説明

コーリングカード対応機能付き電話装置

【課題】コーリングカードの残高が零に達したことで通話相手先との間の通話回線が通信網側から強制切断された場合であっても、ユーザが煩雑な操作を行うことなく、それまで通話していた同一の通話相手先との通話を速やかに再開させる。
【解決手段】車載ハンズフリー装置2は、複数コーリングカードの個々に対応する複数のカード情報をカード情報記憶領域に予め記憶可能であり、カード情報記憶領域に記憶されている複数のカード情報のうち一のカード情報を用いた通話における通話回線が当該一のコーリングカードの残高が零に達したことで通信網側19から強制切断された直後に、カード情報記憶領域に記憶されている複数のカード情報のうち別のカード情報を用いた同一の通話相手先との通話を行うために携帯電話機3から通信網19側に再発信させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コーリングカードのカード情報を用いた通話を可能するコーリングカード対応機能付き電話装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、コーリングカードのカード情報を用いた通話を可能するコーリングカード対応機能付き電話装置が供されている。このものでは、ユーザは、コーリングカードの表面に記載されているカード情報(アクセス番号及びPINコード)を電話装置に入力して記憶させ、続いて通話相手先の電話番号を直接入力したり電話帳データを参照して選択したりすることで、電話装置からアクセス番号を発信電話番号としてセンター(コーリングカードのカード情報を用いた通話サービスを提供するセンター)に発信し、電話装置からセンターに送信されたPINコードの認証結果が正であることを条件として、電話装置と通話相手先との間で通話回線が接続されて通話することが可能となる(例えば特許文献1乃至3参照)。
【特許文献1】特開平5−22477号公報
【特許文献2】特開平11−239232号公報
【特許文献3】特開平5−122408号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
コーリングカードのカード情報を用いた通話においては、コーリングカードの残高が零を越えている(残高がある)ことを条件として通信網側で通話が許可されるものであり、コーリングカードの残高が零に達すると(残高がなくなると)、それまで接続されていた通話相手先との間の通話回線が通信網側から強制切断されるようになっている。そのため、ユーザにおいては、それまで接続されていた通話相手先との間の通話回線が通信網側から強制切断された場合に、それまで通話していた同一の通話相手先との通話を再開させるには、残高がある別のカード情報を電話装置に入力して再発信する必要がある。しかしながら、このように別のカード情報を電話装置に入力して再発信する操作はユーザにとって煩雑であるという問題がある。特許文献1乃至3には上記した問題を解消する具体的な提案は開示されていない。
【0004】
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、コーリングカードの残高が零に達したことで通話相手先との間の通話回線が通信網側から強制切断された場合であっても、ユーザが煩雑な操作を行うことなく、それまで通話していた同一の通話相手先との通話を速やかに再開させることができ、操作性を高めることができるコーリングカード対応機能付き電話装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載した発明によれば、カード情報取得手段が取得した複数のコーリングカードの個々に対応する複数のカード情報がカード情報記憶手段に同時に記憶されている状態で、制御手段は、カード情報記憶手段に記憶されている複数のカード情報のうち一のカード情報を用いた通話における通話回線が当該一のコーリングカードの残高が零に達したことで通信網側から強制切断された直後に、所定条件を満たしていることを条件として、カード情報記憶手段に記憶されている複数のカード情報のうち別のカード情報を用いた同一の通話相手先との通話を電話通信手段により行うために電話通信手段から通信網側に再発信させる。
【0006】
これにより、複数のコーリングカードの個々に対応する複数のカード情報をカード情報記憶手段に予め記憶させておくことにより、一のコーリングカードの残高が零に達したことで通話回線が通信網側から強制切断された場合であっても、その直後に、所定条件を満たしていれば、ユーザが別のカード情報を入力するという煩雑な操作を行うことなく、それまで通話していた同一の通話相手先との通話を速やかに再開させることができ、操作性を高めることができる。特に、コーリングカード対応機能付き電話装置が車両に搭載されている車載電話装置であれば、例えば運転を中断してまでも別のカード情報を入力する必要がなくなり、より大きな効果を期待することができる。
【0007】
請求項2に記載した発明によれば、制御手段は、ユーザによる所定操作を操作受付手段が受付けたことを所定条件とする。これにより、ユーザがコーリングカード対応機能付き電話装置で所定操作を行うか否かに基づいて、それまで通話していた同一の通話相手先との通話を再開させるか否かを選択することができ、ユーザがコーリングカード対応機能付き電話装置で所定操作を行うことで、それまで通話していた同一の通話相手先との通話を再開させることができる。
