説明

コンテナ荷役車両

【課題】荷役アーム及びフックアームを効率的に回動させ得るようにして、一連のコンテナ脱着作業の作業性を向上させるようにする。
【解決手段】コンテナCを積載可能な車台3を有する車両1と、前記車台3に、前後方向に回動自在に設けられる荷役アーム14と、該荷役アーム14に、前後方向に回動自在に設けられるフックアーム16と、該フックアーム16の先端に設けられるフック15と、コンテナCの脱着時に、前記荷役アーム14を回動させると同時にフックアーム16を回動させ得る制御部とを備えてなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテナを車台に脱着する機能を備えたコンテナ荷役車両に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のコンテナ荷役車両としては、例えば次のようなものが存在する。即ち、この従来のものは、車台に荷役アームを回動自在に設けると共に、先端にフックを有するフックアームを該荷役アームに回動自在に設けたものである。荷役アームはリフトシリンダにより回動され、フックアームはフックシリンダにより回動されるように構成されている。これらの各シリンダは単一の油圧ポンプを備えた油圧回路に組み込まれ、切換弁の切換操作によりリフトシリンダ又はフックアームの何れか一方に作動油が供給される。これにより、各シリンダを適宜回動せしめて、コンテナの脱着作業が行われることになる(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平11−59257号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記従来のコンテナ荷役車両に於いては、リフトアームとフックアームの回動動作を同時に行えるように構成されていない。その結果、一連のコンテナ脱着作業を効率的に行えないという問題点を有していたのである。
【0004】
それ故に、本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、荷役アーム及びフックアームを効率的に回動させ得るようにして、一連のコンテナ脱着作業の作業性を向上させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係るコンテナ荷役車両は、コンテナを積載可能な車台を有する車両と、前記車台に、前後方向に回動自在に設けられる荷役アームと、該荷役アームに、前後方向に回動自在に設けられるフックアームと、該フックアームの先端に設けられるフックと、コンテナの脱着時に、前記荷役アームを回動させると同時にフックアームを回動させ得る制御部とを備えたものである。
【0006】
これによると、コンテナの脱着時に於いて、制御部によって荷役アームとフックアームとを同時に回動させることが可能となる。その結果、一連のコンテナ脱着作業を効率的に行えるようになって、作業性が向上することになる。
【0007】
また、前記制御部により動作制御される油圧装置を備えるようにして、該油圧装置に、荷役アームを回動させる第1油圧回路部と、フックアームを回動させるための第2油圧回路部とを具備させ、第1油圧回路部が、該第1油圧回路部に作動油を供給するための第1油圧ポンプと、前記荷役アームを回動するための第1油圧シリンダとを有し、第2油圧回路部が、該第2油圧回路部に作動油を供給するための第2油圧ポンプと、前記フックアームを回動するための第2油圧シリンダとを有するようにしてもよい。
【0008】
これによると、第1油圧ポンプから作動油を第1油圧シリンダに供給して荷役アームを回動させる。これと同時に、第2油圧ポンプから作動油を第2油圧シリンダに供給してフックアームを回動させる。これにより、荷役アームを回動させるための油圧系とフックアームを回動させるための油圧系とが相互に干渉することなく、荷役アームとフックアームとを同時に回動させ得るので、コンテナの脱着を効率良く行える。尚、この場合、第1油圧シリンダ又は第2油圧シリンダの何れか一方のみに作動油を供給して、この一方のみを回動させることも可能である。
【0009】
更に、前記第2油圧ポンプの吐出容量は、第1油圧ポンプの吐出容量よりも小容量となるように設定してもよい。
【0010】
前記フックアームは荷役アームに設けられるものであるために、一般にフックアームを回動させるのに必要な駆動力は、荷役アームを回動させるよりも小さくてすむ。従って、各油圧ポンプの吐出容量に大小の差異を設けることにより、各アームが適切な駆動力により良好に回動されるばかりではなく、コストの低減を図ることができる。
【0011】
また、前記第2油圧回路部に供給された作動油は、第1油圧回路部に供給し得るように構成しても構わない。
【0012】
これによると、第2油圧回路部からの作動油の供給によって、第1油圧回路部の第1油圧シリンダへの作動油の供給量を増大させることができる。その結果、荷役アームの回動速度が増速されるので、作業効率が向上することになる。これは、脱着すべきコンテナの形状が大きなものである場合に特に有用である。
【0013】
更に、前記第1油圧シリンダに供給される作動油の供給量を、脱着するコンテナの形状に応じて調整できるように構成することも可能である。
【0014】
この場合は、脱着すべきコンテナの形状に応じて適切な駆動力で荷役アームが無理なく回動されることになる。これにより、コンテナが過大な又は過小な駆動力で回動されることによって、コンテナを破損せしめるという事態を良好に回避できる。同時に、省力化が図られることになって、運転コストを低減させることも可能となる。
【0015】
また、前記第1油圧回路部には、荷役アームを前後方向にスライド移動させるための第3油圧シリンダを備えさせてもよい。
【0016】
これによると、コンテナを車台に積載した後に、例えばコンテナの形状等に応じてコンテナを適宜車台の所望位置にスライド移動させることが可能となる。これにより、バランス良くコンテナを車台上に積載できるために、荷役車両による運搬に支障を与えるようなこともない。
【発明の効果】
【0017】
以上のように、本発明によれば、荷役車両へのコンテナ脱着作業を効率良く行えるために、作業性が大幅に向上することになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の一実施形態について図面に従って説明する。図1は本実施形態に係るコンテナ荷役車両を示す側面図である。走行可能なコンテナ荷役車両1の前方には運転室2が設けられると共に、後方には車台3が設けられている。車台3上には、荷役装置4、誤積載防止装置5及びロック装置6が設けられている。荷役装置4は、コンテナCを車台3上に積載し、積み降ろすためのものである。また、誤積載防止装置5は、誤って種類の異なる(積載容量や仕様によって形状が相違する)コンテナCが車台3上に積載されるのを未然に防止するためのものである。更に、ロック装置6は、積載したコンテナCを車台3上に固定するための装置である。
【0019】
荷役装置4は、図2及び図3に示すように、車台3上に固定される平面略長方形状の荷役フレーム10と、幅方向に所定間隔を有して前記車台3上に配した一対の軸11に回動自在に設けられるダンプフレーム12と、該ダンプフレーム12に架設した支軸13を介して前後方向に回動自在に設けられる荷役アーム14、及び、先端部にフック15を有して荷役アーム14の先端に回動自在に設けられるフックアーム16とからなるアーム17と、該アーム17を駆動するための駆動部18とで構成されている。尚、荷役アーム14は前記支軸13に設けられる略直線状且つ筒状の基部材14aと、先端に前記フックアーム16が設けられて、基部材14aに前後方向にスライド自在に挿着される略L字状の可動部材14bとからなる。
