コイン払出装置及び遊技装置
【課題】 積層したコインに対して動的な作用を及ぼすことにより、ブリッジ状態を解消し、貯留コインを確実に払い出す。
【解決手段】 所定のコインを鉛直方向に積層させて貯留するとともに、所定の動力を用いて下層側に位置するコインから順次外部に払い出すコイン払出装置1であって、貯留コイン30の積層される深さに応じた長さを有するとともに、屈撓変形可能かつ伸縮変形可能に形成された棒状弾性体12を備え、棒状弾性体12は、貯留コイン30によって包囲されるとともに、その長手方向が貯留コイン30の積層される方向に沿うように取り付けられ、払い出し動作に伴い振動する貯留コイン30によって揺動される構成としてある。
【解決手段】 所定のコインを鉛直方向に積層させて貯留するとともに、所定の動力を用いて下層側に位置するコインから順次外部に払い出すコイン払出装置1であって、貯留コイン30の積層される深さに応じた長さを有するとともに、屈撓変形可能かつ伸縮変形可能に形成された棒状弾性体12を備え、棒状弾性体12は、貯留コイン30によって包囲されるとともに、その長手方向が貯留コイン30の積層される方向に沿うように取り付けられ、払い出し動作に伴い振動する貯留コイン30によって揺動される構成としてある。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、硬貨やメダル等のコインを払い出すコイン払出装置と、これを備える遊技装置に関し、特に、貯留したコイン同士が絡み合って詰まるブリッジ状態を解消可能なコイン払出装置と、遊技装置に関する。
【背景技術】
【0002】
硬貨や遊技メダル等のコインを媒体として使用する装置としては、例えば、自動販売機、アーケードゲーム、スロットマシンなど様々な装置があり、これらの装置では、コインの投入とコインの払い出しとを行うようになっている。
コインの払い出しは、予め貯留された貯留コインを用いることが一般的で、例えば、特許文献1に記載された払出装置では、予めホッパーに貯留された貯留コインから一枚ずつコインを払い出すようになっている。
このような払出装置は、通常、コインを不規則に鉛直方向に積層させて貯留するとともに、下層側に位置するコインから順次外部に送出するように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−64367号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このようなコイン払出装置では、コインを不規則に鉛直方向に積層させて貯留することから、コインの重みにより、コイン同士が絡み合って詰まるブリッジが頻繁に発生する。
このようなブリッジが発生すると、貯留コインがホッパー内で揺動不能に滞留してしまい、コインを外部に送出する送出部に貯留コインが導入されなくなるので、空振り状態のまま払い出し動作が進行することになり、払い出し効率を低下させる要因となっていた。
【0005】
このようなブリッジの発生を回避すべく、特許文献1記載のコイン払出装置では、揺動自在なコイン制御部を設け、貯留コインを分散するように構成されているものの、単に揺動自在とする静的な作用だけでは、ブリッジの確実な解消は図れなかった。
【0006】
本発明は、このような問題を解決するために提案されたもので、送出部の動力を間接的にしかも効率良く利用することで、積層したコインに対して動的な作用を及ぼすことにより、ブリッジ状態を解消し、貯留コインを確実に払い出し可能なコイン払出装置と、これを備える遊技装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明のコイン払出装置は、所定のコインを鉛直方向に積層させて貯留するとともに、所定の動力を用いて下層側に位置するコインから順次外部に払い出すコイン払出装置であって、貯留コインの積層される深さに応じた長さを有するとともに、屈撓変形可能かつ伸縮変形可能に形成された棒状弾性体を備え、前記棒状弾性体は、貯留コインによって包囲されるとともに、その長手方向が貯留コインの積層される方向に沿うように吊下げ支持され、払い出し動作に伴い振動する貯留コインによって揺動される構成としてある。
【0008】
また、本発明の遊技装置は、遊技場に設置され、内設されたコイン払出装置から貯留コインを払い出す遊技装置であって、このコイン払出装置を、上記のコイン払出装置で構成してある。
【発明の効果】
【0009】
本発明のコイン払出装置と、これを備える遊技装置によれば、払い出し動作に伴い振動する貯留コインによって棒状弾性体が弾性変形しながら揺動されることで、この揺動が積層された貯留コイン全体に伝達されるので、絡み合ったコイン同士を崩してブリッジ状態を解消し、コインを確実に払い出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の一実施形態に係るコイン払出装置が内設された遊技装置の外観斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るコイン払出装置を示し、(a)は、正面図であり、(b)は、上蓋を外した状態の平面図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る棒状弾性体を示す斜視図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るコイン払出装置における棒状弾性体の動作を説明するための断面図である。