【0008】
請求項3に記載した発明によれば、カード情報取得段は、装置電源がオフからオンに切換わったと装置電源オン判定手段が判定した直後に、データ転送プロトコル接続手段と携帯電話機との間でデータ転送プロトコルが接続されて携帯電話機に予め記憶されている複数のコーリングカードの個々に対応する複数のカード情報が当該携帯電話機から転送可能とされることで、複数のカード情報を取得可能とする。
【0009】
これにより、複数のコーリングカードの個々に対応する複数のカード情報を携帯電話機に予め記憶させておき、その後、装置電源をオンさせて携帯電話機とコーリングカード対応機能付き電話装置との間でデータ転送プロトコルを接続させることにより、携帯電話機に予め記憶させておいた複数のカード情報を携帯電話機からコーリングカード対応機能付き電話装置に転送させてカード情報記憶手段に記憶させることができる。
【0010】
又、このようにカード情報が携帯電話機からコーリングカード対応機能付き電話装置に転送されることでカード情報がコーリングカード対応機能付き電話装置に記憶される構成では、ユーザがコーリングカード対応機能付き電話装置を操作してカード情報を入力する必要がなくなり、ユーザが携帯可能な携帯電話機を使用することでカード情報を入力する環境の自由度を高めることができ、カード情報が第三者に見られるという状況を回避することができ、セキュリティを高めることができる。
【0011】
請求項4に記載した発明によれば、制御手段は、装置電源がオンからオフに切換わったと装置電源オフ判定手段が判定した直後に、カード情報記憶手段に記憶されているカード情報を消去する。これにより、装置電源がオフされた後にカード情報が残っていることで第三者に悪用されることを未然に回避することができ、セキュリティを高めることができる。
【0012】
請求項5に記載した発明によれば、制御手段は、別のコーリングカードが複数存在する場合には、カード情報記憶手段に記憶されている複数の別のコーリングカードの個々に対応する複数のカード情報のうち予め記憶されている優先順位が最高である別のカード情報を選択し、当該選択した別のカード情報を用いた同一の通話相手先との通話を電話通信手段により行うために電話通信手段から通信網側に再発信させる。これにより、複数の別のコーリングカードのうち予め記憶させておいた優先順位が最高である別のカード情報を用いて同一の通話相手先との通話を再開させることができる。
【0013】
請求項6に記載した発明によれば、制御手段は、別のコーリングカードが複数存在する場合には、カード情報記憶手段に記憶されている複数の別のコーリングカードの個々に対応する複数のカード情報のうち残高が最低である別のカード情報を選択し、当該選択した別のカード情報を用いた同一の通話相手先との通話を電話通信手段により行うために電話通信手段から通信網側に再発信させる。これにより、複数の別のコーリングカードのうち残高が最低である別のカード情報を優先的に用いて同一の通話相手先との通話を再開させることができる。
【0014】
請求項7に記載した発明によれば、制御手段は、別のコーリングカードが複数存在する場合には、カード情報記憶手段に記憶されている複数の別のコーリングカードの個々に対応する複数のカード情報のうち残高が最高である別のカード情報を選択し、当該選択した別のカード情報を用いた同一の通話相手先との通話を電話通信手段により行うために電話通信手段から通信網側に再発信させる。これにより、複数の別のコーリングカードのうち残高が最高である別のカード情報を優先的に用いて同一の通話相手先との通話を再開させることができる。
【0015】
請求項8に記載した発明によれば、電話通信手段は、ハンズフリー通話プロトコル接続手段と携帯電話機との間でハンズフリー通話プロトコルが接続されて携帯電話機との間で音声パスを開通して送話音声及び受話音声を送受信することで、コーリングカードのカード情報を用いた通話としてハンズフリー通話を行う。これにより、ユーザが通話相手先とハンズフリー通話する場合に、一のコーリングカードの残高が零に達したことで通話回線が通信網側から強制切断された場合であっても、その直後に、所定条件を満たしていれば、ユーザが別のカード情報を入力するという煩雑な操作を行うことなく、それまで通話していた同一の通話相手先とのハンズフリー通話を速やかに再開させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の一実施形態を示す機能ブロック図
【図2】記憶部のカード情報記憶領域を示す図
【図3】フローチャート(その1)
【図4】フローチャート(その2)
【図5】フローチャート(その3)
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明のコーリングカード対応機能付き電話装置をBluetooth(登録商標)(以下、BTと称する)通信機能を有するBT対応の車載ハンズフリー装置に適用した一実施形態について、図面を参照して説明する。尚、ここでは、車載ハンズフリー装置が搭載されている車両の車室内に、BT通信機能を有するBT対応の携帯電話機が持込まれ、車載ハンズフリー装置と携帯電話機とがBT通信可能な状態にある場合を説明する。
【0018】
