説明

コーヒー豆パッケージング用カートリッジ、及びそれを含むコーヒー飲料システム

コーヒー豆の複数回の供給分を保持及び供給するコーヒー豆パッケージング用カートリッジをコーヒー飲料システムに接続することができる。カートリッジは、内部容積を画定する外壁及びその一端に開口部を有する容器を含む。恒久的な、好適には取り外し不可能な閉鎖部材が容器の一端に取り付けられて開口部を実質的に覆う。閉鎖部材の出口通路が、コーヒー豆を内部容積から運ぶためのコーヒー豆排出口を画定する。閉鎖部材は、出口通路を選択的に閉鎖してコーヒー豆内容物を周囲空気へさらすことを減らす相対的に移動可能な閉鎖手段をさらに有する。カートリッジは、カートリッジをコーヒー飲料システムに接続する接続手段をさらに含む。上記で規定したようなコーヒー豆パッケージング用カートリッジ並びに少なくとも定量供給デバイス及び粉砕機構を含むコーヒー飲料システムも提供される。定量供給デバイスは、1杯の供給分のコーヒー飲料を調製するために必要な量に相当する1回分のコーヒー豆を受け取る計量チャンバーを含むことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コーヒー豆を収容する内部容積を有するコーヒー豆パッケージング用カートリッジに関する。特に、本発明は、コーヒー飲料を調製するシステムの一部を形成すると共に使用するまで密封して封止することができる、そのようなカートリッジに関する。
【背景技術】
【0002】
焙煎したコーヒー豆を、粉砕機構を含むコーヒー抽出(brewing)装置に接続することができる気密容器に詰めることが知られている。そのようなシステムが効率的であるために、容器は多くの場合、1kgから3kgの間のコーヒー豆を保持するように設計されている。そのような容器の内容物は、一種類のコーヒー豆であるか、又はコーヒー豆のシングルブレンドである。違いの分かる消費者は、自身のコーヒー飲料に挽きたての豆の種類を選択することにますます関心を持っている。コーヒー飲料システムにおいて用いられる既知の豆容器は、コーヒー豆、又はコーヒー豆のブレンドの選択を提供することができない。既知の容器は、既知のコーヒー抽出装置に設置されると、まず完全に空にされなければならず、その後、異なる種類のコーヒー豆又はコーヒー豆のブレンドを保持している容器と交換することができる。特許文献1によって、1杯の供給分(serving)の豆のみを収容しているコーヒー豆容器を用いることが提案されているが、この解決策にも欠点がないわけではない。この解決策は、パッケージング及び廃棄物管理の点であまり経済的ではないだけでなく、全ての豆の種類又はブレンドを、異なるサイズの豆容器又は充填されている豆容器に追加して提供しない限り、消費者の特定のニーズに合わせて1杯の供給分の量を調整することもできない。そのような選択肢に関連する手配の難点によって、この解決策が実際には実現不可能なものとなっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2004/023956号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、本発明の目的は、改良されたコーヒー豆パッケージング用カートリッジ、改良されたコーヒー豆定量供給デバイス、及び上記で言及された種類のコーヒー飲料を調製するシステムを提案することである。それによって、より包括的な意味では、本発明の目的は、従来技術の不都合点の少なくとも1つを克服するか又は改善することである。本発明の目的はまた、組立て及び動作においてあまり扱いにくくなく、かつその上、比較的安価に作製することができる代替的な構造を提供することである。代替的には、本発明の目的は、少なくとも公衆に有用な選択を提供することである。
【0005】
別途記載しない限り、本明細書及び特許請求の範囲において、コーヒー豆は、焼いた/焙煎したコーヒー豆であると理解される。本明細書及び特許請求の範囲におけるコーヒー豆は、砕いたコーヒー豆、すなわち、コーヒー豆砕片も包含するものと理解することができ、このコーヒー豆砕片は、所望のコーヒー飲料を抽出するためにさらに挽かれることになる。コーヒー豆は例えば、パッケージ詰めされる前に粉々にされる。一実施の形態では、コーヒー豆パッケージ内のコーヒー豆の少なくとも一部は約30以下、特に約15以下、さらに特に約10以下の砕片に分割される。その場合、1つのコーヒー豆砕片は例えば、1粒のコーヒー豆の1/30部分、特に1/15部分、さらに特に1/10部分又はそれ以上を含む。例えば、コーヒー豆砕片は、1粒のコーヒー豆の半分又は1/4を含む。丸ごとのコーヒー豆と比較したコーヒー豆砕片の使用の利点は、コーヒー豆砕片はグラインダーに比較的簡単に供給することができること、及び/又はパッケージを比較的簡単に閉鎖することができることとすることができる。この理由は、コーヒー豆砕片が比較的小さく、したがって、パッケージ及び装置の開口部を通って比較的容易に摺動することができ、かつ/又はコーヒー豆排出口及び/若しくは閉鎖手段をそう簡単には塞がないであろうからである。コーヒー豆は挽かずに予め分割して砕片にしておくことができるため、その間、丸ごとのコーヒー豆の場合よりも比較的より多くの豆表面が周囲空気と接触する可能性がある。その一方、挽いたコーヒーの場合よりも少ない豆表面が空気と接触するため、コーヒー豆砕片は挽いたコーヒー豆よりも比較的良好に保存することができる。コーヒー飲料を調製する直前に限り、コーヒー飲料を得るようにコーヒー豆砕片が挽かれる。したがって、本明細書では、コーヒー豆は、所望のコーヒー飲料を調製するようにさらに挽く必要のある砕いたコーヒー豆を含むことも理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
このために、本発明の一態様によると、コーヒー豆の複数回の供給分を保持及び供給するコーヒー豆パッケージング用カートリッジであって、当該カートリッジは、内部容積を画定する外壁を有し、少なくとも一端が開放している容器であって、少なくとも1回の供給分のコーヒー豆を保持する容器と、当該カートリッジの外側で回転可能に駆動されるように適合されているコンベヤー手段と、当該コンベヤー手段をコーヒー抽出装置の駆動手段又は起動手段に駆動連結するように適合されている連結手段とを含み、当該カートリッジは、コーヒー豆排出口を画定する出口開口部を露呈するように開放可能であるか又は開放している、コーヒー豆パッケージング用カートリッジが提供される。この点に関して、移動可能なコンベヤー手段が出口通路と関連し、閉鎖部材の外側で駆動されるように適合されている場合に有利であることができる。
【0007】
本発明によるカートリッジは、回転可能に駆動されるコンベヤー手段が豆攪拌手段を含むか又は振動手段を含む場合にさらに有利である。
【0008】
同様に、回転可能に駆動されるコンベヤー手段は、移動可能なコンベヤー手段、又はより詳細には回転移動可能なコンベヤー手段を含むことができる。有利には、回転可能に駆動されるコンベヤー手段は回転表面要素を含むことができる。そのような回転表面要素は有利には、コンベヤーディスクとして形成されるものとすることができる。少なくとも1回の供給分のコーヒー豆と対面するコンベヤーディスクの表面は、好適には、その中心がより高くその周囲に向かってより低くなっていることによって、凸状であることができる。その場合、そのようなコンベヤーディスクは、遠心力によって豆を搬送するように比較的速い回転速度で駆動されるように適合されていることができる。代替的には、コンベヤーディスクは、少なくとも1回の供給分のコーヒー豆と対面するディスクの表面上で放射状のリッジ構成部(ridge formations)のようなガイド手段に沿って豆を搬送するために、比較的緩やかな回転速度で駆動されるように適合されていることもできる。ガイド手段は、少なくとも1回の供給分のコーヒー豆と対面するコンベヤーディスクの表面の一部と重なる静止ガイドアームも含むことができ、コーヒー豆をコンベヤーディスクから出口開口部へ向けてガイドするように適合されている。
【0009】
本発明によるカートリッジは、さらに有利には、少なくとも1つの端に取着されると共に出口開口部を実質的に含む、恒久的な、好適には取り外し不可能な閉鎖部材を含むことができる。閉鎖部材は、当該閉鎖部材と組み合わせて内部容積からコーヒー豆を運ぶ出口開口部を画定する出口通路をさらに含むことができる。好適には、閉鎖部材は、コーヒー豆内容物が周囲空気へ逃げるのを防止するために出口通路を選択的に閉鎖する、相対的に移動可能な閉鎖手段を有することができ、カートリッジは、カートリッジをコーヒー飲料システムに接続する接続手段をさらに含む。
【0010】
そのようなコーヒー豆パッケージング用容器は、完全に空になるまでコーヒー飲料システムに接続されたままである必要はない。出口通路を選択的に閉鎖するという選択肢によって、それはシステムから一時的に取り外されることができ、異なる内容物を有する豆カートリッジを中間でシステムに接続することができる。これによって、並行して動作するコストのかかる複数のシステムを有することなく、消費者又は客に異なる味のコーヒーを提供することが可能となる。好適には、相対的に移動可能な閉鎖手段は、閉鎖部材の外側で駆動されるように適合されていることができる。特に好適な構成では、移動可能なコンベヤー手段及び相対的に移動可能な閉鎖手段は互いに対して固定することができる。そのような有利な構成は、1つの単一要素として一体形成されているコンベヤー手段及び相対的に移動可能な閉鎖手段を含むことができ、この場合、移動可能なコンベヤー手段及び相対的に移動可能な閉鎖手段は、閉鎖部材の外側で共通に駆動されるように適合されていることができる。
【0011】
本発明のさらなる有利な構成では、出口開口部は、カートリッジをその使用前に作動させるまで内部容積を封止する、除去可能な封止要素と関連することができる。それによって、封止要素を破断させ(disrupting)及び変位させる手段が含まれている場合、さらに有利である。封止要素は有利には封止膜とすることができる。特に、破断及び変位させる手段は、プルタブとすることができるため、手で把持して除去することができる。本発明のさらなる詳細では、破断及び変位させる手段は、有利には、封止膜を環状溝に押し込む円筒壁を含むことができる。このように、封止膜はカートリッジに取り付けられたままにすることで封止膜の廃棄を容易にすることができる。さらに、円筒壁がカートリッジを受け入れるシステムによって機械的に移動すると、封止手段の除去を完全に自動的に達成することができる。封止膜の破裂は、コンベヤーディスクの中心で突出する穴あけピンをさらに含めることによってさらに補助されることができる。封止膜が、その破断を制御するために機械的に弱化された領域が設けられている予め弱化された箔である場合にも有利であることができる。
【0012】
本発明によるカートリッジが、駆動ハブが設けられているコンベヤーディスクを有する場合にさらに役立つ。その場合、駆動ハブは、封止膜を破断するために封止膜と相互作用するように適合された穴あけピンを担持することもできる。
【0013】
有利には、本発明によるカートリッジは、首部を含む容器を有することができる。その場合、そのような首部は、閉鎖部材を固定保持するように放射状に延在する環状リッジを含むことができる。そのような首部は、好都合には、間に環状溝を画定する円筒形の内側スリーブ及び円筒形の外側スリーブも含むことができる。それによって、封止膜は、好都合には、その外周が外側円筒形スリーブに取り付けられたままで環状溝内に折り込まれるように適合されている。円筒形の外側スリーブは、閉鎖部材の要素と協働する外側雄ねじ山をさらに含むことができる。
【0014】
容器は、有利には、剛性の設計とすることができ、金属又はプラスチックで実現されることができる。容器は、プラスチックで実現される場合、有利には透明とすることができるため、その内容物を検査することができる。
【0015】
これに関して、容器は、ボトル状の形状を有することもでき、又は筒状とすることもできる。本発明によるカートリッジは、さらに有利には、その内部容積内に、コーヒー豆によって空けられた内部容積内のスペースを占める手段を含むことができる。空いたスペースを占めるそのような手段は、有利には、ガス及び/又は膨張可能な袋を含むこともできる。そのような追加の任意選択的な措置は、内容物を長期間にわたって新鮮に保つことを補助することができる。
【0016】
本発明によるカートリッジは、底面及び周方向外壁を画定するその閉鎖部材も有することができる。そのような構成では、相対的に移動可能な閉鎖部材は、底面の中心開口部を介して、コーヒー飲料を調製する装置の駆動手段又は起動手段によって駆動されるように適合されていることができる。これに関して、移動可能なコンベヤー手段は、底面の中心開口部を介して、コーヒー飲料を調製する装置の駆動手段によって駆動されるように適合されていることができる。特に、好適には、相対的に移動可能な閉鎖手段及び移動可能なコンベヤー手段は、底面の中心開口部を介して共通に駆動されるように適合されていることができる。
【0017】
本発明による、移動可能なコンベヤー手段が回転可能なコンベヤーディスクである好適な変更形態のカートリッジは、出口開口部を選択的に閉鎖する相対的に移動可能な閉鎖手段を有することができ、好都合には、コンベヤーディスクに接続されている閉鎖フラップを含むことができ、かつ特に、コンベヤーディスクから軸方向に延在した閉鎖フラップを有する。カートリッジは、周囲孔部とコーヒー豆排出口との間に延在するその出口通路をさらに有することができる。それによって、出口通路は、コーヒー豆が出口開口部若しくは豆排出口を閉塞するか又は詰まらせることを防止するように、カートリッジ内でコーヒー豆からなる柱状部から横方向にオフセットされるキャビティの形態とすることができる。好適には、周囲孔部はカートリッジに対して半径方向に方向付けられ、一方で豆排出口はカートリッジに対して軸方向に方向付けられる。出口通路、すなわち横方向にオフセットされるキャビティが、少なくとも5つの豆に相当する、最小でも1グラムのコーヒー豆を保持することができる場合にさらに有利である。出口通路又はキャビティは、容積が1ミリリットルから3ミリリットルの間の範囲で選択されることができる。出口通路又はキャビティによってもたらされる緩衝は、カートリッジに、豆排出口を閉鎖する回転可能な閉鎖ディスクのような閉鎖デバイスがさらに設けられている場合に、豆が挟まるといういかなるあり得る影響も防止する。さもなければ、この挟まる影響は、豆が豆排出口から部分的に突出して閉鎖ディスクの閉鎖経路を妨げる場合に生じる可能性がある。周囲孔部及び豆排出口を含む、キャビティ及び豆通路の全体が少なくとも25mmの断面積を有する場合にさらに有利である。他方で、この断面積が400mmよりもはるかに大きいことは必要ではないか又は実際的ではない。本発明によるカートリッジは、それをコーヒー飲料システムに接続するその接続手段をさらに有することができ、当該接続手段は、コーヒー飲料システムを形成するようにコーヒー抽出装置に取り外し可能に接続する、放射状に延在するバヨネット要素を含む。
【0018】
本発明は、上記で規定したような取り外し可能に接続されているコーヒー豆パッケージング用カートリッジと、その接続状態においてコーヒー豆パッケージング用カートリッジの連結手段と駆動係合する制御ユニット及び起動手段を備えるコーヒー抽出装置とを含むコーヒー飲料システムをさらに提供する。好適には、本システムは定量供給デバイスをさらに備える。
【0019】
1つの代替形態によると、定量供給デバイスは、コンベヤー手段の回転駆動の持続時間を求めるタイミング手段を含むことができ、この場合、制御ユニットは、タイミング手段に応じて駆動手段を動作させるように構成することができる。
【0020】
本発明によるシステムは粉砕機構をさらに備えることができる。
【0021】
本発明によるシステムは、センサー手段もさらに備えることができ、この場合、好適には、定量供給デバイスがコンベヤー手段及び相対的に移動可能な閉鎖手段の少なくとも一方を含む。
【0022】
