コンバインの刈取部
【課題】掻込搬送装置のレイアウトによって、刈取部の全長を短縮すると共に、合流部での根元側及び穂先側の揃いを良くする。
【解決手段】掻込装置(11)を、左側に配置した第1掻込輪体(11a)及び第2掻込輪体(11b)と、右側に配置した第3掻込輪体(11c)及び第4掻込輪体(11d)とから形成し、第1掻込輪体(11a)と第2掻込輪体(11b)は同径とし、第3掻込輪体(11c)と第4掻込輪体(11d)は、最右側に配置される第4掻込輪体(11d)よりも第3掻込輪体(11c)の外径を小さく設定すると共に、掻込後の穀稈を引き継いで後方に搬送する左側搬送装置(12L)と右側搬送装置(12R)との終端側合流部(K)では、左側搬送装置(12L)の搬送終端部に対して右側搬送装置(12R)の搬送終端部が下方に位置するべく所定の段差(H)を設ける。
【解決手段】掻込装置(11)を、左側に配置した第1掻込輪体(11a)及び第2掻込輪体(11b)と、右側に配置した第3掻込輪体(11c)及び第4掻込輪体(11d)とから形成し、第1掻込輪体(11a)と第2掻込輪体(11b)は同径とし、第3掻込輪体(11c)と第4掻込輪体(11d)は、最右側に配置される第4掻込輪体(11d)よりも第3掻込輪体(11c)の外径を小さく設定すると共に、掻込後の穀稈を引き継いで後方に搬送する左側搬送装置(12L)と右側搬送装置(12R)との終端側合流部(K)では、左側搬送装置(12L)の搬送終端部に対して右側搬送装置(12R)の搬送終端部が下方に位置するべく所定の段差(H)を設ける。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、引起し後の穀稈を刈り取って後方に掻込搬送するコンバインの刈取部に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、複数条の刈取穀稈を左右側から掻き込んで後方に搬送して終端側で合流させる刈取穀稈掻込搬送装置を備えた多条刈コンバインにおいて、左右外側の掻込スターホイルに対向する内側掻込スターホイルの外径を、外側掻込スターホイルの外径より小径に形成することにより、刈取部の全長を短くしながら、搬送通路を広げ、良好な穀稈搬送を行えるようにした構成のものが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−53955号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら特許文献1記載の大径の掻込スターホイルと小径の掻込スターホイルを組み合わせた刈取穀稈掻込搬送装置では、同径のものより噛み合い部での隙間が大きく、引起し装置などの作用によって穀稈が上方に引き抜かれるため、大小径掻込スターホイルと同径掻込スターホイルとによって掻き込まれる穀稈に対しては根元側に上下の不揃いが発生する問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明は、上記課題を解決すべく次のような技術的手段を講じた。
すなわち、請求項1記載の発明は、刈取後の穀稈を後方に掻き込む掻込装置(11)を、刈取部(4)の左側に配置した左右一対の第1掻込輪体(11a)及び第2掻込輪体(11b)と、刈取部(4)の右側に配置した左右一対の第3掻込輪体(11c)及び第4掻込輪体(11d)とから形成し、左側の第1掻込輪体(11a)と第2掻込輪体(11b)は左右同径とし、右側の第3掻込輪体(11c)と第4掻込輪体(11d)は、最右側に配置される第4掻込輪体(11d)よりも第3掻込輪体(11c)の外径を小さく設定すると共に、掻込後の穀稈を引き継いで後方に搬送する左側搬送装置(12L)と右側搬送装置(12R)との終端側合流部(K)では、左側搬送装置(12L)の搬送終端部に対して右側搬送装置(12R)の搬送終端部が下方に位置するべく所定の段差(H)を設けたことを特徴とするコンバインの刈取部とした。
【0006】
左側2条の導入穀稈及び右側2条の導入穀稈は、左右の引起し装置によって引き起され、刈取装置によって根元から刈り取られる。そして、刈取後の穀稈は、左側の同径の第1掻込輪体(11a)及び第2掻込輪体(11b)と、右側の小径の第3掻込輪体(11c)及び大径の第4掻込輪体(11d)によって後方に掻き込まれて左側搬送装置(12L)と右側搬送装置(12R)に引き継がれると共に、これより後方に搬送されてこれらの終端部で合流される。
【0007】
右側の第3掻込輪体(11c)と第4掻込輪体(11d)による掻込時に穀稈の引き抜かれがあっても、左側搬送装置(12L)と右側搬送装置(12R)の終端側合流部(K)では、右側搬送装置(12R)の搬送終端位置が左側搬送装置(12L)の搬送終端位置よりも下方に位置しているので、上方に引き抜かれた分、下方に引き戻し修正されて、左側搬送装置(12L)からの合流穀稈との不揃いがなく、根元側及び穂先側とも同一位置に揃えられることになる。