車載ハンズフリーシステム1は、車載ハンズフリー装置2と携帯電話機3(本発明でいう電話通信手段)とから構成されている。車載ハンズフリー装置2は、制御部4(本発明でいうカード情報取得手段、制御手段、操作受付手段、装置電源オン判定手段、装置電源オフ判定手段)と、BTインタフェース(IF)部5(本発明でいうデータ転送プロトコル接続手段、ハンズフリー通話プロトコル接続手段)と、通話音声処理部6と、記憶部7(本発明でいうカード情報記憶手段)と、表示制御部8と、タッチ操作入力部9と、信号入力部10とを備えて構成されている。
【0019】
制御部4は、周知のマイクロコンピュータからなるCPU、RAM、ROM及びI/Oバス等を有し、車載ハンズフリー装置2の通信動作や情報管理動作等の動作全般を制御する。BTインタフェース部5は、携帯電話機3との間でBT通信を行う機能を有し、携帯電話機3との間でBT通信回線(本発明でいう近距離無線通信回線)を接続している状態でBTの通信規格により定義されているハンズフリー通話を実現するためのハンズフリー・プロファイル(HFP)(本発明でいうハンズフリー通話プロトコル)及び各種データの転送を実現するためのオブジェクト・プッシュ・プロファイル(OPP)(本発明でいうデータ転送プロトコル)等を同時接続(所謂マルチ接続)可能に構成されている。これらプロファイルは、機能毎に定義された通信プロトコルを意味している。
【0020】
通話音声処理部6には車室内にあって例えばハンドルの近傍等のユーザが発した音声を集音し易い部位に配置されているマイクロホン11が接続されていると共に、車載ハンズフリー装置2の外部に配置されているオーディオアンプ12が接続されており、オーディオアンプ12には2個のスピーカ13、14が接続されている。スピーカ13は例えば運転席ドアに配置され、スピーカ14は例えば助手席ドアに配置されている。又、オーディオアンプ12にはチューナーデッキ15も接続されており、オーディオアンプ12はチューナーデッキ15が例えば音楽用記録媒体から再生した楽曲音やラジオ放送局から受信したラジオ番組を当該チューナーデッキ15から入力すると、それら入力した楽曲音やラジオ番組を増幅してスピーカ13、14から出力させる。
【0021】
記憶部7は、各種データを記憶可能な記憶領域を有して構成されており、コーリングカードのカード情報を記憶可能なカード情報記憶領域を有して構成されている。カード情報記憶領域は、図2に示すように、複数のコーリングカードの個々に対応する複数のカード情報(アクセス番号及びPINコード)及び優先順位を記憶可能な領域が確保されている。尚、図2で示しているアクセス番号である「a1」、「b1」、「c1」…「n1」は所定桁数の電話番号であり、PINコードである「a2」、「b2」、「c2」…「n2」は所定桁数の個別番号である。又、優先順位は複数のコーリングカード同士で重複しない値である。
【0022】
又、記憶部7は、このようなコーリングカードのカード情報を記憶可能なカード情報記憶領域を有していることに加えて、例えば電話番号と記憶名との対応を表す電話帳データを記憶可能な電話帳データ記憶領域、車載ハンズフリー装置2からの発信動作又は当該車載ハンズフリー装置2との間でHFPを接続している携帯電話機3からの発信動作に係る発信時刻と発信電話番号との対応を表す発信履歴データを記憶可能な発信履歴データ記憶領域、車載ハンズフリー装置2との間でHFPを接続している携帯電話機3の着信動作に係る着信時刻と着信電話番号との対応を表す着信履歴データを記憶可能な着信履歴データ記憶領域等を有して構成されている。
【0023】
信号入力部10は、キースイッチからアクセサリ(ACC)信号を入力し、制御部4は、キースイッチから入力しているACC信号がオン(ハイレベル)である場合には車載ハンズフリー装置2を電源オン状態として車載バッテリからの動作電力を全ての機能ブロックに供給させることで通常動作させ(ウェイクアップ状態で動作させ)、一方、キースイッチから入力しているACC信号がオフ(ロウレベル)である場合には車載ハンズフリー装置2を電源オフ状態として車載バッテリからの動作電力を限定した機能ブロックに供給させることで低消費電力動作させる(スリープ状態で動作させる)。
【0024】
ディスプレイ装置16は、各種表示画面を表示する表示装置17と、表示画面上にタッチスイッチを形成するタッチ操作入力装置18とを備えて構成されている。表示制御部8は、制御部4から表示指令通知を入力すると、その入力した表示指令通知に基づいてディスプレイ装置16における表示装置17の表示動作を制御する。タッチ操作入力部9は、ユーザが表示画面上に形成されているタッチスイッチを操作したことに応じてタッチ操作入力装置18から操作検出通知を入力すると、その入力した操作検出通知を制御部4に出力し、制御部4は、タッチ操作入力部9から入力した操作検出通知を解析する。
【0025】
携帯電話機3は、自機の動作全般を制御する制御部、通信網19との間で通話を行う通話部、BT通信を行うBTインタフェース部、ユーザが操作する各種キーが配列されてなるキー入力部、通信網19から自機に受信された受信メールに係る受信メール情報(着信日時、発信元、件名及び本文等)を記憶可能な受信メール情報記憶領域や自機から通信網19に送信された電子メールである送信メールに係る送信メール情報(発信日時、発信先、件名及び本文等)を記憶可能な送信メール情報記憶領域や例えば電話番号と記憶名との対応を表す電話帳データ記憶領域等を有する記憶部、各種表示画面を表示する表示部、ユーザが発した音声を入力するマイクロホン、通話相手先から受信した音声を受話音声として出力するスピーカを備えて構成されている。又、携帯電話機の記憶部は、受信メール情報記憶領域や送信メール情報記憶領域や電話帳データ記憶領域等を有していることに加えて、上記した車載ハンズフリー装置2の記憶部7と同様にして、コーリングカードのカード情報を記憶可能なカード情報記憶領域を有している。