【0020】
駆動部18は、荷役アーム14を回動させるための一対の第1油圧シリンダ30と、フックアーム16を回動させるための第2油圧シリンダ31と、荷役アーム14の可動部材14bを基部材14aに対して前後方向にスライドさせるための第3油圧シリンダ32と、これらに作動油を給排して作動させるための油圧装置33(図4参照)とからなっている。各第1油圧シリンダ30の基端部は、図2に示すように、荷役フレーム10の架設板34に対向配置したフランジ35、35間に夫々回動自在に軸着されている。また、各第1油圧シリンダ30のロッド36の先端部は基部材14aの後部側側面に夫々回動自在に軸着されている。第2油圧シリンダ31の基端部は、可動部材14bの前面に突設した一対のフランジ37、37間に回動自在に軸着されている。また、そのロッド38の先端はフックアーム16の前面に突設した一対のフランジ39、39に回動自在に軸着されてなる。更に、第3油圧シリンダ32の基端部は基部材14a内に軸着され、そのロッド40の先端は可動部材14b内に固定されている。
【0021】
本実施形態に係る油圧装置33は、図4に示すように、吐出容量の異なる2種類の油圧ポンプ50、51と、吐出量が大きな第1油圧ポンプ50に配管接続されるユニット状の第1油圧回路部52と、吐出量が小さな第2油圧ポンプ51に配管接続されるユニット状の第2油圧回路部53とから構成されている。第1油圧回路部52は、前記第1油圧シリンダ30及び第3油圧シリンダ32と、これらの各油圧シリンダ30、32に作動油を適宜給排するための3位置電磁切換弁(第1切換弁54、第2切換弁55、第3切換弁56)とを備えている。
【0022】
第1切換弁54は、第1油圧ポンプ50と流路kを介して接続されている。この流路kには、油圧回路を保護する主リリーフ弁63が接続されている。第1切換弁54の下流側には、第2切換弁55が接続されている。第2切換弁55の下流側には、第1給排路a、bを介してパイロットチェック弁61が接続されている。これら第1給排路a、bには、油圧回路を保護するためのポートリリーフ弁64が接続されている。かかるポートリリーフ弁64のリリーフ圧は主リリーフ弁63のそれよりも小となるように設定されている。パイロットチェック弁61の下流側は、第2給排路c、dを介してカウンタバランス弁65と接続されている。第2給排路c、dには、第1切換弁54の下流側に設けられた第3給排路i、jが接続されている。カウンタバランス弁65の下流側は、第4給排路e、f、g、hを介して一対の第1油圧シリンダ30、30に接続されている。第2油圧回路部53は、前記第2油圧シリンダ31と、これに作動油を給排するための3位置電磁切換弁(第4切換弁57)の他に、第2油圧回路部53に供給された作動油を前記第1油圧回路部52へと移送供給する3位置電磁切換弁(第5切換弁58)を有している。
【0023】
かかる油圧装置23の動作は、制御部(図示せず)により、積載すべきコンテナCの形状(例えば、2トン用コンテナC2(第1コンテナ)と4トン用コンテナC4(第2コンテナ))に応じて、次のようにモード制御される。尚、前記運転室2には何れの動作モードで運転するかを決定するスイッチ(図示せず)が設けられている。
【0024】
4トン用コンテナC4を積載する場合は、第1油圧ポンプ50から流路k、第1切換弁54、第3給排路i(j)、第2給排路c(d)、カウンタバランス弁65及び第4給排路e、g(f、h)を介して第1油圧シリンダ30に作動油が供給される一方で、各油圧シリンダ30内の作動油は第4給排路f、h(e、g)、カウンタバランス弁65、第2給排路d(c)、第3給排路j(i)、第1切換弁54及びフィルタ59を介してタンク60内に排出される。また、この4トン用コンテナC4の積載時には、前記フックアーム16は作動させないように構成している。これにより、第2油圧回路部53に供給される作動油を第1油圧回路部52に振り分けることが可能となる。よって、第2油圧ポンプ51から第2油圧回路部53に供給される作動油は、第5切換弁58を介して前記第1油圧ポンプ50から第1油圧回路部52に供給される作動油と合流させるようにしている。これにより、第1油圧シリンダ30のロッド36の伸長動作が増速されるために、荷役アーム14が迅速に後方へと回動することになる。その結果、作業能率が向上することになる。尚、第1油圧シリンダ30のロッド36を収縮させる場合は、前記第1切換弁54を切換えて行う。この4トン用コンテナC4を積載する場合には、流路kに接続された主リリーフ弁63が有効となる。
【0025】
これに対して、2トン用コンテナC2を積載する場合は、第1油圧ポンプ50から流路k、第1切換弁54、第2切換弁55、第1給排路a(b)、パイロットチェック弁61、第2給排路c(d)、カウンタバランス弁65及び第4給排路e、g(f、h)を介して第1油圧シリンダ30に作動油を供給させる。一方で、該油圧シリンダ30内の作動油を、第4給排路f、h(e、g)、カウンタバランス弁65、第2給排路d(c)、パイロットチェック弁61、第1給排路b(a)、第2切換弁55及びフィルタ59を介してタンク60内に排出する。2トン用コンテナC2を積載する場合には、主リリーフ弁63に加えて第1給排路a、bに接続されたポートリリーフ弁64が有効となる。ここで、第1油圧シリンダ30のロッド36に対して伸長方向または収縮方向の大きな負荷がかかった場合、主リリーフ弁63よりもポートリリーフ弁64の方がリリーフ圧が低いので、作動油の一部はポートリリーフ弁64を介してタンク60に戻される。即ち、第1油圧シリンダ30に供給される作動油の最大供給圧力は前記4トン用コンテナC4の場合に比して低減されることになる。
【0026】
このように、本実施形態では、積載すべきコンテナCの形状に応じて異なる動作モードで運転することが可能である。従って、各コンテナCの脱着時に過大な又は過小な力が作用して、コンテナCを破損せしめるという事態を良好に回避することができる。即ち、コンテナCの形状に応じた適切な力を作用させて、その積載及び積降し作業が安全に行えることになる。
【0027】
また、荷役アーム14の可動部材14bを前後方向にスライドさせる場合は、第1油圧ポンプ50から第3切換弁56を介して第3油圧シリンダ32に作動油が供給される一方で、該油圧シリンダ32内の作動油は第3切換弁56及びフィルタ59を介してタンク60内に排出される。
【0028】
更に、フックアーム16を回動させる場合は、第2油圧ポンプ51から第4切換弁57を介して第2油圧シリンダ31に作動油を供給する。また、第2油圧シリンダ31内の作動油は第4切換弁57及びフィルタ62を介してタンク60内に排出される。これにより、第2油圧シリンダ31のロッド38が伸長(収縮)して、フックアーム16が後方(前方)に回動することになる。
【0029】
このように、夫々油圧ポンプ50、51を備えた2系統の油圧回路部52、53を有しているために、荷役アーム14を回動させるための油圧系とフックアーム16を回動させるための油圧系とが干渉することはない。これにより、荷役アーム14を回動させながら、同時にフックアーム16を回動させることが可能となる。従って、個々の動作を別個に行う場合と比較すると、作業効率の大幅な向上が図れる利点がある。
【0030】
