説明

コンテンツ表示制御装置および制御方法

【課題】ユーザが最も視聴したいコンテンツを容易に選択可能なコンテンツ表示制御装置を提供する。
【解決手段】コンテンツ表示制御装置は、複数メディアのコンテンツを一覧表示し、視聴可能なコンテンツを取得するコンテンツ情報取得手段と、複数メディアに含まれるコンテンツを表示する領域に画面を分割する画面分割手段と、前記画面分割手段が分割した領域に視聴可能なコンテンツをメディア別に配置して表示する表示制御手段とを備える。また、コンテンツ情報取得手段が取得した複数メディアのコンテンツから画面に表示するコンテンツを選択するコンテンツ選択手段をさらに備え、前記表示制御手段が、前記画面分割手段が分割した領域に前記コンテンツ選択手段が選択したコンテンツを表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は映像視聴環境において、映像コンテンツの表示を制御するコンテンツ表示制御装置および制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年のテレビ視聴環境において、視聴者はBS放送やケーブルテレビが視聴可能であり、視聴できる番組数が増えている。そのため、テレビ視聴者が、電子番組表(EPG)を利用して、番組の選択や視聴予約を行う機会が増えている。さらに記憶装置や通信回線を有する映像視聴環境では、視聴者は放送中のテレビ番組に加えて録画済みのテレビ番組、通信回線を介して視聴可能なVODコンテンツやストリーミング配信される映像コンテンツなど、様々なメディアを介して膨大な量の映像コンテンツを視聴可能である。
【0003】
これらのコンテンツから最も視聴したい番組を選択したいというユーザの要求に答えるため、テレビ番組に関してはEPGを用いた番組表の表示やジャンル検索が用いられており、ハードディスク(HDD)レコーダやセットトップボックス(STB)の様な記憶装置を備えた放送受信装置ではメディアの切り替え操作を行うことで録画番組選択画面やVODコンテンツの選択画面の間を遷移することができる。特にXross Media Barで採用されているインタフェースではメディアの軸と対応するコンテンツの軸の2軸でコンテンツを分類表示することで、複数メディアの遷移を少ない操作で行うことが可能である。
【0004】
特許文献1では、コンテンツを三次元に配置することで、番組選択の際の操作性を向上させる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−111486号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
近年の映像視聴環境において、視聴者は膨大な量の映像コンテンツを視聴することが可能であるが、従来の技術では最も視聴したいコンテンツの選択を素早く行うことは難しい。
【0007】
例えば通信回線に接続されたSTBではテレビ番組の選択画面、録画済み番組の選択画面、VODコンテンツの選択画面の間を遷移することでコンテンツの選択が可能であるが、他メディアに切り替えるまでの操作手順が多いため、複数メディアの間でコンテンツを比較する際に問題がある。
【0008】
Xross Media Barが採用されているインタフェースでは複数メディアの遷移を少ない操作で行うことが可能であるが、同一メディア内のコンテンツを一列に表示するため、同一メディア内のコンテンツが多い場合に一覧性が悪いという問題がある。
【0009】
特許文献1ではコンテンツを三次元に配置して表示する技術が開示されているが、同一メディア内のコンテンツが多い場合に一覧性が悪いという問題は解消されていない。
【0010】
さらに上記の従来技術はいずれもコンテンツの検索を各メディア独立に行っており、例えば放送中の番組の中に検索条件に該当する番組がなかった場合、録画済み番組やVODコンテンツの画面で再び同じ検索条件を入力しなければならないという問題点があった。
【0011】
そこで、本発明は上述の課題に鑑みてなされたものであり、表示するメディアの数に画面を分割し、分割された領域にそれぞれのメディアを分類表示することで、ユーザが最も視聴したいコンテンツを容易に選択可能なコンテンツ表示制御装置および制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を実現するため本発明によるコンテンツ表示制御装置は、複数メディアのコンテンツを一覧表示する表示制御装置であって、視聴可能なコンテンツを取得するコンテンツ情報取得手段と、複数メディアに含まれるコンテンツを表示する領域に画面を分割する画面分割手段と、前記画面分割手段が分割した領域に視聴可能なコンテンツをメディア別に配置して表示する表示制御手段とを備える。