【図5】本発明の一実施形態に係るコイン払出装置における傾斜部及び棒状弾性体の動作を説明するための断面図であり、(a)は、貯留コインの満杯状態を示した図であり、(b)、(c)は、傾斜部側に貯留された貯留コインの減少が遅れる様子を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明に係るコイン払出装置、及びこれを備える遊技装置の好ましい実施形態について図1〜図5を参照して説明する。
【0012】
[遊技装置]
図1に示すように、本実施形態に係る遊技装置100は、主に遊技場に設置され、コイン(遊技メダル)を貸し出すコイン貸出装置であり、本発明に係るコイン払出装置1が内設され、遊技者による所定の操作に基づいて貯留するコイン払い出すように構成されている。
【0013】
具体的には、遊技装置100は、前面側が開口した筐体100bと、この前面側を開閉可能に覆う前扉100aとから構成され、筐体100bには後述のコイン払出装置1が配置され、前扉100aには遊技者の操作を受け付ける複数の操作手段が配設されている。
【0014】
例えば、操作手段として、指触位置を検出可能なタッチパネルからなる表示部101、所定のカード(例えば、会員カード)を挿入/返却可能なカード挿入口102、コイン払出装置1の送出口と連通されコインを排出するコイン排出口103、排出されたコインを受入れる受け皿103a、紙幣など現金を投入する紙幣投入口(不図示)等が設けられている。
また、筐体100bには、コイン払出装置1を始め、表示部101、挿入されたカードからID等を読み込むカードリーダ等をコンピュータ制御する制御部を備えている。
【0015】
このような構成からなる遊技装置100は、例えば、遊技者が予め遊技場に預け入れたコイン数量を管理する管理装置(貯玉管理装置)と通信可能に接続され、カード挿入口102への会員カードの挿入、及び表示部101(タッチパネル)からのパスワード等の入力を条件に、管理装置の管理するコイン数量を上限として、コイン払出装置1を制御することにより、所望する数量のコインを払い出すことができるようになっている。また、紙幣等の現金を投入することで、投入金額に応じた数量のコインを払い出すこともできる。
このような動作を行う遊技装置100には、以下に示すコイン払出装置1が内設されている。
【0016】
[コイン払出装置]
コイン払出装置1は、図2に示すように、コイン30を鉛直方向に積層させて貯留するホッパー部10と、ホッパー部10の下層側に貯留されたコイン30から一枚ずつ順次外部に送出する送出部20とから構成されている。
【0017】
ホッパー部10は、ほぼ鉛直方向に延びるとともに複数のコイン30を貯留可能に包囲する壁部10aを有し、上方に開口部の形成された略角筒状の容器である。
壁部10aの一面には、対向配置された他の壁部10aに向かって延出されるとともに、下向き傾斜する傾斜部13を形成してある。
また、上方の開口部を開閉自在に覆う上蓋11が設けられ、この上蓋11に本発明に係る棒状弾性体12が取り付けられている。
【0018】
棒状弾性体12は、図3に示すように、屈撓変形可能かつ伸縮変形可能な弾性棒状部材からなり、本実施形態では、例えば、つる巻きばねで構成されている。
棒状弾性体12は、その上端部12aが上蓋11の裏面に着脱可能に取り付けられ(例えば、断面コの字の取り付け具へのスライド挿入など)、下端部12bが自由端となるように、吊下げ支持されている。
つまり、棒状弾性体12は、その長手方向がコイン30の積層される方向に沿うように吊下げ支持されている。
また、棒状弾性体12は、屈撓性及び伸縮性を有することから、上下方向に作用する外力に対しては、上端部12aを支点に伸縮するとともに、曲げ外力に対しては、上端部12aを支点に自由に屈撓しながら振り子動作を行うようになっている。
【0019】
また、本実施形態の棒状弾性体12は、吊下げ状態において、その揺動が積層された貯留コイン30全体に伝わるように、ほぼコイン30の積層される深さと同じ長さで形成してあるものの、その下端部12bが送出部20に接触することなく近接する長さとしてある。
このような長さとしたのは、棒状弾性体12自体が送出部20へのコインの導入の邪魔にならないように、コインの導入経路を確保しながら、送出部20からの動力を、貯留コイン30を介して棒状弾性体12に効率良く伝達させるためである。
また、送出部20は、最下部13a付近を境にして、ホッパー部10に対して、傾斜部13と反対側(筐体100bの開口側)にスライドしながら着脱可能に形成されているので、棒状弾性体12は、送出部20のスライド移動の邪魔にならない長さとなっている。
【0020】
さらに、棒状弾性体12は、ホッパー部10がコイン30で満杯状態において、四方から貯留コイン30に囲まれるように、積層されたコイン30のほぼ中心付近に吊下げられるとともに、その下端部12bを、送出部20の備える送出ロータ22の回転軸22aに対峙させることで、送出ロータ22の回転がムラなく伝わるようになっている。