【0008】
請求項2記載の発明は、前記右側搬送装置(12R)の根元側搬送経路には、弾性変位可能な挟持ガイド部材(23)を前側挟持ガイド部材(23a)と後側挟持ガイド部材(23b)とに前後に分割して設けたことを特徴とする請求項1記載のコンバインの刈取部とした。
【0009】
右側搬送装置(12R)の始端側に引継ぎされる穀稈は、搬送チェンと前側挟持ガイド部材(23a)とによって途中位置まで挟持搬送され、引き続き、該搬送チェンと後側挟持ガイド部材(23b)とによって終端側合流部まで挟持搬送される。穀稈の搬送量によって前側挟持ガイド(23a)が外方に大きく開いても、後側挟持ガイド(23b)はそれに追従して大きく開くことがなく、所定の挟持圧を保ったまま終端の合流位置まで確実に挟持搬送されることになり、終始、穀稈の引き抜かれや落ちこぼれが生じない。
【0010】
請求項3記載の発明は、前記前側挟持ガイド部材(23a)と後側挟持ガイド部材(23b)とを、搬送方向において互いに重合させ、かつ、上下方向において位置をずらせて配置したことを特徴とする請求項2記載のコンバインの刈取部とした。
【0011】
搬送始端側と終端側を除く途中部では、穀稈が前後に大きく重合する前側挟持ガイド部材(23a)と後側挟持ガイド部材(23b)とによって上下2箇所で挟持されるため、前側挟持ガイド部材(23a)から後側挟持ガイド部材(23b)への穀稈の引継ぎが良好、確実に行え、引継ぎ時における稈こぼれを確実に防止することができる。また、これにより、前側挟持ガイド部材(23a)及び後側挟持ガイド部材(23b)やチェンの外れを防止することができる。
【発明の効果】
【0012】
請求項1記載の発明によると、左側の第1掻込輪体(11a)及び第2掻込輪体(11b)は左右同径とし、右側の第3掻込輪体(11c)及び第4掻込輪体(11d)は、内側の第3掻込輪体(11c)のみ外側の第4掻込輪体(11d)よりも外径を小さく設定しているので、後側に配置される右側搬送装置(12R)の終端側部を前方側に寄せることができて刈取部(4)の全長を短縮できるものでありながら、右側の第3掻込輪体(11c)と第4掻込輪体(11d)による掻込時に穀稈が上方に引き抜かれても、左側搬送装置(12L)と右側搬送装置(12R)との終端側合流部(K)では、右側搬送装置(12R)の搬送終端位置が左側搬送装置(12L)の搬送終端位置よりも下方に位置しているので、上方に引き抜かれた分、下方に戻し修正することができ、左側搬送装置(12L)からの合流穀稈との不揃いがなく、合流部での根元側及び穂先側の揃い調整が行え、ひいては脱穀部内での扱ぎ残しがなくなり、脱穀性能を高めることができる。
【0013】
請求項2記載の発明によると、上記請求項1記載の発明の効果に加え、右側搬送装置(12R)の根元側搬送経路には、弾性変位可能な挟持ガイド部材(23)を前後に分割して対設してあるので、始端側或いは終端側で搬送量が変化しても、前側挟持ガイド部材(23a)と後側挟持ガイド部材(23b)とが有効に作用し、穀稈を終始確実に挟持搬送することができる。
【0014】
請求項3記載の発明によると、上記請求項2記載の発明の効果に加え、搬送始端側と終端側を除く途中部では、穀稈が搬送方向に大きく重合する前側挟持ガイド部材と後側挟持ガイド部材とによって上下2箇所で挟持されるため、前側挟持ガイド部材(23a)から後側挟持ガイド部材(23b)への穀稈の引継ぎが確実に行え、引継ぎ時における稈こぼれを確実に防止することができる。また、これにより、前側挟持ガイド部材(23a)及び後側挟持ガイド部材(23b)や搬送チェンの外れを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】コンバインの要部の正面図
【図2】刈取部の要部の平面図
【図3】掻込スターホイル部の平面図
【図4】同上正面図
【図5】(a)は右側スターホイル部と左側搬送装置部の側面図、(b)は右側スターホイル部と左側搬送装置部の側面図
【図6】左右搬送装置の要部の平面図
【図7】図6におけるB−B視断面図
【図8】右側搬送装置の要部の平面図
【図9】図8のS−S視断面図
【図10】扱深さ調節用搬送装置の側面図
【図11】扱深さ調節用搬送装置側の注油ホース配策状態を示す要部の平面図
【図12】刈取部側の注油ホース配策状態を要部を展開して示す正面図
【図13】ナローガイド装置の従来例を示す平面図
【図14】本例のナローガイド装置を示す平面図
【図15】刈取部の要部の平面図
【図16】泥収集ショベルを備えたコンバインの側面図
【図17】同上正面図
【図18】泥収集ショベルの斜視図
【図19】ワイパーモータによる泥押出し機構を示す平面図
