説明

コンピュータネットワークシステム

【目的】 ホスト装置のデータをサーバ装置の側から所望のタイミングで取り込むことができ、かつプログラムまたはデータをサーバ装置からクライアント装置に自動的に配付することができるコンピュータネットワークシステムを提供することである。
【構成】 バッチ運用装置1において、配信コントロールファイル10には、実行を管理すべきプログラム群およびその実行スケジュールが記述される。スケジューラ11は、配信コントロールファイル10を読み込み、スケジュールおよび実行すべきプログラムの情報をアクティビティ構成ファイルAFに格納し、かつ実行日時をオペレーティングシステムOSに登録する。オペレーティングシステムOSに登録された実行日時に実行制御部12が起動される。実行制御部12は、アクティビティ構成ファイルAFの内容に従ってファイル転送プログラム13およびアプリケーションプログラム14の実行を制御する。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ホスト装置に1または複数のサーバ装置が接続され、各サーバ装置に1または複数のクライアント装置が接続されてなるコンピュータネットワークシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】図6は従来のコンピュータネットワークシステムの一例を示すブロック図である。
【0003】図6において、ホストコンピュータからなるホスト装置HSに、通信回線NT1を介してワークステーションからなる複数のサーバ装置WSが接続されている。また、サーバ装置WSには、通信回線NT2を介してパーソナルコンピュータからなる複数のクライアント装置PCが接続されている。ホスト装置HSは、プログラムおよびデータが格納されたホストファイルHFを保有している。各サーバ装置WSは、プログラムおよびデータが格納されたサーバファイルSFを保有し、各クライアント装置PCは、プログラムおよびデータが格納されたクライアントファイルCFを保有している。
【0004】図6のコンピュータネットワークシステムにおいては、ホスト装置HSが各サーバ装置WSに定期的にデータを送ることにより、ネットワーク上のデータ管理を行っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のコンピュータネットワークシステムにおいては、サーバ装置WSが休止しているときには、ホスト装置HSからそのサーバ装置WSにデータを送ることができない。したがって、ホスト装置HSは各サーバ装置WSを常時監視している必要がある。
【0006】また、オペレータが1つのクライアント装置PCを用いて作成したプログラムを他のクライアント装置PCにインストールする場合には、オペレータは、プログラム作成に用いたクライアント装置PCからそのプログラムをサーバ装置WSに送り、サーバ装置WSを操作することによりそのプログラムを他のクライアント装置PCに送る必要がある。このように、あるクライアント装置PCまたはサーバ装置WSから他のクライアント装置PCにプログラムまたはデータを配付する場合には、オペレータが各クライアント装置PCおよび各サーバ装置WSを操作しなければならない。
【0007】さらに、オペレータは、各サーバ装置WSにおいてサーバファイルSFに格納されるデータの保守を行う必要がある。本発明の目的は、ホスト装置のデータをサーバ装置の側から所望のタイミングで取り込むことができ、かつ、プログラムまたはデータをサーバ装置からクライアント装置に自動的に配付することができるコンピュータネットワークシステムを提供することである。
【0008】本発明の他の目的は、ホスト装置のデータをサーバ装置の側から所望のタイミングで取り込むことを可能にするバッチプログラム運用装置を提供することである。
【0009】本発明のさらに他の目的は、サーバ装置からクライアント装置にファイルを自動的に配付することができるファイル配付装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
(1)第1の発明第1の発明に係るコンピュータネットワークシステムは、ホスト装置に1または複数のサーバ装置が接続され、各サーバ装置に1または複数のクライアント装置が接続されてなるコンピュータネットワークシステムにおいて、サーバ装置にホスト装置が管理するデータを取り込むデータ取込み手段を設けるとともに、プログラムまたはデータをサーバ装置からクライアント装置に配付する配付手段をサーバ装置およびクライアント装置に設けたものである。
