説明

コンバインの操作装置

【課題】操作レバーを目視しない状態でも握り部と操作スイッチとの相対的な位置関係を把握し易くして、操作レバーを把持した手の親指での操作を、誤操作の少ない状態で行い易くした。
【解決手段】前後方向に移動操作可能な操作レバーの握り部40で、左右方向での操縦座席側に位置する横側面44Aに、扱き深さ調節用の操作スイッチ42を配設し、前記握り部40の後面45側で、かつ前記操作スイッチが配設されている横側面44A側寄りの箇所に凹入部46を設けてあり、この凹入部46は、親指による前記操作スイッチ42,42の操作を行うことが可能であるように前記握り部40を把持した手の母指丘部分と対向するように形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、前後方向に移動操作可能な操作レバーの握り部で、左右方向での操縦座席側に位置する横側面に、扱き深さ調節用の操作スイッチを上下に振り分けて配設してあるコンバインの操作装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種のコンバインの操作装置としては、手動変速操作レバーの握り部に、その握り部を握った手指で押し操作自在な浅扱きスイッチと深扱きスイッチとを上下方向に並べて配設した構造のものがある。この構造では、手動変速操作レバーの握り部の横側部に、横向きで山形に突出する山形状突起部分を設け、その横向きの山形状突起の上側の斜面に浅扱きスイッチを設け、山形状突起の下側の斜面に深扱きスイッチを設けて、手動変速操作レバーを握る手の親指で各スイッチを操作可能に構成してある(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3897800号公報(段落〔0027〕、図3,5)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のように、手動変速操作レバーの握り部に、その握り部を握った手指で押し操作自在な浅扱きスイッチと深扱きスイッチとを上下方向に配設した構造のものでは、手動変速操作レバーを把持したままで、浅扱きスイッチと深扱きスイッチとの操作を行えるので、手動変速操作レバーから手を離して浅扱きスイッチや深扱きスイッチの操作を行った後、再び手動操作レバーを握り直すというような煩わしさがなく、便利に用いることができる。
また、手動変速操作レバーの握り部の横側部に横向きの山形状突起が形成されていて、その山形状突起の上側の斜面に設けた浅扱きスイッチが斜め下向きに操作され、かつ山形状突起の下側の斜面に設けた深扱きスイッチが斜め上向きに操作されるように構成してある。このように各スイッチが上下に振り分けて配置されていることと、各スイッチの操作方向が異なることから個々のスイッチの識別性が良くなり、誤操作を少なくし易い点で有用なものである。
【0005】
しかしながら、上記従来構造のものでは、山形状突起の上下両側の斜面に振り分けて設けられた各スイッチを、手動変速操作レバーを握る手の親指で操作するに際し、次のような問題があった。
すなわち、握り部の横側面はあまり大きな突起を形成し難い箇所であるが故に、突起の斜面も比較的近接した位置関係になり、扱き深さ調節用の各操作スイッチの上下間隔を広く設定し難いものである。このため、手動変速操作レバーを目視しないで、親指を山形状突起の頂部に置いて握り部を把持しようとした際に、各スイッチが握り部のどの位置にあるのかが把握し難くて、山形状突起の頂部近くに位置するスイッチに親指が接触してしまう虞があり、結局、目視によってスイッチの位置を一旦確認してから握り部を把持するような操作が必要とされ、この点で改善の余地があった。
【0006】
本発明の目的は、扱き深さ調節用の操作スイッチを操作レバーの握り部に設けるにあたり、操作レバーを目視しない状態でも握り部と操作スイッチとの相対的な位置関係を把握し易くして、操作レバーを把持した手の親指での操作を、誤操作を招く虞の少ない状態で行い易くしたコンバインの操作装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために講じた本発明におけるコンバインの操作装置の技術手段は、次の点に構成上の特徴、及び作用効果がある。
〔解決手段1〕
前後方向に移動操作可能な操作レバーの握り部で、左右方向での操縦座席側に位置する横側面に、扱き深さ調節用の操作スイッチを配設してあるコンバインの操作装置であって、前記握り部の後面側で、かつ前記操作スイッチが配設されている横側面側寄りの箇所に凹入部を設けてあり、この凹入部は、親指による前記操作スイッチの操作を行うことが可能であるように前記握り部を把持した手の母指丘部分と対向するように形成されていることを特徴とする。
【0008】
〔解決手段1にかかる発明の作用及び効果〕
上記解決手段1で示した特徴構成によると、握り部の後面側に、握り部を把持した手の母指丘部分と対向するように凹入部が形成されているので、操作スイッチが配設されている横側面を把持する前に、握り部の後面側に母指丘部分を当てた状態で前記横側面以外を軽く把持することで、その凹入部との位置関係が決まっている操作スイッチの位置も感覚的に認知することが可能となる。
