説明

ゲーム装置

【課題】 プレーヤーの操作により遊戯空間内でボールを移動させて入賞口に入れるゲーム装置において、プレーヤーの技術に応じてゲームの結果が異なり、興趣が高められたゲーム装置を提供する。
【解決手段】 本発明に係るゲーム装置1は、ボールBがその上を転動する転動面31aと転動面31aに開口してボールが通過可能な貫通孔32とを有し遊戯空間F内で上下に延びる回転軸Aを中心に回転する回転体3と、貫通孔32から落下したボールBを入賞口51に案内する案内路52と、プレーヤーの操作により回転軸Aを鉛直方向に対して任意の方向に傾斜させる回転軸傾斜手段とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プレーヤーの操作により、遊戯空間内でボールを移動させて入賞口に入れるゲーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のゲーム装置として、ボールとボール転動用円板とを備えており、ボール転動用円板はその中心を軸に回転するとともにその上をボールが転動するよう構成されており、ボール転動用円板にはボールが嵌入し得る複数の孔が設けられており、複数の孔のうち所定の孔にボールが入った場合には「当たり」として処理され、その他の孔にボールが入った場合には、「はずれ」として処理されるようなゲーム装置が知られている(特許文献1の段落0026,0027および図4参照)。このゲーム装置によると、プレーヤーは「当たり」となることを期待しつつ、回転するボール転動用円板とその上を転動するボールとを見て視覚的に楽しむことができる。
【0003】
しかし、特許文献1に係るゲーム装置には、プレーヤーが操作する要素が無いため、「当たり」となるか「はずれ」となるかはボール転動用円板の上にボールが投入されたタイミングにのみ依存し、プレーヤーはゲームの結果に一切関与することができない。すなわちゲームの結果にプレーヤーの技術が問われることがないため、ゲームの結果に積極的に関与を求めるプレーヤーや、技術の上達を欲するプレーヤーにとっては、興趣に欠けたゲーム装置であるという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−439号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、プレーヤーの操作により遊戯空間内でボールを移動させて入賞口に入れるゲーム装置において、プレーヤーの技術に応じてゲームの結果が異なり、興趣が高められたゲーム装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、前記課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、プレーヤーの操作により、遊戯空間内でボールを移動させて入賞口に入れるゲーム装置であって、前記ボールがその上を転動する転動面と、前記転動面に開口して前記ボールが通過可能な貫通孔とを有し、前記遊戯空間内で上下に延びる回転軸を中心に回転する回転体と、前記貫通孔から落下した前記ボールを前記入賞口に案内する案内路と、プレーヤーの操作により前記回転軸を鉛直方向に対して任意の方向に傾斜させる回転軸傾斜手段とを備えることを特徴とするゲーム装置である。
【0007】
請求項1に記載の発明によれば、遊戯空間内を移動するボールにより視覚的に楽しむことができ、プレーヤーの操作によって回転軸が傾斜して回転体の貫通孔からボールが落下するタイミングが変化するため、プレーヤーの技術に応じてゲームの結果が異なるような、興趣の高いゲーム装置を提供することができる。
【0008】
請求項2に記載の発明は、その中心線が前記回転軸を構成する棒状の回転軸体に前記回転体が結合されており、前記回転軸体は前記回転軸を中心に回転し、前記回転軸傾斜手段は前記回転軸体を傾斜させて、前記回転軸を鉛直方向に対して任意の方向に傾斜させることを特徴とする請求項1に記載のゲーム装置である。
【0009】
請求項2に記載の発明によれば、回転軸体を傾斜させることによって、回転軸を傾斜させたまま回転体を回転させることが可能なゲーム装置を提供することができる。
【0010】
請求項3に記載の発明は、前記回転軸傾斜手段が、前記回転軸体の一端を、鉛直方向に垂直な任意の軸を中心として回動可能に支持する支持手段と、前記回転軸体の他端を、プレーヤーの操作により水平な任意の方向に動かす移動手段とを備えることを特徴とする請求項2に記載のゲーム装置である。
【0011】
請求項3に記載の発明によれば、回転軸体の一端を支持しつつ他端を水平に移動することによって回転軸体を任意の方向に傾斜させることが可能なゲーム装置を提供することができる。
【0012】
請求項4に記載の発明は、前記支持手段が、前記回転軸体の前記一端と、鉛直方向に回転する駆動軸体とを結合する自在継手であることを特徴とする請求項3に記載のゲーム装置である。
