説明

コイン精米機の扉開閉装置

【課題】 コイン精米機のコインメックに投入した精米料金が料金切れで精米運転が停止した等により、投入ホッパに玄米が残留している場合に、この残留玄米の処理を適切に行なえるようにして、後続利用者の玄米への混入を防止する。
【解決手段】 玄米投入ホッパ2の投入口部4を開閉する扉5を有するコイン精米機において、前記投入ホッパ2の玄米センサ6が、精米運転終了後の玄米有りを検出するときは、前記扉5を開放状態として、投入ホッパ2への玄米投入を可能な状態に維持し、又、精米運転終了後の玄米無しを検出することによって、所定の設定時間経過後に前記扉5を自動的に閉めて玄米投入を不可能な状態とする扉開閉装置の構成。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、コイン精米機の玄米ホッパ上部における玄米投入口部を開閉する扉開閉装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
コイン精米機は、玄米を投入する投入ホッパの投入口部に扉を設けて、異物等の投入を防止する形態としている。又、精米運転終了時に人検知センサの人検出情報がなくなってから投入ホッパを閉鎖する技術(例えば、特許文献立1参照)が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006ー68573号公報(第1頁、図1)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
コイン精米機のコインメックに投入した精米料金が料金切れで精米運転が停止した等により、投入ホッパに玄米が残留している場合に、この残留玄米の処理を適切に行なえるようにして、後続利用者の玄米に混入するのを防止する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は、玄米の投入を受けて精米装置(1)へ繰出供給する投入ホッパ(2)と、精米料金の投入を受けて前記精米装置(2)を所定時間駆動するコインメック(3)と、前記投入ホッパ(2)の投入口部(4)を開閉する扉(5)とを有するコイン精米機において、前記投入ホッパ(2)の玄米センサ(6)が、精米運転終了後に玄米有りを検出するときは、前記扉(5)を開放状態とし、精米運転終了後に玄米無しを検出するときは、前記扉(5)を自動的に閉めることを特徴とする扉開閉装置の構成とする。
【0006】
精米利用者が玄米を持込んで精米を行うときは、精米料金をコインメック3に投入することによって、投入口部4の扉5を開き、この投入口部4から投入ホッパ2へ持込の玄米を投入することにより、この投入ホッパ2の玄米が精米装置1へ搬送されて精米される。この精米装置1の運転は、前記コインメック3に投入された料金額に応じた時間にわたって行われて、この時間の経過により自動的に運転が停止される。このような精米運転停止後における前記投入ホッパ2の玄米センサ6が玄米有りを検出するときは、前記扉5が開放状態に維持されて、投入口部4から投入ホッパ2への玄米投入を行わせることができる。又、この精米運転終了後における玄米無しを検出することによって、その後に前記扉5を自動的に閉めて、投入口部4から投入ホッパ2への玄米投入を行うことができない状態とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記投入ホッパ(2)に残留する残留玄米を返却口(7)から機外へ取出すための返却スイッチ(8)を設け、この返却スイッチ(8)を操作した後に前記扉(5)を自動的に閉鎖することを特徴とする。
【0008】
前記のような精米作用において、料金分の運転時間が経過して、精米運転が停止したとき、投入ホッパ2に残留する残留玄米を返却口7から機外へ取出すときは、返却スイッチ8を操作する。この返却スイッチ8をON操作して後、例えば玄米センサ6によって投入ホッパ2内の残留込めが無いことが検出されると、前記扉5は閉鎖される。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の発明において、前記扉5を閉鎖した後に、投入ホッパ2の残留玄米を昇降機9を経て清掃搬送して残留物容器10に取出収容することを特徴とする。
【0010】
