説明

コンピューティング装置のセキュリティを改善するための方法及び装置

【課題】
コンピューティング装置のセキュリティを改善すること。
【解決手段】
一実施形態によれば、メモリ及びプロセッサを含むコンピューティング装置が提供される。メモリは、複数のコードを記憶するよう動作可能であってもよい。プロセッサは、各々のコードを対応する感覚信号と関連づけるよう動作可能であってもよい。プロセッサは、前記コンピューティング装置をアンロックするための要求を受け付けるよう、更に動作可能であってもよい。プロセッサは、複数のコードのうちの1つを選択して、及び前記選択されたコードに関連づけられた前記対応する感覚信号を生成するよう更に動作可能であってもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はモバイル・コンピューティング装置に関する。より詳細には、本発明は、モバイル・コンピューティング装置をアンロックするために感覚信号をコードと関連づける方法に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話(特にスマートフォン)は、より普及しかつ広い用途に使われている。需要が増加するにつれて、携帯電話の設計においても、より強いセキュリティ機能(例えばロック)をサポートするようになった。ユーザが携帯電話を使用しないときには、ユーザは他人が全てのその機能及び情報への完全なアクセスを防止するために電話をロックすることができる。ユーザが携帯電話を使用したいときに、ユーザはコードを入力することによって電話をアンロックすることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、ユーザが電話をアンロックすることは、必ずしも安全ではない。例えば、ユーザが入力しているときに、他人はコードを盗むためにユーザの入力を見ているかもしれない。また、ユーザは、他人がコードを盗むために使用することができるよう、複製、又は、痕跡を残すことがある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
他の実施形態によれば、モバイル・コンピューティング装置のためのセキュリティを改善する方法は、モバイル・コンピューティング装置の複数のコードを記憶するステップと、モバイル・コンピューティング装置によって、各々のコードを、対応する感覚信号と関連づけるステップから開始され得る。本方法は、モバイル・コンピューティング装置で、モバイル・コンピューティング装置をアンロックするために要求を受け付けるステップに続く。本方法は、更に、モバイル・コンピューティング装置によって、複数のコードのうちの1つを選択するステップと、モバイル・コンピューティング装置によって、選択されたコードに関連づけられた対応する感覚信号を生成するステップとを更に含む。
【0005】
さらにもう1つの実施形態によれば、メモリ及びプロセッサを含むコンピューティング装置が提供される。メモリは、複数のコードを記憶するために動作可能であってもよい。プロセッサは、各々のコードを対応する感覚信号と関連づけるために動作可能であってもよい。プロセッサは、コンピューティング装置をアンロックするための要求を受け付けるために、更に動作可能であってもよい。プロセッサは複数のコードのうちの1つを選択し、選択されたコードを関連づけられた対応する感覚信号を生成するために更に動作可能であってもよい。
【発明の効果】
【0006】
本開示の特定の実施形態の技術的利点は、モバイル通信デバイスのアンロックプロセスの強化されたセキュリティを提供することを含む。具体的には、移動体通信をアンロックするためのユーザのコードを盗んだ者はモバイル通信デバイスをアンロックすることが不可能である。なぜなら、その者は、コードに関連づけられた対応する感覚信号を盗むことができないからである。他の技術的利点は、以下の図、詳細な説明、及び請求項から直ちに当業者にとって明らかである。さらに、特定の効果について上述したが、各種実施形態は、列挙された効果の全て、又はその一部を含み、或いはいずれをも含まない場合もある。
【0007】
本発明、及びその効果のより完全な理解のために、添付の図面とともに以下に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1A】コンピューティング装置の概要図を示す。
【図1B】ソフトウェアを実行するように構成された物理的なインプリメンテーションを例示した図1Aのコンピューティング装置の機能ブロック図である。
【図2】コンピューティング装置をアンロックするためにコードに関連づけられた感覚信号の生成を示した図1Aのコンピューティング装置の概要図である。
