説明

コンテンツ再生装置、プログラム、および記録媒体

【課題】2つの異なるユニット間の親和性を高め、第1のユニットの操作によって両者を連携して動作させることができるコンテンツ再生装置を提供する。
【解決手段】本発明に係るコンテンツ再生装置における第1のユニットは、第1の操作装置が発した第1の操作信号を受信する第1の入力受付手段と、上記第1および第2のユニットのいずれを制御すべきかを判定する第1の判定手段と、上記第1のユニットを制御する第1の制御手段と、第1の制御情報を上記第2のユニットに送信する第1の制御情報送信手段とを備えており、上記第2のユニットは、上記第1の制御情報を受信する第1の制御情報受信手段と、上記第1の制御情報に基づき、上記第2のユニットを制御する第2の制御手段とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のユニットによって構成されるコンテンツ再生装置、プログラム、および記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、放送番組を視聴しながら、同一画面上で別の映像を見たいという要望が、視聴者の間に高まっている。これを背景に、子画面を用いて放送番組以外の他の映像を表示する技術が色々と提案されている。
【0003】
特許文献1には、テレビ受像部の画像が表示部に表示されるとともに、ユーザーインタフェース処理部のユーザーインタフェース画像が表示部に表示される次世代テレビジョン受像機が開示されている。また、当該次世代テレビジョン受像機のユーザーインタフェース処理部は、パソコンと同等の画像処理を実行するとともに、テレビ受像部からの情報を受けて所定の処理を実行する。
【0004】
特許文献2には、共通のTV/PC共用リモコン装置によってテレビモニタ機及び専用PCコントローラを制御できる技術が開示されている。
【0005】
特許文献3には、テレビ画面とインターネットに接続して得られたブラウザ画面を同時にディスプレイに表示する映像表示装置が開示されている。
【0006】
特許文献4には、デジタル放送を高解像度で短時間に視聴するとともに、ユーザのTV/PC機能をシームレスに選択できるテレビ機能付きパーソナルコンピュータが開示されている。
【0007】
特許文献5には、PCの負荷を増加することなくテレビや録画番組の視聴ができ、PC作業中にPCモニタ上の任意の位置にオーバーレイ表示によるテレビ画像を小画面表示することができるとともに、作業域とテレビのオーバーレイ領域が重なり操作性が悪くなった場合にも、作業域を任意の位置へ移動させ、かつ任意の大きさに変更することができ、操作性を大幅に改善することができる画像処理装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】国際公開WO2007/004371(公開日:2007年1月11日)
【特許文献2】特開2007−208547(公開日:2007年8月16日)
【特許文献3】特開2008−79077(公開日:2008年4月3日)
【特許文献4】特開2006−310896(公開日:2006年11月9日)
【特許文献5】特開2007−311958(公開日:2007年11月29日)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、上述した従来技術には次のような問題がある。
【0010】
特許文献1の技術では、表示部に、テレビ受像部の画像とともにユーザーインタフェース処理部のユーザーインタフェース画像が表示される。しかしながら、1つの操作装置を用いて、2つのユニットを連携して動作させることはできない。
【0011】
特許文献2の技術では、TV/PC共用リモコン装置によってテレビモニタ機の操作制御と、専用PCコントローラにより提供されるインターネット閲覧機能に関する操作制御ができる。しかしながら、操作性が向上するようにTVとPCとを連携して動作させることはできない。
【0012】
特許文献3の技術では、ブラウザ機能をテレビ装置の中で実現している。この構成では、テレビ装置のソフトウェアおよびハードウェアは、コンピュータのそれらに比べて貧弱であるため、限られたサービスしか処理できない。特に、インターネットを通じて提供されるサービスは日々進化しているため、特許文献3の技術では、オンラインゲームおよび動画再生サービスなど処理に多大な負荷を要する数多くのサービスには対応できない。その結果、ユーザに対して極僅かなサービスを提供できるに留まる。特許文献4の技術にも同様の問題がある。
【0013】
特許文献5の技術では、テレビと外部PCとを接続することによって、テレビ画面とPC画面とを混在させて表示する。この技術では、別体の2つの装置を互いに接続するため、配線等が複雑になる。結果、装置の設置および持ち運びが面倒なものとなる。また、テレビ放送の処理とコンピュータの処理とが互いに無関係に動作しているため、それぞれを別々の操作装置で操作せざるを得ない。また、両者の連携を実現することは困難である。
【0014】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、2つの異なるユニット間の親和性を高め、第1のユニットの操作によって両者を連携して動作させることができ、また両ユニットを相互に制御することにより、第1のユニットの操作によって、第1のユニットおよび第2のユニットのいずれも操作できるコンテンツ再生装置、プログラム、および記録媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
(第1の操作装置による操作)
本発明に係るコンテンツ再生装置は、上記の課題を解決するために、
第1の操作装置によって操作され、少なくとも第1の映像を表示する第1のユニットと、当該第1のユニットに少なくとも第2の映像を提供する第2のユニットとを備えたコンテンツ再生装置であって、
上記第1のユニットは、
上記第1の操作装置が発した第1の操作信号を受信する第1の入力受付手段と、
上記第1の操作信号、および上記第1のユニットにおいてあらかじめ定められている情報に基づき、上記第1および第2のユニットのいずれを制御すべきかを判定する第1の判定手段と、
上記第1の判定手段によって上記第1のユニットを制御すべきと判定された場合、上記第1のユニットを制御する第1の制御手段と、
上記第1の判定手段によって上記第2のユニットを制御すべきと判定された場合、上記第2のユニットを制御するための第1の制御情報を上記第2のユニットに送信する第1の制御情報送信手段とを備えており、
上記第2のユニットは、
上記第1のユニットから送信された上記第1の制御情報を受信する第1の制御情報受信手段と、
上記受信された第1の制御情報に基づき、上記第2のユニットを制御する第2の制御手段とを備えていることを特徴としている。
【0016】
上記の構成によれば、コンテンツ再生装置において、上記第1の判定手段は、上記第1の操作装置が発した第1の操作信号が、上記第1および第2のユニットのいずれを制御すべき操作信号かを判定する。次に、上記第1の制御手段は、上記第1の判定手段によって上記第1のユニットを制御すべきと判定された場合に、上記第1のユニットを制御する。
【0017】
また、上記第1の判定手段によって上記第2のユニットを制御すべきと判定された場合に、上記第1の制御情報送信手段が、上記第2のユニットを制御するための第1の制御情報を上記第2のユニットに送信する。次に、上記第2のユニットの第1の制御情報受信手段が上記第1の制御情報を受信する。次に、上記第2の制御手段が上記第1の制御情報に基づき、上記第2のユニットを制御する。したがって、ユーザは上記第1のユニットを操作する第1の操作装置を操作することによって、上記第1のユニットおよび上記第2のユニットを連携して動作させることができる。また、上記第1のユニットおよび上記第2のユニットを相互に制御することにより、第1のユニットの操作によって、第1のユニットおよび第2のユニットのいずれも操作できる効果を奏する。
【0018】
(第2の操作装置による操作)
本発明に係るコンテンツ再生装置では、さらに、
上記第2のユニットは、
第2の操作装置が発した第2の操作信号を受信する第2の入力受付手段と、
上記第2の操作信号、および上記第2のユニットにおいてあらかじめ定められている情報に基づき、上記第1および第2のユニットのいずれを制御すべきかを判定する第2の判定手段と、
上記第2の判定手段によって上記第1のユニットを制御すべきと判定された場合、上記第1のユニットを制御するための第2の制御情報を上記第1のユニットに送信する第2の制御情報送信手段とを備えており、
上記第2の制御手段は、上記第2の判定手段によって上記第2のユニットを制御すべきと判定された場合、上記第2のユニットを制御し、
上記第1のユニットは、
上記第2のユニットから送信された上記第2の制御情報を受信する第2の制御情報受信手段をさらに備えており、
上記第1の制御手段は、上記受信された第2の制御情報に基づき、上記第1のユニットを制御することことが好ましい。
【0019】
上記の構成によれば、コンテンツ再生装置において、上記第2のユニットの第2の判定手段は、上記第2の操作装置が発した第2の操作信号が、上記第1および第2のユニットのいずれを制御すべき操作信号かを判定する。次に、上記第2の制御手段は、上記第2の判定手段によって上記第2のユニットを制御すべきと判定された場合に、上記第2のユニットを制御する。また、上記第2の判定手段によって上記第1のユニットを制御すべきと判定された場合に、上記第2の制御情報送信手段が、上記第1のユニットを制御するための第2の制御情報を上記第1のユニットに送信する。次に、上記第1のユニットの上記第2の制御情報受信手段が上記第2の制御情報を受信する。次に、上記第1の制御手段が上記第2の制御情報に基づき、上記第1のユニットを制御する。したがって、ユーザは上記第2のユニットを操作する第1の操作装置を操作することによって、上記第1のユニットおよび上記第2のユニットを連携して動作させることができるさらなる効果を奏する。
【0020】
(第1の映像取得源)
本発明に係るコンテンツ再生装置では、さらに、
上記第1のユニットは、
放送波、通信ネットワーク、外部記憶装置、内部記憶装置、および記録メディアの少なくともいずれかを通じて、上記第1の映像を取得する第1の映像取得手段をさらに備えていることが好ましい。
【0021】
上記の構成によれば、コンテンツ再生装置は第1の映像として多種多様なコンテンツを取得できる。
【0022】
(第1のユニット=TV)
本発明に係るコンテンツ再生装置では、さらに、
上記第1のユニットは、
上記放送波を受信する放送波受信手段を備えており、
上記第1の映像取得手段は、上記受信された放送波をデコードして上記第1の映像を取得することが好ましい。
【0023】
上記の構成によれば、第1のユニットは放送番組を再生できる。結果、コンテンツ再生装置をテレビジョン装置の一種として実現できる。
【0024】
(第2の制御情報に基づく第1の映像の取得)
本発明に係るコンテンツ再生装置では、さらに、
上記第1の制御手段は、上記第2の制御情報に基づき、上記第1の映像の取得の予約を制御することが好ましい。
【0025】