前記油圧装置33中の油圧配管は、図5及び図6に示すように収納されている。即ち、荷役アーム14の可動部材14bの基部上方に長い偏平状の収納ボックス72が配設されている。かかる収納ボックス72は、上下カバー70、71からなっている。上述したように、可動部材14bの基部側は基部材14aにスライド自在に挿着されるが、荷役アーム14の収縮時に基部材14aと収納ボックス72とが接触しないように、収納ボックス72の下カバー71と可動部材14bの基部上面間には基部材14aが進入可能な空間を有して、収納ボックス72の前端部が可動部材14bの垂直部に固定されている。また、可動部材14bを基部材14aに対して最も前方にスライド移動させた際には、収納ボックス72の後端部と基部材14の前端部とが略一致するよう構成されている。かかる収納ボックス72内には、一端部が第2油圧シリンダ31側に接続された略Uの字状の固定配管73と、その他端部に一端部が接続される可動ホース74とが収納されている。固定配管73は鋼管からなり、下カバー71に固定されている。
可動ホース74は前方側が凸状となるように収納されており、その他端部は下部カバー71の一側部に前後方向に開設した長孔72aを介して前記基部材14aの側面に沿うように配されている。また、当て板75が基部材14aの側面に沿って設けられており、可動ホース74は当て板75の内側面に沿うように接触して幅方向への移動は規制される。尚、可動ホース74の一端部側は可動部材14bのスライド移動に拘らず、凸状を形成しつつ収納ボックス72内に収納される。
【0031】
また、前記上カバー70の幅方向の両側面は、図5に示すように下方側程広がる傾斜面70aで構成されている。基部材14aには、この傾斜面70aに摺動状態で保持するガイド76が取付板77を介して設けられている。取付板77は、基部材14aの左右側面に設けられた一対のブラケット79、79に夫々取付けられている。また、下カバー71の後端部下面には、基部材14aの上面と摺動状態で保持するパッド78が設けられている。かかるガイド76による上カバー70の保持、及びパッド78による下カバー71の保持により、上下カバー70、71の一体性が良好に維持されて、可動ホース74の浮き上がりによる上カバー70の上方への移動は阻止される。また、下カバー71の後端部は、パッド78の存在によりの下方への移動が阻止される。
【0032】
これによると、荷役アーム14の可動部材14bを基部材14aに対して後方側にスライドさせて収縮させると、図6(b)に示すように可動ホース74の一端部側が収納ボックス72内に移動して収納されることになる。一方、可動部材14bを基部材14aに対して前方側にスライドさせて伸長させると、図6(a)に示すように可動ホース74は収納ボックス72内から長孔72aを介して外部に良好に引き出されることになる。このように油圧配管を収納ボックス72に収納することにより、可動ホース74等が荷役アーム14やフックアーム16の各動作に支障を与えるようなことはなくなり、可動ホース74に損傷を生ぜしめることもない。また、コンテナCからの飛散物等から油圧配管が保護されることになる。更に、油圧配管の収納ボックス72を荷役アーム14の外部に設けることにより、油圧配管を荷役アーム14の基部材14a内に収納する場合と比較して、油圧配管の交換、点検が容易にでき、メンテナンス性に優れている。また、収納ボックス72により油圧配管を外観体裁良好に収納することができる。しかも、かかる油圧配管の収納機構は、簡易に且つ省スペースに構成することができるために、その製作も安価で且つ容易に行えるという実用的な利点もある。
【0033】
前記荷役アーム14の回動位置は、次のような検知手段により検知される。即ち、かかる検知手段は、図2に示すように荷役アーム14の基部材14aの一側面に設けられる検知板80と、該検知板80に対向させてダンププレーム12の一内側面に設けられる第1及び第2センサ81、82とからなるものである。図7(a)のように両センサ81、82が共に検知板80を検知する双方検知状態A1と、同図(b)のように前方側の第1センサ81のみが検知する第1検知状態A2と、同図(c)のように両センサ81、82共に検知しない未検知状態A3と、同図(d)のように後方側の第2センサ82のみが検知する第2検知状態A4という4つ検知パターンが得られるように、検知板80は所定形状に形成されると共に、第1センサ81の後方側斜め下方位置に第2センサ82が配されている。即ち、第1センサ81による検知経路83は、図8に示すように、検知板80の外周部に形成されると共に第1センサ81により検知される第1円弧状部83aと、その先端に形成された未検知部としての切断部83bとからなっている。また、第2センサ82による検知経路84は、検知板80の内周部側に形成されると共に第2センサ82により検知される第2円弧状部84aと、未検知部として形成された切欠部84bと、検知板80の一端部に設けられて検知される内向き凸部84cとからなる。
【0034】
荷役アーム14が最も前方側に回動した前方限界回動位置から後方側へ約70°回動すると、第1及び第2センサ81、82の双方検知状態A1から第1センサ81のみが検知板80の第1円弧状部83aを検知する第1検知状態A2に移行する。そこから更に荷役アーム14が後方側へ約35°回動した地点で、両センサ81、82共に検知板80を検知しない未検知状態A3へと移行する。そこから更に荷役アーム14が後方側へ約25°回動した地点で、第2センサ82のみが検知板80の内向き凸部84cを検知する第2検知状態A4に移行するように設定している。第2検知状態A4に於いて荷役アーム14は、最も後方側に回動した後方限界回動位置に配置されることになる。
【0035】
即ち、このように一対のセンサ81、82と所定の形状を有する検知板80とを組合わせることにより、回動する荷役アーム14の4パターンの回動位置を検知することができる。従って、少ないセンサ数で多数の回動位置を検知できるために、装置自体の構成が簡略化できる結果、低コストで製作できるという利点がある。
【0036】
フックアーム16の回動位置も、図9に示すように、前記検知手段と略同様の検知手段により、4つ検知パターンを検知できるように構成されている。即ち、フックアーム16の基端部一側面には前記荷役アーム14に設けた検知板80と同様の検知板84を有しており、これを検知する一対の第3及び第4センサ85、86が鉛直方向同一線上に配されている点で相違するものの、実質的な差異はない。具体的に説明すると、フックアーム16が最も前方側に回動したフック直立状態(前方限界回動位置)では、第3及び第4センサ85、86の双方検知状態B1となっている。そこから更にフックアーム16が後方側へ約28°回動した地点までは、第3センサ85のみが検知板84を検知する第1検知状態B2となる。そこから更にフックアーム16が後方側へ約17°回動した地点までは、両センサ85、86共に検知板84を検知しない未検知状態B3となる。そして、フックアーム16が後方側へ約28°回動した直後の地点に於いて、第4センサ86のみが検知板84を検知する第2検知状態B4になる。この地点に於いて、フックアーム16が最も後方側に回動したフック全倒状態(後方限界回動位置)となる。ここで、第1検知状態B2と未検知状態B3との境をフック傾倒途中位置αとする。
【0037】
上述の荷役アーム14の回動は、運転席2に設けられた図示省略のリモコンの積み込み・積み降ろしボタンを手動操作することにより行われる。即ち、リモコンの積み込みボタンを押し続けると、その間荷役アーム14は前方に回動される。また、リモコンの積み降ろしボタンを押し続けると、その間荷役アーム14は後方に回動される。そして、荷役アーム14の回動途中に於ける第1センサ81、第2センサ82の検知状態の変化に伴って、フックアーム16の回動が自動制御される。自動制御されるフックアーム16の回動位置は、上述したように第3センサ85及び第4センサ86で判断される。
