説明

コルセット

【課題】血行をよくする効果と、電磁波吸収効果と、保温効果に優れ、使用者の体形に沿わせ得るようにして無理なく効果的に使用できるコルセットを提供する。
【解決手段】耐張部分Aと、伸張部分Bと、雌面ファスナー15を構成する重ね合わせ部分と、張力付加ベルト19とからなるコルセット10であって、上記耐張部分内に陰イオン発生素材(トルマリン石の粉末)と電磁波吸収素材(導電性金属粉)とを面的に配設するとともに、その中央両側で、かつ、縦方向に挿脱可能に補強芯板18を配し、上記耐張部分Aの腰部背面に接する面に晒布を配してなる構成を採用したもので、上記耐張部分Aと伸張部分Bとの接合部、上記伸張部分Bと雌面ファスナー布15を構成する重ね合わせ部分との接合部および耐張部分Aの中央に綾織りテープ21を宛がい縫いつけてなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、陰イオンを発生し、電磁波を吸収して血行を増進しながら腰部を保護し、腰部の保温効果を高めたコルセットに関する。
【背景技術】
【0002】
これまで使われてきた腰部を保護するコルセットは「腰部背面に当接する耐張部分と、その両側に延長された伸張部分と、その両側に延長された雌面ファスナーを構成する重ね合わせ布部分と、前記耐張部分の両端に付設され末端に雄面ファスナーを貼り付けた張力付加ベルトと、上記耐張部分の中央両側で、かつ、縦方向に補強芯板を固定的に取付けた」ものである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記従来の腰部を保護するコルセットは、第1にコルセットを締めて腰部を圧迫すると血行を阻害する恐れがあること、各種電化商品の普及による電磁波障害の恐れがあること、また、補強芯板が固定的に取付けられていて使用者の体形に沿わないときは、反って使用者に苦痛を与えること、また、就寝時に使用する場合の保温効果が低い等の問題を持っていた。
【0004】
上記従来技術の問題に鑑みこの発明は、血行をよくする効果と、電磁波吸収効果と、保温効果に優れ、使用者の体形に沿わせ得るようにして無理なく効果的に使用できるコルセットを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決すためにこの発明は、腰部背面に当接する耐張部分と、その両側に延長された伸張部分と、その両側に延長された雌面ファスナーを構成する重ね合わせ部分と、前記耐張部分の両端に付設され末端に雄面ファスナーを貼り付けた張力付加ベルトとからなるコルセットにおいて、上記耐張部分内に陰イオン発生素材と電磁波吸収素材とを面的に配設するとともに、その中央両側で、かつ、縦方向に挿脱可能に補強芯板を配し、上記耐張部分の腰部背面に接する面に晒布を配してなる構成を採用したもので、上記陰イオン発生素材としてトルマリン石の粉末、電磁波吸収素材として導電性金属粉を採用し、上記耐張部分と伸張部分との接合部、上記伸張部分と雌面ファスナーを構成する重ね合わせ部分との接合部および耐張部分の中央に綾織りテープを宛がい縫いつけてなるものである。
【発明の効果】
【0006】
上記の如く構成するこの発明によれば、陰イオン発生素材を配することにより血行を改善し、電磁波吸収素材を配することにより電磁波障害を防止し、補強芯板を挿脱可能にして使用者の体形にフィットするようにし、腰部背面に接する面に晒布を配することにより保温効果を大きくして就寝時の使用効果を高め、各部材の接合部および耐張部分の中央に綾織りテープを宛がい縫いつけることによりコルセットの幅方向の皺が発生するのを防止している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
次にこの発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。このコルセット10の外回りの形状は幅広の帯状をしており、腰部背面に宛がわれる部分の下縁は円弧状に湾曲して腰部全体に当接するようになっている。
【0008】
このコルセット10の断面構造(図2参照)は、耐張部分Aから伸張部分Bに亘ってゴムの細紐と共に織製した伸張可能織布11が敷き延べられ、その中央部分にトルマリン石粉と導電性金属粉とをシートに塗布含浸させて層状に配し(陰イオン発生・電磁波吸収層12)、腰部背面に接する面に晒布13を敷き延べて縫い合わせている。