【図3】対応する感覚信号を有する図1Aのコンピューティング装置をアンロックするためのコードを関連づける方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1Aは、コンピューティング装置100の概要図である。特定の実施形態において、コンピューティング装置100は、モバイル・コンピューティング装置であってもよい。例えば、非制限的に、コンピューティング装置100は、携帯電話、スマートフォン、ラップトップ、ポケットベル、又は、他のいかなる適切なモバイル・コンピューティング装置であってもよい。コンピューティング装置100は、ディスプレイ110を含んでもよい。ディスプレイ110は、コンピューティング装置100のユーザに、情報を表示してもよい。特定の実施形態において、ディスプレイ110は、触覚のタッチによるユーザ入力を受け付けるように構成されるタッチスクリーンであってもよい。例えば、非制限的に、ユーザは、示されたアイテムの位置と関連してディスプレイ110をタッチすることによってディスプレイ110に表示されるアイテムを選択してもよい。他の実施形態において、非制限的に、ユーザはディスプレイ110上で、上または下にスワイプすることによって上または下にスクロールしてもよい。いくつかの実施形態では、ディスプレイ110は、ユーザに感覚信号を生成するように構成されてもよい。例えば、非制限的に、ディスプレイ110は、周知の技術に従って、テクスチャをユーザに示すように構成されてもよい。例えば、ユーザがディスプレイ110に触った場合、ディスプレイ110は紙やすりのように粗くかつ粒状であると感じるように構成されてもよい。この開示は、さまざまな機能を実行するディスプレイ110について開示しているが、この開示はいかなる適切な機能を実行するディスプレイ110をも意図している。
【0010】
コンピューティング装置100は、トラックボール120を含んでもよい。特定の実施形態において、トラックボール120は、ディスプレイ110上において、選択をナビゲートするように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、コンピューティング装置100のユーザは、ディスプレイ110の表示を選択するために、トラックボール120を使用してもよい。コンピューティング装置100は、複数のボタン130を更に含んでもよい。特定の実施形態において、ボタン130は、さまざまな機能を実行するために、コンピューティング装置100のユーザによって押されてもよい。例えば、非制限的に、ボタン130は、コンピューティング装置100のパワーオン及びパワーオフのために押されてもよい。他の実施形態において、非制限的に、ボタン130は電話の呼出しを開始させ、又は、終了させるために押されてもよい。特定の実施形態において、ボタン130は、コンピューティング装置100の側面に設置されてもよい。コンピューティング装置100は、ユーザ入力を行うために構成されるキーボード140を更に含んでもよい。特定の実施形態において、キーボード140は、複数のボタン130を含んでもよい。いくつかの実施形態では、キーボード140のボタン130は、英数字を含んでもよい。
【0011】
コンピューティング装置100は、呼出(コール)、又はメッセージ150を受け付けるように構成されてもよい。特定の実施形態において、呼出、又はメッセージ150は、無線でコンピューティング装置100に送られてもよい。いくつかの実施形態では、呼出、又はメッセージ150は、コンピューティング装置100で受信した、電話呼出し、電子メール・メッセージ、テキストメッセージ、SMSメッセージ、又は他のいかなる適切な呼出であってもよい。
【0012】
特定の実施形態において、コンピューティング装置100は、ロック及びアンロックするように構成されてもよい。アンロックされると、コンピューティング装置100のユーザはコンピューティング装置100上でさまざまな機能を実行することが可能となる。ロックされると、ユーザはコンピューティング装置100上で制限された関数セットだけを実行することを可能としてもよい。特定の実施形態において、ユーザは、英数字によるコードの入力によって、コンピューティング装置100をアンロックしてもよい。その他の実施形態では、ユーザは、ジェスチャ・パターンを入力することによって、コンピューティング装置100をアンロックしてもよい。ジェスチャ・パターンは、ディスプレイ110上でのユーザの指の特定の動きを含んでもよい。特定の実施形態において、コンピューティング装置100は、振動を生成するために、内部モーターを更に含んでもよい。
【0013】
