説明

ゴルフのパッティング練習装置

【課題】 高精度にパタークラブのフェイス角度やヘッドスピード、ボールのスピードや転がる方向を測定可能なゴルフのパッティング練習装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 マイクロ波の送受信回路と複数の伝送路とからなるマイクロ波回路を基板部に配設し、伝送路上をパタークラブのヘッドあるいはボールが通過したときのマイクロ波の乱れを検知信号として、複数の伝送路それぞれの検知信号を出力したときの時間差を演算することによって、パタークラブのフェイス角度、ヘッドスピード、ボールスピードを検出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴルフのパッティング練習装置に関し、特にマイクロ波を用いて高精度にパタークラブ及びボールの、スピードや方向を測定可能なゴルフのパッティング練習装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ゴルフのパッティングの練習用具としては、例えば実開平7−27645号公報の「ゴルフパター練習機」(特許文献1)に示されるような、約2〜3mの長さを有する帯状の人工芝マットからなる練習用マットが種々提案されている。これらの練習用マットは、オフィスや家庭で手軽にパッティングの練習をすることができるので極めて一般的に使用されている。
【0003】
また、磁気や赤外線、マイクロ波などを用いて、ゴルフクラブのヘッドスピードやボールのスピードを測定する装置も種々提案されている。磁気を用いたものは、二つの磁気センサと、ゴルフクラブのヘッドに貼り付けたマグネットとからなり、ゴルフクラブをスウィングして磁気センサ間をマグネットが通過したことを検知演算することによって、ヘッドスピードを測定表示するものである。
【0004】
また、赤外線を用いたものは、二つの赤外線センサからなり、ゴルフクラブをスウィングして赤外線センサ間のゴルフクラブあるいはボールの通過を検知演算することによって、ゴルフクラブのヘッドスピードあるいはボールスピードを測定表示するものである。
【0005】
また、マイクロ波を用いたものは、装置本体からマイクロ波を発射して、ゴルフクラブのヘッドスピードあるいはボールスピードを測定表示するものである。
【0006】
例えば、特公昭63−29550号公報の「ゴルフ練習器」(特許文献2)に示される磁気センサを用いた電子式のゴルフ練習器は、従来のスウィング時におけるクラブヘッドスピードなどを、磁気センサ、赤外線センサなどによって極めて正確に検出する装置における、テイクバック時など必要のない情報をも検出して表示してしまうといった欠点を解決するためになされたもので、複数の磁気センサによってクラブヘッドの移動状態を検出し、この各センサからの検出信号に基づいてクラブヘッドのスピードを処理演算しかつ表示するようなものにおいて、各センサをクラブヘッドが通過する順位があらかじめ設定した順位パターンと合致した場合のみ、処理演算回路を駆動させるようにしたものであるから、その順位パターンを正常なスウィング状態における順位パターンに設定しておくことにより、正常なスウィングと判断される場合だけそのデータを表示するようにしたものである。また、クラブヘッドが各センサを通過する際時間差を演算することによってクラブヘッドのフェイス角度を判定することもできるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】 実開平7−27645号公報
【特許文献2】 特公昭63−29550号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1に示されるような人工芝マットからなる練習用マットは、オフィスや家庭で手軽にパッティングの練習をすることができるが、その反面、正確なパッティングができたときのパタークラブのフェイス角度、ヘッドスピード、ボールスピードなどの状態は、使用者のそのときの感覚でとらえるほかないので、せっかく正確なパッティングをしたとしてもそのときの感覚を後で生かすことが難しい。
【0009】
磁気を用いたものは、ゴルフクラブのヘッドに貼り付けたマグネットを磁気センサが検知するため、単にゴルフクラブのヘッドスピードを一律に測定するに過ぎず、ヘッドのフェイス角度、ボールのスピードや方向などを知ることはできない。
【0010】
赤外線を用いたものは、二つの赤外線センサ間のゴルフクラブあるいは、ボールの通過を検知演算することによって、ヘッドスピードあるいはボールスピードを測定表示するものであるので、前記した磁気式と同様に、単にゴルフクラブのヘッドスピード、あるいはボールスピードを測定するに過ぎず、ゴルフクラブのヘッドのフェイス角度、ボールのスピードや方向などを知ることはできない。また、ボールを規定の位置に置く必要があり、誤った位置に置いた場合は、正しい測定を行うことができない。さらには、赤外線センサはその本体が露出して設置されるため、レンズの汚れを除去するなどのメンテナンスが必要であるとともに、本体にゴルフクラブを誤って当てて破損してしまうことが多くある。
【0011】
