コイン精米機
【課題】 精米を行うとき、白米を受けるために袋の持参を忘れたり、持参した袋が穴が開いたり、破損する等で、使用できなくなったり、袋数が不足する等のことがある。
【解決手段】 精米する所定量の玄米を玄米ホッパ1に対して供給し、この玄米量に応じた精米料金をコインメック2に供給して精米を行うコイン精米機において、前記所定の精米料金を供給したのち袋取スイッチ3を操作することによって、精米後の白米を収容するための袋4を予め用意する袋収容ケース5から一枚毎取出す袋取出装置Hを設けた袋取装置の構成とする。
【解決手段】 精米する所定量の玄米を玄米ホッパ1に対して供給し、この玄米量に応じた精米料金をコインメック2に供給して精米を行うコイン精米機において、前記所定の精米料金を供給したのち袋取スイッチ3を操作することによって、精米後の白米を収容するための袋4を予め用意する袋収容ケース5から一枚毎取出す袋取出装置Hを設けた袋取装置の構成とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、コイン精米機に関する。
【背景技術】
【0002】
コイン精米機で精米を行うときは、精白米を収容するための袋を持参して、精白米の取出を受ける状態にしておく必要がある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006ー326401号公報(第1頁、図1)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
精米を行うとき、白米を受けるために袋の持参を忘れたり、持参した袋が穴が開いたり、破損する等で、使用できなくなったり、袋数が不足する等のことがある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は、精米する所定量の玄米を玄米ホッパ(1)に対して供給し、この玄米量に応じた精米料金をコインメック(2)に供給して精米を行うコイン精米機において、前記所定の精米料金を供給したのち袋取スイッチ(3)を操作することによって、精米後の白米を収容するための袋(4)を予め用意する袋収容ケース(5)から一枚毎取出す袋取出装置(H)を設けたことを特徴とするコイン精米機の構成とする。
【0006】
コイン精米機を利用して精米を行う利用者は、精米を行うための所定量の玄米を玄米ホッパ1に供給して、この玄米供給量に応じた精米料金(コイン量)を、コインメック2に供給することによって、精米作用が行われる。このとき、精米された白米が白米ホッパに取出されるから、持参した空袋を白米用の袋4として白米ホッパの排出口にセットしておいて、精米中、乃至精米完了後に、この白米ホッパの白米を袋詰め収容して持ち帰る。もし、何らかの事由で、持参の袋4が使用できないときや、袋数が不足する場合には、精米機の袋収容ケース5の収容されている新しい袋4を、袋取スイッチ3を操作することによって、袋取出装置Hにより一枚毎取出すことができ、この取出し、乃至購入した新しい袋4を白米ホッパの排出口にのぞませて、白米を袋詰め収容して持ち帰えることができる。
【0007】
請求項2に記載の発明は、前記袋取スイッチ3による袋取出装置Hの袋取出作動を、一定料金以上の精米料金を供給したとき行わせる構成とする。
前記のように精米利用者が袋取スイッチ3を操作することによって空袋4を一枚毎取出すことができるが、コスト面からこのような空袋の取出サービスを無制限に行わせることはできないから、前記精米料金を一定料金以上に多い額の料金(例えば、玄米10kg当り100円毎の単位でコインを供給して精米することができる場合に、玄米を30kgを精米するための300円以上のコインを供給する)をコインメック2に供給して精米作用を行わせようとしたとき、すなわち、一定料金以上の精米料金を供給して比較的精米量の多い精米利用時に空袋4の取出を行い得るものとする。精米には殆ど利用しないで、単に、袋のみを取り出すような、無駄な袋4の取出をできないようにしたものである。
【発明の効果】
【0008】
請求項1に記載の発明は、精米を受けようとする精米利用者が所定量の玄米を玄米ホッパ1に供給すると共に、この玄米量に応じた料金をコインメック2に供給した後に、袋取スイッチ3を操作して空袋4を取出すことができるため、空袋4の無駄な取出を防止することができ、精米を便利に運転利用することができる。
【0009】
