説明

コンベヤ装置

【課題】 物品の下面側の一部分を開放させた場合においても、物品の存在を適正に検出できるコンベヤ装置を提供する。
【解決手段】 コンベヤ7,8,10にて載置搬送される物品Pの下面側に位置して物品検出手段45にて検出される検出作用姿勢と物品検出手段45にて検出されない非検出姿勢とに切換え自在な複数の物品存在表示具27が、コンベヤ7,8,10の搬送方向に沿って並びかつコンベヤ7,8,10の搬送速度と同じ速度で移動する状態で、且つ、非検出姿勢に復帰付勢されかつコンベヤ7,8,10にて載置搬送される物品Pにて検出作用姿勢に押圧操作される状態で設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品を載置搬送するコンベヤと、そのコンベヤにて搬送される物品の下面側に検出作用して物品の存在を検出する物品検出手段とが設けられたコンベヤ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
かかるコンベヤ装置は、コンベヤにて搬送される物品の存在を検出する物品検出手段の検出情報により、例えば、コンベヤの駆動を断続させて物品の搬送制御を行う等、物品検出手段の検出情報を諸々の目的に利用することができるようにしたものである。
かかるコンベヤ装置において、従来では、物品検出手段が、コンベヤにて搬送される物品の下面を直接検出して物品の存在を検出するようになっていた(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】特開平10−139124号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記コンベヤ装置においては、物品検出手段が、そのコンベヤにて搬送される物品の下面を直接検出して物品の存在を検出するものであるため、物品の下面に開口箇所があると、物品検出手段がその箇所において物品の存在を検出できないものであった。
【0005】
つまり、コンベヤにて搬送される物品としては、その下面に開口部が設けられる単面形パレットや、上下方向に貫通する穴部が設けられる穴開きパレット等があるが、そのような下面に開口箇所が設けられるパレットでは、物品検出手段が開口箇所において物品の存在を検出できないものとなる。ちなみに、物品検出手段が一旦物品の存在を検出すると、その検出信号を設定時間の間だけ保持して出力する処理回路を設けて、物品検出手段が開口箇所のために誤検出を行なうことに対処させるようにすることが考えられるが、この場合、物品検出手段の検出精度が不正確になり易いものであり、又、特別な処理回路を設けるために全体構成が高価になる不都合がある。
【0006】
本発明は、上記実情に鑑みて為されたものであって、その目的は、物品の下面に開口箇所がある場合においても、物品の存在の検出を適切に行なうことができるコンベヤ装置を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のコンベヤ装置の第1特徴構成は、前記コンベヤにて載置搬送される物品の下面側に位置して前記物品検出手段にて検出される検出作用姿勢と前記物品検出手段にて検出されない非検出姿勢とに切換え自在な複数の物品存在表示具が、前記コンベヤの搬送方向に沿って並びかつ前記コンベヤの搬送速度と同じ速度で移動する状態で、且つ、前記非検出姿勢に復帰付勢されかつ前記コンベヤにて載置搬送される物品にて前記検出作用姿勢に押圧操作される状態で設けられている点にある。
【0008】
上記第1特徴構成によれば、物品をコンベヤ上に載置すると、コンベヤの搬送方向に沿って並びかつコンベヤの搬送方向と同じ速度で移動する物品存在表示具のうちの物品の下面側に位置する物品存在表示具が、物品にて押圧操作されて、非検出姿勢から物品検出手段にて検出される検出作用姿勢に姿勢変更されることになり、物品検出手段が物品の下面側に位置する検出作用姿勢の物品存在表示具を検出する。物品をコンベヤ上に載置しない状態においては、物品存在表示具は、物品検出手段にて検出されない非検出姿勢に復帰する。