特許文献2に示される練習器は、複数の磁気センサをクラブヘッドが通過する順位があらかじめ設定した順位パターンと合致した場合のみ、処理演算回路を駆動させるようにして、正常なスウィングと判断される場合だけそのデータを表示するようにし、かつクラブヘッドが各センサを通過する際時間差を演算することによってクラブヘッドのフェイス角度を判定することもできるものであるが、単にゴルフクラブのヘッドスピードやフェイス角度を測定するに過ぎず、ボールのスピードを知ることはできない。また、クラブヘッドの底面全体にマグネットシートを貼り付ける必要がある。貼り付けた後もスウィングによって徐々に剥がれて使用できなくなるので、交換用のマグネットシートをあらかじめ用意しておく必要があるなど煩わしいものがある。
【0012】
そこで本発明は、前記した課題を解消し、高精度にパタークラブの角度、ボールスピードや方向を測定可能なゴルフのパッティング練習装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の請求項1によれば、マイクロ波の送受信回路と複数の伝送路とからなるマイクロ波回路を基板部に配設し、伝送路上をパタークラブのヘッドあるいはボールが通過したときのマイクロ波の乱れを検知信号として、複数の伝送路それぞれの検知信号を出力したときの時間差を演算することによって、パタークラブのフェイス角度、ヘッドスピード、ボールスピードを検出することで解決される。
【0014】
本発明の請求項2によれば、該基板部には、該複数の伝送路上をパタークラブのヘッドあるいはボールが通過したときのマイクロ波の乱れを検知信号として、複数の伝送路それぞれの検知信号を検出したときの時間差によって、パタークラブのフェイス角度、ヘッドスピード、ボールスピードを演算する演算部と、該演算部の演算結果を表示するディスプレイ部とを備えたことで解決される。
【0015】
本発明の請求項3によれば、該演算部と該ディスプレイ部の両者あるいは何れかを基板部とは別体に備えたことで解決される。
【0016】
本発明の請求項4によれば、該基板部に配設されたマイクロ波回路は、パタークラブのフェイス角度、ヘッドスピードを検出する第1ブロックと、ボールインパクト直後のボールスピードを検出する第2ブロックと、ボールスピードと進行方向及び角度を検出する第3ブロックとをパッティングのボール進行方向に沿って基板部に配設したことで解決される。
【0017】
本発明の請求項5によれば、該第1ブロックのマイクロ波回路は、パタークラブのヘッドのフェイス角度及びヘッドスピードを検知するために、奥側の第1マイクロ波回路と手前側の第2マイクロ波回路を備え、奥側の第1マイクロ波回路は、送信回路から受信回路に対して第1伝送路と第2伝送路をボール進行方向と直行する向きで、かつボールの進行方向に離間して平行に配設し、手前側の第2マイクロ波回路は、送信回路から受信回路に対して第3伝送路と第4伝送路をボール進行方向と直行する向きで、かつボールの進行方向に離間して平行に配設し、上記配設された該第1伝送路と該第3伝送路、該第2伝送路と該第4伝送路は、それぞれボールの進行方向に対して同一ライン上に並べて配設するとともに、該第2ブロックのマイクロ波回路は、ボールスピードを検知するために、第3マイクロ波回路を備え、送信回路から受信回路に対して第5伝送路と第6伝送路をボール進行方向と直行する向きで、かつボールの進行方向に離間して平行に配設し、さらに、該第3ブロックのマイクロ波回路は、ボールの転がる方向と角度を検知するために、第4マイクロ波回路と第5マイクロ波回路を備え、第4マイクロ波回路は、送信回路から受信回路に対して第7伝送路を備え、第5マイクロ波回路は、送信回路から受信回路に対して第8伝送路を備え、第7伝送路と第8伝送路とは、たすき掛けに交差するように配設したことで解決される。
【0018】
本発明の請求項6によれば、パッティングを行ったときの第1ブロックから第3ブロックでの検知信号を、該演算部で所定のステップの条件すべてを満たして検出したときは、正しいパッティングを行った1打として検出してカウントし、所定のステップの条件を一つでも満たさなかったときは、エラーとしてキャンセルされカウントしないことで解決される。
【0019】
本発明の請求項7によれば、該第1ブロックで検出したヘッドスピードと該第2ブロックで検出し演算されたボールスピードとから、ヘッドスピードとボールのスピード比をインパクト率としてディスプレイ部に表示したことで解決される。
【0020】
本発明の請求項8によれば、請求項6において正しいパッティングを行った1打として検出したうちの任意の1打の、ボールが転がった距離の実測値を基準値として演算部に入力し、パッティングを行ったときの第1ブロックから第3ブロックでの検知信号と合わせて演算することによって、パッティング毎のボールが転がった距離をディスプレイ部に表示したことで解決される。
【発明の効果】
【0021】
本発明の請求項1によれば、マイクロ波の直進性を利用して、パタークラブヘッドの材質を問わずして、伝送路上を通過したパタークラブのヘッドスピードやフェイス角度、ボールのスピードや転がる方向角度を高精度に検出することを実現した。
【0022】
本発明の請求項2によれば、マイクロ波の直進性を利用して、パタークラブヘッドの材質を問わずして、伝送路上を通過したパタークラブのヘッドスピードやフェイス角度、ボールのスピードや転がる方向角度を高精度に検出するとともに、一般的に用いられている人工芝のパッティング練習用マットの下に入れて使用することができるので、家庭のリビングルームや、オフィスで気軽に練習を行うことができる。基板部は突起物がなく薄くてフラットなので、練習用マットの表面に影響を与えない。また、パッティングの方向や力加減を数値で見て判断することができるので感覚に頼らず練習効果の向上が実現する。