上記の構成によれば、上記第1の制御手段は、上記第2の制御情報に基づき、上記第1の映像の取得の予約を制御できる。上記第2の制御情報は、上記第2の操作装置が発した第2の操作信号に基づくものである。したがって、ユーザは上記第2の操作装置を操作することによって、上記第1の映像の取得の予約を制御することができる。
【0026】
(第2の制御情報に基づく電子番組表制御)
本発明に係るコンテンツ再生装置では、さらに、
上記第1のユニットは、
電子番組表を取得する電子番組表取得手段をさらに備えており、
上記第1の制御手段は、上記第2の制御情報に基づき、上記電子番組表における情報選択を制御することが好ましい。
【0027】
上記の構成によれば、上記第1の制御手段は、上記第2の制御情報に基づき、上記電子番組表における情報選択を制御する。上記第2の制御情報は、上記第2の操作装置が発した第2の操作信号に基づくものである。したがって、ユーザは上記第2の操作装置を操作することによって、上記電子番組表における情報選択を制御することができる。
【0028】
(ソフトウェアアプリケーションの実行)
本発明に係るコンテンツ再生装置では、さらに、
上記第2のユニットは、
ソフトウェアアプリケーションを実行する実行手段を備えており、
上記第2の制御手段は、上記ソフトウェアアプリケーションの起動または終了を制御することが好ましい。
【0029】
上記の構成によれば、上記第2のユニットの実行手段は、上記ソフトウェアアプリケーションを実行する。また、上記第2の制御手段は、上記ソフトウェアアプリケーションの起動または終了を制御する。したがって、ユーザは上記第1の操作装置を操作することによって、上記ソフトウェアアプリケーションの起動または終了を制御することができる。
【0030】
(映像の送信)
本発明に係るコンテンツ再生装置では、さらに、
上記第2のユニットは、
上記ソフトウェアアプリケーションの実行時に生成される映像を、上記第2の映像として取得する第2の映像取得手段と、
上記第2の映像取得手段によって取得された第2の映像を上記第1のユニットに送信する映像送信手段とを備えていることが好ましい。
【0031】
上記の構成によれば、上記第2のユニットは、上記第2の映像取得手段によって取得された第2の映像を上記第1のユニットに送信する映像送信手段を備えている。したがって、上記第2のユニットは、上記第2の映像を上記第1のユニットに送信することができる。
【0032】
(ポインティングデバイスの操作)
本発明に係るコンテンツ再生装置では、さらに、
上記第2の制御手段は、上記第1の制御情報に基づき、上記第2の映像上のポインティングデバイスの挙動を制御することが好ましい。
【0033】
上記の構成によれば、上記第2の制御手段は、上記第1の制御情報に基づき、上記第2の映像上のポインティングデバイスの挙動を制御する。上記第1の制御情報は、上記第1の操作装置が発した第1の操作信号に基づくものである。したがって、ユーザは上記第1の操作装置を操作することによって、上記第2の映像上のポインティングデバイスの挙動を制御できる。
【0034】
(第1の操作装置はリモートコントローラ)
本発明に係るコンテンツ再生装置では、さらに、
上記第1の操作装置は、リモートコントローラであることが好ましい。
【0035】
上記の構成によれば、上記第1の操作装置は、リモートコントローラである。リモートコントローラは、一般的に広く普及している。したがって、多くのユーザにとっての操作性を向上させることができる。
【0036】
(第2の操作装置はマウスまたはキーボード)
本発明に係るコンテンツ再生装置では、さらに、
上記第2の操作装置は、マウスまたはキーボードであることが好ましい。
【0037】
上記の構成によれば、上記第2の操作装置は、マウスまたはキーボードである。マウスまたはキーボードは、一般的に広く普及している。したがって、多くのユーザにとっての操作性を向上させることができる。
【0038】
(映像の表示)
本発明に係るコンテンツ再生装置では、さらに、
上記第1のユニットは、
上記第1の映像、および上記第2のユニットから提供された上記第2の映像のうち少なくともいずれかを画面に表示する表示手段をさらに備えていることが好ましい。
【0039】
上記の構成によれば、上記表示手段は、上記第1の映像、および上記第2のユニットから提供された上記第2の映像のうち少なくともいずれかを画面に表示することができる。
【0040】
(合成映像の表示)
本発明に係るコンテンツ再生装置では、さらに、
上記第1のユニットは、
上記第1および第2の映像を合成して合成映像を生成する合成手段をさらに備えており、
上記表示手段は、上記合成映像を上記画面に表示することが好ましい。
【0041】
上記の構成によれば、上記合成手段は、上記第1および第2の映像を合成して合成映像を生成する。また、上記表示手段は、上記合成映像を上記画面に表示する。したがって、上記第1および第2の映像を合成した合成映像を上記画面に表示することができる。
【0042】
(第2のユニットは着脱可能)
本発明に係るコンテンツ再生装置では、さらに、
上記第2のユニットは、上記第1のユニットから着脱可能であることが好ましい。
【0043】
上記の構成によれば、コンテンツ再生装置の拡張性および保守性をより高めることができる。
【0044】
(第2のユニットは内蔵)
本発明に係るコンテンツ再生装置では、さらに、
上記第2のユニットは、上記第1のユニットの筐体本体に内蔵されていることが好ましい。
【0045】
上記の構成によれば、第2のユニットを外部環境から守ることができる。
【0046】
(プログラム、記録媒体)
なお、上記コンテンツ再生装置は、コンピュータによって実現してもよい。この場合、コンピュータを上記各手段として動作させることにより上記コンテンツ再生装置をコンピュータにおいて実現するプログラム、およびそのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
【発明の効果】
【0047】
以上のように、本発明に係るコンテンツ再生装置は、2つの異なるユニット間の親和性を高め、第1のユニットの操作によって両者を連携して動作させることができる。また、上記第1のユニットおよび上記第2のユニットを相互に制御することにより、第1のユニットの操作によって、第1のユニットおよび第2のユニットのいずれも操作できる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の一実施形態に係るPC内蔵テレビの要部構成を示すブロック図である。
【図2】(a)は、本発明の一実施形態に係るPC内蔵テレビを表示画面側から見た場合の外観を示す図であり、(b)は、PC内蔵テレビを上から見た場合の外観を示す図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るPC内蔵テレビの詳細な内部構成を示すブロック図である。
【図4】(a)は、リモコンを使用してPC内蔵テレビを操作する際の信号伝達の流れを図であり、(b)は、入力装置(キーボードまたはマウス)を使用してPC内蔵テレビを操作する際の信号伝達の流れを図である。
【図5】本発明の一実施形態に係るリモコンを示す図である。
【図6】本発明の一実施形態に係るリモコンを使用してPC内蔵テレビを操作する処理のフローチャートを示す図である。
【図7】本発明の一実施形態に係るリモコンを使用する際の、PC内蔵テレビ内の信号の流れを示す図である。
【図8】本発明の一実施形態に係るリモコンを使用してPC内蔵テレビを操作する一例を説明する図である。
【図9】本発明の一実施形態に係るリモコンを使用してPC内蔵テレビを操作する一例を説明する図である。
【図10】本発明の一実施形態に係る入力装置を示す図であり、(a)はマウス(b)はキーボードを示す図である。
【図11】本発明の一実施形態に係る入力装置を使用してPC内蔵テレビを操作する処理のフローチャートを示す図である。
【図12】本発明の一実施形態に係る入力装置を使用する際の、PC内蔵テレビ内の信号の流れを示す図である。
【図13】本発明の一実施形態に係るマウスを用いて番組予約をする処理の一例について説明する図である。
【図14】本発明の一実施形態に係るキーボードを用いて番組予約をする処理の一例について説明する図である。
【図15】本発明の一実施形態に係るリモコンのキーとキーボードとのキーとの対応関係を示す図である。
【図16】PC内蔵テレビにおける映像合成の流れの一例を示す図である。
【図17】ディスプレイに表示される画面の各例を示す図である。
【図18】PC内蔵テレビが、PC機能メニューの選択に応じてPC子画面の表示を切り換える様子の一例を示す図である。
【図19】PC内蔵テレビが、PC機能メニューを示す情報の選択結果に応じて、PC子画面を表示したりPC子画面の表示位置を変更したりする様子の一例を示す図である。
【図20】本発明のPC内蔵テレビにおいてTV全画面およびPC子画面を表示する際の情報処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【図21】図に示すシーケンス処理によってディスプレイに表示される画面の一例を示す図である。
【図22】(a)は、着脱可能なPCユニットがTVユニットに装着された後のPC内蔵テレビを表示画面側から見た場合の外観を示す図であり、(b)は、着脱可能なPCユニットがTVユニットに装着される前のPC内蔵テレビを背面側から見た場合の外観を示す図である。
【図23】本発明の他の実施形態に係るPC内蔵テレビの要部構成を示すブロック図である。
【図24】着脱可能なBDユニットがTVユニットに装着された後のBD内蔵テレビbの外観例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0049】
本発明に係るPC内蔵テレビ1の一実施形態について、図1〜図21を参照して以下に説明する。
【0050】
(TVユニット10の外観)
まず、PC内蔵テレビ1の外観について、図2を参照して以下に説明する。図2(a)は、本発明の一実施形態に係るPC内蔵テレビ1を表示画面側から見た場合の外観を示す図である。図2(b)は、PC内蔵テレビ1を横(PCユニット20の設置側)から見た場合の外観を示す図である。
【0051】
図2(a)および(b)に示すように、PC内蔵テレビ1(コンテンツ再生装置)は、TVユニット10(第1のユニット)にPCユニット20(第2のユニット)が設けられた構成の装置である。本実施形態のTVユニット10は、液晶テレビジョン装置としての構成および機能を備えたサブユニット(サブシステム)である。一方、PCユニット20はいわゆるパーソナルコンピュータとしての構成および機能を備えたサブユニット(サブシステム)である。両者が一体化されて一つのPC内蔵テレビ1を構成する。さらに両者は互いに連携して動作することによって、ユーザに対し、これまでにない充実したコンテンツ再生(視聴、閲覧)体験を提供する。
【0052】
ユーザはリモコン9(リモートコントローラ)を使用してPC内蔵テレビ1を操作する。リモコン9さえあれば、TVユニット10を操作して放送番組を視聴することができる。さらに、同じリモコン9を使用することによって、PCユニット20を操作して各種のソフトウェアアプリケーションを実行したり、インターネット上のウェブサイトにアクセスしてウェブページを閲覧したりすることができる。
