コンバイン
【課題】 一人の作業者でも楽に脱穀部と穀粒貯留部を被覆・保護することができるようにすること。
【解決手段】 機体フレーム上の左側部に脱穀部と選別部を上下に位置させて配設すると共に、同機体フレーム上の右側部に運転部と穀粒貯留部とを前後に位置させて配設し、同穀粒貯留部に連通連設した搬出オーガを、前後方向に伸延させた横臥状態にて穀粒貯留部と脱穀部の上方に収納配置したコンバインにおいて、搬出オーガの左右側部にそれぞれ左・右側保護カバー巻取体を設け、各保護カバー巻取体に搬出オーガの軸線方向に沿って伸延する巻取軸片を設けて、同巻取軸片に保護カバーを巻き取り収納可能となすと共に、同巻取軸片から保護カバーを引き出し使用可能となし、左側保護カバー巻取体から引き出した保護カバーにより脱穀部を被覆・保護する一方、右側保護カバー巻取体から引き出した保護カバーにより穀粒貯留部を被覆・保護するようにした。
【解決手段】 機体フレーム上の左側部に脱穀部と選別部を上下に位置させて配設すると共に、同機体フレーム上の右側部に運転部と穀粒貯留部とを前後に位置させて配設し、同穀粒貯留部に連通連設した搬出オーガを、前後方向に伸延させた横臥状態にて穀粒貯留部と脱穀部の上方に収納配置したコンバインにおいて、搬出オーガの左右側部にそれぞれ左・右側保護カバー巻取体を設け、各保護カバー巻取体に搬出オーガの軸線方向に沿って伸延する巻取軸片を設けて、同巻取軸片に保護カバーを巻き取り収納可能となすと共に、同巻取軸片から保護カバーを引き出し使用可能となし、左側保護カバー巻取体から引き出した保護カバーにより脱穀部を被覆・保護する一方、右側保護カバー巻取体から引き出した保護カバーにより穀粒貯留部を被覆・保護するようにした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、コンバインに関する。
【背景技術】
【０００２】
従来、コンバインを雨水等から保護するために保護カバーとして、網部材の中央部にシート材を張設すると共に、網部材に四つの角部と側縁部にそれぞれ弾性紐部材を介してフックを取り付けたものがある（例えば、特許文献１参照）。
【０００３】
このようにして、農作業を終えた後や雨天時には、コンバインの上面を保護カバーにより被覆して、特に、脱穀部や穀粒貯留部に雨水等が浸入しないようにしている。
【０００４】
この際、保護カバーの周縁部は、フックを介してコンバインの所定個所に係止することにより、被覆状態を保持させるようにしている。
【特許文献１】特開２００４−５８７５０号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
ところが、上記した保護カバーは、コンバインの上面に展開させて被覆する作業を行うこと自体が煩雑であり、作業者が一人で行うことは困難、ないしは、非常に手間を要する作業となっている。
【０００６】
そのために、作業者が一人でも楽に保護カバーをコンバインの上面に展開させて被覆することのできる手段が望まれていた。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
そこで、本発明では、機体フレーム上の左側部に脱穀部と選別部を上下に位置させて配設すると共に、同機体フレーム上の右側部に運転部と穀粒貯留部とを前後に位置させて配設し、同穀粒貯留部に連通連設した搬出オーガを、前後方向に伸延させた横臥状態にて穀粒貯留部と脱穀部の上方に収納配置したコンバインにおいて、搬出オーガの左右側部にそれぞれ左・右側保護カバー巻取体を設け、各保護カバー巻取体に搬出オーガの軸線方向に沿って伸延する巻取軸片を設けて、同巻取軸片に保護カバーを巻き取り収納可能となすと共に、同巻取軸片から保護カバーを引き出し使用可能となし、左側保護カバー巻取体から引き出した保護カバーにより脱穀部を被覆・保護する一方、右側保護カバー巻取体から引き出した保護カバーにより穀粒貯留部を被覆・保護するようにしたことを特徴とするコンバインを提供するものである。
【０００８】
また、本発明では、巻取軸片は、一端から他端に向けて半径を漸次広幅に形成して、同巻取軸片の周面に巻き取り収納した保護カバーの引き出し幅が、一端側よりも他端側が広幅となるようにしたことにも特徴を有する。
【発明の効果】
【０００９】
（１）請求項１記載の本発明では、機体フレーム上の左側部に脱穀部と選別部を上下に位置させて配設すると共に、同機体フレーム上の右側部に運転部と穀粒貯留部とを前後に位置させて配設し、同穀粒貯留部に連通連設した搬出オーガを、前後方向に伸延させた横臥状態にて穀粒貯留部と脱穀部の上方に収納配置したコンバインにおいて、搬出オーガの左右側部にそれぞれ左・右側保護カバー巻取体を設け、各保護カバー巻取体に搬出オーガの軸線方向に沿って伸延する巻取軸片を設けて、同巻取軸片に保護カバーを巻き取り収納可能となすと共に、同巻取軸片から保護カバーを引き出し使用可能となし、左側保護カバー巻取体から引き出した保護カバーにより脱穀部を被覆・保護する一方、右側保護カバー巻取体から引き出した保護カバーにより穀粒貯留部を被覆・保護するようにしている。