したがって、握り部を目視して操作スイッチの位置を確認してから握り操作するような必要がなく、操作スイッチの位置も感覚的に認知して、操作性良く操作スイッチの操作を行い易いという利点がある。
【0009】
〔解決手段2〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、扱き深さ調節用の前記操作スイッチが前記握り部の横側面で上下に振り分けて配設してあり、前記凹入部には、その凹入部が形成されている後面部分から後方側へ膨出する突条部、もしくは前方側へ凹入する凹溝部からなる後接触感知部が、前記上下の操作スイッチ同士の間に相当する上下方向位置に形成されていることを特徴とする。
【0010】
〔解決手段2にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段2にかかる発明によると、握り部の後面側に、握り部を把持した手の母指丘部分と対向するように形成され凹入部に、横側面の操作スイッチ同士の間に相当する上下方向位置に対応させて後接触感知部を形成したので、握り部の後面側に母指丘部分を当てた状態で横側面の操作スイッチの上下方向位置も精度良く感知し易くなり、より一層、操作性に優れた操作スイッチの操作を行い易くなる利点がある。
【0011】
〔解決手段3〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記操作スイッチが配設されている握り部の横側面で、上下に振り分けて配設された操作スイッチ同士の間に突条部もしくは凹溝部からなる横接触感知部を備えていることを特徴とする。
【0012】
〔解決手段3にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段3にかかる発明によると、握り部を把持した手の親指の腹で横接触感知部の位置を確認することで、操作スイッチ同士の上下間隔の中央位置を精度良く感知することができ、各操作スイッチの操作を的確に行い易くなる。
【0013】
〔解決手段4〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記横接触感知部を突条部に構成し、この横接触感知部の前記横側面から横側方への突出高さが、前記横側面から横側方への前記操作スイッチの突出高さよりも低く形成されていることを特徴とする。
【0014】
〔解決手段4にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段4にかかる発明によると、横接触感知部が突条部であることにより、親指の腹で感知し易くなる。また、その突条部が操作スイッチの突出高さよりも低いので、この横接触感知部の位置にある親指の上下方向へのずれ動きが上下の操作スイッチの存在によって抑制され、意識的な操作を伴わない状態で操作スイッチの存在する箇所に親指が位置ずれしてしまうような状況を招く虞が少ない点で有利である。
【0015】
〔解決手段5〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記操作レバーの握り部の頂部に、親指以外の四指を乗せ付け可能で、かつ前後方向での中間部が上方側へ突曲する頂部湾曲面を形成してあるとともに、その頂部湾曲面の前端側に親指以外の四指に対する指掛け用の突部を形成してあることを特徴とする。
【0016】
〔解決手段5にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段5にかかる発明によると、後面側の凹入部に母指丘部分を当てつけ、かつ、頂部湾曲面を掴んだ親指以外の四指の指先側が指掛け用の突部に掛けられた状態とすることで、握り部に対する掌側の相対位置をかなり精度良く位置決めされた状態とすることができるので、操作スイッチを操作するための親指の位置も自然に位置決めされた状態となり易く、操作スイッチを精度良く操作し易くなる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】コンバインの前部側面図
【図2】コンバインの前部平面図
【図3】操作レバーの斜視図
【図4】操作レバーの後面図
【図5】操作レバーの右側面図
【図6】操作レバーの平面図
【図7】操作レバーの底面図
【図8】操作レバーの正面図
【図9】図5におけるIX-IX線断面図
【図10】図4におけるX-X線断面図
【図11】操作レバーの使用状態を示す後面視での説明図
【図12】操作レバーの使用状態を示す右側面視での説明図
【図13】別実施形態における操作レバーの後面図
【図14】握り部の後面図
【図15】握り部の正面図
【図16】握り部の左側面図
【図17】握り部の右側面図
【図18】握り部の平面図
【図19】握り部の底面図
【図20】握り部の斜視図
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明に係るコンバインの操作装置の実施形態を図面の記載に基づいて説明する。
【0019】