【0053】
(PC内蔵テレビ1の要部構成)
PC内蔵テレビ1の内部構成および機能について、図1を参照して以下に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るPC内蔵テレビ1の要部構成を示すブロック図である。
【0054】
図1に示すように、PC内蔵テレビ1のTVユニット10は、映像出力部11、音声出力部12、コンテンツ処理部13、コンテンツ合成部14、コンテンツ取得部15、コンテンツ受信部16、ユーザ入力部17、制御情報通信部18,制御部19および操作モード管理部29を備えている。一方、PCユニット20は、コンテンツ処理部21、コンテンツ取得部22、コンテンツ送信部23、記憶部24、制御情報通信部25、ユーザ入力部26、制御部27、アプリケーション実行部28および操作モード管理部30を備えている。
【0055】
本実施形態PC内蔵テレビ1は、映像の合成機能を有している。具体的には、TVユニット10は、放送波(テレビ放送)を受信してデコードすることによって、放送番組(第1のコンテンツ)を取得する。PCユニット20は、ウェブページ、動画コンテンツ等などのPCコンテンツ(第2のコンテンツ)を取得しTVユニット10に提供する。TVユニット10は、少なくとも放送番組内の映像(第1の映像)およびPCコンテンツ内の映像(第2の映像)を合成して一つの合成映像を生成し、ディスプレイ2に出力する。これによりディスプレイ2は当該合成映像を表示する。ディスプレイ2は、たとえば液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイとして実現される。
【0056】
(TVユニット10の詳細)
TVユニット10に備えられる各ブロックの機能について、それぞれ以下に説明する。
【0057】
映像出力部11は、コンテンツ合成部14から送られた映像信号をディスプレイ2に出力する。
【0058】
音声出力部12は、コンテンツ合成部14から送られた音声信号をスピーカ3に出力する。
【0059】
コンテンツ処理部13は、コンテンツ取得部15から入力されたコンテンツを処理する。本実施形態では、受信された放送波をデコードして放送番組を生成し、コンテンツ合成部14に出力する。
【0060】
コンテンツ合成部14は、コンテンツ処理部13から入力された放送番組、およびコンテンツ受信部16がPCユニット20から受信したPCコンテンツを合成して、一つの合成コンテンツを生成する。
【0061】
コンテンツ取得部15は、アンテナ4を通じて放送波を受信し、コンテンツ処理部13に出力する。なお、放送波の受信方法はアンテナ4を通じたものに限定されない。コンテンツ取得部15は、ケーブルテレビ放送網を通じて放送波を受信することもできる。他にも、インターネット8を通じてIP放送データ(IP放送波)を受信することもできる。
【0062】
コンテンツ受信部16は、PCユニット20から送信されたPCコンテンツを受信し、コンテンツ合成部14に出力する。
【0063】
ユーザ入力部17は、ユーザによるPC内蔵テレビ1に対する入力操作を受け付ける。具体的には、たとえばユーザによる入力操作に応じてリモコン9が発した信号を受信し、制御部19に出力する。操作モード管理部29は、制御部19からの問い合わせに対して、現在の操作モードがTVユニット10を操作するTVモードであるか、PCユニット20を操作するPCモードであるかを確認して制御部19に通知する。他にも、TVユニット10本体へのユーザの直接操作によって発生せられた信号を受信することもできる。
【0064】
制御情報通信部18は、PCユニット20と制御情報をやり取りする。具体的には、制御情報をPCユニット20の制御情報通信部25に送信したり、あるいは、制御情報通信部25から送信された制御情報を受信したりする。ここで制御情報には、たとえば、PCユニット20aまたはTVユニット10aを操作するための操作情報が含まれる。他にも、取得したコンテンツを他方のユニットに提供すべき旨を規定した情報が含まれる。さらに、コンテンツを取得するためのアクセス情報(リンク情報)が含まれる。
【0065】
制御部19は、TVユニット10を構成する各ブロックを統括制御する。
【0066】
(PCユニット20の詳細)
PCユニット20を構成する各ブロックの機能について、以下に説明する。
【0067】
コンテンツ処理部21は、コンテンツ取得部22が取得したPCコンテンツを処理する。
【0068】
コンテンツ取得部22は、外部からPCコンテンツを取得する。たとえば、記録ディスク7またはインターネット(通信ネットワーク)8からPCコンテンツを取得する。PCコンテンツは、コンピュータによって処理され再生可能なコンテンツのことである。たとえばテキスト、映像、音声、動画等のコンテンツがこれに該当し、さらにこれらの組み合わせからなるマルチメディアコンテンツも該当する。他にも、ウェブページもPCコンテンツに含まれる。これらのPCコンテンツは各所から取得できる。取得先はたとえばインターネット8上のウェブサイト、PC内蔵テレビ1に接続された外部装置、および記録ディスク7である。
【0069】
コンテンツ送信部23は、コンテンツ処理部21が処理したコンテンツをコンテンツ受信部16へ送信する。
【0070】
記憶部24は、各種のPCコンテンツを記憶する。たとえば、ハードディスク、フラッシュメモリ等の不揮発性の記憶装置として実現される。記憶部24には、PCコンテンツに加えて、アプリケーション実行部28によって実行される各種のソフトウェアアプリケーションが記憶されている。
【0071】
制御情報通信部25は、制御情報通信部18と制御情報のやり取りをする。具体的には、制御情報をTVユニット10の制御情報通信部18に送信したり、あるいは、制御情報通信部18から送信された制御情報を受信したりする。
【0072】
ユーザ入力部26は、ユーザによるPC内蔵テレビ1に対する入力操作を受け付ける。具体的には、ユーザによる入力操作に応じて操作装置(本実施形態ではマウス5およびキーボード6)が発した信号を受信し、制御部27に出力する。当該操作装置の他の例として、トラックボールおよびトラックパッドなどのポインティングデバイス、ならびにジョイスティックも含まれる。
【0073】
制御部27は、PCユニット20における各種動作を制御する。操作モード管理部30は、制御部27からの問い合わせに対して、現在の操作モードがPCモードであるか、TVモードであるかを制御情報通信部25を介して、TVユニット10の操作モード管理部29に確認する。操作モード管理部30は、確認した操作モードを制御部27に通知する。
【0074】
アプリケーション実行部28は、記憶部24に記憶されているソフトウェアアプリケーションを読み出し、実行する。
【0075】
(PC内蔵テレビ1の詳細な内部構成)
次に、PC内蔵テレビ1の詳細な内部構成について、図3を参照して説明する。図3は、本発明の一実施形態に係るPC内蔵テレビ1の詳細な内部構成を示すブロック図である。図1に示す各機能ブロックは、図3に示す各ブロックのいずれかまたはその組み合わせによって、実現される。
【0076】
RF(Radio Frequency)受信部101は、外部から送られてくる信号を受信する。すなわち、RF受信部101は、たとえば、地上波デジタル放送として無線で送られてくる映像信号等のデジタル放送信号を受け付ける映像信号入力部である。なお、RF部101が受信する信号は、地上波デジタル放送として送られてくる信号に限定されるものではなく、たとえば、一般のアナログ放送、衛星放送、またはケーブルテレビ放送等として送られてくる信号であってもよい。
【0077】
これらの信号としては、たとえば、デジタル放送の場合はMPG2またはMPEG4等のシステムとしてデジタル化された映像信号が挙げられる。また、RF受信部101に入力される信号は、当該映像信号に限定されるものではなく、たとえば、デジタル化されたオーディオ信号、データ放送、電子番組表情報またはネットワーク情報などのデジタル放送信号(放送波)であってもよい。
【0078】
デモジュレータ102は、RF受信部101に入力されたデジタル放送信号を復調し、デコーダ103に送る。
【0079】
デコーダ103は、たとえばMPEG2TSなどの復調された信号を、ビデオ成分(信号)とオーディオ成分(信号)とに分解する。また、デコーダ103は、分解した信号のうちビデオ信号をデコードし、オーディオ信号をオーディオプロセッサ104に送る。このとき、オーディオ信号に付随するデータは、CPU109に送られ、そこで処理される。
【0080】
オーディオプロセッサ104は、デコーダ103から受け取ったオーディオ信号をデコードする。なお、オーディオ信号には多数のフォーマットがあるため、通常、オーディオ信号のデコード処理はオーディオプロセッサ104にて行う。しかしながら、これに限定されるものではなく、デコーダ103またはCPU109において、オーディオ信号をデコードしてもよい。処理されたオーディオ信号は、スピーカ105に送られる。
【0081】
スピーカ105は、オーディオプロセッサ104においてデコードされたオーディオ信号を出力する。なお、本実施形態では、表示部112およびスピーカ105を備えたテレビの形態を示すが、これに限定されるものではなく、たとえば、BD(BluRay)レコーダまたはSTB(Set Top Box)などの場合、スピーカ105の代わりに、外部機器にオーディオ信号を出力してもよい。
【0082】
リモコン通信部106は、図示しないリモコンからの制御信号を受信する。制御信号を送信するリモコン7としては、たとえば、1方向に信号を送信する赤外線リモコン、または双方向に信号を送信する無線リモコンが挙げられる。リモコン通信部106が受信した制御信号は、CPU109に送られる。
【0083】
外部入力部107は、PCユニット20の映像出力部208から出力された信号を受信する。外部入力部107としては、たとえば、HDMIインターフェースまたはDVI・D端子などが挙げられる。また、外部入力部107が受信する信号は、デコードされたデータまたは圧縮形式のデータ(たとえば、MPEG4等)を含む。
【0084】
外部入力部107が受信したオーディオ信号は、オーディオプロセッサ104に出力される。一方、外部入力部107が受信した映像信号は、グラフィックメモリ110に出力され、展開される。また、たとえば、外部入力部107が受信した映像信号が圧縮画像であって場合、受信した映像信号は、一旦デコード103を経由してグラフィクメモリ110に送られる。なお、デコード103を経由するか否かによって、グラフィックメモリ110に出力される映像信号に本質的な差異はない。
【0085】
メモリ108は、プログラムまたはデータを格納するメモリである。
【0086】
CPU109は、TVユニット10全体の制御を行うCPUである。
【0087】
グラフィックメモリ110は、2つ以上の映像および表示データを保持する。表示データとしては、たとえば、データ放送、およびOSD(オンスクリーンディスプレイ)データ、設定メニュー等のデータが挙げられる。グラフィックメモリ110は、複数のプレーンからなり、それぞれのプレーンを重ね合わせたり、アルファブレンディングを行ったりすることが可能である。
【0088】