【００１０】
このようにして、搬出オーガの左側部に設けた左側保護カバー巻取体から保護カバーを引き出して脱穀部を被覆・保護する一方、搬出オーガの右側部に設けた右側保護カバー巻取体から保護カバーを引き出して穀粒貯留部を被覆・保護するようにしているため、一人の作業者でも楽にコンバインの上面、特に、脱穀部と穀粒貯留部を被覆・保護することができる。その結果、脱穀部や穀粒貯留部に雨水等が浸入するという不具合を確実に防止することができる。
【００１１】
（２）請求項２記載の本発明では、巻取軸片は、一端から他端に向けて半径を漸次広幅に形成して、同巻取軸片の周面に巻き取り収納した保護カバーの引き出し幅が、一端側よりも他端側が広幅となるようにしている。
【００１２】
このようにして、例えば、搬出オーガが機体の右側後部から左側前部に向けて対角線方向に伸延する横臥状態に収納配置されている場合、同搬出オーガは、前部が脱穀部の左側部上方に位置すると共に、後部が穀粒貯留部の右側部上方に位置することになるが、同搬出オーガの軸線方向に沿って伸延する左側保護カバー巻取体の巻取軸片を、前端から後端に向けて半径を漸次広幅に形成して、同巻取軸片の周面に巻き取り収納した保護カバーの引き出し幅が、前端側よりも後端側が広幅となるようにすることにより、保護カバーを機体の前後方向と略直交する横方向に引き出すだけで、脱穀部の前部も後部も略均等に被覆することができる。
【００１３】
一方、搬出オーガの軸線方向に沿って伸延する右側保護カバー巻取体の巻取軸片は、後端から前端に向けて半径を漸次広幅に形成して、同巻取軸片の周面に巻き取り収納した保護カバーの引き出し幅が、後端側よりも前端側が広幅となるようにすることにより、保護カバーを機体の前後方向と略直交する横方向に引き出すだけで、穀粒貯留部の前部も後部も略均等に被覆することができる。
【００１４】
従って、作業者は一人で楽に被覆作業が行えると共に、熟練を要することなく脱穀部と穀粒貯留部とを確実に被覆・保護することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１５】
以下に、本発明の実施例を、図面を参照しながら説明する。
【００１６】
図１及び図２に示すＡは、本発明に係るコンバインであり、同コンバインＡは、左右一対のクローラ式の走行部1,1上に車体フレーム２を設け、同車体フレーム２の左側前端部に刈取フレーム３を介して刈取部４と搬送部５とを昇降自在に取り付け、同車体フレーム２上の左側前部に穀桿移送部６と脱穀部７と選別部８を配設すると共に、後部に排藁処理部９を配設する一方、車体フレーム２上の右側前部にキャビン10を配設すると共に、右側中途部に穀粒貯留部11を配設し、後部に穀粒搬出部12を配設している。
【００１７】
このようにして、刈取部４により穀桿を刈り取り、刈り取った穀桿を搬送部５により後上方の穀桿移送部６まで搬送して、同穀桿移送部６に穀桿を受け渡し、同穀桿移送部６により穀桿の株元を挟扼すると共に穂先を脱穀部７内に挿入した状態で後方へ移送させるようにしている。
【００１８】
この際、穀桿の穂先は脱穀部７により脱穀されると共に、脱穀された穀粒は選別部８により選別されて、精粒のみが穀粒貯留部11に搬送されて貯留され、この貯留されている穀粒を必要に応じて穀粒搬出部12より搬出されるようにしている。
【００１９】
また、脱穀された穀桿は排藁として排藁処理部９に搬送され、同排藁処理部９にて細断・排出処理されるようにしている。
【００２０】
ここで、穀粒搬出部12は、穀粒貯留部11に前端部を連動連結して後方向へ向けて伸延する横搬出用コンベア（図示せず）と、同横搬出用コンベアの後端部に下端部を連動連結して上方向に伸延する縦搬出用コンベア13と、同縦搬出用コンベア13の上端部に後端部を連動連結して前方へ伸延する搬出オーガ14とを具備している。
【００２１】
そして、縦搬出用コンベア13は、車体フレーム２上の右側後部に立設して、同縦搬出用コンベア13の上端部に枢支体15を介して搬出オーガ14の後端部を左右回動自在かつ上下回動自在に枢支しており、同搬出オーガ14は、先端部に搬出口16を形成して、同搬出口16を刈取部４の左側前端部の上方に配置しかつ中途部を穀粒貯留部11と脱穀部７の上方に配置した横臥状態を収納姿勢となしている。
【００２２】
上記のような構成において、本発明の要旨は、搬出オーガ14の左右側部にそれぞれ左・右側保護カバー巻取体20,21を設け、各保護カバー巻取体20,21に搬出オーガ14の軸線方向に沿って伸延する巻取軸片22,23を設けて、各巻取軸片22,23に保護カバー24,25を巻き取り収納可能となすと共に、各巻取軸片22,23から保護カバー24,25を引き出し使用可能となし、左側保護カバー巻取体20から引き出した保護カバー24により脱穀部７を被覆・保護する一方、右側保護カバー巻取体21から引き出した保護カバー25により穀粒貯留部11を被覆・保護するようにしたことにある。