【0013】
また、前記コンテンツ情報取得手段が取得した複数メディアのコンテンツから画面に表示するコンテンツを選択するコンテンツ選択手段をさらに備え、前記表示制御手段が、前記画面分割手段が分割した領域に前記コンテンツ選択手段が選択したコンテンツを表示することも好ましい。
【0014】
また、前記コンテンツ選択手段が、任意の検索条件を用いて複数メディアのコンテンツの検索を一度に行うことも好ましい。
【0015】
また、前記コンテンツ選択手段が、コンテンツに添付されたタグ情報を用いて複数メディアのコンテンツの検索を一度に行うことも好ましい。
【0016】
また、前記画面分割手段が、画面に境界線を配置し、画面を複数のコンテンツ表示領域に分割することも好ましい。
【0017】
また、前記画面分割手段が、ユーザからの操作指示を取得する操作手段の入力を受けて画面を分割する境界の位置を変更し、各メディアのコンテンツ表示領域の大きさの変更が可能であることも好ましい。
【0018】
また、前記画面分割手段が、各メディアの表示領域の大きさを前記コンテンツ選択手段の選択結果に従って変更することも好ましい。
【0019】
また、前記表示制御手段が、コンテンツのタイトルと情報を記載したまたはコンテンツのサムネイル画像を用いたコンテンツアイコンとして、コンテンツを表示することも好ましい。
【0020】
また、前記表示制御手段が、ユーザのコンテンツアイコンに対するタップ操作の入力を受けて、詳細情報表示領域を視聴可能コンテンツ表示画面の上に重ねて表示し、詳細情報の表示と、ストリーミング映像の場合は再生を行うことも好ましい。
【0021】
また、前記表示制御手段が、前記コンテンツ表示領域に表示されたコンテンツアイコンに対するスクロール操作を、各コンテンツ表示領域に対して独立に行うことも好ましい。
【0022】
また、前記表示制御手段が、前記コンテンツ表示領域に表示されたコンテンツアイコンに対するソート処理の規則を、各コンテンツ表示領域に対して独立に設定することも好ましい。
【0023】
また、前記表示制御手段が、ソート処理の規則を保存し、次回表示時に前回の規則を復元することも好ましい。
【0024】
上記目的を実現するため本発明による表示制御方法は、複数メディアのコンテンツを一覧表示する表示制御方法であって、視聴可能なコンテンツを取得するステップと、複数メディアに含まれるコンテンツを表示する領域に画面を分割するステップと、分割した領域に視聴可能なコンテンツをメディア別に配置して表示するステップとを含む。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、複数メディアのコンテンツを一覧表示するコンテンツ表示制御装置を用いることにより、ユーザは視聴可能なコンテンツの中から視聴したいコンテンツを素早く選択できるという効果がある。
【0026】
さらにコンテンツの選択が常に一画面で完結するため、コンテンツを選択する際の操作手順が少なく、利便性が高まるという効果がある。
【0027】
また、検索を複数メディアに渡って行うため、特定のメディアで検索に該当するコンテンツが無かった場合に、他メディアの該当コンテンツを容易に選択できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本実施形態におけるコンテンツ表示制御装置の機能構成を示す。
【図2】本実施形態における視聴可能コンテンツ表示画面の一例を示す。
【図3】ハンドルポイントを画面の右下の端までドラッグ操作した場合の画面である。
【図4】本実施形態における詳細情報表示領域の一例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて、詳細に説明する。
【0030】
本発明におけるコンテンツ表示制御装置の実施の一形態として、本発明のコンテンツ表示制御装置がタブレット端末の内部において、視聴可能コンテンツ表示画面を生成する例を挙げて説明する。
【0031】
