説明

コンテンツ管理装置、方法及びプログラム

【課題】複雑な操作なく画像を保存するフォルダの上限サイズを変更可能とする。
【解決手段】システム制御部50は,新規画像データの予測サイズとカレントフォルダのフォルダサイズとを加算した場合、現在の閾値を越えると判定すると、フォルダ選択表示を行う。フォルダ選択表示では、次の撮影にて現在の閾値700MByte(CD−R)を越えるため、新規画像データの保存先をカレントフォルダとするか新規フォルダとするかをユーザに選択させる。システム制御部50は、ユーザの選択がカレントフォルダであった場合、閾値を一段大きな4.7GByte(DVD−R)に更新し、保存先をカレントフォルダにし、ユーザの選択が新規フォルダであった場合、保存先を新規フォルダとする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録媒体中のフォルダにコンテンツを保存するコンテンツ管理装置、方法、プログラム及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
コンテンツ管理装置で使用するSDカード等の記録媒体の容量が大きくなり、バックアップメディア(CD−R等の光学書き換えディスク等)の容量を超える場合がある。この場合、SDカード等の記録媒体全体をバックアップすることができず、フォルダ毎、又はフォルダ内を分割して複数のバックアップメディアに保存する必要がある。フォルダ単位で容易にバックアップさせるために、例えば特許文献1には、記憶媒体を所定容量値以下の1以上のサブ領域に区分し、電気画像信号を当該記憶媒体に当該サブ領域の単位で書き込むようにした撮像装置が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−173000号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1においては、予め固定のフォルダ上限サイズを設け、フォルダサイズを決定しているため、ユーザが容易にフォルダ容量を変更することができない。近年ではCD−R、DVD−R、BD−RE等のように様々なバックアップメディアが存在しており、それぞれに応じたフォルダサイズを容易に選択可能とすることでユーザの利便性は向上する。
【0005】
本発明は上記のような点に鑑みてなされたものであり、複雑な操作なく画像を保存するフォルダの上限サイズを変更可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のコンテンツ管理装置は、記録媒体中のフォルダにコンテンツを保存するコンテンツ管理装置であって、入力されたコンテンツの保存予定フォルダであるカレントフォルダに記録されているデータサイズを取得する取得手段と、前記取得手段で取得したサイズに応じて、コンテンツの保存先を前記カレントフォルダとするか、新規に作成する新規フォルダとするかを選択する選択手段とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、複雑な操作なく画像を保存するフォルダの上限サイズを変更可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】実施形態に係るデジタルカメラの外観図である。
【図2】実施形態に係るデジタルカメラの構成を示すブロック図である。
【図3】実施形態に係るデジタルカメラの全体的な動作を示すフローチャートである。
【図4】図3における静止画記録モード処理及び動画記録モード処理を示すフローチャートである。
【図5】図4におけるフォルダ選択処理を示すフローチャートである。
【図6】図4におけるフォルダ名変更処理を示すフローチャートである。
【図7】フォルダ選択処理におけるGUI表示の一例を示す図である。
【図8】フォルダ名変更処理におけるフォルダ名の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。
図1に、実施形態に係る撮像装置の一例としてのデジタルカメラ100の外観図を示す。本実施形態では、デジタルカメラ100が、本発明を適用した、記録媒体中のフォルダにコンテンツを保存するコンテンツ管理装置として機能する。デジタルカメラ100の背面の表示部28は、画像や各種情報が表示される。シャッターボタン61は、撮影指示を行うための操作部である。モード切替スイッチ(モードダイアル)60は、各種モードを切り替えるための操作部である。コネクタ112は、デジタルカメラ100と接続ケーブル111とのコネクタである。操作部70は、ユーザからの各種操作を受け付ける各種スイッチ、ボタン、タッチパネル等の操作部材からなる操作部であり、回転操作可能なコントローラホイール73が含まれる。
