説明

コンテンツ再生装置、コンテンツ再生方法、及びコンテンツ再生プログラム

【課題】一般に普及しているコンテンツ再生装置を利用して、より簡単に美容施術を行う。
【解決手段】複数のコンテンツデータを記録する記録手段を備え、前記記録手段により記録されたコンテンツデータを再生して所定の施術を行うコンテンツ再生装置であって、ユーザにより入力された施術条件に基づいて施術内容を設定する施術設定手段と、前記施術設定手段により設定された施術内容に対応するコンテンツファイルを前記記録手段から取得するコンテンツファイル取得手段と、前記コンテンツファイル取得手段により得られるコンテンツファイル、又は前記ユーザの指示に応じて編集されたコンテンツファイルを再生、出力する編集・出力手段とを有することにより上記課題を解決する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツ再生装置、コンテンツ再生方法、及びコンテンツ再生プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来では、皮膚に微弱な電流を流すことで、例えば水溶性の有効成分を皮膚内に効果的に導入するイオン導入法等の美容方法が知られている。皮膚の角質層には、異物の侵入を防ぐバリア機能があるため、単に化粧水を皮膚に塗布しても化粧水に配合される水溶性のビタミンC等は、このバリア機能により浸透を阻止され、皮膚の深層まで浸透されにくい。
【0003】
しかしながら、例えばイオン導入法によれば、電気の力を利用することにより、上述した化粧水中の有効成分を、バリア層を超えて皮膚の深層まで浸透させることができる。
【0004】
このようなイオン導入法を用いた美容施術を受けるためには、通常、美容クリニック等にて施術してもらうか、又はイオン導入を行うための専用の美容機器を購入して施術を受ける必要があった(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
なお、イオン導入の効果を向上させるために、用途に応じてイオン導入器から出力するパルス波形をコントロールする方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第4217984号公報
【特許文献2】特開2004−209205号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、例えば美容クリニックを利用する場合には、高額なお金や美容クリニックに通う時間が必要となり、例えば上述した特許文献1に記載の専用の美容機器等を購入するためには、美容機器を購入するための値段が高くつき、このようなお金や時間をかけなければ、上述したイオン導入等の美容施術を行うことができなかった。また、例えば上述した特許文献2に記載されている施術に用いるパルス波形は、例えばユーザの皮膚の状態等に応じて簡便に変更、調整することができないという問題があった。
【0008】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、携帯電話、PC(Personal Computer)、PD(Portable Device)、PDA(Personal Data Assistant)、ゲーム機等の一般に普及しているコンテンツ再生装置を利用して、より簡単に美容施術を行うコンテンツ再生装置、コンテンツ再生方法、コンテンツ再生プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上記目的を達成するために、複数のコンテンツデータを記録する記録手段を備え、前記記録手段により記録されたコンテンツデータを再生して所定の施術を行うコンテンツ再生装置であって、ユーザにより入力された施術条件に基づいて施術内容を設定する施術設定手段と、前記施術設定手段により設定された施術内容に対応するコンテンツファイルを前記記録手段から取得するコンテンツファイル取得手段と、前記コンテンツファイル取得手段により得られるコンテンツファイル、又は前記ユーザの指示に応じて編集されたコンテンツファイルを再生、出力する編集・出力手段とを有することを特徴とする。
【0010】
また、本発明は、複数のコンテンツデータを記録する記録手段を備え、前記記録手段により記録されたコンテンツデータを再生して所定の施術を行うコンテンツ再生装置により実行されるコンテンツ再生方法であって、ユーザにより入力された施術条件に基づいて施術内容を設定する施術設定手順と、前記施術設定手順により設定された施術内容に対応するコンテンツファイルを前記記録手段から取得するコンテンツファイル取得手順と、前記コンテンツファイル取得手順により得られるコンテンツファイル、又は前記ユーザの指示に応じて編集されたコンテンツファイルを再生、出力する編集・出力手順とを有することを特徴とする。
【0011】
また、本発明は、コンテンツデータを再生して所定の施術を行うコンテンツ再生プログラムであって、コンピュータを、ユーザにより入力された施術条件に基づいて施術内容を設定する施術設定手段、前記施術設定手段により設定された施術内容に対応するコンテンツファイルを取得するコンテンツファイル取得手段、及び、前記コンテンツファイル取得手段により得られるコンテンツファイル、又は前記ユーザの指示に応じて編集されたコンテンツファイルを再生、出力する編集・出力手段として機能させる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、一般に普及しているコンテンツ再生装置を利用して、より簡単に美容施術を行うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本実施形態に係るコンテンツ再生システムの全体構成を示す図である。
【図2】コンテンツ再生装置の機能構成の一例を示す図である。
【図3】コンテンツ再生装置を実現する一例のハードウェア構成図である。
【図4】本実施形態に係るコンテンツ再生処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】コンテンツ再生装置に接続された美容機器の一例を示す図である。
【図6】美容施術のための電気信号を説明するための図である。
【図7】オーディオファイルの出力信号について説明するための図である。
【図8】オーディオファイルの作成手順の一例を説明するための図である。
【図9】画面生成手段により生成された端末装置の表示画面の一例を示す図である。
【図10】in vitroによるイオン導入実験の概略を示す図である。
【図11】プラスイオンに調整されたトラネキサム酸(TA)の累積透過量及び皮内濃度を示す図である。
【図12】昇圧・定電流装置を設けた場合のイオン導入実験の概略を示す図である。
【図13】トラネキサム酸(TA)の角層内濃度を示す図である。
【図14】昇圧・定電流装置を用いてイオン導入を実施する場合のイメージ図である。
【図15】端末装置から出力される波形信号を昇圧及び定電流化する昇圧・定電流装置の一例を示す図である。
【図16】イヤホン端子に美容機器を設けて実施したイオン導入の結果を示す図である。
【図17】Dock端子を用いた実施例を示す図である。
【図18】イオン導入施術と同時に音楽を再生する方法を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0015】
<コンテンツ再生システム>
図1は、本実施形態に係るコンテンツ再生システムの全体構成を示す図である。図1に示すように、本実施形態に係るコンテンツ再生システム10は、例えばインターネット等の通信ネットワークに接続されたコンテンツ提供サーバ20と、コンテンツ再生装置としての端末装置30〜33とから構成される。
【0016】
コンテンツ提供サーバ20には、本実施形態で用いられる施術内容に対応した複数のコンテンツファイル(データ)が格納されている。なお、コンテンツファイルには、例えばオーディオファイル(音楽ファイル)、動画ファイル、画像ファイル、各種テキストファイル(例えば、csvファイルやtxtファイル等)等が含まれる。
