ゴルフパッティング練習器
【課題】 ボール打ち出し角度の誤差を約2度以内に収めることができるように自覚しながらパッティングの練習をすることのできるパッティグ練習器を提供する。
【解決手段】
前記ゴルフボール転り溝3は、その溝幅が9mm〜5mmであって、その横断面形状がゴルフボールBを一点で支持する緩やかな凹状の曲面で形成されており、グリーン上でゴルフボールBを1.5mから2m程度転がすパッティング力を加えた場合に、2度未満のボール打ち出し角度の誤差ではゴルフボールBがゴルフボール転り溝3から離脱しないようにしたことを特徴とするものである。
【解決手段】
前記ゴルフボール転り溝3は、その溝幅が9mm〜5mmであって、その横断面形状がゴルフボールBを一点で支持する緩やかな凹状の曲面で形成されており、グリーン上でゴルフボールBを1.5mから2m程度転がすパッティング力を加えた場合に、2度未満のボール打ち出し角度の誤差ではゴルフボールBがゴルフボール転り溝3から離脱しないようにしたことを特徴とするものである。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴルフパッティング練習器に関する。
【背景技術】
【0002】
図10に示すように、ゴルフのパッティング練習をする場合、ホールHから約1.5m離間した位置において、ホールHに向けてパターPでゴルフボールBを打ち出す練習をすることが効果的である。
【0003】
ところで、ホールHの直径が約107.9mmであることを考慮した場合、図10に示すように、打ち出し位置に載置されたゴルフボールBと、ホールHとを結ぶ直線Lと、ゴルフボールBの実際の打ち出し方向Uとの成す内角θ(以下、ボール打ち出し角度の誤差θという)が約2度以内の場合には、打ち出したゴルフボールBをホールH内へ入れることができる可能性が高い。
【0004】
一方、ゴルフパッティグ練習器が提案されている。図11は特許文献1に記載のゴルフパッティング練習器100の全体の概要を示す。図12は、図11の横断面を示す。
【0005】
【特許文献1】特開平9−234262
【0006】
前記パッティング練習器100は、基台101上にレール102を設けた構成に成っている。そして、レール102の延長上にホールを想定すると共に、ゴルフボールBを該レール102上から脱落しないように、ホールへ向けて真っ直ぐに打ち出す練習をするものである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、前述の先行技術は、ボール打ち出し角度の誤差が約2度以内の範囲内に収まるように練習することを意図していないものであって、ボール打ち出し角度の誤差が約2度以内に収まるように自覚しながらパッティグの練習をすることに用いることができなかった。
【0008】
そこで、本発明は、前記従来技術の実情に鑑みてなされたもので、その目的は、ボール打ち出し角度の誤差を約2度以内に収めることができるように自覚しながらパッティングの練習をすることのできるパッティグ練習器を提供するにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に記載の発明は、ゴルフボール転り溝を形成し、該ゴルフボール転り溝の基端側にゴルフボール載置部を設け、該ゴルフボール載置部に載置されたゴルフボールをパッティングして該ゴルフボールをゴルフボール転り溝に沿って転がすようにしたゴルフパッティング練習器であって、
前記ゴルフボール転り溝は、その溝幅が9mm〜5mmであって、その横断面形状がゴルフゴルフボールを一点で支持する緩やかな凹状の曲面で形成されており、グリーン上でゴルフボールを1.5mから2m程度転がすパッティング力を加えた場合に、2度未満のボール打ち出し角度の誤差ではゴルフボールがゴルフボール転り溝から離脱する割合を小さくするようにしたことを特徴とするものである。
【0010】
請求項2に記載の発明は、ゴルフボール転り溝を形成し、該ゴルフボール転り溝の基端側にゴルフボール載置部を設け、該ゴルフボール載置部に載置されたゴルフボールをパッティングして該ゴルフボールをゴルフボール転り溝に沿って転がすようにしたゴルフパッティング練習器であって、
前記ゴルフボール転り溝は、その溝幅が12mm〜10mmであり、その横断面形状がゴルフゴルフボールを一点で支持する緩やかな凹状の曲面で形成されており、グリーン上でゴルフボールを1.5mから2m程度転がすパッティング力を加えた場合に、2度以内のボール打ち出し角度の誤差ではゴルフボールがゴルフボール転り溝から離脱する割合を小さくするようにしたことを特徴とするものである。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載のゴルフパッティング練習器において、曲面を断面が弧状となる円弧面としたことを特徴とするものである。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のゴルフパッティング練習器において、曲面を断面が楕円状となる楕円面としたことを特徴とするものである。
【0013】
請求項5に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載のゴルフパッティング練習器において、曲面を前記ゴルフボール転り溝の溝底に位置する平坦面と、該平坦面の両側から立ち上がる法面とから構成したことを特徴とするものである。
【0014】
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載のゴルフパッティング練習器において、ゴルフボール転り溝の両側の溝縁に沿って平坦面を設けたことを特徴とするものである。
【0015】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載のゴルフパッティング練習器において、平坦面の縁から板材の縁との間を下り傾斜面で形成したことを特徴とするものである。
【0016】
請求項8に記載の発明は、請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載のゴルフパッティング練習器において、少なくともゴルフボール転り溝内をつや消しとしたことを特徴とするものである。
【0017】
請求項9に記載の発明は、請求項1乃至請求項8の何れか1項に記載のゴルフパッティング練習器において、ゴルフボール載置部の周囲にゴルフゴルフボールの直径よりも小径のマークを設けたことを特徴とするものである。
【0018】
請求項10に記載の発明は、ボール転り溝を形成し、該ボール転り溝の基端側にボール載置部を設け、該ボール載置部に載置されたボールをパッティングして該ボールをボール転り溝に沿って転がすようにしたゴルフパッティング練習器であって、
前記ボール転り溝は、横断面が円弧状で、曲率半径が100mmであり、溝幅が9mmから5mmであり、グリーン上でボールを1.5mから2m程度転がすパッティング力を加えた場合に、2度未満のボール打ち出し角度の誤差ではボールがボール転り溝から離脱する割合を小さくするようにしたことを特徴とするものである。
【0019】
請求項11に記載の発明は、ボール転り溝を形成し、該ボール転り溝の基端側にボール載置部を設け、該ボール載置部に載置されたボールをパッティングして該ボールをボール転り溝に沿って転がすようにしたゴルフパッティング練習器であって、
前記ボール転り溝は、横断面が円弧状で、曲率半径が60mmであり、溝幅が9mmから5mmであり、グリーン上でボールを1.5mから2m程度転がすパッティング力を加えた場合に、2度未満のボール打ち出し角度の誤差ではボールがボール転り溝から離脱する割合を小さくするようにしたことを特徴とするものである。
【0020】
