる(図10における下側の仮想線)。このとき、昇降部材424の左端部がストッパ425の突出部425aに引っ掛かることにより、ストッパ425は押し下げられて下動位置に移動する。そうすると、傾斜面430a上のボールbは重力の作用によって転がりながら昇降部材424の方へと移動する。そして、昇降部材424にボールbが載ると、当該ボールbが載ったことは図示しないセンサによって検出され、昇降部材424は最上位の僅か下方の投入待機位置へと上昇移動させられる(図10における上側の仮想線)。このとき、ボールbは、正面パネル62の上部に設けられた投入口63に臨んでおり、プレイヤはボールbを見ることができる。ただし、昇降部材424は、下部に設けられたコイルバネ424Aの付勢力により若干傾斜した姿勢を保持しており、ボールbが投入口63にこぼれ落ちることはない。
【0033】
昇降部材424は、たとえば操作ボタン13Aを用いて行われるプレイヤの入力操作があると、速やかに最上位に移動させられる。このとき、図12に表れているように、昇降部材424は、その左端部が投入口63付近に固定された係止片427に引っ掛かることにより、昇降部材424の投入口63側が下方に向くように傾斜する。そして、昇降部材424に載せられていたボールbは、投入口63を通過して転動用部材40の転動面40a上に投入される。
【0034】
上記メダル払い出し機構は、抽選ゲームの終了後に該当するプレイヤのメダルゲームフィールドMF上にメダルmを払い出すためのものであり、中央筐体60の内部に設けられている。詳細な図示説明は省略するが、上記メダル払い出し機構は、通常時にはリフト機構42を挟んで抽選装置4の転動用部材40等とは反対側の側面パネル61の内側に折り畳まれて収納される一方、メダル払い出し時には伸張させられてメダルゲームフィールドMF上まで通ずるメダル搬送経路を形成するように構成されている。メダル払い出し時には、中央筐体60の上部に設けられた図示しないボウルから上記メダル搬送経路上にメダルmが供給される。
【0035】
本実施形態のゲーム機Aにおいては、メダルゲームフィールドMFで画像表示装置2を使用して行われる電子ゲームにおいて所定の結果が生じると、抽選ゲームを行う権利が発生する。そうすると、中央筐体60が上記垂直軸周りに回転し、抽選ゲームの権利を得たプレイヤの正面に抽選部41が向く位置で停止する。次いで、リフト機構42のモータM3が作動し、ボールbを載せた昇降部材424が投入待機位置まで上昇する。このとき、転動用部材40および振り分け部材410は、モータM1,M2の作動によって揺動している。次いで、プレイヤの操作ボタン13Aの入力操作によって、ボールbが投入口63を通じて転動用部材40の転動面40a上に投入される。本実施形態においては、投入されたボールbが重力の作用によって移動するのにともなって、転動用部材40および抽選部41において、順次上記した第1および第2の抽選が行われる。
【0036】
本実施形態のリフト機構42においては、上述したように、傾斜面430aより上方に進出する上動位置と傾斜面430aより下方に退避する下動位置との間で上下動可能とされ、かつバネ426によって上動位置に向けて弾力付勢されたストッパ425を備えることにより、通常時には、抽選に用いるボールbを傾斜面430a上に留置しておくことができる。
【0037】
一方、抽選ゲームを開始する際には、昇降部材424が下降させられることにともなってストッパ425の突出部425aが押し下げられて当該ストッパ425が下動位置まで退避し、ボールbが昇降部材424上に載る。次いで、昇降部材424が上昇移動させられ、これにともなってストッパ425が上動位置に戻る。かかる構成のリフト機構42によれば、比較的に簡単な構造とし、かつコンパクト化を図りつつ、抽選に使用するボールbを1つずつ適確に上昇移動させることができる。
【0038】
上記構成のリフト機構42によれば、傾斜面430a上に複数のボールbを留置させておくこともできる。この場合、ストッパ425は昇降部材424が降下したときに限り下動位置に退避させられることにより、昇降部材424に1個のボールbが受容され、後続するボールbは傾斜面430a上に位置することになる。そして、昇降部材424が上昇移動させられると、これにともなってストッパ425が上動位置に戻る。この際、ストッパ425が傾斜面430aの幅方向Y1,Y2の端部寄りに位置しているため、上記後続するボールbは、ストッパ425によって確実にその移動が阻止されることになり、傾斜面430aの下方端部から不当に落下することもない。
【0039】
加えて、上記構成のリフト機構42によれば、上記実施形態とは異なり、たとえば複数のボールbを順次転動用部材40上に投入して抽選ゲームを実行するように構成する場合においても、容易に対応することができる。