【0038】
前記誤積載防止装置5は、2トン用コンテナC2の動作モードで4トン用コンテナC4が積載されるのを未然に防止するものであり、荷役フレーム10の一方の側材10a上に設けられている。かかる誤積載防止装置5は、図10に示すように、積載中の4トン用コンテナC4の底面により押圧されて後方に回動するレバー90と、該レバー90の回動動作を検知する近接スイッチからなるセンサ91とで構成されている。レバー90は、支軸92が回転自在に挿通された箱状の取付部材93により前記側材10aに固定されている。支軸92の両端部には一対の対向片94、95の基端部側が取付けられ、その先端部間には回転自在にローラ96が設けられている。また、補強用の板状体97がローラ96と前記取付部材93間に位置するように、前記対向片94、95間に架設されている。支軸92の外側に位置する一端面には検知片98が設けられている。かかるレバー90は、同図(a)に示すように、通常(コンテナ未積載時)その先端が後方側程上向きに傾斜するように、外側の対向片95の基端部に外向き延設した舌片99と、前記荷役フレーム10の側材10aに設けたL字アングル100との間にはコイルバネ101が取付けられている。尚、この場合、コイルバネ101に代えて他の弾性体を使用してもよい。レバー90は以上のような各部材で構成されている。
【0039】
一方、センサ91は、通常(コンテナ未積載時)前記レバー90の検知片98に対向するように、側材10aに設けた取付アングル102に取付けられている。前記レバー90が回動すると、センサ91はこれを検知し、その検知信号が前記制御部に送信される。
【0040】
尚、積載中の各コンテナCがレバー90を押圧する際の、荷役アーム14の回動位置は予め設定されている。2トン用の動作モードで積載中、設定した所定の位置に荷役アーム14が回動した際に、図11の如くレバー90の回動をセンサ91が検知した場合は、積載中のコンテナCは4トン用であると制御部は判断し、積載作業を停止させるべく制御部は荷役アーム14の回動動作を停止させる。これにより、誤って4トン用コンテナC4が積載されるという事態を未然に回避することができる。その結果、コンテナCの形状に応じて適切に積載作業を行うことが可能となる。また、コンテナCの形状に応じて回動中に於ける荷役アーム14とフックアーム16とのなす角度が適切になるように動作モードが設定されているところ、設定した動作モードに対応しない形状のコンテナCを誤って積載しようとすると、この角度が不適切となってコンテナCが落下して横転したり荷役車両1に衝突する虞があるが、誤積載防止装置5によってこのような事態の発生を良好に防止できる。その結果、一連の積載作業を安全に行えることになる。
【0041】
また、このように荷役アーム14が停止した場合は、運転室2に設けたランプや表示器等で視覚的に提示すると共に、音声やブザー音等で聴覚的に提示されるような提示手段を備えている。これにより、コンテナCの誤積載という事態を作業者等に認識させることができる。
【0042】
更に、このように誤積載によって荷役アーム14が停止した後は、積載中のコンテナCを地上に降ろすように作業者がリモコン操作を行う。即ち、荷役アーム14を後方に回動してコンテナCを接地させた後、フックアーム16を後方(下向き)に回動して、フック15と4トン用コンテナC4の係止部161との係合状態を解除する。更に、動作モードを4トン用に変更して、或いは積載するコンテナCを2トン用コンテナC2に変更して積載作業を行う。
【0043】
尚、4トン用の動作モードで2トン用コンテナC2が誤って積載される場合もあるが、この場合は上記誤積載防止装置5ではなくて、他の誤積載防止手段を用いて誤積載を防止している。これについては後述する。
【0044】
また、誤積載防止装置5の後方位置には、左右一対のガイドローラ110が車台3に回転自在に設けられている。コンテナCの脱着時にその底面を保持しつつガイドローラ110が回転し、脱着作業がスムーズに行えるようにしている。
【0045】
ロック装置6は前記ダンプフレーム12の各側部フレーム12a上に夫々設けられている。かかるロック装置6は、図12に示すように2トン用コンテナC2をロックするための第1ロック部120と、その前方位置に配されて4トン用コンテナC4をロックするための第2ロック部121とを備えている。第1ロック部120は、平面略コの字状の固定部材122を有しており、その背面部123が前方に位置するように前記側部フレーム12a上に固定されている。固定部材122の側面部124に架設された取付軸125には、側面略Lの字状の第1ロック本体126が回動自在に設けられている。かかる第1ロック本体126は、図13(a)に示すように、対向する一対の側板127と、背面側に設けられる背面板128と、取付軸125を挿通させるべく側板127間に設けられる筒状部129とからなっている。また、第1ロック本体126の上部には側方に屈曲部130が形成されており、該屈曲部130を構成する背面板128の部位には係止孔131が形成されている。2トン用コンテナC2を積載した際に、同図に示すように、その底面所定位置に突設した側面略Lの字状の係止部160が係止孔131に係止されて、該コンテナC2が車台3上に固定される。
【0046】
第2ロック部121も平面略コの字状の固定部材132を有しており、その背面部133が後方に位置するように前記側部フレーム12a上に固定されている。固定部材132の側面部134に架設された取付軸135には、側面略Lの字状の第2ロック本体136が回動自在に設けられている。図13(b)に示すように、第2ロック本体136の上部側は前面及び背面が開口されて係止孔137が形成されている。4トン用コンテナC4を積載した際に、同図に示すように、その底面所定位置に突設した側面略Lの字状の係止部161が係止孔137に係止されて、該コンテナC4が車台3上に固定される。
【0047】
第1ロック部120又は第2ロック部121のうち何れか一方のロック本体126、136が起立した際に、他方のロック本体136、126が傾倒するように、各取付軸125、135の一端部はリンク機構138で連結されている。かかるリンク機構138は、各取付軸125、135に固定される揺動杆139、140と、該揺動杆139、140の間に回動自在に連結される連結杆141とで構成されている。連結杆141は、2つの揺動杆139、140の平行状態が常時維持されるように、2つの揺動杆139、140間に連結されている。
【0048】
ロック本体126、136は積載されるコンテナCの形状に応じて、その積載開始時に作業者により手動で何れかのロック本体126、136が起立状態となるように回動される。この起立状態を維持するために、固定部材122、132の側面部124、134及び各ロック本体126、136の側板127、142に形成した通孔143、144、145、146の何れか一方にロックピン147が側方から挿着される。また、第1ロック部120の固定部材122の背面部123には近接センサからなるセンサ148が取付けられており、第1ロック本体120の起立状態又は傾倒状態を検知した際に、前記制御部に信号を送るように構成されている。
【0049】
尚、起立状態としたロック本体126又は136に対応する動作モードが選択されていない場合は、上述した提示手段により作業者にその旨を認識させるようにしている。
