説明

ゲーム装置

【課題】遊戯者獲得のためのアピールに優れた新しい趣向のゲーム装置を実現すること。
【解決手段】ボール2をステーション毎に設けたローカルボールストック部1060に複数個ストックさせる。遊戯者がいない時間は、ストックされているボール2を上流に継続的に移動させ、第1通路部1064→分岐案内部1066→第2通路部1068→第3通路部1070→ローカルボールストック部1060の周回路を周回させる。抽選を実行する場合には、周回を中止しストックしているボール2のうち一つのみを分岐案内部1066でボール抽選装置1100への供給路である第4通路1072へ分岐して供給する。抽選終了後、ボールリフター1180で周回路まで新たなボールを運び上げ、抽選に使用したボールを供給したステーションの周回路に補充する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自重で転動する抽選体を用いた物理的な抽選を行う抽選部を備えたゲーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ゲームセンターやショッピングセンターに設置されるゲーム装置では、メダルなどを遊戯媒体として用いてゲームを行うゲーム装置が人気である。そうしたゲーム装置では、遊戯媒体を用いた主たるゲームを実現する部分とは別に、主たるゲームにおいて特定の条件を満たした場合に物理的な抽選(実物としての抽選体の偶発性を伴う物理的な移動が抽選結果の決定に強く影響する抽選)を行うための抽選装置を備えているものがある(例えば、特許文献1参照)。抽選装置で入賞すると特別な景品が払い出されたり、ボーナスとなる遊戯媒体が遊戯空間に追加されるといった特典が与えられるように制御され、ゲームの興趣を高める。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−66101号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ゲーム装置に搭載される物理的な抽選装置は、ゲーム装置の個性を構成する重要な要素であって、ゲームの興趣を高めるとともに遊戯者獲得のための重要なアピール手段である。よって、常に遊戯者獲得のためのアピールに優れた新しい趣向のゲーム装置が求められている。本発明は、こうした要望に応えるものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以上の課題を解決するための第1の形態は、複数ステーションを具備するゲーム装置であって、各ステーション(例えば、図3の第1ステーション1104、第2ステーション1106)には、複数の転動体が周回する周回路(例えば、図5のローカルボールストック部1060〜第1通路1064〜分岐案内部1066〜第2通路1068〜第3通路1070の繋がり)と、
前記周回路の所定の分岐位置において、転動体を周回させるか、当該転動体を複数ステーションで共有する抽選部へ案内するかを切り替える分岐案内部(例えば、図5の分岐案内部1066)と、が備えられ、
前記抽選部の抽選の用に供した転動体を貯留する貯留部(例えば、図4及び図11のメインボールストック部1160、図11の赤色ボール収容部1170、青色ボール収容部1172)と、
補充先の前記ステーションを切り替えて、当該ステーションの前記周回路に前記貯留部の転動体を補充する補充部(例えば、図11のボール払出部1174、ボールリフター1180、ボール振り分け部1186)と、
前記抽選部の抽選後に、当該抽選に用いた転動体を供給したステーションに転動体を補充するように前記補充部を制御する補充制御部(例えば、図4のボール抽選装置制御基板1150、図12の抽選体補充制御部262、図18のステップS86〜S90)と、
を具備したゲーム装置である。
【0006】
第1の形態によれば、各ステーションで転動体を周回させつつストックしておいて、抽選を行う時に分岐案内部でストックしておいた転動体を抽選部に供給して、転動体を利用した抽選を行うことができる。そして、抽選が終わったならば、抽選に使用した転動体を貯留し、貯留していた転動体を、先の抽選に用いた転動体を供給したステーションに補充することができる。つまり、抽選に使用する転動体を複数個周回させつつステーションにストックすることで、遊戯者へのアピールを高く維持することができる。
【0007】
第2の形態は、前記転動体は複数種類有り(例えば、図5の赤色のボール2(2r)、青色のボール2(2b))、
前記抽選部は、前記転動体が進入可能な転動体進入部(例えば、図10の抽選盤1106、入賞孔1106c)を複数有し、
前記分岐案内部により前記抽選部に案内されて前記抽選部の抽選の用に供される転動体の種類を検出する種類検出部(例えば、図4の色検知センサ1062)と、
前記種類検出部により検出された種類と、前記複数の転動体進入部のうちの前記転動体が進入した転動体進入部とに基づいて、抽選結果を決定する抽選結果決定部(例えば、図4のボール抽選装置制御基板1150、図12の抽選結果判定部258、図18のステップS66〜S68)と、を具備した第1の形態のゲーム装置である。
【0008】
第2の形態によれば、第1の形態と同様の効果を奏するとともに、どの転動体進入部にどの種の転動体が進入したかの組み合わせで抽選結果を決定できるので、抽選内容に多様性を高めて興趣を向上できる。
【0009】
第3の形態は、前記補充制御部が、前記種類検出部により検出された種類に基づいて、補充する転動体の種類を決定する、第2の形態のゲーム装置である。
【0010】
第3の形態によれば、第2の形態と同様の効果を奏するとともに、抽選に使用された転動体の種類に応じて補充する転動体の種類を決定することができる。
【0011】
第4の形態は、前記周回路が、
自重により前記転動体が自然転動する転動路(例えば、図5の第1通路1064、分岐案内部1066、第2通路1068、第3通路1070)と、
前記転動路の下流位置に到達した転動体を1つずつ順番に、上流位置に向けて段階的又は徐々に移動させる外部から視認可能な所定のリフト機構が設けられたリフト部(例えば、図5のローカルボールストック部1060)とを有し、
前記リフト機構の動作を制御するリフト動作制御部(例えば、図4のステーション制御基板1050、図16のステップS2、S10、S30、S42)を具備した、第1〜第3の何れかの形態のゲーム装置である。
【0012】
第4の形態によれば、第1〜第3の形態の何れかと同様の効果を奏するとともに、転動体を転動路伝いに自重で転動させ、下まで達した転動体をリフト部で上に上げるといった周回路を形成できる。
【0013】
第5の形態は、遊戯者の存否を検知する存否検知部(例えば、図3のメダル投入検知センサ1015、メダル投入検知センサ1017、図4のステーション制御基板1050)を更に具備し、
前記リフト動作制御部は、前記存否検知部の検知結果に基づき遊戯者が不在と判定された場合に、前記リフト機構を継続的に動作させるアトラクトモード制御手段(例えば、図12の周回制御部204、図16のステップS6、図17のステップS132)を有する、第4の形態のゲーム装置である。
【0014】
第5の形態によれば、第4の形態と同様の効果を奏するとともに、遊戯者不在を検知して、不在時にはリフト機構を継続的に動作させて転動体を周回させ続けることで新たな遊戯者獲得のためのアピールを行うことができる。抽選に使用する転動体をストックしておく構造をアピール手段として流用できるので、ゲーム装置のコスト低減にも効果がある。
【0015】
第6の形態は、前記補充部が、
前記転動体1つが通過可能な断面でなる透明な筒状体(例えば、図11のボールリフター1180、リフト通路管1182)と、
前記筒状体の一端口から送風し、風圧で前記筒状体内に位置する転動体を他端口に向けて移動させる送風部(例えば、図11のボールリフター1180、ブロワー1184)と、
前記他端口から排出された転動体を補充先のステーションに案内する補充通路(例えば、図11のボール振り分け部1186、補充通路1186a)と、
を有する第1〜第5の何れかの形態のゲーム装置である。
【0016】
第6の形態によれば、第1〜第5の形態の何れかと同様の効果を奏するとともに、ステーションに補充される転動体を、筒状体内を通して補充することにより、補充過程を視覚的に面白く展示し、興趣を向上できる。転動体に複数種類が設定されている場合には、どの種類が補充されるか遊戯者に展示する役割も果たす。
【0017】
第7の形態は、一時的に前記筒状体内で転動体を停滞させるように前記送風部の風量を制御する送風制御部(例えば、図4のボール抽選装置制御基板1150、図12の抽選体補充制御部262、図18のステップS90)を更に具備した第65の形態のゲーム装置である。
【0018】
第7の形態によれば、第6の形態と同様の効果を奏するとともに、筒状体内を通過する転動体を視認し易くできる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】メダルゲーム装置の構成例を示す側面図。
【図2】メダルゲーム装置の構成例を示す上面図。
【図3】遊戯ユニットの構成の一例を示す上面図。
【図4】第1ステーションの構成例を示す斜視正面図。
【図5】第1ステーションにおけるボールのストックに関する構成部の一例を示すための部分省略上面図。
【図6】分岐案内部の構成例と動作形態例を示す図。
【図7】ボール抽選装置の構成例を示す上面図。
【図8】ボール抽選装置の構成例を示すC−C断面図。
【図9】ボール抽選装置の構成例を示すD−D断面図。
【図10】抽選部の構成の一例を示す分解図。
【図11】メインボールストック部周りの構成の一例を示す部分省略された斜視外観図。
【図12】メダルゲーム装置の機能構成の一例を示す機能ブロック図。
【図13】ブロワーの時限作動のパターンの一例を説明するための概念図。
【図14】抽選待ちリストのデータ構成の一例を示す図。
【図15】抽選結果判定テーブルデータのデータ構成の一例を示す図。
【図16】第1ステーションにおける動作の流れを説明するためのフローチャート。
【図17】図16より続くフローチャート。
【図18】ボール抽選装置における動作の流れを説明するためのフローチャート。
【図19】投光部の点灯パターンの例を説明するための概念図。
【図20】カラーフィルタ及び投光盤の構成の変形例と、表示パターンの例を示す概念図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
〔第1実施形態〕
