説明

コネクタ装置及び画像形成装置

【課題】本発明は、電装品と基板とをピッチ変換して接続するコネクタ装置及び画像形成装置に関する。
【解決手段】コネクタ装置1は、ピッチ変換コネクタ10のハーネス口12〜14に、複数の所定数の電装品を1セットとして、該1セットの電装品に接続されている複数本からなるバラ線ハーネス31〜33をコネクタ34〜35によって接続して、FFC取り付け口11に、基板に接続されている挟ピッチのFFC22を接続し、1セットの全ての電装品のP(電源)、S(信号)及びG(設置)が、同じピン配列順序で接続され、そのピン数を最大ピン数から順にA、B、C、・・・としたとき、A≧B≧C≧・・・≧A−1というピン数条件を満たしていて、ピン数Aの電装品の1ピン目が、バラ線ハーネス31〜33の任意の空きピンMに接続され、以下、ピン数の多い電装品順に、その1ピン目がピンMに1ピンを加算したピンに順次接続される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コネクタ装置及び画像形成装置に関し、詳細には、電装品と基板とをピッチ変換して接続するコネクタ装置及び該コネクタ装置を搭載した画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置等の各種電気機器は、基板と電装品とを接続するのに、基板上のコネクタに接続されているケーブル(ハーネス)と電装品に接続されているケーブル(ハーネス)のコネクタとをコネクタで接続している。また、近年、機器の性能の向上や多機能化に伴ってハーネス量が増大してきており、ハーネスの軽量化、省スペース化及び省資源化を図るために、バラ線ハーネスからFFC(Flexible Flat Cable)が用いられるようになってきている。ところが、電装品は、バラハーネスでしか接続できないものも多いため、例えば、基板上のコネクタに接続されているFFCと電装品に接続されているハーネスのコネクタとを、FFCとバラ線ハーネスとの間のピッチ変換を行うピッチ変換コネクタが使用されている(特許文献1参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記従来技術にあっては、単に、ピッチ変換コネクタを用いてピッチ間隔を短くするのみであるため、基板側のコネクタのピッチ間隔が単に狭くなるのみであり、基板上のパターンが引きづらくなるという問題があった。
【0004】
そこで、本発明は、ピッチ間隔が狭くても基板上におけるパターンの作成の容易性を向上させることのできるコネクタ装置及び画像形成装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記目的を達成するために、電装品側接続口と基板側接続口を有するピッチ変換コネクタの該電装品側接続口に、複数の電装品に接続されている複数本からなる電装品側ケーブルを接続し、該基板側接続口に、基板に接続されている挟ピッチの基板側ケーブルを接続してピッチ変換する場合に、該電装品側接続口に、接続される電装品側ケーブルが、前記電装品の電源用ピン、信号用ピン及び接地用ピンが、電装品側接続口の数の電装品を1セットとして、該1セットの電装品において同じピン配列順序で接続され、該1セットの電装品が、該電装品のピン数を最大ピン数から順にピン数A、ピン数B、ピン数C、・・・としたとき、A≧B≧C≧・・・≧A−1というピン数条件を満たしていて、該1セットの電装品のうちピン数の多い電装品順に、所定ピン方向において、各電装品の先頭ピンを、該電装品側ケーブルの任意の空きピンから該電装品順に配列して電装品側接続口に接続させ、次に該各電装品順の先頭ピンの次のピンから該電装品順に配列して該電装品側接続口に接続せる電装品ピン接続を該電装品のピン数だけ行うことを特徴としている。
【0006】
また、本発明は、前記電装品側接続口に接続される前記1セット全ての電装品のうち、前記ピン配列順序が他の電装品のピン配列順序と異なる電装品については、該電装品の前記電装品側ケーブルの配線を変更して該電装品側接続口において他の電装品と同じピン配列順序として接続されていることを特徴としていてもよい。
【0007】