請求項2に記載の発明は、精米料金を一定料金以上に多い額の料金の投入時に袋取スイッチ3による操作で空袋4の袋取出装置Hによる取出を行わせるものであるから、袋4取出用のコインメックを設置したり、袋4取出用の特別料金を別個に供給する等の煩わしさをなくして、安全でかつ的確な袋取利用を行わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】コイン精米機の外壁操作壁部の正面図。
【図2】その精米機の平面図。
【図3】その精米行程を示すブロック図。
【図4】その精米制御一部のブロック図。
【図5】袋取制御のフローチャート。
【図6】一部別例を示す袋取スイッチの操作タイミングを示すフローチャート。
【図7】一部別例を示す糠室ドア部の斜視図と、その正面図。
【図8】そのドアロック制御のブロック図と、フローチャート。
【図9】その一部別例を示すドアロック制御のフローチャート。
【図10】その一部別例を示すドアロック制御のフローチャート。
【図11】側面から見た袋取出装置の内部を示す図
【発明を実施するための形態】
【0011】
図面に基づいて、コイン精米機は、ハウス7の外操作壁8部に、玄米供給ホッパ1にのぞむ供給口10や、精米操作を行う操作パネル11、袋収容ケース5を開閉できるケース蓋12、精米されて取出される白米を受ける白米ホッパ13や、この白米ホッパ13の排出口14から取出し流出させる白米を空袋4へ収容させるための袋受ホルダ15、及び、精米装置16で発生した糠を袋詰して取出すためのドア17等を配置している。この操作壁8の裏側の機械室内には、前記玄米供給ホッパ1の他に、石抜装置18、精米装置16、糠を袋詰収容するサイクロン20、及びこれら各部装置間を連絡搬送する玄米揚穀機21、精米揚穀機22、糠搬送ダクト23等を配置する。
【0012】
前記玄米ホッパ1の繰出バルブ24の駆動によって繰出される玄米を、玄米揚穀機21で搬送して石抜装置18へ供給し、この石抜装置18で砂礫や、わら屑等を選別除去する。この選別した玄米のみを精米揚穀機22で精米装置16へ搬送して精米処理を行う。ここで精米された白米は前記白米ホッパ13に取出して、排出口14から取出しながら、袋詰め処理を行わせる。又、この精米装置16で発生した糠は糠搬送ダクト23を介してサイクロン20に吸引搬送されて糠室25の糠袋に収容されて、袋詰め処理することができる。
【0013】
前記操作壁8の左右幅方向の中央部に操作パネル11を配置している。この操作パネル11の上部には、操作手順を説明する操作ボード26を設け、この下側部に液晶表示のタッチパネルからなるモニタ表示器27としての表示画面28を設ける。更にこの下段部に精米機を駆動するための所定量のコインを供給するための所定量のコインを供給するコインメック2や、コイン返却口29等を設けている。
【0014】
この精米機の運転操作は、前記コインメック2に所定量のコインを供給することによって表示画面28の操作が可能となり、表示画面28の手順に従って手で押操作すれば良く、玄米供給ホッパ9に所定量の玄米を供給している場合は、精白度を指定する精白度スイッチ30を押すことによって精米機が運転開始される(フローチャートのステップS1)。
【0015】
操作パネル11の裏側のコントローラ31の入力側には、前記玄米供給ホッパ1の玄米量を検出する玄米センサ32と、コインメック2に供給される料金のコイン量を検出する料金センサ33、精米装置16の精白度を決める精白度スイッチ30、及び袋取出装置Hを作動させてこの取出口6から空袋4を一枚毎繰出しながら取出すことのできる袋取スイッチ3等を配置する。
【0016】
又、このコントローラ31の出力側には、前記繰出バルブ24や、玄米揚穀機21、石抜装置18、精米揚穀機22、精米装置16、又はサイクロン20等の駆動用の各電動モータM1〜M6を設けて駆動制御することができると共に、前記袋取出装置H、及び前記袋取スイッチ3の押しボタンを点灯させるパイロット用スイッチランプ34を設ける。
【0017】
ここに、精米する所定量の玄米を玄米ホッパ1に対して供給し、この玄米量に応じた精米料金をコインメック2に供給して精米を行うコイン精米機において、前記所定の精米料金を供給したのち袋取スイッチ3を操作することによって、精米後の白米を収容するための袋4を予め用意する袋収容ケース5から一枚毎取出す袋取出装置Hを設けた構成とする。
【0018】