前記のような精米作用では、清掃スイッチ11の操作によって、この投入ホッパ2内や、この投入ホッパ2から玄米を繰出搬送する繰出機構である搬送オーガ、及び昇降機9等内の玄米や異物等の搬送を行って清掃し、この清掃搬送物を残留物容器10に取出収容させる。又、このような清掃搬送は、前記扉5を閉鎖した後に、投入ホッパ2の残留玄米を昇降機9を経て搬送する場合においても行われる。
【発明の効果】
【0011】
請求項1に記載の発明は、投入ホッパ2内に残留米が有るときは、投入口部4の扉5は閉鎖しないため、又、投入ホッパ2内に玄米無しを検出するときは、所定の運転時間を経過後に扉5を閉めるものであるから、精米利用者が残留米の処理を行う操作や作業、例えば、追加料金をコインメック3に投入したり、残留米を返却取出して持帰える等の作業を行い易くすることができる。
【0012】
請求項2に記載の発明は、返却スイッチ8のON操作によって、扉を閉鎖して残留玄米を返却して取出すことができるが、この残留米が返却取出されてしまうと扉5を閉鎖して、投入口部4からの玄米投入が阻止される。このため、投入ホッパ2に残留米を残さないように、しかも、精米後における玄米投入が行われないように維持管理することができる。
【0013】
請求項3に記載の発明は、投入ホッパ2の残留物を取出搬送する場合は、又は、投入口部4の扉5を閉鎖した後に、残留物の取出搬送を行わせるものであるから、この扉5の閉鎖によって以後の投入ホッパ2への異物等の投入は不可能として、残留物の取出清掃搬送をきれいに行わせることができ、後続利用者の玄米へ混入を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】コイン精米機の扉開閉制御部のブロック図。
【図2】そのフローチャート。
【図3】コイン精米作業室の正面図。
【図4】その平面配置図。
【図5】精米工程のブロック図。
【図6】昇降機底部の側面図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図面に基づいて、コイン精米機は、比較的低く、狭い建屋のハウス17内を仕切壁18で仕切り、操作室19と、精米装置1等を設置する機械室20とを区画構成する。このコイン精米機を利用する利用者は、この操作室19のドア口22から入り、精米しようとする玄米を持込んで、仕切壁18部に設ける玄米投入ホッパ2へ供給して精米装置1による精米を行わせて、白米として白米ホッパ23に取出すものである。前記仕切壁18には、中央部に操作盤24を設け、この左端側の玄米投入ホッパ2の手前側に玄米投入口部4、及びこの投入口部4を開閉する扉5等を構成し、右端側に白米ホッパ23等を配置する。
【0016】
前記機械室20の仕切壁18側には、左端部に玄米投入ホッパ2の投入口を設け、右端部に白米ホッパ23を設ける。この機械室20内には、これら投入ホッパ2から供給搬送される玄米を受けて石抜き選別する石抜選別装置15、この選別された玄米を受けて精米する精米装置1、及び、これらこの間に配置の各昇降機9、16等を配置し、この精米装置1で精米した白米を、前記白米ホッパ23に取出すことができる。
【0017】
前記玄米投入ホッパ2の上部には、操作室19に開通の玄米投入口部4を形成し、この玄米投入口部4を開閉可能の扉5を設ける。又、この玄米投入口部4の外側下部には、操作室19に位置して玄米袋等を受ける玄米袋受台21を設けて、玄米の投入作業を容易に行わせる構成としている。
【0018】
前記操作盤24には、料金投入用のコイン投入口25や、料金返却用の返却レバー26、投入料金を表示する料金表示窓27、及び、異常表示用のパイロットランプ等を配置している。又、このコイン投入口25の上方には、精米作用コースを選択するための精白度選択スイッチ28として、上白スイッチや、標準スイッチ、及び8分づきスイッチ等を設け、玄米搬送経路の清掃工程として、投入ホッパ2底部の玄米繰出搬送オーガ12や昇降機9等を駆動して、残留玄米を取出搬送しながら搬送経路を清掃するための清掃スイッチ11を設け、更に、電流計29等を設けている。
【0019】
前記精米料金の投入による精米装置1等の運転時間は、精白度選択スイッチ28の操作によって決めるように予め決められているが、精米運転終了後の玄米センサ6による玄米無しの検出後の所定の設定時間経過後に扉5を自動的に閉鎖制御するときの、「所定の設定時間」は、コントローラ31のタイマーによって予め設定されるものである。従って、このタイマーの設定をタイマー設定ダイヤル39を設けることによって、搬送処理作用工程上の適宜必要時間に設定したり、又は必要に応じた時間長さを変更可能に構成する形態とすることができる。