グラフィックコントローラ111は、グラフィックメモリ110に保持される映像および表示データを合成し、1画面を作成する。すなわち、グラフィックコントローラ111は、CPU109からの制御に応じて、たとえば、複数のプレーンの拡大縮小または位置設定などを行い、合成して最終画面を作り出す。この最終画面は、表示部112へ送られる。
【0089】
表示部112は、グラフィックコントローラ111から受け取った映像を表示する。たとえば液晶パネルなどの表示デバイスに映像を表示してもよいし、外部機器に映像データを出力してもよい。
【0090】
LAN(Local Area Network)コントローラ113は、ネットワークを通じて外部機器と接続する。LANコントローラ113は、DLNA(Digital Living Network Alliance)などのホームネットワーク規格によって他の機器と接続しても、インターネットを通じて映像サービスと接続してもよい。また、外部機器との接続は、有線または無線のどちらでもよい。なお、LANコントローラ113から取得された映像信号は、特に限定されないが、RF受信部101を通じて取得された映像信号と同様に扱うことが好ましい。
【0091】
I/F部114は、LAN、USBまたはシリアル等を制御するインターフェース部である。I/F部114では、静止画等を含む制御情報をPCユニット20とやり取りする。なお、I/F部114における制御情報の送受信方式は、特に限定されない。
【0092】
電源部115は、TVユニット10における電源回路である。また、電源部204は、PCユニット20における電源回路である。これらの電源部115,204は、共通の電源150から電力の供給を受ける。この際、1つのACプラグによって電力の供給を受けることが望ましい。
【0093】
入力部201は、外部からの入力を受け付ける。このように、PCユニット20は、独自の入力部が存在し得る。入力部201としては、たとえば、Bluetoothのワイヤレスキーボードまたはワイヤレスマウス等を利用できることが好ましい。
【0094】
IOプロセッサ202は、各種外部インターフェースを制御する。
【0095】
LANコントローラ203は、IPネットワークと接続する。なお、LANコントローラ113とLANコントローラ203とは、互いに1つのIPアドレスを共用することが好ましい。また、TVユニット10およびPCユニット20において、それぞれ個別のLANコントローラ113,203を備えている場合、PC内蔵のテレビ1の内部においてブリッジ機能を有することが好ましい。これにより、たとえば、有線LANを接続する場合に、1つのLANケーブルを挿すだけで、TVユニット10およびPCユニット20を同時にネットワークに接続させることができる。
【0096】
メモリ205は、各種制御を行うCPU206のメモリである。
【0097】
CPU206は、PCユニット20に含まれる各ブロックを統括的に制御する。たとえば、圧縮されたPCコンテンツをソフトウェア的にデコードして、元のサイズのPCコンテンツに変換する。本実施形態において、PCユニット20は、TVユニット10におけるデコーダ103のようなハードウェアを備えていない。しかしながら、これに限定されるものではなく、たとえば、PCユニット20がデコーダ103のようなハードウェアを備えていてもよい。
【0098】
グラフィックコントローラ207は、映像描画時のグラフィック処理を高速化する。
【0099】
映像出力部208は、グラフィックコントローラ207によって処理された映像信号を、たとえばHDMI等の形式によって出力する。なお、オーディオ信号も映像信号と同様に、TVユニット10に送信される。
【0100】
記憶部209は、インターネット8または記録ディスク7を通じて取得されたPCコンテンツを恒久的に記憶する。記憶部209としては、たとえば、ハードディスク、BD(Blu-ray Disk)、DVD(Digital Video Disk)またはUSB(Universal Serial Bus)メモリ等が挙げられる。CPU206は、ネットワークを経由して取得した映像、または記憶部209に記憶されている映像を再生し、TVユニット10に送信する。
【0101】
ここで、映像とは、動画に限定されるものではなく、音楽、書籍、写真、スライドショー、ワープロドキュメント、またはゲーム等のアプリケーションが作成する画面が挙げられる。
【0102】
(PC内蔵テレビ1の操作方法)
図4(a)は、リモコン9を使用してPC内蔵テレビ1を操作する際の信号伝達の流れを説明する図である。図4(b)は、入力装置(キーボード6またはマウス5)を使用してPC内蔵テレビ1を操作する際の信号伝達の流れを説明する図である。
【0103】
図5は、PC内蔵テレビ1を操作するリモコン9である。リモコン9が備えているキーについては参照する図面を換えて後述するが、リモコン9は、図5に示すように数字キー(1〜12)、音量キーおよび選局キーなどを備える一般的なリモコン9である。
【0104】
ユーザは、リモコン9を使用してTVユニット10およびPCユニット20の両方を操作できる。この処理の流れを図6のフローチャートを参照して説明する。図6に示すように、まず、ユーザはリモコン9を操作して信号(操作信号)を送信する(ステップS21)。ユーザの入力に応じてリモコン9が発信する信号は、ユーザ入力部17を経由して制御部19に入力される(ステップS22)。制御部19は、現在の操作モードがPCモードであるか、TVモードであるかを操作モード管理部29に問い合わせる。操作モード管理部29は、制御部19からの問い合わせに対して、現在の操作モードがTVユニット10を操作するTVモードであるか、PCユニット20を操作するPCモードであるかを確認する(ステップS23)。次に、制御部19は、操作モード管理部29から送信されたモードの情報に従って、入力された操作信号がTVユニット10を操作する操作信号か、PCユニット20を操作する操作信号であるかを判定する(ステップS24)。TVユニット10を操作する操作信号判定した場合には、操作信号の内容に応じて、TVユニット10内の各ブロックを制御する(ステップS25)。これらの処理の結果、ユーザはリモコン9を使用してTVユニット10を操作できる。
【0105】
一方、制御部19は、操作信号がPCユニット20を操作するための信号だと判定した場合には、PCユニット20を制御するための制御情報を生成する(ステップS26)。次に、この制御情報を制御情報通信部18を通じてPCユニット20に送信する(ステップS27)。当該制御情報は制御情報通信部25を経由してPCユニット20の制御部27に入力される(ステップS28)。PCユニット20は、入力された制御情報に基づき、PCユニット20内の各ブロックを制御する(ステップS29)。これらの処理の結果、ユーザは、リモコン9を使用してPCユニット20を操作できる。
【0106】
次に、リモコン9を使用した場合における、TVユニット10およびPCユニット20内の信号の流れについて図7を参照して説明する。リモコン9から送信された信号は、コマンド情報として送信される。当該コマンド情報は、PCユニット20内において、パラメータ情報として入力される。一例として、リモコン9から送信されたコマンド情報RC
NUMに対応するパラメータ情報「1」としてPCユニット20に認識される。同様にリモコン9から送信されたコマンド情報RCNUM各々に対応するパラメータ情報各々がPCユニット20に認識される。
【0107】
次に、リモコン9を使用したPCユニット20のポインティングデバイスの操作について説明する。ユーザは、リモコン9の上下左右カーソルキー各々を押すことにより、PCユニット20のポインティングデバイスを操作し、PCユニット20の表示画面におけるマウスポインタを上下左右各々に移動させる。一例として、リモコン9の「上」カーソルキーを押すことにより、表示画面におけるマウスポインタを画面上の上方に移動する。また、リモコン9の「決定」キーを押すことにより、マウスの左クリックに該当する処理を行なう。同様に、リモコン9の「番組情報」キーを押すことにより、マウスの右クリックに該当する処理を行なう。以上のように、リモコン9を用いて、マウスの基本操作と同様の処理を行なう。
【0108】
具体的には、ドラッグ操作をするには、まずリモコン9の「決定」キーを長押しして一旦離す。これにより、マウスの左クリックを押したままと同様のドラッグ状態となる。この状態において、リモコン9の上下左右カーソルキー各々を押すことにより、ドラッグした対象を移動する。次に、再度「決定」キーを押すことにより、ドラッグした対象をリリースする。なお、「決定」キーを長押しではなく、一回押した場合にドラッグ状態となるようにしてもよい。また、リモコン9の「決定」キーを長押しすることによりドラッグ状態となるようにし、上下左右カーソルキーによりドラッグ対象を移動後「決定」キーを離すことによりリリースするようにしてもよい。以上のように、リモコン9によりPCユニット20の表示画面においてドラッグ操作を行なう。なお、リモコン9を使用してPCユニット20のポインティングデバイスを操作する際のTVユニット10およびPCユニット20内の信号の処理の流れは図6を参照して説明したとおりである。
【0109】
また、PCユニット20の表示画面においてマウスポインタを連続的に移動させるのではなく、ツールバーまたはツールアイコン上を順次移動するようにしてもよい。これを図8を参照して説明する。図8に示すマウスポインタAは、リモコン9の右カーソルキーを一回押すことのみにより、矢印Bに示すように、マウスポインタCに移動する。これにより、リモコン9のカーソルキーを不必要に多い回数押す必要がなく、操作性が向上する。
【0110】
また、リモコン9を操作することにより、アプリケーションソフトウェア(ツール)の起動を行なえるようにしてもよい。これを図9を参照して説明する。図9に示すように、まずリモコン9の「メニュー」キーを押すことにより、複数のツールを表示させる。次に、リモコン9の上下左右カーソルキーを押すことにより、マウスポインタを起動したいツール上に持ってくる。図9に示す例においては、マウスポインタは「テキストエディタ」上にある。これを「電子メール」上に移動させたい場合には、リモコン9の「上」カーソルキーを押すことにより、矢印Dに示すようにマウスポインタを「電子メール」上に移動させる。同様に、矢印Eに示すように「音楽プレーや」上に移動させたい場合にはリモコン9の「下」カーソルキーを押す。同様に、矢印Fに示すように「テキストエディタ3」上に移動させたい場合にはリモコン9の「右」カーソルキーを押す。次に、「決定」キーを押すことによって、当該ツールを起動する。
【0111】
また、リモコン9の「入力切換」キーを押すことにより、各種ツールを起動するためのランチャーを表示するようにしてもよい。ランチャー上において、図8を参照して説明したのと同様にリモコン9の上下左右カーソルキーを押すことによりツールを選択する。例えば、画面上の上のツールを選択したい場合には「上」カーソルキーを押す。同様に、画面上の下のツールを選択したい場合には「下」カーソルキーを押す。このようにして、マウスポインタを起動させたいツール上に移動させた後に「決定」キーを押すことによって当該ツールを起動する。
【0112】