【図20】油圧シリンダによる泥押出し機構を示す平面図
【発明を実施するための形態】
【0016】
この発明の実施例を図面に基づき説明する。
図1は、コンバインの正面図を示すものであり、この走行車体1には、左右一対の走行クローラ2,2を備え、後部に搭載した脱穀装置(脱穀部)3の前方部に刈取部4を設置し,刈取部4の横側部には運転席5や操作ボックス6等を有する運転操作部を備え、更に、その運転操作部の後方には脱穀粒を一時的に貯留するグレンタンクGを装備している。
【0017】
刈取部4は、立毛する穀稈を左右に分草する分草体7,7…と、分草後の穀稈を引き起す4条分の穀稈引起し装置8,8…と、引起し後の穀稈を刈り取るバリカン式の刈取装置9と、引起し時の穀稈を刈取装置9側に誘導する掻込ベルト10と、刈取後の穀稈を後方に掻き込む掻込装置11と、掻込後の穀稈を引き継いで後方に搬送し終端側で合流させる左右搬送装置12L,12R(左側搬送装置12L,右側搬送装置12R)と、合流部からの合流穀稈を引き継いで後方の脱穀部3に向けて揚上搬送する上下2段の穂先側搬送装置13及び株元側搬送装置14よりなる扱深さ調節用搬送装置15を設け、車体に対して上下に昇降可能で前後方向に沿わせて設けた刈取縦フレーム16及び該刈取縦フレームの先端に左右横方向に沿わせて設けた刈取横フレームを装備している。
【0018】
掻込装置11は、左側に架設されて2条分の穀稈を掻き込む左右一対の掻込スターホイル11a,11b(第1掻込輪体11a,第2掻込輪体11b)と、右側に架設されて2条分の穀稈を掻き込む左右一対の掻込スターホイル11c,11d(第3掻込輪体11c,第4掻込輪体11d)とをそれぞれ対向配置して設け、左側の掻込スターホイル11a,11bは外径が同径であり、右側の掻込スターホイル11c,11dのうち、外側の掻込スターホイル11dは左側の掻込スターホイル11a,11bの外径と同径とし、内側の掻込スターホイル11cのみ外側の掻込スターホイル11dよりも外径が小さくなるよう小径に構成している。そして、小径の掻込スターホイル11cは、回転軸心を前側に寄せることによってこの前端が各掻込スターホイル11a,11b,11dの前端に対し略横方向同一ライン上に位置するよう配置している。
【0019】
掻込後の穀稈を引き継いで後方に搬送する左右の搬送装置12L,12Rの終端側合流部Kでは、左側搬送チェン20の終端に対して右側搬送チェン21の終端部が下方に位置する如く所定の段差H(H=H1−H2)を設けた構成としている(図5,図6,図7参照)。
【0020】
以上の構成により、右側の掻込スターホイル11c,11dによる掻込時に穀稈が上方に引き抜かれても、左右の搬送装置12L,12Rの搬送終端位置において、穀稈の株揃いを修正して後方に搬送することができ、脱穀及び選別性能を良好に保つことができる。
【0021】
右側搬送チェン21の始端部には、小径掻込スターホイル11cへの巻付き防止ガイドを兼ねた棒状の固定挟持部材22が対設されている。また、右側搬送チェン21のチェンレール19側搬送経路には、ピアノ線のような棒材からなる弾性変位可能な挟持ガイド部材23が前後に分割して対設されている。すなわち、この挟持ガイド部材23は、始端側の固定挟持部材22に続く前側挟持ガイド部材23aと、搬送チェン終端位置まで延設される後側挟持ガイド部材23bとからなり、これら前後のガイド部材が搬送方向前後に大きくラップし、かつ、上下に位置をずらした状態に配置されている(図8、図9参照)。これにより右側搬送チェン21の搬送始端側から終端部までに亘って確実に穀稈を挟持して搬送することができ、稈零れを防ぎ、搬送姿勢を安定させることができる。
【0022】
扱深さ調節用搬送装置15は、穂先側搬送装置13と株元側搬送装置14の始端側を上下に位置変更することによって脱穀部3の扱室内への扱ぎ深さが穀稈の長短に応じて変更調節されるようになっている。扱深さ調節用搬送装置15の最下げ位置で、穂先側搬送装置13始端部の穂先ラグ13aと株元側搬送装置14始端部とを結ぶラインA(図10参照)が右側搬送装置12Lの搬送チェン21上面ラインと平行で且つ接近可能に配置構成することで、引継ぎ性能が向上し、短稈適応性も向上する。
【0023】
また、扱深さ調節用搬送装置15は、刈取部の刈取縦フレーム16に対して着脱可能に装備してあり、刈取縦フレーム16の基部近傍から先端側を上方傾斜姿勢で設けて伝動軸を内装する伝動スリーブ44を、扱深さ調節用搬送装置15側の支持筒45に挿嵌しており、扱深さ調節用搬送装置15を機体外側方へ抜出すことができる。メンテナンスのため、これを取り外す場合、従来では該装置15への注油ホース25の取り外しが面倒であった。本例では、扱深さ調節用搬送装置15の支持筒45付近に、ネジ連結方式のT型ホース連結ジョイント26を配置(図11)し、刈取部4側の刈取縦フレーム16(図12)に沿わせて取り付けた刈刃や引起し部に注油する注油ホース24のネジキャップ24aをねじ込んで取り付けるように構成している。従って、この刈取部から扱深さ調節用搬送装置15を取り外すときには、刈取部側の注油ホース24をT型ホース連結ジョイント26から取り外せば、該装置を簡単に取り外すことができる。また、注油ホースの着脱は、ネジ連結方式のため、工具を用いずに簡単に着脱することができる。