開示された記載によれば、コンピューティング装置100は、より良好なセキュリティをその機能及びデータに提供する。例えば、ユーザがコードを入力するときに、ユーザ周辺の人々及びデバイスは、コンピューティング装置100をアンロックするためにコードを盗むことを試みている。ユーザは、ユーザがコンピューティング装置100をアンロックするのを他人が単に見ることによってコンピューティング装置100をアンロックする方法を知らせることができないように、コンピューティング装置100をアンロックすることを欲する。これらの状況において、コンピューティング装置100は、コンピューティング装置100をアンロックすることができる複数のコードのうちの1つと特定の感覚信号とを関連づけることによって、コンピューティング装置100をアンロックする方法を他人に知らせることなく、コンピューティング装置100をアンロックすることをユーザに可能とさせ得る。感覚信号をユーザに知らせる。そして、特定の感覚信号に関連づけられたコードを受け付けると、コンピューティング装置100をアンロックする。この感覚信号は、ユーザに対してのみ知覚され得る。特定の実施形態において、ユーザは、コンピューティング装置100をアンロックするよう要求するために、ボタン130を押してもよい。コンピューティング装置100は、記憶された複数のコードからコードを選択してもよく、かつ選択されたコードに関連づけられた対応する感覚信号を生成してもよい。ユーザは、感覚信号を認識して、かつ選択されたコードにマッチするコードを入力してもよい。感覚信号は、ユーザだけによって知覚でき、かつ他のいかなる人にも知覚されないようにしてもよい。次のアンロックする要求に対して、コンピューティング装置100は、異なるコードを選択してもよく、かつそのコードに関連づけられた感覚信号を生成してもよい。コンピューティング装置100を使用することにより、ユーザがコンピューティング装置100をアンロックするのを人が見ることによってコードを盗むような場合であっても、コードと関連づけられた感覚信号を人が認識できないため、人がコンピューティング装置100をアンロックすることが可能でないことを、ユーザは、比較的高い確度で確信し得る。
【実施例】
【0014】
図1B乃至図3は、本発明の特定の実施形態を記載する。図1Bは、ソフトウェアを実行するように構成されるコンピューティング装置100の物理的なインプリメンテーションを示している。図2は、コンピューティング装置100をアンロックするためのコードと、対応する感覚信号とを関連づけているコンピューティング装置100を示す。図3は、コンピューティング装置100をアンロックするために感覚信号をコードと関連づけるためのコンピューティング装置100によって実行される方法を示している。
【0015】
図1Bは、ソフトウェアを実行するように構成された図1Aのコンピューティング装置の物理的なインプリメンテーションを例示している。図1Bに示されるように、コンピューティング装置100は、プロセッサ185、メモリ190、ストレージ196、入出力インタフェース192、及び通信インタフェース194を含んでもよい。特定の実施形態において、コンピューティング装置100及びその構成要素は、ハードウェア(例えばASIC)によって実行されてもよい。
【0016】
特定の実施形態において、メモリ190は、コンピューティング装置100をアンロックするために複数のコードを記憶するように構成されてもよい。特定の実施形態において、プロセッサ185は、複数のコードの各々のコードを対応する感覚信号と関連づけ、かつコンピューティング装置100をアンロックするための要求に応答して選択されたコードのための対応する感覚信号を生成するよう動作可能であってもよい。特定の実施形態において、入出力インタフェース192及び通信インタフェース194は、それぞれコンピューティング装置100と、ユーザと他のネットワークとの間の通信を提供するように構成されてもよい。
【0017】
コンピューティング装置100は、プロセッサ185を含んでもよい。特定の実施形態において、プロセッサ185は、例えばコンピュータ・プログラムを形成している命令を実行するためのハードウェアを含んでもよい。例えば、非制限的に、命令を実行するために、プロセッサ185は、命令を内部レジスタ、内部キャッシュ、メモリ190、又はストレージ196から取り出し(又はフェッチし)てもよい。そして、それらをデコードし、かつ実行する。その後、1つ以上の結果を内部レジスタ、内部キャッシュ、メモリ190、又はストレージ196に書き込む。
【0018】
特定の実施形態において、プロセッサ185は、複数の記憶されたコードの各々のコードを対応する感覚信号と関連づけるように構成されてもよい。例えば、非制限的に、プロセッサ185は、各々のコードを対応する振動と関連づけてもよい。他の実施形態として、非制限的に、プロセッサ185は、各々のコードを対応するテクスチャと関連づけてもよい。
【0019】
特定の実施形態において、プロセッサ185は、コンピューティング装置100をアンロックするための要求を受け付けるように構成されてもよい。例えば、非制限的に、プロセッサ185は、アンロックする要求を示すコンピューティング装置100のボタンのプッシュを検出するように構成されてもよい。他の実施形態として、非制限的に、プロセッサ185は、アンロックする要求を示すコンピューティング装置100のディスプレイ上のタッチを検出するように構成されてもよい。さらにもう1つの実施形態として、非制限的に、プロセッサ185は、アンロックする要求を示すコンピューティング装置100をシェイクすることを検出するように構成されてもよい。この開示は、特定の方法でアンロックする要求を受け付けるコンピューティング装置100を開示しているが、この開示は、いかなる適切な方法で、アンロックする要求を受け付けるコンピューティング装置100をも意図している。
