説明

コーヒー豆ホッパ

【課題】貯蔵レベルを表示するように設計されたコーヒー豆ホッパを提供する。
【解決手段】コーヒー豆ホッパ(1)は、放出ダクト(5)で終端する底部ファンネル(3)と、上部壁(6)と、少なくとも1つの上部充填開口(23)と、少なくとも1つの透明部分(14)を有するとともに上部壁(6)をファンネル(3)と接続する側壁(7)と、上部壁(6)からファンネル(3)に向かって延びるとともにホッパ(1)の内部チャンバ(15)を隔壁(19)とファンネル(3)との間の通路(21)を通じて連絡する第1および第2のハーフチャンバ(16,17)に分割する隔壁(19)と、を有する。第1のハーフチャンバ(16)は、隔壁(19)によっておよび透明部分(14)を含む側壁(7)によって横方向に境界をつけられ、第2のハーフチャンバ(17)は放出ダクト(5)と連絡する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はコーヒー豆ホッパに関する。
【背景技術】
【0002】
コーヒー製造機械またはコーヒー自動販売機は、排出ダクト内で終端する底部ファンネル(じょうご)、上部壁、少なくとも1つの上部充填開口、および上部壁とファンネルを接続するとともに少なくとも1つの当面部分を有する側壁を有するタイプのコーヒー豆ホッパを持つケーシングの内側、部分的に内側、或いは外側に取り付けられることが知られている。
【0003】
既知のコーヒー豆ホッパでは、側壁の透明部分が、ホッパ内のコーヒー豆の量(レベル)の可視信号を、いつでも、外に提供するために使用されるが、多くの場合、このような信号は、実際、比較的多くの量が、外側からみることができないが、ファンネル内部に依然として残るとき、このような信号がゼロレベルを示すので、このような信号は効果的でないことが判明している。
【0004】
「貯蔵」レベルの表示を提供するように、すなわち、サービス技術者およびユーザが外側から、ホッパ内のコーヒー豆のレベルが与えられた(貯蔵)レベルより下に低下したときに、そしてそれによりどの程度低下したかを、見ることが可能になるように、設計された、記載されたタイプの完成されたホッパがより役立つであろう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、このような「貯蔵」レベルを表示するように設計されたホッパを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、請求項1に記載された、そして好ましくは請求項1に直接または間接的に従属する請求項のいずれか1項に記載されたコーヒー豆ホッパが提供される。
【0007】
本発明の限定されない実施形態が、添付の図面を参照して例として記載される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、本発明によるコーヒー豆ホッパの好適な実施形態の斜視図を示す。
【図2】図2は、放出状態における図1のホッパの断面図を示す。
【図3】図3は、放出状態における図1のホッパの断面図を示す。
【図4】図4は、放出状態における図1のホッパの断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
添付の図面の数字1は全体としてコーヒー豆2を分配するためのホッパを示す。このホッパ1は、台4を持つとともに台4内の放出ダクト5内で終端する底部ファンネル3、上部壁6、および上部壁6をファンネル3に接続する垂直側壁7を有する。
【0010】
図示された実施形態では、ファンネル3は、上方から見て、略長方形であるとともに、放出ダクト5に向かって収束するとともに、放出ダクト5の入口に接続された2つの傾斜壁8および9によって境界を定められる。
【0011】
傾斜壁8は、傾斜壁9より短く、水平に対して、「コーヒー豆静止摩擦角」(通常約22−25°)と略同じであるが「コーヒー豆静止摩擦角」より小さくない一定の角度で傾斜する。このコーヒー豆静止摩擦角は、ここでは、そして以後、コーヒー豆の円錐形の塊を安定に保つためにコーヒー豆の円錐形の塊が超えてはいならない頂点における半角を意味することが意図される。
【0012】
他方、傾斜壁9は一定でない角度で傾斜し、放出ダクト5に接続されるとともに傾斜壁8とほぼ同じ角度で傾斜する第1の部分10と、コーヒー豆静止摩擦角より小さい角度で傾斜する第2の部分11とに分けられる。
【0013】
側壁7は、ファンネル3の両側の2つの対向する平らな長手方向の壁12、傾斜壁8の上部自由端から上方に延びる平らな横断壁13、および、傾斜壁9の上部自由端から上方に延びる平らな横断壁14を含む。
【0014】
図示された例示の実施形態では、側壁7は全体が透明材料で作られる。しかし、これは、横断壁14のみがまたは横断壁14の細長い部分がまたは横断壁14に隣接して透明にされる必要があるという点で、厳密に必須ではない。以下の説明では、横断壁14のみが透明であることが仮定される。
【0015】
ファンネル3、側壁7、および上部壁6は、垂直隔壁18によって2つのハーフチャンバ16および17に分割された内部チャンバ15を規定する。この垂直隔壁18の底の部分19は上部壁6からチャンバ15内に突出するとともに横断壁14に平行である。隔壁18の部分19は、長手方向の壁12と側方で一体化され、部分11とともに長手方向の壁12の間に、略長方形の通路21を規定するように、傾斜壁9の部分11の中間部分に面するとともに平行な底部自由端20を有する。この通路21は、隔壁18の底の部分19より高さが短く、横断壁14に隣接するハーフチャンバ16を、放出ダクト5と連絡するハーフチャンバ17に接続する。
【0016】
隔壁18は上部壁6を2つの部分に分割し、一方はハーフチャンバ16を充填するための充填開口23を閉鎖する蓋22により規定され、もう一方はハーフチャンバ17を充填するための充填開口25を閉鎖する2つの蓋24により規定される。