【0024】
刈取部の未刈地側横側部には、外側方へ張り出す分草張出姿勢と機体側へ収納する収納姿勢とに切替可能なナローガイド28が設けられ、運転操作部の近くに設けられた操作レバー29の操作により、ナローガイド28を分草張出姿勢と収納姿勢とに切替遠隔操作できるように構成している。そして、ナローガイドは、横幅方向に屈伸可能な第1リンク30と第2リンク31とからなる屈伸リンクを介して張出し・収納自在とする構成になっている。
【0025】
従来は、図13に示すように、ナローガイド28側の第2リンク31がナローガイドから機体内側に向けて突設する取付ステー31aを介して連結されたものであるため、収納時にあっても、ナローガイド28の後側部分が刈取部の横幅最外側のサイドカバー27から外側にはみ出る問題があった。これに対し、本例では、図14に示すように、従来の取付ステーを廃止し、第2リンク31をナローガイド28の上面に直接枢支連結することにより、ナローガイド28をより機体内方側へ収納することができ、図15に示すように、サイドカバー27より内側まで収納することができる。
【0026】
図16、図17に示す実施例では、刈取部の前側に路上に落ちた泥を収集する泥収集ショベルを備えたコンバインを示している。
泥収集ショベル33は、刈取部4前部の分草体7より前側に位置し、接地輪35の付いたショベル支持フレーム34を介して分草支持フレーム17に取付ノブボルト36でもって着脱自在に装着している。図例に示すように、ショベル33には、収集された泥を一側に送る横送りラセン37が設けられ、ショベルの一側に開口された排出口38から排出するように構成されている。横送りラセン37は、駆動モータ39の駆動によって回転駆動する構成になっており、泥がショベル内一杯に収集されると、路上のコンバインを所定の箇所(圃場近くの路上)に移動して、モータ38を駆動し、横送りラセン37の回転により排出口38から圃場に排出処理する。また、横送りラセン37は、モータにより正逆転駆動可能に構成し、収集された泥をショベルの一側又は他側に送ってどちら側からでも排出できるように構成することもできる。
【0027】
ショベルにより掬い込んだ泥の排出手段として、前記横送りラセンによる手段とは別に、図19、図20に示すような往復動可能な押出しプレート40によって押し出すように構成することもできる。つまり、ワイパーモータ41及びリンクアーム機構42を介して押出しプレート40を往復動させたり(図19参照)、油圧シリンダ43によりリンクアーム機構42を介して往復動させる構成(図20参照)とすることもできる。なお、押出しプレートはウォーム・モータで左右へ往復動させるものであってもよい。
【0028】
また、泥収集ショベルの排出口側外部にはワンタッチで着脱できる集積ボックスをセットできるようにしておくと、カセット方式で集めた泥を適当な場所に運んで排出することができて便利である。
【符号の説明】
【0029】
4 刈取部
11a 左側掻込スターホイル(第1掻込輪体)
11b 左側掻込スターホイル(第2掻込輪体)
11c 右側掻込スターホイル(第3掻込輪体)
11d 右側掻込スターホイル(第4掻込輪体)
12L 左側搬送装置
12R 右側搬送装置
23 挟持ガイド部材
23a 前側挟持ガイド部材
23b 後側挟持ガイド部材
H 段差
K 合流部
【技術分野】
【0001】
この発明は、引起し後の穀稈を刈り取って後方に掻込搬送するコンバインの刈取部に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、複数条の刈取穀稈を左右側から掻き込んで後方に搬送して終端側で合流させる刈取穀稈掻込搬送装置を備えた多条刈コンバインにおいて、左右外側の掻込スターホイルに対向する内側掻込スターホイルの外径を、外側掻込スターホイルの外径より小径に形成することにより、刈取部の全長を短くしながら、搬送通路を広げ、良好な穀稈搬送を行えるようにした構成のものが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−53955号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら特許文献1記載の大径の掻込スターホイルと小径の掻込スターホイルを組み合わせた刈取穀稈掻込搬送装置では、同径のものより噛み合い部での隙間が大きく、引起し装置などの作用によって穀稈が上方に引き抜かれるため、大小径掻込スターホイルと同径掻込スターホイルとによって掻き込まれる穀稈に対しては根元側に上下の不揃いが発生する問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明は、上記課題を解決すべく次のような技術的手段を講じた。