【0013】
請求項4に記載の発明によれば、自在継手を用いることによって、任意の方向に傾斜させることが可能な回転軸体を有するゲーム装置を提供することができる。
【0014】
請求項5に記載の発明は、前記回転体が所定の回転位置にあるときに前記貫通孔から落下した前記ボールのみが、前記案内路により前記入賞口に案内されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のゲーム装置である。
【0015】
請求項5に記載の発明によれば、プレーヤーの操作により入賞するか否かが決まるため興趣が高く、またプレーヤーが技術向上のために繰り返し遊戯する意欲を高めるようなゲーム装置を提供することができる。
【0016】
請求項6に記載の発明は、前記回転体が前記貫通孔を複数備え、所定の前記貫通孔から落下した前記ボールのみが、前記案内路により前記入賞口に案内されることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のゲーム装置である。
【0017】
請求項6に記載の発明によれば、貫通孔の個数でゲームの難易度を決定することが可能なゲーム装置を提供することができる。
【0018】
請求項7に記載の発明は、前記貫通孔と前記回転軸との間の距離が、前記貫通孔ごとにそれぞれ異なることを特徴とする請求項6に記載のゲーム装置である。
【0019】
請求項7に記載の発明によれば、貫通孔の位置でゲームの難易度を決定することができるとともに入賞するパターンを増やすことができ、興趣の高いゲーム装置を提供することができる。
【0020】
請求項8に記載の発明は、前記入賞口に前記ボールが入ると賞品がプレーヤーに払い出されることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のゲーム装置である。
【0021】
請求項8に記載の発明によれば、入賞した場合にプレーヤーに賞品を払い出すことにより、繰り返し遊戯しようとする意欲が高まるゲーム装置を提供することができる。
【0022】
請求項9に記載の発明は、カプセル状に形成された前記ボールの内部に前記賞品が収容されていることを特徴とする請求項8に記載のゲーム装置である。
【0023】
請求項9に記載の発明によれば、入賞口に入ったボールをそのまま払い出すことによってプレーヤーに賞品が提供されるゲーム装置を提供することができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、遊戯空間内を移動するボールにより視覚的に楽しむことができ、プレーヤーの操作によって回転軸が傾斜して回転体の貫通孔からボールが落下するタイミングが変化するため、プレーヤーの技術に応じてゲームの結果が異なるような、興趣の高いゲーム装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の実施形態に係るゲーム装置を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施形態に係るゲーム装置の主要部を示す透視斜視図である。
【図3】本発明の実施形態に係るゲーム装置の主要部を示す正面図である。
【図4】図3におけるA−A矢視図である。
【図5】本発明の実施形態に係るゲーム装置の主要部の機構を説明する正面部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
つぎに、本発明の実施形態について図面に基づき説明する。なお、以下に述べる実施形態は、本発明の好適な実施の形態であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
【0027】
本発明の実施形態に係るゲーム装置の斜視図を図1に、本実施形態に係るゲーム装置の主要部を示す透視斜視図を図2に示す。また、本実施形態に係るゲーム装置の主要部を示す正面図を図3に示し、図3におけるA−A矢視図を図4に示す。さらに、本実施形態に係るゲーム装置の主要部の機構を説明する正面部分断面図を図5に示す。まず本実施形態に係るゲーム装置の構成について、図1〜4に基づいて説明する。
【0028】
図示のゲーム装置1は、プレーヤーの操作により、遊戯空間内を落下するボールを所定の入賞口まで移動させるゲーム装置であり、ボールが入賞口に到達した場合に賞品が払い出されるアーケード型のゲーム装置である。ゲーム装置1は、内部に遊戯空間Fが設けられた筐体2を備えており、遊戯空間Fは背面板21、底面板22、上面板23ならびに前面および左右側面に配置された透明板24により区画されている。プレーヤーは透明板24を介して遊戯空間F内を視認できるよう構成されている。
【0029】
遊戯空間F内には、上下に延びる棒状の回転軸体41が設けられており、その中心線を回転軸Aとし、回転軸Aを中心に回転するよう構成されている。回転軸体41には二つの回転体3a,3bが結合されており、すなわち回転体3a,3bは回転軸Aを中心に回転するよう構成されている。また後述のとおり、プレーヤーの操作により、回転軸Aが鉛直方向に対して傾斜するよう構成されている。