【００２３】
すなわち、左側保護カバー巻取体20は、図１〜図３に示すように、排出オーガ14に巻取体支持ケース26を介して巻取軸片22を取り付け、同巻取軸片22に保護カバー24を巻き付けている。
【００２４】
しかも、巻取体支持ケース26は、搬出オーガ14の頂部より庇状のケース本体26a,26bを左右外側方へそれぞれ張り出し状に延設し、各ケース本体26a,26bの前後端面にそれぞれ支持端面26c,26c,26d,26dを形成して、前後方向に対向する左側の支持端面26c,26c間に巻取軸片22を回動自在に横架している。
【００２５】
巻取軸片22は、前後方向に伸延する丸棒状片を、一端（本実施の形態では前端）22aから他端（本実施の形態では後端）22bに向けて半径を漸次広幅に形成して、前記巻取体支持ケース26の支持端面26c,26cに両端22a,22bを枢支して、同巻取軸片22の外周面に巻き取り収納した保護カバー24の引き出し幅W1が、一端側（本実施の形態では前端側）よりも他端側（本実施の形態では後端側）が広幅となるようにしている。24aは、保護カバー24の引き出し端縁部である。
【００２６】
しかも、巻取軸片22は、弾性手段等により保護カバー24を巻き取る方向に回動付勢して、同回動付勢力に抗して保護カバー24を引き出す一方、同保護カバー24から手を離すと、弾性手段等の回動付勢力により保護カバー24が自動的に巻取軸片22の外周面に巻取収納されるようにしている。
【００２７】
また、右側保護カバー巻取体21は、図１及び図２に示すように、排出オーガ14に巻取体支持ケース26を介して巻取軸片23を取り付け、同巻取軸片23に保護カバー25を巻き付けている。
【００２８】
そして、巻取体支持ケース26の左側の支持端面26c,26c間に巻取軸片22を回動自在に横架している。
【００２９】
巻取軸片23は、前後方向に伸延する丸棒状片を、一端（本実施の形態では後端）23aから他端（本実施の形態では前端）23bに向けて半径を漸次広幅に形成して、前記巻取体支持ケース26の支持端面26d,26dに両端23a,23bを枢支して、同巻取軸片22の外周面に巻き取り収納した保護カバー25の引き出し幅W2が、一端側（本実施の形態では後端側）よりも他端側（本実施の形態では前端側）が広幅となるようにしている。25aは、保護カバー25の引き出し端縁部である。
【００３０】
しかも、巻取軸片23は、弾性手段等により保護カバー25を巻き取る方向に回動付勢して、同回動付勢力に抗して保護カバー25を引き出す一方、同保護カバー25から手を離すと、弾性手段等の回動付勢力により保護カバー25が自動的に巻取軸片23の外周面に巻取収納されるようにしている。
【００３１】
このようにして、搬出オーガ14の左側部に設けた左側保護カバー巻取体20の巻取軸片22から保護カバー24を引き出して脱穀部７を被覆・保護する一方、搬出オーガ14の右側部に設けた右側保護カバー巻取体21の巻取軸片23から保護カバー25を引き出して穀粒貯留部11を被覆・保護するようにしているため、一人の作業者でも楽にコンバインＡの上面、特に、脱穀部７と穀粒貯留部11を被覆・保護することができる。その結果、脱穀部７や穀粒貯留部11に雨水等が浸入するという不具合を確実に防止することができる。
【００３２】
この際、搬出オーガ14が機体の右側後部から左側前部に向けて対角線方向に伸延する横臥状態に収納配置されているため、同搬出オーガ14は、前部が脱穀部７の左側部上方に位置すると共に、後部が穀粒貯留部11の右側部上方に位置することになるが、同搬出オーガ14の軸線方向に沿って伸延する左側保護カバー巻取体20の巻取軸片22を、前端から後端に向けて半径を漸次広幅に形成して、同巻取軸片22の外周面に巻き取り収納した保護カバー24の引き出し幅W1が、前端側よりも後端側が広幅となるようにしているため、保護カバー24を機体の前後方向と略直交する横方向に引き出すだけで、脱穀部７の前部も後部も略均等に被覆することができる。
【００３３】
一方、搬出オーガ14の軸線方向に沿って伸延する右側保護カバー巻取体21の巻取軸片23は、後端から前端に向けて半径を漸次広幅に形成して、同巻取軸片23の外周面に巻き取り収納した保護カバー25の引き出し幅W2が、後端側よりも前端側が広幅となるようにしているため、保護カバー25を機体の前後方向と略直交する横方向に引き出すだけで、穀粒貯留部11の前部も後部も略均等に被覆することができる。
【００３４】
従って、作業者は、この点からも一人で楽に被覆作業が行えると共に、熟練を要することなく脱穀部７と穀粒貯留部11とを確実に被覆・保護することができる。
【００３５】
図４及び図５は、他の実施形態を示しており、穀粒貯留部11の左側壁上部11aに上・下部保護カバー巻取体30,31を上下位置に並列させて設けている。