【0011】(2)第2の発明第2の発明に係るバッチプログラム運用装置は、ホスト装置に接続されたサーバ装置に設けられるバッチプログラム運用装置であって、格納手段、記述手段、登録手段および実行制御手段を備える。
【0012】格納手段には、ホスト装置からファイルをダウンロードする複数のファイル転送プログラムが格納される。記述手段には、複数のファイル転送プログラムの実行スケジュールが記述される。登録手段は、記述手段に記述された実行スケジュールに基づいて複数のファイル転送プログラムの実行手順および実行時期を登録する。実行制御手段は、登録手段により登録された実行手順および実行時期に基づいて該当するファイル転送プログラムを指定された実行時期に実行させる。
【0013】(3)第3の発明第3の発明に係るファイル配付装置は、サーバ装置からクライアント装置にファイルを配付するファイル配付装置であって、第1のバージョン管理手段、第2のバージョン管理手段、判定手段およびファイル転送手段を備える。第1のバージョン管理手段は、サーバ装置が保有しかつクライアント装置に配付すべきファイルのバージョンを管理する。第2のバージョン管理手段は、クライアント装置が保有するファイルのバージョンを管理する。判定手段は、第1のバージョン管理手段により管理されるバージョンと第2のバージョン管理手段により管理されるバージョンとに基づいてサーバ装置からクライアント装置へ配付すべきファイルがあるかどうかを判定する。ファイル転送手段は、判定手段によりサーバ装置からクライアント装置へ転送すべきファイルがあると判定された場合にサーバ装置からクライアント装置にファイルを転送する。
【0014】
【作用】
(1)第1の発明第1の発明に係るコンピュータネットワークシステムにおいては、ホスト装置が管理するデータをデータ取込み手段によりサーバ装置の側から取り込むことができ、かつ配付手段によりプログラムまたはデータをサーバ装置からクライアント装置に配付することができる。
【0015】したがって、各サーバ装置においてホスト装置のデータを所望のタイミングで自動的に取り込むことができる。また、あるクライアント装置のデータをサーバ装置を介して他のクライアント装置に自動的に配付することができる。
【0016】(2)第2の発明第2の発明に係るバッチプログラム運用装置においては、記述手段に記述された実行スケジュールに従って登録手段により複数のファイル転送プログラムの実行手順および実行時期が登録され、登録された実行手順および実行時期に基づいて該当するファイル転送プログラムが指定された実行時期に実行される。それにより、ホスト装置からサーバ装置に所望のタイミングでファイルがダウンロードされる。
【0017】(3)第3の発明第3の発明に係るファイル配付装置においては、サーバ装置が保有するファイルのバージョンおよびクライアント装置が保有するファイルのバージョンに基づいてサーバ装置からクライアント装置に配付すべきファイルが存在するかどうかが判定される。サーバ装置からクライアント装置に配付すべきファイルが存在する場合には、サーバ装置からクライアント装置に自動的にファイルが転送される。したがって、一つのクライアント装置から他のクライアント装置にファイルを配付する場合には、クライアント装置からサーバ装置にそのファイルを転送すると、そのファイルが自動的に他のクライアント装置に配付される。
【0018】
【実施例】図1は本発明の一実施例によるコンピュータネットワークシステムの構成を示すブロック図である。
【0019】図1において、ホストコンピュータからなるホスト装置HSに、通信回線NT1を介してワークステーション等からなる複数のサーバ装置WSが接続されている。また、サーバ装置WSには、通信回線NT2を介してパーソナルコンピュータ等からなる複数のクライアント装置PCが接続されている。ホスト装置HSは、プログラムおよびデータが格納されたホストファイルHFを保有する。各サーバ手段WSは、プログラムおよびデータが格納されたサーバファイルSFを保有し、各クライアント装置PCは、プログラムおよびデータが格納されたクライアントファイルCFを保有する。