請求項12に記載の発明は、請求項1乃至請求項11の何れか1項に記載のゴルフパッティング練習器において、金属で形成されたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0021】
プロゴルファー及びアマチュア上級者は、請求項1に記載のパッティング練習器を用いて、ボール打ち出し角度の誤差が2度未満になるように高精度のパッティグの練習をすることができる。
【0022】
パッティングの初級者及び中級者は、請求項2に記載のパッティグ練習器を用いて、ボール打ち出し角度の誤差が2度以内になるようにパッティグの練習をすることができる。
【0023】
請求項3に記載の発明によれば、基台の上面に、断面が円弧状の溝を形成することにより、ボール転り溝を形成することができる。
【0024】
請求項4に記載の発明によれば、基台の上面に、断面が楕円状の溝を形成することにより、ボール転り溝を形成することができる。
【0025】
請求項5に記載の発明によれば、法面の傾斜を調節することにより、ボール打ち出し角度の誤差が2度未満又は2度以内の時に、ボール転り溝内からゴルフボールが離脱しないようにすることができる。
【0026】
請求項6に記載の発明によれば、ボール転り溝の縁に沿って、平坦面状の縁取り面を設けることにより、ボール転り溝の存在が強調されて、ボール転り溝に神経を集中させることができる。
【0027】
請求項7に記載の発明によれば、ボール転り溝から離脱したゴルフボールが、下り傾斜面を転り下ることにより、ゴルフボールがボール転り溝から離脱したことを明確に目視することができる。
【0028】
請求項8に記載の発明によれば、ボール転り溝の表面をつや消しにしたため、ゴルフボールは空転が防止されながら、ボール転り溝内を転がることができる。
【0029】
請求項9に記載の発明によれば、ゴルフボールとマークとの位置関係が適切になるようにアドレスの姿勢を矯正することによって、最適なアドレスの姿勢を採ることができる。
【0030】
請求項10に記載の発明によれば、横断面が円弧状で、曲率半径が100mmであり、溝幅が9mmから5mmのボール転り溝が形成されたゴルフパッティング練習器で、ボールが該溝から離脱しないように練習することにより、ボール打ち出し角度が2度未満になるようにすることが可能である。
【0031】
請求項11に記載の発明によれば、横断面が円弧状で、曲率半径が60mmであり、溝幅が9mmから5mmのボール転り溝が形成されたゴルフパッティング練習器で、ボールが該溝から離脱しないように練習することにより、ボール打ち出し角度が2度未満になるようにすることが可能である。
【0032】
請求項12に記載の発明によれば、押し出し成型によって、ゴルフパッティング練習器を精度良く成型することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
図1は本発明に係るゴルフパッティング練習器の平面図を示す。図2は図1の横断面を示す。
【0034】
図1に示すように、ゴルフパッティング練習器1の基台2は、長尺の板状に形成されている。基台2の上面には、基台の幅方向の中央において、長手方向へ向けてボール転り溝3が形成されている。ボール転り溝3は、図1に示すように、基台2の基端から先端に亘って形成することができるが、基台2の基端側の任意の位置から基台2の先端に亘って形成しても良い。
【0035】
図1に示すように、ボール転り溝3の溝幅は、基端から先端に亘って同一の幅に形成されている。図2に示すように、ボール転り溝3の横断面は、円弧状に形成されている。
【0036】
ボール転り溝3の基端側には、ボール載置部4が形成されている。ボール載置部4は、アドレスの際に、ゴルフボールBを載置する部位である。ボール載置部4に載置されたゴルフボールBは、ボール転り溝3に沿って打ち出されるものである。ボール載置部4は、基台1の表裏面間を貫通する孔5と、孔5の周囲に設けられた円形のマーク6とを備えている。孔5はゴルフボールBが脱落せずに載置されるようにゴルフボールBの直径よりも小径に形成されている。又、マーク6の直径は、図1中、二点鎖線で示すゴルフボールBの直径よりも若干小径であって、孔5と同心状に設けられている。マーク6に、黒等の彩色を付すことができる。マーク6は、適切なアドレスの姿勢を採る際に必要である。つまり、例えば、右打ちのゴルファーは、ボール載置部4に載置されたゴルフボールBの真上から左目でゴルフボールBを目視し、ゴルフボールBの全周においてマーク6を目視できないように自己の姿勢を矯正することにより、適切なアドレスの姿勢を採ることができるものである。
【0037】
図2に示すように、ボール転り溝3の横断面の形状を円弧状に形成した場合、ボール転り溝3の横断面の曲率半径は、ボール転り溝3内にゴルフボールBを載置した状態で、図3に示すように、ゴルフボールBを一点で支持できるように、ゴルフボールBの半径以上の数値が採択される。又、ボール転り溝3の溝幅の寸法、ボール転り溝3の深さの寸法、及びボール転り溝3の横断面の曲率半径は、図1に示すように、ボール打ち出し角度の誤差θが2度未満の場合には、ゴルフボールBがボール転り溝3内から外部へ離脱しない程度の数値に設定されている。ボール転り溝3の溝幅の寸法、溝の深さの寸法、及びボール転り溝の横断面の曲率半径の具体的な数値は、後述する。
【0038】
図1に示すように、ボール転り溝3の両側の溝縁に長手方向に沿って縁取り面7,7が形成されている。縁取り面7は平坦面で形成されている。該縁取り面7,7は段差7aを介して、傾斜面8に接続し、該傾斜面8は下り方向へ傾斜して基台1に接続されている。
【0039】
又、少なくとも、前記ボール転り溝3の表面はつや消しになって、ゴルフボールBの空転を防止できる表面構造になっている。ゴルフボール転り溝3を含めて、基台2の表面全体をつや消しに形成しても良い。つや消しにする手段として、例えば、梨地にすることが想定される。
【0040】
次に、図4乃至図6は、互いに異なった寸法のボール転り溝3について、ゴルフボールBを打ち出す実験した結果を示す図表である。
【0041】
図4は、ボール転り溝3の長さが100cmであって、グリーン上でボールを150cm、又は180cm転がすことのできるパッティング力で、公知の装置を用いて機械的に打ち出した場合を示す。つまり、グリーン上で実際にゴルフボールBをパッティングする際に相応するパッティング力でゴルフボールBを打ち出した場合を示す。又、同図4は、ボール転り溝3の横断面の曲率が100mmで、溝幅が3mmから12mmであって、溝の深さが0.011mmから0.180mmの場合について実験した結果を示す。
【0042】
ゴルフボールBを打ち出す実験は、図1に示すように、ボール載置部4に載置されたゴルフボールBを、ボール打ち出し角度の誤差θが、0度、1度、2度になるように打ち出して、ゴルフボールBが該ゴルフボール転り溝3から離脱するか否かを判定するものである。又、当該実験においては、ボール載置部4に載置されたゴルフボールBは、1.5mから2m程度転がすパッティング力で、公知の装置を用いて機械的に打ち出した場合を示す。つまり、グリーン上で実際にゴルフボールBをパッティングする際に相応するパッティング力でゴルフボールBを打ち出した場合を示す。
【0043】
同図表中、×印は、ゴルフボールBがボール転り溝3から離脱した場合を示し、○印はゴルフボールがボール転り溝から離脱しなかった場合を示す。
【0044】
又、図5は、ボール転り溝3の横断面の曲率半径が60mmで、溝幅が3mmから12mmであって、溝の深さが0.019mmから0.301mmの場合について、前述と同様の実験をした結果を示す図表である。
【0045】
更に、図6は、ボール転り溝の横断面の曲率半径が180mmで、溝幅が3mmから12mmであって、溝の深さが0.006mmから0.100mmの場合について、前述と同様の実験をした結果を示す図表である。