本発明を適用した第1の実施形態として、メダルを主たる遊戯媒体として使用するメダルゲーム装置に、自重で転動する転動体であるボールを用いた物理抽選を実行するボール抽選装置を搭載した例について説明する。
【0021】
[メダルゲーム装置の構成]
図1と図2は、本実施形態におけるメダルゲーム装置の構成例を説明する側面図(正面図ともなる)と上面図である。
メダルゲーム装置1000は、ガラスで画成された内部空間につくられた遊戯空間でメダルを使った遊戯を多人数同時に楽しむことができる大型のゲーム装置である。メダルゲーム装置1000は、特別な抽選装置であるJP(Jackpot)機構部1300を上面視中央に配置し、その外周を取り囲むようにして3台の遊戯ユニット1002が一体に連結されて構成されている。
【0022】
図3は、遊戯ユニット1002の構成の一例を示す上面図である。一つの遊戯ユニット1002には、第1ステーション1004及び第2ステーション1006と、共用のボール抽選装置1100とを備える。
第1ステーション1004及び第2ステーション1006は、それぞれが4人同時プレイ可能な独立したプッシャー型メダルゲーム装置に相当し、遊戯ユニット1002の左右に配置される。ボール抽選装置1100は、自重で転動する転動体の一つであるボールを使って物理的な抽選を実行する装置である。ボール抽選装置1100は両ステーションの間に1台配置されており、二つのステーションで共用される。
【0023】
次に、ステーションの構成について説明する。本実施形態では、第1ステーション1004と第2ステーション1006の構成要素は同じで左右対称のレイアウトを有しているに過ぎないので、ここでは第2ステーション1006についての詳細な説明は省略する。
【0024】
図4は、第1ステーション1004の構成例を示す斜視正面図であって、第2ステーション1006及びメダルは図示省略されている。第1ステーション1004は、境界ガラス1010を境にしてステーション手前側(前側)に操作テーブル1012が延設され、ステーション奥側(後側)に遊戯空間が画成されている。尚、図中では境界ガラス1010及びそのフレーム部分は透明として描画している。
【0025】
操作テーブル1012には、4台のメダル投入装置が備えられており、4人同時に遊戯を楽しめるように構成されている。4台の内、左右両端の2台はガイドレール型メダル投入装置1014である。ガイドレール型メダル投入装置1014は、境界ガラス1010で左右方向に揺動自在に枢支された傾斜ガイドレール内にメダルを入れて、メダルを遊戯空間内へ転がし入れる装置である。ガイドレール型メダル投入装置1014には、メダルの通過を検知するメダル投入検知センサ1015(図3参照)がそれぞれ内蔵されており、新たなメダルの投入を検知すると投入検知信号を、ステーション制御基板1050へ出力する。
【0026】
また、4台の内中央の2台は電動メダル投入装置1016である。電動メダル投入装置1016は、所定のメダル挿入口からメダルを挿入すると、内蔵された付勢装置で挿入されたメダルを付勢し、所定の放出口から遊戯空間内へ放物状に投入する装置である。電動メダル投入装置1016にも、メダルの通過を検知するメダル投入センサ1017(図3参照)がそれぞれ内蔵されており、新たなメダルの投入を検知して投入検知信号を、ステーション制御基板1050へ出力する。尚、メダル投入検知センサ1015及び1017は、物体の通過を光の通過/遮断で検知する光電センサや、距離センサ、金属センサ、揺動式のスイッチなどで実現される。
【0027】
遊戯空間の正面には、各種演出画像を表示するための液晶ディスプレイ1030が立設されており、その下方にステーション奥側から手前に向けて、プッシャーテーブル1032と、固定テーブル1034と、メダル落下口1036とが配置されている。
【0028】
プッシャーテーブル1032は、液晶ディスプレイ1030の下端開口部からステーション手前側へ突出する略水平なテーブルであって、公知のプッシャー型メダルゲーム装置におけるプッシャーテーブルと同様にして、固定テーブル1034の上面を滑るようにして前後へ周期的に往復動する。プッシャーテーブル1032は、固定テーブル1034より一段高くなっており、その手前側の端部(遊戯者側の端部)と固定テーブル1034との隙間は、主たる遊戯媒体であるメダルがプッシャーテーブル1032の下に潜り込まない程度に狭く設定されている。また、その左右はプッシャーテーブル1032より更に一段高い壁部によって挟まれている。
【0029】
固定テーブル1034は、ステーション奥からステーション手前方向に拡幅する略水平なテーブルである。ステーション奥側にプッシャーテーブル1032が有り、手前側にメダル落下口1036が有る。左右はプッシャーテーブル1032と同様に一段高い壁部によって囲まれているが、一部にはメダル回収口1035が開口している。
【0030】
メダル落下口1036は、固定テーブル1034から落下したメダルを集める横長の漏斗形状を有している。メダル落下口1036に落下したメダルは、メダル回収通路1038を通って、メダル貯留部1040へ流下する。メダル回収通路1038には、流下するメダルの通過を個別検知できるメダル通過センサ1042が設置されている。
【0031】
通常、メダルゲーム装置1000の管理者によって、プッシャーテーブル1032及び固定テーブル1034の上には予め多数のメダルが載置される。遊戯者がガイドレール型メダル投入装置1014や電動メダル投入装置1016で新たなメダルを投入すると、当該メダルがプッシャーテーブル1032の上に供給される。
【0032】
プッシャーテーブル1032がステーション奥側へ移動すると、その上面に載置されているメダルは当初一緒に移動する。しかし、プッシャーテーブル1032が液晶ディスプレイ1030の下端開口部に潜り込んでその突出面積が減るにつれ、上面に載置されているメダルは当該下端開口部の縁に当たって移動が規制される。するとそれらメダルは相対的に当該テーブルの前側に向かって玉突き状に押され、一部がプッシャーテーブル1032の手前側から固定テーブル1034の上面に落下する。
【0033】
プッシャーテーブル1032がステーション手前側へ移動すると、液晶ディスプレイ1030の下端開口部から突出し、ステーション奥側へ移動した際に固定テーブル1034に落下したメダルを今度はその端面でメダル落下口1036方向へ押す。
【0034】
固定テーブル1034に載置されていたメダルは、プッシャーテーブル1032によって押されることで玉突き状にメダル落下口1036方向へ移動する。
移動したメダルが、メダル回収口1035へ入ると図示されない回収通路でメダル貯留部1040へ流下し回収される。移動したメダルが、メダル落下口1036に落下すると、メダル通過センサ1042で通過検知される。メダル通過センサ1042は、メダルの通過を検知するとステーション制御基板1050へ検知信号を出力する。
【0035】
ステーション制御基板1050は、CPU(Central Processing Unit)1052やGPU(Graphics Processing Unit)などの各種マイクロプロセッサ、ICメモリ1054、装置内の各種センサからの信号入出力を制御するI/OコントローラIC、メダルゲーム装置1000の装置内LAN(Local Area Network)1に接続するための通信装置1056などを備え、第1ステーション1004の動作を統合的に制御する。
【0036】
ステーション制御基板1050は、メダル通過センサ1042から通過検知信号を受信すると、メダル払出装置1044を制御して、メダル通過センサ1042で検知したのと同数のメダルを、メダル貯留部1040からメダル払出口1046へ払い出させる。
【0037】
また、本実施形態のプッシャーテーブル1032は、手前側の複数箇所にチャッカー1033を備える。チャッカー1033は、所定位置を通過したメダルを検知する部位であり、メダルが進入できる挿通孔と、そこへメダルが進入したことを検知するメダル通過センサとにより構成される。チャッカー1033は、メダルが進入したことを検知すると進入検知信号をステーション制御基板1050へ出力する。なお、チャッカー1033の位置は図示位置に限らず、例えば、固定テーブル1034の手間側の端部所定位置に設け、メダル落下口1036へ落下するメダルの自重により揺動検知する構成としてもよい。
【0038】
ステーション制御基板1050は、チャッカー1033から進入検知信号を受信すると、CPU1052の演算による内部抽選処理を実行するとともに、抽選過程と抽選結果を示す演出表示を液晶ディスプレイ1030に表示させる処理を行う。演出表示としては、例えば複数の図柄がロール状に配置された仮想リールを横3列に表示し、抽選開始とともに3つのリールをそれぞれ回転させ、一定時間経過後に内部抽選結果を示す図柄で停止するように表示させる。
【0039】
内部抽選によりハズレ以外の賞に当選すると、ステーション制御基板1050は、メダル払出装置1044を制御して、当選した賞の種類に応じたメダルをメダル払出口1046へ払い出させる。尚、当選した賞の種類に応じて払い出されるメダルは、公知のプッシャー型メダルゲーム装置と同様に、別のメダル払出装置からプッシャーテーブル1032上へ供給する構成としても良い。
【0040】
そして、本実施形態では、内部抽選により特定の当たり賞に当選すると、更にボール抽選装置1100を用いた物理抽選が行われ、その抽選結果によっては更にメダルが払い出される。
【0041】
ボール抽選装置1100で使用される抽選体であるボールは、各ステーション毎にストックされていて、ボール抽選装置1100で抽選が行われる都度、ボール抽選装置1100へ供給される。本実施形態では、ステーション各々で、赤色のボール2(2r)又は青色のボール2(2b)が複数個ストックされている。尚、ストックされる各種類のボールの数は、赤色のボール2(2r)が青色のボール2(2b)より少なくなるように調整される。
【0042】
図5は、第1ステーション1004におけるボール2のストックに関する構成部の一例を示すための部分省略した上面図である。第1ステーション1004は、ボール2のストックのための構造として、ローカルボールストック部1060と、第1通路1064と、分岐案内部1066と、第2通路1068と、第3通路1070とを備える。
【0043】