〔コンバインの全体構成〕
図1には自脱型コンバイン1の前部側面が、図2にはその平面がそれぞれ示されている。
このコンバイン1は、左右一対のクローラ式の走行装置1L、1Rを機体フレーム10の下部に備え、前記走行装置1L、1Rの駆動により走行自在に構成されている。
前記機体フレーム10の前部に、昇降操作自在でかつ圃場の植立穀稈を刈り取り、刈り取った穀稈を後方に搬送する刈取処理装置3が設けられ、機体フレーム10上に、前記刈取処理装置3で刈り取られた穀稈を受け取って脱穀および選別処理する脱穀装置11と、脱穀装置11で脱穀および選別処理することにより得られた穀粒を貯留する穀粒タンク12とが搭載されるとともに、穀粒タンク12の前方箇所の機体フレーム10上に搭乗運転部2が形成されている。
【0020】
刈取処理装置3は、刈取り部フレーム30が昇降用の油圧シリンダ13によって機体フレーム10に対して、横軸心x周りで上下に揺動操作されることにより、刈取処理装置3の前端部に位置する複数の分草具31が地面付近に下降した下降作業状態と、分草具31が地面から上昇した上昇非作業状態とに昇降作動するように構成されている。
そして、刈取処理装置3を下降作業状態にして走行機体を走行させると、刈取処理装置3が、刈り取り対象の複数条の植立穀稈を対応する分草具31によって隣接する条列の植立穀稈と分草し、各分草具31からの植立穀稈を対応した引起し装置32によって引起し処理するとともに、バリカン形の刈取り装置33によって刈取り処理するように構成されている。
刈取り装置33で刈り取られた刈取り穀稈は、縦搬送装置34に受け渡され、この縦搬送装置34で刈取穀稈を搬送終端部において横倒れ姿勢に変更して脱穀装置11の脱穀フィードチェーン11Aに供給するように構成されている。
【0021】
脱穀装置11は、脱穀フィードチェーン11Aによって刈取り穀稈の株元側を挟持して後方に搬送しながら穂先側を扱室(図示せず)に供給し、刈取り穀稈を回動する扱胴(図示せず)によって脱穀処理するように構成されている。又、脱穀装置11から搬出された脱穀粒を穀粒タンク12に回収して貯留し、穀粒タンク12に貯留された脱穀粒はスクリューコンベア式の穀粒排出装置(図外)によって外部に排出するように構成されている。又、脱穀処理されたあとの排ワラは機体後方に搬送されて排ワラ処理装置(図外)により細断処理された後に機体後方から排出される。
【0022】
前記搭乗運転部2には、操縦座席20の前部側に操縦操作具22や計器板23を備えた操縦搭21を立設してあり、操縦座席20の左側方に、前記操縦座席20に搭座する操縦者が左手で把持して操作する主変速レバー4(操作レバーに相当する)等を配設した操縦ボックス24を設けてある。
【0023】
前記主変速レバー4は、機体前後方向に揺動操作自在に設けてあり、中間の中立位置Nを挟んで前方側へ揺動操作することにより前進高速側への無段階の変速操作が行われ、後方側への揺動操作で後進高速側への無段階の変速操作が行われるように、図外の静油圧式無段変速装置に連係させてあり、前記操縦ボックス24に設けたクランク状の操作ガイド溝25に沿って揺動操作される。
前記主変速レバー4によって操作される静油圧式無段変速装置は、機体フレーム10上に搭載されているエンジン14の動力を、変速して走行装置1L,1Rに伝える主変速装置を構成するものであり、静油圧式無段変速装置で変速された動力がさらにミッションケース(図外)内のギヤ変速機構からなる副変速装置を介して前記走行装置1L,1Rに伝達されるように構成してある。
【0024】
〔刈取搬送装置の構成〕
図1及び図2に示すように、前述した縦搬送装置34は、刈り取り直後の穀稈をフィードチェーン31に受け渡すように穀稈の株元を無端チェーンと挟持レールとで挟持搬送する株元搬送部34Aと、穀稈の穂先側を多数の係止爪によって係止搬送する穂先搬送部34Bとを備えており、株元搬送部34Aの搬送終端側には、株元を脱穀フィードチェーン11Aに受け渡す供給搬送部34C(扱深さ調節装置に相当する)を備えている。
【0025】
この供給搬送部34Cは、前端側の軸芯P周りで後端側を揺動自在に支持されていて、前記軸芯P周りでの後端側の揺動により、供給搬送部34Cから脱穀フィードチェーン11Aに受け渡す穀稈の稈身方向の位置を変更して扱深さ調節を行うように構成されている。
この供給搬送部34Cの前記軸心P周りでの揺動作動は、供給搬送部34Cの前端側下部に設けたギア式減速機構付き電動モータからなる扱深さモータ35の正逆転作動によって行われるように構成されている。
【0026】
〔操作レバーの構成〕
次に、前記操縦ボックス24に備えたクランク状の操作ガイド溝25に沿って揺動操作される主変速レバー4の構成について説明する。
主変速レバー4は、図3乃至図7に示されているように、操縦ボックス24の内部からガイド溝25を通して操縦ボックス24の上面の上方側に突出するシャフト41の上部に握り部40を固定してあり、握り部40に上下一対の扱き深さ調節用の操作スイッチ42,42を備えている。
【0027】