【0017】
端末装置30〜33は、施術内容に対応するコンテンツファイルを再生して、例えばイオン導入等の美容施術を行うコンテンツ再生装置である。
【0018】
端末装置30〜32は、通信ネットワークを介してコンテンツ提供サーバ20から施術内容に対応したコンテンツファイルをダウンロードする。
【0019】
端末装置30は、例えばiPhone(登録商標)、スマートフォン等の携帯電話、PDA(Personal Data Assistant)等の情報通信端末であり、通信ネットワークを介してコンテンツファイルを直接ダウンロードすることができる。
【0020】
端末装置31は、通信ネットワークを介してPC34経由にてコンテンツファイルを取得する、例えばiPod(登録商標)等のPD(Portable Device)である。端末装置31は、PC34とケーブル等で接続され、PC34から施術内容に対応したコンテンツファイルを取得することができる。
【0021】
端末装置32は、通信ネットワークを介して直接コンテンツファイルを取得するデスクトップPCやノートPC等である。
【0022】
端末装置33は、通信ネットワークを介することなく、例えばUSB(Universal Serial Bus)、CD−ROM、DVD、SDカード等の記録媒体40からコンテンツファイルをインストールするゲーム機等である。
【0023】
上述したシステム構成により、本実施形態における端末装置30〜33は、コンテンツ提供サーバ20に蓄積された多種のコンテンツファイル群から施術内容に対応したコンテンツファイルを取得する。端末装置30〜33は、例えば端末装置毎に設定される美容施術の用途別や、ユーザ(端末装置)の識別情報等に基づいて、対応するコンテンツファイルを選択的に取得する。
【0024】
なお、端末装置30〜33が既に対応するコンテンツファイルを有している場合には、上述のようにコンテンツ提供サーバ20からコンテンツファイルを取得しなくても良い。
【0025】
<コンテンツ再生装置の機能構成>
次に、図2を用いて、上述した端末装置30〜33に示されるコンテンツ再生装置の機能構成について説明する。図2は、コンテンツ再生装置の機能構成の一例を示す図である。
【0026】
図2に示すように、端末装置30〜33は、入力手段50と、出力手段51と、記録手段52と、施術内容設定手段53と、コンテンツファイル取得手段54と、ファイル変換手段55と、編集・出力手段56と、診断手段57と、画面生成手段58と、通信インターフェース手段59と、制御手段60とを有するように構成される。
【0027】
入力手段50は、例えば携帯電話の操作キーや、PC等のキーボードやマウス等のポインティングデバイス等からなり、ユーザ等からの各種指示の開始、終了等の入力を受け付ける。また、入力手段50は、例えばマイク等の音声入力端子から構成されても良い。
【0028】
出力手段51は、例えばディスプレイ等の表示画面からなり、入力手段50により入力された内容や、入力内容に基づいて実行された内容を表示する。また、出力手段51は、スピーカーやイヤホン等に音声を出力するための音声出力端子(オーディオ端子、イヤホン端子)等からなり、音声等を出力する。なお、音声出力端子としては、例えば、外付けのスピーカー等に音声を出力することが可能な端末装置(例えばiPhoneやiPod等)に備えられているDock端子や、PCに備えられているUSB端子等を含めることができる。
【0029】
これにより、例えば、オーディオ端子、Dock端子、及びUSB端子のうち、一又は複数の音声出力端子を用いて、後述する美容施術を行うことが可能となる。また、複数の音声出力端子を用いることにより、異なる美容施術を並行して行うことも可能となる。
【0030】
また、上述した各種指示を受け付ける入力手段50と、入力された内容を表示する出力手段51とは、例えばタッチパネル等によって構成されても良い。
【0031】
記録手段52は、コンテンツ提供サーバ20等からダウンロードしたコンテンツファイルや、コンテンツ提供サーバ20等にアクセスするためのURL等のアドレス情報、ユーザ情報、例えばイオン導入等の設定された施術内容や、施術時間、後述する診断手段による診断結果等を記録する。また、記録手段52は、必要に応じて記録されている各種データを読み出すことができる。
【0032】
施術内容設定手段53は、ユーザ等によって入力手段50から入力された施術条件に基づいて施術内容を設定する。
【0033】
コンテンツファイル取得手段54は、記録手段52から施術内容設定手段53により設定された施術内容に対応するコンテンツファイルを取得する。本実施形態では、コンテンツファイルとして、例えば、「YAMAHA Wave Editor TWE V2.3.1」等によって作成されたwav(WAVE)ファイル、AIFF、mp3、mp4、WMA、AAC、RealAudio、MIDI等のオーディオファイルのうち、少なくとも1つを用いる。
【0034】
コンテンツファイル取得手段54は、記録手段52に施術内容設定手段53により設定された施術内容に対応するコンテンツファイルが存在しない場合、コンテンツ提供サーバ20又はPC34にアクセスし、設定された施術内容に対応するコンテンツファイルを取得する。また、コンテンツファイル取得手段54は、記録媒体40から設定された施術内容に対応するコンテンツファイルを取得しても良い。
【0035】
コンテンツファイル取得手段54は、コンテンツ提供サーバ20等から、上述したwavファイル等のオーディオファイルや、例えばcsvファイル形式やtxtファイル形式等によって作成されたテキストデータを取得することができる。
【0036】
ファイル変換手段55は、コンテンツファイル取得手段54によって取得されたコンテンツファイルがcsvファイルやtxtファイル等のオーディオファイルでないコンテンツファイルである場合には、例えばwavファイル等のオーディオファイルに変換する。
【0037】
更に、ファイル変換手段55は、コンテンツファイル取得手段54によって取得されたコンテンツファイルが映像ファイル等である場合には、映像ファイル等の中から音声信号のみ抽出し、抽出された音声信号を所定のオーディオファイルに変換することもできる。
【0038】
このように、コンテンツファイル取得手段54によって取得されたコンテンツファイルが、オーディオファイル以外のコンテンツファイルで作成された場合でも、ファイル変換手段55によりオーディオファイルに変換して用いることが可能である。
【0039】
なお、ファイル変換手段55は、オーディオファイルに対しても、その端末装置30〜33で再生可能なファイル形式(例えば、wavファイル形式からmp4形式等)に変換することができる。
【0040】
編集・出力手段56は、コンテンツファイル取得手段54によって取得されたオーディオファイル又はファイル変換手段55によって変換されたオーディオファイルを再生、出力する。また、編集・出力手段56は、ユーザの指示に応じて、取得されたオーディオファイル又は変換されたオーディオファイルのデータ内容を書き換える編集を行い、編集したコンテンツファイルを再生、出力する。
【0041】
編集・出力手段56は、上述したオーディオファイルから得られる出力信号を、端末装置30〜33の音声出力端子に接続された美容機器から出力させる。なお、施術内容に対応して作成されるオーディオファイルの出力信号の一例については後述する。
【0042】
本実施形態では、このように端末装置30〜33に接続された美容機器から出力される出力信号を用いて、ユーザ(例えば被施術者等)に対してイオン導入等の美容施術を行う。
【0043】
なお、編集・出力手段56は、上述したオーディオファイルのデータ内容を書き換える編集内容として、例えばオーディオファイルの再生時間、出力強度、再生速度、波形の変更等の編集、調整を行う。