ローカルボールストック部1060は、下流位置に到達したボール2(転動体)を1つずつ順番に、上流位置に向けて段階的又は徐々に移動させる外部から視認可能な所定のリフト機構部である。本実施形態では、ステーション手前側から奥側に向けて徐々に或いは段階的に高くなるスロープに沿ってベルトコンベアでボール2を上げるエスカレータ機構を備え、正面から見てプッシャーテーブル1032及び固定テーブル1034の左側に設置されている。尚、ローカルボールストック部1060のスロープは、複数個のボール2を同時に上げられるだけの十分な長さを有するものとする。
【0044】
ローカルボールストック部1060の上流位置には、到達したボール2の色を検知する色検知センサ1062が設置されている。色検知センサ1062は、例えば投光素子から信号光を照射して透過或いは反射した信号光を受光する受光素子からなる光電センサや、カラー画像を撮影する撮像素子などにより実現され、ボール2の色に応じた色検知信号をステーション制御基板1050へ出力する。
【0045】
ローカルボールストック部1060の上流位置まで運搬されたボール2は、上端部から転がり落ち、下方に設置された第1通路1064に載る。第1通路1064は、ボール2が自重で転動するのに十分な傾斜を有するガイドであって、ボール2が転がる道筋を決める。本実施形態では、上方に開いた断面V字状の樋であって、ローカルボールストック部1060が設置されている側(図4及び図5では正面から見て左側)とは左右反対側へ向けてボール2を案内する。
【0046】
第1通路1064の終端の下方には、分岐案内部1066が設けられている。
分岐案内部1066は、ステーション手前側から奥側方向へ伸びる通路であって、第1通路1064から転落したボール2の移動方向を変えて第2通路1068へ案内する。
【0047】
第2通路1068は、第1通路1064と同様の断面V字状の樋であって、ローカルボールストック部1060が設定されている側へ向けてボール2が自重で転動するのに十分な傾斜を有する。
【0048】
第2通路1068の終端の下方には、第3通路1070が設置されている。第3通路1070は、第1通路1064と同様に断面V字状の樋であって、第2通路1068から転がり落ちたボール2をローカルボールストック部1060の下端登り口へ案内する。つまり、ローカルボールストック部1060と、第1通路1064と、分岐案内部1066と、第2通路1068と、第3通路1070は、ボール2の周回路を形成している。
【0049】
本実施形態では、遊戯者が無く、新しい遊戯者が訪れるのを待つ間、ローカルボールストック部1060は継続に作動されストックしているボール2を上げ続ける。ローカルボールストック部1060の上端に達したボール2は、第1通路1064〜第3通路1070を伝って再びローカルストック部1060へと帰ってくる。こうした制御の状態を本明細書では「アトラクションモード」と呼ぶ。新しい遊戯者が現れると、「アトラクションモード」による制御は中止され、遊戯者が現れたと判断されてから一定時間までローカルボールストック部1060が作動された後に停止するように制御される。
【0050】
さて、前述のように内部抽選により特定賞に当選すると、ボール抽選装置1100による物理抽選が行われることになる。すると、ステーション制御基板1050は、装置内LAN1(図4参照)を介してボール抽選装置1100のボール抽選装置制御基板1150へ抽選要求信号を送信する。次いで、停止していたローカルボールストック部1060を一時的に作動させて、ストックされているボール2を一つだけ第1通路1064へ供給する。具体的には、ローカルボールストック部1060を一時的に作動させた後、色検知センサ1062でボール2の色が検知されたならば停止するように制御する。
【0051】
図6は、本実施形態における分岐案内部1066の構成例と動作形態例を示す図である。図6(a1)及び(a2)が異なる制御状態における分岐案内部1066の上面図を示し、(b1)は(a1)に対応する断面図、(b2)は(a2)に対応する断面図である。
【0052】
分岐案内部1066は、第2通路1068の上方に至る一部分を切り欠いた外周壁を有したバスタブ状の通路である。底面には、ステーション手前側から奥側方向へ長い傾斜床板1066aを備え、分岐案内部1066のステーション奥側の外壁には、ステーション制御基板1050により駆動制御される傾斜床板駆動モータ1066bを備える。そして、傾斜床板駆動モータ1066bの回転軸は、ステーションの左右方向を向いており、傾斜床板1066aの奥側端部で当該床板と固定されている。
【0053】
「アトラクションモード」で制御が実行されている場合、傾斜床板駆動モータ1066bは、傾斜床板1066aが僅かにステーション奥側(図の左側)が低くなる位置で固定されている。この状態を「循環ポジション」と呼ぶ。循環ポジションでは、第1通路1064から落下したボール2は、傾斜床板1066aの傾斜によりステーションの奥側へ案内され、外周壁の切り欠き部から第2通路1068へ落下する。
【0054】
一方、「プレイモード」で制御が実行されている場合には、傾斜床板駆動モータ1066bは、傾斜床板1066aがステーションの手前側が傾斜してボール2が外周壁の下を潜って分岐案内部1066の下に転落できる位置で固定される。この状態を「分岐ポジション」と呼ぶ。従って、ボール抽選装置1100による物理抽選を行うためにローカルボールストック部1060から一つだけ第1通路1064へ供給されたボール2は、分岐ポジションの分岐案内部1066で周回路から外れ、ボール抽選装置1100へ向かう。
【0055】
図4及び図5に示すように、分岐案内部1066の下方には、第4通路部1072が設定されている。第4通路部1072は、ボール2が自重で転動するのに十分な傾斜を有するガイドである。分岐ポジションの分岐案内部1066から落下したボール2は、第4通路部1072を転がってボール抽選装置1100へ案内される。
【0056】
図7は、本実施形態におけるボール抽選装置1100の構成例を示す上面図である。図8及び図9は、図7におけるC−C断面及びD−D断面の各断面図である。
ボール抽選装置1100は、第4通路部1072を転がって勢いがついたまま供給されたボール2を、抽選部1104と、ボール抽選装置制御基板1150(図4参照)と、抽選に使用されたボール2を種別ごとに分別貯留するメインボールストック部1160とを備える。
【0057】
抽選部1104は、第4通路部1072を転がって勢いがついたまま供給されたボール2を、フェンス1102で囲まれた内側をその勢いのまま転動させ、抽選結果に対応づけられる複数の到達候補地点である入賞孔の何れかに到達させる物理抽選の主要部である。尚、抽選結果には、いわゆる当たりは勿論ハズレを含む。
【0058】
ボール抽選装置制御基板1150は、CPU1152などの各種マイクロプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、ICメモリ1154、装置内の各種センサからの信号入出力を制御するI/OコントローラIC、装置内LAN1に接続するための通信装置1156などの電気電子素子を備え、ボール抽選装置1100の動作を統合的に制御する(図4参照)。
【0059】
図10は、抽選部1104の主要構成の一例を示す分解図である。
抽選部1104は、フェンス1102とは別に、抽選盤1106と、カラーフィルタ1108と、遮光盤1110と、投光盤1112と、シャッターユニット1120とを備える。何れも上面視円盤状を成している。そして、シャッターユニット1120を除く各部(抽選盤1106と、カラーフィルタ1108と、遮光盤1110と、投光盤1112)は、垂直回転軸L1で層状に連結され、抽選盤駆動モータ1130で一体に回転駆動される。
【0060】
具体的には、抽選盤1106は、中央に向かって低くなる上皿部1106aと、当該上皿部の外縁から下方に延設された外周壁部1106bと、上皿部1106aの中心を取り囲むようにしてボール2が挿通可能な複数の入賞孔1106cが設けられている。
上皿部1106aと外周壁部1106bとで、カラーフィルタ1108、遮光盤1110及び投光盤1112を内蔵するスペースを形成している。入賞孔1106cは、抽選体が到達することで抽選結果の判定要素が決まる到達候補地点であって、本実施形態では6箇所設けられ、それぞれ抽選に使用されるボール2の色に応じて決まる何れかの種類の抽選結果に対応づけられる。
そして、抽選盤1106は、乳白色の半透明な樹脂で形成されており、抽選盤1106の裏面で発光すれば周囲との輝度差によりその発光部分を認識できるが、発光していなければ裏面側を認識できないようになっている。
【0061】
カラーフィルタ1108は、入賞孔1106cの直下に開口するボール挿通孔1108aと、当該挿通孔から半径方向外方に隣接して設けられた透光フィルター部1109と、遮光盤1110との位置決め孔1108cとを備える。
【0062】
透光フィルター部1109は、不透明な素地の中にステンドグラスのように着色された透明部分が設けられて光を選択的に透過し、透過した光のパーツで数字や文字、図形などを表す表示体を形成する。
本実施形態の透光フィルター部1109は、赤色光を選択的に透過する赤色部分1109rと、青色光を選択的に透過する青色部分1109bと、赤色光も青色光も透過する紫色部分1109pとを有する。そして、赤色部分1109rと紫色部分1109pとで一種類の表示を形成し、青色部分1109bと紫色部分1109pとで他種類の表示を形成する。
【0063】
本実施形態で形成される表示は、抽選で払い出されるメダルの枚数を表示する数字を表す。具体的には、図10の吹き出し内に示す例では、赤色部分1109rと紫色部分1109pと数字の「100」を形成し、青色部分1109bと紫色部分1109pとで数字の「50」を形成する。何れの箇所の透光フィルター部1109も、同様に赤色部分1109rと紫色部分1109pの組と、青色部分1109bと紫色部分1109pの組とで異なる2種類の数字が形成されるようにデザインされている。そして、前者の組による表示が、後者の組による表示よりも数値が大きくなるように設定されている。
尚、透光フィルター部1109の各部の形状は、適宜設定可能である。本実施形態では、抽選結果を示す数字を表示するので、例えば7セグ表示と同様の形状とし、各部毎に表示する内容に応じた色を設定するとしても良い。
【0064】
遮光盤1110は、入賞孔1106c及びボール挿通孔1108aの直下に開口するボール挿通孔1110aと、透光フィルター部1109それぞれの直下に開口した光透過孔1110bと、カラーフィルタ1108との位置決め突起1110cとを備える。
【0065】
遮光盤1110は、投光盤1112から上方へ向けて投光される光を、光透過孔1110bの部分のみ自身より上方へ透過させる。つまり、透光フィルター部1109の部分にのみ当たるように遮光する。