さらに、本発明は、前記電装品側接続口に接続される前記1セット全ての電装品のうち、前記ピン数条件に非適合の電装品については、前記電装品側ケーブルの前記電装品側接続口への接続において、該ピン数条件を満たす位置にピン位置をずらして接続されていることを特徴としていてもよい。
【0008】
また、本発明は、前記電装品のセット数が複数であると、該複数セットの電装品のうち、前記電装品側接続口に接続される相隣接する一方の電装品のピン配列順序を、電源用ピン、接地用ピン、信号用ピンとし、他方の電装品のピン配列順序を、信号用ピン、接地用ピン、電源用ピンとすることを特徴としていてもよい。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、同じ機能のピンを揃えて基板側に渡すことができ、ピッチ間隔が狭くても基板上のパターンの作成の容易性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の一実施例を適用したコネクタ装置の外観斜視図。
【図2】コネクタの配線説明図。
【図3】コネクタ装置を挟んで基板側と電装品側とのピン関係を示す図。
【図4】コネクタ装置を介したピン配置とピン数の説明図。
【図5】2セット目の電装品側の先頭ピンを基板側のA+B+C+1ピン目に配列したときの説明図。
【図6】2セット目の電装品を接続する場合の説明図。
【図7】電装品側のピン配列が既定の配列と異なる場合の対応例を示す図。
【図8】電装品側のピン数の条件が合わない場合の対応例を示す図。
【図9】電装品側のピン配をnセット目とn+1セット目で最後と最初のピン配を同じにする場合の一例を示す図。
【図10】基板上のコネクタを分類配置した一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述べる実施例は、本発明の好適な実施例であるので、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明によって不当に限定されるものではなく、また、本実施の形態で説明される構成の全てが本発明の必須の構成要件ではない。
【実施例1】
【0012】
図1〜図10は、本発明のコネクタ装置及び画像形成装置の一実施例を示す図であり、図1は、本発明のコネクタ装置及び画像形成装置の一実施例を適用したコネクタ装置1のブロック構成図である。
【0013】
図1において、コネクタ装置1は、FFCピッチ変換コネクタ10を有しており、FFCピッチ変換コネクタ10は、その一方側に、基板20(図2参照)側のFFC取り付け口(基板側接続口)11が、その他方側に、3段に縦配列されたハーネス口(電装品側接続口)12〜14が設けられている。このコネクタ装置1は、電子写真方式、インク噴射方式及びその他の方式によって、基板20から電源電力や信号を電装品に供給して、電装品を動作させることで、用紙等の被画像形成媒体に画像形成する画像形成装置に搭載される。
【0014】
FFCピッチ変換コネクタ10のFFC取り付け口11には、基板20に配設されているコネクタ21に接続されるFFC(基板側ケーブル)22が着脱可能に装着され、ハーネス口12〜14には、3本のバラ線ハーネス(電装品側ケーブル)31〜33の接続されているピンコネクタ34〜36が挿入される。なお、バラ線ハーネス31〜33の電装品(図示略)側には、コネクタ37〜39が接続されている。
【0015】
すなわち、FFCピッチ変換コネクタ10は、ピッチ変換において、図2に示すようなピッチ変換を行うとすると同時に、ピン配をいれこ状態に変換する特性を利用して、電装品の配列を工夫することで、電源ピンやGNDピンのような共通の信号を基板20側のコネクタ11に連続して配列させ、基板20のパターンを引きやすくすることができ、本実施例のコネクト装置1は、この特性を利用している。
【0016】
すなわち、本実施例のコネクタ装置1は、FFC12とバラ線ハーネス31〜33との間のピッチを変換するコネクタであり、FFC22の1本と、縦配列された複数組(本実施例では、3組)のバラ線ハーネス31〜33との間のピッチ変換を行うために、並列方向に大きなスペースがなくても、端子間距離の変換率を大きくすることのできる中継コネクタである。