【0044】
ここで、波形の変更とは、例えば矩形波、サイン波といった波の種類、Duty(デューティー)比、周波数、振幅、極性等の変更を含む。例えば、イオン導入の施術を行う場合には、導入したい薬剤の極性に対応させた極性の変更を行うため、プラス極から導入する薬剤の場合、プラス極側に振れた波形を用いる。本実施形態では、このように美容施術に応じて最適な波形に編集して使用することが可能となる。
【0045】
更に、編集・出力手段56は、再生出力されるオーディオファイルの数、複数のオーディオファイルの再生出力順序等を変更、調整する。なお、編集・出力手段56は、施術内容の変更、用途の異なる複数のオーディオファイルの組み合わせの変更等を含めたオーディオファイルの編集を行うことも可能である。
【0046】
また、編集・出力手段56は、施術内容に対応して作成されるオーディオファイルの波形と、所定の楽曲又は音声案内の波形とが合成された波形を出力しても良い。
【0047】
更に、本実施形態では、オーディオファイルを再生する際、予め他の装置からダウンロードされ、端末装置30〜33に蓄積されたオーディオファイルを再生しているが、本発明においてはこれに限定されるものではなく、例えば他の装置から施術用のオーディオファイルをストリーミング再生することで、美容機器に対応する出力信号を送信しても良い。
【0048】
診断手段57は、例えばユーザ等の施術された肌(皮膚)の状態等を取得して、記録手段52に記録されたユーザの施術前の肌の状態等と比較して施術の結果等を診断する。
【0049】
本実施形態において、例えば上述したオーディオファイルから得られる出力信号を定電圧方式により制御した場合には、出力電圧が所定の電圧値となるように動作するため、例えば美容機器を当てる部位によりユーザの皮膚の抵抗値が異なると、その皮膚の抵抗値は電流の変化として表れる。
【0050】
ここで、皮膚の抵抗値やキャパシタンスは、肌の水分量と関係する。したがって、診断手段57は、例えば既存のマイク端子である音声入力端子等に接続された所定の測定機器等を用いて、上述した電流の動きを検出し、そこから皮膚の抵抗値やキャパシタンスを求めることで、肌の状態を診断することができる。
【0051】
なお、診断手段57は、ユーザ等に対して施術された肌の状態等を取得した後、コンテンツ提供サーバ20に取得した肌の状態等を送信し、コンテンツ提供サーバ20から施術結果を取得しても良い。
【0052】
画面生成手段58は、例えばユーザに施術条件を入力させるためのメニュー画面や、施術内容に対応するコンテンツファイルを選択させるための表示画面や、ダウンロードを指示するための表示画面や、施術結果や診断結果等を表示する画面等を生成する。
【0053】
通信インターフェース手段60は、コンテンツ提供サーバ20等からコンテンツファイルをダウンロードする。
【0054】
制御手段60は、コンテンツ再生装置である端末装置30〜33の各構成部全体の制御を行う。例えば、制御手段60は、ユーザ等からの指示等に基づいて、コンテンツファイル取得手段54に施術内容に対応するコンテンツファイルを取得させ、ファイル変換手段55により所定のファイルをオーディオファイルに変換させ、編集・出力手段56によりオーディオファイルを編集・出力させる等の各制御を行う。
【0055】
<コンテンツ再生装置のハードウェア構成>
次に、図3を用いて、コンテンツ再生装置である端末装置30〜33を実現するハードウェア構成について説明する。図3は、コンテンツ再生装置を実現する一例のハードウェア構成図である。
【0056】
図3に示すように、コンテンツ再生装置は、それぞれバスBで相互に接続されている入力装置61と、出力装置62と、ドライブ装置63と、補助記憶装置64と、メモリ装置65と、演算処理装置(CPU)66と、ネットワーク接続装置67と、記録媒体68とを有するように構成される。
【0057】
入力装置61は、ユーザが操作するキーボード、マウス等のポインティングデバイスや、ユーザが操作するタッチパネル等からなり、ユーザからのコンテンツ再生プログラムの実行等、様々な操作指示を入力するために用いられる。
【0058】
出力装置62は、本発明における処理を行うためのコンピュータ本体を操作するのに必要な各種ウィンドウやデータ等を表示するディスプレイ等を有し、CPU66が有する制御プログラムによりコンテンツ再生プログラム等の実行経過や結果等を表示する。
【0059】
コンテンツ再生プログラム等の実行プログラムは、CD−ROM等の記録媒体68によって提供される。記録媒体68は、ドライブ装置63にセットされ、記録媒体68に含まれる実行プログラムは、記録媒体68からドライブ装置63を介して補助記憶装置64にインストールされる。
【0060】
なお、プログラムを記録した記録媒体68は、CD−ROM、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(MO)等の様に情報を光学的、電気的或いは磁気的に記録する記録媒体、又はROM、フラッシュメモリ等の様に情報を電気的に記録する半導体メモリ等、様々なタイプの記録媒体を用いることが可能である。
【0061】
補助記憶装置64は、ハードディスク等のストレージ手段であり、コンテンツ再生プログラム等の実行プログラムや、コンピュータに設けられた制御プログラム、そのプログラムの処理に必要な各種ファイル、各種データ等を蓄積し、必要に応じて入出力を行う。
【0062】
メモリ装置65は、CPU66により補助記憶装置24から読み出された実行プログラム等を格納する。なお、メモリ装置65は、ROMやRAM等からなる。
【0063】
CPU66は、OS等の制御プログラム、メモリ装置65に格納されているコンテンツ再生プログラム等の実行プログラムに基づいて、各種演算や各ハードウェア構成部とのデータの入出力等、コンピュータ全体の処理を制御して各処理を実現する。また、プログラムの実行中に必要な各種情報は、補助記憶装置64から取得し、また格納する。
【0064】
ネットワーク接続装置67は、通信ネットワークやケーブル等で接続されている他の端末装置等とのデータの送受信を行う。具体的には、ネットワーク接続装置67は、他の端末装置等から、コンテンツ再生プログラム等の実行プログラムを取得したり、プログラムを実行することで得られた実行結果又はコンテンツ再生プログラム等の実行プログラム自体を他の端末装置に提供したりする。
【0065】
本実施形態では、上述したハードウェア構成により、特別な構成を必要とせず、低コストで効率的にコンテンツ再生処理を実現することができる。また、プログラムをインストールすることにより本実施形態に係るコンテンツ再生処理を容易に実現することができる。
【0066】
<本実施形態に係るコンテンツ再生処理>
次に、図4を用いて、本実施形態に係るコンテンツ再生処理について説明する。図4は、本実施形態に係るコンテンツ再生処理の流れを示すフローチャートである。
【0067】
図4に示すように、ユーザが例えば端末装置30〜33のメニュー画面等から施術条件を入力すると、施術内容設定手段53は、ユーザが入力した施術条件に基づいて施術内容を設定する(S10)。例えば、ユーザが入力する施術条件とは、ユーザが所望するイオン導入、EMS(Electrical Muscle Stimulation)、低周波治療等の美容施術の内容、ユーザの肌の状態(例えば皮膚抵抗、皮膚のキャパシタンス等)、薬剤に対応する極性等である。
【0068】
次に、コンテンツファイル取得手段54は、S10の処理で設定された施術内容に対応するコンテンツファイルが記録手段52に存在するか否か判断する(S11)。
【0069】
コンテンツファイル取得手段54は、施術内容に対応するコンテンツファイルが記録手段52に存在しないと判断すると(S11において、NO)、コンテンツ提供サーバ20から施術内容に対応するコンテンツファイルを取得(ダウンロード)する(S12)。
【0070】