【００３６】
すなわち、上部保護カバー巻取体30は、図４及び図５に示すように、穀粒貯留部11の左側壁上部11aに巻取体支持体36を介して巻取軸片32を取り付け、同巻取軸片32に保護カバー34を巻き付けている。
【００３７】
しかも、巻取体支持体36は、前後方向に伸延する支持本片36aと、同支持本片36aの前後端よりそれぞれ外側方へ突出する支持片36b,36cとから平面視コ字状に形成して、前後方向に対向する支持片36b,36c間に巻取軸片32を回動自在に横架している。
【００３８】
巻取軸片32は、穀粒貯留部11の前端から後端にわたって前後方向に伸延する丸棒状片を、前端32aから他端32bまで同径に形成して、前記巻取体支持体36の支持片36b,36cに両端を枢支して、同巻取軸片32の外周面に巻き取り収納した保護カバー34の引き出し幅W3が、前端側と後端側とで同一幅となるようにしている。34aは、保護カバー34の引き出し端縁部であり、同引き出し端縁部34aは、穀粒貯留部11の側壁下部に前後方向に間隔を開けて設けた複数（本実施の形態では三個）の係止片37,37,37に係脱自在に係止している。
【００３９】
しかも、巻取軸片32は、弾性手段等により保護カバー34を巻き取る方向に回動付勢して、同回動付勢力に抗して保護カバー34を引き出す一方、同保護カバー24から手を離すと、又は、係止片37,37,37から係止解除すると、弾性手段等の回動付勢力により保護カバー34が自動的に巻取軸片32の外周面に巻取収納されるようにしている。
【００４０】
また、下部保護カバー巻取体31は、図４及び図５に示すように、穀粒貯留部11の左側壁上部11aに巻取体支持体38を介して巻取軸片33を取り付け、同巻取軸片33に保護カバー35を巻き付けている。
【００４１】
しかも、巻取体支持体38は、前後方向に伸延する支持本片38aと、同支持本片38aの前後端よりそれぞれ外側方へ突出する支持片38b,38cとから平面視コ字状に形成して、前後方向に対向する支持片38b,38c間に巻取軸片33を回動自在に横架している。
【００４２】
巻取軸片33は、脱穀部７の前方から後方にわたって前後方向に伸延する丸棒状片を、前端33aから他端33bまで同径に形成して、前記巻取体支持体38の支持片38b,38cに両端を枢支して、同巻取軸片33の外周面に巻き取り収納した保護カバー35の引き出し幅W4が、前端側と後端側とで同一幅となるようにしている。35aは、保護カバー35の引き出し端縁部であり、同引き出し端縁部35aは、脱穀部７と排藁処理部９との側壁下部に前後方向に間隔を開けて設けた複数（本実施の形態では三個）の係止片39,39,39に係脱自在に係止している。
【００４３】
しかも、巻取軸片33は、弾性手段等により保護カバー35を巻き取る方向に回動付勢して、同回動付勢力に抗して保護カバー35を引き出す一方、同保護カバー25から手を離すと、又は、係止片39,39,39から係止解除すると、回動付勢力により保護カバー35が自動的に巻取軸片33の外周面に巻取収納されるようにしている。
【００４４】
また、本実施の形態では、保護カバーを弾性手段等により巻き取るように構成しているが、これに代えて電動モータ等のアクチュエータを使用することもでき、例えば、電動モータにより保護カバーを巻き取るように構成して、同保護カバーが完全に巻き取られたことを巻取センサにより検出し、同巻取センサによる検出結果が得られた場合にだけ、エンジンスイッチが作動するように構成して、保護カバーの巻き取り作業忘れを防止するようにすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【００４５】
【図１】本発明に係るコンバインの側面説明図。
【図２】同コンバインの平面説明図。
【図３】左・右側保護カバー巻取体の断面説明図。
【図４】他の実施形態としてのコンバインの平面説明図。
【図５】同コンバインの背面説明図。
【符号の説明】
【００４６】
Ａ コンバイン
１ 走行部
２ 車体フレーム
３ 刈取フレーム
４ 刈取部
５ 搬送部
６ 穀桿移送部
７ 脱穀部
８ 選別部
９ 排藁処理部
10 キャビン
11 穀粒貯留部
【技術分野】
【０００１】
本発明は、コンバインに関する。
【背景技術】
【０００２】
従来、コンバインを雨水等から保護するために保護カバーとして、網部材の中央部にシート材を張設すると共に、網部材に四つの角部と側縁部にそれぞれ弾性紐部材を介してフックを取り付けたものがある（例えば、特許文献１参照）。
【０００３】
このようにして、農作業を終えた後や雨天時には、コンバインの上面を保護カバーにより被覆して、特に、脱穀部や穀粒貯留部に雨水等が浸入しないようにしている。
【０００４】
この際、保護カバーの周縁部は、フックを介してコンバインの所定個所に係止することにより、被覆状態を保持させるようにしている。