すなわち、請求項1記載の発明は、刈取後の穀稈を後方に掻き込む掻込装置(11)を、刈取部(4)の左側に配置した左右一対の第1掻込輪体(11a)及び第2掻込輪体(11b)と、刈取部(4)の右側に配置した左右一対の第3掻込輪体(11c)及び第4掻込輪体(11d)とから形成し、左側の第1掻込輪体(11a)と第2掻込輪体(11b)は左右同径とし、右側の第3掻込輪体(11c)と第4掻込輪体(11d)は、最右側に配置される第4掻込輪体(11d)よりも第3掻込輪体(11c)の外径を小さく設定すると共に、掻込後の穀稈を引き継いで後方に搬送する左側搬送装置(12L)と右側搬送装置(12R)との終端側合流部(K)では、左側搬送装置(12L)の搬送終端部に対して右側搬送装置(12R)の搬送終端部が下方に位置するべく所定の段差(H)を設けたことを特徴とするコンバインの刈取部とした。
【0006】
左側2条の導入穀稈及び右側2条の導入穀稈は、左右の引起し装置によって引き起され、刈取装置によって根元から刈り取られる。そして、刈取後の穀稈は、左側の同径の第1掻込輪体(11a)及び第2掻込輪体(11b)と、右側の小径の第3掻込輪体(11c)及び大径の第4掻込輪体(11d)によって後方に掻き込まれて左側搬送装置(12L)と右側搬送装置(12R)に引き継がれると共に、これより後方に搬送されてこれらの終端部で合流される。
【0007】
右側の第3掻込輪体(11c)と第4掻込輪体(11d)による掻込時に穀稈の引き抜かれがあっても、左側搬送装置(12L)と右側搬送装置(12R)の終端側合流部(K)では、右側搬送装置(12R)の搬送終端位置が左側搬送装置(12L)の搬送終端位置よりも下方に位置しているので、上方に引き抜かれた分、下方に引き戻し修正されて、左側搬送装置(12L)からの合流穀稈との不揃いがなく、根元側及び穂先側とも同一位置に揃えられることになる。
【0008】
請求項2記載の発明は、前記右側搬送装置(12R)の根元側搬送経路には、弾性変位可能な挟持ガイド部材(23)を前側挟持ガイド部材(23a)と後側挟持ガイド部材(23b)とに前後に分割して設けたことを特徴とする請求項1記載のコンバインの刈取部とした。
【0009】
右側搬送装置(12R)の始端側に引継ぎされる穀稈は、搬送チェンと前側挟持ガイド部材(23a)とによって途中位置まで挟持搬送され、引き続き、該搬送チェンと後側挟持ガイド部材(23b)とによって終端側合流部まで挟持搬送される。穀稈の搬送量によって前側挟持ガイド(23a)が外方に大きく開いても、後側挟持ガイド(23b)はそれに追従して大きく開くことがなく、所定の挟持圧を保ったまま終端の合流位置まで確実に挟持搬送されることになり、終始、穀稈の引き抜かれや落ちこぼれが生じない。
【0010】
請求項3記載の発明は、前記前側挟持ガイド部材(23a)と後側挟持ガイド部材(23b)とを、搬送方向において互いに重合させ、かつ、上下方向において位置をずらせて配置したことを特徴とする請求項2記載のコンバインの刈取部とした。
【0011】
搬送始端側と終端側を除く途中部では、穀稈が前後に大きく重合する前側挟持ガイド部材(23a)と後側挟持ガイド部材(23b)とによって上下2箇所で挟持されるため、前側挟持ガイド部材(23a)から後側挟持ガイド部材(23b)への穀稈の引継ぎが良好、確実に行え、引継ぎ時における稈こぼれを確実に防止することができる。また、これにより、前側挟持ガイド部材(23a)及び後側挟持ガイド部材(23b)やチェンの外れを防止することができる。
【発明の効果】
【0012】
請求項1記載の発明によると、左側の第1掻込輪体(11a)及び第2掻込輪体(11b)は左右同径とし、右側の第3掻込輪体(11c)及び第4掻込輪体(11d)は、内側の第3掻込輪体(11c)のみ外側の第4掻込輪体(11d)よりも外径を小さく設定しているので、後側に配置される右側搬送装置(12R)の終端側部を前方側に寄せることができて刈取部(4)の全長を短縮できるものでありながら、右側の第3掻込輪体(11c)と第4掻込輪体(11d)による掻込時に穀稈が上方に引き抜かれても、左側搬送装置(12L)と右側搬送装置(12R)との終端側合流部(K)では、右側搬送装置(12R)の搬送終端位置が左側搬送装置(12L)の搬送終端位置よりも下方に位置しているので、上方に引き抜かれた分、下方に戻し修正することができ、左側搬送装置(12L)からの合流穀稈との不揃いがなく、合流部での根元側及び穂先側の揃い調整が行え、ひいては脱穀部内での扱ぎ残しがなくなり、脱穀性能を高めることができる。
