説明

コード結束具

【課題】簡便にコードを結束可能なコード結束具を提供すること。
【解決手段】 伸縮可能なゴム紐2と、ゴム紐2を貫通させる孔31が二カ所設けられた基板3と、を有するコード結束具1であって、ゴム紐2の両端部には玉4が形成され、ゴム紐2は、基板3の一方の面で両玉4により抜け留めされつつ孔31を通って他方の面にて基板3との間でコードを挟持することを特徴とするコード結束具1。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話の充電コードなどのコード結束具に関し、特に、趣味感も表出可能であって、かさばらず簡便にコードを束ねることのできるコード結束具に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話やPCの普及にともない、身の回りに様々なコードが氾濫してきている。これらのコードは、図5に示したように適宜結束することもできるが、従来のこのような結束具は、見栄えが悪いという問題点があった。また、いわゆる「かえし」がついているものがほとんどで、いったん結束すると取り外しに手間取るという問題点があった。
【0003】
PC周りのコードなどは、適宜目に付かない場所でいったん結束をすれば、PC装置や周辺機器の配置換えをしない限り解かないのでよいが、たとえば、携帯電話の充電器など、頻繁に移動をともなうコードにあっては、解いたり結束したりを繰り返す場合には、従来良好な結束具が無かったのが実情である。
【0004】
また、特に携帯電話などは、ストラップに見られるように個々人の趣味感が表出するので、見栄えの悪い結束具は適さないという問題点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−41311
【特許文献2】特開2008−276159
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
解決しようとする問題点は、簡便にコードを結束可能なコード結束具を提供する点である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載のコード結束具は、伸縮可能な紐体と、紐体を貫通させる孔部が二カ所設けられた板体と、を有するコード結束具であって、紐体の両端部には係止瘤体が形成され、紐体は、板体の一方の面で両係止瘤体により抜け留めされつつ前記孔部を通って他方の面にて板体との間でコードを挟持することを特徴とする。
【0008】
すなわち、請求項1に係る発明は、不使用時にはかさばらず、使用時には伸縮可能な紐体の弾性力により簡便にコードを結束できる。伸縮可能な紐体とは、たとえば、ゴム紐を挙げることができる。このゴム紐の表面は、趣味感を表出すべく蛍光色であったり模様があるものであったりしてもよい。係止瘤体は、紐体が孔から抜けないようにしてあれば特に限定されず、紐体端部を結んで瘤が形成されているだけであっても良く、また、以降に示すように、別途玉がはめ込まれた形態であっても良い。
【0009】
請求項2に記載のコード結束具は、請求項1に記載のコード結束具において、板体端部から孔部に到達する切込みを入れたことを特徴とする。
【0010】
すなわち、請求項2に係る発明は、紐体を板体の縁から挿入可能となり、簡便に製造、または、簡便に紐体の交換が可能となる。
【0011】
請求項3に記載のコード結束具は、請求項1または2に記載のコード結束具において、係止瘤体は、紐体に結合した玉体であることを特徴とする。
【0012】
すなわち、請求項3に係る発明は、確実な係止が可能となり、また、使用者の趣味感に応じた玉の選択が可能となる。玉は、必ずしも球形に限定されず、いわゆるキャラクターやフィギュアと呼ばれるような造形が施された立体物も含まれるものとする。これにより、使用者の趣味感を表出可能となる。紐体との結合方法は、たとえば内部に孔が空けられた管となっており、ここに紐を貫通ないし埋入して係止ないし接着する態様を挙げることができる。
【0013】
請求項4に記載のコード結束具は、請求項1、2または3に記載のコード結束具において、係止瘤体表面には、文字、図形、記号もしくは絵またはこれらの組合せが描画されていることを特徴とする。
【0014】
すなわち、請求項4に係る発明は、使用者の趣味感ないし気分を反映した愛着のわく結束具を提供可能となる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、簡便にコードを結束したり解いたりでき、趣味感を表出させることもできるコード結束具を提供可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明のコード結束具の構成例を示した説明図である。
【図2】本発明のコード結束具の使用例を示した図である。
【図3】本発明のコード結束具の基板の他の構成例を示した説明図である。
【図4】本発明のコード結束具の留め具の他の構成例を示した説明図である。