前記シャフト41は、丸パイプ材で構成され、図示しないが操縦ボックス24の内部で、機体の左右方向に沿う横軸心回りで前後揺動自在に枢支され、かつ、クランク状のガイド溝25の屈曲箇所に沿って左右方向にも揺動可能であるように、前後方向軸心回りでも揺動操作可能に支持されている。
このシャフト41を図3に示す起立姿勢姿勢で中立位置Nに位置させると、走行装置1L,1Rに駆動力を伝達する静油圧式無段変速装置を中立位置に操作して駆動停止するように、このシャフト41が静油圧式無段変速装置に対して連係されている。
また、前記中立位置Nから前方側へ揺動操作して前進位置F側へ操作すると、静油圧式無段変速装置が走行装置1L,1Rに対して前進側への駆動力を出力し、前記中立位置Nから後方側へ揺動操作して後進位置R側へ操作すると、静油圧式無段変速装置が走行装置1L,1Rに対して後進側への駆動力を出力するように、シャフト41と静油圧式無段変速装置とが連係されている。
【0028】
〔握り部の構成〕
前記握り部40は、左右方向での最大左右幅W1が前後方向での最大前後幅W2よりも大きく形成されているとともに、下部側における前後方向での下部前後幅W3よりも上部側での前後方向幅が大きくなるように前記最大前後幅W2に形成されていて、握り部40の頂部に親指以外の四指を乗せて操作するに好適な左右方向幅及び前後方向幅を有した頂部湾曲面43を形成してある。
この頂部湾曲面43は、図4及び図5に示すように、左右方向でも、前後方向でも中間部が上方側に突曲する複曲面で形成してある。その頂部湾曲面43の前縁側が図12に仮想線で示すように、主変速レバー4を把持した左手の四指のうちの中指や薬指などの長い指を掛けることが可能な指掛け用の突部43aとして形成され、頂部湾曲面43の右横側縁43bが、後述する前記握り部40の操縦座席20側(図4における右側)の凹入湾曲した横側面44Aの上端に連なっている。また、握り部40の上下方向高さhは前記左右方向の最大幅W1よりも大きく形成されている。
【0029】
前記握り部40の操縦座席20側の横側面44Aは、前後方向視で操縦座席20とは反対側に向けて凹入する湾曲面に形成され、前記操縦座席20側の横側面44Aとは反対側の横側面44Bは操縦座席20とは反対側に向けて突曲する湾曲面に形成されている。握り部40の左右方向の幅は全体的にほぼ同程度であるが、頂部側で少し広くなるように形成されている。前記操縦座席20側の横側面44Aに前記扱き深さ調節用の操作スイッチ42,42が設けてある。この横側面44Aに設けられるスイッチ42,42は、この扱き深さ調節用の操作スイッチ42,42のみであり、その他のスイッチ類は設けられていない。
【0030】
この握り部40において、その上下方向高さhのほぼ中間位置における前記凹入湾曲した横側面44Aには、横接触感知部47bが設けてある。この横接触感知部47bは、横側面44Aに設けられた上下一対の扱き深さ調節用の操作スイッチ42,42同士の間で、前後方向に沿う突条によって形成してある。
前記扱き深さ調節用の操作スイッチ42,42のうち、上方側の操作スイッチ42は、前記横接触感知部47bの上方側で、その横接触感知部47bよりも上方側における握り部40の上下方向長さの範囲内で、前記頂部湾曲面43の右横側縁43bよりも横接触感知部47bに近い下半部側に配設してある。
また、下方側の操作スイッチ42は、前記横接触感知部47bの下方側で、その横接触感知部47bよりも下方側における握り部40の上下方向長さの範囲内で、握り部40の横側面44Aの下端位置よりも横接触感知部47bに近い上半部側に配設してある。
そして、これらの上下一対の扱き深さ調節用の操作スイッチ42,42、及び横接触感知部47bは、前記頂部湾曲面43の右横側縁43bと前記握り部40の操縦座席20側の横側面44Aの下端位置とを結ぶ仮想線分c(図11参照)よりも出っ張らないように配設されている。
【0031】
また、前記握り部40の後面45は、図5に示すように、左右方向視で僅かに後方側へ突曲する緩やかな湾曲面に形成され、平面視では、後述する凹入部46の存在箇所を除いて、図6及び図7に示すように、前記左右方向視での後面45の湾曲面よりも曲率の大きい湾曲面に形成されていて、上下方向でも左右方向でも中間部が後方側へ突曲する複曲面に形成されている。
そして、前記後面45には、この後面45の一部ではあるが、図3乃至図5に示すように、その後面45の上下方向での中間位置で、かつ左右方向でのほぼ中央位置から前記操作スイッチ42,42が配設されている横側面44A側(図4中で右側)にかけて、前方側へ凹入する凹入部46が形成されている。
【0032】
前記凹入部46は、図4、図5、及び図10に示すように、前記操作スイッチ42,42が配設されている横側面44A側に位置する側部端縁46aと、前記後面45の左右方向でのほぼ中央位置を含む箇所に存在する中央部端縁46bとの間で、後面視でほぼ三日月状に形成されている。
前記側部端縁46aは、後方視で、前記操作スイッチ42,42が配設されている横側面44Aの湾曲に沿った湾曲形状に形成され、該凹入部46のうちの最も前方側箇所に位置している。