【0020】各サーバ装置WSには、バッチプログラム運用装置(以下、バッチ運用装置と略記する)1およびプログラム/データ配付機能制御装置(以下、配付機能制御装置と略記する)2が搭載されている。また、各クライアント装置PCには、プログラム−データ配付機能制御装置(以下、配付機能制御装置と略記する)3が搭載されている。
【0021】バッチ運用装置1は、バッチプログラムの運用のための基礎的機能を提供し、主としてホスト装置HSのデータを自動的にサーバ装置WSに取り込む機能を提供する。配付機能制御装置2,3はサーバ装置WSからクライアント装置PCへプログラムおよびデータを自動的に配付する機能を提供する。
【0022】配付機能制御装置2は、プログラムおよびデータの配付機能をサーバ装置WSの側で制御するためのものであり、クライアント装置PCに配付すべきプログラムおよびデータのバージョンの管理、アラート(警告)メッセージの処理およびユーザメッセージの処理を行う。配付機能制御装置3は、プログラムおよびデータの配付機能をクライアント装置PCの側で制御するためのものであり、クライアント装置PCのプログラムおよびデータのバージョンの管理を行い、必要に応じてサーバ装置WSからプログラムまたはデータをダウンロードする。
【0023】図2はサーバ装置WSに設けられるバッチ運用装置1の構成を示すブロック図である。図2のバッチ運用装置1は、配信コントロールファイル10、スケジューラ11、複数の実行制御部12、複数のファイル転送プログラム13、複数のアプリケーションプログラム14、ログファイル管理部15および実行状況表示部16を含む。
【0024】配信コントロールファイル10には、バッチ運用装置1が実行を管理すべきプログラム群およびその実行スケジュールが記述される。ユーザは、操作部EDのエディタを用いてこの配信コントロールファイル10を記述する。
【0025】図3に配信コントロールファイル10の構成の一例を示す。配信コントロールファイル10は、「アクティビティ」の記述の集合からなる。ここで、アクティビティとは、バッチプログラムの制御の単位を言う。アクティビティは、「ダイアログ」の記述の集合からなる。ダイアログは、ファイル転送プログラムのブロックおよびアプリケーションプログラムのブロックからなる。
【0026】ダイアログは順次実行される。したがって、1つのダイアログの実行が終了するまでは次のダイアログは実行されない。ダイアログ内の複数のファイル転送プログラムは並行実行される。したがって、記述されている複数のファイル転送プログラムの実行は同時に開始する。ダイアログ内の複数のアプリケーションプログラムも並行実行される。
【0027】図3の例では、アクティビティA1000は、毎日午前9時(*/*/09:00)に定期的(REG)に実行される。アクティビティA1000において、ダイアログD1100が実行された後、ダイアログD1200が実行される。ダイアログD1100においては、ファイル転送プログラムF0001,F0002,F0003が並行実行され、その後、アプリケーションプログラムP0001,P0002,P0003が並行実行される。
【0028】このように、アクティビティおよびダイアログを用いて順次実行および並行実行のフロー制御を行うことができる。図2において、スケジューラ11は、ユーザが作成した配信コントロールファイル10を読み込み、その記述内容をアクティビティ毎にアクティビティ構成ファイルAFに分割するとともに、各アクティビティの実行日時および参照すべきアクティビティ構成ファイルAFをオペレーティングシステムOSに登録する。
【0029】オペレーティングシステムOSは、登録された実行日時に、該当する実行制御部12を起動し、参照すべきアクティビティ構成ファイルAFを指定する。起動された実行制御部12は、指定されたアクティビティ構成ファイルAFの内容を読み込み、アクティビティの実行を制御する。
【0030】例えば、図4に示すように、実行制御部12は、まず、アクティビティA1000内の最初のダイアログD1100を読み込み、そのダイアログD1100内に記述されている3つのファイル転送プログラムF0001,F0002,F0003の実行を同時に開始させる。3つのファイル転送プログラムF0001,F0002,F0003の実行が全て終了すると、そのダイアログD1100内に記述されている3つのアプリケーションプログラムP0001,P0002,P0003の実行を同時に開始させる。3つのアプリケーションプログラムP0001,P0002,P0003の実行が全て終了すると、次のダイアログD1200に進む。