また、下端部12bを回転軸22aに対峙させることで、送出ロータ22に形成された貫通孔22bへのコイン30の導入が、棒状弾性体12により妨げられないようになっている。
【0021】
送出部20は、コイン30を外部に送出する送出口21と、所定のモータにより駆動され、回転軸22aを中心に回転する送出ロータ22(回転盤)と、を備え、内部に設けられた図示しない制御手段によってモータが駆動制御されることで、送出ロータ22が回転するとともに、送出ロータ22に形成された貫通孔22bから取り込まれたコイン30を一枚ずつ計数しながら、送出口21から外部に送出するように構成されている。
【0022】
このような構成からなるコイン払出装置1において、棒状弾性体12が、送出ロータ22からの動力を、貯留コイン30を介して間接的に受けながら、以下のように動作することで、ブリッジ状態を解消するようになっている。
【0023】
具体的には、図4に示すように、棒状弾性体12は、上端部12aが支持され、貯留コイン30に囲まれるように吊下げられている。また、下端部12bは、送出ロータ22に近接しているものの、直接その動力が伝わらないように離間され、揺動自在な自由端となっている。
このような吊下げ状態において、少なくとも下端部12bに到達する深さ分の貯留コイン30aがホッパー部10に貯留されているときに、送出ロータ22が回転すると、このコイン30aは、送出ロータ22の回転に伴い動かされる(振動する)ことから、この動き(振動)に従い下端部12b側が作用点となって棒状弾性体12が揺動されることになる。
【0024】
特に、下端部12bは回転軸22aに対峙することから、送出ロータ22からの回転力がコイン30aを介して均等に伝達されることになる。
また、棒状弾性体12は、屈撓性を有することから、その揺動により、全体的にくねるように弾性変形する。すなわち、下端部12bの受けた力は、波形軌道を描くように上端部12aに伝わることになる。
そうすると、貯留コイン30aより上層に堆積する貯留コイン30bは、この棒状弾性体12の揺動に伴って振動することになる。
【0025】
すなわち、ホッパー部10内において、下層側の貯留コイン30aは、送出ロータ22の回転によって、上層側の貯留コイン30bは、棒状弾性体12の揺動によって、揺り動かされることになる。
このようなことから、ホッパー部10内において、コイン同士が絡み合ってブリッジしたとしても、送出ロータ22の回転が始まると、ホッパー部10内にあるすべての貯留コインが揺り動かされるため、ブリッジ状態が強制的に解消されることになる。
【0026】
さらに、棒状弾性体12は、伸縮性を備えているので、ホッパー部10内の貯留コイン30を上下方向に揺り動かすことができる。
具体的には、棒状弾性体12は、貯留コイン30、特に上層側の貯留コイン30bによって囲まれているので、これらのコイン30bとの摩擦力により、貯留コイン30bの重みを受けて伸長する。なお、棒状弾性体12は、このような伸長状態においても、その下端部12bが送出部20に接触しないような長さに調整されている。
【0027】
このような伸長状態において、送出ロータ22の回転を伴う払い出し動作が進行すると、貯留コイン30は徐々にその貯留数が減少し、その深さも浅くなる。
これに伴い、棒状弾性体12に掛かる貯留コイン30bの重みも減少することになるので、棒状弾性体12は、復元しようとして縮み、上下方向に振動することになる。
その結果、棒状弾性体12の上下方向の振動は、上層側の貯留コイン30bを上下方向に揺れ動かすように作用し、さらには、その下端部12bによって下層側の貯留コイン30aにもその振動を作用させることになる。
これにより、貯留コイン30は、水平方向のみならず鉛直方向にも揺れ動かされることから、ブリッジ状態が確実に解消されることになる。
なお、棒状弾性体12は、伸長状態から縮むときに、コイン30が挟まらないように、ばね定数、巻き数が調整されている。
【0028】
このように、屈撓性及び伸縮性を有する棒状弾性体12を、貯留コイン30によって包囲するとともに、その長手方向が貯留コイン30の積層される方向に沿うように吊下げ支持することで、棒状弾性体12が、送出ロータ22の回転に伴う下層側の貯留コイン30aの振動に従って揺動することにより、ホッパー部10に貯留された貯留コイン30を上下左右に振動させるので、ブリッジ状態を解消させることができるのである。
【0029】
さらに、壁部10aの一部(一面)から棒状弾性体12に向かって延出され、下向き傾斜する傾斜部13を形成したことにより、下層側の貯留コイン30aに掛かる上層側の貯留コイン30bの重みが分散化されることで、ブリッジの発生を事前に抑制することができる。
【0030】
具体的には、図5の各図に示すように、傾斜部13を設けることで、傾斜部13上に堆積した貯留コイン30cの重さの一部は、傾斜部13に掛かることになる。
これにより、傾斜部13がない場合では、上層側の貯留コイン30bの重みはすべて下流側の貯留コイン30aに掛かることなり、ブリッジの発生も頻発することになるが、このように傾斜部13を設けることで、上層側の貯留コイン30bの重みが分散化されることになるので、ブリッジの発生を抑制することができる。