また、リモコン9を操作することにより、アプリケーションソフトウェア(ツール)の終了を行なえるようにしてもよい。具体的には、リモコン9の「終了」キーを押すことにより、アクティブになっているツールを終了させる。なお、他のツールを起動させたい場合には、上述したように、リモコン9を用いて他のツールを選択し起動すればよい。
【0113】
また、上述したように、ユーザは、マウス5またはキーボード6(以下、操作装置と総称)を使用して、PCユニット20およびTVユニット10の両方を操作できる。マウス5およびキーボード6を図10を参照して説明する。図10(a)に示すように、マウス5は左ボタン31、右ボタン32、およびマウスホイール33を備えている一般的なマウス5である。また、図10(b)に示すように、キーボード6は、数字キー0〜9、およびアルファベットキーを備えている一般的なキーボード6である。
【0114】
次に、操作装置を用いた処理の流れを図11のフローチャートを参照して説明する。図11に示すように、まず、ユーザは、マウス5またはキーボード6を操作して信号(操作信号)を送信する(ステップS31)。ユーザの入力に応じて操作装置が発信する信号は、ユーザ入力部26を経由して制御部27に入力される(ステップS32)。制御部27は、現在の操作モードがPCユニット20を操作するPCモードであるか、TVユニット10を操作するTVモードであるかを操作モード管理部30に問い合わせる。操作モード管理部30は、制御部27からの問い合わせを受けると、現在の操作モードがPCユニット20を操作するPCモードであるかTVユニット10を操作するTVモードであるかを確認する(ステップS33)。具体的には、制御情報通信部25を介して、TVユニット10の操作モード管理部29に問い合わせて確認する。次に、制御部27は、操作モード管理部30から送信された操作モードの情報に従って、入力された操作信号がPCユニット20を操作する操作信号かTVユニット10を操作する操作信号かを判定する(ステップS34)。PCユニット20を操作する操作信号だと判定した場合には、操作信号の内容に応じて、PCユニット20内の各ブロックを制御する(ステップS35)。これらの処理の結果、ユーザはマウス5またはキーボード6を使用してPCユニット20を操作できる。
【0115】
一方、制御部27は、操作信号がTVユニット10を操作するための信号だと判定した場合には、TVユニット10を制御するための制御情報を生成する(ステップS36)。次に、この制御情報を、制御情報通信部25を通じてTVユニット10に送信する(ステップS37)。当該制御情報は制御情報通信部18を経由してTVユニット10の制御部19に入力される(ステップS38)。制御部19は、入力された制御情報に基づき、TVユニット10内の各ブロックを制御する(ステップS39)。これらの処理の結果、ユーザは、操作装置(マウス5またはキーボード6)を使用してTVユニット10を操作できる。
【0116】
次に、マウス5またはキーボード6を使用した場合における、PCユニット20およびTVユニット10内の信号の流れについて図12を参照して説明する。図12(a)は、キーボード6を操作した場合におけるPCユニット20およびTVユニット10内の信号の流れを示す図である。図12(b)は、マウス5を操作した場合におけるPCユニット20およびTVユニット10内の信号の流れを示す図である。図12(c)は、マウス5またはキーボード6を操作した場合におけるPCユニット20およびTVユニット10内の信号の流れを示す図である。
【0117】
図12(a)に示すように、キーボード6を操作すると、コントロール情報とキーコード情報とが生成される。コントロール情報は、図12(a)に示すようにShiftキーが押されている場合に1、離されている場合に0を示す情報である。キーコード情報は、押されたキーボード6のキーに対応している。
【0118】
また、図12(b)に示すように、マウス5を操作した場合においては、信号が生成される。例えば、図12(b)に示すように、マウス5の右ボタン32をクリックした場合に1、クリックを離した場合に0の信号が生成される。
【0119】
また、図12(c)に示すように、マウス5またはキーボード6を操作した場合においては、上述したように、PCユニット20からTVユニット10に現在の操作モード情報を要求する信号が送信される。
【0120】
マウス5を用いることにより、リモコン9を用いたときと同様の、TVユニット10について以下の操作を行なえる。まず、マウスホイール33をクリックすることにより、TVユニット10におけるメニュー項目を表示する。次に、マウス5を移動することによって、マウスポインタを選択したいメニュー項目上に移動させる。次に、マウス5の左ボタン31をクリックすることによって、当該メニュー項目を起動する。
【0121】
また、マウス5の左ボタン31を押した状態においてドラッグすることにより、ディスプレイ2上にチャンネルのリストを表示する。次に、選択したチャンネル上においてマウス5の左ボタン31を離すことによって当該チャンネルを選択する。また、マウス5の右ボタン32を押した状態においてドラッグすることにより、ディスプレイ2上に音量バーを表示する。音量バーの表示後に、ドラッグをしたままマウス5を左に移動することによって、音量を小さくする。反対に、マウス5を右に移動することによって、音量を大きくする。
【0122】
また、マウスホイール33を回転することによって、ディスプレイ2上にTVユニット10とPCユニット20との入力切替項目と地A/地D/BS/CS/切替項目のリストとを表示する。さらにマウスホイール33を回転することによって、マウスポインタを選択したい切替項目上に移動させる。次に、マウス5の左ボタン31をクリックすることによって、当該切替項目を起動する。
【0123】
次に、マウス5を用いてディスプレイ2上において番組予約をする処理について説明する。図13は、ディスプレイ2上において、マウス5を用いて番組予約をする処理について説明する図である。
【0124】
図13は、ディスプレイ2上にEPG画面が表示されている。マウス5を移動することによって、図13に示すように、EPG画面における予約したい番組のタイトル上のマウスポインタGを矢印Hに示すように移動させる。これにより、マウスポインタGを予約したい番組の上に移動させる。次に、マウス5の左ボタン31をクリックすることによって、当該番組を予約する。マウス5を移動してマウスポインタGを移動させることによって、リモコン9の上下左右カーソルキーを用いて操作するよりも容易にマウスポインタGを移動することができる。したがって、番組予約における操作性が向上する。
【0125】
次に、ディスプレイ2上において、キーボード6を用いて番組を予約する処理について説明する。図14、ディスプレイ2上において、キーボード6を用いて検索キーワードを入力することによって番組予約をする処理について説明する図である。図14示すように、ユーザはディスプレイ2上の番組検索画面において、キーボード6を用いて検索キーワードを入力できる。図14示す例においては、「ジャンル」、「タイトル」および「詳細(出演者名等)」各々について検索キーワードを入力できる。これにより、検索キーワードにヒットした番組を検索し当該番組を予約することができる。なお、マウス5およびキーボード6を使用してTVユニット10を操作する際のTVユニット10およびPCユニット20内の信号の処理の流れは図11を参照して説明したとおりである。
【0126】
以上のように、本実施形態のPC内蔵テレビ1は、1つの操作装置を使用して、まったく異なる機能を持った2つのユニット(TVユニット10、PCユニット20)を操作できる。特に、PCユニット20の操作がリモコン9によって可能になる点は、ユーザにとってのメリットが大きい。マウス5またはキーボード6に比べて、リモコン9の操作は洗練され、直感的で分かりやすいからである。特に、スマートな表示デザインの追及に起因して近年複雑化しているアプリケーションの起動および終了を簡単な操作において実行できる。したがって、本実施形態のPC内蔵テレビ1を使用するユーザは、PCユニット20によって提供される各種のサービス(アプリケーションの実行、ウェブページの閲覧)を、汎用のパーソナルコンピュータを用いる場合よりも手軽に体験できる。なお、リモコン9を用いて操作することによりマウステーブルを用意する必要もない。
【0127】
また、TVユニット10の操作がPCユニット20のマウス5またはキーボード6によって可能になる点も、ユーザにとってメリットがある。1つには、ディスプレイ2上においてマウスポインタを上下左右に移動する際に、マウス5を用いることにより操作性が向上する。リモコン9による操作では、マウスポインタを移動するためのカーソルキーを押す回数が多くなり、また上下左右4方向にしか移動できない。これに対して、マウス5を用いれば、マウス5を移動することのみにおいて、ディスプレイ2上の目標位置に直線的に移動できるからである。また、チャンネル選択、音量調節および画質調整においても、ディスプレイ2上において所定の値をダイレクトに選択できるため、操作性が向上する。
【0128】
また、EPG画面における番組予約においてもメリットは大きい。近年、チャンネル数の増加および番組内容記載の増大によって、1画面中に表示される相対的な番組数が少なくなっている。これにより、画面のスクロールを容易かつ迅速に行ないたいという要求は多い。マウス5を用いることにより、リモコン9による操作よりも画面のスクロールが容易となる。また、EPG画面において番組を検索するための検索キーワードを入力する場合に、キーボード6を用いることにより容易に文言を入力できる。したがって、操作性が向上する。
【0129】
なお、本実施形態におけるキーボード6のキー各々と、リモコン9のキー各々との対応関係を図15に示す。図15に示すように、キーボード6のキー各々を押すことにより、当該キー各々に対応するリモコン9のキー各々を押したのと同様の信号を送信することができる。一例として、キーボード6の「A」キーを押すことにより、リモコン9の「地上A」キーを押したのと同様の信号を送信することができる。また反対に、リモコン9のキー各々を押すことにより、当該キー各々に対応するキーボード6のキー各々を押したのと同様の信号を送信することができる。
【0130】
(映像合成の流れの例)
PC内蔵テレビ1における、複数の映像の合成および表示処理の流れについて、図16を参照して説明する。図16は、PC内蔵テレビ1における映像合成および表示の流れの一例を示す図である。
【0131】
この図に示すように、PCユニット20のコンテンツ取得部22は、映像50(第2のコンテンツに含まれる第2の映像)および関連情報52を取得する。取得先はたとえばインターネット8または記録ディスク7である。これらの映像50および関連情報52は、コンテンツ取得部22、コンテンツ処理部21、およびコンテンツ送信部23を経由してTVユニット10に送信される。TVユニット10では、コンテンツ受信部16を経由してコンテンツ合成部14に提供される。
【0132】