なお、コンテンツファイル取得手段54は、施術内容に対応するコンテンツファイルが記録手段52に存在すると判断すると(S11において、YES)、記録手段52から対応するコンテンツファイルを取得する。
【0071】
次に、ファイル変換手段55は、コンテンツファイル取得手段54によって取得されたコンテンツファイルがオーディオファイルか否か判断する(S13)。
【0072】
ファイル変換手段55は、取得されたコンテンツファイルがオーディオファイルではないと判断した場合(S13において、NO)、取得されたコンテンツファイルをオーディオファイルに変換する(S14)。
【0073】
なお、ファイル変換手段55は、取得されたコンテンツファイルがオーディオファイルであると判断した場合(S13において、YES)、編集・出力手段56は、オーディオファイルを再生、出力することにより、設定された施術内容を実行する(S15)。
【0074】
次に、施術内容設定手段53は、ユーザが他の施術を行うか否か判断し(S16)、例えばユーザによりメニューボタン等が入力された場合には、他の施術を行うと判断して(S16において、YES)、S10の処理に戻る。ユーザにより終了ボタンが選択された場合には、他の施術を行わないと判断して(S16において、NO)、処理を終了する。
【0075】
<美容機器の一例>
次に、図5を用いて、コンテンツ再生装置である端末装置30に接続された美容機器の一例について説明する。図5は、コンテンツ再生装置に接続された美容機器の一例を示す図である。
【0076】
図5(A)に示すように、例えば端末装置30は、装置本体30Aと、美容機器30Bとを有するように構成される。美容機器30Bは、ユーザの肌に直接貼り付ける電極シート部分と、端末装置30と電気的に接続するためのステレオプラグ付のオーディオケーブル部分とからなり、ステレオプラグが装置本体30Aのイヤホン端子(オーディオ端子)に接続された状態で用いられる。
【0077】
なお、装置本体30AのDock端子あるいはUSB端子等に、美容機器30Bを接続する場合には、それぞれの端子に合わせたプラグが用いられる。
【0078】
また、図5(B)に示すように、美容機器30Bの電極シート部分は、電極30B−1と、基剤となる薬剤入りのゲル30B−2とから構成される。ここで、薬剤入りのゲル30B−2は、電極30B−1のユーザの肌に接触する側に取り外し可能な状態で取り付けられる。
【0079】
具体的には、図5(C)に示すように、例えば美容施術としてイオン導入を行う場合、ユーザの頬等に、美容機器30Bの薬剤入りのゲル30B−2が直接貼付される。
【0080】
ここで、薬剤入りのゲル30B−2に含まれている水溶性の有効成分が、電極30B−1間を流れる微弱な電流による電荷反発によって浸透促進されることにより、ユーザへのイオン導入が行われる。
【0081】
なお、薬剤入りのゲル30B−2の代わりに、例えば化粧料や美容液等を浸み込ませた不織布や市販されている全顔マスクや部分用マスク等を用いても良い。
【0082】
また、美容施術として、上述した電気的刺激により筋肉を鍛え、たるみ等に効果があるEMSや、低周波治療を行う場合には、電極30B−1に通電性のゲルを貼付して施術を行うことが可能である。
【0083】
<美容施術のための電気信号>
次に、図6を用いて、美容施術のための電気信号について説明する。図6は、美容施術のための電気信号を説明するための図である。
【0084】
図6(A)に示すように、通常、イヤホンは、端末装置30等のオーディオ端子に接続され、オーディオファイルから出力される電気信号を音声信号に変換している。本実施形態では、このようにイヤホンへ流れる電気信号を利用して、例えばイオン導入等の美容施術を行う。
【0085】
具体的には、図6(B)に示すように、美容機器30Bのオーディオケーブルを端末装置30等のオーディオ端子に接続すると、オーディオケーブルにはオーディオファイルから出力されるL信号又はR信号の電気信号が流れる。この電気信号は、オーディオケーブルの先端部に接続された電極30B−1から出力される。本実施形態では、オーディオファイルから出力されるGND電位に対するL信号又はR信号を美容施術のための電気信号として利用し、イオン導入等を行う。
【0086】
<オーディオファイルの出力信号について>
次に、図7を用いて、上述した美容施術のための電気信号を出力するオーディオファイルについて説明する。図7は、オーディオファイルの出力信号について説明するための図である。
【0087】
図7(A)に示すように、例えば美容クリニック等のイオン導入の施術で用いられる波形は、通常、周波数が3[kHz]、Duty比0.5のパルス直流型である。
【0088】
そこで、本実施形態では、図7(A)に示す波形を、例えば図7(B)に示すオーディオファイルとして作成する。
【0089】
また、図7(C)は、オーディオファイルによって作成されたL信号又はR信号の波形の一例を示したものである。本実施形態では、上述した波形を有するオーディオファイルを端末装置30等において再生することにより、美容機器30Bの電極30B−1に、図7(C)に示す波形をR信号又はL信号として出力する。
【0090】
本実施形態では、このようにオーディオファイルを用いることにより、美容施術に用いられる波形の作成及び制御を行うことが可能となるため、施術内容、ユーザの条件、薬剤の極性等に応じて簡単に波形を変更、調整することが可能となる。
【0091】
<オーディオファイルの作成手順>
次に、図8を用いて、上述した波形を有するオーディオファイルのL信号又はR信号の作成手順について説明する。図8は、オーディオファイルの作成手順の一例を説明するための図である。本実施形態では、例えば「YAMAHA Wave Editor TWE V2.3.1」を用いて、美容施術の内容に対応するオーディオファイルを作成している。
【0092】
上述したように、例えばイオン導入に適したオーディオファイルのL信号又はR信号の波形は、周波数が数kHzの直流矩形波である。一方、図8(A)に示すように、通常、「YAMAHA Wave Editor TWE V2.3.1」を用いて作成される矩形波は、交流矩形波である。
【0093】
そこで、上述した直流矩形波を作成するため、図8(A)に示すような、例えば3kHz等の所定周波数の矩形波を作成した後、例えば1Hz等の低周波の矩形波を作成して、3kHzで作成した矩形波と、1Hzで作成した矩形波を足し合わせる。
【0094】
この操作によって、図8(B)に示すように、例えば3kHzの直流矩形波が、1Hzの周波数でプラスマイナスを切り替える波形が作成される。
【0095】
次に、図8(B)の波形の中で、プラス側(あるいはマイナス側)の直流矩形波の部分を切り取る。また、切り取った直流矩形波を所定回数、繰り返したファイルを作成する。これにより、図8(C)に示すように、所定回数、直流矩形波が繰り返されるファイルが出力信号として作成される。
【0096】
なお、本実施形態では、図8(C)に示す直流矩形波が作成されたオーディオファイルの長さは、例えば10〜30[min]等の通常イオン導入で用いられている施術時間に自由に設定する。この場合、例えば長めに作成したオーディオファイルを施術の途中で切るような設定としても良く、短く作成したオーディオファイルを繰り返し再生しても良い。
【0097】
また、本実施形態では、図8(C)に示す直流矩形波を有するオーディオファイルを、wavファイルにより作成したが、「YAMAHA Wave Editor TWE V2.3.1」以外にも、「SOUND FORGE AUDIO STUDIO(SONY)」、「SOUND IT!」、「SOUND BOOTH(登録商標) CS4(Adobe)」等の波形編集用のソフトウェアを用いて同様のwavファイルを作成することができる。
【0098】
また、施術内容に応じて、例えばcsvデータやtxtデータ等を用いて作成したテキストデータを、公知のファイル変換ソフトウェア等を用いて、例えばwavファイル等のオーディオファイルに変換して用いることも可能である。