【0066】
投光盤1112は、入賞孔1106c、ボール挿通孔1108a及びボール挿通孔1110aの各組の直下に開口するボール挿通孔1112aと、その外周を囲む遮光壁1112bと、当該壁の外壁で光透過孔1110bそれぞれの直下に設けられた赤色LED1113及び青色LED1114からなる発光部とを備える。
【0067】
赤色LED1113と、青色LED1114への電力線は、垂直回転軸L1と同軸で、抽選盤駆動モータ1130の回転軸に取り付けられるスリップリング1116を介して外部と接続されている。すなわち、抽選部1104が回転していても外部と電気的な接続が維持されるようになっており、ボール抽選装置制御基板1150により点灯/消灯が制御される。
【0068】
シャッターユニット1120は、(1)入賞孔1106cのうち所定位置の孔の直下に形成されたボール収容孔1120aと、(2)当該ボール収容孔に位置する入賞孔1106cにボールが入っているかを検知するボール検知センサ1120bと、(3)入賞孔1106cに入ったボール2が頭を出した状態を維持するとともにボール収容孔1120aへのボール落下を阻止する開閉するシャッター板1120cと、(4)当該シャッター板に設けられたカム機構部1120dを駆動するシャッター駆動モータ1120eと、(5)抽選盤駆動モータ1130の回転軸を挿通する軸挿通孔1120fとを備える。
【0069】
シャッターユニット1120は、メインボールストック部1160の上端に固定されている。
シャッター駆動モータ1120eは、ボール抽選装置制御基板1150により駆動制御される回転角度検知ができるステッピングモータなどにより実現される。図10の状態はシャッターが開いた状態にあるが、シャッター駆動モータ1120eでカム機構部1120dを駆動させると、シャッター板1120cがボール検知センサ1120bに近づくように(図面の左奥方向へ)移動して、シャッター板1120cがボール収容孔1120aの一部を塞いでボール2が落下できないようになる。
尚、シャッターユニット1120の下面には、抽選盤1104を回転させるための抽選盤駆動モータ1130が吊り下げ固定されており、垂直回転軸L1上に駆動軸が連結される。
【0070】
図8、図9及び図11に示すように、メインボールストック部1160は、ステーションの化粧板4に取り付けられる上面視C型に円弧を成す浅いアウターケース1162内に、ボール収容孔1120aを通り抜けて落ちたボール2を種類別に分けるボール分別部1164と、赤色ボール収容部1170と、青色ボール収容部1172と、これらボール収容部の何れかからステーションへ補充するべきボールを選択的に払い出すボール払出部1174とを備える。
【0071】
図11は、メインボールストック部1160周りの構成の一例を示す斜視外観図であって、フェンス1102、アウターケース1162、化粧板4など一部を図示省略している。
【0072】
ボール分別部1164は、分別通路1164aと、当該通路の中ほどのボール収容孔1120aの直下に配置された傾斜板1164bと、この板を揺動させる傾斜板揺動モータ1164cとを備える。
【0073】
分別通路1164aは、ボール2が通ることのできる抽選装置の左右方向に横長な通路であって、左右の端がそれぞれ赤色ボール収容部1170、青色ボール収容部1172の上流端に繋がっている。
【0074】
傾斜板揺動モータ1164cは、ボール抽選装置制御基板1150により駆動制御されるステッピングモータなどにより実現され、回転軸は傾斜板1164bに連結されている。ボール抽選装置1100の抽選に使用されるボール2の色が赤色の場合には、傾斜板揺動モータ1164cは、傾斜板1164bが赤色ボール収容部1170へ向けて傾斜する角度を維持するように制御される。反対に、使用されるボール2が青色の場合には、傾斜板揺動モータ1164cは傾斜板1164bが青色ボール収容部1172へ傾斜する角度を維持するように制御される。
【0075】
赤色ボール収容部1170と青色ボール収容部1172は、ボール抽選装置1100の左右に設けられたボール2を複数個収容することのできる傾斜した通路であって、ともに抽選装置手前から奥側(図11参照)へ向けてボール2が自重で転動できるのに十分な傾斜を有する。
つまり、分別通路1164aと、赤色ボール収容部1170と、青色ボール収容部1172は、分別通路1164aを挟んで各ボール収容部の上流端で連結し、上から見るとコの字状に繋がっている。赤色ボール収容部1170と青色ボール収容部1172に挟まれる空間には、シャッターユニット1120の下面に吊り下げられた抽選盤駆動モータ1130が収まる。
【0076】
赤色ボール収容部1170と青色ボール収容部1172の下流端には、ボール払出部1174が設けられている。本実施形態のボール払出部1174は、スリット板1174aと、スリット板ガイド1174b及び1174cと、往復動機構部1174dと、スリット板駆動モータ1174eとを備える(図9及び図11参照)。
【0077】
スリット板1174aは、ボールの直径より僅かに大きい板厚で、ボール2が通過できる二つの溝(スリット)を両ボール収容部の下流端の間隔と同距離で有する。尚、スリットの底部は、抽選装置奥側(ステーション奥側)に向けてボールが自重で転動するのに十分な傾斜角度を有している。つまり、スリットに入ったボールは、赤色ボール収容部1170や青色ボール収容部1172から離れるように自然と転がり出る。
【0078】
スリット板ガイド1174b及び1174cは、スリット板1174aを両ボール収容部の下流端に隣接して抽選装置の左右方向にスライド可能に支持・案内する。それとともに、前者は各ボール収容部からボール2が通ることのできる2つの入口を有し、後者は両ボール収容部の下流端の間隔より短い間隔で併設された2つの出口1174fを備える。
【0079】
往復動機構部1174dは、例えば、ラック・アンド・ピニオン機構により実現され、スリット板1174aをスリット板ガイド1174b及び1174cに沿って往復スライドさせる。
スリット板駆動モータ1174eは、ボール抽選装置制御基板1150により駆動制御されるステッピングモータなどにより実現され、往復動機構部1174dへ駆動力を与える。
【0080】
スリット板1174aは、両ボール収容部にボール2を収容したままを維持する「収容ポジション」では、二つの溝が両ボール収容部の下流端に隣接する位置で保持される。図11は、この収容ポジションを示している。収容ポジションでは、赤色ボール収容部1170や青色ボール収容部1172に収容されている最下流のボールが自重での転動でスリット板1174aの溝内に入る。スリット板1174aはボール一つ分の板厚に設定さているので、収容ポジションでは左右の溝に、赤色ボールと青色ボールが一つずつ収められていることになる。
【0081】
一方、赤色ボール収容部1170又は青色ボール収容部1172から収容されていたボール2を払い出すときには、スリット板1174aがボールを払い出す側の収容部から離れるように抽選装置左右反対方向へ移動するようにスリット板駆動モータ1176dが駆動制御される。収容ポジションでスリット板1174aの溝に入った赤色ボール又は青色ボールは、スライド方向側の直近の出口1174fから転がり出る。これにより、メインボールストック部1160に種類別に貯留されていたボール2の何れかが排出されることとなる。
【0082】
尚、本実施形態では、赤色ボール収容部1170又は青色ボール収容部1172の何れからボールを排出するかは物理抽選の結果が決定した後、ボール抽選装置制御基板1150による内部抽選処理によってランダムに決定されるが、抽選に使用されたのと同じ色のボールを排出するように構成しても良いし、各ステーションのペイアウト率が目標値より超える場合には入賞時のメダル払出数が相対的に低くなる青色ボール2(2b)を排出するようにして、目標値より低過ぎれば赤色ボール(2r)を排出する構成としても良い。
【0083】
さて、図11に示すように、ボール抽選装置1100は、メインボールストック部1160より抽選装置奥側(ステーション奥側)に、ボール2を上方へ運び上げるボールリフター1180と、メインボールストック部1160から排出されたボール2をボールリフター1180へ案内するガイド傾斜通路1178とを備える。
【0084】
ガイド傾斜通路1178は、ボール2が自重で転動できるのに十分な角度で装置奥側へ向けて傾斜する通路であり、下流端がボールリフター1180へ繋がる。
【0085】
ボールリフター1180は、ステーションの化粧板4の下の構造板6から当該化粧板4を貫通して立設されたリフト通路管1182と、ブロワー1184と、ボール振り分け部1186とを備える。
具体的には、リフト通路管1182は、ステーションの化粧板4から立設されたボール2の直径より僅かに大きい内径を有した透明な管である。その下端には、化粧板4の下に内蔵されボール抽選装置制御基板1150により駆動制御されるブロワー1184の吹き出しノズル1184aが嵌め込まれている。また、その下端側面にはボール入口1184b開口されている。ガイド傾斜通路1178を自重で転動してきたボール2は、このボール入口1184bからリフト通路管1182の中へ入ってノズル1184aの上に落下する。
【0086】
ブロワー1184が作動すれば、ノズル1184aに落下したボール2は吹き上げられる。リフト通路管1182は透明なので、遊戯者に第1ステーション1004にどの種類のボール2が供給されるかを展示しながら運び上げることができる。
【0087】
リフト通路管1182の上端には、逆U字管1183が装着されており、吹き上げられたボール2は、ボール振り分け部1186へ落とされる。
【0088】
ボール振り分け部1186は、直前の物理抽選に使用されたボールの分を、当該物理抽選に使用されたボールを供給したステーションへ選択的に補充する手段であって、補充通路1186aと、首振りモータ1186bとを備える。
【0089】
補充通路1186aは、第1通路1064と同様にボール2が自重で転動することのできる傾斜角度を有した断面V字状の樋である。補充通路1186aは、装置手前側の一端が首振りモータ1186bの垂直上向きの回転軸に固定されており、第1ステーション1004又は第2ステーション1006へ向けて左右に首振り自在に支持されている。因に、第1ステーション1004と第2ステーション1006は左右対称のレイアウトを有しているので、補充通路1186aが振られた先の左右下方には、それぞれ各ステーションの分岐案内部1066が有ることになる(図3参照)。
