説明

コミュニケーション提供システム、コミュニケーション提供方法、サーバ装置、及び端末装置

【課題】無線伝搬環境のよくない場所であっても、発信がタイムアウトするまでユーザを待たせることなく、簡潔な操作でコミュニケーション発呼を可能とする。
【解決手段】端末装置1では、コミュニケーション発呼部10でユーザによる発呼操作が検出されると、単位時間毎のユーザによる発呼操作の回数をサーバ3に送信する。このとき、送信が成功した場合には、蓄積されている発呼操作の回数をクリアし、送信が失敗した場合には、蓄積されている発呼操作の回数を記憶する。サーバ3は、端末装置1からのリクエストに応じて、同じグループに属する他の端末装置の単位時間毎の発呼の回数を返信する。端末装置1では、リクエストに応じてサーバ3から返信される、同じグループに属する他の端末装置の単位時間毎の発呼の回数を受信し、表示部17に表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コミュニケーション提供システム、コミュニケーション提供方法、サーバ装置、及び端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、様々なコミュニケーション手段が提供されている。コミュニケーション手段の利用者は、シチュエーションや、そのときの欲求度合い等に合わせて、様々なコミュニケーション手段のうちからいずれかを選んでコミュニケーションを行っている。コミュニケーションを行うコミュニティに属する利用者の間で、最も多くの情報をやり取りできるコミュニケーション手段は、直接会って話すことである。直接会って話す場合、表情や、間合いなど、言葉以上の情報によって、聞く側は、発話者の意図を理解することができる。
【0003】
ただし、コミュニケーションを行うために、常に直接会って話すことは難しい場合がある。例えば、コミュニティに属する利用者が、互いに離れた遠隔地にいる場合、常に直接会って話すことは難しいことがある。このような場合、別のコミュニケーション手段を用いてコミュニケーションを行っている。例えば、電話によって音声を介してコミュニケーションを図る、電子メールによって文字を介してコミュニケーションを図る、などが行われる。
【0004】
ところで、日本では、携帯電話インフラが充実してきており、携帯メールなど、場所や、時間を選ばないコミュニケーション手段によりコミュニケーションを図りやすい環境が整ってきた。コミュニケーション手段のうち、携帯電話を用いたメールなどは、携帯電話の文字入力インタフェースのみによるコミュニケーション手段であり、直接会って話すコミュニケーションと異なる。例えば、携帯メールなどのコミュニケーション手段は、表情や、間合いなど、言葉以上の情報を得ることができない。しかし、比較的短い文字の情報を伝えるコミュニケーションを図る場合においては、時間や場所などのシチュエーションを選ばない手軽さがメリットとなる。
【0005】
携帯メールなどを発信する携帯電話などにおいて、メールサービスが実現されるシーケンスの例として非特許文献1に記載されたシーケンスがある。非特許文献1に記載されているように、携帯メールなどを実行する携帯電話システムにおける独自の動作は、低レイヤに留まり、上位レイヤのアプリケーション、及びトランスポートレイヤは、HTTP、及びTCP/IPに則って行われる(非特許文献1の図6)。すなわち、パケット発信処理までは、携帯電話ネットワークのシーケンスで、それ以降の処理は、上位レイヤの一般的なインターネット上のシーケンスで、端末からのHTTPリクエストに対してTCPコネクションを張って通信を行い、そのセッションの完了までを見届けてから通信を完了する。
【0006】
メールサービスは、送信者が何か伝えたいことがあるときに、送信用、及び受信用のメールサーバを介して送信者から受信者に情報を伝えることによってコミュニケーションが成立する。メールサービスは、アプリケーションレイヤから見て、送信者が情報を送信するタイミングと、受信者が当該情報を受信するタイミングとが異なり、非同期のコミュニケーションである。しかし、送信者が情報を送信するタイミングにおいて、送信者の操作する端末と、メールサーバとの間の通信は、TCPに則って端末が、サーバとの通信完了までを確認して終了する処理を行う同期通信である。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】NTT DoCoMo テクニカル・ジャーナル Vol.7 No.2 p.16−21
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、現実には、携帯電話を用いたメールよりも、さらに場所や、時間を限定せずにコミュニケーション発呼を発することによる簡便な意思表現が望まれる状況も想定される。すなわち、コミュニケーション発呼に要するアクションは、できるだけ簡潔に短時間で済ませる使い方が望まれる。
【0009】
このような状況では、アクションの簡潔さが求められており、アクションを起こした当該セッションの間に時間をかけてでも意思表現の送達する確率を上げることより、意思表現の送達ができなかったときには、早々に不達と判断して処理を終えることが望ましい。メール等の一般的なデータ通信と違い、送信するデータの中身ではなく、コミュニティの他のメンバーは、「いつ」、「誰から」、「発呼のアクションの有無」が分かればよく、また1回のアクションも洩らすことなく、時間をかけて確実に伝えることよりは、アクションの簡潔さが優先される。
【0010】
しかしながら、上述した従来技術によるメールサービスのような、インターネット上のアプリケーションの場合には、端末からコミュニケーション発呼を検出したとき、サーバとの通信が完了するまで、TCPで設定したタイムアウト時間だけリトライを繰り返し、サーバまでの送達の完了、又は失敗の情報が端末に返される。
すなわち、1回のセッションで、送りたい情報を伝えるための処理を繰り返して送達確率を上げる手法をとっている。そのため、例えば、無線伝搬環境の良くない環境で発信された場合、ユーザは、タイムアウトするまでしばらく待たされることになるという問題がある。
【0011】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、無線伝搬環境のよくない場所であっても、発信がタイムアウトするまでユーザを待たせることなく、簡潔な操作により入力した情報を送信するコミュニケーション提供システム、コミュニケーション提供方法、サーバ装置、及び端末装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上述した課題を解決するために、本発明は、サーバ装置を介して予め定められた同じグループに属する端末装置間で情報を伝達するコミュニケーション提供システムであって、前記端末装置は、他の端末装置に対してコミュニケーションをしたいことを示す入力操作を検出した単位時間毎の回数を蓄積し、前記入力操作を検出すると前記蓄積されている前記回数を前記サーバ装置に送信し、送信した前記回数を受信したことを示す応答信号を前記サーバ装置から受信した場合、前記蓄積されている前記回数をクリアし、前記サーバ装置は、前記端末装置から受信した前記回数を蓄積し、前記端末装置の属するグループに属する他の端末装置から受信した前記回数を要求するリクエストを前記端末装置から受信すると、蓄積している前記回数のうちリクエストを送信した前記端末装置と同じグループに属する他の端末装置に対応する前記回数を該リクエストを送信した前記端末装置に返信することを特徴とするコミュニケーション提供システムである。
【0013】
本発明は、上記の発明において、前記端末装置は、前記サーバ装置への前記回数の送信処理を強制的に停止させる送信停止手段を更に備え、前記送信停止手段により前記回数の送信処理が強制的に停止させられると、前記蓄積されている前記回数のクリアを行わないことを特徴とする。
【0014】