【0010】
電源スイッチ72は、電源オン、電源オフを切り替えるための操作部材である。記録媒体200は、メモリカードやハードディスク等の記録媒体である。記録媒体スロット201は、記録媒体200を格納し、記録媒体スロット201に格納された記録媒体200はデジタルカメラ100との通信が可能となる。蓋202は、記録媒体スロット201を覆う。
【0011】
図2は、本実施形態に係るデジタルカメラ100の構成を示すブロック図である。なお、図1に示した構成要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。図2において、103はフォーカスレンズを含む撮影レンズ、101は絞り機能を備えるシャッター、22は光学像を電気信号に変換するCCDやCMOS素子等で構成される撮像部である。102はバリアであり、デジタルカメラ100の撮影レンズ103を含む撮像部を覆うことにより、撮影レンズ103、シャッター101、撮像部22を含む撮像系の汚れや破損を防止する。
【0012】
23はA/D変換器であり、撮像部22から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換する。24は画像処理部であり、A/D変換器23からのデータ、又は、メモリ制御部15からのデータに対し所定の画素補間、縮小といったリサイズ処理や色変換処理を行う。また、画像処理部24では、撮像した画像データを用いて所定の演算処理を行い、得られた演算結果に基づいてシステム制御部50が露光制御、測距制御を行う。これにより、TTL(スルー・ザ・レンズ)方式のAF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理が行われる。画像処理部24では更に、撮像した画像データを用いて所定の演算処理を行い、得られた演算結果に基づいてTTL方式のAWB(オートホワイトバランス)処理も行う。
【0013】
32はメモリ、15はメモリ制御部であり、A/D変換器23からの出力データは、画像処理部24及びメモリ制御部15を介して、或いは、メモリ制御部15を介してメモリ32に直接書き込まれる。メモリ32は、撮像部22によって得られ、A/D変換器23によりデジタル信号に変換された画像データや、表示部28に表示するための画像データを格納する。メモリ32は、所定枚数の静止画像データや所定時間の動画像データ及び音声データを格納するのに十分な記憶容量を備えている。また、メモリ32は画像表示用のメモリ(ビデオメモリ)を兼ねている。13はD/A変換器であり、メモリ32に格納されている表示用の画像データをアナログ信号に変換して表示部28に供給する。メモリ32に書き込まれた表示用の画像データはD/A変換器13を介して表示部28により表示される。表示部28は、LCD等の表示器上に、D/A変換器13からのアナログ信号に応じた表示を行う。
【0014】
56は電気的に消去・記録可能な不揮発性メモリであり、例えばEEPROM等が用いられる。不揮発性メモリ56には、システム制御部50の動作用の定数、プログラム等が記憶される。ここでいう、プログラムとは、本実施形態にて後述する各種フローチャートを実行するためのプログラムのことである。
【0015】
50はシステム制御部であり、デジタルカメラ100全体を制御する。システム制御部50は不揮発性メモリ56に記録されたプログラムを実行することで、後述する各処理を実現する。52はシステムメモリであり、例えばRAMが用いられる。システムメモリ52には、システム制御部50の動作用の定数、変数、不揮発性メモリ56から読み出したプログラム等を展開する。また、システム制御部50は、メモリ32、D/A変換器13、表示部28等を制御することにより表示制御も行う。
【0016】
モード切替スイッチ60、シャッターボタン61の操作により作動する第1シャッタースイッチ62及び第2シャッタースイッチ64、操作部70は、システム制御部50に各種の動作指示を入力するための操作手段である。モード切替スイッチ60は、システム制御部50の動作モードを静止画記録モード、動画記録モード、再生モード等に切り替える。