タブレット端末はタッチスクリーンを備えており、操作部はタッチスクリーンを通して、ユーザから様々な種類の操作入力を受け取る。本実施形態においては、操作子で表示画面を軽く叩く「タップ」、操作子を表示画面に接触させたままで移動させる「ドラッグ」、操作子を表示画面上で軽く払う、つまり、操作子を素早く移動させながら表示画面から離す「フリック」、2つの操作子をともに接触させたままで両者の距離を変化させる「ピンチ」の操作入力を受け取ることができる。ピンチ操作では、2つの操作子を開く操作を「ピンチアウト」、2つの操作子を閉じる操作を「ピンチイン」と呼ぶ。
【0032】
本実施形態におけるコンテンツ表示制御装置1は、複数メディアのコンテンツを一覧表示する表示制御装置であって、図1に示すように、外部のコンテンツ再生装置2と通信可能であり、視聴可能なコンテンツを取得するコンテンツ情報取得部11と、前記コンテンツ情報取得部11が取得した複数メディアのコンテンツから画面に表示するコンテンツを選択するコンテンツ選択部12と、複数メディアに含まれるコンテンツを表示する領域に画面を分割する画面分割部13と、前記画面分割部13が分割した領域に前記コンテンツ選択部12が選択したコンテンツを表示する表示制御部14と、から構成されている。
【0033】
以下、各部の詳細について説明する。
【0034】
<コンテンツ情報取得部>
コンテンツ情報取得部11は、コンテンツ再生装置2から再生可能なコンテンツの情報を取得する。さらに、コンテンツ選択部12からの入力を受けて、条件に該当するコンテンツをコンテンツ選択部12に出力する。本実施形態では、コンテンツ再生装置2は地上波デジタル放送、BSデジタル放送、CSデジタル放送(以降まとめて放送番組と表す)を受信可能であり、通信回線経由でストリーミング映像やVODコンテンツを取得可能である。コンテンツ情報取得部11が情報を取得する再生可能なコンテンツとは、上記のリアルタイムで再生可能なコンテンツに加えて、録画済の放送番組やリッピングやダウンロードによってコンテンツ再生装置2に保存してある映像コンテンツ等、コンテンツ再生装置2が再生可能である全ての映像コンテンツのことを指す。
【0035】
<コンテンツ選択部>
コンテンツ選択部12は、前記コンテンツ情報取得部11が取得した視聴可能なコンテンツの情報に対して選択処理を行い、視聴可能コンテンツ表示画面に表示するコンテンツを決定する。
【0036】
図2の本実施形態における視聴可能コンテンツ表示画面の一例では、後述する表示制御部14が右上の領域に視聴可能な放送番組のアイコンを、右下の領域に視聴可能なVODコンテンツのアイコンを、左下の領域にストリーミング映像のアイコンを、左上に録画番組のアイコンをそれぞれ配置している。
【0037】
それぞれのアイコンはそのままでは数が膨大になるため、視聴者が容易にコンテンツを選択することが難しくなる。本実施形態では、コンテンツ選択部12はタグを用いて視聴者が興味のある分類条件に合致するコンテンツを決定し、表示制御部14へ出力する。タグとは、ストリーミング映像等で一般的に用いられている、コンテンツに関連するジャンルや登場人物などを表すキーワードのことであり、一つのコンテンツに複数のタグを添付することが可能で、タグを用いたキーワード検索が可能になっている。コンテンツ選択部12は、放送番組やVODコンテンツの検索にもタグを用いることで、異なるメディアの検索を共通で行うことを可能にしている。図2の本実施形態における視聴可能コンテンツ表示画面の一例では、コンテンツ選択部12は画面を縦に分割する分類タグ表示バーを用いて検索条件の決定を行っている。
【0038】
分類タグ表示バーでは、分類タグのアイコンが一列に表示されている。分類タグのアイコンはON表示とOFF表示の切り替えが可能であり、ON表示の分類タグのみを検索条件とする。操作部からユーザの分類タグに対するタップ操作を検出すると、分類タグ表示バーのON/OFFを切り替える。図2の例では、「スポーツ」の分類タグのみがON表示になっているため、スポーツのキーワード検索で一致したコンテンツのみを表示制御部14へ出力する。複数の分類タグがON表示になった場合、コンテンツ選択部12はON表示の分類タグのANDをとってコンテンツの検索を行う。例えば図2において「スポーツ」の分類タグ以外に「中日」の分類タグがON表示になると、「スポーツ」と「中日」の両方のキーワードを持つコンテンツのみを表示制御部14へ出力する。コンテンツ選択部12は、分類タグ表示バーについてON表示の分類タグが上に来るように自動で整列することも可能であるし、操作部からの入力を受けて分類タグの配置を入れ替えることも可能である。本実施形態では、コンテンツ選択部12は、操作部からユーザの分類タグに対するドラッグ操作の入力を受けると、移動先の分類タグの間に割り込む形で、分類タグの位置をドラッグ先に移動する。