【特許文献１】特開２００４−５８７５０号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
ところが、上記した保護カバーは、コンバインの上面に展開させて被覆する作業を行うこと自体が煩雑であり、作業者が一人で行うことは困難、ないしは、非常に手間を要する作業となっている。
【０００６】
そのために、作業者が一人でも楽に保護カバーをコンバインの上面に展開させて被覆することのできる手段が望まれていた。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
そこで、本発明では、機体フレーム上の左側部に脱穀部と選別部を上下に位置させて配設すると共に、同機体フレーム上の右側部に運転部と穀粒貯留部とを前後に位置させて配設し、同穀粒貯留部に連通連設した搬出オーガを、前後方向に伸延させた横臥状態にて穀粒貯留部と脱穀部の上方に収納配置したコンバインにおいて、搬出オーガの左右側部にそれぞれ左・右側保護カバー巻取体を設け、各保護カバー巻取体に搬出オーガの軸線方向に沿って伸延する巻取軸片を設けて、同巻取軸片に保護カバーを巻き取り収納可能となすと共に、同巻取軸片から保護カバーを引き出し使用可能となし、左側保護カバー巻取体から引き出した保護カバーにより脱穀部を被覆・保護する一方、右側保護カバー巻取体から引き出した保護カバーにより穀粒貯留部を被覆・保護するようにしたことを特徴とするコンバインを提供するものである。
【０００８】
また、本発明では、巻取軸片は、一端から他端に向けて半径を漸次広幅に形成して、同巻取軸片の周面に巻き取り収納した保護カバーの引き出し幅が、一端側よりも他端側が広幅となるようにしたことにも特徴を有する。
【発明の効果】
【０００９】
（１）請求項１記載の本発明では、機体フレーム上の左側部に脱穀部と選別部を上下に位置させて配設すると共に、同機体フレーム上の右側部に運転部と穀粒貯留部とを前後に位置させて配設し、同穀粒貯留部に連通連設した搬出オーガを、前後方向に伸延させた横臥状態にて穀粒貯留部と脱穀部の上方に収納配置したコンバインにおいて、搬出オーガの左右側部にそれぞれ左・右側保護カバー巻取体を設け、各保護カバー巻取体に搬出オーガの軸線方向に沿って伸延する巻取軸片を設けて、同巻取軸片に保護カバーを巻き取り収納可能となすと共に、同巻取軸片から保護カバーを引き出し使用可能となし、左側保護カバー巻取体から引き出した保護カバーにより脱穀部を被覆・保護する一方、右側保護カバー巻取体から引き出した保護カバーにより穀粒貯留部を被覆・保護するようにしている。
【００１０】
このようにして、搬出オーガの左側部に設けた左側保護カバー巻取体から保護カバーを引き出して脱穀部を被覆・保護する一方、搬出オーガの右側部に設けた右側保護カバー巻取体から保護カバーを引き出して穀粒貯留部を被覆・保護するようにしているため、一人の作業者でも楽にコンバインの上面、特に、脱穀部と穀粒貯留部を被覆・保護することができる。その結果、脱穀部や穀粒貯留部に雨水等が浸入するという不具合を確実に防止することができる。
【００１１】
（２）請求項２記載の本発明では、巻取軸片は、一端から他端に向けて半径を漸次広幅に形成して、同巻取軸片の周面に巻き取り収納した保護カバーの引き出し幅が、一端側よりも他端側が広幅となるようにしている。
【００１２】
このようにして、例えば、搬出オーガが機体の右側後部から左側前部に向けて対角線方向に伸延する横臥状態に収納配置されている場合、同搬出オーガは、前部が脱穀部の左側部上方に位置すると共に、後部が穀粒貯留部の右側部上方に位置することになるが、同搬出オーガの軸線方向に沿って伸延する左側保護カバー巻取体の巻取軸片を、前端から後端に向けて半径を漸次広幅に形成して、同巻取軸片の周面に巻き取り収納した保護カバーの引き出し幅が、前端側よりも後端側が広幅となるようにすることにより、保護カバーを機体の前後方向と略直交する横方向に引き出すだけで、脱穀部の前部も後部も略均等に被覆することができる。
【００１３】
一方、搬出オーガの軸線方向に沿って伸延する右側保護カバー巻取体の巻取軸片は、後端から前端に向けて半径を漸次広幅に形成して、同巻取軸片の周面に巻き取り収納した保護カバーの引き出し幅が、後端側よりも前端側が広幅となるようにすることにより、保護カバーを機体の前後方向と略直交する横方向に引き出すだけで、穀粒貯留部の前部も後部も略均等に被覆することができる。
【００１４】
従って、作業者は一人で楽に被覆作業が行えると共に、熟練を要することなく脱穀部と穀粒貯留部とを確実に被覆・保護することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１５】
以下に、本発明の実施例を、図面を参照しながら説明する。
【００１６】