【0017】
第1シャッタースイッチ62は、シャッターボタン61の操作途中、いわゆる半押し(撮影準備指示)でONとなり、第1シャッタースイッチ信号SW1を発生する。第1シャッタースイッチ信号SW1により、AF処理、AE処理、AWB処理、EF処理等の動作を開始する。第2シャッタースイッチ64は、シャッターボタン61の操作完了、いわゆる全押し(撮影指示)でONとなり、第2シャッタースイッチ信号SW2を発生する。システム制御部50は、第2シャッタースイッチ信号SW2により、撮像部22からの信号読み出しから記録媒体200に画像データを書き込むまでの一連の撮影処理の動作を開始する。
【0018】
操作部70の各操作部材は、表示部28に表示される種々の機能アイコンを選択操作すること等により、場面毎に適宜機能が割り当てられ、各種機能ボタンとして作用する。機能ボタンとしては、例えば終了ボタン、戻るボタン、画像送りボタン、ジャンプボタン、絞込みボタン、属性変更ボタン、関連画像再生ボタン等がある。例えばメニューボタンが押されると、各種の設定可能なメニュー画面が表示部28に表示される。ユーザは、表示部28に表示されたメニュー画面と、4方向ボタンやSETボタンとを用いて直感的に各種設定を行うことができる。
【0019】
操作部70に含まれる回転操作可能なコントローラホイール73は、方向ボタンと共に選択項目を指示する際等に使用される。コントローラホイール73を回転操作すると、操作量に応じて電気的なパルス信号が発生し、このパルス信号に基づいてシステム制御部50はデジタルカメラ100の各部を制御する。このパルス信号によって、コントローラホイール73が回転操作された角度や、何回転したか等を判定することができる。なお、コントローラホイール73は、回転操作が検出できる操作部材であればどのようなものでもよい。例えばユーザの回転操作に応じてコントローラホイール73自体が回転してパルス信号を発生するダイヤル操作部材であってもよい。また、タッチセンサよりなる操作部材で、コントローラホイール73自体は回転せず、コントローラホイール73上でのユーザの指の回転動作等を検出する、いわゆるタッチホールであってもよい。
【0020】
80は電源制御部であり、電池検出回路、DC−DCコンバータ、通電するブロックを切り替えるスイッチ回路等により構成され、電池の装着の有無、電池の種類、電池残量の検出を行う。また、電源制御部80は、その検出結果及びシステム制御部50の指示に基づいてDC−DCコンバータを制御し、必要な電圧を必要な期間、記録媒体200を含む各部へ供給する。30は電源部であり、アルカリ電池やリチウム電池等の一次電池やNiCd電池やNiMH電池、Li電池等の二次電池、ACアダプター等からなる。
【0021】
18は記録媒体200とのインターフェースである。記録媒体200はメモリカードやハードディスク等の記録媒体であり、半導体メモリや磁気ディスク等から構成される。
【0022】
本実施形態に係るデジタルカメラ100では、中央1点AFや顔AFを用いた撮影が可能である。中央1点AFとは、撮影画面内の中央位置1点に対してAFを行うことである。顔AFとは、顔検出機能によって検出された撮影画面内の顔に対してAFを行うことである。
【0023】
顔検出機能について説明する。システム制御部50は、顔検出対象の画像データを画像処理部24に送る。システム制御部50の制御下で画像処理部24は、当該画像データに水平方向バンドパスフィルタを作用させる。また、システム制御部50の制御下で画像処理部24は、処理された画像データに垂直方向バンドパスフィルタを作用させる。これら水平及び垂直方向のバンドパスフィルタにより、画像データよりエッジ成分が検出される。その後、システム制御部50は、検出されたエッジ成分に関してパターンマッチングを行い、目及び鼻、口、耳の候補群を抽出する。そして、システム制御部50は、抽出された目の候補群の中から、予め設定された条件(例えば2つの目の距離、傾き等)を満たすものを、目の対と判断し、目の対があるもののみ目の候補群として絞り込む。更に、システム制御部50は、絞り込まれた目の候補群とそれに対応する顔を形成する他のパーツ(鼻、口、耳)を対応付け、また、予め設定した非顔条件フィルタを通すことで顔を検出する。システム制御部50は、顔の検出結果に応じて上記顔情報を出力し、処理を終了する。このとき、顔の数等の特徴量をメモリ52に記憶する。
【0024】