一方、TVユニット10のコンテンツ取得部15は、映像54(第1のコンテンツに含まれる第1の映像)および関連情報56を取得する。取得先はたとえば放送局である。これらの映像54および関連情報52は、コンテンツ取得部15、コンテンツ処理部13を経由してコンテンツ合成部14に提供される。なお、PCユニット20aには、TVユニット10aから、映像50および関連情報54をTVユニット10aに提供すべきことを規定した制御情報が事前に送信されている。PCユニット20aは、この制御情報の受信に応じて映像50および関連情報54をTVユニット10aに提供する。
【0133】
コンテンツ合成部14は、入力された映像50、関連情報52、映像54、および関連情報56を合成して1つの合成映像(合成コンテンツ)を生成する。本実施形態ではグラフィックメモリ110を利用し、3つのプレーンのそれぞれにデータを書き込む。具体的には第1のプレーンに映像50、第2のプレーンに映像54、そして第3のプレーンに関連情報52および関連情報56を書き込む。こうして得た3つのプレーンを重ね合わせ、図16に示す1つの合成映像を生成する。当該合成映像は映像出力部11を経由してディスプレイ2に入力される。これらの処理の結果、ユーザはディスプレイ2を通じて当該合成映像を視認する。結果、放送番組を視聴しながら映画コンテンツをサブ画面で楽しむ、といったことが可能になる。
【0134】
(ディスプレイ2に表示される画面の例)
図17は、ディスプレイ2に表示される画面の各例を示す図である。
【0135】
図17(a)では、TV全画面60のみがディスプレイ2の全面に表示されている。このとき、リモコン9に設けられた「PCボタン」をユーザが押下することにより、図17(a)の画面が図17(b)のそれに切り替わる。図17(b)では、TV主画面61、PC機能メニュー62〜65、およびPC子画面66がディスプレイ2に表示されている。ユーザは、TVユニット10によって再生されるTVコンテンツ(放送番組)の視聴を中心にPC内蔵テレビ1を使用する。一方、PCコンテンツは補助的に視聴する。
【0136】
図17(b)の画面が表示されているとき、リモコン9に設けられた「PCボタン」をユーザが押下することにより、図17(b)の画面が図17(c)のそれに切り替わる。図17(c)では、TV画面の表示位置とPC画面の表示位置とが入れ替わる。具体的には、TV主画面61の表示位置にPC主画面69が表示され、一方、PC子画面66の表示位置にTV子画面68が表示される。これらの処理によって、ユーザは、PCユニット20の操作および当該操作によって再生されるPCコンテンツの視聴を中心にPC内蔵テレビ1を使用する。一方、放送番組は補助的に視聴する。
【0137】
図17(c)の画面が表示されている時、ユーザがPC機能メニュー62〜65におけるその他のメニューを選択すれば、図17(d)に示すように、PC子画面68を最大化することもできる。すなわち、PC全画面67がディスプレイ2に表示される。なお、ユーザが「PCボタン」を押下した場合も、同様に、図17(d)の表示に切り替わる。
【0138】
(PC子画面の切り換えの例)
図18は、PC内蔵テレビ1が、PC機能メニューの選択に応じてPC子画面の表示を切り換える様子の一例を示す図である。
【0139】
図18(a)では、ディスプレイ2に、TV主画面61、メニュー項目71〜74、およびPC子画面75を表示している。PC子画面75は、メニュー項目71を選択した時に表示される。ここで、ユーザがメニュー項目72を選択した時、図18(b)に示すように、当該メニュー項目72に関連するPC子画面76が直ちに表示される。
【0140】
(PC機能メニューの選択に応じた処理の例)
本実施形態のPC内蔵テレビ1は、PC機能のメニューを表すHTML形式のデータを処理することによって、当該PC機能メニューをディスプレイ2に表示する。そのため、選択された項目に対応するリンク情報に応じた処理を実行する。この具体例について、図19を参照して以下に説明する。
【0141】
図19は、PC内蔵テレビ1が、PC機能メニューを示す情報の選択結果に応じて、PC子画面を表示したりPC子画面の表示位置を変更したりする様子の一例を示す図である。
【0142】
図19(a)の例では、PC内蔵テレビ1は、メニューデータ80を処理してPC機能メニューを表示する。メニューデータ80には、リンク情報81およびリンク情報82を含む4つのリンク情報が含まれている。各リンク情報は、項目名(グルメ、検索、ゲーム等)に個別に対応している。
【0143】
ここで、ユーザが「グルメ」項目を選択したとする。このときPC内蔵テレビ1は、当該項目に対応したリンク情報81を処理する。具体的には、リンク情報(アクセス情報)81が示すウェブサイト(通信ネットワーク上の外部装置)にアクセスし、サーバが返信してくるウェブページ(第2のコンテンツ)を取得して、PC子画面84に表示する。なお、このときTV主画面83も同時に表示する。
【0144】
一方、ユーザが「ゲーム2(サイズ指定)」項目を選択したとする。このときPC内蔵テレビ1は、当該項目に対応したリンク情報82を処理する。具体的には、リンク情報82が示すゲームアプリケーションを起動し、このアプリが出力するコンテンツ(第2のコンテンツ、第2の映像)をPC子画面85に表示する。このとき、リンク情報82に規定されている表示制御情報を参照して、PC子画面85の表示位置およびサイズを決定する。なお、ディスプレイ2にはTV主画面83も同時に表示する。TV主画面83のサイズは、ディスプレイ2の画面サイズからPC子画面85のサイズを演算(たとえば減算)して得た値に基づき決定する。
【0145】
(画面表示処理の流れの例)
図20は、本発明のPC内蔵テレビ1においてTV全画面およびPC子画面を表示する際の情報処理の流れの一例を示すシーケンス図である。図21は、図20に示すシーケンス処理によってディスプレイ2に表示される画面の一例を示す図である。
【0146】
図20の処理が始まる前の前提として、TVユニット10は、事前に、放送局から放送波を受信してデコードし、放送番組を取得済みである。また、各種の放送関連情報を、放送波の受信に合わせて随時受信している。放送関連情報としては、たとえばデータ放送、電子番組表、字幕、クローズドキャプション、ネットワークからの情報、現在視聴しているチャネルを表す情報、ユーザの居住地域を表す情報などがある。
【0147】
図20のシーケンスでは、まずTVユニット10がTV主画面61を表示する(ステップS1)。次にユーザがリモコン9を用いてPC表示コマンドを入力する。この入力に基づきTVユニット10はメニュー情報をTVユニット10にリクエストする(ステップS2)。PCユニット20は受信したリクエストをサービスサーバ(外部装置)に転送する(ステップS4)。サービスサーバはメニュー情報をPC内蔵テレビ1に送信し、これをPCユニット20が受信する。PCユニット20は受信したメニュー情報をTVユニット10に転送する。TVユニット10は、受信したメニュー情報に処理してメニュー62〜65をディスプレイ2に表示する(ステップS7)。さらに、PC子画面66を表示する(ステップS66)。
【0148】
ユーザは、リモコン9を用いてメニュー項目のいずれかを選択する(ステップSS10)。TVユニット10は、選択されたメニュー項目を表す選択情報をPCユニット20に送信する。PCユニット20は、受信した選択情報によって特定されるソフトウェアアプリケーションを実行する(ステップS11)。この実行時にアプリケーションが生成した映像をTVユニット10に送信する。なお、PCユニット20は、アクセス履歴、購買履歴、コンテンツ視聴履歴、アクセス時刻、アクセス時間等の各種PCコンテンツ情報も、TVユニット10に送信する。TVユニット10は、受信した映像をPC子画面75に表示する。結果、PC子画面75の表示が変化する(ステップS12)。
【0149】
このときTVユニット10は、放送コンテンツ関連情報および受信したPCコンテンツ情報を使用して、これら2つの情報に基づく表示情報を生成し、メニュー項目62〜65のいずれかに表示してもよい。図21の例ではメニュー項目65がその例である。すなわちPC内蔵テレビ1は、放送関連情報およびPCコンテンツ関連情報を用いて、表示メニューを適応的に切り換える。なお、このような適応的なメニューの生成は、TVユニット10に限らずPCユニット20またはサービスサーバが実行することもできる。この場合、TVユニット10は生成されたメニューをPCユニット20から取得しディスプレイ2に表示する。
【0150】
以上に説明したほか、PC内蔵テレビ1には次のような様々な工夫が可能である。
【0151】
(メニュー表示の工夫)
PC内蔵テレビ1では、カテゴリの分類および操作を直感的に分かり易くする。これにより、コンピュータの初心者であっても、PC内蔵テレビ1を簡単に操作することができる。ポータルウェブサイトを踏襲したカテゴリに対応したメニュー項目を一覧にして表示する。これによりユーザは、普段使用しているコンピュータと同じ操作によって、同様にメニュー項目を選択できる。
【0152】
PC内蔵テレビ1は、フォーカス中のメニュー項目に応じたコンテンツをPC子画面に表示する。そのためユーザがコンテンツを選択するたびに、PC子画面に表示されている映像が切り換わる。結果、ユーザは直感的にコンテンツを選択できる。なお、初期設定として、ユーザにとって魅力的なウェブサイトを予め用意しておくことが好ましい。
【0153】
さらにPC内蔵テレビ1にはカテゴリの一種として「便利機能」というメニュー項目がある。ユーザは、使用頻度の高いソフトウェアアプリケーションを当該便利機能に登録できる。なお、TV画面に表示されるメニュー項目の表示順位は、コンテンツプロバイダーに応じて変更してもよい。さらに、表示順位に応じて決まる掲載料金を、コンテンツプロバイダーから徴収するビジネスも可能になる。
【0154】
PC内蔵テレビ1は、ディスプレイ2にたとえばユーザがよく利用するウェブサイトへのリンクをカテゴリ別に分類して項目として易く表示する。この結果、インターネット8上のウェブサイトへアクセスする際の入り口として、PC機能メニューを活用できる。ユーザは、PC主画面69に切り換える設定等をすることなく、TV主画面61を通じて放送番組を視聴中に、この入り口(PC機能メニュー)から項目を選択することによって、インターネットに直接アクセスできる。これらの工夫によって本発明は、コンピュータの初心者から上級者に至るまで、PC内蔵テレビ1に対する購入意欲を高めることができる。
【0155】
メニュー項目の具体例として、検索ウェブサイト、ウェブログ、SNS(Social Networking Service)、一般情報(たとえば、ニュース、天気、交通情報または路線案内)、暮らしの情報(たとえば、病気、地域情報または子育て)、食べ物(たとえば、飲食店またはレシピ集)、学習(たとえば、辞書または子供の教育)、趣味(たとえば、株、旅行、ショッピングまたはファッション)、または娯楽(たとえば、ゲーム、動画ウェブサイトまたは音楽ダウンロードウェブサイト)などが挙げられる。
【0156】
ユーザは、次の手順によって、上述したカテゴリごとのウェブサイトに接続できる。まず、画面上に表示されたカテゴリ別のPC機能メニューの中から、所望のカテゴリに関するメニュー項目を選択する。次に、選択した項目のカテゴリに属するウェブサイトのURLリストが表示されるので、当該URLリストの中から所望のウェブサイトを選択する。具体的には、画面上にTV主画面、複数のメニュー項目、およびPC子画面が表示されているとき、ユーザがリモコン操作によって所望のカテゴリのメニュー項目を選択する。その後、たとえばPC主画面を表示するように選択すれば、画面上ではPC画面が大きくなり、インターネット視聴用に切り換わる。