【0099】
なお、オーディオファイルで作成される波形は、上述した直流矩形波に限定されず、例えば交流矩形波、サイン波等であっても良い。
【0100】
<編集・出力手段56について>
次に、図9を用いて、上述のように作成された美容施術のためのオーディオファイルを編集・出力する編集・出力手段56について説明する。図9は、画面生成手段により生成された端末装置の表示画面の一例を示す図である。
【0101】
図9に示すように、画面生成手段58は、例えば音楽再生画面で表示される音楽再生機能を用いて、イオン導入等の美容施術のための施術表示画面を生成することができる。
【0102】
例えば、画面生成手段58は、図9の矢印Aに示すオーディオファイルの繰り返しや長さを調整する機能や、図9の矢印Bに示すオーディオファイルを再生又は停止させる機能や、図9の矢印Cに示すオーディオファイルの出力強度を調整する機能を表示する画面を生成する。
【0103】
編集・出力手段56は、ユーザ等が上述した画面を用いて、例えばオーディオファイルの繰り返しや長さを変更した場合、再生中のオーディオファイルの繰り返し、長さ等を調整して、出力する。また、編集・出力手段56は、ユーザ等が、例えばオーディオファイルの再生又は停止を行った場合、対象となるオーディオファイルの再生又は停止を行う。このようにして、オーディオファイルの再生時間等を変更することが可能となる。
【0104】
また、編集・出力手段56は、ユーザ等が、例えばオーディオファイルの出力強度の調整、変更を行った場合には、再生中のオーディオファイルの出力強度(電気の大きさ)を編集して、出力することもできる。
【0105】
なお、本実施形態におけるオーディオファイルの編集とは、上述した電流の波形の振幅、周波数、極性等を変更、調整するような編集等を含む。ここで、波形の振幅や周波数を調整する場合には、既存の音声再生機能を用いて、例えば音量(ボリューム)の強弱を調整するように、波形の振幅を変更してオーディオファイルの出力強度の調整を行っても良く、また音の高低を調整するように周波数を制御してオーディオファイルの再生速度等の調整を行っても良い。なお、本発明においてはこれに限定されるものではなく、専用の各種変更調整機能を設けても良い。
【0106】
また、波形の極性を変更する場合には、予めプラス及びマイナスの極性を有するオーディオファイルを記録手段52等に保存しておき、導入したい薬剤の極性に対応したオーディオファイルを選択することで、変更しても良い。
【0107】
本実施形態では、図9に示す画面に各種変更機能を設けて、上述した薬剤に対応させた極性の変更を含む波形の変更や、再生出力されるオーディオファイルの数、複数のオーディオファイルの再生出力順序、施術内容の変更、用途の異なる複数のオーディオファイルの組み合わせの変更等を含めたオーディオファイルの編集を行うことも可能である。
【0108】
上述したように、本実施形態では、編集・出力手段56によってオーディオファイルを制御することで、施術内容を容易に調整、制御することが可能となる。
【0109】
<定電圧によるイオン導入の実験>
次に、図10及び図11を用いて、本実施形態のコンテンツ再生装置により定電圧にてイオン導入を行った場合の実験とその結果について説明する。図10は、in vitroによるイオン導入実験の概略を示す図である。また、図11は、プラスイオンに調整されたトラネキサム酸(TA)の累積透過量及び皮内濃度を示す図である。
【0110】
実験では、イオン導入実験装置にフランツセル、電源に本実施形態のコンテンツ再生装置としてのPC等の端末装置32、コンテンツ再生アプリケーションにWindows(登録商標) Media Player、1.8Vの定電圧を出力する本実施形態のコンテンツ再生プログラムを用いる。
【0111】
また、プラス電極にAg電極、マイナス電極にAgCl電極を用いて、トラネキサム酸溶液をドナー液とし、リン酸緩衝生理食塩水(pH7.4)をレシーバー液として用いる。
【0112】
図10に示すように、予め37[℃]に保温したセルにラボスキン(市販のヘアレスマウス摘出皮膚)を挟み、真皮層側のセルにレシーバー液7.5[ml]、角質層側のセルにドナー液1[ml]を添加する。プラス極を導入極とし、ドナー液側にAg電極、レシーバー液側にAgCl電極を用いて、上述したコンテンツ再生プログラムを30分間再生し、1.8Vの定電圧を印加する。また、比較のため、電流を流さない場合(通常塗布、Pass)についても同様に実験する。
【0113】
実験では、レシーバー液中のトラネキサム酸の濃度をLC−MSによる微量定量法を用いて測定し、累積透過量を求める。ここで、累積透過量は、一定面積あたりの薬物の皮膚透過量[μg/cm]と定義する。
【0114】
また、実験では、セルに挟んだヘアレスマウス皮膚におけるトラネキサム酸の皮内濃度として、角層・表皮内濃度、及び真皮内濃度を求める。
【0115】
図11(A)は、時間経過に対するトラネキサム酸の累積透過量を示し、図11(B)、図11(C)は、それぞれトラネキサム酸の皮内濃度(角層・表皮濃度、及び真皮濃度[μg/cm])を示す。
【0116】
なお、図11は、いずれもトラネキサム酸(TA)2[%]、pH5.1でプラス極側から導入した場合の皮内濃度の平均値±SD(n=3)を示している。また、図11に示すPCは、上述したように、コンテンツ再生装置としてPCによりイオン導入した皮膚を示し、Passは、電流を流さないPass状態の皮膚を示す。
【0117】
図11(A)に示すように、トラネキサム酸の累積透過量は、PCによるイオン導入の場合とPassの場合とを比較すると、PCによるイオン導入の場合の方が、時間経過に応じて累積透過量が高くなっている。
【0118】
また、図11(B)に示すように、角層・表皮内のトラネキサム酸の濃度は、PCのイオン導入の場合の方が、Passの場合と比較して高く、図11(C)に示すように、真皮内のトラネキサム酸の濃度も、PCのイオン導入の方が、Passの場合と比較して非常に高くなっている。
【0119】
<昇圧・定電流装置を設けた場合>
次に、図12〜図15を用いて、本実施形態のコンテンツ再生装置に、昇圧・定電流装置を設けて、イオン導入を行う場合について説明する。図12は、昇圧・定電流装置を設けたイオン導入実験の概略を示す図である。なお、図12(A)は、人の前腕部分(ヒト前腕)に対してイオン導入を行う場合の概略図を示し、図12(B)は、図12(A)におけるカーボンシート電極、薬液含浸不織布、及びヒト前腕の関係を示している。
【0120】
図12(A)及び図12(B)に示すように、コンテンツ再生装置としての端末装置30は、例えばL信号又はR信号を出力し、出力した信号は、オーディオケーブル等を介して昇圧・定電流装置70に出力される。また、昇圧・定電流装置70から出力される信号は、オーディオケーブル等を介して、それぞれカーボンシート電極(プラス)とカーボンシート電極(マイナス)に出力される。なお、昇圧・定電流装置70については後述する。
【0121】
人の前腕部分は、石鹸等で1回洗浄し、1分間静置した後、薬液が浸透した不織布(薬液含浸不織布)を乗せ、更に、薬液含浸不織布上に、カーボンシート電極(プラス)及びカーボンシート電極(マイナス)を配置したものとする。なお、薬液は、例えば、トラネキサム酸(TA)を約2[%]配合し、ph5.0に調整したものとする。
【0122】
端末装置30は、周波数3[kHz]の交流矩形波を出力し、昇圧・定電流装置70により、約15分間、例えば250[μA]の定電流を出力する。その後、前腕部分を石鹸等で1回洗浄し、角層サンプルを取得する。なお、比較のため、電流を印加せず、上述した薬液を含浸させた不織布を配置したPassの状態の皮膚の角層サンプルも取得する。
【0123】