【0013】
請求項2記載の発明によると、上記請求項1記載の発明の効果に加え、右側搬送装置(12R)の根元側搬送経路には、弾性変位可能な挟持ガイド部材(23)を前後に分割して対設してあるので、始端側或いは終端側で搬送量が変化しても、前側挟持ガイド部材(23a)と後側挟持ガイド部材(23b)とが有効に作用し、穀稈を終始確実に挟持搬送することができる。
【0014】
請求項3記載の発明によると、上記請求項2記載の発明の効果に加え、搬送始端側と終端側を除く途中部では、穀稈が搬送方向に大きく重合する前側挟持ガイド部材と後側挟持ガイド部材とによって上下2箇所で挟持されるため、前側挟持ガイド部材(23a)から後側挟持ガイド部材(23b)への穀稈の引継ぎが確実に行え、引継ぎ時における稈こぼれを確実に防止することができる。また、これにより、前側挟持ガイド部材(23a)及び後側挟持ガイド部材(23b)や搬送チェンの外れを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】コンバインの要部の正面図
【図2】刈取部の要部の平面図
【図3】掻込スターホイル部の平面図
【図4】同上正面図
【図5】(a)は右側スターホイル部と左側搬送装置部の側面図、(b)は右側スターホイル部と左側搬送装置部の側面図
【図6】左右搬送装置の要部の平面図
【図7】図6におけるB−B視断面図
【図8】右側搬送装置の要部の平面図
【図9】図8のS−S視断面図
【図10】扱深さ調節用搬送装置の側面図
【図11】扱深さ調節用搬送装置側の注油ホース配策状態を示す要部の平面図
【図12】刈取部側の注油ホース配策状態を要部を展開して示す正面図
【図13】ナローガイド装置の従来例を示す平面図
【図14】本例のナローガイド装置を示す平面図
【図15】刈取部の要部の平面図
【図16】泥収集ショベルを備えたコンバインの側面図
【図17】同上正面図
【図18】泥収集ショベルの斜視図
【図19】ワイパーモータによる泥押出し機構を示す平面図
【図20】油圧シリンダによる泥押出し機構を示す平面図
【発明を実施するための形態】
【0016】
この発明の実施例を図面に基づき説明する。
図1は、コンバインの正面図を示すものであり、この走行車体1には、左右一対の走行クローラ2,2を備え、後部に搭載した脱穀装置(脱穀部)3の前方部に刈取部4を設置し,刈取部4の横側部には運転席5や操作ボックス6等を有する運転操作部を備え、更に、その運転操作部の後方には脱穀粒を一時的に貯留するグレンタンクGを装備している。
【0017】
刈取部4は、立毛する穀稈を左右に分草する分草体7,7…と、分草後の穀稈を引き起す4条分の穀稈引起し装置8,8…と、引起し後の穀稈を刈り取るバリカン式の刈取装置9と、引起し時の穀稈を刈取装置9側に誘導する掻込ベルト10と、刈取後の穀稈を後方に掻き込む掻込装置11と、掻込後の穀稈を引き継いで後方に搬送し終端側で合流させる左右搬送装置12L,12R(左側搬送装置12L,右側搬送装置12R)と、合流部からの合流穀稈を引き継いで後方の脱穀部3に向けて揚上搬送する上下2段の穂先側搬送装置13及び株元側搬送装置14よりなる扱深さ調節用搬送装置15を設け、車体に対して上下に昇降可能で前後方向に沿わせて設けた刈取縦フレーム16及び該刈取縦フレームの先端に左右横方向に沿わせて設けた刈取横フレームを装備している。
【0018】
掻込装置11は、左側に架設されて2条分の穀稈を掻き込む左右一対の掻込スターホイル11a,11b(第1掻込輪体11a,第2掻込輪体11b)と、右側に架設されて2条分の穀稈を掻き込む左右一対の掻込スターホイル11c,11d(第3掻込輪体11c,第4掻込輪体11d)とをそれぞれ対向配置して設け、左側の掻込スターホイル11a,11bは外径が同径であり、右側の掻込スターホイル11c,11dのうち、外側の掻込スターホイル11dは左側の掻込スターホイル11a,11bの外径と同径とし、内側の掻込スターホイル11cのみ外側の掻込スターホイル11dよりも外径が小さくなるよう小径に構成している。そして、小径の掻込スターホイル11cは、回転軸心を前側に寄せることによってこの前端が各掻込スターホイル11a,11b,11dの前端に対し略横方向同一ライン上に位置するよう配置している。
【0019】
掻込後の穀稈を引き継いで後方に搬送する左右の搬送装置12L,12Rの終端側合流部Kでは、左側搬送チェン20の終端に対して右側搬送チェン21の終端部が下方に位置する如く所定の段差H(H=H1−H2)を設けた構成としている(図5,図6,図7参照)。
【0020】