【0017】
このコネクタ装置1のFFCピッチ変換コネクタ10の特性は、図2に示すように、FFC22側で、1〜Nで配列されている信号に対して、いれこ状態でバラ線ハーネス31〜33に変換される特性を持っている。
【0018】
そして、電装品のピン配は、一般的に、P(電源用ピン)、1本以上のS(信号用ピン)、G(接地用ピン)の順序で配列されており、FFCピッチ変換コネクタ10が、本実施例の場合、電装品3個を1セットとして処理する。この場合、通常であると、電装品のピン配は、図3に示すように、1番ピンがP(電源用ピン)、複数のS(信号用ピン)、最終ピンが、G(接地用ピン)となって、電装品のピン数に関係なく、FFC22側(基板20側)のコネクタ21のピン配は、1〜3ピン目までが、PPP(電源用ピンが3つ)となることが確定する。
【0019】
FFCピッチ変換コネクタ10は、その特性として、FFC22側(基板20側)の信号が図2に示すように1〜Nで配列されているとすると、入れこ状態で、3組のバラ線ハーネス31〜33に交互に変換する。
【0020】
そこで、本実施例のコネクタ装置1は、電装品X個(本実施例では、3個)を1セットとして、1セットの全ての電装品において、そのピン配列の順序が同じであって、P(電源用ピン)、複数のS(信号用ピン)、G(接地用ピン)のピン配列順である。
【0021】
すなわち、FFCピッチ変換コネクタ10のハーネス口12には、コネクタ34、バラ線ハーネス31及びコネクタ37を介して、1セット目の電装品が、ハーネス口13には、コネクタ35、バラ線ハーネス32及びコネクタ38を介して、2セット目の電装品が、ハーネス口14には、コネクタ36、バラ線ハーネス33及びコネクタ39を介して、3セット目の電装品が、それぞれ接続される。
【0022】
そして、図3に示すように、コネクタ装置1は、FFCピッチ変換コネクタ10の変換特性として、3個の電装品を1セットとして、該1セットの電装品のバラ線ハーネス31〜33を狭ピッチのFFC22ni変換しているため、1セット目の電装品に接続されるバラ線ハーネス31には、そのピン配が、1ピン〜3ピンまでPPP(電源用ピン)となっている。
【0023】
また、基板20側(FFC22側)の1ピン目のP(電源用ピン)が入力されている電装品(1つめの電装品)のピン数をA、基板20側(FFC22側)の2ピン目のP(電源用ピン)が入力されている電装品(2つ目の電装品)のピン数をB、基板20側(FFC22側)の3ピン目のP(電源用ピン)が入力されている電装品(3つ目の電装品)のピン数をCとしたとき、次の条件式(1)が成立するように、電装品を配列する。
【0024】
A≧B≧C≧A−1・・・(1)
そして、ピン数Aの電装品の1ピン目を、バラ線ハーネス31の任意の空きピンMに、ピン数Bの電装品の1ピン目をバラ線ハーネス32の空きピンM+1に、ピン数の電装品の1ピン目を、バラ線ハーネス33の空きピンM+2ピン目に、以下、その他の電装品がある時には、電装品のピン数順にM+3、M+4、・・・と接続されるように配列する。
【0025】
上記電装品を条件式(1)が成立するように配列すると、図4に示すように、基板20側(FFC22側)のA+B+Cピン目まで、P、S、Gが、それぞれ少なくとも3ピン以上連続して配列される。
【0026】
2セット目以降も同様に配置する。すなわち、2セット目の電装品に関して説明すると、A+B+C+1ピン目をFFC22側(基板20側)の1ピン目、A+B+C+2ピン目をFFC22側(基板20側)の2ピン目、A+B+C+3ピン目をFFC22側(基板20側)の3ピン目とすると、1セット目と同じ条件で電装品を配列させると、図5に示すように、基板20側(FFC22側)のA+B+Cピン目以降のピン配列も、P、S、Gがそれぞれ少なくとも3ピン以上連続して配列される。
【0027】
上記配列を繰り返し行うと、Nセットの電装品に対しても、1セットずつと捉えて、A≧B≧C≧A−1の条件で順番に配置することにより、P、S、Gがそれぞれ少なくとも3ピン以上連続して配列されるので、基板20のパターンを引きやすくすることができる。
【0028】