【0023】
本発明の請求項3によれば、インドアのシミュレーションゴルフ練習施設の床の人工芝の下に埋設して、大型スクリーンに映し出されるグリーンの映像と連動させることで、よりリアルにパッティングの練習を行うことができる。ディスプレイ部である大型スクリーンには、演算部での演算結果であるヘッドのフェイス角度とヘッドスピード、ボールの進行方向角度とスピードが表示されるとともに、それを反映したボールが転がる映像が映し出され、パッティングの練習効果をより高めることを実現した。また、家庭用テレビゲーム(ゴルフゲーム)のコントローラユニットとして用いることもできるので、家庭のリビングルームで楽しみながらゲームを行うことができるなど優れた使い勝手を実現した。
【0024】
本発明の請求項4によれば、第1ブロックから第3ブロックまでのそれぞれのマイクロ波回路で、何を検出するかが明確になり、第1ブロックではヘッドだけを検知、第2ブロック及び第3ブロックではボールだけを検知することを実現し、伝送路上を通過したパタークラブのヘッドスピードやフェイス角度、ボールのスピードや転がる方向角度を高精度に検出することを実現した。
【0025】
本発明の請求項5によれば、第1ブロックから第3ブロックまでのそれぞれのマイクロ波回路で、何を検出するかが明確になり、第1ブロックではパタークラブのフェイス角度とヘッドスピード、第2ブロックではボールインパクト後のボールスピード、第3ブロックではボールスピードと進行方向及び角度を高精度に検出することを実現した。
【0026】
請求項6によれば、所定のステップの条件すべてを満たしたときに、正確なパッティングを行った1打として検出してカウントするとともに、演算結果をディスプレイ部にパタークラブのフェイス角度とヘッドスピード、ボールのスピードと進行方向角度をディスプレイ部に表示する。他方、所定のステップの条件が一つでも満たされなかったときは、エラーとしてキャンセルされカウントしない。このため、パッティングを開始する直前にヘッドを左右に小さく動かすワッグルという動作をしても、ワッグル後の動作が所定のステップの条件すべてを満たせば正確なパッティングを行った1打として検出してカウントするので、実用上の使い勝手に優れたゴルフのパッティング練習装置の提供を実現した。
【0027】
請求項7によれば、該第1ブロックで検出したヘッドスピードと該第2ブロックで検出されたヘッドスピードとボールのスピードを用いて演算することでインパクト率をディスプレイ部に表示するので、パッティングで重要とされるヘッドスピードとボールのスピードができるだけ等しくなるようにスウィングすること、すなわち、パッティング時のボールのインパクトの際、スウィングに強弱を付けない練習を容易に行うことを実現した。
【0028】
請求項8によれば、正しいパッティングを行った1打として検出したうちの任意の1打、すなわちロングパッドの練習をするために本発明のゴルフのパッティング練習装置を広い場所で使用したときの、プレイヤーがこれぞ思う1打を選択して、そのときのボールが転がった距離の実測値を基準値として演算部に入力することで、パッティング毎のボールが転がった距離を容易にディスプレイ部に表示することができるので、狭い室内であっても、パター練習用マットに本発明のゴルフのパッティング練習装置をセットするだけで、容易にロングパッドの練習を行うことを実現した。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】ゴルフのパッティング練習装置本体の構成図である。
【図2】本体の回路構成を示すブロック図である。
【図3】使用状態を示す図である。
【図4】使用状態を示す図である。
【図5】スウィングの際に本体の上部を通過するヘッドの軌跡を示す図である。
【図6】スウィングの際のヘッドの軌跡とステップを示した図である。
【図7】ディスプレイの表示例を示す図である。
【発明を実施させるための形態】

【実施例1】
【0030】
以下、本発明の第1の実施例を、図面を参照して説明する。図1は、ゴルフのパッティング練習装置本体の構成図、図2は、本体の回路構成を示すブロック図、図3及び図4は、使用状態を示す図、図5は、パッティングの際に本体の上部を通過するヘッドの軌跡を示す図である。図7は、ディスプレイの表示例を示す図である。
【0031】
本体(1)は、図1及び図2に表されるように、マイクロ波の送信回路、受信回路、伝送路とからなるマイクロ波回路(3)を表面実装する基板部(2)と、該マイクロ波回路(3)からの検知信号をもとに演算する演算部(4)、該演算部(4)の演算結果を表示するディスプレイ部(5)とから構成される。
【0032】
基板部(2)は、高周波特性に優れるセラミック基板、コンポジット基板が好適に用いられ、チップ部品を表面実装して、マイクロ波回路(3)を構成する。マイクロ波回路(3)は、送信回路(3a)と受信回路(3b)、そして該送信回路(3a)と該受信回路(3b)とを結ぶ伝送路(3c)とから構成され、基板部(2)上に複数のマイクロ波回路(3)を配設して構成する。
【0033】