そのようなシステムでは、定量供給デバイスが、1杯の供給分のコーヒー飲料を調製するのに必要な量に相当する1回分のコーヒー豆を受け取る計量チャンバーを含む場合に有利である。有利には、1回の供給分のコーヒー豆の量は、4グラムから12グラムの間のコーヒー豆、好適には6グラムから8グラムの間のコーヒー豆、より好適には6.5グラムから7.5グラムの間のコーヒー豆によって表される。
【0023】
本発明によるシステムは、好適には、空にする手段をさらに備える定量供給デバイスを有する。1つの代替的な構成によると、空にする手段は、好適には、計量チャンバーの枢動可能に配置されている底面を含む。別の代替的な構成によると、空にする手段は、計量チャンバーの傾動手段を含むことができる。空にする手段の特定の形状とは関係なく、これらの空にする手段は、好適には、制御ユニットによって制御されるように適合されている。
【0024】
さらに有利な構成におけるシステムは、計量チャンバー内のコーヒー豆の量を検出する第1のセンサー手段を備える定量供給デバイスを有することができる。それによって、第1のセンサー手段は、計量チャンバー内の或る特定のレベルに相当する所定の量のコーヒー豆が検出されると信号を生成することができる。そのような第1のセンサー手段は、当該第1のセンサー手段によって検出される計量チャンバー内の豆の量を変えるように調整することができる、計量チャンバーに対する或る位置にさらに配置することができる。
【0025】
本発明によるシステムでは、カートリッジの連結手段と駆動係合する起動手段は、駆動手段を含むことができ、制御ユニットは、駆動シャフトによって相対的に移動可能な閉鎖手段及びコンベヤー手段の少なくとも一方を駆動する駆動手段を制御することができる。本発明によるシステムは、制御ユニットに接続されているその第1のセンサー手段と、当該第1のセンサー手段からの信号に応じて駆動手段を制御するように構成されているその制御ユニットとを有することができる。そのような構成では、所定の量のコーヒー豆が第1のセンサー手段によって検出されると制御ユニットが駆動手段を停止するよう制御するようにも構成される場合に好ましい。特に、その場合、いかなる豆も出口開口部を妨げないことを確実にするために、制御ユニットが駆動を遮断する前に駆動手段を短時間逆回転させるように構成される場合にさらに有利である。逆回転は、いかなる豆も出口開口部の閉鎖を妨害する位置にないことができることを確実にする。
【0026】
本発明によるシステムは、相対的に移動可能な閉鎖手段が出口通路を閉鎖したこと又はコンベヤー手段の回転が遮断されたことの少なくとも一方の発生を確認したときにのみ、制御ユニットが粉砕機構の動作を開始するように構成される場合にさらに有利である。これに関して、コンベヤー手段の回転は、回転速度に関して、並びに抽出装置の駆動シャフト及びカートリッジの被駆動ディスク双方の位相に関しても検出することができる。その関連する発生は第2のセンサー手段によって確認することができる。そのような追加の確認は、システムの動作の信頼性を高めることができる。
【0027】
それに加えて、粉砕機構は、計量された量のコーヒー豆を定量供給デバイスから受け取るように適合されていることができる。挽いたコーヒーではなく挽いていない豆を計量することには、コーヒーの油及び塵粒子が計量チャンバーを汚染する可能性が低いという利点がある。それによって残留物の完全な除去を高めることができる。これに関して、粉砕機構が、制御ユニットの制御下で、コーヒー飲料の調製後に自動的に空にされるように適合されている場合も有益である。
【0028】
1回分のコーヒー豆を受け取る定量供給デバイスの計量チャンバーは、好都合には、秤量ユニット、豆計数ユニット、及び体積レベル検出ユニットのいずれか1つを含むことができる。これらのユニットは、駆動手段の制御を開始するために制御ユニットと通信するように構成することができる。精度を高めるために、個々の判定を互いに対してチェックするようにこれらの測定原理の2つ以上を組み合わせて用いることも可能である。
【0029】
本発明によるシステムは、好適には、その制御ユニットが粉砕機構をさらに制御するように構成されているものとすることができる。コーヒー飲料を調製するシステムには、挽いたコーヒーを得るためにコーヒー豆を粉砕する粉砕機構、コーヒー豆を定量供給する手段を含むコーヒー抽出装置と、上記で規定したような分離可能なコーヒー豆パッケージング用カートリッジとをさらに設けることができ、コーヒー抽出装置は、コーヒー豆パッケージング用カートリッジからのコーヒー豆を粉砕機構へ供給するコーヒー豆入口と、コーヒー豆パッケージング用カートリッジをコーヒー飲料システムに取り外し可能に接続する接続手段とを備える。制御ユニットを、抽出装置を制御するようにさらに構成することができる。コーヒー抽出装置は、好適には、挽いたコーヒーに抽出用の水を供給することによってコーヒー飲料を抽出するように、また、コーヒー飲料排出口がコーヒー飲料を送出するように構成されている。特に、そのようなシステムは、カートリッジの存在を認識する検出手段をさらに含むことから利益を得る。そのような特徴は、システムの不適切な動作を防止することができるだけではなく、制御ユニットに、カートリッジ内のコーヒー豆の種類に従って抽出プロセスのパラメーターを設定するように命令することもできる。検出手段は、好適には、一意のカートリッジ識別子、及びカートリッジが1回の供給分のコーヒー豆を供給した回数を記録するように構成されている。
【0030】
概して、システムは、コーヒー豆を定量供給する手段が定量供給デバイスを含む場合にも有利であり、一方でコーヒー豆パッケージング用カートリッジを装置に接続する接続手段は、コーヒー豆出口部及びコーヒー豆入口部を接続することができるように構成されており、定量供給デバイスには、計量チャンバーを有する計量システムが設けられ、当該計量チャンバーは、コーヒー豆出口部から当該計量チャンバーへの或る所定の量のコーヒー豆を計量するように構成されている。定量供給デバイスは有利には、カートリッジの相対的に移動可能な閉鎖手段及び装置のコーヒー豆入口の少なくとも一方の閉鎖を開始するように構成されている定量供給検出センサーを含む。
【0031】
システムは、その閉鎖部材の外側のカートリッジの出口通路と関連する移動可能なコンベヤー手段を駆動するように構成されている駆動モーターのような起動手段も含むことができる。それによって、カートリッジの移動可能な閉鎖手段を移動させてカートリッジの出口通路の選択的な閉鎖を可能にするように適用されている割り出し手段を設けることができる。コーヒー豆は半分のコーヒー豆とすることもできる。豆は、焙煎されたコーヒー豆とすることができ、好適には、豆は既知の方法で焙煎されて焙煎豆を形成する。
【0032】
本発明のさらなる有利な態様は、好ましい実施形態の以下の説明から明らかになるであろう。
【0033】
ここで、添付の図面を参照して本発明を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】コーヒー豆を定量供給及び粉砕すると共に、それに伴ってコーヒー飲料を調製するシステムの側面概略図である。
【図2A】まだ非作動位置にあるコーヒー豆パッケージング用カートリッジの第1の実施形態の断面図である。
【図2B】作動位置にある、図2Aのコーヒー豆カートリッジを示す図である。
【図2C】半割体にされて分解された構成の、図2A及び図2Bのコーヒー豆カートリッジの構成要素を示す図である。
【図2D】使用前の状態にある、第1の実施形態のコーヒー豆カートリッジの斜視図である。
【図3A】使用前の状態にある、コーヒー豆パッケージング用カートリッジの第2の実施形態の断面図である。
【図3B】図3Aと同様の断面図であるが、コーヒー豆カートリッジが使用のために作動されている。
【図3C】半割体にされて分解された構成の、図3A及び図3Bのコーヒー豆カートリッジの構成要素を示す図である。
【図3D】使用する準備が整った状態の、第2の実施形態の斜視図である。
【図4A】使用前の状態にある、第3の実施形態のコーヒー豆パッケージング用カートリッジの断面図である。
【図4B】図4Aと同様の断面図であるが、使用のために豆カートリッジが作動されている。
【図4C】半割体で示される、豆カートリッジの第3の実施形態の構成要素の分解図である。
【図4D】組み立てられた形態にある、豆カートリッジの第3の実施形態の斜視図である。
【図5A】使用前の閉鎖位置にある、コーヒー豆パッケージング用カートリッジの第4の実施形態を示す断面図である。
【図5B】図5Aと同様の断面図であるが、豆カートリッジが使用する準備が整った開状態にある。
【図5C】部品を反転した構成で示す、豆カートリッジの第4の実施形態の第1の分解斜視図である。
【図5D】使用位置に対して垂直である構成の第4の実施形態の、第2の分解斜視図である。
【図5E】封止膜が除去されている状態の、第4の実施形態の豆カートリッジの底面図である。
【図5F】第4の実施形態の豆カートリッジと共に用いる変更された閉鎖部材の部分断面斜視図である。
【図6】パッケージング用カートリッジから排出されたコーヒー豆を計量する定量供給デバイスの構成要素を示す図である。
【図7】コーヒー豆定量供給デバイスにおいて用いるのに好適な計量原理の第1の変更形態の概略図である。
【図8】コーヒー豆定量供給デバイスにおいて用いる計量原理の第2の変更形態の概略図である。
【図9】コーヒー豆定量供給デバイスにおいて用いる第3の計量原理の概略図である。
【図10】コーヒー豆定量供給デバイスにおいて用いる第4の計量原理の概略図である。
【図11】図1に従ったシステムの特別な実施形態の一部を示す図である。
【図12】本発明と共に用いるコンベヤー手段の代替的な形態を示す断面図である。
【図13】図12のコンベヤー手段の一部の平面図である。
【図14】コンベヤー手段のさらに別の形態を採用する本発明による別のカートリッジの断面図である。
【図15】図14の実施形態において用いる可撓性弁の等角図である。
【図16】コーヒー抽出器具において追加の同期手段を用いる、図14の実施形態の変形形態である。
【図17A】カートリッジの一部としてのコンベヤー手段のさらなる実施形態を示す断面図である。
【図17B】図17Aのカートリッジの透視(ghost)等角図である。
【図18A】第1の位置にある別のコンベヤー手段の断面図である。
【図18B】第1の位置にある図18Aのコンベヤー手段の等角図である。
【図18C】第2の位置にある図18Aのコンベヤー手段の断面図である。
【図18D】第2の位置にある図18Aのコンベヤー手段の等角図である。
【図19A】第1の位置にあるコンベヤー手段の別の代替的な形態を示す断面図である。
【図19B】第2の位置にある図19Aのコンベヤー手段の代替的な形態を示す図である。
【図20】器具の体積定量供給チャンバーと組み合わせた本発明のカートリッジの変形形態を示す部分断面図である。
【図21】駆動シャフト連結端を伴った、コンベヤーディスクの代替的な形態の等角分解図である。
【図22】本発明によるコーヒー豆パッケージング用カートリッジのさらなる実施形態の分解等角図である。
【図23A】図22のパッケージング用カートリッジの底部の詳細な分解等角図である。
【図23B】反対方向で見た図23Aの底部の詳細な分解図である。
【図24】組み立てられた底部の断面の詳細を示す図である。
【図25】器具のラッチ解除突起を有する、図23Bの底部の底面斜視詳細図である。
【図26】幾分変更された底部を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
図1には、コーヒー飲料を調製するシステム1が示されている。システム1は、コーヒー抽出装置2及びコーヒー豆パッケージング用カートリッジ3を含む。コーヒー豆パッケージング用カートリッジ3をコーヒー抽出装置2に取り外し可能に接続するために接続手段4が設けられている。コーヒー豆パッケージング用カートリッジ3は、コーヒー豆を収容する内部スペースを画定している。これらのコーヒー豆は焙煎されており、概して、焙煎された半分の豆を含む。好適には、コーヒー豆パッケージング用カートリッジ3は、コーヒー抽出装置2に配置されるまで気密に閉鎖されているか、かつ/又は真空下にある。また、コーヒー豆パッケージング用カートリッジ3は使い捨て包装の形態とすることができるため、空になった後で捨てることができる。
接続手段4は、コーヒー豆パッケージング用カートリッジ3とコーヒー抽出装置2のコーヒー豆供給口5との間に接点を形成する。以下で説明するように、そのような接続手段は、コーヒー抽出機の対応する部材と協働するカートリッジのバヨネット接続部材を含むことができる。抽出機及びカートリッジは共にその例において接続手段(の一部)を含む。
【0036】
コーヒー豆パッケージング3のコーヒー豆出口開口部11は、コーヒー抽出装置2のコーヒー豆供給口5において移動可能な閉鎖手段12Aと一致している。閉鎖手段12Aは例えば、電磁閉鎖機構12Bによって動作することができる。電磁閉鎖機構12Bは、制御デバイスユニット13Aによって制御される。制御デバイスユニット13Aは、作動制御素子13Bによって作動及び/又は調整することができる。システムには、所定の量のコーヒー豆をカートリッジ3からコーヒー抽出装置2内へ運搬する定量供給デバイス23がさらに設けられている。コーヒー豆は、出口開口部11を介してカートリッジを出て、コーヒー豆供給口5を介してコーヒー抽出装置に入る。この定量供給デバイス23は、コーヒー抽出装置2の一部又はカートリッジ3の一部とすることができる。定量供給デバイスがコーヒー抽出装置2の一部とカートリッジ3の一部とによって組み合わせて形成されることもできる。したがって図1では、定量供給デバイスは点線によって概略的に示されている。コーヒー抽出装置3には、カートリッジ3からコーヒー抽出装置2内へ運搬されるコーヒー豆を粉砕する粉砕機構6がさらに設けられている。コーヒー豆運搬経路25がコーヒー豆供給口5と、グラインダー機構6のコーヒー豆供給開口部29との間に延在する。粉砕機構6は、コーヒー抽出デバイス7へ挽いたコーヒーを供給する。挽いたコーヒーの運搬経路27が粉砕機構6の挽いたコーヒーの出口開口部30とコーヒー飲料抽出デバイス7との間に延在する。コーヒー抽出デバイス7は、挽いたコーヒーからコーヒー飲料を抽出するために水の供給を受けるように構成されている。コーヒー飲料は、コーヒー抽出装置のコーヒー飲料出口部8から排出されてカップ9又は同様の家庭用の容器に入る。給水部10は、エスプレッソタイプのコーヒー飲料のために圧力をかけた状態で水をコーヒー抽出デバイス7に供給するように構成されることができるか、又はコーヒー抽出デバイス7によって形成される抽出システムへの滴下注入(drip feed)を提供することができる。
この例では、カートリッジには、当該カートリッジのコンベヤー手段をコーヒー抽出装置の回転起動手段40に駆動連結するように適合されている連結手段171を設けることができる。コンベヤー手段の可能な実施形態は図2乃至図5に基づいて説明する。コンベヤー手段169(図1に概略的に示される)は、コーヒー豆をカートリッジ3のコーヒー豆出口開口部11へ向けて運搬するためにカートリッジの外側で回転駆動されるように適合されている。したがって、コンベヤー手段は定量供給デバイス23の一部を形成する。
【0037】
この例では、連結手段171は、豆コンベヤー手段169に取り付けられていると共に、カートリッジ3の底面151にある中心開口部173を通って延在している駆動ハブ171を備える。駆動ハブ171は、飲料システム1から延在し、また飲料システム1の中に延在すると共に図1に示されるような起動手段40によって回転させることが可能な駆動シャフト172に連結され、当該駆動シャフト172によって回転されることができる。
【0038】
この実施形態では、制御デバイスユニット13Aは、コーヒー豆パッケージング用カートリッジ3のバーコード又はRFIDラベルのような識別素子22を検出する検出手段として働く第2のセンサー21に接続されている。それによって、制御デバイスユニット13Aは、コーヒー豆カートリッジ3の存在又は取り外しを検出するだけでなく、その内容物、及び/又はカートリッジ3を識別する識別子についての情報を受け取ることもできる。好適には、制御ユニット13Aは、第2のセンサー21によって読み取られた識別子に依拠して、グラインダー機構6、コーヒー抽出デバイス7、給水手段10、閉鎖機構12B、及び/又は定量供給デバイス23を制御する。