【0026】
この場合、携帯電話機3のBTインタフェース部は、車載ハンズフリー装置2との間でBT通信を行う機能を有し、車載ハンズフリー装置2のBTインタフェース部5と同様にしてHFP及びOPP等を同時接続可能に構成されている。尚、上記した構成でいう通信網19とは携帯電話基地局や基地局制御装置等の周知の携帯通話サービスを提供する設備を含むものである。尚、車載ハンズフリー装置2と携帯電話機3とが両者の間でHFP及びOPPの他に電話帳データや発信履歴データや着信履歴データの転送を実現するためのフォンブック・アクセス・プロファイル(PBAP)や電子メールの転送を実現するためのメッセージ・アクセス・プロファイル(MAP)等を接続可能であっても良い。ここでいう電子メールとは周知のコンピュータネットワークを通じて交換される文字メッセージや画像情報等の総称である。
【0027】
上記した構成では、ユーザは、ディスプレイ装置16のタッチ操作入力装置18を操作し、コーリングカードの表面に記載されているカード情報を入力すると共に当該コーリングカードの使用優先度である優先順位を入力することで、コーリングカードのカード情報及び当該コーリングカードの優先順位を車載ハンズフリー装置2のカード情報記憶領域に記憶させることが可能である。又、ユーザは、携帯電話機3のキー入力部を操作し、コーリングカードの表面に記載されているカード情報を入力すると共に当該コーリングカードの使用優先度である優先順位を入力することで、コーリングカードのカード情報及び当該コーリングカードの優先順位を携帯電話機3のカード情報記憶領域に記憶させることが可能である。
【0028】
尚、携帯電話機3は、このようにコーリングカードのカード情報及び当該コーリングカードの優先順位が記憶されている状態では、車載ハンズフリー装置2との間でOPPを接続していることを条件としてユーザが携帯電話機3のキー入力部を操作し、それらカード情報及び優先順位の転送を指示することで、自機のカード情報記憶領域に記憶させているカード情報及び優先順位を車載ハンズフリー装置2に転送させることが可能である。そして、車載ハンズフリー装置2において、制御部4は、このようにして携帯電話機3からカード情報及び優先順位が転送されたと判定すると、その携帯電話機3から転送されたカード情報及び優先順位を記憶部7のカード情報記憶領域に記憶させることが可能である。
【0029】
即ち、カード情報及び優先順位を車載ハンズフリー装置2に記憶させる方法としては、ディスプレイ装置16のタッチ操作入力装置18を操作することで車載ハンズフリー装置2に直接的に記憶させる方法と、携帯電話機3のキー入力部を操作することで携帯電話機3に記憶させた後に転送させることで車載ハンズフリー装置2に間接的に記憶させる方法との2通りの方法があり、ユーザは、これら何れかの方法で複数のコーリングカードの個々に対応する複数のカード情報及び当該コーリングカードの優先順位を車載ハンズフリー装置2に記憶させることが可能である。
【0030】
又、携帯電話機3と車載ハンズフリー装置2とが両者の間でHFPを接続している状態では、車載ハンズフリーシステム1の通話形態としてハンズフリー通話とハンドセット通話(プライベート通話)との2通りの通話形態がある。ハンズフリー通話とは、携帯電話機3と車載ハンズフリー装置2との間で音声パスが開通されることで送話音声及び受話音声が転送され、通信網19から携帯電話機3に受信された受話音声が携帯電話機3から車載ハンズフリー装置2に転送されてスピーカ13、14から出力されると共にマイクロホン11に入力された送話音声が車載ハンズフリー装置2から携帯電話機3に転送されて携帯電話機3から通信網19に送信される通話である。
【0031】
一方、ハンドセット通話とは、携帯電話機3と車載ハンズフリー装置2との間で音声パスが閉鎖されることで送話音声及び受話音声が転送されることがなく、通信網19から携帯電話機3に受信された受話音声が携帯電話機3のスピーカから出力されると共に携帯電話機3のマイクロホンに入力された送話音声が携帯電話機3から通信網19に送信される通話である。尚、ユーザは、例えば発信操作や着信に対する応答操作を車載ハンズフリー装置2側で行うことでハンズフリー通話を選択することが可能であり、発信操作や着信に対する応答操作を携帯電話機3側で行うことでハンドセット通話を選択することが可能である。
【0032】
次に、上記した構成の作用について、図3乃至図5を参照して説明する。図3は車載ハンズフリー装置2が行うBT通信回線接続処理をフローチャートにより示しており、図4は車載ハンズフリー装置2が行うコーリングカードのカード情報を用いた通話処理をフローチャートにより示しており、図5は車載ハンズフリー装置2が行うBT通信回線切断処理をフローチャートにより示している。以下、これらBT通信回線接続処理、カード情報を用いた通話処理及びBT通信回線切断処理を順次説明する。尚、ここでは携帯電話機3と車載ハンズフリー装置2とが両者の間でBT通信回線を接続可能な状態(BT通信圏内)であり且つハンズフリー通話を行うことを前提として説明する。
【0033】