図13は、トラネキサム酸(TA)の角層内濃度を示す図である。なお、横軸は、電流を印加しなかったPassの状態の皮膚の角層サンプルと、プラス極性の電流が印加された皮膚の角層サンプルと、マイナス極性の電流が印加された皮膚の角層サンプルとを示し、縦軸は、角層内トラネキサム酸(TA)の濃度[μg/cm]を示している。
【0124】
図13に示すように、プラス極の角層サンプル内及びマイナス極の角層サンプル内のトラネキサム酸の濃度は、Pass状態の角層サンプルの濃度よりも上昇している。
【0125】
なお、図14は、昇圧・定電流装置を用いてイオン導入を実施する場合のイメージ図である。図14に示すように、人の顔に対してイオン導入を行う場合には、例えば美容液を浸透させたマスクに、マイナスを印加する電極とプラスを印加する電極を添付する。
【0126】
また、マスクに添付する電極は、昇圧・定電流装置70を介して、端末装置30と接続する。このようにして、昇圧・定電流装置70を設けたコンテンツ再生装置により、イオン導入を実施することが可能となる。
【0127】
図15は、端末装置から出力される波形信号を昇圧及び定電流化する昇圧・定電流装置の一例を示す図である。図15に示すように、昇圧・定電流装置70は、昇圧回路71と定電流回路72とを有するように構成される。
【0128】
昇圧回路71は、前段昇圧トランス回路73と、後段昇圧トランス回路74と、正電圧全波倍電圧整流・平滑及び電圧制限回路75と、後段昇圧トランス(負電圧)回路76と、負電圧半波整流・平滑及び電圧制限回路77と、共振抑制回路78と、負側波形カット回路79とを有するように構成される。
【0129】
昇圧回路71には、入力部の4ピンから、図15(A)に示す信号波形(例えば±0.5[V]の交流矩形波)が入力される。図15(A)に示す信号波形は、前段昇圧トランス回路73と、共振抑制波形78とに、分岐されて入力される。
【0130】
前段昇圧トランス回路73は、入力された信号波形の電圧を昇圧トランスにより、例えば1.5[V]まで昇圧する。後段昇圧トランス回路74は、前段昇圧トランス回路73から出力された信号波形の電圧を昇圧トランスにより、例えば4.5[V]まで昇圧する。
【0131】
正電圧全波倍電圧整流・平滑及び電圧制限回路75は、後段昇圧トランス回路74から出力された信号波形の正電圧を、全波整流して倍電圧化(例えば9.0[V])し、倍電圧化した電圧を整流した後、整流した電圧を平滑化し、平滑化した電圧に制限をかけて、例えば9[V]とする。
【0132】
後段昇圧トランス(負電圧)回路76は、前段昇圧トラン回路74から出力された信号波形の電圧を昇圧トランスにより、例えば2.5[V]まで昇圧する。
【0133】
負電圧半波整流・平滑及び電圧制限回路77は、後段昇圧トランス(負電圧)回路から出力された信号波形の負電圧を、半端整流して平滑化し、平滑化した電圧に制限をかけ、例えば−2.4[V]とする。
【0134】
共振抑制回路78は、入力された信号波形の共振を抑制し、負側波形カット回路79は、共振抑制回路78から出力された信号波形から、出力電流波形を制御するための信号を取り出し、負側波形をカットする。負側波形カット回路79は、例えば図15(B)に示す信号波形(例えば+0.5[V]の信号波形)を出力する。
【0135】
定電流回路72は、オペアンプ80とトランジスタ81とを有するように構成される。昇圧回路71の負側波形カット回路79から出力された信号波形は、正側入力波形と相似するよう出力電流を設定する設定回路を介して、定電流回路72に入力する。定電流回路72に入力した信号波形は、オペアンプ80の非反転入力端子に入力される。オペアンプ80の反転入力端子には、出力部の3ピンから入力されたリターン信号が入力される。
【0136】
オペアンプ80は、例えば図15(C)に示す信号波形を出力する。オペアンプ80から出力された信号波形は、トランジスタ81のベースに入力され、トランジスタ81のエミッタ側に設けられた抵抗を介し、出力部の5ピンから出力される。出力部の5ピンからは、例えば図15(D)に示す信号波形(例えば+9[V]の信号波形)が出力される。
【0137】
上述したように、入力される波形(オーディオファイルの波形)を昇圧及び定電流化する昇圧・定電流装置70を設ける。これにより、電圧を昇圧してイオン導入による効果を向上させることが可能となると共に、出力される電流値が一定となることにより、イオン導入による皮膚への安全性をより高めことが可能となる。
【0138】
<イヤホン端子に美容機器30Bを設けた場合>
ここで、図16を用いて、本実施形態のコンテンツ再生装置としての端末装置30のイヤホン端子に、例えば図6に示す美容機器30B−1を設けて実施したイオン導入の結果について説明する。図16は、イヤホン端子に美容機器を設けて実施したイオン導入の結果を示す図である。
【0139】
なお、図6に示す電極30B−1は、例えばカーボンシート電極を用いるものとし、イヤホン端子と電極30B−1とは、オーディオケーブル等により接続したものを用いるものとする。また、電極30B−1は、薬液を含浸させた不織布を介して人の顔(頬等の皮膚)上に配置する。なお、薬液は、例えば、マイナスイオンとなる4MSK(4−メトキシサリチル酸カリウム塩)を約1[%]配合し、ph6.0に調整したものである。
【0140】
端末装置30は、周波数1[Hz]の交流を出力し、約±1.9[V]となる電圧を約10分間印加する。その後、石鹸等で1回顔を洗浄し、角層サンプルを取得する。なお、比較のため、電流を印加せず、薬液を含浸させた不織布を人の顔に配置して、Pass状態の角層サンプルを取得する。
【0141】
図16(A)は、上述した方法によりイオン導入を行った皮膚のテープストリップ回数と薬液濃度との関係を示す図である。なお、横軸は、テープストリップ回数を示し、縦軸は、4MSKの濃度[μg/cm]を示している。ここで、テープストリップ回数とは、その回数を変えることにより、皮膚表面から異なる深さの皮膚状態を得ることができる手法である。
【0142】
また、図16(A)に示すプラス/マイナスは、電極にプラス極から開始した交流を印加した角層サンプル内の濃度を示し、マイナス/プラスは、電極にマイナス極から開始した交流を印加した角層サンプル内の濃度を示し、Passは、電極を印加した角層サンプル内の濃度と、Pass状態の角層サンプル内の濃度を示している。
【0143】
図16(A)に示すように、プラス/マイナス及びマイナス/プラスの交流を印加した角層サンプル内の濃度は、テープストリップ回数1〜3に示す皮膚表面に近いほど、Pass状態の角層サンプル内の濃度と比較して上昇している。
【0144】
図16(B)は、4MSKの角層内濃度を示す図である。なお、横軸は、プラス/マイナスの交流が印加された皮膚と、マイナス/プラスの交流が印加された皮膚と、Pass状態の皮膚とを示し、縦軸は、角層内4MSKの濃度[μg/cm]を示している。
【0145】
図16(B)に示すように、プラス/マイナスの交流が印加された皮膚及びマイナス/プラスの交流が印加された皮膚の4MSKの濃度は、Pass状態の皮膚の濃度よりも上昇している。
【0146】
<コンテンツ再生装置のDock端子を用いた実施例>
次に、図17を用いて、本実施形態のコンテンツ再生装置にDock端子が設けられている場合の実施例について説明する。図17は、Dock端子を用いた実施例を示す図である。なお、図17(A)は、コンテンツ再生装置のDock端子を用いたイオン導入の実験方法の概要を示し、図17(B)は、図17(A)におけるカーボンシート電極、薬液含浸不織布、食用ブタ皮膚、PBS含浸布、及びカーボン棒電極の位置関係を示している。また、図17(C)は、図17(A)に示す実験結果の一例を示す図である。
【0147】
図17(A)及び図17(B)に示すように、例えばPBS(リン酸緩衝生理食塩水)を含浸させた布(PBS含浸布)上に、水で1回洗浄した食用ブタの皮膚を配置する。また、食用ブタの皮膚上には、薬液を含浸させた不織布(薬液含浸不織布)を配置したもの(図17(A)に示すPass)及び、薬液含浸不織布の上に、カーボンシート電極を配置したものを用意する。更に、カーボンシート電極の対極としてカーボン棒電極を、PBS含浸布の中に設置する。