本発明は、上記の発明において、前記端末装置は、前記サーバ装置へリクエストを送信するとき、最後にサーバ装置へのアクセスが成功した時刻から現在時刻までの期間示す情報を付加してリクエストを送信し、前記サーバ装置は、前記リクエストに付加されている情報が示す期間における、単位時間それぞれの前記回数を返信することを特徴とする。
【0015】
本発明は、上記の発明において、前記サーバ装置は、前記端末装置毎にアクセスキーを生成し、更に、各端末装置のサーバ装置へのアクセス回数をカウントし、前記端末装置から所定の回数のアクセスがあると、新たにアクセスキーを生成し、所定の回数のアクセスをした前記端末装置のアクセスに対するリクエストとして送信し、前記端末装置は、前記蓄積されている前記回数を前記サーバ装置に送信する際に、前記回数とともに、前記サーバ装置から受け渡されたアクセスキーを送信し、前記サーバ装置は、前記端末装置が送信してきたアクセスキーと、当該サーバで管理するアクセスキーとが同じ場合、該アクセスキーを送信した前記端末装置にアクセスを許可することを特徴とする。
【0016】
本発明は、上記の発明において、前記サーバ装置は、現在有効なアクセスキー以外に、各端末装置が最後に当該サーバ装置へのアクセスが成功したときのアクセスキーを予備のアクセスキーとして保存し、前記端末装置から前記予備のアクセスキーでのアクセスがあった場合には、正しいアクセスと判定してアクセスを許可し、そのレスポンスとして更新したアクセスキーを前記端末装置に返信することを特徴とする。
【0017】
また、上述した課題を解決するために、本発明は、サーバ装置を介して予め定められた同じグループに属する端末装置間で情報を伝達するコミュニケーション提供方法であって、前記端末装置が、他の端末装置に対してコミュニケーションをしたいことを示す入力操作を検出した単位時間毎の回数を蓄積するステップと、前記端末装置が、前記入力操作を検出すると前記蓄積されている前記回数を前記サーバ装置に送信するステップと、前記端末装置が、前記サーバ装置から当該情報を受信したことを示す応答信号を受信した場合、前記蓄積されている前記回数をクリアするステップと、前記サーバ装置が、前記端末装置から受信した前記回数を蓄積するステップと、前記サーバ装置が、前記端末装置の属するグループに属する他の端末装置から受信した前記回数を要求するリクエストを前記端末装置から受信すると、蓄積している前記回数のうちリクエストを送信した前記端末装置と同じグループに属する他の端末装置に対応する前記回数を該リクエストを送信した前記端末装置に返信するステップとを含むことを特徴とするコミュニケーション提供方法である
【0018】
また、上述した課題を解決するために、本発明は、サーバ装置を介して予め定められた同じグループに属する端末装置間で情報を伝達するコミュニケーション提供システムにおける端末装置であって、他の端末装置に対してコミュニケーションをしたいことを示す入力操作を検出する検出手段と、前記検出手段が前記入力操作を検出した単位時間毎の回数を蓄積する記憶手段と、前記検出手段が前記入力操作を検出すると、前記記憶手段に記憶されている前記回数を前記サーバ装置に送信する送信手段と、前記送信手段が送信した前記回数を受信したことを示す応答信号を前記サーバ装置から受信した場合、前記記憶手段に蓄積されている前記回数をクリアする記憶制御手段と、自端末装置の属するグループに属する他の端末装置から受信した前記回数を要求するリクエストを前記サーバ装置に送信する問い合わせ手段と、前記問い合わせ手段により送信されたリクエストに対して前記サーバ装置から返信される他の端末装置の単位時間毎の前記回数を受信する受信手段とを備えることを特徴とする端末装置である。
【0019】
また、上述した課題を解決するために、本発明は、サーバ装置を介して予め定められた同じグループに属する端末装置間で情報を伝達するコミュニケーション提供システムにおけるサーバ装置であって、予め定められた入力操作による発呼を検出した回数を単位時間毎に蓄積し、発呼を検出すると前記蓄積されている発呼の回数を前記サーバ装置に送信し、送信した発呼の回数を受信したことを示す応答信号を前記サーバ装置から受信した場合、前記蓄積されている発呼の回数をクリアする端末装置から受信した発呼の回数を蓄積し、前記端末装置から該端末装置の属するグループと同じグループに属する他の端末装置から受信した発呼の回数を要求するリクエストを受信すると、蓄積している発呼の回数のうちリクエストを送信した前記端末装置と同じグループに属する他の端末装置に対応する発呼の回数を該リクエストを送信した前記端末装置に返信することを特徴とするサーバ装置である。
【発明の効果】
【0020】
この発明によれば、無線伝搬環境のよくない場所であっても、ユーザを待たせることなく、簡潔な操作により入力した情報を送信することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明によるコミュニケーション手段が適用される範囲を説明するための概念図である。
【図2】本発明の実施形態による基本的なシステム構成を示す概念図である。
【図3】本第1実施形態による端末装置1とサーバ3の構成例を示すブロック図である。
【図4】本第1実施形態の端末装置による、送信キュー14への蓄積方法を説明するための概念図である。
【図5】本第1実施形態によるサーバ3の意思情報DBのデータ構成例を示す概念図である。
【図6】本第1実施形態において、サーバ3の送信データ生成部34による、端末装置へ送信する送信データの抽出方法の一例を示す概念図である。
【図7】本第1実施形態による端末装置1の表示部17での受信した情報の表示例を示す概念図である。
【図8】本第1実施形態において、端末装置1がサーバ3に蓄積された情報をリクエストして取得する際の動作を説明するための概念図である。
【図9】本第1実施形態による、コミュニケーション発呼時の端末装置1の動作を説明するためのフローチャートである。
【図10】本第1実施形態による、端末装置1からのデータ受信時のサーバ3の動作を説明するためのフローチャートである。
【図11】本第1実施形態による、サーバ3からデータ受信時の端末装置1の動作を説明するためのフローチャートである。
【図12】本第1実施形態による、問い合わせトリガ発生時の端末装置1の動作を説明するためのフローチャートである。
【図13】本第1実施形態による、端末装置1からのリクエスト受信時のサーバ3の動作を説明するためのフローチャートである。
【図14】本第2実施形態による端末装置1とサーバ3との構成例を示すブロック図である。
【図15】本第2実施形態による、アクセスキーDB37にて管理する情報の例を示す概念図である。
【図16】本第2実施形態による、コミュニケーション発呼時の端末装置1の動作を説明するためのフローチャートである。
【図17】本第2実施形態による、サーバ3からデータ受信時の端末装置1の動作を説明するためのフローチャートである。
【図18】本第2実施形態による、端末装置1からのデータ受信時のサーバ3の動作を説明するためのフローチャートである。
【図19】本第2実施形態による、端末装置1からのリクエスト受信時のサーバ3の動作を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
【0023】
図1は、本発明によるコミュニケーション手段が適用される範囲を説明するための概念図である。図1に示すように、直接会って話すことは、コミュニケーションするコミュニティに属する人の間で、最も多くの情報のやり取りができるコミュニケーション手段である。そのとき、表情や、間合いなど、言葉以外の情報によって、聞く側は、発話者の意図を理解することができる。ただし、コミュニケーションをとるためには、直接会う必要があり、コミュニケーションのしやすさという点では他のコミュニケーション手段に比べて行いにくい。
【0024】