【0009】
上記晒布13の端には、ゴムの細紐と共に織製した伸張可能織布14が縫い合わされて、表側の伸張可能織布11と共に伸張部分Bを構成し、さらに、それから延びる伸張可能織布14には雌面ファスナー布15を重ねて縫合されている。なお、上記雌面ファスナー15と重ね合わされた片側の伸張可能織布14面には雄面ファスナー16が縫いつけられている。
【0010】
上記腰部背面に接する部分の表面中央の両サイドには縦長の袋17が形成されて、この縦長の袋17にプラスチック製の補強芯板18(図1参照)が挿脱可能になっている。
【0011】
なお、上記晒布13の端に伸張可能織布14を縫い合わせるときに、二枚の張力付加ベルト19が横V字状に重ね合わせて、広がった方を共に縫い合わせ、重なった端に雄面ファスナー20を縫いつける。
【0012】
また、腰部背面に宛がう部分の表側中心線上と、晒布と伸張可能織布との縫い合わせのライン上と、その伸張可能織布と雌面ファスナーとの縫い合わせライン上には綾織りテープ21が縫いつけられている。
【0013】
このように縫製した結果、腰部背面に宛がう部分は耐張部分Aを構成し、側腹に当る部分は表裏とも伸張可能織布になって伸張部分Bを構成し、両端の雌面ファスナー布15が重ね合わされている部分は伸張しない状態になっている。また、コルセット10の周りには飾りテープ22を回して縁周りを始末している。
【0014】
上記の如くしてなるコルセット10を使うときは、コルセット10に軽く張力を加えながら腰周りに巻き付け、雌面ファスナー布15面に雄面ファスナー16を当てて腰周り仮に固定し、次に張力付加ベルト19を適度に延ばして、その端の雄面ファスナー20を雌面ファスナー布15に当てて固定する。
【0015】
こうしてコルセットを腰周りに巻き付け固定したとき補強芯板の部分に違和感をもつときは、一度コルセットを外して上記補強芯板を抜き取り、再度上記手順でコルセットを巻き付け固定する。
【産業上の利用可能性】
【0016】
以上説明したようにこの発明に係るコルセットによれば、陰イオン発生素材を採用することにより血行が良好になり、電磁波吸収素材を採用することにより電磁波障害を防止し、腰部背面が接する部分に晒布を配し、かつ、補強芯板を抜き去ることを可能にすることにより保温効果が得られ、使用者の体形に合わせることにより違和感なく就寝することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明に係るコルセットの斜視図
【図2】(a)同II−II線断面図、(b)耐張部分の部分段剥ぎ図
【図3】使用状態図で(a)は前面、(b)は背面を示す
【符号の説明】
【0018】
10 コルセット
11,14 伸張可能織布
12 陰イオン発生・電磁波吸収層
13 晒布
15 雌面ファスナー
16,20 雄面ファスナー
17 袋
18 補強芯板
19 張力付加ベルト
21 綾織りテープ
22 飾りテープ
A 耐張部分
B 伸張部分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
腰部背面に当接する耐張部分と、その両側に延長された伸張部分と、その両側に延長された雌面ファスナーを構成する重ね合わせ部分と、前記耐張部分の両端に付設された末端に雄面ファスナーを貼り付けた張力付加ベルトとからなるコルセットにおいて、上記耐張部分内に陰イオン発生素材と電磁波吸収素材とを面的に配設するとともに、その中央両側で、かつ、縦方向に挿脱可能に補強芯板を配し、上記耐張部分の腰部背面に接する面に晒布を配したことを特徴とするコルセット。
【請求項2】
上記陰イオン発生素材としてトルマリン石の粉末、電磁波吸収素材として導電性金属粉を採用したことを特徴とする請求項1に記載のコルセット。
【請求項3】
上記耐張部分と伸張部分との接合部、上記伸張部分と雌面ファスナーを構成する重ね合わせ部分との接合部および耐張部分の中央に綾織りテープを宛がい縫いつけてなることを特徴とする請求項1または2に記載のコルセット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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