【0148】
図17(A)に示すカーボンシート電極及びカーボン棒電極は、図17(B)に示すDockコネクタを介して、端末装置30のDock端子に接続される。ここで、カーボンシート電極には、例えばL信号又はR信号が供給され、カーボン棒電極には、GND電位が供給される。なお、カーボン棒電極には、カーボンシート電極に供給されるL信号又はR信号と逆相の信号を供給しても良い。また、薬液は、例えばFluorescein Naを、約0.1[%]配合し、pH6.0に調整したものである。
【0149】
次に、端末装置30から、周波数1[Hz]の交流を出力し、約±1.9[V]の電圧を約10分間印加する。その後、食用ブタの皮膚を1回洗浄し、UVランプを照射して外観を撮影する。
【0150】
図17(B)に示すように、図17(A)に示すマイナス極からの交流を印加した皮膚は、Pass状態の皮膚と比較して、局所的に薬液の浸透が上昇している。
【0151】
<イオン導入と同時に音楽を再生する方法>
次に、図18を用いて、本実施形態のコンテンツ再生装置を用いてイオン導入すると同時に音楽を再生する方法について説明する。図18は、イオン導入施術と同時に音楽を再生する方法を説明するための図である。すなわち、本実施形態におけるイオン導入は、音楽再生可能な装置に適用することができるため、イオン導入と同時に音楽を再生することが可能である。
【0152】
具体的には、図18(A)に示すように、イヤホン(スピーカ)に電極を設けたものを用いる。また、本実施形態では、図18(B)に示すようなイオン導入用の波形(IP波形)に対し、図18(C)に示すような楽曲の波形を合成することにより、図18(D)に示すような合成波形を生成する。これにより、例えば、図18(E)に示すような波形を出力することが可能となる。
【0153】
なお、図18(B)に示すようなイオン導入用の波形は、例えば1[Hz]程度の人間の可聴領域以下の周波数とすると良い。
【0154】
イオン導入の施術を受ける場合、図18(E)に示すような波形を用いることにより、施術者は、イヤホンから音楽を聴きながら、イオン導入を行うことが可能となる。
【0155】
なお、音の合成は、通常の音合成手法(アプリケーション)等を用いて行うことができるため、ここでの詳しい説明は省略するが、例えば図18(B)に示すようなイオン導入用波形の振幅と、図18(C)に示すような楽曲の波形の振幅との割合を適切に制御して、イオン導入の出力と音楽の音量とを最適化した波形を用いると良い。
【0156】
本実施形態において合成される楽曲は、施術者が選択することもでき、イオン導入の波形内容や施術内容、施術時間に基づいて、予め登録されている曲の中から選択されるようにしても良い。また、楽曲の代わりに、音声案内の波形を用いることにより、施術内容を案内させても良い。
【0157】
上述したように、本実施形態によれば、一般に普及しているコンテンツ再生装置を利用して、より簡単に美容施術を行うことが可能となる。また、一般に普及しているコンテンツ再生装置の音楽再生機能を利用することにより、コストを抑えて美容施術を行うことが可能となる。また、オーディオファイルによって美容施術に用いる出力信号を制御することが可能であるため、施術内容やユーザの状態等に応じて簡便にその波形を変更、調整することが可能である。
【0158】
また、本実施形態で用いられるコンテンツファイルは、例えば美容施術の用途別やユーザ別に取得することができ、上述したような施術内容、ユーザ診断により得られた皮膚抵抗、薬剤の極性等により適宜選択することができる。このコンテンンツファイルは、端末装置がインターネットに接続できる装置であれば、所定のサイトからダウンロードすることができ、インターネットに接続できない装置(例えば、iPodやゲーム機等)であれば、インターネットに接続可能なPCによりインストールした後、そのPCにケーブル接続して取得したり、CDやDVD、USB、SDカード等の記録媒体を介して取得したりする。
【0159】
なお、上述したコンテンツ再生プログラムは、アプリケーションとしても提供することができ、例えばアプリケーション機能として、コンテンツデータをダウンロードするダウンロード機能、ダウンロードしたコンテンツデータを再生する再生機能、美容施術内容を選択する選択機能、美容施術についてのカウンセリングを行うカウンセリング機能、ユーザの肌状態を測定する測定機能、その他の画像表示機能(例えば、使用方法、使用上の注意薬剤の効果の表示)等、本発明を実施するために必要な各種機能をアプリケーションとして、アプリケーションが利用できる装置(例えば、PCやスマートフォン等)に提供することができる。また、コンテンツ再生プログラムは、アプリケーションを利用できない装置(例えば、iPod等の音楽プレーヤ)でも利用可能である。
【0160】
更に、例えばコンテンツ再生装置からの電源を利用することにより、コンテンツ再生装置を、上述した美容施術の他、温冷機器、LED(Light Emitting Diode)治療機器、振動機器、肌診断装置として利用したり、上述したコンテンツ再生装置のオーディオ端子を用いる他、専用のプラグ端子を設けることにより、例えば美容機器等を接続させても良い。
【0161】
以上、本発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明に係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。
【符号の説明】
【0162】
10 コンテンツ再生システム
20 コンテンツ提供サーバ
30〜33 端末装置
34 PC
30B 美容機器
30B−1 電極
30B−2 薬剤入りのゲル
40 記録媒体
50 入力手段
51 出力手段
52 記録手段
53 施術内容設定手段
54 コンテンツファイル取得手段
55 ファイル変換手段
56 編集・出力手段
57 診断手段
58 画面生成手段
59 通信インターフェース手段
60 制御手段
61 入力装置
62 出力装置
63 ドライブ装置
64 補助記憶装置
65 メモリ装置
66 CPU
67 ネットワーク接続装置
68 補助記憶装置
70 昇圧・定電流装置
71 昇圧回路
72 定電流回路
73 前段昇圧トランス回路
74 後段昇圧トランス回路
75 正電圧全波倍電圧整流・平滑及び電圧制限回路
76 後段昇圧トランス(負電圧)回路
77 負電圧半波整流・平滑及び電圧制限回路
78 共振抑制回路
79 負側波形カット回路
80 オペアンプ
81 トランジスタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のコンテンツデータを記録する記録手段を備え、前記記録手段により記録されたコンテンツデータを再生して所定の施術を行うコンテンツ再生装置であって、
ユーザにより入力された施術条件に基づいて施術内容を設定する施術設定手段と、
前記施術設定手段により設定された施術内容に対応するコンテンツファイルを前記記録手段から取得するコンテンツファイル取得手段と、
前記コンテンツファイル取得手段により得られるコンテンツファイル、又は前記ユーザの指示に応じて編集されたコンテンツファイルを再生、出力する編集・出力手段とを有することを特徴とするコンテンツ再生装置。
【請求項2】
前記コンテンツファイル取得手段は、前記記録手段に前記施術内容に対応するコンテンツファイルが存在しない場合に、予め設定されたコンテンツ提供サーバに通信ネットワークを介してアクセスし、前記施術内容に対応するコンテンツデータを前記コンテンツ提供サーバから取得することを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項3】
前記コンテンツファイルは、少なくとも1つのオーディオファイルを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項4】
