説明

コンテンツプレゼント管理装置、コンテンツプレゼント管理システム、プログラム記録媒体

【課題】購入クライアント及び受領クライアントにとって便利なコンテンツプレゼント管理を行う。
【解決手段】コンテンツプレゼント管理装置700は、コンテンツを購入することにより課金される購入クライアント410から送信された、コンテンツを課金なしで受領する受領クライアント420を示す情報を含むプレゼント情報を登録し、その登録を示すプレゼント通知を受領クライアント420に通知する登録処理部710と、受領クライアント420にプレゼント情報を配信する配信処理部720とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツプレゼント管理装置、コンテンツプレゼント管理システム、プログラム記録媒体に関し、特に、購入クライアント及び受領クライアントにとって便利なコンテンツプレゼント管理を行うことができるコンテンツプレゼント管理装置、コンテンツプレゼント管理システム、プログラム記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
クライアントに対して、通信手段を介して、コンテンツ配信サーバから音楽等のコンテンツを配信するサービスが提供されている。クライアントは、例えば携帯電話等の端末やパーソナルコンピュータ等である。
【0003】
コンテンツは、コンテンツの所有者等から予めコンテンツ配信サーバに提供される。コンテンツ配信サーバは、コンテンツの所有者等から提供されたコンテンツを管理する。クライアントからコンテンツ配信サーバへのアクセスがあった場合、コンテンツ配信サーバが、コンテンツを当該クライアントに配信する。少なくとも配信時には、コンテンツは暗号化されている。従って、コンテンツ配信サーバは、暗号化されたコンテンツ及びその暗号キーを管理及び配信する。コンテンツは、通常、有料で配信される。従って、コンテンツ配信サーバは、何らかの手段でクライアントに課金する。また、他のコンテンツ配信サーバとの差別化のために、コンテンツ配信サーバは、コンテンツの配信に付随した種々のサービスをクライアントに提供する必要がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
コンテンツ配信サーバにより暗号化されたコンテンツ及びその暗号キーを配信する場合、コンテンツの配信及びコピーを自由に行えるようにし、一方、暗号キーの配信に課金するようにすることができる。即ち、コンテンツを高度に暗号化して、通常のユーザは復号できないようにする。その上で、当該暗号キーを暗号化した情報の配信に対して課金する。
【0005】
この考えは、コンテンツの配信を受けるクライアントと当該暗号キーの配信を受けるクライアントとが異なることを許容する。この考えを更に進めると、当該暗号キー(及びコンテンツ)の配信を受けるクライアントと実際に課金されるクライアントとが異なることを許容することができる。即ち、コンテンツは、管理することなく、全く自由に流通させる。その上で、実際に課金されるクライアント(購入クライアント)が料金を負担して、当該暗号キーを、当該暗号キーの配信を受けるクライアント(受領クライアント)に贈る。従って、受領クライアント(のユーザ)は、全く(暗号キー及びコンテンツの購入の)料金負担なしで、コンテンツを利用することができる。換言すれば、購入クライアントがコンテンツ及び暗号キーを受領クライアントに対してプレゼントしたことになる。
【0006】
このようにコンテンツ配信サーバによりコンテンツ及びその暗号キーをプレゼントする場合、本発明者の検討によれば、購入クライアントからのプレゼントを、受領クライアントにどのようにして通知するかが問題となる。また、実際に購入クライアントに課金するタイミングはいつの時点が最も有効であるかが問題となる。また、受領クライアントから暗号キーの配信を要求された場合に、実際に配信してよいかどうかをチェックする必要がある。また、受領クライアント(のユーザ)に対して、プレゼントを断る機能を提供する必要がある。更に、受領クライアントがプレゼントを断った場合、これを購入クライアントに通知して後処理をする必要がある。
【0007】
本発明は、購入クライアント及び受領クライアントにとって便利なコンテンツプレゼント管理を行うことができるコンテンツプレゼント管理装置を提供することを目的とする。
【0008】
また、本発明は、購入クライアント及び受領クライアントにとって便利なコンテンツプレゼント管理を行うことができるコンテンツプレゼント管理システムを提供することを目的とする。
【0009】
また、本発明は、購入クライアント及び受領クライアントにとって便利なコンテンツプレゼント管理を行うことができるコンテンツプレゼント管理装置を実現するプログラムを格納するプログラム記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明のコンテンツプレゼント管理装置は、コンテンツを購入することにより課金される購入クライアントから送信された、コンテンツを課金なしで受領する受領クライアントを示す情報を含むプレゼント情報を登録し、当該登録を示すプレゼント通知を受領クライアントに通知する登録処理部と、受領クライアントに、プレゼント情報を配信する配信処理部とを備える。
【0011】
本発明のコンテンツプレゼント管理装置によれば、コンテンツ(及びその暗号キー)を購入クライアントから受領クライアントにプレゼントする場合、購入クライアントからのプレゼントがあることを、受領クライアントに、正確に通知することができる。また、受領クライアントに対して、当該コンテンツを直ちに配信するのではなく、これに先立ってプレゼント通知を送信することにより、受領クライアントに、プレゼントの受領を断る機能を提供することができる。更に、このようにコンテンツプレゼント管理装置においてプレゼント情報を管理することにより、購入クライアント及び受領クライアントの意図に沿ったプレゼント管理を行うことができる。
【0012】