図１及び図２に示すＡは、本発明に係るコンバインであり、同コンバインＡは、左右一対のクローラ式の走行部1,1上に車体フレーム２を設け、同車体フレーム２の左側前端部に刈取フレーム３を介して刈取部４と搬送部５とを昇降自在に取り付け、同車体フレーム２上の左側前部に穀桿移送部６と脱穀部７と選別部８を配設すると共に、後部に排藁処理部９を配設する一方、車体フレーム２上の右側前部にキャビン10を配設すると共に、右側中途部に穀粒貯留部11を配設し、後部に穀粒搬出部12を配設している。
【００１７】
このようにして、刈取部４により穀桿を刈り取り、刈り取った穀桿を搬送部５により後上方の穀桿移送部６まで搬送して、同穀桿移送部６に穀桿を受け渡し、同穀桿移送部６により穀桿の株元を挟扼すると共に穂先を脱穀部７内に挿入した状態で後方へ移送させるようにしている。
【００１８】
この際、穀桿の穂先は脱穀部７により脱穀されると共に、脱穀された穀粒は選別部８により選別されて、精粒のみが穀粒貯留部11に搬送されて貯留され、この貯留されている穀粒を必要に応じて穀粒搬出部12より搬出されるようにしている。
【００１９】
また、脱穀された穀桿は排藁として排藁処理部９に搬送され、同排藁処理部９にて細断・排出処理されるようにしている。
【００２０】
ここで、穀粒搬出部12は、穀粒貯留部11に前端部を連動連結して後方向へ向けて伸延する横搬出用コンベア（図示せず）と、同横搬出用コンベアの後端部に下端部を連動連結して上方向に伸延する縦搬出用コンベア13と、同縦搬出用コンベア13の上端部に後端部を連動連結して前方へ伸延する搬出オーガ14とを具備している。
【００２１】
そして、縦搬出用コンベア13は、車体フレーム２上の右側後部に立設して、同縦搬出用コンベア13の上端部に枢支体15を介して搬出オーガ14の後端部を左右回動自在かつ上下回動自在に枢支しており、同搬出オーガ14は、先端部に搬出口16を形成して、同搬出口16を刈取部４の左側前端部の上方に配置しかつ中途部を穀粒貯留部11と脱穀部７の上方に配置した横臥状態を収納姿勢となしている。
【００２２】
上記のような構成において、本発明の要旨は、搬出オーガ14の左右側部にそれぞれ左・右側保護カバー巻取体20,21を設け、各保護カバー巻取体20,21に搬出オーガ14の軸線方向に沿って伸延する巻取軸片22,23を設けて、各巻取軸片22,23に保護カバー24,25を巻き取り収納可能となすと共に、各巻取軸片22,23から保護カバー24,25を引き出し使用可能となし、左側保護カバー巻取体20から引き出した保護カバー24により脱穀部７を被覆・保護する一方、右側保護カバー巻取体21から引き出した保護カバー25により穀粒貯留部11を被覆・保護するようにしたことにある。
【００２３】
すなわち、左側保護カバー巻取体20は、図１〜図３に示すように、排出オーガ14に巻取体支持ケース26を介して巻取軸片22を取り付け、同巻取軸片22に保護カバー24を巻き付けている。
【００２４】
しかも、巻取体支持ケース26は、搬出オーガ14の頂部より庇状のケース本体26a,26bを左右外側方へそれぞれ張り出し状に延設し、各ケース本体26a,26bの前後端面にそれぞれ支持端面26c,26c,26d,26dを形成して、前後方向に対向する左側の支持端面26c,26c間に巻取軸片22を回動自在に横架している。
【００２５】
巻取軸片22は、前後方向に伸延する丸棒状片を、一端（本実施の形態では前端）22aから他端（本実施の形態では後端）22bに向けて半径を漸次広幅に形成して、前記巻取体支持ケース26の支持端面26c,26cに両端22a,22bを枢支して、同巻取軸片22の外周面に巻き取り収納した保護カバー24の引き出し幅W1が、一端側（本実施の形態では前端側）よりも他端側（本実施の形態では後端側）が広幅となるようにしている。24aは、保護カバー24の引き出し端縁部である。
【００２６】
しかも、巻取軸片22は、弾性手段等により保護カバー24を巻き取る方向に回動付勢して、同回動付勢力に抗して保護カバー24を引き出す一方、同保護カバー24から手を離すと、弾性手段等の回動付勢力により保護カバー24が自動的に巻取軸片22の外周面に巻取収納されるようにしている。
【００２７】
また、右側保護カバー巻取体21は、図１及び図２に示すように、排出オーガ14に巻取体支持ケース26を介して巻取軸片23を取り付け、同巻取軸片23に保護カバー25を巻き付けている。
【００２８】
そして、巻取体支持ケース26の左側の支持端面26c,26c間に巻取軸片22を回動自在に横架している。
【００２９】
巻取軸片23は、前後方向に伸延する丸棒状片を、一端（本実施の形態では後端）23aから他端（本実施の形態では前端）23bに向けて半径を漸次広幅に形成して、前記巻取体支持ケース26の支持端面26d,26dに両端23a,23bを枢支して、同巻取軸片22の外周面に巻き取り収納した保護カバー25の引き出し幅W2が、一端側（本実施の形態では後端側）よりも他端側（本実施の形態では前端側）が広幅となるようにしている。25aは、保護カバー25の引き出し端縁部である。