【0031】なお、2つのアクティビティを同時に実行する場合には、オペレーティングシステムOSは、2つの実行制御部12を同時に起動する。図2において、実行制御部12からログファイル管理部15にログメッセージが送信され、実行制御部12から実行状況表示部16にステータス(実行状況)が送信される。ログファイル管理部15は、ログメッセージを収集してログファイルLFに書き込むとともに、ログファイルLFを管理する。実行状況表示部16は、実行制御部12から与えられるステータスおよびファイル管理部15から与えられるログメッセージを表示するとともに、ステータスファイルSFに書き込む。それにより、ユーザは、実行制御部12によるアクティビティの実行結果を見ることができる。
【0032】また、ユーザは、操作部EDを用いてログファイルLFに書き込まれたログメッセージおよびステータスファイルSFに書き込まれたステータスを照会することができる。
【0033】このように、ファイル転送プログラムを配信コントロールファイル10に記述することにより、ホスト装置HSを操作することなく、所望の日時にホスト装置HSのデータをサーバ装置WSの側から自動的に取り込むことができる。
【0034】また、事前にスケジュールが決まっているプログラムまたは繰り返し実行されるプログラムを配信コントロールファイル10に記述することにより、それらのプログラムを自動的に実行することができる。したがって、コンピュータネットワークシステムのオペレーションが簡素化される。
【0035】図5はサーバ装置WSおよびクライアント装置PCに設けられる配付機能制御装置2,3の構成を示すブロック図である。サーバ装置WSに設けられる配付機能制御装置2は、メンテナンスプログラム20、ユーザメッセージプログラム21、アラートメッセージプログラム22、ファイル転送プログラム23、クライアントファイルCF、ユーザメッセージファイルUMF、アラートメッセージファイルAMF、バージョン管理ファイルVFおよびサーバファイルSFを含む。クライアントファイルCFはクライアント装置PCに配付すべきファイルである。この配付機能制御装置2は、バッチ運用装置1の存在が前提となっている。
【0036】一方、クライアント装置PCに設けられる配付機能制御装置3は、制御部30、ファイル転送プログラム31および制御ファイルCTFを含む。クライアント装置PCを使用するユーザは、他のクライアント装置PCに配付するクライアントファイルCFを配付機能制御装置3のファイル転送プログラム31を用いてサーバ装置WSにアップロードする。
【0037】サーバ装置WSの配付機能制御装置2内のメンテナンスプログラム20は、アクティビティに登録されており、実行制御部12により起動される。メンテナンスプログラム20は、クライアント装置PCにダウンロードするクライアントファイルCFのバージョン管理を行う。
【0038】クライアントファイルCFのダウンロードを効率的に行うために、メンテナンスプログラム20は累積管理および差分管理を行う。すなわち、メンテナンスプログラム20は、実行制御部12により起動されると、ユーザによりクライアント装置PCからアップロードされたクライアントファイルCFを累積ディレクトリおよび最新バージョンの差分ディレクトリに格納する。
【0039】新規なクライアントファイルCFをクライアント装置PCへの配付対象に加える場合には、そのクライアントファイルCFを累積ディレクトリおよび最新バージョンの差分ディレクトリの両方に格納する。また、既にクライアント装置PCへの配付対象となっているクライアントファイルCFの内容を更新する場合には、累積ディレクトリに既に存在するクライアントファイルCFを更新後のクライアントファイルCFで上書きし、最新バージョンの差分ディレクトリには更新後のクライアントファイルCFを新たに追加する。
【0040】累積ディレクトリおよび差分ディレクトリに格納される各クライアントファイルCFのバージョン日時は、バージョン管理ファイルVFに格納される。一方、クライアント装置PCの配付機能制御装置3は、サーバ装置WSからクライアントファイルCFがダウンロードされた日時(カレントバージョン日時と呼ぶ)を示す情報を制御ファイルCTFに常時格納している。