次に、電話による音声通話や、テレビ電話による映像と音声通話によるコミュニケーション手段は、直接会うことに比べれば情報量が少ないが、より手軽にコミュニケーションを図ることができる。同様に、携帯電話による音声通話は、時間や、場所に限定されず(特定の場所(例えば、電車内、病院施設内)では使用できないが)、更に、手軽にコミュニケーションを図ることができる。
そして、PC(パーソナルコンピュータ)や、携帯電話を用いた、電子メールや、携帯メールは、時間や、場所に限定されず、文字を介してコミュニケーションを図るという点で、1回のコミュニケーションにより伝達される報量は少ないが、手軽にコミュニケーションを図ることができる。
【0025】
本発明では、従来の携帯メールに比べて、伝えられる情報は、文字による情報より少ない情報になるが、携帯メールより、更にいつでもどこでも伝えられる、更に簡易なインタフェースによるコミュニケーション手段を提供することを想定している。提供するコミュニケーション手段によって、非同期にコミュニケーション発呼の情報だけを、継続的にコミュニティ内に発し合うことによって、ミュニティの中で常に繋がっている感を実現することを目的とする。そして、コミュニティ内の互いの状況を推察し、相互理解を更に深めようとするものである。
【0026】
図2は、本発明の実施形態による基本的なシステム構成を示す概念図である。本発明では、図2に示すように、複数のユーザが携帯する無線通信機能を有する端末装置1、2を、コミュニケーションを行うコミュニティ単位でグループとしてサーバ3で記憶する。各端末装置1、2は、ユーザがコミュニティに対してコミュニケーションの意思を示す情報を入力したことを検出する機能を有する。例えば、端末装置1が、ボタンを押すなどの操作をトリガとし、ボタンが押下されたことを検出すると、「そのユーザがボタンを押下した事実」を示す情報がサーバ3に伝わる。そして、サーバ3に「あのユーザが○○時○○分にボタンを押した」ことを示す情報が蓄積される。さらに、サーバ3から、当該コミュニティの他のユーザの端末装置2に、その情報が配信され、「あの人が今ボタンを押した」という情報が表示される。
【0027】
このように、本発明のシステムは、コミュニティの間で、あの人がいつボタンを押した/押していない、という情報を共有するコミュニケーション手段である。ボタンの押下等で完結する最小限のアクションで伝えられるコミュニケーションで、文字にもならない、相手のことをノックするようなコミュニケーションを実現する。ボタンを押して伝えたいことの意味は、予めコミュニティの中で共有させておいてもよいし、コミュニケーションを続ける中で互いに暗黙の使い方をしてもよい。
また、ボタンの押下の回数毎に異なる意味を予め対応付けておき、当該対応の情報を共有するようにしてもよい。
【0028】
端末装置1、2は、単位時間毎の発呼(コミュニケーション発呼)の回数を蓄積するキューを備え、ユーザによる発呼を検出すると、キューに蓄積されている発呼の回数を加算した後、キューに蓄積されたデータをサーバ3に送信し、サーバ3への送信が成功した場合には、キューをクリアし、サーバ3への送信が失敗した場合には、キューに蓄積されたデータをそのまま保存する。
【0029】
サーバ装置3は、端末装置1、2から受信した単位時間毎の発呼(コミュニケーション発呼)の回数を蓄積し、端末装置1、2からのリクエストに応じて、該端末装置1、2と同じグループに属する端末装置から受信した単位時間毎の発呼の回数を返信する。
【0030】
本発明によれば、ユーザを待たせることなく、簡潔な操作で「コミュニケーション発呼」を行うことができる。無線伝搬環境が良くない等の理由で送信できなかった「コミュニケーション発呼」を、後からまとめて迅速に送信することができる。
【0031】
以下に、本発明のポイントを説明する。
(1)端末装置1、2の機能として、コミュニケーション発呼を検出する機能だけでなく、送信停止を検出する機能を有する。端末装置1、2は、予め決めておいた現在時刻からの単位時間毎の送信キューを有する。送信キューは、「現在時刻から10分前から20分前までの10分の間に発せされたコミュニケーション発呼」といったものになる。また、コミュニケーション発呼を検出することより、送信が開始されて、送信が終わらないうちに、送信停止を検出したときには、送信キューに蓄積される。
【0032】
送信キューは、時刻の変化によってシフトされていく。コミュニケーション発呼したタイミングにサーバ3に接続して送信するときには、送信キュー情報を送信する。送信後、送信キューは、クリアされる。
【0033】
端末装置1、2が本方式を具備することによって、端末装置1、2を携帯するユーザが待たされることなく、簡潔にコミュニケーション発呼することを短時間で完結することが可能になる。更に、無線伝搬環境の良くない場所で発呼する際には、キューキングして送信することによって、送信できなかったコミュニケーション発呼を可能にしながら、単位時間の発呼回数というように、キューイング情報をまとめることによって、送信する情報量を少なくし、キュー情報送信時も迅速な送信が可能になる。
【0034】
(2)サーバ3は、各コミュニティのグループ、その中のグループメンバのコミュニケーション発呼のログ(履歴)を、予め決めておいた単位時間毎の発呼回数として蓄積する。
サーバ3が本方式を具備することによって、所属するコミュニティの他のメンバーのコミュニケーション発呼の状況を、アクションを発した大まかな時刻とともに小容量のデータで迅速に送信することができる。
【0035】
(3)端末装置1、2の機能として、所属するコミュニティの他のメンバーのコミュニケーション発呼の状況を、サーバ3に問い合わせる機能を持つ。問い合わせのリクエストパラメータとして、自分が最後にサーバ3へのアクセスが成功した時刻を、端末装置1、2内に記憶しておいて、その時刻から現在時刻までの間をパラメータとして、サーバ3は、リクエストに含まれる期間の単位時間分の発呼回数の集合をレスポンスする。
【0036】
端末装置1、2とサーバ3とが本機能を具備することによって、所属するコミュニティの他のメンバーのコミュニケーション発呼の状況について、端末装置1、2が必要とする分だけの情報を、簡易なインタフェースで問い合わせて、少ない情報量でレスポンスすることができ、効率的に軽量な通信が可能となる。
【0037】
(4)上記(1)〜(3)の端末装置1、2とサーバ3との通信で、クローズドなコミュニティ内で、セキュアでありながら、コミュニケーション発呼の簡潔さを損なわない通信を行う方法として、以下の機能を持つ。
サーバ3は、端末装置毎にアクセスキーを生成する機能を持ち、各端末装置1、2のサーバ3へのアクセス回数をカウントする機能を持ち、予め決めておいた一定回数のアクセスがあったら、新たにアクセスキーを生成して、端末装置1、2のアクセスに対するリクエストとして、端末装置1、2に送信する機能を持つ。
【0038】
端末装置1、2は、サーバ3から受け渡されたアクセスキーとともにコミュニケーション発呼を示す情報をサーバ3に送信する。サーバ3は、端末装置1、2の送信してきたアクセスキーとサーバ3で管理するアクセスキーとが同一である場合に、正しいアクセスと判断して処理を行う。また、サーバ3では、現アクセスキー以外に、各端末装置1、2が最後にサーバ3へのアクセスが成功したアクセスキーを、予備のアクセスキーとして保存する。端末装置1、2から予備のアクセスキーでのアクセスがあった場合には、アクセスを許可する処理を行い、そのレスポンスとして、更新したアクセスキーを端末装置1、2に返信する。
【0039】
本機能を具備することによって、端末装置1、2からのアクセスに対して、インクリメントするキーを用いることによってなりすます不正アクセスを困難にする。さらに、前回成功したアクセスキーを予備アクセスキーとして保管することによって、無線伝搬環境の良くない場所で、端末装置1、2がサーバ3に対して、端末装置1、2が途中で送信停止の入力を検出して送信を停止させ、端末装置1、2とサーバ3との間で、現アクセスキーに不整合が起こったときも、端末装置1、2のアクセス不可になることを回避することが可能になる。