【0009】
このように、物品検出手段がコンベヤに載置搬送される物品にて検出作用姿勢に押圧操作される物品存在表示具を検出するから、物品の下面に開口箇所がある場合においても、物品の下面側に位置する検出作用姿勢の物品存在表示具を物品検出手段が検出することにより物品の存在を検出できるものとなる。
したがって、物品の下面に開口箇所がある場合においても、物品の存在を適切に検出できるコンベヤ装置を提供できるに至った。
【0010】
本発明のコンベヤ装置の第2特徴構成は、第1特徴構成に加えて、前記コンベヤが、一対の搬送作用部をコンベヤ横幅方向に間隔を隔てる形態で備えるものであり、前記物品検出手段が、物品における前記一対の搬送作用部の間に位置する部分に対して検出作用するように構成されている点を特徴とする。
【0011】
上記第2特徴構成によれば、一対の搬送作用部の間に設けられた物品検出手段にて物品の存在を検出するので、コンベヤ装置の構成のコンパクト化を図ることができる。
したがって、構成のコンパクト化を図ることができるコンベヤ装置を提供できるに至った。
【0012】
本発明のコンベヤ装置の第3特徴構成は、第2特徴構成に加えて、前記一対の搬送作用部が、無端回動帯にて構成され、前記物品存在表示具が、前記一対の搬送作用部のうちの一方を構成する無端回動帯に、一体移動する状態に取り付けて構成されている点を特徴とする。
【0013】
上記第3特徴構成によれば、無端回動帯を回動させることにより、コンベヤ上に載置された物品が搬送される。物品存在表示具を一対の搬送作用部のうちの一方を構成する無端回動帯に一体移動する状態で取り付けることにより、無端回動帯を回動させたときに、物品存在表示具がコンベヤの搬送速度と同じ速度で移動される。
このように、無端回動帯を回動させる構成にて物品存在表示具がコンベヤの搬送速度と同じ速度で移動するので、構成の簡素化を一層図ることができるものとなる。
したがって、構成の簡素化を一層図ることができるコンベヤ装置を提供できるに至った。
【0014】
本発明のコンベヤ装置の第4特徴構成は、第1〜第3特徴構成のいずれかに加えて、前記物品検出手段が、物品検知体を前記コンベヤの搬送面よりも上方に突出する非検知位置とその非検知位置よりも下方の検知位置とに昇降自在に且つ非検知姿勢側に復帰付勢して構成されている点を特徴とする。
【0015】
上記第4特徴構成によれば、物品検知体が、物品の下面側に位置する検出作用姿勢の物品存在表示具に当接すると、非検知位置からその非検知位置よりも下方の検知位置に下降し、それに伴って物品の存在を検出する。物品検知体が、物品の下面側に位置する物品存在表示具のうちいずれの物品存在表示具とも当接しなくなると、物品検知体が非検知位置に復帰し、物品の存在の検出を完了する。
【0016】
このように、物品検知体が、物品の下面側に位置する物品存在表示具に当接して物品の存在を検出する構成の場合には、隣り合う2つの物品存在表示具の間に隙間がある場合においても、その隙間よりも物品検出体を大きくすることにより、物品の存在を検出することが可能となる、換言すれば、物品存在表示具を隙間を空けた状態で並べても良いものとなり、物品存在表示具の構成の簡素化を図れるものとなる。
したがって、隣り合う物品存在表示具の構成の簡素化を図りながら、物品の存在を適正に検出することが可能となるコンベヤ装置を提供できるに至った。
【0017】
本発明のコンベヤ装置の第5特徴構成は、第1〜第4特徴構成に加えて、前記物品存在表示具が、その多数を前記コンベヤにて搬送される物品の下方に並べる大きさで構成されている点を特徴とする。
【0018】
上記第5特徴構成によれば、多数の物品存在表示具が、コンベヤにて搬送される物品の下方に並べて設けられるから、物品の下面側に位置する多数の物品存在表示具全体の存在領域と物品の下面の存在領域とがほぼ同じとなり、物品検出手段にて物品の存在を検出するに際し、物品の存在位置を極力誤差の少なくした状態で検出することが可能となる。
したがって、物品の存在位置を正確に検出できるコンベヤ装置を提供できるに至った。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明に係るコンベヤ装置について図面に基づいて説明する。