【0050】
また、本実施形態に係るコンテナ荷役車両1は、荷役アーム14とダンプフレーム12とを一体的に固定して回動させるためのダンプロック装置200を有している(図2及び図3参照)。これにより、コンテナCの安全なチルトアップ及びチルトダウン操作が可能となり、積載しているコンテナC内の積載物を排出することができる。かかるダンプロック装置200は従来公知のものであるため、ここでは簡単に説明するに止める。
【0051】
即ち、ダンプロック装置200は、ダンプフレーム12の先端部にロックピン201を設ける共に、これに係脱可能なロック用フック202を荷役アーム14の基部材14aの両側面に回動自在に設けたものである。基部材14aに対する可動部材14bのスライド動作を利用し、作動ロッド(図示せず)によりロック用フック202を前後に回動してロックピン201に係脱させる。これにより、荷役アーム14とダンプフレーム12を一体的に固定し、又はこれを解除できるように構成されている。
【0052】
尚、ダンプフレーム12の略中央部両外側面には、車台3に積載したコンテナCが走行中の振動等で跳ね上がるのを防止するための跳ね上がり防止装置が、各コンテナCごとに各別に設けられているが、ここでは、4トン用コンテナC4の跳ね上がり防止装置210についてのみ説明する(図1乃至図3参照)。当該装置210も従来公知のものであり、ダンプフレーム12の外側面に突設された支軸211と、該支軸211に回動自在に設けられる板状のフック材212と、該フック材212の先端が下向きとなるように付勢するバネ材(図示せず)とからなっている。積載されるコンテナCに設けたピン(図示せず)をフック材212に係合させて跳ね上がりを防止する。
【0053】
本実施形態は以上のように構成されている。次に、かかるコンテナ荷役車両を使用して形状の異なるコンテナ、例えば2トン及び4トン用コンテナを積載する場合について説明する。何れのコンテナCも、図14(a)に示すように、コンテナCの前方位置にコンテナ荷役車両1を停車させた状態で行う。
【0054】
4トン用の動作モードの状態から2トン用コンテナC2を車台3上に積載する場合について説明する(尚、後述するように、4トン用の動作モードでは、フックアーム16は荷役アーム14のL字状部14bと略一直線状となっている)。
【0055】
先ず、作業者はロック装置6の第1ロック本体126が起立状態となるように手動で回動する。これにより、リンク機構138を介して第2ロック本体136は自動的に傾倒することになる。そして、この起立状態を確実に維持するために、ロックピン147を固定部材122及び側板127に形成した通孔143、145に挿着する。
【0056】
その一方で、作業者は運転室2内にある2トン用の動作モードスイッチを選択して投入する。その際、例えば作業者が誤ってロック装置6の4トン用コンテナC4に対応する第2ロック本体136を起立させていると、ロック装置6のセンサ148が第1ロック本体126を検知していない旨の信号が制御部に送られる。これに基づいて、リモコンによる荷役アーム14の回動動作が禁止されると共に、提示手段により操作が誤っていることを作業者に認識させて、その修正を促す。
【0057】
これに対して、動作モードの選択とロック装置6の設定に不整合がなく、又はこれが解消された場合、次に制御部は、荷役アーム14の回動位置とフックアーム16の回動位置との関係が適切であるか否かを判断する。これが適切でない場合、制御部は、リモコンによる荷役アーム14の回動動作を一旦禁止させる。そして、荷役アーム14の回動位置に応じて、フックアーム16の回動位置を適切な位置になるように制御する。例えば、フックアーム16が前方限界位置にあると共に、荷役アーム14の可動部材14bが基部材14aに対して前方限界位置にある場合(以下「アーム着床状態」という)には、フックアーム16は、第2油圧シリンダ31によりフック全倒状態まで回動される。このアーム着床状態に於いて、フックアーム16がフック全倒状態であると判断されれば、リモコンによる荷役アーム14の回動動作ができるようになる。
【0058】
次に、フック全倒状態且つアーム着床状態からリモコンの積み降ろしボタンを押し続けると、荷役アーム14の可動部材14bが後方へスライド移動された後、荷役アーム14が後方限界位置まで回動される。また、フックアーム16は荷役アーム14の動作に伴って回動される。この後方限界位置までの荷役アーム14の動作に伴うフックアーム16の回動動作の詳細については、後述の積載した2トン用コンテナC2を地上に積み降ろす場合と同様であり、ここでは省略する。
【0059】
荷役アーム14が後方限界回動位置まで回動されると、荷役アーム14は停止する。その後、リモコンの積み降ろしボタンを押し続けると、積み降ろしボタンを押した分だけフックアーム16は第2油圧シリンダ31によりフック直立状態B1から後方側へ回動される(図14(a)参照)。この場合については、フックアーム16をリモコンで回動操作することができるように設定されている。このようにして、2トン用コンテナC2の積み込み準備ができる。
【0060】
次に、リモコンの積み込みボタンを押して、実際の積み込み作業に入っていく。図14(b)に示すように、リモコンの積み込みボタンを押し続けると、押した分だけフックアーム16が第2油圧シリンダ31により前方側(上向き)に回動されて、そのフック15がコンテナC2の前面に設けた係合部162(第1係合部)に係合される。そして、図9に示すように第3センサ85及び第4センサ86が検知状態になると、フックアーム16は荷役アーム14の先端部と略一直線状となって停止する。更に、リモコンの積み込みボタンを押し続けると、今度は、図15(a)に示すように、押した分だけ荷役アーム14が前方側に回動する。荷役アーム14が未検知状態A3から第1検知状態A2に移行した時、制御部は、フック15とコンテナC2の係合部162との良好な係合状態を維持して安定性を確保するために、同図(b)のようにフックアーム16を第2油圧シリンダ31により後方側(下向き)に回動し、図9に示すように第3センサ85及び第4センサ86が未検知となる地点で停止させる。この際、2台の油圧ポンプ50、51で各アーム14、16を駆動するように構成しているために、荷役アーム14とフックアーム16の回動動作を同時に行うことが可能となり、一連の作業効率を向上せしめることができる。
【0061】
ここで、図15(b)に示すように、荷役アーム14が前方側に回動している際、第1センサ81及び第2センサ82の検知状態が未検知状態A3又は第1検知状態A2であって、且つ、誤積載防止装置5がコンテナCを検知した場合は、該コンテナCは4トン用コンテナC4であると判断される。即ち、図11に示すように誤積載防止装置5の回動レバー90がコンテナC4の前方側底面から押圧力を受けて回動し、これをセンサ91が検知してその信号が制御部に送られる。かかる信号に基づいて荷役アーム14による積載作業が停止される。この場合は、リモコンの積み込みボタンを押し続けても荷役アーム14は前方に回動せず、リモコンの積み降ろしボタンを押すことによる荷役アーム14の後方への回動のみが可能となる。従って、リモコンの積み降ろしボタンを押すことにより、コンテナC4を再度地上に接地させることになる。即ち、先程とは逆に荷役アーム14を後方に回動させると、同時にフックアーム16が前方限界回動位置に回動されて、コンテナC4の後部を地上に接地させる。その後、フックアーム16を後方に回動させて、そのフック15と4トン用コンテナC4の係合部163との係合状態を解除する。