【0020】
特定の実施形態において、プロセッサ185はコードを複数のコードから選択するように構成されてもよく、かつ選択されたコードに関連づけられた対応する感覚信号を生成してもよい。例えば、非制限的に、プロセッサ185は、コードを複数のコードから選択してもよい。選択されたコードは、それに関連づけられた強い振動を有してもよい。強い振動を認識したユーザが選択されたコードを入力することを知らせるために、プロセッサ185は強い振動を生成するように構成されてもよい。他の実施形態として、非制限的に、選択されたコードは、それと結びつけられた特定のテクスチャを有してもよい。特定のテクスチャを認識したユーザが選択されたコードを入力することを知らせるために、プロセッサ185はコンピューティング装置100のディスプレイ上で特定のテクスチャを生成するように構成されてもよい。
【0021】
特定の実施形態において、メモリ190は、プロセッサ185が実行するための命令、又はデータを記憶するためのメインメモリを含む。プロセッサ185は、メインメモリ上で処理を実行する。例えば、非制限的に、メモリ190は、プロセッサ185によって実行されるときに、コンピューティング装置100をアンロックするためのコードを記憶するように構成されるパスワード・プログラム191を記憶してもよい。受け取られたユーザレスポンスが選択されたコードにマッチする場合、パスワード・プログラム191は、プロセッサ185によって実行されると、コンピューティング装置100をアンロックするように更に構成されてもよい。特定の実施形態において、ストレージ196は、データ、又は命令のための大容量記憶域を含む。例えば、非制限的に、ストレージ196は、適切なリムーバブル、又は非リムーバブル、(又は固定された)メディアを含んでもよい、
特定の実施形態において、メモリ190は、複数のコードを記憶するように構成されてもよい。実施形態として、非制限的に、メモリ190は、複数の英数字シーケンスを記憶するように構成されてもよい。他の実施形態として、非制限的に、メモリ190は、複数のジェスチャ・パターンを記憶するように構成されてもよい。特定の実施形態において、複数のコードは、コンピューティング装置100をアンロックするためのコードを含んでもよい。
【0022】
特定の実施形態において、入出力インタフェース192はハードウェア、ソフトウェア又は双方を含み、1つ以上のインタフェースは、コンピューティング装置100とユーザとの間の通信を提供する。コンピューティング装置100は、適切なこれらの入出力デバイスの1つ以上を含んでもよい。例えば、非制限的に、入出力デバイスは、キーボード140、タッチスクリーン、マイクロホン、ディスプレイ110、スピーカ、カメラ、トラックボール120、ビデオカメラ、他の適切な入出力デバイス、又はこれらのうちの2つ以上の組合せを含んでもよい。特定の実施形態において、入出力インタフェース192は、呼出、又はメッセージの特定の性質(プロパティ)に対する要求を受け付けるように構成されてもよい。
【0023】
特定の実施形態において、通信インタフェース194は、コンピューティング装置100と、1つ以上の他のコンピューティング装置100との間の通信(例えば、パケットベースの通信)、又は1つ以上のネットワークのための1つ以上のインタフェースを提供するハードウェア、ソフトウェア、又は双方を含む。例えば、非制限的に、通信インタフェース194は、アンテナ、又はワイヤレスNICを含んでもよい。この開示は、いかなる適切なネットワーク、及びそれのためのいかなる適切な通信インタフェース194をも意図している。例えば、非制限的に、コンピューティング装置100は、アドホックネットワーク、パーソナル・エリア・ネットワーク(PAN)、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)、メトロポリタンエリアネットワーク(MAN)、又はインターネットの1つ以上の部分、又はこれらのうちの2つ以上の組合せと通信してもよい。実施形態として、コンピューティング・デバイス100は、ワイヤレスPAN(WPAN)(例えば、BLUETOOTH WPAN)、WI−FIネットワーク、WI−MAXネットワーク、携帯電話機回路網(例えば、GSM(登録商標)(Global System for Mobile Communications))、又は他の適切なワイヤレス・ネットワーク又はこれらのうちの2つ以上の組合せによって通信してもよい。コンピューティング装置100は、これらのネットワークのいずれかのためのいかなる適切な通信インタフェース194を含んでもよい。通信インタフェース194は、適切な1つ以上の通信インタフェース194を含んでもよい。本開示は、特定の通信インタフェースを図と共に説明しているが、この開示はいかなる適切な通信インタフェースをも考慮している。