【0046】
前述の二つの図4、図5に示すように、ボール転り溝3の溝幅が5mmから9mmの範囲内においてボール打ち出し角度の誤差θが2度未満の場合に、ゴルフボールBがボール転り溝3内から離脱する割合が小さいが、ボール打ち出し角度の誤差θが2度以上の場合に、ゴルフボールBがゴルフボール転り溝3内から脱落する割合が大きくなる。
【0047】
そこで、以上のように、ボール転り溝3の溝幅が5mmから9mmの場合に、ゴルフボールBがボール転り溝3から離脱しないようにゴルフボールBを打ち出すことにより、ボール打ち出し角度の誤差θが2度未満であることを自覚しながらパッティングの練習をすることができる。このように、ボール打ち出し角度の誤差θが2度未満であるようにパッティングをすることにより、実際のグリーン上において、ゴルフボールBをホールに入れることのできる可能性が高い。ボールの打ち出し角度の誤差θが2度未満であるように、高精度のパッティングの練習をすることは、プロゴルファー、及びアマチュア上級者の練習に好適である。
【0048】
又、前述の二つの図4,図5に示すように、ボール転り溝3の溝幅が10mmから12mmにおいてボール打ち出し角度の誤差θが2度以内の場合に、ゴルフボールBがゴルフボール転り溝3内から脱落する割合が小さい。
【0049】
そこで、以上のように、ボール転り溝3の曲率半径が60mm又は100mmであって、ボール転り溝3の溝幅が10mmから12mmの場合には、ボール転り溝3から脱落しないようにゴルフボールBを打ち出す練習をすることにより、ボール打ち出し角度の誤差θが2度以内であることを自覚しながらパッティングの練習をすることができる。ボール打ち出し角度の誤差θが2度以内であるようにパッティングの練習することは、初級者、中級者のゴルファーの練習に好適である。
【0050】
更に、図6に示すように、ボール転り溝3の横断面の曲率半径が180mmであって、溝幅が9mmから12mmの範囲内の場合には、ボール打ち出し角度の誤差θが2度未満の時にゴルフボールBがボール転り溝3から離脱する割合が小さいが、ボール打ち出し角度の誤差θが2度以上の時にゴルフボールBがボール転り溝3から離脱する割合が大きくなる。
【0051】
そこで、ボール転り溝3の曲率半径が180mmであって、ボール転り溝3の溝幅が9mmから12mmの場合には、ボール転り溝3から脱落しないようにゴルフボールBを打ち出すことにより、ボール打ち出し角度の誤差θが2度未満であって、実際のグリーン上において、ホールにゴルフボールBを入れる可能性が高いことを自覚しながらパッティングの練習をすることができる。このような高精度のパッティングの練習は、プロゴルファー、及びアマチュア上級者の練習に好適である。
【0052】
ところで、以上の実験においては、曲率半径が60mmの場合(図4に示す)と、曲率半径が100mmの場合(図5に示す)との間においては、実験が行われていない。しかし、ゴルフボール転り溝3の溝幅が同一の場合、曲率半径が大きくなるに従って、溝の深さは浅くなって、ゴルフボールBはボール転り溝3内から離脱し易くなるにも拘わらず、曲率半径が60mmの場合(図4に示す)と、曲率半径が100mmの場合(図5に示す)とでは同様の実験結果が得られた。このことから推測して、少なくても、曲率半径が60mmの場合(図4に示す)と、曲率半径が100mmの場合(図5に示す)との間においても同様の実験結果が得られるものと判断される。
【0053】
つまり、請求項1に記載のように、グリーン上でゴルフボールを1.5mから2m程度転がすパッティング力を加えた場合に、2度未満のボール打ち出し角度の誤差θでゴルフボールBがゴルフボール転り溝3内から離脱する割合の小さい形状とは、ボール転り溝3の横断面の形状が円形の場合には、ボール転り溝3の溝幅が5mmから9mmの範囲内であって、曲率半径が60mmから100mmの範囲内である全てのものが該当するといえる。
【0054】
又、図6に示すように、ボール転り溝3の曲率半径が180mmの場合については、ボール転り溝3の溝幅が9mmから12mmの場合に、ボール打ち出し角度の誤差θが2度未満の時にゴルフボールBがボール転り溝3内から離脱する割合が小さいため、当該範囲内のボール転り溝3が請求項1に記載のボール転り溝に該当するものといえる。
【0055】
又、請求項2に記載のように、グリーン上でゴルフボールを1.5mから2m程度転がすパッティング力を加えた場合に、ボール打ち出し角度の誤差θが2度以内の時にゴルフボールBがボール転り溝3内から離脱する割合の小さい形状とは、ボール転り溝3の横断面の形状が円形であって、曲率半径が60mmの場合には、ボール転り溝3の溝幅が10mmから12mmの範囲内であって、曲率半径が60mmから100mmの範囲内である形状が該当するものといえる。又、曲率半径が100mmの場合には、ボール転り溝3の溝幅が10mmから12mmの範囲内である形状が当該要求を満たすことができるものといえる。ボール転り溝3がこのような形態の場合、初級者及び中級者のパッティングの練習用に好適である。
【0056】
次に、作用について説明する。図3に示すように、ゴルフボールBはボール転り溝3に一点で支持されている。このため、ゴルフボールBはボール転り溝3内をボール転り溝3の軸芯方向へ沿って転がると共に、ゴルフボールBはボール転り溝3の幅方向へも不安定に転がり易いものである。しかも、ボール転り溝3の側面3aは、登りの傾斜面になっているため、ゴルフボールBがボール転り溝3から離脱しようとする場合、該ゴルフボールBに作用する重力に基づいて、該ゴルフボールBにはボール転り溝3の中心方向へ引き戻すような引き戻し力Fが作用する。そして、当該引き戻し力Fが、グリーン上におけるゴルフボールBの実際の転り状況を再現するものである。
【0057】
つまり、図7に示すように、実際のグリーン上において、ゴルフボールBが同図7中、左方向へ曲がろうとする場合、ゴルフボールBは芝Sを横倒しにしながら転がるものであって、その際、ゴルフボールBは起き上がろうとする芝Sから同図中、矢示方向の反力Mを受ける。この状態が連続することによって、ゴルフボールBは左右に揺れながら前方へ転がるものである。当該矢示方向の反力Mが、図3に示す、引き戻し力Fに該当するものである。このように、本実施形態においては、ゴルフボールBはゴルフボール転り溝3内を左右に揺れながら前方へ転がるものであって、ゴルフボールBが実際のグリーン上を転がる状態に近づけることができて、実際の臨場感を受けながらパッティングの練習をすることができるものである。又、ボール転り溝3内が、つや消しになっているものであって、当該つや消しによる効果と、前述の一点支持の構造による効果との相乗効果によって、パッティングの練習を芝の上で実行する場合に近い感覚で行うことができる。
【0058】
又、ボール転り溝3は、図4乃至図6に示すように、溝幅が12mm以内であって、細幅に形成されていると共に、ゴルフボール転り溝3の溝縁に沿って平坦状の縁取り面7が設けられ、しかも、該縁取り面7が段差7aによって浮き上がって目視されるため、細幅のボール転り溝3、及び該縁取り面7,7を見つめて神経をボール転り溝3に集中させながら、パッティングの練習をすることができる。
【0059】
更に、縁取り面7から基台2の縁に亘って下りの傾斜面8になっているため、ゴルフボールBがボール転り溝3から離脱した場合には、該傾斜面8を転り下るゴルフボールBを目視することによって、ゴルフボールBがボール転り溝3から離脱した事実を明確に知ることができる。
【0060】
図8は第2実施形態を示す。この第2実施形態の特徴は、ボール転り溝3の横断面の形状が楕円形に形成された点にある。この第2実施形態においては、ボール転り溝3の横断面の形状が楕円形に形成されているため、ボール転り溝3の溝底11から立ち上がる法面12の曲率半径は、溝底11の曲率半径よりも小さく成っている。