【0157】
(利用サービスの多様性)
PC内蔵テレビ1のユーザは、従来の汎用コンピュータによって利用可能なインターネットサービスを、全てPC内蔵テレビ1においても利用できる。完全なコンピュータとして機能し、TVユニット10と連携して動作するPCユニット20が、PC内蔵テレビ1に備えられているからである。したがってPC内蔵テレビ1は、従来のように限られたインターネットサービスしか利用できないネットテレビに比べて、その活用範囲は遥かに広い。
【0158】
(大画面化による利点)
ディスプレイ2にPC全画面を表示した場合、ユーザは、PCユニット20をマウス5またはキーボード6を使用して操作できる。ディスプレイ2を大画面としたPC内蔵テレビ1では、ユーザは、PCコンテンツを大画面かつ高画質のディスプレイ2を通じて楽しむことができる。従来のコンピュータではこのような用途のためにはPC本体の他に別途大画面のディスプレイを用意する必要があった。しかしPC内蔵テレビ1はこれ一台で、コンピュータも大いに活用するパワーユーザの要望をも満たすことができる。特にPCユニット20はコンピュータであるため各種の周辺機器と連携して機能を柔軟に追加することが可能であり、こうした機能追加によって得られる利点を、大画面かつ高画質の表示を通じてユーザに実感させることができる。
【0159】
(電源の連動)
ユーザは、PCユニット20を起動するための煩雑な操作をしなくてもよい。PC内蔵テレビ1において、TVユニット10の電源と、PCユニット20の電源とが連動するからである。すなわち、TVユニット10aの電源を入れると同時にPCの電源も入る。TVユニット10の起動完了後、ユーザは直ちに放送番組の視聴が可能になる。一方、その後もPCユニット20の起動処理は続く。TVユニット10よりもPCユニット20の方が、起動の完了に要する時間が長いからである。ユーザは、PCユニット20の起動完了まで無用にまたせることなく、放送番組を楽しめる。また、PCユニット20の起動完了後は、リモコン9による簡単な操作によって、いつでもPCユニット20を操作できる。
【0160】
(設置の容易性)
TVユニット10およびPCユニット20が一体化されているため、ユーザはPC内蔵テレビ1を簡単に設置できる。TVユニット10のディスプレイ2にLEDバックライト採用してもよい。これにより、TVユニット10aの軽量化および薄型化が可能になるため、PC内蔵テレビ1の設置方向を縦横のいずれにも自由にできる。
【0161】
(PC内蔵テレビ1の販売)
PC内蔵テレビ1の外観は、通常のテレビジョン装置のそれに酷似している。したがって、販売店はPC内蔵テレビ1をコンピュータ売り場ではなくテレビ売り場に置く。販売員は、PC内蔵テレビ1を見込み客に売り込むときに、簡単な操作でコンピュータも利用できることを訴求できる。結果、コンピュータ売り場は行かないがテレビの売り場なら行くような顧客、すなわちコンピュータは苦手だがテレビは使える一般的なユーザに対し、PC内蔵テレビ1への購入意欲を高めさせることができる。PC内蔵テレビ1はコンピュータも使えるという付加価値を有しており、その分単価を高く設定でき、利益率も高い。したがって、PC内蔵テレビ1の製造会社も、販売店もより高い利益をPC内蔵テレビ1によって得られる。
【0162】
(消費電力の表示)
PC内蔵テレビ1は、自身の消費電力に関する情報を取得し、表示用の情報に変換して、ディスプレイ2に表示してもよい。
【0163】
〔実施形態2〕
本発明に係る第2の実施形態について、図22および図23を参照して以下に説明する。なお、上述した第1の実施形態と共通する各部材には同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。
【0164】
(PC内蔵テレビ1aの外観例)
図22(a)は、着脱可能なPCユニット20aがTVユニット10aに装着された後のPC内蔵テレビ1aを表示画面側から見た場合の外観を示す図である。図22(b)は、着脱可能なPCユニット20aがTVユニット10aに装着される前のPC内蔵テレビ1aを背面側から見た場合の外観を示す図である。
【0165】
この図に示すように、本実施形態のPC内蔵テレビ1aは、TVユニット10aおよびPCユニット20aによって構成されている。この点において、第1の実施形態に係るPC内蔵テレビ1と何ら変わりはない。しかし本実施形態のPC内蔵テレビ1aでは、PCユニット20aがPC内蔵テレビ1aから着脱可能である。したがって、PC内蔵テレビ1の拡張性および保守性を高めることができる。なお、装着を解除した後、TVユニット10aもPCユニット20aもそれぞれ単独で利用できる。
【0166】
PCユニット20aには、図22(a)に示すように、複数の外部端子150〜152が設けられている。具体的にはイーサネット(登録商標)端子150、USB端子151、および映像/音声入出力端子152である。また、図22(b)に示すように、PCユニット20aには、TVユニット10aと信号をやり取りするための外部端子153〜155も設けられている。具体的には、映像信号(HDMI信号を含むSDVO:Serial Digital Video OutPut)端子153、制御信号端子154、および電源端子155である。これらの端子があることによって、PCユニット20aとTVユニット10aとの間で、映像信号、制御信号、および電源信号を互いに送受信できる。なお、これらに加えて音声信号端子を設け、音声信号を互いに送受信することも当然に可能である。
【0167】
PCユニット20aは単体で動作可能であり、製品として成り立つ。回路および配線はPCユニット20aの内部に全て収められ、外部には一切むき出しにされていない。TVユニット10aも同様である。したがって両者の接続時に配線の手間が一切不要である。結果、ユーザは簡便な手順によってPCユニット20aをTVユニット10aに装着できる。すなわち、PCユニット20aをその装着位置にただ差し込めば良いのである。
【0168】
PC内蔵テレビ1から外したPCユニット20は、周辺機器に接続させることによって、様々な用途に活用できる。たとえば、モニタと接続可能なクレードルに、取り外したPCユニット20を装着する。こうすれば、PCユニット20をデスクトップコンピュータとして使用できる。なお、PCユニット20aとクレードルとを接続する端子としては、他にもイーサネット(登録商標)端子、およびシリアルポート端子を利用できる。
【0169】
(PC内蔵テレビ1aの要部構成)
図23は、本発明の一実施形態に係るPC内蔵テレビ1の要部構成を示すブロック図である。この図に示すように、TVユニット10aのコンテンツ取得部15は、アンテナ4を通じての他、記録ディスク7からも、インターネット8を通じてからも、また外部機器(外部記憶装置・外部再生装置)160からも、再生対象のコンテンツを取得できる。すなわち、本実施形態のTVユニット10aが処理するコンテンツは、放送番組に限らず、たとえばテキスト、映像、音声、動画等のコンテンツも該当し、さらにこれらの組み合わせからなるマルチメディアコンテンツも該当する。他にも、ウェブページも含まれる。
【0170】
以上のように、PCユニット20aは周辺機器を活用した拡張性を有しており、従来の汎用コンピュータに比べて活用の幅が広い。また、仮にPCユニット20aをTVユニット10aから離脱させた状態でも、あるいはPCユニット20aが故障した場合でも、TVユニット10a単独で、放送番組および各種のコンテンツを外部から取得できる。
【0171】
〔実施形態3〕
本発明に係る第3の実施形態について、図24を参照して以下に説明する。なお、上述した第1および第2の実施形態と共通する各部材には同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。
【0172】
本実施形態では、本発明はBD内蔵テレビ1bとして実現される。ここで「BD」とはブルーレイ(登録商標)録画再生機器のことである。BD内蔵テレビ1bは、放送番組の再生および記録ディスク7への録画、ならびにブルーレイコンテンツの再生が可能な装置である。
【0173】
(BD内蔵テレビの外観例)
図24は、着脱可能なBDユニット20b(第2のユニット)がTVユニット10aに装着された後のBD内蔵テレビ1bの外観例を示す図である。BDユニット20bはブルーレイ録画再生装置としての構成および機能を有しており、それ単体でも動作するユニットである。本実施形態では、PCユニット20aの装着が可能なTVユニット10aに、BDユニット20bを装着して1つのBD内蔵テレビ1bを構成する。すなわち、TVユニット10aの装着スロットにはPCユニット20aもBDユニット20bもそれぞれが着脱式で装着可能になっている。また、これらのユニット以外にも、たとえばDVDレコーダとしての構成および機能を有するDVDユニットも、TVユニット10aに装着可能である。
【0174】
TVユニット10aは、装着されたBD内蔵テレビ1bと連携して動作する。したがって、ユーザはリモコン9を使用してTVユニット10aもBDユニット20bも操作できる。すなわち、放送番組の視聴、放送番組の記録ディスク7への録画、記録ディスク7に録画されたコンテンツの再生は、1つのリモコン9によっていずれも可能である。
【0175】
なお、BDユニット20bは、第1の実施形態に係るTVユニット10に支持される形で装着されることもできる。この場合、たとえばUSB2.0の規格に従った端子間での接続が可能である。
【0176】
(付記事項)
なお、本発明は上述した各実施形態に限定されるものではない。当業者は、請求項に示した範囲内において、本発明をいろいろと変更できる。すなわち、請求項に示した範囲内において、適宜変更された技術的手段を組み合わせれば、新たな実施形態が得られる。
【0177】
本発明のコンテンツ再生装置は、第1のユニットおよび複数の第2のユニットによって構成されていても良い。第2のユニットは、汎用コンピュータ、ブルーレイ再生(録画)機器、DVD再生(録画)機器、およびハードディスクレコーダのいずれかとして実現され得る。これらのうち任意の複数の第2のユニットと、第1のユニットとを組み合わせて、1つのコンテンツ再生装置を構成する。結果、たとえば1つのコンテンツ再生装置が2つのPCユニット20を備えている構成、ならびに、1つのコンテンツ再生装置が1つのPCユニット20aおよび1つのBDユニット20bを備えている構成は、いずれも本発明の範疇に含まれる。如何なる第2のユニットも、第1のユニットから着脱可能とすることもできるし、または、第1のユニットの筐体本体に内蔵することもできる。
【0178】
PCユニット20aがTVユニット10aの筐体本体に内蔵された構成のPC内蔵テレビ1も、実現可能である。この場合、PCユニット20aはTVユニット10aの内部に完全に隠されている。したがって、PCユニット20aを外部環境から守ることができる。なお、ユーザは、PCユニット20aをTVユニット10aの内部から取り出して、別のPCユニット20aに交換することができる。