【0090】
首振りモータ1186bは、例えば回転角度が検知できるステッピングモータなどにより実現され、ボール抽選装置制御基板1150により駆動制御される。
具体的には、直前の物理抽選が第1ステーション1004にストックされていたボール2で行われたならば、ボール2が吹き上げられる前に、補充通路1186aの下流端が第1ステーション1004の分岐案内部1066の上方に位置するように駆動制御される。反対に、直前の物理抽選が第2ステーション1006にストックされていたボール2で行われたならば、ボール2が吹き上げられる前に、補充通路1186aの下流端が第2ステーション1006の分岐案内部1066の上方に位置するように駆動制御される。したがって、リフト通路管1182内を吹き上げられたボール2は、直前にボール抽選装置1100で物理抽選を行った側のステーションへ戻される。
【0091】
[機能ブロックの説明]
図12は、本実施形態におけるメダルゲーム装置1000の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。尚、各遊戯ユニット1002に含まれるステーションは同じ機能を有するので、図中では一つに纏めて表示している。
【0092】
メダルゲーム装置1000は、第1ステーション1004に代表される各ステーションの機能部として、メダル投入検知部100と、メダル落下検知部102と、抽選開始検知部104と、ボール種類検知部106と、ステーション制御処理部200と、メダル投入部302と、周回駆動部304と、分岐切換部306と、画像表示部314と、メダル払出部320と、通信部322と、ステーション記憶部500とを備える。
【0093】
メダル投入検知部100は、遊戯者が新たに投入したメダルを検知する。例えば、物体の通過を検知する光電センサ、金属センサ、揺動スイッチなどで実現され、ステーション制御処理部200に投入検知信号を出力する。図3のメダル投入検知センサ1015及び1017がこれに該当する。
【0094】
メダル落下検知部102は、メダル落下口1036に落下したメダルを検知する。例えば、物体の通過を検知する光電センサ、金属センサ、揺動スイッチなどで実現され、ステーション制御処理部200に落下検知信号を出力する。図4のメダル回収路1038の途中に設けられたメダル通過センサ1042がこれに該当する。
【0095】
抽選開始検知部104は、内部抽選を実行する条件が満たされた事を検知する。本実施形態ではチャッカー1033がこれに該当するが、複数枚のメダルが載ると揺動してスイッチが入る「鹿威し構造」や、載ったメダルの重量を検知する荷重センサなどで実現するとしても良い。
【0096】
ボール種類検知部106は、ローカルストック部1060から第1通路1064に送り出されるボール2の種類を検知し、種類検知信号をステーション制御処理部200へ出力する。本実施形態では、色検知センサ1062により実現するが、CCDなどの撮像素子により外観を撮影し、輪郭線抽出や所定の基準画像と比較するなどの画像処理をステーション制御処理部200で実行し種類を判定する構成としても良い。或いは、ボール2内に種類情報を記憶したICタグを内包させておいてICタグリーダで通過するボールのICタグから種類情報を読み出す構成としても良い。
【0097】
ステーション制御処理部200は、ステーション記憶部500に予め記憶されている制御プログラム501を読み出して演算処理を実行することにより各種制御機能を実現し、ステーションの動作を統合的に制御する。図4のステーション制御部1050がこれに該当する。尚、演算処理によるソフト制御に限らず、一部をASICなどのハードウェアで実現したハード制御としても良いのは勿論である。
そして、本実施形態におけるステーション制御処理部200は、メダル投入制御部202と、周回制御部204と、内部抽選処理部206と、抽選演出制御部210と、メダル払出制御部220と、通信制御部222と、を備える。
【0098】
メダル投入制御部202は、メダル投入検知部100から投入検知信号を受信した場合に、投入検知数に応じた数の新しいメダル(基本的には、1投入検知につき新しいメダル1枚)を投入する制御信号をメダル投入部302へ出力する。
メダル投入部302は、メダルに勢いをつけて放り投げる手段であって、例えば図4の電動メダル投入装置1016がこれに当たる。この場合、メダル投入検知センサ1017から投入検知信号を受信すると駆動されてメダルを投入する。
【0099】
周回制御部204は、ボール抽選装置1100で使用する抽選体であるボール2をストックしつつ、遊戯者が居ない場合に新たな遊戯者獲得のためにストックしているボール2の周回展示を制御する。
具体的には、一定時間以上、メダル投入検知部100から投入検知信号を受信できなかった場合に、遊戯者不在と判断して制御モードを「アトラクションモード」に変更し、周回駆動部304を駆動させて当該ステーションにストックされているボール2を周回路(ローカルボールストック部1060〜第1通路1064〜分岐案内部1066〜第2通路1068〜第3通路1070)を周回させる。メダルの投入検知信号を受信すると制御モードを「プレイモード」に変更し、周回駆動部304を投入検知信号受信後一定時間周回させるように維持した後に停止させて、ボール抽選装置1100での物理抽選に備える。そして、内部抽選により物理抽選が行われる特定賞に当選した場合には、周回駆動部304を、ストックしているボール2を一つだけ周回路に排出するように駆動制御するとともに、当該排出したボール2をボール抽選装置1100へ供給する第4通路1072へ向かわせるように分岐切換部306を制御する。
【0100】
周回駆動部304は、一つ又は複数のボール2を所定の周回路内を循環させるための駆動力を供給する。本実施形態では、図4のローカルボールストック部1060が装備するベルトコンベアやエレベータなどのリフト機構がこれに該当する。
分岐切換部306は、周回路の一部をボール抽選装置1100へボール2を供給する通路へ切り換える。図5及び図6の傾斜床板1066a及び傾斜床駆動モータ1066bがこれに該当する。
【0101】
内部抽選処理部206は、演算処理により入賞種類(当たり、外れを含む)毎に所定の出現確率となるように抽選を行う。当該処理部は公知のランダム抽選演算と同様に実現される。例えば、予め入賞種類毎に数値範囲を設定しておいて、乱数を一つ発生させ、発生した乱数値が何れの数値範囲に含まれるかを判定することで抽選結果を決定する。
【0102】
抽選演出制御部210は、抽選が行われるのに伴って遊戯を盛り上げる各種演出を実行する為の制御をする。本実施形態では、画像生成部214で抽選毎にCG(Computer Graphics)を生成し、生成したCGを画像表示部314に表示させる演出を行う。画像表示部314は、本実施形態では液晶ディスプレイ1030がこれに相当する。尚、演出の形態は画像表示に限らず、適宜スピーカからの効果音の放音や、電飾の明滅制御、立体モデル(例えば、キャラクタフィギアなど)を駆動させるカラクリなどを含むとしても良い。
【0103】
メダル払出制御部220は、メダルを遊戯者へ払い出す為の制御を実行する。例えば、メダル落下検知部102から落下検知信号を受信すると、メダル払出部320に落下検知したメダルと同数のメダルを払い出させる。また、内部抽選によってメダルの払い出しを特典とする当たり賞に当選した場合には、各賞に予め設定されている所定数のメダルを払い出させる。同様に、ボール抽選装置1100から物理抽選の結果を受信し、当該結果がメダルの払い出しを特典とする賞に当選した場合には、その賞に予め設定されている所定数のメダルを払い出させる。
【0104】
メダル払出部320は、図4のメダル払出装置1044がこれに該当するが、内部抽選の抽選結果に応じた払出用に、複数のメダルを樹脂カプセルに入れてカプセル単位で払い出す専用装置を追加するとしても良い。また、ボール抽選装置1100による物理抽選の特典用として専用のメダル払出装置を設けても良い。
【0105】
通信制御部222は、通信部322を介して装置内LAN1に接続されたボール抽選装置1100と各種データ通信するための各種インタフェース制御を行う。また、内部抽選の結果、ボール抽選装置1100による物理抽選が行われる場合には、ボール種類検知部106で検知した種類情報とともに、ボール抽選装置1100へ抽選要求を送信する。
【0106】
通信部322は、装置内LAN1の通信プロトコルに従ってデータ通信を実現する。例えば、有線又は無線LANの各種ハードウェアインタフェースにより実現される。勿論、通信プロトコルの種類は基本的には問わない。
【0107】
ステーション記憶部500は、ステーション制御処理部200が各機能を演算処理等で実現するための制御プログラム501や初期設定データを予め記憶するとともに、当該処理部の演算処理に必要なデータ(ボール抽選結果待ち数502など)を一時的に記憶する領域として機能する。本実施形態では、図4のステーション制御基板1050に搭載されたICメモリ、ハードディスクなどによって実現される。
【0108】
ボール抽選結果待ち数502は、ボール抽選装置1100へ抽選要求をして抽選結果の受信を待っている数を格納する。メダルゲーム装置1000に電源が投入された初期状態では「0」である。
【0109】
また、メダルゲーム装置1000は、ボール抽選装置1100の機能部として、抽選盤回転角度検出部108と、抽選確定検知部110と、抽選装置制御処理部250と、通信部330と、発光部332と、シャッター部334と、抽選体分類部336、払出切換部338と、送風部340と、補充先切換部342と、抽選装置記憶部550とを備える。
【0110】
抽選盤回転角度検出部108は、抽選部1104つまり抽選盤1106の回転角度を検出し、検出角度に応じた信号を抽選装置制御処理部250へ出力する。本実施形態では、図10の抽選盤駆動モータ1130が備える回転角度検知機能がこれに該当する。勿論これ以外にも、抽選部1104の回転軸にロータリエンコーダなどを装着して検出する構成としても良い。
【0111】
抽選確定検知部110は、転動体が複数の候補地点の何れかに到達したことを検知し、抽選確定信号を抽選装置制御処理部250へ出力する。本実施形態では、図10のボール検知センサ1120bがこれに該当する。