前記中央部端縁46bは、前記側部端縁46aから左右方向に離れて、上下方向での中間部が前記後面45の左右方向でのほぼ中央に位置し、上端側及び下端側が、前記側部端縁46aの上方側及び下方側に連なるように円弧状に形成され、この中央部端縁46bが凹入部46のうちの最も後方側箇所に位置している。
【0033】
このような形状の凹入部46は、握り部40の後面45側で、図11及び図12に示すように、頂部湾曲面43に親指以外の四指を乗せ、指掛け用の突部43aに指を掛けた状態で握り部40を把持したとき、親指の付け根近くの母指球筋による掌側の膨らみ箇所である母指丘部分m(図11,図12の破線部分参照)の全部もしくは大半と対向する箇所を想定して形成されている。
このように握り部40の後面45における凹入部46の形成箇所が設定されていることにより、上述したように、頂部湾曲面43に親指以外の四指を乗せ、指掛け用の突部43aに指を掛けた状態で握り部40を把持したとき、その凹入部46の存在位置に、凹入部46と対向して母指丘部分mが接触することになる。
したがって、前記凹入部46の位置に対する母指丘部分mの相対的な位置関係を感覚的に把握しておくことで、握り部40の横側面44Aに備えた上下の操作スイッチ42,42の位置を目視に頼らずに感覚的に把握してスイッチ操作を行い易くなるものである。
【0034】
図3乃至図5、及び図10乃至図12に示すように、前記後面45には、前記凹入部46が形成されている後面部分に、その後面部分から後方側へ膨出する突条からなる後接触感知部47aが形成されている。
この後接触検知部47aは、前記横側面44A側に配設されている上下の扱き深さ調節用の操作スイッチ42,42同士の間の高さ位置に相当する上下方向位置で左右横方向に向けて形成してあり、握り部40を把持する手の前記母指丘部分mと接触することで、上下の操作スイッチ42,42同士の間に相当する上下方向位置を感覚的に把握し易くするように構成されたものである。
【0035】
前記後面45側の後接触検知部47aに連続して、前記横側面44A側に横接触感知部47bが設けられている。
この横接触感知部47bは、図3乃至図5に示すように、横側面44Aに設けられた上下一対の扱き深さ調節用の操作スイッチ42,42同士の間で、前後方向に沿う突条によって形成してあり、操作スイッチ42,42同士の上下間隔の中央位置で、操作スイッチ42,42が突出する方向と同じ横側方に向けて前記横側面44Aから突出させて設けてある。
【0036】
そして、この横接触感知部47bの前記横側方への突出量は、前記操作スイッチ42,42の横側面44Aからの突出量よりも小さく設定されている。つまり、この横接触感知部47bの前記横側面44Aから横側方への突出高さが、横側面44Aから横側方への前記操作スイッチ42,42の突出高さよりも低く形成されている。このように構成してあることで、図11及び図12に示すように、この横接触感知部47bに親指を沿わせて握り部40を把持したとき、親指の腹で操作スイッチ42,42同士の上下間隔の中央位置を精度良く感知することができ、操作スイッチ42,42の操作を的確に行い易くなる。
【0037】
前記握り部40の前面48は、図5に示すように左右方向視で、下部側がほぼ直立状態に起立し、その上方側が前方側へ湾曲して頂部湾曲面43の指掛け用の突部43aに連なり、全体が後方側へ凹曲する湾曲面に形成されている。
そして、平面視では、図7、及び図10の断面図に示されるように、僅かに左右方向での中間部が前方側へ突曲する湾曲面に形成され、かつ、左右方向の中央位置に、握り部40の内部のシャフト41の外周面に沿う部分的な膨出部48aが形成されている。
【0038】
〔操作スイッチの構成〕
前記握り部40の操縦座席20側の横側面44Aに設けた扱き深さ調節用の操作スイッチ42,42は、図11及び図12に示すように、頂部湾曲面43に親指以外の四指を乗せ、指掛け用の突部43aに指を掛けた状態で握り部40を把持したとき、自然に親指が位置する上下方向高さ位置の上側と下側とに振り分けられた状態で位置するように、前記横側面44Aにおける配設箇所を定めてある。
そして、上記のように上下の操作スイッチ42,42同士の間に親指を位置させた状態では、握り部40を把持する親指で上下の操作スイッチ42,42が操作されないように、前記操作スイッチ42,42同士の上下方向間隔を設定してあり、親指を上方側、もしくは下方側に移動させて上下何れかの操作スイッチ42,42を択一的に操作し得るように構成してある。
【0039】
前記扱き深さ調節用の操作スイッチ42,42のうち、上方側に位置する操作スイッチ42が深扱き用の操作スイッチ42であり、前記縦搬送装置34の供給搬送部34Cを前端側の軸芯P回りで回動操作するように扱深さモータ35の作動を制御して、脱穀フィードチェーン11Aに対する穀稈受け渡し位置を調節することにより、稈長が短めであるときに脱穀フィードチェーン11Aによる挟持位置を株元側へ寄せて深扱き側へ操作するためのものである。
下方側に位置する操作スイッチ42は浅扱き用の操作スイッチ42であり、上方側の深扱き用の操作スイッチ42と同様に、縦搬送装置34の供給搬送部34Cを前端側の軸芯P回りで回動操作するように扱深さモータ35の作動を制御して、稈長が長めであるときに脱穀フィードチェーン11Aによる挟持位置を穂先側へ寄せて浅扱き側へ操作するためのものである。