【0039】
ユーザは検索したいキーワードが既に定まっている場合、分類タグを新しく作成することや、既存の分類タグを変更することが可能である。図2の例では、分類タグの一番下のアイコンはタグの新規作成入力を表すアイコンであり、操作部からタップ入力を受けると、新規に条件を入力してタグの作成が可能である。また、既存のタグを長押しすることで、タグの変更や削除を行えるようにしても良い。
【0040】
本実施形態ではコンテンツにはそれぞれに一つ又は複数のタグが添付されており、後述する表示制御装置14が詳細情報表示領域を表示した際にそのタグを画面に表示し、ユーザはそのタグをタップすることで分類タグ表示バーにそのタグを追加することができる。コンテンツ選択部12はそのタグをON表示で分類タグ表示バーに表示し、コンテンツアイコンの配置を更新する。この機能によって、ユーザは基本的に直接文字入力を行わずにコンテンツの検索を行うことが可能になり、検索の利便性が向上する。
【0041】
本実施形態ではユーザが最初に視聴可能コンテンツ表示画面を表示した場合、コンテンツ選択部12が分類タグに初期状態として一般に用いられるジャンル検索のキーワード(例えば「ドラマ」「バラエティ」「ニュース」「スポーツ」「音楽」等)を配列することで、ユーザは初めから一般的なジャンル検索を行うことができる。前述した方法を用いることでユーザは分類タグ表示バーを自由に変更することが可能である。コンテンツ選択部12はその状態を保存し、ユーザが2回目以降に視聴可能コンテンツ表示画面を表示した場合、コンテンツ選択部12は前回のタグ表示バーを復元する。
【0042】
<画面分割部>
画面分割部13は前記コンテンツ選択部12が表示制御部14に出力したコンテンツをメディア別に分類表示するため、画面に境界線を配置し、画面を複数のコンテンツ表示領域に分割する。本実施形態における画面分割部13は、境界線として直交する2直線を用い、画面を4種類のメディアのコンテンツ表示領域に分割する。なお、本実施形態では前記コンテンツ選択部12が用いる分類タグ表示バーと後述する履歴表示バーが境界の役割を兼ねている。
【0043】
画面分割部13は、境界線の位置を変更することによってそれぞれのコンテンツ表示領域の大きさを変更することができる。前記コンテンツ選択部12が選択したコンテンツの数がメディアによって偏りがあった場合、画面分割部13はそれぞれのメディアの選択されたコンテンツの数に従ってコンテンツ表示領域の大きさを変更する。例えば、前記コンテンツ選択部12によって選択された放送中の番組が少なかった場合、画面分割部13は放送中の番組のコンテンツ表示領域を小さく表示することで、視聴者は興味のある条件に該当する放送中の番組が少ないことが分かり、他メディアからコンテンツを選択した方が良いことが分かる。
【0044】
図2は、本実施形態における視聴可能コンテンツ表示画面の一例である。境界線の交点が画面の中心からやや左上に位置しているため、それぞれのコンテンツ表示領域の大きさが異なっている。境界は操作部からの入力を受けて位置を変更することが可能であり、本実施形態では、2本の境界の直交する点にハンドルポイントを配置し、操作部からハンドルポイントのドラッグ操作の入力を受けると、ハンドルポイントの位置を移動する。ユーザはこの操作を行うことで各コンテンツ表示領域のサイズを自由に変更することが可能になる。
【0045】
図3はハンドルポイントを画面の右下の端までドラッグ操作した場合の画面である。図3から分かるように、ユーザはこの操作を行うことによって簡単に特定のメディアに該当するコンテンツのみを画面に表示することができる。これはユーザが特定のメディアのコンテンツを視聴することを決めた場合又は初めから決めていた場合に有効である。ユーザは特定のメディアのコンテンツから最も視聴したいコンテンツを選択し、もし興味のあるコンテンツが見つからなかった場合、ハンドルポイントを再度移動することによって簡単に他のメディアからコンテンツを探すことができる。この時、前記分類タグ表示バーによる検索は他メディアにも反映されているため、ユーザは他メディアで再度検索を行う必要がなく、効率的なコンテンツの選択が可能になる。
【0046】
前述したように本実施形態では、図2、図3の様に分類タグ表示バーと後述する履歴表示バーが前記境界を兼ねることで、画面を有効に活用している。
【0047】