【0020】
あるいは、別実施例として操作室19の人を検出する人検知センサ(図示せず)を設け、人検知センサが操作室19に人が居なくなったことを検出すると、扉5を閉める構成でも良い。
【0021】
前記投入ホッパ2の底部には、ロータリバルブ12等の繰り出し手段を設けて、この投入ホッパー2から繰り出す玄米を昇降機9へ供給して揚穀搬送させながら石抜選別装置15へ供給する。この昇降機9の排出口部には切替弁13を設けて、返却口7にのぞむ返却経路32側へ切替搬送することができる。この返却口7は投入ホッパ2の上部に位置して載置するように構成する。
【0022】
この投入口部4近くの上方位置には、前記返却経路32の終端部の返却口7を形成すると共に、この上部に返却スイッチ8を設けて、返却操作するときは返却スイッチ8を操作することによって、ロータリバルブ12と昇降機9を駆動すると共に、切替弁13を切替て残留物を返却経路32を経てこの返却口7から取り出すことができる。
【0023】
又、前記石抜選別装置15には底部に残留物容器10を置くことができ、前記昇降機9等で搬送した投入ホッパ2の残留物を、残留物容器10へ取出し収容させることができる。又、前記投入ホッパ2には玄米センサ6が設けられて、この投入ホッパ2の内部に残留する玄米の有、無や、残留量等を常時検出している。又、この投入ホッパ2には振動モータ33によって揺動駆動される揺動網34を設けて、投入玄米に混入する異物を選別することができる。前記操作板24には、精白度選択スイッチ28の横側に清掃スイッチ11を配置する。
【0024】
ここにおいて、前記投入扉5の開閉制御は、玄米の投入を受けて精米装置1へ繰出供給する投入ホッパ2と、精米料金の投入を受けて前記精米装置2を所定時間駆動するコインメック3と、前記投入ホッパ2の投入口部4を開閉する扉5とを有するコイン精米機において、前記投入ホッパ2の玄米センサ6が、精米運転終了後の玄米有りを検出するときは、前記扉5を開放状態として、投入ホッパ2への玄米投入を可能な状態に維持し、又、精米運転終了後の玄米無しを検出することによって、所定の設定時間経過後に前記扉5を自動的に閉めて玄米投入を不可能な状態とする扉開閉装置の構成とする。
【0025】
精米利用者が玄米を持込んで精米を行うときは、精米料金をコインメック3に投入することによって、投入口部4の扉5を開き、この投入口部4から投入ホッパ2へ持込の玄米を投入することにより、この投入ホッパ2の玄米が精米装置1へ搬送されて精米される。この精米装置1の運転は、前記コインメック3に投入された料金額に応じた時間にわたって行われて、この時間の経過により自動的に運転が停止される。
【0026】
運転中は扉5は開放状態とするか、一旦閉じるかは管理者の設定で任意に行なえるようにするが、精米運転停止後における前記投入ホッパ2の玄米センサ6が玄米有りを検出するときは、前記扉5が開放状態とし、投入口部4から投入ホッパ2への玄米投入を行わせることができる。又、この精米運転終了後における玄米無しを検出することによって、所定の設定時間経過後に前記扉5を自動的に閉めて、投入口部4から投入ホッパ2への玄米投入を行うことができない状態とする。
【0027】
又、前記投入ホッパ2に残留する残留玄米を返却口7から機外へ取出すための返却スイッチ8を設け、この返却スイッチ8を操作した後に前記扉5を自動的に閉鎖する。
【0028】
前記のような精米作用において、料金分の運転時間が経過して、精米運転が停止したとき、投入ホッパ2に残留する残留玄米を返却口7から機外へ取出すときは、返却スイッチ8を操作する。この返却スイッチ8をON操作したとき、玄米センサ6によって投入ホッパ2内の残留米が無いことが検出されているときに、前記扉5は閉鎖される。又、この玄米センサ6が残留米を検出するときは、扉5は開放状態に維持される。
【0029】
更には、清掃スイッチ11の操作によるか、又は前記扉5を閉鎖した後に、投入ホッパ2の少量残留玄米を昇降機9を経て清掃搬送して残留物容器10に取出収容する。又、この形態では、前記昇降機9の出口の切替弁13によって直接機外操作室19に用意される残留物容器10へ取出排出させる取出シュータ37等を設ける形態とすることも可能である。ここでいう少量残留玄米とは玄米センサ6がONしない程度の少量の玄米である。
【0030】