【0031】
さらに、積層される貯留コイン30のほぼ中心位置に吊下げ支持された棒状弾性体12が、傾斜部13上に堆積した貯留コイン30cの流下を遅らせるように作用する。
傾斜部13は、棒状弾性体12に向かって延出形成されているとともに、傾斜部13の最下部13aは、棒状弾性体12の下端部12bより上方に位置するので、積層される貯留コイン30のほぼ中心に位置する棒状弾性体12との間隔は、傾斜部13の形成されない側の壁部10aとの間隔に比べて狭くなる。
そうすると、図5(b)、(c)に示すように、棒状弾性体12が傾斜部13上に堆積した貯留コイン30cの流下を妨げることになり、これと反対側に堆積した貯留コイン30dと比べて、送出ロータ22の回転に伴う貯留量の減少を遅らせることになる。
【0032】
これにより、下層側の貯留コイン30aに掛かる上層側の貯留コイン30bの重みをさらに分散化させることができるので、ブリッジの発生を確実に抑止することができる。
このように、本発明に係るコイン払出装置1は、静的にブリッジの発生を抑制する効果と、積層したコインに対して動的に作用してブリッジ状態を積極的に解消する効果とが相乗して、確実にブリッジの発生をなくし、円滑な払い出し動作を実現可能に構成されているのである。
【0033】
以上説明したように、本実施形態のコイン払出装置1、及びこれを備える遊技装置100によれば、送出部20の動力を間接的にしかも効率良く利用することで、不規則に積層された貯留コイン30に対して動的な作用を及ぼすことにより、ブリッジ現象を解消できる。
【0034】
以上、本発明のコイン払出装置及びこれを備える遊技装置の好ましい実施形態について説明したが、本発明に係るコイン払出装置及び遊技装置は上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることはいうまでもない。
【0035】
例えば、本実施形態では、棒状弾性体12を上蓋11から吊下げたが、対向する壁部10の上端部に棒状部材を架け渡し、この棒状部材から棒状弾性体12を吊下げ支持することもできる。これにより、上蓋11を開放することなくホッパー部10にコインを補給することができる。
また、一の壁部10から内部に向けて水平に突出する棒状部材を設け、これに棒状弾性体12を支持させることもできる。
【0036】
また、本実施形態では、棒状弾性体12をつる巻きばね(コイルばね)で形成したが、例えば、中空又は中実のゴム等の弾性部材で形成することもできる。
また、棒状弾性体12を着脱可能とすることで、ブリッジし難い径のコイン(例えば、φ30)を扱う場合には、棒状弾性体12を脱抜し、ブリッジし易い径のコイン(例えば、φ25)を扱う場合には、棒状弾性体12を装着することで、コイン払出装置の共有化が図られる。
また、送出ロータ22の取り付け方向は、水平に限らず、斜めに傾けて取り付けることもできる。
【0037】
また、本実施形態では、コイン払出装置1を備える遊技装置として、コイン貸出装置100に適用したが、遊技メダルを払い出すアーケードゲーム機、スロットマシン、スロットマシンごとに併設されるコイン貸出装置に適用することもできる。
また、遊技場に設置される遊技装置に限らず、硬貨を払い出す自動販売機などにも適用することができる。
すなわち、コイン払出装置を内設可能なすべての装置に適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明は、内部に貯留する硬貨や遊技メダル等のコインを払い出す装置に広く利用することができる。
【符号の説明】
【0039】
1 コイン払出装置
10 ホッパー部
10a 壁部
12 棒状弾性体
12b 下端部
13 傾斜部
13a 最下部
20 送出部
22 送出ロータ(回転盤)
22a 回転軸
100 遊技装置
【技術分野】
【0001】
本発明は、硬貨やメダル等のコインを払い出すコイン払出装置と、これを備える遊技装置に関し、特に、貯留したコイン同士が絡み合って詰まるブリッジ状態を解消可能なコイン払出装置と、遊技装置に関する。
【背景技術】
【0002】
硬貨や遊技メダル等のコインを媒体として使用する装置としては、例えば、自動販売機、アーケードゲーム、スロットマシンなど様々な装置があり、これらの装置では、コインの投入とコインの払い出しとを行うようになっている。
コインの払い出しは、予め貯留された貯留コインを用いることが一般的で、例えば、特許文献1に記載された払出装置では、予めホッパーに貯留された貯留コインから一枚ずつコインを払い出すようになっている。
このような払出装置は、通常、コインを不規則に鉛直方向に積層させて貯留するとともに、下層側に位置するコインから順次外部に送出するように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−64367号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このようなコイン払出装置では、コインを不規則に鉛直方向に積層させて貯留することから、コインの重みにより、コイン同士が絡み合って詰まるブリッジが頻繁に発生する。