(1)BT通信回線接続処理
制御部4は、上記したようにキースイッチから入力しているACC信号がオフである場合には車載ハンズフリー装置2を電源オフ状態として車載バッテリからの動作電力を限定した機能ブロックに供給させることで低消費電力動作させており、ACC信号がオンになった否かを監視するACC信号監視処理を行っている。ここで、制御部4は、ACC信号がオンになったと判定すると、車載ハンズフリー装置2を電源オン状態として車載バッテリからの動作電力を全ての機能ブロックに供給させることで通常動作させ、ACC信号監視処理からメイン処理に移行し、図3に示すBT通信回線接続処理を割込み処理で開始する。
【0034】
制御部4は、BT通信回線接続処理を開始すると、BT接続要求をBTインタフェース部5から携帯電話機3に送信させ(ステップS1)、携帯電話機3からBT接続応答をBTインタフェース部5により受信するのを待機する(ステップS2)。次いで、制御部4は、携帯電話機3から当該携帯電話機3を識別可能である例えばBTアドレス等の識別情報が含まれているBT接続応答をBTインタフェース部5により受信したと判定すると(ステップS2にて「YES」)、BTインタフェース部5と携帯電話機3との間でBT通信回線を接続させ(ステップS3)、ハンズフリー通話を実現するためのHFPを接続させ(ステップS4)、各種データ転送を実現するためのOPPを接続させる(ステップS5)。この場合、制御部4は、BT接続応答に含まれている識別情報を解析することでBT通信回線の接続相手先である携帯電話機3を識別する。
【0035】
次いで、制御部4は、携帯電話機3から当該携帯電話機3に記憶されているカード情報及び優先順位をBTインタフェース部5により受信するのを待機する(ステップS6)。ここで、ユーザが携帯電話機3のキー入力部を操作し、携帯電話機3に記憶されているカード情報及び優先順位の転送を指示すると、携帯電話機3のカード情報記憶領域に記憶させているカード情報及び優先順位が携帯電話機3から車載ハンズフリー装置2に送信される。制御部4は、携帯電話機3から当該携帯電話機3に記憶されているカード情報及び優先順位をBTインタフェース部5により受信したと判定すると(ステップS6にて「YES」)、その携帯電話機3から受信されたカード情報及び優先順位を記憶部7のカード情報記憶領域に記憶させ(ステップS7)、BT通信回線接続処理を終了してメイン処理に戻る。
【0036】
これにより、ユーザは、複数のコーリングカードの個々に対応する複数のカード情報及び優先順位を携帯電話機3に予め記憶させておき、車載ハンズフリー装置2の装置電源をオフからオンに切換えた後に、携帯電話機3を操作してカード情報及び優先順位の転送を指示することで、携帯電話機3に予め記憶させておいた複数のコーリングカードの個々に対応する複数のカード情報及び優先順位を携帯電話機3から車載ハンズフリー装置2に転送させて記憶させることができる。
【0037】
(2)カード情報を用いた通話処理
制御部4は、上記したようにキースイッチから入力しているACC信号がオンである場合にはメイン処理を行っており、ユーザが発信先を設定したか否かを監視している。ここで、制御部4は、ユーザが例えば発信先の電話番号を直接入力したり電話帳データを参照して選択したりすることで発信先を設定したと判定すると、メイン処理から図4に示すカード情報を用いた通話処理を割込み処理で開始する。
【0038】
制御部4は、カード情報を用いた通話処理を開始すると、その時点で記憶部7のカード情報記憶領域に記憶されているカード情報を参照し(ステップS11)、その時点で優先順位が最高である(数値が最低である)コーリングカードを選択する(ステップS12)。次いで、制御部4は、その選択したコーリングカードのカード情報に基づいて、カード情報のアクセス番号を発信電話番号として携帯電話機3から発信させてセンター(コーリングカードのカード情報を用いた通話サービスを提供するセンター)との間で通話回線を接続させ、カード情報のPINコードを携帯電話機3からセンターに送信させる(ステップS13)。そして、制御部4は、これよりも先にユーザが設定した発信先の電話番号をセンターに送信させる(ステップS14)。
【0039】
センターは、このようにして携帯電話機3からPINコードを受信すると、その受信したPINコードの認証結果が正であることを条件として携帯電話機3と当該携帯電話機3から受信した発信先の電話番号が付与されている通話相手先との間で通話回線を接続させる。制御部4は、このようにして携帯電話機3と発信先の電話番号が付与されている通話相手先との間で通話回線が接続されると、コーリングカードのカード情報を用いたハンズフリー通話を開始させる(ステップS15)。具体的には、制御部4は、カード情報記憶領域に記憶されているカード情報が図2に示した態様であれば、優先順位が「1」に設定されているコーリングカードAのカード情報を用いたハンズフリー通話を開始させる。
【0040】
次いで、制御部4は、コーリングカードのカード情報を用いたハンズフリー通話を開始させた後では、そのハンズフリー通話をコーリングカードの残高が「0」になることなく(残高を残した状態で)終了したか否かを判定すると共に(ステップS16)、コーリングカードの残高が「0」になったことで通話相手先との間で接続させていた通話回線が通信網19側から強制切断されたか否かを判定する(ステップS17)。
【0041】