具体的には、物理抽選に供されるボール2は、第4通路1072を通って抽選盤1106の外縁部から接線方向に沿うようにしてフェンス1102内に投入される(図7参照)。投入されたボール2はフェンス1102内を旋回するがやがて勢いは徐々に低下し、抽選盤1106の中心に向かって徐々に近づく。抽選盤1106はその間、回転し続けているので、何れの入賞孔1106cに入るかは全くの偶然により決まる。入賞孔1106cに入ったボール2は、シャッター板1120cが閉じているので、当該孔に入ったまま抽選部1104の回転につられて回転し、やがて当該孔がボール検知センサ1120bの検知範囲に至り、入っているボール2が検知される(図10参照)。
【0112】
抽選装置制御処理部250は、所定のプログラムに従って演算処理を実行することにより各種制御機能を実現し、ボール抽選装置1100の動作を統合的に制御する。図4のボール抽選装置制御基板1150がこれに該当する。尚、制御は演算処理によるソフト制御に限らず、一部をASICなどのハードウェアで実現したハード制御としても良いのは勿論である。
そして、本実施形態の抽選装置制御処理部250は、通信制御部252と、発光制御部254と、分類制御部256と、抽選結果判定部258と、抽選体払出制御部260と、抽選体補充制御部262とを備える。
【0113】
通信制御部252は、通信部330を介して装置内LAN1に接続された各ステーションのステーション制御基板1050と各種データ通信するための各種インタフェース制御を行う。
【0114】
通信部330は、装置内LANの所定の通信プロトコルに従ってデータ通信を実現する。例えば、有線又は無線LANの各種ハードウェアインタフェースにより実現される。勿論、通信プロトコルの種類は基本的には問わない。
【0115】
発光制御部254は、発光部332の発光を制御する。ボール抽選装置1100で物理抽選が行われない待機状態では、所定の「待機パターン(例えば、周期的なランダム発光)」で発光制御し、ステーションから抽選要求を受信すると、当該要求とともに受信したこれから抽選に供されるボール2の種類情報に基づいて、抽選結果を示す又は連想させる表示体が現れるように発光させる「抽選パターン」で制御する。より具体的には、抽選パターンでは、抽選に供されるボール2が赤色のボール2(2a)の場合には、赤色LED1113を点灯させ、青色のボール2(2b)の場合には、青色LED1114を点灯させる。物理抽選が終了したならば、一定時間後に「待機パターン」に戻す。
【0116】
抽選結果判定部258は、抽選確定検知部110から確定検知信号を受信すると、検知信号を受信した時の抽選盤回転角度検出部108で検出された回転角度によって、どの入賞孔にボール2が入ったかを判定する。そして、判定した入賞孔の識別情報と、ステーションから抽選要求とともに受信したボールの種類情報との組み合わせに基づいて抽選結果を判定する。本実施形態では、物理抽選で当たり賞に当選すると特典としてメダルの払い出しが行われる。抽選結果判定部258は、抽選結果の種類を示す抽選結果情報と、当該抽選結果に対応して払い出すメダル数の情報とを、通信制御部252を介して抽選要求していたステーションのステーション制御基板1050へ送信する。
【0117】
分類制御部256は、ボール抽選装置1100での物理抽選後に使用されたボール2を種類別に分類する。本実施形態では、物理抽選の抽選結果が判定された後、一定時間経過後、シャッター部334を作動させて入賞孔1106cに入ったボールをボール収容孔1120aから収容する。そして、ステーションから抽選要求とともに受信した物理抽選に使用されるボール2の種類情報に従って、抽選体分類部336を制御する。具体的には、抽選体分類部336の一部であるボール分別部1160の傾斜板揺動モータ1164cを駆動制御して傾斜板1164bを左右いずれかの方向に傾斜させ、ボール収容孔1120aから落下・収容されたボール2を種類別の収容空間(赤色ボール収容部1170、または青色ボール収容部1172)へ収容する(図11参照)。
【0118】
抽選体払出制御部260は、物理抽選の抽選結果終了後に、今回の物理抽選を要求してきたステーションへ補充する抽選体を選択・払い出しする。本実施形態では、まずランダム抽選により赤色のボール2(2a)または青色のボール2(2b)かを選択する。そして、払出切換部338を駆動制御して選択された種類のボールを一つ払い出す。
本実施形態では、図9のボール払出部1174が払出切換部338に該当する。抽選体払出制御部260は、標準時はスリット板1174aを前述の「収容ポジション」に位置するようにスリット板駆動モータ1174eを制御する。ボールを払い出しする際には、スリット板1174aが払出に選択された種類のボールの収容部から離れるようにスリット板1174aを移動させ、一定時間後、再びスリット板1174aを収容ポジションへ戻すように駆動制御する。
【0119】
抽選体補充制御部262は、送風部340及び補充先切換部342へ制御信号を出力し、補充用として払い出された抽選体を今回の物理抽選を要求してきたステーションへ戻すための制御を実行する。
本実施形態では、送風部340は、図11のボールリフター1180のブロワー1184が該当し、補充先切換部342はボール振り分け部1186が該当する。よって、抽選体補充制御部262は、抽選体払出制御部260による払出制御が実行されて所定時間経過した後(具体的にボール払出部1174を払い出されたボール2がガイド傾斜通路1178を自重で転動してボール入口1184bに入るのに十分な時間が経過した後)に、補充通路1186aを今回の物理抽選を要求してきたステーションの分岐案内部1066の上方へ向けるように首振モータ1186bを制御し、次いでブロワー1184を時限作動させて、ボール入口1184bから入ってノズル1184aの上にあるボール2を、リフト通路管1182内を通して吹き上げる。
【0120】
送風部340を時限作動する際、抽選体補充制御部262は、例えば図13に示すように、ボール2の自由落下に打ち勝ってリフト通路管1182の中間から上方の展示範囲内まで一気に吹き上げるように風力を上げた後(区間A)、ボール2が展示範囲内で自由落下と吹き上げとがおおむね拮抗して滞空・停滞するように風力をやや下げ(区間B)、これから補充されるボール2を遊戯者に展示する。そして、風力を下げてから所定時間経過後に、再び風力を上げて逆U字管1183を抜けるまでの十分な時間ブロワー1184を作動させてから停止させる(区間C)。
よって、逆U字管1183を抜けたボール2は補充通路1186aで今回の物理抽選に使用する抽選体を提供したステーションの周回路に戻され、当該ステーションにおいてストックされているボール2として適当な数に戻される。
【0121】
抽選装置記憶部550は、抽選装置制御処理部250が各機能を演算処理等で実現するための抽選制御プログラム552や抽選結果判定テーブルデータ556と言った初期設定データを予め記憶するとともに、抽選待ちリスト554やなど演算処理に必要な各種データを一時的に記憶する領域として機能する。本実施形態では、図4のボール抽選装置制御基板1150に搭載されたICメモリ、ハードディスクなどによって実現される。
【0122】
抽選待ちリスト554は、例えば図14に示すように、自抽選装置が物理抽選を受け持つステーション(本実施形態では、第1ステーション1004又は第2ステーション1006)から抽選要求を受信する都度に自動付与登録番号554aと対応づけて、抽選要求をしてきたステーション識別情報554bと、抽選要求とともに受信した抽選に使用されるボール種類情報554cとを対応付けて格納する。ボール抽選は、リストの登録番号順に実行され、抽選終了後に該当するリストが登録抹消される。
【0123】
抽選結果判定テーブルデータ556は、物理抽選により抽選体が到達した位置と、抽選体の種類との組み合わせに基づいて抽選結果を定義する。例えば、図15に示すように、入賞孔ID556aと対応づけて、基準角度556bと、赤色ボール使用時抽選結果556cと、青色ボール使用時抽選結果556dとを格納する。基準角度556bは、抽選盤回転モータ330で検出される回転角度座標における対応する入賞孔の中心位置を示す角度である。抽選確定検知部110で確定検知されたタイミングで、抽選盤回転角度検出部108で検出された角度をこの基準角度556bと比較することで抽選に使用されたボール2が何れの入賞孔1106cに入ったかを判定する。
【0124】
[動作の説明]
次に、第1ステーション1004における遊戯と、ボール抽選装置1100による物理抽選に関するメダルゲーム装置1000の動作について説明する。
図16〜図17は、本実施形態における第1ステーション1004の動作の流れを説明するためのフローチャートである。尚、第2ステーション1006も同様の動作をするので説明は省略する。
【0125】
遊戯者が居ない初期状態において、ステーション制御基板1050は「アトラクションモード」でローカルボールストック部1060及び分岐案内部1066を制御する(ステップS2)。「アトラクションモード」では、分岐案内部1066が循環ポジションとされるので(図6参照)、ローカルボールストック部1060が運び上げたボール2は、第1通路1064〜分岐案内部1066〜第2通路1068〜第3通路1070〜再びローカルボールストック部1060と言った周回路を巡る。赤色のボール2(2a)と青色のボール2(2b)が遊戯空間内を循環することでアピールし集客効果を高める。
【0126】
そして、ステーション制御基板1050は、新たなメダルの投入の有無を判定する。
新たなメダルの投入が検知されなければ、(ステップS4のNO)、新規のメダルが無投入状態である連続時間を計時する(ステップS6)。
【0127】
一方、「アトラクションモード」で制御している状態で、メダル検知センサ1015又は1017で新しいメダルの投入を検知すると(ステップS4のYES)、検知したセンサに対応するメダル投入装置からメダルを投入する(ステップS8)。メダル検知センサ1015で検知すれば投入されたメダルはガイドレールに沿って転動して遊戯空間内に投入され、メダル検知センサ1017で検知すれば電動メダル投入装置1016が投入されたメダルを遊戯空間内に放り込む。
【0128】
次いで、ステーション制御基板1050は、新たなメダルの投入が検知されたので新たな遊戯者がプレイを開始したものと判断し、メダル無投入連続時間をリセットし、ローカルボールストック部1060を一定時間経過後に停止させる(ステップS10)。
ローカルボールストック部1060を新たなメダルの投入が検知から一定時間経過した後に停止させるようにすることで、プレイ開始時点にローカルボールストック部1060にストックされているボール2の配置関係をメダルの新規投入タイミングで狙って固定されるのを防ぎ、物理抽選のランダム性を担保する。ランダム性を向上させるために、停止させるまでの時間をランダムに決定することとしてもよい。