【0024】
図2は、コンピューティング装置をアンロックするためのコードと関連づけられた感覚信号を生成する図1Aのコンピューティング装置100の概要図である。特定の実施形態において、人又はデバイスがユーザの動きを見ることによって、アンロックコードを盗もうと試みている場合、ユーザは、コンピューティング装置100をアンロックする要求を行ってもよい。この状態では、コンピューティング装置100は、記憶された複数のコードからコードを選択してもよい。コンピューティング装置100は、それから、ユーザだけが認識し得る選択されたコードに関連づけられた対応する感覚信号を生成してもよい。ユーザは、それから、生成された感覚信号に関連づけられた対応するコードを入力してもよい。コンピューティング装置100は、ユーザがコードを入力するよう、ディスプレイ110上でアンロックコード240の要求を表示してもよい。このように、ユーザがコンピューティング装置100にコードを入力するときに、人々、又は他のデバイスは、コードを盗むことができる。しかしながら、それらは関連づけられた感覚信号を盗むことは可能ではない。他人、又はデバイスがその後コンピューティング装置100をアンロックすることを試みる場合、それらは不成功となり得る。なぜなら、コンピューティング装置100は、記憶された複数のコードから、他のコードを選択でき、それは異なる感覚信号に関連づけられているからである。
【0025】
特定の実施形態において、ユーザは、コンピューティング装置100をアンロックすることを要求してもよい。コンピューティング装置100をアンロックすることによって、例えば、コンピューティング装置100によって、ユーザが特定の機能を実行することを可能とさせてもよい。例えば、電話をすること、電子メールを送ること、テキストメッセージ、又は他のいかなる適切な送信する機能をも挙げることができる。例えば、非制限的に、ユーザは、ボタン130を押すことによってコンピューティング装置100をアンロックすることを要求してもよい。他の実施形態として、非制限的に、ユーザがスクロールすること、又はトラックボール120を押すことによってコンピューティング装置100をアンロックすることを要求してもよい。
【0026】
特定の実施形態において、アンロックする要求に応答して、コンピューティング装置100は、記憶された複数のコードからコードを選択してもよい。各々のコードは、それに関連づけられた対応する感覚信号を有してもよい。例えば、非制限的に、第1のコードが強い振動230に関連づけられ、かつ第2のコードが弱い振動230に関連づけられてもよい。他の実施形態として、非制限的に、第1のコードが滑らかなテクスチャに関連づけられ、かつ第2のコードが粗いテクスチャに関連づけられてもよい。コンピューティング装置100は、選択されたコードに関連づけられた対応する感覚信号を生成し、かつ伝送してもよい。例えば、非制限的に、コードを選択した後に、ユーザが振動230を認識できる唯一の人であるよう、コンピューティング装置100は振動230を生成してもよい。他の実施形態として、非制限的に、ユーザがテクスチャを認識した唯一の人であるよう、コンピューティング装置100はディスプレイ110上の特定のテクスチャを生成してもよい。
【0027】
特定の実施形態において、ユーザは、生成された感覚信号に関連づけられた対応するコードを入力してもよい。例えば、非制限的に、ユーザは、複数のボタン130を押すことによって、コードを入力してもよい。他の実施形態として、非制限的に、ユーザは、ディスプレイ110上のジェスチャ・パターンを入力することによって、コードを入力してもよい。ジェスチャ・パターンは、グリッド表示の上の特定の動きであってもよい。
【0028】
特定の実施形態において、コンピューティング装置100は、アンロックコード240の要求をディスプレイ110に表示してもよい。例示として、非制限的に、コンピューティング装置100は一連のボックスを示して、アンロックするコード240が英数字コードであることを示してもよい。他の実施形態として、非制限的に、コンピューティング装置100は、グリッドを示してアンロックするコード240がジェスチャ・パターンであることを示してもよい。ユーザは、コードを入力することによって、アンロックコード240の要求に応答してもよい。特定の実施形態において、ユーザがディスプレイ110上でコードを入力するときに、コンピューティング装置100はコードを表示してもよい。その他の実施形態では、コンピューティング装置100は、コードを入力するときに、ディスプレイ110上でコードを隠し、又はカバーしてもよい。
【0029】