【0040】
前記各操作スイッチ42,42は、それぞれ横側面44Aに装着された状態で水平方向よりも上下方向に長い縦長形状の押しボタンスイッチによって構成してあり、押し操作されている間、前記扱深さモータ35を各操作スイッチ42,42で指令される正逆何れかの方向に回転駆動して、前記縦搬送装置34の供給搬送部34Cを前端側の軸芯P回りで所定方向に揺動させ、押し操作を解除すると扱深さモータ35の作動を停止するように構成してある。
【0041】
図4に示すように、前記上下の操作スイッチ42,42は、それぞれの押し操作方向a,bが上下方向で互いに離れる方向であるように構成してある。つまり、前記上側の操作スイッチ42は、前記横側面44Aの上方側の湾曲部分に斜め上方側に向けて押し操作可能であるように、押し操作方向aを斜め上方側に向けて設けてあり、前記下側の操作スイッチ42は、前記横側面44Aの下方側の湾曲部分に斜め下方側に向けて押し操作可能であるように、押し操作方向bを斜め下方側に向けて設けてある。
【0042】
また、前記上下の操作スイッチ42,42は、主変速レバー4を中立位置Nに位置させた起立姿勢にある状態で、下方側の操作スイッチ42の押し操作方向bが水平面に対して傾斜する角度βよりも、上方側の操作スイッチ42の押し操作方向aが水平面に対して傾斜する角度αが大きくなるように、それぞれの押し操作方向a,bの水平面に対する傾斜角度を異ならせてある。
このように構成してあることにより、主変速レバー4を中立位置Nに位置させた起立姿勢で握り部40の頂部湾曲面43に親指以外の四指を乗せ、指掛け用の突部43aに指を掛けた状態で握り部40を把持したとき、図12に示すように、ほぼ水平姿勢にある親指が上方側に位置する操作スイッチ42を操作するときには、他の四指に近づく方向に操作され、下方側に位置する操作スイッチ42を操作するときには、他の四指から離れる方向に操作される状態となる。
【0043】
この構造において、親指が他の四指に近づく方向の操作は割合楽に行えるが、他の四指から離れる方向の操作は親指を動かし難い傾向にある。このとき、下方側の操作スイッチ42も上方側の操作スイッチ42と同様に水平面に対する傾斜角度の大きいものであると、その下方側の操作スイッチ42をさらに離れる側に操作することになるが、上述のように、水平面に対する傾斜角度βを小さくしておくことで、水平面から離れる側へ親指を動かす量が少なくて済む。
【0044】
〔その他〕
前記握り部40は、図5乃至図7に示す直線状の分割線L部分で前後に二分割可能な前後一対の分割体40A,40Bで構成されている。
前記上下の操作スイッチ42,42は、前記横側面44A箇所で分割線Lを跨ぐように前後の分割体40A,40Bに挟み込まれた状態で固定されている。
この前後の分割体40A,40Bの内部には、図9に示すように、外部下方から挿入されたシャフト41を、前後の分割体40A,40B同士の接合によって抱き込み状態に保持するリブ49が形成してあり、シャフト41の上端が上方側の操作スイッチ42よりも上方に位置する状態で、シャフト41に両分割体40A,40Bを取り付けてある。
これによって、図5に示すように、シャフト41が前記分割線Lの両側に存在するように、分割線Lがシャフト41の軸線にほぼ沿う状態で形成されている。
【0045】
前記シャフト41の上部には、握り部40に挿入される箇所で上下方向の3箇所にビス孔41a,41b,41cを形成してあり、握り部40の後方側の分割体40Aに、図4に示すように、前記上下方向の3箇所のビス孔41a,41b,41cのうちの中央のビス孔41bに対応するビス挿入用の貫通孔40bを形成してある。また、握り部40の前方側の分割体40Bに、図8に示すように、前記上下方向の3箇所のビス孔41a,41b,41cのうちの上下二箇所のビス孔41a,41cに対応する二箇所のビス挿入用の貫通孔40a,40cを形成してある。
【0046】
シャフト41に握り部40を装着する際には、後方側の分割体40Aのビス挿入用の貫通孔40bにビス(図示せず)を挿入し、そのビスをシャフト41の上下方向の中央位置のビス孔41bに螺入させてビス止めする。そして前方側の分割体40Bの上下二箇所のビス挿入用の貫通孔40a,40cにそれぞれビス(図示せず)を挿入して、各ビスをシャフト41の上下二箇所のビス孔41a,41cに螺入させてビス止めする。
これによって、握り部40はシャフト41に対して、上下方向位置、及びシャフト41の軸心回りでの回動を規制された状態で取付固定される。
【0047】
図8乃至図10に示すように、前記扱き深さ調節用の操作スイッチ42,42に対する配線用のハーネス50は、次のように配設されている。
つまり、図8に示すように、シャフト41の前側には、ハーネス50を挿入可能なスリット状の長孔41dが、前記握り部40の内部と、主変速レバー4を装備する操縦ボックス24の上面よりも下方にまでわたって形成してある。