【0129】
遊戯が行われる間、断続的にメダルがプッシャーテーブル1032の上に投入され、やがて載置されていたメダルの一部が固定テーブル1034に落下し、更にメダル落下口1036に落下する。
メダル通過センサ1042でメダル落下口1036に落下したメダルを検知すると(ステップS12のYES)、ステーション制御基板1050は、メダル払出装置1044にメダル通過センサ1042で検知したのと同数のメダルを払い出させる(ステップS14)。
【0130】
プッシャーテーブル1032に載置されていたメダルがチャッカー1033に入ったのを検知すると(ステップS16のYES)、ステーション制御基板1050は、内部抽選開始の条件を満たしたものと判断して内部抽選処理を実行し(ステップS18)、液晶ディスプレイ1030で内部抽選の演出表示を実行する(ステップS20)。メダルがチャッカー1033に入らなければ(ステップS16のNO)、ステップS130に処理を移行する。
【0131】
もし、内部抽選の結果、ボール抽選装置1100による物理抽選を伴わない当たり賞に当選したならば(ステップS22のNO)、ステーション制御基板1050は内部抽選結果に応じて予め設定されている所定数のメダルをメダル払出装置1044に払い出させる(ステップS24)。
【0132】
もし、内部抽選の結果、ボール抽選装置1100により物理抽選を特典とする特定賞に当選したならば(ステップS22のYES)、ステーション制御基板1050は分岐案内部1066を「分岐ポジション」に変更して(ステップS28)、ローカルボールストック部1060を始動する(ステップS30)。
【0133】
ローカルボールストック部1060が始動してストックされているボール2のうち、最も上に位置するボールが当該ストック部の上端に達して第1通路1064に落下するとき、色検知センサ1062により当該落下するボール2の色が検知される。
ボールの色が検知されると(ステップS40のYES)、ステーション制御基板1050は抽選用のボールが一つ放出されたと判断して、ローカルボールストック部1060のボール上げ動作を停止させ(ステップS42)、ボール抽選装置1100へ抽選要求信号とともに、色検知センサ1062で検知したボール色に対応づけられるボールの種類情報を送信する(ステップS44)。そして、ボール抽選結果待ち数502を「1」加算して(ステップS46)、抽選に使用されるボールの色が検知されてから所定時間後に、分岐案内部1066を循環ポジションに戻す(ステップS48)。
【0134】
図18は、本実施形態におけるボール抽選装置1100の動作の流れを説明するためのフローチャートである。第1ステーション1004又は第2ステーション1006から抽選要求信号を受信したならば(ステップS50のYES)、ボール抽選装置制御基板1150は、当該抽選要求信号に関する情報を抽選待ちリスト554に新規登録する(ステップS52)。
【0135】
次に、ボール抽選装置制御基板1150は、抽選待ちリスト554に抽選待ちの登録がまだ残っているかを判定する。残っていなければ(ステップS54のNO)、赤色LED1113及び青色LED1114の点灯を所定の待機パターンで制御する(ステップS56)。
【0136】
一方、抽選待ちリスト554に登録がまだ残っているならば(ステップS54のYES
)、自動付与登録番号544aが最も小さい登録を今回の抽選分とし、当該番号に対応するステーションを抽選クライアントと見なして物理抽選を開始する(ステップS58)。
【0137】
物理抽選を開始したならば、ボール抽選装置制御基板1150は先ずシャッターを閉じる。すなわち、シャッター駆動モータ1120eを制御してシャッター板1120cでボール収容孔1120aを閉じる(ステップS60)。次いで、今回の抽選に使用されるボールの種類に応じて赤色LED1113及び青色LED1114の点灯を制御する(ステップS62)。
【0138】
図19は、本実施形態における点灯制御の例を示す図である。赤色のボール2(2a)が使用されるならば、図19(a)に示すように、赤色LED1113を点灯して青色LED1114を消灯する。すると、透光フィルター部1109の赤色部分1109rと紫色部分1109pを透過した赤色光で両部分のみ浮かび上がって、赤色のボール2(2r)を使った時に各入賞孔1106cに割り当てられた抽選結果として払い出されるメダルの数を表す。反対に青色のボール2(2b)が使用されるならば、図19(b)に示すように、その逆に赤色LED113を消灯し青色LED1114を点灯制御する。すると、透光フィルター部1109の青色部分1109bと紫色部分1109pを透過した青色光で両部分のみが浮かび上がって、青色のボール2(2b)を使った時の抽選結果を表す。
【0139】
抽選に使用されるボールは、第4通路1072を介してボール抽選装置1100に供給され、抽選盤1106上を旋回したボールはやがて何れかの入賞孔1106cに入る。そして抽選盤1106の回転とともに連れ回り、やがてボール検知センサ1120bでボールが検知される。
【0140】
ボールが入賞孔へ入った事が検知されたならば(ステップS64のYES)、ボール抽選装置制御基板1150は、何れの入賞孔1106cにボールが入ったかを判定する(ステップS66)。本実施形態では、ボール検知センサ1120bでボールが検知されたタイミングで、回転角度を検出可能な抽選盤駆動モータ1130から得られた抽選盤1106の回転角度を、予め各入賞孔1106cと対応づけた抽選結果判定テーブルデータ556の基準角度556bと比較して判定する。
【0141】
そして、ボール抽選装置制御基板1150は、抽選結果判定テーブルデータ556を参照して、ボールが進入した入賞孔1106cと使用されたボールの色とに基づいて抽選結果を判定し(ステップS68)、判定した抽選結果を示す情報を、今回の物理抽選の抽選クライアントとなっているステーションに送信する(ステップS70)。
【0142】
ここまでで、物理抽選が終了したことになるので、ボール抽選装置制御基板1150は、抽選に使用されたボールの色に応じてボール分別部1164の揺動板駆動モータ1164cを駆動制御し、傾斜板1164bを使用されたボールの色が合致する赤色ボール収容部1170又は青色ボール収容部1172へ向ける(ステップS80)。
【0143】
次いで、シャッター駆動モータ1120eを制御してシャッター板1120cでボール収容孔1120aを開けて入賞孔1106cに入っていたボール2を収容する(ステップS82)。ボール収容孔1120aから落ちたボール2は、傾斜板1164bに当たって、当該板が傾斜した方のボール収容部へ案内・収容される。
【0144】
次に、ボール抽選装置制御基板1150は、抽選クライアントのステーションへボールを補充する。その為に先ず、補充するボールの色を決定する(ステップS84)。本実施形態では、乱数を用いたランダム抽選によりそれぞれ所定の選択確率となるように決定する。
【0145】
そして、補充するボールの色が決定したならば、ボール抽選装置制御基板1150はボール払出部1174のスリット板駆動モータ1174eを駆動制御して、決定した色のボールを一つ、赤色ボール収容部1170又は青色ボール収容部1172から払い出す(ステップS86)。払い出されたボールは、ガイド傾斜通路1178を自然と自重で転動してボールリフター1180に入る。
【0146】
次いで、ボール抽選装置制御基板1150は、ボール振り分け部1186の首振りモータ1186bを制御して、抽選クライアントとなっているステーションへ補充通路1186aを向ける(ステップS88)。そして、スリット板駆動モータ1174eを駆動制御後、一定時間後にボールリフター1180のブロワー1184の時限作動を開始する(ステップS90;図13参照)。
【0147】
ブロワー1184で送風が開始すると補充されるべきボール2は、リフト通路管1182を途中まで上昇してしばらく停滞したのち、逆U字管1183を経由してボール振り分け部1186へ排出され、直近の物理抽選で使用されたボールを供給したステーションへ新たなボールが補充されることとなる。
【0148】
次いで、ボール抽選装置制御基板1150は、抽選待ちリスト554から自動付与登録番号554aが最小の登録を抹消して(ステップS92)、ステップS50に戻る。
【0149】
図17のフローチャートに戻って、ステーション制御基板1050は、ボール抽選装置1100から抽選結果を受信すると(ステップS120のYES)、メダル払出装置1044を制御して、受信した抽選結果に応じて予め設定されている枚数のメダルをメダル払出口1046へ払い出させる(ステップS122)。勿論、別のメダル払出装置を設けて、プッシャーテーブル1032や固定テーブル1034にメダルを投入させるとしても良い。そして、ボール抽選結果待ち数502を「1」減算する(ステップS124)。
【0150】
次に、ステーション制御基板1050は、ボール抽選結果待ち数502が「0」であるかを判定する。「0」でなければ(ステップS130のNO)、ステップS4に移行する。「0」であれば(ステップS130のYES)、更にステップS6で計時されているメダル無投入連続時間が、遊戯者が居ないと判断される無人判定基準に達しているかを判定する。メダル無投入連続時間が無人判定基準に達していなければ(ステップS132のNO)、ステップS4に移行し、達していれば(ステップS132のYES)、ステップS2に移行して「アトラクションモード」での制御に戻る。
【0151】
このように、本実施形態によれば、物理抽選に使用される抽選体であるボール2をステーション毎にストックさせ、遊戯者がいない時間はそれを所定の周回路で周回させることができる。それでいて、物理抽選を実行する場合には、ストックしているボール2をボール抽選装置1100へ供給できる。よって、新しい遊戯者獲得のためのアピール性を高めたゲーム装置が実現される。
【0152】
また更に、ボール抽選装置1100で使用されたボール2は種類別に格納される一方、既に種類別に格納されているボール2の種類が自動的に選択されて、抽選に使用されたボール2を供給したステーションに補充することができる。
本実施形態では、補充されるボール2の種類がランダムに選択され、且つ物理抽選ではボール2の種類に応じて優劣が設けられた異なる抽選結果が得られる構成であるので、新たに補充されるボール2の種類がどのように決まるかかが遊戯の面白さを高める。
【0153】