以上のようにライブビュー表示或いは再生表示される画像データを画像解析して、画像データの特徴量を抽出して被写体情報を検出することが可能である。本実施形態では、被写体情報として顔情報を例に挙げたが、被写体情報には他にも赤目判定や目の検出、目つむり検出、笑顔検出等の様々な情報がある。
【0025】
なお、顔AFと同時に顔AE、顔FE、顔WBを行うことができる。顔AEとは、検出された顔の明るさに合わせて、画面全体の露出を最適化することである。顔FEとは、検出された顔を中心にフラッシュの調光をすることである。顔WBとは、検出された顔の色に合わせて画面全体のWBを最適化することである。
【0026】
本実施形態に係るデジタルカメラ100では、上述した色変換処理の過程で検出された色分布、色強度等の色情報、及び上述した顔検出機能において検出された顔の数、位置、サイズ等の顔情報を画像の属性情報として画像データに関連付けて記録媒体200に書き込むことができる。
【0027】
本実施形態に係るデジタルカメラ100は、操作部70の一つとして、表示部28に対する接触を検知可能なタッチパネルを備える。システム制御部50は、タッチパネルへの以下の操作を検出できる。タッチパネルを指やペンで触れたこと(以下、タッチダウンと称する)。タッチパネルを指やペンで触れている状態であること(以下、タッチオンと証する)。タッチパネルを指やペンで触れたまま移動していること(以下、ムーブと称する)。タッチパネルへ触れていた指やペンを離したこと(以下、タッチアップと称する)。タッチパネルに何も触れていない状態(以下、タッチオフと称する)。これらの操作や、タッチパネル上に指やペンが触れている位置座標は内部バスを通じてシステム制御部50に通知され、システム制御部50は通知された情報に基づいてタッチパネル上にどのような操作が行われたかを判定する。ムーブについてはタッチパネル上で移動する指やペンの移動方向についても、位置座標の変化に基づいて、タッチパネル上の垂直成分・水平成分毎に判定できる。また、タッチパネル上をタッチダウンから一定のムーブを経てタッチアップをしたとき、ストロークを描いたこととする。素早くストロークを描く操作をフリックと呼ぶ。フリックは、タッチパネル上に指を触れたままある程度の距離だけ素早く動かして、そのまま離すといった操作であり、言い換えればタッチパネル上を指ではじくように素早くなぞる操作である。所定距離以上を、所定速度以上でムーブしたことが検出され、そのままタッチアップが検出されると、フリックが行われたと判定できる。また、所定距離以上を、所定速度未満でムーブしたことが検出されると、ドラッグが行われたと判定するものとする。
【0028】
[デジタルカメラの全体動作について]
図3は、本実施形態に係るデジタルカメラ100の全体的な動作を示すフローチャートである。電源スイッチ72が操作され電源がオンに切り替わると、ステップS301で、システム制御部50はフラグや制御変数等を初期化する。続いて、ステップS302で、システム制御部50は記録媒体200に記録されているファイルの管理処理を開始する。ここでは、再生対象ディレクトリの有無、再生対象画像ファイルの有無、再生対象画像のパス名リスト、記録媒体200内の画像総数等を取得して、システムメモリ52に記憶する。これらの情報に基づいて、後述する再生モード処理において再生対象画像の画像送り検索処理が行われる。
【0029】
次に、ステップS303、S305、S307で、システム制御部50はモード切替スイッチ60の設定位置を判定する。モード切替スイッチ60が静止画記録モードに設定されていたならば、処理はステップS303からステップS304へ進み、システム制御部50は静止画記録モード処理を実行する。モード切替スイッチ60が動画記録モードに設定されていたならば、処理はステップS303、S305を経てステップS306へ進み、システム制御部50は動画記録モード処理を実行する。モード切替スイッチ60が再生モードに設定されていたならば、処理はステップS303、S305、S307を経てステップS308へ進み、システム制御部50は再生モード処理を実行する。モード切替スイッチ60がその他のモードに設定されていたならば、処理はステップS303、S305、S307を経てステップS309へ進み、システム制御部50は選択されたモードに応じた処理を実行する。その他のモードとしては、例えば記録媒体200に格納されたファイルの送信を行う送信モード処理、外部機器からファイルを受信して記録媒体200に格納する受信モード処理が含まれる。