【００３０】
しかも、巻取軸片23は、弾性手段等により保護カバー25を巻き取る方向に回動付勢して、同回動付勢力に抗して保護カバー25を引き出す一方、同保護カバー25から手を離すと、弾性手段等の回動付勢力により保護カバー25が自動的に巻取軸片23の外周面に巻取収納されるようにしている。
【００３１】
このようにして、搬出オーガ14の左側部に設けた左側保護カバー巻取体20の巻取軸片22から保護カバー24を引き出して脱穀部７を被覆・保護する一方、搬出オーガ14の右側部に設けた右側保護カバー巻取体21の巻取軸片23から保護カバー25を引き出して穀粒貯留部11を被覆・保護するようにしているため、一人の作業者でも楽にコンバインＡの上面、特に、脱穀部７と穀粒貯留部11を被覆・保護することができる。その結果、脱穀部７や穀粒貯留部11に雨水等が浸入するという不具合を確実に防止することができる。
【００３２】
この際、搬出オーガ14が機体の右側後部から左側前部に向けて対角線方向に伸延する横臥状態に収納配置されているため、同搬出オーガ14は、前部が脱穀部７の左側部上方に位置すると共に、後部が穀粒貯留部11の右側部上方に位置することになるが、同搬出オーガ14の軸線方向に沿って伸延する左側保護カバー巻取体20の巻取軸片22を、前端から後端に向けて半径を漸次広幅に形成して、同巻取軸片22の外周面に巻き取り収納した保護カバー24の引き出し幅W1が、前端側よりも後端側が広幅となるようにしているため、保護カバー24を機体の前後方向と略直交する横方向に引き出すだけで、脱穀部７の前部も後部も略均等に被覆することができる。
【００３３】
一方、搬出オーガ14の軸線方向に沿って伸延する右側保護カバー巻取体21の巻取軸片23は、後端から前端に向けて半径を漸次広幅に形成して、同巻取軸片23の外周面に巻き取り収納した保護カバー25の引き出し幅W2が、後端側よりも前端側が広幅となるようにしているため、保護カバー25を機体の前後方向と略直交する横方向に引き出すだけで、穀粒貯留部11の前部も後部も略均等に被覆することができる。
【００３４】
従って、作業者は、この点からも一人で楽に被覆作業が行えると共に、熟練を要することなく脱穀部７と穀粒貯留部11とを確実に被覆・保護することができる。
【００３５】
図４及び図５は、他の実施形態を示しており、穀粒貯留部11の左側壁上部11aに上・下部保護カバー巻取体30,31を上下位置に並列させて設けている。
【００３６】
すなわち、上部保護カバー巻取体30は、図４及び図５に示すように、穀粒貯留部11の左側壁上部11aに巻取体支持体36を介して巻取軸片32を取り付け、同巻取軸片32に保護カバー34を巻き付けている。
【００３７】
しかも、巻取体支持体36は、前後方向に伸延する支持本片36aと、同支持本片36aの前後端よりそれぞれ外側方へ突出する支持片36b,36cとから平面視コ字状に形成して、前後方向に対向する支持片36b,36c間に巻取軸片32を回動自在に横架している。
【００３８】
巻取軸片32は、穀粒貯留部11の前端から後端にわたって前後方向に伸延する丸棒状片を、前端32aから他端32bまで同径に形成して、前記巻取体支持体36の支持片36b,36cに両端を枢支して、同巻取軸片32の外周面に巻き取り収納した保護カバー34の引き出し幅W3が、前端側と後端側とで同一幅となるようにしている。34aは、保護カバー34の引き出し端縁部であり、同引き出し端縁部34aは、穀粒貯留部11の側壁下部に前後方向に間隔を開けて設けた複数（本実施の形態では三個）の係止片37,37,37に係脱自在に係止している。
【００３９】
しかも、巻取軸片32は、弾性手段等により保護カバー34を巻き取る方向に回動付勢して、同回動付勢力に抗して保護カバー34を引き出す一方、同保護カバー24から手を離すと、又は、係止片37,37,37から係止解除すると、弾性手段等の回動付勢力により保護カバー34が自動的に巻取軸片32の外周面に巻取収納されるようにしている。
【００４０】
また、下部保護カバー巻取体31は、図４及び図５に示すように、穀粒貯留部11の左側壁上部11aに巻取体支持体38を介して巻取軸片33を取り付け、同巻取軸片33に保護カバー35を巻き付けている。
【００４１】
しかも、巻取体支持体38は、前後方向に伸延する支持本片38aと、同支持本片38aの前後端よりそれぞれ外側方へ突出する支持片38b,38cとから平面視コ字状に形成して、前後方向に対向する支持片38b,38c間に巻取軸片33を回動自在に横架している。
【００４２】
巻取軸片33は、脱穀部７の前方から後方にわたって前後方向に伸延する丸棒状片を、前端33aから他端33bまで同径に形成して、前記巻取体支持体38の支持片38b,38cに両端を枢支して、同巻取軸片33の外周面に巻き取り収納した保護カバー35の引き出し幅W4が、前端側と後端側とで同一幅となるようにしている。35aは、保護カバー35の引き出し端縁部であり、同引き出し端縁部35aは、脱穀部７と排藁処理部９との側壁下部に前後方向に間隔を開けて設けた複数（本実施の形態では三個）の係止片39,39,39に係脱自在に係止している。