なお、本実施形態における画面分割の方法は一例であり、3本の境界を用いて6種類のメディア用に画面を分割することも可能であるし、中心から3本の境界を引いて3種類のメディア用に画面を分割することも可能である。さらに、境界は直交していなくてもよく、例えば操作部から境界のドラッグ操作の入力を受けた際に、ハンドルポイントを中心にして境界を回転させ、個々のコンテンツ表示領域のサイズを自由に変更できるようにすることも可能である。
【0048】
<表示制御部>
表示制御部14は、コンテンツ選択部12と画面分割部13から入力を受けて、視聴可能コンテンツ表示画面を作成する。まず、画面分割部13が作成したコンテンツ表示領域に、コンテンツ選択部12から入力されたコンテンツの情報を配置する。本実施形態では、図2、3に示すように、各コンテンツは再生時間やデータサイズ等に関わらず全て一定のサイズのアイコンで表示する。このアイコンにはコンテンツのタイトルと簡単な情報を記載している。ここで、情報を文字で表示する代わりに、サムネイル画像をコンテンツアイコンとして用いることも可能である。
【0049】
図2、図3では、コンテンツアイコンが5行6列でちょうど画面に収まるサイズになっているが、サイズはこれに限ったものではない。また、操作部からユーザのピンチイン・ピンチアウトの入力を受けた際に、表示制御部14がコンテンツアイコンのサイズを縮小・拡大することで、画面内に表示されるコンテンツアイコンの総数を自由に変更することができる。
【0050】
表示制御部14は、操作部から特定のコンテンツアイコンのタップ操作の入力を受けた際に、詳細情報表示領域を視聴可能コンテンツ表示画面の上に重ねて表示する。
【0051】
図4は、本実施形態における詳細情報表示領域の一例を示す。詳細情報表示領域はコンテンツアイコンに関する詳細の情報である。本実施形態では、詳細の情報として表示する内容は、放送番組や録画番組の場合はEPGの番組情報である。画面に視聴ボタンを表示し、操作部から視聴ボタンのタップ入力を受けた際に、表示制御部14がコンテンツ再生装置2に対して、再生指示を送る。ストリーミング映像の場合、ストリーミング映像を再生し、視聴ボタンを転送ボタンとして、タップ入力を受けた際に、表示制御部14がコンテンツ再生装置2に対して、再生指示を送るようにしても良い。
【0052】
表示制御部14は、詳細情報表示領域に添付タグ表示領域として、コンテンツに関連付けられたタグ(添付タグ)を表示する。操作部から添付タグに対するユーザのタップ操作を入力された場合、添付タグの情報をコンテンツ選択部12に入力する。前記した通り、コンテンツ選択部12はそのタグをON表示で分類タグ表示バーに表示し、コンテンツアイコンの配置を更新する。
【0053】
表示制御部14は詳細情報表示領域に表示したコンテンツの履歴を保存する。保存された履歴は視聴可能コンテンツ表示画面に表示されるが、本実施形態では図2の例のように画面を横に分割する履歴表示バーを表示し、その中にコンテンツアイコンを配置する。表示制御部14は操作部からユーザの履歴表示バーの中のコンテンツアイコンに対するタップ操作が入力された場合、コンテンツアイコンの詳細情報表示領域を再度表示する。ユーザは履歴表示バーに表示されたコンテンツアイコンをタップすることで過去に情報を表示したコンテンツの詳細情報を再度閲覧することができる。
【0054】
画面分割部13が作成したコンテンツ表示領域にコンテンツアイコンが収まりきらない場合のために、表示制御部14はコンテンツアイコンが収まるサイズの画面を別に作成し、コンテンツ表として保持する。表示制御部14はコンテンツ表からコンテンツ表示領域のサイズの画像情報を切り取り、実際のコンテンツ表示領域に表示する。表示制御部14は操作部からユーザのコンテンツ表示領域に対するドラッグ操作やフリック操作の入力を受けると、コンテンツ表から切り取るコンテンツ表示領域の位置を操作の方向に沿って移動する。ユーザはコンテンツ表示領域にドラッグ操作やフリック操作を行うことによって、コンテンツ表に含まれる全コンテンツの情報をスクロールしながら得ることが可能である。表示制御部14はコンテンツ表を作成する際にコンテンツ表の幅と高さのどちらかをコンテンツ表示領域に合わせることが可能である。そうすることで、ユーザはスクロールの方向を上下方向か左右方向のどちらかのみ行えばコンテンツの網羅が可能になる。ここで、コンテンツ表示領域に対する操作入力は各コンテンツ表示領域に対して独立に行うことが可能である。例えば図2の例では、ユーザは放送中番組の表示領域と録画番組表示領域のスクロールを独立に行うことが可能である。つまり、任意の放送中の番組、VODコンテンツ、ストリーミング映像の情報を同時に一画面に表示して見比べることが可能であり、それによって最も視聴したい番組を簡単に選択することが可能になる。