このコンベヤ装置は、図1に示すような自動倉庫などに使用されるもので、この自動倉庫は、各種の荷Aを載置するパレットP(物品の一例)を収納するための収納棚1を備えている。この収納棚1は、パレットPを載置保持する収納部を上下方向と横方向とに複数個ずつ並べた構造で、相対向する一対を一組として複数組配設されている。
前記各組の相対向する収納棚1の間には、上下方向に昇降可能な昇降台やフォークなどを備えたスタッカークレーン2がレール3に沿って移動可能に設けられ、このスタッカークレーン2によって、収納棚1の入口側に設けられた搬入用リフタ4上のパレットPを収納棚1の収納部に搬入したり、収納部のパレットPを搬出用リフタ5上にまで搬出したりするように構成されている。
【0020】
前記各組の物品収納棚1の出入口側の前方には、メインコンベヤ6が配設され、このメインコンベヤ6によって搬送されてきたパレットPを搬入用リフタ4上にまで搬送する搬入コンベヤ7と、搬出用リフタ5上のパレットPをメインコンベヤ6にまで搬送する搬出コンベヤ8とが、各組の物品収納棚1の出入口側に一対ずつ平行に設けられている。メインコンベヤ6の搬送方向上手側には、物品搬入部9にあるパレットPをメインコンベヤ6にまで搬送する物品搬入用コンベヤ10が設けられ、メインコンベヤ6の搬送方向下手側には、物品搬出部11が設けられている。これら各コンベヤ7,8,10とメインコンベヤ6との接続箇所には、パレットPを移載する物品移載用のリフタ16がメインコンベヤ6と干渉しない状態で重複して設けられている。
【0021】
図2に示すように、前記メインコンベヤ6は、左右一対のフレーム12と、その一対のフレーム12間に回転可能に保持された複数のローラ13とからなり、各ローラ13は、電動モータによって回転駆動されるように構成されている。
図2及び図3に示すように、前記搬入コンベヤ7は、コンベヤ横幅方向に間隔を隔てる形態で備えられた左右一対のフレーム14と、その左右一対のフレーム14の夫々に回転駆動可能に支持された左右一対のチェン15とからなり、前記各フレーム14の一端部には電動モータ18にて駆動される駆動スプロケット19が、他端部には遊転スプロケット20が夫々回転自在に軸支され、両スプロケット19,20間に亘って前記チェン15が掛け回されている。搬入コンベヤ7とメインコンベヤ6との接続箇所、及び、搬入コンベヤ7と搬入用リフタ4との重複箇所には、パレットPの下面側における一対のチェン15の間に位置する部分に対して検出作用する在荷検出装置45(物品検出手段の一例)が設けられている。尚、一対のチェン15が、一対の搬送作用部を構成する無端回動帯に相当する。
【0022】
そして、前記左右一対のチェン15のうち一方のチェン15aには、図4〜図9に示すように、搬入コンベヤ7にて載置搬送されるパレットPの下面側に位置して在荷検出装置45にて検出される水平姿勢(検出作用姿勢の一例)と在荷検出装置45にて検出されない斜め姿勢(非検出姿勢の一例)とに切換え自在な複数の長尺状の物品存在表示具27が、搬入コンベヤ7の搬送方向に沿って並びかつ搬入コンベヤ7の搬送速度と同じ速度で移動する状態で、且つ、非検出姿勢に復帰付勢されかつ搬入コンベヤ7にて載置搬送されるパレットPにて検出作用姿勢に押圧操作される状態で設けられている。
【0023】
説明を加えると、前記左右一対のチェン15は、図4及び図5に示すように、相対向する2つの略楕円形の板状の内プレート21の両端部が円筒状のブッシュ31にて連結され、それらブッシュ31の径方向外方側の夫々に円筒状のローラ22が遊転自在に外嵌された状態で設けられ、相対向する2つの略楕円形の板状の外プレート24の両端部が内プレート21の端部に棒状のピン25を介してその軸芯周りに回転自在に連結されている。相対向する内プレート21および外プレート24には、その上端部から相対向する内プレート21および外プレート24の内方側に向かって延びる略矩形の板状のパレット載置部21a,24bが折り曲げ形成されている。