【0030】
ステップS304、S306、S308、S309のうちモード切替スイッチ60によって設定されたモードに対応した処理を実行した後、処理はステップS310へ進む。ステップS310で、システム制御部50は電源スイッチ72の設定位置を判定する。電源スイッチ72が電源オンに設定されていれば、処理はステップS303へ戻る。一方、電源スイッチ72が電源オフに設定されていれば、処理はステップS310からステップS311へ進み、システム制御部50は終了処理を行う。終了処理には、例えば以下の処理が含まれる。すなわち、画像表示部28の表示を終了状態に変更し、バリア102を閉じて撮像部を保護し、フラグや制御変数等を含むパラメータや設定値、設定モードを不揮発性メモリ56に記録し、電源供給が不要な部分への電源を遮断する。ステップS311の終了処理が完了すると、本処理を終了し、電源をオフ状態へ移行する。
【0031】
[静止画記録モード処理について(ステップS304)]
図4(A)を参照して、図3に示した全体的な動作のフローチャートにおけるステップS304の静止画記録モード処理の詳細を説明する。なお、図4(A)に示される静止画記録モード処理は、モード切替スイッチ60により他のモードへの切り替えが行われた場合や電源スイッチ72がオフにセットされた場合、割り込み処理等により終了するものとする。
【0032】
ステップS401で、システム制御部50は静止画予測サイズを新規撮影予測サイズとして取得する。このサイズは、現在のカメラ設定、例えば記録画素数、圧縮率等を加味し予め算出され、プログラム内に記載された静止画像ファイルのファイルサイズである。また、既に記録媒体に記録済み静止画像ファイルのファイルサイズの平均値、最大値等から算出してもよい。次にステップS402で、システム制御部50はこの新規撮影予測サイズに基づいてフォルダ選択処理を実行する。ステップS402のフォルダ選択処理の詳細は後述する。次にステップS403で、システム制御部50の制御下で静止画撮影を行い、撮影画像を記録媒体200へ保存する。なお、保存先フォルダ名はステップS404にて確定するので、この時点では仮のフォルダ名であってもよい。次にステップS404で、システム制御部50はフォルダ名変更処理を行う。ステップS404のフォルダ名変更処理の詳細は後述する。
【0033】
[動画記録モード処理について(ステップS306)]
図4(B)を参照して、図3に示した全体的な動作のフローチャートにおけるステップS305の動画記録モード処理の詳細を説明する。なお、図4(B)に示される動画記録モード処理は、モード切替スイッチ60により他のモードへの切り替えが行われた場合や電源スイッチ72がオフにセットされた場合、割り込み処理等により終了するものとする。
【0034】
ステップS411で、システム制御部50は動画予測サイズを新規撮影予測サイズとして取得する。このサイズは、現在のカメラ設定、例えば記録画素数、圧縮率等を加味し予め計算され、プログラム内に記載された動画ファイルのファイルサイズである。また、既に記録媒体に記録済み動画ファイルのファイルサイズの平均値、最大値等から計算してもよい。次にステップS412で、システム制御部50はこの新規撮影予測サイズに基づいてフォルダ選択処理を実行する。ステップS412のフォルダ選択処理の詳細は後述する。次にステップS413で、システム制御部50の制御下で動画撮影を行い、撮影画像を記録媒体200へ保存する。なお、保存先フォルダ名はステップS414にて確定するので、この時点では仮のフォルダ名であってもよい。次にステップS414で、システム制御部50はフォルダ名変更処理を行う。ステップS414のフォルダ名変更処理の詳細は後述する。
【0035】
[フォルダ選択処理について(ステップS402、S412)]
図5及び図7を参照して、図4(A)に示した静止画記録モード処理におけるステップS402、及び図4(B)に示した動画記録モード処理におけるステップS412の詳細を説明する。ステップS501で、システム制御部50はカレントフォルダのフォルダサイズ、すなわちカレントフォルダに記録されているデータサイズを閾値と比較し、閾値以下であるかどうかを判定する。カレントフォルダとは、新規画像データである、これから撮影する画像データの保存予定フォルダである。また、閾値とは、予めプログラム上に設定された、或いはユーザにより設定されたフォルダ上限サイズである。これは撮影後のCD−R、DVD−R、BD−RE等のバックアップメディアへのフォルダ単位でのバックアップを考慮して複数設定されている。CD−R、DVD−R、BD−REであれば、それぞれに適した700MByte、4.7GByte、25GByte等の値が考えられる。