【0041】クライアント装置PCが起動されると、配付機能制御装置3内の制御部30は、ファイル転送プログラム31を用いてサーバ装置WSのバージョン管理ファイルVFのダウンロードを要求し、そのバージョン管理ファイルVFを受け取る。そして、制御部30は、サーバ装置WSから受け取ったバージョン管理ファイルVF内の各バージョン日時を制御ファイルCTF内のカレントバージョン日時と比較し、累積ディレクトリおよび差分ディレクトリのどちらからクライアントファイルCFをダウンロードすべきかを判定する。
【0042】例えば、クライアント装置PCが、最近、サーバ装置WSから配付された全てのクライアントファイルCFを受け取って自己が保有するクライアントファイルCFを更新した場合には、ほとんどのクライアントファイルCFが最新状態になっている可能性が高い。したがって、この場合には、その更新時以降に作成または更新されたクライアントファイルCFのみを差分ディレクトリから受け取った方が効率が良い。
【0043】一方、新たにクライアント装置PCがコンピュータネットワークシステムに加えられたような場合には、そのクライアント装置PCは、サーバ装置WSが保有する全てのクライアントファイルCFを受け取って動作環境を作り直す必要がある。差分ディレクトリには異なるタイミングで更新された同一内容のクライアントファイルCFが多数存在するので、この場合には、累積ディレクトリから全てのクライアントファイルCFを受け取った方が効率が良い。
【0044】このようにして、配付機能制御装置3内の制御部30は、累積ディレクトリおよび差分ディレクトリのどちらからクライアントファイルCFをダウンロードすべきかを判定すると共に、差分ディレクトリよりクライアントファイルCFをダウンロードすべきと判定した場合は、どのバージョン以降の差分ディレクトリ内のクライアントファイルCFをダウンロードするかを決定し、サーバ装置WSに該当するクライアントファイルCFのダウンロードを要求する。それにより、ファイル転送プログラム23により該当するクライアントファイルPCがクライアント装置PCにダウンロードされる。
【0045】制御部30は、受け取ったクライアントファイルCFでクライアント装置PCが保管しているクライアントファイルCFを更新する。最後に、制御部30は、サーバ装置WSから既にダウンロードされているバージョン管理ファイルVF内の最新のバージョン日時で制御ファイルCTF内のカレントバージョン日時を置換して保管する。
【0046】このように、クライアント装置PCが保有しているクライアントファイルCFとサーバ装置WSが保有している最新のクライアントファイルCFとの整合性が自動的に取られる。したがって、オペレータが各サーバ装置WSおよび各クライアント装置PCにおいてメンテナンスを行う必要がなくなる。
【0047】また、クライアント装置PCを使用するユーザが他のクライアント装置PCのユーザに通知したいユーザメッセージを作成し、配付機能制御装置3内のファイル転送プログラム31を用いてサーバ装置WSにアップロードすると、そのユーザメッセージはユーザメッセージプログラム21によりユーザメッセージファイルUMFに格納される。クライアント装置PCが起動されると、配付機能制御装置3内の制御部30がサーバ装置WSにユーザメッセージのダウンロードを要求する。それにより、ファイル転送プログラム23によりクライアント装置PCにユーザメッセージがダウンロードされ、ユーザに通知される。
【0048】さらに、バッチ運用装置1のログファイル管理部15は、収集したログメッセージから特定のメッセージレベルを持つログメッセージをアラートメッセージとして抽出する。アラートメッセージプログラム22は、ログファイル管理部15により抽出されたアラートメッセージをアラートメッセージファイルAMFに格納する。
【0049】クライアント装置PCが起動されると、配付機能制御装置3内の制御部30は、サーバ装置WSにアラートメッセージのダウンロードを要求する。それにより、ファイル転送プログラム23によりアラートメッセージファイルAMF内のアラートメッセージがクライアント装置PCにダウンロードされ、ユーザに通知される。
【0050】
【発明の効果】第1の発明によれば、各サーバ装置においてホスト装置のデータを所望のタイミングで自動的に取り込むことが可能となり、かつあるクライアント装置のデータをサーバ装置を介して他のクライアント装置に自動的に配付することが可能となる。したがって、オペレータの運用負荷が軽減される。