このようなブリッジが発生すると、貯留コインがホッパー内で揺動不能に滞留してしまい、コインを外部に送出する送出部に貯留コインが導入されなくなるので、空振り状態のまま払い出し動作が進行することになり、払い出し効率を低下させる要因となっていた。
【0005】
このようなブリッジの発生を回避すべく、特許文献1記載のコイン払出装置では、揺動自在なコイン制御部を設け、貯留コインを分散するように構成されているものの、単に揺動自在とする静的な作用だけでは、ブリッジの確実な解消は図れなかった。
【0006】
本発明は、このような問題を解決するために提案されたもので、送出部の動力を間接的にしかも効率良く利用することで、積層したコインに対して動的な作用を及ぼすことにより、ブリッジ状態を解消し、貯留コインを確実に払い出し可能なコイン払出装置と、これを備える遊技装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明のコイン払出装置は、所定のコインを鉛直方向に積層させて貯留するとともに、所定の動力を用いて下層側に位置するコインから順次外部に払い出すコイン払出装置であって、貯留コインの積層される深さに応じた長さを有するとともに、屈撓変形可能かつ伸縮変形可能に形成された棒状弾性体を備え、前記棒状弾性体は、貯留コインによって包囲されるとともに、その長手方向が貯留コインの積層される方向に沿うように吊下げ支持され、払い出し動作に伴い振動する貯留コインによって揺動される構成としてある。
【0008】
また、本発明の遊技装置は、遊技場に設置され、内設されたコイン払出装置から貯留コインを払い出す遊技装置であって、このコイン払出装置を、上記のコイン払出装置で構成してある。
【発明の効果】
【0009】
本発明のコイン払出装置と、これを備える遊技装置によれば、払い出し動作に伴い振動する貯留コインによって棒状弾性体が弾性変形しながら揺動されることで、この揺動が積層された貯留コイン全体に伝達されるので、絡み合ったコイン同士を崩してブリッジ状態を解消し、コインを確実に払い出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の一実施形態に係るコイン払出装置が内設された遊技装置の外観斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るコイン払出装置を示し、(a)は、正面図であり、(b)は、上蓋を外した状態の平面図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る棒状弾性体を示す斜視図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るコイン払出装置における棒状弾性体の動作を説明するための断面図である。
【図5】本発明の一実施形態に係るコイン払出装置における傾斜部及び棒状弾性体の動作を説明するための断面図であり、(a)は、貯留コインの満杯状態を示した図であり、(b)、(c)は、傾斜部側に貯留された貯留コインの減少が遅れる様子を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明に係るコイン払出装置、及びこれを備える遊技装置の好ましい実施形態について図1〜図5を参照して説明する。
【0012】
[遊技装置]
図1に示すように、本実施形態に係る遊技装置100は、主に遊技場に設置され、コイン(遊技メダル)を貸し出すコイン貸出装置であり、本発明に係るコイン払出装置1が内設され、遊技者による所定の操作に基づいて貯留するコイン払い出すように構成されている。
【0013】
具体的には、遊技装置100は、前面側が開口した筐体100bと、この前面側を開閉可能に覆う前扉100aとから構成され、筐体100bには後述のコイン払出装置1が配置され、前扉100aには遊技者の操作を受け付ける複数の操作手段が配設されている。
【0014】
例えば、操作手段として、指触位置を検出可能なタッチパネルからなる表示部101、所定のカード(例えば、会員カード)を挿入/返却可能なカード挿入口102、コイン払出装置1の送出口と連通されコインを排出するコイン排出口103、排出されたコインを受入れる受け皿103a、紙幣など現金を投入する紙幣投入口(不図示)等が設けられている。
また、筐体100bには、コイン払出装置1を始め、表示部101、挿入されたカードからID等を読み込むカードリーダ等をコンピュータ制御する制御部を備えている。
【0015】
このような構成からなる遊技装置100は、例えば、遊技者が予め遊技場に預け入れたコイン数量を管理する管理装置(貯玉管理装置)と通信可能に接続され、カード挿入口102への会員カードの挿入、及び表示部101(タッチパネル)からのパスワード等の入力を条件に、管理装置の管理するコイン数量を上限として、コイン払出装置1を制御することにより、所望する数量のコインを払い出すことができるようになっている。また、紙幣等の現金を投入することで、投入金額に応じた数量のコインを払い出すこともできる。
このような動作を行う遊技装置100には、以下に示すコイン払出装置1が内設されている。
【0016】
[コイン払出装置]