【0061】
ところで、ボール転り溝3の横断面の曲率半径は、該ボール転り溝3からゴルフボールBが脱落するか否かを決定づける大きな要因である。以下に、その理由について説明する。例えば、図4に示すように、溝幅が6mmで、溝の深さが0.045mmのボール転り溝3と、図6に示すように、溝幅が8mmで、溝の深さが0.044mmのボール転り溝3とについての実験結果を比較した場合、溝の深さは互いに略同様であるが、図6に示す場合の方が、溝幅が広くて、ゴルフボールBがボール転り溝3から離脱し難いはずであるにも拘わらずに、実際には、図6に示す場合の方が、ゴルフボールBがボール転り溝3から離脱する割合が大きい。
【0062】
その原因は、図4に示す場合の方が、ボール転り溝3の横断面の曲率半径が小さく、ボール転り溝3の側面が急勾配であって、ゴルフボールBがボール転り溝3内から離脱しそうになった場合に、ゴルフボールBがボール転り溝3の急勾配の側面で跳ね返されて、ボール転り溝3内からの離脱が阻止されるためであると解される。このように、ボール転り溝3の側面の曲率半径を変えることにより、ボール打ち出し角度の誤差θが所望の値の時に、ゴルフボールBをボール転り溝3内から離脱させることができるように調節することができる。
【0063】
従って、図4及び図5に示すように、ボール転り溝3の横断面の形状が円形の場合においては、ボール転り溝3の溝幅が5mmから9mmの場合、ボール打ち出し角度の誤差θが2度以内の時に、ゴルフボールBがボール転り溝3から離脱する割合が大きいが、ボール転り溝3の横断面の形状を図8に示すように楕円形状に形成することにより、ボール打ち出し角度の誤差θが2度以上の時であっても、ゴルフボールBがボール転り溝3から容易に離脱しないようにすることが可能である。このように、ボール打ち出し角度の誤差θが2度以内であっても、ボール転り溝3内からゴルフボールBが離脱しないようにすることによって、パッティングの初級者及び中級者の練習用として活用することができるものである。
【0064】
図9は、第3実施形態を示す。この第3実施形態の特徴は、ボール転り溝3の横断面の形状を、溝底に位置する平坦面21と、該平坦面21の両側から立ち上がる法面22とから台形状に形成されている。この第3実施形態においては、ボール打ち出し角度の誤差θが2度以内の場合であっても、ゴルフボールBはボール転り溝3の法面22に当たって跳ね返されながら、該ボール転り溝3内から容易には離脱することなく、該ボール転り溝3内を転がることができるように、前記法面22の立上がり角度を調節する。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】パッティング練習器の平面図である。
【図2】図1の横断面図である。
【図3】ボール転り溝にゴルフボールを載置した状態を示す、図1の左側面図である。
【図4】実験結果を示す図表である。
【図5】実験結果を示す図表である。
【図6】実験結果を示す図表である。
【図7】作用を説明するために、ゴルフボールを芝の上に置いた状態の図である。
【図8】ボール転り溝の横断面図である。(第2実施形態)
【図9】ボール転り溝の横断面図である。(第3実施形態)
【図10】パター、ゴルフボール、ホールの位置関係を示す図である。
【図11】パッティング練習器の外見図である。(従来技術)
【図12】図11の横断面図である。(従来技術)
【符号の説明】
【0066】
1 パッティング練習器
2 基台
3 ボール転り溝
4 マーク
7 縁取り面
7a 段差
8 下り傾斜面
B ゴルフボール
S 芝
θ ボール打ち出し角度の誤差
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴルフパッティング練習器に関する。
【背景技術】
【0002】
図10に示すように、ゴルフのパッティング練習をする場合、ホールHから約1.5m離間した位置において、ホールHに向けてパターPでゴルフボールBを打ち出す練習をすることが効果的である。
【0003】
ところで、ホールHの直径が約107.9mmであることを考慮した場合、図10に示すように、打ち出し位置に載置されたゴルフボールBと、ホールHとを結ぶ直線Lと、ゴルフボールBの実際の打ち出し方向Uとの成す内角θ(以下、ボール打ち出し角度の誤差θという)が約2度以内の場合には、打ち出したゴルフボールBをホールH内へ入れることができる可能性が高い。
【0004】
一方、ゴルフパッティグ練習器が提案されている。図11は特許文献1に記載のゴルフパッティング練習器100の全体の概要を示す。図12は、図11の横断面を示す。
【0005】
【特許文献1】特開平9−234262
【0006】
前記パッティング練習器100は、基台101上にレール102を設けた構成に成っている。そして、レール102の延長上にホールを想定すると共に、ゴルフボールBを該レール102上から脱落しないように、ホールへ向けて真っ直ぐに打ち出す練習をするものである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、前述の先行技術は、ボール打ち出し角度の誤差が約2度以内の範囲内に収まるように練習することを意図していないものであって、ボール打ち出し角度の誤差が約2度以内に収まるように自覚しながらパッティグの練習をすることに用いることができなかった。
【0008】
そこで、本発明は、前記従来技術の実情に鑑みてなされたもので、その目的は、ボール打ち出し角度の誤差を約2度以内に収めることができるように自覚しながらパッティングの練習をすることのできるパッティグ練習器を提供するにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に記載の発明は、ゴルフボール転り溝を形成し、該ゴルフボール転り溝の基端側にゴルフボール載置部を設け、該ゴルフボール載置部に載置されたゴルフボールをパッティングして該ゴルフボールをゴルフボール転り溝に沿って転がすようにしたゴルフパッティング練習器であって、
前記ゴルフボール転り溝は、その溝幅が9mm〜5mmであって、その横断面形状がゴルフゴルフボールを一点で支持する緩やかな凹状の曲面で形成されており、グリーン上でゴルフボールを1.5mから2m程度転がすパッティング力を加えた場合に、2度未満のボール打ち出し角度の誤差ではゴルフボールがゴルフボール転り溝から離脱する割合を小さくするようにしたことを特徴とするものである。
【0010】
請求項2に記載の発明は、ゴルフボール転り溝を形成し、該ゴルフボール転り溝の基端側にゴルフボール載置部を設け、該ゴルフボール載置部に載置されたゴルフボールをパッティングして該ゴルフボールをゴルフボール転り溝に沿って転がすようにしたゴルフパッティング練習器であって、
前記ゴルフボール転り溝は、その溝幅が12mm〜10mmであり、その横断面形状がゴルフゴルフボールを一点で支持する緩やかな凹状の曲面で形成されており、グリーン上でゴルフボールを1.5mから2m程度転がすパッティング力を加えた場合に、2度以内のボール打ち出し角度の誤差ではゴルフボールがゴルフボール転り溝から離脱する割合を小さくするようにしたことを特徴とするものである。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載のゴルフパッティング練習器において、曲面を断面が弧状となる円弧面としたことを特徴とするものである。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のゴルフパッティング練習器において、曲面を断面が楕円状となる楕円面としたことを特徴とするものである。
【0013】