【0030】
背面板21には、ボールBが通過できる大きさの孔が、ボール投入口61として設けられており、ゲームが開始すると、遊戯空間F内にボール投入口61を介してボールBが投入される。
【0031】
背面板21におけるボール投入口61の下方からは、ボール投入路62が延出しており、その先端62aは回転体3aの上方に位置している。ボール投入路62は、背面板21から先端62aに向けて下るよう傾斜した樋状に形成されているため、ボール投入口61から投入されたボールBは回転体3a上に落下するよう案内される。なお図示のボール投入路62は網状に形成されているが、板状や管状とすることも可能である。
【0032】
背面板21には、それぞれボールBが通過できる大きさの孔が、入賞口51a,51bとして設けられており、ボールBが入賞口51a,51bに入ると、ゲーム装置1は賞品の払い出し等の所定の入賞処理を行う。
【0033】
背面板21における入賞口51a,51bの下方からは、案内路52a,52bがそれぞれ延出しており、それぞれの先端52c,52dはそれぞれ回転体3a,3bの下方に位置している。案内路52a,52bは、背面板21からそれぞれの先端52c,52dに向けて上るよう傾斜した樋状に形成されているため、案内路52a,52bに乗ったボールBは、それぞれ入賞口51a,51bまで案内される。なお図示の案内路52a,52bは網状に形成されているが、板状や管状とすることも可能である。
【0034】
背面板21の底部、すなわち背面板21と底面板22との交差する位置には、ボールBが通過できる大きさの孔が、ボール回収口63として設けられており、ボールBがボール回収口63に入るとゲームは終了となる。
【0035】
底面板22は、ボール回収口63に向けて下るよう傾斜して形成されているため、底面板22に落下したボールBは、ボール回収口63まで案内される。なお、図示のボール回収口63は背面板21の底部中央に設けられているが、底面板22に落下したボールBが回収されるよう設けられていれば場所は特に限定されず、例えば底面板22に設けることも可能である。
【0036】
次に回転体3について説明する。回転体3は、回転軸体41に対して略垂直に延設された円形の基板31を主要な構成要素とし、基板31の上面31aはボールBが転動する転動面として構成されており、基板31にはボールBが通過可能な大きさの貫通孔32が上面31aに開口して設けられている。貫通孔32の個数は任意に設定できるが、図4に示す回転体3には、三つの貫通孔32,・・・,32が設けられており、回転軸Aとの距離が貫通孔32ごとにそれぞれ異なっている。
【0037】
すなわち、回転体3上にボールBが乗ると、ボールBは基板31の上面31a上を転動し、貫通孔32にさしかかるとそこから下に落下するよう構成されている。回転体3は回転軸Aを中心に回転し、かつ、回転軸Aとの距離が貫通孔32ごとにそれぞれ異なっているので、ボールBがどの貫通孔32から落下したか、およびボールBが落下した時点での回転体3の回転位置によっては、回転体3から落下したボールBが案内路52に乗る場合がある。案内路52に乗ったボールBは前述の通り入賞口51まで案内される。
【0038】
このとき、回転体3に設けられたすべての貫通孔32が案内路52の上方に位置しうるよう配置することも可能であるが、図示の回転体3は、限られた貫通孔32のみが案内路52の上方に位置しうるよう配置されており、ボールBが入賞口51に入る機会が減少するのでゲームの難易度を上げることが可能となる。
【0039】
基板31の外周には、基板31から上方に延びるフェンス33が設けられている。このフェンス33は、基板31の上面31a上を転動するボールBが外周から落下しないよう設けられたものである。フェンス33の高さは任意であり、高さを低くすることによってゲームの難易度を上げることができる。さらにフェンス33をなくすことも可能である。また基板31とフェンス33との組み合わせの代わりに、上面31aを凹状に形成して、ボールBが外周から落下し難く構成することも可能である。
【0040】
なお、基板31は円形以外の他の形状とすることも可能であり、また回転軸体41との結合位置も、その中心から外れた点に設定することも可能である。そのように構成することによって、回転軸Aを中心に回転する回転体3の上をさらに転動するボールBは、プレーヤーの予想を超えた複雑な経路を動くことになる。
【0041】
筐体2の前面には、ジョイスティック71が設けられており、後述のように、プレーヤーはジョイスティック71を前後左右に動かすことによって回転軸Aの傾斜を操作することができる。また、筐体2の前面に、コインまたはメダルを投入するコイン投入口81と、賞品が払い出される賞品払出口82とが設けられている。
【0042】