本発明のコンテンツプレゼント管理システムは、コンテンツを購入して受領クライアントに贈り、当該購入により課金される購入クライアントと、コンテンツを課金なしで受領する受領クライアントと、コンテンツの受領先として受領クライアントを示す情報を含むプレゼント情報を管理するコンテンツプレゼント管理装置と、コンテンツを受領クライアントに配信する配信サーバと、購入クライアントに課金する課金サーバとを備える。そして、購入クライアントが受領クライアントを示す情報を含むプレゼント情報をコンテンツプレゼント管理装置に登録する。コンテンツプレゼント管理装置が当該登録を示すプレゼント通知を受領クライアントに通知する。受領クライアントがプレゼント情報において示されたコンテンツの受領決定をコンテンツプレゼント管理装置に通知する。コンテンツプレゼント管理装置が、受領決定の通知に応じて、配信サーバのアドレスを含む情報を受領クライアントに通知する。配信サーバがプレゼント情報において示されたコンテンツを、課金サーバによる課金なしで、受領クライアントに配信する。
【0013】
本発明のコンテンツプレゼント管理システムによれば、前述のように、購入クライアントからのプレゼントがあることを受領クライアントに正確に通知することができ、また、受領クライアントにプレゼントの受領を断る機能を提供することができる。更に、実際に受領決定した受領クライアントにのみ配信サーバのアドレスを通知するので、実際に配信してよい受領クライアントにのみ、コンテンツを配信することができる。また、購入クライアント及び受領クライアントの意図に沿ったプレゼント管理を行うことができる。
【0014】
また、本発明は、上述のようなコンテンツプレゼント管理装置を実現するプログラムをコンピュータ読取可能に記録するプログラム記録媒体を提供する。これにより、課金対象である情報を受信していないクライアントに課金されないようにしたコンテンツプレゼント管理装置を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
図1は、コンテンツ配信システム構成図であり、本発明の配信サーバを備えるコンテンツ配信システムの構成を示す。
【0016】
コンテンツ配信システムは、コンテンツプロバイダ100、コンテンツ配信サーバ200、ネットワーク300、クライアント400、課金サーバ500を備える。コンテンツ配信サーバ200は、そのバックエンドであるコンテンツ管理サーバ210、そのフロントエンドであるライセンスサーバ220からなる。コンテンツ管理サーバ210とライセンスサーバ220との間は、例えばLANにより接続される。コンテンツ配信サーバ200は、このような2個のサーバに分離する必要は必ずしもなく、1個のサーバとして構成してもよい。
【0017】
コンテンツプロバイダ100は、コンテンツの本来の所有者であり、種々のコンテンツをコンテンツ配信サーバ200に提供する。コンテンツは、例えば音楽データであるが、静止画像、動画像等のデータであってもよい。この例では、コンテンツプロバイダ100は、コンテンツを周知の暗号化処理(例えば、トリプルDESによる処理)により暗号化した上で提供する。更に、この例では、コンテンツプロバイダ100は、コンテンツの暗号キーをも例えば前記と同一の暗号化処理により暗号化した上で提供する。コンテンツと暗号キーとは、別個に暗号化される。暗号キーは、例えばコンテンツ毎に定まる。コンテンツが音楽の場合、1曲毎に異なる暗号キーが用いられる。暗号化されたコンテンツ及び当該暗号キーは、CD−ROM、MO、CDR、CDR/W等に格納した状態で提供されるか、又は、ネットワーク800を介してコンテンツプロバイダ100からコンテンツ配信サーバ200に送信することにより提供される。
【0018】
コンテンツ配信サーバ200のコンテンツ管理サーバ210は、コンテンツプロバイダ100とライセンスサーバ220との間を接続し、コンテンツプロバイダ100から提供されたコンテンツ及び当該暗号キーを各々格納領域230に格納し管理する。なお、実際は、この格納に先立って、コンテンツ管理サーバ210は、コンテンツプロバイダ100から提供されたコンテンツ及び当該暗号キーを所定のフォーマットに変換する。これにより、コンテンツ及び当該暗号キーを、ライセンスサーバ220によるクライアント400への配信に用いることができる。
【0019】
また、この例では、コンテンツ管理サーバ210は、コンテンツプロバイダ100から提供されたコンテンツについての管理情報を格納領域230に格納し管理する。管理情報は、例えばコンテンツの販売価格、コンテンツの販売期間等からなる。管理情報は、コンテンツプロバイダ100とコンテンツ配信サーバ200との間の契約に基づいて、両者のいずれかにより作成される。コンテンツプロバイダ100が作成した場合、管理情報は、前述のように、CD−ROM等に格納した状態で提供されるか、又は、ネットワーク800を介してコンテンツプロバイダ100からコンテンツ配信サーバ200に送信することにより提供される。
【0020】
コンテンツ配信サーバ200のライセンスサーバ220は、クライアント400とコンテンツ管理サーバ210との間を接続し、コンテンツ管理サーバ210の格納するコンテンツ及び当該暗号キーをクライアント400に配信する。この例では、コンテンツの配信を受けるクライアント400と、当該暗号キーの配信を受けるクライアント400とは、異なっていてもよい。ライセンスサーバ220は、クライアント400からアクセスされると、当該アクセスにおいて指定されたコンテンツ及び暗号キーの一方又は双方とその管理情報とをコンテンツ管理サーバ210から獲得して格納領域240に一旦格納し、当該管理情報を解析し、この解析結果に基づいてコンテンツ及び暗号キーをクライアント400に配信する。この時、暗号キーは、一旦復号された後、再度異なる周知の暗号化処理(例えば、ECDH鍵交換処理)により暗号化した上で、クライアント400に配信される。
【0021】
また、この例では、ライセンスサーバ220は、コンテンツの配信に関する課金情報の通知処理を行う。課金情報は、ライセンスサーバ220から課金サーバ500に通知される。課金サーバ500は、ネットワーク300がこれを用いた通信に課金するために備える課金装置であり、ネットワーク300を介してライセンスサーバ220に接続される。即ち、コンテンツ(実際には、暗号キー)に対する課金を、ネットワーク300の備える課金サーバ500を用いて課金する。この例では、コンテンツの配信には課金せず、その暗号キーの配信に課金する。即ち、コンテンツが高度に暗号化されるので、復号化のためには極めて高価な装置を要し、通常のユーザは暗号キーなしでは事実上復号できない。従って、コンテンツ自体には課金しないのでその配信時には課金情報は送信されず、暗号キーには課金するのでその配信時に課金情報が送信される。なお、コンテンツ又は暗号キーのダウンロードのための通信に対する課金は、周知の課金処理により、ダウンロード先のクライアント400に課金される。また、このように、暗号キーは、コンテンツの事実上の使用を可能とし、課金の対象とされるので、この例では、当該暗号キーをライセンスとも呼ぶ。