【図5】従来のコード結束具の一例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1は、本発明のコード結束具の構成例を示した説明図である。コード結束具1は、ゴム紐2と、基板3と、玉4とにより構成される。ゴム紐2は、その名の通り、伸縮するゴム紐であり、ここでは、表面が蛍光色の繊維で被われたゴム紐としている。太さは特に限定されないが、たとえば、1.5mm〜3mm径とすることができる。
【0018】
基板3は、角が丸められた長方形形状であって、ゴム紐2を貫通させる孔31が長手方向に2箇所設けられている。また、短辺には二箇所切込32が入れてあり、孔31に到達している。ゴム紐2は、この切込32から孔31に押し込まれ、基板3を貫通するようにしている。
【0019】
基板3の大きさは特に限定されないが、携帯電話の充電器や、PCマウスのコードといった太さ2mm〜3mmのコードであれば、1cm×1.5cm〜1.5cm×2.5cmの大きさを挙げることができる。厚みは1mm〜2mmとする例を挙げることができる。素材も特に限定されず、プラスチック、金属、陶器、ガラス、石を挙げることができる。
【0020】
玉4は、基板3の裏側からゴム紐2の抜けを防止する。換言すれば、ゴム紐2は、基板の表面で二つの玉4により抜け留めされつつ、孔31を通って表面にて基板3との間でコードを弾性力をもって挟持する。
【0021】
なお、図示したように、ゴム紐2は、玉4の中を通して端部で結び玉4と結合させている。後述するように、この結び目により一種のデザイン上のアクセントとすることが可能となる。
【0022】
玉4の大きさも特に限定されないが、本実施の形態では、直径6mmの半透明のビーズを用いている。
【0023】
コード結束具1の構成は上述の通りであり、図2に示したように、ゴム紐2を持ち上げ、束ねようと思うコードを適宜差し込み、その後、ゴム紐2を離せばその弾性力によりコードが基板3側に押しつけられる。これにより、コードを簡便に結束できる。また、ゴム紐2を持ち上げれば結束がほどけるので、取り外しも簡便におこなうこともできる。なお、図では、コードは、説明の便宜上分断したように表示しているが実際は、折り返すなどされたものであることはいうまでもない。
【0024】
以上、本発明によれば、簡便にコードを結束し、また、ほどくことが可能となる。特に、携帯電話の充電器など、コード自体が頻繁に持ち運ばれるような場合に、特に、利便性が高く、簡単に結束し、ほどくことが可能となる。
【0025】
本発明は、上記の態様に限定されず、基板3や、玉4の形態を所有者の趣味感を演出可能な構成とすることができる。図3は、本発明のコード結束具の基板の他の構成例を示した説明図である。図4は、本発明のコード結束具の留め具の他の構成例を示した説明図である。
【0026】
基板3の他の例としては、図示したように、ひょうたん型(a)、楕円型(b)、雲型(c)、分銅型(d)、十字架型(e)などを挙げることができる。これらは適宜彩色されていても良いし、表面に更に、文字、図形、記号などが描画されていても良い。
【0027】
留め具(玉4)の他の例としては、図示したように、みかん(a)、いちご(b)、車輪(c)、ツリー(d)、サンタクロース(e)などを挙げることができる。これらも適宜彩色されていても良いし、表面に更に、文字、図形、記号などが描画されていても良い。なお、ツリー先端やサンタクロースの帽子先端にゴム紐2の通し孔をつければ、ゴム紐2と一体的な装飾となり、かつ、アクセントを演出することができる。
【産業上の利用可能性】
【0028】
以上では、比較的細めのコードを結束するコード結束具としたが、これに限らず、全体を大きくして、太めのコードを結束しても良いし、たとえば、室内プランターなど園芸に用いる結束具としても良い。
【符号の説明】
【0029】
1 コード結束具
2 ゴム紐
3 基板
4 玉
31 孔
32 切込


【特許請求の範囲】
【請求項1】
伸縮可能な紐体と、紐体を貫通させる孔部が二カ所設けられた板体と、を有するコード結束具であって、
紐体の両端部には係止瘤体が形成され、
紐体は、板体の一方の面で両係止瘤体により抜け留めされつつ前記孔部を通って他方の面にて板体との間でコードを挟持することを特徴とするコード結束具。
【請求項2】
板体端部から孔部に到達する切込みを入れたことを特徴とする請求項1に記載のコード結束具。
【請求項3】
係止瘤体は、紐体に結合した玉体であることを特徴とする請求項1または2に記載のコード結束具。
【請求項4】
係止瘤体表面には、文字、図形、記号もしくは絵またはこれらの組合せが描画されていることを特徴とする請求項1、2または3に記載のコード結束具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−189953(P2011−189953A)
【公開日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−56818(P2010−56818)
【出願日】平成22年3月13日(2010.3.13)
【出願人】(598054717)
【Fターム(参考)】