図9及び図10に示すように、各操作スイッチ42,42に接続されている配線用のハーネス50を、握り部40内の下方位置で、シャフト41の前側に回り込ませて、その前側に形成されている長孔41d内にハーネス50の他端側を挿入する。そして、シャフト41の下方側で、操縦ボックス24の上面よりも下方側で、シャフト41の長孔41dからハーネス50の他端側を引き出して所要の機器(図外)に対して連係させてある。
【0048】
図15乃至図21は、主変速レバー4の握り部40を示すものであり、図14が握り部40の後面図、図15が握り部40の正面図、図16が握り部40の左側面図、図17が握り部40の右側面図、図18が握り部40の平面図、図19が握り部40の底面図、図20が握り部40の斜視図をそれぞれ示している。
【0049】
〔別実施形態の1〕
上記実施の形態では、扱き深さ調節用の操作スイッチ42,42を、操縦座席20の反対側に向けて凹入する湾曲面で形成された横側面44Aに設けた構造のものを示したが、これに限らず、例えば図13に示すように、上下の操作スイッチ42,42を、湾曲面ではない上下方向に沿った平坦な横側面44Aに設けて、その各操作スイッチ42,42の押し操作方向a,bを互いに離れる方向に操作するように構成してもよい。つまり、前記扱き深さ調節用の操作スイッチ42,42を、一方の操作スイッチ42の押し操作方向a(又はb)は他方の操作スイッチ42の押し操作方向b(又はa)に対して上下方向に離れる方向で、かつ他方の操作スイッチ42の押し操作方向b(又はa)は水平方向又は前記一方の操作スイッチ42に対して上下方向で離れる方向であるように構成してもよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
【0050】
〔別実施形態の2〕
上記実施の形態では、上下の操作スイッチ42,42は、主変速レバー4を中立位置Nに位置させた起立姿勢にある状態で、下方側の操作スイッチ42の押し操作方向bが水平面に対して傾斜する角度βよりも、上方側の操作スイッチ42の押し操作方向aが水平面に対して傾斜する角度αが大きくなるように、それぞれの押し操作方向a,bの水平面に対する傾斜角度を異ならせるようにしたものであるが、これに限らず、上方側の操作スイッチ42の押し操作方向aと下方側の操作スイッチ42の押し操作方向bとの水平面に対する傾斜角度を同じにしてもよい。
【0051】
〔別実施形態の3〕
上記実施の形態では、上方側の操作スイッチ42の押し操作方向aを上方側に向け、下方側の操作スイッチ42の押し操作方向bを下方側に向けたものを例示したが、これに限らず、例えば次のように構成してもよい。
上方側の操作スイッチ42の押し操作方向aを斜め上方に向け、下方側の操作スイッチ42の押し操作方向bを水平方向に向ける。
上方側の操作スイッチ42の押し操作方向aを水平方向に向け、下方側の操作スイッチ42の押し操作方向bを斜め下方に向ける。
下方側の操作スイッチ42の押し操作方向bを水平方向よりも斜め上方に向け、上方側の操作スイッチ42の押し操作方向aをさらに上方に向ける。
上方側の操作スイッチ42の押し操作方向bを水平方向よりも斜め下方に向け、下方側の操作スイッチ42の押し操作方向aをさらに下方に向ける。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
【0052】
〔別実施形態の4〕
上記実施の形態では、扱き深さ調節用の操作スイッチ42,42を、一方の操作スイッチ42の押し操作方向は他方の操作スイッチ42の押し操作方向に対して上下方向に離れる方向で、かつ他方の操作スイッチ42の押し操作方向は水平方向又は前記一方の操作スイッチ42に対して上下方向で離れる方向であるように構成したものを例示したが、これに限らず、上下の各操作スイッチ42,42の各押し操作方向a,bを同方向となるように構成してもよい。
あるいは、上下の各操作スイッチ42,42の各押し操作方向a,bを、一方の押し操作方向a(又はb)に対して他方の押し操作方向b(又はa)が近づく方向となるように構成してもよい。
【0053】
〔別実施形態の5〕
上記実施の形態では、扱き深さ調節用の操作スイッチ42,42のうち、上方側に深扱き用の操作スイッチ42を設け、下方側に浅扱き用の操作スイッチ42を設けた構造のものを例示したが、これに限らず、上方側に浅扱き用の操作スイッチ42を設け、下方側に深扱き用の操作スイッチ42を設けたものであってもよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
【0054】
〔別実施形態の6〕
上記実施の形態では、扱き深さ調節用の操作スイッチ42,42を装備させる操作レバーとしての主変速レバー4の握り部40における頂部湾曲面43を、左右方向でも、前後方向でも中間部が上方側に突曲する複曲面で形成したものを例示したが、これに限らず、例えば、前後方向での中間部が上方側へ突曲し、左右方向では屈曲しない扁平な面からなる単曲面で頂部湾曲面を形成し、その頂部湾曲面の前端側に親指以外の四指に対する指掛け用の突部を形成してもよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