以上の構成により、右側の掻込スターホイル11c,11dによる掻込時に穀稈が上方に引き抜かれても、左右の搬送装置12L,12Rの搬送終端位置において、穀稈の株揃いを修正して後方に搬送することができ、脱穀及び選別性能を良好に保つことができる。
【0021】
右側搬送チェン21の始端部には、小径掻込スターホイル11cへの巻付き防止ガイドを兼ねた棒状の固定挟持部材22が対設されている。また、右側搬送チェン21のチェンレール19側搬送経路には、ピアノ線のような棒材からなる弾性変位可能な挟持ガイド部材23が前後に分割して対設されている。すなわち、この挟持ガイド部材23は、始端側の固定挟持部材22に続く前側挟持ガイド部材23aと、搬送チェン終端位置まで延設される後側挟持ガイド部材23bとからなり、これら前後のガイド部材が搬送方向前後に大きくラップし、かつ、上下に位置をずらした状態に配置されている(図8、図9参照)。これにより右側搬送チェン21の搬送始端側から終端部までに亘って確実に穀稈を挟持して搬送することができ、稈零れを防ぎ、搬送姿勢を安定させることができる。
【0022】
扱深さ調節用搬送装置15は、穂先側搬送装置13と株元側搬送装置14の始端側を上下に位置変更することによって脱穀部3の扱室内への扱ぎ深さが穀稈の長短に応じて変更調節されるようになっている。扱深さ調節用搬送装置15の最下げ位置で、穂先側搬送装置13始端部の穂先ラグ13aと株元側搬送装置14始端部とを結ぶラインA(図10参照)が右側搬送装置12Lの搬送チェン21上面ラインと平行で且つ接近可能に配置構成することで、引継ぎ性能が向上し、短稈適応性も向上する。
【0023】
また、扱深さ調節用搬送装置15は、刈取部の刈取縦フレーム16に対して着脱可能に装備してあり、刈取縦フレーム16の基部近傍から先端側を上方傾斜姿勢で設けて伝動軸を内装する伝動スリーブ44を、扱深さ調節用搬送装置15側の支持筒45に挿嵌しており、扱深さ調節用搬送装置15を機体外側方へ抜出すことができる。メンテナンスのため、これを取り外す場合、従来では該装置15への注油ホース25の取り外しが面倒であった。本例では、扱深さ調節用搬送装置15の支持筒45付近に、ネジ連結方式のT型ホース連結ジョイント26を配置(図11)し、刈取部4側の刈取縦フレーム16(図12)に沿わせて取り付けた刈刃や引起し部に注油する注油ホース24のネジキャップ24aをねじ込んで取り付けるように構成している。従って、この刈取部から扱深さ調節用搬送装置15を取り外すときには、刈取部側の注油ホース24をT型ホース連結ジョイント26から取り外せば、該装置を簡単に取り外すことができる。また、注油ホースの着脱は、ネジ連結方式のため、工具を用いずに簡単に着脱することができる。
【0024】
刈取部の未刈地側横側部には、外側方へ張り出す分草張出姿勢と機体側へ収納する収納姿勢とに切替可能なナローガイド28が設けられ、運転操作部の近くに設けられた操作レバー29の操作により、ナローガイド28を分草張出姿勢と収納姿勢とに切替遠隔操作できるように構成している。そして、ナローガイドは、横幅方向に屈伸可能な第1リンク30と第2リンク31とからなる屈伸リンクを介して張出し・収納自在とする構成になっている。
【0025】
従来は、図13に示すように、ナローガイド28側の第2リンク31がナローガイドから機体内側に向けて突設する取付ステー31aを介して連結されたものであるため、収納時にあっても、ナローガイド28の後側部分が刈取部の横幅最外側のサイドカバー27から外側にはみ出る問題があった。これに対し、本例では、図14に示すように、従来の取付ステーを廃止し、第2リンク31をナローガイド28の上面に直接枢支連結することにより、ナローガイド28をより機体内方側へ収納することができ、図15に示すように、サイドカバー27より内側まで収納することができる。
【0026】
図16、図17に示す実施例では、刈取部の前側に路上に落ちた泥を収集する泥収集ショベルを備えたコンバインを示している。
泥収集ショベル33は、刈取部4前部の分草体7より前側に位置し、接地輪35の付いたショベル支持フレーム34を介して分草支持フレーム17に取付ノブボルト36でもって着脱自在に装着している。図例に示すように、ショベル33には、収集された泥を一側に送る横送りラセン37が設けられ、ショベルの一側に開口された排出口38から排出するように構成されている。横送りラセン37は、駆動モータ39の駆動によって回転駆動する構成になっており、泥がショベル内一杯に収集されると、路上のコンバインを所定の箇所(圃場近くの路上)に移動して、モータ38を駆動し、横送りラセン37の回転により排出口38から圃場に排出処理する。また、横送りラセン37は、モータにより正逆転駆動可能に構成し、収集された泥をショベルの一側又は他側に送ってどちら側からでも排出できるように構成することもできる。
【0027】