【0022】
クライアント400は、例えば携帯電話等の双方向通信の機能を備える端末であり、当該クライアント400と予め契約した通信キャリアの提供するネットワーク300を介して、コンテンツ配信サーバ200(のライセンスサーバ220)との間の通信を行う。即ち、クライアント400は、コンテンツを指定してコンテンツ配信サーバ200にアクセスして、暗号化されたコンテンツの配信を受け、また、必要に応じて暗号化された暗号キー(これをライセンスという)の配信を受ける。
【0023】
また、コンテンツ配信システムは、メニューサーバ700、アクセスサーバ900を備える。
【0024】
メニューサーバ700は、コンテンツ配信サーバ200の配信するコンテンツのメニュー(コンテンツメニュー)を格納する。このために、コンテンツ配信サーバ200は、コンテンツの管理情報を、ネットワーク300を介して、メニューサーバ700に送信する。メニューサーバ700は、クライアント400からアクセスされると、コンテンツメニューをクライアント400に送信する。クライアント400は、当該メニューの中から1個のコンテンツを選択する。これにより、クライアント400は、当該コンテンツを配信するコンテンツ配信サーバ200に当該コンテンツを指定して、アクセスすることができる。
【0025】
アクセスサーバ900は、コンテンツ配信サーバ200からコンテンツの配信のために、クライアント400が実際にアクセスするサーバである。クライアント400は、前述のメニューの中から1個のコンテンツを選択すると、メニューサーバ700からアクセスサーバ900の電話番号を再発呼先として指定され、これに従ってアクセスサーバ900にアクセスする。即ち、クライアント400からはアクセスサーバ900が見えるのみであるが、クライアント400がこれを意識することはない。アクセスサーバ900は、クライアント400からアクセスされると、指定されたコンテンツ配信サーバ200にクライアント400から受信した情報を送信する。また、アクセスサーバ900は、コンテンツ配信サーバ200からアクセスされると、指定されたクライアント400にコンテンツ配信サーバ200から受信した情報を送信する。
【0026】
なお、コンテンツプロバイダ100、コンテンツ配信サーバ200、クライアント400、課金サーバ500、メニューサーバ700、アクセスサーバ900の各々は、当該処理を実行する処理プログラムにより実現される。即ち、各々の装置の備える主メモリ(図示せず)上に存在する処理プログラムを、各々の装置の備えるCPU(中央演算処理装置、図示せず)上で実行することにより、実現される。
【0027】
図2は、コンテンツプレゼント管理システム構成図であり、本発明のコンテンツ配信システムにおけるコンテンツプレゼント管理処理に着目した場合における主要な構成を抜き出して示す。
【0028】
コンテンツプレゼント管理システムは、購入クライアント410、受領クライアント420、コンテンツプレゼント管理装置であるメニューサーバ700、コンテンツ配信サーバ200、課金サーバ500を含む。
【0029】
購入クライアント410は、プレゼント情報を、メニューサーバ700に登録する。プレゼント情報は、コンテンツの受領先として受領クライアント420を示す情報(例えば、アドレス、電話番号等)を含む。メニューサーバ700は、プレゼント情報を管理する。プレゼント情報がメニューサーバ700へ登録された場合、その依頼により、課金サーバ500が購入クライアント410へ課金(前課金)する。即ち、購入クライアント410は、コンテンツを購入して受領クライアント420に贈り、当該購入により課金される。なお、この例においては、課金対象の情報は、コンテンツではなく、その暗号キーである。従って、コンテンツの購入とは、実際には、コンテンツの暗号キーをダウンロードすることにたいして課金されることである。
【0030】
メニューサーバ700は、当該登録を示すプレゼント通知を受領クライアント420に通知する。受領クライアント420は、コンテンツを課金なしで受領するため、プレゼント情報において示されたコンテンツの受領決定をメニューサーバ700に通知する。
【0031】
メニューサーバ700が、受領決定の通知に応じて、コンテンツ配信サーバ200のアドレスを含む情報を受領クライアント420に通知する。コンテンツ配信サーバ200が、プレゼント情報において示されたコンテンツを、課金サーバ500による課金なしで、受領クライアント420に配信する。このように、コンテンツが受領クライアント420に配信された場合、課金サーバ500が購入クライアント410へ課金(後課金)する。また、メニューサーバ700が、コンテンツ配信サーバ200から受領クライアント420への配信を購入クライアント410へ通知する。
【0032】
ここで、この例において、受領クライアント420は、配信されたプレゼント情報に基づいて、以下のように応答することができる。
【0033】
この例においては、受領クライアント420は、当該プレゼントであるコンテンツ(の暗号キー)を受領することができる。受領とは、課金対象の情報である暗号キー(及びコンテンツ)を、受領クライアント420にダウンロードすることである。なお、コンテンツは、課金対象の情報でないので、当該ダウンロードにより入手しても、既に(例えば購入クライアント410により)ダウンロードされたコンテンツをコピーして入手してもよい。
【0034】
また、この例においては、受領クライアント420は、当該プレゼントであるコンテンツ(の暗号キー)の受領を拒否することができる。拒否とは、課金対象の情報である暗号キー(及びコンテンツ)を、受領クライアント420にダウンロードすることを拒否することである。例えば、購入クライアント410があまり親交のない人である、プレゼントされたコンテンツが気に入らない等の場合である。
【0035】
また、この例においては、受領クライアント420は、当該プレゼントであるコンテンツ(の暗号キー)を擬似的に受領することができる。擬似的に受領とは、課金対象の情報である暗号キー(及びコンテンツ)のダウンロードは拒否するが、これを購入クライアント410には知らせないことである。即ち、購入クライアント410には、受領クライアント420が受領したかのように報告される。例えば、当該プレゼントはありがたいが、既に同一のコンテンツ(の暗号キー)を所有している、プレゼントされたコンテンツは気に入らないので不要である等の場合である。