しかも、本実施形態では、その新たに補充されるボール2が透明なリフト通路管1182内を途中で一時的に滞空するように吹上げられて運ばれる。こうした従来に無い展示手法は、ゲーム装置の興趣を更に高める。
【0154】
また、本実施形態のボール抽選装置1100は、入賞孔1106cそれぞれに対応づけられる抽選結果を表す表示体を、抽選に使用されるボール2の種類に応じて可変できる。
しかも、表示体を形成する透光フィルター部1109を、赤色の光のみ透過する赤色部分1109rや青色の光のみを透過する青色部分1109b及び両方の色の光を透過する紫色部分1109pとで構成し、赤色LED1113及び青色LED1114の何れか一方を発光させる制御を行うことで、1つのフィルター部で2種類の表示体が、半透明な抽選盤1106に浮かび上がるように構成されている。よって、アピール性が高く、遊戯の興趣を高めることのできる抽選装置を実現できる。
【0155】
[変形例]
以上、本発明を適用した実施形態について説明したが、本発明の適用可能な形態はこれに限定されるものではなく、適宜構成要素の変更・追加・省略などを施す事ができる。
【0156】
例えば、上記実施形態では、本発明を適用した抽選装置を搭載するゲーム装置を、メダルを遊戯媒体とするメダルゲーム装置を例に挙げたが、遊戯媒体の種類や当該遊戯媒体を用いたゲームの内容はこれに限らない。また、抽選体については上記実施形態ではボールとしたが、自重で転動する物体であれば多面体や円筒体など球以外の形状でも良い。或いは、自走する自動車などのおもちゃでも構わない。
【0157】
また、上記実施形態では、カラーフィルタ1108に、入賞孔1106cそれぞれに対応する透光フィルター部1109と2色のLEDのセットからなる発光部を設けた構成として説明したが、限定された特定の入賞孔についてのみ透光フィルター部1109と、赤色LED1113及び青色LED1114とが設けられた構成としても良い。
また、入賞孔1106cそれぞれに設けられるLEDのセット(発光部)を、全セット同じ赤色と青色の2色の組み合わせにしているがこれに限らない。例えば、一部のセットを黄色と青色のLEDで構成し、透光フィルター部1109を黄色LEDと青色LEDの単色光を透過する部分(この例では黄色部分と青色部分)と、混色光を透過する部分(この例では緑色部分)とで構成するなどとしても良い。
【0158】
また、発光部を構成するLEDは2色に限らず3色以上でも良い。その場合には、透光フィルター部1109を各色LEDの単色光を透過する部分と、2色又は3色の混色光を透過する部分の組み合わせで構成すると良い。
【0159】
例えば、図20は、発光部を3色としてほぼ同じ場所に3種類の表示体を表示させるための構成例を示す概念図である。具体的には、図20(1)のように、透光フィルター部1109を、選択的に1の限定色の光の透過する赤色部分1109r及び青色部分1109bと、他の色部分で各々選択され限定色を含む複数色の光を透過できる白色部分1109wとで構成する。そして、発光部は、色部分で選択された限定色の光を発光する赤色LED1113及び青色LED1114と、それら限定色とは別の色を発光する緑色LED1115とを設ける。
【0160】
こうした構成で、図20(2)のように、赤色LED1113のみを点灯すると、赤色部分1109rと白色部分1109wは赤色の光を透過するが、青色部分1109bは透過しないので数字の「3」を表示できる。また図20(3)のように、青色LED1114のみを点灯すると、青色部分1109bと白色部分1109wは青色の光を透過するが、赤色部分1109rは透過しないので数字の「11」を表示できる。そして、緑色LED1115のみを点灯すると、白色部分1109wのみ緑色の光を透過するので数字の「1」が表示される。更には、もし表示体がモザイク状に複数の色部分で表示されることを許容するならば、赤色LED1113と青色LED1114の両方を点灯すると全ての色部分で何らかの色を透過し、数字の「31」を表示させることができる。
【0161】
また、上記実施形態では赤色LED1113又は青色LED1114の何れかを点灯する構成としたが、第3の種類のボールを設け、当該種類のボールが抽選に使用される場合には、両方のLEDを点灯して赤色部分1109r、青色部分1109b、紫色部分1109pの全てを使って3番目の種類の表示をするとしても良い。但し、この場合一つの表示体に3色の部分が混在するので表示体の美観の観点から注意が必要である。
【0162】
また、上記実施形態では抽選体として2種類のボールを用いたが、種類の数は適宜設定できる。例えば、1種類とした場合には、抽選に使用されるボールが入賞孔1106cに入るまで、赤色LED1113及び青色LED1114をゆっくりとした周期(例えば、2秒程度)で点灯を切り換え制御し、ボールが何れかの入賞孔1106cに入ったタイミングで点灯しているLEDの色とボールが入った入賞孔1106cとの識別で抽選結果を決定するとしても良い。
【0163】
また、上記実施形態では、新しい遊戯者が現れると「アトラクションモード」によるローカルボールストック部1060の制御は中止され、遊戯者が現れたと判断されてから所定時間までローカルボールストック部1060が作動された後に停止するように制御されるとしたがこれに限らない。
例えば、ローカルボールストック部1060は前回「アトラクションモード」に切り換った時にストックされているボール2の配列が再現されるまでローカルボールストック部1060が作動され、再現されると停止するようにしても良い。具体的には、ボール2に固有のIDを記憶したICタグを内包させるとともに、ローカルボールストック部1060の所定位置にICタグリーダを設ける。一方で、ステップS132の次に「アトラクションモード」に復帰する前にICタグリーダで読み取ったボール2のIDを記憶しておくステップを実行する。そして、ステップS10では、ICタグリーダで読み取ったIDが、記憶しておいたそのIDと一致するまでローカルボールストック部1060を作動させてから停止するように制御すると良い。
【符号の説明】
【0164】
1000 メダルゲーム装置
1002 遊戯ユニット
1004 第1ステーション
1015、1017 メダル投入検知センサ
1032 プッシャーテーブル
1033 チャッカー
1034 固定テーブル
1036 メダル落下口
1042 メダル通過センサ
1050 ステーション制御基板
1060 ローカルボールストック部
1062 色検知センサ
1064 第1通路
1066 分岐案内部
1068 第2通路
1070 第3通路
1072 第4通路
1100 ボール抽選装置
1104 抽選部
1106 抽選盤
1106c 入賞孔
1108 カラーフィルタ
1109 透光フィルター部
1109r 赤色部分
1109b 青色部分
1109p 紫色部分
1110 遮光盤
1112 投光盤
1113 赤色LED
1114 青色LED
1120 シャッターユニット
1120b ボール検知センサ
1120c シャッター板
1120e シャッター駆動モータ
1130 抽選盤駆動モータ
1150 ボール抽選装置制御基板
1160 ボールストック部
1164 ボール分別部
1170 赤色ボール収容部
1172 青色ボール収容部
1174 ボール払出部
1180 ボールリフター
1182 リフト通路管
1184 ブロワー
1186 ボール振り分け部
1186a 補充通路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数ステーションを具備するゲーム装置であって、
各ステーションには、
複数の転動体が周回する周回路と、
前記周回路の所定の分岐位置において、転動体を周回させるか、当該転動体を複数ステーションで共有する抽選部へ案内するかを切り替える分岐案内部と、
が備えられ、
前記抽選部の抽選の用に供した転動体を貯留する貯留部と、
補充先の前記ステーションを切り替えて、当該ステーションの前記周回路に前記貯留部の転動体を補充する補充部と、
前記抽選部の抽選後に、当該抽選に用いた転動体を供給したステーションに転動体を補充するように前記補充部を制御する補充制御部と、
を具備したゲーム装置。
【請求項2】
前記転動体は複数種類有り、
前記抽選部は、前記転動体が進入可能な転動体進入部を複数有し、
前記分岐案内部により前記抽選部に案内されて前記抽選部の抽選の用に供される転動体の種類を検出する種類検出部と、
前記種類検出部により検出された種類と、前記複数の転動体進入部のうちの前記転動体が進入した転動体進入部とに基づいて、抽選結果を決定する抽選結果決定部と、
を具備した請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項3】
前記補充制御部は、前記種類検出部により検出された種類に基づいて、補充する転動体の種類を決定する、
請求項2に記載のゲーム装置。
【請求項4】
前記周回路は、
自重により前記転動体が自然転動する転動路と、
前記転動路の下流位置に到達した転動体を1つずつ順番に、上流位置に向けて段階的又は徐々に移動させる外部から視認可能な所定のリフト機構が設けられたリフト部と、
を有し、
前記リフト機構の動作を制御するリフト動作制御部を具備した、
請求項1〜3の何れか一項に記載のゲーム装置。
【請求項5】
遊戯者の存否を検知する存否検知部を更に具備し、
前記リフト動作制御部は、前記存否検知部の検知結果に基づき遊戯者が不在と判定された場合に、前記リフト機構を継続的に動作させるアトラクトモード制御手段を有する、
請求項4に記載のゲーム装置。
【請求項6】
前記補充部は、
前記転動体1つが通過可能な断面でなる透明な筒状体と、
前記筒状体の一端口から送風し、風圧で前記筒状体内に位置する転動体を他端口に向けて移動させる送風部と、
前記他端口から排出された転動体を補充先のステーションに案内する補充通路と、
を有する、
請求項1〜5の何れか一項に記載のゲーム装置。
【請求項7】
一時的に前記筒状体内で転動体を停滞させるように前記送風部の風量を制御する送風制御部を更に具備した請求項6に記載のゲーム装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2012−5765(P2012−5765A)
【公開日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−146528(P2010−146528)
【出願日】平成22年6月28日(2010.6.28)
【出願人】(000134855)株式会社バンダイナムコゲームス (1,157)