【0039】
したがって、制御ユニット13Aは、粉砕機構6、及びコーヒー抽出デバイス7への給水部を制御するようにさらに構成される。そのため、制御デバイスユニット13Aが、カートリッジ3が提供する特定のコーヒー豆製品に従って粉砕及び抽出プロセスを調整することが可能となる。そのような情報は、識別素子22によって制御ユニット13Aに提供することができる。
【0040】
図2A乃至図2Dを参照すると、コーヒー豆カートリッジ103の第1の実施形態が示されている。コーヒー豆カートリッジ103は、ボトル状容器131及び閉鎖部材133を含む。閉鎖部材133には、図1を参照して開示されているような飲料システムと協働するコーヒー豆排出口111を画定する出口開口部が設けられている。容器131は、内部容積135と、容器131へのネック開口部139の境界を定める首部137とを画定する。首部137は、間に環状溝145を画定する円筒形の内側スリーブ141及び円筒形の外側スリーブ143を含む。外側円筒形スリーブ143には外側雄ねじ山147が設けられている。外側円筒形スリーブ143と容器131の主要部分との間には、放射状に延在する環状リッジ(ridge)149が設けられている。
【0041】
閉鎖部材133は、実質的に平坦な底面151及び周方向外壁153を含む。周方向外壁153には、周方向の弱化線157によって外壁153に接続されている周方向の引き裂きストリップ155が設けられている。引き裂きストリップ155には、手で把持することができるプルタブ159がさらに設けられている。
【0042】
閉鎖部材133は、第1の円筒内壁161と、内側円筒壁161及び周方向外壁153間に同心円状にある第2の内側円筒壁163とをさらに含む。第2の内側円筒壁163は、周方向外壁153よりもわずかに低いが、第1の内側円筒壁161よりも高い。図2Cにおいて最も良く分かるように、第2の内側円筒壁163は、容器の首部137の雄ねじ山147と協働するように適合されている雌ねじ山165をその内面に有する。第1の内側円筒壁161には、コーヒー豆排出口111と連通している周囲孔部167がその内面に設けられている。周囲孔部167は、カートリッジの底面151上のコーヒー豆からなる柱状部に対して半径方向外方にオフセットされているキャビティによってコーヒー豆排出口111と連通している。この構成は、コーヒー豆が豆排出口111へ非制御の状態で進むことを防止する。
【0043】
閉鎖部材133の底面151及び第1の内側円筒壁161によって画定されているチャンバー内には、コンベヤーディスク169として具現されている豆コンベヤー手段が回転可能に配置されている。カートリッジには、コンベヤー手段169をコーヒー抽出装置の回転起動手段40に駆動連結するように適合されている連結手段171が設けられている。この例では、連結手段は、豆コンベヤーディスクに取り付けられていると共に底面151にある中心開口部173を通って延在している駆動ハブ171を備える。駆動ハブ171は、図1の飲料システム1から延在すると共に、図1に示されるように起動手段40によって回転されることが可能な駆動シャフト172に連結され、当該駆動シャフト172によって回転されることができる。そのような駆動シャフト及びそれらの接続は当業者に既知であり、さらなる説明は必要ではないとみなされる。コンベヤーディスク169には、少なくとも1つの回転位置において周囲孔部167を閉鎖する閉鎖フラップ175がその外周にさらに設けられている。閉鎖フラップ175は相対的に移動可能な閉鎖手段を具現する。駆動ハブ171には、軸方向かつ上方に延在する穴あけピン177をさらに設けることができる。さらに、コンベヤーディスクは、コーヒー豆をコンベヤーディスクの周囲に向かって搬送することを補助するために、上方に凸状となる形状とすることができる。しかし、そのような形状は任意選択的なものであり、他の好適な形態も考えられる。閉鎖フラップ175が周囲孔部167を閉鎖するには、コーヒー豆の通路を単に妨げるだけでよく、これは、周囲孔部167がフラップ175によって部分的にのみ塞がれているときに既に達成されている場合がある。しかし、豆カートリッジを装置から時間間隔をおいて取り出すことができるようにするには、フラップ175による孔部167の閉鎖は、少なくとも或る程度まで、残りのコーヒー豆内容物の劣化を遅らせることが好ましい。したがって、フラップは閉鎖部材133の一部を形成し、この場合、閉鎖部材は、孔部167を閉鎖することによって出口開口部を選択的に開閉するフラップの形態の相対的に移動可能な閉鎖手段を有し、閉状態では、コーヒー豆がカートリッジから逃げることが防止され、好適には、コーヒー豆のガスの形態の内容物が周囲空気へ逃げることが阻止される。
【0044】
さらに、この場合も同様に図2Cにおいて最も良く分かるように、第2の内側円筒壁163には、その自由端に内周リッジ179が設けられている。容器131の首部137の開放端139は、封止膜181によって形成される封止手段によって閉鎖することができる。さらに、図2Dにおいて最も良く分かるように、閉鎖部材133には、閉鎖部材133を図1のコーヒー抽出装置2に接続するための放射状に延在するバヨネット要素183、185を設けることができる。したがって、バヨネット要素は、カートリッジをコーヒー抽出装置に接続する接続手段の一部を形成する。当業者であれば、(183、185等の)バヨネットタイプの接続部以外の任意の考えられる手段が、カートリッジ103を図1に示されるようなコーヒー抽出装置2に接続する接続手段として好適であるものとすることができることを理解するであろう。
【0045】
ここで図2A及び図2Bに戻ると、容器131に対する閉鎖部材133の2つの軸方向位置が示されている。図2Aには、カートリッジ103がユーザーに供給される状態で示されている。この購入の状態では、内部容積135は、選択された種類の焙煎されたコーヒー豆で完全に充填されている。そのような内容物の特性は、図1を参照して説明したように、カートリッジ103の外側に取り付けられている識別素子22によって伝達することができる。容器131の内容物を周囲空気による劣化から保護するために、ネック開口部139は封止膜181によって密封して閉鎖される。封止膜181は、好適には外側円筒形スリーブ143のみに取り付けられる。ユーザーがカートリッジ103を使用状態にすることを望む場合、図2Bに示されるように、プルタブ159を把持することによってまず引き裂きストリップ155を取り外す。引き裂きストリップ155は、弱化線157によって閉鎖部材133から完全に取り外すことができる。これは、コーヒー抽出装置2に既に接続されているカートリッジ103に対して実施済みであることができる。引き裂きストリップ155を取り外した状態で、容器131を閉鎖部材133に対して回転させることができる。そのような、すなわち時計回りの回転は、雄ねじ山147及び雌ねじ山165が共に作用して、容器131及び閉鎖部材132を軸方向に互いに近づけるように動かすという効果を有する。この軸方向の移動によって、図2Bに示されるように第1の内側円筒壁161が封止膜181を首部137の環状溝145に押し込むと同時に、穴あけピン177が封止膜181に貫入することができると共に封止膜181が開口部139にわたって裂けることを可能にする。第1の内側円筒壁161によって具現される破断及び変位させる手段による封止膜181のこの動きは、封止膜181の周囲を外側円筒形スリーブ143のみに取り付けることによって補助される。封止膜181を、所定の引き裂き線に沿って破れるように準備することがさらに有益であろう。そのような所定の引き裂き線は、封止膜箔の部分的なレーザー切断によって好都合に作ることができる。封止膜181の除去は、コーヒー豆を重力によってコンベヤーディスク169上へ給送することを可能にする。カートリッジ103を、図2Bに示されると共に図1の抽出装置に接続されている使用状態にこのように作動させると、制御ユニット13A(図1を参照のこと)がコンベヤーディスク169を回転させることができる。回転モーメントの間、閉鎖フラップ175が周囲孔部167(図2Cを参照のこと)を覆っていなければ、コーヒー豆は半径方向外方へ搬送されてコーヒー豆排出口111を通過し、例えば後述するようにコーヒー抽出装置の計量チャンバーに入るか、又は粉砕機構6に直接入る。
コーヒー抽出装置に計量チャンバーが設けられている場合、そのような計量チャンバー、コンベヤーディスク及びフラップは組み合わせて定量供給デバイスを形成する。定量供給デバイスは、好適には、コーヒー飲料の1杯の供給分を調製するのに必要である定量供給量のコーヒー豆に相当する1回分のコーヒー豆を受け取る計量チャンバーを含み、この場合、システムは、コーヒー豆をカートリッジから計量チャンバー内へ運搬するように構成される。定量供給デバイスは、計量チャンバーを空にする、空にする手段をさらに備えることができる。
【0046】
豆がカートリッジからグラインダー機構へ直接運搬される場合、カートリッジのコンベヤー手段及びフラップは、制御ユニットのタイマーと組み合わせて定量供給デバイスを形成する。その場合、制御ユニットは、所定の長さの時間の間にコーヒー豆をコーヒー抽出装置に運搬するためのタイマーを備えることができる。使用時に1秒あたりに運搬されるコーヒー豆の量が分かっている場合、運搬されるコーヒー豆の総量を予め定めることができる。したがって、そのような実施形態では、定量供給デバイスは、コンベヤー手段及び相対的に移動可能な閉鎖手段の少なくとも一方を備える。制御手段はタイミング手段を備え、制御ユニットは、使用時に、所定の量のコーヒー豆をカートリッジからコーヒー抽出装置へ運搬するように所定の長さの時間だけ起動手段を動作させるように構成されており、好適には、所定の量のコーヒー豆は、1杯のドリンクを調製するための定量供給量のコーヒー豆に相当する。
【0047】
当業者は、抽出装置の変形形態において、計量チャンバーが代替的には粉砕機構6の下流に位置決めされることもできることを容易に理解するであろう。後者の場合、コーヒー豆は、カートリッジの豆排出口111から粉砕機構に直接入る。
【0048】
図2Bに示される作動状態では、内周リッジ179が容器の首部137の放射状に延在する環状リッジ149の後ろでスナップ嵌合されていることがさらに分かる。この位置ではまた、雄ねじ山147及び雌ねじ山165は完全に係脱している。それによって、容器131及び閉鎖部材133が図2Aの位置に偶発的に戻ることが防止される。またそれによって、コーヒー抽出装置において用いるために作動されているカートリッジとは対照的に、真新しくかつ未使用のままであるカートリッジは明確に区別される。したがって、図2A乃至図2Dは、コンベヤーディスク169が設けられた封止キャップ133、及びボトル状の容器131に封止膜181を直接伴ったコーヒー豆パッケージングの第1の実施形態を示す。カートリッジ103がシステムに既に接続された状態で、不正開封の跡がすぐ分かるようになっている引き裂きストリップ155を取り外すと、パッケージング用カートリッジは回転(180度)によって手で作動させることができる。レーザーによる予め切り込みの入った箔であることができるシールは、作動すると制御された方法で破られ、押しのけられてボトルの輪内の溝145に入る。その移動の終わりに、閉鎖キャップ133の内側リング163がボトルの環状リッジ149によって形成されている厚い縁部にぱちっと締まり、ねじ山147、165は係脱しているため、そこから取り外されることができなくなる。それによって逆方向へのねじ戻りが阻止される。
【0049】
図3A乃至図3Dは、この場合も同様に容器231及び閉鎖部材233を含むコーヒー豆カートリッジ203の第2の実施形態を示す。閉鎖部材233は、豆排出口211が設けられている環状の底面251を有する。環状の底面251は、相対的に移動可能な補助閉鎖部材256に適用した中心ボア254を画定する。ボトル状の容器231は、内部容積235と、容器231の一端に開口部239を画定する首部237とを画定する。第1の実施形態と同様に、首部237は、間に環状溝245を画定するように同心円状に配置されている内側円筒形スリーブ241及び外側円筒形スリーブ243から構成される。容器231の開放端239がこの場合も同様に封止膜281によって封止されているため、封止膜281を開口部239から除去するときに環状溝245がこの場合も同様に封止膜281を集める役割をする。この場合も同様に、封止膜281は、好適には、その外周が外側円筒形スリーブ243のみに取り付けられている。
【0050】
閉鎖部材233には、第1の内側円筒壁261及び第2の内側円筒壁263がさらに設けられている。第2の内側円筒壁はその上側自由端に内周リッジ279を有する。閉鎖部材233は、内周リッジ279が容器231の首部237の放射状に延在する環状リッジ249にスナップ嵌合されることによって容器231に接続される。スナップ嵌合接続は、容易に分離することができず、それによって閉鎖部材233が容器231から偶発的に取り外されることを防止するようなものである。さらに、閉鎖部材233は、その中心ボア254内に、軸方向に配置されているコーヒー豆排出口211と連通しているキャビティへの半径方向のアクセスを与える、その第1の内側円筒壁261の周囲孔部267を含む。この場合も同様に、半径方向周囲孔部267と軸方向豆排出口211との間のキャビティは、カートリッジ203内のコーヒー豆、すなわち粒子からなる柱状部に対してオフセットされており、排出口211へ進む豆すなわち粒子の制御を可能にする。閉鎖部材233は、その内側円筒壁263に、補助閉鎖部材256にある環状外壁262の雄ねじ山構成部247と協働する雌ねじ山構成部265も設けられている。補助閉鎖部材は、概して、その底面にあるコンベヤーディスク269の形態の豆コンベヤー手段と、円筒周囲壁264とを有するカップ状要素として形成されている。円筒周囲壁264は、後述する目的で上方に開放している周囲溝266を形成するように環状外壁262を担持している。補助閉鎖部材256には、飲料調製装置の駆動シャフトと連結されると共に連結手段(図示しないが従来からのものである)を形成する駆動ハブ271がさらに設けられている。駆動ハブ271には、封止膜281と係合して穴あけをする穴あけピンも設けることができる。補助閉鎖部材256の円筒周囲壁264には、周囲孔部267と位置合わせされるように適合されている複数の、例えば3つ又は4つの周囲窓部274A、274B、274Cがさらに設けられている。周囲窓部274A、274B、274Cは、中断壁セクションによって互いから隔たれており、それによって移動可能な閉鎖手段を呈する。
【0051】
使用時には、カートリッジ203は、封止膜281が完全に無傷なままであり、内部容積235の内容物を保護している、図3Aに示されているような状態でエンドユーザーに提供される。補助閉鎖部材256は、底面251にある開口部254から部分的に突出している。カートリッジ203を使用のために作動させるには、閉鎖部材233から横方向に突出しているバヨネット要素283、285として構成される接続手段によってカートリッジ203を単にコーヒー抽出装置2(図1)に接続する。駆動ハブ271は、装置に弾性的に取り付けられている駆動シャフトと係合し、これを収縮位置まで弾性的に押す。作動素子13B(図1を参照)を通じて抽出装置2を動作させると、駆動シャフト(図示しないが従来からのものである)が補助閉鎖部材256を回転させ、当該補助閉鎖部材256はそれにより、雄ねじ山構成部247及び雌ねじ山構成部265によって図3Bに示される位置まで上方に動く。駆動シャフト(図示せず)が弾性的に付勢されて駆動ハブ271に追従し、駆動ハブ271と係合したままとなる。補助閉鎖部材256が図3Bに示されるようなその最上位置に達すると、ねじ山構成部247、265が係脱して補助閉鎖部材256を図3Aの位置へ逆移動させなくする。補助閉鎖部材256の、図3Aの非作動位置から図3の作動位置への移動中に、穴あけピン277及び補助部材256の周囲壁264が、容器231の首部237に設けられている環状溝254に封止膜281を寄せるように押し込める。それによって、穴あけピン277及び周囲壁264は、封止要素を破断及び変位させる手段を形成する。この時点で、コーヒー豆は重力によってコンベヤーディスク269上へ給送されることができ、周囲窓274A、274B又は274Cが回転中に位置合わせされるとこれらの窓のいずれか1つを通って周囲孔部へ搬送されることができる。(図1の)定量供給デバイス23及び/又は制御ユニット13Aが、定量供給が十分であると判断すると、それによって、補助部材256及びそのコンベヤーディスク269の回転は中断される。そのため、豆の供給を中断する手段が提供される。抽出装置2(図1)の動作機構は、補助部材256の回転が、周囲窓部274A、274B、274Cのうちの2つの隣接する窓部間の周囲壁264の或るセクションが周囲孔部267と重なった状態であることを常に伴うことを確実にする。これは、コーヒー豆排出口211を通したコーヒー豆のさらなる運搬を一切防止するだけでなく、容器231の内容物を、周囲環境と接触することからも保護する。図3Bの作動状態のカートリッジ203を抽出装置から安全に取り外すことができることが考えられ、また好ましい。これは、異なる質の種類のコーヒー豆を有するカートリッジを間に挟んで使用することを可能にし、それによって、抽出される飲料のバリエーションを可能にするために望ましいであろう。