上述のように、FFC22側(基板20側)の1ピン目のP(電源用ピン)が入力されている電装品のピン数をA、FFC22側(基板20側)の2ピン目のPが入力されている電装品のピン数をB、FFC側(基板側)の3ピン目のPが入力されている電装品のピン数をCとしたとき、上記式(1)(A≧B≧C≧A−1)の条件を満たすように電装品を配列すると、FFC22側(基板20側)のコネクタ21のA+B+Cピンまで、P、S、Gが少なくとも3ピン以上連続して配列される。
【0029】
次に、3つ(2セット目)の電装品に関しても同様であって、1セットずつと捉えて、FFC22側(基板20側)のA+B+C+1ピン目を、上記図3、図4の1ピン目として捉えて、上記式(1)の条件で、上記図3、図4で説明した場合と同様にして電装品を配列させると、A+B+C+1ピン目以降のFFC22側(基板20側)のピン配列もP、S、Gが、少なくとも3ピン以上連続して配列される。
【0030】
上記説明では、3つの電装品を1セットするコネクト装置1の機能について説明したが、複数の電装品を1セットする複数セットNに対しても、配列を上記条件に従って配列することにより、FFC22側(基板20側)のピン配列がP、S、Gが少なくとも複数(本実施例では、3)ピン以上連続して配列される。
【0031】
すなわち、本実施例のコネクタ装置1は、FFC22からX本(3本)のバラ線ハーネス31〜33に変換するFFCピッチ変換コネクタ10を用い、電装品を、X個(本実施例では、ハーネス口12〜14の数である3個)を1セットとして、1セットの全ての電装品におけるP(電源用ピン)、S(信号用ピン)、G(接地用ピン)のピン配列の順序が同じである。この場合、信号が複数の場合は、連続して配列される)。
【0032】
コネクタ装置1は、上記条件に従って電装品側が接続されると、例えば、2セットの電装品がコネクタ34〜36及びバラ線ハーネス31〜33を介して接続される場合には、図5及び図6に示すようになる。
【0033】
すなわち、1セット目の電装品は、4ピン、3ピン、3ピンであって、上記同様に、コネクタ37〜39、バラ線ハーネス31〜33及びピンコネクタ34〜36を介して変換コネクタ10に接続される。そして、次に、4ピン、4ピン、3ピンの2セット目の電装品がバラ線ハーネス41、42、43及びコネクタ44、45、46によってコネクタ34〜36に接続されて、FFCピッチ変換コネクタ10によってFFC22にピッチ変換されて接続される。このとき、FFC22の接続される基板20のコネクタ21には、1セット目の電装品のピン数の和(4+3+3)の次のピン以降には、2セット目の電装品のピン数の和(4+4+3)のピンが並ぶが、その先頭にP(電源用ピン)が3つ並んだ状態となり、また、最後に、G(接地用ピン)が3つ並んだ状態となっている。
【0034】
このように、本実施例のコネクタ装置1は、ピッチ変換コネクタ10が、ハーネス口(電装品側接続口)12〜14とFFC取り付け口(基板側接続口)11を有し、複数のハーネス口12〜14を所定の接続口順序列に設定して、該各ハーネス口12〜14の各ピンを、該各ハーネス口12〜14の所定ピン方向の先頭ピンから該接続口順序列に従って該ハーネス口12〜14の数だけ配列してFFC取り付け口11に接続して、該各ハーネス口12〜14の先頭ピンの次のピンから該接続口順序列に従ってハーネス口12〜14の数だけ配列してFFC取り付け口11に接続する接続口間接続を少なくともハーネス口12〜14のピンの数だけ行なう。また、コネクタ装置1は、各バラ線ハーネス(電装品側ケーブル)31〜33が、電装品の電源用ピン、信号用ピン及び接地用ピンが、1セットの電装品において同じピン配列順序で接続され、ハーネス口12〜14の数を1セットとして、該1セットの電装品が、該電装品のピン数を最大ピン数から順にピン数A、ピン数B、ピン数C、・・・としたとき、A≧B≧C≧・・・≧A−1というピン数条件を満たしていて、該1セットの電装品のうちピン数の多い電装品順に、所定ピン方向において、各電装品の先頭ピンを、バラ線ハーネス31〜33の任意の空きピンから該電装品順に配列してハーネス口12〜14に接続させ、次に該各電装品順の先頭ピンの次のピンから該電装品順に配列してハーネス口12〜14に接続せる電装品ピン接続を該電装品のピン数だけ行っている。