送信回路(3a)と受信回路(3b)は、基板部(2)上にチップ部品を表面実装して配設し、伝送路(3c)は、基板部(2)上にエッチングによってパターンとして配設され、送信回路(3a)から10.525GHzのマイクロ波を受信回路(3b)に送出する。マイクロ波はその性質上、直進性が高いので伝送路(3c)真上の15mm程度上方迄をパタークラブのヘッドやボールなどの物体が通過するとマイクロ波に乱れが生じる。この乱れを検知信号として用いて演算部(4)で演算することによって高精度に、パタークラブ(7)のヘッド(7a)のフェイスの向いた方向・角度とヘッドスピード、ボール(6)のスピード、進行方向と角度をディスプレイ部(5)に表示する。図7はディスプレイの表示例を示す図であり、表示の一例を表したものである。
【0034】
演算部(4)は、本発明においてはEEPROMなどのメモリ回路を含む一般的なマイクロプロセッサを用いて構成するが、検知信号によってパタークラブ(7)のフェイスの向いた方向・角度とヘッドスピード、ボール(6)のスピード、進行方向、角度、スピードを演算してディスプレイ部(5)への表示情報の出力ができればよいので、特に回路構成を限定するものではない。
【0035】
ディスプレイ部(5)は、図3に表されるように、本体(1)の基板部(2)に備える場合は、一般的な液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどが用いられる。図3においては、本体(1)の基板部(2)をパター練習用マット(8)の下に差し込んで使用するので、パッティングの障害にならず視認しやすい基板部(2)の奥側に備えている。
【0036】
他方、図4に表されるように、ディスプレイ部(5)を別体として備えた場合は、本体(1)に外部出力端子(図示せず)を備えて大型プロジェクタスクリーン、大型プラズマディスプレイ、大型液晶ディスプレイなどが用いられる。図4においては、インドアのシミュレーションゴルフ練習施設の床の人工芝の下に埋設して、大型スクリーンに映し出されるグリーンの映像と連動させることで、よりリアルにパッティングの練習を行うことができる。また、図示しないが家庭用テレビゲーム(ゴルフゲーム)のコントローラユニットとして用いるときは、家庭の大型液晶テレビジョンのディスプレイに表示することもできる。この場合の表示は、図7に表したような内容でよい。
【0037】
次に、マイクロ波回路(3)を有する基板部について詳細に説明する。図1に表されるように、基板部(2)には、マイクロ波回路(2)をボール進行方向に対して、第1ブロック(A)、第2ブロック(B)、第3ブロック(C)を、適宜間隔を空けて順に配設した。また、第1ブロック(A)と第2ブロック(B)との間をボールセットエリア(6a)とした。
【0038】
第1ブロック(A)のマイクロ波回路(3)は、パタークラブ(7)のヘッド(7a)のフェイスの向いた方向・角度、ヘッドスピードを検出するために、奥側の第1マイクロ波回路(3−1)と手前側の第2マイクロ波回路(3−2)を備えた。奥側の第1マイクロ波回路(3−1)は、送信回路(3a−1)から受信回路(3b−1)に対して第1伝送路(3c−1)と、同じく送信回路(3a−1)から受信回路(3b−2)に対して第2伝送路(3c−2)とを、ボール(6)の進行方向と直行する向きで、かつボールの進行方向に離間して平行に配設した。
【0039】
手前側の第2マイクロ波回路(3−2)は、送信回路(3a−2)から受信回路(3b−3)に対して第3伝送路(3c−3)と、同じく送信回路(3a−2)から受信回路(3b−4)に対して第4伝送路(3c−4)とを、ボール(6)の進行方向と直行する向きで、かつボールの進行方向に離間して平行に配設した。
【0040】
以上のように配設された第1ブロック(A)の該第1伝送路(3c−1)と該第3伝送路(3c−3)、該第2伝送路(3c−2)と該第4伝送路(3c−4)は、それぞれボールの進行方向に対して同一ライン上に並べて配設されている。このように伝送路を配設したので、パットクラブ(7)をスウィングしたとき、まずヘッド(7a)が奥側の第1マイクロ波回路(3−1)の第1伝送路(3c−1)と手前側の第2マイクロ波回路(3−2)の第3伝送路(3c−3)の真上を通過するとマイクロ波に乱れが生じ、これを検知信号としてヘッド(7a)の通過を検知する。このとき、第1伝送路(3c−1)と該第3伝送路(3c−3)とが同時にヘッド(7a)を検知したときは、ヘッド(7a)のフェイスはボール進行方向に対して左右のどちらにも逸れずに正面を向いていることになる。他方、第1伝送路(3c−1)と該第3伝送路(3c−3)とが時間差を有してヘッド(7a)を検知したときは、ヘッド(7a)のフェイスはボール進行方向に対して左右のどちらかを向いている、すなわちインかアウトのどちらかに向いていることを検知する。
【0041】
次にヘッド(7a)が奥側の第1マイクロ波回路(3−1)の第2伝送路(3c−2)と手前側の第2マイクロ波回路(3−2)の第4伝送路(3c−4)の真上を通過したことを検知する。このとき、第1伝送路(3c−1)と該第3伝送路(3c−3)と同様に、第2伝送路(3c−2)と該第4伝送路(3c−4)とがヘッド(7a)を検知したときの時間差をもってヘッド(7a)のフェイスの向いた方向を検知する。
【0042】