【0179】
(プログラムおよび記録媒体)
最後に、PC内蔵テレビ1に含まれている各ブロックは、ハードウェアロジックによって構成すればよい。または、次のように、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。
【0180】
すなわちPC内蔵テレビ1は、各機能を実現するプログラムの命令を実行するCPU、このプログラムを格納したROM(Read Only Memory)、上記プログラムを実行可能な形式に展開するRAM(Random Access Memory)、および、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)を備えている。この構成により、本発明の目的は、所定の記録媒体によっても、達成できる。
【0181】
この記録媒体は、上述した機能を実現するソフトウェアであるPC内蔵テレビ1のプログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録していればよい。PC内蔵テレビ1に、この記録媒体を供給する。これにより、コンピュータとしてのPC内蔵テレビ1(またはCPUやMPU)が、供給された記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し、実行すればよい。
【0182】
プログラムコードをPC内蔵テレビ1に供給する記録媒体は、特定の構造または種類のものに限定されない。すなわちこの記録媒体は、たとえば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などとすることができる。
【0183】
また、PC内蔵テレビ1を通信ネットワークと接続可能に構成しても、本発明の目的を達成できる。この場合、上記のプログラムコードを、通信ネットワークを介してPC内蔵テレビ1に供給する。この通信ネットワークはPC内蔵テレビ1にプログラムコードを供給できるものであればよく、特定の種類または形態に限定されない。たとえばインターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(Virtual Private Network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等であればよい。
【0184】
この通信ネットワークを構成する伝送媒体も、プログラムコードを伝送可能な任意の媒体であればよく、特定の構成または種類のものに限定されない。たとえばIEEE1394、USB(Universal Serial Bus)、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
【産業上の利用可能性】
【0185】
本発明は、コンピュータを内蔵したテレビジョン装置として幅広く利用できる。
【符号の説明】
【0186】
1 PC内蔵テレビ(コンテンツ再生装置)
1a PC内蔵テレビ(コンテンツ再生装置)
1b BD内蔵テレビ(コンテンツ再生装置)
2 ディスプレイ
3 スピーカ
4 アンテナ
5 マウス(第2の操作装置)
6 キーボード(第2の操作装置)
7 記録ディスク(記録メディア)
8 インターネット(通信ネットワーク)
9 リモコン(第1の操作装置)
10 TVユニット(第1のユニット)
10a TVユニット(第1のユニット)
11 映像出力部(表示手段)
12 音声出力部
13 コンテンツ処理部
14 コンテンツ合成部(合成手段)
15 コンテンツ取得部(第1の映像取得手段、放送波受信手段、電子番組表取得手段

16 コンテンツ受信部
17 ユーザ入力部
18 制御情報通信部(第1の制御情報送信手段、第2の制御情報受信手段)
19 制御部(第1の入力受付手段、第1の判定手段、第1の制御手段)
20 PCユニット(第2のユニット)
20a PCユニット(第2のユニット)
20b BDユニット(第2のユニット)
21 コンテンツ処理部
22 コンテンツ取得部(第2の映像取得手段)
23 コンテンツ送信部(映像送信手段)
24 記憶部(内部記憶装置)
25 制御情報通信部(第2の制御情報送信手段、第1の制御情報受信手段)
26 ユーザ入力部
27 制御部(第2の入力受付手段、第2の判定手段、第2の制御手段)
28 アプリケーション実行部(実行手段)
29 操作モード管理部
30 操作モード管理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の操作装置によって操作され、少なくとも第1の映像を表示する第1のユニットと、当該第1のユニットに少なくとも第2の映像を提供する第2のユニットとを備えたコンテンツ再生装置であって、
上記第1のユニットは、
上記第1の操作装置が発した第1の操作信号を受信する第1の入力受付手段と、
上記第1の操作信号、および上記第1のユニットにおいてあらかじめ定められている情報に基づき、上記第1および第2のユニットのいずれを制御すべきかを判定する第1の判定手段と、
上記第1の判定手段によって上記第1のユニットを制御すべきと判定された場合、上記第1のユニットを制御する第1の制御手段と、
上記第1の判定手段によって上記第2のユニットを制御すべきと判定された場合、上記第2のユニットを制御するための第1の制御情報を上記第2のユニットに送信する第1の制御情報送信手段とを備えており、
上記第2のユニットは、
上記第1のユニットから送信された上記第1の制御情報を受信する第1の制御情報受信手段と、
上記受信された第1の制御情報に基づき、上記第2のユニットを制御する第2の制御手段とを備えていることを特徴とするコンテンツ再生装置。
【請求項2】
上記第2のユニットは、
第2の操作装置が発した第2の操作信号を受信する第2の入力受付手段と、
上記第2の操作信号、および上記第2のユニットにおいてあらかじめ定められている情報に基づき、上記第1および第2のユニットのいずれを制御すべきかを判定する第2の判定手段と、
上記第2の判定手段によって上記第1のユニットを制御すべきと判定された場合、上記第1のユニットを制御するための第2の制御情報を上記第1のユニットに送信する第2の制御情報送信手段とを備えており、
上記第2の制御手段は、上記第2の判定手段によって上記第2のユニットを制御すべきと判定された場合、上記第2のユニットを制御し、
上記第1のユニットは、
上記第2のユニットから送信された上記第2の制御情報を受信する第2の制御情報受信手段をさらに備えており、
上記第1の制御手段は、上記受信された第2の制御情報に基づき、上記第1のユニットを制御することを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項3】
上記第1のユニットは、
放送波、通信ネットワーク、外部記憶装置、内部記憶装置、および記録メディアの少なくともいずれかを通じて、上記第1の映像を取得する第1の映像取得手段をさらに備えていることを特徴とする請求項1または2に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項4】
上記第1のユニットは、
上記放送波を受信する放送波受信手段を備えており、
上記第1の映像取得手段は、上記受信された放送波をデコードして上記第1の映像を取得することを特徴とする請求項3に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項5】
上記第1の制御手段は、上記第2の制御情報に基づき、上記第1の映像の取得の予約を制御することを特徴とする請求項2から4のいずれか1項に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項6】
上記第1のユニットは、
電子番組表を取得する電子番組表取得手段をさらに備えており、
上記第1の制御手段は、上記第2の制御情報に基づき、上記電子番組表における情報選択を制御することを特徴とする請求項2から5のいずれか1項に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項7】
上記第2のユニットは、
ソフトウェアアプリケーションを実行する実行手段を備えており、
上記第2の制御手段は、上記ソフトウェアアプリケーションの起動または終了を制御することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項8】
上記第2のユニットは、
上記ソフトウェアアプリケーションの実行時に生成される映像を、上記第2の映像として取得する第2の映像取得手段と、
上記第2の映像取得手段によって取得された第2の映像を上記第1のユニットに送信する映像送信手段とを備えていることを特徴とする請求項7に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項9】
上記第2の制御手段は、上記第1の制御情報に基づき、上記第2の映像上のポインティングデバイスの挙動を制御することを特徴とする請求項8に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項10】
上記第1の操作装置は、リモートコントローラであることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項11】
上記第2の操作装置は、マウスまたはキーボードであることを特徴とする請求項2から10のいずれか1項に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項12】
上記第1のユニットは、
上記第1の映像、および上記第2のユニットから提供された上記第2の映像のうち少なくともいずれかを画面に表示する表示手段をさらに備えていることを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項13】
上記第1のユニットは、
上記第1および第2の映像を合成して合成映像を生成する合成手段をさらに備えており、
上記表示手段は、上記合成映像を上記画面に表示することを特徴とする請求項12に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項14】
上記第2のユニットは、上記第1のユニットから着脱可能であることを特徴とする請求項1から13のいずれか1項に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項15】
上記第2のユニットは、上記第1のユニットの筐体本体に内蔵されていることを特徴とする請求項1から13のいずれか1項に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項16】
請求項1から15のいずれか1項に記載のコンテンツ再生装置を動作させるプログラムであって、コンピュータを上記の各手段として機能させるためのプログラム。
【請求項17】
請求項16に記載のプログラムを記録しているコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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