【0024】
図4〜図9に示すように、前記物品存在表示具27が、一方のチェン15aにおける一方の外プレート24aに取り付けて構成されている。電動モータ18の駆動により、一方のチェン15aが移動すると、その一方のチェン15aに取り付けられた物品存在表示具27も同じ速度で一体移動することになる。
【0025】
前記物品存在表示具27と一方の外プレート24aとの間には、つるまきバネ32が設けられ、そのつるまきバネ32の一端が物品存在表示具27に接続され、そのつるまきバネ32の他端が一方の外プレート24aに接続されている。前記物品存在表示具27の一端部には円筒状の一対の筒状体28が接合され、一方の外プレート24aの外面部には、円筒状の一対の筒状体30が接合されている。棒状部材29がそれら筒状体28,30を貫通する状態で設けられていることにより、物品存在表示具27が、一方の外プレート24aに対して棒状のピン25の軸芯周りに回転自在に連結されている。
【0026】
前記物品存在表示具27は、パレットPにて押圧操作されない場合(図6(イ)を参照)においては、つるまきバネ32の弾性力によりその姿勢を在荷検出用の遊転輪38(物品検知体の一例)に当接しない斜め姿勢に維持され、パレットPにて押圧操作された場合(図6(ロ)を参照)においては、その姿勢を在荷検出用の遊転輪38に当接する水平姿勢に変更される。そして、パレットPの押圧操作が解除された場合において、パレットPの下面側に位置する物品存在表示具27は、つるまきバネ32の弾性力により在荷検出用の遊転輪38に当接しない斜め姿勢に復帰する。
【0027】
前記左右一対のフレーム14のうち一方のフレーム14aは、図6及び図8に示すように、断面形状が略長方形状の中空長尺状のフレーム本体36と、このフレーム本体36と別体に構成されて、フレーム本体36に沿ってフレーム本体36の上面に固着された上側ガイドレール37と、フレーム本体36に沿ってフレーム本体36の内部に固着された下側ガイドレール63とにより構成されている。この上側ガイドレール37は、上側に位置するチェン15aを案内支持するとともに、下側ガイドレール63は、下側に位置するチェン15aを案内支持するようになっている。
【0028】
前記フレーム本体36の左右の上方には、断面がほぼ矩形の部品取り付け用の取り付け溝39が、収納空間40内に入り込む状態でフレーム本体36に沿って設けられ、その上壁がフレーム本体36の上壁で兼用されるとともに、両取り付け溝39は、フレーム本体36に沿うスリット42を介して左右の側面にそれぞれ開口されている。フレーム本体36の左右の下方にも、同じような断面ほぼ矩形の取り付け溝41が、収納空間40内に入り込む状態でフレーム本体36に沿って設けられ、フレーム本体36に沿うスリット43を介して左右の側面にそれぞれ開口されている。フレーム本体36の左右のうち一方の下端部には、フレーム本体36に沿うスリット64が開口されている。
ちなみに、左右一対のフレーム14のうち一方のフレーム14aと他方のフレーム14bとは、フレーム本体36に沿うスリット64が設けられていない点が異なるだけでほぼ同じであるため、他方のフレーム14bについては、その説明を省略する。
【0029】
図8に示すように、前記在荷検出装置37が、一方のフレーム14aのフレーム本体36に設けられた上下の取り付け溝39、41を利用して、ボルト33とナット34によりフレーム本体36に取り付けられている。この在荷検出装置45は、図9に示すように、取り付け用プレート46に揺動自在に枢着されたアーム47や、同じく取り付け用プレート46に固着されたリミットスイッチ48などから構成され、アーム47には、在荷検出用の遊転輪38が回転可能に取り付けられている。前記アーム47にはカム部材49が、取り付け用プレート46にはストッパ50が設けられ、かつ、アーム47と取り付け用プレート46との間には、引っ張りスプリング51が介装され、そのスプリング51によってカム部材49がストッパ50に当接し、それ以上の回動が阻止されている。そして、前記カム部材49がストッパ50に当接した状態においては、在荷検出用の遊転輪38がチェン15の上面よりも若干上方に突出するように構成されている。