【0040】
A.第1実施形態
まず、本発明の第1実施形態について説明する。なお、以下の説明において、端末装置1とサーバ3とについて説明するが、サーバ3で管理されるすべての端末装置(例えば、端末装置2)は、端末装置1と同じ構成を有する。
【0041】
図3は、本第1実施形態による端末装置1とサーバ3の構成例を示すブロック図である。図3において、端末装置1は、携帯電話や、PDA等のユーザが携帯して利用する無線通信機能を備える端末からなる。端末装置1は、コミュニケーション発呼部10、送信部11、送信停止部12、キュー制御部13、送信キュー14、受信部15、データ保存部16、表示部17、意思情報データ18、最終受信時刻19、及び問い合わせ部20を備えている。
【0042】
コミュニケーション発呼部10は、端末装置1のユーザが、予め登録してあるコミュニティのメンバーに対して、当該ユーザが何らかコミュニケーションの意思を示す情報を入力する手段であり、ユーザインタフェースとして普段の端末装置1の利用からできるだけ簡単にアクセスできることが望ましい。例えば、携帯電話上で常時動作するアプリケーションで端末機能を実現し、携帯電話が備える、あるボタンをコミュニケーション発呼部10に割り当て、当該ボタンが押下されることにより、コミュニケーションの意思を示す情報が入力されたことを検出する。以下、コミュニケーション発呼部10が、ユーザのコミュニケーションの意思を示す情報を入力することをコミュニケーション発呼という。
【0043】
送信部11は、コミュニケーション発呼部10によりコミュニケーション発呼が行われると(ユーザが端末装置1上のボタンを押下すると)、後述のキュー制御を一旦行ってから、送信キュー14を介して、サーバ3に当該ユーザがコミュニケーション発呼を行ったことを通知する。
【0044】
送信停止部12は、送信部11によるサーバ3への送信処理中に、ユーザ操作に応じて、サーバ3への送信を中止する。送信停止部12は、端末装置1上のボタンに紐づけて、ボタン押下時に機能する等によって実現する。送信停止部12は、無線通信の伝搬環境が良くないときなど、端末装置1がサーバ3への通信するために時間を要する場合に、端末装置1側から直ちに送信処理を停止するための機能である。送信停止部12が機能したとき、送信中であったデータは、キュー制御部13によって送信キュー14に蓄積される。キュー制御部13は、送信キュー14に対して、コミュニケーション発呼部10での発呼動作、送信部11でのサーバ3への送信動作、送信停止動作において、送信キュー14への送信情報の保存、読み出し、クリアなどを制御する。
【0045】
受信部15は、サーバ3から送信されるデータを受信する。データ保存部16は、受信部15による受信データを、意思情報データ18として保存し、保存しているサーバ3からの最終受信時刻19を更新する。表示部17は、上記受信データ、又は意思情報データ18に従って、所属するグループのメンバーのコミュニケーション発呼に関する情報を表示する。最終受信時刻19は、最後にサーバ3からデータを受信した時刻を記憶する記憶部である。問い合わせ部20は、最終受信時刻19に記憶されている時刻を示す情報を参照して、予め定めた周期、ボタン押下、携帯オープン等を検出して、サーバ3上のデータ取得のリクエストをサーバ3に発する。
【0046】
サーバ3は、受信部30、蓄積データ更新・生成部31、意思情報DB32、リクエスト受信部33、送信データ生成部34、及び送信部35を備えている。受信部30は、端末装置1が送信したコミュニケーション発呼の情報を受信する。蓄積データ更新・生成部31は、受信したコミュニケーション発呼の情報を意思情報DB32に蓄積する。
【0047】
リクエスト受信部33は、端末装置1からのリクエストを受信し、該リクエストの内容を解析する。該リクエストには、当該端末装置1の所属するグループのユーザのコミュニケーション発呼に対して、「過去のどれだけの時間のデータが必要か」が記述されている。送信データ生成部34は、端末装置1からコミュニケーション発呼の情報や、リクエストが要求されたことを検出すると、端末装置1に送信する送信データを生成する。送信部35は、上記送信データを端末装置1に送信する。
【0048】
図4は、本第1実施形態の端末装置1による、送信キュー14へのコミュニケーション発呼した回数を示す情報の蓄積方法を説明するための概念図である。図において、現在時刻を「現在時」、現在時の次に訪れる単位時間の正時時刻を「現在正時」として定義している。また、時間軸上の黒点が発呼を示している。
【0049】
現在時から遡って予め定めた単位時間当たりのコミュニケーション発呼した回数を、単位時間毎にカウントする。図示の例では、単位時間を10分とし、現在時(現在時刻)が11:26付近であるとすると、現在時刻を含む単位時間である11:20〜11:30までの発呼回数が1回で、その前の11:10〜11:20までの発呼回数が3回で、その前の11:00〜11:10までの発呼回数が2回、それ以前は0回であることを指している。
【0050】
システム内で用いる単位時間は、サーバ3と端末装置1との間で共有されており、端末装置1からサーバ3に送信する情報は、「キューを形成する単位時間の数(図示の例では5個)」、「各キューに蓄積された発呼回数」の情報だけを送信すれば、サーバ3側は、当該ユーザが単位時間当たりに何回発呼したかという情報として、ユーザのコミュニケーション発呼の意思を認識することができる。送信キュー14には、サーバ3への送信が最後に成功してから検出したコミュニケーション発呼した回数を示す情報だけを記憶し、サーバ3への送信が成功すると、送信キュー14内は、クリアされる。
【0051】
端末装置1からサーバ3への送信キュー14内の情報の送信タイミングは、コミュニケーション発呼したタイミングでもよいし、端末装置1で一定時間蓄積した後、まとめて送信するようにしてもよい。
端末装置1が、送信停止部12の機能と、コミュニケーション発呼したことを送信キュー14に蓄積する機能とを組み合わせて具備することによって、ユーザは、無線通信の伝搬環境が良くないなどによってサーバ3への送信に時間がかかる場合に、コミュニケーション発呼したことをサーバ3に送信することを簡単に取りやめることができる。
また、そのコミュニケーション発呼したことを蓄積して、無線通信の伝播環境が改善した際に、サーバ3に送信することが可能となる。また、送信する情報を単位時間当たりのコミュニケーション発呼した回数として送信キュー14に蓄積することによって、サーバ3に送信するデータを小さくし、データ送信に要する時間を短くすることを可能にしている。
【0052】
図5は、本第1実施形態によるサーバ3の意思情報DB32のデータ構成例を示す概念図である。意思情報DB32は、複数のコミュニケーションをとりあうコミュニティの情報をグループID毎に管理し、各グループに所属するユーザの情報を管理する。各ユーザがコミュニケーション発呼を行った際に端末装置1から送信されてくる情報は、単位時間当たりの当該ユーザの当該グループに対する発呼回数として蓄積される。
【0053】
図5に示す例では、単位時間を10分として、現在時刻から10分単位に、各ユーザが何回発呼したかを蓄積した例である。例えば、グループID「0001」に所属するユーザID「0002」の端末装置の場合には、2時間前から1時間前までの1時間に発生した10分毎の発呼回数は、古い順に、0回、3回、1回、0回、1回、1回となる。単位時間は、本システムを用いるサービスに即した間隔で設定すればよい。
【0054】
例えば、サークル内のメンバーの緩やかなコミュニケーション発呼を表示するツールとして用いるなら、コミュニケーション発呼の時間の正確さにシビアな要求はなく、例に示すように、10分間に何回発呼があったかという情報で十分である。該蓄積方法によれば、すべてのコミュニケーション発呼について、「グループID」、「ユーザID」、「発呼時刻」の組み合わせで蓄積するよりも、少量のデータを蓄積すればよく、また、蓄積したデータを端末装置1に送信する際に必要なデータを抽出する際にも、アクセスしやすい形態をとることができる。