【0036】
ステップS501における判定が否定的であった場合、ステップS502へ進み、システム制御部50は閾値を一段大きなものに変更する。例えば閾値がCD−Rに対応させた700MByteであり、カレントフォルダのフォルダサイズが700MByteを越える場合に、閾値をDVD−Rに対応させた4.7GByteに変更する。
【0037】
ステップS501における判定が肯定的であった場合、ステップS503へ進む。ステップS503で、システム制御部50は新規画像データの予測サイズとカレントフォルダのフォルダサイズとを加算した場合、現在の閾値を越えるかどうかを判定する。ステップS503における判定が否定的であった場合、ステップS507へ進み、システム制御部50は保存先をカレントフォルダにして処理を抜ける。
【0038】
ステップS503における判定が肯定的であった場合、ステップS504へ進み、システム制御部50はフォルダ選択表示を行う。図7(A)は指示画面であるフォルダ選択表示の一例である。ここでは、次の撮影にて現在の閾値700MByte(CD−R)を越えるため、新規に作成する新規フォルダに撮影するかどうかをユーザに選択させる。ユーザがGUIボタンのOK702を選択した場合、次の画像を保存するフォルダを新規フォルダとする。GUIボタンのCANCEL703を選択した場合は、次の画像を保存するフォルダをカレントフォルダとする。図7(B)は指示画面であるフォルダ選択表示のもう一つの例である。ここでは、次の撮影にて現在の閾値700MByte(CD−R)を越えるため、閾値を4.7GByte(DVD−R)に変更するかどうかをユーザに指定させる。ユーザがGUIボタンのCANCEL713を選択した場合、次の画像を保存するフォルダを新規フォルダとする。GUIボタのOK712を選択した場合は、次の画像を保存するフォルダをカレントフォルダとする。
【0039】
ステップS505で、システム制御部50はステップS504におけるユーザの選択がカレントフォルダであったかどうかを判定する。ステップS505における判定が肯定的であった場合、システム制御部50は閾値を一段大きなものに更新し、ステップS507へ進み、保存先をカレントフォルダにして処理を抜ける。ステップS505における判定が否定的であった場合、ステップS508へ進み、システム制御部50は保存先を新規フォルダとして処理を抜ける。
【0040】
以上のようにフォルダサイズが閾値を越えようとするときのみ警告表示を行うだけでなく、現在設定されている閾値に対するカレントフォルダの残容量を表示するようにしてもよい。例えば図7(C)に示すように記録媒体全容量に対する撮影可能枚数721と共にカレントフォルダに保存可能な枚数722を表示するようにしてもよい。
【0041】
なお、本実施形態では、新規画像データの予測サイズとカレントフォルダのフォルダサイズとを加算した場合、現在の閾値を越えるかどうかを判定し(ステップS503)、フォルダ選択表示を行うようにしたが、それに限られるものではない。例えばカレントフォルダのフォルダサイズが閾値を超えるかどうかを判定し、フォルダ選択表示を行うようにしてもよい。この場合の閾値は、バックアップメディア毎に予め設定、保持されており、各バックアップメディアの容量より僅かに小さい値、すなわち次に一般的な画像データを保存すると容量オーバーすると想定される値を予め設定しておけばよい。例えばCD−Rであれば680MByte程度の値が考えられる。もちろんデジタルカメラの撮像素子の大きさや圧縮率の設定、画像フォーマットによって、1回の撮影で得られる画像のサイズが違うので、その撮影条件の設定内容によって閾値を変化させても良いし、予測される最大画像サイズに応じて閾値を固定的に決めても良い。また、動画撮影モードか静止画撮影モードかに応じて、閾値を変化させても良い。
【0042】
また、図4(A)、(B)では、撮影の前に、次の撮影で得られる画像の保存先を選択させるフォルダ選択処理を実行する例を説明したが、撮影の後に、当該撮影で得られた画像の保存先を選択させる形態であってもよい。
【0043】
[フォルダ名変更処理について(ステップS404、S414)]