【0030】
前記在荷検出装置45が搬入コンベヤ7にて載置搬送されるパレットPの存在を検出する作用について説明を加えると、前記搬入コンベヤ7上にパレットPが存在しない場合には(図9(イ)参照)、チェン15に沿って並んだ物品存在表示部27は、斜め姿勢を維持する。在荷検出用の遊転輪38は、斜め姿勢の物品存在表示部27の下方に位置しており、斜め姿勢の物品存在表示部2に当接することが無いので、チェン15の上面よりも若干上方に突出する突出位置(非検知位置の一例)を維持することになる。
前記搬入コンベヤ7上にパレットPを載置すると、チェン15に沿って並んだ物品存在表示具27のうちパレットPの下面側に位置する物品存在表示具27は、斜め姿勢から水平姿勢に姿勢変更される。
前記搬入コンベヤ7上にパレットPが存在する場合には(図9(ロ)参照)、物品存在表示具27が斜め姿勢から水平姿勢に姿勢変更するにともなって、在荷検出用の遊転輪38が物品存在表示具27の下面に当接して水平姿勢の物品存在表示具27の下面すなわちチェン15の上面と略同じ高さの当接位置(検知位置の一例)に下降し、それに伴ってアーム47がスプリング51の弾性力に抗して揺動し、カム部材49がリミットスイッチ48の作動部に当接してパレットPの存在を検出する。つまり、パレットPの下面側に位置する物品存在表示具27は、水平姿勢を維持した状態でチェン15と同じ速度でパレットPとともに移動する。そして、パレットPが在荷検出装置45の設置箇所まで搬送されると(図9(ロ)を参照)、在荷検出用の遊転輪38がパレットPの下面側に位置する水平姿勢の物品存在表示具27のうち搬送方向先端側に位置する物品存在表示具27に当接して遊転輪38が自転しながら水平姿勢の物品存在表示具27の下面すなわちチェン15の上面と略同じ高さの当接位置に下降し、それに伴ってアーム47がスプリング51の弾性力に抗して揺動し、カム部材49がリミットスイッチ48の作動部に当接してパレットPの存在を検出する。
【0031】
このとき、在荷検出用の遊転輪38がパレットPの下面側に位置する水平姿勢の物品存在表示具27のうち1つの物品存在表示具27あるいは隣り合う2つの物品存在表示具27に当接して在荷検出用の遊転輪38が当接位置を維持する。
前記搬入コンベヤ7上に載置されたパレットPが搬出されると、在荷検出用の遊転輪38がパレットPの下面側に位置するいずれの水平姿勢の物品存在表示具27とも当接しなくなり、スプリング51の弾性力によって在荷検出用の遊転輪38が突出位置に上昇し、パレットPの存在の検出を完了する。
【0032】
このように、在荷検出用の遊転輪38がパレットPの下面側に位置する水平姿勢の物品存在表示具27を検出するから、パレットPの下面に開口部52がある場合においても、パレットPの下面側に位置する物品存在表示具27を検出することによりパレットPの存在を検出できるものとなり、例えば、メインコンベヤ6によって搬送されるパレットPを、そのメインコンベヤ6から搬入コンベヤ7側に移載するときに、パレットPが搬入コンベヤ7側に完全に移載していないにもかかわらず、搬入コンベヤ7とメインコンベヤ6との接続箇所に設けられた在荷検出用の遊転輪38がパレットPの下面の開口部52にてパレットPの存在の検出を完了して、リフタ16の作動を停止するといった不都合を回避することができる。
【0033】
図7に示すように、前記搬入コンベヤ7上にパレットPを載置したときに、そのパレットPの下面側に多数の物品存在表示具27が搬入コンベヤ7の搬送方向に沿って並んだ状態になっている。これにより、長尺状の物品存在表示具27の幅が、パレットPの幅に較べて十分小さいものとなるので、パレットPの下面側に位置する多数の物品存在表示具27全体の存在領域とパレットPの下面の存在領域とがほぼ同じとなり、パレットPの存在位置を極力誤差の少なくした状態で検出することになる。
【0034】
ちなみに、前記搬入コンベヤ7と搬出コンベヤ8と物品搬入用コンベヤ10とは、ほぼ同じ構成であるので、搬出コンベヤ8と物品搬入用コンベヤ10については、その説明を省略する。