ここで、制御部4は、ハンズフリー通話をコーリングカードの残高が「0」になることなく終了したと判定すると(ステップS16にて「YES」)、カード情報を用いた通話処理を終了してメイン処理にリターンする。一方、制御部4は、コーリングカードの残高が「0」になったことで通話相手先との間で接続させていた通話回線が通信網19側から強制切断されたと判定すると(ステップS17にて「YES」)、その時点で記憶部7のカード情報記憶領域に記憶されているカード情報を参照し、別のカード情報を用いたハンズフリー通話が可能であるか否かを判定する(ステップS18)。
【0042】
ここで、制御部4は、例えば別のカード情報が記憶されておらず、別のカード情報を用いたハンズフリー通話が可能でないと判定すると(ステップS18にて「NO」)、この場合も、カード情報を用いた通話処理を終了してメイン処理にリターンする。一方、制御部4は、別のカード情報が記憶されており、別のカード情報を用いたハンズフリー通話が可能であると判定すると(ステップS18にて「YES」)、例えば「別のコーリングカードを使ってリダイヤルしますか?」という別のカード情報を用いたハンズフリー通話を行うために再発信させるか否かをユーザに問合せる表示ガイダンスを表示装置17に表示させると共に、ユーザが再発信するか否かを選択するために操作可能な「YES」ボタン及び「NO」ボタンをタッチスイッチとして表示画面上に形成させ(ステップS19)、ユーザが何れを選択したかを判定する(ステップS20)。即ち、ユーザは、再発信させる旨を選択する場合であれば、「YES」ボタンを操作し、一方、再発信させない旨を選択する場合であれば、「NO」ボタンを操作することになる。
【0043】
ここで、制御部4は、ユーザが「NO」ボタンを操作したと判定し、再発信させない旨を選択したと判定すると(ステップS20にて「NO」)、この場合も、カード情報を用いた通話処理を終了してメイン処理にリターンする。一方、制御部4は、ユーザが「YES」ボタンを操作(本発明でいう所定操作)したと判定し、再発信させる旨を選択したと判定すると(ステップS20にて「YES」)、その時点で優先順位が次位である(数値が次位である)コーリングカードを選択し(ステップS21)、上記したステップS13に戻り、S13以降の処理を繰返して行う。
【0044】
即ち、制御部4は、その時点で優先順位が次位であるコーリングカードのカード情報に基づいて、カード情報のアクセス番号を発信電話番号として携帯電話機3から発信させてセンターとの間で通話回線を接続させ、カード情報のPINコードを携帯電話機3からセンターに送信させ、これよりも先にユーザが設定した発信先の電話番号をセンターに送信させる。
【0045】
この場合も、センターは、このようにして携帯電話機3からPINコードを受信すると、その受信したPINコードの認証結果が正であることを条件として携帯電話機3と当該携帯電話機3から受信した発信先の電話番号が付与されている通話相手先との間で通話回線を再接続させる。制御部4は、このようにして携帯電話機3と同一の通話相手先との間で通話回線が再接続されると、コーリングカードのカード情報を用いたハンズフリー通話を開始させる(再開させる)。具体的には、制御部4は、カード情報記憶領域に記憶されているカード情報が図2に示した態様であれば、優先順位が「2」に設定されているコーリングカードBのカード情報を用いたハンズフリー通話を開始させる。これ以降、制御部4は、ハンズフリー通話中にあるコーリングカードの残高が「0」になったことで通話相手先との間で接続させていた通話回線が通信網19側から強制切断されたと判定する毎に、上記した処理を繰返して行う。
【0046】
これにより、ユーザは、ハンズフリー通話中にあるコーリングカードの残高が「0」になったことで通話相手先との間で接続させていた通話回線が通信網19側から強制切断された場合であっても、別のカード情報を入力するという煩雑な操作を行うことなく、それまで通話していた同一の通話相手先との通話を速やかに再開させることができる。
【0047】
(3)BT通信回線切断処理
制御部4は、上記したようにキースイッチから入力しているACC信号がオンである場合にはメイン処理を行っており、ACC信号がオフになったか否かを監視している。ここで、制御部4は、ACC信号がオフになったと判定すると、メイン処理から図5に示すBT通信回線切断処理を割込み処理で開始する。
【0048】
制御部4は、BT通信回線切断処理を開始すると、BT切断要求をBTインタフェース部5から携帯電話機3に送信させ(ステップS31)、携帯電話機3からBT切断応答をBTインタフェース部5により受信するのを待機する(ステップS32)。ここで、制御部4は、BT切断応答をBTインタフェース部5により受信したと判定すると(ステップS32にて「YES」)、BTインタフェース部5と携帯電話機3との間で接続させているBT通信回線を切断させ(ステップS33)、その時点で記憶部7のカード情報記憶領域に記憶されているカード情報を消去し(ステップS34)、BT通信回線切断処理を終了してメイン処理に戻る。
【0049】
ところで、以上は、ハンズフリー通話中にあるコーリングカードの残高が「0」になったことで通話相手先との間で接続させていた通話回線が通信網19側から強制切断された後に、例えば「別のコーリングカードを使ってリダイヤルしますか?」という別のカード情報を用いたハンズフリー通話を行うために再発信させるか否かをユーザに問合せた後に、ユーザが再発信させる旨を選択したことを条件として携帯電話機3から再発信させる場合を説明したが、何れの条件を付けることなく(無条件に)携帯電話機3から再発信させても良い。