図6及び図8を参照して、図4(A)に示した静止画記録モード処理におけるステップS404、及び図4(B)に示した動画記録モード処理におけるステップS414の詳細を説明する。以下に詳述するように、フォルダ毎に、バックアップメディアとして利用可能なメディアの種類を示す名称を付与してフォルダ管理を行う。
【0044】
ステップS601で、システム制御部50は今回の撮影が新規フォルダへのものであったかどうかを判定する。ステップS601における判定が肯定的であった場合、ステップS602へ進み、システム制御部50は先行フォルダの閾値命名を引き継ぎフォルダ名を決定する。これは図8におけるフォルダNo1とNo2の関係で説明する。先行フォルダであるフォルダNo1のフォルダは容量フォルダ名として"100_BD1_DV1_CD1"を持っている。5文字目以降は閾値命名であり、フォルダNo1は"BD1"によりBD−REの1枚、"DV1"によりDVD−Rの1枚、"CD1"によりCD−Rの1枚に保存可能であることを示している。この先行フォルダの閾値命名を引き継ぎ、フォルダNo2に"101_BD1_DV1_CD1"の命名を行うことである。
【0045】
ステップS603で、システム制御部50は閾値を変更してフォルダ名の変更処理を行う。ステップS603のループ処理にて変更される閾値は、例えば上述した700MByte、4.7GByte、25GByteである。ステップS604で、システム制御部50はフォルダサイズが閾値を越えるかどうかを判定し、超えると判定された場合、ステップS605へ進み、フォルダ名の変更を行う。ステップS605におけるフォルダ名変更は、現在のループ処理における閾値に関する閾値命名の削除である。これは例えば図8におけるフォルダNo2のように"101_BD1_DV1_CD1"といった、BD−RE、DV−R、CD−Rに関わる閾値命名を持っていた場合において、フォルダサイズが700MByte以上と判断された場合、CD−Rに関わる命名を削除し"101_BD1_DV1"にフォルダ名を変更することである。これにより、このフォルダがCD−Rに入りきらないことを表現できる。
【0046】
一方、ステップS604における判定が否定的であった場合、フォルダ名を変更せずにステップS606へ進む。ステップS606で、システム制御部50は先行して連続する同一閾値命名でグループ化されたフォルダグループを含めたフォルダサイズは閾値以上かどうかを判定する。閾値命名とは、上述したように"BD"、"DV"、"CD"であり、それぞれに続く数字がグループ番号を示している。つまり、グループ番号は図8におけるフォルダNo1とフォルダNo2は容量フォルダ名の閾値命名"CD"に関して同一の添え字1を持つのであわせてグループ化し、一枚のCD−Rへ収まる容量を表わしている。また、フォルダNo1〜No5は容量フォルダ名の閾値命名"DV"に同一の添え字1を持つのでフォルダNo1〜No5をグループ化し、一枚のDVD−Rへ収まる容量を表わしている。すなわち、ステップS606における判定は、撮影したフォルダと先行する同じ閾値命名の同じグループ数字を持つフォルダが一枚のバックアップメディアに入らないかどうかの判定である。
【0047】
ステップS606における判定が肯定的、すなわち同じ閾値命名の同じグループ数字を持つフォルダが今回の撮影フォルダをもって一枚のバックアップメディアに入らないと判定された場合、システム制御部50はフォルダ名を次の閾値グループに変更する。この例としては図8におけるバックアップメディアとの対応に記載の通りフォルダNo1とNo2の加算容量が600MBでありフォルダNo3を加算するとCD−R閾値700MBを超えるような場合が想定され、ここではフォルダNo2とフォルダNo3における閾値命名"CD"に関して添え字が"1"から"2"に変更になっていることである。閾値を変更してループを一巡すると処理を抜ける。
【0048】
なお、本実施形態ではフォルダ名の変更について説明したが、図8の容量別仮想フォルダに示すようにフォルダ名は変更せず、外部管理ファイル等の指示手段により所定のバックアップメディアに対応するフォルダ指示を記載するようにし管理を行ってもよい。
【0049】
また、外部のライタにUSB等で接続した場合に、バックアップ処理を行うときに、バックアップ対象のフォルダのサイズに適したメディアの種類を提示したり、フォルダに付与されている名称に基づきバックアップの適したメディアの種類を提示したりするようにしてもよい。
【0050】