【0036】
更に、この例においては、受領クライアント420は、当該プレゼントであるコンテンツ(の暗号キー)を回送することができる。回送とは、擬似的に受領した上で、実際には受領クライアント420が受領せずに、他のクライアント400にプレゼントする(受領させる)ことである。即ち、購入クライアント410には、受領クライアント420が受領したかのように報告される。例えば、既に同一のコンテンツ(の暗号キー)を所有しているが、プレゼントを無駄にしたくない等の場合である。
【0037】
以上から、プレゼント通知を受信した受領クライアント420が、受領決定に代えて、プレゼント情報において示されたコンテンツの受領の拒否をメニューサーバ700に通知する。この場合、メニューサーバ700が、プレゼント情報におけるコンテンツの受領先を受領クライアント420から購入クライアント410に変更し、購入クライアント410にプレゼントの受領の拒否を購入クライアント410に通知する。
【0038】
また、プレゼント通知を受信した受領クライアント420が、受領決定に代えて、プレゼント情報において示されたコンテンツの受領を拒否する通知を、当該受領の通知を許諾しダウンロードを拒否する旨と共に、メニューサーバ700に通知する。この場合、メニューサーバ700が、プレゼント情報におけるコンテンツの受領先を受領クライアント420のままとし、受領の拒否にもかかわらず、プレゼントの受領を購入クライアント410に通知する。
【0039】
更に、プレゼント通知を受信した受領クライアント420が、受領決定に代えて、プレゼント情報において示されたコンテンツの受領を拒否する通知を、プレゼント情報におけるコンテンツの受領先(ダウンロード先、以下同じ)を購入クライアント410以外の他のクライアント400に変更する旨と共に、メニューサーバ700に通知する。この場合、メニューサーバ700が、プレゼント情報におけるコンテンツの受領先を受領クライアント420から前記他のクライアント400に変更し、受領の拒否にもかかわらず、プレゼントの受領を購入クライアント410に通知する。
【0040】
メニューサーバ700は、登録処理部710、配信処理部720、完了通知部730、プレゼント情報データベース(DB)740を備える。
【0041】
登録処理部710は、コンテンツを購入することにより課金される購入クライアント410から送信された、コンテンツを課金なしで受領する受領クライアント420を示す情報を含むプレゼント情報を、プレゼント情報DB740に登録する。また、登録処理部710は、プレゼント情報がプレゼント情報DB740に登録されると、当該登録を示すプレゼント通知を受領クライアント420に通知する。
【0042】
プレゼント情報DB740は、図3(A)に示すように、プレゼント情報を格納する。プレゼント情報は、コンテンツに付加されたコンテンツ識別情報CID、購入クライアント410の識別情報UID、購入クライアント410(購入者)の電話番号、ダウンロード先である受領クライアント420のアドレス(IPアドレス又は電話番号)、メッセージ、添付画像IDからなる。これらは、購入クライアント410によりプレゼント情報として入力される。更に、当該入力されたプレゼント情報に、当該登録の時点の時刻(登録時)が登録処理部710により付加される。また、受領クライアント420により入力された受領決定又は(受領)拒否決定が、当該時点で付加される。
【0043】
配信処理部720は、受領クライアント420に、プレゼント情報を配信する。この配信は、配信処理部720が、受領クライアント420から所定の識別情報を受信した場合に実行される。プレゼント情報は、実際は、複数(1又は複数の)のプレゼント情報からなる一覧(図3(C)参照)を送信することにより配信される。このために、配信処理部720は、受領クライアント420について、1又は複数の購入クライアント410により登録された複数のプレゼント情報からなる一覧を作成する。この一覧がプレゼント情報として受領クライアント420に通知される。
【0044】
プレゼント情報の一覧は、図3(C)に示すように、当該受領クライアント420についての複数のプレゼント情報を表示する。各々のプレゼント情報は、例えば、購入者電話番号及び曲名(コンテンツ名)からなる。これにより、これを見た受領クライアント420(のユーザ)は、当該プレゼントの贈り主(購入クライアント410)及びそのコンテンツを知ることができる。なお、コンテンツ名は、CIDがコンテンツを一意に定めるので、プレゼント情報のCIDから求まる。
【0045】
この例において、配信処理部720は、プレゼント情報の期限管理を行う。即ち、配信処理部720は、この一覧において、その有効期限の経過したプレゼント情報を除外する。プレゼント情報についての有効期限は、例えば登録処理部710により、図3(B)に示すように、コンテンツ(CID)毎に一意に定められる。配信処理部720は、図4(A)に示すように、複数のプレゼント情報のダウンロード先を参照して、当該受領クライアント420についてのプレゼント情報を抽出する。そして、抽出したプレゼント情報について、その登録時(時刻)を参照して、当該コンテンツについて定められた有効期限に基づいて、有効期限内か否かをチェックする。このチェック結果に基づいて、配信処理部720は、有効期限の経過したプレゼント情報を除外する。
【0046】
なお、配信処理部720は、有効期限の経過したプレゼント情報におけるコンテンツの受領先を受領クライアント420から購入クライアント410に変更する。これにより、有効期限の経過したプレゼントを、自己がダウンロードすることができる。
【0047】
実際には、登録処理部710がプレゼント情報と共にメッセージを登録するので、配信処理部720は、メッセージをプレゼント情報と共に受領クライアント420に配信する。更に、登録処理部710がプレゼント情報と共に添付画像を登録するので、配信処理部720は、添付画像をプレゼント情報と共に受領クライアント420に配信する。
【0048】
完了通知部730は、当該メニューサーバ700が、更に、受領クライアント420によりプレゼント情報において示されたコンテンツが受領された場合、プレゼントの受領を購入クライアント410に通知する。
【0049】
メニューサーバ700によるプレゼント情報に基づく課金処理は、以下のように行われる。
【0050】