【0052】
第2の実施形態によるコーヒー豆パッケージング用カートリッジの、第1の実施形態によるコーヒー豆パッケージング用カートリッジとの1つの注目すべき違いは、そのコンベヤーディスクが閉鎖部材の一部と一体であることである。別の変形形態において考えられるのは、豆パッケージング用カートリッジ全体をコンベヤーディスクと共に回転させることが可能なことである。
【0053】
コーヒー豆パッケージング用カートリッジ303の第3の実施形態が図4A乃至図4Dに示されている。コーヒー豆カートリッジ303はこの場合も同様に、ボトル状の容器331及び閉鎖部材333を含む。閉鎖部材333は、その底面351に、図1に示される抽出装置2と協働するコーヒー豆排出口311が設けられている。容器は、コーヒー豆(図示しないが従来からのものである)が充填される内部容積335を画定する。容器331には、ネック開口部339を画定する首部337が設けられている。ネック開口部339は、容器331の開放端を画定しており、内側円筒形スリーブ341及び同心円状に配置されている外側円筒形スリーブ343によって境界を定められている。内側円筒形スリーブ341及び外側円筒形スリーブ343間には、この場合も環状溝345が形成されている。したがって、第3の実施形態303の容器331は、厳密に同一ではないにしても、第1の実施形態及び第2の実施形態の容器と実質的に同様である。
【0054】
首部337には、その自由端に隣接する場所において外側円筒形スリーブ143から延在し、放射状に延在する環状リッジ350が設けられている。
【0055】
閉鎖部材333は、その底面352から軸方向に突出している周方向外壁353を含む。同様に底面351から軸方向に突出しているのは、第1の内側円筒壁361と、第1の内側円筒壁361及び周方向外壁353間に同心円状にある第2の内側円筒壁363とである。第2の内側円筒壁363には、閉鎖部材333を容器331に取り付けるために放射状に延在する環状リッジ350とスナップ嵌合式に係合する、内方に突出する周囲リッジ379が設けられている。
【0056】
底面351に回転可能に受け入れられるのは、底面351にある中心開口部373を通って駆動係合することができる駆動ハブ371を有する豆コンベヤーディスク369である。回転可能な豆コンベヤーディスク369は、第1の円筒内壁361にある周囲孔部367を閉鎖する直立閉鎖フラップ375を含む。周囲孔部367は、既に説明した目的で、内部容積335内のコーヒー豆からなる柱状部に対してオフセットされるキャビティを介して豆排出口311と連通している。閉鎖フラップ375は移動可能な閉鎖手段として機能する。図4Cにおいて分かるように、コンベヤーディスク369は、上方に凸状の形状に加えて複数の放射状に延在するリッジを有するコンベヤー手段及びガイド手段の一部として設けることができる。任意選択的であるこれらの特徴によって、コーヒー豆の攪拌及びガイド手段を形成することにより、コンベヤーディスク369の周囲へ向かってコーヒー豆を搬送することを補助することができる。代替的な構成では、回転可能な豆コンベヤーは、放射状に延在するパドル又は羽根を有するパドルホイールによって形成することができる。豆が詰まることを防止するには、これらのパドル又は羽根を、パドルホイール又はインペラーの周囲縁部までの半径方向距離の全てに延在させないようにすることが有利であろう。代替的に又は付加的に、羽根は可撓性材料で形成することができる。より詳細には、インペラー全体を、弾性材料、特に150N/mmから1200N/mmの間、より詳細には175N/mmから800N/mmの間、好適には175N/mmから300N/mmの間の範囲の弾性係数(E-modulus)を有するプラスチック材料で作製することができる。さらに、周囲孔部の領域に対する羽根の数を変えて、インペラーが停止した状態で豆が逃げることを阻止することが可能である。
【0057】
豆コンベヤーディスク369を囲み、第1の円筒内壁361と同一の広がりを有するのは移動可能なスリーブ346である。移動可能なスリーブには、その外面に、第1の円筒内壁361の内面の雌ねじ山構成部と係合する雄ねじ山347が設けられている。移動可能なスリーブ346には、閉鎖フラップ375の対向する直立側部の1つとそれぞれ係合する、内方に突出するノッチがさらに設けられている。
【0058】
動作時には、豆カートリッジ303は、バヨネット構成部383、385によってコーヒー抽出機(例えば図1に示されるような接続手段4によって装置2)と接続される。カートリッジを作動させるには、コーヒー抽出機が制御信号を開始して駆動ハブ371を駆動し、それによってコンベヤーディスク369及び直立閉鎖フラップ375を駆動する。それによって、閉鎖フラップ375は、ノッチ348のうちの関連するノッチと係合し、容器331の外側円筒形スリーブ343にその周囲が取り付けられ、それにより封止手段を形成する封止膜381に向けた上方方向に、係合しているねじ山構成部347、365に沿って移動可能なスリーブ346を移動させる。この移動により封止膜381を破断し、封止膜381を環状溝345内へ押し込む。それによって、移動可能なスリーブ346は、封止要素を破断及び変位させる手段を形成する。特に、封止膜381は、予め画定された弱化線に沿って破れるように準備することができる。移動可能なスリーブ346の上方移動が完了すると、図4Bに最も良く示されるように、閉鎖フラップと係合しているノッチ348が閉鎖フラップから係脱する。当業者には、カートリッジ303を作動させるには、移動可能なスリーブ346の内周に単一のノッチ348を設けるだけでよいことが明らかであろう。この第3の実施形態では、閉鎖フラップ375の垂直な後縁部と係合している第2のノッチは単に組立てを簡単にするために設けられる。
【0059】
上述した第2の実施形態及び第3の実施形態は共に、システムの駆動手段によって自動的に作動することができる。駆動ハブの連続回転により、封止膜が容器の開口部から押しのけられると、コーヒー豆の搬送を開始する。
【0060】
図5A乃至図5Eは、コーヒー豆パッケージング用容器403の第4の実施形態を示す。パッケージング用カートリッジ403は、内部容積435を画定するボトル状容器431を含み、首部437及び外側カラー442を有する。外側カラー442によって画定されている開放端439内に受け入れられるのは、好適には容器431に対して取り外し不可能に取り付けられる閉鎖部材433である。外側カラー442の外周には、バヨネット構成部483、485、又は装置2等のコーヒー抽出装置へ接続するための他の好適な接続手段及び図1の接続手段4を設けることができる。
【0061】
閉鎖部材433は、容器431の首437及び外側カラー442によって画定されるような開放端439にぴったりと嵌合され、接着剤又は溶接結合によって取り付けることができる。閉鎖部材433の軸方向外側縁部は、図5A及び図5Bに示されるように外側カラー442の軸方向外側縁部からわずかに凹んでいる。閉鎖部材433も、コーヒー豆排出口411を有する底面451を有する。図5C及び図5Dに最も良く示されるように、閉鎖部材433は、周囲孔部467を有する中心キャビティ壁462を画定する。周囲孔部は、この場合も同様に内部容積435内に保持されているコーヒー豆からなる柱状部から半径方向にオフセットされるキャビティを介してコーヒー豆排出口411と連通している。キャビティ壁462及び底面451によって画定されている中心キャビティに受け入れられるのは、回転可能な豆コンベヤーディスク469である。コンベヤーディスク469から軸方向に延在するのは、周囲孔部467の移動可能な閉鎖手段を形成するように構成されている閉鎖フラップ475である。豆コンベヤーディスクは、底面451にある中心開口部473を通って突出する駆動ハブ471を有する。当業者には考えられることとして、この実施形態の閉鎖部材433も、前述した実施形態におけるのと同様の方法で容器431の外側と係合するように設計することができることが明らかであろう。そのような代替的な構成では、バヨネット構成部483、485は容器431ではなく閉鎖部材433の一部である。
【0062】
カートリッジ403の豆内容物を保護するために、コーヒー抽出機を使用するためにそれを作動させる前まで、封止膜481が外側カラー442の軸方向自由縁部に密封に取り付けられている。第4の実施形態では、封止手段を形成する封止膜481はコーヒー抽出機によって自動的に除去されるのではなく、ユーザーによって除去される。このために、封止要素を破断及び変位させる手段の構成として手で掴む(manual)プルタブ482を設けることができる。容器431の外面のバヨネット構成部483、485の構成は、閉鎖部材433がその開放端に嵌め込まれている状態では、バリアー箔又は封止膜481が容器431の外側縁部に封止可能に取り付けられることを可能にする。それによって、封止バリアー481は、容器431と閉鎖部材433との間の接合部も覆う。封止膜又はバリアー箔481は、出荷中及び在庫保存中に、カートリッジが使用されるまで豆内容物を新鮮なまま保ち、周囲空気から保護することができる。しかし、焙煎されたてのコーヒー豆は依然としてCO等のガスを発する可能性がある。焙煎された豆を新鮮なまま詰めることを可能にするには、封止膜、すなわち481等のバリアー箔に、一方向圧力リリーフ通気弁(図面には示さないが従来からのものである)を追加的に設けることができる。
【0063】
動作時には、第4の実施形態のカートリッジ403は、その封止膜481を手で除去した後で、バヨネット構成部483、485又は同様の好適な接続手段によって図1の抽出機2に連結することができる。コーヒー豆をコーヒー抽出装置2に搬送する動作は他の実施形態と同様である。抽出装置がコーヒー抽出を行うように作動されると、制御ユニット13Aはコンベヤーディスク469の回転を開始し、閉鎖フラップ475は回転して周囲孔部467から離れる。コンベヤーディスク469の回転は連続的であり、閉鎖フラップ475は、一回転すると唯一周囲孔部467と一列に並ぶ。閉鎖フラップ475が周囲孔部467と位置合わせされていない間、コーヒー豆はコーヒー豆排出口411に向かって出て、抽出機の粉砕ユニット又は計量ユニットに入る。挽かれるべき必要な量のコーヒー豆がカートリッジ403から引き出されるとすぐに、豆コンベヤーディスク469は、閉鎖フラップ475が周囲孔部467と位置合わせする正確な位置でその回転を停止する。それによって、豆の供給を中断する手段が提供される。好適には、閉鎖フラップ475及び周囲孔部467を備える構成要素の回転動力及び頑丈さ(sturdiness)は、閉鎖経路にある可能性があるいかなるコーヒー豆も切断されるか又は破砕されるようなものであり、そのため、コーヒー豆が周囲孔部467の閉鎖に対する障害物とならない。
【0064】
図5Fは、図5A乃至図5Dの豆カートリッジと共に用いる変更された代替的な閉鎖部材を示す。図5Fの閉鎖部材433Aは、図5A乃至図5Dの容器431の開放端に取り外し不可能に取り付けられるように適合されている。それによって、閉鎖部材433Aの軸方向外側縁部は、この場合も同様に、図5A及び図5Bに示されるように容器431の外側カラーの軸方向外側縁部からわずかに凹んでいることができ、封止膜を容器の外側カラーの軸方向自由縁部にのみ取り付けることを可能にする。閉鎖部材433Aにも、コーヒー豆排出口411Aが貫通する底面451Aが設けられる。閉鎖部材433Aは、コーヒー豆排出口411Aと連通している周囲孔部を有する中心キャビティ壁462Aを画定する。キャビティ壁462A及び底面451Aによって画定されている中心キャビティに収容されているのは、回転可能な豆コンベヤーディスク469Aである。ガイド手段が、使用時に容器431の内側と対面するコンベヤーディスク469Aの上面にある複数の、概して、放射状に延在する交互のリッジ及び溝を含む。コンベヤーディスク469Aの複数の、概して、放射状に延在する交互のリッジ及び溝は、コーヒー豆の攪拌及びガイド手段を形成することによって、コンベヤーディスク469Aの周囲へ向かってコーヒー豆を運搬することを補助する。代替的には、コンベヤーディスク469Aが高速で回転する場合には、その平坦な上面を用いることができる。加えて、図5Fの実施形態のガイド手段は、コーヒー豆をコンベヤーディスク469Aから、概して、放射状に延在するガイド面493に沿って出口開口部411Aに向けてガイドするために、コンベヤーディスク469Aの上面の一部と重なる静止ガイドアーム491を含む。
【0065】
図6乃至図10を参照して、前述したコーヒー豆カートリッジと共に用いるのに好適ないくつかの計量デバイスをここで説明する。
【0066】
図6には、コーヒー豆を定量供給する手段を具現する定量供給ユニット523のいくつかの主要な構成要素を示す。定量供給ユニット523は、図1に示されているようなコーヒー装置の一部を形成し、コーヒー豆運搬経路25内に位置決めされる。上記で説明したように、カートリッジのコンベヤー手段は、この実施形態においても定量供給デバイスの一部を形成する。したがって、コーヒー抽出装置2の定量供給ユニット523及びカートリッジ3のコンベヤー手段は組み合わせて、図1に示されるシステムの定量供給デバイス23の一部を形成する。機械接続面525が、キャビティ527と、前述した豆カートリッジに設けられるようなバヨネット構成部と協働するためのバヨネット構成部529、530とを有する。キャビティ527の底面から突出するのは、記載したカートリッジのコンベヤーディスクの駆動ハブと駆動係合する回転可能な駆動シャフト531である。キャビティ527の底面には、機械接続面525に接続されると一列に並ぶ計量入口部533も設けられている。
【0067】
計量入口部533は、定量供給チャンバー535とも称される計量チャンバーへのアクセスを与える。定量供給チャンバー535は、その下側端に、空にする手段の構成として移動可能な解放蓋537が設けられている。図示の例では、移動可能な解放蓋537は、摺動可能なゲートであるが、回転可能なシャッター等の形態であることも考えられる。解放蓋537は、双頭矢印A1によって示される2つの反対の方向のいずれかに移動するように自動的に動作することができる。
【0068】
計量チャンバーは、図6に示されるように透明又は半透明な外壁を有する場合、協働する発光ダイオード(LED)及び赤外線(IR)センサーのような第1のセンサー又は第1のセンサー手段とも称される光センサー検出手段539によって管理されることができる。光センサー検出手段は、好適には調整可能な検出用キャリアー541上で担持することができる。検出用キャリアー541は、双頭矢印A2に従って定量供給チャンバー535の高さに沿って自身を垂直方向に位置決めするための手段を有することができる。
【0069】