ショベルにより掬い込んだ泥の排出手段として、前記横送りラセンによる手段とは別に、図19、図20に示すような往復動可能な押出しプレート40によって押し出すように構成することもできる。つまり、ワイパーモータ41及びリンクアーム機構42を介して押出しプレート40を往復動させたり(図19参照)、油圧シリンダ43によりリンクアーム機構42を介して往復動させる構成(図20参照)とすることもできる。なお、押出しプレートはウォーム・モータで左右へ往復動させるものであってもよい。
【0028】
また、泥収集ショベルの排出口側外部にはワンタッチで着脱できる集積ボックスをセットできるようにしておくと、カセット方式で集めた泥を適当な場所に運んで排出することができて便利である。
【符号の説明】
【0029】
4 刈取部
11a 左側掻込スターホイル(第1掻込輪体)
11b 左側掻込スターホイル(第2掻込輪体)
11c 右側掻込スターホイル(第3掻込輪体)
11d 右側掻込スターホイル(第4掻込輪体)
12L 左側搬送装置
12R 右側搬送装置
23 挟持ガイド部材
23a 前側挟持ガイド部材
23b 後側挟持ガイド部材
H 段差
K 合流部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
刈取後の穀稈を後方に掻き込む掻込装置(11)を、刈取部(4)の左側に配置した左右一対の第1掻込輪体(11a)及び第2掻込輪体(11b)と、刈取部(4)の右側に配置した左右一対の第3掻込輪体(11c)及び第4掻込輪体(11d)とから形成し、左側の第1掻込輪体(11a)と第2掻込輪体(11b)は左右同径とし、右側の第3掻込輪体(11c)と第4掻込輪体(11d)は、最右側に配置される第4掻込輪体(11d)よりも第3掻込輪体(11c)の外径を小さく設定すると共に、掻込後の穀稈を引き継いで後方に搬送する左側搬送装置(12L)と右側搬送装置(12R)との終端側合流部(K)では、左側搬送装置(12L)の搬送終端部に対して右側搬送装置(12R)の搬送終端部が下方に位置するべく所定の段差(H)を設けたことを特徴とするコンバインの刈取部。
【請求項2】
前記右側搬送装置(12R)の根元側搬送経路には、弾性変位可能な挟持ガイド部材(23)を前側挟持ガイド部材(23a)と後側挟持ガイド部材(23b)とに前後に分割して設けたことを特徴とする請求項1記載のコンバインの刈取部。
【請求項3】
前記前側挟持ガイド部材(23a)と後側挟持ガイド部材(23b)とを、搬送方向において互いに重合させ、かつ、上下方向において位置をずらせて配置したことを特徴とする請求項2記載のコンバインの刈取部。
【請求項1】
刈取後の穀稈を後方に掻き込む掻込装置(11)を、刈取部(4)の左側に配置した左右一対の第1掻込輪体(11a)及び第2掻込輪体(11b)と、刈取部(4)の右側に配置した左右一対の第3掻込輪体(11c)及び第4掻込輪体(11d)とから形成し、左側の第1掻込輪体(11a)と第2掻込輪体(11b)は左右同径とし、右側の第3掻込輪体(11c)と第4掻込輪体(11d)は、最右側に配置される第4掻込輪体(11d)よりも第3掻込輪体(11c)の外径を小さく設定すると共に、掻込後の穀稈を引き継いで後方に搬送する左側搬送装置(12L)と右側搬送装置(12R)との終端側合流部(K)では、左側搬送装置(12L)の搬送終端部に対して右側搬送装置(12R)の搬送終端部が下方に位置するべく所定の段差(H)を設けたことを特徴とするコンバインの刈取部。
【請求項2】
前記右側搬送装置(12R)の根元側搬送経路には、弾性変位可能な挟持ガイド部材(23)を前側挟持ガイド部材(23a)と後側挟持ガイド部材(23b)とに前後に分割して設けたことを特徴とする請求項1記載のコンバインの刈取部。
【請求項3】
前記前側挟持ガイド部材(23a)と後側挟持ガイド部材(23b)とを、搬送方向において互いに重合させ、かつ、上下方向において位置をずらせて配置したことを特徴とする請求項2記載のコンバインの刈取部。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【公開番号】特開2012−11(P2012−11A)
【公開日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−135225(P2010−135225)
【出願日】平成22年6月14日(2010.6.14)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年6月14日(2010.6.14)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】
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