【００４３】
しかも、巻取軸片33は、弾性手段等により保護カバー35を巻き取る方向に回動付勢して、同回動付勢力に抗して保護カバー35を引き出す一方、同保護カバー25から手を離すと、又は、係止片39,39,39から係止解除すると、回動付勢力により保護カバー35が自動的に巻取軸片33の外周面に巻取収納されるようにしている。
【００４４】
また、本実施の形態では、保護カバーを弾性手段等により巻き取るように構成しているが、これに代えて電動モータ等のアクチュエータを使用することもでき、例えば、電動モータにより保護カバーを巻き取るように構成して、同保護カバーが完全に巻き取られたことを巻取センサにより検出し、同巻取センサによる検出結果が得られた場合にだけ、エンジンスイッチが作動するように構成して、保護カバーの巻き取り作業忘れを防止するようにすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【００４５】
【図１】本発明に係るコンバインの側面説明図。
【図２】同コンバインの平面説明図。
【図３】左・右側保護カバー巻取体の断面説明図。
【図４】他の実施形態としてのコンバインの平面説明図。
【図５】同コンバインの背面説明図。
【符号の説明】
【００４６】
Ａ コンバイン
１ 走行部
２ 車体フレーム
３ 刈取フレーム
４ 刈取部
５ 搬送部
６ 穀桿移送部
７ 脱穀部
８ 選別部
９ 排藁処理部
10 キャビン
11 穀粒貯留部
【特許請求の範囲】
【請求項１】
機体フレーム上の左側部に脱穀部と選別部を上下に位置させて配設すると共に、同機体フレーム上の右側部に運転部と穀粒貯留部とを前後に位置させて配設し、同穀粒貯留部に連通連設した搬出オーガを、前後方向に伸延させた横臥状態にて穀粒貯留部と脱穀部の上方に収納配置したコンバインにおいて、
搬出オーガの左右側部にそれぞれ左・右側保護カバー巻取体を設け、各保護カバー巻取体に搬出オーガの軸線方向に沿って伸延する巻取軸片を設けて、同巻取軸片に保護カバーを巻き取り収納可能となすと共に、同巻取軸片から保護カバーを引き出し使用可能となし、
左側保護カバー巻取体から引き出した保護カバーにより脱穀部を被覆・保護する一方、右側保護カバー巻取体から引き出した保護カバーにより穀粒貯留部を被覆・保護するようにしたことを特徴とするコンバイン。
【請求項２】
巻取軸片は、一端から他端に向けて半径を漸次広幅に形成して、同巻取軸片の周面に巻き取り収納した保護カバーの引き出し幅が、一端側よりも他端側が広幅となるようにしたことを特徴とする請求項１記載のコンバイン。
【請求項１】
機体フレーム上の左側部に脱穀部と選別部を上下に位置させて配設すると共に、同機体フレーム上の右側部に運転部と穀粒貯留部とを前後に位置させて配設し、同穀粒貯留部に連通連設した搬出オーガを、前後方向に伸延させた横臥状態にて穀粒貯留部と脱穀部の上方に収納配置したコンバインにおいて、
搬出オーガの左右側部にそれぞれ左・右側保護カバー巻取体を設け、各保護カバー巻取体に搬出オーガの軸線方向に沿って伸延する巻取軸片を設けて、同巻取軸片に保護カバーを巻き取り収納可能となすと共に、同巻取軸片から保護カバーを引き出し使用可能となし、
左側保護カバー巻取体から引き出した保護カバーにより脱穀部を被覆・保護する一方、右側保護カバー巻取体から引き出した保護カバーにより穀粒貯留部を被覆・保護するようにしたことを特徴とするコンバイン。
【請求項２】
巻取軸片は、一端から他端に向けて半径を漸次広幅に形成して、同巻取軸片の周面に巻き取り収納した保護カバーの引き出し幅が、一端側よりも他端側が広幅となるようにしたことを特徴とする請求項１記載のコンバイン。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【公開番号】特開２００６−６７９０８（Ｐ２００６−６７９０８Ａ）
【公開日】平成１８年３月１６日（２００６．３．１６）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００４−２５５５２９（Ｐ２００４−２５５５２９）
【出願日】平成１６年９月２日（２００４．９．２）
【出願人】（０００００６７８１）ヤンマー株式会社 (3,810)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成１８年３月１６日（２００６．３．１６）
【国際特許分類】
【出願日】平成１６年９月２日（２００４．９．２）
【出願人】（０００００６７８１）ヤンマー株式会社 (3,810)
【Ｆターム（参考）】
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