図6では、回転可能な駆動シャフト531(図1のシャフト172)を駆動するために、駆動モーター543(図1の起動手段40)を機械接続面525の下面に直接取り付けることができることがさらに分かる。モーター543に給電するために電気ケーブル545が設けられている。駆動モーター543は、図1のシステムの駆動手段又は起動手段を、概して、具現する。電気ケーブル545には、システムの制御ユニットの制御下で電気エネルギーを供給することができる。システムの制御ユニットは第1のセンサーに応答して作用することができる。動作時に、コーヒー豆は、前述した豆パッケージング用カートリッジのいずれか1つの豆コンベヤーディスクを駆動する駆動シャフト531の作用によって、計量入口533を介して定量供給チャンバー535内に排出される。センサー検出手段539は、定量供給チャンバー535の適切な高さに予め位置決めされ、それによって適切な量に相当するコーヒー豆の体積を検出する。光センサー検出手段539のIRビームの遮断が所定の時間間隔よりも長い時間期間を超える場合、これは、豆がIRビームを恒久的に阻止しており、したがってチャンバー内の豆のレベルが第1のセンサーの高さに到達していることを意味する。この場合、この事象は制御ユニットに通信される。制御ユニットは、コンベヤー手段がカートリッジから計量チャンバー内への豆の運搬を停止するように、コーヒー装置の起動手段を制御する。また、制御ユニットは、駆動シャフト531が、カートリッジ内の、そのコーヒー豆排出口との連通をコンベヤーディスクが閉鎖する位置にそれを戻すように、起動手段を動作させる。この時点で、計量チャンバー535の底面を閉鎖したままである移動可能な解放蓋537に、制御ユニット13A(図1)によって命令を与え、正確な量をコーヒーグラインダー機構6へ排出させることができ、この場合、システムには、コーヒーを調製するためにカートリッジからコーヒー抽出装置内へ運搬されるコーヒー豆の量を測定する第1のセンサーが設けられる。さらに、第1のセンサー539が制御ユニット13Aに接続されており、制御ユニット13Aは、第1のセンサーによって、所定の量のコーヒー豆がカートリッジからコーヒー抽出装置内へ運搬されたことを検出すると、起動手段40を停止するよう制御するように構成されており、好適には、所定の量のコーヒー豆は1杯のドリンクを調整するための定量供給量のコーヒー豆に相当し、制御ユニットは、第1のセンサーによって、所定の量のコーヒー豆がカートリッジからコーヒー抽出装置内へ運搬されたことを検出すると、カートリッジの出口開口部を閉鎖するよう相対的に移動可能な閉鎖手段(例えばフラップ375)を制御するように構成されており、好適には、所定の量のコーヒー豆は1杯のドリンクを調整するための定量供給量のコーヒー豆に相当する。
【0070】
第1のセンサー手段は、計量チャンバーの選択された部分においてコーヒー豆を検出するように構成されており(この場合、計量チャンバーのこの部分は第1のセンサーの高さに位置付けられる)、システムは、計量チャンバーの部分を選択するように構成されており、コーヒー豆は、第1のセンサー手段によって検出される計量チャンバー内のコーヒー豆の相当する量を選択するように第1のセンサー手段によって検出される。
【0071】
上述したように第1のセンサー539と計量チャンバーの底面との間の距離を適合させる代わりに、計量チャンバー535自体が、例えば入れ子式の壁セクション等によって容積を変えることができる。そのような構成を用いて、センサー手段539をなくすこともでき、また、計量チャンバー内に収容されることができる体積を単に制限することによって定量供給を得ることもできる。この例では、空にする手段は、計量チャンバーの取り外し可能に配置されている底面を含む。代替的には、空にする手段は、計量チャンバーを傾動させる傾動手段を含む。空にする手段は、制御ユニット13Aによって制御されるように適合されている。したがって、この例では、第1のセンサー手段は、計量チャンバー内の或る特定のレベルに相当する所定の量のコーヒー豆が検出されると信号を生成し、好適には、所定の量のコーヒー豆は定量供給量のコーヒー豆に相当する。
【0072】
図7は、図6の定量供給デバイス523を組み込む、わずかに変更された計量機構を示す。コーヒー豆653を定量供給入口部(図6に533として示される)から計量チャンバー635へ導くためにシュート651が用いられる。この場合も同様に、半透明又は透明な計量チャンバー635を横切るのは、水平LEDビーム発生器655及びIR検出センサー657を含む水平ビームIR光検出システムである。ケーブル659によって、IRセンサー657を制御ユニット(例えば図1の制御デバイス13A)に接続することができる。図7の計量機構には追加的に、垂直LEDビーム発生器661を含む、さらなる実質的に垂直に方向付けられる光IR検出システムが設けられる。
【0073】
LED655とセンサー657との間の水平IRビームの遮断は、個々のコーヒー豆が計量チャンバー635内に落下するときにビームを遮断する場合に繰り返し生じる可能性がある。したがって、制御ユニットは、水平ビームの遮断が所定の時間期間を超えたときにのみ、計量チャンバー満杯信号を生成する。水平光検出システムのダブルチェックとして、垂直光検出システムが設けられる。LEDビーム発生器661によって発生されるビームは、垂直検出に対してわずかに傾けられ、IR検出センサー663が、IRビームの反射が水平光検出システムによって規定された計量レベルと一致するときにのみ、このIRビームの反射を検出するように位置決めされる。代替的に、IR検出センサー663は、LEDビーム発生器661によって発生されるIRビームの反射を広角にわたって検出し、反射に必要な時間を記録することができる。この反射の遅延は、計量チャンバー635が充填されるにつれて短くなる。この基準信号は、ケーブル665を介して制御ユニットに通信されて、水平センサー657から受信した信号と比較されることができる。
【0074】
計量チャンバー635の下端には、この場合も同様に、双方向矢印A3に従って摺動移動又は回転移動するようにケーブル接続部667を通じて制御ユニット(図1の13A)によって電気的に作動されることができる移動可能な解放蓋637の形態の空にする手段が設けられる。
【0075】
図8には、同様に図6の定量供給デバイス523に組み込むのに好適である計量機構のさらなる変更形態が示されている。定量供給入口部(図6に533として示される)から出てくるコーヒー豆753用のシュート751が、IR光に対して半透明であるか又は透明である。LEDタイプのIRビーム発生器761がシュート751を通じてIR検出センサー763と通信し、コーヒー豆753がIRビームを遮断する回数を計数する。ケーブル765が、コーヒー豆の量を計数するためにこれらの遮断を図1の13Aのような制御ユニットに通信することができる。
【0076】
1回分の量の所定の数の豆753が計数されると、制御ユニット13A(図1)は、駆動モーター543(図6)をその停止位置に戻し、それによってさらなる豆753がシュート751及び計量チャンバー735に入らないように制御する。同時に、移動可能な解放蓋737として具現される空にする手段を、導線767を通じて、蓋737を双頭矢印A4の関連する方向に開くように動作させることができる。制御ユニット13Aによってすべてを制御することができる。
【0077】
この例では、計量チャンバーは平坦なプレートとすることもでき、計数された豆は、所定の量の豆がプレート上に載るまで落下する。コーヒー抽出装置は、豆をグラインダー機構内に運搬するように、所定の量のコーヒー豆がプレート上に載るとプレートを傾けるようにさらに構成されている。計数された豆が図1のグラインダー機構内に直接給送されるように計量チャンバーを排除することも可能である。豆の運搬は、所定の量の豆に相当する数の豆が計数されると制御ユニットによって停止される。
【0078】
図9には、計量機構の第3の代替形態が概略的に示されている。図6に示される例と同様に、第3の代替形態の計量機構の計量チャンバー835はシュートを用いず、コーヒー豆853は計量チャンバー835に直接落下する。計量チャンバー835に突出しているのは、低摩擦支承部873上で枢動可能にバランスがとられている、跳ね上げ(basculating)荷重支持体871である。計量チャンバー835内に突出している跳ね上げ荷重支持体871の部分に落下する或る量のコーヒー豆853が、所定の量の重量に達すると、跳ね上げ荷重支持体はその低摩擦支承部873を中心に傾動し、荷重検出センサー875を作動させる。荷重検出センサー875は、コーヒー豆が7グラムの重量に達するとすぐに作動するように構成することができる。しかし、これは一例に過ぎず、他の重量の量を予め定めることができることが考えられる。荷重検出センサーは、作動すると、導線877を介して信号を制御ユニット13A(図1)に通信する。制御ユニット13A(図1)は、それを受けて、電気接続部867を通じてモーター543(図6)の停止及び電気的に作動される解放蓋837の開放を開始して、双頭矢印A5の適切な方向へ開き、計量チャンバーを空にすることができる。それによって、所定の量のコーヒー豆853を粉砕機構6(図1)へ通すことができる。代替的には、荷重支持体は、空になると既知の所定の重量を有する計量チャンバーを担持する。ユニット875は排除される。豆が計量チャンバー内に運搬されると、チャンバーの重量が増し、支承部に作用する支承部の力を測定する力測定ユニット878の形態の第1のセンサーによってその重量を測定することができる。ユニット878は、支承部871を安定化もさせる。測定結果は、ケーブル880を介して、ユニット878によって生成される信号によって制御ユニット13Aに通信される。したがって、この力は、計量チャンバー内の豆を含む当該チャンバーの重量に相当する。計量チャンバーの増加した重量が所定の量のコーヒー豆に相当する場合、制御ユニットは起動手段を停止させ、計量チャンバーを空にする、空にする手段を作動させる。したがってこの例では、システムは、第1のセンサー手段によって、計量チャンバー内に存在するコーヒー豆の量に対応する信号を生成するように構成される。
【0079】
第4の代替的な、さらに簡略化された計量機構が図10に概略的に示されている。前述の実施形態と同様に、コーヒー豆953は、重力によって上方から垂直方向に計量チャンバー935に入る。この簡略化された実施形態では、一定量を計量するために機械的な手段のみが用いられ、解放蓋等による空にする機能及び荷重検出機能が、低摩擦支承部973を中心に枢動可能に配置されている跳ね上げ解放蓋971に組み合わせられる。跳ね上げ解放蓋971の一部が計量チャンバー935と適合し、その底面として機能する。コーヒー豆953の予め定められた荷重が跳ね上げ解放蓋971のこの部分に蓄積すると、それは低摩擦支承部973を中心に傾斜し、一定量を粉砕機構へ自由に通す。このために、跳ね上げ解放蓋971の、計量チャンバー935とは反対の部分に、事前設定された7グラムの釣り合い重り981又は同様の一定量の重りが設けられる。釣り合い重り981は、様々な一定量に関して他の値の重量と交換可能とすることができる。図10にさらに示されるように、重り981は、コーヒー豆の正確な計量の重量を調整するか又は微調整するように双頭矢印A6の方向にも調整可能である。明らかに、図10の定量供給手段としての機械的な計量は、コーヒー豆953の計量チャンバー935への供給を遮断する追加の手段と好適には協働する。そのような手段は、適当なタイミング及び/又はセンサー手段に応じて、(図1の)制御ユニット13Aが駆動モーター543(図6)をその非作動位置へ戻すことを可能にするように、解放蓋971によって動作される任意の追加の電気スイッチを含むことができる。蓋971が上記で説明したように傾いて自由に通す場合、制御ユニットによって作動される電磁石等の、チャンバーから落下する豆以外に蓋を傾いたままに保つ手段があることができる。チャンバーを空にするのに十分な時間の後で、制御ユニットは、蓋がチャンバーを再び閉鎖するように電磁石の作動を解除することができる。跳ね上げ解放蓋971を用いるのではなく、予め定められた一定量の量に達すると、計量チャンバー935全体をひっくり返すことが可能であることも考えられる。そのように計量チャンバー全体をひっくり返すことは、制御ユニットによって作動する電気手段によって制御することができることも考えられる。上記で説明した実施形態のそれぞれにおいて、制御ユニットは、いずれの豆も出口開口部を塞がないことを確実にするために、駆動を遮断する前に起動手段を短時間逆回転させるように構成することができる。したがって、コンベヤー手段が短時間だけ逆さに動作される場合、そのようなコンベヤー手段に上述したような閉鎖フラップが設けられていると、当該閉鎖フラップはその後にカートリッジの出口開口部を閉鎖することができる。
【0080】
したがって、本発明は、コーヒー豆を定量供給及び/又は粉砕するシステムにおいて用いるコーヒー豆パッケージング用カートリッジに関するものであることが説明される。それによって、システムには、少なくとも、複数回分の量のコーヒー豆の内部スペースを囲む単一の壁部材、及びコーヒー豆を送出するコーヒー豆排出口を有するコーヒー豆パッケージング用カートリッジが設けられる。装置には、コーヒー豆パッケージング用カートリッジから粉砕機構へコーヒー豆を供給するコーヒー豆供給口を有するコーヒー豆粉砕機構がさらに設けられる。コーヒー豆パッケージング用カートリッジを装置に接続する接続手段が設けられ、それによって、パッケージング用カートリッジのコーヒー豆排出口が、コーヒー豆出口部からコーヒー豆供給口への1杯分の所定の量のコーヒー豆を定量供給ユニットに供給することができる装置のコーヒー豆供給口に接続される。接続手段には、コーヒー豆パッケージングを装置に対して連結及び連結解除する連結要素を設けることができる。コーヒー豆パッケージング用カートリッジは、使用の前まで、コーヒー豆が周囲の空気に晒されることが防止されるように封止される。
図1のシステム1では、コーヒー抽出装置2は、挽いたコーヒー豆及び水をベースにコーヒーを抽出する抽出手段7をさらに備え、当該抽出手段は制御ユニットによって制御される。制御ユニット13Aは、相対的に移動可能な閉鎖手段が出口開口部を閉鎖したこと又はコンベヤー手段が中断されたことの少なくとも一方の発生を確認したときにのみ、抽出手段7及び/又はグラインダー機構6の動作を開始するように構成することができる。連結手段は、回転されるとコンベヤー手段を駆動する、駆動シャフト171等の回転要素を備えることができ、回転要素171は、コーヒー抽出装置の起動手段40によって回転されるように構成される。
【0081】
システム(図11を参照のこと)は、回転要素171並びにコーヒー抽出装置の起動手段40の回転速度及び/又は位相を検出する検出手段900をさらに備えることができる。回転要素171には、例えば、制御ユニット13Aに接続されている光センサー又は検出器904によって検出することができる光学的なマーク902を設けることができる。回転要素171が回転すると、光学的なマーク902も回転し、当該マークが検出器904によって検出された時間的な瞬間は、回転要素171の回転速度及び回転位相の組み合わせを示す。起動手段40にも同様に光学的なマーク906を設けることができ、制御ユニット13Aに接続されている別の光検出器908によって起動手段の回転速度及び回転位相が測定される。この例では、回転要素171は駆動シャフト172に接続されており、駆動シャフト172は起動手段に接続されている。回転要素171と駆動シャフト172との間の接続部910は、この例では、マーク902及びマーク906を(垂直方向912で一列に並んで)互いに垂直方向上方から見た場合に、接続を、シャフト172に対して回転要素171の既知の回転位置においてのみ行うことができるようなものである。制御ユニット13Aは、回転要素171の検出された回転速度が起動手段40の検出された回転速度と同じである場合、かつ/又は回転要素171の検出された位相が起動手段40及び駆動シャフト172の検出された位相と同じである場合にのみ、抽出手段及び/又は粉砕機構を開始するように構成することができる。
【0082】