袋取出装置Hについて図11に基づき説明すると、袋4を束で収容したケースの正面側に袋を寝ている姿勢で1枚ずつ排出する取出口6を形成し、取出口6をソレノイド等で開閉する開閉シャッタ40を設ける。取出口6の近傍には袋4の束から1枚の袋4を取り出し、取出口6へ排出する駆動ローラ41を設けている。ケースの背面側には袋の束を押す押し具42を設け、袋4の束を駆動ローラ側に押し付ける。
【0019】
コイン精米機を利用して精米を行う利用者は、精米を行うための所定量の玄米を玄米ホッパ1に供給して、この玄米供給量に応じた精米料金(コイン量)を、コインメック2に供給することによって、精米作用が行われる。このとき、精米された白米が白米ホッパに取出されるから、持参した空袋を白米用の袋4として白米ホッパの排出口にセットしておいて、精米中、乃至精米完了後に、この白米ホッパの白米を袋詰め収容して持ち帰る。
【0020】
もし、何らかの事由で、持参の袋4が使用できないときや、袋数が不足する場合には、精米機の袋収容ケース5の収容されている新しい袋4を、袋取スイッチ3を操作することによって、袋取出装置Hにより一枚毎取出すことができ、この取出し、乃至購入した新しい袋4を白米ホッパの排出口にのぞませて、白米を袋詰め収容して持ち帰えることができる。
【0021】
又、前記袋取スイッチ3による袋取出装置Hの袋取出作動を、一定料金以上の精米料金を供給したとき行わせる構成とする。
前記のように精米利用者が袋取スイッチ3を操作することによって空袋4を一枚毎取出口6から取出すことができるが、コスト面からこのような空袋の取出サービスを無制限に行わせることはできない。
【0022】
そこで、一定料金以上の精米料金を供給して比較的精米量の多い精米利用時において空袋4の取出を行い得るものとして、精米には殆ど利用しないで、単に、袋のみを取り出すような、無駄な袋4の取出をできないようにしたものである。
【0023】
前記のようにコインメック2に所定の料金を供給し、玄米供給ホッパ9に玄米を供給して、精白度スイッチ30を選択して押せば、精米機の各モータM1〜M6が所定時間駆動されて、精米運転が行われるものであるが、前記コインメック2に対する供給料金が、例えば300円以上であるか否かの判別が行われて(S2)、この供給料金が300円に満たないときは、料金分の時間にわたり精米運転が行われて、この運転時間の経過によって運転が停止されるが、前記袋取スイッチ3を押しても袋取出装置Hは作動しないため、袋4を取出すことができない。又、この供給料金が300円以上供給されているときは、スイッチランプ34を点灯されるため、袋取スイッチ3を精米利用者が押操作することによって(S3)、袋取出装置H作動させて袋収容ケース5から空袋4を一枚だけ取出すことができる。このとき、この供給量金(300円)の供給制限は、玄米ホッパ1に対して供給される玄米供給量が20kg以下であるか、又は20kgを越えているかを問わない形態とするも可能である。
【0024】
このように持参の袋に穴が開いて使用不可能になった場合等の非常事態の発生に便利である。又、供給する料金の額や、供給する玄米量等によって、袋4取出の可、否を決めることによって、設置者が袋4の有料、無料を選択することができ、袋取出装置Hの利用の安全性を確保することができる。
【0025】
前記操作パネル11、又はケース蓋12に設ける袋取スイッチ3を押操作して袋4を取出すことができる形態において、この袋取スイッチ3は、前記精白度スイッチ30を操作する前行程(S4)か、又は、玄米ホッパ1の玄米センサ32が玄米検出状態から非検出のOFFになった後に(S5)おいてでなければ、押し操作することができない形態とすることも可能である。このようにして、袋取出(袋購入)の操作を区別、制限しておくことによって、精米中の料金処理と、袋購入時の料金処理を、袋取スイッチ3の操作タイミングの制限によって区別することができ、精米機利用時の操作困惑を防止する。
【0026】
又、前記袋取スイッチ3の点灯は、袋収容ケース5に用意されるべき空袋4が無くなった場合には、この袋取スイッチ3が点灯しないように構成することができる。この場合は、モニタ表示器27に袋切れ等によって袋が販売できなくなった旨を表示すると一層好ましい。
【0027】
次に、主として図7〜図10に基づいて、コイン精米機の糠取出のできる形態とする。精米ハウス7は、前記精米装置16等を配置する機械室35と、糠室25を構成し、このハウス前面には、機械室35用のドア36と、糠室25用のドア17を設け、この糠室25用のドア17の開閉にロック機構37を設ける。このロック機構37は、ソレノイド38を有して作動され、精米利用者が精米料金を供給して精米を行ったのちに、糠取出スイッチ39を押すことによってロック解除して(S6)、糠の取出を可能とする。この糠取出スイッチ39は、前記操作パネル11の一部、乃至糠室ドア17の近傍位置に設置することができる。