【0062】
一方、積載中のコンテナが2トン用コンテナC2である場合には、第1センサ81及び第2センサ82の検知状態が未検知状態A3又は第1検知状態A2である間に誤積載防止装置5にてコンテナCが検知されることはなく、リモコンの積み込みボタンを押し続けることにより荷役アーム14は更に前方に回動する。尚、第1及び第2センサ81、82の検知状態が双方検知状態A1となっている間には、誤積載防止装置5によるコンテナCの検知の有無に拘らず荷役アーム14による回動が停止されないようになっている。何故なら、コンテナCの積載状態及びそれに近い状態では、コンテナCの種類に拘らず誤積載防止装置5がコンテナCを検知するからである。また、コンテナCの未積載状態では、コンテナCの種類に拘らず誤積載防止装置5がコンテナCを検知しないからである。
【0063】
そして、荷役アーム14が車台3上に到達すると(前方限界位置)、図16(a)に示すように該荷役アーム14の回動は停止する。コンテナC2は、その前端部が車台3から若干持ち上げられた状態にある。この状態で更にリモコンの積み込みボタンを押し続けると、フックアーム16は第2油圧シリンダ31により後方側に最大に回動され、第3センサ85が未検知状態となり且つ第4センサ86が検知状態となると(図9参照)、フックアーム16は後方限界回動位置で停止する。これにより、図16(b)のように2トン用コンテナC2が車台3上に着床することになる。その後、図17に示すように、制御部からの指令を受けて第3油圧シリンダ32により、荷役アーム14の可動部材14bが前方にスライド移動して停止して、アーム着床状態となる。その際に、2トン用コンテナC2の係止部160が第1ロック部120に設けた係止孔131に係止される。
【0064】
また、2トン用コンテナC2は跳ね上がり防止装置によっても車台3上に確実且つ強固に固定されることになる。従って、コンテナC2を安定させた状態でコンテナ荷役車両1の走行等させることができる。
【0065】
上述のようにして積載した2トン用コンテナC2を地上に積み降ろす場合は、次のように積載時とはほぼ逆の動作を行うように操作すればよい。リモコンの積み降ろしボタンを押すことにより、先ず、図16(b)に示すように、第3油圧シリンダ32により荷役アーム14の可動部材14bが後方へスライド移動される。これにより、ロック装置6の第1ロック部120によるロック状態が解除されると共に、跳ね上がり防止装置による固定状態が解除される。更に、リモコンの積み降ろしボタンを押し続けることにより、荷役アーム14が後方へ回動される。それと同時に、第2油圧シリンダ31により第3センサ85が検知状態となり、第4センサ86が未検知状態となるフック傾倒途中位置αまでフックアーム16が前方側に回動する(図9参照)。この状態で、図15(b)のように荷役アーム14を後方側へ回動させる。この時点で2トン用コンテナC2の後端部が地上に接地することになる。
【0066】
第1センサ81が検知状態にあり、第2センサ82が未検知状態となる第1検知状態A2となる地点まで荷役アーム14が回動した時から、図15(a)のようにフックアーム16は荷役アーム14のL字状部14bと略一直線状となるフック直立状態まで前方(上向き)に回動する。この際、荷役アーム14の回動と同時にフックアーム16が回動されることになる。これにより、2トン用コンテナC2は後方に移動することになり、車台3の後端部と2トン用コンテナC2との干渉が防止される。更に、この状態で荷役アーム14は回動し続け、最大に後方側に回動した地点(後方限界回動位置)、即ち第1センサ81が未検知状態で、且つ第2センサ82が検知状態となる第1検知状態A4となると停止する。その後、リモコンの積み降ろしボタンを押し続けることにより、フックアーム16が後方(下向き)に回動し、第4センサ86のみが検知されるフック全倒状態となった地点で停止する(図9参照)。これにより、2トン用コンテナC2の地上への積み降ろし作業が完了する。以上のような一連のアーム操作によれば、コンテナCを車両に接触させることなく、且つ無理のない引上げ角度でもってコンテナCの脱着を行うことが可能となる。
【0067】
4トン用コンテナC4を車台3上に積載する場合も、基本的には2トン用コンテナC2の場合と同様にして行われる。よって、ここでは相違点について説明する。
【0068】
先ず、フックアーム16を荷役アーム14の可動部材14bと略一直線となるフック直立状態に固定して、コンテナCの脱着作業を全て行う点である。即ち、一連の脱着作業に於いてフックアーム16は回動させない。従って、2トン用の動作モードから4トン用の動作モード切替えた際に、第3及び第4センサ85、86の何れか一方が検知状態にない場合には、第2油圧シリンダ31のロッド38を収縮させてフックアーム16を前方に回動させておくように制御部が制御する。このように、コンテナC4の脱着時にフック回動用の第2油圧シリンダ31を作動させずにフックアーム16を固定しておくことにより、第2油圧回路部53から作動油を第1油圧回路部52に移送供給して、荷役アーム14の動作速度の増速を図り、作業効率を向上させることができる。
【0069】
また、上述した2トン用の誤積載防止装置5に代えて、次のような誤積載防止手段を採用している。4トン用コンテナC4は2トン用コンテナC2より形状が大きい分、図23に示すように、4トン用コンテナC4の第2係合部163は地面載置状態に於いて、2トン用コンテナC2の第1係合部162よりも上方位置に設けられている。そして、4トン用の動作モード(フックアーム16はフック直立状態に固定して運転されるモード)では、荷役アーム14を後方限界位置A4にまで回動させた状態に於いて、同図(a)のようにフックアーム16のフック15が4トン用コンテナC4の第2係合部163と2トン用コンテナC2の第1係合部162との間に配置されるように設定されている。即ち、4トン用の動作モードではフック15が第1係合部162に係合しないように設定されており、これが誤積載防止手段として機能することになる。一方、2トン用の動作モードでは、荷役アーム14を後方限界位置A4にまで回動させると共に、フックアーム16を後方に回動させてフック全倒状態(後方限界回動位置B4)又はそれに近い状態で停止させ、積み込みが開始される。この状態では、同図(b)に示すようにフック15は第1係合部162の下方位置に配されるように設定されており、第1係合部162にフック15を良好に係合させることができる。
【0070】
更に、4トン用コンテナC4に於いては、ロック装置6の第2ロック部121で車台3上に固定される点が相違している。図13(b)に示すように、第2ロック部121の第2ロック本体136の係止孔137に4トン用コンテナC4の係止部161が係止されることになる。
【0071】
また、コンテナC4の積載後に於いて、フックアーム16の起立状態を維持させておく点も相違している。
【0072】
尚、4トン用コンテナC4にあっては、これに設けたピンと跳ね上がり防止装置210のフック材212とが係合する。即ち、コンテナC4はロック装置6、跳ね上がり防止装置210及びフックアーム16のフック15により、車台3上に確実且つ強固に固定される。コンテナC4を安定させた状態でコンテナ荷役車両1の走行等させることができる。
【0073】
また、コンテナCを積載していない場合は何れの動作モードであっても、荷役アーム14及びフックアーム16は車台3の前方位置にスライド移動させておく。これは、車両のバランス等を考慮したものであり、車両走行に支障が生ぜしめることなく安全に走行することができる。
【0074】