そして、第1伝送路(3c−1)と該第3伝送路(3c−3)とで検知した時間、第2伝送路(3c−2)と該第4伝送路(3c−4)とで検知した時間とを演算部(4)で演算することによって、ヘッド(7a)のフェイスの向いた方向・角度とヘッドスピードをディスプレイ部(5)に出力して表示する。
【0043】
第2ブロック(B)の第3マイクロ波回路(3−3)は、ボール(6)のスピードを検出するために、送信回路(3a−3)から受信回路(3b−5)に対して第5伝送路(3c−5)と、同じく送信回路(3a−3)から受信回路(3b−6)に対して第6伝送路(3c−6)とを、ボール(6)の進行方向と直行する向きで、かつボールの進行方向に離間して平行に配設した。
【0044】
以上のように配設された第2ブロック(B)の第5伝送路(3c−5)と第6伝送路(3c−6)の真上を、インパクトされたボール(6)が第5伝送路(3c−5)、第6伝送路(3c−6)の順で通過したときの検知時間の差をもって演算部(4)で演算することによって、ボール(6)のスピードをディスプレイ部(5)に出力して表示する。
【0045】
ところで、第2ブロック(B)の第5伝送路(3c−5)と第6伝送路(3c−6)においてボール(6)は検知するが、フォロースルーによってボール(6)の後に通過するヘッド(7a)は検知されない。これは、伝送路(3c)で検知することのできるのは伝送路真上の15mm程度の範囲としたことが大きな要因である。図5のスウィングの際に本体の上部を通過するヘッドの軌跡を示す図に表されるように、スウィングの際のヘッド(7a)は、プレイヤーの肩を軸とするテイクバックからフォロースルーに至る振り子運動によって円弧を描くことにある。図5に表されたヘッドの軌跡から、第1ブロック(A)から第3ブロック(C)にかけて徐々にヘッド(7a)は、基板部(2)に配設された伝送路(3c)の面から上方に離間していくことがわかる。このため、第1ブロックでヘッド(7a)は、伝送路から上方に離間していないので検知することができるが、第1ブロックからボール(6)の進行方向に間隔を空けて配設した第2ブロックでは、ヘッド(7a)は伝送路から上方に離間しているので検知することはない。第3ブロックの位置においてはさらに上方に離間し検知することはない。もし検知した場合は、適正なスウィングでないことが容易に判定できる。
【0046】
第3ブロック(C)のマイクロ波回路(3)は、ボール(6)の転がる方向と角度を検知するために、第4マイクロ波回路(3−4)と第5マイクロ波回路(3−5)を備えた。第4マイクロ波回路(3−4)は、送信回路(3a−4)から受信回路(3b−7)に対して第7伝送路(3c−7)を備え、ボール(6)の進行方向に対して斜めに配設した。第5マイクロ波回路(3−5)は、送信回路(3a−5)から受信回路(3b−8)に対して第8伝送路(3c−8)を備え、ボール(6)の進行方向に対して斜め、かつ第7伝送路(3c−7)と反転した角度に配設して、第7伝送路(3c−7)と第8伝送路(3c−8)とが、たすき掛けに交差するように配設した。
【0047】
以上のように配設された第3ブロック(C)の第7伝送路(3c−7)と第8伝送路(3c−8)とは、たすき掛けに交差するように配設しているので、インパクトされたボール(6)が伝送路のどの位置を通過するかによって、ボール(6)の転がる方向と角度を検知する。例えば、第7伝送路(3c−7)と第8伝送路(3c−8)とが交差する部分をボール(6)が通過した場合は、第7伝送路(3c−7)と第8伝送路(3c−8)とで同時にボール(6)を検知するので、ボール(6)は左右のどちかにも振れずに真っ直ぐ転がっていることになる。他方、ボール(6)が、まず第7伝送路(3c−7)で検知され、その後第8伝送路(3c−8)で検知された場合は、左に逸れて転がっていることになる。また、その反対の第8伝送路(3c−8)で検知され、その後第7伝送路(3c−7)で検知された場合は、左に逸れて転がっていることになる。なおかつ、第7伝送路(3c−7)と第8伝送路(3c−8)とは、交差している部分から外側に行くに従って間隔が広がる。これによってボール(6)が左右の何れかに逸れて転がるほど第7伝送路(3c−7)と第8伝送路(3c−8)とを通過したときのそれぞれの検知時間の差をもって演算部(4)で演算することによって、ボール(6)の転がる方向と角度をディスプレイ部(5)に出力して表示する。
【0048】
なお、第3ブロック(C)においても、段落番号0045で述べた理由と同様に、第7伝送路(3c−7)と第8伝送路(3c−8)においてボール(6)は検知するが、ボール(6)の後に通過するフォロースルーによるヘッド(7a)は検知しない。もし検知した場合は、適正なスウィングでないことが容易に判定できる。
【0049】
以上のように構成された本体(1)は、マイクロ波の直進性を利用して、パタークラブヘッドの材質を問わずして、伝送路上を通過したパタークラブのヘッドスピードやフェイス角度、ボールのスピードや転がる方向角度を高精度に検出するとともに、一般的に用いられている人工芝のパッティング練習用マットの下に入れて家庭やオフィスで手軽に練習したり、インドアのシミュレーションゴルフ練習施設の床の人工芝の下に埋設して、大型スクリーンに映し出されるグリーンの映像と連動させることで、よりリアルに練習したり、家庭用テレビゲーム(ゴルフゲーム)のコントローラユニットとして用いてゲームを楽しんだりすることができるなど優れた使い勝手で確実な練習効果を得ることを実現した。