次に、プレーヤーの操作により回転軸Aが鉛直方向に対して任意の方向に傾くように構成された回転軸傾斜手段について、図5に基づいて説明する。
【0043】
筐体2の遊戯空間F内には上下に延びる回転軸体41が配置されており、回転軸体41の上端41aは孔23aを貫通して上面板23より上方に位置し、下端41bは孔22aを貫通して底面板22より下方に位置している。プレーヤーが操作を加えていない通常の状態では、回転軸体41は鉛直方向に沿って位置している。回転軸体41の上端41aには自在継手42を介して駆動軸体43が結合されており、駆動軸体43は軸受44により回転自由に支持されている。また回転軸体41の下端41bは軸受45により回転自由に支持されている。すなわち、回転軸体41は、自在継手42の中心42aと軸受45の中心45aとを結ぶ回転軸Aを中心に回転するよう支持されている。
【0044】
駆動軸体43は、図示しないモーター等の駆動手段により、直接的に、またはプーリーやベルトを介して間接的に、回転駆動される。そして駆動軸体43の回転は、自在継手42を介して回転軸体41に伝達され、回転軸体41が回転する。なお回転軸体41は、常時回転するよう構成することも、ゲームの開始から終了までの間のみ回転するよう構成することも可能である。また駆動手段の制御により回転速度は一定とすることも、断続的に変化させることも可能である。
【0045】
軸受45は操作リンク72に結合されており、操作リンク72は、プレーヤーがジョイスティック71を倒した方向、すなわち水平な任意の方向にに移動するよう構成されている。操作リンク72とジョイスティック71とは周知のリンク機構を介して機械的に結合するのが好適であるが、電気的・磁気的に結合して、ジョイスティック71が倒された方向に移動するよう構成することも可能である。
【0046】
ジョイスティック71の操作により、自在継手42の中心42aの位置は不変のまま、軸受45の中心45aの位置が変化するので、回転軸体41および回転軸Aは、図5における破線に示すように、自在継手42の中心42aを中心にして傾斜する。そして傾斜した回転軸体41は、傾斜した回転軸Aを中心に回転することが可能となる。ジョイスティック71は二次元平面の任意の方向に倒され得るため、回転軸Aは鉛直方向に対して任意の方向に傾斜することができる。回転軸傾斜手段は、自在継手42と操作リンク72とを備えることによって、回転軸Aの傾斜を可能としている。
【0047】
なお、孔23a,22aの大きさは、回転軸体41が最大限傾斜しても上面板23および底面板22に干渉しないよう設定されており、さらに底面板22を転動するボールBが入り込まないよう、孔22aにはカバー22bが備えられている。また、回転軸体41が傾斜することによって、軸受45に対する回転軸体41の角度は垂直からずれるため、軸受45には自動調心型の軸受やスフェリカルベアリングが好適に用いられる。
【0048】
なお、本実施形態では自在継手42が上方に、軸受45および操作リンク72が下方に位置するよう構成されているが、これを上下逆に配置することも可能である。
【0049】
また、本実施形態では、自在継手を用いることによって回転軸体が傾斜したまま回転可能に構成されているが、自在継手を用いず可撓性を有する回転軸体を使用することによって、回転軸体が撓んだ状態のまま回転可能に構成することも可能である。
【0050】
次に本実施形態に係るゲーム装置1を使用したゲームの手順について説明する。コイン投入口81からコインまたはメダルが投入されるとゲームが開始する。ゲームが開始すると、ボールBがボール投入口61を介して遊戯空間Fに投入され、ボール投入路62上を転がって、回転体3a上に落下する。このとき回転体3aは回転軸体41の回転に従って、回転軸Aを中心に回転している。
【0051】
プレーヤーは、ジョイスティック71を操作することによって、回転軸体41を傾斜させることができる。すなわち、プレーヤーは、回転軸体41を傾斜させることによって回転体3aを傾斜させ、回転体3aの基板31の上面31a上を転動するボールBの位置をコントロールすることができる。そして、案内路52aの上方に貫通孔32が位置するような回転位置に回転板3aがあるときにタイミングよくボールBをその貫通孔32から落下させることができれば、ボールBは案内路52aに乗り、案内されて入賞口51aに入る。
【0052】
案内路52aの上方に貫通孔32が位置しない状態でボールBが落下した場合など、ボールBが案内路52aに乗らなかった場合でも、回転体3b上に落下すれば再度入賞の機会が得られる。すなわち、プレーヤーはジョイスティック71の操作により回転体3bを傾斜させ、回転体3bの基板31の上面31a上を転動するボールBを移動させて、案内路52bの上方に貫通孔32が位置するような回転位置に回転体3bがあるときにタイミングよくボールBをその貫通孔32から落下させることができれば、ボールBは案内路52bに乗り、案内されて入賞口51bに入る。