図12及び図13では、コンベヤー手段1069はカートリッジ1003の一部であり、逆向きに回転する第1のゴム豆ホイール1051及び第2のゴム豆ホイール1053の一部を含む。第1のゴム豆ホイール1051及び第2のゴム豆ホイール1053はそれぞれ、それらの周囲から延在する複数の可撓性の放射状の突起を有する。コーヒー豆1055は、ゴム豆ホイール1051及び1053の運動中にはこれらの間を搬送されるが、カートリッジ1003の出口部は、ゴムホイール1051、1053が静止して保持されている場合には、放射状に延在する突起によって、豆が落下することを防止するように効果的に閉鎖される。図12において分かるように、カートリッジ1003はコーヒー抽出器具1002の上部に位置決めされており、コンベヤー手段1069によって搬送されるコーヒー豆1055は、抽出器具1002の豆供給開口部1029に入ることが可能になる。図13の平面図構成において分かるように、第1のゴム豆コンベヤーホイール1051は第1のヘリカル駆動ギヤ1057を有する。同様に、第2のゴムコンベヤーホイール1053は第2のヘリカル駆動ギヤ1059を有する。第1のヘリカル駆動ギヤ1057及び第2のヘリカル駆動ギヤ1059は共に、カートリッジ1003の一部ではなく器具1002の一部である器具駆動部1061によって駆動される。ここでは、駆動連結は一般的なシャフトによる連結等の形態ではなく、相補的なギヤ部材の駆動係合によって達成されることが明らかである。
【0083】
図14乃至図16に示される実施形態は、器具1102からの回転駆動を用い、この回転駆動が、カートリッジ1103の内部容積1135における直線運動に変換される。駆動シャフト1172は、矢印1165に従ってリードねじ1163と回転係合し、コンベヤーピストン1167を、矢印1169によって示されるような下方向に移動させる。これによって、コーヒー豆1155が可撓性弁1171を押し通される。図15に別個に示される可撓性弁1171は、比較的硬い弾性材料であり、複数の屈曲可能な個々のフラップ1173を形成するように放射状にスロットが入っている。放射状のスロットによって隔たれている個々のフラップに対して弁1171の材料が与える硬さは、カートリッジ1103内でのコーヒー豆1155の充填を支持するのに十分なものである。コーヒー豆1155が曲げられ可能なフラップ1173間の放射状のスリットに押し通されることは、専らコンベヤーピストン1167が加える力によるものである。好都合には、可撓性弁1171はプラスチック材料から作製することができる。圧力がコンベヤーピストン1167及び介在するコーヒー豆1155を通じて可撓性弁1171に加えられなければ、豆1155は、カートリッジ1103から落下することが妨げられる。それによって、駆動手段1172の回転時に、カートリッジ1103が粉砕及び/又は抽出器具1102と係合することが明らかである。駆動手段1172の回転の遮断は、可撓性弁1171を通したコーヒー豆1155の供給を停止させる。
【0084】
図16の代替形態では、回転シュート1177が駆動シャフト1172と関連しており、駆動シャフト1172と共に矢印1175によって示される方向に回転する。図16の変形形態は、カートリッジ1103の内部に、駆動シャフト1172によって駆動されるとリードねじ1163と共に回転する回転閉鎖部材1179を有する。回転可能な閉鎖部材1179は、回転シュート1177と整合する出口孔部1181を有する。駆動シャフト1172を、シュート1177が器具の豆供給開口部1129と整合しない位置で停止させることによって、出口孔部1181も、カートリッジ1103に形成されている内部シュート1183と整合しなくなる。それによって、豆1155が器具1102によってカートリッジ1103から引き出されなくなると、カートリッジ1103の追加の閉鎖体が得られる。空になっていないカートリッジ1103を器具1102から交換することができるようにするには、豆の落下を防止するだけで十分である。しかし、部分的に空になったカートリッジを長期間保存することを可能にするには、カートリッジへの空気の進入を阻止し、少なくとも周囲空気にさらされることを制限することが確実に有益である。このために、追加の閉鎖部材1179が非常に有用であることができる。
【0085】
カートリッジ1203の別の変形形態が図17A及び図17Bに示されている。カートリッジ1203は、この場合も同様に回転可能なリードねじ1263を有し、リードねじ1263は、前述した実施形態と同様にコーヒー調製器具1202によって駆動されるように構成されている。矢印1265の方向へのリードねじ1263の回転によって床形成ピストン1267を上昇させている。床形成ピストン1267の上昇によって、床形成ピストン1267の上部に載っているコーヒー豆1255を内部シュート1283の上のレベルまで上昇させている。アーム1285がリードねじ1263と共に回転し、上面のコーヒー豆1255を一掃して内部シュート1283に入れることを補助する。図17Bでは、床形成ピストン1267が、内部シュート1283の周りに滑り嵌めされる凹部1287を有して形成されていることがさらに分かる。カートリッジ1203が、図17Bに示されるように円筒形容器の形態である場合、凹部1287は、他の回転防止手段の必要なく、床形成ピストン1267とカートリッジ1203の残りの部分との間の相対的な回転を効果的に防止する。シュート1283内に運ばれた豆1255は、図17Aに示されるように供給開口部1229を通って器具1202に入る。
【0086】
カートリッジ1303内のコンベヤー手段のさらに別の形態が図18A乃至図18Dに示されている。カートリッジ1303は、器具1302に接続されて器具1302の駆動シャフト1372に駆動接続されるように適合されている。カートリッジ1303は、器具1303の豆供給開口部1329と一列に並ぶコーヒー豆排出口1311を有する第1の底面1389を有する。カートリッジ1303には、シャトルスライダー1393と連通するように最下部分が中断されている、概して、漏斗形状の第2の底面1391がさらに設けられている。
【0087】
シャトルスライダー1393は、駆動シャフト1382により回転される偏心部(excentric)1395によって往復運動するようにガイドされる。特に図18B及び図18Dも参照されたい。図18A及び図18Bに示されるように、シャトルスライダー1393は、予め定められた量のコーヒー豆1355を保持する定量供給キャビティ1397を有する。図18A及び図18Bに示されるような第1の位置では、シャトルスライダー1393は、第2の底面1391によって支持されているコーヒー豆1355の供給と連通しているその定量供給キャビティ1397を有する。矢印1399の方向への偏心部1395の回転は、シャトルスライダー1393を図18A及び図18Bに示される第1の位置から図18C及び図18Dに示される第2の位置へ移動させる。第2の位置では、定量供給キャビティ1397は出口開口部1311と位置合わせされ、豆が器具1302の供給開口部1329を通過することができる。当業者には、図18A乃至図18Dの実施形態を、器具への豆の搬送及び定量供給の双方に用いることができることが明らかであろう。駆動シャフト1372の複数回の回転は、定量供給キャビティ1397の容量と共に、選択された数の飲料の供給分を正確に定量供給することができる。また、シャトルスライダー1393が第1の位置及び第2の位置のいずれか一方にある状態では、カートリッジ1303内の豆1355の供給との間の連通が、固定シャトルスライダー1395では可能ではないことから、カートリッジ1303が閉鎖されることが明らかであろう。
【0088】
図19A及び図19Bに示される搬送手段は、この場合も同様に、傾動セクション1492によって完成されている第2の底面1491を有する。傾動セクション1492は、器具1402から突出している駆動シャフト1472の近傍で枢動する。駆動シャフト1472の上端は偏心部として形成され、フォロワー1494が、ばね1496によって駆動シャフト1472の偏心部上端に対して付勢される。駆動シャフト1472の回転速度は、振動運動が傾動セクション1492に誘発されるように構成することができる。傾動セクション1492が傾動するたびに、すなわち駆動シャフト1472の回転毎に単一のコーヒー豆1455がシュート1483に入ることができるという効果を有するように幾何学的形状を選択することができる。明らかに、さらに他の構成が当業者によって考えられるであろう。図19A及び図19Bの実施形態は、その傾動セクション1492の開位置に付勢されて示されているが、実際には、第2の底面の閉位置に付勢されるようにして傾動セクションを配置し、それによってカートリッジが器具から取り外されたときにコーヒー豆が落下しないようにすることが容易に考えられる。
【0089】
図20は、コーヒー調製器具の一部を形成する体積定量供給チャンバー1536と協働するコーヒー豆カートリッジ1503を示す。図20に示されているように、カートリッジ1503は、使用時に器具上にある位置で示されており、定量供給チャンバー1536は実際の器具の示されている唯一の要素である。器具の残りの部分は、明確にするために図20では排除されている。カートリッジ1503が器具上の定位置にある状態では、出口開口部1511は、器具の定量供給チャンバー1536の上側開放端と一列に並ぶ。
【0090】
定量供給体積の一部が、出口開口部1511と周囲孔部1567との間のキャビティ1540に収容される。キャビティ1540は、容器1531と共にカートリッジ1503を形成する閉鎖部材1533に形成されており、図2A乃至図5Eの実施形態におけるように、半径方向に方向付けられている周囲孔部1567と軸方向に方向付けられている出口開口部1511との間の連通キャビティに相当する。定量供給チャンバー1536は一定の容積を有することができるか、又は入れ子式部分1538によって容積を調整可能とすることができるが、これは任意選択的なものである。定量供給チャンバー1536の下側端がコーヒー豆グラインダーによって形成される場合も考えられると共に有利である。キャビティ1540内に定量供給体積の一部を収容することと組み合わせたそのような方策は、飲料を調製するシステムを形成する器具及びカートリッジの全高を低減することができる。この特定の例では、定量供給チャンバー1536には、反転した漏斗のような溝付き(fluted)形状が与えられている。そのような形状の場合、豆経路の下流方向への断面積は徐々に増える。一例として、定量供給体積の上流の上端は25mmの断面を有することができ、下流の下側端は400mmの断面を有することができる。図20の実施形態では、定量供給チャンバー1536及びキャビティ1540によって形成される定量供給体積を充填することは、インペラー1569として形成されるコンベヤー手段によって単に機械的に達成される。インペラー1569の1つの好適な形態が図21に幾分より詳細に示されている。インペラー1569が、周囲孔部と放射状に延在する羽根1570との間で動きのとれなくなるコーヒー豆によって詰まることを防止するために、そのような羽根1570は好適には弾性材料から作製される。インペラー1569全体を曲げられ可能な弾性材料から作製することも可能である。インペラー1569は、コーヒー調製器具の駆動シャフト端1573と係合可能な中空ハブ部分を有する。駆動シャフト端1573は、突起に対応し、係合用の複数のキー1575、又は中空ハブ1571の内側におけるキー(図21においては見えないが従来からのものである)を有することができる。カートリッジを器具に配置するときにインペラー1569と駆動シャフト端との間の係合を容易にするために、駆動シャフト端1573と中空ハブ1571との間でキーの数は異なることができる。図21に示されているように、羽根1570は、インペラー1569の周囲縁部までは延在せず、これにより、豆が羽根1570と周囲孔部1567(図20)との間で詰まることを防止することができる。上記で示したように、羽根は、同様に可撓性材料製とすることができ、羽根をより可撓性にするために、羽根は好都合には、隙間1579を残すことによってインペラーベース1577にも取り付けられない。
【0091】
実際的な実施形態では、約20%の定量供給体積をキャビティ1540内に収容することができ、この場合、約80%の定量供給体積が定量供給チャンバー1536内に収容される。定量供給体積を充填するには、インペラー1569のおよそ15回の回転で通常は十分である。しかし、さらに不都合な条件下での充填を確実にするために、合わせて30回又は25回等のいくらか余分な回転を可能にすることが好都合であろう。定量供給体積を充填するためには、搬送インペラー1569を、100rpmから500rpmの間の範囲、好適には250rpmから300rpmの間の回転速度で回転させる。定量供給体積の充填が完了すると、器具は、インペラー1569の駆動からそのグラインダーの駆動へ切り替わる。インペラー1569が停止され、定量供給チャンバー1536及びキャビティ1540の中身が徐々にグラインダー(図示しないが従来からのものである)に流入する。インペラー1569は作動していないため、いずれの豆も容器1531から周囲孔部1567を通って逃げることがない。グラインダーの動作による器具の振動によっていかなる豆も逃げないようにすることを確実にするために、インペラー1569に直立の閉鎖フラップを設けることも可能である。この場合、図4A乃至図4D及び図5A乃至図5Dの実施形態を参照して説明されたような閉鎖フラップが、インペラー1569が所定の位置で停止しているときに周囲孔部1567を閉鎖する。
【0092】
図22を参照すると、コーヒー豆パッケージング用カートリッジのさらなる実施形態が、図5Dと相当する分解された構成で示されている。このパッケージング用カートリッジは、コーヒー豆用の内部容積を画定する容器1631を含む。容器1631は、その内容物を見ることができるように、好適には透明な材料から作製される。任意選択的には、容器1631は、入っているコーヒー豆の種類の説明が印刷されていることができると共に、容器1631の半透明な部分を露呈するように孔もあけることができる外側スリーブ1632によって部分的に覆われることができる。容器1631には、その下側端に、コーヒー調製器具と連結するためのバヨネット構成部1683、1685も設けられる。容器1631の開放下端には閉鎖部材1633が挿入される。閉鎖部材1633は、コーヒー豆をインペラー1696及びベースフランジ1636に向けてガイドするリブ付き漏斗1634を有する。回転可能な閉鎖ディスク1635を、閉鎖部材1633のベースフランジ1636に対して回転可能に接続可能である。閉鎖部材1633及び回転可能な閉鎖ディスクは共に、カートリッジとコーヒー飲料を調製する器具との間の接続面を形成する。組立てカートリッジは、容器1631の周囲縁部に取り付けられる封止膜1681によって、周囲空気による劣化に対して封止することができる。封止膜及びバリアー箔1681は、この場合も同様に、焙煎したての豆が発するガスによる余分な圧力をパッケージング用カートリッジの外部へ逃がす従来の一方向圧力リリーフ弁を設けることができる。好適には、そのような通気弁は、膨張による容器の変形を防止するために0.1バールから0.5バールの間の圧力で開くものとする。カートリッジを器具に配置する前に封止膜1681を除去することを容易にするために、プルタブ1682を設けることができる。
【0093】
カートリッジの底部を形成する接続面は、図23A及び図23Bにおいてより詳細に別々に示されている。図23Aの分解図でさらに分かるような漏斗1634のリブは、コーヒー豆が漏斗1634の表面にくっつくのを防止するのに有用である。
【0094】
漏斗1634の連続するリブ間の適当な間隔によって、豆と漏斗の表面との間の接触面を最小限に抑えることが可能である。当業者であれば認識するように、そのようなリブは、接触面を減らすための種々の方法のうちの1つに過ぎず、突出している隆起が同様に効果的であるものとすることができる。漏斗に与えられている傾斜も変化させることができるが、30度超の、90度までの角度が効果的であることが分かっている。
【0095】