次に、コンテナCのダンプ作業について説明する。尚、ダンプ作業を行う際には、上述したようにダンプロック装置200により、荷役アーム14とダンプフレーム12とを一体的に固定しておく必要がある。コンテナCをチルトアップする場合は、先ず運転室2にあるリモコンのチルトアップ用のスイッチを投入する。積載しているコンテナCが2トン用コンテナC2である場合は、フックアーム16を後方限界回動位置B4(フック全倒状態)に回動させた状態にして操作を開始する。
【0075】
フックアーム16がこの状態にあるか否かは、第3及び第4センサ85、86による検知板80の検知の有無によって行われる。即ち、フックアーム16が後方限界回動位置B4に位置している場合は、第3センサ85は未検知状態となり、且つ第4センサ86は検知状態となる。この場合は、前記スイッチ操作に基づき制御部により、第1油圧シリンダ30が作動し、フックアーム16のフック15及び跳ね上がり防止装置に保持された2トン用コンテナC2が、荷役アーム14及びダンプフレーム12と共に回動してチルトアップされ、コンテナC2の後端部に開閉自在に設けた扉(図示せず)が開放される。これにより、コンテナC2内のゴミ等の積載物が排出される。一方、フックアーム16が後方限界回動位置B4に位置していない場合は、この状態を検知した各センサ85、86により制御部に信号が送られ、スイッチを投入しても第1油圧シリンダ30は作動せず、第2油圧シリンダ31を伸長させてフックアーム16の位置がフック全倒状態に回動調整される。これにより、2トン用コンテナC2のチルトアップ及びチルトダウンが可能となる。
【0076】
また、4トン用コンテナC4をチルトアップする場合は、フックアーム16を起立させたフック直立状態でスイッチを投入する。第3及び第4センサ85、86が双方検知状態にあれば、スイッチ操作に基いて制御部により第1油圧シリンダ30が作動し、コンテナC4がチルトアップされる。これに対して、両センサ85、86が検知状態にない場合は、第2油圧シリンダ31を収縮させてフックアーム16の位置がフック直立状態に回動調整される。これにより、4トン用コンテナC4のチルトアップ及びチルトダウンが可能となる。
【0077】
このように、チルトアップ開始時に於けるフックアーム16の位置を、コンテナCの種類に応じて適宜調整することにより、各コンテナCを無理なく取扱うことができて、安全に作業を行うことが可能となる利点がある。尚、コンテナCのチルトダウンは、フックアーム16の回動角度に関係なく行えるように構成している。
【0078】
尚、上記実施形態に於いては、コンテナの脱着時に、荷役アーム14とフックアーム16との回動動作を同時に行わしめるための手段として、制御部により動作制御がされる油圧装置33を採用しているが、本発明は決してこれに限定されない。その具体的手段は問うものではない。要は、荷役アーム14とフックアーム16とを同時に回動させ得るような制御部を有して構成されればよい。
【0079】
但し、このような油圧装置33を採用する場合は、上記実施形態のように、油圧回路を第1油圧回路部52と第2油圧回路部53とで構成すると共に、各油圧回路部52、53に油圧ポンプ50、51を備えさせる必要はない。単一の油圧回路に単一の油圧ポンプを備えた油圧装置を採用することも可能である。また、油圧ポンプ51や第2油圧シリンダ31を使用してフックアーム16を回動させるのではなく、例えば電動機等をフックアーム16の駆動手段としてもよい。
【0080】
また、本発明に係るコンテナ荷役車両は、必ずしも上記実施形態の如く形状が異なるコンテナCを積載可能に構成する必要はない。よって、同じ形状のもののみを積載する形式のコンテナ荷役車両にあっては、上記実施形態のように、第2油圧回路部53に供給された作動油を第1油圧回路部52に供給したり、或いは第1油圧シリンダ30への作動油の供給量を調整する必要はない。
【0081】
更に、上記実施形態では、第1油圧回路部52に荷役アーム14を前後方向にスライド移動させるための第3油圧シリンダ32を備えさせているが、荷役アーム14をスライドさせないように構成する場合は、第3油圧シリンダ32は省略すればよい。
【0082】
尚、誤積載防止装置5については、例えば図18に示すように構成してもよい。即ち、荷役フレーム10の側材10aに固定される取付部材93の後端部に、一対の対向片94、95が支軸92を介して回動自在に設けられている。対向片94、95の先端部間には回転可能なローラ96を有し、外側の対向片95の基端には連結片220が対向片95と合わせて側面への字状になるように取付けられている。連結片220の先端には回動自在に軸着された一対の取付片221が対向配置されている。一対の取付片221の先端部間に設けた取付軸222と前記側材10aに固定したL字アングル223間にはコイルバネ101が取付けられて、通常(コンテナ未積載時)はレバー90が起立状態となるように構成されている。前記支軸92の外端面には支軸92と直交する方向に検知片98が突設されており、該検知片98を検知すべくその先端部側面に対向させて近接センサからなるセンサ91が取付アングル102に設けられている。レバー90の起立状態に於いて、検知片98の先端部側面とセンサ91は対向するようになっている。
【0083】
この場合も、コンテナCの底面によるレバー90の回動、センサ91によるレバー90の検知、かかる検知に基づく制御部による一連の制御等は上記実施形態と同様に行われる。本実施形態に於いても上記実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0084】
また、ロック装置6は次のように構成することもできる。図19に示すように、該ロック装置6に係るロック部169は、ダンプフレーム12の側部フレーム12aに回動杆170を回動自在に軸支すると共に、その先端部に側面略Lの字状のロック本体171を設けたものである。ロック本体171の一端部171a側には、図20(a)に示すように、2トン用コンテナC2の係止部160が係止可能なように上記実施形態の第1ロック本体126と同様の係止孔172が背面板173に形成されている。また、ロック本体171の他端部171b側には、図20(b)に示すように、4トン用コンテナC4の係止部161が係止可能なように上記実施形態の第2ロック本体136と同様の係止孔174が形成されている。
【0085】
ロック本体171の検知は、所定位置に回動されたロック本体171の前方又は後方に配されるセンサ175、176により行われる。また、ロック本体171によるロック状態は、上記実施形態と同様の構成からなるロックピン147を回動杆170及びロック本体171に設けた通孔(図示せず)と前記側部フレーム12a上に設けたフランジ177の通孔178に挿通して行う。尚、この場合も上記実施形態と同様の提示手段を備えている。
【0086】
本実施形態に係るロック装置6にあっては、ロック本体171が両コンテナC2、C4を固定できるように構成されているために、上記実施形態に比して全体の構成を簡略化できるという利点がある。勿論、本実施形態に於けるロック装置6も、上記実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0087】