【0055】
本第1実施形態において、送信キュー14のために規定する単位時間は、端末装置1で設定できるパラメータとし、サーバ3への送信情報の中に当該端末装置1で設定している単位時間情報を重畳させて送信し、サーバ3がその情報を認識する機能を具備することによって、当該端末装置1を用いるユーザが求めるコミュニケーション発呼の間隔の粒度を定義することが可能となる。
【0056】
図6は、本第1実施形態において、サーバ3の送信データ生成部34による、端末装置1へ送信する送信データの抽出方法の一例を示す概念図である。送信データ生成部34は、例えば、グループID「0001」のメンバーのいずれかに送信するためのデータを意思情報DB32から抽出するには、該当するグループIDを持つユーザのレコードを抽出し、送信に必要な分のコミュニケーション発呼のデータを抽出すればよい。
【0057】
図示の例では、端末装置1に送信するための情報として、現在時から遡った3時間分のデータを抽出している。意思情報DB32に蓄積した情報から、必要な情報を切り出すイメージとなる。本第1実施形態で実現するコミュニケーションは、非同期なコミュニケーションであるため、サーバ3から端末装置1にデータを送信するトリガは、端末装置1からの送信を契機、又は、端末装置1からのリクエストを契機、又は、サーバ3から定期的な送信等のいずれの場合も考えられる。
【0058】
図7は、本第1実施形態による端末装置1の表示部17での受信した情報の表示例を示す概念図である。図示の例では、当該端末装置1を利用しているユーザが所属するグループには、3人のメンバーが所属し、端末装置1は、それらのメンバーの過去3時間のコミュニケーション発呼の情報を、サーバ3から取得したとする。
【0059】
表示部17には、取得したグループのメンバーのコミュニケーション発呼の情報を時系列的なグラフとして可視化されている。すなわち、表示部17の画面上、縦方向に奥行きを持って時間経過が示されており、円柱の高さが発呼回数を示している。例えば、ID0004のCさんは、3時間のうち、直近の10分間に1回のアクセスがあったことを示している。
【0060】
コミュニティがサークル内の緩やかなコミュニケーションの手段として用いられているならば、当該ユーザがCさんであるとすると、B君がしばらくの間、継続的にコミュニケーション発呼の形跡である履歴を示す情報があるところから、今、B君が電話や、メールなどのコミュニケーションをとりやすい状況にあることが予想される、といった利用シーンが考えられる。
【0061】
図8は、本第1実施形態において、グループID「0001」に所属しているユーザIDが割り当てられている端末装置1が、サーバ3に蓄積された情報をリクエストして取得する際の動作を説明するための概念図である。端末装置1の問い合わせ部20は、予め定めた周期、ボタン押下、携帯オープンする操作等を検出して、サーバ3上のデータ取得のリクエストをサーバ3に発する。
【0062】
図示の例では、端末装置1から「当該グループのコミュニケーション発呼のデータについて、過去1時間分の要求」がリクエストされた場合を示しており、サーバ3は、該リクエストに対して、グループID「0001」に所属するユーザID「0001」、「0002」、「0004」に関する、現在から遡って1時間分のコミュニケーション発呼のデータを抽出し、端末装置1への送信データを生成する。
【0063】
次に、本第1実施形態の動作について説明する。
図9は、本第1実施形態による、コミュニケーション発呼時の端末装置1の動作を説明するためのフローチャートである。端末装置1において、コミュニケーション発呼部10は、コミュニケーション発呼(所定のボタンの押下)を検出したか否かを判定し(ステップS1)、コミュニケーション発呼が検出されない場合には、ステップS1を繰り返す。一方、コミュニケーション発呼が検出された場合には、キュー制御部13は、コミュニケーション発呼の回数として1回分を送信キュー14に蓄積する(ステップS2)。次に、送信部11は、当該コミュニケーション発呼の情報(「キューを形成する単位時間の数」及び「各キューに蓄積された発呼回数」それぞれを示す情報)を送信する(ステップS3)。
【0064】
次に、送信部11は、サーバ3からリクエスト「OK」を受信したか否かを判定し(ステップS4)、サーバ3からリクエスト「OK」を受信した場合には、コミュニケーション発呼の情報の送信が成功したことを示すので、キュー制御部13は、送信キュー14内をクリアする(ステップS5)。
ここで、リクエスト「OK」は、サーバ3が端末装置1からコミュニケーション発呼の情報を受信したことを示す応答の信号であって、サーバ3が端末装置1に送信する信号である。
【0065】
一方、ステップS4において、サーバ3からリクエスト「OK」を受信しなかった場合には、送信部11は、リクエストがタイムアウトしたか否かを判定し(ステップS6)、タイムアウトした場合には、キュー制御部13は、送信しようとしていたコミュニケーション発呼の情報を送信キュー14に保存する(ステップS8)。
【0066】
一方、ステップS4においてサーバ3からリクエスト「OK」を受信せず、かつ、ステップS6においてタイムアウトでもない場合には、送信停止部12は、ユーザによる送信停止のアクションを検出したか否かを判定し(ステップ7)、ユーザによる送信停止のアクションを検出した場合には、上記ステップS8へ進み、キュー制御部13は、送信しようとしていたコミュニケーション発呼の情報を送信キュー14に保存する。
【0067】
また、サーバ3からリクエスト「OK」を受信せず、かつ、タイムアウトでもなく、送信停止のアクションも検出しない場合には、ステップS4に戻り、上述した動作を繰り返す。
【0068】
図10は、本第1実施形態による、端末装置1からのデータ受信時のサーバ3の動作を説明するためのフローチャートである。サーバ3において、受信部30は、端末装置1から送信されるコミュニケーション発呼の情報を受信し(ステップS10)、蓄積データ更新・生成部31は、受信したコミュニケーション発呼の情報を、意思情報DB32に蓄積する(ステップS11)。
【0069】
図11は、本第1実施形態による、サーバ3からデータ受信時の端末装置1の動作を説明するためのフローチャートである。端末装置1において、受信部15は、サーバ3からの送信データを受信し(ステップS20)、表示部17は、サーバ3からの受信データを、図7に示すように表示(更新)し(ステップS21)、受信部15は、最終受信時刻19を更新し(ステップS22)、データ保存部16は、受信データを意思情報データ18に保存する(ステップS23)。
なお、ここでは、ステップS21〜S23を並列に行う場合を示したが、ステップS21〜S23を順次行うようにしてもよい。
【0070】
図12は、本第1実施形態による、問い合わせトリガ発生時の端末装置1の動作を説明するためのフローチャートである。端末装置1において、他の端末装置1におけるコミュニケーション発呼に関する情報を要求する問い合わせトリガが検出されると(ステップS30)、問い合わせ部20は、最終受信時刻19を参照し(ステップS31)、サーバ3にリクエスト(「当該グループのコミュニケーション発呼のデータについて、最終受信時刻19から現在正時までの期間に対応するコミュニケーション発呼のデータの要求」、例えば、当該グループのコミュニケーション発呼のデータについて、過去1時間分のデータの要求)を送信する(ステップS32)。
なお、問い合わせトリガは、例えば、問い合わせトリガを入力するボタンが押下されることや、加速度センサを具備している端末装置1においてユーザが端末装置1を振るといった所定の操作である。すなわち、予め定められたユーザの操作が問い合わせトリガになる。