【0050】
また、以上説明した本実施例のゴルフのパッティング練習装置の使用態様について説明する。図3は、使用状態を示す図であり、一般的にパッティングの練習に用いられるパター練習用マット(8)をそのまま用いる状態を表している。まず本体(1)の基板部(2)を図3のようにパター練習用マット(8)の下に差し込んで設置する。本体(1)の基板部(2)は、薄板状で、表面に突起物がないのでパター練習用マット(8)に段が生じるなどパッティングには何ら影響を及ぼすことがない。また、伝送路(3c)のマイクロ波は、パター練習用マットを透過するのでボール(6)やヘッド(7a)の検知の妨げとなることはない。
【0051】
次に、パター練習用マット(8)で隠れてはいるが、本体(1)のボールセットエリア(6a)にボール(6)を置く。そしてパットクラブ(7)でボール(6)をパッティングする。第1ブロックから第3ブロックで、パットクラブ(7)のヘッド(7a)やボール(6)の動きを検知して演算部(4)で演算することによって、高精度にヘッド(7a)のフェイスの向いた方向・角度とヘッドスピード、ボールスピードと進行方向角度をディスプレイ部(5)に表示することができる。
【0052】
図4は、使用状態を示す図であり、インドアのシミュレーションゴルフ練習施設の床の人工芝の下に埋設して、大型スクリーンに映し出されるグリーンの映像と連動させた状態を表している。使用態様などは段落番号0051の記載のとおりであるので省略するが、これによってよりリアルかつ効果的にパッティングの練習を行うことができる。
【実施例2】
【0053】
実施例2においては、パッティングを行ったときの第1ブロックから第3ブロックでの検知信号を、該演算部で所定のステップの条件すべてを満たして検出したときは、正しいパッティングを行った1打として検出してカウントし、所定のステップの条件を一つでも満たさなかったときは、エラーとしてキャンセルしカウントしない構成とした。
【0054】
プレイヤーは、往々にしてパッティングを開始する直前に、ヘッド(7a)を左右に小さく動かす所謂ワッグルという動作をする。これは、パタークラブ(7)やヘッド(7a)の重みを感じることでグリップの感覚やリズム感を高めたり、肩などの余分な力を抜いてリラックスをしたりするためである。しかしながらこの動作を行った場合、ヘッド(7a)が、第1ブロック(A)の4つの伝送路を度々通過することになり、過剰に通過を検知してしまい正確な検知が行われない。また、ヘッド(7a)の芯でボール(6)をインパクトしなかった場合、例えばヘッド(7a)が第1ブロック(A)の4つの伝送路の検知範囲外の高さを通過した場合は、伝送路のマイクロ波が乱れないので検知されない。さらに、パッティングにおける正しいフォームやスウィングを行わなかったときも、第1ブロック(A)の4つの伝送路が検知しなかったり、第2ブロック(B)、第3ブロック(C)の伝送路がボール(6)を検知した上でさらにヘッド(7a)を検知してしまったりということがある。これらは正確なパッティングとは言えないので、エラーとしてキャンセルしカウントしない。以下、図6は、スウィングの際のヘッドの軌跡とステップを示した図と合わせて各ステップとその条件を詳細に説明する。
【0055】
ステップ1(図6における(S1))
第1ブロック(A)の第1伝送路(3c−1)と第3伝送路(3c−3) の真上を、ヘッド(7a)が通過したことを検知し、その検知時間を記憶 すること。
(ここでは、第1伝送路(3c−1)と第3伝送路(3c−3)それぞれ のヘッド(7a)の検知時間の差をフェイス角度として演算する。)
ステップ2(図6における(S2))
第1ブロック(A)の第2伝送路(3c−2)と第4伝送路(3c−4) の真上を、ヘッド(7a)が通過したことを検知し、その検知時間を記憶 すること。
(ここでは、第2伝送路(3c−2)と第4伝送路(3c−4)それぞれ のヘッド(7a)の検知時間の差をフェイス角度として演算するとともに 、ステップ1(S1)とステップ2(S2)での検知時間の差をヘッドス ピードとして演算する。)
ここでボールをインパクト。
ステップ3(図6における(S3))
第2ブロック(B)の第5伝送路(3c−5)の真上を、ボール(6)が 通過したことを検知し、その検知時間を記憶すること。
ステップ4(図6における(S4))
第2ブロック(B)の第6伝送路(3c−6)の真上を、ボール(6)が 通過したことを検知し、その検知時間を記憶すること。
(ここでは、ステップ3(S3)とステップ4(S4)の検知時間の差を ボールスピードとして演算する。)
ステップ5(図6における(S5))
第3ブロック(C)の第7伝送路(3c−7)あるいは第8伝送路(3c −8)の何れかの真上をボール(6)が通過したかを検知し、その検知時 間を記憶すること。
ステップ6(図6における(S6))
次に検知される第7伝送路(3c−7)あるいは第8伝送路(3c−8) の何れかの真上をボール(6)が通過したことを検知し、その検知時間を 記憶すること。