前記のような清掃工程では、清掃スイッチ11の操作によって、この投入ホッパ2内や、この投入ホッパ2の残留玄米を繰出搬送する繰出機構である搬送オーガ、及び昇降機9、切換弁13、取出シュータ37を経て残留物容器10に取出収容させる。又、このような清掃搬送は、前記扉5を閉鎖した後に、投入ホッパ2の少量残留玄米を昇降機9を経て搬送する場合においても行われる。
【0031】
前記コイン投入口25に、精米を行うための玄米量に応じた精米料金を投入することよって、前記投入口部4の扉5を開いて、この投入口部4から投入ホッパ2への玄米の投入を可能とし、前記精米開始後に、扉開閉スイッチ30の操作によって、投入扉5を閉鎖可能の構成とする。又、この扉5は、精米作用後の玄米センサ6が玄米無しの状態を検出するか、又は、精米装置1の運転が投入料金分の運転時間が経過するとコインメック3からの信号によって、自動的に閉鎖するように構成する。
【0032】
持込玄米を精米するときは、精米しようとする玄米量に応じた精米料金(コイン)をコイン投入口25へ投入する。この料金投入によって繰出搬送オーガ12や、精米装置1、石抜選別装置15、及び昇降機9、16等が運転されると共に、玄米投入口部4の投入扉5が開かれて、この玄米投入口部4から玄米を投入ホッパ2へ投入することができる。この扉5の開かれた玄米投入口部4から所定量の玄米を投入ホッパー2へ投入する。ここで、精白度選択スイッチ28を選択操作すると、精米装置1等による玄米の精米作用が行われる。(ステップS1、S2)
持込玄米量が多く、追加精米を行う場合は、初期精米を終了前、乃至終了後に、前記コイン投入口25へ追加精米料金を投入することにより、コインメック3の料金投入センサで検出して、コントローラ31からの出力によって、玄米投入口部4の投入扉5が開かれる。ここで玄米投入口部4から玄米ホッパー2へ追加玄米を投入して、精白度選択スイッチ28を操作することにより、精米装置を駆動して追加精米作用を継続させることができる。(ステップS3)
又、前記精米運転中における投入扉5を開可能の扉開閉スイッチ30を設けた場合は、前記のように精米装置運転中の投入扉5は、何れかの精白度選択スイッチ28の操作によって精米装置1が駆動されることによって閉鎖状態に維持されるが、この扉開閉スイッチ30を操作することによって開くことができるため、追加玄米を玄米ホッパー2へ投入して精米を継続する場合に便利である。
【0033】
従って、又、この扉開閉スイッチ30として、前記精白度選択スイッチ28を用いて投入扉5を開くように構成することも可能であり、特別のスイッチを設けることなく、他のスイッチを利用して追加玄米の投入を容易に行わせる形態とすることが可能である。
【0034】
前記のように、精米利用者が玄米を持込んで、コイン投入口25に所定料金のコインを投入すると投入口部4の扉5が開くため、この投入口部4から玄米を投入ホッパ2へ投入することができる。ここで、精米自度選択スイッチ28を押すことによって精米装置1や、昇穀機9、16、及び石抜選別装置15等を駆動して精米運転を開始し、白米を白米ホッパ23に取出すことができる。(ステップS1)
投入ホッパ2内の玄米量は玄米センサ6で管理されていて、この検出玄米がある場合は、コインメック3による運転時間において精米運転を継続し、所定の運転時間が経過すると精米運転が停止される(ステップS2)。このときの運転停止時に追加料金をコイン投入口25に投入すれば、精米運転が更に継続して行われる。又、精米運転中に前記残留玄米を返却するための返却スイッチ8をON操作するときは、玄米センサ6の検出により投入ホッパ2に残留している玄米が、昇穀機9、及び切替弁13によって切替えられた返却経路32等を経て、返却口7から、予め投入ホッパ2上部に用意した返却口7に取出すことができる(ステップS3)。このとき、玄米センサ6が玄米の有無を検出していて、玄米有りのときは、投入口部4の扉5を開放状態にし、玄米無しのときは、扉5を閉鎖する。この扉5を閉鎖して清掃工程に入り(ステップS4)、例えば、搬送オーガ12や、昇降機9等を駆動して、ホッパ残留米を残留物容器10に収容することで、投入ホッパや2や昇降機9に残留する少量残留玄米を除去する清掃作用が行なわれる。そのため、次の利用者の持参玄米と混じることを防止することができる。
【0035】
又、前記精米運転中において、玄米センサ6が投入ホッパ2内の残留米を検出しないときは、揺動モータ33を駆動して所定時間揺動網34を揺動して、所定の精米終了のための終了動作工程を運転する(ステップS5)。そして、料金分の運転時間の経過によって、投入口部4の扉5が閉鎖されて、前記清掃工程を経る(ステップS4)。