また、予め定めた期間が経過する毎に、問い合わせ部20にステップS31の動作を行わせるようにしてもよい。
【0071】
図13は、本第1実施形態による、端末装置1からのリクエスト受信時のサーバ3の動作を説明するためのフローチャートである。サーバ3において、リクエスト受信部33が端末装置1からリクエストを受信すると(ステップS40)、送信データ生成部34は、送信データを生成し(ステップS41)、送信部35は、生成した送信データを端末装置1に送信する(ステップS42)。
【0072】
図8に示す例では、サーバ3が、グループID「0001」に所属しているユーザIDが割り当てられている端末装置1から、ユーザID(例えば、ユーザID「0001」)を含むリクエストを受信し、グループID「0001」に関して過去1時間分の要求があったとしている。そのとき、サーバ3の送信データ生成部34は、図8に示す送信データ生成と同様の手法で、過去1時間分の当該グループの情報を送信データとして抽出する。端末装置1で保存するサーバ3からの最終受信時刻19を参照する等によって、端末装置1が必要とする過去の時間を指定してリクエストを送信する機能を具備することによって、サーバ3から端末装置1に送信するコミュニケーション発呼の情報を、各端末装置1が必要分に即した情報量にすることにより、効率的な端末装置1へのデータ送信を可能にしている。
【0073】
上記のように、端末装置1は、予め定められた入力操作によるコミュニケーション発呼を検出した回数を単位時間毎に送信キュー14に蓄積し、コミュニケーション発呼を検出すると送信キュー14に蓄積されているコミュニケーション発呼の回数をサーバ3に送信し、サーバ3から当該情報を受信したことを示す応答信号であるリクエスト「OK」を受信した場合、前記蓄積されている発呼の回数をクリアするようにした。
これにより、コミュニケーション発呼の回数をサーバ3に送信せずに、送信キュー14に記憶させておくことができるので、無線伝搬環境のよくない状況においてコミュニケーション発呼の回数を再送せずに送信を停止して無線伝搬環境の状況が良くなった際に、送信キュー14に記憶されているコミュニケーション発呼の回数をサーバ3に送信することができる。その結果、無線伝搬環境のよくない状況では、再送を繰り返したり、タイムアウトを待ったりすることなく送信を停止させることができ、ユーザを待たせることなく、簡潔な操作によりコミュニケーション発呼を入力させることができる。
また、無線伝搬環境がよくないなどの理由で送信できなかったコミュニケーション発呼の回数を後からまとめて迅速に送信することができる。
【0074】
端末装置1は、更に、コミュニケーション発呼の回数をサーバ3に送信する処理を強制的に停止させる送信停止部12を備え、送信停止部12によりサーバ3への送信を停止させた際には、送信キュー14のクリアを行わずに、記憶させたままにするようにした。
これにより、無線伝搬環境の状況がよくない場合、コミュニケーション発呼の回数をサーバ3に送信する処理を停止させることにより、コミュニケーション発呼の回数をサーバ3に送信する際に生じる再送や、タイムアウトの判定などのためにユーザを待たせることを防ぐことができる。
【0075】
B.第2実施形態
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
図14は、本第2実施形態による端末装置1とサーバ3との構成例を示すブロック図である。本第2実施形態では、上述した本発明のポイント(4)の機能を付加したことを特徴とする。なお、図3に対応する部分には同一の符号を付けて説明を省略する。
【0076】
端末装置1は、図3に示す構成に対して、更に、アクセスキー管理部21、及びアクセスキー記憶部22を備えている。アクセスキー管理部21は、受信部15がサーバ3からアクセスキー更新の信号を受信すると、アクセスキー記憶部22に記憶されているアクセスキーを更新し、次回サーバ3へのアクセス時から新しいアクセスキーを、コミュニケーション発呼の情報や、リクエストに付与して送信する。
【0077】
サーバ3は、図3に示す構成に対して、更に、アクセスキー管理・生成部36、及びアクセスキーDB37を備えている。アクセスキー管理・生成部36は、端末装置毎のアクセスキーを管理する。アクセスキーとは、各端末装置において、端末装置1からサーバ3に送信するデータや、リクエストに付与する情報である。サーバ3は、端末装置1からのアクセスに対し、アクセスキー管理・生成部36において、当該端末装置のIDと受信データ内アクセスキーとを照合し、整合がとれたと判断した場合に、蓄積データ更新・生成部31の処理を行う。
ここで、アクセスキーの照合とは、例えば、端末装置1を識別するIDと、当該端末装置から受信したデータ内アクセスキーとの組み合わせが、アクセスキーDB37に記憶されている当該端末とアクセスキーとの組み合わせに一致するか否かを判定することであり、一致した場合に整合がとれた場合、正しいアクセスであると判定する。
【0078】
図15は、本第2実施形態による、アクセスキーDB37にて管理する情報の例を示す概念図である。アクセスキーは、現在キーと予備キーとの2種が存在する。現在キーは、サーバ3が管理し、アクセスキーDB37に記憶されている現在のアクセスキーで、予備キーは、端末装置1がサーバ3へのアクセスが最後に成功したときに用いたアクセスキーである。前述の端末装置1のアクセスに対するアクセスキーの正否の判断は、現在キーとの照合を行い、もし現在キーと不整合であれば、予備キーとの整合を判断する。予備キーとの整合に成功した場合には、アクセスキーの照合は、正しいと判断し、正常の処理を行い、同時に端末装置1に新しいアクセスキーを再び送信する。
【0079】
このように、アクセスキーDB37が、予備キーを記憶しておくことにより、サーバ3と、端末装置1との間でアクセスキーの不整合が発生しても、整合に成功した実績のある予備キーを用いることにより通信を継続して行うことができる。
例えば、無線伝搬環境がよくない状況において、アクセスキーの更新を行っている最中に通信が途切れるなどして、端末装置1が記憶するアクセスキーが更新されずに、サーバ3のみにおいてアクセスキーが更新されてしまう可能性がある。このような場合でも、サーバ3は、整合に成功した実績のある予備キーを使うことにより、受信したリクエストが登録されたユーザからのリクエストであるか否かを判定して、端末装置1との間の通信を行うことができる。
【0080】
アクセスキーDB37には、端末装置毎に、現在キーでアクセスした回数をカウントし、アクセス回数として保存している。当該アクセス回数が予め定めた回数以上に達した端末装置1があると、現在キーを更新し、当該端末装置1に新しいアクセスキーを送信する。送信するタイミングは、アクセスキー更新用の情報の送信でもよいし、端末装置1からのリクエストに対する返信でもよい。
【0081】
次に、本第2実施形態の動作について説明する。
図16は、本第2実施形態による、コミュニケーション発呼時の端末装置1の動作を説明するためのフローチャートである。端末装置1において、コミュニケーション発呼部10は、コミュニケーション発呼(所定のボタンの押下)を検出したか否かを判定し(ステップS50)、コミュニケーション発呼が検出されない場合には、ステップS50を繰り返す。一方、コミュニケーション発呼が検出された場合には、キュー制御部13は、コミュニケーション発呼の回数として1回分を蓄積する(ステップS51)。
【0082】
次に、アクセスキー管理部21は、アクセスキー記憶部22からアクセスキーを読み出し(ステップS52)、送信部11は、コミュニケーション発呼の情報に読み出したアクセスキーを付与し(ステップS53)、当該コミュニケーション発呼の情報(「キューを形成する単位時間の数」、「各キューに蓄積された発呼回数」、「アクセスキー」)を送信する(ステップS54)。
【0083】