コイン払出装置1は、図2に示すように、コイン30を鉛直方向に積層させて貯留するホッパー部10と、ホッパー部10の下層側に貯留されたコイン30から一枚ずつ順次外部に送出する送出部20とから構成されている。
【0017】
ホッパー部10は、ほぼ鉛直方向に延びるとともに複数のコイン30を貯留可能に包囲する壁部10aを有し、上方に開口部の形成された略角筒状の容器である。
壁部10aの一面には、対向配置された他の壁部10aに向かって延出されるとともに、下向き傾斜する傾斜部13を形成してある。
また、上方の開口部を開閉自在に覆う上蓋11が設けられ、この上蓋11に本発明に係る棒状弾性体12が取り付けられている。
【0018】
棒状弾性体12は、図3に示すように、屈撓変形可能かつ伸縮変形可能な弾性棒状部材からなり、本実施形態では、例えば、つる巻きばねで構成されている。
棒状弾性体12は、その上端部12aが上蓋11の裏面に着脱可能に取り付けられ(例えば、断面コの字の取り付け具へのスライド挿入など)、下端部12bが自由端となるように、吊下げ支持されている。
つまり、棒状弾性体12は、その長手方向がコイン30の積層される方向に沿うように吊下げ支持されている。
また、棒状弾性体12は、屈撓性及び伸縮性を有することから、上下方向に作用する外力に対しては、上端部12aを支点に伸縮するとともに、曲げ外力に対しては、上端部12aを支点に自由に屈撓しながら振り子動作を行うようになっている。
【0019】
また、本実施形態の棒状弾性体12は、吊下げ状態において、その揺動が積層された貯留コイン30全体に伝わるように、ほぼコイン30の積層される深さと同じ長さで形成してあるものの、その下端部12bが送出部20に接触することなく近接する長さとしてある。
このような長さとしたのは、棒状弾性体12自体が送出部20へのコインの導入の邪魔にならないように、コインの導入経路を確保しながら、送出部20からの動力を、貯留コイン30を介して棒状弾性体12に効率良く伝達させるためである。
また、送出部20は、最下部13a付近を境にして、ホッパー部10に対して、傾斜部13と反対側(筐体100bの開口側)にスライドしながら着脱可能に形成されているので、棒状弾性体12は、送出部20のスライド移動の邪魔にならない長さとなっている。
【0020】
さらに、棒状弾性体12は、ホッパー部10がコイン30で満杯状態において、四方から貯留コイン30に囲まれるように、積層されたコイン30のほぼ中心付近に吊下げられるとともに、その下端部12bを、送出部20の備える送出ロータ22の回転軸22aに対峙させることで、送出ロータ22の回転がムラなく伝わるようになっている。
また、下端部12bを回転軸22aに対峙させることで、送出ロータ22に形成された貫通孔22bへのコイン30の導入が、棒状弾性体12により妨げられないようになっている。
【0021】
送出部20は、コイン30を外部に送出する送出口21と、所定のモータにより駆動され、回転軸22aを中心に回転する送出ロータ22(回転盤)と、を備え、内部に設けられた図示しない制御手段によってモータが駆動制御されることで、送出ロータ22が回転するとともに、送出ロータ22に形成された貫通孔22bから取り込まれたコイン30を一枚ずつ計数しながら、送出口21から外部に送出するように構成されている。
【0022】
このような構成からなるコイン払出装置1において、棒状弾性体12が、送出ロータ22からの動力を、貯留コイン30を介して間接的に受けながら、以下のように動作することで、ブリッジ状態を解消するようになっている。
【0023】
具体的には、図4に示すように、棒状弾性体12は、上端部12aが支持され、貯留コイン30に囲まれるように吊下げられている。また、下端部12bは、送出ロータ22に近接しているものの、直接その動力が伝わらないように離間され、揺動自在な自由端となっている。
このような吊下げ状態において、少なくとも下端部12bに到達する深さ分の貯留コイン30aがホッパー部10に貯留されているときに、送出ロータ22が回転すると、このコイン30aは、送出ロータ22の回転に伴い動かされる(振動する)ことから、この動き(振動)に従い下端部12b側が作用点となって棒状弾性体12が揺動されることになる。
【0024】
特に、下端部12bは回転軸22aに対峙することから、送出ロータ22からの回転力がコイン30aを介して均等に伝達されることになる。
また、棒状弾性体12は、屈撓性を有することから、その揺動により、全体的にくねるように弾性変形する。すなわち、下端部12bの受けた力は、波形軌道を描くように上端部12aに伝わることになる。
そうすると、貯留コイン30aより上層に堆積する貯留コイン30bは、この棒状弾性体12の揺動に伴って振動することになる。
【0025】
すなわち、ホッパー部10内において、下層側の貯留コイン30aは、送出ロータ22の回転によって、上層側の貯留コイン30bは、棒状弾性体12の揺動によって、揺り動かされることになる。
このようなことから、ホッパー部10内において、コイン同士が絡み合ってブリッジしたとしても、送出ロータ22の回転が始まると、ホッパー部10内にあるすべての貯留コインが揺り動かされるため、ブリッジ状態が強制的に解消されることになる。
【0026】