更に、ロック装置6は上記実施形態のような手動ではなく、別途駆動手段を用いて自動で操作できるように構成してもよい。例えば、図21及び図22に示すように、2トン用コンテナC2を固定する第1ロック部230は、上記実施形態と同様にダンプフレーム12の各側部フレーム12a上に夫々固定される固定部材231と、両固定部材231間に回転自在に架設される取付軸232と、該取付軸232に軸支されて前記固定部材231に回動自在に設けられる第1ロック本体233とからなり、第1駆動手段たる第4油圧シリンダ234により駆動される。第1ロック本体233の上部には、側方に屈曲部235が形成されており、該屈曲部235を構成する背面板236には2トン用コンテナC2の係止部160が係止可能な係止孔237が形成されているのは、上記実施形態と同様である。また、固定部材231の背面部238には近接スイッチからなるセンサ239が取付けられており、第1ロック本体233の起立又は傾倒状態が検知される。
【0088】
また、第4油圧シリンダ234のロッド240には、回動杆241の一端部が回動自在に取付けられている。かかる回動杆241の中央部は、前記側部フレーム12a間に架設した固定軸242に回転自在に軸支されている。更に、回動杆241の他端部に回動自在に連結した連結杆243、該連結杆243に回動自在に連結した揺動杆244、及び前記取付軸232を介して、第1ロック本体233が回動するように構成されている。
【0089】
一方、4トン用コンテナC4を固定する第2ロック部245も同様に、ダンプフレーム12の各側部フレーム12a上に夫々固定される固定部材246と、該固定部材246に取付軸247を介して回動自在に設けられる第2ロック本体248とからなり、第2駆動手段たる第5油圧シリンダ249により駆動される。第2ロック本体248は上記実施形態と同じように、前面及び背面を開口して係止孔(図示せず)が形成されている。また、固定部材246の背面部250には近接スイッチからなる検知手段としてのセンサ251が取付けられており、第2ロック本体248の起立又は傾倒状態が検知される。
【0090】
また、第5油圧シリンダ249のロッド252には、スライド軸253が固定されている。スライド軸253の両端部には、回動杆254の一端部が回動自在に取付けられている。かかる回動杆254の中央部は、前記固定軸242に回転自在に軸支されている。回動杆254の他端部に回動自在に連結した連結杆255、該連結杆255に回動自在に連結した揺動杆256、及び前記取付軸247を介して、第2ロック本体248が回動するように構成されている。尚、この場合も上記実施形態と同様の提示手段を備えている。
【0091】
本実施形態にあっては、運転室2等に設けたスイッチ操作により、第1ロック本体233及び第2ロック本体248の有効/無効を切替えるべく、起立又は傾倒させることができる。これにより、作業者の負担を軽減することが可能となる。
【0092】
また、かかる切替操作が誤っていないかどうかは、センサ239、251により検知することが可能である。よって、積載されるコンテナCの形状に対応するロック本体233、248の何れか一方を起立させて有効とすることができる。その結果、積載コンテナCが確実且つ強固に車台3に固定される。
【0093】
尚、コンテナ荷役車両1やコンテナCの形状、その他各部の具体的な構成は、本発明の意図する範囲内に於いて任意に設計変更自在である。
【産業上の利用可能性】
【0094】
以上説明したように、本発明は、コンテナを積載可能なコンテナ荷役車両に於いて有用である。
【図面の簡単な説明】
【0095】
【図1】実施形態に係るコンテナ荷役車両を示す側面図である。
【図2】同コンテナ荷役車両の要部を示す平面図である。
【図3】同側面図である。
【図4】コンテナ荷役車両の油圧回路である、
【図5】油圧配管を収納するための収納ボックスの正面図である。
【図6】(a)及び(b)は収納ボックスの平面図である。
【図7】(a)乃至(d)は荷役アームの回動位置の検知状態を示す側面図である。
【図8】荷役アームの基端部を示す側面図である。
【図9】荷役アーム及びフックアームの回動位置の検知状態を示す側面図である。
【図10】実施形態に係る誤積載防止装置を示し、(a)は側面図、(b)は平面図である。
【図11】誤積載防止装置によるコンテナの検知状態を示す側面図である。
【図12】(a)及び(b)はロック装置の側面図である。
【図13】(a)及び(b)はロック装置の正面図である。
【図14】(a)及び(b)はコンテナの積み込み動作を示す側面図である。
【図15】(a)及び(b)はコンテナの積み込み動作を示す側面図である。
【図16】(a)及び(b)はコンテナの積み込み動作を示す側面図である。
【図17】コンテナの積載状態を示す側面図である。
【図18】誤積載防止装置の他の実施形態を示し、(a)は側面図、(b)は平面図である。
【図19】(a)及び(b)はロック装置の他の実施形態を示す側面図である。
【図20】(a)及び(b)はロック装置の他の実施形態を示す正面図である。
【図21】ロック装置の他の実施形態を示す側面図である。
【図22】ロック装置の他の実施形態を示す平面図である。
【図23】(a)及び(b)は積み込み開始時に於けるフックと各コンテナの係合部との配置を示す正面図である。
【符号の説明】
【0096】
1 車両
3 車台
5 誤積載防止装置
14 アーム
15 フック
16 フックアーム
30 第1油圧シリンダ
31 第2油圧シリンダ
32 第3油圧シリンダ
33 油圧装置
50 第1油圧ポンプ
51 第2油圧ポンプ
52 第1油圧回路部
53 第2油圧回路部
C コンテナ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテナを積載可能な車台を有する車両と、
前記車台に、前後方向に回動自在に設けられる荷役アームと、
該荷役アームに、前後方向に回動自在に設けられるフックアームと、
該フックアームの先端に設けられるフックと、
コンテナの脱着時に、前記荷役アームを回動させると同時にフックアームを回動させ得る制御部と、を備えてなることを特徴とするコンテナ荷役車両。
【請求項2】
前記制御部により動作制御される油圧装置を備え、
該油圧装置は、荷役アームを回動させる第1油圧回路部と、フックアームを回動させるための第2油圧回路部とを具備し、
第1油圧回路部が、該第1油圧回路部に作動油を供給するための第1油圧ポンプと、前記荷役アームを回動するための第1油圧シリンダとを有し、
第2油圧回路部が、該第2油圧回路部に作動油を供給するための第2油圧ポンプと、前記フックアームを回動するための第2油圧シリンダとを有してなる請求項1記載のコンテナ荷役車両。
【請求項3】
前記第2油圧ポンプの吐出容量が第1油圧ポンプの吐出容量よりも小容量となるべく設定してなる請求項2記載のコンテナ荷役車両。
【請求項4】
前記第2油圧回路部に供給された作動油を第1油圧回路部に供給し得るように構成されてなる請求項2又は3記載のコンテナ荷役車両。
【請求項5】
前記第1油圧シリンダに供給される作動油の供給量を、前記コンテナの形状に応じて調整可能に構成してなる請求項2乃至4の何れか一つに記載のコンテナ荷役車両。
【請求項6】
前記第1油圧回路部に、荷役アームを前後方向にスライド移動させるための第3油圧シリンダを備えさせてなる請求項2乃至5の何れか一つに記載のコンテナ荷役車両。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate


【公開番号】特開2010−58751(P2010−58751A)
【公開日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−229075(P2008−229075)
【出願日】平成20年9月5日(2008.9.5)
【出願人】(000002358)新明和工業株式会社 (919)