【0036】
前記のような精米機において、利用者が投入した玄米の利用料金に満たない少い料金しか料金投入しなかった場合に、投入ホッパ2部には玄米を残留して運転停止となる。この停止後に利用者が持帰操作時の操作ボタンである返却スイッチ3を押し操作して残留米を取り出すことができるもので、この投入ホッパ2部に玄米が無くなると、この投入口部4の扉5を閉鎖した後に、自動的に搬送オーガ12や、昇穀機9、及び切替弁13の切替作動等が行われて、清掃作用が行われる。この投入ホッパ2に玄米が残留していることを玄米センサ6が検出している状態では扉5は閉じない。残留米を持ち帰った後の投入ホッパ2には、少量であっても玄米が残っていることがあり、清掃工程を行なって除去することで、後続利用者が不快を感じないようにする。
【0037】
前記料金切れによる運転停止後の再起動の場合は、同一利用者のため、前記投入ホッパ2等の清掃は必要ないため、この清掃は行わない。時間を短縮して、稼働率低下を防ぎ、利用客の待ち時間を短かくする。
【0038】
又、料金切れによる運転停止で、玄米センサ6が玄米を検出しているが、投入ホッパ2に残留する玄米量が少量(例えば、1.5kg以下)の場合に、バッチ精米に必要な精米量を確保できない場合がある。このような場合は、白米に玄米が混り易くなるため、投入ホッパ2に残留米が少量のときは運転起動できないようにするか、利用者に返却米として持ち帰るように音声機35等で警告制御する。
【0039】
次に、主として図6において、前記石抜選別装置15用の昇降機9の底面部38に異物センサ36を設ける。投入ホッパ2のロータリバルブや、搬送オーガ12等によって、昇穀機9に送込まれてくる粉体や、液体等の異物を、この異物センサ36で検出して警報する。ロータリバルブや、搬送オーガ12等は、搬送間隙部が大きく、前記玄米センサ6や、投入口部4のセンサでは、粉体や液体等の検出が正確に行い難いためである。
【0040】
前記のように、操作盤24に清掃スイッチ11を設けることによって、装置内部や、ホッパ2内に残留米等を搬送して、前記石抜選別装置15底部の残留物容器10に排出する。
【0041】
又、このような清掃作用中に、ロータリバルブや搬送オーガ12の回転中に投入ホッパ2の玄米センサ6がOFFからONした場合に、利用者が玄米を投入したものと判断して、直ちにロータリバルブや搬送オーガ12の駆動を停止する。又は、投入ホッパ2の玄米センサ6が一定時間OFFするのを確認してから、投入口部4の扉5を開くようにする。利用者が早く玄米を投入ホッパ2に入れた場合は、この投入玄米は前記残留物容器10へ排出してしまう。
【0042】
又、このような清掃作用中において、精白度選択スイッチ28を押すことによって、清掃作用を停止し、このスイッチ28ボタンを点灯させることによって、自動精米が不能な状態となり、清掃作用が不要となる。
【符号の説明】
【0043】
1 精米装置
2 玄米ホッパー
3 コインメック
4 投入口部
5 扉
7 返却口
8 返却スイッチ
9 昇降機
10 残留物容器
11 清掃スイッチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
玄米の投入を受けて精米装置(1)へ繰出供給する投入ホッパ(2)と、精米料金の投入を受けて前記精米装置(2)を所定時間駆動するコインメック(3)と、前記投入ホッパ(2)の投入口部(4)を開閉する扉(5)とを有するコイン精米機において、
前記投入ホッパ(2)の玄米センサ(6)が、精米運転終了後に玄米有りを検出するときは、前記扉(5)を開放状態とし、
精米運転終了後に玄米無しを検出するときは、前記扉(5)を自動的に閉めることを特徴とする扉開閉装置。
【請求項2】
前記投入ホッパ(2)に残留する残留玄米を返却口(7)から機外へ取出すための返却スイッチ(8)を設け、この返却スイッチ(8)を操作した後に前記扉(5)を自動的に閉鎖することを特徴とする請求項1に記載のコイン精米機の扉開閉装置。
【請求項3】
前記扉(5)を閉鎖した後に、投入ホッパ(2)の残留玄米を昇降機(9)を経て清掃搬送して残留物容器(10)に取出収容することを特徴とする請求項1、又は2に記載のコイン精米機の扉開閉装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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