前記コンテンツファイル取得手段により取得された前記コンテンツファイルが、前記オーディオファイルでない場合、前記コンテンツファイルを前記オーディオファイルに変換するファイル変換手段を有することを特徴とする請求項3に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項5】
前記編集・出力手段は、前記オーディオファイルから得られる出力信号を、音声を出力する音声出力端子に接続された美容機器から出力させることを特徴とする請求項3又は4に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項6】
前記音声出力端子は、Dock端子を含むことを特徴とする請求項5に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項7】
前記編集・出力手段は、前記コンテンツファイルの再生時間、出力強度、再生速度、波形の変更、再生出力されるコンテンツファイルの数、及び複数のコンテンツファイルに対する再生出力順序のうち少なくとも1つを編集することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項8】
前記ユーザの肌状態を取得し、取得した前記ユーザの肌状態から、前記ユーザの肌診断を行う診断手段を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項9】
前記オーディオファイルの波形を昇圧及び定電流化する昇圧・定電流装置を有することを特徴とする請求項3乃至8のいずれか一項に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項10】
前記編集・出力手段は、前記オーディオファイルの波形と、所定の楽曲の波形とが合成された波形を出力することを特徴とする請求項3乃至9のいずれか一項に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項11】
複数のコンテンツデータを記録する記録手段を備え、前記記録手段により記録されたコンテンツデータを再生して所定の施術を行うコンテンツ再生装置により実行されるコンテンツ再生方法であって、
ユーザにより入力された施術条件に基づいて施術内容を設定する施術設定手順と、
前記施術設定手順により設定された施術内容に対応するコンテンツファイルを前記記録手段から取得するコンテンツファイル取得手順と、
前記コンテンツファイル取得手順により得られるコンテンツファイル、又は前記ユーザの指示に応じて編集されたコンテンツファイルを再生、出力する編集・出力手順とを有することを特徴とするコンテンツ再生方法。
【請求項12】
前記コンテンツファイル取得手順は、前記記録手段に前記施術内容に対応するコンテンツファイルが存在しない場合に、予め設定されたコンテンツ提供サーバに通信ネットワークを介してアクセスし、前記施術内容に対応するコンテンツデータを前記コンテンツ提供サーバから取得することを特徴とする請求項11に記載のコンテンツ再生方法。
【請求項13】
前記コンテンツファイルは、少なくとも1つのオーディオファイルを含むことを特徴とする請求項11又は12に記載のコンテンツ再生方法。
【請求項14】
前記コンテンツファイル取得手順により取得された前記コンテンツファイルが、前記オーディオファイルでない場合、前記コンテンツファイルを前記オーディオファイルに変換するファイル変換手順を有することを特徴とする請求項13に記載のコンテンツ再生方法。
【請求項15】
前記編集・出力手順は、前記オーディオファイルから得られる出力信号を、音声を出力する音声出力端子に接続された美容機器から出力させることを特徴とする請求項13又は14に記載のコンテンツ再生方法。
【請求項16】
前記音声出力端子は、Dock端子を含むことを特徴とする請求項15に記載のコンテンツ再生方法。
【請求項17】
前記編集・出力手順は、前記コンテンツファイルの再生時間、出力強度、再生速度、波形の変更、再生出力されるコンテンツファイルの数、及び複数のコンテンツファイルに対する再生出力順序のうち少なくとも1つを編集することを特徴とする請求項11乃至16のいずれか一項に記載のコンテンツ再生方法。
【請求項18】
前記ユーザの肌状態を取得し、取得した前記ユーザの肌状態から、前記ユーザの肌診断を行う診断手順を有することを特徴とする請求項11乃至17のいずれか一項に記載のコンテンツ再生方法。
【請求項19】
前記オーディオファイルの波形を昇圧及び定電流化する昇圧・定電流手順を有することを特徴とする請求項13乃至18のいずれか一項に記載のコンテンツ再生方法。
【請求項20】
前記編集・出力手順は、前記オーディオファイルの波形と、所定の楽曲の波形とが合成された波形を出力することを特徴とする請求項13乃至19のいずれか一項に記載のコンテンツ再生方法。
【請求項21】
コンテンツデータを再生して所定の施術を行うコンテンツ再生プログラムであって、
コンピュータを、
ユーザにより入力された施術条件に基づいて施術内容を設定する施術設定手段、
前記施術設定手段により設定された施術内容に対応するコンテンツファイルを取得するコンテンツファイル取得手段、及び、
前記コンテンツファイル取得手段により得られるコンテンツファイル、又は前記ユーザの指示に応じて編集されたコンテンツファイルを再生、出力する編集・出力手段として機能させるためのコンテンツ再生プログラム。
【請求項22】
前記コンテンツファイル取得手段は、前記記録手段に前記施術内容に対応するコンテンツファイルが存在しない場合に、予め設定されたコンテンツ提供サーバに通信ネットワークを介してアクセスし、前記施術内容に対応するコンテンツデータを前記コンテンツ提供サーバから取得することを特徴とする請求項21に記載のコンテンツ再生プログラム。
【請求項23】
前記コンテンツファイルは、少なくとも1つのオーディオファイルを含むことを特徴とする請求項21又は22に記載のコンテンツ再生プログラム。
【請求項24】
前記コンテンツファイル取得手段により取得された前記コンテンツファイルが、前記オーディオファイルでない場合、前記コンテンツファイルを前記オーディオファイルに変換するファイル変換手段を有することを特徴とする請求項23に記載のコンテンツ再生プログラム。
【請求項25】
前記編集・出力手段は、前記オーディオファイルから得られる出力信号を、音声を出力する音声出力端子に接続された美容機器から出力させることを特徴とする請求項23又は24に記載のコンテンツ再生プログラム。
【請求項26】
前記音声出力端子は、Dock端子を含むことを特徴とする請求項25に記載のコンテンツ再生プログラム。
【請求項27】
前記編集・出力手段は、前記コンテンツファイルの再生時間、出力強度、再生速度、波形の変更、再生出力されるコンテンツファイルの数、及び複数のコンテンツファイルに対する再生出力順序のうち少なくとも1つを編集することを特徴とする請求項21乃至26のいずれか一項に記載のコンテンツ再生プログラム。
【請求項28】
前記ユーザの肌状態を取得し、取得した前記ユーザの肌状態から、前記ユーザの肌診断を行う診断手段を有することを特徴とする請求項21乃至27のいずれか一項に記載のコンテンツ再生プログラム。
【請求項29】
前記オーディオファイルの波形を昇圧及び定電流化する昇圧・定電流手段を有することを特徴とする請求項23乃至28のいずれか一項に記載のコンテンツ再生プログラム。
【請求項30】
前記編集・出力手段は、前記オーディオファイルの波形と、所定の楽曲の波形とが合成された波形を出力することを特徴とする請求項23乃至29のいずれか一項に記載のコンテンツ再生プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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