回転可能な閉鎖ディスク1635は孔部1612を有し、適切に回転すると、孔部1612は閉鎖部材1633の豆排出口1611(図23Bを参照のこと)と整合されることができる。閉鎖ディスク1635はその上面に、そこから突出している第1のデテント1701及び第2のデテント1703を有する。第1の当接部はそれぞれ半円スロット1705及び1707によって境界が定められている。回転可能な閉鎖ディスク1635の上面からさらに突出しているのは、豆排出口1611に対する回転移動を制限する第1の当接部1709及び第2の当接部1711である。閉鎖部材1633のベースフランジ1636の底面にさらに設けられているのは、第1の対のラッチアーム1713及び第2の対のラッチアーム1715である。可撓性の第1の対のラッチアーム1713は、回転可能な閉鎖ディスク1635の閉位置で第1のデテント1701と協働するように位置決めされている。第2のデテント1703及び可撓性の第2の対のラッチアーム1715も、閉鎖ディスク1635の閉位置において共に協働し、任意選択的である。
【0096】
図24を参照すると、第1のデテント1701が可撓性アームの第1の部分の収束する可撓性アーム1713A及び1713Bの後ろで捕捉される様子が示されている。図24に示されるように、デテント1701の位置は、閉鎖部材1633に対する矢印1717の方向への閉鎖ディスク1635の回転に起因する。矢印1719という反対方向への回転は、第1のデテント1701と係合している可撓性アーム1713A及び1713Bによって効果的に防止される。したがって、図24の部分断面図において判断されるようにカートリッジが閉位置にある場合、それは、豆をこぼすというリスクは一切なく器具から取り外すことができる。また、このラッチ構成は、カートリッジが閉鎖ディスク1635の回転によって偶発的に開かないことを確実にする。
【0097】
図25に示されるように、コーヒー抽出器具の一部である係止解除要素1721は、カートリッジが器具に配置されているときに、矢印1723の方向に半円形スロット1705と係合することができる。係止解除要素1721は、可撓性アーム1713の第1の対の可撓性アーム1713A及び1713Bを引き離すV字型の上側輪郭を有する。この場合、これによって、広げられた可撓性アーム1713A及び1713B間に第1のデテント1701を通すことにより、閉鎖ディスク1635を矢印1719の方向に回転させることができる。この回転移動は、容器1631にあるバヨネット手段1683、1685を、図6に示される構成部529及び530等の器具にあるバヨネット構成部と係合させるようにカートリッジを器具に対して手動で回転させることによって得られる。
【0098】
可撓性の第2の対のラッチアーム1715に関する第2のデテント1703の動作は同一であり、任意選択的に設けられる場合には、器具と係合していないときに偶発的な開放に対する追加の保護を与える。
【0099】
図26は、閉鎖部材1833の形態の底部の幾分変更された形態を示す。閉鎖部材1833は、この場合も同様に、リブ付き漏斗1834と、中心領域1851に対してオフセットされている緩衝キャビティへのアクセスを与える周囲孔部1867とを有する。底部のこの形態は、図2A乃至図2Dの実施形態の符号175又は図5A乃至図5Dの実施形態の符号475のような閉鎖フラップを有しないインペラーと組み合わせて用いるように特に適合されている。このタイプの閉鎖フラップは、インペラー(図26には示されていないが、他の実施形態を参照して説明した)が常に所定の位置で停止される場合にのみ用いることができる。図26に示される閉鎖部材1833の実施形態は、任意の位置で停止することができるインペラーと共に用いるように特に適合されている。インペラーが停止位置にある状態で豆が逃げることを防止するために、周囲開口部1867にキャノピー突起1868が設けられており、キャノピー突起1868は、インペラーにある羽根と協働して、器具内で振動が発生している場合であっても豆の通過を十分に阻止することができる。
【0100】
したがって、本発明の動作及び構成は前述の説明から明らかであると考えられる。本発明は、本明細書において説明される任意の実施形態に限定されず、当業者の認識範囲内で、添付の特許請求の範囲内で考慮されるべき変更が可能である。同様に、すべての運動学的な転換が本質的に開示されており、本発明の範囲内にあるとみなされる。「備える」という用語は、本明細書又は添付の特許請求の範囲において用いられる場合、排他的であるか又は網羅的な意味で解釈されるべきではなく、むしろ包括的な意味で解釈されるべきである。「…する手段」等の表現は、「…するように構成されている構成要素」又は「…するように構成されている部材」として読み取られるべきであり、開示されている構造の均等物を含むように解釈されるべきである。「重要である」、「好ましい」、「特に好ましい」等のような表現の使用は、本発明を限定することは意図されない。具体的に又は明示的に記載又は特許請求されていない特徴を、本発明の範囲から逸脱することなく本発明に従って構造に追加的に含めることができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数回の供給分のコーヒー豆を保持及び供給するコーヒー豆パッケージング用カートリッジであって、該カートリッジは、
内部容積を画定する外壁と、コーヒー豆排出口を画定する少なくとも1つの出口開口部とを有する容器であって、該容器は少なくとも1回の供給分のコーヒー豆を保持する、容器と、
該コーヒー豆を該カートリッジの該出口開口部へ向けて運搬するように該カートリッジの外側で回転駆動されるように適合されているコンベヤー手段と、
該コンベヤー手段をコーヒー抽出装置の回転起動手段に駆動連結するように適合されている連結手段と、
を含み、
該カートリッジは該出口開口部を露呈するように開放可能である、コーヒー豆パッケージング用カートリッジ。
【請求項2】
該回転駆動されるコンベヤー手段は豆攪拌手段を含む、請求項1に記載のカートリッジ。
【請求項3】
該回転駆動されるコンベヤー手段は振動手段を含む、請求項1に記載のカートリッジ。
【請求項4】
該回転駆動されるコンベヤー手段は移動可能なコンベヤー手段を含む、請求項1に記載のカートリッジ。
【請求項5】
該回転駆動されるコンベヤー手段は回転移動可能なコンベヤー手段を含む、請求項1又は4に記載のカートリッジ。
【請求項6】
該回転駆動されるコンベヤー手段は回転表面要素を含む、請求項1又は5に記載のカートリッジ。
【請求項7】
該回転表面要素はコンベヤーディスクである、請求項6に記載のカートリッジ。
【請求項8】
該少なくとも1回の供給分のコーヒー豆と対面する該コンベヤーディスクの表面は、その中心がより高くその周囲に向かってより低くなっていることによって凸状である、請求項7に記載のカートリッジ。
【請求項9】
該コンベヤーディスクは、遠心力によって該豆を搬送するように比較的速い回転速度で駆動されるように適合されている、請求項7又は8に記載のカートリッジ。
【請求項10】
該コンベヤーディスクは、ガイド手段に沿って該豆を搬送するように比較的緩やかな回転速度で駆動されるように適合されている、請求項7又は8に記載のカートリッジ。
【請求項11】
該ガイド手段は、該少なくとも1回の供給分のコーヒー豆と対面する該コンベヤーディスクの表面上の放射状のリッジ構成部を含む、請求項10に記載のカートリッジ。
【請求項12】
該ガイド手段は、該少なくとも1回の供給分のコーヒー豆と対面する該コンベヤーディスクの表面の一部と重なっていると共に、コーヒー豆を該ディスクから該出口開口部へ向けてガイドするように適合されている静止ガイドアームを含む、請求項10又は11に記載のカートリッジ。
【請求項13】
該コーヒー豆を該カートリッジの該出口開口部へ向けて運搬することは、該コンベヤー手段の回転により部分的にのみ行われる、請求項1乃至12のいずれか1項に記載のカートリッジ。
【請求項14】
該外壁の少なくとも一端に取り付けられ、該出口開口部を少なくとも実質的に含む、恒久的な、好適には取り外し不可能な閉鎖部材をさらに含む、請求項1乃至13のいずれか1項に記載のカートリッジ。
【請求項15】
該内部容積からコーヒー豆を運ぶための該出口開口部を画定する、該閉鎖部材にある出口通路をさらに含む、請求項14に記載のカートリッジ。
【請求項16】
該閉鎖部材は、該出口開口部を選択的に開閉する相対的に移動可能な閉鎖手段を有し、閉状態では、該コーヒー豆が該カートリッジから逃げることが防止され、好適には、該コーヒー豆のガスの形態の内容物が周囲空気に逃げることが阻止され、該カートリッジは、該カートリッジをコーヒー抽出装置に接続する接続手段をさらに含む、請求項14又は15に記載のカートリッジ。
【請求項17】
該相対的に移動可能な閉鎖手段は、該閉鎖部材の外側で駆動されるように適合されている、請求項16に記載のカートリッジ。
【請求項18】
該コンベヤー手段及び該相対的に移動可能な閉鎖手段は互いに対して固定されている、請求項16又は17に記載のカートリッジ。
【請求項19】
該コンベヤー手段及び該相対的に移動可能な閉鎖手段は1つの単一要素として一体形成される、請求項18に記載のカートリッジ。
【請求項20】
該コンベヤー手段及び該相対的に移動可能な閉鎖手段は、該閉鎖部材の外側で共通に駆動されるように適合されている、請求項16乃至19のいずれか1項に記載のカートリッジ。
【請求項21】
該出口開口部は、該カートリッジを作動させるまで該内部容積を封止する除去可能な封止要素と関連しており、好適には、該封止要素はガスが該カートリッジから逃げることを防止する、請求項1乃至20のいずれか1項に記載のカートリッジ。
【請求項22】
該封止要素を破断及び変位させる手段をさらに含む、請求項21に記載のカートリッジ。
【請求項23】
該封止要素は封止膜である、請求項21又は22に記載のカートリッジ。
【請求項24】
該破断及び変位させる手段はプルタブである、請求項22又は23に記載のカートリッジ。
【請求項25】
該破断及び変位させる手段は、該封止膜を環状溝に押し込む円筒壁を含む、請求項22又は23に記載のカートリッジ。
【請求項26】
該破断及び変位させる手段は、該コンベヤーディスクの中心で突出する穴あけピンをさらに含む、請求項7及び25に記載のカートリッジ。
【請求項27】
該コンベヤーディスクは駆動ハブを有する、請求項7に記載のカートリッジ。
【請求項28】
該駆動ハブは、請求項22に記載の該封止膜を破断するように該封止膜と相互作用するように適合されている請求項25に記載の穴あけピンを担持している、請求項27に記載のカートリッジ。
【請求項29】
該容器は首部を含む、請求項1乃至28のいずれか1項に記載のカートリッジ。
【請求項30】
該首部は放射状に延在する環状リッジを有する、請求項29に記載のカートリッジ。
【請求項31】
該首部は、間に環状溝を画定する円筒形の内側スリーブ及び円筒形の外側スリーブを含む、請求項30に記載のカートリッジ。
【請求項32】
該円筒形の外側スリーブは外側雄ねじ山を含む、請求項31に記載のカートリッジ。
【請求項33】
該封止膜は該環状溝に折り込まれるように適合されている、請求項23及び31に記載のカートリッジ。
【請求項34】
該容器は剛性である、請求項1乃至33のいずれか1項に記載のカートリッジ。
【請求項35】
該容器はボトル状の形状を有する、請求項1乃至34のいずれか1項に記載のカートリッジ。
【請求項36】
該容器は筒状である、請求項1乃至35のいずれか1項に記載のカートリッジ。
【請求項37】
該容器は、その内部容積内に、該コーヒー豆によって空けられた該内部容積内のスペースを占める手段を含む、請求項1乃至36のいずれか1項に記載のカートリッジ。
【請求項38】
該容器は、該コーヒー豆によって空けられた該内部容積内のスペースをなくすように該内部容積を減らすように適合されている、請求項1乃至37のいずれか1項に記載のカートリッジ。
【請求項39】
該空けられたスペースを占める手段はガスを含む、請求項37に記載のカートリッジ。
【請求項40】
該空けられたスペースを占める手段は膨張可能な袋を含む、請求項37又は39に記載のカートリッジ。
【請求項41】
該閉鎖部材は底面及び周方向外壁を画定する、請求項14乃至20のいずれか1項に記載のカートリッジ。
【請求項42】
該相対的に移動可能な閉鎖手段は、該底面にある中心開口部を介してコーヒー飲料を調製する装置の駆動手段によって駆動されるように適合されている、少なくとも請求項16及び41に記載のカートリッジ。
【請求項43】
該コンベヤー手段は、該底面にある中心開口部を介してコーヒー飲料を調製する装置の駆動手段によって駆動されるように適合されている、少なくとも請求項41に記載のカートリッジ。
【請求項44】
該相対的に移動可能な閉鎖手段及び該コンベヤー手段は、該底面にある該中心開口部を介して共通に駆動されるように適合されている、請求項42及び43に記載のカートリッジ。
【請求項45】
該コンベヤー手段は回転可能なコンベヤーディスクであり、該出口開口部を選択的に閉鎖する該相対的に移動可能な閉鎖手段は、該コンベヤーディスクに接続されている閉鎖フラップを含み、該閉鎖フラップは該コンベヤーディスクから軸方向に延在する、請求項16乃至20のいずれか1項に記載のカートリッジ。
【請求項46】
該出口通路は、周囲孔部と、コーヒー豆排出口を形成する該出口開口部との間に延在する、請求項15乃至20又は45のいずれか1項に記載のカートリッジ。
【請求項47】
該封止膜は、その破断を制御するように機械的に弱化された領域が設けられている予め弱化された箔である、請求項23に記載のカートリッジ。
【請求項48】
該カートリッジをコーヒー抽出装置に接続する該接続手段は、該コーヒー抽出装置に取り外し可能に接続されるバヨネット要素を含み、コーヒー飲料システムを形成する、請求項16乃至20のいずれか1項に記載のカートリッジ。
【請求項49】
該連結手段は、回転されると該コンベヤー手段を駆動する駆動シャフトのような回転要素を備え、該回転要素は、該コーヒー抽出装置の該起動手段によって回転されるように構成されている、請求項1乃至48のいずれか1項に記載のカートリッジ。
【請求項50】
請求項1乃至49のいずれか1項に記載のコーヒー豆パッケージング用カートリッジ及びコーヒー抽出装置を含むコーヒー飲料システムであって、該コーヒー豆パッケージング用カートリッジは該コーヒー抽出装置に取り外し可能に接続されており、該コーヒー抽出装置は、コーヒー豆を該コーヒー豆パッケージング用カートリッジからその出口開口部を介して該コーヒー抽出装置内に運搬するように該コンベヤー手段を駆動するよう、該カートリッジの接続状態で該カートリッジの該連結手段と駆動係合する起動手段を備え、該コーヒー抽出装置は該起動手段を制御する制御ユニットをさらに備える、コーヒー飲料システム。
【請求項51】
使用時に該カートリッジから該コーヒー抽出装置内へ運搬されるコーヒー豆の量を定量供給する定量供給デバイスをさらに備える、請求項50に記載のシステム。
【請求項52】
該定量供給デバイスは、該コンベヤー手段及び該相対的に移動可能な閉鎖手段の少なくとも一方を含む、請求項51に記載のシステム。
【請求項53】
該制御手段はタイミング手段を含み、該制御ユニットは、使用時に、所定の量のコーヒー豆を該カートリッジから該コーヒー抽出装置内へ運搬するように所定の長さの時間だけ該起動手段を動作させるように構成されており、好適には、該所定の量のコーヒー豆は、1杯のドリンクを調製するための定量供給量のコーヒー豆に相当する、請求項50乃至52の少なくとも1項に記載のシステム。
【請求項54】
該カートリッジから該コーヒー抽出装置内へ運搬されるコーヒー豆の量を測定する第1のセンサーが設けられる、請求項50乃至53のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項55】
該第1のセンサーは該制御ユニットに接続されており、該制御ユニットは、該第1のセンサーによって、所定の量のコーヒー豆が該カートリッジから該コーヒー抽出装置内へ運搬されたことを検出すると、該起動手段を停止するよう制御するように構成されており、好適には、該所定の量のコーヒー豆は1杯のドリンクを調整するための定量供給量のコーヒー豆に相当し、かつ/又は、該制御ユニットは、該第1のセンサーによって、所定の量のコーヒー豆が該カートリッジから該コーヒー抽出装置内へ運搬されたことを検出すると、該出口開口部を閉鎖するよう、請求項15に記載の該相対的に移動可能な閉鎖手段を制御するように構成されており、好適には、該所定の量のコーヒー豆は1杯のドリンクを調整するための定量供給量のコーヒー豆に相当する、請求項53に記載のシステム。