【0035】
〔別実施の形態〕
(1)上記実施の形態では、物品存在表示具27が、一対のチェン15のうちの一方のチェン15aに取り付けて構成され、一方のチェン15aが移動すると、その一方のチェン15aに取り付けられた物品存在表示具27も一体移動する構成としたが、各フレーム14に設けられた駆動スプロケット19の駆動軸及び遊転スプロケット20の遊転軸に夫々スプロケットを設けるとともに、それらスプロケット間にわたって別のチェンを掛け渡し、その別のチェンに物品存在表示具27を取り付けることで、駆動スプロケット19の駆動により一方のチェン15aが移動すると、別のチェンも移動し、その別のチェンに取り付けられた物品存在表示具27も一体移動する構成としてもよい。
(2) 上記実施の形態では、一対のチェン15がコンベヤ横幅方向に間隔を隔てる形態で設けられる構成としたが、チェン式のコンベヤに限られるものではなく、ベルト式やローラ式のコンベヤにも適用可能である。
(3) 上記実施の形態では、在荷検出装置45が、在荷検出用の遊転輪38が物品存在表示具27に当接して突出位置から当接位置に下降し、それに伴ってアーム39がスプリング51の弾性力に抗して揺動し、カム部材42がリミットスイッチ40の作動部に当接してパレットPの存在を検出する構成としたが、在荷検出装置45を非接触式の光学センサにて構成しても良い。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】自動倉庫の概略平面図
【図2】コンベヤ装置の斜視図
【図3】コンベヤ装置の正面図
【図4】チェンの斜視図
【図5】チェンの断面図
【図6】支持フレーム及びパレットの断面図
【図7】支持フレーム及びパレットの平面図
【図8】支持フレームの断面図
【図9】支持フレームの正面図
【符号の説明】
【0037】
7,8,10 コンベヤ
15 搬送作用部、無端回動帯
27 物品存在表示具
38 物品検知体
45 物品検出手段
P 物品

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品を載置搬送するコンベヤと、そのコンベヤにて搬送される物品の下面側に検出作用して物品の存在を検出する物品検出手段とが設けられたコンベヤ装置であって、
前記コンベヤにて載置搬送される物品の下面側に位置して前記物品検出手段にて検出される検出作用姿勢と前記物品検出手段にて検出されない非検出姿勢とに切換え自在な複数の物品存在表示具が、前記コンベヤの搬送方向に沿って並びかつ前記コンベヤの搬送速度と同じ速度で移動する状態で、且つ、前記非検出姿勢に復帰付勢されかつ前記コンベヤにて載置搬送される物品にて前記検出作用姿勢に押圧操作される状態で設けられているコンベヤ装置。
【請求項2】
前記コンベヤが、一対の搬送作用部をコンベヤ横幅方向に間隔を隔てる形態で備えるものであり、前記物品検出手段が、物品における前記一対の搬送作用部の間に位置する部分に対して検出作用するように構成されている請求項1記載のコンベヤ装置。
【請求項3】
前記一対の搬送作用部が、無端回動帯にて構成され、
前記物品存在表示具が、前記一対の搬送作用部のうちの一方を構成する無端回動帯に、一体移動する状態に取り付けて構成されている請求項2記載のコンベヤ装置。
【請求項4】
前記物品検出手段が、物品検知体を前記コンベヤの搬送面よりも上方に突出する非検知位置とその非検知位置よりも下方の検知位置とに昇降自在に且つ非検知姿勢側に復帰付勢して構成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載のコンベヤ装置。
【請求項5】
前記物品存在表示具が、その多数を前記コンベヤにて搬送される物品の下方に並べる大きさで構成されている請求項1〜4のいずれか1項に記載のコンベヤ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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