請求項5に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載のゴルフパッティング練習器において、曲面を前記ゴルフボール転り溝の溝底に位置する平坦面と、該平坦面の両側から立ち上がる法面とから構成したことを特徴とするものである。
【0014】
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載のゴルフパッティング練習器において、ゴルフボール転り溝の両側の溝縁に沿って平坦面を設けたことを特徴とするものである。
【0015】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載のゴルフパッティング練習器において、平坦面の縁から板材の縁との間を下り傾斜面で形成したことを特徴とするものである。
【0016】
請求項8に記載の発明は、請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載のゴルフパッティング練習器において、少なくともゴルフボール転り溝内をつや消しとしたことを特徴とするものである。
【0017】
請求項9に記載の発明は、請求項1乃至請求項8の何れか1項に記載のゴルフパッティング練習器において、ゴルフボール載置部の周囲にゴルフゴルフボールの直径よりも小径のマークを設けたことを特徴とするものである。
【0018】
請求項10に記載の発明は、ボール転り溝を形成し、該ボール転り溝の基端側にボール載置部を設け、該ボール載置部に載置されたボールをパッティングして該ボールをボール転り溝に沿って転がすようにしたゴルフパッティング練習器であって、
前記ボール転り溝は、横断面が円弧状で、曲率半径が100mmであり、溝幅が9mmから5mmであり、グリーン上でボールを1.5mから2m程度転がすパッティング力を加えた場合に、2度未満のボール打ち出し角度の誤差ではボールがボール転り溝から離脱する割合を小さくするようにしたことを特徴とするものである。
【0019】
請求項11に記載の発明は、ボール転り溝を形成し、該ボール転り溝の基端側にボール載置部を設け、該ボール載置部に載置されたボールをパッティングして該ボールをボール転り溝に沿って転がすようにしたゴルフパッティング練習器であって、
前記ボール転り溝は、横断面が円弧状で、曲率半径が60mmであり、溝幅が9mmから5mmであり、グリーン上でボールを1.5mから2m程度転がすパッティング力を加えた場合に、2度未満のボール打ち出し角度の誤差ではボールがボール転り溝から離脱する割合を小さくするようにしたことを特徴とするものである。
【0020】
請求項12に記載の発明は、請求項1乃至請求項11の何れか1項に記載のゴルフパッティング練習器において、金属で形成されたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0021】
プロゴルファー及びアマチュア上級者は、請求項1に記載のパッティング練習器を用いて、ボール打ち出し角度の誤差が2度未満になるように高精度のパッティグの練習をすることができる。
【0022】
パッティングの初級者及び中級者は、請求項2に記載のパッティグ練習器を用いて、ボール打ち出し角度の誤差が2度以内になるようにパッティグの練習をすることができる。
【0023】
請求項3に記載の発明によれば、基台の上面に、断面が円弧状の溝を形成することにより、ボール転り溝を形成することができる。
【0024】
請求項4に記載の発明によれば、基台の上面に、断面が楕円状の溝を形成することにより、ボール転り溝を形成することができる。
【0025】
請求項5に記載の発明によれば、法面の傾斜を調節することにより、ボール打ち出し角度の誤差が2度未満又は2度以内の時に、ボール転り溝内からゴルフボールが離脱しないようにすることができる。
【0026】
請求項6に記載の発明によれば、ボール転り溝の縁に沿って、平坦面状の縁取り面を設けることにより、ボール転り溝の存在が強調されて、ボール転り溝に神経を集中させることができる。
【0027】
請求項7に記載の発明によれば、ボール転り溝から離脱したゴルフボールが、下り傾斜面を転り下ることにより、ゴルフボールがボール転り溝から離脱したことを明確に目視することができる。
【0028】
請求項8に記載の発明によれば、ボール転り溝の表面をつや消しにしたため、ゴルフボールは空転が防止されながら、ボール転り溝内を転がることができる。
【0029】
請求項9に記載の発明によれば、ゴルフボールとマークとの位置関係が適切になるようにアドレスの姿勢を矯正することによって、最適なアドレスの姿勢を採ることができる。
【0030】
請求項10に記載の発明によれば、横断面が円弧状で、曲率半径が100mmであり、溝幅が9mmから5mmのボール転り溝が形成されたゴルフパッティング練習器で、ボールが該溝から離脱しないように練習することにより、ボール打ち出し角度が2度未満になるようにすることが可能である。
【0031】
請求項11に記載の発明によれば、横断面が円弧状で、曲率半径が60mmであり、溝幅が9mmから5mmのボール転り溝が形成されたゴルフパッティング練習器で、ボールが該溝から離脱しないように練習することにより、ボール打ち出し角度が2度未満になるようにすることが可能である。
【0032】
請求項12に記載の発明によれば、押し出し成型によって、ゴルフパッティング練習器を精度良く成型することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
図1は本発明に係るゴルフパッティング練習器の平面図を示す。図2は図1の横断面を示す。
【0034】
図1に示すように、ゴルフパッティング練習器1の基台2は、長尺の板状に形成されている。基台2の上面には、基台の幅方向の中央において、長手方向へ向けてボール転り溝3が形成されている。ボール転り溝3は、図1に示すように、基台2の基端から先端に亘って形成することができるが、基台2の基端側の任意の位置から基台2の先端に亘って形成しても良い。
【0035】
図1に示すように、ボール転り溝3の溝幅は、基端から先端に亘って同一の幅に形成されている。図2に示すように、ボール転り溝3の横断面は、円弧状に形成されている。
【0036】
ボール転り溝3の基端側には、ボール載置部4が形成されている。ボール載置部4は、アドレスの際に、ゴルフボールBを載置する部位である。ボール載置部4に載置されたゴルフボールBは、ボール転り溝3に沿って打ち出されるものである。ボール載置部4は、基台1の表裏面間を貫通する孔5と、孔5の周囲に設けられた円形のマーク6とを備えている。孔5はゴルフボールBが脱落せずに載置されるようにゴルフボールBの直径よりも小径に形成されている。又、マーク6の直径は、図1中、二点鎖線で示すゴルフボールBの直径よりも若干小径であって、孔5と同心状に設けられている。マーク6に、黒等の彩色を付すことができる。マーク6は、適切なアドレスの姿勢を採る際に必要である。つまり、例えば、右打ちのゴルファーは、ボール載置部4に載置されたゴルフボールBの真上から左目でゴルフボールBを目視し、ゴルフボールBの全周においてマーク6を目視できないように自己の姿勢を矯正することにより、適切なアドレスの姿勢を採ることができるものである。
【0037】
図2に示すように、ボール転り溝3の横断面の形状を円弧状に形成した場合、ボール転り溝3の横断面の曲率半径は、ボール転り溝3内にゴルフボールBを載置した状態で、図3に示すように、ゴルフボールBを一点で支持できるように、ゴルフボールBの半径以上の数値が採択される。又、ボール転り溝3の溝幅の寸法、ボール転り溝3の深さの寸法、及びボール転り溝3の横断面の曲率半径は、図1に示すように、ボール打ち出し角度の誤差θが2度未満の場合には、ゴルフボールBがボール転り溝3内から外部へ離脱しない程度の数値に設定されている。ボール転り溝3の溝幅の寸法、溝の深さの寸法、及びボール転り溝の横断面の曲率半径の具体的な数値は、後述する。