この例においては、コンテンツの配信に先立って、購入クライアント410に課金することができる。これを前課金という。即ち、登録処理部710が、プレゼント情報の登録に際して購入クライアント410への課金を課金サーバ500に依頼する。前課金の場合、コンテンツの配信時における確実な課金を保証することができる。
【0051】
また、この例においては、コンテンツの配信の後に、購入クライアント410に課金することができる。これを後課金という。即ち、完了通知部730が、受領クライアント420により、プレゼント情報において示されたコンテンツが受領された場合、購入クライアント410への課金を課金サーバ500に依頼する。後課金の場合、購入クライアント410は、当該プレゼントの受領を確認した上で課金されると言う利点がある。
【0052】
更に、この例においては、上述の前課金及び後課金を併用することができる。即ち、登録処理部710がプレゼント情報の登録に際して購入クライアント410への課金を課金サーバ500に依頼し、かつ、完了通知部730がコンテンツが受領された場合に課金を課金サーバ500に依頼することができる。この場合、前課金はプレゼント情報の登録料の意味を持ち、後課金はコンテンツ(の暗号キー)の配信料の意味を持つ。前課金及び後課金の併用の場合、コンテンツ配信サーバ200は前課金により配信料の一部を必ず課金でき、一方、購入クライアント410は後課金により当該プレゼントの受領を確認した上で課金されると言う利点がある。
【0053】
メニューサーバ700によるプレゼント情報に基づくコンテンツプレゼント管理処理は、以下のように行われる。
【0054】
この例においては、配信処理部720が、プレゼント情報を配信した受領クライアント420から、プレゼント情報において示されたコンテンツの受領を拒否する通知を受信することができる。この場合(拒否の場合)、配信処理部720は、プレゼント情報におけるコンテンツの受領先を受領クライアント420から購入クライアント410に変更する。これにより、購入クライアント410へ、プレゼントであるコンテンツが戻ることになる。また、完了通知部730が、購入クライアント410にプレゼントの受領の拒否を購入クライアント410に通知する。
【0055】
なお、この場合において、登録処理部710がプレゼント情報の登録に際して購入クライアント410への課金(前課金)を課金サーバ500に依頼している場合がある。この場合、前記受領を拒否する通知を受信した配信処理部720が、登録処理部710の依頼した購入クライアント410への課金の取り消しを課金サーバ500へ依頼する。また、完了通知部730が、購入クライアント410にプレゼントの受領の拒否を購入クライアント410に通知する。
【0056】
また、この例においては、配信処理部720が、プレゼント情報を配信した受領クライアント420から、プレゼント情報において示されたコンテンツの受領を拒否する通知を、当該受領の通知を許諾しダウンロードを拒否する旨と共に受信することができる。この場合(疑似受領の場合)、配信処理部720は、プレゼント情報におけるコンテンツの受領先を受領クライアント420のままとする。また、完了通知部730が、受領の拒否にもかかわらず、プレゼントの受領を購入クライアント410に通知する。これにより、見かけ上、購入クライアント410には、受領クライアント420が当該プレゼントを受け取ったように見えることになる。
【0057】
更に、この例においては、配信処理部720が、プレゼント情報を配信した受領クライアント420から、プレゼント情報において示されたコンテンツの受領を拒否する通知を、プレゼント情報におけるコンテンツの受領先を購入クライアント410以外の他のクライアント400に変更する旨と共に受信することができる。この場合(回送の場合)、配信処理部720が、プレゼント情報におけるコンテンツの受領先を受領クライアント420から前記他のクライアント400に変更する。また、完了通知部730が、受領の拒否にもかかわらず、プレゼントの受領を購入クライアント410に通知する。これにより、前述と同様に、購入クライアント410には、受領クライアント420が当該プレゼントを受け取ったように見える。一方、プレゼントを見かけ上受領した受領クライアント420は、当該プレゼントを更に他のクライアント400に贈る(回送する)ことができる。従って、プレゼントが無駄になることがない。
【0058】
図5は、コンテンツ配信サーバ200におけるプレゼント配信課金処理フローを示す。
【0059】
購入クライアント410が、新規にプレゼントを決定し(ステップS1)、これを登録する(ステップS2)。この登録に基づいて、購入クライアント410に対して当該プレゼントの登録について課金された後(ステップS3)、受領クライアント420にプレゼントが通知される(ステップS4)。この後、プレゼントの有効期限が切れているか否かを調べ(ステップS5)、期限切れである場合、有効期限切れを通知する(ステップS6)。
【0060】
期限内である場合、更に、受領クライアント420が当該プレゼントを受け取るか否かを調べる(ステップS7)。受け取る場合、受領クライアント420が当該プレゼント(ライセンス、即ち、暗号キー)を受け取ると(ステップS8)、当該コンテンツ(及びその暗号キー)の配信について課金され(ステップS9)、当該受け取りが購入クライアント410に対して通知される(ステップS10)。
【0061】
一方、ステップS7において受け取らない場合、更に、受領クライアント420が当該プレゼントを擬似的に受け取るか否かを調べる(ステップS11)。擬似的に受け取る場合、ステップS9を実行する。擬似的に受け取らない場合、更に、受領クライアント420が当該プレゼントの受領を拒否するか否かを調べる(ステップS12)。拒否する場合、購入クライアント410に対して拒否を通知する(ステップS13)。拒否しない場合、ステップS5以下を実行する。
【0062】
一方、ステップS13において拒否を通知されたか、又は、ステップS6において有効期限切れを通知された購入クライアント410が、当該プレゼントを再度他の(受領)クライアント400に対するプレゼントに決定し(ステップS14)、ステップS2以下を実行する。
【0063】