【0053】
ボールBが入賞口51a,51bに入ると、賞品払出口82を介してプレーヤーに賞品が払い出され、ゲーム終了となる。賞品としてメダルを払い出すことも勿論可能である。
【0054】
ここでボールBが、回転体3a,3bから落下して、入賞口51a,51bのいずれにも案内されることなく、底面板22上に落下した場合は、ボールBは底面板22に設けられた傾斜により誘導されてボール回収口63に回収される。ボールBがボール回収口63に回収された場合、賞品は払い出されることなく、そのままゲーム終了となる。
【0055】
なお、賞品をプレーヤーに提供する方法として、ゲーム装置1内に別途収容された賞品を払い出すよう構成することもできるが、ボールBをカプセル状にしてその内部に賞品を収容し、ボールBが入賞口51a,51bに入るとそのままボールBが賞品払出口82に排出されるよう構成することも可能である。
【0056】
また、本実施形態ではボールBが入賞口51a,51bのいずれに入った場合でも同じ入賞処理がなされるよう構成されているが、入賞口51aに入った場合と、入賞口51bに入った場合とで異なる賞品が払い出されるなど、異なる入賞処理がなされるよう構成することも可能である。さらに、入賞口51の数および回転体3の数も、適宜設定することが可能である。
【符号の説明】
【0057】
1 ゲーム装置
2 筐体
21 背面板
22 底面板
23 上面板
3 回転体
31 基板
31a 上面(転動面)
32 貫通孔
41 回転軸体
42 自在継手(支持手段)
43 駆動軸体
51 入賞口
52 案内路
61 ボール投入口
62 ボール投入路
63 ボール回収口
71 ジョイスティック
72 操作リンク(移動手段)
82 賞品払出口
A 回転軸
B ボール
F 遊戯空間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレーヤーの操作により、遊戯空間内でボールを移動させて入賞口に入れるゲーム装置であって、
前記ボールがその上を転動する転動面と、前記転動面に開口して前記ボールが通過可能な貫通孔とを有し、前記遊戯空間内で上下に延びる回転軸を中心に回転する回転体と、
前記貫通孔から落下した前記ボールを前記入賞口に案内する案内路と、
プレーヤーの操作により前記回転軸を鉛直方向に対して任意の方向に傾斜させる回転軸傾斜手段とを備える
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
その中心線が前記回転軸を構成する棒状の回転軸体に前記回転体が結合されており、
前記回転軸体は前記回転軸を中心に回転し、
前記回転軸傾斜手段は前記回転軸体を傾斜させて、前記回転軸を鉛直方向に対して任意の方向に傾斜させる
ことを特徴とする請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項3】
前記回転軸傾斜手段が、
前記回転軸体の一端を、鉛直方向に垂直な任意の軸を中心として回動可能に支持する支持手段と、
前記回転軸体の他端を、プレーヤーの操作により水平な任意の方向に動かす移動手段とを備える
ことを特徴とする請求項2に記載のゲーム装置。
【請求項4】
前記支持手段が、前記回転軸体の前記一端と、鉛直方向に回転する駆動軸体とを結合する自在継手である
ことを特徴とする請求項3に記載のゲーム装置。
【請求項5】
前記回転体が所定の回転位置にあるときに前記貫通孔から落下した前記ボールのみが、前記案内路により前記入賞口に案内される
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のゲーム装置。
【請求項6】
前記回転体が前記貫通孔を複数備え、
所定の前記貫通孔から落下した前記ボールのみが、前記案内路により前記入賞口に案内される
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のゲーム装置。
【請求項7】
前記貫通孔と前記回転軸との間の距離が、前記貫通孔ごとにそれぞれ異なる
ことを特徴とする請求項6に記載のゲーム装置。
【請求項8】
前記入賞口に前記ボールが入ると賞品がプレーヤーに払い出される
ことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のゲーム装置。
【請求項9】
カプセル状に形成された前記ボールの内部に前記賞品が収容されている
ことを特徴とする請求項8に記載のゲーム装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−11075(P2012−11075A)
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−151969(P2010−151969)
【出願日】平成22年7月2日(2010.7.2)
【出願人】(594162515)阪和興業株式会社 (7)