さらに、棒状弾性体12は、伸縮性を備えているので、ホッパー部10内の貯留コイン30を上下方向に揺り動かすことができる。
具体的には、棒状弾性体12は、貯留コイン30、特に上層側の貯留コイン30bによって囲まれているので、これらのコイン30bとの摩擦力により、貯留コイン30bの重みを受けて伸長する。なお、棒状弾性体12は、このような伸長状態においても、その下端部12bが送出部20に接触しないような長さに調整されている。
【0027】
このような伸長状態において、送出ロータ22の回転を伴う払い出し動作が進行すると、貯留コイン30は徐々にその貯留数が減少し、その深さも浅くなる。
これに伴い、棒状弾性体12に掛かる貯留コイン30bの重みも減少することになるので、棒状弾性体12は、復元しようとして縮み、上下方向に振動することになる。
その結果、棒状弾性体12の上下方向の振動は、上層側の貯留コイン30bを上下方向に揺れ動かすように作用し、さらには、その下端部12bによって下層側の貯留コイン30aにもその振動を作用させることになる。
これにより、貯留コイン30は、水平方向のみならず鉛直方向にも揺れ動かされることから、ブリッジ状態が確実に解消されることになる。
なお、棒状弾性体12は、伸長状態から縮むときに、コイン30が挟まらないように、ばね定数、巻き数が調整されている。
【0028】
このように、屈撓性及び伸縮性を有する棒状弾性体12を、貯留コイン30によって包囲するとともに、その長手方向が貯留コイン30の積層される方向に沿うように吊下げ支持することで、棒状弾性体12が、送出ロータ22の回転に伴う下層側の貯留コイン30aの振動に従って揺動することにより、ホッパー部10に貯留された貯留コイン30を上下左右に振動させるので、ブリッジ状態を解消させることができるのである。
【0029】
さらに、壁部10aの一部(一面)から棒状弾性体12に向かって延出され、下向き傾斜する傾斜部13を形成したことにより、下層側の貯留コイン30aに掛かる上層側の貯留コイン30bの重みが分散化されることで、ブリッジの発生を事前に抑制することができる。
【0030】
具体的には、図5の各図に示すように、傾斜部13を設けることで、傾斜部13上に堆積した貯留コイン30cの重さの一部は、傾斜部13に掛かることになる。
これにより、傾斜部13がない場合では、上層側の貯留コイン30bの重みはすべて下流側の貯留コイン30aに掛かることなり、ブリッジの発生も頻発することになるが、このように傾斜部13を設けることで、上層側の貯留コイン30bの重みが分散化されることになるので、ブリッジの発生を抑制することができる。
【0031】
さらに、積層される貯留コイン30のほぼ中心位置に吊下げ支持された棒状弾性体12が、傾斜部13上に堆積した貯留コイン30cの流下を遅らせるように作用する。
傾斜部13は、棒状弾性体12に向かって延出形成されているとともに、傾斜部13の最下部13aは、棒状弾性体12の下端部12bより上方に位置するので、積層される貯留コイン30のほぼ中心に位置する棒状弾性体12との間隔は、傾斜部13の形成されない側の壁部10aとの間隔に比べて狭くなる。
そうすると、図5(b)、(c)に示すように、棒状弾性体12が傾斜部13上に堆積した貯留コイン30cの流下を妨げることになり、これと反対側に堆積した貯留コイン30dと比べて、送出ロータ22の回転に伴う貯留量の減少を遅らせることになる。
【0032】
これにより、下層側の貯留コイン30aに掛かる上層側の貯留コイン30bの重みをさらに分散化させることができるので、ブリッジの発生を確実に抑止することができる。
このように、本発明に係るコイン払出装置1は、静的にブリッジの発生を抑制する効果と、積層したコインに対して動的に作用してブリッジ状態を積極的に解消する効果とが相乗して、確実にブリッジの発生をなくし、円滑な払い出し動作を実現可能に構成されているのである。
【0033】
以上説明したように、本実施形態のコイン払出装置1、及びこれを備える遊技装置100によれば、送出部20の動力を間接的にしかも効率良く利用することで、不規則に積層された貯留コイン30に対して動的な作用を及ぼすことにより、ブリッジ現象を解消できる。
【0034】
以上、本発明のコイン払出装置及びこれを備える遊技装置の好ましい実施形態について説明したが、本発明に係るコイン払出装置及び遊技装置は上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることはいうまでもない。
【0035】
例えば、本実施形態では、棒状弾性体12を上蓋11から吊下げたが、対向する壁部10の上端部に棒状部材を架け渡し、この棒状部材から棒状弾性体12を吊下げ支持することもできる。これにより、上蓋11を開放することなくホッパー部10にコインを補給することができる。
また、一の壁部10から内部に向けて水平に突出する棒状部材を設け、これに棒状弾性体12を支持させることもできる。
【0036】
また、本実施形態では、棒状弾性体12をつる巻きばね(コイルばね)で形成したが、例えば、中空又は中実のゴム等の弾性部材で形成することもできる。
また、棒状弾性体12を着脱可能とすることで、ブリッジし難い径のコイン(例えば、φ30)を扱う場合には、棒状弾性体12を脱抜し、ブリッジし易い径のコイン(例えば、φ25)を扱う場合には、棒状弾性体12を装着することで、コイン払出装置の共有化が図られる。