【0028】
このような糠室ドア17のロック機構37におけるロック解除を、前記精白度スイッチ30を押して白度選択する前行程において、前記糠取出スイッチ39を押すこと(S6)、及び、精白度スイッチ30を押した後は精米終了するまで糠室ドア17のロック機構37はロック状態を維持して解除しない(S7)構成とすること等によって、精米中は糠室ドア17を閉めた状態として、精米終了後に糠を取出すときにおいて、前記糠取出スイッチ39を押しておくことによって、精米作用完了後にロック解除されて(S8)、この糠室ドア17を開くことができ、安全で、精米作用中の糠を室外へ飛散させないようにして、汚れのない糠取を行わせることができる。従って、糠室ドア17には開閉の状態を検出するセンサを設け、糠室ドア17が開状態にあるときは、精白度スイッチ30による白度選択ができない構成とし、白度選択後は精米終了まで糠室ドア17をロックする。
【0029】
更には、前記精米料金と、玄米ホッパ1に対する玄米の供給を行ったことを条件(S9)として、糠取出スイッチ39を押すことができず、精米中は糠室ドア17を開けないようにロックする形態とすることができる。即ち、コインメック2に所定の精米料金を供給し、かつ、精米のための玄米を玄米ホッパ1に供給しないと、糠取出スイッチ39をON操作することができない。
【符号の説明】
【0030】
1 玄米ホッパ
2 コインメック
3 袋スイッチ
4 袋
5 袋収容ケース
6 袋取出装置
【技術分野】
【0001】
この発明は、コイン精米機に関する。
【背景技術】
【0002】
コイン精米機で精米を行うときは、精白米を収容するための袋を持参して、精白米の取出を受ける状態にしておく必要がある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006ー326401号公報(第1頁、図1)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
精米を行うとき、白米を受けるために袋の持参を忘れたり、持参した袋が穴が開いたり、破損する等で、使用できなくなったり、袋数が不足する等のことがある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は、精米する所定量の玄米を玄米ホッパ(1)に対して供給し、この玄米量に応じた精米料金をコインメック(2)に供給して精米を行うコイン精米機において、前記所定の精米料金を供給したのち袋取スイッチ(3)を操作することによって、精米後の白米を収容するための袋(4)を予め用意する袋収容ケース(5)から一枚毎取出す袋取出装置(H)を設けたことを特徴とするコイン精米機の構成とする。
【0006】
コイン精米機を利用して精米を行う利用者は、精米を行うための所定量の玄米を玄米ホッパ1に供給して、この玄米供給量に応じた精米料金(コイン量)を、コインメック2に供給することによって、精米作用が行われる。このとき、精米された白米が白米ホッパに取出されるから、持参した空袋を白米用の袋4として白米ホッパの排出口にセットしておいて、精米中、乃至精米完了後に、この白米ホッパの白米を袋詰め収容して持ち帰る。もし、何らかの事由で、持参の袋4が使用できないときや、袋数が不足する場合には、精米機の袋収容ケース5の収容されている新しい袋4を、袋取スイッチ3を操作することによって、袋取出装置Hにより一枚毎取出すことができ、この取出し、乃至購入した新しい袋4を白米ホッパの排出口にのぞませて、白米を袋詰め収容して持ち帰えることができる。
【0007】
請求項2に記載の発明は、前記袋取スイッチ3による袋取出装置Hの袋取出作動を、一定料金以上の精米料金を供給したとき行わせる構成とする。
前記のように精米利用者が袋取スイッチ3を操作することによって空袋4を一枚毎取出すことができるが、コスト面からこのような空袋の取出サービスを無制限に行わせることはできないから、前記精米料金を一定料金以上に多い額の料金(例えば、玄米10kg当り100円毎の単位でコインを供給して精米することができる場合に、玄米を30kgを精米するための300円以上のコインを供給する)をコインメック2に供給して精米作用を行わせようとしたとき、すなわち、一定料金以上の精米料金を供給して比較的精米量の多い精米利用時に空袋4の取出を行い得るものとする。精米には殆ど利用しないで、単に、袋のみを取り出すような、無駄な袋4の取出をできないようにしたものである。