次に、送信部11は、サーバ3からリクエスト「OK」を受信したか否かを判定し(ステップS55)、サーバ3からリクエスト「OK」を受信した場合には、コミュニケーション発呼の情報の送信が成功したことを示すので、キュー制御部13は、送信キュー14内をクリアする(ステップS56)。
【0084】
一方、サーバ3からリクエスト「OK」を受信しなかった場合には、送信部11は、リクエストがタイムアウトしたか否かを判定し(ステップS57)、タイムアウトした場合には、キュー制御部13は、送信しようとしていたコミュニケーション発呼の情報を送信キュー14に保存する(ステップS59)。
【0085】
一方、サーバ3からリクエスト「OK」を受信せず、かつ、タイムアウトでもない場合には、送信停止部12は、ユーザによる送信停止のアクションを検出したか否かを判定し(ステップ58)、ユーザによる送信停止のアクションを検出した場合には、上記ステップS59へ進み、キュー制御部13は、送信しようとしていたコミュニケーション発呼の情報を送信キュー14に保存する。
【0086】
また、サーバ3からリクエスト「OK」を受信せず、かつ、タイムアウトでもなく、送信停止のアクションも検出しない場合には、ステップS55に戻り、上述した動作を繰り返す。
【0087】
図17は、本第2実施形態による、サーバ3からデータ受信時の端末装置1の動作を説明するためのフローチャートである。端末装置1において、受信部15は、サーバ3からの送信データを受信する(ステップS70)。次に、アクセスキー管理部21は、新しいアクセスキーを受信したか否かを判定し(ステップS71)、サーバ3から新しいアクセスキーを受信した場合には、アクセスキー管理部21は、アクセスキー記憶部22に記憶されているアクセスキーを更新する(ステップS72)。次に、表示部17は、サーバ3からの受信データを、図7に示すように表示(更新)し(ステップS73)、受信部15は、最終受信時刻19を更新し(ステップS74)、データ保存部16は、受信データを意思情報データ18に保存する(ステップS75)。
なお、ここでは、ステップS73〜S75を並列に行う場合を示したが、ステップS73〜S75を順次行うようにしてもよい。
【0088】
図18は、本第2実施形態による、端末装置1からのデータ受信時のサーバ3の動作を説明するためのフローチャートである。サーバ3において、受信部30が、端末装置1から送信されるコミュニケーション発呼の情報を受信すると(ステップS80)、アクセスキー管理・生成部36は、コミュニケーション発呼の情報に付加されているアクセスキーと現在キーとを照合し、双方が整合するか否かを判定する(ステップS81)。
【0089】
そして、アクセスキーと現在キーとが整合した場合には、アクセスキー管理・生成部36は、現在キーの更新タイミングであるか否かを判定する(ステップS82)。ここで、現在キーの更新タイミングでない場合には、アクセスキー管理・生成部36は、アクセスキーDB37を参照し(ステップS83)、蓄積データ更新・生成部31は、受信したコミュニケーション発呼の情報を、意思情報DB32に蓄積する(ステップS85)。
【0090】
一方、ステップS82において、現在キーの更新タイミングである場合には、アクセスキー管理・生成部36は、現在キーを更新し、アクセスキーDB37に保存する(ステップS84)。次に、上記ステップS85に進み、蓄積データ更新・生成部31は、受信したコミュニケーション発呼の情報を、意思情報DB32に蓄積する(ステップS85)。
【0091】
一方、ステップS81において、アクセスキーと現在キーとが整合しなかった場合には、アクセスキー管理・生成部36は、アクセスキーと予備キーとを照合し、双方が整合するか否かを判定する(ステップS86)。そして、アクセスキーと予備キーとが整合した場合には、上記ステップS84に進み、アクセスキー管理・生成部36は、現在キーを更新し、アクセスキーDB37に保存し、ステップS85で、蓄積データ更新・生成部31は、受信したコミュニケーション発呼の情報を、意思情報DB32に蓄積する。
【0092】
また、ステップS81においてアクセスキーと現在キーとが整合せず、かつ、ステップS86においてアクセスキーと予備キーとも整合しなかった場合には、送信部35は、端末装置1にアクセスキー不整合を通知する(ステップS87)。
【0093】
図19は、本第2実施形態による、端末装置1からのリクエスト受信時のサーバ3の動作を説明するためのフローチャートである。サーバ3において、リクエスト受信部33が端末装置1からリクエストを受信すると(ステップS90)、アクセスキー管理・生成部36は、リクエストに付加されているアクセスキーと現在キーとを照合し、双方が整合するか否かを判定する(ステップS91)。
【0094】
そして、アクセスキーと現在キーとが整合した場合には、アクセスキー管理・生成部36は、現在キーの更新タイミングであるか否かを判定する(ステップS92)。ここで、現在キーの更新タイミングでない場合には、アクセスキー管理・生成部36は、アクセスキーDB37を参照し(ステップS93)、送信データ生成部34は、送信データを生成し(ステップS95)、送信部35は、生成した送信データを端末装置1に送信する(ステップS96)。
【0095】
一方、ステップS92において、現在キーの更新タイミングである場合には、アクセスキー管理・生成部36は、現在キーを更新し、アクセスキーDB37に保存する(ステップS94)。次に、上記ステップS95に進み、送信データ生成部34は、送信データを生成し、上記ステップS96で、送信部35は、生成した送信データを端末装置1に送信する。
【0096】
一方、ステップS91において、アクセスキーと現在キーとが整合しなかった場合には、アクセスキー管理・生成部36は、アクセスキーと予備キーとを照合し、双方が整合するか否かを判定する(ステップS97)。そして、アクセスキーと予備キーとが整合した場合には、上記ステップS94に進み、アクセスキー管理・生成部36は、現在キーを更新し、アクセスキーDB37に保存し、上記ステップS95に進み、送信データ生成部34は、送信データを生成し、上記ステップS96で、送信部35は、生成した送信データと更新した現在キーとを端末装置1に送信する。
【0097】
また、ステップS91においてアクセスキーと現在キーとが整合せず、かつ、ステップS97においてアクセスキーと予備キーとも整合しなかった場合には、送信部35は、端末装置1にアクセスキー不整合を通知する(ステップS98)。
【0098】
上述した第2実施形態によれば、一定の頻度で更新するアクセスキーによって、端末装置1をなりすましてサーバ3にアクセスすることを困難にしながら、無線伝搬環境が良くないシチュエーションでの通信によって、端末装置1とサーバ3とが管理するアクセスキーに不整合が起こった場合のために、成功したアクセスキーを予備キーとして保存することによって、不整合時のアクセスを回避することができ、予備キーでのアクセスが行われた時には、即座にアクセスキーを更新することによって、予備キー有効期間を極力短くしている。
【0099】
なお、上述した第1、又は第2実施形態においては、サーバ3へのグループの登録は、ウェブサイトなどを経由して、代表者が各ユーザの携帯電話のメールアドレスを登録し、サーバ3から配信されたメールに記載されたサーバ3のURLにアクセスする等によって予め登録すればよい。
【0100】
また、上述した第1、又は第2実施形態においては、端末装置1によるコミュニケーション発呼の検出は、1パターンを想定しているが、複数のボタンに異なる発呼に対応させて、複数の種類の情報を伝達するようにしてもよい。
【0101】
また、上述した第1、又は第2実施形態においては、端末装置1を携帯するユーザは、1つのグループに所属することを想定しているが、一人のユーザが複数のグループに所属することも可能である。この場合には、端末装置1における予めなされた設定に基づいて、1回のコミュニケーション発呼を、指定したグループ向けの情報として割り当てることになる。その際の端末装置1からサーバ3への送信情報には、当該情報が含まれ、サーバ3では、受信した情報がどのユーザのどのグループ向けのものかを、端末装置1において予めなされた設定に基づいて、認識する機能を有することとなる。