【0035】
したがって、ピッチ変換する際に、ピン数の近い電装品をまとめて1セットとするとともに、ピン配列順序を同じにしているので、同じ機能のピンを揃えて基板20側に渡すことができ、ピッチ間隔が狭くても基板20上におけるパターンの作成の容易性を向上させて、パターンを引きやすくすることができる。
【0036】
また、コネクタ装置1は、図7(a)に示すように、コネクタ37に接続される電装品の端子状況が規定されているピン配列(PSG)と異なる場合、例えば、図7(a)の場合には、SGPとなっている場合には、ピン配列状況の異なっているコネクタ37に接続されているバラ線ハーネス31を、図7(b)に示すように、正規のピン配列に合わせて配線変更したバラ線ハーネス50とすることで対応する。
【0037】
このようにすると、ピン配列の異なる電装品に対しても、適用することができ、汎用性を向上させることができるとともに、ピッチ間隔が狭くても基板20上におけるパターンの作成の容易性を向上させて、パターンを引きやすくすることができる。
【0038】
さらに、電装品側のピン数が上記条件式(1)を満たしていないとき、例えば、図8(a)に示すように、電装品側のコネクタ37〜39のピン数が、5ピン、4ピン、3ピンの場合、上記(1)であるA≧B≧C≧A−1のうち、C≧A−1の条件部分において、Cが、3、A−1が4となって、条件を満たさなくなる。
【0039】
そこで、本実施例のコネクタ装置1では、このような場合、図8(b)に示すように、バラ線ハーネス33を、FFCピッチ変換コネクタ10側のコネクタ36へ接続する場合に、バラ線ハーネス51として示すように、Gピン(接地用ピン)を、ピンが4本あるときの位置に接続して、Sピンとの間に1ピン分の空きを設ける。
【0040】
このようにすると、他の電装品に比較してピン数の少ない電装品に対しても1セットとして組み合わせて適用することができ、利用性を向上させることができる。
【0041】
また、ピン配においては、上記各説明においては、通常のピン配順序であるPSGを用いているが、ピン配順序は、上記ピン配順序に限るものではなく、例えば、電装品が複数セットある場合、隣接する電装品のピン配において、nセット目の最後のピン配と次のn+1セット目の最初のピン配を同じ種類にするピン配順序であってもよい。
【0042】
例えば、図9(a)に示すように、FFCピッチ変換コネクタ10の伝送側コネクタ34〜36にそれぞれ電装品1セット目のバラ線ハーネス31〜33と電装品2セット目のバラ線ハーネス41〜43が、上記実施例においては、1セット目も2セット目もともに、PSGの順で接続されることになり、図9(a)の場合、1セット目が4ピン、3ピン、3ピン、2セット目が、3ピン、4ピン、4ピンとなっている。この接続順を、図9(b)に示すように、1セット目をPGS順にピン配し、2セット目をSGP順にピン配する。
【0043】
このようにすると、図9(b)に基板20のコネクタ21におけるピン配状態のうち、S(信号用ピン)を破線の丸で示すように、全てのセットをPSG順でピン配する場合よりもより多くの信号を連続させて、基板20上のプリントパターンをより一層とりやすくすることができる。
【0044】
さらに、コネクタ装置1は、基板20を、そのコネクタ配置が、図10に示すように、電源コネクタパターン21a、グランドコネクタパターン21b及び信号コネクタパターン21cに分割された基板20aとし、各コネクタパターン21a、21b、21cとFFCピッチ変換コネクタ10の基板20a側のコネクタ11とを、FFC22の代わりに、FPC(Flexible Printed Circuits)22aを用いて接続してもよい。
【0045】
このようにすると、基板20aのプリントパターンをより一層簡略化することができる。
【0046】
以上、本発明者によってなされた発明を好適な実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施例で説明したものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明は、複数の電装品を基板とケーブルでピッチ変換して接続するコネクタ装置及び該コネクタ装置を搭載する画像形成装置に利用することができる。