【発明の効果】
【0008】
請求項1に記載の発明は、精米を受けようとする精米利用者が所定量の玄米を玄米ホッパ1に供給すると共に、この玄米量に応じた料金をコインメック2に供給した後に、袋取スイッチ3を操作して空袋4を取出すことができるため、空袋4の無駄な取出を防止することができ、精米を便利に運転利用することができる。
【0009】
請求項2に記載の発明は、精米料金を一定料金以上に多い額の料金の投入時に袋取スイッチ3による操作で空袋4の袋取出装置Hによる取出を行わせるものであるから、袋4取出用のコインメックを設置したり、袋4取出用の特別料金を別個に供給する等の煩わしさをなくして、安全でかつ的確な袋取利用を行わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】コイン精米機の外壁操作壁部の正面図。
【図2】その精米機の平面図。
【図3】その精米行程を示すブロック図。
【図4】その精米制御一部のブロック図。
【図5】袋取制御のフローチャート。
【図6】一部別例を示す袋取スイッチの操作タイミングを示すフローチャート。
【図7】一部別例を示す糠室ドア部の斜視図と、その正面図。
【図8】そのドアロック制御のブロック図と、フローチャート。
【図9】その一部別例を示すドアロック制御のフローチャート。
【図10】その一部別例を示すドアロック制御のフローチャート。
【図11】側面から見た袋取出装置の内部を示す図
【発明を実施するための形態】
【0011】
図面に基づいて、コイン精米機は、ハウス7の外操作壁8部に、玄米供給ホッパ1にのぞむ供給口10や、精米操作を行う操作パネル11、袋収容ケース5を開閉できるケース蓋12、精米されて取出される白米を受ける白米ホッパ13や、この白米ホッパ13の排出口14から取出し流出させる白米を空袋4へ収容させるための袋受ホルダ15、及び、精米装置16で発生した糠を袋詰して取出すためのドア17等を配置している。この操作壁8の裏側の機械室内には、前記玄米供給ホッパ1の他に、石抜装置18、精米装置16、糠を袋詰収容するサイクロン20、及びこれら各部装置間を連絡搬送する玄米揚穀機21、精米揚穀機22、糠搬送ダクト23等を配置する。
【0012】
前記玄米ホッパ1の繰出バルブ24の駆動によって繰出される玄米を、玄米揚穀機21で搬送して石抜装置18へ供給し、この石抜装置18で砂礫や、わら屑等を選別除去する。この選別した玄米のみを精米揚穀機22で精米装置16へ搬送して精米処理を行う。ここで精米された白米は前記白米ホッパ13に取出して、排出口14から取出しながら、袋詰め処理を行わせる。又、この精米装置16で発生した糠は糠搬送ダクト23を介してサイクロン20に吸引搬送されて糠室25の糠袋に収容されて、袋詰め処理することができる。
【0013】
前記操作壁8の左右幅方向の中央部に操作パネル11を配置している。この操作パネル11の上部には、操作手順を説明する操作ボード26を設け、この下側部に液晶表示のタッチパネルからなるモニタ表示器27としての表示画面28を設ける。更にこの下段部に精米機を駆動するための所定量のコインを供給するための所定量のコインを供給するコインメック2や、コイン返却口29等を設けている。
【0014】
この精米機の運転操作は、前記コインメック2に所定量のコインを供給することによって表示画面28の操作が可能となり、表示画面28の手順に従って手で押操作すれば良く、玄米供給ホッパ9に所定量の玄米を供給している場合は、精白度を指定する精白度スイッチ30を押すことによって精米機が運転開始される(フローチャートのステップS1)。
【0015】
操作パネル11の裏側のコントローラ31の入力側には、前記玄米供給ホッパ1の玄米量を検出する玄米センサ32と、コインメック2に供給される料金のコイン量を検出する料金センサ33、精米装置16の精白度を決める精白度スイッチ30、及び袋取出装置Hを作動させてこの取出口6から空袋4を一枚毎繰出しながら取出すことのできる袋取スイッチ3等を配置する。
【0016】
又、このコントローラ31の出力側には、前記繰出バルブ24や、玄米揚穀機21、石抜装置18、精米揚穀機22、精米装置16、又はサイクロン20等の駆動用の各電動モータM1〜M6を設けて駆動制御することができると共に、前記袋取出装置H、及び前記袋取スイッチ3の押しボタンを点灯させるパイロット用スイッチランプ34を設ける。