【0040】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明の技術的範囲は上記した実施形態に限定されるものではない。本発明に係るゲーム機の各部の具体的な構成は、発明の思想から逸脱しない範囲内で種々な変更が可能である。
【0041】
上記実施形態では、遊技物としてメダルmを用いたゲーム機Aについて説明したが、本発明に係るゲーム機はこれに限定されるものではなく、たとえば、ぬいぐるみや菓子などの景品を獲得するゲーム機にも適用することができる。
【0042】
上記実施形態においては、ストッパ425がガイドレール430(ガイド部材)の長手方向の端部における幅方向の端部寄りに設けられた構成とされていたが、ストッパ425が設けられる位置は、これに限定されるものではない。たとえば、ストッパは、ガイド部材の長手方向の中央や幅方向の中央に位置していてもよく、昇降部材の降下にともなって下動位置に移動させられる構成であれば、どの位置に設けられていてもよい。
【0043】
ストッパを上動位置に向けて付勢する手段としては、上記実施形態のようなバネ426に限定されるものではなく、ゴムなどの他の弾性体を用いてもよく、また、弾性体に代えて、ソレノイドなどの電磁力を利用したものを用いてもよい。
【0044】
本発明でいう抽選用媒体としては、ボールのような球体に限定されず、たとえば、円柱、円筒、あるいは多面体などの非球状の物体を用いることができ、ガイド部材の傾斜面上を転動ないし摺動するなどにより移動可能なものであれば、いかなるものであってもよい。
【符号の説明】
【0045】
A ゲーム機
b ボール(抽選用媒体)
m メダル
CU センターユニット
MF メダルゲームフィールド
4 抽選装置
42 リフト機構
424 昇降部材
425 ストッパ
425a 突出部
430 ガイドレール(ガイド部材)
430a 傾斜面
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の抽選に用いられる抽選用媒体を上昇させるためのリフト機構を備えたゲーム機であって、
上記リフト機構は、一定範囲で上下方向に往復動させられ、1つの上記抽選用媒体を受容可能な昇降部材と、上記昇降部材に上記抽選用媒体を導くための傾斜面を有するガイド部材に設けられ、上記昇降部材とは別部材によって構成されたストッパと、を備えており、
上記ストッパは、上記傾斜面より上方に進出して上記抽選用媒体の通過を阻止する上動位置と、上記昇降部材の降下にともない、上記傾斜面より下方に退避して上記抽選用媒体の通過を許容する下動位置と、の間で上下動可能とされるとともに、上記上動位置に向けて付勢されており、
上記ストッパは、上記昇降部材側に突出する突出部を有しており、上記突出部が上記昇降部材と当接しながら押し下げられることにより上記下動位置に移動するように構成されていることを特徴とする、ゲーム機。
【請求項1】
所定の抽選に用いられる抽選用媒体を上昇させるためのリフト機構を備えたゲーム機であって、
上記リフト機構は、一定範囲で上下方向に往復動させられ、1つの上記抽選用媒体を受容可能な昇降部材と、上記昇降部材に上記抽選用媒体を導くための傾斜面を有するガイド部材に設けられ、上記昇降部材とは別部材によって構成されたストッパと、を備えており、
上記ストッパは、上記傾斜面より上方に進出して上記抽選用媒体の通過を阻止する上動位置と、上記昇降部材の降下にともない、上記傾斜面より下方に退避して上記抽選用媒体の通過を許容する下動位置と、の間で上下動可能とされるとともに、上記上動位置に向けて付勢されており、
上記ストッパは、上記昇降部材側に突出する突出部を有しており、上記突出部が上記昇降部材と当接しながら押し下げられることにより上記下動位置に移動するように構成されていることを特徴とする、ゲーム機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2012−75949(P2012−75949A)
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−13617(P2012−13617)
【出願日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【分割の表示】特願2011−151153(P2011−151153)の分割
【原出願日】平成19年12月3日(2007.12.3)
【出願人】(000129149)株式会社カプコン (192)
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【分割の表示】特願2011−151153(P2011−151153)の分割
【原出願日】平成19年12月3日(2007.12.3)
【出願人】(000129149)株式会社カプコン (192)
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