図3は、対応する感覚信号によって、図1Aのコンピューティング装置をアンロックするためのコードを関連づける方法を示すフローチャートである。示された方法の多くのステップは、コンピューティング装置のメモリに記憶されるソフトウェアプログラムによって実行されてもよい。図3に示すように、方法300は、コンピューティング装置が複数のコードを記憶するステップ305から始まる。特定の実施形態において、複数のコードは、英数字の複数のシーケンスを含んでもよい。その他の実施形態では、複数のコードは、複数のジェスチャ・パターンを含んでもよい。ステップ310で、コンピューティング装置は、各々のコードを対応する感覚信号と関連づける。特定の実施形態において、対応する感覚信号は、振動であってもよい。その他の実施形態では、対応する感覚信号は、テクスチャであってもよい。ステップ315で、コンピューティング装置は、コンピューティング装置をアンロックするために、要求を受け付ける。例えば、非制限的に、コンピューティング装置は、ディスプレイ110上のタッチを受け付けることによってアンロックする要求を受け付けてもよい。他の実施形態として、非制限的に、コンピューティング装置は、ボタン130のプッシュを受け付けることによってアンロックする要求を受信してもよい。さらにもう1つの実施形態として、非制限的に、コンピューティング装置は、シェイクを受け付けることによってアンロックする要求を受信してもよい。ステップ320で、コンピューティング装置は、複数のコードうちの1つからコードを選択してもよい。ステップ325で、コンピューティング装置は、選択されたコードと関連づけられた対応する感覚信号を生成してもよい。
【0030】
ステップ330で、コンピューティング装置は、生成された感覚信号に対するユーザレスポンスを受け付けてもよい。ステップ335で、コンピューティング装置は、ユーザレスポンスが、生成された感覚信号に関連付けられたコードとマッチするか否かを判断する。ユーザレスポンスが送信された感覚信号に関連づけられたコードにマッチした場合、方法300はコンピューティング装置をアンロックするステップ340へ進む。ユーザレスポンスが生成された感覚信号に関連づけられたコードにマッチしない場合、方法300はコンピューティング装置が選択されたコードを記憶するステップ345へ進む。ステップ350で、コンピューティング装置は、コンピューティング装置をアンロックするための第2の要求を受信してもよい。ステップ355で、コンピューティング装置は、記憶されたコードに関連づけられた感覚信号を生成してもよい。方法300は、それからステップ330へ進んでもよい。
【0031】
特定の実施形態において、方法300は、より良好なセキュリティを、記憶されたコードに提供してもよい。例えば、非制限的に、コンピューティング装置は、コンピューティング装置のユーザだけに、ステップ325で選択されたコードに関連づけられた対応する感覚信号を生成してもよい。ユーザは、それから、ステップ330で受け付けられるユーザレスポンスを生成してもよい。ユーザ以外の人がユーザレスポンスを目撃した場合であっても、ユーザだけが生成された感覚信号を認識することが可能であるため、その人はステップ325において生成される感覚信号が何であったかについて判断することができない。他の実施形態として、非制限的に、ユーザレスポンスが、ステップ335で生成された感覚信号に関連づけられたコードにマッチしないと、コンピューティング装置が判断した場合、コンピューティング装置は、アンロックする次の試みにおいて、同じ感覚信号を伝送してもよい。このようにして、コンピューティング装置は、記憶されたコードの全てでなく、一部を知っている許可されていないユーザに対して、保護され得る。
【0032】
本発明について、いくつかの実施形態に対応して説明した。これらの、変形例、置換、バリエーション、変更、変換及び変更態様は、当業者に提案されてもよい。そして、添付の請求項の精神および範囲内として、本発明は、この種の変形、置換、バリエーション、変更、変換及び変更態様を含むことは言うまでもない。
【0033】
以上の実施形態に対し、以下の付記を開示する。
【0034】
(付記1)
複数のコードを記憶するために動作可能であるメモリと;
プロセッサと;
コンピュータ命令を記憶しているロジックであって、前記プロセッサにより実行されたときに:
各々のコードを対応する振動に関連づけ;
モバイル通信デバイスをアンロックするための要求を示す前記モバイル通信デバイスのボタンのプッシュを受け付け;
前記複数のコードの1つを選択し;
前記選択されたコードに関連づけられた前記対応する振動を生成し;
生成された振動に対するユーザレスポンスを受け付け;かつ、
前記ユーザレスポンスが前記選択されたコードにマッチすると決定し、かつこれに応答して、前記モバイル通信デバイスをアンロックする;
処理を実行するロジックと;
を有する、モバイル通信デバイス。
【0035】
(付記2)
モバイル・コンピューティング装置の複数のコードを記憶するステップと;
前記モバイル・コンピューティング装置によって、各々のコードを対応する感覚信号に関連づけるステップと;
前記モバイル・コンピューティング装置で、前記モバイル・コンピューティング装置をアンロックする要求を受け付けるステップと;