図6乃至図8は、本発明のコンテンツ配信システムにおけるプレゼント配信及び課金処理のシーケンスを示す。特に、図6(A)は購入クライアント410によるプレゼント処理、図6(B)は受領クライアント420による受領決定処理、図7(A)及び(B)は受領する場合の受領クライアント420によるコンテンツ及びライセンス(暗号キー)のダウンロード処理、図8(A)は受領クライアント420による受領拒否決定処理、図8(B)は購入クライアント410による受領拒否の後処理を示す。
【0064】
図6(A)において、音楽コンテンツの配信のメニューの閲覧のために、購入クライアント410がメニューサーバ700にアクセスすると、これに基づいてメニューサーバ700が、当該メニューを購入クライアント410に表示する。これを見た購入クライアント410が楽曲(コンテンツ)を選択すると、これに基づいてメニューサーバ700が、当該楽曲についての曲情報を購入クライアント410に送信し、確認のために表示する。曲情報は、例えば当該コンテンツの識別情報CID、データサイズ、価格等を含む。
【0065】
曲情報を確認した購入クライアント410(のユーザ)が、確認ボタンをクリックすることにより当該楽曲を他のクライアント400(新たな受領クライアント420)にプレゼントすることを決定して、プレゼント決定の通知をメニューサーバ700に送信する。当該通知には、そのダウンロード先のアドレス(電話番号又はIPアドレス)及び「誕生日おめでとう」等のメッセージが含まれ、また、当該コンテンツの識別情報CIDも付加される。なお、メッセージの付加は任意である。プレゼント決定の通知を受信したメニューサーバ700は、プレゼント時において当該コンテンツに添付可能な画像のメニューを購入クライアント410に送信して表示する。これを見た購入クライアント410が添付画像を選択する。添付画像の選択も任意である。
【0066】
この後、メニューサーバ700が、再度確認のために、購入クライアント410に課金される料金を送信して表示する。これを見た購入クライアント410がOKボタンをクリックすると、最終的な確認の通知がメニューサーバ700に送信される。そこで、この確認の通知を受信したメニューサーバ700は、プレゼント情報をプレゼント情報DB740に登録する。この後、メニューサーバ700は、次のメニューを購入クライアント410に送信して表示する。
【0067】
この処理に続いて、図6(B)において、メニューサーバ700が、購入クライアント410によりプレゼント情報が登録されたことを、ダウンロード先のアドレスに基づいて、受領クライアント420に電子メールにより通知する。これを見た受領クライアント420がメニューサーバ700にアクセスする。これにより、図4(B)に示すように、受領クライアント420についてのアクセス条件が得られる。このアクセスに基づいてメニューサーバ700が、当該音楽配信メニューを受領クライアント420に表示する。これを見た受領クライアント420がメニュー項目から「プレゼント」を選択すると、これに基づいてメニューサーバ700が、プレゼントとして登録されている当該楽曲についての曲情報(詳細情報)を受領クライアント420に送信し表示する。
【0068】
曲情報及びダウンロードされるデータ容量を確認した受領クライアント420が、当該プレゼントの受領決定の通知をメニューサーバ700に送信する。データ容量を確認するのは、ダウンロードして記録することができるか否かの確認のためである。受領決定の通知を受信したメニューサーバ700は、これに基づいてプレゼント情報DB740を更新する。即ち、受領決定を書き込む。
【0069】
この後、メニューサーバ700が受領クライアント420に対して再発呼を指示すると、これに応じて受領クライアント420はメニューサーバ700との通信を切断する。再発呼の指示には、接続種別、接続先電話番号、CID、アクセス条件、戻り先アドレス等の情報が含まれる。接続先電話番号は受領クライアント420がアクセスすべきアクセスサーバ900(又はコンテンツ配信サーバ200)の電話番号であり、接続種別は当該アクセスサーバ900の種別を示す。アクセス条件は、課金処理を依頼すべき課金サーバ500のアドレス(IPアドレス)及びポート番号等である。アクセス条件は、図4(C)に示すように、図4(B)のアドレスと、課金サーバ500のアドレス(IPアドレス)及びそのポート番号とを含む。
【0070】
この処理に続いて、図7(A)において、受領クライアント420が、メニューサーバ700から指定された電話番号に再発呼してアクセスサーバ900にアクセスし、これを介して、コンテンツID(CID)によりコンテンツを指定してコンテンツ配信サーバ200にアクセスして、コンテンツ獲得要求(GET CONTENT )を送信する。この例の場合、コンテンツは課金の対象ではない。そこで、コンテンツ獲得要求に応じて、コンテンツ配信サーバ200は、(アクセスサーバ900を介して、以下同じ)受領クライアント420へのコンテンツのダウンロードを実行する。即ち、コンテンツ獲得要求への応答(RES GET CONTENT )を行う。
【0071】
コンテンツのダウンロードが終了すると、受領クライアント420は、コンテンツ配信サーバ200にコンテンツ獲得要求の終了(CLOSE )を通知する。これに応じて、コンテンツ配信サーバ200は、受領クライアント420へライセンス獲得要求の終了に対する応答(RES CLOSE )を返信する。これに応じて、受領クライアント420は、アクセスサーバ900との間で確立していた呼を切断して、戻り先アドレス(電話番号)に再発呼してメニューサーバ700にアクセスする。
【0072】
なお、実際は、コンテンツのダウンロードに連続して、ライセンス(暗号キー)のダウンロードの実行が可能とされる。このために、前記応答(RES GET CONTENT) を受信した場合、受領クライアント420は、前記終了(CLOSE) を通知しない。そして、この終了(CLOSE) に代えて、受領クライアント420は、以下のライセンス獲得要求(GET LISENCE )をコンテンツ配信サーバ200に送信する。
【0073】
図7(A)の処理に続いて、図7(B)において、受領クライアント420が、アクセスサーバ900を介して、CIDによりコンテンツを指定してコンテンツ配信サーバ200にアクセスして、ライセンス(即ち、暗号キー)獲得要求(GET LISENCE )を送信する。これに応じて、コンテンツ配信サーバ200は、アクセス条件において指定された課金サーバ500に接続し、これにライセンス発行開始通知を送信する。この開始通知を受信した課金サーバ500は、受領準備を行う。受領準備を完了した課金サーバ500が、これをコンテンツ配信サーバ200に通知するようにしてもよい。この後、コンテンツ配信サーバ200は、受領クライアント420へのライセンスのダウンロードを実行する。即ち、ライセンス獲得要求への応答(RES GET LISENCE )を行う。