【0055】
〔別実施形態の7〕
上記実施の形態では、横接触感知部47bを、横側面44Aから横側方への突出高さが、前記横側面44Aから横側方への操作スイッチ42,42の突出高さよりも低い突条によって形成したものを示したが、これに限らず、例えば、操作スイッチ42,42の突出高さと同等、もしくは操作スイッチ42,42の突出高さよりも高くしたり、凹溝によって構成したものであってもよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
【0056】
〔別実施形態の8〕
上記実施の形態では、後接触感知部47aを横接触感知部47bに連続する突条によって形成したものを示したが、これに限らず、例えば、多数の突起を列状に並べて配設したり、凹溝によって構成したものであってもよい。また、横接触感知部47bとは連続しない突条によって構成してもよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
【0057】
〔別実施形態の9〕
上記実施の形態では、操縦座席20の左側に主変速レバー4を配設して、左手で操作するように構成した構造のものを示したが、これに限らず、操縦座席20の右側に主変速レバー4を配設して、右手で操作するように構成した構造のものであってもよい。この場合、操作スイッチ42,42が設けられる横側面44Aは、握り部40の左側になる。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
【0058】
〔別実施形態の10〕
上記実施の形態では、扱き深さ調節用の操作スイッチ42,42を主変速レバー4に備えさせた構造のものを例示したが、これに限らず、例えば、副変速レバーや、作業装置の昇降操作レバーなど、各種の操作レバーに備えさせることができる。
【0059】
〔別実施形態の11〕
上記実施の形態では、主変速レバー4の横側面44Aに設けるスイッチとして、扱き深さ調節用の操作スイッチ42,42のみを備えたものを示したが、これに限らず、他の操作スイッチを備えさせてもよい。その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
【産業上の利用可能性】
【0060】
本発明は、コンバインとして、4条刈り型式の自脱型のコンバインを示したが、刈取条数に関係なく、例えば5条刈り以上のコンバインにも適用することができる。
【符号の説明】
【0061】
4 操作レバー
20 操縦座席
40 握り部
42 操作スイッチ
43 頂部湾曲面
43a 指掛け用の突部
44A 横側面
45 後面
46 凹入部
47a 後接触感知部
47b 横接触感知部
m 母指丘部分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
前後方向に移動操作可能な操作レバーの握り部で、左右方向での操縦座席側に位置する横側面に、扱き深さ調節用の操作スイッチを配設してあるコンバインの操作装置であって、
前記握り部の後面側で、かつ前記操作スイッチが配設されている横側面側寄りの箇所に凹入部を設けてあり、この凹入部は、親指による前記操作スイッチの操作を行うことが可能であるように前記握り部を把持した手の母指丘部分と対向するように形成されていることを特徴とするコンバインの操作装置。
【請求項2】
扱き深さ調節用の前記操作スイッチが前記握り部の横側面で上下に振り分けて配設してあり、前記凹入部には、その凹入部が形成されている後面部分から後方側へ膨出する突条部、もしくは前方側へ凹入する凹溝部からなる後接触感知部が、前記上下の操作スイッチ同士の間に相当する上下方向位置に形成されている請求項1記載のコンバインの操作装置。
【請求項3】
前記操作スイッチが配設されている握り部の横側面で、上下に振り分けて配設された操作スイッチ同士の間に突条部もしくは凹溝部からなる横接触感知部を備えている請求項1又は2記載のコンバインの操作装置。
【請求項4】
前記横接触感知部を突条部に構成し、この横接触感知部の前記横側面から横側方への突出高さが、前記横側面から横側方への前記操作スイッチの突出高さよりも低く形成されている請求項3記載のコンバインの操作装置。
【請求項5】
前記操作レバーの握り部の頂部に、親指以外の四指を乗せ付け可能で、かつ前後方向での中間部が上方側へ突曲する頂部湾曲面を形成してあるとともに、その頂部湾曲面の前端側に親指以外の四指に対する指掛け用の突部を形成してある請求項1〜4の何れか一項記載のコンバインの操作装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2012−213344(P2012−213344A)
【公開日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−79893(P2011−79893)
【出願日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【出願人】(000001052)株式会社クボタ (4,415)
【Fターム(参考)】