【0017】
ここに、精米する所定量の玄米を玄米ホッパ1に対して供給し、この玄米量に応じた精米料金をコインメック2に供給して精米を行うコイン精米機において、前記所定の精米料金を供給したのち袋取スイッチ3を操作することによって、精米後の白米を収容するための袋4を予め用意する袋収容ケース5から一枚毎取出す袋取出装置Hを設けた構成とする。
【0018】
袋取出装置Hについて図11に基づき説明すると、袋4を束で収容したケースの正面側に袋を寝ている姿勢で1枚ずつ排出する取出口6を形成し、取出口6をソレノイド等で開閉する開閉シャッタ40を設ける。取出口6の近傍には袋4の束から1枚の袋4を取り出し、取出口6へ排出する駆動ローラ41を設けている。ケースの背面側には袋の束を押す押し具42を設け、袋4の束を駆動ローラ側に押し付ける。
【0019】
コイン精米機を利用して精米を行う利用者は、精米を行うための所定量の玄米を玄米ホッパ1に供給して、この玄米供給量に応じた精米料金(コイン量)を、コインメック2に供給することによって、精米作用が行われる。このとき、精米された白米が白米ホッパに取出されるから、持参した空袋を白米用の袋4として白米ホッパの排出口にセットしておいて、精米中、乃至精米完了後に、この白米ホッパの白米を袋詰め収容して持ち帰る。
【0020】
もし、何らかの事由で、持参の袋4が使用できないときや、袋数が不足する場合には、精米機の袋収容ケース5の収容されている新しい袋4を、袋取スイッチ3を操作することによって、袋取出装置Hにより一枚毎取出すことができ、この取出し、乃至購入した新しい袋4を白米ホッパの排出口にのぞませて、白米を袋詰め収容して持ち帰えることができる。
【0021】
又、前記袋取スイッチ3による袋取出装置Hの袋取出作動を、一定料金以上の精米料金を供給したとき行わせる構成とする。
前記のように精米利用者が袋取スイッチ3を操作することによって空袋4を一枚毎取出口6から取出すことができるが、コスト面からこのような空袋の取出サービスを無制限に行わせることはできない。
【0022】
そこで、一定料金以上の精米料金を供給して比較的精米量の多い精米利用時において空袋4の取出を行い得るものとして、精米には殆ど利用しないで、単に、袋のみを取り出すような、無駄な袋4の取出をできないようにしたものである。
【0023】
前記のようにコインメック2に所定の料金を供給し、玄米供給ホッパ9に玄米を供給して、精白度スイッチ30を選択して押せば、精米機の各モータM1〜M6が所定時間駆動されて、精米運転が行われるものであるが、前記コインメック2に対する供給料金が、例えば300円以上であるか否かの判別が行われて(S2)、この供給料金が300円に満たないときは、料金分の時間にわたり精米運転が行われて、この運転時間の経過によって運転が停止されるが、前記袋取スイッチ3を押しても袋取出装置Hは作動しないため、袋4を取出すことができない。又、この供給料金が300円以上供給されているときは、スイッチランプ34を点灯されるため、袋取スイッチ3を精米利用者が押操作することによって(S3)、袋取出装置H作動させて袋収容ケース5から空袋4を一枚だけ取出すことができる。このとき、この供給量金(300円)の供給制限は、玄米ホッパ1に対して供給される玄米供給量が20kg以下であるか、又は20kgを越えているかを問わない形態とするも可能である。
【0024】
このように持参の袋に穴が開いて使用不可能になった場合等の非常事態の発生に便利である。又、供給する料金の額や、供給する玄米量等によって、袋4取出の可、否を決めることによって、設置者が袋4の有料、無料を選択することができ、袋取出装置Hの利用の安全性を確保することができる。
【0025】
前記操作パネル11、又はケース蓋12に設ける袋取スイッチ3を押操作して袋4を取出すことができる形態において、この袋取スイッチ3は、前記精白度スイッチ30を操作する前行程(S4)か、又は、玄米ホッパ1の玄米センサ32が玄米検出状態から非検出のOFFになった後に(S5)おいてでなければ、押し操作することができない形態とすることも可能である。このようにして、袋取出(袋購入)の操作を区別、制限しておくことによって、精米中の料金処理と、袋購入時の料金処理を、袋取スイッチ3の操作タイミングの制限によって区別することができ、精米機利用時の操作困惑を防止する。
【0026】