【0074】
ライセンスのダウンロードが終了すると、受領クライアント420は、コンテンツ配信サーバ200にライセンス獲得要求の終了(CLOSE )を通知する。これに応じて、コンテンツ配信サーバ200は、受領クライアント420へライセンス獲得要求の終了に対する応答(RES CLOSE )を返信する。これに応じて、受領クライアント420は、アクセスサーバ900との間で確立していた呼を切断して、戻り先アドレス(電話番号)に再発呼してメニューサーバ700にアクセスする。
【0075】
一方、図8(A)において、図6(B)の処理と同様の処理を実行することにより、メニューサーバ700が、当該楽曲についての曲情報を受領クライアント420に送信し表示する。
【0076】
しかし、曲情報(又はダウンロードされるデータ容量)を確認した受領クライアント420は、当該プレゼントの受領の拒否決定の通知をメニューサーバ700に送信する。受領の拒否決定の通知を受信したメニューサーバ700は、これに基づいて、プレゼント情報DB740を更新する。即ち、受領拒否決定を書き込むと共に、プレゼント情報のダウンロード先を「受領クライアント420のアドレス」から「購入クライアント410のアドレス」に書き換える。
【0077】
この場合、受領が拒否されたので、コンテンツ又はライセンスが引き続いてダウンロードされることはない。そこで、メニューサーバ700は、再発呼を指示することなく、受領クライアント420にメニューを送信し表示する。
【0078】
この処理に続いて、図8(B)において、メニューサーバ700が、受領クライアント420によりプレゼントの受領が拒否されたことを、購入クライアント410に電子メールにより通知する。これを見た購入クライアント410が、図6(B)の処理と同様の処理を実行することにより、メニューサーバ700が、当該拒否された楽曲についての曲情報を受領クライアント420に送信し表示する。
【0079】
曲情報及びダウンロードされるデータ容量を確認した購入クライアント410は、当該プレゼントの受領の決定の通知をメニューサーバ700に送信する。受領の決定の通知を受信したメニューサーバ700は、これに基づいて、プレゼント情報DB740を更新する。即ち、受領決定を書き込む。
【0080】
この後、メニューサーバ700が購入クライアント410に対して図6(B)と同様に再発呼を指示すると、これに応じて購入クライアント410はメニューサーバ700との通信を切断する。
【0081】
以上、本発明をその実施の態様により説明したが、本発明はその主旨の範囲において種々の変形が可能である。
【0082】
例えば、課金対象である情報は、コンテンツを暗号化した暗号キーを暗号化した情報に限られない。課金対象である情報は、コンテンツを暗号化しないで配信する場合における暗号化されていないコンテンツ、コンテンツを暗号化して配信する場合における暗号化したコンテンツ、コンテンツを暗号化した暗号キーであって暗号化されていない暗号キーであってもよい。
【0083】
また、メニューサーバ700と課金サーバ500、メニューサーバ700とアクセスサーバ900、メニューサーバ700とコンテンツ配信サーバ200を、各々、一体に設けてもよい。また、メニューサーバ700とは独立に、プレゼント情報を管理するコンテンツプレゼント管理装置を設けてもよい。
【0084】
また、アクセスサーバ900と課金サーバ500とは、分離して設ける必要はなく、これらを一体として1個のサーバとして設けてもよい。クライアント400は、携帯電話に限られず、パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Data Assistants)等であってもよい。即ち、移動体端末であっても、固定された端末であってもよい。コンテンツ配信システムは、必ずしも、メニューサーバ700を備えなくともよい。
【産業上の利用可能性】
【0085】
以上説明したように、本発明によれば、コンテンツプレゼント管理装置において、コンテンツの配信に先立って、購入クライアントからのプレゼントがあることを受領クライアントに正確に通知することができ、また、受領クライアントに対してプレゼントの受領を断る機能を提供することができ、この結果、購入クライアント及び受領クライアントの意図に沿ったプレゼント管理を行うことができる。
【0086】
また、本発明によれば、コンテンツプレゼント管理システムにおいて、購入クライアントからのプレゼントがあることを受領クライアントに正確に通知することができ、また、受領クライアントにプレゼントの受領を断る機能を提供することができ、更に、実際に受領決定した受領クライアントにのみ配信サーバのアドレスを通知するので、実際に配信してよい受領クライアントにのみ、コンテンツを配信することができ、この結果、購入クライアント及び受領クライアントの意図に沿ったプレゼント管理を行うことができる。
【0087】
また、本発明によれば、上述のようなコンテンツプレゼント管理装置を実現するプログラムをコンピュータ読取可能に記録するプログラム記録媒体を提供するので、課金対象である情報を受信していないクライアントに課金されないようにしたコンテンツプレゼント管理装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1】コンテンツ配信システム構成図である。
【図2】コンテンツプレゼント管理システム構成図である。
【図3】プレゼント配信課金説明図である。
【図4】プレゼント配信課金説明図である。
【図5】プレゼント配信課金処理フローである。
【図6】プレゼント配信及び課金処理のシーケンスである。
【図7】プレゼント配信及び課金処理のシーケンスである。
【図8】プレゼント配信及び課金処理のシーケンスである。
【符号の説明】
【0089】
200 コンテンツ配信サーバ
400 クライアント
410 購入クライアント
420 受領クライアント
500 課金サーバ
700 メニューサーバ(コンテンツプレゼント管理装置)
900 アクセスサーバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツを購入することにより課金される購入クライアントから送信された、前記コンテンツを課金なしで受領する受領クライアントを示す情報を含むプレゼント情報を登録し、当該登録を示すプレゼント通知を前記受領クライアントに通知する登録処理部と、