また、送出ロータ22の取り付け方向は、水平に限らず、斜めに傾けて取り付けることもできる。
【0037】
また、本実施形態では、コイン払出装置1を備える遊技装置として、コイン貸出装置100に適用したが、遊技メダルを払い出すアーケードゲーム機、スロットマシン、スロットマシンごとに併設されるコイン貸出装置に適用することもできる。
また、遊技場に設置される遊技装置に限らず、硬貨を払い出す自動販売機などにも適用することができる。
すなわち、コイン払出装置を内設可能なすべての装置に適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明は、内部に貯留する硬貨や遊技メダル等のコインを払い出す装置に広く利用することができる。
【符号の説明】
【0039】
1 コイン払出装置
10 ホッパー部
10a 壁部
12 棒状弾性体
12b 下端部
13 傾斜部
13a 最下部
20 送出部
22 送出ロータ(回転盤)
22a 回転軸
100 遊技装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定のコインを鉛直方向に積層させて貯留するとともに、所定の動力を用いて下層側に位置するコインから順次外部に払い出すコイン払出装置であって、
貯留コインの積層される深さに応じた長さを有するとともに、屈撓変形可能かつ伸縮変形可能に形成された棒状弾性体を備え、
前記棒状弾性体は、
貯留コインによって包囲されるとともに、その長手方向が貯留コインの積層される方向に沿うように吊下げ支持され、払い出し動作に伴い振動する貯留コインによって揺動される
ことを特徴とするコイン払出装置。
【請求項2】
前記棒状弾性体は、
積層される貯留コインのほぼ中心位置に吊下げ支持されるとともに、
その下端部を、払い出し動作を行う送出部に接触させることなく近接させた
ことを特徴とする請求項1記載のコイン払出装置。
【請求項3】
前記送出部は、所定の軸を中心に回転する回転盤を備え、
前記棒状弾性体の下端部を、前記軸と対峙させた
ことを特徴とする請求項2記載のコイン払出装置。
【請求項4】
ほぼ鉛直方向に延びるとともに貯留コインを貯留可能に包囲する壁部を備え、
前記壁部の一部から前記棒状弾性体に向かって延出され、下向き傾斜する傾斜部を形成した
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のコイン払出装置。
【請求項5】
遊技場に設置され、内設されたコイン払出装置から貯留コインを払い出す遊技装置であって、
前記コイン払出装置が、請求項1〜4のいずれか一項に記載のコイン払出装置からなる
ことを特徴とする遊技装置。
【請求項1】
所定のコインを鉛直方向に積層させて貯留するとともに、所定の動力を用いて下層側に位置するコインから順次外部に払い出すコイン払出装置であって、
貯留コインの積層される深さに応じた長さを有するとともに、屈撓変形可能かつ伸縮変形可能に形成された棒状弾性体を備え、
前記棒状弾性体は、
貯留コインによって包囲されるとともに、その長手方向が貯留コインの積層される方向に沿うように吊下げ支持され、払い出し動作に伴い振動する貯留コインによって揺動される
ことを特徴とするコイン払出装置。
【請求項2】
前記棒状弾性体は、
積層される貯留コインのほぼ中心位置に吊下げ支持されるとともに、
その下端部を、払い出し動作を行う送出部に接触させることなく近接させた
ことを特徴とする請求項1記載のコイン払出装置。
【請求項3】
前記送出部は、所定の軸を中心に回転する回転盤を備え、
前記棒状弾性体の下端部を、前記軸と対峙させた
ことを特徴とする請求項2記載のコイン払出装置。
【請求項4】
ほぼ鉛直方向に延びるとともに貯留コインを貯留可能に包囲する壁部を備え、
前記壁部の一部から前記棒状弾性体に向かって延出され、下向き傾斜する傾斜部を形成した
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のコイン払出装置。
【請求項5】
遊技場に設置され、内設されたコイン払出装置から貯留コインを払い出す遊技装置であって、
前記コイン払出装置が、請求項1〜4のいずれか一項に記載のコイン払出装置からなる
ことを特徴とする遊技装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【公開番号】特開2012−238134(P2012−238134A)
【公開日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−105890(P2011−105890)
【出願日】平成23年5月11日(2011.5.11)
【出願人】(591142507)株式会社北電子 (348)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年5月11日(2011.5.11)
【出願人】(591142507)株式会社北電子 (348)
【Fターム(参考)】
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