【0038】
図1に示すように、ボール転り溝3の両側の溝縁に長手方向に沿って縁取り面7,7が形成されている。縁取り面7は平坦面で形成されている。該縁取り面7,7は段差7aを介して、傾斜面8に接続し、該傾斜面8は下り方向へ傾斜して基台1に接続されている。
【0039】
又、少なくとも、前記ボール転り溝3の表面はつや消しになって、ゴルフボールBの空転を防止できる表面構造になっている。ゴルフボール転り溝3を含めて、基台2の表面全体をつや消しに形成しても良い。つや消しにする手段として、例えば、梨地にすることが想定される。
【0040】
次に、図4乃至図6は、互いに異なった寸法のボール転り溝3について、ゴルフボールBを打ち出す実験した結果を示す図表である。
【0041】
図4は、ボール転り溝3の長さが100cmであって、グリーン上でボールを150cm、又は180cm転がすことのできるパッティング力で、公知の装置を用いて機械的に打ち出した場合を示す。つまり、グリーン上で実際にゴルフボールBをパッティングする際に相応するパッティング力でゴルフボールBを打ち出した場合を示す。又、同図4は、ボール転り溝3の横断面の曲率が100mmで、溝幅が3mmから12mmであって、溝の深さが0.011mmから0.180mmの場合について実験した結果を示す。
【0042】
ゴルフボールBを打ち出す実験は、図1に示すように、ボール載置部4に載置されたゴルフボールBを、ボール打ち出し角度の誤差θが、0度、1度、2度になるように打ち出して、ゴルフボールBが該ゴルフボール転り溝3から離脱するか否かを判定するものである。又、当該実験においては、ボール載置部4に載置されたゴルフボールBは、1.5mから2m程度転がすパッティング力で、公知の装置を用いて機械的に打ち出した場合を示す。つまり、グリーン上で実際にゴルフボールBをパッティングする際に相応するパッティング力でゴルフボールBを打ち出した場合を示す。
【0043】
同図表中、×印は、ゴルフボールBがボール転り溝3から離脱した場合を示し、○印はゴルフボールがボール転り溝から離脱しなかった場合を示す。
【0044】
又、図5は、ボール転り溝3の横断面の曲率半径が60mmで、溝幅が3mmから12mmであって、溝の深さが0.019mmから0.301mmの場合について、前述と同様の実験をした結果を示す図表である。
【0045】
更に、図6は、ボール転り溝の横断面の曲率半径が180mmで、溝幅が3mmから12mmであって、溝の深さが0.006mmから0.100mmの場合について、前述と同様の実験をした結果を示す図表である。
【0046】
前述の二つの図4、図5に示すように、ボール転り溝3の溝幅が5mmから9mmの範囲内においてボール打ち出し角度の誤差θが2度未満の場合に、ゴルフボールBがボール転り溝3内から離脱する割合が小さいが、ボール打ち出し角度の誤差θが2度以上の場合に、ゴルフボールBがゴルフボール転り溝3内から脱落する割合が大きくなる。
【0047】
そこで、以上のように、ボール転り溝3の溝幅が5mmから9mmの場合に、ゴルフボールBがボール転り溝3から離脱しないようにゴルフボールBを打ち出すことにより、ボール打ち出し角度の誤差θが2度未満であることを自覚しながらパッティングの練習をすることができる。このように、ボール打ち出し角度の誤差θが2度未満であるようにパッティングをすることにより、実際のグリーン上において、ゴルフボールBをホールに入れることのできる可能性が高い。ボールの打ち出し角度の誤差θが2度未満であるように、高精度のパッティングの練習をすることは、プロゴルファー、及びアマチュア上級者の練習に好適である。
【0048】
又、前述の二つの図4,図5に示すように、ボール転り溝3の溝幅が10mmから12mmにおいてボール打ち出し角度の誤差θが2度以内の場合に、ゴルフボールBがゴルフボール転り溝3内から脱落する割合が小さい。
【0049】
そこで、以上のように、ボール転り溝3の曲率半径が60mm又は100mmであって、ボール転り溝3の溝幅が10mmから12mmの場合には、ボール転り溝3から脱落しないようにゴルフボールBを打ち出す練習をすることにより、ボール打ち出し角度の誤差θが2度以内であることを自覚しながらパッティングの練習をすることができる。ボール打ち出し角度の誤差θが2度以内であるようにパッティングの練習することは、初級者、中級者のゴルファーの練習に好適である。
【0050】
更に、図6に示すように、ボール転り溝3の横断面の曲率半径が180mmであって、溝幅が9mmから12mmの範囲内の場合には、ボール打ち出し角度の誤差θが2度未満の時にゴルフボールBがボール転り溝3から離脱する割合が小さいが、ボール打ち出し角度の誤差θが2度以上の時にゴルフボールBがボール転り溝3から離脱する割合が大きくなる。
【0051】
そこで、ボール転り溝3の曲率半径が180mmであって、ボール転り溝3の溝幅が9mmから12mmの場合には、ボール転り溝3から脱落しないようにゴルフボールBを打ち出すことにより、ボール打ち出し角度の誤差θが2度未満であって、実際のグリーン上において、ホールにゴルフボールBを入れる可能性が高いことを自覚しながらパッティングの練習をすることができる。このような高精度のパッティングの練習は、プロゴルファー、及びアマチュア上級者の練習に好適である。
【0052】
ところで、以上の実験においては、曲率半径が60mmの場合(図4に示す)と、曲率半径が100mmの場合(図5に示す)との間においては、実験が行われていない。しかし、ゴルフボール転り溝3の溝幅が同一の場合、曲率半径が大きくなるに従って、溝の深さは浅くなって、ゴルフボールBはボール転り溝3内から離脱し易くなるにも拘わらず、曲率半径が60mmの場合(図4に示す)と、曲率半径が100mmの場合(図5に示す)とでは同様の実験結果が得られた。このことから推測して、少なくても、曲率半径が60mmの場合(図4に示す)と、曲率半径が100mmの場合(図5に示す)との間においても同様の実験結果が得られるものと判断される。
【0053】
つまり、請求項1に記載のように、グリーン上でゴルフボールを1.5mから2m程度転がすパッティング力を加えた場合に、2度未満のボール打ち出し角度の誤差θでゴルフボールBがゴルフボール転り溝3内から離脱する割合の小さい形状とは、ボール転り溝3の横断面の形状が円形の場合には、ボール転り溝3の溝幅が5mmから9mmの範囲内であって、曲率半径が60mmから100mmの範囲内である全てのものが該当するといえる。
【0054】
又、図6に示すように、ボール転り溝3の曲率半径が180mmの場合については、ボール転り溝3の溝幅が9mmから12mmの場合に、ボール打ち出し角度の誤差θが2度未満の時にゴルフボールBがボール転り溝3内から離脱する割合が小さいため、当該範囲内のボール転り溝3が請求項1に記載のボール転り溝に該当するものといえる。
【0055】
又、請求項2に記載のように、グリーン上でゴルフボールを1.5mから2m程度転がすパッティング力を加えた場合に、ボール打ち出し角度の誤差θが2度以内の時にゴルフボールBがボール転り溝3内から離脱する割合の小さい形状とは、ボール転り溝3の横断面の形状が円形であって、曲率半径が60mmの場合には、ボール転り溝3の溝幅が10mmから12mmの範囲内であって、曲率半径が60mmから100mmの範囲内である形状が該当するものといえる。又、曲率半径が100mmの場合には、ボール転り溝3の溝幅が10mmから12mmの範囲内である形状が当該要求を満たすことができるものといえる。ボール転り溝3がこのような形態の場合、初級者及び中級者のパッティングの練習用に好適である。
【0056】