前記モバイル・コンピューティング装置によって、複数のコードのうちの1つを選択するステップと;
前記モバイル・コンピューティング装置によって、前記選択されたコードに関連づけられた前記対応する感覚信号を生成するステップと;
を有する方法。
【0036】
(付記3)
前記モバイル・コンピューティング装置で、前記生成された感覚信号に対するユーザレスポンスを受け付けるステップと;
前記ユーザレスポンスが前記選択されたコードにマッチすると決定し、かつこれに応答して、前記モバイル・コンピューティング装置をアンロックするステップと;
を更に有する、付記2記載の方法。
【0037】
(付記4)
前記モバイル・コンピューティング装置で、前記生成された感覚信号に対するユーザレスポンスを受け付けるステップであって、前記ユーザレスポンスが前記生成された感覚信号に関連づけられた前記コードにマッチしない、ステップと;
前記選択されたコードを前記モバイル・コンピューティング装置に格納するステップと;
前記モバイル・コンピューティング装置で、前記モバイル・コンピューティング装置をアンロックする第2の要求を受け付けるステップと;
前記モバイル・コンピューティング装置によって、前記記憶されたコードに関連づけられた前記感覚信号を生成するステップと;
を更に有する、付記2記載の方法。
【0038】
(付記5)複数のコードを記憶するステップは、複数のキャラクター列を記憶するステップを含む、
付記2記載の方法。
【0039】
(付記6)複数のコードを記憶するステップは、複数のジェスチャ・パターンを記憶するステップを含む、
付記2記載の方法。
【0040】
(付記7)前記感覚信号を生成するステップは、振動を生成するステップを含む、
付記2記載の方法。
【0041】
(付記8)前記感覚信号を生成するステップは、テクスチャを生成するステップを含む、
付記2記載の方法。
【0042】
(付記9)前記要求を受け付けるステップは、前記モバイル・コンピューティング装置のディスプレイ上のタッチを受け付けるステップを含む、
付記2記載の方法。
【0043】
(付記10)前記要求を受け付けるステップは、前記モバイル・コンピューティング装置のボタンのプッシュを受け付けるステップを含む、
付記2記載の方法。
【0044】
(付記11)前記要求を受け付けるステップは、前記モバイル・コンピューティング装置をシェイクすることを受け付けるステップを含む、
付記2記載の方法。
【0045】
(付記12)
複数のコードを記憶するために動作可能であるメモリと;
プロセッサであって:
各々のコードを対応する感覚信号と関連づけ;
コンピューティング装置をアンロックするための要求を受け付け;
前記複数のコードの1つを選択し;かつ、
前記選択されたコードに関連づけられた前記対応する感覚信号を生成する;
よう動作可能であるプロセッサと;
を有する、コンピューティング装置。
【0046】
(付記13)前記プロセッサは:
前記生成された感覚信号に対するユーザレスポンスを受け付け;
前記ユーザレスポンスが前記選択されたコードにマッチすると決定し、かつこれに応答して、前記コンピューティング装置をアンロックする、
よう更に動作可能である、付記12記載のコンピューティング装置。
【0047】
(付記14)
前記プロセッサは:
前記生成された感覚信号に対するユーザレスポンスを受け付け、前記ユーザレスポンスが前記生成された感覚信号に関連づけられた前記コードにマッチせず;
選択されたコードを前記メモリに格納し;
前記コンピューティング装置をアンロックするための第2の要求を受け付け;
前記記憶されたコードを選択し;かつ、
前記記憶されたコードに関連づけられた前記対応する感覚信号を生成する;
よう更に動作可能である、付記12記載のコンピューティング装置。
【0048】
(付記15)前記メモリは、複数のキャラクター列を記憶するよう動作可能である、
付記12記載のコンピューティング装置。
【0049】
(付記16)前記メモリは、複数のジェスチャ・パターンを記憶するよう動作可能である、
付記12記載のコンピューティング装置。
【0050】
(付記17)前記プロセッサは、振動を生成するよう動作可能である、
付記12記載のコンピューティング装置。
【0051】
(付記18)前記プロセッサは、テクスチャを生成するよう動作可能である、
付記12記載のコンピューティング装置。
【0052】
(付記19)前記プロセッサは、前記コンピューティング装置のディスプレイ上のタッチを受け付けることによって要求を受け付けるよう動作可能である、
付記12記載のコンピューティング装置。
【0053】
(付記20)前記プロセッサは、前記コンピューティング装置のボタンのプッシュを受け付けることによって要求を受け付けるよう動作可能である、
付記12記載のコンピューティング装置。
【0054】
(付記21)前記プロセッサは、前記コンピューティング装置をシェイクすることを受け付けることによって要求を受け付けるよう動作可能である、