【0055】
ユーザはコンテンツ表示領域に多数のコンテンツアイコンが表示された際に、何らかの規則に沿ってコンテンツアイコンを整列(ソート)させたいと考えるはずである。表示制御部14は操作部からユーザのコンテンツ表示領域に対するソート処理入力を受けると、コンテンツ表に配置されたアイコンを選択された規則に従ってソートする。
【0056】
ソートを行うことによって、視聴可能コンテンツ表示画面のトップ画面に表示されるコンテンツが変化する。ここでトップ画面とは視聴者がコンテンツ表示領域のスクロールを行う前に表示されている画面ということである。
【0057】
視聴者が複数メディアに渡るコンテンツの中から視聴したいコンテンツを速く選択できるようにするためには、トップ画面に視聴者がより興味のあるコンテンツを表示することが必要である。
【0058】
ここで表示制御部14はソートの規則を各メディアで別々に指定することを特徴とする。メディアによってユーザが視聴したいと思うコンテンツの条件は様々であるため、各メディアで個別の条件に従ってコンテンツのソートを行い、その条件を視聴者が再度視聴可能コンテンツ表示画面を開いた際に再現することで、ユーザは特に視聴したいコンテンツのイメージを持たずに視聴可能コンテンツ表示画面を開いたとしても、初期状態を見ただけで複数メディアから見たいコンテンツを選択することが可能である。
【0059】
本実施形態では、ソートの規則として放送中番組の場合は放送の残りの時間の長さや放送時間に対する残りの時間の割合、web上で集計されている番組の注目度や前回放送の視聴率を用意する。録画番組の場合は録画した日時又は再生回数を用意する。そうすることでユーザはまだ再生されていないコンテンツや最近録画されたコンテンツを最初に確認することができる。ストリーミング映像の場合は累計の再生回数や最近の再生回数、解像度、再生時間の長さ、VODコンテンツの場合は価格、解像度、購入された回数等のソート規則を用意する。
【0060】
これらソートの規則を各メディアで別々に指定するため、本実施形態では、操作部から各コンテンツ表示領域の隣に表示されたメディアの種類を表示しているアイコンに対するタップ操作を入力すると、表示制御部14は各メディアに対するメニュー画面を表示し、ソート処理を行う候補を表示する。こうすることで、ユーザは各メディアのコンテンツ表示領域に対して個別にソート処理を行うことが可能になる。また、ハンドルポイントが画面の4隅に移動された場合にソート処理を選択する画面を表示しても良い。ハンドルポイントが4隅に移動された場合、画面には特定のメディアのコンテンツアイコンのみが表示されているため、表示されているコンテンツ表示領域に対してソートを行う。また、ソートの方向も選択可能である。例えば図2の左下のストリーミング映像表示領域のソートを行う場合、左上から右下に向かって行方向にソートしても良いし、列方向にソートしても良い。また、右上から左下の方向にソートすることも選択可能にしても良い。これは前記コンテンツ表の形、つまりユーザのスクロール操作の方向にも関係するため、コンテンツ表が縦長、つまりユーザが上下のスクロール操作でコンテンツ表示領域を閲覧する場合、行方向にソートした方がユーザの閲覧性が高まると考えられるため、自動でソートの方向を決定することも可能である。
【0061】
表示制御部14は、最後に設定されたソートの規則を保持し、視聴者が再度視聴可能コンテンツ表示画面を開いた際に再現する。そうすることでユーザは次回以降、興味のあるコンテンツがトップ画面に表示されている可能性が高くなり、初期状態を見ただけで複数メディアから見たいコンテンツを選択することができる可能性が高くなる。
【0062】
以上、この発明の実施形態につき、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。本実施形態においては、コンテンツ再生装置と通信可能なタブレット端末に内蔵されるものを例示したが、これに限るものではなく、TVやPC等のコンテンツ再生装置自体に内蔵されるものや、別のコンテンツ再生装置と通信可能な携帯端末やリモートコントローラに内蔵されるものも本発明の技術的思想に含まれるものである。