次に、作用について説明する。図3に示すように、ゴルフボールBはボール転り溝3に一点で支持されている。このため、ゴルフボールBはボール転り溝3内をボール転り溝3の軸芯方向へ沿って転がると共に、ゴルフボールBはボール転り溝3の幅方向へも不安定に転がり易いものである。しかも、ボール転り溝3の側面3aは、登りの傾斜面になっているため、ゴルフボールBがボール転り溝3から離脱しようとする場合、該ゴルフボールBに作用する重力に基づいて、該ゴルフボールBにはボール転り溝3の中心方向へ引き戻すような引き戻し力Fが作用する。そして、当該引き戻し力Fが、グリーン上におけるゴルフボールBの実際の転り状況を再現するものである。
【0057】
つまり、図7に示すように、実際のグリーン上において、ゴルフボールBが同図7中、左方向へ曲がろうとする場合、ゴルフボールBは芝Sを横倒しにしながら転がるものであって、その際、ゴルフボールBは起き上がろうとする芝Sから同図中、矢示方向の反力Mを受ける。この状態が連続することによって、ゴルフボールBは左右に揺れながら前方へ転がるものである。当該矢示方向の反力Mが、図3に示す、引き戻し力Fに該当するものである。このように、本実施形態においては、ゴルフボールBはゴルフボール転り溝3内を左右に揺れながら前方へ転がるものであって、ゴルフボールBが実際のグリーン上を転がる状態に近づけることができて、実際の臨場感を受けながらパッティングの練習をすることができるものである。又、ボール転り溝3内が、つや消しになっているものであって、当該つや消しによる効果と、前述の一点支持の構造による効果との相乗効果によって、パッティングの練習を芝の上で実行する場合に近い感覚で行うことができる。
【0058】
又、ボール転り溝3は、図4乃至図6に示すように、溝幅が12mm以内であって、細幅に形成されていると共に、ゴルフボール転り溝3の溝縁に沿って平坦状の縁取り面7が設けられ、しかも、該縁取り面7が段差7aによって浮き上がって目視されるため、細幅のボール転り溝3、及び該縁取り面7,7を見つめて神経をボール転り溝3に集中させながら、パッティングの練習をすることができる。
【0059】
更に、縁取り面7から基台2の縁に亘って下りの傾斜面8になっているため、ゴルフボールBがボール転り溝3から離脱した場合には、該傾斜面8を転り下るゴルフボールBを目視することによって、ゴルフボールBがボール転り溝3から離脱した事実を明確に知ることができる。
【0060】
図8は第2実施形態を示す。この第2実施形態の特徴は、ボール転り溝3の横断面の形状が楕円形に形成された点にある。この第2実施形態においては、ボール転り溝3の横断面の形状が楕円形に形成されているため、ボール転り溝3の溝底11から立ち上がる法面12の曲率半径は、溝底11の曲率半径よりも小さく成っている。
【0061】
ところで、ボール転り溝3の横断面の曲率半径は、該ボール転り溝3からゴルフボールBが脱落するか否かを決定づける大きな要因である。以下に、その理由について説明する。例えば、図4に示すように、溝幅が6mmで、溝の深さが0.045mmのボール転り溝3と、図6に示すように、溝幅が8mmで、溝の深さが0.044mmのボール転り溝3とについての実験結果を比較した場合、溝の深さは互いに略同様であるが、図6に示す場合の方が、溝幅が広くて、ゴルフボールBがボール転り溝3から離脱し難いはずであるにも拘わらずに、実際には、図6に示す場合の方が、ゴルフボールBがボール転り溝3から離脱する割合が大きい。
【0062】
その原因は、図4に示す場合の方が、ボール転り溝3の横断面の曲率半径が小さく、ボール転り溝3の側面が急勾配であって、ゴルフボールBがボール転り溝3内から離脱しそうになった場合に、ゴルフボールBがボール転り溝3の急勾配の側面で跳ね返されて、ボール転り溝3内からの離脱が阻止されるためであると解される。このように、ボール転り溝3の側面の曲率半径を変えることにより、ボール打ち出し角度の誤差θが所望の値の時に、ゴルフボールBをボール転り溝3内から離脱させることができるように調節することができる。
【0063】
従って、図4及び図5に示すように、ボール転り溝3の横断面の形状が円形の場合においては、ボール転り溝3の溝幅が5mmから9mmの場合、ボール打ち出し角度の誤差θが2度以内の時に、ゴルフボールBがボール転り溝3から離脱する割合が大きいが、ボール転り溝3の横断面の形状を図8に示すように楕円形状に形成することにより、ボール打ち出し角度の誤差θが2度以上の時であっても、ゴルフボールBがボール転り溝3から容易に離脱しないようにすることが可能である。このように、ボール打ち出し角度の誤差θが2度以内であっても、ボール転り溝3内からゴルフボールBが離脱しないようにすることによって、パッティングの初級者及び中級者の練習用として活用することができるものである。
【0064】
図9は、第3実施形態を示す。この第3実施形態の特徴は、ボール転り溝3の横断面の形状を、溝底に位置する平坦面21と、該平坦面21の両側から立ち上がる法面22とから台形状に形成されている。この第3実施形態においては、ボール打ち出し角度の誤差θが2度以内の場合であっても、ゴルフボールBはボール転り溝3の法面22に当たって跳ね返されながら、該ボール転り溝3内から容易には離脱することなく、該ボール転り溝3内を転がることができるように、前記法面22の立上がり角度を調節する。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】パッティング練習器の平面図である。
【図2】図1の横断面図である。
【図3】ボール転り溝にゴルフボールを載置した状態を示す、図1の左側面図である。
【図4】実験結果を示す図表である。
【図5】実験結果を示す図表である。
【図6】実験結果を示す図表である。
【図7】作用を説明するために、ゴルフボールを芝の上に置いた状態の図である。
【図8】ボール転り溝の横断面図である。(第2実施形態)
【図9】ボール転り溝の横断面図である。(第3実施形態)
【図10】パター、ゴルフボール、ホールの位置関係を示す図である。
【図11】パッティング練習器の外見図である。(従来技術)
【図12】図11の横断面図である。(従来技術)
【符号の説明】
【0066】
1 パッティング練習器
2 基台
3 ボール転り溝
4 マーク
7 縁取り面
7a 段差
8 下り傾斜面
B ゴルフボール
S 芝
θ ボール打ち出し角度の誤差
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボール転り溝を形成し、該ボール転り溝の基端側にボール載置部を設け、該ボール載置部に載置されたボールをパッティングして該ボールをボール転り溝に沿って転がすようにしたゴルフパッティング練習器であって、
前記ボール転り溝は、その溝幅が9mm〜5mmであって、その横断面形状がゴルフボールを一点で支持する緩やかな凹状の曲面で形成されており、グリーン上でボールを1.5mから2m程度転がすパッティング力を加えた場合に、2度未満のボール打ち出し角度の誤差ではボールがボール転り溝から離脱する割合を小さくするようにしたことを特徴とするゴルフパッティング練習器。
【請求項2】
ボール転り溝を形成し、該ボール転り溝の基端側にボール載置部を設け、該ボール載置部に載置されたボールをパッティングして該ボールをボール転り溝に沿って転がすようにしたゴルフパッティング練習器であって、
前記ボール転り溝は、その溝幅が12mm〜10mmであり、その横断面形状がゴルフボールを一点で支持する緩やかな凹状の曲面で形成されており、グリーン上でボールを1.5mから2m程度転がすパッティング力を加えた場合に、2度以内のボール打ち出し角度の誤差ではボールがボール転り溝から離脱する割合を小さくするようにしたことを特徴とするゴルフパッティング練習器。
【請求項3】
前記曲面を断面が弧状となる円弧面としたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のゴルフパッティング練習器。