【0050】
又、以上は、複数のコーリングカードの個々に対応する複数のカード情報がカード情報記憶領域に記憶されている場合に、ユーザが予め記憶させておいた優先順位にしたがって次に用いるコーリングカードを選択する場合を説明したが、複数のコーリングカードの個々の残高を参照することで、複数のコーリングカードのうち残高が最低であるコーリングカードを優先的に選択しても良いし、複数のコーリングカードのうち残高が最高であるコーリングカードを優先的に選択しても良い。
【0051】
以上に説明したように本実施形態によれば、車載ハンズフリー装置2において、カード情報記憶領域に記憶されている複数のカード情報のうち一のカード情報を用いた通話における通話回線が当該一のコーリングカードの残高が零に達したことで通信網側19から強制切断された直後に、カード情報記憶領域に記憶されている複数のカード情報のうち別のカード情報を用いた同一の通話相手先との通話を行うために携帯電話機3から通信網19側に再発信させるように構成したので、ユーザが別のカード情報を入力するという煩雑な操作を行うことなく、それまで通話していた同一の通話相手先との通話を速やかに再開させることができ、操作性を高めることができる。特に、このような車両に搭載されている車載ハンズフリー装置2であれば、例えば運転を中断してまでも別のカード情報を入力する必要がなくなり、より大きな効果を期待することができる。
【0052】
又、別のカード情報を用いたハンズフリー通話を行うために再発信させるか否かをユーザに問合せた後に、ユーザが再発信させる旨を選択したことを条件として、カード情報記憶領域に記憶されている複数のカード情報のうち別のカード情報を用いた同一の通話相手先との通話を行うために携帯電話機3から通信網19側に再発信させるように構成したので、それまで通話していた同一の通話相手先との通話を再開させるか否かを選択することができる。
【0053】
又、装置電源がオフからオンに切換わると、車載ハンズフリー装置2と携帯電話機3との間でBT通信回線が接続されてOPPが接続され、ユーザが携帯電話機3を操作することで当該携帯電話機3に記憶されているカード情報が当該携帯電話機3から車載ハンズフリー装置2に転送されるように構成したので、複数のカード情報を携帯電話機3に予め記憶させておき、その後、装置電源をオンさせて携帯電話機3を操作することで、携帯電話機3に予め記憶させておいた複数のカード情報を携帯電話機3から車載ハンズフリー装置2に転送させて記憶させることができる。又、このようにカード情報が携帯電話機3から車載ハンズフリー装置2に転送されることでカード情報が車載ハンズフリー装置2に記憶される構成では、ユーザが車載ハンズフリー装置2側のタッチ操作入力装置18を操作してカード情報を入力する必要がなくなり、ユーザが携帯可能な携帯電話機3を使用することでカード情報を入力する環境の自由度を高めることができ、カード情報が第三者(同乗者)に見られるという状況を回避することができ、セキュリティを高めることができる。
【0054】
又、装置電源がオンからオフに切換わると、カード情報記憶領域に記憶されているカード情報を消去するように構成したので、装置電源がオフされた後にカード情報が残っていることで第三者に悪用されることを未然に回避することができ、セキュリティを高めることができる。
【0055】
本発明は、上記した実施形態にのみ限定されるものではなく、以下のように変形又は拡張することができる。
コーリングカード対応機能付き電話装置は、ハンズフリー機能を有する車載ハンズフリー装置に限らず、コーリングカードのカード情報を用いた通話を行う機能を有している装置であれば、例えば車載ナビゲーション装置等の別の車載装置であっても良いし、車両に搭載される車載装置に限らず、例えばユーザが携帯可能な携帯機器であっても良い。
別のカード情報を用いたハンズフリー通話を行うために再発信させるか否かをユーザに問合せる方法として、表示ガイダンスを表示させることで視覚的に問合せるようにしたが、音声ガイダンスを出力させることで聴覚的に問合せるようにしても良いし、それらを併用しても良い。
【0056】
携帯電話機から車載ハンズフリー装置にカード情報を転送させるのに使用するプロファイルは、OPPに限らず、他のプロファイルであっても良い。又、BT通信回線が接続された後に、携帯電話機から車載ハンズフリー装置にカード情報が自動的に転送される構成であっても良い。
装置電源がオンからオフに切換わった後にカード情報を消去することに限らず、装置電源がオンからオフに切換わらなくともHFPが切断された後にカード情報を消去するようにしても良い。
【符号の説明】
【0057】
図面中、2は車載ハンズフリー装置(コーリングカード対応機能付き電話装置)、3は携帯電話機(電話通信手段)、4は制御部(カード情報取得手段、制御手段、操作受付手段、装置電源オン判定手段、装置電源オフ判定手段)、5はBTインタフェース部(データ転送プロトコル接続手段、ハンズフリー通話プロトコル接続手段)、7は記憶部(カード情報記憶手段)、19は通信網である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コーリングカードのカード情報を取得するカード情報取得手段と、