【符号の説明】
【0063】
1 コンテンツ表示制御装置
2 コンテンツ再生装置
11 コンテンツ情報取得部
12 コンテンツ選択部
13 画面分割部
14 表示制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数メディアのコンテンツを一覧表示する表示制御装置であって、
視聴可能なコンテンツを取得するコンテンツ情報取得手段と、
複数メディアに含まれるコンテンツを表示する領域に画面を分割する画面分割手段と、
前記画面分割手段が分割した領域に視聴可能なコンテンツをメディア別に配置して表示する表示制御手段と、
を備えることを特徴とするコンテンツ表示制御装置。
【請求項2】
前記コンテンツ情報取得手段が取得した複数メディアのコンテンツから画面に表示するコンテンツを選択するコンテンツ選択手段をさらに備え、前記表示制御手段が、前記画面分割手段が分割した領域に前記コンテンツ選択手段が選択したコンテンツを表示することを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ表示制御装置。
【請求項3】
前記コンテンツ選択手段が、任意の検索条件を用いて複数メディアのコンテンツの検索を一度に行うことを特徴とする請求項1または2に記載のコンテンツ表示制御装置。
【請求項4】
前記コンテンツ選択手段が、コンテンツに添付されたタグ情報を用いて複数メディアのコンテンツの検索を一度に行うことを特徴とする請求項1または2に記載のコンテンツ表示制御装置。
【請求項5】
前記画面分割手段が、画面に境界線を配置し、画面を複数のコンテンツ表示領域に分割することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のコンテンツ表示制御装置。
【請求項6】
前記画面分割手段が、ユーザからの操作指示を取得する操作手段の入力を受けて画面を分割する境界の位置を変更し、各メディアのコンテンツ表示領域の大きさの変更が可能であることを特徴とする請求項5に記載のコンテンツ表示制御装置。
【請求項7】
前記画面分割手段が、各メディアの表示領域の大きさを前記コンテンツ選択手段の選択結果に従って変更することを特徴とする請求項2に記載のコンテンツ表示制御装置。
【請求項8】
前記表示制御手段が、コンテンツのタイトルと情報を記載したまたはコンテンツのサムネイル画像を用いたコンテンツアイコンとして、コンテンツを表示することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項にコンテンツ表示制御装置。
【請求項9】
前記表示制御手段が、ユーザのコンテンツアイコンに対するタップ操作の入力を受けて、詳細情報表示領域を視聴可能コンテンツ表示画面の上に重ねて表示し、詳細情報の表示と、ストリーミング映像の場合は再生を行うことを特徴とする請求項8に記載のコンテンツ表示制御装置。
【請求項10】
前記表示制御手段が、前記コンテンツ表示領域に表示されたコンテンツアイコンに対するスクロール操作を、各コンテンツ表示領域に対して独立に行うことを特徴とする請求項8または9に記載のコンテンツ表示制御装置。
【請求項11】
前記表示制御手段が、前記コンテンツ表示領域に表示されたコンテンツアイコンに対するソート処理の規則を、各コンテンツ表示領域に対して独立に設定することを特徴とする請求項8から10のいずれか1項に記載のコンテンツ表示制御装置。
【請求項12】
前記表示制御手段が、ソート処理の規則を保存し、次回表示時に前回の規則を復元することを特徴とする請求項11に記載のコンテンツ表示制御装置。
【請求項13】
複数メディアのコンテンツを一覧表示する表示制御方法であって、
視聴可能なコンテンツを取得するステップと、
複数メディアに含まれるコンテンツを表示する領域に画面を分割するステップと、
分割した領域に視聴可能なコンテンツをメディア別に配置して表示するステップと、
を含むことを特徴とするコンテンツ表示制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−27008(P2013−27008A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−163038(P2011−163038)
【出願日】平成23年7月26日(2011.7.26)
【出願人】(000208891)KDDI株式会社 (2,700)
【Fターム(参考)】