【符号の説明】
【0048】
1 コネクタ装置
10 FFCピッチ変換コネクタ
11 FFC取り付け口
12〜14 ハーネス口
20 基板
20a 基板
21 コネクタ
22 FFC
22a FPC
21a 電源コネクタパターン
21b グランドコネクタパターン
21c 信号コネクタパターン
31〜33 バラ線ハーネス
34〜36 コネクタ
37〜39 コネクタ
41〜43 バラ線ハーネス
44〜46 コネクタ
47〜49 コネクタ
50、51 バラ線ハーネス
【先行技術文献】
【特許文献】
【0049】
【特許文献1】特開平8−16228号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数個の電装品側接続口と基板側接続口を有するピッチ変換コネクタと、
前記電装品側接続口の数の電装品を1セットとして、該1セットの電装品をそれぞれ異なる該電装品側接続口に接続する電装品側ケーブルと、
基板と前記基板側接続口を接続する挟ピッチの基板側ケーブルと、
を備え、
前記ピッチ変換コネクタは、
複数の前記電装品側接続口を所定の接続口順序列に設定して、該各電装品側接続口の各ピンを、該各電装品側接続口の所定ピン方向の先頭ピンから該接続口順序列に従って該電装品側接続口の数だけ配列して前記基板側接続口に接続し、該各電装品側接続口の先頭ピンの次のピンから該接続口順序列に従って該電装品側接続口の数だけ配列して該基板側接続口に接続する接続口間接続を少なくとも該電装品側接続口のピンの数だけ行ない、
前記各電装品側ケーブルは、
前記電装品の電源用ピン、信号用ピン及び接地用ピンが、前記1セットの電装品において同じピン配列順序で接続され、該1セットの電装品が、該電装品のピン数を最大ピン数から順にピン数A、ピン数B、ピン数C、・・・としたとき、A≧B≧C≧・・・≧A−1というピン数条件を満たしていて、該1セットの電装品のうちピン数の多い電装品順に、所定ピン方向において、各電装品の先頭ピンを、該電装品側ケーブルの任意の空きピンから該電装品順に配列して前記電装品側接続口に接続させ、次に該各電装品順の先頭ピンの次のピンから該電装品順に配列して該電装品側接続口に接続せる電装品ピン接続を該電装品のピン数だけ行うことを特徴とするコネクタ装置。
【請求項2】
前記コネクタ装置は、
前記電装品側接続口に接続される前記1セット全ての電装品のうち、前記ピン配列順序が他の電装品のピン配列順序と異なる電装品については、該電装品の前記電装品側ケーブルの配線を変更して該電装品側接続口において他の電装品と同じピン配列順序として接続されていることを特徴とする請求項1記載のコネクタ装置。
【請求項3】
前記コネクタ装置は、
前記電装品側接続口に接続される前記1セット全ての電装品のうち、前記ピン数条件に非適合の電装品については、前記電装品側ケーブルの前記電装品側接続口への接続において、該ピン数条件を満たす位置にピン位置をずらして接続されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載のコネクタ装置。
【請求項4】
前記コネクタ装置は、
前記電装品のセット数が複数であると、該複数セットの電装品のうち、前記電装品側接続口に接続される相隣接する一方の電装品のピン配列順序を、電源用ピン、接地用ピン、信号用ピンとし、他方の電装品のピン配列順序を、信号用ピン、接地用ピン、電源用ピンとすることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のコネクタ装置。
【請求項5】
基盤から電装品にコネクタ部を介して電源及び信号を供給して、画像形成する画像形成装置において、前記コネクタ部として、請求項1から請求項4のいずれかに記載のコネクタ装置を搭載していることを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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