(ここでは、ステップ5(S5)で第7伝送路(3c−7)あるいは第8 伝送路(3c−8)の何れかの真上をボール(6)が通過したかを検知す ることで、ボール(6)が左右のどちらに逸れて転がるかを検知し、ステ ップ6(S6)で検知される第7伝送路(3c−7)あるいは第8伝送路 (3c−8)の何れかの真上をボール(6)が通過したことを検知し、そ の検知時間を記憶し、ステップ5(S5)とステップ6(S6)での検知 時間の差をボール(6)の転がる角度として演算する。)
【0056】
以上から、ステップ1(S1)からステップ6(S6)の順で、かつ各ステップの条件すべてを満たしたときに、正確なパッティングを行った1打として検出してカウントし、パタークラブ(7)のフェイス角度とヘッドスピード、ボール(6)の進行方向角度とスピードをディスプレイ部(5)に表示することができる。他方、ステップ1(S1)からステップ6(S6)の各ステップの条件を一つでも満たさないものがあったときは、エラーとしてキャンセルされカウントしない。
【0057】
また、段落番号0054で述べたように、パッティングを開始する直前にヘッド(7a)を左右に小さく動かすワッグルという動作をした場合は、最初に第1ブロック(A)でステップ1(S1)及びステップ2(S2)の検知が何度か繰り返されることになるが、ワッグルの終了後は必ずステップ1(S1)からステップ6(S6)を順に検知することになるので、最初のワッグルの検知はエラーとしてキャンセルされカウントしないが、その後のステップ1(S1)からステップ6(S6)を順に検知したときに1打として検出してカウントすることになる。
【0058】
さらに、パッティングの際に不適切なスウィングを行うことによって、第1ブロック(A)におけるステップ1(S1)からステップ2(S2)で、ヘッド(7a)を検知できなかったり、第2ブロック(B)におけるステップ3(S3)とステップ4(S4)、第3ブロック(C)におけるステップ5(S5)とステップ6(S6)において、ボール(6)以外にヘッド(7a)も検知してしまったりした場合などのように、ステップ1(S1)からステップ6(S6)の条件を一つでも満たさないものがあったときはエラーとしてキャンセルされカウントすることはない。このとき、図7に表されるように、ディスプレイ部(5)のエラー表示ランプを点灯・点滅させるなどすれば、プレイヤーはそのパッティングが不適切であったことを容易に知ることができる。
【実施例3】
【0059】
実施例3においては、第1ブロック(A)で検出したヘッドスピードと第2ブロック(B)で検出し演算されたボールスピードとから、ヘッドスピードとボールのスピード比をインパクト率として演算してディスプレイ部(5)に表示するように構成した。
【0060】
パッティングの場合、ヘッドスピードとインパクトしたボール(6)のスピードができるだけ等しくなるようにスウィングすることが望ましい。これには、パッティングのスウィングに強弱を付けずに、テイクバックからボールをインパクトしてフォロースルーに至るまで一定のヘッドスピードでスウィングを行うことが重要である。このため、第1ブロック(A)で検出したヘッドスピードと第2ブロック(B)で検出し演算されたボールスピードを用いてヘッドスピード/ボールスピード×100%で算出したものをインパクト率とした。プレイヤーは、インパクト率が100%に近づくようにパッティングの練習を行うことで、明確にヘッドスピードとボールスピードの相違を知ることができ、スウィングに強弱を付けない練習を容易に行うことを実現した。
【実施例4】
【0061】
実施例4においては、正しいパッティングを行った1打として検出してカウントしたうちの任意の1打の、ボールが転がった距離の実測値を基準値として演算部に入力し、パッティングを行ったときの第1ブロックから第3ブロックでの検知信号と合わせて演算することによって、パッティング毎のボールが転がった距離をディスプレイ部(5)に表示するように構成した。
【0062】
そこで本実施例では、正確なパッティングを行ったとしてカウントされたある1打の、ボール(6)が転がった距離を実測して本体(1)に基準値として入力することにより、カウントされた1打毎にボール(6)の転がった距離を表示する。正確なパッティングを行ったとしてカウントされたある1打とは、例えば、ロングパッドの練習をするために本体(1)を広い場所で使用したときの、プレイヤーがこれぞ思う1打を選択する。このときのボール(6)が転がった距離を、歩測したりメジャーで計測したりして本体(1)に基準値として入力する。(入力ボタンなどは図示しない)第1ブロック(A)で検出したヘッドスピードと第2ブロック(B)で検出し演算されたボールスピードと該基準値とを演算部(4)で演算することで、パッティング毎のボール(6)を打った距離を容易く表示することができ、狭い室内であっても、パター練習用マットに本体(1)をセットするだけで、容易にロングパッドの練習を行うことができる。
【符号の説明】
【0063】
1 本体
2 基板部
3 マイクロ波回路
3−1 第1マイクロ波回路
3−2 第2マイクロ波回路
3−3 第3マイクロ波回路
3−4 第4マイクロ波回路
3−5 第5マイクロ波回路
3a 送信回路
3a−1 送信回路
3a−2 送信回路
3a−3 送信回路
3a−4 送信回路
3a−5 送信回路
3b 受信回路
3b−1 受信回路
3b−2 受信回路
3b−3 受信回路
3b−4 受信回路
3b−5 受信回路
3b−6 受信回路
3b−7 受信回路
3b−8 受信回路
3c 伝送路
3c−1 第1伝送路
3c−2 第2伝送路