付記12記載のコンピューティング装置。
【0055】
(付記22)前記コンピューティング装置は、モバイル・コンピューティング装置である、
付記12記載のコンピューティング装置。
【符号の説明】
【0056】
100 コンピューティング装置
110 ディスプレイ
120 トラックボール
130 ボタン
140 キーボード
150 メッセージ
230 振動

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のコードを記憶するために動作可能であるメモリと;
プロセッサと;
コンピュータ命令を記憶しているロジックであって、前記プロセッサにより実行されたときに:
各々のコードを対応する振動に関連づけ;
モバイル通信デバイスをアンロックするための要求を示す前記モバイル通信デバイスのボタンのプッシュを受け付け;
前記複数のコードの1つを選択し;
前記選択されたコードに関連づけられた前記対応する振動を生成し;
生成された振動に対するユーザレスポンスを受け付け;かつ、
前記ユーザレスポンスが前記選択されたコードにマッチすると決定し、かつこれに応答して、前記モバイル通信デバイスをアンロックする;
処理を実行するロジックと;
を有する、モバイル通信デバイス。
【請求項2】
モバイル・コンピューティング装置の複数のコードを記憶するステップと;
前記モバイル・コンピューティング装置によって、各々のコードを対応する感覚信号に関連づけるステップと;
前記モバイル・コンピューティング装置で、前記モバイル・コンピューティング装置をアンロックする要求を受け付けるステップと;
前記モバイル・コンピューティング装置によって、複数のコードのうちの1つを選択するステップと;
前記モバイル・コンピューティング装置によって、前記選択されたコードに関連づけられた前記対応する感覚信号を生成するステップと;
を有する方法。
【請求項3】
前記モバイル・コンピューティング装置で、前記生成された感覚信号に対するユーザレスポンスを受け付けるステップと;
前記ユーザレスポンスが前記選択されたコードにマッチすると決定し、かつこれに応答して、前記モバイル・コンピューティング装置をアンロックするステップと;
を更に有する、請求項2記載の方法。
【請求項4】
前記モバイル・コンピューティング装置で、前記生成された感覚信号に対するユーザレスポンスを受け付けるステップであって、前記ユーザレスポンスが前記生成された感覚信号に関連づけられた前記コードにマッチしない、ステップと;
前記選択されたコードを前記モバイル・コンピューティング装置に格納するステップと;
前記モバイル・コンピューティング装置で、前記モバイル・コンピューティング装置をアンロックする第2の要求を受け付けるステップと;
前記モバイル・コンピューティング装置によって、前記記憶されたコードに関連づけられた前記感覚信号を生成するステップと;
を更に有する、請求項2記載の方法。
【請求項5】
複数のコードを記憶するステップは、複数のキャラクター列を記憶するステップを含む、
請求項2記載の方法。
【請求項6】
複数のコードを記憶するステップは、複数のジェスチャ・パターンを記憶するステップを含む、
請求項2記載の方法。
【請求項7】
前記感覚信号を生成するステップは、振動を生成するステップを含む、
請求項2記載の方法。
【請求項8】
前記感覚信号を生成するステップは、テクスチャを生成するステップを含む、
請求項2記載の方法。
【請求項9】
前記要求を受け付けるステップは、前記モバイル・コンピューティング装置のディスプレイ上のタッチを受け付けるステップを含む、
請求項2記載の方法。
【請求項10】
前記要求を受け付けるステップは、前記モバイル・コンピューティング装置のボタンのプッシュを受け付けるステップを含む、
請求項2記載の方法。
【請求項11】
前記要求を受け付けるステップは、前記モバイル・コンピューティング装置をシェイクすることを受け付けるステップを含む、
請求項2記載の方法。
【請求項12】
複数のコードを記憶するために動作可能であるメモリと;
プロセッサであって:
各々のコードを対応する感覚信号と関連づけ;
コンピューティング装置をアンロックするための要求を受け付け;
前記複数のコードの1つを選択し;かつ、
前記選択されたコードに関連づけられた前記対応する感覚信号を生成する;
よう動作可能であるプロセッサと;
を有する、コンピューティング装置。
【請求項13】
前記コンピューティング装置は、モバイル・コンピューティング装置である、
請求項12記載のコンピューティング装置。


【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−235455(P2012−235455A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−95503(P2012−95503)
【出願日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】