【0051】第2の発明によれば、サーバ装置においてホスト装置のデータを所望のタイミングで自動的に取り込むことが可能となる。したがって、オペレータの運用負荷が軽減される。
【0052】第3の発明によれば、あるクライアント装置のファイルをサーバ装置を介して他のクライアント装置に自動的に配付することが可能となる。したがって、オペレータの運用負荷が軽減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるコンピュータネットワークシステムの構成を示すブロック図である。
【図2】図1のコンピュータネットワークシステムのサーバ装置に設けられるバッチ運用装置の構成を示すブロック図である。
【図3】図2に示される配信コントロールファイルの構成の一例を示す図である。
【図4】図2に示される実行制御部によるアクティビティの実行例を示す図である。
【図5】図1のコンピュータネットワークシステムのサーバ装置およびクライアント装置に設けられる配付機能制御装置の構成を示すブロック図である。
【図6】従来のコンピュータネットワークシステムの一例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 バッチ運用装置
2,3 配付機能制御装置
10 配信コントロールファイル
11 スケジューラ
12 実行制御部
13 ファイル転送プログラム
14 アプリケーションプログラム
20 メンテナンスプログラム
23,31 ファイル転送プログラム
30 制御部
AF アクティビティ構成ファイル
OS オペレーティングシステム
CF クライアントファイル
VF バージョン管理ファイル
CTF 制御ファイル
HS ホスト装置
WS サーバ装置
PC クライアント装置
なお、各図中同一符号は同一または相当部分を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】 ホスト装置に1または複数のサーバ装置が接続され、各サーバ装置に1または複数のクライアント装置が接続されてなるコンピュータネットワークシステムにおいて、前記サーバ装置に前記ホスト装置が管理するデータを取り込むデータ取込み手段を設けるとともに、プログラムまたはデータを前記サーバ装置から前記クライアント装置に配付する配付手段を前記サーバ装置および前記クライアント装置に設けたことを特徴とするコンピュータネットワークシステム。
【請求項2】 ホスト装置に接続されたサーバ装置に設けられるバッチプログラム運用装置であって、前記ホスト装置からファイルをダウンロードする複数のファイル転送プログラムが格納される格納手段と、前記複数のファイル転送プログラムの実行スケジュールが記述される記述手段と、前記記述手段に記述された実行スケジュールに基づいて複数のファイル転送プグラムの実行手順および実行時期を登録する登録手段と、前記登録手段により登録された前記実行手順および前記実行時期に基づいて該当するファイル転送プログラムを指定された実行時期に実行させる実行制御手段とを備えたバッチプログラム運用装置。
【請求項3】 サーバ装置からクライアント装置にファイルを配付するファイル配付装置であって、前記サーバ装置が保有しかつ前記クライアント装置に配付すべきファイルのバージョンを管理する第1のバージョン管理手段と、前記クライアント装置が保有するファイルのバージョンを管理する第2のバージョン管理手段と、前記第1のバージョン管理手段により管理されるバージョンと前記第2のバージョン管理手段により管理されるバージョンとに基づいて前記サーバ装置から前記クライアント装置へ配付すべきファイルがあるかどうかを判定する判定手段と、前記判定手段により前記サーバ装置から前記クライアント装置へ配付すべきファイルがあると判定された場合に前記サーバ装置から前記クライアント装置にファイルを転送するファイル転送手段とを備えたファイル配付装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開平8−36555
【公開日】平成8年(1996)2月6日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平6−172457
【出願日】平成6年(1994)7月25日
【出願人】(000000952)鐘紡株式会社 (120)