3c−3 第3伝送路
3c−4 第4伝送路
3c−5 第5伝送路
3c−6 第6伝送路
3c−7 第7伝送路
3c−8 第8伝送路
4 演算部
5 ディスプレイ部
6 ボール
6a ボールセットエリア
7 パタークラブ
7a ヘッド
8 パター練習用マット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マイクロ波の送受信回路と複数の伝送路とからなるマイクロ波回路を基板部に配設し、伝送路上をパタークラブのヘッドあるいはボールが通過したときのマイクロ波の乱れを検知信号として、複数の伝送路それぞれの検知信号を出力したときの時間差を演算することによって、パタークラブのフェイス角度、ヘッドスピード、ボールスピードを検出することを特徴とするゴルフのパッティング練習装置。
【請求項2】
該基板部には、該複数の伝送路上をパタークラブのヘッドあるいはボールが通過したときのマイクロ波の乱れを検知信号として、複数の伝送路それぞれの検知信号を検出したときの時間差によって、パタークラブのフェイス角度、ヘッドスピード、ボールスピードを演算する演算部と、該演算部の演算結果を表示するディスプレイ部とを備えたことを特徴とする請求項1に記載のゴルフのパッティング練習装置。
【請求項3】
該演算部と該ディスプレイ部の両者あるいは何れかを基板部とは別体に備えたことを特徴とする請求項1または2の何れかに記載のゴルフのパッティング練習装置。
【請求項4】
該基板部に配設されたマイクロ波回路は、パタークラブのフェイス角度、ヘッドスピードを検出する第1ブロックと、ボールインパクト直後のボールスピードを検出する第2ブロックと、ボールスピードと進行方向及び角度を検出する第3ブロックとをパッティングのボール進行方向に沿って基板部に配設したことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のゴルフのパッティング練習装置。
【請求項5】
該第1ブロックのマイクロ波回路は、パタークラブのヘッドのフェイス角度及びヘッドスピードを検知するために、奥側の第1マイクロ波回路と手前側の第2マイクロ波回路を備え、奥側の第1マイクロ波回路は、送信回路から受信回路に対して第1伝送路と第2伝送路をボール進行方向と直行する向きで、かつボールの進行方向に離間して平行に配設し、手前側の第2マイクロ波回路は、送信回路から受信回路に対して第3伝送路と第4伝送路をボール進行方向と直行する向きで、かつボールの進行方向に離間して平行に配設し、上記配設された該第1伝送路と該第3伝送路、該第2伝送路と該第4伝送路は、それぞれボールの進行方向に対して同一ライン上に並べて配設するとともに、該第2ブロックのマイクロ波回路は、ボールスピードを検知するために、第3マイクロ波回路を備え、送信回路から受信回路に対して第5伝送路と第6伝送路をボール進行方向と直行する向きで、かつボールの進行方向に離間して平行に配設し、さらに、該第3ブロックのマイクロ波回路は、ボールの転がる方向と角度を検知するために、第4マイクロ波回路と第5マイクロ波回路を備え、第4マイクロ波回路は、送信回路から受信回路に対して第7伝送路を備え、第5マイクロ波回路は、送信回路から受信回路に対して第8伝送路を備え、第7伝送路と第8伝送路とは、たすき掛けに交差するように配設したことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のゴルフのパッティング練習装置。
【請求項6】
パッティングを行ったときの第1ブロックから第3ブロックでの検知信号を、該演算部で所定のステップの条件すべてを満たして検出したときは、正しいパッティングを行った1打として検出してカウントし、所定のステップの条件を一つでも満たさなかったときは、エラーとしてキャンセルされカウントしないことを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載のゴルフのパッティング練習装置。
【請求項7】
該第1ブロックで検出したヘッドスピードと該第2ブロックで検出し演算されたボールスピードとから、ヘッドスピードとボールのスピード比をインパクト率としてディスプレイ部に表示したことを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載のゴルフのパッティング練習装置。
【請求項8】
請求項6において正しいパッティングを行った1打として検出したうちの任意の1打の、ボールが転がった距離の実測値を基準値として演算部に入力し、パッティングを行ったときの第1ブロックから第3ブロックでの検知信号と合わせて演算することによって、パッティング毎のボールが転がった距離をディスプレイ部に表示したことを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載のゴルフのパッティング練習装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−179332(P2012−179332A)
【公開日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−57148(P2011−57148)
【出願日】平成23年2月28日(2011.2.28)
【出願人】(509232717)株式会社ギガテック (5)