【0102】
また、上述した第1、又は第2実施形態において、コミュニケーション発呼の検出は、予め定められたボタンを押下することを例にして説明したが、例えば、特定の局番に対する発呼(発信)としてもよい。この場合、端末装置1は、予め定められた局番に対する発呼の回数を記憶し、当該局番に対する発呼の回数を示す情報をサーバ3に送信するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0103】
1、2 端末装置
3 サーバ
10 コミュニケーション発呼部
11 送信部
12 送信停止部
13 キュー制御部
14 送信キュー
15 受信部
16 データ保存部
17 表示部
18 意思情報データ
19 最終受信時刻
20 問い合わせ部
21 アクセスキー管理部
22 アクセスキー記憶部
30 受信部
31 蓄積データ更新・生成部
32 意思情報DB
33 リクエスト受信部
34 送信データ生成部
35 送信部
36 アクセスキー管理・生成部
37 アクセスキーDB

【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバ装置を介して予め定められた同じグループに属する端末装置間で情報を伝達するコミュニケーション提供システムであって、
前記端末装置は、
他の端末装置に対してコミュニケーションをしたいことを示す入力操作を検出した単位時間毎の回数を蓄積し、前記入力操作を検出すると前記蓄積されている前記回数を前記サーバ装置に送信し、送信した前記回数を受信したことを示す応答信号を前記サーバ装置から受信した場合、前記蓄積されている前記回数をクリアし、
前記サーバ装置は、
前記端末装置から受信した前記回数を蓄積し、前記端末装置の属するグループに属する他の端末装置から受信した前記回数を要求するリクエストを前記端末装置から受信すると、蓄積している前記回数のうちリクエストを送信した前記端末装置と同じグループに属する他の端末装置に対応する前記回数を該リクエストを送信した前記端末装置に返信する
ことを特徴とするコミュニケーション提供システム。
【請求項2】
前記端末装置は、
前記サーバ装置への前記回数の送信処理を強制的に停止させる送信停止手段を更に備え、前記送信停止手段により前記回数の送信処理が強制的に停止させられると、前記蓄積されている前記回数のクリアを行わない
ことを特徴とする請求項1に記載のコミュニケーション提供システム。
【請求項3】
前記端末装置は、
前記サーバ装置へリクエストを送信するとき、最後にサーバ装置へのアクセスが成功した時刻から現在時刻までの期間示す情報を付加してリクエストを送信し、
前記サーバ装置は、
前記リクエストに付加されている情報が示す期間における、単位時間それぞれの前記回数を返信する
ことを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載のコミュニケーション提供システム。
【請求項4】
前記サーバ装置は、
前記端末装置毎にアクセスキーを生成し、更に、各端末装置のサーバ装置へのアクセス回数をカウントし、前記端末装置から所定の回数のアクセスがあると、新たにアクセスキーを生成し、所定の回数のアクセスをした前記端末装置のアクセスに対するリクエストとして送信し、
前記端末装置は、
前記蓄積されている前記回数を前記サーバ装置に送信する際に、前記回数とともに、前記サーバ装置から受け渡されたアクセスキーを送信し、
前記サーバ装置は、
前記端末装置が送信してきたアクセスキーと、当該サーバで管理するアクセスキーとが同じ場合、該アクセスキーを送信した前記端末装置にアクセスを許可する
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のコミュニケーション提供システム。
【請求項5】
前記サーバ装置は、
現在有効なアクセスキー以外に、各端末装置が最後に当該サーバ装置へのアクセスが成功したときのアクセスキーを予備のアクセスキーとして保存し、前記端末装置から前記予備のアクセスキーでのアクセスがあった場合には、正しいアクセスと判定してアクセスを許可し、そのレスポンスとして更新したアクセスキーを前記端末装置に返信する
ことを特徴とする請求項4に記載のコミュニケーション提供システム。
【請求項6】
サーバ装置を介して予め定められた同じグループに属する端末装置間で情報を伝達するコミュニケーション提供方法であって、
前記端末装置が、他の端末装置に対してコミュニケーションをしたいことを示す入力操作を検出した単位時間毎の回数を蓄積するステップと、
前記端末装置が、前記入力操作を検出すると前記蓄積されている前記回数を前記サーバ装置に送信するステップと、
前記端末装置が、前記サーバ装置から当該情報を受信したことを示す応答信号を受信した場合、前記蓄積されている前記回数をクリアするステップと、
前記サーバ装置が、前記端末装置から受信した前記回数を蓄積するステップと、
前記サーバ装置が、前記端末装置の属するグループに属する他の端末装置から受信した前記回数を要求するリクエストを前記端末装置から受信すると、蓄積している前記回数のうちリクエストを送信した前記端末装置と同じグループに属する他の端末装置に対応する前記回数を該リクエストを送信した前記端末装置に返信するステップと
を含むことを特徴とするコミュニケーション提供方法。
【請求項7】
サーバ装置を介して予め定められた同じグループに属する端末装置間で情報を伝達するコミュニケーション提供システムにおける端末装置であって、
他の端末装置に対してコミュニケーションをしたいことを示す入力操作を検出する検出手段と、
前記検出手段が前記入力操作を検出した単位時間毎の回数を蓄積する記憶手段と、
前記検出手段が前記入力操作を検出すると、前記記憶手段に記憶されている前記回数を前記サーバ装置に送信する送信手段と、
前記送信手段が送信した前記回数を受信したことを示す応答信号を前記サーバ装置から受信した場合、前記記憶手段に蓄積されている前記回数をクリアする記憶制御手段と、
自端末装置の属するグループに属する他の端末装置から受信した前記回数を要求するリクエストを前記サーバ装置に送信する問い合わせ手段と、
前記問い合わせ手段により送信されたリクエストに対して前記サーバ装置から返信される他の端末装置の単位時間毎の前記回数を受信する受信手段と
を備えることを特徴とする端末装置。
【請求項8】
サーバ装置を介して予め定められた同じグループに属する端末装置間で情報を伝達するコミュニケーション提供システムにおけるサーバ装置であって、
予め定められた入力操作による発呼を検出した回数を単位時間毎に蓄積し、発呼を検出すると前記蓄積されている発呼の回数を前記サーバ装置に送信し、送信した発呼の回数を受信したことを示す応答信号を前記サーバ装置から受信した場合、前記蓄積されている発呼の回数をクリアする端末装置から受信した発呼の回数を蓄積し、
前記端末装置から該端末装置の属するグループと同じグループに属する他の端末装置から受信した発呼の回数を要求するリクエストを受信すると、蓄積している発呼の回数のうちリクエストを送信した前記端末装置と同じグループに属する他の端末装置に対応する発呼の回数を該リクエストを送信した前記端末装置に返信する
ことを特徴とするサーバ装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate


【公開番号】特開2011−250001(P2011−250001A)
【公開日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−119413(P2010−119413)
【出願日】平成22年5月25日(2010.5.25)
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【Fターム(参考)】