【請求項56】
該定量供給デバイスは、好適には、コーヒー飲料の1杯の供給分を調製するのに必要である定量供給量のコーヒー豆に相当する1回分のコーヒー豆を受け取る計量チャンバーを含み、該システムは、該コーヒー豆を該カートリッジから該計量チャンバー内へ運搬するように構成されている、請求項51、52又は54に記載のシステム。
【請求項57】
該定量供給デバイスは、該計量チャンバーを空にする、空にする手段をさらに備える、請求項56に記載のシステム。
【請求項58】
該空にする手段は、該計量チャンバーの取り外し可能に配置されている底面を含む、請求項57に記載のシステム。
【請求項59】
該空にする手段は、該計量チャンバーを傾動させる傾動手段を含む、請求項57に記載のシステム。
【請求項60】
該空にする手段は該制御ユニットによって制御されるように適合されている、請求項56乃至59のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項61】
該定量供給デバイスは、該計量チャンバー内のコーヒー豆の量を検出する該第1のセンサー手段を備える、請求項54及び請求項56乃至60のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項62】
該第1のセンサー手段によって、該計量チャンバー内に存在するコーヒー豆の量を表す信号を生成するように構成されている、請求項61に記載のシステム。
【請求項63】
該第1のセンサー手段は、該計量チャンバー内に存在するコーヒー豆の量に対応する信号を生成するように構成されている、請求項62に記載のシステム。
【請求項64】
該第1のセンサー手段は、信号、及び該計量チャンバー内の或る特定のレベルに相当する所定の量のコーヒー豆が検出された場合は信号の遮断のいずれか一方を生成し、好適には、該所定の量のコーヒー豆は定量供給量のコーヒー豆に相当する、請求項61又は62に記載のシステム。
【請求項65】
該第1のセンサー手段は該制御ユニットに接続されており、該制御ユニットは、該第1のセンサー手段からの信号に応答して、該起動手段及び/若しくは請求項15に記載の該相対的に移動可能な閉鎖手段、並びに/又は請求項55に記載の該空にする手段を制御する、請求項61乃至64のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項66】
該制御ユニットは、該第1のセンサー手段によって該計量チャンバー内の所定の量のコーヒー豆を検出すると、該起動手段を停止するよう制御するように構成されており、好適には、該所定の量のコーヒー豆は定量供給量のコーヒー豆に相当し、かつ/又は該制御ユニットは、該第1のセンサー手段によって該計量チャンバー内の所定の量のコーヒー豆を検出すると、該出口開口部を閉鎖するよう該相対的に移動可能な閉鎖手段を制御するように構成されており、好適には、該所定の量のコーヒー豆は定量供給量のコーヒー豆に相当する、請求項65に記載のシステム。
【請求項67】
該制御ユニットは、いずれの豆も該出口開口部を塞がないことを確実にするために、駆動を作動停止する前に該起動手段を短時間逆回転させるように構成される、請求項66に記載のシステム。
【請求項68】
該コーヒー抽出装置は、該カートリッジから該コーヒー抽出装置内へ運搬されるコーヒー豆を粉砕するグラインダー機構をさらに備え、好適には、該グラインダー機構は該制御ユニットによって制御される、請求項50乃至67のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項69】
該制御ユニットは、請求項16に記載の該相対的に移動可能な閉鎖手段が該出口通路を閉鎖したこと、又は該コンベヤー手段が遮断されたことの少なくとも一方の発生を確認したときにのみ、該粉砕機構の動作を開始するように構成されている、請求項68に記載のシステム。
【請求項70】
該システムは、請求項49に記載の該回転要素並びに該コーヒー抽出装置の該起動手段の回転速度及び/又は位相を検出する検出手段をさらに備え、該制御ユニットは、該回転要素の検出された回転速度が該起動手段の検出された回転速度と同じである場合、かつ/又は該回転要素の検出された位相が該起動手段の検出された位相と同じである場合にのみ、該グラインダー機構を開始させるように構成されている、請求項68又は69に記載のシステム。
【請求項71】
該コーヒー抽出装置は、部分的に挽いた豆、破砕した豆又は丸ごとの豆及び水の供給から開始して、挽いたコーヒーをベースにコーヒーを抽出する抽出手段をさらに備え、好適には、該抽出手段は該制御ユニットによって制御される、請求項50乃至70のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項72】
該制御ユニットは、請求項15に記載の該相対的に移動可能な閉鎖手段が該出口開口部を閉鎖したこと、又は該コンベヤー手段が遮断されたことの少なくとも一方の発生を確認したときにのみ、該抽出手段の動作を開始するように構成されている、請求項71に記載のシステム。
【請求項73】
該システムは、請求項49に記載の該回転要素並びに該コーヒー抽出装置の該起動手段の回転速度及び位相の少なくとも一方を検出する検出手段を備え、該制御ユニットは、該回転要素の検出された回転速度が該起動手段の検出された回転速度と同じである場合に、かつ/又は該回転要素の検出された位相が該起動手段の検出された位相と同じである場合にのみ、該抽出手段を開始させるように構成されている、請求項71又は72に記載のシステム。
【請求項74】
該システムは、請求項49に記載の該回転要素並びに該コーヒー抽出装置の該起動手段の回転速度及び位相の少なくとも一方を検出する検出手段を備え、該制御ユニットは、該回転要素の検出された回転速度が該起動手段の検出された回転速度と同じである場合に、かつ/又は該回転要素の検出された位相が該起動手段の検出された位相と同じである場合にのみ、該グラインダー機構及び該抽出手段を開始させるように構成されている、請求項68又は69及び請求項71又は72に記載のシステム。
【請求項75】
該粉砕機構は、計量された量のコーヒー豆を該定量供給デバイスから受け取るように適合されている、請求項68乃至70又は74のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項76】
該粉砕機構は、該制御ユニットの制御下で自動的に空にされるように適合されている、請求項68乃至70、74又は75のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項77】
該粉砕機構を空にするように適合されている、請求項68乃至70、74乃至76のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項78】
該第1のセンサー手段は、該計量チャンバーの選択された部分においてコーヒー豆を検出するように構成されており、該システムは、該計量チャンバーの部分を選択するように構成されており、コーヒー豆は、該第1のセンサー手段によって検出される該計量チャンバー内のコーヒー豆の相当する量を選択するように該第1のセンサー手段によって検出される、請求項62乃至67のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項79】
第1のセンサー手段は、該計量チャンバー内のコーヒー豆の量を測定する秤量ユニットを備える、請求項62乃至67のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項80】
該秤量ユニットは、該起動手段を制御するよう該制御ユニットと通信するように構成されている、請求項79に記載のシステム。
【請求項81】
該第1のセンサー手段は、該計量チャンバーへ向けて運搬される豆の数を計数する豆計数ユニットを備える、請求項62乃至67のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項82】
該豆計数ユニットは、該起動手段を制御するよう該制御ユニットと通信するように構成されている、請求項82に記載のシステム。
【請求項83】
該第1のセンサー手段は、該計量チャンバー内に存在するコーヒー豆の体積を測定する体積検出ユニットを備える、請求項62乃至67のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項84】
該体積レベル検出ユニットは、該起動手段を制御するよう該制御ユニットと通信するように構成されている、請求項83に記載のシステム。
【請求項85】
該コーヒー抽出装置は、該コーヒー豆を該コーヒー豆パッケージング用カートリッジから該粉砕機構へ供給するコーヒー豆入口部を有し、該システムは、該コーヒー豆パッケージング用カートリッジを該コーヒー飲料システムに取り外し可能に接続する接続手段を備える、請求項68乃至70のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項86】
該コーヒー抽出装置は、抽出用の水を該粉砕機構からの挽いたコーヒーに供給することによって該コーヒー飲料を抽出するように構成されており、該システムには、該コーヒー飲料を送出するコーヒー飲料排出口がさらに設けられている、請求項68乃至70、84のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項87】
該カートリッジの存在を認識する第2のセンサーをさらに含む、請求項50乃至86のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項88】
該コーヒー抽出装置は第2のセンサーを備え、該第2のセンサーは、該カートリッジが該コーヒー抽出装置に接続されていることを検出するように構成されている、請求項87に記載のシステム。
【請求項89】
該カートリッジにはカートリッジ識別子が設けられており、該制御ユニットは、該カートリッジが使用された回数を記録するように構成されている、請求項87又は88に記載のシステム。
【請求項90】
該第2のセンサーは、該カートリッジ識別子、及び該カートリッジが供給分のコーヒー豆を供給した回数を記録するように構成されている、請求項89に記載のシステム。
【請求項91】
該カートリッジには、該識別子を含むバーコードが設けられており、該第2のセンサーは該バーコードを読み取るように構成されており、及び/又は該カートリッジには該識別子を備えるRFIDラベル等の電子ラベルが設けられており、該第2のセンサーは該電子ラベルを読み取るように構成されている、請求項89に記載のシステム。
【請求項92】
該制御ユニットは、該第1のセンサーによって、所定の量のコーヒー豆が該カートリッジから該コーヒー抽出装置内へ運搬されたことを検出すると、該装置の該コーヒー豆入口を閉鎖するように構成されている、請求項54及び85に記載のシステム。
【請求項93】
該起動手段は、該カートリッジの閉鎖部材の外側で該カートリッジの該出口通路と関連する該移動可能なコンベヤー手段を駆動するように設けられる、請求項92に記載のシステム。
【請求項94】
該連結手段と駆動係合する該起動手段は、弾性的に曲げられ可能な相手方の連結手段であって、該起動手段が回転を開始すると、該連結手段と自動的に位置合わせをして、該連結手段及び好適には相手方の連結手段を駆動係合させる、弾性的に曲げられ可能な相手方の連結手段を有する、請求項50乃至93のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項95】
請求項15に記載の該カートリッジの該移動可能な閉鎖手段を移動させて、該カートリッジの該出口通路の選択的な閉鎖を可能にするように適合されている割り出し手段がさらに設けられている、請求項50乃至94のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項96】
該グラインダー機構は、計量された量のコーヒー豆を該定量供給デバイスから受け取るように適合されており、該計量された量が飲料の供給分に十分であるか否か、かつ/又は該計量された量が該コーヒー豆パッケージング用カートリッジからの最後の計量を表すか否かを判断するように、該グラインダー機構の消費された電力が該制御ユニットによって検査される、請求項68又は69に記載のシステム。
【請求項97】
該制御ユニットは、該カートリッジからの最後の不完全な定量供給の調製を遮断するという選択肢、又は該最後の不完全な定量供給におけるいかなる不足も補償するように水の供給を適合するという選択肢の間で決定を行うように適合されている、請求項96に記載のシステム。
【請求項98】
1回の供給分用のコーヒーの定量供給量は、定量供給チャンバーの一定の又は調整可能な容積の完全な充填によって決まる、請求項50に記載のシステム。
【請求項99】
約20%の定量供給体積が該コーヒー豆パッケージング用カートリッジのキャビティ内に収容され、約80%の定量供給体積が該コーヒー抽出器具内の定量供給チャンバー内に収容される、請求項98に記載のシステム。
【請求項100】
該閉鎖部材は、該コーヒー豆を該コンベヤー手段へ向けてガイドするリブ付き漏斗を有する、請求項14に記載のカートリッジ。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図2D】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図4D】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図5D】
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【図5E】
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【図5F】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17A】
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【図17B】
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【図18A】
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【図18B】
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【図18C】
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【図18D】
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【図19A】
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【図19B】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23A】
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【図23B】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【公表番号】特表2012−517879(P2012−517879A)
【公表日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−551024(P2011−551024)
【出願日】平成22年2月17日(2010.2.17)
【国際出願番号】PCT/NL2010/050077
【国際公開番号】WO2010/095937
【国際公開日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【出願人】(591157394)サラ リー/デーエー ビー.ヴィ. (29)
【Fターム(参考)】