前記カード情報取得手段が取得したカード情報を記憶するカード情報記憶手段と、
前記カード情報記憶手段に記憶されているカード情報を用いた通話を電話通信手段により行う制御手段とを備え、
前記カード情報記憶手段は、前記カード情報取得手段が取得した複数のコーリングカードの個々に対応する複数のカード情報を同時に記憶可能であり、
前記制御手段は、前記カード情報記憶手段に記憶されている複数のカード情報のうち一のカード情報を用いた通話における通話回線が当該一のコーリングカードの残高が零に達したことで通信網側から強制切断された直後に、所定条件を満たしていることを条件として、前記カード情報記憶手段に記憶されている当該別のカード情報を用いた同一の通話相手先との通話を前記電話通信手段により行うために前記電話通信手段から通信網側に再発信させることを特徴とするコーリングカード対応機能付き電話装置。
【請求項2】
請求項1に記載したコーリングカード対応機能付き電話装置において、
ユーザ操作を受付ける操作受付手段を備え、
前記制御手段は、ユーザによる所定操作を前記操作受付手段が受付けたことを前記所定条件とすることを特徴とするコーリングカード対応機能付き電話装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載したコーリングカード対応機能付き電話装置において、
装置電源のオフからオンへの切換えを判定する装置電源オン判定手段と、
携帯電話機との間で近距離無線通信回線が接続されている状態でデータ転送を実現するためのデータ転送プロトコルを接続するデータ転送プロトコル接続手段とを備え、
前記カード情報取得段は、装置電源がオフからオンに切換わったと前記装置電源オン判定手段が判定した直後に、前記データ転送プロトコル接続手段と携帯電話機との間でデータ転送プロトコルが接続されて予め携帯電話機に記憶されている複数のコーリングカードの個々に対応する複数のカード情報が当該携帯電話機から転送可能とされることで、複数のカード情報を取得可能とすることを特徴とするコーリングカード対応機能付き電話装置。
【請求項4】
請求項1乃至3の何れかに記載したコーリングカード対応機能付き電話装置において、
装置電源のオンからオフへの切換えを判定する装置電源オフ判定手段を備え、
前記制御手段は、装置電源がオンからオフに切換わったと前記装置電源オン判定手段が判定した直後に、前記カード情報記憶手段に記憶されているカード情報を消去することを特徴とするコーリングカード対応機能付き電話装置。
【請求項5】
請求項1乃至4の何れかに記載したコーリングカード対応機能付き電話装置において、
前記制御手段は、前記別のコーリングカードが複数存在する場合には、前記カード情報記憶手段に記憶されている複数の別のコーリングカードの個々に対応する複数のカード情報のうち予め記憶されている優先順位が最高である別のカード情報を選択し、当該選択した別のカード情報を用いた同一の通話相手先との通話を前記電話通信手段により行うために前記電話通信手段から通信網側に再発信させることを特徴とするコーリングカード対応機能付き電話装置。
【請求項6】
請求項1乃至4の何れかに記載したコーリングカード対応機能付き電話装置において、
前記制御手段は、前記別のコーリングカードが複数存在する場合には、前記カード情報記憶手段に記憶されている複数の別のコーリングカードの個々に対応する複数のカード情報のうち残高が最低である別のカード情報を選択し、当該選択した別のカード情報を用いた同一の通話相手先との通話を前記電話通信手段により行うために前記電話通信手段から通信網側に再発信させることを特徴とするコーリングカード対応機能付き電話装置。
【請求項7】
請求項1乃至4の何れかに記載したコーリングカード対応機能付き電話装置において、
前記制御手段は、前記別のコーリングカードが複数存在する場合には、前記カード情報記憶手段に記憶されている複数の別のコーリングカードの個々に対応する複数のカード情報のうち残高が最高である別のカード情報を選択し、当該選択した別のカード情報を用いた同一の通話相手先との通話を前記電話通信手段により行うために前記電話通信手段から通信網側に再発信させることを特徴とするコーリングカード対応機能付き電話装置。
【請求項8】
請求項1乃至7の何れかに記載したコーリングカード対応機能付き電話装置において、
携帯電話機との間で近距離無線通信回線が接続されている状態でハンズフリー通話を実現するためのハンズフリー通話プロトコルを接続するハンズフリー通話プロトコル接続手段を備え、
前記電話通信手段は、前記ハンズフリー通話プロトコル接続手段と携帯電話機との間でハンズフリー通話プロトコルが接続されて携帯電話機との間で音声パスを開通して送話音声及び受話音声を送受信することで、コーリングカードのカード情報を用いた通話としてハンズフリー通話を行うことを特徴とするコーリングカード対応機能付き電話装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−263557(P2010−263557A)
【公開日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−114555(P2009−114555)
【出願日】平成21年5月11日(2009.5.11)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】