前記受領クライアントに、前記プレゼント情報を配信する配信処理部とを備える
ことを特徴とするコンテンツプレゼント管理装置。
【請求項2】
前記登録処理部が、前記プレゼント情報の登録に際して前記購入クライアントへの課金を課金サーバに依頼する
ことを特徴とする請求項1に記載のコンテンツプレゼント管理装置。
【請求項3】
前記配信処理部が、前記受領クライアントから所定の識別情報を受信した場合に、前記プレゼント情報を配信する
ことを特徴とする請求項1に記載のコンテンツプレゼント管理装置。
【請求項4】
前記配信処理部が、前記受領クライアントについて1又は複数の前記購入クライアントにより登録された複数のプレゼント情報からなる一覧を作成して、前記プレゼント情報として前記受領クライアントに通知する
ことを特徴とする請求項1に記載のコンテンツプレゼント管理装置。
【請求項5】
前記登録処理部が、前記プレゼント情報についての有効期限を定め、
前記配信処理部が、前記有効期限の経過したプレゼント情報を前記一覧から除外する
ことを特徴とする請求項4に記載のコンテンツプレゼント管理装置。
【請求項6】
当該コンテンツプレゼント管理装置が、更に、前記受領クライアントにより前記プレゼント情報において示されたコンテンツが受領された場合、前記プレゼントの受領を前記購入クライアントに通知する完了通知部を備える
ことを特徴とする請求項1に記載のコンテンツプレゼント管理装置。
【請求項7】
前記完了通知部が、前記受領クライアントにより、前記プレゼント情報において示されたコンテンツが受領された場合、前記購入クライアントへの課金を課金サーバに依頼する
ことを特徴とする請求項6に記載のコンテンツプレゼント管理装置。
【請求項8】
前記配信処理部が、前記プレゼント情報を配信した前記受領クライアントから、前記プレゼント情報において示されたコンテンツの受領を拒否する通知を受信した場合、前記プレゼント情報における前記コンテンツの受領先を前記受領クライアントから前記購入クライアントに変更し、
前記完了通知部が、前記購入クライアントに前記プレゼントの受領の拒否を前記購入クライアントに通知する
ことを特徴とする請求項6に記載のコンテンツプレゼント管理装置。
【請求項9】
コンテンツを購入して受領クライアントに贈り、当該購入により課金される購入クライアントと、
前記コンテンツを課金なしで受領する受領クライアントと、
前記コンテンツの受領先として前記受領クライアントを示す情報を含むプレゼント情報を管理するコンテンツプレゼント管理装置と、
前記コンテンツを前記受領クライアントに配信する配信サーバと、
前記購入クライアントに課金する課金サーバとを備えるコンテンツプレゼント管理システムであって、
前記購入クライアントが前記受領クライアントを示す情報を含むプレゼント情報をコンテンツプレゼント管理装置に登録し、
前記コンテンツプレゼント管理装置が当該登録を示すプレゼント通知を前記受領クライアントに通知し、
前記受領クライアントが前記プレゼント情報において示されたコンテンツの受領決定を前記コンテンツプレゼント管理装置に通知し、
前記コンテンツプレゼント管理装置が、前記受領決定の通知に応じて、前記配信サーバのアドレスを含む情報を前記受領クライアントに通知し、
前記配信サーバが前記プレゼント情報において示されたコンテンツを、前記課金サーバによる課金なしで、前記受領クライアントに配信する
ことを特徴とするコンテンツプレゼント管理システム。
【請求項10】
前記プレゼント情報が前記コンテンツプレゼント管理装置へ登録された場合、前記課金サーバが前記購入クライアントへ課金する
ことを特徴とする請求項9に記載のコンテンツプレゼント管理システム。
【請求項11】
前記コンテンツが前記受領クライアントに配信された場合、前記課金サーバが前記購入クライアントへ課金する
ことを特徴とする請求項9に記載のコンテンツプレゼント管理システム。
【請求項12】
前記コンテンツプレゼント管理装置が、前記コンテンツの前記配信サーバから前記受領クライアントへの配信を前記購入クライアントへ通知する
ことを特徴とする請求項9に記載のコンテンツプレゼント管理システム。
【請求項13】
前記プレゼント通知を受信した前記受領クライアントが、前記受領決定に代えて、前記プレゼント情報において示されたコンテンツの受領の拒否を前記コンテンツプレゼント管理装置に通知し、
前記コンテンツプレゼント管理装置が、前記プレゼント情報における前記コンテンツの受領先を前記受領クライアントから前記購入クライアントに変更し、前記購入クライアントに前記プレゼントの受領の拒否を前記購入クライアントに通知する
ことを特徴とする請求項9に記載のコンテンツプレゼント管理システム。
【請求項14】
コンテンツプレゼント管理装置を実現するプログラムをコンピュータ読取可能に記録するプログラム記録媒体であって、
前記プログラムは、
コンテンツを購入することにより課金される購入クライアントから送信された、前記コンテンツを課金なしで受領する受領クライアントを示す情報を含むプレゼント情報を登録し、当該登録を示すプレゼント通知を前記受領クライアントに通知する登録処理と、
前記受領クライアントに、前記プレゼント情報を配信する配信処理と、
前記受領クライアントにより前記プレゼント情報において示されたコンテンツが受領された場合、当該受領後に前記プレゼントの受領を前記購入クライアントに通知する完了通知処理とを、
当該コンピュータであるコンテンツプレゼント管理装置に実行させる
ことを特徴とするプログラム記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−293536(P2008−293536A)
【公開日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−208871(P2008−208871)
【出願日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【分割の表示】特願2000−362992(P2000−362992)の分割
【原出願日】平成12年11月29日(2000.11.29)
【出願人】(000136136)株式会社PFU (354)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【出願人】(304058826)株式会社ウィルコム (56)