【請求項4】
前記曲面を断面が楕円弧状となる楕円弧面としたことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のゴルフパッティング練習器。
【請求項5】
前記曲面を前記ボール転り溝の溝底に位置する平坦面と、該平坦面の両側から立ち上がる法面とから構成したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のゴルフパッティング練習器。
【請求項6】
ボール転り溝の両側の溝縁に沿って平坦状の縁取り面を設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載のゴルフパッティング練習器。
【請求項7】
平坦面の縁から板材の縁との間を下り傾斜面で形成したことを特徴とする請求項6に記載のゴルフパッティング練習器。
【請求項8】
少なくともボール転り溝内をつや消しにしたことを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載のゴルフパッティング練習器。
【請求項9】
ボール載置部の周囲にゴルフボールの直径よりも小径のマークを設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項8の何れか1項に記載のゴルフパッティング練習器。
【請求項10】
ボール転り溝を形成し、該ボール転り溝の基端側にボール載置部を設け、該ボール載置部に載置されたボールをパッティングして該ボールをボール転り溝に沿って転がすようにしたゴルフパッティング練習器であって、
前記ボール転り溝は、横断面が円弧状で、曲率半径が100mmであり、溝幅が9mmから5mmであり、グリーン上でボールを1.5mから2m程度転がすパッティング力を加えた場合に、2度未満のボール打ち出し角度の誤差ではボールがボール転り溝から離脱する割合を小さくするようにしたことを特徴とするゴルフパッティング練習器。
【請求項11】
ボール転り溝を形成し、該ボール転り溝の基端側にボール載置部を設け、該ボール載置部に載置されたボールをパッティングして該ボールをボール転り溝に沿って転がすようにしたゴルフパッティング練習器であって、
前記ボール転り溝は、横断面が円弧状で、曲率半径が60mmであり、溝幅が9mmから5mmであり、グリーン上でボールを1.5mから2m程度転がすパッティング力を加えた場合に、2度未満のボール打ち出し角度の誤差ではボールがボール転り溝から離脱する割合を小さくするようにしたことを特徴とするゴルフパッティング練習器。
【請求項12】
金属で形成したことを特徴とする請求項1乃至請求項11の何れか1項に記載のゴルフパッティング練習器。
【請求項1】
ボール転り溝を形成し、該ボール転り溝の基端側にボール載置部を設け、該ボール載置部に載置されたボールをパッティングして該ボールをボール転り溝に沿って転がすようにしたゴルフパッティング練習器であって、
前記ボール転り溝は、その溝幅が9mm〜5mmであって、その横断面形状がゴルフボールを一点で支持する緩やかな凹状の曲面で形成されており、グリーン上でボールを1.5mから2m程度転がすパッティング力を加えた場合に、2度未満のボール打ち出し角度の誤差ではボールがボール転り溝から離脱する割合を小さくするようにしたことを特徴とするゴルフパッティング練習器。
【請求項2】
ボール転り溝を形成し、該ボール転り溝の基端側にボール載置部を設け、該ボール載置部に載置されたボールをパッティングして該ボールをボール転り溝に沿って転がすようにしたゴルフパッティング練習器であって、
前記ボール転り溝は、その溝幅が12mm〜10mmであり、その横断面形状がゴルフボールを一点で支持する緩やかな凹状の曲面で形成されており、グリーン上でボールを1.5mから2m程度転がすパッティング力を加えた場合に、2度以内のボール打ち出し角度の誤差ではボールがボール転り溝から離脱する割合を小さくするようにしたことを特徴とするゴルフパッティング練習器。
【請求項3】
前記曲面を断面が弧状となる円弧面としたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のゴルフパッティング練習器。
【請求項4】
前記曲面を断面が楕円弧状となる楕円弧面としたことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のゴルフパッティング練習器。
【請求項5】
前記曲面を前記ボール転り溝の溝底に位置する平坦面と、該平坦面の両側から立ち上がる法面とから構成したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のゴルフパッティング練習器。
【請求項6】
ボール転り溝の両側の溝縁に沿って平坦状の縁取り面を設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載のゴルフパッティング練習器。
【請求項7】
平坦面の縁から板材の縁との間を下り傾斜面で形成したことを特徴とする請求項6に記載のゴルフパッティング練習器。
【請求項8】
少なくともボール転り溝内をつや消しにしたことを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載のゴルフパッティング練習器。
【請求項9】
ボール載置部の周囲にゴルフボールの直径よりも小径のマークを設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項8の何れか1項に記載のゴルフパッティング練習器。
【請求項10】
ボール転り溝を形成し、該ボール転り溝の基端側にボール載置部を設け、該ボール載置部に載置されたボールをパッティングして該ボールをボール転り溝に沿って転がすようにしたゴルフパッティング練習器であって、
前記ボール転り溝は、横断面が円弧状で、曲率半径が100mmであり、溝幅が9mmから5mmであり、グリーン上でボールを1.5mから2m程度転がすパッティング力を加えた場合に、2度未満のボール打ち出し角度の誤差ではボールがボール転り溝から離脱する割合を小さくするようにしたことを特徴とするゴルフパッティング練習器。
【請求項11】
ボール転り溝を形成し、該ボール転り溝の基端側にボール載置部を設け、該ボール載置部に載置されたボールをパッティングして該ボールをボール転り溝に沿って転がすようにしたゴルフパッティング練習器であって、
前記ボール転り溝は、横断面が円弧状で、曲率半径が60mmであり、溝幅が9mmから5mmであり、グリーン上でボールを1.5mから2m程度転がすパッティング力を加えた場合に、2度未満のボール打ち出し角度の誤差ではボールがボール転り溝から離脱する割合を小さくするようにしたことを特徴とするゴルフパッティング練習器。
【請求項12】
金属で形成したことを特徴とする請求項1乃至請求項11の何れか1項に記載のゴルフパッティング練習器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2007−296038(P2007−296038A)
【公開日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−125151(P2006−125151)
【出願日】平成18年4月28日(2006.4.28)
【出願人】(303011275)株式会社ジャパーナ (43)
【公開日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年4月28日(2006.4.28)
【出願人】(303011275)株式会社ジャパーナ (43)
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