又、前記袋取スイッチ3の点灯は、袋収容ケース5に用意されるべき空袋4が無くなった場合には、この袋取スイッチ3が点灯しないように構成することができる。この場合は、モニタ表示器27に袋切れ等によって袋が販売できなくなった旨を表示すると一層好ましい。
【0027】
次に、主として図7〜図10に基づいて、コイン精米機の糠取出のできる形態とする。精米ハウス7は、前記精米装置16等を配置する機械室35と、糠室25を構成し、このハウス前面には、機械室35用のドア36と、糠室25用のドア17を設け、この糠室25用のドア17の開閉にロック機構37を設ける。このロック機構37は、ソレノイド38を有して作動され、精米利用者が精米料金を供給して精米を行ったのちに、糠取出スイッチ39を押すことによってロック解除して(S6)、糠の取出を可能とする。この糠取出スイッチ39は、前記操作パネル11の一部、乃至糠室ドア17の近傍位置に設置することができる。
【0028】
このような糠室ドア17のロック機構37におけるロック解除を、前記精白度スイッチ30を押して白度選択する前行程において、前記糠取出スイッチ39を押すこと(S6)、及び、精白度スイッチ30を押した後は精米終了するまで糠室ドア17のロック機構37はロック状態を維持して解除しない(S7)構成とすること等によって、精米中は糠室ドア17を閉めた状態として、精米終了後に糠を取出すときにおいて、前記糠取出スイッチ39を押しておくことによって、精米作用完了後にロック解除されて(S8)、この糠室ドア17を開くことができ、安全で、精米作用中の糠を室外へ飛散させないようにして、汚れのない糠取を行わせることができる。従って、糠室ドア17には開閉の状態を検出するセンサを設け、糠室ドア17が開状態にあるときは、精白度スイッチ30による白度選択ができない構成とし、白度選択後は精米終了まで糠室ドア17をロックする。
【0029】
更には、前記精米料金と、玄米ホッパ1に対する玄米の供給を行ったことを条件(S9)として、糠取出スイッチ39を押すことができず、精米中は糠室ドア17を開けないようにロックする形態とすることができる。即ち、コインメック2に所定の精米料金を供給し、かつ、精米のための玄米を玄米ホッパ1に供給しないと、糠取出スイッチ39をON操作することができない。
【符号の説明】
【0030】
1 玄米ホッパ
2 コインメック
3 袋スイッチ
4 袋
5 袋収容ケース
6 袋取出装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
精米する所定量の玄米を玄米ホッパ(1)に対して供給し、この玄米量に応じた精米料金をコインメック(2)に供給して精米を行うコイン精米機において、前記所定の精米料金を供給したのち袋取スイッチ(3)を操作することによって、精米後の白米を収容するための袋(4)を予め用意する袋収容ケース(5)から一枚毎取出す袋取出装置(H)を設けたことを特徴とするコイン精米機。
【請求項2】
前記袋取スイッチ(3)による袋取出装置(H)の袋取出作動を、一定料金以上の精米料金を供給したとき行わせることを特徴とする請求項1記載のコイン精米機。
【請求項1】
精米する所定量の玄米を玄米ホッパ(1)に対して供給し、この玄米量に応じた精米料金をコインメック(2)に供給して精米を行うコイン精米機において、前記所定の精米料金を供給したのち袋取スイッチ(3)を操作することによって、精米後の白米を収容するための袋(4)を予め用意する袋収容ケース(5)から一枚毎取出す袋取出装置(H)を設けたことを特徴とするコイン精米機。
【請求項2】
前記袋取スイッチ(3)による袋取出装置(H)の袋取出作動を、一定料金以上の精米料金を供給したとき行わせることを特徴とする請求項1記載のコイン精米機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−11274(P2012−11274A)
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−147884(P2010−147884)
【出願日】平成22年6月29日(2010.6.29)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年6月29日(2010.6.29)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】
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