【0017】
ハーフチャンバ16の境界となる隔壁18、横断壁14、および各長手方向の壁12の一部は、上部に開口23を持つとともに上部で蓋22により閉鎖されるタレット26を形成するように、蓋24の高さを越えて上方に突出する。
【0018】
図示されない変形形態はタレット26を有さず、蓋22は蓋24と同一平面上にある。
【0019】
実際の使用において、チャンバ15(図2)は最初に、開口23および25または開口23のみを通じて、コーヒー豆2で満たされる。
【0020】
ハーフチャンバ17は放出ダクト5に直接接続されるので、放出ダクト5を通じたコーヒー豆2の一部の引き出しは、ハーフチャンバ17内部に下方に向く頂点を持つとともにコーヒー豆静止摩擦角より急な角度で傾斜する表面28により境界をつけられるファンネル形状のくぼみ27を形成する(図3)。したがって、引き出しが続くと、表面28に沿った豆2が放出ダクト5を通って抜き取られた豆を補うように転がり落ちる一方、ハーフチャンバ16内の豆2は実質的に影響を受けない。
【0021】
これは隔壁18の部分19の存在に起因する。この部分19は、表面28がハーフチャンバ16内に延びることを防止する。加えて、放出ダクトを通じた取り出しによって直接影響を受けず、ハーフチャンバ17内の豆2の塊の縮小によってのみ間接的に影響を受ける通路21の豆2の塊は、僅かに移動する傾向があるとともに、常に生じるように、微粒子の塊を、最小限の位置エネルギの、すなわち実質的に安定している、橋状の構造に再編成する傾向がある。これを行うことで、通路21における豆2の塊は、通路21の低い高さによって、およびコーヒー豆静止摩擦角より小さく傾斜する傾斜壁9の部分11によって補助されるので、部分11に接触する豆2が静止しやすくなるとともに橋構造の基礎を形成する。
【0022】
表面28が隔壁18の部分19の自由端20を下回るときのみ、ハーフチャンバ17が実質的に空であるとき(図4)、ハーフチャンバ16内の豆の塊が放出ダクト5を通じた取り出しに加わり始め、それでもただ不連続に、すなわち、豆2の各々の量が通路21を通って流れるので、表面28のレベルを直ちに上昇させるとともに通路21で説明された安定した(バランスのとれた)状態に復元する。
【0023】
隔壁18の部分19は、ハーフチャンバ16内の豆2のレベルが、ハーフチャンバ17が実質的に空であるときだけ低下し始めることを確実にするための唯一の必須の要素であり、したがって、横断壁14を通じて外側から見ることができるハーフチャンバ16内の豆2のレベル(量)は、実際の見ることができる貯蔵信号を構成する。
【0024】
上記に関連して、ホッパ1は、傾斜壁9の傾斜角度、および、前述の見ることのできる貯蔵信号の増幅器の役目を単に果たすタレット26の存在にかかわらず、実質的に説明されたように動作する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
放出ダクトで終端する底部ファンネルと;上部壁と;少なくとも1つの上部充填開口と;前記上部壁を前記ファンネルに接続するとともに少なくとも1つの透明部分を有する側壁と;を有するコーヒー豆ホッパであって、
前記上部壁から前記ファンネルに向かって延びる隔壁であって、前記ホッパの内部チャンバを前記隔壁と前記ファンネルとの間の通路を通じて連絡する第1および第2のハーフチャンバに分割する隔壁を有し;
前記第1のハーフチャンバは、前記隔壁によっておよび前記透明部分を有する前記側壁によって横方向に境界をつけられ;
前記第2のハーフチャンバは前記放出ダクトと連絡し;
前記第1のハーフチャンバは、前記放出ダクトと、前記通路および前記第2のハーフチャンバを介してのみ連絡する、ことを特徴とする、
コーヒー豆ホッパ。
【請求項2】
前記通路は、前記隔壁と平行に計測して、前記隔壁より高さが短い、
請求項1に記載のホッパ。
【請求項3】
前記ファンネルは、前記隔壁の下を延びるとともに、底部の端部において前記放出ダクトに接続される傾斜壁を有し;
前記傾斜壁は、前記隔壁の下を延びるとともに第1の角度で傾斜する第1の部分と、前記放出ダクトに接続されるとともに前記第1の角度より急な第2の角度で傾斜する第2の部分とを有する、
請求項1または2に記載のホッパ。
【請求項4】
前記第1の角度は前記コーヒー豆の静止摩擦角より小さい、
請求項3に記載のホッパ。
【請求項5】
前記隔壁は、前記傾斜壁と平行な底部自由端を有する、
請求項3または4に記載のホッパ。
【請求項6】
前記隔壁は長方形であり、前記隔壁の底部自由端により上部において境界をつけられるとともに前記傾斜壁によって底部において境界をつけられる、
請求項5に記載のホッパ。
【請求項7】
前記上部壁から上方に延びるタレットを有し、前記タレットの内部容積は前記第1のハーフチャンバの一部を形成し;
前記透明部分は、前記タレットの側方部分を規定するように前記上部壁を越えて上に延びる;
請求項1乃至6のいずれか1項に記載のホッパ。
【請求項8】
前記隔壁は壁の底の部分であり、前記壁の上方部分は、前記タレットの側方部分を規定するように、前記上部壁を越えて上方に延びる、
請求項7に記載のホッパ。
【請求項9】
前記タレットは、前記上部に前記充填開口を有する、
請求項7または8に記載のホッパ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−48890(P2013−48890A)
【公開日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−158868(P2012−158868)
【出願日】平成24年7月17日(2012.7.17)
【出願人】(509099992)エヌ アンド ダブリュ グローバル ヴェンディング ソシエタ ペル アチオニ (18)
【Fターム(参考)】