以上、本発明を適用した撮像装置であるデジタルカメラを説明したが、これに限られるものではなく、プリンタや携帯電話、携帯端末等、画像データを保存する装置に適用が可能である。
【0051】
(その他の実施形態)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。すなわち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
【符号の説明】
【0052】
22:撮像部、28:表示部、32:メモリ、50:システム制御部、52:システムメモリ、70:操作部、100:デジタルカメラ、200:記録媒体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体中のフォルダにコンテンツを保存するコンテンツ管理装置であって、
入力されたコンテンツの保存予定フォルダであるカレントフォルダに記録されているデータサイズを取得する取得手段と、
前記取得手段で取得したサイズに応じて、コンテンツの保存先を前記カレントフォルダとするか、新規に作成する新規フォルダとするかを選択する選択手段とを有することを特徴とするコンテンツ管理装置。
【請求項2】
前記取得手段で取得したサイズを第1の閾値と比較した結果に基づき、コンテンツの保存先を前記カレントフォルダとするか、新規に作成する新規フォルダとするかを指示するための指示画面を表示部に表示する表示制御手段を有し、
前記選択手段は、前記指示画面に基づくユーザの指示に従ってフォルダを選択することを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ管理装置。
【請求項3】
前記選択手段によりコンテンツの保存先として前記カレントフォルダが選択された場合に、前記第1の閾値よりも大きな第2の閾値を設定する設定手段とを有することを特徴とする請求項2に記載のコンテンツ管理装置。
【請求項4】
前記第1の閾値及び前記第2の閾値として、バックアップメディアの種類に応じて複数の閾値を予め保持する保持手段を有することを特徴とする請求項2又は3に記載のコンテンツ管理装置。
【請求項5】
更に撮像手段を有し、
前記コンテンツとして前記撮像手段により入力された画像データのサイズ、又は前記撮像手段により入力されると予測される画像データのサイズを算出する算出手段を有し、
前記表示制御手段は、前記第1の閾値との比較の際に、前記取得手段で取得したサイズと前記算出手段により算出した画像データのサイズとを用いることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載のコンテンツ管理装置。
【請求項6】
フォルダ毎に、バックアップメディアとして利用可能なメディアの種類を示す名称を付与してフォルダを管理するフォルダ管理手段とを有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のコンテンツ管理装置。
【請求項7】
記録媒体中のフォルダにコンテンツを保存するコンテンツ管理方法であって、
入力されたコンテンツの保存予定フォルダであるカレントフォルダに記録されているデータサイズを取得するステップと、
前記取得したサイズに応じて、コンテンツの保存先を前記カレントフォルダとするか、新規に作成する新規フォルダとするかを選択するステップとを有することを特徴とするコンテンツ管理方法。
【請求項8】
記録媒体中のフォルダにコンテンツを保存するコンテンツ管理を行うためのプログラムであって、
入力されたコンテンツの保存予定フォルダであるカレントフォルダに記録されているデータサイズを取得する処理と、
前記取得したサイズに応じて、コンテンツの保存先を前記カレントフォルダとするか、新規に作成する新規フォルダとするかを選択する処理とをコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項9】
請求項8に記載のプログラムを記憶したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−45349(P2013−45349A)
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−183821(P2011−183821)
【出願日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】